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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162983
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】管理機
(51)【国際特許分類】
   A01B 33/08 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
A01B33/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023210885
(22)【出願日】2023-12-14
(31)【優先権主張番号】P 2023077245
(32)【優先日】2023-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100167830
【弁理士】
【氏名又は名称】仲石 晴樹
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】松澤 岳治
【テーマコード(参考)】
2B033
【Fターム(参考)】
2B033AA06
2B033AB01
2B033AB11
2B033AC04
2B033CA07
2B033CA22
2B033CA40
2B033ED04
(57)【要約】
【課題】ユーザが違和感を覚えない管理機を提供することである。
【解決手段】管理機100は、ハンドル30と、作業部20と、遮断部50とを備える。ハンドル30は、機体10に対して姿勢を変更可能である。作業部20は、機体10に支持され、動力が伝達されて作業を行う。遮断部50は、作業部20に伝達される動力を遮断可能である。遮断部50は、ハンドル30の姿勢に応じて動力を遮断する。遮断部50は、動力の遮断後にハンドル30の姿勢が変更された場合、動力の遮断状態を維持する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体に対して姿勢を変更可能なハンドルと、
前記機体に支持され、動力が伝達されて作業を行う作業部と、
前記作業部に伝達される前記動力を遮断可能な遮断部と
を備え、
前記遮断部は、
前記ハンドルの姿勢に応じて前記動力を遮断し、
前記動力の遮断後に前記ハンドルの姿勢が変更された場合、前記動力の遮断状態を維持する、管理機。
【請求項2】
前記ハンドルは、
前記作業部に前記動力が伝達される姿勢を示す第1姿勢と、
前記遮断部が前記作業部への前記動力を遮断する姿勢を示す第2姿勢と
に変更され、
前記第2姿勢は、前記第1姿勢よりも前記機体との間隔が狭い、請求項1に記載の管理機。
【請求項3】
前記遮断部は、
前記動力を前記作業部に接続する状態と切断する状態に切り換えるクラッチと、
前記ハンドルの姿勢を前記クラッチに伝達する伝達部と
を有し、
前記クラッチは、前記ハンドルの前記第2姿勢への変化が伝達された場合、前記動力を切断する、請求項2に記載の管理機。
【請求項4】
前記伝達部は、
前記ハンドルの姿勢に応じて回転する回転部と、
前記回転部と前記クラッチとの間を連携する連携部と
を有する、請求項3に記載の管理機。
【請求項5】
前記第2姿勢は、複数の第3姿勢を含み、
前記複数の第3姿勢のそれぞれは、前記ハンドルと前記機体との第1方向に向かう距離が異なり、
前記第1方向は、前記ハンドルから前記機体に向かう方向を示す、請求項4に記載の管理機。
【請求項6】
前記回転部は、第1回転部と第2回転部とを含み、
前記第1回転部は、前記ハンドルが前記第2姿勢の場合に前記ハンドルに接触する接触部を固定する第1開口部を有し、
前記第2回転部は、前記ハンドルが前記第2姿勢の場合に前記ハンドルに接触する接触部を固定する第2開口部を有し、
前記第1開口部と前記第2開口部との前記第1方向の距離が異なる、請求項5に記載の管理機。
【請求項7】
前記回転部は、前記ハンドルが前記第2姿勢の場合に前記ハンドルに接触する接触部を固定する開口部を複数有し、
前記複数の開口部は、前記第1方向の距離が異なる、請求項5に記載の管理機。
【請求項8】
前記クラッチを接続する状態と切断する状態に操作する操作部をさらに備え、
前記遮断部は、前記ハンドルが前記第2姿勢の場合に前記操作部の操作を禁止する、請求項3に記載の管理機。
【請求項9】
動力が伝達されて走行する走行部と、
前記動力を前記走行部にギヤを介して伝達する動力伝達部と、
前記走行部の走行を制動する制動部と
をさらに備え、
前記制動部は、
前記ギヤに接触して前記走行部に伝達される前記動力を制限する接触部と、
前記ギヤの側面に接触する接触姿勢と、前記ギヤの側面から離隔する離隔姿勢とに前記接触部の姿勢を操作する制動操作部と
を有する、請求項1に記載の管理機。
【請求項10】
前記接触部は、前記ギヤに当接するピンを含み、
前記制動操作部は、
揺動可能なレバーと、
前記ピンを前記ギヤに向けて移動させるアームと、
前記レバーと前記アームを連結するワイヤと
を有し、
前記レバーは、前記ピンの姿勢を切り替える、請求項9に記載の管理機。
【請求項11】
前記ギヤは、前記ギヤの回転軸の延びる方向に貫通する穴を有し、
前記ピンは、前記接触姿勢において、前記穴に進入される、請求項10に記載の管理機。
【請求項12】
前記動力を前記走行部に伝達する状態と、前記動力を前記走行部に伝達しない状態とに操作する第2操作部をさらに備え、
前記レバーは、
前記ピンが前記穴に進入された際に前記第2操作部に接触すると共に、
前記動力を前記走行部に伝達しない状態から前記動力を前記走行部に伝達する状態への前記第2操作部による操作を制限する、請求項10または請求項11に記載の管理機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、管理機を旋回する際、ハンドルの位置を下方に移動させた後、作業部を上方に持ち上げて管理機を旋回させる。特許文献1に記載の管理機は、ハンドルの位置を下方に移動させた場合、作業部に伝達される動力が遮断され、ハンドルの位置を上方に戻した場合、作業部に動力が伝達される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平04-033692号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の管理機では、ユーザがハンドルの位置を上方に戻した場合、作業開始の意思がない場合であっても、ユーザの意思に反して作業部に動力が伝達される虞がある。
【0005】
本発明は、ユーザが違和感を覚えない管理機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る管理機は、ハンドルと、作業部と、遮断部とを備える。前記ハンドルは、機体に対して姿勢を変更可能である。前記作業部は、前記機体に支持され、動力が伝達されて作業を行う。前記遮断部は、前記作業部に伝達される前記動力を遮断可能である。前記遮断部は、前記ハンドルの姿勢に応じて前記動力を遮断する。前記遮断部は、前記動力の遮断後に前記ハンドルの姿勢が変更された場合、前記動力の遮断状態を維持する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザが違和感を覚えない管理機が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る管理機の側面図である。
