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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162941
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】メモリデバイス
(51)【国際特許分類】
   H10B 43/20 20230101AFI20241114BHJP
   H10B 41/20 20230101ALI20241114BHJP
   H10B 43/50 20230101ALI20241114BHJP
   H10B 41/50 20230101ALI20241114BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20241114BHJP
   H01L 21/3205 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
H10B43/20
H10B41/20
H10B43/50
H10B41/50
H01L29/78 371
H01L21/88 T
H01L21/88 J
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023100446
(22)【出願日】2023-06-20
(31)【優先権主張番号】18/314,153
(32)【優先日】2023-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】599129074
【氏名又は名称】旺宏電子股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【弁理士】
【氏名又は名称】城村 邦彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120949
【弁理士】
【氏名又は名称】熊野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100093997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀佳
(72)【発明者】
【氏名】葉 騰豪
(72)【発明者】
【氏名】呂 函庭
(72)【発明者】
【氏名】胡 志▲ウェイ▼
【テーマコード(参考)】
5F033
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F033MM30
5F033NN37
5F033VV07
5F033VV16
5F083EP02
5F083EP17
5F083EP21
5F083EP77
5F083EP79
5F083ER21
5F083GA10
5F083GA27
5F083MA06
5F083MA16
5F083ZA01
5F101BA01
5F101BA41
5F101BB01
5F101BD30
5F101BD34
5F101BE07
5F101BH13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】3次元ANDフラッシュメモリまたは3次元NORフラッシュメモリなどのメモリデバイスを提供する。
【解決手段】メモリデバイス500は、第1チップ510と、第2チップ520と、を備える。第1チップは、複数のソース線スイッチSLT1、SLT2と、複数のビット線スイッチBLT1、BLT2と、複数のページバッファPB1、PB2と、複数の感知増幅器SA1、SA2とを有する。第1チップは、複数の第1パッドを有する。第2チップは、複数のメモリセルを有し、複数のメモリセルブロック521、522を形成する。複数の第2パッドは、第2チップの第1面上にあり、メモリセルブロックの複数のローカルビット線LBL0~LBL3及び複数のローカルソース線LSL0~LSL3にそれぞれ接続されている。第1パッドの各々は、対応する第2パッドに接続されている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリデバイスであって、
複数のソース線スイッチと、複数のビット線スイッチと、複数のページバッファと、複数の感知増幅器とを有する第1チップであって、前記第1チップが複数の第1パッドを有する、第1チップと、
