(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162806
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】ゲーム装置及び抽選ゲーム装置
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20241114BHJP
A63F 9/00 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
A63F7/02 301B
A63F9/00 512B
A63F7/02 303Z
A63F7/02 305B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023078715
(22)【出願日】2023-05-11
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100080953
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 克郎
(72)【発明者】
【氏名】星野 隆之
(72)【発明者】
【氏名】杉田 勇人
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088AA72
2C088AA73
2C088BA55
2C088BA66
(57)【要約】
【課題】簡易な構成を用いて、搬送部に供給されるボールの詰まりの発生を回避し、搬送部によるボール搬送を安定的に実現させて、プレイヤのゲームに対する満足度を向上させることができるゲーム装置及び抽選ゲーム装置を提供する。
【解決手段】ゲーム装置は、遊戯部10aと、遊戯部10aにボールを供給する供給部10bと、ボールを収容する収容部10cと、を備える。供給部10bは、ボールを遊戯部10aに搬送する搬送部14と、収容部10cからのボールを連続に搬送部14に案内する案内部15と、を有し、案内部15は、ボールを搬送部14に向けて通過させる案内通路151と、案内通路151の入口1511の近傍にあるボールが入口1511の高さを超えて重なっているとき、重なっているボールのうちの少なくとも1つを収容部10cの他の位置に移動させる調整部152と、を有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボールを用いてゲームを行う遊戯部と、
前記遊戯部にゲーム用のボールを供給する供給部と、
前記遊戯部から排出されるボールを収容し、かつ、収容されたボールを前記供給部に向かって移動させる構成を有する収容部と、
を備え、
前記供給部は、ボールを前記遊戯部に搬送する搬送部と、前記収容部からのボールを連続に前記搬送部に案内する案内部と、を有し、
前記案内部は、前記収容部からのボールを前記搬送部に向けて通過させる案内通路と、前記案内通路の前記収容部側の入口の近傍にあるボールが前記入口の高さを超えて重なっているとき、重なっているボールのうちの少なくとも1つを前記収容部の他の位置に移動させる調整部と、を有する、
ゲーム装置。
【請求項2】
前記案内通路は、前記入口と、前記搬送部側に位置する出口と、を有し、
前記入口は、前記収容部からのボールを一球ずつ前記案内通路に進入させるように形成されており、
前記出口は、前記案内通路内のボールを一球ずつ前記搬送部に排出させるように形成されている、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記収容部から複数のボールが順次に前記入口に進入しかつ前記出口から排出される前に、前記案内通路は、前記複数のボールを、隣り合うボールが相互に接触する1つの列に整列させる、
請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記調整部は、ボールを前記入口から離れる方向に向けて押し出すピストン構成を有する、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記供給部は、前記搬送部のボール搬送動作を駆動する駆動部をさらに有し、
前記調整部の前記ピストン構成は、前記搬送部と係合可能に形成されており、
前記ピストン構成と前記搬送部と係合しているとき、前記ピストン構成のピストン動作が前記駆動部によって駆動される、
請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記案内通路は、前記調整部と、前記調整部と対向する位置に設けられたボールを支持する壁部と、によって画定されている、
請求項5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載のゲーム装置を用いて抽選ゲームを行うための抽選ゲーム部と、
プレイヤの操作により、遊戯開始媒体を受け付ける開始媒体受付部と、
遊戯結果媒体をプレイヤに払い出す払出部と、
前記開始媒体受付部が前記遊戯開始媒体を受け付けることにより開始された前記抽選ゲーム部による抽選ゲームの抽選結果に基づいて、前記抽選結果に対応する遊戯結果媒体を前記払出部に払い出すように構成された制御部と、
を備える、
抽選ゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及び抽選ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ボールを一球ずつ遊戯部に搬送する搬送部を有するゲーム装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に開示された従来の抽選ゲーム装置は、ボールがボール移動通路において詰まるという問題を解消するために、詰まっているボールを回収レーンに押し付けるプッシュプレートを採用している。しかしながら、プッシュプレートが詰まっているボールを押し付けるとき、ボールの搬送部への案内が一時的に停止されるので、搬送部がボールを搬送できなくなる問題が発生することに加え、搬送部の搬送動作の開始時間と詰まりが解消されたボールが搬送部に案内される時間との時間差により、搬送部とボールとの噛み合いに起因するボール詰り問題が生じることがある。また、プッシュプレートの作用端が搬送部の近傍にあることで、プッシュプレートは、搬送部から離れたボール移動通路において生じるボールの詰まり問題を解消できないことがある。このように、プッシュプレートによりボールの詰まり問題の解消ができない場合、搬送部によるボールの安定搬送ができず、プレイヤのゲームに対する満足度に影響を与えるおそれがある。
【0005】
本発明は、簡易な構成を用いて、搬送部に供給されるボールの詰まりの発生を回避し、搬送部によるボール搬送を安定的に実現させて、プレイヤのゲームに対する満足度を向上させることができるゲーム装置及び抽選ゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明に係るゲーム装置は、ボールを用いてゲームを行う遊戯部と、遊戯部にゲーム用のボールを供給する供給部と、遊戯部から排出されるボールを収容し、かつ、収容されたボールを供給部に向かって移動させる構成を有する収容部と、を備え、供給部は、ボールを遊戯部に搬送する搬送部と、収容部からのボールを連続に搬送部に案内する案内部と、を有し、案内部は、収容部からのボールを搬送部に向けて通過させる案内通路と、案内通路の収容部側の入口の近傍にあるボールが入口の高さを超えて重なっているとき、重なっているボールのうちの少なくとも1つを収容部の他の位置に移動させる調整部と、を有するように構成されているものである。
【0007】
かかる構成を採用すると、本発明によれば、簡易な構成を用いて、搬送部に供給されるボールの詰まりの発生を回避し、搬送部によるボール搬送を安定的に実現させて、プレイヤのゲームに対する満足度を向上させることができる。
【0008】
本発明に係るゲーム装置において、案内通路は、入口と、搬送部側に位置する出口と、を有し、入口は、収容部からのボールを一球ずつ案内通路に進入させるように形成されており、出口は、案内通路内のボールを一球ずつ搬送部に排出させてもよい。
