(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163000
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】特許検索にかかるコンピュータシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/18 20120101AFI20241114BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024006492
(22)【出願日】2024-01-19
(62)【分割の表示】P 2023204823の分割
【原出願日】2023-12-04
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-11-13
(31)【優先権主張番号】P 2023076275
(32)【優先日】2023-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023091602
(32)【優先日】2023-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023175668
(32)【優先日】2023-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】723005746
【氏名又は名称】株式会社インザック
(72)【発明者】
【氏名】奈良 泰宏
(72)【発明者】
【氏名】清水 貴雄
(72)【発明者】
【氏名】丸山 純子
(57)【要約】
【課題】新規な特許検索システムを提供することのできるコンピュータシステムを提供する。
【解決手段】コンピュータに、つぎの各ステップを実行させるコンピュータシステムであって、入力ステップでは、ユーザの操作に基づいて、ターゲットとなる特許文書の文書情報を検索するための条件、および、入力された条件によって検索された文書情報に関する文章に対応する概要情報を取得する頻度を指定するための日時情報、を入力し、概要情報は、文書情報に関する文章を、所定の学習モデルによって要約した情報であって、取得ステップでは、概要情報を取得し、送信ステップでは、日時情報に従って、概要情報が取得されたことを示す情報をユーザが操作する操作端末に送信し、出力ステップでは、ユーザが、文書情報に関する文章と概要情報とを対比することが可能なように、操作端末に出力する。
【選択図】
図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、つぎの各ステップを実行させるコンピュータシステムであって、
入力ステップでは、ユーザの入力操作に基づいてターゲットとなる特許文書の文書情報を検索するための検索式を入力することが可能であり、また、前記ユーザによる受取操作を受けつけることが可能であり、
前記受取操作は、新たに前記特許文書が発行されたという条件が満たされた場合に新たに発行された前記特許文書の前記文書情報に関する文章に対応する概要情報を受け取るための操作であり、
前記概要情報は、前記文書情報に関する文章を、所定の学習モデルによって要約した情報であり、
取得ステップでは、前記文書情報に関する文章とは別に、前記概要情報を取得し、
送信ステップでは、前記受取操作が受けつけられている場合に、前記概要情報を受け取ったことを示す情報を前記ユーザが操作する操作端末に送信し、
出力ステップでは、前記受取操作が受けつけられている場合に、前記ユーザが、前記文書情報に関する文章と前記概要情報とを対比することが可能なように、前記操作端末に出力する、
コンピュータシステム。
【請求項2】
前記概要情報は、複数の基準に従って生成された複数種類の前記概要情報を含み、
前記入力ステップでは、前記ユーザの操作に基づいて、前記複数の基準のうちの少なくともいずれか1つの基準に従って生成された前記概要情報を取得するための情報、を入力する、
請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項3】
前記概要情報は、
前記特許文書に含まれる特許請求の範囲、明細書、および図面のうち、
前記特許請求の範囲の文言だけではなく、前記明細書および/または前記図面の記載を用いて前記特許請求の範囲の文言を説明したものである、
前記明細書および/または前記図面の記載を用いて、前記特許請求の範囲の文言に注釈を入れたものである、および、
前記特許請求の範囲の文言を、前記明細書および/または前記図面の記載に置き換えたものである、
の少なくともいずれか1つである、
請求項1に記載のコンピュータシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許検索システムにかかるコンピュータシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、特許に関する先行技術調査、侵害予防調査などを行う特許検索システムが知られている(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献1】“特許情報プラットフォームJ-PlatPat”,[online],[令和5年4月28日検索],インターネット<URL:https://www.j-platpat.inpit.go.jp/>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような特許検索システムには改善の余地がある。
【0005】
本発明の目的は、新規な特許検索システムを提供することのできるコンピュータシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
コンピュータに、つぎの各ステップを実行させるコンピュータシステムであって、
入力ステップでは、ユーザの操作に基づいて、ターゲットとなる特許文書の文書情報を検索するための条件、および、入力された前記条件に対応する概要情報を取得する頻度を指定するための日時情報、を入力し、
前記概要情報は、前記文書情報に関する文章を、所定の学習モデルによって要約した情報であって、
取得ステップでは、前記文書情報に関する文章とは別に、前記概要情報を取得し、
送信ステップでは、前記日時情報に従って、前記概要情報が取得されたことを示す情報を前記ユーザが操作する操作端末に送信し、
出力ステップでは、前記ユーザが、前記文書情報に関する文章と前記概要情報とを対比することが可能なように、前記操作端末に出力する、
コンピュータシステムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、新規な特許検索システムを提供することのできるコンピュータシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態における、検索システムの構成を示す図である。
【
図2】第1実施形態における、番号検索が行われている状態を示す図である。