複数のメモリセルブロックを形成するための複数のメモリセルを有する第2チップであって、前記第2チップの第1面が、前記複数のメモリセルブロックの複数のローカルビット線および複数のローカルソース線にそれぞれ接続される複数の第2パッドを有する、第2チップとを備え、
前記第1パッドの各々が、対応する前記第2パッドの各々に接続されている、メモリデバイス。
【請求項2】
前記第2チップが、前記複数のメモリセルブロックにそれぞれ対応する複数のXアドレスデコーダを有する、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項3】
前記複数のソース線スイッチが、複数のソース線スイッチ群に分割され、前記複数のビット線スイッチが、複数のビット線スイッチ群に分割され、前記複数のソース線スイッチ群の各々、および前記複数のビット線スイッチ群の各々が、前記メモリセルブロックの各々に対応する、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項4】
前記メモリセルブロックの各々が、前記Xアドレスデコーダの各々にそれぞれ対応する、請求項3に記載のメモリデバイス。
【請求項5】
前記メモリセルブロックの各々が、対応する前記ソース線スイッチ群、対応する前記ビット線スイッチ群、対応する前記感知増幅器、および対応する前記Xアドレスデコーダと積層されている、請求項4に記載のメモリデバイス。
【請求項6】
前記感知増幅器の各々が、対応する前記ページバッファの各々、および対応する前記ビット線スイッチ群の各々に接続されている、請求項3に記載のメモリデバイス。
【請求項7】
前記複数のローカルビット線と、前記複数のローカルソース線とが、同じサイズを有し、前記ローカルビット線と、隣接する前記ローカルソース線との各々が、実質的に同じ寄生容量値を有する、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項8】
前記ローカルビット線の各々と、前記ローカルソース線の各々とが、対応する前記メモリセルブロックの上方に交互に並列に配置されている、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項9】
前記複数の第2パッドが、前記複数のローカルビット線および前記複数のローカルソース線の上方にそれぞれ形成され、複数の導電ビアを介して前記複数のローカルビット線および前記複数のローカルソース線に電気的に接続されている、請求項7に記載のメモリデバイス。
【請求項10】
前記第1チップ内に配置され、複数のシリコン貫通ビアに接続され、前記複数のシリコン貫通ビアを介して外部電子デバイスとの間で複数の制御信号および電力信号を送受信する周辺回路をさらに備える、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項11】
前記複数のシリコン貫通ビアが、前記第2チップの無回路領域を貫通している、請求項10に記載のメモリデバイス。
【請求項12】
複数の分割アイランドが、前記第2チップの接地ポリ層上に形成されており、前記複数のシリコン貫通ビアが、前記複数の分割アイランドをそれぞれ貫通している、請求項10に記載のメモリデバイス。
【請求項13】
前記第2チップの第2面が、複数の導電性バンプを有し、前記複数の導電性バンプが、前記複数のシリコン貫通ビアにそれぞれ接続されている、請求項10に記載のメモリデバイス。
【請求項14】
前記周辺回路が、前記第1チップの中央に配置され、前記周辺回路が、前記第1チップを複数の領域に分割し、前記ソース線スイッチの各々、対応する前記ビット線スイッチ、前記ページバッファの各々、および前記感知増幅器の各々が、前記複数の領域のいずれかに配置されている、請求項10記載のメモリデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、メモリデバイスに関し、特に、複数のチップを積層することによって形成されたメモリデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
3次元ANDフラッシュメモリでは、回路レイアウトの面積を節約するために、いくつかのメモリブロックが感知増幅器を共有してもよい。しかしながら、これにより、感知増幅器の数はメモリのアクセス帯域幅に影響を及ぼす。
【0003】