【0009】
かかる構成を採用すると、案内通路による搬送部への一球ずつの案内が簡易な構成によって実現でき、搬送部に向かって移動中のボール詰まりの発生を回避することができる。
【0010】
本発明に係るゲーム装置において、複数行のうち、収容部から複数のボールが順次入口に進入しかつ出口から排出される前に、案内通路は、複数のボールを、隣り合うボールが相互に接触する1つの列に整列させてもよい。
【0011】
かかる構成を採用すると、搬送部とボールとの噛み合いによるボール詰まりの発生を回避することを簡単に実現できる。
【0012】
本発明に係るゲーム装置において、調整部は、ボールを入口から離れる方向に向けて押し出すピストン構成を有してもよい。
【0013】
かかる構成を採用すると、簡易な構成を用いて、案内通路の入口側のボール詰まりの発生を確実に回避することができる。
【0014】
本発明に係るゲーム装置において、供給部は、搬送部のボール搬送動作を駆動する駆動部をさらに有し、調整部のピストン構成は、搬送部と係合可能に形成されており、ピストン構成と搬送部と係合しているとき、ピストン構成のピストン動作が駆動部によって駆動されてもよい。
【0015】
かかる構成を採用すると、一つの動力源を用いて、搬送部及び調整部のそれぞれの動作を駆動することで、構造の簡易化及び製造コストの軽減を実現できる。
【0016】
本発明に係るゲーム装置において、案内通路は、調整部と、調整部と対向する位置に設けられたボールを支持する壁部と、によって画定されててもよい。
【0017】
かかる構成を採用すると、簡易な構成によって案内通路を形成することで、構成部品の軽減を可能にする。
【0018】
本発明に係る抽選ゲーム装置において、上述したいずれか一つの抽選ゲーム装置を用いて抽選ゲームを行うための抽選ゲーム部と、プレイヤの操作により、遊戯開始媒体を受け付ける開始媒体受付部と、遊戯結果媒体をプレイヤに払い出す払出部と、開始媒体受付部が遊戯開始媒体を受け付けることにより開始された抽選ゲーム部による抽選ゲームの抽選結果に基づいて、抽選結果に対応する遊戯結果媒体を払出部に払い出すように構成された制御部と、を備えるものである。
【0019】
かかる構成を採用すると、簡易な構成を用いて、第1抽選ゲーム部におけるボール詰まりの発生を回避し、抽選ゲームを安定的に実施させて、プレイヤのゲームに対する満足度を向上させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、簡易な構成を用いて、搬送部に供給されるボールの詰まりの発生を回避し、搬送部によるボール搬送を安定的に実現させて、プレイヤのゲームに対する満足度を向上させることができるゲーム装置及び抽選ゲーム装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の構成を示す斜視図である。
【
図2】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の使用状態を示す模式図である。
【
図3】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の内部構造を示す斜視図である。
【
図4】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第1抽選ゲーム部の正面側の構成を示す図である。
【
図5】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第1抽選ゲーム部の背面側の構成を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第1抽選ゲーム部の取付部の構成を示す断面図である。
【
図7】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の正面側から見た第1抽選ゲーム部の供給部の構成を示す図である。
【
図8】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の背面側から見た第1抽選ゲーム部の供給部の構成を示す図である。
【
図9】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第1抽選ゲーム部の供給部によるボールの遊戯部への供給動作を説明するための図である。
【
図10】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第1抽選ゲーム部の供給部によるボールの遊戯部への供給動作を説明するための図である。
【
図11】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第1抽選ゲーム部の供給部によるボールの遊戯部への供給動作を説明するための図である。
【
図12】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第1抽選ゲーム部の供給部によるボールの遊戯部への供給動作を説明するための図である。
【
図13】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第1抽選ゲーム部の供給部によるボールの遊戯部への供給動作を説明するための図である。
【
図14】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第2抽選ゲーム部の構成を示す図である。
【
図15】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第2抽選ゲーム部の搬送部を示す図である。
【
図16】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の第2抽選ゲーム部の搬送部の上端部分を示す図である。
【
図17】本実施形態に係る抽選ゲーム装置の制御部による抽選ゲームへの制御を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、各図を参照しながら、本実施形態について説明する。なお、図面の上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。また、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。さらに、以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施形態のみに限定する趣旨ではない。またさらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な変形が可能である。
【0023】
<抽選ゲーム装置1の概要>
まず、
図1及び
図2を参照しつつ、本実施形態に係る抽選ゲーム装置1の構成の概要及び抽選ゲーム装置1によって行われる抽選ゲームについて説明する。
図1は、抽選ゲーム装置1の構成を示す斜視図である。
図2は、抽選ゲーム装置1の使用状態を示す模式図である。
【0024】
本実施形態に係る抽選ゲーム装置1は、複数のプレイヤが各自の抽選ゲームを同時に行うことができる遊戯装置の一例である。ここで、抽選ゲームは、例えば、後述する第1抽選ゲーム部10において行われるコリントゲームと、後述する第2抽選ゲーム部20において行われるプッシャゲームと、を含む。コリントゲームは、コリントゲーム用の遊戯媒体の一例であるボールを用いて行われている。なお、コリントゲーム用の遊戯媒体は、メダルや立方体等の、ボール以外の物であってもよく、2種類以上の遊戯媒体を含んでもよい。プッシャゲームは、ボールを用いて行われるボールプッシャゲームと、メダルを用いて行われるメダルプッシャゲームと、を含む。ボールプッシャゲーム及びメダルプッシャゲームは、同時に行われる。コリントゲームは、プッシャゲームと同時に行われることができる。
【0025】
抽選ゲーム装置1は、4人用の抽選装置である。抽選ゲーム装置1は、
図2に示すように、ゲーム装置1A~1Dを備える。ゲーム装置1A~1Dの各々は、同じ構成を有する。このため、抽選ゲーム装置1を構成するゲーム装置の数を変更させることで、抽選ゲーム装置1の利用可能なプレイヤ数を、1人又は4人以外の人数に変更することができる。以下の説明では、ゲーム装置1Aの構成を中心に説明する。