【
図3】第1実施形態における、条件検索が行われている状態を示す図である。
【
図4】第1実施形態における、番号検索の際に、特許番号リストにかかるファイルを読み込ませている状態を示す図である。
【
図5】第1実施形態における、検索結果一覧を示す図である。
【
図6】第1実施形態における、検索結果一覧に表示された特許発明のうち、個別の特許発明にかかる情報が閲覧されている状態を示す図である。
【
図7】第1実施形態における、検索結果一覧に表示された特許発明のうち、個別の特許発明にかかる情報が閲覧されている状態を示す図である。
【
図8】第1実施形態における、ユーザアカウント情報が登録されている状態を示す図である。
【
図9】第1実施形態における、会員メニューが選択されている状態を示す図である。
【
図10】第1実施形態における、組織情報が設定されている状態を示す図である。
【
図11】第1実施形態における、設定されている組織設定のページが閲覧されている状態を示す図である。
【
図12】第1実施形態における、設定されているグループ設定のページが閲覧されている状態を示す図である。
【
図13】第1実施形態における、新たなグループの作成が行われている状態を示す図である。
【
図14】第1実施形態における、新たなグループを作成する際の注意事項を示す図である。
【
図15】第1実施形態における、組織コミュニティにおいてフォルダに入れられた特許発明にかかる情報の一覧が閲覧されている状態を示す図である。
【
図16】第1実施形態における、組織コミュニティのフォルダに振り分けられた個別の特許発明にかかる情報が閲覧されている状態を示す図である。
【
図17】第1実施形態における、閲覧中の特許発明にかかるパテントファミリーの相関図である。
【
図18】第1実施形態における、報告メールシステムの設定画面を示す図である。
【
図19】第1実施形態における、指定された条件に合致する特許公報が発行されたことを報告する報告メールを示す図である。
【
図20】第1実施形態における、検索システムで報告メールが閲覧されている状態を示す図である。
【
図21】第2実施形態における、注目特許ランキングが閲覧されている状態を示す図である。
【
図22】第2実施形態における、注目投稿者ランキングが閲覧されている状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1実施形態]
本発明の実施形態にかかる検索システム1について、
図1~
図20を参照して説明する。なお、以下に説明される実施形態は、本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で本発明の実施形態を適宜変更することができる。
【0010】
本発明の検索システム1(報告メールシステムを含む)は、
図1に示すように、1以上のサーバ2と、1以上の文書DB(Data Base)3と、1以上の端末装置4と、を備える。これらのサーバ2、文書DB3、および端末装置4は、ネットワーク5によって接続される。
【0011】
サーバ2は、ユーザの操作に基づいて、検索のターゲットとなる文書(本実施形態では、特許公報および/または公開特許公報のうちの特許請求の範囲および明細書に記載された発明、ならびに、後述のAI要約である。以下、「ターゲット文書」という)を検索し、該当するターゲット文書を表示する。
【0012】
文書DB3は、ターゲット文書を格納するDBである。文書DB3は、本実施形態では、検索システム1を提供する事業者が用意したDBであるが、各国特許庁および/またはWIPO(World Intellectual Property Organization)が備えるDBであってもよく、各国特許庁および/またはWIPOが備えるDBおよびAPI(Application Programming Interface)によって連携することができるDBであってもよい。
【0013】
端末装置4は、ターゲット文書を検索しようとするユーザによって用いられる装置である。端末装置4は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータなどのパーソナルコンピュータであってもよく、スマートフォンであってもよく、タブレット端末装置であってもよい。なお、本実施形態においては、端末装置4として、ラップトップコンピュータが想定されている。
【0014】
例えば、端末装置4は、
図2~
図4のとおり、ユーザの操作(入力)に基づいて、ターゲット文書を特定することができる情報(本実施形態では、例えば、出願番号、特許番号、公開番号、特許番号を検索するための条件式、公開番号のリストにかかるファイルなど)をサーバ2に送信する。
【0015】
端末装置4は、ターゲット文書にかかる情報(例えば、検索対象となった特許番号にかかる、後述するAI要約、特許請求の範囲、明細書、図面など)を、サーバ2を介して文書DB3から受信して、モニタ460に表示する。
【0016】
<サーバ2の詳細な説明>
サーバ2は、
図1のとおり、制御部20、記憶部21、およびネットワークインターフェース22を備える。このサーバ2は、検索システム1を提供する事業者が用意したものである。
【0017】
サーバ2が備える記憶部21およびネットワークインターフェース22は、バス29を介してサーバ2の制御部20に接続される。
【0018】
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)、各種入出力インターフェースなどで構成されており、サーバ2の動作を制御する。詳細は後述する。
【0019】
また、制御部20のCPUは、単一の集積回路によって構成されてもよく、通信可能に接続された複数の回路(集積回路および/またはディスクリート回路(discrete circuits)など)によって構成されていてもよい。
【0020】
記憶部21は、主にHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)などで構成される。
【0021】
記憶部21には、例えば、本発明の検索システム1を制御するためのコンピュータプログラム、ターゲット文書の検索に用いられるデータあるいはユーザIDなどが記憶される。
【0022】
ネットワークインターフェース22は、文書DB3および/または端末装置4と、サーバ2と、の間でデータを送受信するために、通信ネットワーク5に接続される。
【0023】
<サーバ2の制御部20の機能の説明>
サーバ2の制御部20は、コンピュータプログラムを実行することにより、以下の各手段として機能し、以下の各ステップを実行する。
【0024】
<要約ステップの説明>
制御部20は、要約手段として機能することで要約ステップを実行する。以下では、要約手段としての制御部20が実行する処理を説明する。
【0025】
制御部20は、人工知能(AI/Artificial inteligence)を用いたAPIを組み込んだ要約プログラムを制御する。なお、本実施形態では、この要約プログラムは、サーバ2に格納されているが、検索システム1を提供する事業者が用意する装置(サーバ2以外の装置)に格納されていてもよい。
