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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162543
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】制御装置
(51)【国際特許分類】
   G05B 13/02 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
G05B13/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023078134
(22)【出願日】2023-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中川 慎二
【テーマコード(参考)】
5H004
【Fターム(参考)】
5H004GA01
5H004GA05
5H004GA30
5H004GB01
5H004HA01
5H004HA07
5H004HA08
5H004HB01
5H004HB07
5H004HB08
5H004KB02
5H004KB04
5H004KB06
5H004KC47
5H004KC48
(57)【要約】
【課題】PID制御を用いる制御系において、オーバーシュート発生期間など応答時の特定期間における出力を優先して所望のプロフィールとなるように、PID制御のゲイン値を自動調整することが可能な技術を提供する。
【解決手段】PID制御のPIDゲイン値を自動チューニングする装置において、ある時刻tにおける制御対象の所望の出力z(t)を演算する手段と、ある時刻tにおける制御対象の出力y(t)と前記所望の出力z(t)との誤差e(t)に重み係数w(t)を乗じた値d1(t)(=w(t)×e(t))もしくは、前記出力y(t)と前記所望の出力z(t)との誤差e(t)の二乗に重み係数w(t)を乗じた値d2(t)(=w(t)×e(t)^2)に基づく値が小さくなるように、PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段とを備えたことを特徴とする制御装置である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
PID制御のPIDゲイン値を自動チューニングする装置において、
ある時刻tにおける制御対象の所望の出力z(t)を演算する手段と
ある時刻tにおける制御対象の出力y(t)と前記所望の出力z(t)との誤差e(t)に
重み係数w(t)を乗じた値d1(t)(=w(t)×e(t))もしくは、
前記出力y(t)と前記所望の出力z(t)との誤差e(t)の二乗に
重み係数w(t)を乗じた値d2(t)(=w(t)×e(t)^2)に
基づく値が小さくなるように、
PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段とを
備えたことを特徴とする制御装置。
【請求項2】
請求項1において、
制御目標r(t)を演算する手段と、
前記制御目標r(t)を前記PID制御の制御目標とし、
前記制御目標r(t)を所望の出力z(t)を演算する手段の入力とすることを
特徴とする制御装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記重み係数w(t)の値は、前記誤差e(t)を小さくしたい期間でその他の期間より大きくなることを
特徴とする制御装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記重み係数w(t)は、制御目標がステップ変化したときの前記制御対象の所望の出力z(t)と比例関係にあるk×z(t)であることを
特徴とする制御装置。
【請求項5】
請求項1において、
前記重み係数w(t)は、前記誤差e(t)を小さくしたい期間に平均値が存在するガウス分布となることを
特徴とする制御装置。
【請求項6】
請求項1において、
前記d1(t)に基づく値は、d1(t)の二乗和誤差Σd1(t)^2であることを
特徴とする制御装置。
【請求項7】
請求項1において、
前記PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段はデータ駆動制御FRITであることを
特徴とする制御装置。
【請求項8】
請求項1において、
前記PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段の入力として、
前記重み係数w(t)を乗じた値(d1(t)もしくはd2(t))に基づく値、もしくは前記e(t)に基づく値かを切り替える手段を備えたことを
特徴とする制御装置。
【請求項9】
請求項1において、
前記制御装置が制御する対象は、加熱炉などの温度制御もしくは
モータを用いた回転数制御もしくは位置制御であることを