【0026】
<ゲーム装置1Aの詳細>
続いて、
図1乃至
図16を参照しつつ、本実施形態に係るゲーム装置1Aの重要構成の詳細について説明する。
図3は、抽選ゲーム装置の内部構造を示す斜視図である。
図4~
図6は、第1抽選ゲーム部10の構成を説明する図である。
図6~
図16は、第2抽選ゲーム部20の構成を説明する図である。
【0027】
ゲーム装置1Aは、
図1及び
図3に示すように、コリントゲームを行うための第1抽選ゲーム部10と、プッシャゲームを行うための第2抽選ゲーム部20と、プレイヤからの操作を受け付ける操作部30と、抽選ゲームの結果に対応するメダル等の遊戯結果媒体をプレイヤに払い出す払出部40と、抽選ゲームに関する情報を表示する表示部50と、第1抽選ゲーム部10、第2抽選ゲーム部20、操作部30、払出部40、及び表示部50のそれぞれの動作を制御することで抽選ゲームを実行させる制御部60と、前述した構成を支持又は収容する筐体70と、を備える。
【0028】
第1抽選ゲーム部10及び表示部50は、
図3に示すように、第2抽選ゲーム部20の上方リア側に、第2抽選ゲーム部20の上面に対して垂直に配置されている。なお、第1抽選ゲーム部10及び表示部50は、第2抽選ゲーム部20の上面に対して傾斜又は水平に配置されてもよい。操作部30及び払出部40は、筐体70に取り付けられている。表示部50は、筐体70の内部に配置されている。
【0029】
[第1抽選ゲーム部10]
次に、
図4~13を参照しつつ、第1抽選ゲーム部10の構成について説明する。第1抽選ゲーム部10は、ボールを用いてゲームを行うゲーム装置の一例である。第1抽選ゲーム部10は、
図4及び
図5に示すように、ボールを用いて第1抽選ゲームを行う遊戯部10aと、遊戯部10aに第1抽選ゲーム用のボールを供給する供給部10bと、遊戯部10aから排出(落下)するボールを収容し、かつ、収容されたボールを供給部10bに向けて移動させる構成を有する収容部10cと、を備える。以下では、遊戯部10a、収容部10c、及び供給部10bの順で、第1抽選ゲーム部10の各構成の詳細について説明する。
【0030】
[遊戯部10a]
遊戯部10aは、ベース部100及びベース部100に設けられた複数の案内ピン110を有する遊戯盤11と、ベース部100の第1端100a側に設けられた受付部12と、ベース部100の第2端100b側に設けられ、ボールが受付部12に到達するように、ボールを複数の案内ピン110に向けて投入する投入部13と、を備える。
【0031】
(ベース部100)
ベース部100は、
図4~
図6に示すように、コリントゲームに関する情報が印刷された装飾板101と、装飾板101の背面に設けられた案内ピン110を取り付けるための取付板102と、取付板102に取り付けられた案内ピン110を固定するためのカバー103と、を有する。装飾板101には、案内ピン110を通過させるための複数の孔部105が設けられており、取付板102には、案内ピン110を取り付けるための複数の孔部107が設けられている。孔部107は、
図6に示すように、段差部106を有する。
【0032】
(案内ピン110)
案内ピン110は、遊戯媒体の一例であるボールとの接触によって、ボールを跳ねさせながらボールの移動態様を変化させるための構成である。案内ピン110は、例えば、金属材料によって構成されている。案内ピン110は、
図6に示すように、取付部17を介して、ベース部100と直接接触せずにベース部100に取り付けられている。
【0033】
ここで、取付部17は、樹脂等の案内ピン110よりも硬度が低い材料によって構成されている。このような取付部17によれば、案内ピン110を直接ベース部100に取り付けることに比較して、案内ピン110の振動を吸収できるとともに、ベース部100の材料よりも硬度が低い材料を採用することで、取付部17が振動してベース部100を削ることを軽減することができる。その結果、案内ピン110のベース部100に対する姿勢及び取付精度を容易に維持することができる。
【0034】
取付部17は、保持孔171と、径大部172と、径小部173と、を有する。案内ピン110は、保持孔171に取り付けられることで、取付部17と一体に固定されている。一体となった案内ピン110及び取付部17は、径大部172が、取付板102の孔部107の段差部106及びカバー103によって挟まれてベース部100に対する位置が固定されている。このように、案内ピン110の振動を吸収できるとともに、案内ピン110のベース部100に対する姿勢及び取付精度を容易に維持することができる。
【0035】
複数の案内ピン110は、
図4に示すように、ベース部100の長手方向に沿って、複数行に亘ってベース部100に設けられている。
図4に示す例では、複数行は、第1行L1~第7行L7の7行である。また、ベース部100の長手方向は、ベース部100の所定方向の一例である。なお、所定方向は、ベース部100の配置方法及びベース部100の形状の変化よって、長手方向以外の方向であってもよい。
【0036】
複数の案内ピン110は、ボールの移動態様を変化させて調整するために、少なくとも1つの案内ピンの弾性が他の案内ピンの弾性と異なる、及び/又は、複数行間の少なくとも1つの行間距離が他の行間距離と異なるように構成されている。ここで、案内ピンの弾性が大きくなるほど、その案内ピンと接触するボールに与える力(跳ねさせる力)が大きい。その結果、ボールの跳ねる距離が大きい。一方、案内ピンの弾性が小さいとき、その案内ピンと接触するボールに与える力(跳ねさせる力)が小さい。その結果、ボールの跳ねる距離が小さい。また、行間距離が大きくなるほど、ボールの跳ねる範囲への拘束が小さい。その結果、ボールの跳ねる範囲が大きい。一方、行間距離が小さいとき、ボールの跳ねる範囲への拘束が大きい。その結果、ボールの跳ねる範囲が小さい。
【0037】
ここで、案内ピン110の弾性は、様々な方法によって異ならせることができる。例えば、案内ピン110の直径(すなわち、太さ)を異ならせるように構成してもよい。この場合、直径が大きくなるほど、案内ピン110の弾力が小さくなる。また、例えば、案内ピン110の材質を異ならせるように構成してもよい。この場合、案内ピン110を構成する材質の弾性が大きくなるほど、案内ピン110の弾力が大きくなる。また、例えば、案内ピン110のベース部100から突出する部分の長さ、すなわち、ゲーム中の実際使用される部分の長さを異ならせるように構成してもよい。この場合、案内ピン110の実際使用される部分の長さが長くなるほど、ボールと接触するときに、案内ピン110がボールからの衝突によってしなりやすくなり、案内ピン110の弾力が小さくなる。さらに、それらの方法のいくつか又は全部を組み合わせて案内ピン110を構成してもよい。
【0038】
例えば、複数の案内ピン110は、第1弾性を有する第1案内ピン111と、第1弾性よりも大きい第2弾性を有する第2案内ピン112と、の少なくとも2種類の案内ピンを有する。複数行のうち、第2案内ピン112は、第1案内ピン111よりもベース部100の第1端100a側に配置されている。また、第2案内ピンによって構成された行の行数は、第1案内ピンによって構成された行の行数よりも多くなってもよい。
【0039】
図4に示す例では、第1案内ピン111は、投入部13に最も近い第1行L1を構成し、第2案内ピン112は、第2行L2~第7行L7を構成している。このように、プレイヤが簡単に目指している案内ピン110の間の列にボールを投入することができる。
【0040】
また、例えば、複数行によって構成された複数の行間距離のうち、少なくとも1つの行間距離は、他の行間距離よりも大きく形成されている。また、その少なくとも1つの行間距離は、ベース部100の第2端100bに近い側にある第2行L2よりも第1端100aに近い側に形成されてもよい。
【0041】