従来技術では、小さいサイズのメモリセルブロックの設計は、メモリセルのアクセス速度を高速化し得る。しかしながら、1つの感知増幅器を複数のメモリセルブロックと共有することにより、グローバルビット線の長さが長くなり、信号伝送インピーダンスが過度に高くなる。過度に高い信号伝送インピーダンスは、多くの場合、メモリのデータ感知速度のボトルネックであり、読み出し効率を効果的に改善することができない原因となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、メモリセル間のグローバルビット線に接続された感知増幅器の伝送インピーダンスを効果的に低減することができるメモリデバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のメモリデバイスは、第1チップと第2チップとを備える。第1チップは、複数のソース線スイッチと、複数のビット線スイッチと、複数のページバッファと、複数の感知増幅器とを有する。第1チップは、複数の第1パッドを有する。第2チップは、複数のメモリセルを有し、複数のメモリセルブロックを形成する。第2チップの第1面は、メモリセルブロックの複数のローカルビット線および複数のローカルソース線にそれぞれ接続される複数の第2パッドを有する。第1パッドの各々は、対応する第2パッドに接続されている。
【発明の効果】
【0006】
以上に基づき、本開示のメモリデバイスは、異なる2つのチップを組み合わせて形成される。ソース線スイッチ、ビット線スイッチ、ページバッファ、および感知増幅器は、第1チップ内に配置され、メモリセルブロックは、第2チップ内に配置されている。第1チップ上の複数の第1パッドを第2チップ上の複数の第2パッドに接続することにより、メモリデバイスの回路ループ全体を完成させてもよい。加えて、感知増幅器は、第1パッドおよび第2パッドを介して対応するメモリセルブロックのグローバルビット線に電気的に接続されてもよく、グローバルビット線の長さおよび伝送インピーダンスを低減し、メモリデバイスの動作効率を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の一実施形態によるメモリデバイスの概略図を示す。
【0008】
図2】本開示の一実施形態によるメモリデバイスの3次元構造の概略図を示す。
【0009】
図3】本開示の一実施形態によるメモリデバイスのパッドの構造の3次元概略図を示す。
【0010】
図4】本開示の一実施形態によるメモリデバイスのパッドの概略上面図を示す。
【0011】
図5】本開示の一実施形態によるメモリデバイスの回路の概略図を示す。
【0012】
図6】本開示の一実施形態によるメモリデバイスの断面構造の概略図を示す。
【0013】
図7】本開示の一実施形態によるメモリデバイスの周辺回路の接続方法の構造の概略図を示す。
図8】本開示の一実施形態によるメモリデバイスの周辺回路の接続方法の構造の概略図を示す。
図9】本開示の一実施形態によるメモリデバイスの周辺回路の接続方法の構造の概略図を示す。
【0014】
図10】本開示の一実施形態によるメモリデバイスの3次元構造の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1を参照されたい。図1は、本開示の一実施形態によるメモリデバイスの概略図を示す。メモリデバイス100は、第1チップ110と、第2チップ120とを備える。第1チップ110は、複数のソース線スイッチと、複数のビット線スイッチと、複数のページバッファと、複数の感知増幅器とを有する。複数のソース線スイッチは、複数のソース線スイッチ群に分割されてもよい。複数のビット線スイッチは、複数のビット線スイッチ群に分割されてもよい。感知増幅器の各々は、ソース線スイッチ群の各々、ビット線スイッチ群の各々、およびページバッファの各々に対応する。接続関係に関して、感知増幅器の各々は、対応するページバッファに接続され、対応するグローバルビット線を介して対応するビット線スイッチに接続されている。
【0016】
本実施形態では、複数のパッドPD1が第1チップ110上に形成されてもよい。パッドPD1の一部は、例えば、対応するビット線スイッチの第1端部に接続されてもよく、パッドPD1の別の部分は、例えば、対応するソース線スイッチの第1端部に接続されてもよい。ビット線スイッチの第2端部は、対応するグローバルビット線に接続されてもよい。ソース線スイッチの第2端部は、基準接地電圧などの基準電圧を受け取ってもよい。
【0017】
一方、第2チップ120は、複数のメモリセルを有し、複数のメモリセルブロックを形成する。メモリセルブロックの各々は、第1チップ110上の感知増幅器の各々に対応してもよい。複数のパッドPD2は、第2チップ120の第1面S1上に形成されてもよい。パッドPD2の一部は、メモリセルブロックの各々のローカルビット線に接続されてもよく、パッドPD2の別の部分はメモリセルブロックの各々のローカルソース線に接続されてもよい。