図2】機体の内部を示す側面図である。
図3】機体の作業部側部分示す断面図である。
図4】回転部と連携部とを示す側面図である。
図5】作業レバーの斜視図である。
図6】作業時の変更部を示す断面図である。
図7】旋回時の変更部を示す断面図である。
図8】作業時のハンドルと伝達部とを示す図である。
図9】旋回時のハンドルと伝達部とを示す図である。
図10】過渡時のハンドルと伝達部とを示す図である。
図11】回転部の変形例を示す図である。
図12】回転部の別の変形例を示す図である。
図13】回転部の別の変形例を示す斜視図である。
図14】制動部を含む走行部の斜視図である。
図15】制動部を含む走行部の断面図である。
図16】制動レバーとクラッチレバーとを示す斜視図である。
図17】非駐車状態を示す側面図である。
図18】駐車状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係る管理機100を説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
本実施形態では、理解を容易にするために、前後方向X、左右方向Y、および上下方向Zを記載することがある。前後方向Xは、前方X1および後方X2を含む。前方X1は、管理機100が前進する方向である。後方X2は、前方X1の反対方向である。左右方向Yは、左方Y1および右方Y2を含む。左方Y1は、管理機100の前端に向かって左手の方向である。右方Y2は、左方Y1の反対方向である。上下方向Zは、上方Z1および下方Z2を含む。上方Z1は、鉛直上方向である。下方Z2は、上方Z1の反対方向である。
【0011】
図1は、実施形態に係る管理機100の側面図である。
【0012】
図1に示すように、管理機100は、機体10と、作業部20と、ハンドル30とを備える。
【0013】
機体10は、管理機100のフレームを構成する。機体10は、動力源1と、車輪2と、作業部20と、ハンドル30とを支持する。
【0014】
作業部20は、土壌を耕うんする。作業部20は、耕うんケース12と、耕うん軸14と、耕うん爪21と、作業ケース22とを有する。作業部20は、機体10に支持され、動力が伝達されて作業を行う。
【0015】
耕うん軸14は、軸心の周方向W1に回転する。耕うん軸14は、耕うんケース12の下方Z2側に配置され、左右方向Yに延びる。耕うん軸14の左方Y1側部分および右方Y2側部分には、複数の耕うん爪21が配置される。
【0016】
複数の耕うん爪21は、左右方向Yにおいて互いに異なる位置に着脱可能に固定されている。各耕うん爪21は、耕うん軸14とともに回転する。その結果、管理機100が前進中に、作業部20により土壌を耕うんすることが可能となる。
【0017】
作業ケース22は、複数の耕うん爪21の一部を覆う部材である。作業ケース22は、回転する各耕うん爪21と接触しないように設けられる。耕うん爪21の軌跡は、左右方向Yからの平面視で円形である。実施形態では、作業ケース22は、周方向W1において、各耕うん爪21の移動軌跡の前方X1の端部から上端を通って後方X2の端部まで覆う。
【0018】
ハンドル30は、管理機100を走行および作業させる操縦部である。ハンドル30は、機体10の上方Z1側部分に支持される。ハンドル30は、一端部と他端部とが機体10に対して支持される。ハンドル30は、上下方向Zに回転する。ハンドル30は、機体10に対して姿勢を変更可能である。ハンドル30は、後方X2側部分に、クラッチレバー31と、作業レバー32と、昇降レバー33とを有する。クラッチレバー31は、走行および作業の動力を接続または遮断する。クラッチレバー31は、例えば、「第2操作部」に相当する。
【0019】
作業レバー32は、作業部20への動力を接続または遮断する。作業レバー32は、下方Z2側の端部がハンドル30に支持される。作業レバー32は、下方Z2側の端部を中心として前後方向Xに回転可能である。作業レバー32の下方Z2側の端部には、ワイヤ34の一端が連結される。
【0020】
昇降レバー33は、機体10に対するハンドル30の姿勢を固定または解除する。昇降レバー33は、前方X1側の端部を中心として上下方向Zに回転可能である。昇降レバー33の前方X1側の端部には、ワイヤ35の一端が連結される。ワイヤ35の他端は、変更部80に連結される。変更部80は、機体10に対するハンドル30の姿勢の変化を制限する。昇降レバー33が把持された場合、変更部80は、機体10に対するハンドル30の回転を許容する。昇降レバー33が解放された場合、変更部80は、機体10に対するハンドル30の回転を制限する。
【0021】
図2および図3を参照して、機体10について詳細に説明する。図2は、機体10の内部を示す側面図である。図3は、機体10の作業部20側の部分を示す断面図である。図1に示すように、下方Z2は、ハンドル30から機体10に向かう方向を示す。換言すれば、下方Z2は、鉛直下方の地面Gに向かう方向である。下方Z2は、「第1方向」の一例に相当する。
【0022】
動力源1は、走行および作業を行う動力を発生する。動力源1は、例えば、エンジンである。動力源1は、管理機100を走行させる。また、動力源1は、作業部20を駆動して作業させる。動力源1は、フレーム3に固定される。フレーム3は、機体10の前方X1側端部に固定される。動力源1の動力は、ベルト機構4を介して車輪2および作業部20に伝達される。
【0023】
図1に示すように、ベルト機構4は、ベルト5と、第1プーリ6と、第2プーリ7と、第3プーリ8とを有する。ベルト5は、第1プーリ6と第2プーリ7との間に掛け渡される。第1プーリ6は、動力源1の出力軸(図示略)に固定される。第2プーリ7は、入力軸9に固定される。第3プーリ8は、ベルト5に対して押圧力を付与する。第3プーリ8は、押圧力の調整によってベルト5を緊張または弛緩する。第3プーリ8は、クラッチレバー31に連動して作動する。
【0024】
クラッチレバー31は、前方X1側端部がハンドル30に対して回転可能に支持される。クラッチレバー31は、ハンドル30に対して上下方向Zに回転する。ユーザがクラッチレバー31とハンドル30とを把持した場合、クラッチレバー31とハンドル30とが接近する。この場合、第3プーリ8は、オン操作され、ベルト5を押圧してベルト5を緊張させる。動力は、動力源1から入力軸9にベルト5を介して伝達される。ユーザがクラッチレバー31とハンドル30とを解放した場合、クラッチレバー31とハンドル30とが離隔する。この場合、第3プーリ8は、オフ操作され、ベルト5から離れる方向に移動してベルト5を弛緩させる。動力は、動力源1から入力軸9にベルト5を介して伝達されない。つまり、クラッチレバー31は、動力のオン状態と、オフ状態とを切り替える。
【0025】
図2に示すように、機体10は、走行ケース11と、耕うんケース12とを有する。機体10は、入力軸9と、車軸13と、耕うん軸14とを有する、さらに、機体10は、第1軸41と、第2軸42と、第3軸43と、第1出力軸44と、第2出力軸45とを有する。走行ケース11は、走行に関わる部品を収容し、耕うんケース12は、耕うんに関わる部品を収容する。
【0026】
図3に示すように、入力軸9は、左右方向Yの一方側、例えば、左方Y1側に第2プーリ7を有する。入力軸9は、左右方向Yの他方側、例えば、右方Y2側に第1ギヤ91を有する。第1ギヤ91は、例えば、入力ギヤに相当する。
