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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162967
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】位置決め装置
(51)【国際特許分類】
   B23Q 3/06 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
B23Q3/06 304K
B23Q3/06 304F
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023182787
(22)【出願日】2023-10-24
(31)【優先権主張番号】P 2023077224
(32)【優先日】2023-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】391003989
【氏名又は名称】株式会社コスメック
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】吉村 画
【テーマコード(参考)】
3C016
【Fターム(参考)】
3C016CA03
3C016CB03
3C016EA01
(57)【要約】
【課題】ロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合に、その誤差を小さくできる位置決め装置を提供すること。
【解決手段】位置決め装置は、ピストン(7)、出力ロッド(14)、操作ロッド(21)、押圧部材(18)、および操作ロッド(21)の軸方向への移動によって動作する検出弁機構(22)を備える。検出弁機構(22)は、ハウジング(1)の基端側部分に設けられた弁室(24)に配置される弁部材(26)、および弁部材(26)によるロック位置検出のタイミングを調節する調節部材(27)であって、軸方向における固定位置が調整可能な調節部材(27)を備える。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置決め対象物(WP)に設けられた孔(5)に挿入可能な柱状部(2a)を先端に有するハウジング(1)と、
前記ハウジング(1)の軸方向へ移動可能で、前記ハウジング(1)に保密状に挿入されたピストン(7)と、
前記軸方向のうちの前記ハウジング(1)の先端側方向へ前記ピストン(7)から延在する出力ロッド(14)と、
前記軸方向のうちの前記ハウジング(1)の基端側方向へ前記ピストン(7)から延在する操作ロッド(21)と、
前記出力ロッド(14)の半径方向へ拡大および縮小可能な押圧部材(18)であって前記出力ロッド(14)の先端部に固定された押圧部材(18)、または前記出力ロッド(14)の半径方向へ移動可能な押圧部材(44、49)であって前記柱状部(2a)の周壁に形成されたガイド孔(43)に挿入された押圧部材(44、49)と、
前記操作ロッド(21)の前記軸方向への移動によって動作する検出弁機構(22)であって、前記ハウジング(1)の基端側部分に設けられた弁室(24)に配置される弁部材(26)、および前記弁部材(26)によるロック位置検出のタイミングを調節する調節部材(27)であって、前記軸方向における固定位置が調整可能な調節部材(27)を有する検出弁機構(22)と、
を備える、
位置決め装置。
【請求項2】
請求項1の位置決め装置において、
前記検出弁機構(22)は、前記弁部材(26)を前記基端側方向へ付勢する付勢手段(29)であって、前記弁室(24)に配置される付勢手段(29)を有し、
前記調節部材(27)は、前記操作ロッド(21)の端部に螺合される筒状の部材であって、前記付勢手段(29)で付勢された前記弁部材(26)を受け止め可能な段差部(27a)を外周面に有し、
前記弁部材(26)は、前記調節部材(27)が保密状に挿入される筒状の部材であって、外周面に弁面(30)を有し、
前記弁面(30)が当接可能に対面する弁座(23a)が前記ハウジング(1)に形成されている、
位置決め装置。
【請求項3】
請求項1または2の位置決め装置において、
前記調節部材(27)の一部が、前記ハウジング(1)の基端部から突出している、
位置決め装置。
【請求項4】
請求項1の位置決め装置において、
前記検出弁機構(22)は、前記弁部材(26)を前記先端側方向へ付勢する付勢手段(29)であって、前記弁室(24)に配置される付勢手段(29)を有し、
前記調節部材(27)は、前記操作ロッド(21)の端部に螺合される筒状の部材であって、前記付勢手段(29)で付勢された前記弁部材(26)を受け止め可能な操作部(36)を有し、
前記弁部材(26)は、前記調節部材(27)が挿入される筒状の部材であって、先端側端面に弁面(30)を有し、
前記弁面(30)が当接可能に対面する弁座(37)が前記ハウジング(1)に形成されている、
位置決め装置。
【請求項5】
請求項1の位置決め装置において、
前記検出弁機構(22)は、前記弁部材(26)を前記基端側方向へ付勢する付勢手段(29)であって、前記弁室(24)に配置される付勢手段(29)を有し、
前記調節部材(27)は、前記ハウジング(1)の基端部に螺合される筒状の部材であり、
前記操作ロッド(21)の端部に、前記付勢手段(29)で付勢された前記弁部材(26)を受け止め可能な弁受け部材(38)が固定されており、
前記弁部材(26)は、前記操作ロッド(21)が保密状に挿入される筒状の部材であって、外周面に弁面(30)を有し、
前記弁面(30)が当接可能に対面する弁座(40)が前記調節部材(27)に形成されている、
位置決め装置。
【請求項6】
請求項1の位置決め装置において、
前記検出弁機構(22)は、前記弁部材(26)を前記基端側方向へ付勢する付勢手段(29)であって、前記弁室(24)に配置される付勢手段(29)を有し、
前記調節部材(27)は、前記ハウジング(1)の基端部に螺合される筒状の部材であり、
前記操作ロッド(21)の端部に、前記付勢手段(29)で付勢された前記弁部材(26)を受け止め可能な弁受け部材(38)が固定されており、
前記弁部材(26)は、前記操作ロッド(21)が挿入される環状の部材であって、基端側端面に弁面(30)を有し、
前記弁面(30)が当接可能に対面する弁座(41)が前記弁受け部材(38)に形成されている、
位置決め装置。
【請求項7】
請求項1、2、4から6のいずれかの位置決め装置において、
前記押圧部材(18)は、前記出力ロッド(14)の先端部に固定された、前記出力ロッド(14)の半径方向へ拡大および縮小可能な押圧部材(18)とされ、
前記押圧部材(18)は、前記柱状部(2a)の外周に先端側へ向かうにつれて軸心に近づくように形成された外傾斜面(17)に、当該外傾斜面(17)の先端側から係合している、
位置決め装置。
【請求項8】
請求項1、2、4から6のいずれかの位置決め装置において、
前記押圧部材(44、49)は、前記柱状部(2a)の周壁に形成されたガイド孔(43)に挿入された、前記出力ロッド(14)の半径方向へ移動可能な押圧部材(44、49)とされ、
前記押圧部材(44、49)が、球体または柱状部材である、
位置決め装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動作検出機能付きの位置決め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記位置決め装置として、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載の位置決め装置は、出力ロッドによって操作される検出弁を備える。この検出弁は、位置決め装置のリリース状態およびオーバーストローク状態という2つの動作状態を検出できるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-154212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の位置決め装置によると、出力ロッドが上限位置(リリース位置)に位置すること、および下限位置(オーバーストローク位置)に位置することを検出弁で検出できる。しかしながら、出力ロッドがリリース位置とオーバーストローク位置との間の途中位置のどこに位置するのかを検出することはできない。リリース位置とオーバーストローク位置との間にロック位置が存在するところ、可動部材(位置決め対象物)に設けられた孔の寸法に誤差が生じていると、ロック位置がずれる。また、位置決め装置において組み立て誤差が生じている場合にも、ロック位置がずれる。
【0005】
本発明の目的は、ロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合に、その誤差を小さくできる位置決め装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本願で開示する位置決め装置は、例えば、図1Aから図26に示すように、次のように構成される。
【0007】
(1)位置決め装置は、位置決め対象物WPに設けられた孔5に挿入可能な柱状部2aを先端に有するハウジング1と、前記ハウジング1の軸方向へ移動可能で、前記ハウジング1に保密状に挿入されたピストン7と、前記軸方向のうちの前記ハウジング1の先端側方向へ前記ピストン7から延在する出力ロッド14と、前記軸方向のうちの前記ハウジング1の基端側方向へ前記ピストン7から延在する操作ロッド21と、前記出力ロッド14の半径方向へ拡大および縮小可能な押圧部材18であって前記出力ロッド14の先端部に固定された押圧部材18、または前記出力ロッド14の半径方向へ移動可能な押圧部材44、49であって前記柱状部2aの周壁に形成されたガイド孔43に挿入された押圧部材44、49と、前記操作ロッド21の前記軸方向への移動によって動作する検出弁機構22であって、前記ハウジング1の基端側部分に設けられた弁室24に配置される弁部材26、および前記弁部材26によるロック位置検出のタイミングを調節する調節部材27であって、前記軸方向における固定位置が調整可能な調節部材27を有する検出弁機構22と、を備える。
【0008】
本願で開示する位置決め装置は次の作用効果を奏する。ロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合に、調節部材の固定位置を調整することで、その誤差を小さくできる。
【0009】
(2)上記(1)の位置決め装置において、例えば、図1Aから図2B図9から図10図17Aから図18、および図25から図26に示すように、前記検出弁機構22は、前記弁部材26を前記基端側方向へ付勢する付勢手段29であって、前記弁室24に配置される付勢手段29を有してもよい。前記調節部材27は、前記操作ロッド21の端部に螺合される筒状の部材であって、前記付勢手段29で付勢された前記弁部材26を受け止め可能な段差部27aを外周面に有してもよい。前記弁部材26は、前記調節部材27が保密状に挿入される筒状の部材であって、外周面に弁面30を有してもよい。前記弁面30が当接可能に対面する弁座23aが前記ハウジング1に形成されていてもよい。
【0010】
この構成によると、ハウジングに弁座が形成されていることで、検出弁機構の開閉が安定する。
【0011】
(3)上記(1)または(2)の位置決め装置において、前記調節部材27の一部が、前記ハウジング1の基端部から突出していてもよい。
【0012】
この構成によると、調節部材の固定位置の調整を行いやすい。
【0013】
(4)上記(1)の位置決め装置において、例えば、図3から図4B図11から図12、および図19Aから図20に示すように、前記検出弁機構22は、前記弁部材26を前記先端側方向へ付勢する付勢手段29であって、前記弁室24に配置される付勢手段29を有してもよい。前記調節部材27は、前記操作ロッド21の端部に螺合される筒状の部材であって、前記付勢手段29で付勢された前記弁部材26を受け止め可能な操作部36を有してもよい。前記弁部材26は、前記調節部材27が挿入される筒状の部材であって、先端側端面に弁面30を有してもよい。前記弁面30が当接可能に対面する弁座37が前記ハウジング1に形成されていてもよい。
【0014】
この構成によると、ハウジングに弁座が形成されていることで、検出弁機構の開閉が安定する。
【0015】
