(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162654
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】LED調光ユニット及びLED点灯装置
(51)【国際特許分類】
H05B 45/10 20200101AFI20241114BHJP
H05B 45/50 20220101ALI20241114BHJP
H05B 45/305 20200101ALI20241114BHJP
【FI】
H05B45/10
H05B45/50
H05B45/305
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023078380
(22)【出願日】2023-05-11
(71)【出願人】
【識別番号】723014807
【氏名又は名称】岩崎電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100160967
【弁理士】
【氏名又は名称】▲濱▼口 岳久
(72)【発明者】
【氏名】杉尾 匠史郎
(72)【発明者】
【氏名】三浦 正義
(72)【発明者】
【氏名】菊地 誠次
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273AA10
3K273BA07
3K273BA14
3K273BA27
3K273BA34
3K273CA02
3K273DA02
3K273EA06
3K273EA24
3K273EA25
3K273EA42
3K273EA44
3K273FA03
3K273FA14
3K273FA22
3K273GA03
3K273GA08
3K273GA12
3K273GA14
3K273GA15
3K273GA22
3K273HA14
3K273HA17
(57)【要約】
【課題】LED電源ユニットに外付け接続される小型かつ安価なLED調光ユニットを提供する。
【解決手段】 LED調光ユニット3は、調光配線L4から入力される調光信号Sdに応じた直流出力電流をLEDアレイ4に出力配線L2を介して供給するLED電源ユニット2に、出力配線L2と同電位の引込配線L3によって接続される。LED調光ユニット3は、引込配線L3の線間電圧Vdcを降圧して制御電源Vccを生成する制御電源生成回路50と、制御電源Vccから調光信号Sdを自律的に生成して調光信号Sdを調光配線L4に出力する調光信号生成回路60とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調光配線から入力される調光信号に応じた直流出力電流をLEDアレイに出力配線を介して供給するLED電源ユニットに、前記出力配線と同電位の引込配線によって接続されるLED調光ユニットであって、
前記引込配線の線間電圧を降圧して制御電源を生成する制御電源生成回路と、
前記制御電源から前記調光信号を自律的に生成して該調光信号を前記調光配線に出力する調光信号生成回路と
を備えるLED調光ユニット。
【請求項2】
前記制御電源生成回路は、前記引込配線の線間電圧が所定の上限値を超えた場合に、前記引込配線の高電位側配線のノードと低電位側配線のノードとを短絡するように構成された過電圧保護回路を含む、請求項1に記載のLED調光ユニット。
【請求項3】
前記調光信号生成回路は、前記調光信号として、アナログ回路雑音に起因する1/fノイズ信号を生成するゆらぎ調光回路を含む、請求項1に記載のLED調光ユニット。
【請求項4】
前記1/fノイズ信号の1/fゆらぎ波形に含まれる周波数の主成分が0.1Hz以上100Hz以下となるように前記ゆらぎ調光回路が構成された、請求項3に記載のLED調光ユニット。
【請求項5】
前記調光信号生成回路は、第1のダイオード及び第2のダイオードを含むノイズ保護回路を含み、前記第1のダイオードのカソードは前記制御電源の高電位側ノードに接続されるとともにアノードは前記調光配線の高電位側配線に接続され、前記第2のダイオードのカソードは前記調光配線の高電位側配線に接続されるとともにアノードは前記制御電源の低電位側ノードに接続された、請求項1に記載のLED調光ユニット。
【請求項6】
請求項1、3、4及び5のいずれか一項に記載のLED調光ユニットと、
前記LED電源ユニットと、
前記LED電源ユニットと前記LED調光ユニットの前記制御電源生成回路との間に接続された前記引込配線と、
前記LED電源ユニットと前記LED調光ユニットの前記調光信号生成回路との間に接続された前記調光配線と
を備えるLED点灯装置。
【請求項7】
請求項2に記載のLED調光ユニットと、
前記LED電源ユニットと、
前記LED電源ユニットと前記LED調光ユニットの前記制御電源生成回路との間に接続された前記引込配線と、
前記LED電源ユニットと前記LED調光ユニットの前記調光信号生成回路との間に接続された前記調光配線と
を備え、
前記LED電源ユニットは、
交流入力電圧を整流する整流回路と、
前記整流回路の整流出力に対するスイッチング動作によって前記直流出力電流に変換するDC/DCコンバータと、
