(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162604
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
A63F7/02 326Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023078288
(22)【出願日】2023-05-11
(71)【出願人】
【識別番号】391010943
【氏名又は名称】株式会社藤商事
(74)【代理人】
【識別番号】110004495
【氏名又は名称】弁理士法人テイクオフ
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 貴史
(72)【発明者】
【氏名】長尾 和彦
(72)【発明者】
【氏名】板谷 洋平
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA26
2C088EB55
(57)【要約】
【課題】遊技機のサービスマニュアルに関し、紙媒体での提供によるコスト面、保管場所、利便性その他の問題点を解消する。
【解決手段】遊技機本体の所定部位に、二次元コード135を表示する二次元コード表示部134aを設ける。二次元コード135は、当該遊技機に関するサービスマニュアル(メンテナンス支援情報)のURL(インターネット上の在所)を示す。また、二次元コード表示部134aの近傍に、二次元コード135を説明するための文字その他による説明情報136を表示する説明情報表示部134bを設けてもよい。また、当該遊技機に関する注意喚起情報を表示する注意喚起情報表示部131を備えた貼付シートS5を貼付し、その貼付シートS5に二次元コード表示部134aを設けてもよい。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機本体の所定部位に、所定の二次元コードを表示する二次元コード表示部を設け、
前記二次元コード表示部の近傍に、前記所定の二次元コードに関する情報を表示する情報表示部を設けた
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記所定の二次元コードは、当該遊技機に関するメンテナンス支援情報のインターネット上の在所を示す
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記所定部位に、当該遊技機に関する注意喚起情報を表示する注意喚起情報表示部を備えた貼付シートを貼付し、
前記貼付シートに前記二次元コード表示部を設けた
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等の遊技機では、機種毎にサービスマニュアルが作成され、遊技ホールに遊技機を納入する際にはこのサービスマニュアルが紙媒体で提供されるのが通例となっている(特許文献1)。
遊技機のサービスマニュアルには、遊技機各部の名称や機能に関する情報、各部の脱着や設定に関する情報、保守・点検に関する情報等が詳細に記載されており、担当者が遊技機のメンテナンスを行う際には、必要に応じてこのサービスマニュアルが参照される。
以上のサービスマニュアルは主にメンテナンス担当者が必要とする情報であるが、それ以外にも、遊技機に関する情報であって遊技機外から取得可能な情報は各種存在する。例えば、遊技者は、遊技を行おうとする遊技機の機種情報、例えばゲームフローや演出内容等に関する情報を参照することによってその機種の遊技をより楽しむことができるが、そのような機種情報についてはメーカーのウェブページ等から取得可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように、従来は遊技機のサービスマニュアルは紙媒体で提供されてきたが、提供する側に関しては、コスト面の他、SDGs(持続可能な開発目標)推進の観点で問題があり、提供される側に関しても、保管場所の確保や、使用時の利便性の面で問題があった。また、元々ウェブ上に存在する機種情報等の情報を参照する場合についても、従来は携帯端末等で検索して所望の情報を探し出す必要があり、非常に手間がかかるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技機に関する各種情報を参照する場合における利便性、その他の問題点を解消することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、遊技機本体の所定部位に、所定の二次元コードを表示する二次元コード表示部を設け、前記二次元コード表示部の近傍に、前記所定の二次元コードに関する情報を表示する情報表示部を設けたものである。
また、前記所定の二次元コードは、当該遊技機に関するメンテナンス支援情報のインターネット上の在所を示すものとしてもよい。
また、前記所定部位に、当該遊技機に関する注意喚起情報を表示する注意喚起情報表示部を備えた貼付シートを貼付し、前記貼付シートに前記二次元コード表示部を設けてもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、必要な情報を携帯端末等で容易且つ迅速に参照できるために利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係るパチンコ機の正面図である。
【
図3】同パチンコ機におけるガラス扉の分解斜視図である。
【
図4】同パチンコ機における下装飾カバーの平面図である。
【
図5】同パチンコ機における遊技盤の正面図である。
【
図8】同パチンコ機における前枠の側面断面図である。
【
図9】同パチンコ機における情報表示シールを示す図である。
【
図10】同パチンコ機における前枠を開放した状態の平面図である。
【
図11】同パチンコ機における背面カバーの要部側面断面図である。
【
図12】同パチンコ機における情報表示シールS5の版構成(A)とその配置(B)及び版毎の態様を示す図である。
【
図13】同パチンコ機の制御系のブロック図である。
【
図14】同パチンコ機の音量/光量調整操作報知画像、音量/光量設定画像、エラー報知画像を示す図である。
【
図15】同パチンコ機の客待ち状態中における液晶表示手段の表示画像の一例を示す図である。
【
図16】同パチンコ機の客待ち状態中におけるメニュー画像及び機種情報案内画像の表示例(a)、及びその状態での音量設定画像の表示例(b)、エラー報知画像の表示例(c)を示す図である。
【
図17】本発明の第2の実施形態に係るパチンコ機でコンプリート機能が作動した場合の液晶表示手段の表示例を示す図である。
【
図18】同パチンコ機でコンプリート機能が作動する前にコンプリート事前報知画像が表示された状態の液晶表示手段の表示例を示す図である。
【
図20】サービスマニュアルに関する二次元コードのより好ましい配置位置を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。
図1~
図16は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。
図1及び
図2において、遊技機本体1は、外枠2と、この外枠2の前側に配置された前枠3とを備えている。前枠3は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第1ヒンジ4を介して外枠2に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、左右方向における第1ヒンジ4と反対側、例えば右端側に設けられた施錠手段5によって外枠2に対して閉状態で施錠可能となっている。
【0009】
前枠3は、
図2に示すように、内枠6とその前側のガラス扉7とを備えている。ガラス扉7は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第2ヒンジ8を介して内枠6に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、施錠手段5によって内枠6に対して閉状態で施錠可能となっている。
【0010】
外枠2は、
図2に示すように左右一対の縦枠材2a,2bと上下一対の横枠材2c,2dとで矩形状に形成されている。外枠2の前側下部には、合成樹脂製の前カバー部材9が、下横枠材2dの前縁に沿って左右の縦枠材2a,2bの前側下部を連結するように装着されている。前カバー部材9は、左右の縦枠材2a,2bよりも前側に突出しており、その上側に内枠6が配置されている。また外枠2には、第1ヒンジ4を構成する外枠上ヒンジ金具11が例えば左上部に、同じく外枠下ヒンジ金具12が左下部における前カバー部材9の上側に夫々配置されている。
【0011】
内枠6は合成樹脂製で、前カバー部材9の上側で外枠2の前縁側に略当接可能な矩形状の枠部13と、この枠部13内の上部側に設けられた遊技盤装着部14と、枠部13内の下部側に設けられた下部装着部15とを一体に備えている。遊技盤装着部14には、遊技盤16が前側から着脱自在に装着され、下部装着部15には、その前側に発射手段17、下部スピーカ18等が配置されている。また内枠6には、第1ヒンジ4を構成する本体枠上ヒンジ金具19と第2ヒンジ8を構成する本体枠上ヒンジ金具20とが左上部に、第1,第2ヒンジ4,8を構成する本体枠下ヒンジ金具21が左下部に夫々配置されている。
【0012】
ガラス扉7は、内枠6の前面側に対応する矩形状に形成された樹脂製の扉ベース22を備えている。この扉ベース22には、遊技盤16に形成された遊技領域23の前側に対応してガラス窓24の窓孔24aが形成されると共に、窓孔24aの周囲に複数(ここでは4つ)の上部スピーカ25、第1可動演出手段26、第2可動演出手段27、送風手段28等の各種演出手段が配置されている。
【0013】
扉ベース22の上部前側には、窓孔24aの外周の少なくとも一部、例えば窓孔24aの上側と右側とに対応する逆L字型の部分にサイドユニット30が装着され、その他の一部、例えば窓孔24aの左側には上装飾カバー31が装着されている。サイドユニット30は、
図2,
図3等に示すように、ガラス扉7を開いた状態で、特殊な工具を使用することなく、前枠3の裏側の固定ネジ30a、固定レバー30b等を操作することにより容易に着脱が可能となっている。通常、前枠3は複数の機種で共通に用いられ、機種毎に異なる遊技盤16をこの前枠3に装着することでその機種に特有の遊技性やデザインを実現しているが、本パチンコ機では、前枠3の前側の一部を、その他の部品に比べて容易に着脱可能なサイドユニット30とし、このサイドユニット30に、遊技盤16と一体感のあるデザインや特有の機能を持たせることにより、前枠3の大部分を共通化しつつも、機種毎のデザインや機能の自由度を高めることを可能としている。
【0014】
本実施形態のサイドユニット30には、第1可動演出手段26、第2可動演出手段27、送風手段28等が搭載される他、前面側の装飾カバー29に対応してその後側に多数のLED29aを備えたLED基板29bが配置されている。なお、LED基板29bについては、例えば上装飾カバー31側にも同様に配置されており、装飾カバー29,31に設けられた発光レンズ部を任意の発光パターンで発光させることによる発光演出を実行可能となっている。
【0015】
第1可動演出手段26は、所定の立体形状(ここでは蝶の形状)に形成された枠第1可動体26aを備えている。枠第1可動体26aは、図外の駆動手段の駆動により略前後方向へのスライド移動が可能となっている。第2可動演出手段27は、所定の立体形状に形成された枠第2可動体27aを備えている。枠第2可動体27aは、図外の駆動手段の駆動により略前後方向へのスライド移動が可能であると共に、遊技者による押し込み操作が可能となっている。送風手段28は、例えば遊技者が枠第2可動体27aを操作する所定のタイミングで、その枠第2可動体27aに触れている遊技者の手に向けて風を送ることが可能となっている。
【0016】
扉ベース22の下部前側には、内枠6の後側に配置された払い出し手段32(
図2、
図7参照)から払い出された遊技球を貯留して発射手段17に供給する上皿33、その上皿33が満杯のときの余剰球等を貯留する下皿34、発射手段17を作動させるために操作する発射ハンドル35等が配置され、更に上皿33、下皿34等を前側から略覆う下装飾カバー36が装着されている。下装飾カバー36は前向きの膨出状に形成されており、その上部側に、
図4等に示すように演出ボタン37、十字操作手段38、音量調整操作手段39、光量調整操作手段40、その他の各種操作手段が配置されている。
【0017】
扉ベース22の背面側には、
図2に示すように窓孔24aを後側から略塞ぐガラスユニット41が着脱自在に装着されると共に、第1,第2ヒンジ4,8側の縁部に沿って配置される上下方向のヒンジ端側補強板金41aと、開閉端側の縁部に沿って配置される上下方向の開閉端側補強板金41bと、窓孔24aの下側に配置される左右方向の下部補強板金41cとがねじ止め等により着脱自在に固定されている。また扉ベース22には、第2ヒンジ8を構成するガラス扉上ヒンジ金具42aが左上部に、同じくガラス扉下ヒンジ金具42bが左下部に夫々配置されている。