特徴とする制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置に関するものであり、特に、制御対象の応答が所望のプロフィールとなるようにPID制御のゲイン値を自動チューニングする制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術の背景技術として、特開2008-181221号公報(特許文献1)がある。この文献には、「PID制御対象を制御するためのPIDパラメータを決定するPIDパラメータ決定手段と、該PIDパラメータ決定手段により決定されたPIDパラメータを用いて、上記制御対象を制御する制御手段とを備えたPID制御装置であって、上記PIDパラメータ決定手段は、時刻tの時点での上記制御対象への入力、該制御対象からの出力および目標値をそれぞれu(t)、y(t)およびr(t)とし、上記入力の差分に対する重み係数をλとし、むだ時間をkとし、差分演算子をΔとしたとき、φ(t+k)=y(t+k)-r(t)+λΔu(t)で表される一般化出力φ(t+k)が小さくなるように、上記PIDパラメータを決定するよう構成されていることを特徴とするPID制御装置。([請求項1]参照)」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-181221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述の先行技術(特許文献1)は、自動チューニングに用いる値として、制御対象への入力信号の変化分に重み係数を施した項が存在する式とすることで、入力信号が大きく変化するようなゲイン値とならないようにチューニングするものであり、オーバーシュートなどの応答時の特定期間における制御対象からの出力のプロフィールを自動調整するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、例えば特許請求範囲の記載の構成を採用する。本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、例えば、
PID制御のPIDゲイン値を自動チューニングする装置において、
ある時刻tにおける制御対象の所望の出力z(t)を演算する手段と
ある時刻tにおける制御対象の出力y(t)と前記所望の出力z(t)との誤差e(t)に
重み係数w(t)を乗じた値d1(t)(=w(t)×e(t))もしくは、
前記出力y(t)と前記所望の出力z(t)との誤差e(t)の二乗に
重み係数w(t)を乗じた値d2(t)(=w(t)×e(t)^2)に
基づく値が小さくなるように、
PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段とを
備えたことを特徴とする制御装置である。
【0006】
また、例えば、
制御目標r(t)を演算する手段と、
前記制御目標r(t)を前記PID制御の制御目標とし、
前記制御目標r(t)を所望の出力z(t)を演算する手段の入力とすることを
特徴とする制御装置である。
【0007】
また、例えば、
前記重み係数w(t)の値は、前記誤差e(t)を小さくしたい期間でその他の期間より大きくなることを
特徴とする制御装置である。
【0008】
また、例えば、
前記重み係数w(t)は、制御目標がステップ変化したときの前記制御対象の所望の出力z(t)と比例関係にあるk×z(t)であることを
特徴とする制御装置である。
【0009】
また、例えば、
前記重み係数w(t)は、前記誤差e(t)を小さくしたい期間に平均値が存在するガウス分布となることを
特徴とする制御装置である。
【0010】
また、例えば、
前記d1(t)に基づく値は、d1(t)の二乗和誤差Σd1(t)^2であることを
特徴とする制御装置である。
【0011】
また、例えば、
前記PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段はデータ駆動制御FRITであることを
特徴とする制御装置である。
【0012】
また、例えば、
前記PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段の入力として、
前記重み係数w(t)を乗じた値(d1(t)もしくはd2(t))に基づく値、もしくは前記e(t)に基づく値かを切り替える手段を備えたことを
特徴とする制御装置である。
【0013】
また、例えば、
前記制御装置が制御する対象は、加熱炉などの温度制御もしくは
モータを用いた回転数制御もしくは位置制御であることを