(5)上記(1)の位置決め装置において、例えば、図5Aから図6図13から図14、および図21Aから図22に示すように、前記検出弁機構22は、前記弁部材26を前記基端側方向へ付勢する付勢手段29であって、前記弁室24に配置される付勢手段29を有してもよい。前記調節部材27は、前記ハウジング1の基端部に螺合される筒状の部材であり、前記操作ロッド21の端部に、前記付勢手段29で付勢された前記弁部材26を受け止め可能な弁受け部材38が固定されてもよい。前記弁部材26は、前記操作ロッド21が保密状に挿入される筒状の部材であって、外周面に弁面30を有してもよい。前記弁面30が当接可能に対面する弁座40が前記調節部材27に形成されていてもよい。
【0016】
この構成によると、ハウジングに調節部材が螺合により固定されることで、弁座が形成されている調節部材の固定が安定し、検出弁機構の開閉が安定する。
【0017】
(6)上記(1)の位置決め装置において、例えば、図7から図8B図15から図16、および図23Aから図24に示すように、前記検出弁機構22は、前記弁部材26を前記基端側方向へ付勢する付勢手段29であって、前記弁室24に配置される付勢手段29を有してもよい。前記調節部材27は、前記ハウジング1の基端部に螺合される筒状の部材であり、前記操作ロッド21の端部に、前記付勢手段29で付勢された前記弁部材26を受け止め可能な弁受け部材38が固定されてもよい。前記弁部材26は、前記操作ロッド21が挿入される環状の部材であって、基端側端面に弁面30を有してもよい。前記弁面30が当接可能に対面する弁座41が前記弁受け部材38に形成されていてもよい。
【0018】
この構成によると、ロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合に、調節部材の固定位置を調整することで、その誤差を小さくできる。
【0019】
(7)上記(1)から(6)のいずれかの位置決め装置において、例えば、図1Aから図8Bに示すように、前記押圧部材18は、前記出力ロッド14の先端部に固定された、前記出力ロッド14の半径方向へ拡大および縮小可能な押圧部材18とされ、前記押圧部材18は、前記柱状部2aの外周に先端側へ向かうにつれて軸心に近づくように形成された外傾斜面17に、当該外傾斜面17の先端側から係合していてもよい。
【0020】
(8)上記(1)から(6)のいずれかの位置決め装置において、例えば、図9から図26に示すように、前記押圧部材44、49は、前記柱状部2aの周壁に形成されたガイド孔43に挿入された、前記出力ロッド14の半径方向へ移動可能な押圧部材44、49とされ、前記押圧部材44、49が、球体または柱状部材であってもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合に、その誤差を小さくできる位置決め装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1A図1Aは、第1実施形態を示し、位置決め装置のリリース状態における縦断面図である。
図1B図1Bは、図1AのA部拡大図であり、且つ図9のF部拡大図である。
図2A図2Aは、図1Aに示す位置決め装置のロック状態における縦断面図である。
図2B図2Bは、図2AのB部拡大図であり、且つ図10のG部拡大図である。
図3図3は、第2実施形態を示し、位置決め装置のリリース状態における縦断面図である。
図4A図4Aは、図3に示す位置決め装置のロック状態における縦断面図である。
図4B図4Bは、図4AのC部拡大図であり、且つ図12のH部拡大図である。
図5A図5Aは、第3実施形態を示し、位置決め装置のリリース状態における縦断面図である。
図5B図5Bは、図5AのD部拡大図であり、且つ図13のI部拡大図である。
図6図6は、図5Aに示す位置決め装置のロック状態における縦断面図である。
図7図7は、第4実施形態を示し、位置決め装置のリリース状態における縦断面図である。
図8A図8Aは、図7Aに示す位置決め装置のロック状態における縦断面図である。
図8B図8Bは、図8AのE部拡大図であり、且つ図16のJ部拡大図である。
図9図9は、第5実施形態を示し、位置決め装置のリリース状態における縦断面図である。
図10図10は、図9に示す位置決め装置のロック状態における縦断面図である。
図11図11は、第6実施形態を示し、位置決め装置のリリース状態における縦断面図である。
図12図12は、図11に示す位置決め装置のロック状態における縦断面図である。
図13図13は、第7実施形態を示し、位置決め装置のリリース状態における縦断面図である。
図14図14は、図13に示す位置決め装置のロック状態における縦断面図である。
図15図15は、第8実施形態を示し、位置決め装置のリリース状態における縦断面図である。
図16図16は、図15に示す位置決め装置のロック状態における縦断面図である。
図17A図17Aは、第9実施形態を示し、位置決め装置のリリース状態における縦断面図である。
図17B図17Bは、図17AのK部拡大図である。
図18図18は、図17Aに示す位置決め装置のロック状態における縦断面図である。
図19A図19Aは、第10実施形態を示し、位置決め装置のリリース状態における縦断面図である。
図19B図19Bは、図19AのL部拡大図である。
図20図20は、図19Aに示す位置決め装置のロック状態における縦断面図である。
図21A図21Aは、第11実施形態を示し、位置決め装置のリリース状態における縦断面図である。
図21B図21Bは、図21AのM部拡大図である。
図22図22は、図21Aに示す位置決め装置のロック状態における縦断面図である。
図23A図23Aは、第12実施形態を示し、位置決め装置のリリース状態における縦断面図である。
図23B図23Bは、図23AのN部拡大図である。
図24図24は、図23Aに示す位置決め装置のロック状態における縦断面図である。
図25図25は、第13実施形態を示し、位置決め装置のリリース状態における縦断面図である。
図26図26は、図25に示す位置決め装置のロック状態における縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(第1実施形態)
図1Aから図2Bは、第1実施形態を示す。まず、第1実施形態の位置決め装置の構成を説明する。
【0024】
工作機械のテーブル(不図示)にベースプレートBPが固定され、ベースプレートBPにハウジング1が固定される。ハウジング1は、第1ハウジング2(ハウジング本体)と、第2ハウジング3と、第3ハウジング4とで構成される。位置決め対象物としてのワークパレットWPに設けられた孔5に、第1ハウジング2の先端に形成された柱状部2aが挿入可能となっている。
【0025】
第1ハウジング2の下部(基端部)にシリンダ孔6が形成され、シリンダ孔6にピストン7がハウジング1の軸方向へ移動可能で保密状に挿入される。ピストン7の下側にリリース室8が形成されるとともに、ピストン7の上側にロック室9が形成される。リリース室8に連通するリリース用の給排路10が第2ハウジング3および第3ハウジング4に設けられる。ロック室9に連通するロック用の給排路11が第1ハウジング2に設けられる。ロック室9にバネ12(付勢手段)が配置される。バネ12は、ピストン7を下方(基端側方向)へ付勢する。ピストン7とリリース室8とロック室9とバネ12とによって油圧シリンダ(駆動手段)が構成される。
【0026】
第1ハウジング2の軸心部分に筒状の孔13が設けられ、孔13に出力ロッド14が軸方向へ移動可能で保密状に挿入される。出力ロッド14はハウジング1の先端側方向へピストン7から延在する。出力ロッド14とピストン7とは螺合により連結されているが、出力ロッド14とピストン7とは一体成形されてもよい。出力ロッド14の先端部は、出力ロッド14のその他の部分よりも大径のキャップ部15とされている。キャップ部15の外周壁に環状の溝16が形成される。
【0027】
第1ハウジング2の柱状部2aの外周に外傾斜面17が先端側へ向かうにつれて軸心に近づくようにテーパー状に形成される。外傾斜面17に筒状の押圧部材18が係合される。押圧部材18の上端から環状の突出部18aが半径方向の内方へ突設される。突出部18aがキャップ部15の溝16に嵌め込まれることにより、押圧部材18が出力ロッド14の先端部に連結される。押圧部材18の周壁にスリット18bが設けられることにより、押圧部材18は半径方向へ拡大および縮小可能(弾性変形可能)となっている。押圧部材18の外周面は、ワークパレットWPの孔5の内周面に密着可能となっている。第1ハウジング2の柱状部2aの外周面からピン19が半径方向の外方へ突設されている。ピン19は押圧部材18の回り止めとなる。
【0028】
第1ハウジング2の下の第2ハウジング3に孔20が設けられ、孔20に操作ロッド21が軸方向へ移動可能で保密状に挿入された形態とされる。操作ロッド21はハウジング1の基端側方向へピストン7から延在する。操作ロッド21とピストン7とは一体成形されているが、操作ロッド21とピストン7とは別体とされ連結されてもよい。孔20の下側部分は大径孔20aとされる。
【0029】
操作ロッド21の軸方向への移動によって動作する検出弁機構22が次のように構成される。
【0030】
第2ハウジング3の下の第3ハウジング4に孔23が設けられる。第2ハウジング3の大径孔20aおよび第3ハウジング4の孔23と操作ロッド21の外周面との間に環状空間が形成され、この環状空間によって弁室24が構成される。弁室24に圧縮空気(圧力流体)の供給路25が連通される。供給路25は第2ハウジング3および第3ハウジング4に設けられる。弁室24に筒状の弁部材26が配置される。弁部材26は上下方向へ移動可能である。弁室24にバネ29(付勢手段)が配置される。バネ29は弁部材26を下方(基端側方向)へ付勢する。
【0031】
操作ロッド21の下端部に筒状の調節部材27が螺合により固定される。調節部材27は、弁部材26によるロック位置検出のタイミングを調節するための部材であって、軸方向における操作ロッド21に対する固定位置が調整可能である。本実施形態では、位置決め装置が後述するロック状態になるタイミングと、弁部材26が閉弁するタイミングとが一致するように、調節部材27の操作ロッド21に対する固定位置が調整される。操作ロッド21と調節部材27とは固定ネジ28によって固定される。弁部材26に調節部材27が保密状に挿入される。調節部材27は、外周面にテーパー状の段差部27aを有する。バネ29で付勢された弁部材26は段差部27aによって受け止められる。すなわち、段差部27aは、バネ29で付勢された弁部材26を受け止め可能である。調節部材27の一部は、第3ハウジング4の基端部から突出している。段差部27aの形状は、テーパー状とされているが、これに限定されない。
【0032】
弁部材26の上端部から環状の突出部26aが半径方向の外方へ突設される。突出部26aの下面に弁面30が形成される。弁面30が当接可能に対面する弁座23aが第3ハウジング4の孔23の内周面に形成される。弁面30および弁座23aの形状は、テーパー状とされているが、これに限定されない。
【0033】
エアブロー用の圧縮空気(圧力流体)の供給路31が第1ハウジング2に設けられている。
【0034】
上記構成の位置決め装置は次のように動作する。
【0035】
図1Aのリリース状態では、ロック室9の圧油が排出されているとともに、リリース室8に圧油が供給されている。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが上限位置に移動している。押圧部材18は、当該押圧部材18の弾性力によって縮径している。
【0036】
このとき、調節部材27が段差部27aを介して弁部材26を上限位置に押し上げている。そのため、弁部材26の弁面30が弁座23aから上方へ離間され(図1B参照)、検出弁機構22は開弁している。この状態で、供給路25を経由して弁室24に圧縮空気が供給されると、圧縮空気は、弁部材26と第3ハウジング4の孔23との間の隙間を通って外部へ排出される。そのため、弁室24の圧力はほとんど上昇しない。
【0037】
ワークパレットWPを何らかの昇降手段または自重によって下降させると、ワークパレットWPは、その孔5部分で出力ロッド14と押圧部材18と柱状部2aとに外嵌められていく。そして、ワークパレットWPは複数の支持ピン32の上に載置される。
【0038】