【0018】
また、下部補強板金41cの背面側には、球送りユニット43a、下皿案内ユニット43b等が装着されている。球送りユニット43aは、上皿33内の遊技球を1個ずつ発射手段17に供給するためのもので、発射手段17の前側に対応して配置されている。下皿案内ユニット43bは、上皿33が満杯となったときの余剰球、及び発射手段17により発射されたにも拘わらず遊技領域23に達することなく戻ってきたファール球を下皿34に案内するためのもので、球送りユニット43aに隣接してその第1,第2ヒンジ4,8側に配置されている。
【0019】
また
図1~
図3に示すように、ガラス扉7には情報表示用の貼付シートが複数貼付されている。即ち、サイドユニット30の上面には当該サイドユニット30の着脱作業に関する注意喚起情報が表示された情報表示シールS1が貼付され、下装飾カバー36における演出ボタン37の近傍には演出ボタン37の操作等に関する注意喚起情報が表示された情報表示シールS2が貼付されている。また、ガラス扉7の背面の所定箇所、例えば下皿案内ユニット43b又はその近傍には金属部品によるケガに関する注意喚起情報が表示された情報表示シールS3が貼付されている。もちろん、ガラス扉7に貼付する貼付シートはこれらに限られるものではなく、例えば送風手段28の近傍に送風に関する注意喚起情報を表示する等、各演出手段の近傍にその演出手段に関する注意喚起情報を表示してもよい。
【0020】
遊技盤16は、
図5に示すように、ポリカーボネート等よりなるベース板45の前側に、発射手段17から発射された遊技球を案内するガイドレール46が環状に配置されると共に、そのガイドレール46の内側の遊技領域23に、中央表示枠ユニット47、始動入賞ユニット48、大入賞ユニット49、普通入賞ユニット50等のユニット部品の他、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。
【0021】
遊技盤16の複数のユニット部品47~50上には、普通図柄始動手段61、第1特別図柄始動手段62、第2特別図柄始動手段63、大入賞手段64、複数の普通入賞手段65等が設けられている。またベース板45の後側には、画像を表示可能な画像表示手段の一例としての液晶表示手段66の他、液晶表示手段66の前側を移動可能な盤可動体67aを備えた第3可動演出手段67等が配置されている。更に、ユニット部品47~50や盤可動体67aの内部には、LED68aを備えたLED基板68が配置されており、前枠3側のLED基板29bと同様、前面側の発光レンズ部を任意の発光パターンで発光させることによる発光演出を実行可能となっている。
【0022】
中央表示枠ユニット47は、液晶表示手段66の表示枠を構成するもので、ベース板45に形成された前後方向貫通状の装着孔45a(
図8参照)に対して前側から着脱自在に装着されている。この中央表示枠ユニット47は、液晶表示手段66の前側に対応する表示窓47aが略中央に形成されるとともに、ベース板45の前面に沿って装着孔の外側に配置され且つその前側を遊技球が通過可能な前面装着板71と、表示窓47aの左右両側から上部側にわたる正面視略門形状に配置され且つ前面装着板71の内周側で前向きに突設された装飾枠72と、表示窓47aの下側で装飾枠72の左右の下端部間に配置されるステージ73とを備えている。発射手段17により発射され、遊技領域23の上部側に進入した遊技球は、装飾枠72の頂部で左右に振り分けられ、中央表示枠ユニット47の左側の左流下経路74aと右側の右流下経路74bとの何れかを流下する。
【0023】
中央表示枠ユニット47には、左流下経路74a側と右流下経路74b側との少なくとも一方側、例えば左流下経路74a側に、遊技球が流入可能なワープ入口75が設けられている。左流下経路74aを流下中にワープ入口75に流入した遊技球は、ステージ73上で左右方向に自由に転動した後、遊技領域23の左右方向中央に対応して設けられた中央落下部76とそれ以外の部分との何れかから前側に落下する。
【0024】
なお、中央表示枠ユニット47上には、普通図柄表示手段81、普通保留個数表示手段82、第1特別図柄表示手段83、第2特別図柄表示手段84等の各種表示手段が設けられている。もちろん、それら表示手段81~84は中央表示枠ユニット47上に限らず、遊技盤16の前側の任意の位置に前側から視認可能な状態で配置することが可能である。
【0025】
始動入賞ユニット48は、中央表示枠ユニット47の下側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。大入賞ユニット49は、中央表示枠ユニット47の下側で始動入賞ユニット48の右側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。普通入賞ユニット50は、中央表示枠ユニット47の下側で始動入賞ユニット48の左側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。
【0026】
普通図柄始動手段61は、普通図柄表示手段81による普通図柄の変動表示を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲート等により構成され、遊技球の通過を検出する遊技球検出スイッチ(図示省略)を備えている。この普通図柄始動手段61は、中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板71の前側に設けられており、右流下経路74bを流下する遊技球が通過可能となっている。
【0027】
普通図柄表示手段81は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数(ここでは2個)のLEDで構成されており、普通図柄始動手段61が遊技球を検出することに基づいて、普通図柄を構成するそれら2個のLEDが普通変動中発光パターンで発光(変動)した後、普通図柄始動手段61による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致する場合には当り態様で、それ以外の場合にははずれ態様で変動を停止する。普通図柄表示手段81の変動後の停止図柄が当り態様となった場合には普通利益状態が発生する。
【0028】
また、普通図柄表示手段81の図柄変動中と普通利益状態中とを含む普通保留期間中に普通図柄始動手段61が遊技球を検出した場合には、それによって取得された普通乱数情報が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通保留期間が終了する毎に1個ずつ消化されて普通図柄の変動が行われる。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は、普通保留個数表示手段82等によって遊技者に報知される。
【0029】
第1特別図柄始動手段62は、第1特別図柄表示手段83による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段を有しない非作動式入賞手段により構成されている。この第1特別図柄始動手段62は、始動入賞ユニット48に設けられ、ステージ73の中央落下部76に対応してその下側に上向き開口状に配置されており、左流下経路74a側のワープ入口75からステージ73を経て入賞するルートが存在すること等により、右流下経路74bを流下してきた遊技球よりも左流下経路74aを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。第1特別図柄始動手段62に入賞した遊技球は、対応する遊技球検出スイッチ(図示省略)により検出された後、遊技盤16の後側に案内される。なお、この第1特別図柄始動手段62に遊技球が入賞すると、一入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
【0030】
第2特別図柄始動手段63は、第2特別図柄表示手段84による図柄変動を開始させるためのもので、開閉部78の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに変化可能な作動式入賞手段により構成されており、普通図柄表示手段81の普通図柄が変動後に当り態様で停止した場合に発生する普通利益状態において、開閉部78が所定時間開放するようになっている。
【0031】
この第2特別図柄始動手段63は、中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板71上で且つ普通図柄始動手段61の下流側に配置されており、右流下経路74bを流下してきた遊技球が入賞可能となっている。第2特別図柄始動手段63に入賞した遊技球は、対応する遊技球検出スイッチ(図示省略)により検出された後、遊技盤16の後側に案内される。なお、この第2特別図柄始動手段63に遊技球が入賞すると、一入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
【0032】
第1特別図柄表示手段83は、第1特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第1特別図柄始動手段62が遊技球を検出することに基づいて第1特別図柄を所定時間変動表示して、第1特別図柄始動手段62による遊技球検出時に取得された第1特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には第1大当り態様で、それ以外の場合には第1はずれ態様で変動を停止する。第1特別図柄表示手段83の第1特別図柄が変動後に第1大当り態様で停止した場合には特別利益状態が発生する。
【0033】
第2特別図柄表示手段84は、第2特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第2特別図柄始動手段63が遊技球を検出することに基づいて第2特別図柄を所定時間変動表示して、第2特別図柄始動手段63による遊技球検出時に取得された第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には第2大当り態様で、それ以外の場合には第2はずれ態様で変動を停止する。第2特別図柄表示手段84の第2特別図柄が変動後に第2大当り態様で停止した場合には特別利益状態が発生する。
【0034】
また、第1特別図柄表示手段83の図柄変動中、第2特別図柄表示手段84の図柄変動中及び特別利益状態中を含む特別保留期間中に第1,第2特別図柄始動手段62,63が遊技球を検出した場合には、それによって取得された第1,第2特別乱数情報が夫々予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として保留記憶される。そして、特別保留期間が終了した時点で第2特別図柄側の保留記憶が1以上の場合にはその第2特別図柄の保留記憶を1個消化して第2特別図柄の変動を行い、第1特別図柄側の保留記憶のみが1以上の場合にはその第1特別図柄の保留記憶を1個消化して第1特別図柄の変動を行う。このように本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とが共に変動中になることはなく、また第1特別図柄側と第2特別図柄側の両方に保留記憶がある場合には、第2特別図柄の変動を優先的に行うようになっている。
【0035】
なお、第1,第2特別乱数情報の記憶個数(第1,第2特別保留個数)は、液晶表示手段66等によって遊技者に報知される。液晶表示手段66には、
図5に示すように、第1,第2特別保留個数を示す第1,第2保留画像X1~X4,Y1~Y4,変動中保留画像Zを表示可能となっている。即ち、第1,第2特別図柄始動手段62,63が遊技球を検出することに基づいて第1,第2特別保留個数が増加した場合に、第1,第2保留画像X1~,Y1~を液晶表示手段66上に1個追加表示し、また第1,第2特別図柄表示手段83,84による第1,第2特別図柄の新たな変動が開始することに基づいて第1,第2特別保留個数が減少した場合に、変動中保留画像Zを消去し、第1,第2保留画像X1~,Y1~を待ち行列の前側(例えば画面右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の第1,第2保留画像X1,Y1を所定位置まで移動させて新たな変動中保留画像Zに変化させるようになっている。
【0036】
また、第1,第2特別図柄表示手段83,84による第1,第2特別図柄の変動時には、これと並行して液晶表示手段66上で演出図柄85による図柄変動表示が行われる。演出図柄85は、
図5に示すように、複数個の図柄で構成される図柄列を複数(ここでは左右方向に3つ)備えており、またそれら各図柄列を構成する各図柄は、1~8等の数字、その他で構成される図柄本体部85aと、この図柄本体部85aに付随するキャラクタその他の装飾部85bとの結合で構成されている。なお演出図柄85は、拡大又は縮小、表示位置の変更、装飾部85bの消去等、表示態様を任意に変化させることが可能である。
【0037】