特徴とする制御装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、PID制御のゲイン値を自動チューニングするときに用いる評価値(目的関数)をある時刻tにおける制御対象の所望の出力z(t)を演算する手段とある時刻tにおける制御対象の出力y(t)と前記所望の出力z(t)との誤差e(t)に重み係数w(t)を乗じたd1(t)(=w(t)×e(t))もしくはd2(t)(=w(t)×e(t)^2)に基づく値を用いる。評価値としてe(t)(あるいはe(t)に基づく値)を用いると、任意の時刻tにおける誤差e(t)は、PID制御のゲイン値を自動チューニングする際に等価に扱われるので、誤差e(t)が大きくなりやすい応答初期もしくは過渡時の誤差を小さくするようにゲイン値が自動チューニングされる。このようなゲイン値がチューニングされても問題ない場合も多々あるが、一方で、例えばオーバーシュートの抑制、収束性などが、応答初期もしくは過渡時の誤差を小さくすることよりも優先される場合もある。こうした要求には、評価値としてe(t)を用いると、所望のプロフィールを実現するゲイン値は得られにくくなる。本発明では、e(t)に時刻tにおいて様々な値を取る重み係数w(t)を乗じた値であるd1(t)もしくはd2(t)に基づく値を評価値として用いる。例えば、ある応答期間において、制御対象の出力y(t)と所望の出力z(t)との誤差が小さくなるようなPIDゲイン値にチューニングしたいとき、当該期間における重み係数w(t)の値をそれ以外の期間における重み係数w(t)の値より相対的に大きくする。このとき、当該期間の評価値はそれ以外の期間の評価値より大きくなるので、チューニング値は当該期間の評価値が小さくなることを優先するようにして決められる。例えば、上述のオーバーシュートを抑制するようなゲイン値にチューニングしたい時は、オーバーシュートが発生しそうな期間、あるいは、従来のe(t)を用いてチューニングした時に実際にオーバーシュートが発生した期間の重み係数w(t)の値をそれ以外の期間の重み係数w(t)の値より大きく設定することで、オーバーシュート発生期間の評価値が小さくなることを優先するようにしてゲイン値が決められる。
【0015】
以上、本発明によれば、特定期間における制御対象からの出力のプロフィールの誤差を小さくすることを優先するようにして自動チューニングすることができるので、より高精度な制御を実現するPID制御のゲイン値にチューニングすることが可能となり、制御システムの高精度化・高性能化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】制御装置のブロック図。
図2】実施例1~4における制御装置のシステム図。
図3】実施例1~2における制御装置と制御対象を示した図。
図4】実施例1~3におけるPID制御器の処理を示した図。
図5】実施例1~3における所望の出力値演算部の処理を示した図。
図6】実施例1、3における重み係数演算部の処理を示した図。
図7】実施例1~2、4におけるPID制御器ゲイン値調整部の処理を示した図。
図8】実施例2における重み係数演算部の処理を示した図。
図9】実施例3における制御装置と制御対象を示した図。
図10】実施例3におけるPID制御器ゲイン値調整部の処理を示した図。
図11】実施例4における制御装置と制御対象を示した図。
図12】実施例4におけるPID制御器の処理を示した図。
図13】実施例4における所望の出力値演算部の処理を示した図。
図14】実施例4における重み係数演算部の処理を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施例を、図面を用いて説明する。
【実施例0018】
本実施例においては、PID制御のPIDゲイン値を自動チューニングする装置において、ある時刻tにおける制御対象の所望の出力を演算する手段とある時刻tにおける制御対象の出力と前記所望の出力との誤差に重み係数を乗じた値に、もしくは、前記出力と前記所望の出力との誤差の二乗に重み係数を乗じた値に基づく値が小さくなるように、PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段とを備えたことを特徴とする制御装置について示す。
【0019】
また、制御目標を演算する手段と、前記制御目標を前記PID制御の制御目標とし、前記制御目標を所望の出力を演算する手段の入力とする。
【0020】
また、前記重み係数の値は、前記誤差を小さくしたい期間でその他の期間より大きくなる。
【0021】
また、前記重み係数は、制御目標がステップ変化したときの前記制御対象の所望の出力と比例関係にある値である。
【0022】
また、前記制御対象の出力と前記所望の出力との誤差に重み係数を乗じた値に基づく値は、当該値の二乗和誤差である。
【0023】
また、前記PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段はデータ駆動制御FRITである。
【0024】
また、前記制御装置が制御する対象は、加熱炉の温度制御である。
【0025】
図1は、本制御装置1の考え方を示した制御ブロック図である。ある時刻tにおける制御対象の所望の出力を演算する所望の出力値演算部2で所望の出力を演算し、ある時刻tにおける制御量(制御対象からの出力)と前記所望の出力との誤差eに重み係数wを乗じた値に基づく値が小さくなるように、PID制御器ゲイン値調整部4においてPID制御器5の各制御ゲイン値を自動チューニングする。
【0026】