【0026】
これにより、要約プログラムは、
図5、
図6、
図20のとおり、指定された特許番号あるいは公開番号にかかる特許請求の範囲に記載された請求項1の発明、および、請求項1にかかる発明と同一カテゴリーの独立項(例えば、請求項1が「車両の制御方法」の発明である場合に、カテゴリーが同一の「車両の制御方法」である独立請求項。なお、「センサの制御方法」は「車両の制御方法」とは別カテゴリーとなる)についての要約(以下、「AI要約」という)を生成する。
【0027】
このAI要約は、制御部20から文書DB3に送信され、特許番号などと関連づけられた状態(例えば、特許番号を含むファイル名がつけられたCSVファイル、あるいは、テキストファイルに格納された状態)で文書DB3に格納される。
【0028】
<登録ステップの説明>
制御部20は、登録手段として機能することで登録ステップを実行する。以下では、登録手段としての制御部20が実行する処理を説明する。
【0029】
制御部20は、
図2~
図8のとおり、ユーザの操作に基づいて「ログイン」が操作されることで、検索システム1にユーザをログインさせることができる。
【0030】
なお、
図8は、ユーザが「ログイン」をクリックし、ついで「新規登録」をクリックすることで、ユーザアカウント登録を行っている状態を示す図である。
【0031】
具体的には、制御部20は、
図8のとおり、端末装置4から送信されるユーザ情報(例えば、任意に設定しうるユーザID、ユーザ氏名、ユーザのメールアドレス、組織名、およびパスワード)に基づいて、ユーザID(ユーザ識別情報)を作成する。これにより、制御部20は、ユーザアカウントを生成する。ユーザIDは、サーバ2および文書DB3に記憶される。
【0032】
本実施形態では、ユーザIDとメールアドレス(および/またはパスワード)とをセットにすることで、ユーザを一意に判別することができる。なお、ユーザIDは、ユニークなものが設定されるようにするため、ユーザがユーザIDを入力した際に、すでに他ユーザによって登録されているユーザIDであった場合に、警告が表示されるようになっていてもよい。
【0033】
また、制御部20は、ユーザアカウントが登録されたユーザの操作に基づいて、
図9~
図11のとおり、組織IDを登録するためのマスタユーザの設定による、組織の情報(例えば、組織ID、組織名、マスタユーザ名、メンバユーザ名、パスワード)に基づいて、組織ID(組織識別情報)を作成する。これにより、制御部20は、組織アカウントを生成する。組織IDは、サーバ2および文書DB3に記憶される。
【0034】
なお、
図9は、ユーザが「会員メニュー」をクリックし、表示された「会員メニュー」の項目(組織設定、グループ設定、コミュニティなど)のうちのいずれかの項目を選択しようとしている状態を示す図である。
【0035】
また、
図10は、「会員メニュー」のうちの「組織設定」がクリックされたのち、
図10の「組織の作成」がクリックされて、「組織の作成」のウィンドウに各情報が入力されていることを示す図である。また、
図10では、「RK」がマスタユーザとなり、組織の作成を行っている。
【0036】
図10において「完了」がクリックされると、各メンバユーザ(
図10の例では、YN、TS)のメールアドレスに、生成された組織アカウントの組織コミュニティへの招待メールが送信される。各メンバユーザが応答することにより、制御部20は、組織IDに、メンバユーザのユーザIDを関連づける。
【0037】
なお、招待メールが送信されたユーザのうちに、その時点でユーザアカウントが生成されていないユーザがいる場合には、当該ユーザは、招待メールに記載されているリンクをクリックすることで移行するログイン画面にて、新規アカウントを生成することができる。そして、そのユーザは、アカウントが認証されてログインすることで組織コミュニティに参加することができる。
【0038】
図11は、マスタユーザであるRKの操作に基づいて、「アール工業知財部」の組織コミュニティが設定されている状態を示す図である。ユーザは、
図11の画面にて、登録情報の変更、契約プランの変更、支払方法の変更、アカウントの削除、などを行うことができる。また、マスタユーザRKの指定に基づいて、メンバユーザのうちのいずれかのユーザに組織コミュニティの設定を行う権限を付与することができてもよい。
【0039】
なお、以下では、マスタユーザおよびメンバユーザをまとめて、「ユーザ」という場合がある。
【0040】
また、制御部20は、
図12~14のとおり、組織コミュニティにて、プロジェクトあるいはユーザの集合を示す「フォルダ」を登録することで、グループを作成することができる。
【0041】
図12は、アール工業知財部の組織コミュニティにて、2つのグループ(グループID:r-01、r-02)が設定されている状態を示す図である。
【0042】
組織IDに「社内」として登録されているユーザは、
図13のとおり、メンバユーザを指定して、フォルダを作成することができる。
【0043】
図13は、組織コミュニティのマスタユーザまたはメンバユーザの操作に基づいて、「グループの作成」がクリックされたのちに、新たなグループが設定されようとしてる状態を示す図である。
【0044】
これにより、同一のグループに割り当てられているユーザは、
図15、
図16のとおり、同一の特許発明のリストを閲覧することができる。
図15、
図16の例では、
図12におけるグループID(r-01)に割り当てられているユーザ「RK」が、「製品A」に割り振られた特許発明(特許番号)、および、それらのリストを閲覧している状態が示されている。
【0045】
図15の例では、ユーザ「RK」が製品Aのフォルダをクリックして製品Aに割り振られた特許発明(特許番号)のリストが表示されている状態で、ユーザ「RK」が個別の特許発明(特許番号)にかかる情報を右クリックすることで、組織コミュニティ内でフォルダが作成されている「要注意」にも当該特許にかかる情報を割り振ることができることが示されている。
【0046】
なお、
図15の例では、製品Aにはすでに該当する特許発明(特許番号6718**1)が割り振られているため、「製品Aへ送る」はあらかじめチェックがつけられた状態となっている。一方、ユーザ「RK」には製品B(グループID:r-02)が割り当てられていないため(
図12参照)、ユーザ「RK」が製品Bにチェックを入れることができないように非アクティブ化されている。
【0047】
また、
図14は、グループ内のメンバに、「社外」が登録されたユーザがいる場合に表示される警告画面である。この機能があることにより、社内のユーザだけで共有されるべき「共有メモ」が、社外のユーザにも共有されてしまうことを防ぐことができる。
【0048】
一方、
図16のとおり、グループ内のメンバに「社外」のユーザがいない場合には、「共有メモ(社内外)」が非アクティブ化される。これに代えて、グループ内のメンバに「社外」のユーザがいない場合には、「共有メモ(社内外)」の項目が表示されなくてもよい。