前記調光信号に基づいて前記スイッチング動作を制御する駆動制御回路と、
前記出力配線の高電位側配線と低電位側配線との間の短絡を検出する検出回路と
を備え、前記駆動制御回路は、前記検出回路によって前記短絡が検出された場合に所定期間にわたって前記スイッチング動作を停止させるように構成された、LED点灯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED調光ユニット及びそれを含むLED点灯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、AC/DC変換部、調光インタフェース部及び電流制御部を備えるLED照明システムを開示する。AC/DC変換部は、商用電源の交流電圧を直流電圧に変換する。調光インタフェース部は、調光情報を表すパルス信号を出力する調光器に接続され、AC/DC変換部から得られる直流電圧を調光器から出力されるパルス信号の電圧レベルに合わせて電圧の正負が変化するパルス電圧に変換する。電流制御部は、LEDに接続され、調光インタフェース部から得られるパルス電圧を電力としてLEDを点灯させるとともにパルス電圧の正負に基づいてLEDを調光する。AC/DC変換部及び調光器は、それぞれ商用電源に接続され、交流電圧の給電を受ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、LED照明システムの設置環境には商用電源などの交流電源のみが引き込まれる場合が多い。したがって、特許文献1の構成では、LED電源ユニットに調光器(調光ユニット)を接続する場合の調光ユニットの動作電源は、交流電源からの給電を受けて生成される。しかし、調光ユニットにおいて交流電圧から直流の動作電源を確保するためには、調光ユニットがAC/DCコンバータを備える必要があり、これが調光ユニットの小型化及び低コスト化の妨げとなってしまう。そのため、LED電源ユニットに調光ユニットを外付け接続する場合に、調光ユニットの導入が難しくなるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、LED電源ユニットに外付け接続される小型かつ安価なLED調光ユニットを提供することを課題とし、さらには、それを含む省スペースかつ安価なLED点灯装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のLED調光ユニットは、調光配線から入力される調光信号に応じた直流出力電流をLEDアレイに出力配線を介して供給するLED電源ユニットに、出力配線と同電位の引込配線によって接続されるLED調光ユニットであって、引込配線の線間電圧を降圧して制御電源を生成する制御電源生成回路と、制御電源から調光信号を自律的に生成して調光信号を調光配線に出力する調光信号生成回路とを備える。
【0007】
上記構成のLED調光ユニットは、LED電源ユニットの出力配線と同電位の引込配線の線間電圧を降圧して制御電源を生成し、制御電源から調光信号を自律的に生成してその調光信号をLED電源ユニットに供給する。このように、LED調光ユニットは、交流電源の電圧を利用することなくLED電源ユニットの出力電圧を動作電源として利用して動作する。したがって、LED電源ユニットに外付け接続される小型かつ安価なLED調光ユニットが実現される。
【0008】
また、上記LED調光ユニットにおいて、制御電源生成回路は、引込配線の線間電圧が所定の上限値を超えた場合に、引込配線の高電位側配線のノードと低電位側配線のノードとを短絡するように構成された過電圧保護回路を含む。これにより、LED電源ユニット側の異常による過電圧に起因してLED調光ユニットが故障することが防止される。
【0009】
また、上記LED調光ユニットにおいて、調光信号生成回路は、調光信号として、アナログ回路雑音に起因する1/fノイズ信号を生成するゆらぎ調光回路を含む。ゆらぎ調光回路は、例えば、1/fノイズ信号の1/fゆらぎ波形に含まれる周波数の主成分が0.1Hz以上100Hz以下となるように構成され得る。本開示のLED調光ユニットは、調光用の外部信号源を必要としないゆらぎ調光機器に対して好適に適用可能である。
【0010】
また、上記LED調光ユニットにおいて、調光信号生成回路は、第1のダイオード及び第2のダイオードを含むノイズ保護回路を含み、第1のダイオードのカソードは制御電源の高電位側ノードに接続されるとともにアノードは調光配線の高電位側配線に接続され、第2のダイオードのカソードは調光配線の高電位側配線に接続されるとともにアノードは制御電源の低電位側ノードに接続される。これにより、調光配線に発生し得る過大なノイズ電圧から調光信号生成回路が保護される。
【0011】
本発明のLED点灯装置は、上記いずれかのLED調光ユニットと、上記LED電源ユニットと、LED電源ユニットとLED調光ユニットの制御電源生成回路との間に接続された引込配線と、LED電源ユニットとLED調光ユニットの調光信号生成回路との間に接続された調光配線とを備える。これにより、小型かつ安価なLED調光ユニットを含む省スペースかつ安価なLED点灯装置が実現される。