図1Aのリリース状態から図2Aのロック状態へ位置決め装置を切り換えるときは、リリース室8の圧油を排出するとともに、ロック室9に圧油を供給する。すると、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、ロック室9に供給された圧油の力およびバネ12の付勢力によって下降していく。出力ロッド14の下降によって押圧部材18も下降していく。押圧部材18は、柱状部2aの外傾斜面17によって縮径状態から拡径する(半径方向へ拡大する)。その結果、押圧部材18の外周面がワークパレットWPの孔5の内周面に密着する。このとき、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが停止する。操作ロッド21の停止した位置が操作ロッド21のロック位置である。同様に、ピストン7の停止した位置がピストン7のロック位置であり、出力ロッド14の停止した位置が出力ロッド14のロック位置である。これにより、位置決め装置は、図2Aのロック状態となる。
【0039】
(検出弁機構22の事前調整)
位置決め装置を動作させる前(上記のようにして位置決め装置を実際に使用する前)、次のような事前調整が行われる。
【0040】
なお、事前調整は、実際に用いられるワークパレットWPで行われてもよいし、基準孔(誤差が許容範囲内の大きさの孔)が設けられた基準ブロック(不図示)で行われてもよい。基準ブロックは、例えば位置決め装置の製作・供給者が納入する。また、事前調整は、位置決め装置が実際に使用される場所で行われてもよいし、位置決め装置の出荷前に、その製作工場などで行われてもよい(他の実施形態についても同様)。
【0041】
リリース状態にした位置決め装置の出力ロッド14と押圧部材18と柱状部2aとにワークパレットWPの孔5部分を外嵌めした後、通常使用時と同様に、位置決め装置をロック状態とする。ロック状態とは、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とがロック位置に移動されることで、押圧部材18の外周面がワークパレットWPの孔5の内周面に密着した状態である。このとき、ワークパレットWPが位置決め装置に対して所定位置となるように位置決めされた状態となっている。
【0042】
事前調整におけるロック状態において、弁部材26の弁面30と弁座23aとの間に隙間が生じている場合、調節部材27を回すことで調節部材27を第3ハウジング4の外へ出していく。バネ29で付勢されている弁部材26の弁面30が弁座23aに当接したら調節部材27をその位置で操作ロッド21に固定する。なお、弁面30と弁座23aとの間に隙間が生じているか否か(弁面30が弁座23aに当接しているか否か)は、弁部材26と調節部材27の段差部27aとの間に隙間が生じているか否かで判断することができる。調節部材27を第3ハウジング4の外へ出していくと、弁部材26から段差部27aが離れる瞬間がくる。弁部材26から段差部27aが離れたその瞬間、弁面30は弁座23aに当接した状態となる。このことから、弁部材26と段差部27aとの間に隙間が生じているか容易に確認するため、本実施形態のように、調節部材27の段差部27aは、第3ハウジング4の基端部から突出していることが好ましい。
【0043】
一方、事前調整におけるロック状態において、弁部材26と調節部材27の段差部27aとの間に明確な隙間(僅かとは言えない比較的大きな隙間)が生じている場合、調節部材27を上記とは逆方向に回すことで調節部材27を第3ハウジング4の中へ押し込んでいく。調節部材27の段差部27aがバネ29で付勢されている弁部材26に当接した瞬間の位置、または当接する直前の位置で、調節部材27を操作ロッド21に固定する。
【0044】
上記のような事前調整を位置決め装置に行っておくと、位置決め装置を実際に使用して、位置決め装置が図2Aに示すロック状態となったとき、弁部材26の弁面30が弁座23aに確実に当接され(図2B参照)、検出弁機構22は閉弁される。この状態で、供給路25を経由して弁室24に圧縮空気が供給されると、弁室24の圧力が上昇する。この上昇圧力が所定の設定値を上回ることを圧力センサ(不図示)は検出する。これにより、位置決め装置のロック状態(操作ロッド21等のロック位置)が検出される。
【0045】
図2Aのロック状態から図1Aのリリース状態へ位置決め装置を切り換えるときは、ロック室9の圧油を排出するとともに、リリース室8に圧油を供給する。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、リリース室8に供給された圧油の力によって、バネ12の付勢力に抗して上昇していく。出力ロッド14の上昇によって押圧部材18も上昇していく。押圧部材18は、当該押圧部材18の弾性力によって縮径する。弁部材26の弁面30は弁座23aから上方へ離間され、検出弁機構22は開弁される。
【0046】
上記実施形態の位置決め装置は次の長所を有する。
【0047】
上記実施形態の位置決め装置によると、その操作ロッド21等のロック位置を検出できる。また、ワークパレットWPに設けられた孔5の寸法に誤差があることで、操作ロッド21等のロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合がある。ロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合に、調節部材27の固定位置を調整することで、その誤差を小さくできる。また、位置決め装置において組み立て誤差が生じている場合にも、ロック位置検出のタイミングに誤差が生じるところ、調節部材27の固定位置を調整することで、ロック位置検出のタイミングの誤差を小さくできる。ロック位置検出のタイミングとは、弁部材26の弁面30が弁座23aに当接するタイミング、言い換えれば、検出弁機構22が閉弁するタイミングのことである。
【0048】
(第2実施形態)
図3から図4Bは、第2実施形態を示す。第2実施形態の位置決め装置においては、第1実施形態の構成部材と同じ部材、または類似する部材について同一の符号を付している(他の実施形態についても同様)。
【0049】
工作機械のテーブル(不図示)にベースプレートBPが固定され、ベースプレートBPにハウジング1が固定される。ハウジング1は、第1ハウジング2(ハウジング本体)と、第2ハウジング3とで構成される。位置決め対象物としてのワークパレットWPに設けられた孔5に、第1ハウジング2の先端に形成された柱状部2aが挿入可能となっている。
【0050】
第1ハウジング2の下部(基端部)にシリンダ孔6が形成され、シリンダ孔6にピストン7がハウジング1の軸方向へ移動可能で保密状に挿入される。ピストン7の下側にリリース室8が形成されるとともに、ピストン7の上側にロック室9が形成される。リリース室8に連通するリリース用の給排路10が第1ハウジング2に設けられる。ロック室9に連通するロック用の給排路11が第1ハウジング2に設けられる。ピストン7とリリース室8とロック室9とによって油圧シリンダ(駆動手段)が構成される。
【0051】
第1ハウジング2の軸心部分に筒状の孔13が設けられ、孔13に出力ロッド14が軸方向へ移動可能で保密状に挿入される。出力ロッド14はハウジング1の先端側方向へピストン7から延在する。出力ロッド14とピストン7とは一体成形されているが、出力ロッド14とピストン7とは別体とされ連結されてもよい。出力ロッド14の先端部は、出力ロッド14のその他の部分よりも大径のキャップ部15とされている。キャップ部15は出力ロッド14のその他の部分とは別体とされている。出力ロッド14からピン34が半径方向の外方へ突設されている。ピン34は出力ロッド14の回り止めとなる。
【0052】
第1ハウジング2の柱状部2aの外周に外傾斜面17が先端側へ向かうにつれて軸心に近づくようにテーパー状に形成される。外傾斜面17に筒状の押圧部材18が係合される。押圧部材18の上端から環状の突出部18aが半径方向の内方へ突設される。突出部18aがキャップ部15とその下の環状部材33との間に嵌め込まれることにより、押圧部材18が出力ロッド14の先端部に連結される。押圧部材18の周壁にスリット18bが設けられることにより、押圧部材18は半径方向へ拡大および縮小可能(弾性変形可能)となっている。押圧部材18の外周面は、ワークパレットWPの孔5の内周面に密着可能となっている。
【0053】
第1ハウジング2の下の第2ハウジング3に孔20が設けられ、孔20に操作ロッド21が軸方向へ移動可能で保密状に挿入された形態とされる。操作ロッド21はハウジング1の基端側方向へピストン7から延在する。操作ロッド21とピストン7とは一体成形されているが、操作ロッド21とピストン7とは別体とされ連結されてもよい。孔20の下側部分は、下方から順に大径孔20a、中径孔20bとされる。
【0054】
操作ロッド21の軸方向への移動によって動作する検出弁機構22が次のように構成される。
【0055】
第2ハウジング3の大径孔20aおよび中径孔20bと操作ロッド21の外周面との間に環状空間が形成され、この環状空間によって弁室24が構成される。弁室24に圧縮空気(圧力流体)の供給路25が連通される。供給路25は第2ハウジング3に設けられる。弁室24に筒状の弁部材26が配置される。弁部材26は上下方向へ移動可能である。弁室24にバネ29(付勢手段)が配置される。バネ29は弁部材26を上方(先端側方向)へ付勢する。
【0056】
操作ロッド21の下端部に筒状の調節部材27が螺合により固定される。調節部材27は、弁部材26によるロック位置検出のタイミングを調節するための部材であって、軸方向における操作ロッド21に対する固定位置が調整可能である。本実施形態では、位置決め装置がロック状態になるタイミングと、弁部材26が開弁するタイミングとが一致するように、調節部材27の操作ロッド21に対する固定位置が調整される。操作ロッド21と調節部材27とは固定ネジ28によって固定される。弁部材26に調節部材27が挿入される。調節部材27の下端部は、バネ29の一端が当接するフランジ部35とされる。調節部材27の上端部(先端部)から環状の操作部36が半径方向の外方へ突設される。操作部36は、バネ29で付勢された弁部材26を受け止め可能である。操作部36は、バネ29で付勢された弁部材26を下方(基端側方向)へ押して移動させる。
【0057】
弁部材26の先端側端面に弁面30が形成される。弁面30が当接可能に対面する弁座37が第2ハウジング3の内壁面に形成される。
【0058】
上記構成の位置決め装置は次のように動作する。
【0059】
図3のリリース状態では、ロック室9の圧油が排出されているとともに、リリース室8に圧油が供給されている。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが上限位置に移動している。押圧部材18は、当該押圧部材18の弾性力によって縮径している。
【0060】
このとき、バネ29が弁部材26を上限位置に押し上げている。そのため、弁部材26の弁面30が弁座37に当接され(図3参照)、検出弁機構22は閉弁している。この状態で、供給路25に圧縮空気が供給されると、供給路25の圧力が上昇する。
【0061】
ワークパレットWPを何らかの昇降手段または自重によって下降させると、ワークパレットWPは、その孔5部分で出力ロッド14と押圧部材18と柱状部2aとに外嵌められていく。
【0062】
図3のリリース状態から図4Aのロック状態へ位置決め装置を切り換えるときは、リリース室8の圧油を排出するとともに、ロック室9に圧油を供給する。すると、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、ロック室9に供給された圧油の力によって下降していく。出力ロッド14の下降によって押圧部材18も下降していく。押圧部材18は、柱状部2aの外傾斜面17によって縮径状態から拡径する(半径方向へ拡大する)。その結果、押圧部材18の外周面がワークパレットWPの孔5の内周面に密着する。これにより、位置決め装置は、図4Aのロック状態となる。
【0063】
ロック状態となるとき、調節部材27の操作部36が弁部材26を下方(基端側方向)へ押して移動させ、弁部材26の弁面30が弁座37から離間され(図4B参照)、検出弁機構22は開弁される。この状態で、供給路25に圧縮空気が供給されると、圧縮空気は、弁室24、および調節部材27のフランジ部35に設けられた溝孔35aを通って外部へ排出される。そのため、供給路25の圧力はほとんど上昇しない。これにより、位置決め装置のロック状態の検出が可能となる。供給路25の圧力が所定の設定値を下回ることを圧力センサ(不図示)は検出する。これにより、位置決め装置のロック状態(操作ロッド21等のロック位置)が検出される。
【0064】
(検出弁機構22の事前調整)
位置決め装置を動作させる前(上記のようにして位置決め装置を実際に使用する前)、次のような事前調整が行われる。