【0049】
また、制御部20は、端末装置4から送信された要約にかかる情報を用いて、
図6、
図7、
図16のとおり、ユーザが作成した要約(以下、「ユーザ要約」という)を生成する。
図6、
図7、
図16の例では、ユーザ要約が「みんなの要約」の欄に記載されている。
【0050】
このユーザ要約は、例えば、日本語で300文字以内の文章、段落番号、図面番号で構成される。また、ユーザ要約は、制御部20から文書DB3に送信され、文書DB3にて格納される。なお、ユーザがユーザ要約を投稿するにあたってURLを設定した場合には、ユーザIDに当該URLのリンクが設定される。
【0051】
なお、
図7は、
図6の画面をさらに下に遷移(スクロール)させた状態を示す図である。
【0052】
また、
図16の例では、組織コミュニティに表示される「みんなの要約」は、最も「いいね」がつけられたユーザ要約(
図6における「XYZ特許事務所」による要約)のみが表示されているが、みんなの要約に記載された他のユーザ要約(
図7参照)も表示されてもよい。
【0053】
また、制御部20は、端末装置4から送信されるタグにかかる情報を用いて、
図6のとおり、ユーザが任意に作成したタグ(
図6の例では、「車両」、「二酸化炭素」、「フィルタ」)を生成する。このタグは、制御部20から文書DB3に送信され、文書DB3にて格納される。なお、タグは、1つの特許番号につき、最大10個まで登録されうる。また、タグは、
図3における条件検索の条件にも設定されうる。さらに、ユーザが、あるタグ(例えば、「車両」のタグ)をクリックした場合に、「車両」タグが登録されているすべての特許発明(特許番号)がリストなどで表示されるようになっていてもよい。また、所定の辞書サーバに格納されている辞書で各タグのテキストを照らし合わせることによって、例えば、「センサー」と「センサ」とが同一文字と認識され、「AI」と「Ai」とが同一文字と認識されてもよい。
【0054】
このように、本実施形態の検索システム1では、「みんなの要約」、「タグ編集」があることで、検索システム1内でユーザ同士がコミュニケーションを図ることができる。
【0055】
また、制御部20は、端末装置5から送信された広告主情報(例えば、組織名、組織のホームページのURL、クレジットカード情報)、求人情報などを用いて、
図2~
図4の事務所広告、あるいは、求人広告にかかる設定を行う。ユーザは、例えば
図2のメニューバーの「求人広告」をクリックすることで、求人情報を閲覧することができる。
【0056】
また、制御部20は、端末装置4から送信されるコラム(例えば、弁護士による特許訴訟にかかる解説コラム)にかかる情報を用いて、コラムページを提供する。ユーザは、例えば
図2のメニューバーの「コラム」をクリックすることで、コラムを閲覧することができる。
【0057】
また、制御部20は、
図9、
図18、
図19のとおり、端末装置4から送信される条件式に関する情報(以下、「検索条件」という)を用いて、報告メールシステムにかかる条件設定を行う。
【0058】
ユーザが報告メールシステムにかかる条件設定を行うためには、組織IDが作成されており、その組織IDに当該ユーザのユーザIDが関連づけられている場合であって、かつ、あて先となるメールアドレスが登録されている必要がある。
【0059】
これらの登録がなされている場合には、ユーザは、例えば、新たな特許公報/公開公報の発行があった場合に、ユーザが知りたい、特許権者/出願人(例えば、「株式会社〇×△自動車」)、請求項に含まれるキーワード(例えば、「排気ガス」、「フィルタ」)、報告頻度(
図18の例では、「その都度」、「3日ごと」、「週1(1週間に1回)」、「隔週(2週間に1回)」、「月1(ひと月に1回)」を設定することができる。なお、ユーザの操作に基づいて、「毎週月曜日」など、任意のタイミングが設定されてもよい。
【0060】
また、制御部20は、
図6、
図16のとおり、各特許発明(特許番号)にかかる情報に関連づけて、端末装置5から送信される実施許諾の可否情報(例えば、組織名、実施許諾を許可する旨の情報)の登録を行う。なお、この場合には、例えば、検索システム1を提供する事業者が、ユーザから送信された、正当な特許権者であることを示す証明書を確認することで、事業者が特許発明(特許番号)ごとに登録することができてもよく、また、正当な特許権者が組織コミュニティの設定画面から特許発明(特許番号)ごとに登録することができてもよい。
【0061】
<認証ステップの説明>
制御部20は、認証手段として機能することで認証ステップを実行する。以下では、認証手段としての制御部20が実行する処理を説明する。
【0062】
制御部20は、端末装置4から送信されるユーザIDを用いて、ユーザアカウントの認証を行う。
【0063】
具体的には、ユーザは、
図2~
図8に示される「ログイン」を操作することで、ユーザIDおよびパスワード(ユーザが設定する任意のパスワード)を入力することで、
図8、
図9のように、ユーザ名でログインすることができる。
【0064】
ログインしたユーザは、各機能の設定がなされている場合には、報告メールシステムへのアクセス、組織コミュニティへのアクセス、および、ユーザ要約への投稿(ユーザ要約への「いいね」を含む)をすることができるようになる。なお、検索システム1を利用(例えば、
図2~
図7の画面を閲覧、特許発明の検索)するだけであれば、ユーザは、ユーザアカウントの認証を経る必要がない。
【0065】
なお、本実施形態では、いずれかの組織IDに関連づけられたユーザIDのユーザが報告メールシステムを利用することができるが、いずれの組織IDにも関連づけられていないユーザIDのユーザが利用登録を行うことにより、そのユーザが報告メールシステムを利用することができるようになっていてもよい。
【0066】
<報告ステップの説明>
制御部20は、報告手段として機能することで報告ステップを実行する。以下では、報告手段としての制御部20が実行する処理を説明する。
【0067】
制御部20は、前記の登録ステップで設定された検索条件を用いて、その検索条件に該当する特許公報/公開公報の発行があった場合に、
図19のとおり、それらの発明にかかるAI要約を、該当するユーザに通知(組織IDに関連づけられたメールアドレスに送信)する。この際に、制御部20は、「条件1.csv」などの一覧データのほか、検索システム1内の会員メニュー中の報告メールシステムで閲覧するためのリンク(ユーザがリンクを操作すると、報告メールシステムに接続される)を提供する。
【0068】
なお、
図18の例では、ユーザ「RK」、「YN」、「TS」のメールアドレスが関連づけられたメーリングリストのアドレス(patentgroup@r-kogyo.com)に報告メールが届くように設定されているが、「rk@rk-kogyo.com」などのように、各ユーザのメールアドレスに報告メールが届くように設定されてもよい。
【0069】
