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特開2024-162652負荷駆動装置、画像形成装置、温度取得方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162652
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】負荷駆動装置、画像形成装置、温度取得方法
(51)【国際特許分類】
   H02P 29/68 20160101AFI20241114BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
H02P29/68
G03G21/00 530
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023078377
(22)【出願日】2023-05-11
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】入谷 一暢
【テーマコード(参考)】
2H270
5H501
【Fターム(参考)】
2H270KA46
2H270LA01
2H270LA29
2H270LA41
2H270LA42
2H270LD08
2H270LD14
2H270MH09
2H270SA09
2H270SB22
2H270ZC03
2H270ZC04
5H501AA19
5H501JJ04
5H501LL22
5H501LL38
5H501MM05
(57)【要約】
【課題】専用のセンサーを設けることなく、電源の温度を取得可能な負荷駆動装置、画像形成装置、及び温度取得方法を提供すること。
【解決手段】画像形成装置1Aは、商用交流電源から供給される電力を変換して誘導加熱器に出力する駆動回路と、画像形成装置1Aの環境温度に基づいて、前記誘導加熱器の駆動開始時における前記駆動回路の初期温度を取得する第1取得処理部41と、前記誘導加熱器に流れる駆動電流を取得する第2取得処理部42と、前記初期温度と前記駆動電流と前記誘導加熱器の駆動開始時から取得時点までの前記誘導加熱器の駆動時間とに基づいて、前記取得時点における前記駆動回路の温度を取得する第3取得処理部43と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用電源から供給される電力を変換して負荷に出力する電源と、
自装置の環境温度に基づいて、前記負荷の駆動開始時における前記電源の初期温度を取得する第1取得処理部と、
前記負荷に流れる駆動電流を取得する第2取得処理部と、
前記第1取得処理部によって取得される前記初期温度と前記第2取得処理部によって取得される前記駆動電流と前記負荷の駆動開始時から取得時点までの前記負荷の駆動時間とに基づいて、前記取得時点における前記電源の温度を取得する第3取得処理部と、
を備える負荷駆動装置。
【請求項2】
前記第3取得処理部は、前記初期温度と前記駆動電流と前記駆動時間とに基づいて取得される第1温度が前記初期温度と前記駆動電流とに基づいて取得される第2温度以下である場合は前記第1温度を前記取得時点における前記電源の温度として取得し、前記第1温度が前記第2温度を超える場合は前記第2温度を前記取得時点における前記電源の温度として取得する、
請求項1に記載の負荷駆動装置。
【請求項3】
前記第3取得処理部は、前記負荷の駆動が終了する場合に、前記負荷の駆動終了時における前記電源の温度を取得し、
前記第1取得処理部は、直前の前記負荷の駆動終了時における前記電源の温度と当該駆動終了時からの経過時間と前記環境温度とに基づいて、前記初期温度を取得する、
請求項2に記載の負荷駆動装置。
【請求項4】
前記第3取得処理部は、前記負荷の駆動開始時から予め定められた取得周期で現時点における前記電源の温度を取得し、
前記負荷駆動装置は、
前記電源を冷却する冷却部と、
前記第3取得処理部によって取得される現時点における前記電源の温度が予め定められた許容温度を超える場合に、前記冷却部を駆動する駆動処理部と、
を備える請求項2に記載の負荷駆動装置。
【請求項5】
前記第3取得処理部は、前記負荷の駆動が開始された場合に、前記負荷の駆動開始時からの経過時間が予め定められた基準時間の倍数に達する時点ごとの前記電源の温度を取得し、
前記負荷駆動装置は、
前記電源を冷却する冷却部と、
前記第3取得処理部による取得結果に基づいて、前記電源の温度が予め定められた許容温度を超える駆動開始タイミングを特定する特定処理部と、
前記負荷の駆動中に前記特定処理部によって特定される前記駆動開始タイミングが到来した場合に、前記冷却部を駆動する駆動処理部と、
を備える請求項2に記載の負荷駆動装置。
【請求項6】
前記負荷を含み、シートに画像を形成する画像形成部と、
請求項1~5のいずれかに記載の負荷駆動装置と、
を備える画像形成装置。
【請求項7】
商用電源から供給される電力を変換して負荷に出力する電源を備える負荷駆動装置で実行される温度取得方法であって、
自装置の環境温度に基づいて、前記負荷の駆動開始時における前記電源の初期温度を取得する第1取得ステップと、
