(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162985
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】電子機器及び撮像装置
(51)【国際特許分類】
H04N 23/63 20230101AFI20241114BHJP
H04N 23/66 20230101ALI20241114BHJP
【FI】
H04N23/63 100
H04N23/66
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2023213202
(22)【出願日】2023-12-18
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(74)【代理人】
【識別番号】100199314
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 寛
(72)【発明者】
【氏名】山本 皓平
(72)【発明者】
【氏名】絹田 翔平
【テーマコード(参考)】
5C122
【Fターム(参考)】
5C122EA42
5C122FH02
5C122FK34
5C122FK35
5C122FK37
5C122FK38
5C122FK40
5C122FL03
5C122HB01
5C122HB05
(57)【要約】
【課題】色変換データを管理しやすくすることができる電子機器等を提供する。
【解決手段】外部の撮像装置と通信する電子機器は、撮像装置との間でデータ通信を行う通信部と、ユーザの操作を入力する入力部と、通信部を制御する制御部と、画像中の色情報を変換する前後の対応関係をそれぞれ規定する一又は複数の色変換データを含む第1のライブラリを格納する格納部とを備える。撮像装置は、撮像装置において管理される一又は複数の色変換データを含む第2のライブラリを格納している。制御部は、通信部を介して撮像装置から、第2のライブラリにおける色変換データを管理する管理情報を受信する。制御部は、撮像装置から受信した管理情報を用いて、第2のライブラリに対するユーザ操作に従う指示を生成して、通信部を介して撮像装置に送信する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の撮像装置と通信する電子機器であって、
前記撮像装置との間でデータ通信を行う通信部と、
ユーザの操作を入力する入力部と、
前記通信部を制御する制御部と、
画像中の色情報を変換する前後の対応関係をそれぞれ規定する一又は複数の色変換データを含む第1のライブラリを格納する格納部とを備え、
前記撮像装置は、前記撮像装置において管理される一又は複数の色変換データを含む第2のライブラリを格納しており、
前記制御部は、
前記通信部を介して前記撮像装置から、前記第2のライブラリにおける色変換データを管理する管理情報を受信し、
前記撮像装置から受信した管理情報を用いて、前記第2のライブラリに対するユーザ操作に従う指示を生成して、前記通信部を介して前記撮像装置に送信する
電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記管理情報に基づいて、前記第1のライブラリから前記第2のライブラリに追加する色変換データを指定するユーザ操作に従う指示により、前記第1のライブラリから指定された色変換データを、前記通信部を介して前記撮像装置に送信する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記管理情報に基づいて、前記第2のライブラリにおいて複数の色変換データが格納される位置のうちの前記ユーザ操作により選択された位置に、前記第1のライブラリから指定された色変換データを送信する
請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
情報を表示する表示部をさらに備え、
前記第1及び第2のライブラリに含まれる色変換データは、複数の色変換データにおける各色変換データを識別する識別子を含み、
前記制御部は、前記識別子に基づいて、前記第1のライブラリから指定された色変換データが前記第2のライブラリに含まれる場合、前記表示部に所定の情報を表示させる
請求項2に記載の電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記管理情報に基づいて、前記第2のライブラリから取得する色変換データを指定するユーザ操作に従う指示により、前記第2のライブラリから指定された色変換データを、前記通信部を介して前記撮像装置から受信するように、前記撮像装置に要求する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記管理情報は、前記第2のライブラリにおいて複数の色変換データが格納される位置を含み、
前記制御部は、前記管理情報に基づいて、前記位置を変更するユーザ操作に従って前記位置の変更前後の対応関係を含む指示を生成して、前記通信部を介して前記撮像装置に送信する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項7】
前記管理情報は、前記第2のライブラリにおける色変換データに関連付けられた名称を含み、
前記制御部は、前記管理情報に基づいて、前記第2のライブラリにおける色変換データの名称を変更するユーザ操作に従って前記色変換データの変更後の名称を含む指示を生成して、前記通信部を介して前記撮像装置に送信する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項8】
前記制御部は、前記管理情報に基づいて、前記第2のライブラリから削除する色変換データを特定するユーザの操作に従う指示を生成して、前記通信部を介して前記撮像装置に送信する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項9】
前記制御部は、前記通信部を介して、前記撮像装置に前記管理情報を要求して、前記撮像装置から前記管理情報を受信する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項10】
外部の電子機器と通信する撮像装置であって、
前記電子機器とデータ通信を行う通信部と、
画像中の色情報を変換する前後の対応関係をそれぞれ規定する一又は複数の色変換データを含むライブラリを格納する格納部と、
前記通信部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記ライブラリにおける色変換データを管理する管理情報を、前記通信部を介して前記電子機器に送信し、
前記電子機器において前記管理情報を用いて前記ライブラリに対するユーザ操作に従い生成された指示を、前記通信部を介して前記電子機器から受信し、
前記電子機器から受信した指示に基づいて更新した管理情報を、前記通信部を介して前記電子機器に送信する
撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、LUT(ルックアップテーブル)といった画像の色変換データを用いる互いに通信可能な電子機器及び撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、センターサーバ等の外部装置よりダウンロードした画像処理パラメータを撮像装置と現像アプリケーションの両方に設定するシステムを開示する。当該システムは、現像アプリケーションがインストールされたPC(パーソナルコンピュータ)によりダウンロードした画像処理パラメータファイルを、PCに接続された撮像装置へ設定する。PCは、画像処理パラメータを選択するための選択画面を表示して、画像処理パラメータファイルから選択されたファイルのデータに含まれる機種情報が、接続されている撮像装置との通信により取得した機種情報に対応する場合、当該データを撮像装置に転送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、色変換データを管理しやすくすることができる電子機器及び撮像装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における電子機器は、外部の撮像装置と通信する。電子機器は、撮像装置との間でデータ通信を行う通信部と、ユーザの操作を入力する入力部と、通信部を制御する制御部と、画像中の色情報を変換する前後の対応関係をそれぞれ規定する一又は複数の色変換データを含む第1のライブラリを格納する格納部とを備える。撮像装置は、撮像装置において管理される一又は複数の色変換データを含む第2のライブラリを格納している。制御部は、通信部を介して撮像装置から、第2のライブラリにおける色変換データを管理する管理情報を受信する。制御部は、撮像装置から受信した管理情報を用いて、第2のライブラリに対するユーザ操作に従う指示を生成して、通信部を介して撮像装置に送信する。
【0006】
本開示における撮像装置は、外部の電子機器と通信する。撮像装置は、電子機器とデータ通信を行う通信部と、画像中の色情報を変換する前後の対応関係をそれぞれ規定する一又は複数の色変換データを含むライブラリを格納する格納部と、通信部を制御する制御部とを備える。制御部は、ライブラリにおける色変換データを管理する管理情報を、通信部を介して電子機器に送信する。制御部は、電子機器において管理情報を用いてライブラリに対するユーザ操作に従い生成された指示を、通信部を介して電子機器から受信する。制御部は、電子機器から受信した指示に基づいて更新した管理情報を、通信部を介して電子機器に送信する。
【発明の効果】
【0007】
本開示における電子機器及び撮像装置によると、色変換データを管理しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態1に係るLUT管理システムの構成例を示す図
【
図2】LUT管理システムにおけるユーザ端末の構成例を示すブロック図
【
図3】LUT管理システムにおけるデジタルカメラの構成例を示すブロック図
【
図4】デジタルカメラ及びユーザ端末のLUTライブラリを説明するための図
【
図5】デジタルカメラにおけるLUTライブラリ情報の一例を示す図
【
図6】ユーザ端末及びデジタルカメラの動作を説明するためのシーケンス図
【
図9】ユーザ端末における転送動作の表示例を示す図
【
図10】ユーザ端末におけるカメラライブラリ情報を用いた他の動作の表示例を示す図
【
図11】実施形態2におけるLUTファイルの一例を示す図
【
図12】実施形態2のユーザ端末における転送動作を例示するフローチャート
【
図13】実施形態2のユーザ端末における転送動作の表示例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、適宜図面を参照しながら、実施形態を説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。なお、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明が提供されるのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図しない。
【0010】
(実施形態1)
1.構成
図1は、本開示の実施形態1に係るLUT管理システム1の構成例を示すブロック図である。LUT管理システム1は、ユーザ端末10とサーバ装置20とを含む。ユーザ端末10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどの電子機器である。ユーザ端末10は、デジタルカメラであってもよいし、カメラ機能付きの電子機器であってもよい。ユーザ端末10とサーバ装置20とは、例えばネットワークを介して、通信可能に接続される。
【0011】
1-1.ユーザ端末の構成
図2は、ユーザ端末10の構成例を示すブロック図である。
【0012】
ユーザ端末10は、制御部11と、記憶装置12と、ディスプレイ13と、入力インタフェース(I/F)14と、通信インタフェース(I/F)15とを備える。
【0013】
制御部11は、情報処理を行ってユーザ端末10の機能を実現する。このような情報処理は、例えば、制御部11が記憶装置12に格納されたプログラムに従って動作することにより実現される。制御部11は、情報処理のための演算を行う演算回路を含む。例えば、制御部11は、CPU、MPU、FPGA等の回路で構成される。
【0014】
記憶装置12は、ユーザ端末10の機能を実現するために必要なプログラムを含む種々の情報を記録する記録媒体である。記憶装置12は、例えば、フラッシュメモリ、ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)等の半導体記憶装置、ハードディスクドライブ(HDD)等の磁気記憶装置、その他の記録媒体単独で又はそれらを組み合わせて実現される。記憶装置12は、SRAM、DRAM等の揮発性メモリを含んでもよい。
【0015】
ディスプレイ13は、情報を表示可能な表示装置であり、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等を含む。
【0016】
入力インタフェース14は、タッチパネル、タッチパッド、キーボード、マウス、ポインティングデバイス等の入力機器からの情報をユーザ端末10に入力するために、ユーザ端末10と入力機器とを接続する入力部の一例である。例えば入力インタフェース14は、入力機器を介してユーザによる操作を受け付ける。
【0017】
通信インタフェース15は、通信規格に準拠して無線又は有線で通信を行う通信回路である。通信インタフェース15は、イントラネット、インターネット等のネットワークに接続可能であり、サーバ装置20等の外部機器からの情報を受信し、外部機器に対して情報を送信することができる。あるいは、通信インタフェース15は、ネットワークを介さずに外部機器と直接的に通信を行ってもよい。
【0018】
1-2.デジタルカメラの構成
図3は、デジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。
【0019】
デジタルカメラ100は、光学系110を介して形成された被写体像をイメージセンサ115で撮像して元画像データ(RAWデータ)を生成する。画像処理部120は、イメージセンサ115により生成されたRAWデータに対して各種処理を施して画像データを生成する。コントローラ135は、画像処理部120にて生成された画像データを、フラッシュメモリ145又はカードスロット141に装着されたメモリカード142に記録する。また、コントローラ135は、フラッシュメモリ145又はメモリカード142に記録された画像データを、ユーザによる操作部150の操作に従いディスプレイ130上に表示させること(再生)ができる。
【0020】
光学系110は、フォーカスレンズ、ズームレンズ、光学式手ぶれ補正レンズ(OIS)、絞り、シャッタ等を含む。光学系110に含まれる各種レンズは、何枚から構成されてもよいし、何群から構成されてもよい。
【0021】
イメージセンサ115は、光学系110を介して形成された被写体像を撮像してRAWデータを生成する。イメージセンサ115は、所定のフレームレート(例えば、30フレーム/秒)で新しいフレームの画像データを生成する。イメージセンサ115における、RAWデータの生成タイミング及び電子シャッタ動作は、コントローラ135によって制御される。なお、イメージセンサ115は、CMOSイメージセンサ、CCDイメージセンサ、又はNMOSイメージセンサなど、種々のイメージセンサを用いてもよい。イメージセンサ115は、本実施形態における撮像部の一例である。