【0065】
リリース状態にした位置決め装置の出力ロッド14と押圧部材18と柱状部2aとにワークパレットWPの孔5部分を外嵌めした後、通常使用時と同様に、位置決め装置をロック状態とする。
【0066】
事前調整におけるこのロック状態で、供給路25に圧縮空気が供給される。供給路25の圧力が所定の設定値を上回る場合、調節部材27を回すことで調節部材27を少しずつ下方へ移動させていく。供給路25の圧力が低下した瞬間、またはその少し後、調節部材27を止めて調節部材27を操作ロッド21に固定する。
【0067】
一方、事前調整におけるロック状態において、供給路25に圧縮空気が供給されても圧力が上昇しない場合、操作部36で弁部材26が押されてその弁面30が弁座37から離間された状態にあるということである(検出弁機構22が開弁の状態)。このとき、弁面30と弁座37との間にどの程度の大きさの隙間があるかわからない。そのため、まず、調節部材27を上記とは逆方向に回すことで操作部36を上昇させ、バネ29で付勢されている弁部材26の弁面30を弁座37に当接させて検出弁機構22を閉弁の状態とする。これにより、供給路25の圧力は上昇する。その後、調節部材27を回すことで調節部材27を少しずつ下方へ移動させていく。供給路25の圧力が低下した瞬間、またはその少し後、調節部材27を止めて調節部材27を操作ロッド21に固定する。このようにして、弁面30と弁座37との間に僅かな隙間が形成されるようにする。
【0068】
図4Aのロック状態から図3のリリース状態へ位置決め装置を切り換えるときは、ロック室9の圧油を排出するとともに、リリース室8に圧油を供給する。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、リリース室8に供給された圧油の力によって上昇していく。出力ロッド14の上昇によって押圧部材18も上昇していく。押圧部材18は、当該押圧部材18の弾性力によって縮径する。弁部材26の弁面30は弁座37に当接され、検出弁機構22は閉弁される。
【0069】
上記実施形態の位置決め装置は、第1実施形態の位置決め装置と同様に次の長所を有する。
【0070】
上記実施形態の位置決め装置によると、その操作ロッド21等のロック位置を検出できる。また、ワークパレットWPに設けられた孔5の寸法に誤差があることで、操作ロッド21等のロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合がある。ロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合に、調節部材27の固定位置を調整することで、その誤差を小さくできる。また、位置決め装置において組み立て誤差が生じている場合にも、ロック位置検出のタイミングに誤差が生じるところ、調節部材27の固定位置を調整することで、ロック位置検出のタイミングの誤差を小さくできる。ロック位置検出のタイミングとは、弁部材26の弁面30が弁座37から離間するタイミング、言い換えれば、検出弁機構22が開弁するタイミングのことである。
【0071】
(第3実施形態)
図5Aから図6は、第3実施形態を示す。第1実施形態と第3実施形態とは類似する。第3実施形態の構成については、第1実施形態との主な相違点のみ説明する。第1実施形態と第3実施形態との主な相違点は、検出弁機構22の構成である。第3実施形態の位置決め装置の検出弁機構22は次のように構成される。なお、第3実施形態の位置決め装置のハウジング1は、第1ハウジング2(ハウジング本体)と、第2ハウジング3とで構成される。
【0072】
第1ハウジング2の下の第2ハウジング3に孔20が設けられ、孔20の下側部分は大径孔20aとされる。この大径孔20aと操作ロッド21の外周面との間に環状空間が形成され、この環状空間によって弁室24が構成される。弁室24に圧縮空気(圧力流体)の供給路25が連通される。供給路25は第2ハウジング3に設けられる。弁室24に筒状の弁部材26が配置される。弁部材26は上下方向へ移動可能である。弁室24にバネ29(付勢手段)が配置される。バネ29は弁部材26を下方(基端側方向)へ付勢する。
【0073】
操作ロッド21の下端部にボルト状の弁受け部材38が固定される。弁受け部材38の大径部38aは操作ロッド21の径よりも大きい。弁受け部材38の大径部38aは、バネ29で付勢された弁部材26を受け止める。すなわち、弁受け部材38は、バネ29で付勢された弁部材26を受け止め可能である。
【0074】
第2ハウジング3の大径孔20aに筒状の調節部材27が螺合により固定される。調節部材27は、弁部材26によるロック位置検出のタイミングを調節するための部材であって、軸方向における第2ハウジング3に対する固定位置が調整可能である。本実施形態では、位置決め装置がロック状態になるタイミングと、弁部材26が閉弁するタイミングとが一致するように、調節部材27の第2ハウジング3に対する固定位置が調整される。第2ハウジング3と調節部材27とはリング部材39によって固定される。弁部材26に操作ロッド21が保密状に挿入される。調節部材27の一部は、第2ハウジング3の基端部から突出している。
【0075】
弁部材26の外周面に弁面30が形成される。弁面30が当接可能に対面する弁座40が調節部材27の下端部の内周面に形成される。弁面30および弁座40の形状は、テーパー状とされているが、これに限定されない。
【0076】
上記構成の位置決め装置は次のように動作する。
【0077】
図5Aのリリース状態では、ロック室9の圧油が排出されているとともに、リリース室8に圧油が供給されている。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが上限位置に移動している。押圧部材18は、当該押圧部材18の弾性力によって縮径している。
【0078】
このとき、弁受け部材38が弁部材26を上限位置に押し上げている。そのため、弁部材26の弁面30が弁座40から上方へ離間され(図5B参照)、検出弁機構22は開弁している。この状態で、供給路25を経由して弁室24に圧縮空気が供給されると、圧縮空気は、弁部材26と調節部材27との間の隙間を通って外部へ排出される。そのため、弁室24の圧力はほとんど上昇しない。
【0079】
ワークパレットWPを何らかの昇降手段または自重によって下降させると、ワークパレットWPは、その孔5部分で出力ロッド14と押圧部材18と柱状部2aとに外嵌められていく。
【0080】
図5Aのリリース状態から図6のロック状態へ位置決め装置を切り換えるときは、リリース室8の圧油を排出するとともに、ロック室9に圧油を供給する。すると、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、ロック室9に供給された圧油の力およびバネ12の付勢力によって下降していく。出力ロッド14の下降によって押圧部材18も下降していく。押圧部材18は、柱状部2aの外傾斜面17によって縮径状態から拡径する(半径方向へ拡大する)。その結果、押圧部材18の外周面がワークパレットWPの孔5の内周面に密着する。これにより、位置決め装置は、図6のロック状態となる。
【0081】
(検出弁機構22の事前調整)
位置決め装置を動作させる前(上記のようにして位置決め装置を実際に使用する前)、次のような事前調整が行われる。
【0082】
リリース状態にした位置決め装置の出力ロッド14と押圧部材18と柱状部2aとにワークパレットWPの孔5部分を外嵌めした後、通常使用時と同様に、位置決め装置をロック状態とする。
【0083】
事前調整におけるロック状態において、弁部材26の弁面30と弁座40との間に隙間が生じている場合、調節部材27を回すことで調節部材27を第2ハウジング3の中へ押し込んでいく。バネ29で付勢されている弁部材26の弁面30に弁座40が当接したら調節部材27をその位置で第2ハウジング3に固定する。弁面30と弁座40との間に隙間が生じているか否かを容易に確認するため、本実施形態のように、調節部材27の、弁座40が形成されている端部は、第2ハウジング3の基端部から突出していることが好ましい。
【0084】
一方、事前調整におけるロック状態において、弁部材26と弁受け部材38の大径部38aとの間に明確な隙間(僅かとは言えない比較的大きな隙間)が生じている場合、調節部材27を上記とは逆方向に回すことで調節部材27を第2ハウジング3の外へ出していく。弁受け部材38の大径部38aにバネ29で付勢されている弁部材26が当接した瞬間の位置、または当接する直前の位置で、調節部材27を第2ハウジング3に固定する。
【0085】
上記のような事前調整を位置決め装置に行っておくと、位置決め装置を実際に使用して、位置決め装置が図6に示すロック状態となったとき、弁部材26の弁面30が弁座40に確実に当接され、検出弁機構22は閉弁される。この状態で、供給路25を経由して弁室24に圧縮空気が供給されると、弁室24の圧力が上昇する。この上昇圧力が所定の設定値を上回ることを圧力センサ(不図示)は検出する。これにより、位置決め装置のロック状態(操作ロッド21等のロック位置)が検出される。
【0086】
図6のロック状態から図5Aのリリース状態へ位置決め装置を切り換えるときは、ロック室9の圧油を排出するとともに、リリース室8に圧油を供給する。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、リリース室8に供給された圧油の力によって、バネ12の付勢力に抗して上昇していく。出力ロッド14の上昇によって押圧部材18も上昇していく。押圧部材18は、当該押圧部材18の弾性力によって縮径する。弁部材26の弁面30は弁座40から上方へ離間され、検出弁機構22は開弁される。
【0087】
上記実施形態の位置決め装置は、第1実施形態の位置決め装置と同様に次の長所を有する。
【0088】
上記実施形態の位置決め装置によると、その操作ロッド21等のロック位置を検出できる。また、ワークパレットWPに設けられた孔5の寸法に誤差があることで、操作ロッド21等のロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合がある。ロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合に、調節部材27の固定位置を調整することで、その誤差を小さくできる。また、位置決め装置において組み立て誤差が生じている場合にも、ロック位置検出のタイミングに誤差が生じるところ、調節部材27の固定位置を調整することで、ロック位置検出のタイミングの誤差を小さくできる。ロック位置検出のタイミングとは、弁部材26の弁面30が弁座40に当接するタイミング、言い換えれば、検出弁機構22が閉弁するタイミングのことである。
【0089】
(第4実施形態)
図7から図8Bは、第4実施形態を示す。第4実施形態の位置決め装置は、その上部部分が第1実施形態と類似し、上部より下の部分が第2実施形態と類似する。第4実施形態の構成については、第1実施形態および第2実施形態との主な相違点のみ説明する。主な相違点は、検出弁機構22の構成である。第4実施形態の位置決め装置の検出弁機構22は次のように構成される。
【0090】
第2ハウジング3の中径孔20bと操作ロッド21の外周面との間に環状空間が形成され、この環状空間によって弁室24が構成される。弁室24に圧縮空気(圧力流体)の供給路25が連通される。供給路25は第2ハウジング3に設けられる。弁室24に環状の弁部材26が配置される。弁部材26は上下方向へ移動可能である。弁室24にバネ29(付勢手段)が配置される。バネ29は弁部材26を下方(基端側方向)へ付勢する。
【0091】
操作ロッド21の下端部にボルト状の弁受け部材38が固定される。弁受け部材38の大径部38aは操作ロッド21の径よりも大きい。弁受け部材38の大径部38aは、バネ29で付勢された弁部材26を受け止める。すなわち、弁受け部材38は、バネ29で付勢された弁部材26を受け止め可能である。
【0092】
第2ハウジング3の大径孔20aに筒状の調節部材27が螺合により固定される。調節部材27は、弁部材26によるロック位置検出のタイミングを調節するための部材であって、軸方向における第2ハウジング3に対する固定位置が調整可能である。本実施形態では、位置決め装置がロック状態になるタイミングと、弁部材26が開弁するタイミングとが一致するように、調節部材27の第2ハウジング3に対する固定位置が調整される。第2ハウジング3と調節部材27とはリング部材39によって固定される。弁部材26に操作ロッド21が挿入される。調節部材27の一部は、第2ハウジング3の基端部から突出している。
