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特開2024-162988建築物の安全診断作業管理方法及びその方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162988
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】建築物の安全診断作業管理方法及びその方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末
(51)【国際特許分類】
   G01M 99/00 20110101AFI20241114BHJP
【FI】
G01M99/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023215343
(22)【出願日】2023-12-21
(31)【優先権主張番号】10-2023-0059998
(32)【優先日】2023-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載日 令和4年12月21日 ウェブサイトのアドレス https://apps.apple.com/kr/app/%EC%9D%B4%EC%A7%80%EC%95%88%EC%A0%84%EC%A7%84%EB%8B%A8/id6443862756
(71)【出願人】
【識別番号】523041447
【氏名又は名称】ハンスタイル エンジニアリング カンパニーリミティッド
【氏名又は名称原語表記】HANSTYLE ENGINEERING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】(Yangjae-dong, Sebang Building)#1, 4th Fl, 135-4, Yangjaecheon-ro, Seocho-gu, Seoul 06747 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100114498
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100222243
【弁理士】
【氏名又は名称】庄野 友彬
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ダ ウン
【テーマコード(参考)】
2G024
【Fターム(参考)】
2G024AD34
2G024BA12
2G024BA27
2G024CA22
2G024CA30
2G024FA06
2G024FA15
(57)【要約】
【課題】
建築物の安全診断作業管理方法及び建築物の安全診断作業管理方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末を提供する。
【解決手段】
本発明は、作業者端末が安全診断対象建築物の層数情報の入力を受け、安全診断対象建築物の層数情報に基づいて複数の作業者の安全診断コラボレーションのための層別作業領域を生成し、安全診断対象建築物の層別図面を層別作業領域に個別に格納し、層別図面が格納された層別作業領域を管理サーバにアップロードする過程を通じて実現され、作業者の撮影位置及び撮影方向情報を各層の平面図などの図面画像上に表示する作業アイコンに当該撮影写真及び関連作業情報を関連付けて格納することで、作業者は同じ建築物で一緒に安全診断を行う他の作業者の撮影写真及び関連作業情報を作業者端末を通じて確認することができ、安全診断作業の効率性を図ることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)作業者端末が、安全診断対象建築物の層数情報の入力を受けるステップ;
(b)前記作業者端末が、前記安全診断対象建築物の層数情報に基づいて複数の作業者の安全診断コラボレーションのための層別作業領域を生成するステップ;
(c)前記作業者端末が、前記安全診断対象建築物の層別図面を前記層別作業領域に個別に格納するステップ;
(d)前記作業者端末が、撮影写真に対して作業者が選択した一次分類情報及び、前記一次分類情報によって細かく選択可能な分類情報である二次分類情報の入力を受けるステップ;
(e)前記作業者端末が、前記一次分類情報及び前記二次分類情報に基づいて決定される追加説明項目に対する入力要請を出力するステップ;
(f)前記作業者端末が、前記作業者が入力した参加者の電話番号に基づいて参加者招待メッセージを生成するステップ;