前記負荷に流れる駆動電流を取得する第2取得ステップと、
前記第1取得ステップによって取得される前記初期温度と前記第2取得ステップによって取得される前記駆動電流と前記負荷の駆動開始時から取得時点までの前記負荷の駆動時間とに基づいて、前記取得時点における前記電源の温度を取得する第3取得ステップと、
を含む温度取得方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負荷駆動装置、画像形成装置、及び温度取得方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンターなどの画像形成装置は、モーターなどの負荷に給電する電源を備える。また、前記電源に含まれる電気部品の温度の検出結果に基づいて、前記電源を冷却するファンの駆動開始タイミングを制御する画像形成装置が関連技術として知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-177160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の関連技術に係る画像形成装置では、前記電気部品の温度を検出するための専用のセンサーを設ける必要がある。
【0005】
本発明の目的は、専用のセンサーを設けることなく、電源の温度を取得可能な負荷駆動装置、画像形成装置、及び温度取得方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の局面に係る負荷駆動装置は、電源と、第1取得処理部と、第2取得処理部と、第3取得処理部とを備える。前記電源は、商用電源から供給される電力を変換して負荷に出力する。前記第1取得処理部は、自装置の環境温度に基づいて、前記負荷の駆動開始時における前記電源の初期温度を取得する。前記第2取得処理部は、前記負荷に流れる駆動電流を取得する。前記第3取得処理部は、前記第1取得処理部によって取得される前記初期温度と前記第2取得処理部によって取得される前記駆動電流と前記負荷の駆動開始時から取得時点までの前記負荷の駆動時間とに基づいて、前記取得時点における前記電源の温度を取得する。
【0007】
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、画像形成部と、前記負荷駆動装置とを備える。前記画像形成部は、前記負荷を含み、シートに画像を形成する。
【0008】
本発明の他の局面に係る温度取得方法は、商用電源から供給される電力を変換して負荷に出力する電源を備える負荷駆動装置で実行され、第1取得ステップと、第2取得ステップと、第3取得ステップとを含む。前記第1取得ステップでは、自装置の環境温度に基づいて、前記負荷の駆動開始時における前記電源の初期温度が取得される。前記第2取得ステップでは、前記負荷に流れる駆動電流が取得される。前記第3取得ステップでは、前記第1取得ステップによって取得される前記初期温度と前記第2取得ステップによって取得される前記駆動電流と前記負荷の駆動開始時から取得時点までの前記負荷の駆動時間とに基づいて、前記取得時点における前記電源の温度が取得される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、専用のセンサーを設けることなく、電源の温度を取得可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
図2図2は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置のシステム構成を示すブロック図である。
図3図3は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置における駆動回路の一例を示す図である。
図4図4は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置で実行される第1駆動制御処理の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置のシステム構成を示すブロック図である。
図6図6は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置で実行される第2駆動制御処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】
[第1実施形態]
まず、図1図3を参照して、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置1Aの構成について説明する。
【0013】
図1に示される画像形成装置1Aは、プリンター、複写機、ファクシミリ等の各機能を備えた画像形成装置である。この画像形成装置1Aは、入力された画像データに基づいてシートSHに画像を印刷する。画像形成装置1Aは、原稿の画像を読み取る画像読取部10と、電子写真方式でシートに画像を形成する画像形成部20とを備える。また、画像形成装置1Aは、図2に示される制御部25と、操作表示部26と、記憶部27と、環境温度センサー28とを備える。なお、本実施形態では、本発明の画像形成装置の一例として画像形成装置1Aを例示して説明するが、本発明はこれに限らず、例えばプリンター、ファクシミリ装置、複写機にも本発明は適用可能である。