【0012】
また、上記LED点灯装置において、LED電源ユニットは、交流入力電圧を整流する整流回路と、整流回路の整流出力に対するスイッチング動作によって直流出力電流に変換するDC/DCコンバータと、調光信号に基づいてスイッチング動作を制御する駆動制御回路と、出力配線の高電位側配線と低電位側配線との間の短絡を検出する検出回路とを備え、駆動制御回路は、検出回路によって短絡が検出された場合に所定期間にわたってスイッチング動作を停止させるように構成される。これにより、LED調光ユニットの過電圧保護回路の動作とLED電源ユニットの動作とを連動させて保護動作の効果を確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態によるLED調光ユニットを含むLED点灯装置のブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態によるLED調光ユニットを含むLED点灯装置の回路図である。
【
図3A】実施形態における引込配線の形態の一例を示す図である。
【
図3B】実施形態における引込配線の形態の一例を示す図である。
【
図3C】実施形態における引込配線の形態の一例を示す図である。
【
図3D】実施形態における引込配線の形態の一例を示す図である。
【
図3E】実施形態における引込配線の形態の一例を示す図である。
【
図4】本発明の変形例によるLED点灯装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施形態]
図1に、本発明の実施形態によるLED調光ユニット3を含むLED点灯装置1のブロック図を示す。LED点灯装置1は、LED電源ユニット2及びLED調光ユニット3を含み、LEDアレイ4を点灯、調光又は消灯する。LED電源ユニット2には、交流電源AC(例えば、AC100V、AC200Vなどの商用電源)から入力配線L1を介して交流電圧が供給され、LED調光ユニット3から調光配線L4を介して調光信号Sdが入力される。LED電源ユニット2は交流入力電圧を調光信号Sdに応じた直流出力電流に変換し、その直流出力電流を出力配線L2を介してLEDアレイ4に供給する。出力配線L2から引込配線L3が分岐され、LED電源ユニット2から出力される直流出力電圧がLED調光ユニット3に供給される。
【0015】
LED電源ユニット2は、整流回路10、DC/DCコンバータ20、駆動制御回路30及び検出回路40を含む。整流回路10には入力端子(不図示)を介して入力配線L1が接続され、DC/DCコンバータ20には出力端子(不図示)を介して出力配線L2及び直接又は間接的に引込配線L3が接続される。駆動制御回路30には調光入力端子(不図示)を介して調光配線L4が接続される。入力配線L1に、サージキラーユニット(過電圧防止素子)などの適宜の保護回路が挿入接続されてもよい。なお、LED電源ユニット2は、以下に説明する整流回路10、DC/DCコンバータ20、駆動制御回路30及び検出回路40を有していれば、既設のものであってもよい。
【0016】
LED電源ユニット2において、整流回路10は、入力配線L1からの交流入力電圧を全波整流するダイオードブリッジである。DC/DCコンバータ20は、整流回路10の整流出力をスイッチングして直流出力電流及び直流出力電圧(出力電圧Vdc)(以下、まとめて「直流出力」ともいう)に変換し、その直流出力を出力配線L2及び引込配線L3に出力する。駆動制御回路30は、調光配線L4からの調光信号Sd(本実施形態では、アナログ電圧値)に基づいてDC/DCコンバータ20のスイッチング動作を制御する。検出回路40は、出力電圧Vdcを検出し、特に、直流出力の短絡を検出する。駆動制御回路30は、検出回路40によって短絡が検出された場合に所定期間にわたってDC/DCコンバータ20のスイッチング動作(すなわち、出力動作)を停止させる。各回路については、
図2を参照して詳細を後述する。
【0017】
LED調光ユニット3は、制御電源生成回路50及び調光信号生成回路60を含む。制御電源生成回路50には引込端子(不図示)を介して引込配線L3が接続され、調光信号生成回路60には調光出力端子(不図示)を介して調光配線L4が接続される。なお、
図1から分かるように、LED調光ユニット3(特に、制御電源生成回路50)は、交流電源ACには接続されない。
【0018】
LED調光ユニット3において、制御電源生成回路50は、引込配線L3の線間電圧、すなわち、DC/DCコンバータ20の出力電圧Vdc(例えば、本実施形態では36V)を降圧して制御電源Vcc(例えば、本実施形態では5V)を生成する。調光信号生成回路60は、制御電源Vccから調光信号Sdを自律的に生成し、その調光信号Sdを調光配線L4に出力する。なお、本開示において、「調光信号を自律的に生成する」とは、LED調光ユニット3の外部からの入力信号、すなわち、調光用の外部信号源を用いずにLED調光ユニット3の内部回路のみに依存して調光信号Sdを生成することを意味する。各回路については、
図2を参照して詳細を後述する。
【0019】
図2に、
