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  • 特開-画像形成装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162649
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 26/12 20060101AFI20241114BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20241114BHJP
   B41J 2/47 20060101ALI20241114BHJP
   G02B 26/10 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
G02B26/12
G03G21/00 510
B41J2/47 101M
G02B26/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023078374
(22)【出願日】2023-05-11
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114971
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修
(72)【発明者】
【氏名】京極 正法
【テーマコード(参考)】
2C362
2H045
2H270
【Fターム(参考)】
2C362BA04
2C362BA34
2C362BA83
2C362BB38
2C362CA18
2C362CA39
2H045AA02
2H045AA13
2H045AA53
2H045BA02
2H045CA92
2H270LA46
2H270LA47
2H270LD03
2H270LD08
2H270LD14
2H270MC78
2H270RA14
2H270RC03
(57)【要約】
【課題】 ポリゴンミラーの反射面が誤って特定されることを抑制する画像形成装置を得る。
【解決手段】 露光装置2a~2dは、レーザー光線を走査するポリゴンミラー23と、ポリゴンミラー23を回転させるポリゴンモーター24と、ポリゴンモーター24のモーター軸24aに付されたマーク24bを検出するマーク検出器41と、マーク検出器41を移動可能なアクチュエーター42とを備える。そして、コントローラー31は、アクチュエーター42を使用して、露光装置2a~2dの動作条件に応じた位置にマーク検出器41を移動させる。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体ドラムと、
前記感光体ドラムに光線を照射して静電潜像を形成する露光装置と、
前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を生成する現像装置と、
前記露光装置を制御するコントローラーとを備え、
前記露光装置は、前記光線を走査するポリゴンミラーと、前記ポリゴンミラーを回転させるポリゴンモーターと、前記ポリゴンモーターのモーター軸に付されたマークを検出するマーク検出器と、前記マーク検出器を移動可能なアクチュエーターとを備え、
前記コントローラーは、前記アクチュエーターを使用して、前記露光装置の動作条件に応じた位置に前記マーク検出器を移動させること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記アクチュエーターは、前記マーク検出器を、前記モーター軸の径方向および軸方向の一方または両方に沿って移動可能であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記コントローラーは、前記アクチュエーターを使用して、前記モーター軸の径方向において、前記ポリゴンミラーの回転速度に対応する位置に前記マーク検出器を移動させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記露光装置は、前記回転速度と前記位置との対応関係を示す設定データを記憶している記憶装置を備え、
前記コントローラーは、前記設定データに基づいて、前記ポリゴンミラーの回転速度に対応する前記マーク検出器の位置を特定し、特定した前記位置に、前記アクチュエーターを使用して前記マーク検出器を移動させること、
を特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記露光装置は、前記マーク検出器の出力波形における立ち上がりタイミングおよび立ち下がりタイミングのうち、前記マークの検出タイミングとして検出すべきタイミングを示す設定データを記憶している記憶装置を備え、
前記コントローラーは、前記マーク検出器の出力波形において、前記設定データに従って、前記立ち上がりタイミングまたは前記立ち下がりタイミングを、前記マークの検出タイミングとして検出すること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ある画像形成装置は、ポリゴンミラーで光の走査を行う光走査装置を備えている。そのような光走査装置では、ポリゴンミラーにおける複数の反射面の長さにはバラツキがあるため、主走査方向の走査周期にバラツキを抑制するために、ポリゴンミラーの反射面を特定し、反射面ごとに走査周期の補正を行う必要がある。
【0003】
ある画像形成装置は、光走査装置において、ポリゴンミラーの反射面を特定するために、ポリゴンミラーを回転させるモーターの軸に付されたマークを反射型光学センサーで検出することで、反射面を特定している(例えば特許文献1参照)。そして、反射型光学センサーから出力されるセンサー信号に基づいて上述のマークが検出され、マークの検出タイミングを基準として、相対的な、BDセンサー(走査されている光線を所定位置で検出するセンサー)の光線検出タイミングによって、反射面が特定され、上述の補正が行われる。例えば、マークの検出タイミングの後の最初の光線検出タイミングから次の光線検出タイミングまでに光線を反射している反射面が第1面と特定され、以後、順次、光線検出タイミングで第2面以降が特定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-329957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の画像形成装置では、画像形成装置(光走査装置)の動作条件によって反射型光学センサーの出力波形(センサー信号の波形)が変化するため、マークの検出タイミングとBDセンサーの光線検出タイミングとが重なってしまったり、偏心抑制のためにモーター軸に取り付けられているバランサー(粘着物、接着剤などといった重り)を誤ってマークとして検出してしまったりすることで、ポリゴンミラーの反射面が誤って特定されることがある。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、ポリゴンミラーの反射面が誤って特定されることを抑制する画像形成装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る画像形成装置は、感光体ドラムと、前記感光体ドラムに光線を照射して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を生成する現像装置と、前記露光装置を制御するコントローラーとを備える。前記露光装置は、前記光線を走査するポリゴンミラーと、前記ポリゴンミラーを回転させるポリゴンモーターと、前記ポリゴンモーターのモーター軸に付されたマークを検出するマーク検出器と、前記マーク検出器を移動可能なアクチュエーターとを備える。そして、前記コントローラーは、前記アクチュエーターを使用して、前記露光装置の動作条件に応じた位置に前記マーク検出器を移動させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ポリゴンミラーの反射面が誤って特定されることを抑制する画像形成装置が得られる。
【0009】
本発明の上記又は他の目的、特徴および優位性は、添付の図面とともに以下の詳細な説明から更に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の機械的な内部構成の一部を示す側面図である。
図2図2は、図1における露光装置2aの構成およびその周辺の電子回路の構成の一例を示す図である。
図3図3は、図2に示す露光装置2aにおけるマーク検出器41の位置制御について説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
実施の形態1.