【0027】
第1軸41は、第2ギヤ411と、第3ギヤ412とを有する。第1軸41は、第1変速軸に相当する。第2ギヤ411は、第1変速ギヤに相当する。第3ギヤ412は、第2変速ギヤに相当する。第2ギヤ411は、第1ギヤ91に噛み合う。
【0028】
第2軸42は、第4ギヤ421と、第5ギヤ422と、第8ギヤ423とを有する。第2軸42は、例えば、中間軸に相当する。第4ギヤ421は、例えば、伝動ギヤに相当する。第5ギヤ422は、例えば、カウンタギヤに相当する。第4ギヤ421は、第2ギヤ411に噛み合う。第5ギヤ422は、第6ギヤ442と第1ギヤ91とに噛み合う。
【0029】
第1出力軸44は、第6ギヤ442と、クラッチ51と、第1スプロケット441とを有する。第1出力軸44は、例えば、パワーテイクオフ軸に相当する。第6ギヤ442は、例えば、パワーテイクオフ入力ギヤに相当する。第6ギヤ442は、第1出力軸44に回転自在に支持される。第6ギヤ442は、第5ギヤ422に常に噛み合う。第1出力軸44は、軸心方向、例えば、左右方向Yに複数の溝(図示略)を有するスプライン軸である。
【0030】
クラッチ51は、動力を作業部20に接続する状態と、動力を切断する状態に切り換える。クラッチ51は、中心側内周部に、スプラインに相当する左右方向Yに延びる複数の溝(図示略)を有する。クラッチ51のスプラインは、第1出力軸44のスプラインに噛み合う。クラッチ51は、第1出力軸44に対して左右方向Yに摺動可能である。クラッチ51が左方Y1に移動した場合、第6ギヤ442と第1出力軸44とが連結される。クラッチ51が右方Y2に移動した場合、第6ギヤ442と第1出力軸44との連結が解除される。
【0031】
耕うん軸14は、第2スプロケット141を有する。第2スプロケット141は、第1チェーン46の後方X2側の部分が巻回される。第1チェーン46は、前方X1側の部分が第1スプロケット441に巻回される。
【0032】
第3軸43は、カム部431と、付勢部432と、シフト部433とを有する。カム部431は、シフト部433を移動する。具体的には、カム部431は、第3軸43の回転運動をシフト部433の左右方向Yに向かう直線運動に変換する。シフト部433は、一端がカム部431に連結され、他端がクラッチ51に連結される。付勢部432は、第3軸43に挿通される。具体的には、付勢部432は、シフト部433の右方Y2に配置される。付勢部432は、シフト部433を左方Y1に付勢する。つまり、付勢部432は、シフト部433を介してクラッチ51を左方Y1に付勢する。換言すれば、付勢部432は、クラッチ51を締結させる方向に付勢する。図2および図3に示すように、第3軸43が、周方向W2に回転する場合、カム部431は、シフト部433を左方Y1に移動する。つまり、動力は、接続される。第3軸43が、周方向W3に回転する場合、カム部431は、シフト部433を右方Y2に移動する。つまり、動力は、切断される。
【0033】
図2に示すように、第2出力軸45は、第7ギヤ451と、スプロケット452(図15参照)とを有する。第7ギヤ451は、例えば、走行入力ギヤである。第7ギヤ451は、第8ギヤ423に噛み合う。
【0034】
図2に示すように、車軸13は、スプロケット131を有する。スプロケット131と第2出力軸45のスプロケット452には、第2チェーン47が掛け渡されている。動力源1の動力は、第2軸42を介して走行系と作業系とに分配される。
【0035】
図3に示すように、管理機100は、遮断部50を有する。遮断部50は、作業部20に伝達される動力を遮断する。具体的には、遮断部50は、ハンドル30の姿勢に応じて動力を遮断する。遮断部50は、クラッチ51を有する。
【0036】
図4を参照して、遮断部50について詳細に説明する。図4は、回転部60と連携部70とを示す側面図である。図4に示すように、遮断部50は、伝達部52を有する。伝達部52は、ハンドル30の姿勢をクラッチ51に伝達する。
【0037】
図4に示すように、ハンドル30の端部は、軸37によって機体10に支持される。軸37は、左右方向Yに交差する機体10の壁部10aに固定される。軸37は左右方向Yに延びるため、ハンドル30は、軸37を中心にして上下方向Zに回転する。遮断部50は、ハンドル30の姿勢に応じて作業部20に伝達される動力を遮断する。遮断部50は、動力の遮断後にハンドル30の姿勢が変更された場合、動力の遮断状態を維持する。
【0038】
以上により、ハンドル30が、動力を遮断する位置から元の位置に戻されても、動力が作業部20に伝達されない。つまり、ユーザに作業部20による作業を開始する意思がないにも関わらず、作業部20への動力の伝達を回避できる。その結果、ユーザが意図しない作業部20の作動によって、ユーザが違和感を覚えることを回避できる。
【0039】
ハンドル30は、第1姿勢P1と、第2姿勢P2とに変更される。ハンドル30が、前後方向Xに対して交差角度θ1の姿勢である場合、第1姿勢P1と規定される。ハンドル30が、前後方向Xに対して交差角度θ1よりも小さい交差角度θ2の姿勢である場合、第2姿勢P2と規定される。第1姿勢P1は、作業部20に動力が伝達される姿勢を示す。第2姿勢P2は、遮断部50が作業部20への動力を遮断する姿勢を示す。交差角度θ1および交差角度θ2は、90度未満であるため、ハンドル30と機体10との上下方向Zの間隔と見做すことができる。従って、第2姿勢P2は、第1姿勢P1よりも機体10との間隔が狭い。つまり、図4において実線で示すように、管理機100が、走行する状態で作業部20が作業する場合、ハンドル30は、第1姿勢P1に設定される。また、図4において二点鎖線で示すように、管理機100を旋回させる場合、ユーザは、旋回する前段階で、ハンドル30と機体10との上下方向Zの間隔を小さくする。ユーザは、ハンドル30と機体10との上下方向Zの間隔を小さくした状態で、ハンドル30を持ち上げて地面Gから作業部20を離間させる。ユーザは、地面Gから作業部20を離間させた状態で、管理機100を旋回する。ハンドル30を第2姿勢P2に移動して、管理機100を旋回させる場合、機体10と地面Gとを離間できる。その結果、機体10に支持される作業部20を地面Gから離間できるため、管理機100の移動が容易になる。
【0040】
図4に示すように、伝達部52は、回転部60と、連携部70とを有する。
【0041】
回転部60は、回転する。具体的には、回転部60は、ハンドル30の姿勢に応じて回転する。回転部60は、リンク61と、軸66と、ピン67とを有する。
【0042】
リンク61は、ハンドル30に接触して回転する。リンク61は、例えば、軸37よりも上方Z1に位置する。リンク61は、第1孔64と、第2孔65とを有する。第1孔64は、連携部70に連結される。第1孔64は、リンク61の前方X1側端部に配置される。第2孔65は、後方X2側部分に配置される。
【0043】
軸66は、左右方向Yに延びてリンク61の前後方向Xの中間部に配置される。軸66は、機体10の壁部10aに対してリンク61を回転可能に支持する。
【0044】
ピン67は、左右方向Yに延びてリンク61の後方X2側端部に配置される。ピン67は、ハンドル30に対して後方X2側位置で、且つ下方Z2側位置に配置される。ハンドル30が第1姿勢P1の場合、ピン67は、ハンドル30から下方Z2に離隔する。ハンドル30が第2姿勢P2に位置する前段階で、ピン67は、ハンドル30に接触する。ハンドル30が第2姿勢P2に到達するまで、リンク61は、軸66を回転中心として回転する。