【0022】
画像処理部120は、イメージセンサ115から出力されたRAWデータに対して各種の処理を施して画像データを生成する。また、画像処理部120は、メモリカード142から読み出した画像データに各種の処理を施して、ディスプレイ130に表示するための画像を生成する。各種の処理としては、ホワイトバランス補正、ガンマ補正、YC変換処理、電子ズーム処理、圧縮処理、伸張処理、ルックアップテーブル(LUT)を用いた画像処理等が挙げられるが、これらに限定されない。画像処理部120は、ハードワイヤードな電子回路で構成されてもよいし、プログラムを用いたマイクロコンピュータ等で構成されてもよい。
【0023】
ディスプレイ130は、情報を表示することができる液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置である。例えば、ディスプレイ130は、画像処理部120にて処理された画像データに基づく画像を表示する。また、ディスプレイ130は、ユーザがデジタルカメラ100の設定を確認するためのメニュー画面を表示する。
【0024】
コントローラ135は、デジタルカメラ100全体の動作を統括制御する。コントローラ135は、プログラムを実行することで所定の機能を実現するように構成されたプロセッサを含んでもよい。例えば、コントローラ135は、CPU、MPU、GPU、DSU、FPGA、ASIC等の種々のプロセッサで実現できる。コントローラ135は、1つ又は複数のプロセッサで構成されてもよい。また、コントローラ135は、画像処理部120等と共に1つの半導体チップで構成されてもよい。図示していないが、コントローラ135はROMを内蔵する。ROMには、コントローラ135により実行されるオートフォーカス制御(AF制御)のような、様々なプログラムが記憶されている。また、コントローラ135はCPUの作業領域として機能するRAM(図示せず)を内蔵している。
【0025】
バッファメモリ125は、画像処理部120やコントローラ135のワークメモリとして機能する記録媒体である。バッファメモリ125は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等により実現される。
【0026】
カードスロット141には、メモリカード142が着脱可能に挿入される。カードスロット141は、メモリカード142を電気的及び機械的に接続可能である。メモリカード142は、内部にフラッシュメモリ等の記録素子を備えた外部メモリである。メモリカード142は、LUT及び画像処理部120で生成される画像データ等のデータを格納できる。
【0027】
通信モジュール143は、既存の有線通信規格又は無線通信規格に従ってデータ通信を行う。例えば、デジタルカメラ100は、通信モジュール143を介して、インターネット等の通信ネットワーク、Wi-Fi(登録商標)モジュール、及び/又はBluetooth(登録商標)モジュールを搭載した他の機器等と通信することができる。デジタルカメラ100は、通信モジュール143を介して、他の機器と直接通信を行ってもよいし、アクセスポイント経由で通信を行ってもよい。
【0028】
フラッシュメモリ145は不揮発性の記録媒体である。フラッシュメモリ145は、後述のLUT、LUTを管理するLUTライブラリ情報、及び画像データ等の種々のデータを記憶することができる。
【0029】
LUTは、入力画像中の画素毎の色情報を変換する前後の対応関係を規定する配列(パラメータセット)である。LUTは、例えば、RGBの3色の組合せからなる入出力色データ間の関係を示す3次元ルックアップテーブルである。画像処理部120は、LUTを参照することで、入力画像データの色を出力画像データの色に変換する画像処理を行う。例えば、LUTは、LUTを格納するサーバ装置20から情報処理装置によってダウンロードされ、メモリカード142を介してデジタルカメラ100のフラッシュメモリ145内に予め格納される。
【0030】
操作部150は、デジタルカメラ100のハードキー、ソフトウェアキー等のユーザインタフェースの総称であり、ユーザによる操作を受け付ける。操作部150は、例えば、ボタン、モードダイヤル、タッチパネル、スイッチを含む。操作部150はユーザによる操作を受け付けると、ユーザ操作に対応した操作信号をコントローラ135に送信する。
【0031】
1-3.LUTライブラリ
図4は、ユーザ端末10及びデジタルカメラ100のLUTライブラリを説明するための図である。本実施形態のLUT管理システム1では、ユーザ端末10及びデジタルカメラ100は、それぞれ複数のLUTを格納可能なLUTライブラリにおいてLUTを管理する。例えばデジタルカメラ100ではカメラ内LUTライブラリ30として、カメラライブラリ情報D10と、カメラLUTデータセットD20とが関連付けてフラッシュメモリ145に格納される。ユーザ端末10における端末内LUTライブラリ31としては、端末ライブラリ情報D11と、複数のLUTを含む端末LUTデータセットD21とが関連付けて記憶装置12に格納される。
【0032】
例えば
図4に示すように、各LUTデータセットD20,D21は、複数のLUTを含むことができる。カメラライブラリ情報D10は、カメラLUTデータセットD20のLUTを管理するLUTライブラリ情報である。端末ライブラリ情報D11は、端末LUTデータセットD21のLUTを管理するLUTライブラリ情報である。
【0033】
図5は、デジタルカメラ100におけるLUTライブラリ情報として、カメラライブラリ情報D10の一例を示す図である。例えば、カメラライブラリ情報D10は、LUT毎に、カメラLUTデータセットD20においてLUTが格納される位置を示すインデックス番号として「LutIdx」、及びLUTの名称を示す「LutName」等の項目を含み、各項目の値によりLUTを管理する。更に、本例のカメラライブラリ情報D10は、各LUTを適用するベースとなる画像のフォトスタイルを指定するパラメータとして「PhotoStyle」の項目を含む。
【0034】
フォトスタイルは、デジタルカメラ100において、ユーザの好みの色調及び画質で画像を簡単に撮影可能なように、予め用意された複数の撮影モードの各撮影モードに対応して、RAWデータが示す画像を調整する画像調整パラメータセットとして構成される。
【0035】
図5に例示する本実施形態のカメラライブラリ情報D10は、40個のLUTを管理できる。ユーザ端末10における端末ライブラリ情報D11は、例えば、本実施形態では40個以上のLUTを管理可能な他は、カメラライブラリ情報D10と同様に構成できる。
【0036】
2.動作
以上のように構成されるユーザ端末10及びデジタルカメラ100の動作を以下説明する。
【0037】
本システム1において、ユーザ端末10とデジタルカメラ100とは、例えばWi-Fi及び/又はBluetooth規格に準拠したデータ通信を行う。ユーザ端末10は、当該データ通信により、デジタルカメラ100からカメラライブラリ情報D10を取得し、取得したカメラライブラリ情報D10を用いて、カメラ内LUTライブラリ30に対する各種のユーザ操作に応じた指示をデジタルカメラ100に送信する。このようにユーザ端末10により、取得したカメラライブラリ情報D10を用いることで、ユーザがカメラ内LUTライブラリ30に対する種々の操作を行える。
【0038】
例えば、ユーザ端末10は、ユーザ操作に応じて端末LUTデータセットD21のLUTをデジタルカメラ100に転送する。これにより、ユーザ端末10がサーバ装置20からのダウンロード等により端末LUTデータセットD21に格納したLUTを転送して、カメラLUTデータセットD20に書き込むことができる。
【0039】