【0018】
本実施形態では、それぞれのパッドPD1をパッドPD2に対応して電気的に接続することにより、第1チップ110上の感知増幅器の各々は、対応するソース線スイッチ群およびビット線スイッチ群を介して、第2チップ120上のメモリセルブロックの各々に対応して接続してもよい。メモリデバイス100の回路ループ全体の構築が完了してもよい。
【0019】
なお、メモリデバイス100の回路の詳細については、以降の実施形態においてさらに説明する。
【0020】
本開示のメモリデバイス100は、第1チップ110および第2チップ120のそれぞれに配置される回路素子を分割することに留意されたい。これにより、第1チップ110および第2チップ120における回路素子の密度を効果的に低減し得る。これにより、第1チップ110および第2チップ120の回路レイアウトの複雑さを低減し得、回路素子間に発生する予期せぬ寄生効果も低減し得、メモリデバイス100の動作効率を効果的に改善する。
【0021】
以下、図2を参照されたい。図2は、本開示の一実施形態によるメモリデバイスの3次元構造の概略図を示す。メモリデバイス200は、第1チップ210と、第2チップ220とを備える。第1チップ210は、回路ブロック211-1~211-Nと、回路ブロック212-1~212-Nとを備える。第2チップ220は、回路ブロック221-1~221-Nと、回路ブロック222-1~222-Nとを備える。第1チップ210において、回路ブロック212-1~212-Nの各々は、感知増幅器および対応するページバッファを配置するように構成されている。回路ブロック211-1~211-Nの各々は、対応するビット線スイッチ群およびソース線スイッチ群を配置するように構成されている。第2チップ220において、回路ブロック221-1~221-Nの各々は、Xアドレスセンサを配置するように構成されており、回路ブロック222-1~222-Nの各々は、Xアドレスセンサに対応するメモリセルブロックを配置するように構成されている。本実施形態では、メモリセルブロックを配置する回路ブロック222-1~222-Nが、Xアドレスセンサを配置するように構成されている回路ブロック221-1~221-Nの上方にそれぞれ積層されている。
【0022】
一方、回路ブロック222-1を例にすると、複数のローカルビット線LBLおよび複数のローカルソース線LSLが、回路ブロック222-1内のメモリセルブロック上にある。ローカルビット線LBLの各々と、ローカルソース線LSLの各々とは、交互に配置され、ローカルビット線LBLの各々と、ローカルソース線LSLの各々とは、互いに平行である。複数のパッドが、ローカルビット線LBLの各々、およびローカルソース線LSLの各々に形成されてもよい。第2チップ220は、複数のパッドを介して第1チップ210上の複数のパッドに電気的に接続されてもよく、メモリセルブロック上のローカルビット線LBLおよびローカルソース線LSLが、対応するビット線スイッチ群およびソース線スイッチ群にそれぞれ電気的に接続されることを可能にする。
【0023】
本実施形態では、第1チップ210と、第2チップ220とは、垂直方向に互いに取り付けられて電気的接続が完了する。このような状態において、回路ブロック212-1~212-Nの各々の内の感知増幅器および対応するページバッファは、回路ブロック221-1~221-Nの各々の内の対応するメモリセルブロックの上方に積層されてもよく、回路ブロック211-1~211-Nの各々の内のビット線スイッチ群およびソース線スイッチ群も、回路ブロック221-1~221-Nの各々の内のメモリセルブロックの上方に対応して積層されてもよい。
【0024】
本実施形態では、メモリセルブロックの各々は、それぞれ対応する感知増幅器を有し、垂直方向に積層されている。これにより、メモリセルブロックと対応する感知増幅器との間の電気的接続を完了するグローバルビット線の長さを効果的に短縮し得、メモリセルブロックと対応する感知増幅器との間の信号伝送抵抗を大幅に低減し、メモリデバイス200の動作効率を改善する。
【0025】