【0014】
画像読取部10は、原稿載置面を構成するコンタクトガラス11と、コンタクトガラス11に対して開閉する原稿カバー12とを備える。画像形成装置1Aが複写機として機能する場合は、コンタクトガラス11に原稿がセットされて原稿カバー12が閉じられる。その後、操作表示部26(図2参照)からコピー開始指示が入力されると、画像読取部10による読取動作が開始されて、原稿の画像データが読み取られる。なお、原稿カバー12には、画像読取部10による読取対象となる原稿を自動的に給送するADF(Auto Document Feeder)13が設けられている。
【0015】
画像形成部20は、画像読取部10で読み取られた画像データ、又は外部の情報処理装置から入力された画像データに基づいて画像形成処理(印刷処理)を実行する電子写真方式のプリンターである。画像形成部20は、図1に示されるように、給紙カセット21、作像部22、定着部23、及び排出部24を備えている。
【0016】
給紙カセット21に収容されたシートSHは、給送ローラーを含む給送機構によって一枚ずつ取り出される。シートSHは、画像形成部20内の搬送路に沿って搬送されて、作像部22及び定着部23を経由して、排出部24へ排出される。
【0017】
作像部22は、露光装置、感光体ドラム、帯電装置、現像装置、転写ローラー、クリーニングブレード、及び除電装置を備えており、感光体ドラムと転写ローラーとの間のニップ部を通過するシートSHにトナー画像を形成する。
【0018】
定着部23は、シートSHに前記トナー画像を定着させる。定着部23は、図1に示される定着ローラー31、加圧ローラー32、誘導加熱器33、温度センサー35を備える。また、定着部23は、図3に示される駆動回路36を備える。また、定着部23は、図2に示される電流計39、及び冷却装置40を備える。
【0019】
定着ローラー31は、ローラー部とベルト部とを含む。前記ローラー部は、例えば、ステンレス鋼等の円筒型の芯金と、芯金上に形成されるシリコーン樹脂等の弾性層とを有する。前記ベルト部は、前記ローラー部の外周面に沿って設けられた筒形状の無端ベルト状部材である。前記ベルト部は、筒形状に加工されたニッケル金属製のフィルム基材と、前記フィルム基材上に形成されるシリコーン樹脂等の弾性層と、前記弾性層の表面を覆うフッ素樹脂等からなる離型層とを有する。
【0020】
加圧ローラー32は、定着ローラー31に対向する位置に定着ローラー31に圧接して配置される。加圧ローラー32は、例えば、ステンレス鋼等の円筒型の芯金と、前記芯金上に形成されるシリコーン樹脂等の弾性層と、前記弾性層の表面を覆うフッ素樹脂等からなる離型層とを備える。加圧ローラー32は、不図示の駆動モーターからの駆動力により回転する。加圧ローラー32が回転すると、加圧ローラー32と定着ローラー31との間のニップ部を通じて加圧ローラー32から定着ローラー31へ駆動力が伝達されて、定着ローラー31も回転する。
【0021】
誘導加熱器33は、定着ローラー31の前記ベルト部を誘導加熱により加熱する。誘導加熱器33は、定着ローラー31の外周面に沿うように前記ベルト部の近傍に配置される誘導コイル34を備える。誘導コイル34には、後述するインバーター回路37(図3参照)により高周波電流が印加される。誘導コイル34は、印加された高周波電流により励磁し、励磁によって生じる磁束によって定着ローラー31の前記ベルト部を誘導加熱する。
【0022】
誘導加熱器33によって加熱された前記ベルト部と前記加圧ローラー32とにより形成されるニップ部をシートSHが通過することにより、前記トナー画像がシートSHに定着する。
【0023】
温度センサー35は、定着ローラー31の表面温度を検出する。温度センサー35は、例えば、定着ローラー31の表面の近傍に配置されたサーミスターである。
【0024】
駆動回路36は、商用交流電源50(図3参照)(本発明の商用電源の一例)から供給される電力を変換して誘導加熱器33(本発明の負荷の一例)に出力する。駆動回路36は、本発明の電源の一例である。
【0025】
図3に示されるように、駆動回路36は、インバーター回路37、及び整流回路38を含む。
【0026】
図3に示すように、インバーター回路37は、例えば、スイッチング素子を有する電流共振型インバーター回路である。インバーター回路37は、整流回路38を介して外部の商用交流電源50に接続されている。整流回路38は、商用交流電源50から供給される交流電流を直流電流に変換する。インバーター回路37は、整流回路38から供給される直流電流を高周波電流に変換して誘導コイル34に供給する。
【0027】
インバーター回路37では、誘導コイル34及び共振コンデンサCが直列に接続されており、誘導コイル34及び共振コンデンサCによって共振回路が構成されている。インバーター回路37は、一対のスイッチング素子Q1、Q2を備えており、誘導コイル34及び共振コンデンサCは、スイッチング素子Q2と並列に接続されている。