例えば上記のようなLUTの転送によれば、ユーザが情報処理装置等によりダウンロードしたLUTを、一旦メモリカード142に保存してからデジタルカメラ100のフラッシュメモリ145にコピーするといった手間を回避しながら、種々のLUTを利用できる。このように、本実施形態のユーザ端末10及びデジタルカメラ100によれば、ユーザ端末10からカメラ内LUTライブラリ30に対する各種のユーザ操作を可能にして、LUTを管理しやすくすることができる。
【0040】
2-1.全体動作
本実施形態のユーザ端末10及びデジタルカメラ100の全体的な動作を、
図4~
図8を用いて説明する。
【0041】
図6は、ユーザ端末10及びデジタルカメラ100の動作を説明するためのシーケンス図である。本実施形態のユーザ端末10は、端末内LUTライブラリ31に加えて、カメラ内LUTライブラリ30におけるLUTを管理するための機能を備える。
図6に示す各処理は、例えば、こうしたLUT管理機能において、ユーザ端末10を構成する各部を制御部11が制御することで、及びデジタルカメラ100を構成する各部をコントローラ135が制御することで、実行される。
【0042】
ユーザ端末10は、例えば入力I/F14において所定のユーザ操作を受け付けることに応じて、LUT管理機能の実行を開始する(S10)。まず、ユーザ端末10は、通信I/F15により、デジタルカメラ100にカメラライブラリ情報D10の取得を要求する(S31)。デジタルカメラ100は、当該要求に応答して通信モジュール143によりユーザ端末10にカメラライブラリ情報D10を送信する(S32)。ユーザ端末10は、例えば受信したカメラライブラリ情報D10に基づいて、カメラ内LUTライブラリ30に対する各種操作を入力I/F14により入力するためのメニュー画面を、ディスプレイ13に表示する。ユーザ端末10における動作の詳細は後述する。
【0043】
以下、ユーザ端末10において、ステップS10で取得したカメラライブラリ情報D10を用いてカメラ内LUTライブラリ30に対する各種操作が行われる例を説明する。
【0044】
(1)デジタルカメラへのLUTの転送
ユーザ端末10は、カメラ内LUTライブラリ30に端末LUTデータセットD21からLUTを転送するためのユーザ操作を受け付けて(S11)、例えば当該ユーザ操作で指定されたLUTについて、デジタルカメラ100への転送を要求する(S33)。ユーザ端末10は、こうした転送要求において、カメラライブラリ情報D10に基づいて、当該ユーザ操作により転送先に指定されたカメラ内LUTライブラリ30のインデックス番号と、指定されたLUTとを、パラメータとして含めた指示を生成して送信する(S33)。
【0045】
デジタルカメラ100は、ステップS33におけるユーザ端末10からの転送要求に応答して、カメラLUTデータセットD20の指定されたインデックス番号が示す位置に、転送されたLUTを書き込んで格納する。デジタルカメラ100は、例えば、こうした書き込み処理が正常に完了したことを示す完了通知と、書き込みに応じて更新したカメラライブラリ情報D10とを、通信モジュール143を介してユーザ端末10に送信する(S34)。
【0046】
図7は、LUTの転送動作を説明するための図である。
図7は、
図4の例で、ユーザ端末10においてデジタルカメラ100から取得されたカメラライブラリ情報D10に基づいて、転送動作が行われる例を示す。
図7の例では、ユーザ端末10において、取得したカメラライブラリ情報D10から転送先として「LUT21」のインデックス番号と、端末LUTデータセットD21から転送するLUT「mLUT03」とが指定されている。この場合、ユーザ端末10は、指定された転送先のインデックス番号及び転送するLUTをパラメータに含む転送要求を行う(S33)。
【0047】
デジタルカメラ100は、受信した転送要求に応答して、例えば
図5に示すようなカメラライブラリ情報D10における指定されたインデックス番号に対応する名称を、転送されたLUTの名称に変更する。デジタルカメラ100は、カメラLUTデータセットD20内の当該インデックス番号に対応する位置に、転送されたLUTを書き込み、完了通知等を送信する(S34)。
【0048】
(2)LUTの名称変更
又、ユーザ端末10は、カメラ内LUTライブラリ30におけるLUTの名称を変更するためのユーザ操作を受け付けて(S12)、当該ユーザ操作で指定されたLUTについて、デジタルカメラ100に名称の変更を要求する(S35)。こうした名称変更の要求では、パラメータとして、カメラライブラリ情報D10から当該ユーザ操作で指定されたLUTのインデックス番号、及び変更後の名称を示す名称データを含む指示が送信される(S35)。
【0049】
例えばユーザ端末10は、
図4に示すカメラ内LUTライブラリの「LUT21」の名称を「mLUT03」に変更するユーザ操作に応じて、当該LUTのインデックス番号、及び名称データを含む名称変更の要求を行う(S35)。デジタルカメラ100は、名称変更の要求に応答して、カメラライブラリ情報D10において指定されたインデックス番号に対応する名称を名称データに基づいて変更する。デジタルカメラ100は、例えば転送要求への応答(S34)と同様に、名称変更の完了通知と、更新したカメラライブラリ情報D10とを、ユーザ端末10に送信する(S36)。
【0050】
(3)LUTの削除
ユーザ端末10は、カメラ内LUTライブラリ30のLUTを削除するためのユーザ操作を受け付けて(S13)、当該LUTの削除をデジタルカメラ100に要求する(S37)。ユーザ端末10は、カメラライブラリ情報D10から当該ユーザ操作により削除の対象に指定されたLUTのインデックス番号を、削除の要求にパラメータとして含めた指示を生成して送信する(S37)。例えば
図4に示すカメラライブラリ情報D10における「LUT21」の削除を指示するユーザ操作に応じて、削除の要求に当該LUTのインデックス番号を含めた指示が送信される。
【0051】
デジタルカメラ100は、受信した削除の要求に応答して、例えば
図5に示すカメラライブラリ情報D10において指定されたインデックス番号に対応する名称等の値を、値が書き込まれていないことを示すデフォルト値等に変更する。そして、デジタルカメラ100は、削除の完了通知及び更新したカメラライブラリ情報D10をユーザ端末10に送信する(S38。これにより、デジタルカメラ100は、例えばカメラLUTデータセットD20において、当該インデックス番号が示すLUTを削除しなくても、変更後のカメラライブラリ情報D10に基づいて、当該LUTが削除されたとして管理できる。
【0052】
(4)LUTの並び替え
ユーザ端末10は、カメラ内LUTライブラリ30に格納されるLUTの位置を変更して並び替えるためのユーザ操作を受け付けて(S14)、LUTの並び替えをデジタルカメラ100に要求する(S39)。ユーザ端末10は、例えば当該ユーザ操作によりカメラライブラリ情報D10において選択されたLUTのインデックス番号、及び当該LUTの移動先に指定されたインデックス番号をパラメータに含めて並び替えの要求を行う(S39)。
【0053】
図8は、こうしたLUTの並び替え動作を説明するための図である。
図8は、
図4の例において、ユーザ端末10で取得したカメラライブラリ情報D10に基づき、「LUT21」を「LUT29」の位置に移動させる並び替えを指示するユーザ操作が入力された例を示す。ユーザ端末10から2つのインデックス番号を含めた並び替えの要求があると(S39)、デジタルカメラ100は、例えば「LUT21」のインデックス番号を移動させて、後続のインデックス番号を繰り上げるようにカメラライブラリ情報D10を更新する。デジタルカメラ100は、並び替えの完了通知、及び更新したカメラライブラリ情報D10をユーザ端末10に送信する(S40)。
【0054】