図4に示す例では、第1行L1と第2行L2との間の行間距離はD1であり、第2行L2~第7行L7の各々の行間距離ともD2である。また、行間距離D1は、行間距離D2よりも小さい。すなわち、複数行によって構成された複数の行間距離のうち、投入部13に最も近い行間距離は、一番小さい。このように、受付部12に近づくことによりボールの跳ね範囲を増大することができ、ボールの落下時間を延長できるとともに、プレイヤの抽選ゲームへの期待感を向上させることができる。
【0042】
(投入部13)
投入部13は、ボールが受付部12に到達するように、ボールを複数の案内ピン110に向けて投入するための構成の一例である。投入部13は、
図4及び
図5に示すように、先端部131と、先端部131が取り付けられた基部132と、基部132を
図4に示す方向に往復回転させる駆動力を基部132に伝達するための駆動部133と、を有する。先端部131は、回転することで、ボールを第1行L1の案内ピン110の各列に投入することができる。
【0043】
また、先端部131と第1行L1との最も近い距離を「l」とし、ボールの直径を「d」とする場合、「d」及び「l」は、d<l≦2dの関係を有する。このように配置された投入部13によれば、投入部13から投入された直後のボールの跳ね状態を抑えることができ、より容易にボールを目標の案内ピン110の間の列に投入することを実現できる。
【0044】
(受付部12)
受付部12は、ボールを感知することで、抽選ゲームを進めさせるためのトリガの一例である。受付部12は、
図4及び
図5に示すように、複数の案内ピン110の下方かつ収容部10cの上方に設けられている。なお、複数の案内ピン110の構成に応じて、受付部12は、ベース部100の複数の案内ピン110が設けられた領域内に設けられてもよく、また、複数の案内ピン110よりも上方に設けられてもよい。受付部12は、7つの欄R1~欄R7を規定する案内板121と、欄R2~欄R6の下方に設けられた、上下移動可能なボール支持部122と、欄R1~欄R7の各々にボールの有無若しくはボールの通過の有無を検知するできるボールセンサ124と、ボール支持部122の上下移動を駆動する駆動部123と、を有する。
【0045】
欄R1~欄R7の各々は、第1行L1の各第1案内ピン111によって構成された列の各々に対して、上下方向に対応する位置に設けられている。コリントゲームに係る抽選が行われるとき、ボール支持部122は、まず欄R2~欄R6の出口に位置する。そして、投入部13によって投入されたボールが欄R1及び欄R7に入ると、ボールは、そのまま欄R1及び欄R7に通過して収容部10cに落下する。一方、投入部13によって投入されたボールが欄R2~欄R6に入ると、ボールは、ボール支持部122によって欄R2~欄R6内に位置するように支持される。
【0046】
複数のボールセンサ124の各々は、欄R1~欄R7の各々に受け付けられたボールのボール情報、例えば、欄R1及び欄R7に通過したボールの有無、欄R2~欄R6の各々に格納されたボールの有無、欄R2~欄R6の各々に格納されたボールの数、ボールの種類(色等)の異同等を検出することができる。また、複数のボールセンサ124の各々は、ボール情報を検出するとき、その検出したボール情報を制御部60に送信して、制御部60の制御のもとで、上下移動可能なボール支持部122と、抽選(物理的な抽選及びプログラム上の抽選)又はゲーム装置1Aの他の構成(例えば、第2抽選ゲーム部20)を動作させることと、を行わせることができる。
【0047】
上下移動可能なボール支持部122は、制御部60の制御のもとで上下方向に移動して、欄R2~欄R6の出口を開閉する。具体的には、制御部60は、複数のボールセンサ124による欄R1~欄R7のボール情報に基づいて、ボール支持部122の下方への移動を起動させることができる。ここで、複数のボールセンサ124の各々は、例えば、1つ目のボールが欄R2~欄R6のいずれかに入ったときであっても、その後のほかのボールがその欄に通過を検知し、そして、欄R2~欄R6の一部又は全部においてボールが2つ重なった状態になるとき、制御部60は、同一ゲーム内でボールセンサ124が過去のボールと同じ欄に入ったことの有無と、ボールセンサ124がボールを検知し続けているとき、ボールが2つ重なった状態で有るか否かと、について判断する。それらの判断結果が何れも「有り」の場合、制御部60は、欄に格納しているボールを収容部10cに落下させるように、ボール支持部122を下方へ移動させることができる。
【0048】
[収容部10c]
収容部10cは、遊戯部10aから排出されるボールの一時収容を行う構成の一例である。収容部10cは、
図4、
図7、及び
図8に示すように、第1案内板161と、第2案内板162と、第1案内板161及び第2案内板162の間に位置する収容空間163と、を備える。
【0049】
第1案内板161は、供給部10bの上方に設けられている。第1案内板161は、伸縮可能に構成されている。具体的には、第1案内板161は、欄R1~欄R3に対応する長さから欄R1~欄R5に対応する長さまでの範囲内で調整することができる。こうして、第1案内板161は、その長さに対応する欄から落下したボールが供給部10bの各構成と直接衝突しないように、それらのボールを収容空間163に案内することができる。一方、第1案内板161が設けられていない部分に対応する欄から落下したボールは、収容空間163の上方の開口を介して直接収容空間163に落下する。
【0050】
第2案内板162は、収容空間163に収容されたボールを供給部10bに向けて移動させる構成の一例である。第2案内板162は、
図14に示すように、収容空間163にあるボールが自重によって供給部10bに前進するように、水平方向に対して傾斜して配置されている。
【0051】
なお、収容空間163に収容されたボールを供給部10bに向けて移動させる構成については、第2案内板162以外の構成を採用してもよい。例えば、水平に配置されたボール支持板に設けられたボールを供給部10bに押し出すためのピストン構成等を採用してもよい。
【0052】
[供給部10b]
供給部10bは、ボールを遊戯部10aに搬送する構成の一例である。供給部10bは、
図4及び
図7に示すように、ボールを遊戯部10aの投入部13に搬送する搬送部14と、収容部10cからのボールを連続に搬送部14に案内する案内部15と、を備える。
【0053】
ここで、搬送部14と投入部13との間に、両者を連結する搬送路P1が設けられている。搬送路P1は、
図14に示すように、搬送部14側にある入口P11と、投入部13側に位置する出口P12と、を有する。搬送路P1の出口P12に、出口P12にボールの有無を検出する出口センサS12が設けられている。出口センサS12は、例えば、出口P12にボールがないことを検出すると、その情報を制御部60に送信する。制御部60は、出口センサS12からの信号を受信すると、搬送部14を回転させる。
【0054】
(搬送部14)
搬送部14は、ボールを1球ずつ搬送路P1に搬送する構成の一例である。搬送部14によって先に入口P11に搬送されたボールは、その後に入口P11に搬送されたボールに押し付けられて搬送路P1に沿って移動されて出口P12に搬送される。
【0055】
また、搬送部14は、
図7及び
図8に示すように、搬送板141と、搬送板141の回転を駆動するための駆動部140と、駆動部140からの駆動力を搬送板141に伝達するように、搬送板141の裏面に取り付けられた取付部144と、搬送板141に取り付けられた5つの係合部145と、を有する。
【0056】
搬送板141は、星形状に呈している。搬送板141は、5つの突起142と、隣り合う2つの突起142の間に形成された凹部143と、を有する。5つの突起142は、搬送板141の周縁に等間隔に設けられている。各突起142の長さは、ボールの半径以下である。各凹部143は、1つのボールを保持できるように、各ボールの外形に対応する形状を有する。以下では、搬送板141の、凹部143を介してボールを保持し始める位置を「搬送開始位置」と呼ぶことがある。
【0057】
搬送板141の上方には、搬送板141の回転有無を検知する入口センサS11が設けられている。入口センサS11は、例えば、搬送板141が破損や詰まり等の理由によって搬送板141が回転しないとき、その情報を検出して制御部60に送信する。制御部60は、入口センサS11からの信号を受信すると、搬送部14の回転を停止させることができる。