以下、図3を参照されたい。図3は、本開示の一実施形態によるメモリデバイスのパッドの構造の3次元概略図を示す。図3では、第2チップを例にしている。第2チップでは、複数のローカルビット線LBL0~LBL3および複数のローカルソース線LSL0~LSL3が、メモリセルブロック310上に配置されてもよい。ローカルビット線LBL0~LBL3と、ローカルソース線LSL0~LSL3とは、それぞれ交互に配置されている。ローカルビット線LBL0~LBL3と、ローカルソース線LSL0~LSL3とは、同じサイズであってもよく、隣接するローカルビット線LBL0~LBL3の各々と、ローカルソース線LSL0~LSL3の各々とは、同じ間隔であってもよい。これにより、ローカルビット線LBL0~LBL3の各々とローカルソース線LSL0~LSL3の各々との間に形成される寄生容量(容量C1、C2など)は、実質的に同じ容量値を有し得る(製造工程上の誤差に基づいて寄生容量の間にいくらかの差が依然として存在し得る)。これにより、ローカルビット線LBL0~LBL3およびローカルソース線LSL0~LSL3上のデータ伝送品質を維持し得る。
【0026】
本実施形態では、ローカルビット線LBL0~LBL3およびローカルソース線LSL0~LSL3は、上部金属層の第1層(TM1)を介して形成されてもよい。
【0027】
一方、複数のパッドPDは、対応するローカルビット線LBL0~LBL3およびローカルソース線LSL0~LSL3の上方の位置に配置されてもよい。複数のパッドPDは、複数の導電ビアTV1を介して、対応するローカルビット線LBL0~LBL3およびローカルソース線LSL0~LSL3にそれぞれ電気的に接続されている。パッドPDは、ローカルビット線LBL0~LBL3およびローカルソース線LSL0~LSL3の上方に規則的に配置されてもよく、隣接するローカルビット線LBL0~LBL3に対応する2つのパッドPDと、ローカルソース線LSL0~LSL3との間の水平方向および垂直方向の距離が固定されてもよい。
【0028】
本実施形態では、パッドPDは、例えば、上部金属層の第2層(TM2)を介して形成されてもよい。
【0029】
第1チップ上のパッドの配置方法はまた、図3に示す実装方法によって配置されてもよいと言及することには価値があるが、ここでは繰り返さない。
【0030】
以下、図4を参照されたい。図4は本開示の一実施形態によるメモリデバイスのパッドの概略上面図を示す。図4では、複数のローカルビット線LBL0~LBLNと、複数のローカルソース線LSL0~LSLNとは、交互に並列に配置され、メモリセルブロック(図示せず)を覆っていてもよい。ローカルビット線LBL0~LBLNと、ローカルソース線LSL0~LSLNとは、同じサイズであってもよく、隣接するローカルビット線LBL0~LBLNの各々と、ローカルソース線LSL0~LSLNの各々とは、同じ間隔を有し、実質的に同じ容量値を有する寄生容量を形成する。
【0031】
複数のパッドPDは、ローカルビット線LBL0~LBLNおよびローカルソース線LSL0~LSLNの上方にそれぞれ配置され、導電ビアを介してローカルビット線LBL0~LBLNおよびローカルソース線LSL0~LSLNにそれぞれ電気的に接続されている。
【0032】
以下、図5を参照されたい。図5は、本開示の一実施形態によるメモリデバイスの回路の概略図を示す。図5では、メモリデバイス500は、第1チップ510と、第2チップ520とを備える。第1チップ510は、感知増幅器SA1、SA2と、ページバッファPB1、PB2と、複数のビット線スイッチBLT1、BLT2と、複数のソース線スイッチSLT1、SLT2とを有する。感知増幅器SA1は、ページバッファPB1に接続されるとともに、ビット線スイッチBLT1に接続されている。感知増幅器SA2は、ページバッファPB2に接続されるとともに、ビット線スイッチBLT2に接続されている。複数のソース線スイッチSLT1、SLT2は、第1チップ510の端点に接続されず、基準接地電圧GNDを受け取るように接地端に接続されてもよい。
【0033】
第2チップ520は、複数のメモリセルブロック521、522を備える。メモリセルブロック521を例にすると、メモリセルブロック521は、複数のローカルビット線LBL0~LBL3と、複数のローカルソース線LSL0~LSL3とを有する。本実施形態では、ローカルビット線LBL0~LBL3は、複数の接続構造PDAを介して異なるビット線スイッチBLT1にそれぞれ接続され、ローカルソース線LSL0~LSL3も、複数の接続構造PDAを介して異なるソース線スイッチSLT1にそれぞれ接続されている。接続構造PDAの各々は、第1チップ510および第2チップ520上で互いに接続された2つのパッドである。
【0034】