図2は、前記の各処理を実装する制御装置1のシステム図である。制御装置1には、外部からの信号を処理する入力回路26が設けてある。ここでいう外部からの信号とは、例えば、制御量(制御対象からの出力)を検出するセンサ信号等が考えられる。これら外部からの信号は、入力回路26を経て、入力信号となり入出力ポート27へ送られる。入出力ポート27に送られた各入力情報は、データバス25を通って、RAM24に書き込まれる。あるいは、記憶装置21に記憶される。ROM23もしくは記憶装置21には、後述の処理が書き込まれており、CPU22で実行される。その際、RAM24あるいは記憶装置21に書き込まれた値を、適宜、用いて演算を行う。演算結果の内、外部へ送り出す情報(値)は、データバス25を通って、入出力ポート27に送られ、出力信号として、出力回路28に送られる。出力回路28から外部への信号として、外部に出力される。ここでいう外部への信号とは操作量(制御対象への入力)などを指す。
【0027】
すなわち、図1に示した所望の出力値演算部2、重み係数演算部3およびPID制御器ゲイン値調整部4は、いずれも図2に示したCPU22が、ROM23もしくは記憶装置21に書き込まれている処理を実行することによって実現される。また同様に、後述する各種手段および各機能部についても、図2に示したCPU22が、ROM23もしくは記憶装置21に書き込まれている処理を実行することによって実現される。
【0028】
図3は、制御装置1と当該制御装置1が制御する加熱炉31の関係をブロック図で示している。制御目標は目標温度であり、操作量は加熱炉31へ供給するガス/燃料の量を調節するための目標バルブ開度であり、制御量は加熱炉31内の温度である。
【0029】
以下、各処理の詳細を説明する。
【0030】
<PID制御器5(図4)>
本処理では、操作量である目標バルブ開度TgVOを演算する。具体的には、図4に示される。目標温度Tg_Tdegと制御量である温度Tempとの差をfとし、fに基づいてPID制御により目標バルブ開度TgVOを演算する。調整後PIDゲイン値Kp_new、Ki_new、Kd_newは、PID制御器ゲイン値調整部4で演算される値であり、適宜、更新を行う。
【0031】
PID制御については多くの文献があるので、ここでは詳述しない。調整後PIDゲイン値の更新タイミングとしては、制御量のプロフィールが、所望のプロフィールから相当程度ずれてきたときなど、PID制御器5の性能を更新したいときに行う。
【0032】
<所望の出力値演算部2(図5)>
本処理では、制御目標に基づいて、制御対象の出力(加熱炉31の温度)の所望のプロフィールを演算する。具体的には、図5に示される。
【0033】
制御目標である目標温度Tg_Tdegに対して、例えば伝達関数などを用いて、所望の出力(温度プロフィール)De_Tdegを演算する。制御目標は例えばステップ信号、ランプ信号などが考えられる。
【0034】
図5中では、伝達関数は、1/(1+τs)の1次遅れ系で表されているが、それに限定されるものではなく、より高次であったり、あるいはむだ時間などがあったりしても良い。
【0035】
<重み係数演算部3(図6)>
本処理では、重み係数wを演算する。具体的には、図6に示される。所望の出力値演算部2で用いた伝達関数と同じ関数を用いて、目標温度Tg_Tdegに対する所望の出力De_Tdegを演算する。w=De_Tdeg/Tg_Tdegとする。例えば、Tg_Tdegがステップ的に変化する値とすると、De_Tdegのプロフィールはステップ応答の波形となる。したがって、重み係数wは、時間が経つにつれて、1に近づいていくプロフィールとなる。この重み係数wのプロフィールに基づけば、制御性能として整定性をより重視するような重み付けがなされることになる。
【0036】
<PID制御器ゲイン値調整部4(図7)>
本処理では、PID制御器ゲイン値の調整を行う。具体的には、図7に示される。
【0037】
上述の重み係数wで重み付けされた差異dがもっとも小さくなるように、調整後PIDゲイン値を決める。得られたPID制御器5のPゲイン値、Iゲイン値、Dゲイン値をそれぞれKp_new、Ki_new、Kd_newとする。
【0038】
差異dを評価する評価関数としては、例えば、J2=||d||であるL2ノルム(二乗和誤差)、あるいは、J1=|d|であるL1ノルムなどが考えられる。
【0039】
J1,J2を最小化するPIDゲイン値の決定は、最適化問題に帰着する。最適化のための解法は、さまざまな手法があるが、本実施例では、FRIT(Fictitious Reference Iterative Tuning)を用いて、PIDゲイン値の最適化を行う。FRITは、一組の操作量と制御量信号だけでオフラインで最適化可能な最適化手法である。詳細については多くの文献があるので、ここでは詳述しない。本処理は、オフライン、オンラインのどちらで行っても良い。
【0040】
本構成においては、PID制御のゲイン値を自動チューニングするときに用いる評価値(目的関数)として、制御対象の出力Tempと前記所望の出力De_Tdegとの誤差eに重み係数wを乗じた値dを用いる。また、重み係数wは、制御目標がステップ変化したときの前記所望の出力De_Tdegと比例関係にある値である。したがって、重み係数wは時間が経つにつれて、1に近づいていくプロフィールとなる。すなわち、時間が経つにつれて、誤差の大きさが相対的に大きくなり、当該領域の誤差がPIDゲイン値の最適化において重視されることになる。すなわち、制御性能として整定性をより重視するような重み付けがなされることになり、最適値として、整定性を重視したPIDゲイン値が得られることになる。