【0028】
スイッチング素子Q1、Q2のゲート端子には、制御部25からの駆動信号が入力される。前記駆動信号は、スイッチング素子Q1、Q2のオン状態とオフ状態とを所定の駆動周波数で切り替えるための信号である。スイッチング素子Q1、Q2が前記駆動信号に応じてスイッチング制御されることによって、前記駆動周波数に応じた高周波電流が誘導コイル34に印加される。前記駆動周波数は、温度センサー35の出力結果等に基づいて決定される。
【0029】
電流計39は、誘導加熱器33の誘導コイル34に流れる駆動電流を計測する。電流計39による前記駆動電流の計測結果は、誘導コイル34に流れる電流が予め定められた許容限度を超える異常状態の検出などに用いられる。
【0030】
冷却装置40は、駆動回路36を冷却する。具体的に、冷却装置40は、駆動回路36を空冷する冷却ファンである。なお、冷却装置40は、駆動回路36を水冷する水冷装置であってもよい。
【0031】
操作表示部26は、情報を表示する液晶ディスプレーなどの表示部と、ユーザー操作を受け付けるタッチパネル及び操作ボタンなどの操作部とを備える。
【0032】
記憶部27は、フラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶装置である。記憶部27には、制御部25によって実行される各種の制御プログラム、及び各種のデータが記憶される。
【0033】
環境温度センサー28は、画像形成装置1Aの環境温度を検出する。環境温度センサー28は、設置場所における温度(気温)を検出可能なセンサーである。環境温度センサー28は、画像形成装置1Aの筐体内部に設けられる。また、環境温度センサー28は、画像形成装置1Aの筐体外部に設けられてもよい。環境温度センサー28による前記環境温度の検出結果は、画像形成部20による画像形成条件の調整などに用いられる。
【0034】
制御部25は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を備える。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め記憶される不揮発性の記憶装置である。前記RAMは、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される揮発性又は不揮発性の記憶装置である。
【0035】
ところで、駆動回路36に含まれるスイッチング素子及びダイオードなどの電気部品の温度の検出結果に基づいて、冷却装置40の駆動開始タイミングを制御する画像形成装置が関連技術として知られている。
【0036】
しかしながら、上述の関連技術に係る画像形成装置では、前記電気部品の温度を検出するための専用のセンサーを設ける必要がある。
【0037】
これに対し、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置1Aでは、以下に説明するように、専用のセンサーを設けることなく、駆動回路36の温度を取得可能である。
【0038】
具体的に、制御部25は、図2に示される第1取得処理部41、第2取得処理部42、第3取得処理部43、及び駆動処理部44を含む。なお、制御部25は、前記制御プログラムに従って各種の処理を実行することにより各処理部として機能する。また、制御部25は、各処理部の一部又は複数の処理機能を実現する電子回路を備えるものであってもよい。駆動回路36と、冷却装置40と、制御部25との組み合わせが、本発明の負荷駆動装置の一例である。
【0039】
第1取得処理部41は、画像形成装置1Aの前記環境温度に基づいて、誘導加熱器33の駆動開始時における駆動回路36の初期温度を取得する。
【0040】
例えば、第1取得処理部41は、直前の誘導加熱器33の駆動終了時における駆動回路36の温度と、当該駆動終了時から次の誘導加熱器33の駆動開始時までの経過時間と、当該駆動開始時における前記環境温度とに基づいて、前記初期温度を取得する。例えば、第1取得処理部41は、直前の誘導加熱器33の駆動終了時からの経過時間に対して、直前の誘導加熱器33の駆動終了時における駆動回路36の温度と前記環境温度との温度差に基づく係数を乗算することにより、当該駆動終了時からの駆動回路36の温度低下量を算出する。そして、第1取得処理部41は、直前の誘導加熱器33の駆動終了時における駆動回路36の温度から、算出された温度低下量を減算することにより、前記初期温度を取得する。なお、直前の誘導加熱器33の駆動終了時における駆動回路36の温度は、第3取得処理部43により取得される。また、直前の誘導加熱器33の駆動終了時からの経過時間は、制御部25により計測、又は算出される。また、前記環境温度は、環境温度センサー28を用いて取得される。
【0041】
なお、第1取得処理部41は、画像形成装置1Aの環境温度を、前記初期温度として取得してもよい。
【0042】
第2取得処理部42は、誘導加熱器33に流れる前記駆動電流を取得する。
【0043】
例えば、第2取得処理部42は、電流計39を用いて、前記駆動電流を取得する。
【0044】