(g)前記作業者端末が、管理サーバが前記参加者の電話番号に基づいて参加者の端末に招待受付要請メッセージを発送できるように前記参加者招待メッセージを前記管理サーバに送信するステップ;
(h)前記作業者端末が、前記参加者の権限に関する設定情報の入力を受けるステップ;及び
(i)前記作業者端末が、前記作業者と前記参加者の安全診断作業によって生成された作業アイコンを選別するためのフィルタ選択項目情報として、前記一次分類情報及び前記二次分類情報に対する各選択情報と、参加者選択情報を含む作業者のフィルタ選択項目情報の入力を受けるステップを含むことを特徴とする建築物の安全診断作業管理方法。
【請求項2】
(j)前記作業者端末が、前記参加者選択情報を含む第1フィルタリング基準情報と、前記一次分類情報及び前記二次分類情報に対する各選択情報を含む第2フィルタリング基準情報の両方を満たす作業アイコンを選別して出力するステップを更に含むことを特徴とする請求項1記載の建築物の安全診断作業管理方法。
【請求項3】
前記(c)ステップの後、前記(d)ステップの前に、
前記作業者端末が、前記層別図面が格納された前記層別作業領域を前記管理サーバにアップロードするステップ;
前記作業者端末が、作業者が選択した前記層別図面上の位置に前記作業アイコンを生成するステップ;及び
前記作業者端末が、生成された前記作業アイコンの指示方向が前記作業者により選択されることで前記作業者端末に設けられたカメラモジュールを活性化するステップを更に含むことを特徴とする請求項1記載の建築物の安全診断作業管理方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の前記建築物の安全診断作業管理方法を実行させるプログラムがインストールされたことを特徴とする作業者端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は建築物の安全診断作業管理方法及び建築物の安全診断作業管理方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末に関するもので、より詳細には、作業者の撮影位置及び撮影方向情報を各層の平面図などの図面画像上に表示する作業アイコンに当該撮影写真及び関連作業情報を関連付けて格納することで、安全診断作業の効率性を図ることができ、作業者が同じ建築物で一緒に安全診断を行う他の作業者の撮影写真及び関連作業情報を作業者端末を通じて確認できるようになることで、安全診断作業の効率性を図ることができるだけでなく、複数の作業者の作業結果を自動的に取りまとめて安全診断報告書を自動生成できるようにする建築物の安全診断作業管理方法及び建築物の安全診断作業管理方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常、亀裂発生などの建物老朽化に伴う安全診断を行うために、安全診断対象建築物に訪問した作業者は当該建築物の層別平面図を持った状態で、建築物の内部を移動しがら壁体の亀裂発生部位のような点検対象部位を撮影する。
【0003】
このように、作業者は当該建築物の各層を移動して数十枚の写真を撮影した後、建築物診断報告書を作成するようになる。この過程で、作業者は一般的に、各層別平面図に各写真を撮影した作業者の撮影位置と撮影方向を別に表記するようになる。
【0004】
一方、このように建築物診断報告書を作成する過程で各層別平面図に撮影位置と撮影方向を表記するために、作業者は事前に建築物内部を移動しながら点検対象部位を撮影すると共に、各写真別撮影位置と撮影方向を別に記録しなければならない。しかし、診断現場での様々な現場状況によって写真撮影と共に正確な記録を行うことが難しい場合が頻繁に発生する。
【0005】
更に、このような建築物の安全診断を複数の作業者が一緒に進行する場合には、他の作業者の撮影写真及び作業情報を相互に確認することが難しいため、安全診断作業の効率性が低下する。その上、以後に安全診断報告書を作成するにあたっても、複数の作業者の撮影写真及び作業情報を一つ一つ取りまとめて整理しなければならないため、効率的ではないという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、作業者の撮影位置及び撮影方向情報を各層の平面図などの図面画像上に表示する作業アイコンに当該撮影写真及び関連作業情報を関連付けて格納することで、安全診断作業の効率性を図ることができ、作業者が同じ建築物で一緒に安全診断を行う他の作業者の撮影写真及び関連作業情報を作業者端末を通じて確認できるようになることで、安全診断作業の効率性を図ることができるだけでなく、複数の作業者の作業結果を自動的に取りまとめて安全診断報告書を自動生成できるようにする建築物の安全診断作業管理方法及び建築物の安全診断作業管理方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末を提供することにある。