【0093】
弁部材26の下面(基端側端面)に弁面30が形成される。弁面30が当接可能に対面する弁座41が弁受け部材38の大径部38aの上面(ピストン7側の軸方向端面)に形成される。
【0094】
上記構成の位置決め装置は次のように動作する。
【0095】
図7のリリース状態では、ロック室9の圧油が排出されているとともに、リリース室8に圧油が供給されている。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが上限位置に移動している。押圧部材18は、当該押圧部材18の弾性力によって縮径している。
【0096】
このとき、弁受け部材38が大径部38aによって弁部材26を上限位置に押し上げている。そのため、大径部38aの弁座41が弁部材26の弁面30に当接され(図7参照)、検出弁機構22は閉弁している。この状態で、供給路25に圧縮空気が供給されると、弁室24の圧力が上昇する。
【0097】
ワークパレットWPを何らかの昇降手段または自重によって下降させると、ワークパレットWPは、その孔5部分で出力ロッド14と押圧部材18と柱状部2aとに外嵌められていく。
【0098】
図7のリリース状態から図8Aのロック状態へ位置決め装置を切り換えるときは、リリース室8の圧油を排出するとともに、ロック室9に圧油を供給する。すると、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、ロック室9に供給された圧油の力によって下降していく。出力ロッド14の下降によって押圧部材18も下降していく。押圧部材18は、柱状部2aの外傾斜面17によって縮径状態から拡径する(半径方向へ拡大する)。その結果、押圧部材18の外周面がワークパレットWPの孔5の内周面に密着する。これにより、位置決め装置は、図8Aのロック状態となる。
【0099】
ロック状態となるとき、調節部材27の上面(端面)によって弁部材26の下降が止められ、弁受け部材38の弁座41が弁部材26の弁面30から離間され(図8B参照)、検出弁機構22は開弁される。この状態で、供給路25に圧縮空気が供給されると、圧縮空気は、弁室24、および調節部材27に設けられた孔42を通って外部へ排出される。そのため、弁室24の圧力はほとんど上昇しない。これにより、位置決め装置のロック状態の検出が可能となる。弁室24の圧力が所定の設定値を下回ることを圧力センサ(不図示)は検出する。これにより、位置決め装置のロック状態(操作ロッド21等のロック位置)が検出される。
【0100】
(検出弁機構22の事前調整)
位置決め装置を動作させる前(上記のようにして位置決め装置を実際に使用する前)、次のような事前調整が行われる。
【0101】
リリース状態にした位置決め装置の出力ロッド14と押圧部材18と柱状部2aとにワークパレットWPの孔5部分を外嵌めした後、通常使用時と同様に、位置決め装置をロック状態とする。
【0102】
事前調整におけるこのロック状態で、供給路25に圧縮空気が供給される。弁室24の圧力が所定の設定値を上回る場合、調節部材27を回すことで調節部材27を少しずつ上昇させていく。調節部材27の上面が弁部材26を押し上げて弁室24の圧力が低下した瞬間、またはその少し後、調節部材27を止めて調節部材27を第2ハウジング3に固定する。
【0103】
一方、事前調整におけるロック状態において、供給路25に圧縮空気が供給されても弁室24の圧力が上昇しない場合、弁面30から弁座41が離間された状態にあるということである(検出弁機構22が開弁の状態)。このとき、弁面30と弁座41との間にどの程度の大きさの隙間があるかわからない。そのため、まず、調節部材27を上記とは逆方向に回すことで調節部材27を下降させ、バネ29で付勢されている弁部材26の弁面30を弁座41に当接させて検出弁機構22を閉弁の状態とする。これにより、弁室24の圧力は上昇する。その後、調節部材27を回すことで調節部材27を少しずつ上昇させていく。調節部材27の上面が弁部材26を押し上げて弁室24の圧力が低下した瞬間、またはその少し後、調節部材27を止めて調節部材27を第2ハウジング3に固定する。このようにして、弁面30と弁座41との間に僅かな隙間が形成されるようにする。
【0104】
図8Aのロック状態から図7のリリース状態へ位置決め装置を切り換えるときは、ロック室9の圧油を排出するとともに、リリース室8に圧油を供給する。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、リリース室8に供給された圧油の力によって上昇していく。出力ロッド14の上昇によって押圧部材18も上昇していく。押圧部材18は、当該押圧部材18の弾性力によって縮径する。弁部材26の弁面30に弁座41が当接され、検出弁機構22は閉弁される。
【0105】
上記実施形態の位置決め装置は、第1実施形態の位置決め装置と同様に次の長所を有する。
【0106】
上記実施形態の位置決め装置によると、その操作ロッド21等のロック位置を検出できる。また、ワークパレットWPに設けられた孔5の寸法に誤差があることで、操作ロッド21等のロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合がある。ロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合に、調節部材27の固定位置を調整することで、その誤差を小さくできる。また、位置決め装置において組み立て誤差が生じている場合にも、ロック位置検出のタイミングに誤差が生じるところ、調節部材27の固定位置を調整することで、ロック位置検出のタイミングの誤差を小さくできる。ロック位置検出のタイミングとは、弁受け部材38の弁座41が弁部材26の弁面30から離間するタイミング、言い換えれば、検出弁機構22が開弁するタイミングのことである。
【0107】
(第5実施形態)
図9図10は、第5実施形態を示す。第1実施形態と第5実施形態とは類似する。第1実施形態と第5実施形態との相違点は、位置決め装置の先端部の構成のみである。そのため、第5実施形態の構成について位置決め装置の先端部の構成についてのみ説明する。第5実施形態のその他の構成については第1実施形態の説明を必要に応じて参照されたい。第5実施形態の位置決め装置の先端部は次のように構成される。
【0108】
第1ハウジング2の柱状部2aの周壁に複数のガイド孔43が周方向へ所定間隔をあけて形成される。各ガイド孔43に、押圧部材としてのボール44(球体)が挿入される。ガイド孔43によって、出力ロッド14の径方向へ各ボール44が移動可能に支持される。
【0109】
出力ロッド14の先端部の外周には、各ボール44に対応させて、押出し面45と退避溝46とが上下に連ねて形成される。押出し面45は、上方(先端側方向)へ向かうにつれて広がるように形成される。押出し面45によってボール44が押されることにより、ボール44が柱状部2aの外周面よりも径方向の外方へ突出するように移動される。また、退避溝46がボール44に対面する位置に移動することにより、ボール44が柱状部2aの外周面よりも径方向の内方へ移動可能となる。本実施形態では、2つのボール44が各ガイド孔43にそれぞれ1つずつ挿入されるが、ボール44は2つに限定されない。ボール44は1つまたは3つ以上であってもよい。
【0110】
第1実施形態の位置決め装置と第5実施形態の位置決め装置との動作の違いは、位置決め装置の先端部の押圧部材部分の動きのみであり、検出弁機構22の動作は同じである。また、第5実施形態における検出弁機構22の事前調整の方法は、第1実施形態と同じである。そのため、第5実施形態の位置決め装置の動作については押圧部材部分の動きのみ説明する。
【0111】
図9のリリース状態では、ロック室9の圧油が排出されているとともに、リリース室8に圧油が供給されている。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが上限位置に移動している。出力ロッド14が上昇しているので、柱状部2aのボール44は退避溝46内に移動可能となっている。
【0112】
ワークパレットWPを何らかの昇降手段または自重によって下降させると、ワークパレットWPは、その孔5部分で柱状部2aとボール44とに外嵌められていく。そして、ワークパレットWPは複数の支持ピン32の上に載置される。
【0113】
図9のリリース状態から図10のロック状態へ位置決め装置を切り換えるときは、リリース室8の圧油を排出するとともに、ロック室9に圧油を供給する。すると、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、ロック室9に供給された圧油の力およびバネ12の付勢力によって下降していく。出力ロッド14が下降すると、出力ロッド14に形成されている押出し面45が柱状部2aのボール44を径方向の外方へ押し出す。その結果、ボール44がワークパレットWPの孔5の内周面を押す。これにより、位置決め装置は、図10のロック状態となる。
【0114】
第5実施形態の位置決め装置は、第1実施形態の位置決め装置と同様の長所を有する。
【0115】
(第6実施形態)
図11図12は、第6実施形態を示す。第2実施形態と第6実施形態とは類似する。第2実施形態と第6実施形態との相違点は、位置決め装置の先端部の構成のみである。また、位置決め装置の先端部の構成は、第5実施形態と第6実施形態とで同じである。そのため、第6実施形態の構成については、対応する第2実施形態および第5実施形態の説明を必要に応じて参照されたい。以上より、第6実施形態の位置決め装置の構成の説明は割愛する。
【0116】
第2実施形態の位置決め装置と第6実施形態の位置決め装置との動作の違いは、位置決め装置の先端部の押圧部材部分の動きのみであり、検出弁機構22の動作は同じである。また、位置決め装置の先端部の押圧部材部分の動きは、第5実施形態と第6実施形態とで同じである。また、第6実施形態における検出弁機構22の事前調整の方法は、第2実施形態と同じである。以上より、第6実施形態の位置決め装置の動作の説明も割愛する。
【0117】
第6実施形態の位置決め装置は、第2実施形態の位置決め装置と同様の長所を有する。
【0118】
(第7実施形態)
図13図14は、第7実施形態を示す。第3実施形態と第7実施形態とは類似する。第3実施形態と第7実施形態との相違点は、位置決め装置の先端部の構成のみである。また、位置決め装置の先端部の構成は、第5実施形態と第7実施形態とで同じである。そのため、第7実施形態の構成については、対応する第3実施形態および第5実施形態の説明を必要に応じて参照されたい。以上より、第7実施形態の位置決め装置の構成の説明は割愛する。
【0119】
第3実施形態の位置決め装置と第7実施形態の位置決め装置との動作の違いは、位置決め装置の先端部の押圧部材部分の動きのみであり、検出弁機構22の動作は同じである。また、位置決め装置の先端部の押圧部材部分の動きは、第5実施形態と第7実施形態とで同じである。また、第7実施形態における検出弁機構22の事前調整の方法は、第3実施形態と同じである。以上より、第7実施形態の位置決め装置の動作の説明も割愛する。
【0120】
第7実施形態の位置決め装置は、第3実施形態の位置決め装置と同様の長所を有する。
【0121】
(第8実施形態)
図15図16は、第8実施形態を示す。第4実施形態と第8実施形態とは類似する。第4実施形態と第8実施形態との相違点は、位置決め装置の先端部の構成のみである。また、位置決め装置の先端部の構成は、第5実施形態と第8実施形態とで同じである。そのため、第8実施形態の構成については、対応する第4実施形態および第5実施形態の説明を必要に応じて参照されたい。以上より、第8実施形態の位置決め装置の構成の説明は割愛する。
【0122】
第4実施形態の位置決め装置と第8実施形態の位置決め装置との動作の違いは、位置決め装置の先端部の押圧部材部分の動きのみであり、検出弁機構22の動作は同じである。また、位置決め装置の先端部の押圧部材部分の動きは、第5実施形態と第8実施形態とで同じである。また、第8実施形態における検出弁機構22の事前調整の方法は、第4実施形態と同じである。以上より、第8実施形態の位置決め装置の動作の説明も割愛する。
【0123】
第8実施形態の位置決め装置は、第4実施形態の位置決め装置と同様の長所を有する。
【0124】
(第9実施形態)
図17Aから図18は、第9実施形態を示す。
【0125】