上記のような並び替え動作により、デジタルカメラ100は、カメラLUTデータセットD20のLUTを並び替えなくても、更新したカメラライブラリ情報D10における位置でLUTを管理できる。これにより、例えばユーザ端末10での並び替えのユーザ操作が迅速に反映され、ユーザ端末10においてリアルタイム性を有するカメラ内LUTライブラリの操作が実現できる。更にデジタルカメラ100では、例えばLUT自体の並び替えを行わなくてよく、処理負荷が低減できる。このように、例えばユーザ端末10及びデジタルカメラ100の処理速度及び処理負荷等においても、LUTを管理しやすくすることができる。
【0055】
(5)LUTの取得
ユーザ端末10は、カメラ内LUTライブラリ30のLUTを取得するためのユーザ操作を受け付けて(S15)、例えば当該ユーザ操作により指定されたLUTの取得をデジタルカメラ100に要求する(S41)。ユーザ端末10はカメラライブラリ情報D10に基づき、こうした取得要求に、指定されたLUTのインデックス番号をパラメータとして含めた指示を送信する(S41)。デジタルカメラ100は、取得要求に応答して、カメラLUTデータセットD20から、当該インデックス番号のLUTをユーザ端末10に送信する(S42)。例えばカメラライブラリ情報D10は取得要求では更新されないが、LUTとともに送信されてもよい。
【0056】
例えば
図4のカメラライブラリ情報D10で「LUT21」の取得を指示するユーザ操作に応じて、当該LUTのインデックス番号を含む取得要求により(S41)、当該LUTがユーザ端末10に送信される(S42)。本実施形態のユーザ端末10は、取得したLUTを端末LUTデータセットD21の末尾の位置に追加し、当該LUTのインデックス番号を端末ライブラリ情報D11の末尾に追加する。
【0057】
デジタルカメラ100は、ステップS42の送信前に、LUTのデータ形式を変換してもよい。例えばデジタルカメラ100ではLUTを記述するLUTファイルとして、cube及びVLT等の形式が利用可能な一方、ユーザ端末10ではcubeのみが利用可能な場合、VLTのLUTがcubeに変換されてもよい。又、例えば変換時に、カメラライブラリ情報D10(
図5参照)に基づいてベースのフォトスタイルを示す情報が付加されてもよい。更に、デジタルカメラ100において、上述したLUTの転送動作によりユーザ端末10からLUTを受信した際に、フラッシュメモリ145に格納するLUTの形式の選択操作を受け付けて、ユーザによる選択結果に応じてデータ変換が行われてもよい。
【0058】
以上の動作によれば、ユーザ端末10により、デジタルカメラ100から取得したカメラライブラリ情報D10に基づいてカメラ内LUTライブラリ30に対する各種ユーザ操作に応じた指示が送信され、デジタルカメラ100から応答が受信される(S33~S42)。ユーザ操作は、LUTの転送、名称変更、削除、並び替え及び取得を含む(S12~S15)。例えばユーザ端末10により、LUT管理機能の実行(S10)及び各種操作後の更新等に応じて、カメラ内LUTライブラリ30と整合したカメラライブラリ情報D10を取得して用いることで、カメラ内LUTライブラリ30の状態に応じた各種操作の指示が生成できる。
【0059】
又、デジタルカメラ100では、例えばメモリカード142からフラッシュメモリ145にコピーされたLUTと、上記の転送動作によりユーザ端末10から転送されたLUTとが、混在して格納され得る。こうした場合にも、本実施形態のデジタルカメラ100によれば、ユーザ端末10からの要求あるいはカメラ内LUTライブラリ30に対する各種のユーザ操作に応じて、カメラライブラリ情報D10が送信される(S31,S32,S34,S36,S38,S40)。これにより、ユーザ端末10からのカメラライブラリ情報D10を用いた指示により、例えばデジタルカメラ100のLUTを管理しやすくすることができる。
【0060】
カメラ内LUTライブラリに対するユーザ端末10からの各種操作(S11~S15)は、
図6の例で説明した順序に限らず、任意の順序で実行でき、各操作に応じて対応する処理(S33~S42)が実行される。
【0061】
2-2.ユーザ端末の動作
本実施形態のユーザ端末10は、例えば記憶装置12に予め格納されるアプリケーションにより、LUT管理機能を実現する。こうしたユーザ端末10の動作を、
図9及び
図10を用いて説明する。
【0062】
図9は、ユーザ端末10における転送動作の表示例を示す図である。
図9は、ユーザ端末10の制御部11により、ディスプレイ13に表示されるアプリケーション画面を例示する。制御部11は、例えばLUT管理機能の実行時(
図6のS10)、カメラライブラリ情報D10の取得(S31,S32)とともに、当該アプリケーションを実行する。
【0063】
図9(A)は、端末内LUTライブラリ31を表示するためのタブT1が選択された状態で、端末ライブラリ情報D11に基づき、端末LUTデータセットD21における各LUTの名称が一覧表示された例を示す。ディスプレイ13は、
図9(A)に示す画面から、入力I/F14によりLUTの名称をタップ等で選択するユーザ操作が入力されることに応じて、
図9(B)の画面に遷移する。
【0064】
図9(B)の画面では、選択されたLUTについて実行可能な機能のオプションとして、各種のメニュー項目が表示されている。ディスプレイ13は、当該LUTをデジタルカメラ100に転送するためのメニュー項目M1がユーザ操作により選択されると、
図9(C)の画面に遷移する。
図9(C)は、カメラ内LUTライブラリ30における転送先を選択する画面の表示例を示す。例えば制御部11は、取得したカメラライブラリ情報D10に基づき、カメラ内LUTライブラリのLUTを所定数毎に複数のページにわたって表示させる。
図9(C)の例では、ページを切り替えるためのタブT3により1ページ目が選択されている。
【0065】
例えば
図9(C)の画面で「fоо.cube」の名称を有するLUTが選択されると、ディスプレイ13は、
図9(D)の画面に遷移する。
図9(D)の画面は、カメラ内LUTライブラリ30の当該LUTに対応する位置に
図9(A)の画面で選択されたLUTを転送中であることを示す。制御部11は、こうした転送するLUT及び転送先の選択に応じて、通信I/F15によりデジタルカメラ100にLUT及び転送先のインデックス番号を送信する(
図6のS33)。
【0066】
例えばデジタルカメラ100からの完了通知(S34)に応じて、ディスプレイ13は、
図9(D)の画面から、
図9(E)の画面に遷移する。
図9(E)の例では、ディスプレイ13は、端末内LUTライブラリ31の上部に完了通知を示すメッセージを表示している。例えば所定期間(5秒等)の経過後、ディスプレイ13は、
図9(A)の画面に戻る。又、
図9(B)~(D)の各画面からは、例えば「キャンセル」の項目を選択するユーザ操作により遷移前の画面に戻ることができる。
【0067】
図10は、ユーザ端末10におけるカメラライブラリ情報D10を用いた他の動作の表示例を示す図である。
図10(A)の例で、ディスプレイ13は、カメラ内LUTライブラリ30のLUTを表示させるためのタブT2が選択された状態において、カメラライブラリ情報D10における各LUTの名称を表示している。例えば制御部11は、入力I/F14により、LUT毎に表示される並び替えアイコン40をドラッグして移動させるユーザ操作を受け付けることで(S14)、LUTの並び替えの指示を生成する(S39)。
【0068】
ディスプレイ13は、
図10(A)の画面でLUTの名称を選択するユーザ操作に応じて、
図10(B)の画面に遷移する。
図10(B)の画面では、ディスプレイ13は、
図10(A)の画面で選択されたLUTについて、ユーザ端末10による取得(S15)、名称の変更(S12)、及び削除(S13)のための各ユーザ操作を受け付けるメニュー項目M2,M4,M6を表示している。