【0041】
上記の構成および作用により、制御系の整定性が向上し、加熱炉31における温度の目標温度に対する整定性が向上し、温度制御の信頼性が増す。
【0042】
なお、本実施例においては、制御量と所望の出力との誤差eに重み係数wを乗じた値dに基づく値(dのL2ノルム(二乗和誤差))が小さくなるように、PID制御ゲイン値を自動チューニングしたが、前記制御量と前記所望の出力との誤差の二乗に対して重み係数を乗じた値に基づく値が小さくなるように、PID制御ゲイン値を自動チューニングしてもよい。
【実施例0043】
本実施例においては、PID制御のPIDゲイン値を自動チューニングする装置において、ある時刻tにおける制御対象の所望の出力を演算する手段とある時刻tにおける制御対象の出力と前記所望の出力との誤差に重み係数を乗じた値に、もしくは、前記出力と前記所望の出力との誤差の二乗に重み係数を乗じた値に基づく値が小さくなるように、PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段とを備えたことを特徴とする制御装置について示す。
【0044】
また、制御目標を演算する手段と、前記制御目標を前記PID制御の制御目標とし、前記制御目標を所望の出力を演算する手段の入力とする。
【0045】
また、前記重み係数の値は、前記誤差を小さくしたい期間でその他の期間より大きくなる。
【0046】
また、前記重み係数は、前記誤差を小さくしたい期間に平均値が存在するガウス分布となる値である。
【0047】
また、前記制御対象の出力と前記所望の出力との誤差に重み係数を乗じた値に基づく値は、当該値の二乗和誤差である。
【0048】
また、前記PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段はデータ駆動制御FRITである。
【0049】
また、前記制御装置が制御する対象は、加熱炉31の温度制御である。
【0050】
図2は、前記の各処理を実装する制御装置1のシステム図であり。実施例1と同じであるので詳述しない。
【0051】
図3は、制御装置1と当該制御装置1が制御する加熱炉31の関係をブロック図で示しているが、実施例1と同じであるので。詳述しない。
【0052】
以下、各処理の詳細を説明する。
【0053】
<PID制御器5(図4)>
本処理では、操作量である目標バルブ開度TgVOを演算する。具体的には、図4に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
【0054】
<所望の出力値演算部2(図5)>
本処理では、制御目標に基づいて、制御対象の出力(加熱炉31の温度)の所望のプロフィールを演算する。具体的には、図5に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
【0055】
<重み係数演算部3(図8)>
本処理では、重み係数wを演算する。具体的には、図8に示される。重み係数wは下式に示される値として演算される。
w=1/√(2πσ)×exp((t-μ)/2σ
【0056】
重み係数wは、平均値がμ、分散がσのガウス分布である。例えば、μの値を制御応答時に制御量がオーバーシュートが発生しそうな時間帯に設定すれば、当該時間帯における誤差が、その他の時間帯の誤差よりも重視されることになる。σは、重視すべき時間帯の幅を規定するものである。大きな値に設定すれば、オーバーシュート領域(時間帯)を中心として、その前後のより広い時間帯の誤差を重視することになる。小さな値に設定すれば、オーバーシュート領域(時間帯)を中心として、その前後のより狭い時間帯の誤差を重視することになる。
【0057】
<PID制御器ゲイン値調整部4(図7)>
本処理では、PID制御器ゲイン値の調整を行う。具体的には、図7に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
【0058】
本構成においては、PID制御のゲイン値を自動チューニングするときに用いる評価値(目的関数)として、制御対象の出力Tempと前記所望の出力De_Tdegとの誤差eに重み係数wを乗じた値dを用いる。また、重み係数wは、前記誤差を小さくしたい期間に平均値が存在するガウス分布となる値である。したがって、重み係数wは所定の時間帯の値が相対的に大きく、当該時間帯の前後は相対的に小さくなるプロフィールとなる。すなわち、前述したように、例えば、オーバーシュートを抑制したいとき、オーバーシュートが発生しそうな時間帯にガウス分布の平均値を設定することで、当該時間帯の誤差の大きさが相対的に大きくなり、当該時間帯の誤差がPIDゲイン値の最適化において重視されることになる。すなわち、制御性能としてオーバーシュート抑制をより重視するような重み付けがなされることになり、最適値として、オーバーシュートレスを重視したPIDゲイン値が得られることになる。
【0059】