なお、メモリセルブロック521、522は、3次元積層されたANDフラッシュメモリセルアレイまたはNORフラッシュメモリセルアレイを備えてもよい。
【0035】
本実施形態では、感知増幅器SA1、SA2は、当業者に周知であり、メモリに適用される任意の感知増幅器回路を使用して実装されてもよい。ページバッファPB1、PB2は、デジタル回路であってもよく、当業者に周知であり、制限なくメモリに適用される任意のページバッファ回路によって実装されてもよい。
【0036】
図6を参照されたい。図6は、本開示の一実施形態によるメモリデバイスの断面構造の概略図を示す。メモリデバイス600は、第1チップ610と、第2チップ620とを備える。第1チップ610は、複数の感知増幅器と、複数のビット線スイッチと、複数のソース線スイッチと、複数のページバッファとを有する。図6では、第1チップ610は、トランジスタT1、T2を有する。トランジスタT1、T2は、ビット線スイッチ、ソース線スイッチ、または他の制御回路を構築するように構成されている。トランジスタT1の端部(ソースまたはドレイン)はパッドPD11に接続され、トランジスタT2の端部(ソースまたはドレイン)はパッドPD12に接続されてもよい。
【0037】
一方、第2チップ620は、メモリセル領域621を有する。メモリセル領域621は、複数のメモリセルブロックを有してもよい。メモリセルブロックのローカルビット線またはローカルソース線は、パッドPD21に接続されてもよい。パッドPD21は、対向するパッドPD11に電気的に接続されてもよく、第1チップ610内のソース線スイッチまたはビット線スイッチとして使用されるトランジスタT1が、第2チップ620内のローカルソース線またはローカルビット線に接続されてもよい。
【0038】
なお、第2チップ620は、シリコン貫通ビアTAV1をさらに備えてもよい。シリコン貫通ビアTAV1の端部は、第2チップ620の底部金属層BM4に接続され、第2チップ620のワード線領域を貫通してパッドPD22に接続する。パッドPD22は、対向するパッドPD12に電気的に接続されてもよく、第1チップ610内のトランジスタT2が第2チップ620との間で信号伝送動作を実行することを可能にする。
【0039】
なお、本実施形態では、Xアドレスデコーダは、底部金属層BM4の下方に配置されてもよい。Xアドレスデコーダは、位置復号化動作を実行し、アクセスアドレス情報をメモリセル領域621に提供してもよい。
【0040】
以下、図7図9を参照されたい。図7図9は、本開示の一実施形態によるメモリデバイスの周辺回路の接続方法の構造の概略図を示す。本開示の実施形態では、メモリデバイスの第1チップは、周辺回路をさらに備える。周辺回路は、外部電子デバイスとの間で信号伝送動作を実行し、メモリデバイスのアクセス動作に関連する複数の制御動作を実行してもよい。
【0041】
本実施形態では、周辺回路は、複数のシリコン貫通ビアに接続されてもよく、複数のシリコン貫通ビアを介して外部電子デバイスと複数の制御信号および電力信号を送受信してもよい。シリコン貫通ビアは、第2チップに形成され、第2チップを貫通して第1チップ内の周辺回路に電気的に接続されている。
【0042】
図7の3次元図では、接地ポリ層710は、第2チップの周辺領域内の接地ポリ層710上でのエッチング動作によって複数の分割アイランド711を発生し得る。複数の分割アイランド711は、互いに物理的に分離されている。加えて、第2チップにおいて、複数のシリコン貫通ビアTSVが、分割アイランド711上で発生し得る。分割アイランド711は互いに物理的に分離され、かつ接地ポリ層710から物理的に分離されているため、電気的分離効果が、シリコン貫通ビアTSV間に発生し得る。
【0043】
図8の断面図において、シリコン貫通ビアTSVは、分割アイランド711を貫通し、パッドPD2と導電性バンプMBとの間に接続されている。導電性バンプMBは、第2チップの第2面S2上に形成され、パッドPD2は、第2チップの第1面S1に形成され、第1面S1は第2面S2と対向している。第2チップを貫通するとき、シリコン貫通ビアTSVは、第2チップの内部回路との間の信号伝送競合の発生を回避するために、第2チップの無回路領域Z1を貫通することは注目に値する。
【0044】
加えて、パッドPD2は、第1チップ上のパッドPD1と電気的に接続されるように構成されている。第1チップ上のパッドPD1は、第1チップ内の周辺回路に電気的に接続されてもよい。これにより、外部電子デバイスは、シリコン貫通ビアTSVと、導電性バンプMBを介したパッドPD2、PD1とによって形成される信号伝送経路を使用して、第1チップの周辺回路との間で信号伝送動作を実行してもよい。