演出図柄85は、第1,第2特別図柄の変動開始と略同時に所定の変動パターンに従って図柄列毎に縦スクロール等による変動を開始すると共に、所定の有効ライン上の停止図柄が、抽選により決定された態様となるように第1,第2特別図柄の変動停止と略同時に最終停止する。なお演出図柄85では、有効ライン上の全ての停止図柄が同じ場合が大当り演出態様、それ以外がはずれ演出態様となっており、第1,第2特別図柄が第1,第2大当り態様となる場合には演出図柄85は大当り演出態様となり、第1,第2特別図柄が第1,第2はずれ態様となる場合には演出図柄85ははずれ演出態様となる。
【0038】
大入賞手段64は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板79を備えた作動式入賞手段で、大入賞ユニット49に設けられ、第2特別図柄始動手段63の下流側で且つ第1特別図柄始動手段62の上流側に配置されており、左流下経路74aを流下してきた遊技球よりも右流下経路74bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。この大入賞手段64は、第1,第2特別図柄表示手段83,84の第1,第2特別図柄が変動後に第1,第2大当り態様で停止した場合に発生する特別利益状態において、開閉板79が一又は複数種類の開放パターンの何れかに従って前側に開放して、その上に落下してきた遊技球を内部へと入賞させるようになっている。大入賞手段64に入賞した遊技球は、対応する遊技球検出スイッチ(図示省略)により検出された後、遊技盤16の後側に案内される。この大入賞手段64に遊技球が入賞すると、一入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
【0039】
普通入賞手段65は、開閉手段を有しない非作動式入賞手段で、普通入賞ユニット50や大入賞ユニット49等の複数箇所に配置されている。普通入賞手段65に入賞した遊技球は、対応する遊技球検出スイッチ(図示省略)により検出された後、遊技盤16の後側に案内される。普通入賞手段65に遊技球が入賞すると、一入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
【0040】
なお上述したように、第1,第2特別図柄始動手段62,63、大入賞手段64、普通入賞手段65等の入賞手段に入賞した遊技球は、夫々対応する遊技球検出スイッチにより検出された後、遊技盤16の裏側を経て遊技機外に排出されるが、何れの入賞手段にも入賞しなかった遊技球は、遊技領域23内に配置されている一又は複数のアウト口86から遊技盤16の裏側を経て遊技機外に排出される。
【0041】
また
図6、
図8等に示すように、遊技盤16の裏側には、大入賞手段64等の入賞手段やアウト口86等に対応する領域を裏側から覆う裏装着体91が配置されている。この裏装着体91は、裏取付台92と集球ケース93とで構成されている。裏取付台92には、その背壁92a側で且つ中央表示枠ユニット47の表示窓47aの後方に対応する位置に液晶表示手段66が着脱自在に装着され、また遊技盤16のベース板45と背壁92aとの間には盤可動体67a(
図5)が配置されている。
【0042】
集球ケース93は、大入賞手段64等の入賞手段に入賞し、或いはアウト口86を通過して遊技盤16の裏側に案内されてきた遊技球を受けて下流側に排出するためのもので、
図8に示すように裏取付台92の下部側を覆うように配置され、その底壁93aの所定位置、例えば左右方向略中央における前部側に、集球した遊技球を下側に排出する排出口94が形成されている。
【0043】
また裏装着体91の背面側には、
図6~
図8に示すように、主基板ケース101、演出基板ケース102、中継基板103等が着脱自在に装着されている。主基板ケース101は、裏装着体91の下部側、即ち集球ケース93の後側に横長状に配置されており、その内部には、主制御基板104が、主要電子部品が装着される第1面104aを後側に向けた状態で収容されている。
【0044】
主基板ケース101の上側、即ち液晶表示手段66の後側の領域には、演出基板ケース102と中継基板103とが左右に隣接して配置されている。演出基板ケース102の内部には、演出インターフェース基板105、液晶インターフェース基板106、液晶制御基板107等よりなる演出制御基板(サブ基板)108が、主要電子部品が装着される第1面105a,106a,107aを後側に向けた状態で収容されている。中継基板103は、演出基板ケース102内の各基板105~107と遊技盤16上の各種遊技部品等、互いに接続される複数の基板等の間を中継するもので、演出基板ケース102の右縁部(
図7に示す背面視では左縁部)に沿って縦長状に配置され、複数のコネクタが装着される第1面103aを後側に向けた状態で裏取付台92の背壁92aに装着されている。
【0045】
また前枠3の裏側には、
図6~
図8に示すように、遊技盤16の裏側を開閉自在に覆う背面カバー110が着脱自在に装着されると共に、その上側に遊技球タンク111及び第1タンクレール112aが、左右一側、例えば左側に第2タンクレール112b、払い出し手段32及び払出通路113が夫々装着されており、遊技球が大入賞手段64等の入賞手段に入賞したとき、又は図外の自動球貸し機から球貸し指令があったときに、遊技球タンク111内の遊技球を第1,第2タンクレール112a,112b経由で払い出し手段32により払い出し、その遊技球を払出通路113経由で上皿33に案内するようになっている。また、第2タンクレール112aの上側には、各種信号を外部のホール側コンピュータ等に出力するための複数の外部端子を備えた外部端子基板114が配置されている。
【0046】
背面カバー110は、透明な合成樹脂製で、左右方向一端側、例えば右端側(
図7に示す背面視では左端側)に縦軸のヒンジ115が、左右方向他端側、例えば左端側(
図7に示す背面視では右端側)には、閉状態で固定するための一又は複数のラッチ手段116が夫々配置されており、閉状態では、演出基板ケース102及び中継基板103の略全体と主基板ケース101の上部側の一部分とを後側から覆うようになっている。
【0047】
また
図6~
図8に示すように、前枠3の裏側下部、即ち下部装着部15の裏側には基板装着台121が配置されており、この基板装着台121の背面側に、電源基板123を収容する電源基板ケース124、払出発射制御基板125を収容する払出発射基板ケース126が夫々着脱自在に装着されている。なお、基板装着台121の前面側には、遊技盤16の裏側に案内された遊技球を機外に排出するための球排出通路127が例えば一体に設けられている。球排出通路127は、上流端側の流入口127aが集球ケース93側の排出口94に対して下側から連通し、下流端側の流出口127bが、基板装着台121の下端部前側で下向きに開口している。
【0048】
電源基板ケース124と払出発射基板ケース126は、前後に重なった状態で、主基板ケース101の下側近傍に横長状に配置されており、電源基板ケース124が基板装着台121の背面側に着脱自在に装着され、その電源基板ケース124の背面側に払出発射基板ケース126が着脱自在に装着されている。なお、払出発射基板ケース126は電源基板ケース124ではなく基板装着台121等に固定してもよい。
【0049】
また、前枠3の裏側には、情報表示用の貼付シートが複数貼付されている。例えば電源基板ケース124の背面側には、高温に関する注意喚起情報が表示された情報表示シールS4が貼付され、背面カバー110には、背面カバーを開放した場合等に関する注意喚起情報と、当該遊技機に関するメンテナンス支援情報とが表示された情報表示シールS5が貼付されている。また、主基板ケース101の背面側には基板管理番号や基板開封情報を表示する主基板情報表示シールS11が貼付されている。更に、主制御基板104、演出インターフェース基板105、液晶インターフェース基板106、液晶制御基板107、払出発射制御基板125等には、必要に応じて、製造管理番号等よりなる基板情報を表示する基板情報表示シールS21が貼付されている。本実施形態では、液晶制御基板107の第1面107aにおける所定位置に基板情報表示シールS21が貼付されているものとする。
【0050】
以下、当該遊技機の各部に貼付されている情報表示用の貼付シート、即ち情報表示シールS1~S5,S11,S21についてその詳細を説明する。情報表示シールS1~S5は、
図9(a)~(e)に示すように、注意喚起情報を表示する注意喚起情報表示部131を備えている。注意喚起情報表示部131は、所定の背景色(ここでは白色)の表示領域を備え、その表示領域内に、注意記号132や注意文字133で構成される注意喚起情報が表示されている。なお本実施形態では、注意喚起情報表示部131の表示領域が所定色(ここでは黒色)の枠線で縁取られている。注意記号132は、注意喚起情報であることを記号で示すもので、例えば黒色の縁取りがされた黄色の三角形の中に、注意内容等に応じた記号(ここでは全て「!」)や図記号が黒色で表示された構成となっている。注意文字133は、「高温注意」等、注意喚起の内容等を示す文字情報で、所定の文字色(ここでは黒色)で表示されている。なお、情報表示シールS1,S3~S5は遊技ホール担当者を対象とし、その他の情報表示シールS2は遊技者を対象としている。
【0051】
情報表示シールS1は、遊技ホール担当者を対象としてサイドユニット30の着脱作業に関する注意喚起を行うためのもので、
図1~
図3に示すようにサイドユニット30の所定位置、例えば上面に貼付されている。なお、この情報表示シールS1の貼付位置は、サイドユニット30の着脱作業時にその作業担当者が視認可能な位置であって、遊技中の遊技者が正面視で視認不能または視認困難な位置であることが望ましい。情報表示シールS1の注意喚起情報表示部131には、
図9(a)に示すように、注意記号132と、「ユニット交換作業時に側面の指挟みに注意して下さい」という内容の注意文字133とが表示されている。
【0052】
情報表示シールS2は、遊技者を対象として上部の枠第1可動体26aの動作や演出ボタン37の操作に関する注意喚起を行うためのもので、
図1、
図3、
図4に示すように下装飾カバー36における演出ボタン37の近傍であって遊技者が視認可能な位置に貼付されている。情報表示シールS2の注意喚起情報表示部131には、
図9(b)に示すように、注意記号132と、「頭上役物の飛出しに注意して下さい」、「破損の恐れがありますのでボタンを強く押さないで下さい」という内容の注意文字133とが表示されている。
【0053】
情報表示シールS3は、遊技ホール担当者を対象として金属部品によるケガに関する注意喚起を行うためのもので、
図2に示すようにガラス扉7の背面の所定箇所、例えば下皿案内ユニット43b又はその近傍に貼付されている。情報表示シールS3の注意喚起情報表示部131には、
図9(c)に示すように、注意記号132と、「金属部品のエッジに注意して下さい」という内容の注意文字133とが表示されている。
【0054】
情報表示シールS4は、遊技ホール担当者を対象として高温部位に関する注意喚起を行うためのもので、
図7に示すように電源基板ケース124の背面側に貼付されている。情報表示シールS4の注意喚起情報表示部131には、
図9(d)に示すように、注意記号132と、「電源基板高温注意」という内容の注意文字133とが表示されている。
【0055】
情報表示シールS5は、遊技ホール担当者を対象として背面カバー110内の危険部位や当該遊技機の使用に関する注意喚起を行うためのもので、
図7、
図8に示すように背面カバー110の背面側の所定位置、例えば背面視における左上部に貼付されている。情報表示シールS5の注意喚起情報表示部131には、
図9(e)に示すように、注意記号132と、「ご使用前には取扱説明書をお読み下さい」、「感電注意」、「高温注意」、「エッジ注意」という内容の注意文字133とが表示されている。
【0056】
また情報表示シールS5に関しては、注意喚起情報表示部131に加えてメンテナンス支援情報表示部134が設けられている。このメンテナンス支援情報表示部134は、所定の背景色(ここでは黄色)の表示領域を備え、その表示領域内に二次元コード表示部134aと説明情報表示部(情報表示部)134bとを備えている。なお本実施形態では、注意喚起情報表示部131と同様、メンテナンス支援情報表示部134は、その表示領域が所定色(ここでは黒色)の枠線で縁取られている。
【0057】
二次元コード表示部134aには、当該遊技機に関するサービスマニュアル(メンテナンス支援情報)のURL(Uniform Resource Locator:インターネット上の在所)を示す二次元コード135、例えばQRコード(登録商標)が表示されている。スマートフォンやタブレット等の携帯端末には、内蔵するカメラでQRコード(登録商標)をスキャンすることによって情報を取得し、その情報が例えばURLであればその情報をブラウザ等に引き渡して表示する機能が標準的に搭載されている。従って、遊技機のメンテナンスを行う担当者は、携帯端末のカメラで二次元コード135をスキャンすることで、その二次元コード135が示すURLの情報に基づいてその携帯端末にサービスマニュアルの内容を表示させることが可能である。これにより、サービスマニュアルを紙媒体で提供する必要がなくなり、提供する側に関しては、コストが削減できる他、SDGs(持続可能な開発目標)推進の観点でも利点があり、提供される側に関しても、保管場所を確保する必要がなく、必要なときに容易且つ迅速に参照できるため利便性が大きく改善する利点がある。