制御部20は、所定タイミング(例えば、新たな特許公報が発行されたとき)で検索条件にて抽出される特許文書に関する文章(例えば、請求項1)に対応するAI要約を取得する(要約プログラムにAI要約を生成させる)。
【0070】
ついで、制御部20は、ユーザの操作に基づいて設定された日時情報に従って、検索条件に合致する特許文書に関する文章(例えば、請求項1、および、請求項1と同一カテゴリーの独立項)にかかる情報と、それに対応するAI要約にかかる情報とをセットにして、端末装置4に送信する。
【0071】
これにより、ユーザは、モニタ460にて、特許文書に関する文章と、それに対応するAI要約とを、例えばリスト上の左右に並べて表示させることで(例えば、1つの特許発明/特許番号に限られず、複数の特許発明/特許番号が縦に順に並べられて表示されてもよい)、同一のページ内で対比することが可能となる。なお、これとは異なり、特許文書に関する文章と、それに対応するAI要約とを、別ウィンドウで対比することができてもよい。
【0072】
<計測ステップの説明>
制御部20は、計測手段として機能することで計測ステップを実行する。以下では、計測手段としての制御部20が実行する処理を説明する。
【0073】
制御部20は、AI要約(該当する特許番号/公開番号にかかる特許請求の範囲、明細書、図面等を含む)がユーザによって閲覧されたこと(あるいは、検索結果一覧で当該特許番号が表示されたこと、報告メールシステムで報告対象となったこと)が検知されたときに、その回数を計測する。これにより、その特許番号/公開番号にかかる画面が閲覧されたことを示す閲覧数が表示される。なお、
図5、
図6の例では、特許第6718**1号(
図5では、一番上に表示されている特許番号)の情報が、350回閲覧されたことが示されている。
【0074】
また、制御部20は、ログインしているユーザの操作に基づいて各特許のAI要約およびユーザ要約に対して「いいね」がなされた回数、を計測する。計測された回数は、各AI要約および各ユーザ要約に関連づけて、文書DB3に格納される。なお、
図6の例では、「XYZ特許事務所」が投稿した要約に対して、315回の「いいね」がなされている。
【0075】
また、図示はされていないが、検索システム1上で、「いいね」ランキングおよび/または「閲覧」ランキングが表示されるようになっていてもよい。この場合には、例えば、たくさんの「いいね」がなされたユーザ要約を作成したユーザのランキングが表示される、あるいは、各特許発明について、閲覧数が多いものから順に並んだ特許番号のリストが表示される。なお、後述の第2実施形態では、これを派生させた注目特許ランキング、注目投稿者ランキングが説明される。
【0076】
なお、「いいね」はログインしていないユーザも行うことができてもよいが、いわゆる荒らしを防止するために、ログインしているユーザのみが「いいね」をすることができるほうが好ましい。
【0077】
<切替ステップの説明>
制御部20は、切替手段として機能することで切替ステップを実行する。以下では、切替手段としての制御部20が実行する処理を説明する。
【0078】
制御部20は、ユーザの操作に基づいて、特許公報および公開公報のいずれを表示するかを設定する。
【0079】
具体的には、検索対象となる発明について、特許公報および公開公報の双方が発行されている場合には、ユーザは、特許公報を表示させるか、公開公報を表示させるかを、ボタン(
図6では、「特許公報/公開公報」のうち、「特許公報」が選択されている)への操作に基づいて切り替えることができる。
【0080】
また、制御部20は、当該特許発明(特許番号)にかかる出願にパテントファミリーがあることを示す「PF」のボタン(
図6、
図16参照)がユーザによって操作された場合に、
図17のとおり、該当する特許発明(特許番号)にかかる出願のパテントファミリーの相関図を端末装置4に表示するための情報を生成する。これにより、ユーザは、日本の特許第6718**1号に対して、日本の分割出願、米国出願、中国出願などが関連づけられていることを把握することができるとともに、それぞれの特許発明の日本語による要約(AI要約および/またはユーザ要約)を閲覧することができる。
【0081】
なお、制御部20は、パテントファミリーの相関図において、AI要約およびユーザ要約のうちのいずれの要約を表示させるかについてのユーザ操作を受けつけることもできる。
【0082】
また、制御部20は、ユーザの所定の操作に基づいて、例えば
図6においてAI要約が表示されている位置にユーザ要約を表示し、
図6においてユーザ要約が表示されている位置にAI要約を表示することもできる(AI要約と、ユーザ要約とを入れ替える。あるいは、AI要約を消去する)。これにより、ユーザがAI要約よりもユーザ要約のほうがわかりやすいと判断した場合に、AI要約およびユーザ要約の表示位置を入れ替える(あるいは、AI要約に代えてユーザ要約のみを表示する)ことができる。
【0083】
さらに前記に加えて、あるいは、前記に代えて、制御部20は、例えば、AI要約へのユーザの「いいね」数(サムズアップ数)と、ユーザ要約へのユーザの「いいね」数とを比較し、ユーザ要約の「いいね」の数が多い場合に、AI要約とユーザ要約とを入れ替える(あるいは、AI要約に代えてユーザ要約のみを表示する)ことができてもよい。
【0084】
<通信ステップの説明>
制御部20は、通信手段として機能することで通信ステップを実行する。以下では、通信手段としての制御部20が実行する処理を説明する。
【0085】
制御部20は、ターゲット文書を特定することができる情報(例えば、特許番号/公開番号、特許権者/出願人、出願日)、ユーザID、組織ID、メールアドレス、パスワード、ユーザ要約にかかる情報、「いいね」がなされた旨の情報、などを端末装置4から受信する。
【0086】
また、制御部20は、文書DB3から該当する特許に関する情報を取得し、ターゲット文書を特定することができる情報(例えば、AI要約、ユーザ要約、特許請求の範囲、明細書、閲覧数、パテントファミリーにかかる情報など)を端末装置4に送信する。これにより、ユーザの端末装置4にて、
図2~
図20のとおりの検索システム1にかかる画面が表示される。
【0087】
<文書DB3の詳細な説明>
文書DB3は、検索システム1を提供する事業者が用意したものである。本実施形態では、文書DB3は、サーバ2とは別個に用意されているが、サーバ2の中に組み込まれていてもよい。
【0088】
文書DB3は、例えば、以下のデータを格納する。
・AI要約
・AI要約に対する「サムズアップ」数、「サムズダウン」数
・各発明の情報に対する閲覧数(閲覧対象の発明の情報を、検索システム1を利用する1以上のユーザが閲覧した述べ回数)
・ユーザ要約(段落番号等を含む)
・各ユーザ要約に対する「いいね」数
・実施許諾の可否
・特許公報/公開公報に掲載されるデータ(特許権者情報および代理人情報などの書誌事項、特許請求の範囲、図面など)
・ユーザID
・ユーザIDに関連づけられているユーザの情報(例えば、ユーザ氏名、メールアドレス、パスワードなど)
・組織ID