第3取得処理部43は、第1取得処理部41によって取得される前記初期温度と、第2取得処理部42によって取得される前記駆動電流と、誘導加熱器33の駆動開始時から取得時点までの誘導加熱器33の駆動時間とに基づいて、前記取得時点における駆動回路36の温度を取得する。
【0045】
例えば、第3取得処理部43は、前記初期温度と、前記駆動電流と、前記駆動時間とに基づいて取得される第1温度が、前記初期温度と、前記駆動電流とに基づいて取得される第2温度以下である場合は、前記第1温度を前記取得時点における駆動回路36の温度として取得する。また、第3取得処理部43は、前記第1温度が前記第2温度を超える場合は、前記第2温度を前記取得時点における駆動回路36の温度として取得する。
【0046】
ここで、前記第1温度は、以下の式(1)に従って算出される。なお、式(1)において、X1は前記第1温度を示す。また、式(1)において、Iは前記駆動電流を示す。また、式(1)において、Tは前記駆動時間を示す。また、式(1)において、A1は予め定められた第1係数を示す。例えば、前記第1係数は、駆動回路36に含まれる前記電気部品のうち、誘導加熱器33の駆動による発熱量が最も多い前記電気部品の発熱特性に基づいて設定される。また、式(1)において、X0は前記初期温度を示す。
【0047】
X1=(I×T)÷A1+X0 ・・・ (1)
【0048】
また、前記第2温度は、以下の式(2)に従って算出される。なお、式(2)において、X2は前記第2温度を示す。また、式(2)において、A2は予め定められた第2係数を示す。例えば、前記第2係数は、駆動回路36に含まれる前記電気部品のうち、誘導加熱器33の駆動による発熱量が最も多い前記電気部品の発熱特性に基づいて設定される。
【0049】
X2=(I+X0)×A2 ・・・ (2)
【0050】
誘導加熱器33の駆動が開始されると、駆動回路36の温度は、時間の経過とともに上昇する。そして、誘導加熱器33の駆動の開始時からある程度の時間が経過すると、駆動回路36の温度は、一定の温度に収束する。
【0051】
ここで、駆動回路36の温度が上昇する温度上昇期間における駆動回路36の温度は、前記初期温度と、前記駆動電流と、前記駆動時間とに依存する。つまり、前記初期温度と、前記駆動電流と、前記駆動時間とに基づいて、前記温度上昇期間における駆動回路36の温度を推測することが可能である。上述の式(1)は、前記初期温度と、前記駆動電流と、前記駆動時間とに基づく、前記温度上昇期間における駆動回路36の温度の推測手段の一例である。
【0052】
また、駆動回路36の温度が収束する温度収束期間における駆動回路36の温度は、前記初期温度と、前記駆動電流とに依存する。つまり、前記初期温度と、前記駆動電流とに基づいて、前記温度収束期間における駆動回路36の温度を推測することが可能である。上述の式(2)は、前記初期温度と、前記駆動電流とに基づく、前記温度収束期間における駆動回路36の温度の推測手段の一例である。
【0053】
例えば、第3取得処理部43は、誘導加熱器33の駆動開始時から、予め定められた取得周期で、現時点における駆動回路36の温度を取得する。例えば、前記取得周期は、0.1秒から10秒までの範囲内で任意に設定される周期である。
【0054】
また、第3取得処理部43は、誘導加熱器33の駆動が終了する場合に、誘導加熱器33の駆動終了時における駆動回路36の温度を取得する。
【0055】
駆動処理部44は、第3取得処理部43によって取得される現時点における駆動回路36の温度が予め定められた許容温度を超える場合に、冷却装置40を駆動する。例えば、前記許容温度は、駆動回路36を正常に動作させることが可能な温度範囲における上限温度に基づいて設定される。
【0056】
[第1駆動制御処理]
以下、図4を参照しつつ、画像形成装置1Aにおいて制御部25により実行される第1駆動制御処理の手順の一例とともに、本発明の温度取得方法について説明する。ここで、ステップS11、S12・・・は、制御部25により実行される処理手順(ステップ)の番号を表している。なお、前記第1駆動制御処理は、前記画像形成処理の実行開始に伴い誘導加熱器33の駆動が開始される場合に実行される。
【0057】
<ステップS11>
まず、ステップS11において、制御部25は、前記初期温度を取得する。ここで、ステップS11の処理は、本発明の第1取得ステップの一例であって、制御部25の第1取得処理部41により実行される。
【0058】
<ステップS12>
ステップS12において、制御部25は、前記画像形成処理が終了したか否かを判定する。
【0059】
ここで、制御部25は、前記画像形成処理が終了したと判定すると(S12のYes側)、処理をステップS20に移行させる。また、前記画像形成処理が終了していなければ(S12のNo側)、制御部25は、処理をステップS13に移行させる。
【0060】
<ステップS13>
ステップS13において、制御部25は、前記取得周期が到来したか否かを判定する。
【0061】
ここで、制御部25は、前記取得周期が到来したと判定すると(S13のYes側)、処理をステップS14に移行させる。また、前記取得周期が到来していなければ(S13のNo側)、制御部25は、処理をステップS12に移行させる。