【0069】
以上のようなアプリケーション画面を用いた動作により、例えばスマートフォンといったユーザ端末10においてユーザが操作性に親しんだ操作により、LUTを管理しやすくすることができる。上記のアプリケーションは、インターネット等のネットワークを介して提供されてもよく、通信I/F15によりユーザ端末10にダウンロードされてもよい。
【0070】
3.効果等
以上のように、本実施形態における電子機器の一例のユーザ端末10は、外部の撮像装置の一例のデジタルカメラ100と通信する。ユーザ端末10は、デジタルカメラ100との間でデータ通信を行う通信部の一例の通信I/F15と、ユーザの操作を入力する入力部の一例の入力I/F14と、通信I/F15を制御する制御部11と、格納部の一例の記憶装置12とを備える。記憶装置12は、画像中の色情報を変換する前後の対応関係をそれぞれ規定する一又は複数の色変換データの一例として、端末LUTデータセットD21における複数のLUTを含む、第1のライブラリの一例の端末内LUTライブラリ31を格納する。デジタルカメラ100は、デジタルカメラ100において管理される一又は複数の色変換データの一例として、カメラLUTデータセットD20における複数のLUTを含む、第2のライブラリの一例のカメラ内LUTライブラリ30を格納している。制御部11は、通信I/F15を介してデジタルカメラ100から、カメラ内LUTライブラリ30におけるLUTを管理する管理情報の一例のカメラライブラリ情報D10を受信する(S31,S32)。制御部11は、デジタルカメラ100から受信したカメラライブラリ情報D10を用いて、カメラ内LUTライブラリ30に対するユーザ操作に従う指示を生成して、通信I/F15を介してデジタルカメラ100に送信する(S11~S15,S33,S35,S37,S39,S41)。
【0071】
以上のユーザ端末10によると、デジタルカメラ100から取得したカメラライブラリ情報D10を用いて、カメラ内LUTライブラリ30に対するユーザ操作に応じた指示ができ、例えばデジタルカメラ100に格納されたLUTを管理しやすくすることができる。
【0072】
本実施形態において、制御部11は、カメラライブラリ情報D10に基づいて、端末内LUTライブラリ31からカメラ内LUTライブラリ30に追加するLUTを指定するユーザ操作に従う指示により、端末内LUTライブラリ31から指定されたLUTを、通信I/F15を介してデジタルカメラ100に送信する(S11,S33)。これにより、例えば、ユーザ端末10によりサーバ装置20等から取得したLUTをデジタルカメラ100に転送できる。
【0073】
本実施形態において、制御部11は、カメラライブラリ情報D10に基づいて、カメラ内LUTライブラリ30において複数のLUTが格納される位置のうちのユーザ操作により選択された位置に、端末内LUTライブラリ31から指定されたLUTを送信する(S33)。例えば、ユーザ端末10からの転送要求のパラメータに、カメラ内LUTライブラリ30における転送先の位置として選択されたインデックス番号を含めて送信することで、ユーザの所望の位置にLUTが転送できる。
【0074】
本実施形態において、制御部11は、カメラライブラリ情報D10に基づいて、カメラ内LUTライブラリ30から取得するLUTを指定するユーザ操作に従う指示により、カメラ内LUTライブラリ30から指定されたLUTを、通信I/F15を介してデジタルカメラ100から受信するように、デジタルカメラ100に要求する(S15,S41,S42)。これにより、ユーザ端末10において、ユーザ操作により指定されたカメラ内LUTライブラリ30のLUTが取得できる。
【0075】
本実施形態において、カメラライブラリ情報D10は、カメラ内LUTライブラリ30において複数のLUTが格納される位置の一例としてインデックス番号を含む。制御部11は、カメラライブラリ情報D10に基づいて、位置を変更するユーザ操作に従って位置の変更前後の対応関係を含む指示を生成して、通信I/F15を介してデジタルカメラ100に送信する(S14,S39)。例えば当該指示として、位置を変更するLUT、及び変更先の位置を示すカメラライブラリ情報D10におけるインデックス番号をパラメータに含む並び替えの要求により、ユーザ端末10でのユーザ操作に応じてカメラ内LUTライブラリ30のLUTが並び替えられる。これにより、例えばユーザの使用頻度といった趣向に応じて、LUTを管理しやすくすることができる。
【0076】
本実施形態において、カメラライブラリ情報D10は、カメラ内LUTライブラリ30におけるLUTに関連付けられた名称を含む。制御部11は、カメラライブラリ情報D10に基づいて、カメラ内LUTライブラリ30におけるLUTの名称を変更するユーザ操作に従って当該LUTの変更後の名称の一例として名称データを含む指示を生成して、通信I/F15を介してデジタルカメラ100に送信する(S12,S35)。これにより、例えば、デジタルカメラ100では、受信した指示に基づいてカメラライブラリ情報D10における名称を更新でき、ユーザ端末10でのユーザ操作に応じてカメラ内LUTライブラリ30のLUTの名称を変更することができる。
【0077】
本実施形態において、制御部11は、カメラライブラリ情報D10に基づいて、カメラ内LUTライブラリ30から削除するLUTを特定するユーザ操作に従う指示を生成して、通信I/F15を介してデジタルカメラ100に送信する(S13,S37)。これにより、例えば削除するLUTをカメラライブラリ情報D10におけるインデックス番号により特定して、ユーザが意図したLUTを削除できる。
【0078】
本実施形態において、制御部11は、通信I/F15を介して、デジタルカメラ100にカメラライブラリ情報D10を要求して(S31)、デジタルカメラ100からカメラライブラリ情報D10を受信する(S32)。ユーザ端末10では、このように取得したカメラライブラリ情報D10を用いて、上述した各種ユーザ操作に従いカメラ内LUTライブラリ30の状態と整合した指示を生成できる。
【0079】
本実施形態における撮像装置の一例のデジタルカメラ100は、外部の電子機器の一例のユーザ端末10と通信する。デジタルカメラ100は、ユーザ端末10とデータ通信を行う通信部の一例の通信モジュール143と、格納部の一例のフラッシュメモリ145と、通信モジュール143を制御する制御部の一例のコントローラ135とを備える。フラッシュメモリ145は、画像中の色情報を変換する前後の対応関係をそれぞれ規定する一又は複数のLUTの一例としてカメラLUTデータセットD20における複数のLUTを含むカメラ内LUTライブラリ30(ライブラリの一例)を格納する。コントローラ135は、カメラ内LUTライブラリ30におけるLUTを管理するカメラライブラリ情報D10を、通信モジュール143を介してユーザ端末10に送信する(S32)。コントローラ135は、ユーザ端末10においてカメラライブラリ情報D10を用いてカメラ内LUTライブラリ30に対するユーザ操作に従い生成された指示を、通信モジュール143を介してユーザ端末10から受信する(S33,S35,S37,S39,S41)。コントローラ135は、ユーザ端末10から受信した指示に基づいて更新したカメラライブラリ情報D10を、通信モジュール143を介してユーザ端末10に送信する(S34,S36,S38,S40)。
【0080】
以上のデジタルカメラ100によると、例えば、送信したカメラライブラリ情報D10を用いるユーザ端末10から、カメラ内LUTライブラリ30の状態に整合してユーザ操作に従い生成されたカメラ内LUTライブラリ30に対する指示を受信できる。これにより、例えばユーザ端末10を用いてカメラ内LUTライブラリ30におけるLUTを管理しやすくすることができる。