【0045】
図9のメモリデバイスの概略断面図によれば、メモリデバイス900において、第1チップ910は、周辺回路領域911と非周辺回路領域とを有することが分かる。周辺回路領域911は、周辺回路を配置するように構成され、非周辺回路領域は、感知増幅器、ページバッファ、ソース線スイッチおよびビット線スイッチを配置するように構成されている。第1チップ910は、パッドPD11、PD12、PD13を有する。第2チップ920は、メモリセル領域921を有する。メモリセル領域921は、複数のメモリセルブロックを有する。パッドPD21、PD22、PD23は、第2チップ920の第1チップ910と対向する面にある。第2チップ920上のパッドPD21、PD22、PD23は、第1チップ910上のパッドPD11、PD12、PD13にそれぞれ電気的に接続されている。
【0046】
パッドPD11は、第1チップ910内のビット線スイッチまたはソース線スイッチに接続するように構成され、パッドPD21は、第2チップ920内のメモリセルブロックのローカルビット線またはローカルソース線に接続するように構成されている。パッドPD12は、第1チップ910内の任意のトランジスタに接続されてもよく、パッドPD22は、第2チップ920内の任意の金属層に接続されてもよい。パッドPD13は、第1チップ910内の周辺回路に接続されてもよく、パッドPD23は、第2チップ920に形成されたシリコン貫通ビアTSVに接続されてもよい。シリコン貫通ビアTSVは、第2チップ920を貫通し、第2チップ920の別の面に形成された導電性バンプMBに接続されている。
【0047】
図10を参照されたい。図10は、本開示の一実施形態によるメモリデバイスの3次元構造の概略図を示す。メモリデバイス1000は、第1チップ1110と、第2チップ1120とを備える。第1チップ1110は、第2チップ1120を覆っている。第1チップ1110は、周辺回路領域1111と、非周辺回路領域1112~1115とを有する。周辺回路領域1111は、周辺回路を配置するように構成されている。非周辺回路領域1112~1115は、感知増幅器、ページバッファ、ソース線スイッチおよびビット線スイッチを配置するように構成されている。
【0048】
第1チップ1110は、メモリセル領域1121の領域を覆い、複数のパッドを介して第2チップ1120上の複数のパッドに電気的に接続されている。周辺回路は、パッドPDPを介して第2チップ1120内の複数のシリコン貫通ビアTSVに電気的に接続されている。シリコン貫通ビアTSVは、第2チップ1120内の接地ポリ層上に形成された複数の分割アイランド1123を貫通してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0049】
要するに、本開示のメモリデバイスにおいて、感知増幅器、ページバッファ、ソース線スイッチおよびビット線スイッチが第1チップ内に配置され、メモリセルブロックが第2チップ内に配置されている。複数のパッドが、第1チップ上と、第2チップ上とにそれぞれ形成され、メモリデバイス全体は、第1チップ上と、第2チップ上との複数のパッドを互いに電気的に接続することによって形成されている。したがって、メモリデバイスにおいて、メモリセルブロックの各々は、それぞれ対応する感知増幅器を有する。さらに、感知増幅器は、パッドを介して対応するメモリセルブロックに接続されてもよく、その間の伝送ワイヤの長さを効果的に短縮し得、信号伝送インピーダンスを低減し、メモリデバイスの動作効率を改善する。
【符号の説明】
【0050】
100、200、500、600、900、1000:メモリデバイス
110、210、510、610、910、1110:第1チップ
1112~1115:非周辺回路領域
1121:メモリセル領域
120、220、520、620、920、1120:第2チップ
211-1~222-N:回路ブロック
310:メモリセルブロック
621:メモリセル領域
710:接地ポリ層
711、1123:分割アイランド
911、1111:周辺回路領域
BLT1、BLT2:ビット線スイッチ
BM4:底部金属層
C1、C2:容量
GND:基準接地電圧
LBL、LBL0~LBL3:ローカルビット線
LSL、LSL0~LSL3:ローカルソース線
MB:導電性バンプ
PB1、PB2:ページバッファ
PD1、PD2、PD11~PD23、PDP:パッド