・組織IDに関連づけられている組織の情報(例えば、組織名、組織IDに関連づけられているユーザ氏名、メールアドレス、パスワードなど)
・グループID
・グループIDに関連づけられているグループの情報(例えば、フォルダ名、グループIDに関連づけられているユーザ氏名、社内/社外の情報)
・フォルダに割り当てられているユーザID、発明にかかる情報など
・パテントファミリーにかかる情報(閲覧対象の特許番号のパテントファミリーの特許発明のAI要約、ユーザ要約、および、特許番号)
・広告情報(事務所情報、求人情報、ホームページなどのリンク情報)
【0089】
文書DB3は、サーバ2(あるいはサーバ2を介した端末装置4)からの要求に応じて、ネットワークインターフェース32を介して、必要なデータをサーバ2へ送信する。
【0090】
<端末装置4の詳細な説明>
端末装置4は、
図1のとおり、制御部40、記憶部41、ネットワークインターフェース42、撮影部43、音声入力部44、オーディオ処理部45、グラフィック処理部46、および操作部47を備える。
【0091】
記憶部41、ネットワークインターフェース42、撮影部43、音声入力部44、オーディオ処理部45、グラフィック処理部46、および操作部47は、バス49を介して端末装置4の制御部40に接続される。
【0092】
制御部40は、ユーザの操作に基づいて、端末装置4の動作を制御する。
【0093】
記憶部41は、主にHDD、RAMおよびROMで構成される。
【0094】
ネットワークインターフェース42は、サーバ2と端末装置4との間でデータを送受信する。
【0095】
撮影部43は、カメラ430と接続されている。このカメラ430によってユーザの映像が取得される。
【0096】
音声入力部44は、マイク440と接続されている。このマイク440によってユーザの音声が取得される。
【0097】
オーディオ処理部45は、スピーカ450と接続されている。スピーカ450からは、音声などが出力される。
【0098】
グラフィック処理部46は、モニタ460と接続されている。モニタ460には、検索システム1によって表示されるブラウザ画面などが表示される。
【0099】
操作部47は、キーボードおよびマウス(以下、「キーボード等470」という。)と接続されている。本実施形態において操作部47には、入力検出装置であるキーボード等470を介してユーザからの操作信号が入力される。
【0100】
ユーザはキーボード等470を操作することで、
図2~
図4などの画面にて、出願番号、特許番号、公開番号、特許分類(IPC、CPC、FI、Fターム)、キーワード、タグ(検索システム1上でユーザが任意に設定したテキストデータ)、社内分類(組織コミュニティでユーザが任意に設定したテキストデータ)などの検索条件を入力することができる。
【0101】
<端末装置4の制御部40の機能構成>
端末装置4の制御部40は、所定のプログラムを実行することにより、以下の各手段として機能し、以下の各ステップを実行する。
【0102】
<入力ステップの説明>
制御部40は、入力手段として機能することで入力ステップを実行する。以下では、入力手段としての制御部40が実行する処理を説明する。
【0103】
制御部40は、
図2~
図4のとおり、ユーザの操作に基づいて、検索システム1に対してユーザが知りたい発明にかかる情報(例えば、特許番号、キーワード)を入力することで、検索システム1において、その発明に関する情報(発明一覧を含む)を閲覧することができる。
【0104】
具体的には、ユーザは、
図2に示される番号検索における検索画面のウィンドウに、出願番号、特許番号、公開番号などの番号情報を入力することができる。これにより、ユーザは所望のターゲット文書を検索することができる。
図2は、ユーザが、「番号検索」をクリックしたのちに、ウィンドウに特許番号(
図2の例では、「7777777」、「7765363」)などを入力し、「Search」をクリックしようとしている状態を示す図である。
【0105】
また、ユーザは、
図3に示される条件検索における検索画面のウィンドウに、「CL=ガスセンサ+車両」、「TX=排気+ガス」、「FI=B60L*」などの情報を入力することができる。これによっても、ユーザは所望のターゲット文書を検索・閲覧することができる。
図3は、ユーザが、「条件検索」をクリックしたのちに、ウィンドウにキーワードなどの条件式を入力し、「Search」をクリックしようとしている状態を示す図である。
【0106】
このうち、「CL」は、特許請求の範囲全体を意味し、「TX」は、特許請求の範囲および明細書全体を意味し、「FI」は、特許分類であるファイルインデックスを意味し、「*」は、任意(「*」は、どのような文字、かつ、何文字であってもよい。ここでは、「前方一致」を意味する)を意味し、「ST」は、当該出願の生死情報(例えば、「0」が権利消滅、審査未請求などによるみなし取下など、「1」が権利存続、審査中など)を意味する。すなわち、ユーザは、例えば、「CL=ガソリン+車両」で、特許請求の範囲のいずれかに「ガソリン」または「車両」が記載されている特許発明にかかる情報を検索することができる。
【0107】
また、ユーザは、
図4に示される番号検索における検索画面のウィンドウに、特許番号などがリスト化された表データを入力することができる。これによっても、ユーザは所望のターゲット文書を検索・閲覧することができる。
図3は、ユーザが、「番号検索」をクリックしたのちに、複数件の特許番号が記載された表データをウィンドウにドラッグ・アンド・ドロップし、「Search」をクリックしようとしている状態を示す図である。
【0108】
また、ユーザは、ユーザ情報(例えば、ユーザ名、ユーザの住所、会社、所属)、ユーザID、組織ID、パスワードを入力して、これらの情報を、サーバ2および文書DB3に登録することができる。
【0109】
また、ユーザが正しいユーザIDおよびパスワードを入力することで、サーバ2がそのユーザIDでユーザアカウントを認証する。アカウントが認証された場合には、
図7のとおり、ユーザは、ユーザ要約を投稿することができるようになるとともに、AI要約およびユーザ要約に対して「いいね」をすることができる。
【0110】
また、ユーザのユーザIDが特定の1つの組織IDと関連づけられている場合には、サーバ2がユーザID(組織IDが関連づけられているユーザID)を用いて組織アカウントを認証する。これにより、ユーザは、
図11~
図16のとおり、組織コミュニティの画面にアクセスすることができるようになる。
【0111】
また、ユーザ(マスタユーザ)は、
図10のとおり、組織IDに関連づけるユーザIDを設定することができる。具体的には、ユーザ(この場合には、マスタユーザ「RK」)は、例えば、
図10の例のように、「r-kogyo」という組織IDに、「RK」、「YN」、「TS」のユーザIDを関連づけることができる。
図10の例では、「RK」、「TS」、「YN」が「r-kogyo」の組織コミュニティの「社内」として設定されている。本実施形態の検索システム1では、