【0081】
(実施形態2)
以下、
図11~
図13を用いて本開示の実施形態2を説明する。実施形態1では、ユーザ端末10がデジタルカメラ100から取得したカメラライブラリ情報D10により、カメラ内LUTライブラリに対するユーザ操作に応じてLUTの転送動作等を行った。実施形態2では、LUTの転送動作において更に、ユーザ端末10が、転送するLUTについてカメラ内LUTライブラリ30に格納されているLUTとの重複を判別する。
【0082】
以下、実施形態1に係るユーザ端末10及びデジタルカメラ100と同様の構成、動作の説明は適宜、省略して、本実施形態に係るユーザ端末10及びデジタルカメラ100を説明する。
【0083】
図11は、本実施形態におけるLUTファイルの一例を示す図である。
図11に例示するLUTファイルD2は、LUTファイルD2に記述されるLUTの名称を示す「TITLE」、及び当該LUTに固有の識別子を示すID25等を含む。例えばID25は、LUTの作成時などに付与される。本実施形態では、例えば
図5に示すようなカメラライブラリ情報D10において、更にLUT毎のID25が管理されてもよい。
【0084】
図12は、本実施形態のユーザ端末10における転送動作を例示するフローチャートである。本フローチャートの処理は、ユーザ端末10においてLUT管理機能の実行中、カメラライブラリ情報D10をデジタルカメラ100から取得した状態で(
図6のS31,S32)、LUTの転送を指示するユーザ操作に応じて開始される(S11)。本フローチャートの各処理は、制御部11により実行される。
【0085】
制御部11は、転送するLUTと同じ名称及びID25を有するLUTがカメラ内LUTライブラリ30に格納されているか否かを判断する(S1)。例えば、制御部11は、端末LUTデータセットD21から転送を指示されたLUTのLUTファイルD2と、取得したカメラライブラリ情報D10とに基づいて、当該判断を行う。
【0086】
転送するLUTと同じ名称及びID25のLUTがカメラ内LUTライブラリ30にある場合(S1でYES)、制御部11は、例えば転送を許可するか否かをユーザが選択可能な確認画面をディスプレイ13に表示させる(S2)。
図13は、本実施形態のユーザ端末10における転送動作の表示例を示す。
図13の例では、ディスプレイ13は、「OK」又は「キャンセル」を選択するユーザ操作により転送の可否の選択を受け付けるための確認画面35を表示している。
【0087】
制御部11は、入力I/F14により確認画面35において転送を許可するユーザ操作が入力されたか否かを判断する(S3)。例えば、転送を許可するユーザ操作が入力されない場合(S3でNO)、制御部11は、本フローチャートの処理を終了する。
【0088】
転送を許可するユーザ操作が入力された場合(S3でYES)、制御部11は、転送先を指定するユーザ操作を受け付けるように、カメラライブラリ情報D10をディスプレイ13に表示させる(S4)。例えば、
図9(C)と同様のアプリケーション画面が表示される。制御部11は、カメラ内LUTライブラリ30に、転送するLUTと同じ名称及びID25のLUTがない場合にも(S1でNO)、ステップS4に進む。
【0089】
制御部11は、ステップS5で表示したカメラライブラリ情報D10から、入力I/Fにおけるユーザ操作により転送先が指定されたか否かを判断する(S5)。転送先が指定されない場合(S5でNO)、制御部11は、ステップS5の判断を所定の周期で繰り返す。
【0090】
転送先が指定された場合(S5でYES)、制御部11は、転送要求に、転送するLUTと、ステップS8で指定された転送先のインデックス番号とを含めた指示を生成して、通信I/F15を介してデジタルカメラ100に送信する(S6)。ステップS6の処理は、
図6のステップS33の処理に対応する。その後、制御部11は、本フローチャートの処理を終了する。
【0091】
以上のユーザ端末10の動作によれば、転送するLUTと同じ名称及びID25のLUTがカメラ内LUTライブラリ30にある場合(S3でYES)、転送の可否をユーザが選択できる(S4,S5)。これにより、例えば重複するLUTがカメラ内LUTライブラリの異なる複数の位置に格納されるような不便を回避でき、更にLUTを管理しやすくすることができる。また、過剰な転送動作を抑制して、ユーザ端末10とデジタルカメラ100との処理負荷及び通信負荷が低減できる。これによっても、ユーザ端末10及びデジタルカメラ100においてLUTを管理しやすくすることができる。
【0092】
ステップS1の判断は、上記の例に限らず、例えばカメラLUTデータセットD20内のLUTについて、ユーザ端末10から指定されたLUTのID25を含む指示を送信して、デジタルカメラ100に各LUTのID25を照合させることで行われてもよい。この場合、ユーザ端末10は、デジタルカメラ100から照合結果を受信して、当該判断を行うことができる。
【0093】
以上のように、本実施形態において、ユーザ端末10(電子機器の一例)は、情報を表示する表示部の一例のディスプレイ13をさらに備える。端末内LUTライブラリ31及びカメラ内LUTライブラリ30(それぞれ第1及び第2のライブラリの一例)に含まれるLUTは、複数のLUTにおける各LUTを識別する識別子の一例のID25を含む。制御部11は、ID25に基づいて、端末内LUTライブラリ31から指定されたLUTがカメラ内LUTライブラリ30に含まれる場合(S1でYES)、ディスプレイ13に所定の情報の一例の確認画面35を表示させる(S2)。
【0094】
以上のユーザ端末10によれば、LUTのID25に基づいて、デジタルカメラ100に転送するLUTがカメラ内LUTライブラリ30に含まれる場合、ディスプレイ13に表示される情報からユーザが判別でき、転送するLUTを管理しやすくすることができる。
【0095】
(他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態1,2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置換、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施形態1で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。そこで、以下、他の実施形態を例示する。
【0096】
上記の各実施形態では、LUT管理システム1が、1台のデジタルカメラ100とユーザ端末10とを含む例を説明した。本実施形態におけるLUT管理システムは、複数台のデジタルカメラを含んでもよい。この場合にも、例えば各デジタルカメラとユーザ端末10との間で、上記の各実施形態と同様に、ユーザ端末10から各デジタルカメラのカメラ内LUTライブラリ30に対するユーザ操作を行うことができる。
【0097】
上記の各実施形態では、ユーザ端末10及びデジタルカメラ100において、LUT毎に転送等の各種操作が可能な例を説明した。本実施形態では、ユーザ端末10において、1つのLUTに限らず、複数のLUTについて一括してユーザ操作を受け付けてもよい。例えば、実施形態1でのLUTライブラリ情報に代えて、複数のLUTが、名称等のリストによりフォルダ単位で管理されてもよい。例えばカメラ内LUTライブラリ及び端末内LUTライブラリは、フォルダ毎に、LUTの名称と関連付けてLUTデータセットD20,D21内の当該LUTの位置を管理してもよい。
【0098】
例えば上記の実施形態においてLUTの転送動作を行う場合、ユーザ端末10からの転送要求は、転送するフォルダの名称、フォルダ内のLUTの名称のリスト、及びフォルダ内のLUTをパラメータに含んでもよい。本実施形態のデジタルカメラ100において、例えばカメラ内LUTライブラリに格納可能なLUTは40個に限らず、転送されたフォルダ内のLUTがカメラ内LUTライブラリの末尾に追加されてもよい。