【0045】
連携部70は、回転部60とクラッチ51との間を連携する。従って、ハンドル30の姿勢の変更を回転部60の回転動作に変換できる。つまり、ハンドル30とクラッチ51とが離間していても、ハンドル30の姿勢の変更をクラッチ51に伝達できる。その結果、ハンドル30の姿勢で、動力の断続が実行できる。
【0046】
連携部70は、軸37を間に挟んで回転部60の下方Z2に位置する。図4に示すように、連携部70は、アーム71と、ワイヤ72と、付勢部73とを有する。
【0047】
図3および図4に示すように、アーム71は、第3軸43の右方Y2側端部に連結される。アーム71は、第3軸43と一体的に軸心回りに回転する。アーム71は、第3軸43から前後方向Xに突出する。アーム71は、第1孔74と、第2孔75と、第3孔76とを有する。アーム71は、前後方向Xに突出する。
【0048】
第1孔74は、第3軸43よりも後方X2に位置する。第1孔74は、回転部60に連結される。第1孔74は、ワイヤ72を介して第1孔64に連結される。ハンドル30の第2姿勢P2への変化が伝達された場合、リンク61の第1孔64は、ハンドル30の第2姿勢P2への変化が伝達される前に比べて上方Z1に位置する。従って、第1孔74は、第1孔64に同期して、上方Z1に移動する。つまり、第3軸43が、周方向W3に回転するため、クラッチ51は、切断される。換言すれば、クラッチ51は、ハンドル30の第2姿勢P2への変化が伝達された場合、作業部20に伝達される動力を切断する。ハンドル30の姿勢の変更をクラッチ51に伝達できる。その結果、ハンドル30の姿勢の変さらに基づき作業部20に伝達される動力を遮断できる。
【0049】
第2孔75は、ワイヤ34の他端に接続される。クラッチ51を締結する場合、アーム71は、作業レバー32によって周方向W2に回転される。また、アーム71を周方向W2に回転させることで、リンク61をクラッチ51のオン状態に対応する位置に変更する。第2孔75とワイヤ34とを連結する場合、第2孔65を省略しても良い。なお、ワイヤ34の他端を第2孔65に連結することで、リンク61をクラッチ51のオン状態に対応する位置に変更できる。ワイヤ34の他端を第2孔65に連結する場合、第2孔75を省略しても良い。本実施形態では、第2孔75とワイヤ34とが連結された例を説明する。
【0050】
第3孔76は、ワイヤ36の他端に接続される。クラッチ51を解放する場合、アーム71は、作業レバー32によって周方向W3に回転される。以上のように、作業レバー32は、クラッチ51を締結するクラッチオン状態と、クラッチ51を解放するクラッチオフ状態とを切り替える。以下、クラッチ51が締結される状態をクラッチオン状態と記載し、クラッチ51が解放される状態をクラッチオフ状態と記載する。
【0051】
図4に示すように、付勢部73は、ワイヤ72の中間部に配置される。付勢部73は、例えば、圧縮スプリングである。付勢部73によって、所定状況が発生しても、アーム71に対する過度な入力を回避できる。所定状況とは、例えば、ハンドル30が第2姿勢P2よりも下方Z2に移動した場合、または、ハンドル30が第2姿勢P2よりも下方Z2に移動してストッパに衝突した場合等である。
【0052】
図5を参照して、作業レバー32について詳細に説明する。図5は、作業レバー32の斜視図である。
【0053】
作業レバー32は、クラッチ51を接続する状態と切断する状態に操作する。作業レバー32は、「操作部」の一例に相当する。図5に示すように、作業レバー32は、本体部321と、軸部322と、第1延長部323と、第2延長部324とを有する。作業レバー32は、ハンドル30の上方Z1側端部に配置される。作業レバー32は、上方Z1に向けて立ち上がっている場合、クラッチオフ状態である。作業レバー32は、前方X1に向けて倒れている場合、クラッチオン状態である。
【0054】
本体部321は、クラッチオフ状態のとき、上下方向Zに沿って延びる。本体部321は、下方Z2側部分が軸部322によってハンドル30に支持される。軸部322は、左右方向Yに延び、本体部321を第1状態S1と第2状態S2に切替可能に支持する。第1状態S1は、本体部321が上方Z1に向けて立ち上がっている姿勢である。第2状態S2は、本体部321が前方X1に向けて倒れている姿勢である。
【0055】
第1延長部323は、第1状態S1のとき、軸部322から下方Z2に延びる。第1延長部323の下方Z2側端部には、第1固定部323aが左右方向Yに突出する。第1状態S1のときの第1固定部323aは、第2状態S2のときの第1固定部323aよりも前方X1に位置する。第1固定部323aには、ワイヤ34の一端が取り付けられている。第1延長部323は、第2状態S2のとき、ワイヤ34を後方X2に引っ張る。
【0056】
第2延長部324は、第1状態S1のとき、軸部322から後方X2に延びる。第2延長部324の後方X2側端部には、第2固定部324aが左右方向Yに突出する。第1状態S1のときの第2固定部324aは、第2状態S2のときの第2固定部324aよりも後方X2に位置する。第2固定部324aには、ワイヤ36の一端が取り付けられている。第2延長部324は、第1状態S1のとき、ワイヤ36を後方X2に引っ張る。ワイヤ36の一端部には、例えば、バネ361が設けられる。軸部322と第2固定部324aとは、第1状態S1のとき、支点越えが生じる。支点越えは、力点に作用する力の向かう方向に支点が配置された状態であり、力点がバランスしている状態である。従って、作業レバー32は、第1状態S1に切替えられた場合、第1状態S1を安定的に維持する。
【0057】
図6から図8を参照して、変更部80について説明する。図6は、作業時の変更部80を示す断面図である。図7は、旋回時の変更部80を示す断面図である。図8は、作業時のハンドル30と伝達部52とを示す図である。
【0058】
図6および図7に示すように、変更部80は、作動部81と、保持部82とを有する。昇降レバー33は、ワイヤ35を介して作動部81に連結される。
【0059】
作動部81は、保持部82に連結する。図8に示すように、作動部81は、支持部83によりハンドル30に支持される。図6および図7に示すように、作動部81は、ホルダ811と、ピン812と、付勢部813とを有する。ホルダ811は、ピン812と、付勢部813とを収容する。ピン812は、ホルダ811の前方X1側に配置され、ホルダ811の前方X1側端部に対して進退可能である。ピン812の後方X2側端部は、ワイヤ35の他端が連結される。付勢部813は、ピン812の後方X2側端部とホルダ811の後方X2側端部との間に配置される。付勢部813は、ピン812を前方X1に向けて付勢する。
【0060】
図4に示すように、保持部82は、機体10に支持される。保持部82は、前後方向Xに延びる。図6および図7に示すように、保持部82は、上方Z1側端部と下方Z2端部とに後方X2に向かって突出する突出部821がそれぞれ形成されている。保持部82は、前後方向Xに貫通する4つの穴823、824、825、826を有する。穴823、824、825、826は、上方Z1から下方Z2に向かって均等間隔を空けて配置される。
【0061】
図6に示すように、ハンドル30が第1姿勢P1の場合、ピン812は、穴823に挿通される。図7に示すように、ハンドル30が第2姿勢P2の場合、ピン812は、穴826に挿通される。ハンドル30の位置がユーザに適していない場合、ピン812を穴824または穴825に挿通させた位置を第1姿勢P1にしても良い。