第1実施形態から第4実施形態は、ピストン7が下方(基端側方向)へ移動することで、押圧部材18が出力ロッド14の径外方向へ拡大(弾性変形)してロック状態となる装置である。第5実施形態から第8実施形態は、ピストン7が下方(基端側方向)へ移動することで、ボール44(押圧部材)が出力ロッド14の径外方向へ移動してロック状態となる装置である。すなわち、第1実施形態から第8実施形態は、いずれも、ピストン7が下方(基端側方向)へ移動することでロック状態となる装置である。これに対して、第9実施形態から第12実施形態は、ピストン7が上方(先端側方向)へ移動することで、ボール44(押圧部材)が出力ロッド14の径外方向へ移動してロック状態となる装置である。
【0126】
そのため、第9実施形態では、リリース室8とロック室9とが第5実施形態に対して上下逆となる。第9実施形態では、ピストン7の下側にロック室9が形成されるとともに、ピストン7の上側にリリース室8が形成される。ロック室9に連通するロック用の給排路11が第2ハウジング3および第3ハウジング4に設けられる。リリース室8に連通するリリース用の給排路10が第1ハウジング2に設けられる。リリース室8にバネ12(付勢手段)が配置される。バネ12は、ピストン7を下方(基端側方向)へ付勢する。ピストン7とリリース室8とロック室9とバネ12とによって油圧シリンダ(駆動手段)が構成される。バネ12は無くてもよい。
【0127】
第5実施形態と第9実施形態とは類似する。第5実施形態と第9実施形態との相違点は、リリース室8とロック室9とが上下逆であることに加えて、位置決め装置の先端部の構成である。第9実施形態の位置決め装置の先端部は次のように構成される。
【0128】
第1ハウジング2の柱状部2aの周壁に複数のガイド孔43が周方向へ所定間隔をあけて形成される。各ガイド孔43に、押圧部材としてのボール44(球体)が挿入される。ガイド孔43によって、出力ロッド14の径方向へ各ボール44が移動可能に支持される。
【0129】
出力ロッド14の先端部の外周には、各ボール44に対応させて、退避溝47と押出し面48とが上下に連ねて形成される。押出し面48は、上方(先端側方向)へ向かうにつれて狭まるように形成される(先細りに形成される)。押出し面48によってボール44が押されることにより、ボール44が柱状部2aの外周面よりも径方向の外方へ突出するように移動される。また、退避溝47がボール44に対面する位置に移動することにより、ボール44が柱状部2aの外周面よりも径方向の内方へ移動可能となる。本実施形態では、2つのボール44が各ガイド孔43にそれぞれ1つずつ挿入されるが、ボール44は2つに限定されない。ボール44は1つまたは3つ以上であってもよい。
【0130】
上記構成の位置決め装置は次のように動作する。
【0131】
図17Aのリリース状態では、ロック室9の圧油が排出されているとともに、リリース室8に圧油が供給されている。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが下限位置に移動している。出力ロッド14が下降しているので、柱状部2aのボール44は退避溝47内に移動可能となっている。
【0132】
このとき、バネ29が弁部材26を下限位置に押し下げている。そのため、弁部材26の弁面30が弁座23aに当接され(図17B参照)、検出弁機構22は閉弁している。この状態で、供給路25に圧縮空気が供給されると、供給路25の圧力が上昇する。
【0133】
ワークパレットWPを何らかの昇降手段または自重によって下降させると、ワークパレットWPは、その孔5部分で柱状部2aとボール44とに外嵌められていく。そして、ワークパレットWPは複数の支持ピン32の上に載置される。
【0134】
図17Aのリリース状態から図18のロック状態へ位置決め装置を切り換えるときは、リリース室8の圧油を排出するとともに、ロック室9に圧油を供給する。すると、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、ロック室9に供給された圧油の力によって、バネ12の付勢力に抗して上昇していく。出力ロッド14が上昇すると、出力ロッド14に形成されている押出し面48が柱状部2aのボール44を径方向の外方へ押し出す。その結果、ボール44がワークパレットWPの孔5の内周面を押す。これにより、位置決め装置は、図18のロック状態となる。
【0135】
出力ロッド14が上昇しながらその押出し面48がボール44を径方向の外方へ押し出すとき、押出し面48はボール44を回転させながらボール44を押し出す。ワークパレットWPの孔5の内周面にボール44が当たると、この回転する力はワークパレットWPを支持ピン32に押し付ける方向に作用する。そのため、ワークパレットWPを支持ピン32から持ち上げることなくワークパレットWPをロック(位置決め)できる。
【0136】
ロック状態となるとき、調節部材27の段差部27aが弁部材26を上方(先端側方向)へ押して移動させ、弁部材26の弁面30が弁座23aから離間され、検出弁機構22は開弁される。この状態で、供給路25を経由して弁室24に圧縮空気が供給されると、圧縮空気は、弁部材26と第3ハウジング4の孔23との間の隙間を通って外部へ排出される。そのため、供給路25の圧力はほとんど上昇しない。これにより、位置決め装置のロック状態の検出が可能となる。供給路25の圧力が所定の設定値を下回ることを圧力センサ(不図示)は検出する。これにより、位置決め装置のロック状態(操作ロッド21等のロック位置)が検出される。
【0137】
(検出弁機構22の事前調整)
位置決め装置を動作させる前(上記のようにして位置決め装置を実際に使用する前)、次のような事前調整が行われる。
【0138】
リリース状態にした位置決め装置の柱状部2aとボール44とにワークパレットWPの孔5部分を外嵌めした後、通常使用時と同様に、位置決め装置をロック状態とする。
【0139】
事前調整におけるこのロック状態で、供給路25に圧縮空気が供給される。弁部材26と調節部材27の段差部27aとの間に隙間が生じていると、バネ29で付勢されている弁部材26の弁面30が弁座23aに当接して検出弁機構22が閉弁している状態となり、供給路25の圧力が所定の設定値を上回る(圧力が高くなる)。この場合、調節部材27を回すことで調節部材27を第3ハウジング4の中へ押し込んでいき、供給路25の圧力が低下した瞬間、またはその少し後、調節部材27を止めて調節部材27を操作ロッド21に固定する。弁部材26と段差部27aとの間に隙間が生じているか否かを容易に確認できるため、調節部材27の段差部27aは、第3ハウジング4の基端部から突出していることが好ましい。
【0140】
一方、事前調整におけるロック状態において、供給路25に圧縮空気が供給されても圧力が上昇しない場合、段差部27aで弁部材26が押されてその弁面30が弁座23aから離間された状態にあるということである(検出弁機構22が開弁の状態)。このとき、弁面30と弁座23aとの間にどの程度の大きさの隙間があるかわからない。そのため、まず、調節部材27を上記とは逆方向に回すことで調節部材27を第3ハウジング4の外へ出していき、バネ29で付勢されている弁部材26の弁面30を弁座23aに当接させて検出弁機構22を閉弁の状態とする。これにより、供給路25の圧力は上昇する。その後、調節部材27を回すことで調節部材27を少しずつ上方へ移動させていく。供給路25の圧力が低下した瞬間、またはその少し後、調節部材27を止めて調節部材27を操作ロッド21に固定する。このようにして、弁面30と弁座23aとの間に僅かな隙間が形成されるようにする。なお、位置決め装置をリリース状態にして、リリース状態において供給路25の圧力が上昇することを確認とよりよい。
【0141】
上記のような事前調整を位置決め装置に行っておくと、位置決め装置を実際に使用して、位置決め装置が図18に示すロック状態となったとき、弁部材26の弁面30が弁座23aから適切に離間され、検出弁機構22は開弁される。検出弁機構22は、位置決め装置がロック状態になるタイミングに合わせて開弁される。
【0142】
図18のロック状態から図17Aのリリース状態へ位置決め装置を切り換えるときは、ロック室9の圧油を排出するとともに、リリース室8に圧油を供給する。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、リリース室8に供給された圧油の力およびバネ12の付勢力によって下降していく。出力ロッド14が下降すると、出力ロッド14に形成されている退避溝47がボール44に対面する位置に移動し、ボール44が柱状部2aの外周面よりも径方向の内方へ移動可能となる。弁部材26の弁面30は弁座23aに上方から当接され、検出弁機構22は閉弁される。
【0143】
上記実施形態の位置決め装置は次の長所を有する。
【0144】
上記実施形態の位置決め装置によると、その操作ロッド21等のロック位置を検出できる。また、ワークパレットWPに設けられた孔5の寸法に誤差があることで、操作ロッド21等のロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合がある。ロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合に、調節部材27の固定位置を調整することで、その誤差を小さくできる。また、位置決め装置において組み立て誤差が生じている場合にも、ロック位置検出のタイミングに誤差が生じるところ、調節部材27の固定位置を調整することで、ロック位置検出のタイミングの誤差を小さくできる。ロック位置検出のタイミングとは、弁部材26の弁面30が弁座23aから離間するタイミング、言い換えれば、検出弁機構22が開弁するタイミングのことである。
【0145】
(第10実施形態)
図19Aから図20は、第10実施形態を示す。
【0146】
第10実施形態では、第9実施形態と同様、リリース室8とロック室9とが第6実施形態に対して上下逆となる。第10実施形態では、ピストン7の下側にロック室9が形成されるとともに、ピストン7の上側にリリース室8が形成される。ロック室9に連通するロック用の給排路11が第1ハウジング2に設けられる。リリース室8に連通するリリース用の給排路10が第1ハウジング2に設けられる。ピストン7とリリース室8とロック室9とによって油圧シリンダ(駆動手段)が構成される。
【0147】
第6実施形態と第10実施形態とは類似する。第6実施形態と第10実施形態との相違点は、リリース室8とロック室9とが上下逆であることに加えて、位置決め装置の先端部の構成である。位置決め装置の先端部の構成について、第9実施形態と第10実施形態とは同じである。そのため、第10実施形態の位置決め装置の先端部の構成の説明は割愛する。
【0148】
上記構成の位置決め装置は次のように動作する。
【0149】
図19Aのリリース状態では、ロック室9の圧油が排出されているとともに、リリース室8に圧油が供給されている。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが下限位置に移動している。出力ロッド14が下降しているので、柱状部2aのボール44は退避溝47内に移動可能となっている。
【0150】
このとき、調節部材27の操作部36が弁部材26を下方(基端側方向)へ押して移動させている。そのため、弁部材26の弁面30が弁座37から離間され(図19B参照)、検出弁機構22は開弁している。この状態で、供給路25に圧縮空気が供給されると、圧縮空気は、弁室24、および調節部材27のフランジ部35に設けられた溝孔35aを通って外部へ排出される。そのため、供給路25の圧力はほとんど上昇しない。
【0151】
ワークパレットWPを何らかの昇降手段または自重によって下降させると、ワークパレットWPは、その孔5部分で柱状部2aとボール44とに外嵌められていく。
【0152】
図19Aのリリース状態から図20のロック状態へ位置決め装置を切り換えるときは、リリース室8の圧油を排出するとともに、ロック室9に圧油を供給する。すると、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、ロック室9に供給された圧油の力によって上昇していく。出力ロッド14が上昇すると、出力ロッド14に形成されている押出し面48が柱状部2aのボール44を径方向の外方へ押し出す。その結果、ボール44がワークパレットWPの孔5の内周面を押す。これにより、位置決め装置は、図20のロック状態となる。
【0153】