【0062】
<ステップS14>
ステップS14において、制御部25は、前記駆動電流を取得する。ここで、ステップS14の処理は、本発明の第2取得ステップの一例であって、制御部25の第2取得処理部42により実行される。
【0063】
<ステップS15>
ステップS15において、制御部25は、ステップS11の処理によって取得される前記初期温度と、ステップS14の処理によって取得される前記駆動電流と、誘導加熱器33の駆動開始時から現時点までの前記駆動時間とに基づいて、現時点における駆動回路36の温度を取得する。ここで、ステップS15の処理は、本発明の第3取得ステップの一例であって、制御部25の第3取得処理部43により実行される。
【0064】
具体的に、制御部25は、上述の式(1)を用いて前記第1温度を算出する。また、制御部25は、上述の式(2)を用いて前記第2温度を算出する。そして、制御部25は、前記第1温度が前記第2温度以下である場合は前記第1温度を現時点における駆動回路36の温度として取得し、前記第1温度が前記第2温度を超える場合は前記第2温度を現時点における駆動回路36の温度として取得する。
【0065】
<ステップS16>
ステップS16において、制御部25は、ステップS15の処理で取得された駆動回路36の現時点の温度が前記許容温度を超えるか否かを判定する。
【0066】
ここで、制御部25は、駆動回路36の現時点の温度が前記許容温度を超えると判定すると(S16のYes側)、処理をステップS17に移行させる。また、駆動回路36の現時点の温度が前記許容温度を超えていなければ(S16のNo側)、制御部25は、処理をステップS12に移行させる。
【0067】
<ステップS17>
ステップS17において、制御部25は、冷却装置40の駆動を開始する。ここで、ステップS17の処理は、制御部25の駆動処理部44により実行される。
【0068】
<ステップS18>
ステップS18において、制御部25は、前記画像形成処理が終了したか否かを判定する。
【0069】
ここで、制御部25は、前記画像形成処理が終了したと判定すると(S18のYes側)、処理をステップS19に移行させる。また、前記画像形成処理が終了していなければ(S18のNo側)、制御部25は、ステップS18で前記画像形成処理の終了を待ち受ける。
【0070】
<ステップS19>
ステップS19において、制御部25は、冷却装置40の駆動を終了させる。
【0071】
なお、制御部25は、前記画像形成処理が終了する前に前記駆動電流が予め定められた電流値を越えて低下した場合に、冷却装置40の駆動を終了させてもよい。
【0072】
<ステップS20>
ステップS20において、制御部25は、ステップS14の処理と同様に、前記駆動電流を取得する。ここで、ステップS20の処理は、制御部25の第2取得処理部42により実行される。
【0073】
<ステップS21>
ステップS21において、制御部25は、ステップS11の処理によって取得される前記初期温度と、ステップS20の処理によって取得される前記駆動電流と、誘導加熱器33の駆動開始時から現時点までの前記駆動時間とに基づいて、現時点における駆動回路36の温度を取得する。ここで、ステップS21の処理は、制御部25の第3取得処理部43により実行される。
【0074】
ここで、ステップS21の処理の後に最初に実行されるステップS11において、制御部25は、当該ステップS21の処理で取得された駆動回路36の温度と、当該ステップS21の処理の実行時からの経過時間と、前記環境温度とに基づいて、前記初期温度を取得する。具体的に、制御部25は、直前のステップS21の処理の実行時からの経過時間に対して、直前のステップS21の処理で取得された駆動回路36の温度と前記環境温度との温度差に基づく係数を乗算することにより、当該実行時からの駆動回路36の温度低下量を算出する。そして、制御部25は、直前のステップS21の処理で取得された駆動回路36の温度から、算出された温度低下量を減算することにより、前記初期温度を取得する。
【0075】
一方、ステップS19の処理の後に最初に実行されるステップS11において、制御部25は、前記環境温度を、前記初期温度として取得する。なぜなら、冷却装置40の駆動により駆動回路36が十分に冷却されているからである。
【0076】
このように、画像形成装置1Aでは、他の用途にも用いられる環境温度センサー28を用いて取得される前記初期温度と、他の用途にも用いられる電流計39を用いて取得される前記駆動電流と、誘導加熱器33の駆動開始時から現時点までの誘導加熱器33の前記駆動時間とに基づいて、現時点における駆動回路36の温度が取得される。従って、専用のセンサーを設けることなく、駆動回路36の温度を取得可能である。
【0077】
[第2実施形態]
以下、図5を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置1Bの構成について説明する。
【0078】