【0007】
本発明の解決しようとする課題は前述した課題に限定されず、以下の記載から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が明確に理解できる他の技術的課題を含む。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の目的を達成するための本発明に係る建築物の安全診断作業管理方法は、(a)作業者端末が、安全診断対象建築物の層数情報の入力を受けるステップ;(b)前記作業者端末が、前記安全診断対象建築物の層数情報に基づいて複数の作業者の安全診断コラボレーションのための層別作業領域を生成するステップ;及び(c)前記作業者端末が、前記安全診断対象建築物の層別図面を前記層別作業領域に個別に格納するステップを含む。
【0009】
好ましくは、(d)前記作業者端末が、前記層別図面が格納された前記層別作業領域を管理サーバにアップロードするステップを更に含む。
【0010】
また、(e)前記作業者端末が、作業者が選択した前記層別図面上の位置に作業アイコンを生成するステップ;及び(f)前記作業者端末が、生成された前記作業アイコンの指示方向が前記作業者によって選択されることで前記作業者端末に設けられたカメラモジュールを活性化するステップを更に含む。
【0011】
また、(g)前記作業者端末が、前記カメラモジュールの撮影写真を前記作業アイコンに関連付けて格納するステップを更に含む。
【0012】
また、(h)前記作業者端末が、前記撮影写真の分類情報の入力を受けるステップを更に含む。
【0013】
また、(i)前記作業者端末が、前記分類情報に対応する追加説明情報の入力要請を出力するステップを更に含む。
【0014】
また、(j)前記作業者端末が、前記分類情報及び前記追加説明情報を含む作業情報を前記作業アイコンに関連付けて格納するステップを更に含む。
【0015】
また、(k)前記作業者端末が、前記作業アイコンが生成された前記層別図面を前記管理サーバにアップロードするステップを更に含む。
【0016】
また、(1)前記作業者端末が、前記層別作業領域で安全診断を一緒に進行する他の作業者である協業者招待メッセージを前記管理サーバに送信するステップを更に含む。
また、(m)前記作業者端末が、前記協業者の作業権限に関する設定情報の入力を受けるステップを更に含む。
【0017】
また、(n)前記作業者端末が、前記協業者端末により前記作業アイコンが更に生成されることでアップデートされた前記層別図面を前記管理サーバから受信するステップを更に含む。
【0018】
また、(o)前記作業者端末が、前記協業者の作業によってアップデートされた前記層別図面に含まれた前記作業アイコンに関するフィルタリング基準情報の入力を受けるステップを更に含む。
【0019】
なお、(p)前記作業者端末が、アップデートされた前記層別図面に基づいて前記建築物の安全診断報告書を生成するステップを更に含む。
【0020】
一方、本発明に係る作業者端末は前記建築物の安全診断作業管理方法を実行させるプログラムがインストールされたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、安全診断のために建築物の各層別空間内を移動しながら撮影した作業者の撮影位置及び撮影方向情報を各層の平面図などの図面画像上に表示する作業アイコンに当該撮影写真及び関連作業情報を関連付けて格納することで、安全診断作業の効率性を図ることができる。
【0022】
また、本発明によれば、作業者は同じ建築物で一緒に安全診断を行う他の作業者の撮影写真及び関連作業情報を作業者端末を通じて確認することができるので、安全診断作業の効率性を図ることができる。
【0023】
更に、本発明によれば、一緒に安全診断を行う複数の作業者の作業結果を自動的に取りまとめて安全診断報告書を自動生成することができる。
【0024】
本発明の効果は前述した効果に限定されず、以下の記載から本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が明確に理解できる他の効果を含む。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態に係る建築物の安全診断作業管理方法の実行過程を説明する手順フローチャートである。