上記の構成および作用により、制御系の安定性が向上し、加熱炉31における温度の目標温度に対するオーバーシュートが抑制され、温度制御の信頼性が増す。
【0060】
なお、本実施例においては、制御量と所望の出力との誤差eに重み係数wを乗じた値dに基づく値(dのL2ノルム(二乗和誤差))が小さくなるように、PID制御ゲイン値を自動チューニングしたが、前記制御量と前記所望の出力との誤差の二乗に対して重み係数を乗じた値に基づく値が小さくなるように、PID制御ゲイン値を自動チューニングしてもよい。
【実施例0061】
本実施例においては、PID制御のPIDゲイン値を自動チューニングする装置において、ある時刻tにおける制御対象の所望の出力を演算する手段とある時刻tにおける制御対象の出力と前記所望の出力との誤差に重み係数を乗じた値に、もしくは、前記出力と前記所望の出力との誤差の二乗に重み係数を乗じた値に基づく値が小さくなるように、PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段とを備えたことを特徴とする制御装置について示す。
【0062】
また、制御目標を演算する手段と、前記制御目標を前記PID制御の制御目標とし、前記制御目標を所望の出力を演算する手段の入力とする。
【0063】
また、前記重み係数の値は、前記誤差を小さくしたい期間でその他の期間より大きくなる。
【0064】
また、前記重み係数は、制御目標がステップ変化したときの前記制御対象の所望の出力と比例関係にある値である。
【0065】
また、前記制御対象の出力と前記所望の出力との誤差に重み係数を乗じた値に基づく値は、当該値の二乗和誤差である。
【0066】
また、前記PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段はデータ駆動制御FRITである。
【0067】
また、前記PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段の入力として、前記重み係数を乗じた値(d1(t)もしくはd2(t))に基づく値、もしくは前記e(t)に基づく値かを切り替える。
【0068】
また、前記制御装置が制御する対象は、加熱炉31の温度制御である。
【0069】
図2は、前記の各処理を実装する制御装置1のシステム図であり。実施例1と同じであるので詳述しない。
【0070】
図9は、制御装置1と当該制御装置1が制御する加熱炉31の関係をブロック図で示している。ある時刻tにおける制御量(制御対象からの出力)と前記所望の出力との誤差eに重み係数wを乗じた値に基づく値もしくは、誤差eに基づく値のどちらかに基づいて、当該値が小さくなるように、PID制御器ゲイン値調整部4においてPID制御器5の各制御ゲイン値を自動チューニングする。制御目標は目標温度であり、操作量は加熱炉31へ供給するガス/燃料の量を調節するための目標バルブ開度であり、制御量は加熱炉31内の温度である。
【0071】
以下、各処理の詳細を説明する。
【0072】
<PID制御器5(図4)>
本処理では、操作量である目標バルブ開度TgVOを演算する。具体的には、図4に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
【0073】
<所望の出力値演算部2(図5)>
本処理では、制御目標に基づいて、制御対象の出力(加熱炉31の温度)の所望のプロフィールを演算する。具体的には、図5に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
【0074】
<重み係数演算部3(図6)>
本処理では、重み係数wを演算する。具体的には、図6に示されるが実施例1と同じであるので詳述しない。
【0075】
<PID制御器ゲイン値調整部4(図10)>
本処理では、PID制御器ゲイン値の調整を行う。具体的には、図10に示されるが、概略的には実施例1と同じであるので詳述しない。
【0076】
本構成においては、PID制御のゲイン値を自動チューニングするときに用いる評価値(目的関数)として、制御対象の出力Tempと前記所望の出力De_Tdegとの誤差eに重み係数wを乗じた値dもしくは誤差eを用いる。どちらを用いるかは切り替えることができる。重み係数wは、制御目標がステップ変化したときの前記所望の出力De_Tdegと比例関係にある値である。したがって、重み係数wは時間が経つにつれて、1に近づいていくプロフィールとなる。すなわち、時間が経つにつれて、誤差の大きさが相対的に大きくなり、当該領域の誤差がPIDゲイン値の最適化において重視されることになる。すなわち、評価値(目的関数)として、重み付き誤差dに基づく値を用いたときは、制御性能として整定性をより重視するような重み付けがなされることになり、最適値として、整定性を重視したPIDゲイン値が得られることになる。一方で、誤差eに基づく値を用いたときは、制御性能として応答性全般に渡って、制御対象の出力Tempが前記所望の出力De_TdegをトレースするようなPIDゲイン値が得られることになる。
【0077】
上記の構成および作用により、制御系の整定性重視のチューニングか、応答期間全般に渡っての性能重視のチューニングかを選択することができる。その結果、加熱炉31における温度の目標温度に対する制御性能のバリエーションが増え、温度制御の性能が向上する。