【0058】
なお、この二次元コード135は、当該遊技機のサービスマニュアルを直接開くためのURLを示すものであってもよいし、それよりも上位のURL、例えば自社の複数機種のサービスマニュアル一覧のURLを示すものであってもよい。後者の場合、担当者の携帯端末にはまず機種一覧が表示され、担当者がその一覧の中から当該機種を選択することでサービスマニュアルの内容を表示させることが可能となる。このように、二次元コード135をスキャンすることによってサービスマニュアルの情報に直接到達できるようにしてもよいし、二次元コード135をスキャンすることによって表示された情報に基づいて担当者が一又は複数回の操作を行うことでサービスマニュアルの情報に到達できるようにしてもよい。
【0059】
また、それらの何れの場合においても、二次元コード135をスキャンした後、その二次元コード135が示すURLの情報にアクセスする前にユーザー認証を行うようにしてもよい。このユーザー認証の方法は任意であるが、例えばログイン画面を表示してIDとパスワードの入力を促し、登録された情報と一致しない場合にはその先に進めないようにすることが考えられる。これにより、サービスマニュアルへのアクセスを、メーカー側から認証を受けたホール関係者等に限定することができ、情報の機密性を高めてゴト行為等への悪用を防止できるという利点がある。
【0060】
説明情報表示部134bには、二次元コード135を説明するための文字等よりなる説明情報(二次元コードに関する情報)136が表示されている。この説明情報136は、例えば「QRコードからサービスマニュアルをご覧になれます」等の文字情報で構成されており、所定の文字色(ここでは黒色)で表示されている。本実施形態の説明情報136は、注意喚起情報表示部131に表示される注意文字133よりも目立つ表示態様、例えばより大きく、より太い文字で表示されているが、例えば注意文字133とは異なる文字色で表示してもよい。また、メンテナンス支援情報表示部134は、その背景色(ここでは黄色)を、注意喚起情報表示部131の背景色(ここでは白色)と異ならせることで、同じ貼付シート上の注意喚起情報表示部131とは異なる種類の情報として認識し易くなっている。
【0061】
主基板情報表示シールS11は、主制御基板104に関する情報を表示するもので、
図7に示すように透明な主基板ケース101の背面側に貼付されている。この主基板情報表示シールS11は、
図9(f)に示すように、無色透明な本体シート上に、主基板管理番号等を表示するための管理番号表示エリア141と、開封者と開封年月日とを記入するための複数組の開封情報記入エリア142とが白色べた塗りの領域として形成されており、管理番号表示エリア141の近傍には「主基板管理番号」の文字が、開封情報記入エリア142の近傍には開封順を示す番号と「開封者」,「開封年月日」の文字が夫々黒色で表示されている。また、管理番号表示エリア141内には、「FJ-E No.○○○○○」等の主基板管理番号141aと、その主基板管理番号141aに対応する二次元コード141bとが、例えば黒色で表示されている。二次元コード141bは、二次元コード135と同様、QRコード(登録商標)等で構成されている。例えば携帯端末のカメラでその二次元コード141bをスキャンすることで、携帯端末の画面に主基板管理番号やその関連情報を表示させることが可能である。
【0062】
また、基板情報表示シールS21は、製造管理番号等よりなる基板情報を表示するもので、
図7に示すように液晶制御基板107の第1面107aにおける所定位置に貼付されている。この基板情報表示シールS21は、
図9(g)に示すように、例えば白地の本体シート上に、製造管理番号143と、その製造管理番号143に対応する二次元コード144とが、例えば黒色で表示されている。二次元コード144は、二次元コード135,141bと同様、QRコード(登録商標)等で構成されている。例えば携帯端末のカメラでその二次元コード144をスキャンすることで、携帯端末の画面に製造管理番号やその関連情報を表示させることが可能である。
【0063】
以上のように、前枠3の後側には、二次元コードが表示された情報表示シールが複数配置されている。二次元コードは、携帯端末のカメラ等でスキャンすることを想定しているため、例えば複数の二次元コードが同時にカメラのフレーム内に入ってしまう場合には、携帯端末側が正しく情報を取得できないか、狙ったものとは別の二次元コードから情報を取得してしまうなど、情報取得の作業効率が著しく低下してしまう可能性がある。また、カメラを二次元コードに対して適切な向き及び距離となるように構えなければ、二次元コードを正しく認識させることができない。そこで本実施形態では、情報表示シールS5に表示された二次元コード135からメンテナンス担当者がサービスマニュアルを迅速且つ確実に参照できるようにすべく、情報表示シールS5の貼付位置等を以下のようにしている。
【0064】
まず、メンテナンス担当者が前枠3を開いた状態(
図10参照)でメンテナンスを行うことを想定し、情報表示シールS5は、
図7、
図8、
図10等に示すように、前枠3の背面側における第1ヒンジ4とは反対側(背面視における左端側)で且つ上部側に配置されている。これにより、前枠3を開いたときの最も手前側で且つメンテナンス担当者の目の高さに近い位置に情報表示シールS5が存在することとなるため、メンテナンス担当者は、楽な姿勢で適切に二次元コード135にカメラを向けることができる。
【0065】
また、カメラで二次元コード135をスキャンする際、仮に他の二次元コードも同時にフレーム内に入ってしまった場合でも、情報表示シールS5の二次元コード135が最も認識されやすい状態であれば、携帯端末側は二次元コード135を他の二次元コードに優先して認識する(フォーカスする)可能性が高いと考えられる。そこで本実施形態では、
図8に示すように、情報表示シールS5を、他の二次元コード141b,144を有する情報表示シールS11,S21等よりも後側の位置、即ち背面カバー110(の背面側)に貼付するとともに、情報表示シールS5の二次元コード135を、
図9に示すように他の貼付シートS11,S21の二次元コード141b,144等よりも大きく表示している。これにより、携帯端末側のカメラが複数の二次元コードの中から二次元コード135を自動的に認識する(フォーカスする)可能性が高くなるだけでなく、メンテナンス担当者が手動で二次元コード135にフォーカスする場合でも、複数の二次元コードの中から二次元コード135を確実に選別することが可能となる。
【0066】
なお、情報表示シールS5を背面カバー110に貼付していることにより、例えば背面カバー110をヒンジ115廻りに回転させることにより、二次元コード135の向きを変化させることも可能である。これにより、メンテナンス担当者は自分にとってより楽な体勢で、またより適切な読み取り角度で二次元コード135をスキャンすることができ、更に他の二次元コードを強制的にカメラのフレームから排除することも可能である。また、背面カバー110における情報表示シールS5の貼付位置は、
図8等に示すように前枠3における最も後側にあり、少なくともその上側には天井の光源からの光を遮るような突起物は存在しないため、二次元コード135が陰になることによるカメラの識別不良を極力防止できる。
【0067】
また、背面カバー110における情報表示シールS5の貼付位置は、
図7、
図8等に示すように、遊技盤16の背面側に配置された各基板や基板ケースとは前後に重ならない位置となっている。本実施形態の背面カバー110は、その上縁側に演出基板ケース102や中継基板103よりも上側に突出する突出部110aが設けられており、その突出部110aの背面視における左端側に情報表示シールS5が貼付されている。これにより、二次元コード135をカメラでスキャンする際に、各基板や基板ケースに配置された他の二次元コードが同時にフレーム内に入ってしまう可能性を極力小さくできる。なお、情報表示シールS5は、二次元コードが表示される可能性のある各種制御基板やその基板ケースに対しては前後に重ならないように配置することが望ましいが、二次元コードが表示されない、或いはその可能性が高い中継基板103等に対しては前後に重なるように配置してもよい。
【0068】
また
図11に示すように、背面カバー110の背面側には、情報表示シールS5の貼付領域の外周を取り囲むように所定幅の突起部151が一体に形成されている。この突起部151は、その突出高さ(後方への突出量)が情報表示シールS5の厚さと同程度に形成されている。これにより、情報表示シールS5を貼付する際の位置決めが容易であるだけでなく、情報表示シールS5の剥がれや破れを効果的に防止でき、二次元コード135の損傷によるカメラの識別不良を防止できる。なお、突起部151に代えて、背面カバー110の背面側における情報表示シールS5の貼付領域に、情報表示シールS5の厚さと同程度の深さの凹部を設けてもよい。
【0069】
また、情報表示シールS5は、次に示すように表面が透明保護層により保護されている。即ち、情報表示シールS5は、
図12(A),(B)に示すように、PET等の素材よりなる無色透明の本体シートに対して、その裏面(底面)側に、シルク2版(YKカラー)+シルク白(100%)版+糊版による印刷が施されている。各版(第1~4版)の態様は
図12(a)~(d)のようになっている。このように、本体シートが透明保護層として情報表示シールS5の表面を保護しているため、情報表示シールS5の汚れや破れを効果的に防止でき、二次元コード135の汚れや損傷によるカメラの識別不良を防止できる。なお、このように透明な本体シートの裏面に印刷を行うことにより本体シートを透明保護層とするものの他、本体シートの表面(上面)にラミネート加工等により透明保護層を形成してもよい。この場合、例えば白色等の本体シートの表面(上面)側にシルク2版(YKカラー)による印刷を行い、また本体シートの裏面側に糊層(糊版)を設け、更に表面(上面)を覆うようにラミネート加工等により透明保護層を形成することが考えられる。
【0070】
図13は本パチンコ機の主制御基板104、演出制御基板108を中心とする制御系の概略ブロック図である。主制御基板104は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段161、普通始動口チェック処理手段162、普通乱数記憶手段163、普通図柄処理手段164、普通図柄表示制御手段165、普通利益状態発生手段166、特別乱数作成処理手段167、特別始動口チェック処理手段168、特別乱数記憶手段169、特別図柄処理手段170、特別図柄表示制御手段171、特別利益状態発生手段172、特別遊技状態発生手段173、制御コマンド送信手段174等を備えている。
【0071】
普通乱数作成処理手段161は、変動後の普通図柄を当り態様とするか否かの抽選に用いる当り判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段162は、普通図柄始動手段61による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段61が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段161で作成された当り判定乱数値等の普通乱数情報を取得し、その普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段163に記憶させるように構成されている。
【0072】
普通図柄処理手段164は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段81が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段163に1個以上の当り判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段163に記憶されている普通乱数情報の待ち行列の先頭から当り判定乱数値を取り出し、その当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致するか否かに応じて当り/外れの判定を行う当り抽選機能、当り/外れの抽選結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択する普通停止図柄選択機能、普通図柄の変動時間を選択する変動時間選択機能等を備えている。
【0073】
なお本実施形態では、後述する特別遊技状態中(時短状態中及び確変状態中)の当り確率(例えば1/1.3)がそれ以外の通常遊技状態中の当り確率(例えば1/10)よりも高く設定され、また特別遊技状態中における変動時間(例えば2.7秒)が通常遊技状態中における変動時間(例えば27秒)よりも短くなるように設定されている。