図2】本発明の一実施形態に係る建築物の安全診断作業管理方法の実行段階別に作業者端末上に表示される画面状態を示す図である。
図3】同様に他の画面状態を示す図である。
図4】同様に他の画面状態を示す図である。
図5】同様に他の画面状態を示す図である。
図6】同様に他の画面状態を示す図である。
図7】同様に他の画面状態を示す図である。
図8】同様に他の画面状態を示す図である。
図9】同様に他の画面状態を示す図である。
図10】同様に他の画面状態を示す図である。
図11】同様に他の画面状態を示す図である。
図12】同様に他の画面状態を示す図である。
図13】同様に他の画面状態を示す図である。
図14】同様に他の画面状態を示す図である。
図15】同様に他の画面状態を示す図である。
図16】同様に他の画面状態を示す図である。
図17】同様に他の画面状態を示す図である。
図18】同様に他の画面状態を示す図である。
図19】同様に他の画面状態を示す図である。
図20】同様に他の画面状態を示す図である。
図21】本発明の一実施形態に係る建築物の安全診断管理システムの構成図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して本発明をさらに詳細に説明する。図面中の同じ構成要素は、できる限り何処でも同一の符号で示していることに留意すべきである。なお、本発明の要旨を不要に曖昧にする恐れがある公知の機能及び構成についての説明は省略する。
【0027】
図1は本発明の一実施形態に係る建築物の安全診断作業管理方法の実行過程を説明する手順フローチャートである。以下、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る建築物の安全診断作業管理方法の実行過程を説明する。
【0028】
一方、関係法令における用語定義にもかかわらず、本明細書において「安全診断」とは、建築物の定期点検、監理などのように建築物に対する一体の管理行為を含むものと定義される。
【0029】
本発明に係る建築物の安全診断作業管理方法を実行させるアプリケーションプログラムがインストールされているスマートフォンなどの作業者端末100を持っている建築物の安全診断作業者は、まず図2に示したようなアプリケーションプログラムの実行画面上で「プロジェクト」生成」を選択する。次に、図3に示したようにプロジェクト名、プロジェクト説明、プロジェクト画像、当該建築物の地下層数情報(例えば、地下2階)及び地上層数情報(例えば、地上5階)などのプロジェクト情報を入力することができる(S110)。
【0030】
これにより、作業者端末100は作業者が入力したプロジェクト情報に基づいて、図4及び図5に示したように複数の作業者の安全診断コラボレーションのための各層別作業領域を生成するようになる。
【0031】
一方、本発明を実施するにあたり、図5に示したように作業者が「層追加」項目を選択し、追加する階の名前(例えば、複層、屋上階)を入力することで、作業者端末100は追加層に対する作業領域を更に生成することもできる。
【0032】
その後、作業者が図4及び図5に示した各層別作業領域を選択した後、作業者端末100に既に格納されている当該層の平面図などの層別図面を選択すると、作業者端末100は図6のように安全診断対象建築物の層別図面を各層別作業領域に関連付けて格納する(S120)。
【0033】
一方、作業者が各層別作業領域に表示されている「同期化」ボタンを選択すると、作業者が選択した層別作業領域及びそれに関連付けて格納されている層別図面画像を管理サーバ200にアップロードすることができる。
【0034】
このように管理サーバ200にアップロードした層別作業領域及び関連付けて格納された層別図面画像は今後当該プロジェクトの参加権限が付与された協業者(即ち、他の作業者)の端末300にダウンロードされることで、当該層で作業者と協業者が共同で行う診断作業を支援できるようになる。
【0035】
また、このように本発明によれば、作業者は建築物の各層別作業領域の「同期化」を個別に選択することで、各層別安全診断作業を共同で行うか否かを個別に決定することができる。
【0036】
一方、安全診断対象建築物における特定層(例えば、地下2階)で安全診断を行うとする作業者が当該層の図面を図6に示した作業者端末100の画面上でタッチして選択する場合に、図7に示したように当該層の図面はアイコンタイプ情報、アイコン生成選択項目、アイコンフィルタリング選択項目と一緒に作業者端末100の全画面にわたって出力することができる。