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の機械的な内部構成の一部を示す側面図である。図1に示す画像形成装置は、プリンター、ファクシミリ装置、複写機、複合機などといった、電子写真方式のプリント機能を有する装置である。
【0014】
この実施の形態の画像形成装置は、タンデム方式のカラー現像装置を有する。このカラー現像装置は、感光体ドラム1a~1d、露光装置2a~2dおよび現像装置3a~3dを有する。感光体ドラム1a~1dは、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色の感光体である。
【0015】
露光装置2a~2dは、レーザー光線を感光体ドラム1a~1dに照射して静電潜像を形成する。露光装置2a~2dは、レーザー光線の光源であるレーザーダイオード、そのレーザー光線を感光体ドラム1a~1dへ導く光学素子(レンズ、ミラー、ポリゴンミラーなど)を有し、そのレーザー光線を走査するレーザースキャニングユニットである。
【0016】
さらに、感光体ドラム1a~1dの周囲には、スコロトロン等の帯電器、クリーニング装置、除電器などが配置されている。クリーニング装置は、1次転写後に、感光体ドラム1a~1d上の残留トナーを除去し、除電器は、1次転写後に、感光体ドラム1a~1dを除電する。
【0017】
現像装置3a~3dには、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色のトナーが充填されているトナーカートリッジがそれぞれ装着され、トナーカートリッジからトナーが供給され、キャリアとともに現像剤を構成する。現像装置3a~3dは、そのトナーを感光体ドラム1a~1d上の静電潜像に付着させてトナー像を形成する。
【0018】
感光体ドラム1a、露光装置2a、および現像装置3aにより、マゼンタの現像が行われ、感光体ドラム1b、露光装置2b、および現像装置3bにより、シアンの現像が行われ、感光体ドラム1c、露光装置2c、および現像装置3cにより、イエローの現像が行われ、感光体ドラム1d、露光装置2d、および現像装置3dにより、ブラックの現像が行われる。
【0019】
中間転写ベルト4は、感光体ドラム1a~1dに接触し、感光体ドラム1a~1d上のトナー画像を1次転写される環状の像担持体である。中間転写ベルト4は、駆動ローラー5に張架され、駆動ローラー5からの駆動力によって、感光体ドラム1dとの接触位置から感光体ドラム1aとの接触位置への方向へ周回していく。
【0020】
転写ローラー6は、搬送されてくるプリントシートを中間転写ベルト4に接触させ、中間転写ベルト4上のトナー画像をプリントシートに2次転写する。なお、トナー画像を転写されたプリントシートは、定着器9へ搬送され、トナー画像がプリントシートへ定着される。
【0021】
ローラー7は、クリーニングブラシを有し、クリーニングブラシを中間転写ベルト4に接触させ、プリントシートへのトナー画像の転写後に中間転写ベルト4に残ったトナーを除去する。
【0022】
センサー8は、キャリブレーションにおいて、現像されたトナーパッチ画像の濃度を測定する光学式センサーであって、中間転写ベルト4に光線を照射し、その反射光を検出する。例えば、キャリブレーションにおけるトナー濃度調整の際、センサー8は、中間転写ベルト4の所定の領域(トナーパッチ画像および中間転写ベルト4の下地)に光線を照射しその反射光を検出し、その光量に応じた電気信号を出力する。
【0023】
レジストローラー10は、給紙トレイなどから1次給紙で搬送されてくるプリントシートを一時停止させ、2次給紙タイミングでそのプリントシートを中間転写ベルト4および転写ローラー6による転写位置へ搬送する。2次給紙タイミングは、そのプリントシート上の指定された位置に中間転写ベルト4上のトナー画像が転写されるように指定される。レジストセンサー11は、レジストローラー10の近傍に設置され、プリントシートがレジストローラー10(レジストレーション位置)へ到達したことを光学的に検出するセンサーである。
【0024】
図2は、図1における露光装置2aの構成およびその周辺の電子回路の構成の一例を示す図である。なお、図2に示す露光装置は、感光体ドラム1a用の露光装置2aであり、感光体ドラム1b~1d用の露光装置2b~2dも同様の構成を有する。
【0025】
図2において、光源21は、レーザー光線を出射する光源(レーザーダイオードなど)である。光学系22は、光源21からポリゴンミラー23までの間、および/またはポリゴンミラー23から感光体ドラム1aおよびPDセンサー24までの間に配置された各種レンズ群である。光学系22には、fθレンズなどが使用される。