【0074】
普通図柄表示制御手段165は、普通図柄処理手段164による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段81の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段81が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段163に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段81による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段164で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段164で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
【0075】
普通利益状態発生手段166は、普通図柄処理手段164による当り抽選の結果が当りとなることに基づいて普通図柄表示手段81の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に、第2特別図柄始動手段63の開閉部78が例えば複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化する普通利益状態を発生させるようになっている。本実施形態では、通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)と、この通常開閉パターンよりも開放時間が大となるように設定された延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)の2種類の開閉パターンが設定されており、通常遊技状態中は通常開閉パターンが、特別遊技状態中は延長開閉パターンが夫々選択されるようになっている。
【0076】
特別乱数作成処理手段167は、大当り/外れの抽選に用いる大当り判定乱数、特別図柄の変動後の停止図柄等の選択に用いる図柄判定乱数、変動パターンの選択に用いる変動パターン乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
【0077】
特別始動口チェック処理手段168は、第1,第2特別図柄始動手段62,63への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、第1,第2特別図柄始動手段62,63の何れかに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段167で作成された大当り判定乱数値、大当り図柄乱数値等の第1,第2特別乱数情報を取得し、その第1,第2特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば各4個)を限度として特別乱数記憶手段169に記憶させるように構成されている。
【0078】
また、特別始動口チェック処理手段168は先読み判定手段168aを備えている。この先読み判定手段168aは、第1,第2特別図柄始動手段62,63に遊技球が入賞したときに取得される第1,第2特別乱数情報について、例えばその取得時に、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が大当り判定値と一致するか否か等について先読み判定を行うようになっている。この先読み判定結果は、例えば第1,第2特別図柄始動手段62,63の何れかに遊技球が入賞することに基づいて送信される保留増加コマンドにより演出制御基板108等に伝達される。
【0079】
特別図柄処理手段170は、第1,第2特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、第1,第2特別図柄表示手段83,84が変動表示可能な状態となったときに、第2特別保留個数が1以上であれば第2特別乱数情報の待ち行列から、第1特別保留個数のみが1以上であれば第1特別乱数情報の待ち行列からその先頭の大当り判定乱数値を取り出し、その大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かに応じて大当り/外れの判定を行う大当り抽選機能、大当り抽選の結果に応じて、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当り図柄乱数値等に基づいて第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄を選択する特別停止図柄選択機能、大当り抽選の結果に応じて、第1,第2特別図柄の変動パターンを複数種類の中から選択する変動パターン選択機能等を備えている。
【0080】
特別図柄表示制御手段171は、第1,第2特別図柄表示手段83,84の表示制御を行うもので、特別図柄処理手段170による特別図柄処理に基づいて、第1特別図柄表示手段83又は第2特別図柄表示手段84による第1,第2特別図柄の変動を開始させると共に、選択された変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、選択された停止図柄で第1,第2特別図柄の変動を停止させるようになっている。
【0081】
特別利益状態発生手段172は、遊技者に有利な特別利益状態を発生させるためのもので、特別図柄処理手段170による大当り抽選の結果が大当りとなり、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が第1,第2大当り態様(特定態様)となった場合に、大入賞手段64を例えば複数種類の開放パターンの何れかに従って開放する特別利益状態を発生させるように構成されている。
【0082】
特別遊技状態発生手段173は、特別利益状態の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が大当り判定値と一致した場合の大当り図柄乱数値に応じて例えば時短状態と確変状態との何れかの特別遊技状態を発生させるように構成されている。
【0083】
時短状態中は、例えば第1,第2特別図柄の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄が当り態様となる確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、普通図柄の変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、第2特別図柄始動手段63の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は特別利益状態の終了後に開始し、次の特別利益状態が発生するか、それまでに第1,第2特別図柄が所定回数(例えば50回)変動した時点で終了する。
【0084】
確変状態中は、第1,第2特別図柄が第1,第2大当り態様となる確率が通常確率(例えば1/350)よりも高い高確率(例えば1/35)に切り換えられるようになっている。また、確変状態中は、原則として時短状態と同様の切り換えも併せて行われる。なお、確変状態は特別利益状態の終了後に開始し、次の特別利益状態が発生した時点で終了するが、第1,第2特別図柄の変動回数等の他の終了条件を付加してもよい。
【0085】
制御コマンド送信手段174は、演出制御基板108等の他の制御基板に対して所定の制御コマンドを送信するためのもので、例えば演出制御基板108に対しては、特別図柄処理手段170による特別図柄処理に基づいて、第1,第2特別図柄の変動開始時に、第1,第2特別保留個数の減少を指定する第1,第2保留減少コマンド、演出図柄85の変動パターンを指定する第1,第2変動パターン指定コマンド、第1,第2特別図柄の停止図柄態様を指定する第1,第2停止図柄態様指定コマンドをこの順序で送信し、第1,第2特別図柄の変動終了時には演出図柄の変動停止を指示する第1,第2変動停止指定コマンドを送信し、第1,第2特別保留個数が増加したときに第1,第2特別保留個数の増加を指定する第1,第2保留増加コマンドを送信し、第1,第2特別保留個数が共に0の状態で第1,第2特別図柄の変動が終了する等により第1,第2特別図柄の変動待機状態となった場合(客待ち開始条件が成立した場合)に客待ちデモコマンドを送信し、特別遊技状態発生手段173による特別遊技状態の発生時及び終了時に特別遊技状態発生コマンド、特別遊技状態終了コマンド等を送信し、扉開放エラー、磁気検出エラー、電波検出エラー、払い出しエラー、入賞スイッチエラー、不正入賞エラー等のエラーが発生した場合にそのエラーの種類に対応するエラーコマンドを、またそのエラーが解除された場合にそのエラーの種類に対応するエラー解除コマンドを送信するように構成されている。
【0086】
演出制御基板108は、各種演出手段による演出を制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される演出制御手段180、特別保留個数表示制御手段181、図柄変動演出制御手段182、音量調整手段183、光量調整手段184、エラー報知制御手段185、客待ち制御手段186等を備えている。
【0087】
演出制御手段180は、各演出手段を制御するもので、液晶表示手段66による画像表示を制御する画像表示制御手段180a、スピーカ18,25からの音声出力を制御する音声制御手段180b、前枠3側のLED29a、遊技盤16側のLED68a等よりなる電飾手段187の発光を制御する発光制御手段180c、第1~第3可動演出手段26,27,67を制御する可動体制御手段180d、送風手段28を制御する送風制御手段180e等を備えている。
【0088】
特別保留個数表示制御手段181は、液晶表示手段66への第1,第2特別保留個数の表示制御を行うもので、第1,第2特別保留個数の増減に対応して、第1特別保留個数分(最大4個)の第1保留表示画像X1~X4と、第2特別保留個数分(最大4個)の第2保留表示画像Y1~Y4と、変動中の第1,第2特別図柄に対応する変動中保留画像Zとを、画像表示制御手段180aを介して液晶表示手段66に表示するように構成されている。主制御基板104から第1,第2保留増加コマンドを受信した場合には、第1,第2保留表示画像X1~,Y1~を待ち行列の最後尾に1個追加表示する。また、主制御基板104から第1,第2保留減少コマンドを受信した場合には、第1,第2保留表示画像X1~,Y1~を待ち行列の前側に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の第1,第2保留表示画像X1,Y1を例えば所定位置まで移動させて変動中保留画像Zに変化させるようになっている。
【0089】
図柄変動演出制御手段182は、演出図柄85の変動表示及びそれに伴う予告演出等を制御するもので、演出図柄制御手段182a、予告演出制御手段182b等を備えている。演出図柄制御手段182aは、演出制御手段180を介して演出図柄85の表示制御及びそれに伴う音声出力、電飾発光等の制御を行うもので、主制御基板104から第1,第2変動パターン指定コマンドを受信した場合に、指定された変動パターンに基づいて演出図柄85の変動及びそれに伴う音声出力、電飾発光を開始させると共に、第1,第2変動停止指定コマンドを受信したときに、第1,第2停止図柄態様指定コマンドと第1,第2変動パターン指定コマンドとに基づいて選択された停止図柄態様で演出図柄85の変動を停止させ、またそれに伴う音声出力、電飾発光を停止させるようになっている。
【0090】
予告演出制御手段182bは、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が第1,第2大当り態様となって特別利益状態が発生するか否か等、第1,第2特別図柄及び演出図柄85の変動に関する予告演出を制御するものである。予告演出としては、先読み判定手段168aによる先読み判定結果に基づいて行う「先読み予告演出」、特別図柄処理手段170による図柄変動開始時の大当り抽選結果等に基づいて行う「通常予告演出」等がある。「先読み予告演出」には、先読み判定結果に基づいて、その先読み判定の対象となった特別乱数情報に対応する図柄変動までの複数回の図柄変動において例えば同一態様の演出を実行する「先読み連続演出」の他、先読み判定結果に基づいて第1,第2保留表示画像X1~,Y1~を所定の表示態様で表示する「先読み保留変化演出」等がある。また「通常予告演出」には、「会話予告演出」、「ステップアップ予告演出」、「ボタン予告演出」、「ミニキャラ予告演出」等、多種多様な内容が考えられる。
【0091】