図1のLED電源ユニット2及びLED調光ユニット3を含むLED点灯装置1の回路図を示す。なお、
図2においては、本発明の原理を説明するのに必要な回路素子のみが記載され、現実の実施において実装される全ての回路素子が記載されているわけではない。
【0020】
図2において、
図1の出力配線L2は高電位側配線L2h及び低電位側配線L2gからなり、
図1の引込み配線L3は高電位側配線L3h及び低電位側配線L3gからなり、
図1の調光配線L4は高電位側配線L4h及び低電位側配線L4gからなる。高電位側配線L2h及び高電位側配線L3hは、同電位にある(以下、この電位のノードを「ノードNh」という)。また、低電位側配線L2g、低電位側配線L3g及び低電位側配線L4gは、同電位にある(以下、この電位のノードを「二次側グランドG2」という)。
【0021】
<LED電源ユニット2>
DC/DCコンバータ20として、本実施形態では、絶縁型のフライバック降圧コンバータを例示する。DC/DCコンバータ20は、少なくとも、入力コンデンサ21、トランス22、スイッチング素子(FET)23、ダイオード24及び出力コンデンサ25を含む。入力コンデンサ21は、整流回路10の出力端間に接続される平滑コンデンサであり、その低電位側ノードが一次側グランドG1となる。トランス22の一次巻線とFET23の直列回路が、入力コンデンサ21に並列接続される。二次側では、トランス22の二次巻線、ダイオード24及び出力コンデンサ25の直列回路が構成され、出力コンデンサ25の高電位側ノードは上記のノードNhに対応し、出力コンデンサ25の低電位側ノードは上記の二次側グランドG2に対応する。FET23は、駆動制御回路30からのPWMゲート信号によってオン/オフされる。FET23のオン時に、入力コンデンサ21からトランス22の一次巻線に流れる電流によってトランス22にエネルギーが蓄積される。FET23のオフ時に、トランス22に蓄積されていたエネルギーがトランス22の二次巻線から放出され、ダイオード24によって整流されつつ出力コンデンサ25に充電される。これにより、出力コンデンサ25の両端電圧は略一定の出力電圧Vdcとなる。
【0022】
駆動制御回路30は、フォトカプラ31及びPWM駆動部32を含む。また、駆動制御回路30は、例えば、トランス22の三次巻線(不図示)に発生する電圧を整流及び平滑するなどして駆動制御回路30の動作電源を生成する適宜の制御電源部(不図示)を有する。フォトカプラ31のフォトダイオードは調光配線L4に接続され、フォトトランジスタがPWM駆動部32に接続される。調光信号Sdの電圧(アナログ電圧値)が増加/減少すると、フォトダイオード及びフォトトランジスタに流れる電流が略比例して増加/減少する。PWM駆動部32は、ドライバICなどを含み、フォトカプラ31のフォトトランジスタの電流の増加を適宜の態様で電圧の増加に変換し、その電圧の増加に応じたデューティ比のPWMゲート信号を生成してFET23のゲートに印加する。なお、PWM駆動部32は、調光信号Sdのアナログ電圧値の増加/減少に対してPWMゲート信号のオンデューティ(すなわち、直流出力電流)が逆比例して減少/増加するように構成されてもよいし、調光信号Sdのアナログ電圧値の増加/減少に対してPWMゲート信号のオンデューティが比例して増加/減少するように構成されてもよい。
【0023】
検出回路40は、DC/DCコンバータ20の出力端間に並列接続された抵抗41及び42からなる抵抗分圧回路並びにフォトカプラ43を含み、抵抗42に発生する電圧を検出電圧として駆動制御回路30に入力する。検出回路40の基準電位(二次側グランドG2)と駆動制御回路30の基準電位(一次側グランドG1)とが相違するため、検出回路40の検出電圧はフォトカプラ43を介して駆動制御回路30に供給される。直流出力が短絡して検出回路40の検出電圧が所定の閾値未満となると、PWM駆動部32は所定期間(例えば、1秒~30秒程度)にわたってPWMゲート信号の生成を停止してFET23のスイッチング動作を停止させる(すなわち、FET23をオフに維持する)。上記所定の閾値は、直流出力の短絡を検出するのに適した値に適宜設定される。
【0024】
なお、PWM駆動部32は、検出回路40による検出電圧が所定値を超える場合にPWMゲート信号の生成を停止してFET23のスイッチング動作を停止させる過電圧保護機能を有していてもよい。また、検出回路40は、出力電流を検出する電流検出抵抗(不図示)を含んでいてもよい。この場合、直流出力が短絡して検出電流値が所定値を超える場合、PWM駆動部32は、上記の所定期間にわたってPWMゲート信号の生成を停止してFET23のスイッチング動作を停止させる。また、PWM駆動部32は、電流検出抵抗によって検出される検出電流値が、調光信号Sdによって示される目標電流値に一致するようにPWMゲート信号のデューティ比を制御するフィードバック機能を有していてもよい。
【0025】
<LED調光ユニット3>
制御電源生成回路50は、過電圧保護回路51及び定電圧回路52を含む。過電圧保護回路51が前段側、すなわち、引込配線L3に接続され、定電圧回路52が後段側、すなわち、調光信号生成回路60に接続される。