【0058】
取付部144は、段差を有する円筒状構成である。取付部144は、その中心軸方向に、搬送板141に固定される径大部144aと、駆動部140の回転軸(図示せず)に固定される径小部144bと、径大部144aと径小部144bとの間にある段差面144cと、を有する。このような取付部144によって、駆動部140からの駆動力が搬送板141に伝達されることができる。
【0059】
5つの係合部145は、
図7及び
図8に示すように、搬送板141の、5つの凹部143に対応する位置に固定されている。また、各係合部145は、取付部144の段差面144cから突起している係合端146を有する。係合端146は、案内部15と係合又は分離することが可能な構成である。
【0060】
駆動部140は、制御部60の制御のもとで動作し、搬送板141を回転させる。例えば、制御部60がプレイヤからのボールを遊戯部10aに投入する信号又は出口センダS12からの出口P12にボールがない信号を受信すると、制御部60は、搬送板141を回転させるように駆動部140を起動させることができる。また、制御部60は、搬送板141を連続に回転させ又は一定の時間間隔で回転させるように、駆動部140を連続に又は一定の時間間隔で起動させてもよい。
【0061】
また、駆動部140は、案内部15と係合端146と係合しているとき、案内部15の動作を駆動する。一方、案内部15と係合端146と分離しているとき、駆動部140は、案内部15の動作を駆動しない。
【0062】
(案内部15)
案内部15は、搬送部14へのボールの連続案内を実現する構成の一例である。ここで、案内部15による「ボールの連続案内」とは、収容部10cから供給部10bに複数のボールが供給される場合、搬送部14が任意の時点でボールを搬送路P1に搬送できるように、案内部15は、搬送部14の搬送開始位置にボールがいない度に、収容部10cから供給部10bに複数のボールを1つずつ順次に搬送開始位置に案内することを意味する。また、搬送開始位置にボールがいないことは、収容部10cがボールを供給部10bに供給していないこと、若しくは、搬送部14が搬送開始位置にあるボールを搬送路P1に搬送したことに起因するものである。また、搬送部14が搬送開始位置にある1つのボールを搬送路P1に搬送すると同時に、案内部15が他の1つのボールを搬送部14の搬送開始位置に案内する。
【0063】
また、案内部15は、
図7及び
図8に示すように、第1案内板161の下方かつ搬送部14の近傍に配置されている。案内部15は、収容部10cからのボールを一球ずつ搬送部14に向けて通過させる案内通路151と、案内通路151の後述する収容部10c側の入口1511の近傍にあるボールが入口1511の高さを超えて重なっているとき、重なっているボールのうちの少なくとも1つを収容部10cの他の位置に移動させる調整部152と、を有する。
【0064】
案内通路151は、収容部10cと搬送部14とを連通する構成の一例である。案内通路151は、
図7及び
図8に示すように、調整部152と、調整部152と対向する位置に設けられた案内板159とによって画定された空間である。案内板159は、ボールを支持しながら、ボールを搬送部14の搬送開始位置に供給する壁部の一例である。案内板159は、収容部10cからのボールが自重によって搬送部14に向かって前進するように、水平方向に対して傾斜して配置されている。案内板159は、収容部10cの第2案内板162と接続されている。
【0065】
また、案内通路151は、
図7及び
図8に示すように、収容部10c側に位置する入口1511と、搬送部14側に位置する出口1512と、を有する。入口1511は、収容部10cからのボールを一球ずつ案内通路151に進入させるように形成されている。出口1512は、案内通路151内のボールを一球ずつ搬送部14に排出させるように形成されている。また、収容部10cから複数のボールが順次に入口1511に進入しかつ出口1512から排出する前に、案内通路151は、それらのボールを、隣り合うボールが相互に接触する1つの列に整列させるように構成されている。
【0066】
ここで、案内通路151は、例えば、3つのボールを含む1つの列を整列することができる。また、その1つの列は、案内板159によって支持されるとともに、自重によって案内板159に沿って搬送部14の搬送開始位置に移動することができる。このような案内板159で支持された1つの列によれば、搬送部14がその1つの列にある1球目のボールを搬送路P1に搬送すると同時に、2球目のボールが自重によって案内板159に沿って搬送開始位置に移動することができる。また、同様に、その後、搬送部14が2目のボールを搬送路P1に搬送すると同時に、3球目のボールが自重によって案内板159に沿って搬送開始位置に移動することができる。その結果、その1つの列のうちのボールが案内板159によって1つずつ連続に搬送開始位置に案内されて、搬送部14は、任意時点において搬送開始位置にあるボールを搬送路P1に搬送することができる。
【0067】
調整部152は、収容部10cの、案内通路151の入口1511の近傍にあるボールの重なりを解消する構成の一例である。調整部152は、案内通路151の入口1511の近傍にあるボールが入口1511の高さを超えて2層以上に重なっているとき、2層目のボールのうちの少なくとも1つを収容部10cの他の位置に移動させる。なお、調整部152の設置位置、大きさ、構成等を変更すれば、調整部152は、2層以上に重なっているボールの内のその他の層のボール、若しくは、複数層のボールの位置を移動させるように構成されてもよい。
【0068】
また、調整部152は、ボールを入口1511から離れる方向に向けて押し出すピストン構成を有する。具体的には、調整部152は、
図7及び
図8に示すように、ベース部153と、ベース部153に往復移動可能に取り付けられたピストンピン154と、ベース部153とピストンピン154との間に設けられた圧縮バネ155と、を有する。
【0069】
ベース部153は、
図7及び
図8に示すように、ベース部100に固定される固定部1531と、ピストンピン154を支持する2つの支持部1532と、固定部1531に設けられた長孔1533と、を有する。
【0070】
ピストンピン154は、
図7及び
図8に示すように、ピストンピン154の一端にある押しブロック156と、ピストンピン154の他端にある係合部157と、ピストンピン154の移動範囲を制限するピン158と、を含む。
【0071】
ピン158は、ピストンピン154の径方向に、両端がピストンピン154の表面から突起するように、ピストンピン154に設けられている。ピン158の一端は、ベース部153の長孔1533にスライド可能に挿入されている。こうして、ピストンピン154の往復移動範囲は、長孔1533によって制限される。また、ピン158の他端と搬送部14側の支持部1532との間に、圧縮バネ155が設けられている。このような圧縮バネ155によれば、圧縮バネ155が圧縮されていないとき、ピストンピン154は、圧縮バネ155によって支持されて待機位置に停止し、一方、圧縮バネ155が圧縮されて元の長さに戻っているとき、ピストンピン154は、圧縮バネ155からの弾力を受けて往復移動(ピストン動作)を行うことを実現できる。
【0072】
押しブロック156は、ピストンピン154がピストン動作を行うとき、ピストンピン154とボールとの接触位置及び押し出す方向を調整するための構成の一例である。押しブロック156は、五角体である。このような押しブロック156によれば、ピストンピン154が押し出されるとき、重なっているボールの内の2層目の最も入口1511側に位置する1つのボールの重心に対応する位置と接触し、かつ、そのボールを入口1511から離れる方向の下方に向けて押し出させることができる。なお、押しブロック156は、ボールの寸法、材質、及び重さ等の特徴に応じて、五角体以外の形状を有してもよい。また、押しブロック156は、ボールを入口1511から離れる方向の上方に向けて若しくは離れる方向と水平する方向に押し出させてもよい。