【0037】
これにより、図7に示したアイコンタイプ情報を作業者がタッチする場合に、図8に示したようにアイコンタイプ情報が矢印形状に変更されることで、作業者は以後生成される作業アイコンのタイプを選択することができる。
【0038】
これにより、作業者は、作業者の視線方向と同じ方向情報が矢印の形で含まれる作業アイコンの生成と、方向情報が含まれていない作業アイコンの生成を選択することができる。
【0039】
その後、作業者が図8に示したアイコン生成選択項目をタッチした後、当該層で安全診断が進行している位置である作業者の現在位置を図8の図面画像上でタッチして選択すると、図9に示したように作業者端末100は当該位置に作業アイコンを生成するようになる。
【0040】
具体的には、図9に示したように生成された作業アイコンに含まれている数値情報は当該層でのアイコン生成順(即ち、作業順)を表し、作業アイコンの色情報は当該層で共同で作業する複数の作業者のうち当該作業者を識別するための識別情報である。なお、作業アイコンにおいて矢印方向(指示方向)情報は作業者が診断のために見ている方向(即ち、作業者端末の撮影方向)情報を意味する。
【0041】
一方、その後、作業者は図9に示した作業アイコンをタッチした後時計回り方向または反時計回り方向にドラッグすることで、作業者の実際の視線方向と一致させるために、図10に示したように作業アイコンにおける矢印方向及び長さを修正することができる。
【0042】
また、本発明を実施するにあたり、作業者の矢印方向と長さに対する修正や選択が完了した場合(即ち、ドラッグ後に指を作業者端末の画面から離す場合)に、作業者端末100は自体に備えたカメラモジュールを活性化することで作業者の視線方向にある点検対象部位(例えば、壁体)の撮影を誘導することもできる(S130)。
【0043】
これにより、作業者が自分の視線方向にある点検対象部位を撮影することで、作業者端末100は撮影写真を当該作業アイコンに図11のように関連付けて格納することができる(S140)。
【0044】
一方、本発明を実施するにあたり、作業者は図11に示したように撮影写真の分類情報(例えば、現況、損傷、計測)を一次選択して入力することができ、一次選択した分類情報における詳細分類情報を二次選択して入力することもできる(S150)。
【0045】
即ち、撮影写真の一次分類情報を「現況」として選択した場合に、「外部全景」と「内部全景」のうち二次分類情報を細かく選択することができ、撮影写真の一次分類情報を「損傷」として選択した場合に、「亀裂」、「脱落」、「漏水」、「その他」のうち二次分類情報を細かく選択することができる。
【0046】
また、本発明を実施するにあたり、二次分類情報として「割れ」を選択した場合に、「割れ」、「離間」のうち三次分類情報を細かく選択することもでき、二次分類情報として「脱落」を選択した場合に、「剥離/剥落」、「断面欠損」、「鉄筋露出/腐食」、「仕上げ材脱落」のうち三次分類情報を細かく選択することもでき、二次分類情報として「漏水」を選択した場合に、「漏水」、「漏水跡」のうち三次分類情報を細かく選択することもできる。
【0047】
一方、作業者端末100は前述したように作業者が入力した分類情報によって決定される作業者の追加説明項目の入力要請を作業者端末100の画面上に出力することもできる。
【0048】
例えば、撮影写真に対して作業者が入力した一次分類情報が「損傷」であり、二次分類情報が「亀裂」であり、三次分類情報も「亀裂」である場合、作業者端末100はスラブ、桁、柱、壁体、組積壁体、天井、床のうちいずれかの選択を要請する「部材名の入力要請」と、垂直、水平、斜線、曲げ、せん断、斜めのひび割れ、網状、しっくい塗り、仕上げ材、異質材、ジョイントのうちいずれかの選択を要請する「亀裂種別の入力要請」と、「亀裂規格の入力要請」を順次出力することで、作業者が入力した分類情報に関連付けて要求される関連追加説明情報を作業者が入力するようにすることができる。
【0049】
このために、作業者端末100は作業者が前述したように選択した分類情報によって出力しなければならない追加説明項目の入力要請を一次、二次、三次にわたる各分類情報に関連付けて格納することが好ましい。
【0050】
一方、作業者端末100は作業者が入力した前記分類情報及び前記追加説明情報を含む撮影写真関連作業情報を当該作業アイコンに関連付けて格納することができる。
【0051】