【0026】
また、ポリゴンミラー23は、感光体ドラム1aの軸に対して垂直なポリゴンモーター24のモーター軸24aに接続され、そのモーター軸24aに垂直な断面が多角形(例えば6角形)であり、その複数の側面がそれぞれ平面状のミラー(反射面)となっている素子である。
【0027】
ポリゴンミラー23は、そのモーター軸24aを中心に回転し、光源21から出射したレーザー光を感光体ドラム1aの軸方向(主走査方向)に沿って走査する。ポリゴンモーター24は、コントローラー31からの制御信号に従ってポリゴンミラー23を回転させる。例えば、ポリゴンモーター24は、制御信号により指定された回転速度(回転周波数)でポリゴンミラー23を回転させる。
【0028】
また、BD(Beam Detection)センサー25は、主走査同期信号を生成するためにポリゴンミラー23により走査されているレーザー光線を所定位置で受光するセンサーである。BDセンサー25は、光が入射すると、光量に応じた出力電圧を誘起する。BDセンサー25は、光が走査される線上の所定の位置に配置され、レーザー光線のスポットがその位置を通過するタイミングを検出し、そのタイミングで形成されるパルスを主走査同期信号として出力する。
【0029】
コントローラー31は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やコンピューターなどを備え、当該画像形成装置の内部装置の制御やデータ処理などを行い、露光装置2a(光源21、ポリゴンモーター24、後述のアクチュエーター42など)を制御し、画像形成すべき画像に対応してレーザー光線で感光体ドラム1aを露光する。光源21は、主走査同期信号に同期して形成すべき画像に応じたパターンでレーザー光線で感光体ドラム1aが露光されるように制御される。
【0030】
さらに、露光装置2aは、マーク検出器41と、マーク検出器41を移動可能なアクチュエーター42とを備える。マーク検出器41は、ポリゴンモーター24のモーター軸24aに付されたマーク24bを検出するセンサーであって、ここでは、光を照射してその光の反射光を検出する反射型の光学センサーである。そして、コントローラー31は、アクチュエーター42を使用して、露光装置2aの動作条件に応じた位置にマーク検出器41を移動させる。
【0031】
図3は、図2に示す露光装置2aにおけるマーク検出器41の位置制御について説明する斜視図である。実施の形態1では、例えば図3に示すように、アクチュエーター42は、マーク検出器41を、モーター軸24aの径方向および軸方向の一方または両方(ここでは両方)に沿って移動可能である。つまり、アクチュエーター42は、2軸のアクチュエーターである。
【0032】
コントローラー31は、アクチュエーター42を使用して、モーター軸24aの径方向において、ポリゴンミラー23の回転速度に対応する位置にマーク検出器41を移動させる。具体的には、マーク検出器41は、ポリゴンミラー23の回転速度が高いほど、モーター軸24a(マーク24b)に近づけられる。回転速度が高いほど、マーク24bがマーク検出器41の検出領域を通過する時間が短くなり、マーク検出器41の出力信号におけるパルスのピークが低くなるため、マーク検出器41がモーター軸24a(マーク24b)に近づけられる。これにより、マーク検出器41の受光光量(マーク24bからの反射光の受光光量)が大きくなるため、マーク検出器41の出力信号において、良好なパルスが検出される。なお、回転速度が低い場合には、マーク24bからの反射光の光量が十分大きいため、マーク検出器41の感度に応じた適切な位置にマーク検出器41が配置される。
【0033】
また、ポリゴンミラー23の回転速度が所定値を超える場合には、コントローラー31は、アクチュエーター42を使用して、上述のバランサーのない高さ(軸方向の位置)にマーク検出器41を移動させるようにしてもよい。つまり、上述のように、回転速度が高い場合、マーク検出器41の出力信号におけるパルスのピークが低くなり、上述のバランサーからの反射光をマーク24bからの反射光として誤検出する可能性があるため、そのようにマーク検出器41を移動させてもよい。
【0034】
次に、上記画像形成装置の動作について説明する。
【0035】
プリントジョブにおいて、コントローラー31は、ポリゴンモーター24を制御して、指定された線速に対応する回転速度でポリゴンミラー23を回転させ、アクチュエーター42を制御して、その回転速度に対応する位置にマーク検出器41を配置させる。
【0036】