図10の例に限られず、ユーザは、1つの組織IDに3つ以上のユーザIDを「社内」に関連づけることもできる。
【0112】
また、組織IDに関連づけることのできるユーザは「社内」に限定されてもよい。この場合には、「社内」、「社外」の設定項目が表示されない。ただし、この場合においても、ユーザは、グループIDにおいて、「社外」のユーザも関連づけることができる。
【0113】
また、ユーザは、
図16のとおり、「共有メモ」(組織コミュニティにて「社内」として設定されているユーザ全体で共有されるテキストデータ)、「共有メモ(社内外)」(組織コミュニティにて「社内」および「社外」にまたがって共有されるテキストデータ)、「個人メモ」(組織コミュニティのうち、その「個人メモ」を登録したユーザだけが閲覧することができるテキストデータ)、社内分類(「フィルタ」、「二酸化炭素」、「R」、「S1」など任意のテキストデータ)を入力することができる。
【0114】
このように、本実施形態の検索システム1が提供する組織コミュニティの「共有メモ」、「共有メモ(社内外)」を用いることで、ユーザ同士のコミュニケーションを図ることができる。また、これに加えて、組織コミュニティの画面(例えば、
図16)にて、他のユーザが記入した「タグ」が表示されてもよい。この場合には、さらにユーザ同士のネットワークを広げることができる。
【0115】
なお、ユーザは、組織コミュニティ(グループを含む)の画面にて、特許番号(あるいは出願番号など)と「共有メモ」、「共有メモ(社内外)」などとが関連づけられているデータをドラッグ・アンド・ドロップ(例えば、
図15におけるフォルダ「製品A」に、必要な情報が入力されたcsvデータなどをドラッグ・アンド・ドロップ)することで、その組織コミュニティにおいて「共有メモ」が未記載であっても、ドラッグ・アンド・ドロップされたデータに記載されている「共有メモ」などを反映させることができる。
【0116】
また、さらには、ユーザは、組織コミュニティの「ダウンロード」(
図16では不図示)をクリックすることで、組織コミュニティに表示されている情報を、すべて、あるいは、選択して、ダウンロードすることができてもよい。
【0117】
また、ユーザは、
図13における「グループの作成」をクリックすることで、
図13のとおり、組織コミュニティ内でのグループを作成することができる。これにより、同一のグループに割り当てられたユーザ同士(
図13の例では、TS(社内)、RK(社内)、TI(社外)、KO(社外))は、同一のフォルダ(
図13の例では、製品C)を閲覧することができる。
【0118】
なお、
図13の例に限られず、組織コミュニティでいったん「社内」が割り当てられたユーザについては、その組織コミュニティにおけるグループの作成時には、自動的に「社内」が割り当てられてもよい。さらに、組織IDに関連づけられていないユーザIDが入力された場合には、自動的に、そのユーザが「社外に」に割り当てられてもよい。
【0119】
また、制御部40は、ユーザの操作に基づいて、検索システム1にて閲覧されうる発明について、実施許諾を許可するか、などを設定(例えば、「可」、「不可」、「-(未入力)」)する。具体的には、正当な権原を持つユーザ(例えば、検索システム1において、あるいは、検索システム1を提供する事業者によって、組織IDに関連づけられている組織に属する正式なユーザであることがあらかじめ認証されたユーザ)の操作に基づいて、検索システム1上で当該特許発明の実施許諾の可否を設定することができる。この実施許諾の可否に関する情報は、サーバ2を介して文書DB3に送信されるとともに、文書DB3に格納される。
【0120】
また、ユーザは、
図18の報告メールシステムにおいて、検索条件を入力・登録・編集することができる。また、ユーザは、新着公報の通知を受けるタイミングを設定することができる。なお、この場合の検索条件の入力方法は、
図3における条件検索の入力方法と同様である。
【0121】
また、例えば
図15、
図20において、カーソルが特許番号(この場合は、「6718**1」にかかる特許番号)の上をホバーしている状態で右クリックなどがなされると、吹き出しが表示され、ユーザ自身が割り当てられているフォルダへ、該当する特許を割り振ることができる。この場合には、ユーザは吹き出し内に表示されたマスにチェックを入れることで、所望のフォルダに該当する特許を割り振ることができる。また、ユーザが、検索条件とフォルダとを関連づけている場合(例えば、条件1と製品Aとを関連づけている場合)には、条件1に関連する特許が、条件1に関連づけられている製品Aのフォルダに自動的に割り振られてもよい。
【0122】
なお、
図15の例では、ユーザ「RK」には製品Bへの割り当てがなされていないため(
図12参照)、製品Bに関するコマンドが非アクティブとなっている。一方、
図20の例では、ユーザ「TS」は製品A、製品Bのいずれにも割り当てられているため(
図12参照)、製品Aおよび製品Bのいずれもアクティブ化されている。
【0123】
<出力ステップの説明>
制御部40は、出力手段として機能することで出力ステップを実行する。以下では、出力手段としての制御部40が実行する処理を説明する。
【0124】
制御部40は、
図2~
図20のとおり、ユーザの操作に基づいて入力された情報に基づいて、該当する特許公報(あるいは公開公報)に記載された情報をユーザに表示するための情報を生成する。これにより、ユーザは、ユーザの端末装置4(モニタ460)にて、特許発明の情報(例えば、特許番号、特許権者、出願人、AI要約、特許請求の範囲、明細書、図面、ユーザ要約、実施許諾の可否、特許発明の閲覧数)を閲覧することができる。
【0125】
また、特定の1つの組織IDに関連づけられているユーザがログインした場合には、制御部40は、サーバ2を介して文書DB3から必要な情報を取得することで、
図10~
図17のとおり、組織コミュニティにかかる画面を端末装置4(モニタ460)に表示する。この組織コミュニティにかかる画面にて、例えば
図16のとおり、共有メモ、共有メモ(社内外)、個人メモ、社内分類、ユーザが作成したフォルダなどが表示される。
【0126】
さらに、ユーザの組織IDに対して報告メールシステムを閲覧する機能が設定されている場合には、制御部40は、
図18~
図20のとおり、ユーザの設定に基づく検索条件に合致するターゲット文書の請求項にかかるAI要約を端末装置4(モニタ460)に表示する。具体的には、制御部40は、サーバ2を介して文書DB3から必要な情報を取得することで、ユーザが設定した検索条件、および、その検索条件に合致する発明の件数、請求の範囲、明細書、その発明のAI要約、などを端末装置4(モニタ460)に表示する。なお、図示はされていないが、
図19のメール上に、あらかじめ登録されている広告が表示されてもよい。
【0127】
また、制御部40は、ユーザの操作に基づいて、例えば
図2~4の特許事務所に関連づけられているバナーがクリックされることにより、モニタ460に、その特許事務所が用意している外部ホームページ(例えば、事務所紹介の外部ホームページ)を表示させる。