予告演出制御手段182bは、先読み予告演出に関しては、例えば第1,第2保留増加コマンドを受信し且つ先読み連続演出中でないこと等の所定の条件を満たす場合に実行開始の抽選を行い、複数種類の先読み予告演出(先読み連続演出、先読み保留変化演出等)の少なくとも一つに当選した場合にその先読み予告演出の実行を開始し、また通常予告演出に関しては、例えば第1,第2特別図柄の変動開始時、即ち第1,第2保留減少コマンド、第1,第2変動パターン指定コマンド及び第1,第2停止図柄態様指定コマンドを例えば一定時間内に受信した場合に抽選を行い、複数種類の通常予告演出(会話予告演出、ステップアップ予告演出等)の少なくとも一つに当選した場合に、第1,第2特別図柄の変動中にその通常予告演出を実行するように構成されている。
【0092】
音量調整手段183は、音量設定に関する制御を行うもので、遊技者操作による音量調整が可能な音量調整可能期間中に、音量調整操作を報知する音量調整操作報知画像191(
図14(a))を所定のタイミングで液晶表示手段66に表示し、音量調整可能期間中に音量調整操作手段39が操作された場合に、音量の設定状況を示す音量設定画像192(
図14(c))を液晶表示手段66に表示するように構成されている。
【0093】
音量調整操作報知画像191は、
図14(a)に示すように、音量調整操作手段39を示すイラストと「で音量調整」の文字等により構成されている。また音量設定画像192は、
図14(c)に示すように、所定段階(例えば5段階)の音量設定に対応する複数(5個)の目盛り画像と「音量」の文字とで構成されており、現状の音量設定に対応する数の目盛り画像がその他の目盛り画像と異なる態様(例えば異なる表示色)で表示されるようになっている。音量調整可能期間中に遊技者が音量調整操作手段39を構成するプラス(+)ボタンとマイナス(-)ボタンの何れかを操作すると、その遊技者操作に応じて音量設定が変更されると共に、その変更後の音量設定に対応する音量設定画像192が液晶表示手段66に例えば一定期間表示される。
【0094】
本実施形態では、後述する客待ち状態中の他、それ以外の遊技状態中も音量調整可能期間に設定されているものとするが、これに限られるものではなく、例えば電源投入後等の所定期間を音量調整可能期間から外してもよいし、客待ち状態中のみを音量調整可能期間としてもよい。また音量調整可能期間中は常に音量調整操作報知画像191を表示するようにしてもよいし、客待ち状態中等の特定期間のみ音量調整操作報知画像191を表示するようにしてもよい。また、本実施形態のように音量調整専用の音量調整操作手段39を設けている場合には音量調整操作報知画像191を表示しなくてもよい。また、音量調整可能期間中で且つ音量設定画像192が表示されていない状態で音量調整操作手段39が操作された場合、その1回目の操作では音量設定画像192を表示するが音量変更は行わず、音量設定画像192が表示された後の2回目以降の操作で音量変更を行うようにしてもよい。
【0095】
光量調整手段184は、電飾手段187の光量調整に関する制御を行うもので、遊技者操作による光量調整が可能な光量調整可能期間中に、光量調整操作を報知する光量調整操作報知画像193(
図14(b))を所定のタイミングで液晶表示手段66に表示し、光量調整可能期間中に光量調整操作手段40が操作された場合に、光量の設定状況を示す光量設定画像194(
図14(d))を液晶表示手段66に表示するように構成されている。
【0096】
光量調整操作報知画像193は、
図14(b)に示すように、例えば光量調整操作手段40を示すイラストと「で光量調整」の文字等により構成されている。また光量設定画像194は、
図14(d)に示すように、所定段階(例えば5段階)の光量設定に対応する複数(5個)の目盛り画像と「光量」の文字とで構成されており、現状の光量設定に対応する数の目盛り画像がその他の目盛り画像と異なる態様(例えば異なる表示色)で表示されるようになっている。光量調整可能期間中に遊技者が光量調整操作手段40を構成するプラス(+)ボタンとマイナス(-)ボタンの何れかを操作すると、その遊技者操作に応じて光量設定が変更されると共に、その変更後の光量設定に対応する光量設定画像194が液晶表示手段66に例えば一定期間表示される。
【0097】
なお本実施形態では、光量調整可能期間と音量調整可能期間とを同じ期間に設定しているものとするが、両期間を異ならせてもよい。また光量調整可能期間中は常に光量調整操作報知画像193を表示するようにしてもよいし、客待ち状態中等の特定期間のみ光量調整操作報知画像193を表示するようにしてもよい。また、本実施形態のように光量調整専用の光量調整操作手段40を設けている場合には光量調整操作報知画像193を表示しなくてもよい。また、光量調整可能期間中で且つ光量設定画像194が表示されていない状態で光量調整操作手段40が操作された場合、その1回目の操作では光量設定画像194を表示するが光量変更は行わず、光量設定画像194が表示された後の2回目以降の操作で光量変更を行うようにしてもよい。
【0098】
エラー報知制御手段185は、エラー報知を制御するもので、主制御基板104からエラーコマンドを受信してからエラー解除コマンドを受信するまで、液晶表示手段66にエラー報知画像195を表示する等のエラー報知を実行するように構成されている。例えば扉開放エラーの場合には、主制御基板104から扉開放コマンドを受信してから扉開放解除コマンドを受信するまで、液晶表示手段66に「扉開放中」等のエラー報知画像195(
図14(e))が表示される。
【0099】
客待ち制御手段186は、主制御基板104から客待ちデモコマンドを受信(客待ち開始条件が成立)してから第1,第2特別図柄表示手段83,84による第1,第2特別図柄の変動が開始される(客待ち終了条件が成立)までの客待ち状態中(図柄の変動が行われていない変動停止状態中)の演出等を制御するものである。客待ち状態中は、所定時間(例えば30秒)の「客待ち前演出」の後に「客待ち演出」に移行し、その後にデモ開始条件が成立すると、「デモ演出」を、例えば「客待ち演出」を挟みつつ繰り返し実行するようになっている。また客待ち状態中は、音量・光量調整可能期間である他、メニュー画面を表示するための遊技者操作(例えば演出ボタン37の押下操作)が可能なメニュー表示操作可能期間となっている。
【0100】
「客待ち前演出」では、
図15(a)に示すように、液晶表示手段66に、直前の図柄変動で停止した状態の演出図柄85を所定の背景画像190の前側に配置した画像(以下、「客待ち画像」という)を引き続き表示する。このとき、前枠3側及び遊技盤16側の電飾手段187は所定の客待ち発光態様で発光し、スピーカ18,25からは所定のBGMが引き続き出力される。「客待ち前演出」の開始から所定時間(例えば30秒)が経過すると「客待ち演出」に移行するが、その際にはBGMがフェードアウトされる他、液晶表示手段66には、
図15(b)に示すように、停止した状態の演出図柄85を含む客待ち画像が引き続き表示されると共に、メニュー画面を表示するための操作(以下、「メニュー表示操作」という)の方法を報知するメニュー表示操作報知画像196の他、音量調整操作報知画像191、光量調整操作報知画像193の表示が開始される。メニュー表示操作報知画像196は、
図15(b)に示すように、メニュー表示操作を行う際の操作対象である演出ボタン37を示すイラストと「メニュー画面表示」の文字等により構成されている。このように、客待ち前演出の実行中、即ち客待ち状態の開始から所定時間(例えば30秒)が経過するまでの期間中は、メニュー表示操作可能期間、及び音量・光量調整可能期間であるにも拘わらず、それを報知するためのメニュー表示操作報知画像196、音量調整操作報知画像191及び光量調整操作報知画像193は表示されないようにしてもよい。
【0101】
客待ち演出中にデモ開始条件が成立(例えば客待ち状態の開始から180秒経過)すると、「客待ち演出」から「デモ演出」に移行する。「デモ演出」では、
図15(c)~(f)に示すように、当該機種のイメージムービー197を実行する「機種イメージデモ」(例えば70秒)、当該機種のロゴを示す機種ロゴ画像198を表示する「機種ロゴ表示」(例えば10秒)、当該メーカーのロゴを示す企業ロゴ画像199を表示する「企業ロゴ表示」(例えば5秒)、のめり込み防止表示画像200を表示する「のめり込み防止表示」(例えば5秒)を、第1,第2特別図柄の変動が開始される等の客待ち終了条件が成立するまで所定の順序で繰り返し実行するように構成されている。なお、
図15に示すように、デモ演出中の所定期間(ここでは機種ロゴ表示、企業ロゴ表示及びのめり込み防止表示)については、メニュー表示操作報知画像196、音量調整操作報知画像191及び光量調整操作報知画像193が表示されないようにしてもよい。
【0102】
図16(a)は、客待ち演出中(
図15(b))に遊技者がメニュー表示操作(演出ボタン37の押下)を行った場合の液晶表示手段66の表示例を示している。遊技者がメニュー表示操作を行うと、液晶表示手段66の画面上では、メニュー表示操作報知画像196が消去されるとともに、メニュー画像201と機種情報案内画像202とが、既に表示されている客待ち画像(演出図柄85やその背景画像190)の前側に重なるように、即ちそれらの画像(所定画像)よりも高い優先度で表示される。
【0103】
メニュー画像201は、所定条件成立時(ここでは遊技者によるメニュー表示操作が行われたとき)に表示される報知画像の一例であって、所定形状(ここでは矩形状)のメニュー表示枠203を備え、そのメニュー表示枠203内に、「履歴」、「モード変更」、「ガイダンス」、「×メニューを閉じる」等の複数(ここでは4つ)のメニュー項目画像204a~204dと、メニュー操作報知画像205とが配置されている。メニュー項目画像204a~204dは、選択対象である複数のメニュー項目を示すもので、夫々任意形状(ここでは横長矩形状)に形成されており、それらのうちの一つが、選択状態にあることを示す強調態様(
図16では他よりも濃いグレー)でハイライト表示されるようになっている。なお、メニュー表示枠203内は、メニュー画像201の後側に表示されている画像(ここでは客待ち画像)の表示色とは異なる背景色(ここでは白色)とすることによって視認性を高めることが可能である。メニュー項目画像204a~204dは、メニュー表示枠203内の背景色とは異なる色で表示することが望ましい。
【0104】
メニュー操作報知画像205は、遊技者に対してメニュー操作の方法を報知するためのもので、選択対象を変更する際の操作方法を示す選択操作報知画像205aと、選択対象を決定する際の操作方法を示す決定操作報知画像205bとで構成されている。選択操作報知画像205aは、十字操作手段38のうち、選択操作に用いるボタン(ここでは上下ボタン)を示すイラストと「選択」の文字とで構成されている。決定操作報知画像205bは、決定操作に用いる演出ボタン37のイラストと「決定」の文字とで構成されている。
【0105】
メニュー画像201は、メニュー表示操作が行われた時点で液晶表示手段66に表示されている客待ち画像(演出図柄85とその背景画像)の前側に重なるように、例えば液晶表示手段66の中央付近に表示される。但しこのとき、メニュー画像201は音量調整操作報知画像191や光量調整操作報知画像193には重ならないように表示することが望ましい。なお、メニュー操作報知画像205はメニュー表示枠203の外側に表示してもよい。
【0106】
機種情報案内画像202は、情報案内画像の一例であって、所定形状(ここでは矩形状)の機種情報案内表示枠206内に、二次元コード207と、その二次元コード207に関する説明情報208とを備えており、メニュー画像201に隣接して例えばその側方に表示されている。二次元コード207は、例えばQRコード(登録商標)で、当該遊技機の機種情報が記載されたwebページのURLを示している。遊技者は、携帯端末のカメラで二次元コード207をスキャンすることで、その二次元コード207が示すURLの情報に基づいてその携帯端末に機種情報の内容を表示させることが可能である。
【0107】
また、二次元コード207を含む機種情報案内画像202は、メニュー画像201に対して発射ハンドル35とは反対の左側に隣接するように、液晶表示手段66における左寄りの位置に配置されている。これにより、遊技者が遊技開始前にいわゆるサンドにお金を投入すべく遊技機の左側に視線を向けた際に、二次元コード207が自然に視界に入るようにすることができ、遊技者が二次元コード207を見逃す可能性をより低くすることが可能である。また、二次元コード207をメニュー画像201に隣接するように配置することで、遊技者が遊技開始前にメニュー画面を開いてカスタマイズ等を行う際に二次元コード207が自然に視界に入るようにすることができ、遊技者が二次元コード207を見逃す可能性をより低くすることが可能である。
【0108】
なお、機種情報は、メーカーのホームページ内に設けられる場合が多いが、二次元コード207は、その機種情報のページを直接開くためのURLを示すものであってもよいし、それよりも上位のURL、例えば自社の機種一覧のURLを示すものであってもよい。後者の場合、遊技者の携帯端末にはまず機種一覧が表示され、遊技者がその一覧の中から当該機種を選択することでその機種の機種情報を表示させることが可能となる。このように、二次元コード207をスキャンすることによって当該機種の機種情報に直接到達できるようにしてもよいし、二次元コード207をスキャンすることによって表示された情報に基づいて遊技者が一又は複数回の操作を行うことで当該機種の機種情報に到達できるようにしてもよい。