その後、作業者が図12に示したように当該層の作業領域に表示されている「同期化」ボタンを選択することで、作業者が選択した層別作業領域、これに関連付けて格納されている層別図面画像、当該図面画像に関連付けて格納されている作業アイコン、作業アイコンに関連付けて格納されている撮影写真、及び前記作業情報を管理サーバ200にアップロードすることができる。
【0052】
このように管理サーバ200にアップロードされた層別作業領域及び、それに含まれて一緒にアップロードされた層別図面や作業情報は当該プロジェクトの参加権限を与えられた協業者端末300にダウンロードされることで、当該層で作業者と協業者が共同で行う作業を支援できるようになる。
【0053】
具体的には、作業者が図12に示した「チームメンバー管理」項目を選択し、図13に示したように参加者の電話番号を入力することで、作業者端末100は当該プロジェクト参加者を招待する参加者招待メッセージを生成し、これを管理サーバ200に送信できる。
【0054】
従って、管理サーバ200は招待メッセージに含まれている参加者の電話番号に基づいて参加者のスマートフォンなどの端末300に本発明に係るアプリケーションプログラムをダウンロードすることができるリンク情報を含む招待受付要請メッセージを送信することができる。
【0055】
このようにプロジェクト参加を招待された協業者が招待を受け入れると、協業者は前述したように管理サーバ200にアップロードされた情報に自分の端末300を通じてアクセスできるようになる。その結果、作業者は図14に示したようにプロジェクト参加するようになった全ての協業者リスト(チームメンバーリスト)を管理できるようになる(S160)。
【0056】
具体的には、当該プロジェクトを生成した作業者は「所有者」としての権限を有する。このようなプロジェクト「所有者」は図14に示したように各協業者の権限を自由に選択(「チームから除外」、「所有者指定」、「管理者指定」、または「チームメンバー指定」項目)し、作業者端末100は各協業者の権限に対する所有者の選択情報によって各協業者の権限を個別に設定することができる。
【0057】
このように、当該プロジェクトに参加する複数の協業者は各自のスマートフォンなどの端末300を通じて前述したS130段階~S150段階で説明したような安全診断作業を独立的に実行し、前述したような作業者端末100における管理サーバ200へのアップロード手順と同じアップロード手順が各協業者端末300で独立的に実行することで、複数の協業者による同時作業に応じた各層別図面のアップデートが管理サーバ200によりリアルタイムで行われる(S170)。
【0058】
これにより、管理サーバ200は層別図面における各作業アイコンのアップロード順によって図15に示したように作業アイコンの数字を順次付与する。また、各作業者を識別できるように、作業者ごとに個別に付与された色情報を当該作業アイコンに付与する。
【0059】
このように管理サーバ200により統合的にアップデートされる複数の作業アイコンが含まれた層別図面を自身の端末100、300を通じて受信して確認できるようになる各作業者は、図15に示したアイコンフィルタリング選択項目をタッチすることで、端末100、300の画面に表示される作業アイコンが選別されるようにするフィルタリング処理を作業者端末100に要請することができる(S180)。
【0060】
具体的には、図15に示したアイコンフィルタリング選択項目をタッチすることで、図16のように表示されるフィルタ選択項目は大きく、写真分類(写真種類)情報選択項目と参加者リスト選択項目に区分される。
【0061】
これにより、作業者が参加者リスト選択項目を選択した後、フィルタリング基準情報として特定の参加者を選択すると、作業者端末100は選択された参加者がアップロードした作業アイコンのみを選別して図17に示したように出力するようになる。よって、作業者は当該作業アイコンをタッチして選択することで、自分が選択した参加者の撮影写真及び関連作業情報を確認することができる。
【0062】
更に、図18に示したように作業者がフィルタ選択項目から写真分類(写真種類)情報選択項目を選択した後、フィルタリング基準情報として前記一、二、三次分類情報(例えば、損傷、脱落など)を選択することで、作業者端末100は作業者が選択した分類情報と一致する分類情報が作業情報として関連付けて格納されている作業アイコンのみを選別して図19に示したように出力する。よって、作業者は当該作業アイコンをタッチして選択することで、自分が選択した分類情報に合致する撮影写真及び関連作業情報を確認することができる。