【0026】
過電圧保護回路51は、コンデンサ501、ツェナーダイオード502、抵抗503及びトライアック(双方向サイリスタ)504を含む。コンデンサ501は、ノードNhと二次側グランドG2の間に接続され、引込配線L3の線間電圧(Vdc)を保持する。ツェナーダイオード502のカソードはノードNhに接続され、そのアノードはトライアック504のゲートに接続される。抵抗503は、トライアック504のゲートと二次側グランドG2の間に接続される。トライアック504の一方のメインターミナルはノードNhに接続され、他方のメインターミナルは二次側グランドG2に接続される。ツェナーダイオード502のツェナー電圧は、例えば、正常な出力電圧Vdc(すなわち、LEDアレイ4の順方向電圧)の110%程度である。例えば、本実施形態のように36Vの出力電圧Vdcが想定されている場合、ツェナーダイオード502のツェナー電圧は40V(20V×2など)に設定され得る。
【0027】
過電圧保護回路51において、LED電源ユニット2が正常に動作し、二次側グランドG2に対するノードNhの電位がツェナーダイオード502のツェナー電圧以下である場合、ツェナーダイオード502及びトライアック504はオフ状態となる。LED電源ユニット2の出力電圧Vdcが増加し、二次側グランドG2に対するノードNhの電位がツェナーダイオード502のツェナー電圧を超えた場合、ツェナーダイオード502がオンし、トライアック504がオンする。これにより、ノードNhと二次側グランドG2とが短絡される。なお、トライアック504のオン状態は、トライアック504のメインターミナル間の電流が停止するまで継続する。このように、引込配線L3から過電圧が印加された場合であっても、後段の定電圧回路52及び調光信号生成回路60は過電圧から保護される。上記の短絡が行われると、トライアック504に対するゲート入力が解消され、トライアック504はオフ状態に戻る。
【0028】
なお、トライアック504が動作しない場合の更なる保護回路として、別途のツェナーダイオード(不図示)をトライアック504に並列接続してもよい。この場合の別途のツェナーダイオードのツェナー電圧は、ツェナーダイオード502のツェナー電圧よりも高い。なお、トライアック504が動作しない場合とは、例えば、ツェナーダイオード502からトライアック504へのゲート電流が不足する場合が考えられる。また、トライアック504の代わりに、サイリスタが接続されてもよい。この場合、サイリスタのカソードが二次側グランドG2に接続され、そのアノードがノードNhに接続され、ゲートがツェナーダイオード502のアノードに接続される。このサイリスタも、トライアック504と実質的に同様に動作し得る。
【0029】
定電圧回路52は、三端子レギュレータ505及びコンデンサ506を含む。三端子レギュレータ505は、本実施形態では、入力電圧を5Vの定電圧に降圧し、この定電圧が制御電源Vccに対応する。三端子レギュレータ505の入力端子はノードNhに接続され、グランド端子は二次側グランドG2に接続され、出力端子は調光信号生成回路60に接続される。コンデンサ506は、三端子レギュレータ505の出力端子と二次側グランドG2の間に接続される。
【0030】
調光信号生成回路60は、ゆらぎ調光回路61及びノイズ保護回路68を含む。ゆらぎ調光回路61及びノイズ保護回路68は、全体として制御電源Vccと二次側グランドG2の間に構成される。
【0031】
ゆらぎ調光回路61は、仮想グランド回路62、1/fノイズ発生回路63、ローパスフィルタ回路64、オフセット回路65、積分回路66及び増幅回路67を含む。仮想グランド回路62はレールスプリッタ素子601からなり、その入力端子が制御電源Vccに接続され、コモン端子が二次側グランドG2に接続され、出力端子が1/fノイズ発生回路63に接続される。仮想グランド回路62(レールスプリッタ素子601)の出力端子のノードを仮想グランドG3というものとする。
【0032】
1/fノイズ発生回路63は、オペアンプ602、抵抗603及び抵抗604を含む。オペアンプ602の反転入力端子と非反転入力端子の間に抵抗603が接続され、オペアンプ602の非反転入力端子は仮想グランドG3に接続され、オペアンプ602の反転入力端子と出力端子の間に抵抗604が接続される。一例として、抵抗603は10Ω、抵抗604は1kΩである。ただし、回路定数は、これに限定されない。1/fノイズ発生回路63の出力信号は、オペアンプ602のアナログ回路雑音である1/fノイズに相当する。なお、1/fノイズとは、パワーが周波数に反比例する雑音のことである。
【0033】
ローパスフィルタ回路64は、オペアンプ605、抵抗606、コンデンサ607、抵抗608を含み、反転増幅回路の形態のローパスフィルタを構成する。1/fノイズ発生回路63の出力端が抵抗606を介してオペアンプ605の反転入力端子に接続され、オフセット回路65の出力端がオペアンプ605の非反転入力端子に接続される。オペアンプ605の反転入力端子と出力端子の間には、コンデンサ607及び抵抗608の並列回路が接続される。ローパスフィルタ回路64は、1/fノイズ発生回路63から入力されるノイズ信号とオフセット回路65からの出力積分信号との誤差を反転増幅してゆらぎ出力信号を生成する。一例として、抵抗606は10kΩ、コンデンサ607は0.1μF、抵抗608は3.3MΩである。ただし、回路定数は、これに限定されない。