図5に示される画像形成装置1Bは、制御部25の構成が、画像形成装置1Aとは異なる。なお、その他の点は、画像形成装置1Aと画像形成装置1Bとで共通である。以下、画像形成装置1Bの構成のうち、画像形成装置1Aとは異なる部分についてのみ説明する。
【0079】
図5に示されるように、画像形成装置1Bの制御部25は、第1取得処理部41、第2取得処理部42、第3取得処理部43、駆動処理部44、及び特定処理部45を含む。
【0080】
第1取得処理部41、及び第2取得処理部42の機能は、画像形成装置1Aの第1取得処理部41、及び第2取得処理部42と同じである。
【0081】
第3取得処理部43は、誘導加熱器33の駆動が開始された場合に、誘導加熱器33の駆動開始時からの経過時間が予め定められた基準時間の倍数に達する時点ごとの駆動回路36の温度を予め取得する。例えば、前記基準時間は、0.1秒から10秒までの範囲内で任意に設定される時間である。これにより、誘導加熱器33の駆動開始時からの駆動回路36の温度推移を予測することが可能となる。
【0082】
特定処理部45は、第3取得処理部43による取得結果に基づいて、駆動回路36の温度が前記許容温度を超える駆動開始タイミングを特定する。
【0083】
駆動処理部44は、誘導加熱器33の駆動中に特定処理部45によって特定される前記駆動開始タイミングが到来した場合に、冷却装置40を駆動する。
【0084】
[第2駆動制御処理]
以下、図6を参照しつつ、画像形成装置1Bにおいて制御部25により実行される第2駆動制御処理の手順の一例について説明する。なお、前記第2駆動制御処理は、前記画像形成処理の実行開始に伴い誘導加熱器33の駆動が開始される場合に実行される。
【0085】
<ステップS31>
まず、ステップS31において、制御部25は、前記初期温度を取得する。ここで、ステップS31の処理は、制御部25の第1取得処理部41により実行される。
【0086】
<ステップS32>
ステップS32において、制御部25は、前記駆動電流を取得する。ここで、ステップS32の処理は、制御部25の第2取得処理部42により実行される。
【0087】
<ステップS33>
ステップS33において、制御部25は、誘導加熱器33の駆動開始時からの経過時間が前記基準時間の倍数に達する時点ごとの駆動回路36の温度を予め取得する。ここで、ステップS33の処理は、制御部25の第3取得処理部43により実行される。
【0088】
具体的に、制御部25は、誘導加熱器33の駆動開始時からの経過時間が前記基準時間の倍数に達する時点ごとに、ステップS31の処理によって取得される前記初期温度と、ステップS32の処理によって取得される前記駆動電流と、誘導加熱器33の駆動開始時から当該時点までの前記駆動時間とに基づいて、当該時点における駆動回路36の温度を取得する。
【0089】
<ステップS34>
ステップS34において、制御部25は、ステップS33の処理による取得結果に基づいて、駆動回路36の温度が前記許容温度を超える前記駆動開始タイミングを特定する。ここで、ステップS34の処理は、制御部25の特定処理部45により実行される。
【0090】
<ステップS35>
ステップS35において、制御部25は、前記画像形成処理が終了したか否かを判定する。
【0091】
ここで、制御部25は、前記画像形成処理が終了したと判定すると(S35のYes側)、処理をステップS40に移行させる。また、前記画像形成処理が終了していなければ(S35のNo側)、制御部25は、処理をステップS36に移行させる。
【0092】
<ステップS36>
ステップS36において、制御部25は、ステップS34の処理によって特定された前記駆動開始タイミングが到来したか否かを判定する。
【0093】
ここで、制御部25は、前記駆動開始タイミングが到来したと判定すると(S36のYes側)、処理をステップS37に移行させる。また、前記駆動開始タイミングが到来していなければ(S36のNo側)、制御部25は、処理をステップS35に移行させる。
【0094】
<ステップS37>
ステップS37において、制御部25は、冷却装置40の駆動を開始する。ここで、ステップS37の処理は、制御部25の駆動処理部44により実行される。
【0095】
<ステップS38>
ステップS38において、制御部25は、前記画像形成処理が終了したか否かを判定する。
【0096】
ここで、制御部25は、前記画像形成処理が終了したと判定すると(S38のYes側)、処理をステップS39に移行させる。また、前記画像形成処理が終了していなければ(S38のNo側)、制御部25は、ステップS38で前記画像形成処理の終了を待ち受ける。
【0097】
<ステップS39>
ステップS39において、制御部25は、冷却装置40の駆動を終了させる。
【0098】
なお、制御部25は、前記画像形成処理が終了する前に前記駆動電流が予め定められた電流値を越えて低下した場合に、冷却装置40の駆動を終了させてもよい。
【0099】
<ステップS40>
ステップS40において、制御部25は、ステップS31の処理によって取得される前記初期温度と、ステップS32の処理によって取得される前記駆動電流と、誘導加熱器33の駆動開始時から現時点までの前記駆動時間とに基づいて、現時点における駆動回路36の温度を取得する。ここで、ステップS40の処理は、制御部25の第3取得処理部43により実行される。