【0062】
図9および図10を参照して、旋回前後の操作手順を説明する。図9は、旋回時のハンドル30と伝達部52とを示す図である。図10は、過渡時のハンドル30と伝達部52とを示す図である。
【0063】
図8に示すように、作業部20の作業時、ハンドル30は、第1姿勢P1であり、作業レバー32は、第2状態S2である。クラッチオン状態であるため、動力は、車軸13および耕うん軸14に伝達される。管理機100を旋回させる場合、例えば、クラッチレバー31から手を放して、動力源1から入力軸9に向かう動力を遮断する。次に、変速レバー(図示略)を中立に切り替える。次に、昇降レバー33を把持する。ピン812は、ワイヤ35を介して後方X2に向けて引っ張られる。ピン812が穴823から抜けるため、ハンドル30は、第1姿勢P1から軸37を中心に回転する。ハンドル30は、昇降レバー33を把持した状態で移動させる。
【0064】
図9に示すように、ハンドル30を第2姿勢P2に移動した後、昇降レバー33の把持を停止する。図7に示すように、ピン812が穴826に挿通するため、ハンドル30は、機体10に対して固定される。なお、ハンドル30を第2姿勢P2に移動する場合、ハンドル30が、保持部82の突出部821まで過剰に回転しても、付勢部73が過剰な回転に起因する力を吸収する。
【0065】
ハンドル30が第2姿勢P2に移動する場合、ハンドル30は、ピン67に接触する。図4に示すように、ハンドル30とピン67との接触後、リンク61は、ハンドル30に同期して回転する。アーム71は、リンク61の回転に同期して周方向W3に回転する。従って、管理機100は、作業部20への動力が遮断されたクラッチオフ状態にされる。また、アーム71が周方向W3に回転するため、ワイヤ34が下方Z2に向かって引っ張られる。その結果、作業レバー32は、第2状態S2から第1状態S1に変更される。
【0066】
ユーザは、作業部20が停止した状態で、ハンドル30を持ち上げる。ハンドル30の持ち上げにより、作業部20が地面Gから離間する。ユーザは、作業部20が地面Gから離間した状態で管理機100を旋回させる。なお、ハンドル30とピン67とは、接触した状態を維持している。
【0067】
ユーザは、旋回の終了後、作業開始の意思はないが、ハンドル30を第1姿勢P1に戻すことがある。ユーザは、昇降レバー33を把持してピン812と穴826との連結を解除する。ユーザは、ハンドル30を第2姿勢P2から第1姿勢P1に移動する。図10に示すように、ハンドル30は、ピン67から離隔する方向に操作される。作業レバー32は、支点越えによって第1状態S1が安定的に維持される。その結果、作業開始の意思がないにも関わらず、作業部20に動力は伝達されない。作業を開始する場合、ユーザは、作業レバー32を第1状態S1に操作する。
【0068】
また、ユーザは、ハンドル30を戻さずに、作業レバー32を第1状態S1から第2状態S2に移動させようとすることがある。作業レバー32を第2状態S2に移動させる場合、ワイヤ34が引っ張られるため、アーム71が周方向W2に回転する。リンク61がアーム71に同期して回転しようとするが、ピン67がハンドル30に干渉するため、リンク61およびアーム71は回転が阻止される。換言すれば、遮断部50は、ハンドル30が第2姿勢P2の場合に作業レバー32の操作を禁止する。ハンドル30の位置が戻される前において作業部20の作動を制限する。その結果、ハンドル30の準備が完了した状態で作業部20を作動できる。
【0069】
図1に示すように、管理機100は、シート部材15をさらに備える。シート部材15は、可撓性を有する材料で作製される。材料は、典型的にはゴムである。シート部材15は、作業ケース22の後縁に取り付けられる。シート部材15は、耕うん爪21よりも後方X2に位置して耕うん爪21を後方から覆う。これにより、耕うん爪21の回転により生じうる後方への泥はねが防止される。シート部材15は、作業ケース22の後縁から後方斜め下方に向かって延びており、少なくとも上下方向Zと左右方向Yとに拡がっている。シート部材15は、例えば、矩形状に形成され、下部の厚みが上部の厚みよりも厚く設定される。具体的には、シート部材15の下部の厚みは、6mmに設定され、シート部材15の上部の厚みは、3mmに設定される。
【0070】
管理機100は、尾輪16と、尾輪アーム17とをさらに備える。尾輪16は、シート部材15よりも後方X2に位置する。尾輪16は、左右方向Yに沿う軸周りに回転可能に設けられる。尾輪アーム17は、作業ケース22の後側の左右方向Yの中央部に配置される。尾輪アーム17は、簡易畝立て作業時、前後方向Xに沿う軸心周りに回転される。尾輪アーム17は、簡易畝立て作業時、シート部材15の下部が前後方向Xに撓まないようにシート部材15を後方X2から押さえる。なお、尾輪アーム17は、シート部材15を直接押さえても良く、板材を介して押さえても良い。板材は、尾輪アーム17に予め装着されている。
【0071】
以上により、耕うん作業時、シート部材15の上部が後方X2に撓むため、盛り土が削られ難い。シート部材15の下部は撓み難いため、耕うん跡の均平性が高くなる。また、簡易畝立て作業時、シート部材15の下部は、尾輪アーム17に押さえられるため、溝ののり面を抑えて均平な溝を形成できる。
【0072】
図11を参照して、回転部60の変形例について説明する。図11は、回転部60の変形例を示す図である。但し、本実施形態と異なる事項を説明し、本実施形態と同じ事項についての説明は割愛する。変形例は、リンクの構成の点で本実施形態と異なる。
【0073】
図11に示すように、回転部60は、第1回転部60Aと第2回転部60Bとを含む。第1回転部60Aは、第1リンク61Aを有する。第2回転部60Bは、第2リンク61Bを有する。なお、理解を容易にするため、リンク61を第1リンク61Aおよび第2リンク61Bと重ねて示す。
【0074】
第1リンク61Aは、軸穴62と、ピン穴63Aと、第1孔64と、第2孔65Aとを有する。軸穴62には、軸66が挿通される。ピン穴63Aには、ピン67が固定される。ピン穴63Aは、「第1開口部」の一例に相当する。ピン67は、「接触部」の一例に相当する。
【0075】
第1リンク61Aは、リンク61よりも後方X2側部分が上方Z1に位置する。従って、軸穴62と第1孔64との点で、第1リンク61Aとリンク61は、上下方向Zの相違はない。図11に示すように、ピン穴63Aは、ピン穴63よりも距離d1離れて上方Z1に位置する。ハンドル30を第1姿勢P1から下方Z2に向かって操作する場合、第1リンク61Aのピン67は、リンク61のピン67よりも早い時期にハンドル30に接触する。つまり、第1回転部60Aは、ハンドル30が第2姿勢P2の場合にハンドル30に接触するピン67を固定するピン穴63Aを有する。
【0076】
第2リンク61Bは、軸穴62と、ピン穴63Bと、第1孔64と、第2孔65Bとを有する。軸穴62には、軸66が挿通される。ピン穴63Bには、ピン67が固定される。ピン穴63Bは、「第2開口部」の一例に相当する。
【0077】