【実施例0078】
本実施例においては、PID制御のPIDゲイン値を自動チューニングする装置において、ある時刻tにおける制御対象の所望の出力を演算する手段とある時刻tにおける制御対象の出力と前記所望の出力との誤差に重み係数を乗じた値に、もしくは、前記出力と前記所望の出力との誤差の二乗に重み係数を乗じた値に基づく値が小さくなるように、PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段とを備えたことを特徴とする制御装置について示す。
【0079】
また、制御目標を演算する手段と、前記制御目標を前記PID制御の制御目標とし、前記制御目標を所望の出力を演算する手段の入力とする。
【0080】
また、前記重み係数の値は、前記誤差を小さくしたい期間でその他の期間より大きくなる。
【0081】
また、前記重み係数は、制御目標がステップ変化したときの前記制御対象の所望の出力と比例関係にある値である。
【0082】
また、前記制御対象の出力と前記所望の出力との誤差に重み係数を乗じた値に基づく値は、当該値の二乗和誤差である。
【0083】
また、前記PID制御の各制御ゲイン値を自動チューニングする手段はデータ駆動制御FRITである。
【0084】
また、前記制御装置が制御する対象は、モータを用いた回転数制御である。
【0085】
図2は、前記の各処理を実装する制御装置1のシステム図であり。実施例1と同じであるので詳述しない。
【0086】
図11は、制御装置1と当該制御装置1が制御するモータ32の関係をブロック図で示している。制御目標は目標回転数であり、操作量はモータ32への電流量を調節するための目標電圧であり、制御量はモータ32の回転数である。
【0087】
以下、各処理の詳細を説明する。
【0088】
<PID制御器5(図12)>
本処理では、操作量である目標電圧TgVを演算する。具体的には、図12に示される。目標回転数Tg_Nと制御量である回転数Nとの差をfとし、fに基づいてPID制御により目標電圧TgVを演算する。調整後PIDゲイン値Kp_new、Ki_new、Kd_newは、PID制御器ゲイン値調整部4で演算される値であり、適宜、更新を行う。
【0089】
PID制御については多くの文献があるので、ここでは詳述しない。調整後PIDゲイン値の更新タイミングとしては、制御量のプロフィールが、所望のプロフィールから相当程度ずれてきたときなど、PID制御器5の性能を更新したいときに行う。
【0090】
<所望の出力値演算部2(図13)>
本処理では、制御目標に基づいて、制御対象の出力(モータ32の回転数)の所望のプロフィールを演算する。具体的には、図13に示される。
【0091】
制御目標である目標回転数Tg_Nに対して、例えば伝達関数などを用いて、所望の出力(回転数プロフィール)De_Nを演算する。制御目標は例えばステップ信号、ランプ信号などが考えられる。
【0092】
図13中では、伝達関数は、1/(1+τs)の1次遅れ系で表されているが、それに限定されるものではなく、より高次であったり、あるいはむだ時間などがあったりしても良い。
【0093】
<重み係数演算部3(図14)>
本処理では、重み係数wを演算する。具体的には、図14に示される。所望の出力値演算部2で用いた伝達関数と同じ関数を用いて、目標回転数Tg_Nに対する所望の出力De_Nを演算する。w=De_N/Tg_Nとする。例えば、Tg_Nがステップ的に変化する値とすると、De_Nのプロフィールはステップ応答の波形となる。したがって、重み係数wは、時間が経つにつれて、1に近づいていくプロフィールとなる。この重み係数wのプロフィールに基づけば、制御性能として整定性をより重視するような重み付けがなされることになる。
【0094】
<PID制御器ゲイン値調整部4(図7)>
本処理では、PID制御器ゲイン値の調整を行う。具体的には、図7に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
【0095】
本構成においては、PID制御のゲイン値を自動チューニングするときに用いる評価値(目的関数)として、制御対象の出力Nと前記所望の出力De_Nとの誤差eに重み係数wを乗じた値dを用いる。また、重み係数wは、制御目標がステップ変化したときの前記所望の出力De_Nと比例関係にある値である。したがって、重み係数wは時間が経つにつれて、1に近づいていくプロフィールとなる。すなわち、時間が経つにつれて、誤差の大きさが相対的に大きくなり、当該領域の誤差がPIDゲイン値の最適化において重視されることになる。すなわち、制御性能として整定性をより重視するような重み付けがなされることになり、最適値として、整定性を重視したPIDゲイン値が得られることになる。
【0096】
上記の構成および作用により、制御系の整定性が向上し、モータ32の目標回転数に対する整定性が向上し、回転数制御の信頼性が増す。
【0097】