ロック状態となるとき、弁部材26の弁面30が弁座37に当接され、弁部材26を上方から受け止めている操作部36が弁部材26から離間して、検出弁機構22は閉弁される。この状態で、供給路25に圧縮空気が供給されると、供給路25の圧力が上昇する。この上昇圧力が所定の設定値を上回ることを圧力センサ(不図示)は検出する。これにより、位置決め装置のロック状態(操作ロッド21等のロック位置)が検出される。
【0154】
(検出弁機構22の事前調整)
位置決め装置を動作させる前(上記のようにして位置決め装置を実際に使用する前)、次のような事前調整が行われる。
【0155】
リリース状態にした位置決め装置の柱状部2aとボール44とにワークパレットWPの孔5部分を外嵌めした後、通常使用時と同様に、位置決め装置をロック状態とする。
【0156】
事前調整におけるこのロック状態で、供給路25に圧縮空気が供給される。供給路25に圧縮空気が供給されても圧力が上昇しない場合、操作部36で弁部材26が上方から受け止められて弁面30が弁座37から離間された状態にあるということである(検出弁機構22が開弁の状態)。この場合、調節部材27を回すことで操作部36を少しずつ上方へ移動させていく。供給路25の圧力が上昇した瞬間、またはその少し後、調節部材27を止めて調節部材27を操作ロッド21に固定する。
【0157】
一方、事前調整におけるロック状態において、供給路25の圧力が所定の設定値を上回る場合、弁部材26の弁面30が弁座37に当接した状態にあるということである(検出弁機構22が閉弁の状態)。このとき、操作部36と弁部材26との間にどの程度の大きさの隙間があるかわからない。そのため、まず、調節部材27を上記とは逆方向に回すことで操作部36を下降させ、バネ29で付勢されている弁部材26を操作部36で下方(基端側方向)へ押して移動させ検出弁機構22を開弁の状態とする。これにより、供給路25の圧力は低下する。その後、調節部材27を回すことで操作部36を少しずつ上方へ移動させていく。供給路25の圧力が上昇した瞬間、またはその少し後、調節部材27を止めて調節部材27を操作ロッド21に固定する。このようにして、操作部36と弁部材26との間に僅かな隙間が形成されるようにする。
【0158】
図20のロック状態から図19Aのリリース状態へ位置決め装置を切り換えるときは、ロック室9の圧油を排出するとともに、リリース室8に圧油を供給する。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、リリース室8に供給された圧油の力によって下降していく。出力ロッド14が下降すると、出力ロッド14に形成されている退避溝47がボール44に対面する位置に移動し、ボール44が柱状部2aの外周面よりも径方向の内方へ移動可能となる。弁部材26の弁面30は弁座37から離間され、検出弁機構22は開弁される。
【0159】
上記実施形態の位置決め装置は、第9実施形態の位置決め装置と同様に次の長所を有する。
【0160】
上記実施形態の位置決め装置によると、その操作ロッド21等のロック位置を検出できる。また、ワークパレットWPに設けられた孔5の寸法に誤差があることで、操作ロッド21等のロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合がある。ロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合に、調節部材27の固定位置を調整することで、その誤差を小さくできる。また、位置決め装置において組み立て誤差が生じている場合にも、ロック位置検出のタイミングに誤差が生じるところ、調節部材27の固定位置を調整することで、ロック位置検出のタイミングの誤差を小さくできる。ロック位置検出のタイミングとは、弁部材26の弁面30が弁座37に当接するタイミング、言い換えれば、検出弁機構22が閉弁するタイミングのことである。
【0161】
(第11実施形態)
図21Aから図22は、第11実施形態を示す。
【0162】
第11実施形態では、第9実施形態と同様、リリース室8とロック室9とが第7実施形態に対して上下逆となる。第11実施形態では、ピストン7の下側にロック室9が形成されるとともに、ピストン7の上側にリリース室8が形成される。ロック室9に連通するロック用の給排路11が第1ハウジング2に設けられる。リリース室8に連通するリリース用の給排路10が第1ハウジング2に設けられる。リリース室8にバネ12(付勢手段)が配置される。バネ12は、ピストン7を下方(基端側方向)へ付勢する。ピストン7とリリース室8とロック室9とバネ12とによって油圧シリンダ(駆動手段)が構成される。バネ12は無くてもよい。
【0163】
第7実施形態と第11実施形態とは類似する。第7実施形態と第11実施形態との相違点は、リリース室8とロック室9とが上下逆であることに加えて、位置決め装置の先端部の構成である。位置決め装置の先端部の構成について、第9実施形態と第11実施形態とは同じである。そのため、第11実施形態の位置決め装置の先端部の構成の説明は割愛する。
【0164】
上記構成の位置決め装置は次のように動作する。
【0165】
図21Aのリリース状態では、ロック室9の圧油が排出されているとともに、リリース室8に圧油が供給されている。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが下限位置に移動している。出力ロッド14が下降しているので、柱状部2aのボール44は退避溝47内に移動可能となっている。
【0166】
このとき、バネ29が弁部材26を下限位置に押し下げている。そのため、弁部材26の弁面30が弁座40に当接され(図21B参照)、検出弁機構22は閉弁している。この状態で、供給路25を経由して弁室24に圧縮空気が供給されると、弁室24の圧力が上昇する。
【0167】
ワークパレットWPを何らかの昇降手段または自重によって下降させると、ワークパレットWPは、その孔5部分で柱状部2aとボール44とに外嵌められていく。
【0168】
図21Aのリリース状態から図22のロック状態へ位置決め装置を切り換えるときは、リリース室8の圧油を排出するとともに、ロック室9に圧油を供給する。すると、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、ロック室9に供給された圧油の力によって、バネ12の付勢力に抗して上昇していく。出力ロッド14が上昇すると、出力ロッド14に形成されている押出し面48が柱状部2aのボール44を径方向の外方へ押し出す。その結果、ボール44がワークパレットWPの孔5の内周面を押す。これにより、位置決め装置は、図22のロック状態となる。
【0169】
(検出弁機構22の事前調整)
位置決め装置を動作させる前(上記のようにして位置決め装置を実際に使用する前)、次のような事前調整が行われる。
【0170】
リリース状態にした位置決め装置の柱状部2aとボール44とにワークパレットWPの孔5部分を外嵌めした後、通常使用時と同様に、位置決め装置をロック状態とする。
【0171】
事前調整におけるこのロック状態で、供給路25に圧縮空気が供給される。バネ29で付勢されている弁部材26の弁面30が弁座40に当接して検出弁機構22が閉弁していると、弁室24の圧力が所定の設定値を上回る(圧力が高くなる)。この場合、調節部材27を回すことで調節部材27を第3ハウジング4の外へ出していき、弁室24の圧力が低下した瞬間、またはその少し後、調節部材27を止めて調節部材27を第2ハウジング3に固定する。弁面30と調節部材27の弁座40との間に僅かな隙間が形成される。弁面30と弁座40との間に隙間が生じているか否かを容易に確認するため、調節部材27の、弁座40が形成されている端部は、第2ハウジング3の基端部から突出していることが好ましい。
【0172】
一方、事前調整におけるロック状態において、供給路25に圧縮空気が供給されても弁室24の圧力が上昇しない場合、弁部材26の弁面30が弁座40から離間された状態にあるということである(検出弁機構22が開弁の状態)。このとき、弁面30と弁座40との間にどの程度の大きさの隙間があるかわからない。そのため、まず、調節部材27を上記とは逆方向に回すことで調節部材27を第3ハウジング4のへ押し込んでいき、バネ29で付勢されている弁部材26の弁面30に弁座40を当接させて検出弁機構22を閉弁の状態とする。これにより、弁室24の圧力は上昇する。その後、調節部材27を回すことで調節部材27を少しずつ下方へ移動させていく。弁室24の圧力が低下した瞬間、またはその少し後、調節部材27を止めて調節部材27を第2ハウジング3に固定する。このようにして、弁面30と弁座40との間に僅かな隙間が形成されるようにする。なお、位置決め装置をリリース状態にして、リリース状態において弁室24の圧力が上昇することを確認するとよりよい。
【0173】
上記のような事前調整を位置決め装置に行っておくと、位置決め装置を実際に使用して、位置決め装置が図22に示すロック状態となったとき、弁部材26の弁面30が弁座40から適切に離間され、検出弁機構22は開弁される。この状態で、供給路25を経由して弁室24に圧縮空気が供給されると、圧縮空気は、弁部材26と調節部材27との間を通って外部へ排出される。そのため、弁室24の圧力はほとんど上昇しない。弁室24の圧力が所定の設定値を下回ることを圧力センサ(不図示)は検出する。これにより、位置決め装置のロック状態(操作ロッド21等のロック位置)が検出される。
【0174】
図22のロック状態から図21Aのリリース状態へ位置決め装置を切り換えるときは、ロック室9の圧油を排出するとともに、リリース室8に圧油を供給する。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、リリース室8に供給された圧油の力およびバネ12の付勢力によって下降していく。出力ロッド14が下降すると、出力ロッド14に形成されている退避溝47がボール44に対面する位置に移動し、ボール44が柱状部2aの外周面よりも径方向の内方へ移動可能となる。弁部材26の弁面30は弁座40に上方から当接され、検出弁機構22は閉弁される。
【0175】
上記実施形態の位置決め装置は、第9実施形態の位置決め装置と同様に次の長所を有する。
【0176】
上記実施形態の位置決め装置によると、その操作ロッド21等のロック位置を検出できる。また、ワークパレットWPに設けられた孔5の寸法に誤差があることで、操作ロッド21等のロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合がある。ロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合に、調節部材27の固定位置を調整することで、その誤差を小さくできる。また、位置決め装置において組み立て誤差が生じている場合にも、ロック位置検出のタイミングに誤差が生じるところ、調節部材27の固定位置を調整することで、ロック位置検出のタイミングの誤差を小さくできる。ロック位置検出のタイミングとは、弁部材26の弁面30が弁座40から離間するタイミング、言い換えれば、検出弁機構22が開弁するタイミングのことである。
【0177】
(第12実施形態)
図23Aから図24は、第12実施形態を示す。
【0178】
第12実施形態では、第9実施形態と同様、リリース室8とロック室9とが第6実施形態に対して上下逆となる。第12実施形態では、ピストン7の下側にロック室9が形成されるとともに、ピストン7の上側にリリース室8が形成される。ロック室9に連通するロック用の給排路11が第1ハウジング2に設けられる。リリース室8に連通するリリース用の給排路10が第1ハウジング2に設けられる。ピストン7とリリース室8とロック室9とによって油圧シリンダ(駆動手段)が構成される。
【0179】
第8実施形態と第12実施形態とは類似する。第8実施形態と第12実施形態との相違点は、リリース室8とロック室9とが上下逆であることに加えて、位置決め装置の先端部の構成である。位置決め装置の先端部の構成について、第9実施形態と第12実施形態とは同じである。そのため、第12実施形態の位置決め装置の先端部の構成の説明は割愛する。
【0180】
上記構成の位置決め装置は次のように動作する。
【0181】
図23Aのリリース状態では、ロック室9の圧油が排出されているとともに、リリース室8に圧油が供給されている。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが下限位置に移動している。出力ロッド14が下降しているので、柱状部2aのボール44は退避溝47内に移動可能となっている。