【0073】
係合部157は、L字状になしている。係合部157は、
図8に示すように、第1部1571と、第2部1572と、を有する。係合部157は、搬送板141の回転により5つの係合端146の位置の変動により、搬送部14の5つの係合端146と順次に係合してから分離することができる。このような係合部157と搬送板141の係合端146との係合によれば、ピストンピン154は、搬送部14の駆動部140によって駆動される。また、係合部157と搬送部14の5つの係合端146との係合及び分離の詳細は、後述する「供給部10bによるボールの搬送及び調整」において詳細に説明する。
【0074】
なお、上記説明において、ピストンピン154は、係合部157と搬送板141の係合端146との係合を介して、搬送部14の駆動部140によって駆動される構成として説明したが、これに限定されることがない。ピストンピン154は、例えば、一定の間隔でピストン動作を行うように、ピストンピン154の専用の駆動部によって駆動されてもよい。また、ピストンピン154は、例えば、ボールが重なっている場合、重なっているボールの自重によって駆動されてもよい。この場合、例えば、ピストンピン154の専用の駆動部に、その専用の駆動部を起動させる起動構成が設けられている。重なっているボールの自重がその起動構成を押すと、ピストンピン154にピストン動作を行わせるように、ピストンピン154の専用の駆動部を起動させることができる。また、ピストンピン154は、例えば、案内経路151の入口1511側にボールが重なっているときのみに、ピストンピン154の専用の駆動部によって駆動されてもよい。この場合、例えば、案内経路151の入口1511側に、案内経路151の入口1511側にボールが重なっているか否かを検知する重なり検知センサを設ける。こうして、重なり検知センサが案内経路151の入口1511側にボールが重なっていることを検出する場合、その信号を制御部60に送信する。そして、制御部60は、重なり検知センサからの信号に基づいて、ピストンピン154にピストン動作を行わせるように、ピストンピン154の専用の駆動部を起動する。
【0075】
[供給部10bによるボールの搬送及び調整]
続いて、
図9~
図13に示す例を用いて、供給部10bによるボールの搬送及び調整について説明する。その例において、
図9に示すように、案内通路151は、既にボールB2~B4によって構成された1つの列を整列している。また、収容部10cも、ボールB5及びB6を収容している。以下では、第2案内板162によって支持されたボールB5及びB6にある層を「1層目」と呼ぶことがある。
【0076】
遊戯部10aでの抽選ゲームが終了すると、遊戯部10aにあるボールB7~B9は、
図9及び
図10に示すように、収容部10cに落下する。そのとき、収容部10cにすでにールB5及びB6を収容しているため、新たに落下したボールのうちのボールB9は、
図11に示すように、1層目のボールの上に重なって2層目のボールを形成する。
【0077】
そのとき、制御部60の制御に基づいて、搬送板141を回転し始めると、搬送板141は、1つ目の凹部143に保持したボールB1を搬送路P1に搬送する。搬送板141がボールB1を搬送すると同時に、調整部152の案内板159によって、搬送板141の2つ目の凹部143にボールB2が供給される。こうして、ボールB2が搬送板141によるボールB1の搬送の後に搬送板141に供給される場合に発生する搬送板141の突起142とボールB2との噛み合いによるボールの詰まり問題を解消することができる。
【0078】
また、搬送板141がボールB1を搬送すると同時に、2つ目の凹部143に対応する位置に設けられた係合端146は、調整部152のピストンピン154の係合部157と係合する。そのとき、
図11に示すように、調整部152の圧縮バネ155が搬送板141からの力によって圧縮されて、ピストンピン154が待機位置よりも搬送部14側にある第1位置W1に移動する。
【0079】
そして、搬送板141が回転し続けると、2つ目の凹部143によって保持されたボールB2が搬送路P1に向けて搬送されるとともに、係合端146は、ピストンピン154の係合部157の第2部1572(
図8参照)に沿ってスライドしてから、第2部1572から滑り出す。そのとき、係合端146と係合部157との係合、すなわち、調整部152と搬送部14との係合が解除される。係合端146と係合部157との分離によって、圧縮された圧縮バネ155は、
図12に示すように、搬送板141からの力を受けなくなり、圧縮された方向と反対の方向に向かって伸び、元の長さに戻っていく。その過程において、ピストンピン154は、圧縮バネ155からの圧縮された方向と反対方向の弾力を受けて、その反対方向に沿って押し出されて、待機位置よりも収容部10c側にある第2位置W2に移動する。その移動によって、ピストンピン154の押しブロック156は、2層目にあるボールB9を案内通路151の入口1511から離れる方向に向けて押し出す。また、
図12に示すように、ボールB9の移動によって、1層目のボールB6~B8もボールB9からの力のよって、入口1511から離れる方向に向けて移動されて、ボールB5とボールB6との間にスペースSが形成される。
【0080】
その後、
図13に示すように、ピストンピン154が第2位置W2から待機位置に戻った後、かつ、ピストンピン154の係合部157が次の係合端146と係合する前に、ピストンピン154は待機位置に停止する。その場合、ボールB9がスペースSに落ちるとともに、ボールB6~B8がボールB9に向かって移動する。その結果、
図13に示すように、供給部10b及び収容部10cにあるすべてのボールがほぼ1層の列に整列された。すなわち、ピストンピン154によって、案内通路151の入口1511側のボールの重なりが解消されて、ボールの重なりにより、ボールがボールの移動経路間、すなわち、第1案内板161と第2案内板162との間に詰まることを回避することができる。
【0081】
なお、その後、搬送板141の継続回転により、ピストンピン154の係合部157(
図8参照)は、その他の係合端146と順次に係合して、ピストンピン154は、上述したピストンピン154と1つ目の係合端146との係合及び分離によるボールへの調整を繰り返す。こうして、係合部157と搬送部14の5つの係合端146とのの係合及び分離によって、ピストンピン154は、一定の間隔でピストン動作を行うことができる。
【0082】
[第2抽選ゲーム部20]
次に、
図3,7~9を参照しつつ、第2抽選ゲーム部20の構成について説明する。第2抽選ゲーム部20は、
図3及び
図14に示すように、メダル及びボールを載置する載置面21と、載置面21に載置されたメダル及びボールを移動するプッシャテーブル22と、載置面21に載置されたメダル及びボールが落下する落下口23と、メダルを載置面21に供給するメダル供給部24と、ボールを載置面21に供給するボール供給部25と、を備える。
【0083】
(載置面21)
載置面21は、プッシャゲームに使用される構成である。載置面21は、
図3に示すように、その長手方向がゲーム装置1Aの幅方向に沿うように設けられている。また、載置面21は、メダル供給部24によって供給されたメダルと、ボール供給部25によって供給されたボールと、を載置することができる。
【0084】
(プッシャテーブル22)
プッシャテーブル22は、メダルプッシャゲーム及びボールプッシャゲームに使用される構成である。プッシャテーブル22は、載置面21の上方かつ載置面21の長手方向の一端側に設けられている。また、プッシャテーブル22は、制御部60の制御によって、
図14の矢印に示す載置面21の長手方向に沿う方向において、往復に水平移動することができる。
【0085】
(落下口23)
落下口23は、プッシャゲームに使用される構成である。落下口23は、載置面21の長手方向の他端側に設けられている。プッシャテーブル22によってプッシュされたメダル及びボールは、落下口23を介して載置面21から落下することができる。落下口23は、落下したメダル及びのボールの移動を案内する回収経路231を有する。回収経路231は、メダル供給部24及びボール供給部25に接続されている。