【0099】
上記の実施形態1では、
図6の例で、ユーザ端末10が、カメラ内LUTライブラリ30にLUTを転送するためのユーザ操作に応じて(S11)、転送要求を送信した(S33)。本実施形態では、ユーザ端末10は、転送要求の前に、転送の通知など転送の準備のための情報をデジタルカメラ100に送信してもよく、デジタルカメラ100からの応答を受信してもよい。
【0100】
上記の実施形態1では、
図6の例で、デジタルカメラ100が完了通知とあわせて更新後のカメラライブラリ情報D10をユーザ端末10に送信した。本実施形態では、カメラライブラリ情報D10は、完了通知とは別に送信されてもよい。例えば、ユーザ端末10が、次のユーザ操作に応じた指示を送信する前に、デジタルカメラ100から取得してもよい。又、デジタルカメラ100においてカメラライブラリ情報D10が変更された時点で、ユーザ端末10に送信されてもよい。
【0101】
上記の各実施形態では、ユーザ端末10の入力I/F14が、ユーザ端末10と入力機器とを接続する例を説明した。本実施形態の入力I/F14は、例えばタッチパネル等の入力機器を含んで構成されてもよい。入力機器は、タッチパネルに限らず、マウス、キーボード、ポインティングデバイス、コントローラ、及び物理ボタン等のいずれか又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0102】
上記の各実施形態では、デジタルカメラ100において、LUTライブラリがフラッシュメモリ145に格納される例を説明した。本実施形態では、デジタルカメラ100においてLUTを記憶する記憶部の一例はフラッシュメモリ145に限らず、バッファメモリ125であってもよい。
【0103】
上記の各実施形態では、電子機器の例としてスマートフォン、タブレット端末、及びパーソナルコンピュータ等を説明したが、これに限定されない。本開示の電子機器は、通信機能を有してユーザ操作が入力可能な情報処理装置であればよい。
【0104】
上記の各実施形態では、光学系110を備えるデジタルカメラ100を例示した。本実施形態の撮像装置は、光学系110を備えなくてもよく、例えば交換レンズ式のカメラであってもよい。
【0105】
上記の各実施形態では、撮像装置の例としてデジタルカメラを説明したが、これに限定されない。本開示の撮像装置は、画像撮影機能及び通信機能を有してLUT等の色変換データを用いる電子機器(例えば、ビデオカメラ、スマートフォン、タブレット端末等)であればよい。
【0106】
(態様例)
本開示に係る態様を以下に例示する。
【0107】
本開示に係る第1の態様は、外部の撮像装置と通信する電子機器である。電子機器は、撮像装置との間でデータ通信を行う通信部と、ユーザの操作を入力する入力部と、通信部を制御する制御部と、画像中の色情報を変換する前後の対応関係をそれぞれ規定する一又は複数の色変換データを含む第1のライブラリを格納する格納部とを備える。撮像装置は、撮像装置において管理される一又は複数の色変換データを含む第2のライブラリを格納している。制御部は、通信部を介して撮像装置から、第2のライブラリにおける色変換データを管理する管理情報を受信する。制御部は、撮像装置から受信した管理情報を用いて、第2のライブラリに対するユーザ操作に従う指示を生成して、通信部を介して撮像装置に送信する。
【0108】
第2の態様では、第1の態様に記載の電子機器において、制御部は、管理情報に基づいて、第1のライブラリから第2のライブラリに追加する色変換データを指定するユーザ操作に従う指示により、第1のライブラリから指定された色変換データを、通信部を介して撮像装置に送信する。
【0109】
第3の態様では、第2の態様に記載の電子機器において、制御部は、管理情報に基づいて、第2のライブラリにおいて複数の色変換データが格納される位置のうちのユーザ操作により選択された位置に、第1のライブラリから指定された色変換データを送信する。
【0110】
第4の態様では、第2又は第3の態様に記載の電子機器が、情報を表示する表示部をさらに備える。第1及び第2のライブラリに含まれる色変換データは、複数の色変換データにおける各色変換データを識別する識別子を含む。制御部は、識別子に基づいて、第1のライブラリから指定された色変換データが第2のライブラリに含まれる場合、表示部に所定の情報を表示させる。
【0111】
第5の態様では、第1から第4の態様の何れかに記載の電子機器において、制御部は、管理情報に基づいて、第2のライブラリから取得する色変換データを指定するユーザ操作に従う指示により、第2のライブラリから指定された色変換データを、通信部を介して撮像装置から受信するように、撮像装置に要求する。
【0112】
第6の態様では、第1から第5の態様の何れかに記載の電子機器において、管理情報は、第2のライブラリにおいて複数の色変換データが格納される位置を含む。制御部は、管理情報に基づいて、位置を変更するユーザ操作に従って位置の変更前後の対応関係を含む指示を生成して、通信部を介して撮像装置に送信する。
【0113】
第7の態様では、第1から第6の態様の何れかに記載の電子機器において、管理情報は、第2のライブラリにおける色変換データに関連付けられた名称を含む。制御部は、管理情報に基づいて、第2のライブラリにおける色変換データの名称を変更するユーザ操作に従って色変換データの変更後の名称を含む指示を生成して、通信部を介して撮像装置に送信する。
【0114】
第8の態様では、第1から第7の態様の何れかに記載の電子機器において、制御部は、管理情報に基づいて、第2のライブラリから削除する色変換データを特定するユーザの操作に従う指示を生成して、通信部を介して撮像装置に送信する。
【0115】
第9の態様では、第1から第8の態様の何れかに記載の電子機器において、制御部は、通信部を介して、撮像装置に管理情報を要求して、撮像装置から管理情報を受信する。
【0116】
本開示に係る第10の態様は、外部の電子機器と通信する撮像装置である。撮像装置は、電子機器とデータ通信を行う通信部と、画像中の色情報を変換する前後の対応関係をそれぞれ規定する一又は複数の色変換データを含むライブラリを格納する格納部と、通信部を制御する制御部とを備える。制御部は、ライブラリにおける色変換データを管理する管理情報を、通信部を介して電子機器に送信する。制御部は、電子機器において管理情報を用いてライブラリに対するユーザ操作に従い生成された指示を、通信部を介して電子機器から受信する。制御部は、電子機器から受信した指示に基づいて更新した管理情報を、通信部を介して電子機器に送信する。
【0117】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
【0118】
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0119】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置換、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本開示は、LUTといった色変換データを用いる互いに通信可能な電子機器及び撮像装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0121】
10 ユーザ端末
11 制御部
12 記憶装置
13 ディスプレイ
14 入力I/F
15 通信I/F
100 デジタルカメラ
135 コントローラ
143 通信モジュール
145 フラッシュメモリ
30 カメラ内LUTライブラリ
31 端末内LUTライブラリ
D10 カメラライブラリ情報
D11 端末ライブラリ情報
D20 カメラLUTデータセット
D21 端末LUTデータセット