【0182】
このとき、弁部材26の弁面30が大径部38aの弁座41から離間され(図23B参照)、検出弁機構22は開弁している。この状態で、供給路25に圧縮空気が供給されると、圧縮空気は、弁室24、および調節部材27に設けられた孔42を通って外部へ排出される。そのため、弁室24の圧力はほとんど上昇しない。
【0183】
ワークパレットWPを何らかの昇降手段または自重によって下降させると、ワークパレットWPは、その孔5部分で柱状部2aとボール44とに外嵌められていく。
【0184】
図23Aのリリース状態から図24のロック状態へ位置決め装置を切り換えるときは、リリース室8の圧油を排出するとともに、ロック室9に圧油を供給する。すると、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、ロック室9に供給された圧油の力によって上昇していく。出力ロッド14が上昇すると、出力ロッド14に形成されている押出し面48が柱状部2aのボール44を径方向の外方へ押し出す。その結果、ボール44がワークパレットWPの孔5の内周面を押す。これにより、位置決め装置は、図24のロック状態となる。
【0185】
ロック状態となるとき、大径部38aの弁座41が弁部材26の弁面30に当接され、検出弁機構22は閉弁される。この状態で、供給路25に圧縮空気が供給されると、弁室24の圧力が上昇する。この上昇圧力が所定の設定値を上回ることを圧力センサ(不図示)は検出する。これにより、位置決め装置のロック状態(操作ロッド21等のロック位置)が検出される。
【0186】
(検出弁機構22の事前調整)
位置決め装置を動作させる前(上記のようにして位置決め装置を実際に使用する前)、次のような事前調整が行われる。
【0187】
リリース状態にした位置決め装置の柱状部2aとボール44とにワークパレットWPの孔5部分を外嵌めした後、通常使用時と同様に、位置決め装置をロック状態とする。
【0188】
事前調整におけるこのロック状態で、供給路25に圧縮空気が供給される。弁室24の圧力が上昇しない場合、調節部材27を回すことで調節部材27を少しずつ下降させていく。調節部材27の下降に伴い、調節部材27で受け止められているとともにバネ29で付勢されている弁部材26も下降していく。弁部材26が下降してその弁面30が大径部38aの弁座41に当接すると弁室24の圧力は上昇する。弁室24の圧力が上昇した瞬間、またはその少し後、調節部材27を止めて調節部材27を第2ハウジング3に固定する。
【0189】
一方、事前調整におけるロック状態において、供給路25に圧縮空気が供給されて弁室24の圧力が上昇する場合、弁面30と弁座41とが当接された状態にあるということである(検出弁機構22が開弁の状態)。このとき、弁面30と弁座41とが当接していてもその状態で弁部材26が比較的大きく上昇しているとロック位置検出のタイミングはロック位置とずれる。そのため、まず、調節部材27を上記とは逆方向に回すことで調節部材27を上昇させ、バネ29で付勢されている弁部材26の弁面30を弁座41から離間させて検出弁機構22を開弁の状態とする。これにより、弁室24の圧力は低下する。その後、調節部材27を回すことで調節部材27を少しずつ下降させていく。弁部材26が下降してその弁面30が大径部38aの弁座41に当接すると弁室24の圧力は上昇する。弁室24の圧力が上昇した瞬間、またはその少し後、調節部材27を止めて調節部材27を第2ハウジング3に固定する。このようにして、ロック位置検出のタイミングを調整する。
【0190】
図24のロック状態から図23Aのリリース状態へ位置決め装置を切り換えるときは、ロック室9の圧油を排出するとともに、リリース室8に圧油を供給する。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、リリース室8に供給された圧油の力によって下降していく。出力ロッド14が下降すると、出力ロッド14に形成されている退避溝47がボール44に対面する位置に移動し、ボール44が柱状部2aの外周面よりも径方向の内方へ移動可能となる。弁部材26の弁面30から弁座41は離間され、検出弁機構22は開弁される。
【0191】
上記実施形態の位置決め装置は、第9実施形態の位置決め装置と同様に次の長所を有する。
【0192】
上記実施形態の位置決め装置によると、その操作ロッド21等のロック位置を検出できる。また、ワークパレットWPに設けられた孔5の寸法に誤差があることで、操作ロッド21等のロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合がある。ロック位置検出のタイミングに誤差が生じている場合に、調節部材27の固定位置を調整することで、その誤差を小さくできる。また、位置決め装置において組み立て誤差が生じている場合にも、ロック位置検出のタイミングに誤差が生じるところ、調節部材27の固定位置を調整することで、ロック位置検出のタイミングの誤差を小さくできる。ロック位置検出のタイミングとは、弁受け部材38の弁座41が弁部材26の弁面30に当接するタイミング、言い換えれば、検出弁機構22が閉弁するタイミングのことである。
【0193】
(第13実施形態)
図25図26は、第13実施形態を示す。第5実施形態と第13実施形態とは類似する。第5実施形態および第13実施形態は、いずれも、ピストン7が下方(基端側方向)へ移動することでロック状態となる装置である。第5実施形態と第13実施形態との相違点は、位置決め装置の先端部の構成である。第13実施形態の位置決め装置の先端部は次のように構成される。
【0194】
第1ハウジング2の柱状部2aの周壁に複数のガイド孔43が周方向へ所定間隔をあけて形成される。各ガイド孔43に、押圧部材としてのロック部材49(柱状部材)が挿入される。ガイド孔43によって、出力ロッド14の径方向へ各ロック部材49が移動可能に支持される。
【0195】
ロック部材49の出力ロッド14側の面は、下方(基端側方向)へ向かうにつれて出力ロッド14の軸心に近づく傾斜面49aとされる。本実施形態では、3つのロック部材49が各ガイド孔43にそれぞれ1つずつ挿入されるが、ロック部材49は3つに限定されない。
【0196】
傾斜面49aに先端側から係合する楔面14aが出力ロッド14の先端部に形成される。楔面14aは、ロック部材49の数に対応して3つ設けられる。本実施形態では、楔面14aおよび傾斜面49aはいずれも平面によって構成されている。3つのロック部材49の下部および柱状部2aには、ゴムなどの弾性材料からなる薄肉のリング50が装着される。リング50の弾性力によって、各ロック部材49は、出力ロッド14の軸心へ向けて半径方向の内方へ付勢される。
【0197】
第1実施形態の位置決め装置と第13実施形態の位置決め装置との動作の違いは、位置決め装置の先端部の押圧部材部分の動きのみであり、検出弁機構22の動作は同じである。また、第13実施形態における検出弁機構22の事前調整の方法は、第1実施形態と同じである。そのため、第13実施形態の位置決め装置の動作については押圧部材部分の動きのみ説明する。
【0198】
図25のリリース状態では、ロック室9の圧油が排出されているとともに、リリース室8に圧油が供給されている。これにより、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが上限位置に移動している。ロック部材49は、リング50の弾性力によって出力ロッド14の軸心方向へ移動している(縮径状態とされている)。
【0199】
図25のリリース状態から図26のロック状態へ位置決め装置を切り換えるときは、リリース室8の圧油を排出するとともに、ロック室9に圧油を供給する。すると、ピストン7と出力ロッド14と操作ロッド21とが、ロック室9に供給された圧油の力およびバネ12の付勢力によって下降していく。出力ロッド14が下降すると、出力ロッド14の楔面14aによってロック部材49は半径方向の外方へ移動される。その結果、ロック部材49がワークパレットWPの孔5の内周面を押す。これにより、位置決め装置は、図26のロック状態となる。
【0200】
押圧部材としてのボール44を用いた第5実施形態から第12実施形態の場合と異なり、ロック部材49は回転しない。そのため、ワークパレットWPを持ち上げる方向に作用する力はワークパレットWPの孔5に作用しない。ロック部材49は、ワークパレットWPの孔5の内周面に当接する面積がボール44に比べて広いので、ロック部材49によると、ワークパレットWPの孔5の内周面に作用する力を分散させることができる(第1実施形態から第4実施形態に示す押圧部材18においても同様)。
【0201】
第13実施形態の位置決め装置は、第5実施形態の位置決め装置と同様の長所を有する。
【0202】
図示を省略するが、第6実施形態から第8実施形態の位置決め装置の先端部を、それぞれ、第13実施形態の位置決め装置の先端部に代えてもよい。
【0203】
また、第13実施形態の位置決め装置のロック部材49について、ロック部材49の出力ロッド14側の面である傾斜面49aは、下方(基端側方向)へ向かうにつれて出力ロッド14の軸心に近づくことに代えて、上方(先端側方向)へ向かうにつれて出力ロッド14の軸心に近づく傾斜面49aとされてもよい。当該傾斜面49aに先端側から係合する楔面14aも同様である。このように変形すると、押圧部材として柱状部材を備える位置決め装置は、第9実施形態の位置決め装置と同じく、ピストン7が上方(先端側方向)へ移動することでロック状態となる装置となる。さらには、第10実施形態から第12実施形態の位置決め装置の先端部を、それぞれ、本段落に記載の変形例(不図示)のような、上方(先端側方向)へ向かうにつれて出力ロッド14の軸心に近づく傾斜面49aを有するロック部材等から構成された先端部に代えてもよい。このように変形すると、ピストン7が上方(先端側方向)へ移動することでロック状態となる装置となる。
【0204】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上記実施形態の要素を適宜組み合わせたり、上記実施形態に種々の変更を加えたりすることが可能である。
【0205】
例えば、上記の実施形態は次のように変更可能である。
【0206】
位置決め装置が固定される固定台は、工作機械のテーブルに固定されたベースプレートBPに限定されず、その他の固定台であってもよい。
【0207】
位置決め対象物は、ワークパレットWPに限られず、ワークまたは金型などであってもよい。
【0208】
位置決め装置を構成する駆動手段として、油圧シリンダに代えて空圧シリンダが用いられてもよい。すなわち、ピストン7(位置決め装置)を駆動する圧力流体は、圧油(油)等の液体に代えて、圧縮空気等の圧縮ガス(気体)であってもよい。
【0209】
外傾斜面17は、柱状部2aの外周面の全体にテーパー状に形成されるのに代えて、柱状部2aの外周面の一部分に平面状に形成されてもよい。
【0210】
押圧部材18は、外傾斜面17に周方向へ環状に配置されるのに代えて、複数の押圧部材が外傾斜面17に周方向へ所定の間隔をあけて配置されてもよい。
【0211】
弁室24に供給される圧力流体は、圧縮空気に代えて、他の気体、または圧油や水等の液体であってもよい。
【0212】
付勢手段は、バネ29に代えて、ゴム等の弾性部材などであってもよい。
【0213】
検出弁機構22の事前調整について、第1、第3実施形態の説明では、目視で行う場合の事前調整方法を記載した。検出弁機構22の事前調整は、目視で行うことに代えて、第2実施形態等の説明で記載した圧縮空気を用いた方法で行ってもよい(第5、第7、第13実施形態においても同様)。
【0214】
位置決め装置の設置姿勢は、縦向き姿勢に限定されない。位置決め装置の設置姿勢は、横向き姿勢、または斜め姿勢であってもよい。
【符号の説明】
【0215】
1:ハウジング、2a:柱状部、5:孔、7:ピストン、14:出力ロッド、17:外傾斜面、18:押圧部材、21:操作ロッド、22:検出弁機構、23a:弁座、24:弁室、26:弁部材、27:調節部材、27a:段差部、29:バネ(付勢手段)、30:弁面、36:操作部、37:弁座、38:弁受け部材、40:弁座、41:弁座、43:ガイド孔、44:ボール(押圧部材、球体)、49:ロック部材(押圧部材、柱状部材)WP:ワークパレット(位置決め対象物)
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B
図18
図19A
図19B
図20
図21A
図21B
図22
図23A
図23B
図24
図25
図26