【0109】
説明情報208は、文字情報208aとキャラクタ画像208bの少なくとも一方(ここでは両方)を備えている。文字情報208aは、「機種情報をチェック!」等の文字で構成されており、機種情報案内表示枠206内における二次元コード207の近傍に表示されている。キャラクタ画像208bは、当該機種の主要キャラクタ(例えばカッパ)のイラストで構成されており、機種情報案内表示枠206内における二次元コード207の近傍に表示されている。このように、二次元コード207に関する説明情報208を二次元コード207の近傍に表示することで、二次元コード207が何を表すものであるか、また誰を対象にしたものであるかを一目で認識することができ、遊技機各部に表示されている製造管理用、その他の各種二次元コードと明確に区別することが可能である。
【0110】
なお
図16の例では、キャラクタ画像208bは、その後側に表示されているキャラクタ(ここでは演出図柄85の装飾部85bを構成するカッパのキャラクタ)と同種のキャラクタを用いているが、後側のキャラクタ、例えば演出図柄85やその背景画像190に用いられるキャラクタと異なる種類のキャラクタを用いてもよい。また、キャラクタ画像208bに、大当り確定等、特別な有利状態の出現の可能性が極めて高いことを示す、いわゆるプレミアキャラクタと同種のキャラクタを用いてもよい。この場合、キャラクタ画像208bのキャラクタの表示態様(表示色等)を、プレミアキャラクタの表示態様とは異ならせることにより、遊技者に大当り確定と誤認させないようにすることが望ましい。
【0111】
また、説明情報208は、大当り等、遊技者有利な状態の出現が期待される場合の演出で使用される特別色(金色、虹色等)とは異なる所定色(例えば黒色)で表示することが望ましい。更には、説明情報208はその色を時間経過やモードによって変化させないことが望ましい。また、二次元コード207の表示中における電飾手段187の発光に関しても、遊技者有利な状態の出現が期待される場合の演出で使用される特別発光パターン(例えば虹色発光パターン)では発光させず、例えば背景画像に似た発光色の発光パターンで発光させることが望ましい。遊技者が大当り期待度の高い演出と誤認することを防止するためである。本実施形態の場合、二次元コード207が表示されるのは客待ち状態中に限られるが、遊技中に二次元コード207を表示する場合は特にそのような誤認が発生する可能性が高いと考えられる。
【0112】
機種情報案内画像202は、メニュー画像201には重ならず、客待ち画像(演出図柄85とその背景画像190)(所定画像)の前側に重なるように、メニュー画像201に隣接する位置、例えば左側近傍に表示される。但しこのとき、機種情報案内画像202は音量調整操作報知画像191や光量調整操作報知画像193には重ならないように表示することが望ましい。機種情報案内画像202の後側に表示される画像(ここでは演出図柄85とその背景画像190)については、静止画像であってもよいし動画像であってもよい。もちろん、キャラクタ画像208bについても静止画像であってもよいし動画像であってもよい。
【0113】
メニュー画像201及び機種情報案内画像202が液晶表示手段66に表示された状態で、遊技者は十字操作手段38の上下ボタンを操作(選択操作)することによって、複数のメニュー項目画像204a~204dの何れかを選択することが可能であり、その状態で演出ボタン37を操作(決定操作)することにより、選択されているメニュー項目に対応する処理を実行させることが可能である。例えば「履歴」、「モード変更」、「ガイダンス」の各メニュー項目が選択、決定された場合には、メニュー画像201は履歴表示画面、モード変更画面、ガイダンス画面に夫々移行する。このとき、引き続き機種情報案内画像202を表示してもよい。また「×メニューを閉じる」のメニュー項目が選択、決定された場合には、メニュー画像201及び機種情報案内画像202の表示が終了する。メニュー画像201を表示した状態で、メニュー操作が行われないまま一定時間経過した場合、自動的にメニュー画像201の表示が終了するように構成してもよい。その場合、機種情報案内画像202の表示も同時に終了することが望ましい。
【0114】
以上のように、メニュー画像201及び機種情報案内画像202の表示制御を行う客待ち制御手段186が、「画像表示手段に、当該遊技機に関する情報のインターネット上の在所を示す二次元コードを表示させることが可能な二次元コード表示制御手段」の一例であり、「所定条件成立時に画像表示手段に報知画像を表示させることが可能な報知画像表示制御手段」の一例である。
【0115】
また
図16(b)は、
図16(a)に示す状態で、遊技者が音量調整操作手段39を操作した場合の液晶表示手段66の表示例を示している。遊技者が音量調整操作手段39を操作すると、液晶表示手段66の画面上には音量設定画像192が表示される。このとき、音量設定画像192は、メニュー画像201及び機種情報案内画像202とは重ならない位置に、客待ち画像(演出図柄85やその背景画像190)よりも高い優先度で表示される。このように、音量設定画像192を、機種情報案内画像202における少なくとも二次元コード207とは重ならない位置に表示することで、音量設定画像192と二次元コード207の視認性を互いに阻害することがなく、例えば音量調整操作の直後であっても二次元コード207の読み取り操作が可能となる。なお、音量設定画像192は音量調整操作報知画像191や光量調整操作報知画像193とも重ならないように表示することが望ましい。また、遊技者が光量調整操作手段40を操作した場合に表示される光量設定画像194についても、音量設定画像192と同様、機種情報案内画像202における少なくとも二次元コード207とは重ならない位置に表示することが望ましい。
【0116】
また
図16(c)は、
図16(a)に示す状態で扉開放エラーが発生した場合の液晶表示手段66の表示例を示している。扉開放エラーが発生すると、液晶表示手段66の画面上には「扉開放中」等のエラー報知画像195が表示される。ここで、エラー報知画像195は、メニュー画像201や機種情報案内画像202よりも更に高い優先度に設定されている。従って、
図16(c)に示すようにエラー報知画像195がメニュー画像201や機種情報案内画像202と重なるように表示される場合には、エラー報知画像195がメニュー画像201や機種情報案内画像202よりも前側に表示される。このように、エラー報知画像195については二次元コード207よりも優先度を高くすることで、二次元コード207の読み取り機会を最大限確保しつつ、重要なエラー報知情報については確実に視認性を確保できる。なお、扉開放エラー以外のエラーが発生した場合についても同様である。
【0117】
図17~
図19は、本発明をいわゆるスマートパチンコ機に採用した第2の実施形態を例示し、スマートパチンコ機におけるコンプリート機能に関する報知画像と二次元コードを含む情報案内画像との関係を示している。ここで、スマートパチンコ機とは、内部に封入した遊技球を循環させて遊技に使用するもので、遊技者が保有する遊技球の数は遊技球数データとして内部で管理される。ちなみにパチスロ機でも、遊技者が保有するメダル数をメダル数データとして内部で管理するようにした、いわゆるスマートパチスロ機が存在する。なお、第1の実施形態では従来型(非封入式)のパチンコ機を例示したが、第1の実施形態で示した各種構成のうち、パチンコ機の形式(封入式のスマートパチンコ機か非封入式の従来型パチンコ機か)の違いによる影響を受けない構成、例えば各部に貼付される貼付シートに関する構成や液晶表示手段66の表示に関する構成については第2の実施形態に係るスマートパチンコ機にも同様に適用可能である。また本実施形態では、スマートパチンコ機に特有の構造、即ち封入した遊技球の循環機構についての説明は省略する。
【0118】
コンプリート機能とは、スマートパチンコ機、スマートパチスロ機等のスマート遊技機に搭載されるもので、いわゆるMYが所定数(例えばスマートパチンコ機は95000個、スマートパチスロ機は19000枚)に到達した場合に遊技を強制終了させる機能である。ここで、MYとは、一日における遊技球が最も減少したときを基準とする遊技球の増加数、即ち1日における最大の差玉(差枚)数で、例えば最小の差玉数が-10000個の場合、その後に差玉数が85000個に到達した時点でMYは95000個となり、コンプリート機能が作動する。コンプリート機能が作動すると、スマートパチンコ機の場合はその大当り中のラウンド消化をもって遊技終了となり、スマートパチスロ機の場合も同様にそのボーナス中のボーナス消化をもって遊技終了となる。コンプリート機能作動による遊技不能状態を解除するには、電源を入れ直すか、設定変更を行う必要がある。
【0119】
図17は、スマートパチンコ機でコンプリート機能が作動した場合の液晶表示手段66の表示例を示している。スマートパチンコ機においてMYが95000個となってコンプリート機能が作動すると、
図17に示すように、液晶表示手段66には、例えばその時点で液晶表示手段66に表示されている画像を背景として、その前側にコンプリート作動報知画像211が表示される。なおこの時点で遊技は終了するため、コンプリート作動報知画像211は背景画像の視認性低下を気にすることなく画面の中央に大きく表示することが可能である。
【0120】
コンプリート作動報知画像211は、所定条件成立時(ここではコンプリート機能作動時)に画像表示手段に表示される報知画像の一例であって、所定形状(ここでは矩形状)のコンプリート作動表示枠212を備え、そのコンプリート作動表示枠212内に、「コンプリート機能が作動しました」「本日は遊技終了です」等の文字よりなるコンプリート作動情報213が配置されている。なお
図17では、コンプリート作動報知画像211におけるコンプリート作動表示枠212内の透過率を0%としたが、コンプリート作動表示枠212内の透過率(コンプリート作動情報213を除く)を0%よりも大きな値に設定して背景画像を透過させるように構成してもよい。
【0121】
また
図17では、液晶表示手段66に、コンプリート作動報知画像211とともに遊技情報案内画像221が表示されている。遊技情報案内画像221は、情報案内画像の一例であって、所定形状(ここでは矩形状)の遊技情報案内表示枠222内に、二次元コード223と、その二次元コード223に関する説明情報224とを備えており、その時点で表示されていた画像を背景として、コンプリート作動報知画像211とは重ならないように、コンプリート作動報知画像211と隣接して例えばその下側に表示されている。二次元コード223は、例えばQRコード(登録商標)で、その遊技者による所定遊技期間における遊技履歴情報のURLを示している。遊技者は、携帯端末のカメラで二次元コード223をスキャンすることで、その二次元コード223が示すURLの情報に基づいてその携帯端末に遊技履歴情報を表示させることが可能である。この場合、専用アプリを介して二次元コード223をスキャンすることで、その専用アプリ上で遊技履歴情報を表示可能に構成してもよい。
【0122】
説明情報224は、「遊技履歴を表示」等の文字で構成される文字情報224aを備えており、遊技情報案内表示枠222内における二次元コード223の近傍に表示されている。なお、このコンプリート作動報知画像211とともに表示される遊技情報案内画像221(
図17)は、客待ち中などにメニュー画像201とともに表示される機種情報案内画像202(
図16)とは説明情報の構成が相違している。即ち、後者(
図16)の説明情報は文字情報とキャラクタ画像とで構成されているのに対し、前者(
図17)の説明情報は文字情報のみで構成され、キャラクタ画像を備えていない。このように説明情報の構成を異ならせることで、遊技情報案内画像221の二次元コード223に基づいて得られる情報の種類(ここでは遊技履歴情報)が機種情報案内画像202の二次元コード207に基づいて得られる情報の種類(ここでは機種情報)とは異なることを遊技者に認識させることが可能となる。
【0123】
二次元コード223に基づいて表示される遊技履歴情報は、所定遊技期間におけるゲーム数や大当り回数、大当りの当選確率等である。また、その遊技履歴情報を蓄積する期間である所定遊技期間は、例えば遊技者による遊技履歴開始操作(例えばメニュー画面で「遊技履歴蓄積開始」等の項目を選択)によって開始され、遊技者による遊技履歴終了操作(例えばメニュー画面で「遊技履歴情報表示」等の項目を選択)によって終了するが、例えば遊技履歴終了操作が行われることなくコンプリート機能が作動した場合には、その時点で所定遊技期間を自動的に終了し、液晶表示手段66にコンプリート作動報知画像211とともに二次元コード223を含む遊技情報案内画像221を表示するように構成してもよい。
【0124】
また