【0034】
オフセット回路65は、オペアンプ609、抵抗610、コンデンサ611、抵抗612及び抵抗613を含み、反転増幅回路の形態の完全積分回路を構成する。ローパスフィルタ回路64の出力端が抵抗610を介してオペアンプ609の反転入力端子に接続され、オペアンプ609の非反転入力端子は仮想グランドG3に接続される。オペアンプ609の反転入力端子と出力端子の間にはコンデンサ611が接続され、オペアンプ609の出力端子とオペアンプ605の非反転入力端子の間に抵抗612が接続され、オペアンプ609の出力端子と仮想グランドG3の間に抵抗613が接続される。オフセット回路65は、ローパスフィルタ回路64の出力信号を積分して出力積分信号を生成し、この出力積分信号をローパスフィルタ回路64にフィードバックする。すなわち、オフセット回路65は、仮想グランドG3に関して、1/fゆらぎ出力信号の直流成分を除去する。一例として、抵抗610は10MΩ、コンデンサ611は47μF、抵抗612は10kΩ、抵抗613は10kΩである。ただし、回路定数は、これに限定されない。
【0035】
なお、オペアンプ605及び609とオペアンプ602とは、異なる種類のオペアンプであることが望ましい。1/fノイズ発生回路63のオペアンプ602は、1/fノイズ信号を生成する目的上、1/fノイズなどのノイズの大きな素子であることが好ましい。一方、ローパスフィルタ回路64のオペアンプ605及びオフセット回路65のオペアンプ609は、一般的な信号処理の目的上、ノイズの少ない素子であることが好ましい。したがって、オペアンプ602は、オペアンプ605及び609よりも高ノイズの素子であることが好ましい。また、オペアンプ602、605及び609は演算用の基準電位として仮想グランドG3に関与するが、オペアンプ602、605及び609は制御電源Vccの供給を受けて二次側グランドG2を基準電位として動作する。すなわち、オペアンプ602、605及び609の各々を含むオペアンプICの接地端子は、二次側グランドG2に接続される。
【0036】
積分回路66は、抵抗614及びコンデンサ615を含む。抵抗614とコンデンサ615の直列回路がローパスフィルタ回路64の出力端と仮想グランドG3の間に接続され、その積分出力端が増幅回路67に接続される。
【0037】
増幅回路67は、オペアンプ616、抵抗617及び抵抗618を含む。オペアンプ616は、制御電源Vccの供給を受けて二次側グランドG2を基準電位として動作する。積分回路66の出力端がオペアンプ616の非反転入力端子に接続され、オペアンプ616の反転入力端子が抵抗617を介して仮想グランドG3に接続されるとともに抵抗618を介してオペアンプ616の出力端子に接続される。すなわち、ローパスフィルタ回路64の出力信号が、積分回路66及び増幅回路67によって積分及び増幅されて調光信号Sdとなる。このように、二次側グランドG2(実質的には仮想グランドG3)の電位と制御電源Vccの電位との間で変動するアナログ電圧信号である調光信号Sdが、調光配線L4に出力される。
【0038】
なお、1/fゆらぎ出力信号(ローパスフィルタ回路64の出力信号の1/fゆらぎ波形)に含まれる周波数の主成分が0.1Hz以上100Hz以下、より好ましくは0.1Hz以上10Hz以下となるようにゆらぎ調光回路61が構成されることが好ましい。これは、人間の視覚によって知覚可能な明るさの変化の周波数が0.1Hz~100Hz程度であり、人間の視覚によって容易に知覚される明るさの変化の周波数が0.1Hz以上10Hz以下程度であることに基づく。すなわち、上記周波数が0.1Hz以上100Hz以下、より好ましくは0.1Hz以上10Hz以下であれば、LEDアレイ4のユーザは確実に1/fゆらぎ効果を視覚的に体感できる。
【0039】
ノイズ保護回路68は、ダイオード619及びダイオード620を含む。ダイオード619のカソードは制御電源Vccに接続され、そのアノードはオペアンプ616の出力端子(調光配線L4の高電位側配線L4h)に接続される。ダイオード620のカソードはオペアンプ616の出力端子(調光配線L4の高電位側配線L4h)に接続され、そのアノードは二次側グランドG2(調光配線L4の低電位側配線L4g)に接続される。調光配線L4において正極性側に過電圧ノイズが発生した場合、ダイオード619がオンしてオペアンプ616に過電圧が印加されるのが防止される。また、調光配線L4において負極性側に過電圧ノイズが発生した場合、ダイオード620がオンしてオペアンプ616に負電圧が印加されるのが防止される。
【0040】
<引込配線L3>
図1及び