そして、コントローラー31は、マーク検出器41の出力波形に基づいてマーク24bの検出タイミングを特定し、その検出タイミングを基準としてポリゴンミラー23の各反射面を特定し各反射面に対応する補正を行いながら、プリントすべき画像に対応するパターンで光源21にレーザー光線を出射させる。
【0037】
このようにして、感光体ドラム1a~1dにそれぞれレーザー光線が照射されて静電潜像が形成され、その静電潜像がトナーで現像され、その後、1次転写および2次転写によってプリントシート上にカラーのトナー画像が形成され、そのトナー画像の定着が定着器9で行われる。
【0038】
以上のように、上記実施の形態によれば、露光装置2a~2dは、レーザー光線を走査するポリゴンミラー23と、ポリゴンミラー23を回転させるポリゴンモーター24と、ポリゴンモーター24のモーター軸24aに付されたマーク24bを検出するマーク検出器41と、マーク検出器41を移動可能なアクチュエーター42とを備える。そして、コントローラー31は、アクチュエーター42を使用して、露光装置2a~2dの動作条件に応じた位置にマーク検出器41を移動させる。
【0039】
これにより、露光装置2a~2dの動作条件に対応してマーク検出器41の出力波形の特性が変化しても、マーク検出器41の移動によってその特性変化が補償されるため、ポリゴンミラーの反射面が誤って特定されることが抑制される。
【0040】
実施の形態2.
【0041】
実施の形態2では、各露光装置2a,2b,2c,2dは、その露光装置2a,2b,2c,2d用の設定データを記憶している不揮発性の記憶装置(EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)など)を備えており、コントローラー31は、その設定データに従って、露光装置2a,2b,2c,2dを個別的に制御する。
【0042】
ここでは、設定データは、上述のポリゴンミラー23の回転速度とマーク検出器41の位置との対応関係を示すデータを含んでおり、コントローラー31は、その設定データに基づいて、ポリゴンミラー23の回転速度に対応するマーク検出器41の位置を特定し、特定した位置に、アクチュエーター42を使用してマーク検出器41を移動させる。
【0043】
線速(単位時間あたりのプリント枚数)に応じてポリゴンミラー23の回転速度が設定されるため、コントローラー31は、設定されたポリゴンミラー23の回転速度に応じた位置をこの設定データに基づいて特定し、その位置にマーク検出器41を移動させる。
【0044】
また、設定データは、マーク検出器41の出力波形(パルス波形)における立ち上がりタイミングおよび立ち下がりタイミングのうち、マーク24bの検出タイミングとして検出すべきタイミングを示すデータを含む。コントローラー31は、マーク検出器41の出力波形において、その設定データに従って、立ち上がりタイミングまたは立ち下がりタイミングを、マーク24bの検出タイミングとして検出する。
【0045】
なお、実施の形態2に係る画像形成装置のその他の構成および動作については実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0046】
以上のように、上記実施の形態2によれば、コントローラー31は、露光装置2a,2b,2c,2dの記憶装置において個別的に設定されている特性に従って、露光装置2a,2b,2c,2dを個別的に制御するため、ポリゴンミラーの反射面が誤って特定されることがより抑制される。
【0047】
なお、上述の実施の形態に対する様々な変更および修正については、当業者には明らかである。そのような変更および修正は、その主題の趣旨および範囲から離れることなく、かつ、意図された利点を弱めることなく行われてもよい。つまり、そのような変更および修正が請求の範囲に含まれることを意図している。
【0048】
例えば、上記実施の形態では、コントローラー31は、ポリゴンミラー23の回転速度に応じた位置にマーク検出器41を配置させているが、露光装置2a~2dの経時変化に起因するマーク検出器41の出力波形のピークレベルの変化に応じて、マーク検出器41の位置を設定するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、例えば、電子写真方式の画像形成装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0050】
1a~1d 感光体ドラム
2a~2d 露光装置
3a~3d 現像装置
23 ポリゴンミラー
24 ポリゴンモーター
24a モーター軸
24b マーク
31 コントローラー
41 マーク検出器
42 アクチュエーター
図1
図2
図3