図18は、コンプリート機能が作動する前にコンプリート事前報知画像231が表示された状態の液晶表示手段66の表示例を示している。コンプリート事前報知画像231は、コンプリート機能が近々作動する見込みである旨を事前に報知するためのもので、コンプリート機能が作動する前の事前報知期間中に液晶表示手段66に例えば継続的に表示されるようになっている。事前報知期間は、MYが事前報知用下限値(例えば90000個)に達した時点で開始され、MYが上限値(例えば95000個)に達してコンプリート機能が作動した時点で終了する。事前報知期間中にMYが事前報知用下限値を下回った場合にはその時点で事前報知期間は終了し、コンプリート事前報知画像231は液晶表示手段66から消去される。
【0125】
コンプリート事前報知画像231は、所定条件成立時(ここではコンプリート機能作動前の所定時点)に画像表示手段に表示される報知画像の一例であって、例えばその時点で液晶表示手段66に表示されている画像を背景としてその前側に表示されるようになっている。なお、このコンプリート事前報知画像231が表示される時点では未だ遊技が行われているため、演出図柄85やその他の演出画像の視認性低下を極力避けるべく、コンプリート事前報知画像231は画面の周辺部近傍、例えば上縁部近傍に、コンプリート作動報知画像211よりも小さく表示することが望ましい。
【0126】
コンプリート事前報知画像231は、所定形状(ここでは矩形状)のコンプリート事前表示枠232を備え、そのコンプリート事前表示枠232内に、「残り約○○○○個でコンプリート機能が作動します」「作動すると本日の遊技は終了となります」等の文字よりなるコンプリート事前情報233が配置されている。また、コンプリート事前報知画像231は、コンプリート機能作動までの残り期間を示す残期間情報234を備えている。本実施形態では、コンプリート事前報知画像231を構成するコンプリート事前情報233のうち、「残り約○○○○個」の部分が残期間情報234となっている。この残期間情報234は、所定の更新タイミング、例えばコンプリート機能作動までのMYの残り個数が所定個数(例えば1000個)減少する毎に更新される。なお、残期間情報234は、メーター表示等、文字以外の表示態様で表示してもよい。
【0127】
また
図18は、コンプリート機能が作動する前に遊技者による遊技履歴終了操作が行われた場合を想定し、液晶表示手段66に、コンプリート事前報知画像231とともに遊技情報案内画像221が表示された例を示している。遊技情報案内画像221は、
図17の場合と同様、所定形状(ここでは矩形状)の遊技情報案内表示枠222内に、二次元コード223と、その二次元コード223に関する説明情報224とを備えており、その時点で表示されている画像を背景として、コンプリート事前報知画像231とは重ならないように、コンプリート事前報知画像231と隣接して例えばその側方(左側)に表示されている。なお、この遊技情報案内画像221についても、演出図柄85やその他の演出画像の視認性低下を極力避けるべく、コンプリート機能作動後に表示される場合(
図17)よりも小さく、画面の周辺部近傍に表示することが望ましい。
【0128】
また
図19は、
図17を一部変更して、コンプリート作動報知画像211と遊技情報案内画像221とを一体化した例を示している。
図19の例では、一つの表示枠241内に、コンプリート作動報知画像211を構成するコンプリート作動情報213に加えて、遊技情報案内画像221を構成する二次元コード223及び説明情報224を配置している。なお同様に、
図18を一部変更してコンプリート事前報知画像231と遊技情報案内画像221とを一体化し、一つの表示枠内に、コンプリート事前報知画像231を構成するコンプリート事前情報233に加えて、遊技情報案内画像221を構成する二次元コード223及び説明情報224を配置してもよい。
【0129】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば実施形態では、二次元コード135を含むメンテナンス支援情報表示部134を、注意喚起情報表示部131と同じ貼付シート上に配置した例を示したが、一つの貼付シート上にメンテナンス支援情報表示部134のみを設け、注意喚起情報表示部131を設けないようにしてもよい。
【0130】
サービスマニュアルに関する二次元コード135を有する情報表示シールS5の配置位置は任意であるが、サービスマニュアルを利用するメンテナンス担当者の利便性や、メンテナンス担当者でない者がサービスマニュアルを参照することによる危険性(ゴト行為に繋がる恐れ)等を考慮すると、少なくとも前枠3を閉じた状態では視認できない位置、即ち前枠3の後側に配置することが望ましい。ただ、前枠3の後側であっても、次のような領域に二次元コード135を配置するのはできるだけ避けるべきである。まず、遊技機の販売に必要な形式試験に関する規定により、主制御基板104は外部から目視できる状態にしておく必要があることから、主基板ケース101の背面及びその後方の領域については二次元コード135の貼付位置としてふさわしくない。また、主制御基板104、演出制御基板108、払出発射制御基板125等の各種制御基板については、製造管理番号等を示す二次元コード144が表示された基板情報表示シールS21が貼付される可能性があるため、それら制御基板の後方の領域についても、複数の二次元コードがカメラのフレーム内に入ってしまうことによる読み取り不良の可能性が高いために二次元コード135の貼付位置としてふさわしくない。更には、前枠3の下部側や左右方向におけるヒンジ4に近い領域についても、メンテナンス担当者の作業性を考慮すると二次元コード135の貼付位置としてふさわしくない。以上より、二次元コード135の配置位置としては、
図20にグレーで示す逆L字状の領域が好ましいと考えられる。
【0131】
二次元コード135を、例えば複数のメンテナンス作業に対応して複数箇所に表示してもよい。この場合、各二次元コード135は、サービスマニュアルのうち、各メンテナンス作業に係る情報が記載されたページに対応するURLを示すものとしてもよい。例えば、サイドユニット30の着脱作業に関する注意喚起情報が表示される情報表示シールS1に、サービスマニュアルのうち、サイドユニット30の着脱作業に係る情報に対応するURLを示す二次元コードを表示してもよい。
【0132】
貼付シートに所定のURL(インターネット上の在所を示す情報)を示す二次元コードを表示する場合、そのURLはサービスマニュアルに対応するものに限らず、遊技機に関する種々の情報に対応するURL、例えば機種情報に対応するURLであってもよい。但し、その二次元コードは、対応するURLの情報を必要とする者がアクセス可能な位置に表示する必要があるため、例えば機種情報に対応するURLを示す二次元コードについては、遊技者が視認可能な位置、例えば前枠3の前側に表示することが望ましい。
【0133】
実施形態では、二次元コード207を含む機種情報案内画像202の表示開始及び表示終了のタイミングをメニュー画像201の表示開始及び表示終了のタイミングと一致させた例を示したが、必ずしもそれらを一致させる必要はなく、例えば客待ち状態の少なくとも一部の期間、その他の所定期間中、遊技者操作(メニュー表示操作等)とは無関係に二次元コード207を表示するように構成してもよい。例えば客待ち状態中に遊技者操作とは無関係に二次元コード207を表示する場合には、第1,第2特別図柄の変動開始等の客待ち終了条件が成立した場合に二次元コード207の表示を終了する。
【0134】
実施形態では、客待ち演出中にメニュー画像201及び機種情報案内画像202を表示させる場合の例を示したが(
図16)、客待ち前演出中やデモ演出中についても、客待ち状態中と同様にメニュー画像201及び機種情報案内画像202を表示させることが可能である。また、メニュー画像201や機種情報案内画像202は、客待ち状態中以外の遊技中、例えば図柄変動中に表示可能としてもよい。
【0135】
実施形態では、メニュー画像201、機種情報案内画像202を透過率0%、即ち後側の画像を透過しない状態で表示する例を示したが(
図16)、それらの表示領域の少なくとも一部、例えばメニュー画像201の場合はメニュー項目画像204aの外側の領域、機種情報案内画像202の場合は二次元コード207の外側の領域を、透過率を0%よりも大きい値に設定した透過領域とし、後側の画像(例えば演出図柄85)を透過させるように構成してもよい。これにより、例えば図柄変動中にメニュー画像201や機種情報案内画像202を表示可能とする場合でも遊技者は後側の図柄変動の様子を確認することが可能となる。このとき、少なくとも二次元コード207の表示領域については、正確且つ迅速な読み取りを可能とするべく、透過領域から外して透過率0%に設定すべきである。
【0136】
機種情報案内画像202を表示する際には、二次元コード207と説明情報208とを同時に表示するようにしてもよいし、説明情報208を表示した後に遅れて二次元コード207を表示するようにしてもよい。前者は、二次元コード207を画像データとして記憶することにより、二次元コード207と説明情報208とを同じフローで表示する場合が考えられ、後者は、機種情報案内画像202を表示する際にその都度サブ基板で二次元コード207を生成することにより、その生成処理の時間だけ説明情報208よりも遅れて二次元コード207を表示する場合が考えられる。
【0137】
実施形態では、液晶表示手段66に表示される二次元コード207が、当該遊技機の機種情報が記載されたwebページのURLを示す例を示したが、二次元コード207は機種情報以外の情報、例えばメーカーのホームページや各種動画情報、ユーザーが投稿した動画情報、遊技者に対する告知情報等のURLを示すものとしてもよい。また、メインの画像表示手段(液晶表示手段66)の他にサブの画像表示手段を備えている場合には、そのサブの画像表示手段に二次元コード207を表示してもよい。
【0138】
第2の実施形態では、コンプリート機能作動時にコンプリート作動報知画像211及び遊技情報案内画像221を表示する場合、その時点で液晶表示手段66に表示されている画像を背景としてその前側に表示する例を示したが(
図17)、背景画像を消去して黒背景等の状態でコンプリート作動報知画像211等を表示するように構成してもよい。また、コンプリート機能作動時に専用の背景画像を表示するようにしてもよい。
【0139】
第2の実施形態では、コンプリート機能作動時にコンプリート作動報知画像211及び遊技情報案内画像221を表示する場合、コンプリート作動報知画像211と遊技情報案内画像221とが互いに重ならないように表示する例を示したが(
図17)、コンプリート作動報知画像211と遊技情報案内画像221とが互いに重なるように構成してもよい。この場合、遊技情報案内画像221よりもコンプリート作動報知画像211の優先度を高くする(前側に表示する)ことが望ましい。またその場合、コンプリート作動報知画像211の透過率を0%よりも大きな値に設定し、後側の二次元コード223を透過させて読み取り可能とするように構成してもよい。
【0140】
第2の実施形態では、コンプリート機能作動前にコンプリート事前報知画像231と遊技情報案内画像221を表示する場合、コンプリート事前報知画像231と遊技情報案内画像221とが互いに重ならないように表示する例を示したが(
図18)、コンプリート事前報知画像231と遊技情報案内画像221とが互いに重なるように構成してもよい。この場合、遊技情報案内画像221よりもコンプリート事前報知画像231の優先度を高くする(前側に表示する)ことが望ましい。またその場合、コンプリート事前報知画像231の透過率を0%よりも大きな値に設定し、後側の二次元コード223を透過させて読み取り可能とするように構成してもよい。
【0141】
コンプリート機能作動時やコンプリート機能作動前に液晶表示手段66に表示される二次元コード223については、実施形態で示した遊技履歴情報以外の情報、例えば機種情報に対応するものであってもよい。この場合、当該遊技機で遊技をしていた遊技者以外の遊技者がその機種の情報を知ることができるように、コンプリート機能作動後も機種情報に対応する二次元コード223を継続的に表示するように構成してもよい。
【0142】
実施形態は、本発明を、遊技球を内部で循環させない非封入式の従来型パチンコ機、及び内部に封入した遊技球を循環させて遊技に使用するスマートパチンコ機に採用した例を示したが、スロットマシン(従来型の他、いわゆるスマートパチスロ機を含む)、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種の遊技機においても同様に実施することが可能である。
【符号の説明】
【0143】
1 遊技機本体
66 液晶表示手段(画像表示手段)
131 注意喚起情報表示部
134a 二次元コード表示部
134b 説明情報表示部
135 二次元コード
136 説明情報
186 客待ち制御手段(二次元コード表示制御手段、報知画像表示制御手段)
201 メニュー画像(報知画像)
202 機種情報案内画像(情報案内画像)
207 二次元コード
208a 文字情報
208b キャラクタ画像
211 コンプリート作動報知画像(報知画像)
221 遊技情報案内画像(情報案内画像)
223 二次元コード
224 説明情報
231 コンプリート事前報知画像(報知画像)