図2では、ブロック図及び回路図としての説明の便宜上、引込配線L3は出力配線L2自体から分岐されているように図示したが、引込配線L3h及びL3gが出力配線L2h及びL2gとそれぞれ同電位であれば種々の接続態様が可能である。言い換えると、本開示の主旨を逸脱しない範囲で任意の接続形態の引込配線L3が採用され得る。
図3A~
図3Eに、引込配線L3(L3h及びL3g)の接続形態を例示する。ただし、接続形態は、これに限定されない。
【0041】
例えば、
図3A及び
図3Bに示すように、引込配線L3は、LED電源ユニット2又はLEDアレイ4に接続されてもよい。
図3Aに示す例では、LED電源ユニット2において、引込配線L3hが出力配線L2hと同一又は同電位の端子Thに接続され、引込配線L3gが出力配線L2gと同一又は同電位の端子Tgに接続される。また、
図3Bに示す例のように、LEDアレイ4において、引込配線L3hが出力配線L2hと同一又は同電位の端子Thに接続され、引込配線L3gが出力配線L2gと同一又は同電位の端子Tgに接続されてもよい。ここでいう「端子に接続され」とは、同電位のコネクタ端子に挿入されること、同じノードにはんだ付けされることなどを意味する。
【0042】
あるいは、
図3C及び
図3Dに示すように、出力配線L2hが適宜の箇所でLED電源ユニット2側の出力配線L2haとLEDアレイ4側の出力配線L2hbとに切断され、かつ出力配線L2gが適宜の箇所でLED電源ユニット2側の出力配線L2gaとLEDアレイ4側の出力配線L2gbに切断されてもよい。この場合、一方が挿入側で他方が被挿入側の一対のコネクタA及びBが用意される。例えば、
図3Cに示すように、コネクタAにおいて出力配線L2ha及び引込配線L3hが一方の端子に接続されるとともに出力配線L2ga及び引込配線L3gが他方の端子に接続され、コネクタBにおいて出力配線2hbが一方の端子に接続されるとともに出力配線L2gbが他方の端子に接続され、コネクタAとコネクタBとが接続される。この場合、LED電源ユニット2及びLED調光ユニット3を一組の装置として取り扱うことができる。あるいは、
図3Dに示すように、コネクタAにおいて出力配線L2haが一方の端子に接続されるとともに出力配線L2gaが他方の端子に接続され、コネクタBにおいて出力配線2hb及び引込配線L3hが一方の端子に接続されるとともに出力配線L2gb及び引込配線L3gが他方の端子に接続され、コネクタAとコネクタBとが接続されるようにしてもよい。なお、
図3C及び
図3Dのいずれの場合でも、2つの配線の同電位での接続のために適宜の渡り線が利用されてもよい。
【0043】
あるいは、
図3Eに示すように、LED調光ユニット3に実装されたコネクタCにおいて、上述のように切断された出力配線L2ha及びL2hbが一方の端子に接続され、出力配線L2ga及びL2gbが他方の端子に接続されてもよい。この場合、引込配線L3(L3h及びL3g)は、LED調光ユニット3の回路基板上の配線パターンとなる。言い換えると、コネクタCに接続された出力配線L2haと出力配線L2hbとが引込配線L3h(配線パターン)とともに接続され、出力配線L2gaと出力配線L2gbとが引込配線L3g(配線パターン)とともに接続される。したがって、本開示において、引込配線L3とは、ケーブル状の線材だけでなく回路基板上の配線パターンも意味し得る。なお、出力配線L2haと出力配線L2hbとの接続、及び出力配線L2gaと出力配線L2gbとの接続には、コネクタCに外部接続される渡り線が利用されてもよい。
【0044】
<小括>
以上、本実施形態のLED調光ユニット3は、調光配線L4から入力される調光信号Sdに応じた直流出力電流をLEDアレイ4に出力配線L2を介して供給するLED電源ユニット2に、出力配線L2と同電位の引込配線L3によって接続されるLED調光ユニット3であって、引込配線L3の線間電圧Vdcを降圧して制御電源Vccを生成する制御電源生成回路50と、制御電源Vccから調光信号Sdを自律的に生成して調光信号Sdを調光配線L4に出力する調光信号生成回路60とを備える。
【0045】
このように、LED調光ユニット3は、LED電源ユニット2の出力配線L2と同電位の引込配線L3の線間電圧Vdcを降圧して制御電源Vccを生成し、制御電源Vccから調光信号Sdを自律的に生成してその調光信号SdをLED電源ユニット2に供給する。すなわち、LED調光ユニット3は、交流電源ACの電圧を利用することなくLED電源ユニット2の出力電圧Vdcを動作電源として利用して動作する。通常、商用電源などの交流電圧を5V程度の制御電源に降圧するためのAC/DCコンバータよりも、数十V程度の直流電圧を5V程度の制御電源に降圧するDC/DCコンバータ(定電圧回路)の方が小型かつ安価に構成される。したがって、LED電源ユニット2に外付け接続される小型かつ安価なLED調光ユニット3が実現される。
【0046】
また、上記LED調光ユニット3において、制御電源生成回路50は、引込配線L3の線間電圧(Vdc)が所定の上限値を超えた場合に、引込配線L3の高電位側配線L3hのノードNhと低電位側配線L3gのノード(二次側グランドG2)とを短絡するように構成された過電圧保護回路51を含む。これにより、LED電源ユニット2側の異常による過電圧に起因してLED調光ユニット3が故障することが防止される。