【0086】
(メダル供給部24)
メダル供給部24は、載置面21にメダルプッシャゲーム用のメダルを供給するための構成である。メダル供給部24は、
図3に示すように、メダル収容部241と、メダル収容部241にあるメダルを載置面21に搬送する搬送部242と、を有する。落下口23から落下したメダルは、回収経路231を介して、メダル収容部241に搬送される。
【0087】
(ボール供給部25)
ボール供給部25は、載置面21にボールプッシャゲーム用のボールを供給するための構成である。ボール供給部25は、
図3、7~9に示すように、螺旋状の搬送リフト251と、搬送リフト251から搬送されたボールを載置面21のプッシャテーブル22の移動範囲と干渉しない位置に案内する案内部252と、を有する。
【0088】
搬送リフト251は、
図15及び
図16に示すように、その下方側にある搬送入口253と、その上方側にある搬送出口254と、を有する。搬送リフト251は、中心軸259を中心に回転することで、搬送入口253にあるボールを搬送出口254に搬送することができる。また、搬送入口253は、回収経路231と直接接続されている。このため、落下口23から落下したボールは、回収経路231を介して直接搬送リフト251の下方側にある搬送入口253に搬送されてから、そのまま搬送リフト251によって、搬送入口253に搬送される。
【0089】
案内部252は、
図14及び
図16に示すように、一端255及び他端256を有する。一端255は、搬送入口253に接続されている。他端256は、ボールが載置面21のプッシャテーブル22の移動範囲と干渉しない位置に落下できるように、載置面21の上方に配置されている。こうして、搬送入口253から搬送されたボールは、一端255に入ってから、他端256から、プッシャテーブル22の上面と衝突せずに載置面21に供給されることができる。
【0090】
[操作部30]
操作部30は、プレイヤからの様々な操作を受け付けるための構成である。操作部30は、
図3に示すように、投入部13の回転方向を制御する第1操作部31と、投入部13によってボールを遊戯盤11に投入する第2操作部32と、抽選ゲームの結果に対応するメダルを払い戻すための第2操作部33と、プレイヤからの抽選ゲームを開始させるための遊戯開始媒体の一例であるメダルを受け付けるための開始媒体受付部34と、プレイヤが所持するメダル等を載置するためのマネーボウル35と、を備える。
【0091】
[払出部40]
払出部40は、プレイヤの抽選ゲームの結果に対応する遊戯結果媒体の一例であるメダルをプレイヤに払い出すための構成である。払出部40は、
図3に示すように、プレイヤが投入されたメダルを収容するメダル及びプレイヤに払い出すためのメダルを収容する収容部41と、払出口42と、収容部41に収容されたメダルを払出口42に搬送する搬送部43と、を備える。
【0092】
ここで、開始媒体受付部34と払出部40との間に循環しているメダルと、上述したメダルプッシャゲームに使用されるメダルとは、異なる循環システムにあるメダルである。言い換えれば、プッシャゲームに使用されるメダルは、プレイヤに払い出すことがない。また、コリントゲームに使用されるボールと、ボールプッシャゲームに使用されるボールとのそれぞれの循環システムは、独立している。
【0093】
[表示部50]
表示部50は、抽選ゲームに関する様々なゲーム内容やゲーム情報等の表示を行うための構成である。本実施形態に係るゲーム内容は、メダルプッシャゲームの一部の表示等を含み、本実施形態に係るゲーム情報は、例えば、プレイヤにより開始媒体受付部34に入れたメダルの枚数及びその枚数の変化、及び払出メダルの枚数情報等を含む。
【0094】
[制御部60による制御]
続いて、
図17を参照しつつ、制御部60による制御、すなわち、制御部60がメモリに記憶されたデータ及びプログラムに基づいて行う抽選ゲームに係る処理の一例について詳細に説明する。なお、設定によって、制御部60は、異なる抽選ゲームに係る処理を行うことができる。
図17は、制御部60による抽選ゲームへの制御を説明するためのフローチャートである。
【0095】
(ステップS11,S21,S31)
まず、制御部60は、第2抽選ゲーム部20を介してメダルプッシャゲーム及びボールプッシャゲームを開始させる(ステップS21,S31)とともに、プレイヤからのコリントゲームを開始させる入力の有無を判断する(ステップS11)。
【0096】
(ステップS13,S14,S22)
プレイヤからのコリントゲームを開始させる入力がある場合(ステップS11のYES)、制御部60は、第1抽選ゲーム部10を介してコリントゲームを開始させる(ステップS12)。その次に、制御部60は、第1抽選ゲーム部10の受付部12の欄R2~欄R6のいずれか一つに2つのボールが入ったか否かを判断する(ステップS13)。受付部12の欄R2~欄R6のいずれか一つに2つのボールが入った場合(ステップS13のYES)、制御部60は、ボール支持部122を下降させて、ボールを収容部10cに落下させてから(ステップS14)、ボールを落下させる前の各欄のボール格納状況(例えば、ボールが各欄に並んだ個数)に応じて、払出部40へのメダルの払い出しを行う。その後、制御部60は、進行中のメダルプッシャゲームにおいて、プッシャテーブル22の押付によって、落下口23に落下したメダルの有無を判断する(ステップS22)。
【0097】
ここで、本実施例では、制御部60は、受付部12に実際に格納されたボールの格納状態に基づいて、抽選ゲームに係る物理的な抽選を開始させることとして説明したが、これに限定されることがない。例えば、制御部60は、受付部12のボールの格納状態に依拠せず、予め記憶されたプログラムに基づいて非物理的な抽選(プログラム上の抽選)を行ってもよく。この場合、制御部60は、例えば、ボールが入った欄に応じて、メダルの払い出し枚数が異なる抽選を開始することができる。具体的には、制御部60は、ボールが欄R4に入った場合、最大100枚のメダルを払い出し、一方、ボールが欄2に入った場合、最大500枚のメダルを払い出すことができる。また、制御部60は、例えばいずれかの欄にボールが2つ重なったことを条件として、メダルの払い出し枚数を決める抽選を開始することができる。具体的には、制御部60は、欄R2~欄R6のうちの3つの欄にボールが入っている場合、最大100枚の抽選を開始し、一方、欄R2~欄R6のうちの4つの欄にポケットにボールが入っている場合、最大500枚の抽選を開始することができる。
【0098】
(ステップS32,S33)
落下口23に落下したメダルがない場合(ステップS22のNO)、制御部60は、進行中のボールプッシャゲームにおいて、プッシャテーブル22の押付によって、落下口23に落下したボールの有無を判断する(ステップS32)。落下口23に落下したボールがある場合(ステップS32のYES)、制御部60は、ジャンボ抽選を開始する(ステップS33)。
【0099】
ここで、ステップS33において、行われたジャンボ抽選は、ステップS11~S14に行われるコリントゲームと同じ抽選でゲームであるが、抽選結果に対応する払出メダルの枚数は異なるだけである。このため、ジャンボ抽選の詳細の説明を省略する。なお、ジャンボ抽選は、コリントゲーム以外の抽選ゲームであってもよい。
【0100】
(ステップS34,S41,S51)
続いて、制御部60は、ジャンボ抽選が終了したか否かを判断する(ステップS34)。ジャンボ抽選が終了した場合(ステップS34のYES)、制御部60は、プレイヤからのメダルを払い出すための操作の有無を判断する(ステップS41)。プレイヤからのメダルを払い出すための操作がある場合(ステップS41のYES)、制御部60は、コリントゲームの抽選結果と、ボールプッシャゲームのボール抽選結果、すなわち、ジャンボ抽選の抽選結果と、の両方に対応する枚数のメダルを払出口42に払い出して(ステップS51)、抽選ゲームを終了する。
【0101】
一方、プレイヤからのコリントゲームを開始させる入力がない場合(ステップS11のNO)、制御部60は、処理をステップS11へ戻す。受付部12の欄R2~欄R6のいずれか一つに2つのボールが入っていない場合(ステップS13のNO)、制御部60は、処理をステップS13へ戻す。