第2リンク61Bは、リンク61よりも後方X2側部分が上方Z1に位置する。従って、軸穴62と第1孔64との点で、第2リンク61Bとリンク61は、上下方向Zの相違はない。図11に示すように、ピン穴63Bは、ピン穴63Aよりも距離d2離れて上方Z1に位置する。ハンドル30を第1姿勢P1から下方Z2に向かって操作する場合、第2リンク61Bのピン67は、第1リンク61Aのピン67よりも早い時期にハンドル30に接触する。つまり、第2回転部60Bは、ハンドル30が第2姿勢P2の場合にハンドル30に接触するピン67を固定するピン穴63Bを有する。
【0078】
ピン穴63Aとピン穴63Bとの上下方向Zの距離d2が異なる。第2姿勢P2を任意に設定することができる。よって、動力を遮断する位置を任意に設定することができる。その結果、操作性を改善できる。
【0079】
つまり、第2姿勢P2は、第2姿勢P2と異なる複数の第3姿勢P3を含む。従って、複数の第3姿勢P3のそれぞれは、ハンドル30と機体10との上下方向Zに向かう距離が異なる。よって、ハンドル30と機体10との距離が異なる場合でも、作業部20に伝達される動力を遮断できる。
【0080】
図12および図13を参照して、回転部60の別の変形例について説明する。図12は、回転部60の別の変形例を示す図である。図13は、回転部60の別の変形例を示す斜視図である。但し、本実施形態と異なる事項を説明し、本実施形態と同じ事項についての説明は割愛する。変形例は、リンクの構成の点で本実施形態と異なる。
【0081】
図12に示すように、回転部60は、第3回転部60Cを含む。第3回転部60Cは、第3リンク61Cを有する。第3リンク61Cは、軸穴62と、第1孔64とを有する。第3リンク61Cは、ピン穴63Cと、ピン穴63Dと、ピン穴63Eと、第2孔65Cと、第2孔65Dと、第2孔65Eとを有する。第3回転部60Cは、ハンドル30が第2姿勢P2の場合にハンドル30に接触する接触部を固定する開口部を複数有する。
【0082】
ピン穴63Dは、ピン穴63Cよりも距離d3離れて上方Z1に位置する。ピン穴63Eは、ピン穴63Dよりも距離d4離れて上方Z1に位置する。つまり、複数の開口部は、上下方向Zの距離が異なる。従って、単一の第3回転部60Cでも、動力を遮断する位置を任意に設定することができる。その結果、操作性を改善できる。
【0083】
図13に示すように、第3回転部60Cは、ピン67Cと、抜け止め部68とを有する。ピン67Cは、本体部671と、頭部672と、穴部673とを有する。本体部671は、円筒状に構成される。頭部672は、本体部671よりも大径に構成され、例えば、本体部671の左方Y1側端部に配置される。抜け止め部68は、例えば、スナップピンである。
【0084】
ピン穴63Cとピン穴63Dとピン穴63Eと、は同じ径を有する。ピン穴63Cとピン穴63Dとピン穴63Eとの径は、本体部671の径よりも大きく、頭部672の径よりも小さい。ピン穴63Cにピン67Cを取り付ける場合、ピン穴63Cにピン67Cを挿通し、穴部673に抜け止め部68を挿通する。ピン穴63Dおよびピン穴63Eにピン67Cを取り付ける場合も同様の手順である。第2姿勢P2を任意に変更することができる。
【0085】
図14から図18を参照して、管理機100の変形例について説明する。図14は、制動部500を含む走行部200の斜視図である。図15は、制動部500を含む走行部200の断面図である。図16は、制動レバー521とクラッチレバー31とを示す斜視図である。図17は、非駐車状態を示す側面図である。図18は、駐車状態を示す側面図である。
【0086】
図14および図15に示すように、管理機100は、走行部200と、動力伝達部400と、制動部500とをさらに備える。
【0087】
#請求項9の構成
走行部200は、管理機100を移動させる。走行部200は、動力源1から動力が伝達されて走行する。具体的には、走行部200は、車輪2(図1参照)を回転駆動させる。
【0088】
動力伝達部400は、動力を走行部200に伝達する。図3に示すように、具体的には、動力は、第2プーリ7から入力軸9に入力した後、第1軸41を介して第2軸42に伝達される。第2軸42に伝達された動力は、第8ギヤ423から第2出力軸45の第7ギヤ451(図2参照)に伝達される。図15に示すように、第2出力軸45のスプロケット452とデフケース(図示略)の外周に形成されたスプロケット131(図2参照)とは、第2チェーン47を介して連結される。車軸13とデフケースとが機械的に連結されているため、車輪2が回転駆動される。つまり、動力伝達部400は、ギヤを介して走行部200に動力を伝達する。第7ギヤ451は、例えば、「ギヤ」に相当する。
【0089】
制動部500は、管理機100を制動する。制動部500は、走行部200の走行を制動する。制動部500は、走行中の管理機100を制動する走行ブレーキと、管理機100の駐車状態を維持する駐車ブレーキとを含む。図14から図18に示すように、制動部500は、接触部510と、制動操作部520とを有する。
【0090】
接触部510は、動力源1から走行部200に伝達される動力を制限する。具体的には、接触部510は、第7ギヤ451に接触して走行部200に伝達される動力を制限する。第7ギヤ451は、動力伝達部400の一部の要素を構成する。
【0091】
制動操作部520は、接触部510の動作を操作する。制動操作部520は、ユーザにより操作される。制動操作部520は、接触姿勢と離隔姿勢とに接触部510の姿勢を操作する。接触姿勢では、接触部510が第7ギヤ451の面451cに接触する。離隔姿勢では、接触部510が第7ギヤ451の面451cから離隔する。これにより、管理機100の小型化を図りつつ、走行部200の制動を物理的に実行できる。具体的には、制動操作部520は、接触部510が第7ギヤ451の面451cに接触する接触姿勢と、接触部510が第7ギヤ451の面451cから離隔する離隔姿勢とに接触部510を操作するため、第7ギヤ451の径方向の内側領域に接触部510を配置することができる。つまり、第7ギヤ451の径方向の外側領域に接触部510が存在しないため、第7ギヤ451の径方向の小型化を図ることができる。なお、面451cは、例えば、「側面」に相当している。
【0092】
次に、制動部500について、詳細に説明する。図14および図15に示すように、接触部510は、ピン511と、付勢部512とを有する。
【0093】
ピン511は、第7ギヤ451の面451cに当接する。図2および図15に示すように、第7ギヤ451は、穴451aを有する。穴451aは、第7ギヤ451を左右方向Yに貫通する。つまり、第7ギヤ451は、回転軸である第2出力軸45の延びる方向に貫通する穴451aを有する。穴451aには、右方Y2の端部にテーパ部451bが形成されている。穴451aは、例えば、第2出力軸45を中心として周方向に複数配置されている。
【0094】
図14および図15に示すように、接触部510は、第7ギヤ451に当接するピンを含む。ピン511は、左右方向Yに延びる円柱形状である。ピン511は、第7ギヤ451の右方Y2に配置される。ピン511の軸心は、第2出力軸45の軸心と平行に配置される。ピン511の右方Y2の端部には、ワッシャ511bが配置される。ピン511の左方Y1の端部は、テーパ部511aを有し、第7ギヤ451の面451cに対向している。
【0095】
付勢部512は、ピン511を付勢する。付勢部512は、ピン511を第7ギヤ451の面451cから離隔させるように付勢する。付勢部512は、具体的には、圧縮スプリングである。付勢部512の径は、ワッシャ511bの外径よりも小さく、ピン511の外径よりも大きい。付勢部512には、ピン511が挿通される。付勢部512は、走行ケース11の右方Y2側の面とワッシャ511bとの間に配置される。