【0047】
また、上記LED調光ユニット3において、調光信号生成回路60は、調光信号Sdとして、アナログ回路雑音に起因する1/fノイズ信号を生成するゆらぎ調光回路61を含む。ゆらぎ調光回路61は、例えば、1/fノイズ信号の1/fゆらぎ波形に含まれる周波数の主成分が0.1Hz以上100Hz以下となるように構成され得る。本開示のLED調光ユニット3は、調光用の外部信号源を必要としないゆらぎ調光機器に対して好適に適用可能である。
【0048】
また、上記LED調光ユニット3において、調光信号生成回路60は、第1のダイオード619及び第2のダイオード620を含むノイズ保護回路68を含み、第1のダイオード619のカソードは制御電源Vccの高電位側ノードに接続されるとともにアノードは調光配線L4の高電位側配線L4hに接続され、第2のダイオード620のカソードは調光配線L4の高電位側配線L4hに接続されるとともにアノードは制御電源Vccの低電位側ノード(二次側グランドG2)に接続される。これにより、調光配線L4に発生し得る過大なノイズ電圧から調光信号生成回路60が保護される。
【0049】
本発明のLED点灯装置1は、LED電源ユニット2と、上記LED調光ユニット3と、LED電源ユニット2とLED調光ユニット3の制御電源生成回路50との間に接続された引込配線L3と、LED電源ユニット2とLED調光ユニット3の調光信号生成回路60との間に接続された調光配線L4とを備える。これにより、小型かつ安価なLED調光ユニット3を含む省スペースかつ安価なLED点灯装置1が実現される。
【0050】
また、上記LED点灯装置1において、LED電源ユニット2は、交流入力電圧を整流する整流回路10と、整流回路10の整流出力に対するスイッチング動作によって直流出力電流に変換するDC/DCコンバータ20と、調光信号Sdに基づいてスイッチング動作を制御する駆動制御回路30と、出力配線L2の高電位側配線L2hと低電位側配線L2gとの間の短絡を検出する検出回路40とを備える。駆動制御回路30は、検出回路40によって短絡が検出された場合に所定期間にわたってスイッチング動作を停止させるように構成される。これにより、LED調光ユニット3の過電圧保護回路51の動作とLED電源ユニット2の動作とを連動させて保護動作の効果を確実に得ることができる。
【0051】
[変形例]
以上に本発明の好適な実施形態を示したが、本発明は、例えば以下に示すように種々の態様に変形可能である。
【0052】
(1)調光信号生成回路60の変形
上記実施形態では、調光信号生成回路60がゆらぎ調光回路61を含み、LED電源ユニット2にゆらぎ調光を実行させる構成を示した。一方、調光信号生成回路60は、自律的に調光信号Sdを生成するものであれば、他の態様の調光をLED電源ユニット2に実行させる回路であってもよい。例えば、調光信号生成回路60は、ゆらぎ調光回路61の代わりにタイマ回路などを含む周期信号生成回路を含み、周期的に変化する調光信号Sdを生成するように構成されてもよい。あるいは、調光信号生成回路60は、ゆらぎ調光回路61の代わりに、RTC(リアルタイムクロック)、プログラムされたプロセッサなどを含み、時刻又は日時に応じた調光信号Sdを生成するように構成されてもよい。ただし、RTCには適宜のバックアップ電源(リチウム一次電池、リチウム二次電池、電気二重層コンデンサなど)が必要となる。
【0053】
(2)DC/DCコンバータ20の回路方式に関する変形
上記実施形態では、DC/DCコンバータ20が絶縁型のフライバックコンバータである構成を示したが、DC/DCコンバータ20が非絶縁型のコンバータである場合にも、本発明は適用可能である。例えば、DC/DCコンバータ20は、
図2の回路において一次側グランドG1と二次側グランドG2が接続された非絶縁型のフライバックコンバータであってもよいし、
図4に示すような降圧チョッパ回路であってもよい。この場合、一次側グランドG1と二次側グランドG2(調光配線L4g)は同電位となるため、調光配線L4と駆動制御回路30の間にフォトカプラ31(
図2参照)及び検出回路40と駆動制御回路30の間のフォトカプラ43(
図2参照)は不要となる。また、理論上は調光配線L4gも不要となる。
【0054】
(3)LEDアレイ4に関する変形
上記実施形態では、LED点灯装置1の点灯対象としてLED素子(発光ダイオード)のアレイからなるLEDアレイ4が想定されている。ただし、本開示における「LED又はLEDアレイ」は、いわゆる発光ダイオードだけでなく有機発光ダイオード(OLED)も含み得ることが意図されている。
【符号の説明】
【0055】
1 LED点灯装置
2 LED電源ユニット
3 LED調光ユニット
4 LEDアレイ
10 整流回路
20 DC/DCコンバータ
30 駆動制御回路
40 検出回路
50 制御電源生成回路
51 過電圧保護回路
52 定電圧回路
60 調光信号生成回路
61 ゆらぎ調光回路
68 ノイズ保護回路
L1 入力配線
L2、L2h、L2g 出力配線
L3、L3h、L3g 引込配線
L4、L4h、L4g 調光配線