【0063】
一方、本発明を実施するにあたり、作業者は参加者リスト選択項目から特定の参加者を第1フィルタリング基準情報として選択すると共に、写真分類(写真種類)情報選択項目のうち一、二、三次分類情報を第2フィルタリング基準情報として連続して選択することもできる。この場合、作業者端末100は第1フィルタリング基準情報と第2フィルタリング基準情報の両方を満たす作業アイコンのみを選別して出力することができる。
【0064】
また、本発明を実施するにあたり、図20に示したように作業者は各層別作業領域を選択した後、上または下への各層別作業領域の相互位置変更を行う ことができる。
【0065】
なお、本発明を実施するにあたり、図20に示したように作業者が各層別作業領域を選択した後、「層報告書プレビュー」を選択した場合、作業者端末100は当該層の図面における作業アイコン生成位置情報、各作業アイコンに関連付けて格納された撮影写真、及び関連付けた前記作業情報を含む層別安全診断報告書を生成することもできる。
【0066】
また、本発明を実施するにあたり、作業者はアプリケーションプログラムの設定情報入力を通じて、図面「横ビュー」モードと「縦ビュー」モードを選択することができる。このような設定情報によって作業者端末100は図7乃至図11に示したような図面横ビューモードを実行するか、縦ビューモードを選択的に実行することで作業者の選択に応じた図面の視認性を支援することができる。
【0067】
また、本発明を実施するにあたり、前記アプリケーションプログラムは安全診断報告書及び前述したような安全診断過程で入力又は生成された一体の情報を作業者が指定したPC、サーバなどの格納装置にバックアップする機能を備えることで、今後作業者が所属する企業の資格条件を評価するためにバックアップデータを監督機関にまとめて提出できるようにすることが好ましい。
【0068】
また、本発明を実施するにあたり、本発明に係る建築物の安全診断作業管理方法を実行させるプログラムは本発明に係る作業者端末100にインストールされたり、コンピュータで読み取り可能な各種記録媒体に記録されたり、またはネットワークを通じて当該プログラムを転送するサーバに格納されることができる。
【0069】
なお、本発明に係るプログラムはネットワークを介して連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式でコンピュータが読み取り可能なコードが格納されて実行されることもできる。また、本発明を実現するための機能的なプログラム、コード及びコードセグメント(segment)は、本発明が属する技術分野における通常の技術者なら容易に理解することができる。
【0070】
なお、本発明における前述したステップS110-S180の間の順序は例示に過ぎず、これに限定されない。即ち、前述したステップS110-S180の間の順序は相互に変動され得、このうち一部の段階は同時に実行または削除されてもよい。
【0071】
本発明において使用した用語は単に特定の実施形態を説明するために使われたもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」又は「有する」等の用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又は、それらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つ又は、それ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又は、それらを組み合わせたものなどの存在又は、付加の可能性を予め排除しないことと理解すべきであろう。
【0072】
以上では本発明の好ましい実施形態及び応用例について図示及び説明したが、本発明は前述した特定の実施形態及び応用例に限定されず、請求範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者により多様な変形実施が可能であることは勿論であり、このような変形実施は本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は建築物の安全診断作業管理分野における産業上の利用可能性が認められる。
【符号の説明】
【0074】
100…作業者端末、200…管理サーバ、300…協業者端末
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