【0102】
一方、落下口23に落下したメダルがある場合(ステップS22のYES)、制御部60は、処理をステップS41へ進めて、プレイヤからのメダルを払い出すための操作の有無を判断する(ステップS41)。この場合、プレイヤからのメダルを払い出すための操作がある場合(ステップS41のYES)、制御部60は、コリントゲームの抽選結果、及びメダル抽選の抽選結果、及び/又はボールプッシャゲームのボール抽選結果に対応する枚数のメダルを払出口42に払い出して(ステップS51)、抽選ゲームを終了する。
【0103】
一方、落下口23に落下したボールがない場合(ステップS32のNO)、制御部60は、処理をステップS41へ進めて、プレイヤからのメダルを払い出すための操作の有無を判断する(ステップS41)。この場合、プレイヤからのメダルを払い出すための操作がある場合(ステップS41のYES)、制御部60は、コリントゲームの抽選結果及びメダル抽選の抽選結果に対応する枚数のメダルを払出口42に払い出して(ステップS51)、抽選ゲームを終了する。
【0104】
一方、プレイヤからのメダルを払い出すための操作がない場合(ステップS41のNO)、制御部60は、処理をステップS11へ戻す。すなわち、プレイヤからのメダルを払い出すための操作がない場合、制御部60は、コリントゲーム、メダルプッシャゲーム、及びボールプッシャゲームを繰り返して行うことができる。
【0105】
以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、ボールを用いて第1抽選ゲームを行う遊戯部10aと、遊戯部10aにゲーム用のボールを供給する供給部10bと、遊戯部10aから排出されるボールを収容し、かつ、収容されたボールを供給部10bに向かって移動させる構成の一例である第2案内板162を有する収容部10cと、を備え、供給部10bは、ボールを遊戯部10aに搬送する搬送部14と、収容部10cからのボールを連続に搬送部14に案内する案内部15と、を有し、案内部15は、収容部10cからのボールを一球ずつ搬送部14に向けて通過させる案内通路151と、案内通路151の収容部10c側の入口1511の近傍にあるボールが入口1511の高さを超えて重なっているとき、重なっているボールのうちの少なくとも1つを収容部10cの他の位置に移動させる調整部152と、を有するように構成されている。その結果、簡易な構成を用いて、搬送部14に供給されるボールの詰まりの発生を回避し、搬送部14によるボール搬送を安定的に実現させて、プレイヤのゲームに対する満足度を向上させることができる。
【0106】
第1抽選ゲーム部10が案内部15を採用する効果についてより詳細に説明する。第1抽選ゲーム部10は、案内通路151を介して、収容部10cからのボールを1つずつ連続に搬送部14に案内することで、搬送部14の搬送動作の開始時間とボールが搬送部14に案内される時間との時間差により搬送部14とボールとの噛み合うという搬送部14側のボール詰り問題と、案内通路151内に起き得るボール詰り問題と、の両方の発生を回避することができる。また、それとともに、第1抽選ゲーム部10は、調整部152を介して、案内通路151の入口1511の近傍のボール重なり問題を解消することで、ボールの重なりにより第1抽選ゲーム部10のボールの移動経路で起き得るボール詰まりによってボールの搬送部14への案内が中断又は中止されることを回避することができる。このように、第1抽選ゲーム部10は、簡易な構成を有する案内部15を採用することで、搬送部14の近傍のボール詰りの発生及び搬送部14から離れる収容部10c側のボール詰りの発生を解消することができる。その結果、搬送部14によるボール搬送を安定的に実現させて、プレイヤのゲームに対する満足度を向上させることができる。
【0107】
また、以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、案内通路151は、入口1511と、搬送部14側に位置する出口1512と、を有し、入口1511は、収容部10cからのボールを一球ずつ案内通路151に進入させるように形成されており、出口1512は、案内通路151内のボールを一球ずつ搬送部14に排出させるように形成されていることができる。その結果、案内通路151による搬送部への一球ずつの案内が簡易な構成によって実現でき、搬送部14に向かって移動中のボール詰まりの発生を回避することができる。
【0108】
また、以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、収容部10cから複数のボールが順次に入口1511に進入しかつ出口1512から排出する前に、案内通路151は、複数のボールを、隣り合うボールが相互に接触する1つの列に整列させることができる。その結果、搬送部14とボールとの噛み合いによるボール詰まりの発生を回避することが簡単に実現できる。
【0109】
また、以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、調整部152は、ボールを案内通路151の入口1511から離れる方向に向けて押し出すピストン構成を有することができる。その結果、簡易な構成を用いて、案内通路151の入口1511側のボール詰まりの発生を確実に回避することができる。
【0110】
また、以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、供給部10bは、搬送部14のボール搬送動作を駆動する駆動部140をさらに有し、調整部152のピストン構成のピストンピン154は、搬送部14と係合可能に形成されており、ピストンピン154と搬送部14と係合しているとき、ピストンピン154のピストン動作が駆動部140によって駆動されることができる。その結果、一つの動力源を用いて、搬送部14及び調整部152のそれぞれの動作を駆動することで、構造の簡易化及び製造コストの軽減を実現できる。
【0111】
また、以上説明した実施形態に係る第1抽選ゲーム部10においては、案内通路151は、調整部152と、調整部152と対向する位置に設けられたボールを支持する壁部の一例である案内板159と、によって画定されていることができる。その結果、簡易な構成によって案内通路151を形成することで、構成部品の軽減を可能にする。
【0112】
また、以上説明した実施形態に係る抽選ゲーム装置1においては、上述したいずれか一つの第1抽選ゲーム部10を用いて抽選ゲームを行うための抽選ゲーム部の一例である抽選ゲーム装置1と、プレイヤの操作により、遊戯開始媒体を受け付ける開始媒体受付部34と、遊戯結果媒体をプレイヤに払い出す払出部40と、開始媒体受付部34が遊戯開始媒体を受け付けることにより開始された抽選ゲーム装置1による抽選ゲームの抽選結果に基づいて、抽選結果に対応する遊戯結果媒体を払出部40に払い出すように構成された制御部60と、を備えるように構成されている。その結果、簡易な構成を用いて、第1抽選ゲーム部10におけるボール詰まりの発生を回避し、抽選ゲームを安定的に実施させて、プレイヤのゲームに対する満足度を向上させることができる。
【0113】
本発明は、以上の各実施形態に限定されるものではなく、これら実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、コリントゲーム以外の遊技機やスマートボール筐体等、案内ピンと遊戯盤と遊戯媒体を使用するゲーム装置であれば、本発明の範囲に包含される。すなわち、前記各実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前記各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0114】
1…抽選ゲーム装置
10…第1抽選ゲーム部
10a…遊戯部
10b…供給部
10c…収容部
14…搬送部
15…案内部
34…開始媒体受付部
40…払出部
60…制御部
140…駆動部
151…案内通路
152…調整部
159…案内板
1511…入口
1512…出口