【0100】
ここで、ステップS40の処理の後に最初に実行されるステップS31において、制御部25は、当該ステップS40の処理で取得された駆動回路36の温度と、当該ステップS40の処理の実行時からの経過時間と、前記環境温度とに基づいて、前記初期温度を取得する。
【0101】
一方、ステップS39の処理の後に最初に実行されるステップS31において、制御部25は、前記環境温度を、前記初期温度として取得する。
【0102】
このように、画像形成装置1Bにおいても、画像形成装置1Aと同様に、専用のセンサーを設けることなく、駆動回路36の温度を取得可能である。
【0103】
なお、本発明の負荷は、誘導加熱器33に限られず、モーターなどであってもよい。また、本発明の電源は、駆動回路36に限られず、AC-DCコンバーター、及びDC-DCコンバーターなどであってもよい。また、本発明の負荷駆動装置は、画像形成装置とは異なる電気機器に設けられてもよい。
【0104】
[発明の付記]
以下、上述の実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0105】
<付記1>
商用電源から供給される電力を変換して負荷に出力する電源と、自装置の環境温度に基づいて、前記負荷の駆動開始時における前記電源の初期温度を取得する第1取得処理部と、前記負荷に流れる駆動電流を取得する第2取得処理部と、前記第1取得処理部によって取得される前記初期温度と前記第2取得処理部によって取得される前記駆動電流と前記負荷の駆動開始時から取得時点までの前記負荷の駆動時間とに基づいて、前記取得時点における前記電源の温度を取得する第3取得処理部と、を備える負荷駆動装置。
【0106】
<付記2>
前記第3取得処理部は、前記初期温度と前記駆動電流と前記駆動時間とに基づいて取得される第1温度が前記初期温度と前記駆動電流とに基づいて取得される第2温度以下である場合は前記第1温度を前記取得時点における前記電源の温度として取得し、前記第1温度が前記第2温度を超える場合は前記第2温度を前記取得時点における前記電源の温度として取得する、付記1に記載の負荷駆動装置。
【0107】
<付記3>
前記第3取得処理部は、前記負荷の駆動が終了する場合に、前記負荷の駆動終了時における前記電源の温度を取得し、前記第1取得処理部は、直前の前記負荷の駆動終了時における前記電源の温度と当該駆動終了時からの経過時間と前記環境温度とに基づいて、前記初期温度を取得する、付記2に記載の負荷駆動装置。
【0108】
<付記4>
前記第3取得処理部は、前記負荷の駆動開始時から予め定められた取得周期で現時点における前記電源の温度を取得し、前記負荷駆動装置は、前記電源を冷却する冷却部と、前記第3取得処理部によって取得される現時点における前記電源の温度が予め定められた許容温度を超える場合に、前記冷却部を駆動する駆動処理部と、を備える付記1~3のいずれかに記載の負荷駆動装置。
【0109】
<付記5>
前記第3取得処理部は、前記負荷の駆動が開始された場合に、前記負荷の駆動開始時からの経過時間が予め定められた基準時間の倍数に達する時点ごとの前記電源の温度を取得し、前記負荷駆動装置は、前記電源を冷却する冷却部と、前記第3取得処理部による取得結果に基づいて、前記電源の温度が予め定められた許容温度を超える駆動開始タイミングを特定する特定処理部と、前記負荷の駆動中に前記特定処理部によって特定される前記駆動開始タイミングが到来した場合に、前記冷却部を駆動する駆動処理部と、を備える付記1~3のいずれかに記載の負荷駆動装置。
【0110】
<付記6>
前記負荷を含み、シートに画像を形成する画像形成部と、付記1~5のいずれかに記載の負荷駆動装置と、を備える画像形成装置。
【0111】
<付記7>
商用電源から供給される電力を変換して負荷に出力する電源を備える負荷駆動装置で実行される温度取得方法であって、自装置の環境温度に基づいて、前記負荷の駆動開始時における前記電源の初期温度を取得する第1取得ステップと、前記負荷に流れる駆動電流を取得する第2取得ステップと、前記第1取得ステップによって取得される前記初期温度と前記第2取得ステップによって取得される前記駆動電流と前記負荷の駆動開始時から取得時点までの前記負荷の駆動時間とに基づいて、前記取得時点における前記電源の温度を取得する第3取得ステップと、を含む温度取得方法。
【符号の説明】
【0112】
1A 画像形成装置
1B 画像形成装置
10 画像読取部
11 コンタクトガラス
12 原稿カバー
13 ADF
20 画像形成部
21 給紙カセット
22 作像部
23 定着部
24 排出部
25 制御部
26 操作表示部
27 記憶部
28 環境温度センサー
31 定着ローラー
32 加圧ローラー
33 誘導加熱器
34 誘導コイル
35 温度センサー
36 駆動回路
37 インバーター回路
38 整流回路
39 電流計
40 冷却装置
41 第1取得処理部
42 第2取得処理部
43 第3取得処理部
44 駆動処理部
45 特定処理部
50 商用交流電源
図1
図2
図3
図4
図5
図6