【0096】
図14から図18に示すように、制動操作部520は、制動レバー521と、アーム522と、ワイヤ523とを有する。
【0097】
図16から図18に示すように、制動レバー521は、左右方向Yに延びる軸部521aの回りに揺動可能である。軸部521aは、支持部525を介してハンドル30に支持される。軸部521aは、制動レバー521の基端部を支持部525に対して揺動可能に支持する。ユーザは、管理機100を駐車する際、制動レバー521を把持する。ユーザは、管理機100の駐車を解除する際、制動レバー521を解放する。管理機100が駐車状態の場合、制動レバー521は、上方Z1に位置する。管理機100が非駐車状態の場合、制動レバー521は、駐車状態の制動レバー521の位置よりも下方Z2に位置する。
【0098】
図16から図18に示すように、支持部525は、制動レバー521の軸部521aと、クラッチレバー31の軸部311とを支持する。支持部525は、ハンドル30の左方Y1の部分に固定される。具体的には、支持部525は、昇降レバー33を揺動可能に支持する取付部331の右方Y2に固定される。取付部331は、ハンドル30の下方Z2に固定される。
【0099】
軸部311は、クラッチレバー31を上下方向Zに揺動可能に支持する。軸部311の支持位置は、軸部521aの支持位置よりも上方Z1に位置する。クラッチレバー31の下部には、当接部312が配置される。
【0100】
当接部312は、駐車の際、制動レバー521に当接し、非駐車の際、制動レバー521から離隔する。当接部312は、クラッチレバー31の後方X2側の下部に固着されている。具体的には、当接部312は、クラッチレバー31の軸部311よりも下方Z2に配置される。
【0101】
制動レバー521は、当接部521bと、連結部521cとを有する。
【0102】
当接部521bは、軸部521aと制動レバー521の他端部との間に配置される。当接部521bは、非駐車の際、制動レバー521の後方X2側の端部から後方X2に突出している。当接部521bは、駐車の際、後側上方Z1に向けて突出している。これにより、当接部521bは、非駐車の際、ハンドル30から離隔した状態のクラッチレバー31の当接部312に当接する。
【0103】
連結部521cは、ワイヤ523の一端に連結される。連結部521cは、制動レバー521から右方Y2に突出する。連結部521cは、駐車の際、軸部521aの上方Z1に位置する。連結部521cは、非駐車の際、軸部521aの下方Z2に位置する。
【0104】
ワイヤ523は、制動レバー521と、アーム522の他端とを連結する。ワイヤ523の一端は、制動レバー521に固定され、ワイヤ523の他端は、アーム522の他端に固定される(図14参照)。
【0105】
アーム522は、ピン511を第7ギヤ451に向けて移動させる。図14および図15に示すように、アーム522は、ピン511を押圧する。アーム522は、上下方向Zに延びる軸部524に支持される。図14に示すように、軸部524は、走行ケース11の右方Y2側の壁部に固定される。軸部524は、アーム522の一端に挿通される。アーム522は、軸部524を回転中心として揺動する。アーム522は、突出部522aを有する。
【0106】
図14および図15に示すように、突出部522aは、ピン511の右方Y2側端部に接触する。突出部522aは、アーム522の一端と他端との間において、アーム522から左方Y1に突出する。
【0107】
アーム522の他端には、ワイヤ523の他端が連結される。これにより、アーム522は、駐車状態の際、ピン511を第7ギヤ451に接触させる接触姿勢にする。アーム522は、非駐車状態の際、ピン511を第7ギヤ451に接触させない離隔姿勢にする。換言すれば、制動レバー521は、ピン511の姿勢を切り替える。従って、制動レバー521は、ピン511の姿勢を切り替えるため、制動レバー521の操作でピン511を操作できる。その結果、制動レバー521を介したピン511の操作で、走行部200の制動を実行できる。
【0108】
図14から図18を参照して、制動部500の作動について説明する。
【0109】
図17に示すように、非駐車の際、制動レバー521の他端部は、軸部521aの鉛直下方Z2に位置する。当接部521bは、当接部312から離隔している。図14および図15に示すように、ピン511は、付勢部512によって右方Y2に付勢されている。ピン511の左方Y1側の端部は、第7ギヤ451から離隔している。
【0110】
駐車の際、ユーザは、制動レバー521を把持して制動レバー521の他端部を上方Z1に回転させる。図16および図18に示すように、駐車の際、制動レバー521の他端部は、軸部521aの後方X2に位置する。当接部521bは、当接部312の下方Z2側の端部に当接している。
【0111】
制動レバー521の他端部が上方Z1に回転した際、ワイヤ523が後方X2に引かれるため、アーム522が軸部524を回転中心として左方Y1に回転する。これにより、突出部522aがピン511を左方Y1に押圧する。その結果、ピン511が、第7ギヤ451に接触する。穴451aとピン511とが合致したタイミングで、ピン511のテーパ部511aが穴451aのテーパ部451bに誘導される。つまり、ピン511は、第7ギヤ451に対して接触姿勢において、穴451aに進入する。ピン511は、第7ギヤ451に設けられた穴451aに進入するため、穴451aに進入するピン511を介して走行部の制動を実行できる。なお、当初、穴451aとピン511とが合致しなくても、ピン511は、面451cの表面をすべる。穴451aとピン511とが合致したタイミングで、ピン511が穴451aに進入する。
【0112】
以上のように、制動レバー521は、ピン511が穴451aに進入した際にクラッチレバー31に接触する。これと同期して、制動レバー521は、クラッチレバー31による、動力を走行部200に伝達しない状態から動力を走行部200に伝達する状態への操作を制限する。つまり、クラッチレバー31は、動力を走行部200に伝達する状態と、動力を走行部200に伝達しない状態とに操作し、制動レバー521は、動力を伝達しない状態から動力を伝達する状態へのクラッチレバー31の操作を制限する。これにより、制動に連動して動力伝達を制限できる。
【0113】
以上、図面を参照して本開示の実施形態について説明した。ただし、本開示は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、または、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0114】
また、図面は、本開示の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本開示の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0115】
動力源1は、エンジンに限らず、電動機であってもよい。
【0116】
上記実施形態では、ハンドル30の姿勢の変更をハンドル30との直接の接触を介して検出したが、センサにより非接触で検出しても良い。この場合、ハンドル30の姿勢の変更の検出を受けて、クラッチ51をオフ状態にする作動部を別途準備する。