PDA:接続構造
S1、S2:面
SA1、SA2:感知増幅器
SLT1、SLT2:ソース線スイッチ
T1、T2:トランジスタ
TAV1、TSV:シリコン貫通ビア
TM2:上部金属層
Z1:無回路領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-09-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリデバイスであって、
複数のソース線スイッチと、複数のビット線スイッチと、複数のページバッファと、複数の感知増幅器とを有する第1チップであって、前記第1チップが複数の第1パッドを有する、第1チップと、
複数のメモリセルブロックを形成するための複数のメモリセルを有する第2チップであって、前記第2チップの第1面が、前記複数のメモリセルブロックの複数のローカルビット線および複数のローカルソース線にそれぞれ接続される複数の第2パッドを有する、第2チップとを備え、
前記第1パッドの各々が、対応する前記第2パッドの各々に接続されており、
前記ローカルビット線の各々と、前記ローカルソース線の各々とが、対応する前記メモリセルブロックの上方に交互に並列に配置されており、前記感知増幅器の各々と、対応する前記ページバッファとが、対応する前記メモリセルブロックの前記ローカルビット線の各々及び前記ローカルソース線の各々の上方に配置されている、メモリデバイス。
【請求項2】
前記第2チップが、前記複数のメモリセルブロックにそれぞれ対応する複数のXアドレスデコーダを有する、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項3】
前記複数のソース線スイッチが、複数のソース線スイッチ群に分割され、前記複数のビット線スイッチが、複数のビット線スイッチ群に分割され、前記複数のソース線スイッチ群の各々、および前記複数のビット線スイッチ群の各々が、前記メモリセルブロックの各々に対応する、請求項に記載のメモリデバイス。
【請求項4】
前記メモリセルブロックの各々が、前記Xアドレスデコーダの各々にそれぞれ対応する、請求項3に記載のメモリデバイス。
【請求項5】
前記メモリセルブロックの各々が、対応する前記ソース線スイッチ群、対応する前記ビット線スイッチ群、対応する前記感知増幅器、および対応する前記Xアドレスデコーダと積層されている、請求項4に記載のメモリデバイス。
【請求項6】
前記感知増幅器の各々が、対応する前記ページバッファの各々、および対応する前記ビット線スイッチ群の各々に接続されている、請求項3に記載のメモリデバイス。
【請求項7】
前記複数のローカルビット線と、前記複数のローカルソース線とが、同じサイズを有し、前記ローカルビット線と、隣接する前記ローカルソース線との各々が、実質的に同じ寄生容量値を有する、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項8】
前記複数の第2パッドが、前記複数のローカルビット線および前記複数のローカルソース線の上方にそれぞれ形成され、複数の導電ビアを介して前記複数のローカルビット線および前記複数のローカルソース線に電気的に接続されている、請求項に記載のメモリデバイス。
【請求項9】
前記第1チップ内に配置され、複数のシリコン貫通ビアに接続され、前記複数のシリコン貫通ビアを介して外部電子デバイスとの間で複数の制御信号および電力信号を送受信する周辺回路をさらに備える、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項10】
前記複数のシリコン貫通ビアが、前記第2チップの無回路領域を貫通している、請求項に記載のメモリデバイス。
【請求項11】
複数の分割アイランドが、前記第2チップの接地ポリ層によって形成されており、前記複数のシリコン貫通ビアが、前記複数の分割アイランドをそれぞれ貫通している、請求項に記載のメモリデバイス。
【請求項12】
前記第2チップの第2面が、複数の導電性バンプを有し、前記複数の導電性バンプが、前記複数のシリコン貫通ビアにそれぞれ接続されている、請求項に記載のメモリデバイス。
【請求項13】
前記周辺回路が、前記第1チップの中央に配置され、前記周辺回路が、前記第1チップを複数の領域に分割し、前記ソース線スイッチの各々、対応する前記ビット線スイッチ、前記ページバッファの各々、および前記感知増幅器の各々が、前記複数の領域のいずれかに配置されている、請求項記載のメモリデバイス。
【外国語明細書】