なお、本実施例においては、制御量と所望の出力との誤差eに重み係数wを乗じた値dに基づく値(dのL2ノルム(二乗和誤差))が小さくなるように、PID制御ゲイン値を自動チューニングしたが、前記制御量と前記所望の出力との誤差の二乗に対して重み係数を乗じた値に基づく値が小さくなるように、PID制御ゲイン値を自動チューニングしてもよい。
【0098】
以上、幾つかの実施例を説明したが、これは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこれらの実施例にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実行することが可能である。
【0099】
以上の説明では、「RAM24」は、一つ以上の記憶デバイスの一例である一つ以上のメモリデバイス(以下、単に「メモリ」とも称する。)であり、典型的には主記憶デバイスでよい。メモリにおける少なくとも一つのメモリデバイスは、揮発性メモリデバイスであってもよいし不揮発性メモリデバイスであってもよい。
【0100】
また、以上の説明では、「記憶装置21」は、一つ以上の記憶デバイスの一例である一つ以上の永続記憶デバイスでよい。永続記憶デバイスは、典型的には、不揮発性の記憶デバイス(例えば補助記憶デバイス)でよく、具体的には、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、NVME(Non-Volatile Memory Express)ドライブ、または、SCM(Storage Class Memory)でよい。
【0101】
また、以上の説明では、「記憶装置21」は、メモリを含んでいてもよい。
【0102】
また、以上の説明では、「CPU22」は、一つ以上のプロセッサデバイス(以下、単に「プロセッサ」とも称する。)でよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)22のようなマイクロプロセッサデバイスでよいが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサデバイスでもよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、プロセッサコアでもよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、処理の一部または全部を行うハードウェア記述言語によりゲートアレイの集合体である回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサデバイスでもよい。
【0103】
また、以上の説明では、「yyy部」の表現にて機能を説明することがあるが、機能は、一つ以上のコンピュータプログラムがプロセッサによって実行されることで実現されてもよいし、一つ以上のハードウェア回路(例えばFPGAまたはASIC)によって実現されてもよいし、それらの組合せによって実現されてもよい。プログラムがプロセッサによって実行されることで機能が実現される場合、定められた処理が、適宜に記憶装置21および/またはインターフェース装置等を用いながら行われるため、機能はプロセッサの少なくとも一部とされてもよい。機能を主語として説明された処理は、プロセッサあるいはそのプロセッサを有する制御装置1が行う処理としてもよい。プログラムは、プログラムソースからインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布計算機または計算機が読み取り可能な記録媒体(例えば非一時的な記録媒体)であってもよい。各機能の説明は一例であり、複数の機能が一つの機能にまとめられたり、一つの機能が複数の機能に分割されたりしてもよい。
【0104】
また、以上の説明では、「プログラム」を主語として処理を説明する場合があるが、プログラムを主語として説明された処理は、プロセッサあるいはそのプロセッサを有する制御装置1が行う処理としてもよい。また、二つ以上のプログラムが一つのプログラムとして実現されてもよいし、一つのプログラムが二つ以上のプログラムとして実現されてもよい。
【0105】
また、以上の説明では、「制御装置1」は、一つ以上の物理的な計算機で構成されたシステムでもよいし、物理的な計算リソース群(例えば、クラウド基盤)上に実現されたシステム(例えば、クラウドコンピューティングシステム)でもよい。制御装置1が表示用情報を「表示する」ことは、計算機が有する表示デバイスに表示用情報を表示することであってもよいし、計算機が表示用計算機に表示用情報を送信することであってもよい(後者の場合は表示用計算機によって表示用情報が表示される)。
【符号の説明】
【0106】
1 制御装置
2 所望の出力値演算部
3 重み係数演算部
4 PID制御器ゲイン値調整部
5 PID制御器
21 制御装置の記憶装置
22 制御装置のCPU
23 制御装置のROM
24 制御装置のRAM
25 制御装置のデータバス
26 制御装置の入力回路
27 制御装置の入出力ポート
28 制御装置の出力回路
31 加熱炉
32 モータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14