【0117】
上記実施形態では、ハンドル30の第1姿勢P1から第2姿勢P2への変更を受けて、作業レバー32が連結されたクラッチ51をオフ状態にしたが、クラッチ51とは異なるクラッチを別途設けても良い。
【0118】
上記実施形態では、ハンドル30の第1姿勢P1から第2姿勢P2への変更を受けて、クラッチ51をオフ状態にしたが、第3プーリ8によるベルト5に対する押圧力を弛緩してもよい。第3プーリ8を弛緩することで、動力源1から入力軸9に動力が伝達されない。
【0119】
上記実施形態では、リンク61が交差する2つの線分で構成された例を示したが、直線形状の部材で構成しても良い。
【0120】
上記実施形態では、伝達部52のうち、回転部60を変更してクラッチ51がオフ状態になる第2姿勢P2を変更する例を説明したが、連携部70を変更することで第2姿勢P2を変更しても良い。連携部70を変更する場合、アーム71の形状を変更しても良い。また、ワイヤ72の長さを変更しても良い。また、付勢部73の長さを変更しても良い。また、アーム71とワイヤ72と付勢部73とを組み合わせて、第2姿勢P2を変更しても良い。
【0121】
上記実施形態では、ピン511が第7ギヤ451に接触する例を説明したが、ピン511が第7ギヤ451以外のギヤに接触しても良い。ピン511は、少なくとも、動力伝達部400を構成するギヤに接触可能であればよく、例えば、第4ギヤ421に接触しても良い。
【0122】
上記実施形態では、制動レバー521を操作することにより、接触部510を作動させる例を説明したが、これに限らない。接触部510を作動させる釦を設け、この釦をオン操作することにより接触部510を作動させても良い。
【0123】
上記実施形態では、制動レバー521を駐車状態に操作した際、クラッチレバー31の操作を制限する例を説明したが、これに限らない。制動レバー521を駐車状態に操作した際、作業レバー32の操作を制限しても良く、また、クラッチレバー31と作業レバー32の双方の操作を制限しても良い。
【0124】
上記実施形態では、第7ギヤ451に貫通する複数の穴451aを設けた例を説明したが、これに限らない。ピン511と係合する穴451aは、単一であっても良い。また、穴451aは、貫通する穴に限らない。穴451aは、ピン511が係合できれば良く、貫通していない凹部であっても良い。
【0125】
本願は、以下の付記を開示する。以下の付記は、本発明を限定するものではない。
【0126】
(付記1)
機体に対して姿勢を変更可能なハンドルと、
前記機体に支持され、動力が伝達されて作業を行う作業部と、
前記作業部に伝達される前記動力を遮断可能な遮断部と
を備え、
前記遮断部は、
前記ハンドルの姿勢に応じて前記動力を遮断し、
前記動力の遮断後に前記ハンドルの姿勢が変更された場合、前記動力の遮断状態を維持する、管理機。
【0127】
(付記2)
前記ハンドルは、
前記作業部に前記動力が伝達される姿勢を示す第1姿勢と、
前記遮断部が前記作業部への前記動力を遮断する姿勢を示す第2姿勢と
に変更され、
前記第2姿勢は、前記第1姿勢よりも前記機体との間隔が狭い、付記1に記載の管理機。
【0128】
(付記3)
前記遮断部は、
前記動力を前記作業部に接続する状態と切断する状態に切り換えるクラッチと、
前記ハンドルの姿勢を前記クラッチに伝達する伝達部と
を有し、
前記クラッチは、前記ハンドルの前記第2姿勢への変化が伝達された場合、前記動力を切断する、付記2に記載の管理機。
【0129】
(付記4)
前記伝達部は、
前記ハンドルの姿勢に応じて回転する回転部と、
前記回転部と前記クラッチとの間を連携する連携部と
を有する、付記3に記載の管理機。
【0130】
(付記5)
前記第2姿勢は、複数の第3姿勢を含み、
前記複数の第3姿勢のそれぞれは、前記ハンドルと前記機体との第1方向に向かう距離が異なり、
前記第1方向は、前記ハンドルから前記機体に向かう方向を示す、付記2から付記4に記載の管理機。
【0131】
(付記6)
前記回転部は、第1回転部と第2回転部とを含み、
前記第1回転部は、前記ハンドルが前記第2姿勢の場合に前記ハンドルに接触する接触部を固定する第1開口部を有し、
前記第2回転部は、前記ハンドルが前記第2姿勢の場合に前記ハンドルに接触する接触部を固定する第2開口部を有し、
前記第1開口部と前記第2開口部との前記第1方向の距離が異なる、付記4または付記5に記載の管理機。
【0132】
(付記7)
前記回転部は、前記ハンドルが前記第2姿勢の場合に前記ハンドルに接触する接触部を固定する開口部を複数有し、
前記複数の開口部は、前記第1方向の距離が異なる、付記4~付記6に記載の管理機。
【0133】
(付記8)
前記クラッチを接続する状態と切断する状態に操作する操作部をさらに備え、
前記遮断部は、前記ハンドルが前記第2姿勢の場合に前記操作部の操作を禁止する、付記3~付記7に記載の管理機。
【0134】
(付記9)
動力が伝達されて走行する走行部と、
前記動力を前記走行部にギヤを介して伝達する動力伝達部と、
前記走行部の走行を制動する制動部と
をさらに備え、
前記制動部は、
前記ギヤに接触して前記走行部に伝達される前記動力を制限する接触部と、
前記ギヤの側面に接触する接触姿勢と、前記ギヤの側面から離隔する離隔姿勢とに前記接触部の姿勢を操作する制動操作部と
を有する、付記1~付記8に記載の管理機。
【0135】
(付記10)
前記接触部は、前記ギヤに当接するピンを含み、
前記制動操作部は、
揺動可能なレバーと、
前記ピンを前記ギヤに向けて移動させるアームと、
前記レバーと前記アームを連結するワイヤと
を有し、
前記レバーは、前記ピンの姿勢を切り替える、付記9に記載の管理機。
【0136】
(付記11)
前記ギヤは、前記ギヤの回転軸の延びる方向に貫通する穴を有し、
前記ピンは、前記接触姿勢において、前記穴に進入される、付記10に記載の管理機。
【0137】
(付記12)
前記動力を前記走行部に伝達する状態と、前記動力を前記走行部に伝達しない状態とに操作する第2操作部をさらに備え、
前記レバーは、
前記ピンが前記穴に進入された際に前記第2操作部に接触すると共に、
前記動力を前記走行部に伝達しない状態から前記動力を前記走行部に伝達する状態への前記第2操作部による操作を制限する、付記10または付記11に記載の管理機。
【産業上の利用可能性】
【0138】
本発明は、管理機であり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0139】
10 :機体
20 :作業部
30 :ハンドル
31 :クラッチレバー(第2操作部)
32 :作業レバー(操作部)
45 :第2出力軸(回転軸)
50 :遮断部
51 :クラッチ
52 :伝達部
60 :回転部
60A :第1回転部
60B :第2回転部
61 :リンク
63A :ピン穴(第1開口部)
63B :ピン穴(第2開口部)
63C~63E:ピン穴(開口部)
67 :ピン(接触部)
70 :連携部
71 :アーム
100 :管理機
200 :走行部
400 :動力伝達部
451 :第7ギヤ(ギヤ)
451a :穴
451c :面(側面)
500 :制動部
510 :接触部
511 :ピン
520 :制動操作部
521 :制動レバー
522 :アーム
523 :ワイヤ
P1 :第1姿勢
P2 :第2姿勢
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18