【0128】
また、ユーザは、例えば
図5の特許番号の左隣のマスにチェックを入れたのちに「CSVをダウンロード」を操作することにより、チェックが入れられた文書にかかる情報(例えば、ユーザが任意に指定した特許番号、出願人、請求項、要約書、AI要約、ユーザ要約など、および/または、特許公報などのPDFデータ)をダウンロードすることができる。この場合には、端末装置4は、サーバ2を介して、文書DB3から、チェックが入れられた文書にかかる情報を受信する。なお、「CSVダウンロード」はユーザがログインしている場合にのみ有効となってもよい。
【0129】
また、ユーザは、例えば
図6の「タグ編集」をクリックしたのちに、任意のテキストデータ(例えば、「車両」)を入力することで、その特許番号にかかる情報に、任意のタグを関連づけることができる。ユーザが設定したタグ(テキストデータ)は、条件検索(
図3参照)において検索項目とすることができる。また、前述のとおり、ユーザがあるタグをクリックした場合には、クリックされたタグと同一のタグが登録されている他の特許発明(特許番号)の一覧が表示される。
【0130】
また、ユーザは、例えば
図6に示される検索システム1の画面の両端に示された矢印(三角形)を操作することで、前の文献、または、後の文献にかかる情報に遷移させることができる。同様に、ユーザは、図面の項目の両端に示された矢印(三角形)を操作することで、前の図面、または、後の図面に遷移させることができる。
【0131】
また、制御部40は、ユーザの操作に基づいてユーザ要約に記載された段落番号が指定されると(
図6の例では、
図6の紙面下方に示されるとおり、0100段落が指定されている)、明細書の項目(
図6の紙面右側のエリア)において0100段落を枠内の上端に合わせて表示させる。
【0132】
また、
図6には記載されていないが、例えば条件検索で入力されたキーワード(例えば、「ガソリン」、「排気」)についてのハイライトバーが明細書の隣に表示されており、ハイライトバーの対応箇所に、当該キーワードが表示されていることを示すハイライト(例えば、「ガソリン」は青色、「排気」は赤色)が表示されていてもよい。
【0133】
また、制御部40は、ユーザの操作に基づいて、例えば
図7の「XYZ特許事務所」に関連づけられているURLがクリックされることにより、モニタ460に、XYZ特許事務所が用意している外部ホームページを表示させる。このように、例えば、XYZ特許事務所が「XYZ特許事務所」というユーザIDを用いてユーザ要約を投稿しつつ、自身のホームページ(外部ホームページ)にかかるURLをリンクさせることができる。これにより、XYZ特許事務所は、ユーザを、自身のホームページ(外部ホームページ)に誘導することができる。
【0134】
<通信ステップの説明>
制御部40は、通信手段として機能することで通信ステップを実行する。以下では、通信手段としての制御部40が実行する処理を説明する。
【0135】
制御部40は、ターゲット文書を特定することができる情報(例えば、特許番号/公開番号、特許権者/出願人、出願日など)、ユーザID、パスワード、ユーザ要約、ユーザが「いいね」をした旨の情報、などをサーバへ送信する。これにより、ユーザは、端末装置4にて、検索システム1を利用することができるようになる。
【0136】
また、制御部40は、文書DB3から該当する特許に関する情報を取得し、ターゲット文書を特定することができる情報(例えば、特許請求の範囲、明細書、共有メモ、個人メモ、社内分類、該当する発明について「いいね」がなされた旨の情報など)を、文書DB3を介してサーバ2から受信する。これにより、ユーザは、端末装置4にて、検索システム1にかかる画面を閲覧することができる。
【0137】
以上をまとめると、本発明の報告メールシステムは、
コンピュータ(サーバ2、文書DB3、端末装置4)に、つぎの各ステップを実行させるコンピュータシステムであって、
入力ステップでは、ユーザの操作に基づいて、ターゲットとなる特許文書の文書情報(例えば、特許番号)を検索するための条件(例えば、キーワード、特許分類)、および、入力された条件によって検索された文書情報(例えば、特許番号)に関する文章(例えば、請求項1、および、請求項1と同一カテゴリーの独立項)に対応する概要情報(AI要約)を取得する頻度を指定するための日時情報(例えば、その都度、3日ごと、週1など)、を入力し、
AI要約は、文書情報(例えば、特許番号)に関する文章(例えば、請求項1、および、請求項1と同一カテゴリーの独立項)を、所定の学習モデルによって要約した情報であって、
取得ステップでは、文書情報に関する文章とは別に、AI要約を取得し、
送信ステップでは、日時情報に従って、AI要約が取得されたことを示す情報をユーザが操作する操作端末4に送信し、
出力ステップでは、ユーザが、文書情報に関する文書(例えば、請求項1、および、請求項1と同一カテゴリーの独立項)と、それに対応するAI要約と、を同一ページ内で対比することが可能なように、操作端末4のモニタ460に出力する。
【0138】
また、本発明の検索システム1は、
コンピュータ(サーバ2、文書DB3、端末装置4)に、つぎの各ステップを実行させるコンピュータシステムであって、
入力ステップでは、ユーザの操作に基づいて、ターゲットとなる特許文書の文書情報(例えば、特許番号)あるいは文書情報を検索するための条件(例えば、キーワード、特許分類)、を入力し、
取得ステップでは、入力された文書情報あるいは条件によって検索された文書情報に関する文章(例えば、請求項1、および、請求項1と同一カテゴリーの独立項)に対応する概要情報(AI要約)を取得し、
AI要約は、文書情報に関する文章を、所定の学習モデルによって要約した情報であって、
出力ステップでは、入力された文書情報(例えば、特許番号)あるいは条件(例えば、キーワード、特許分類)、に合致する概要情報をモニタ460に出力する。
【0139】
<発明の効果>
以上のとおり、本発明によれば、従来の特許検索システムでは提供されていなかった機能を提供することができる。
【0140】
これにより、新規な特許検索システムを提供することのできるコンピュータシステムを提供することができる。
【0141】
[第2実施形態]
本発明の実施形態にかかるランキングシステム(注目特許ランキングシステム、注目投稿者ランキングシステム)について、
図21、
図22を参照して説明する。なお、以下に説明される実施形態は、本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で本発明の実施形態を適宜変更することができる。また、第2実施形態で用いられる符号は、第1実施形態に準ずるものとする。
【0142】
この実施形態では、第1実施形態で用いられた指標(変数)、あるいは、検索システム1で作成された指標(変数)を用いて、注目特許ランキング、および、注目投稿者ランキング、を作成するシステムについて説明する。
【0143】
まず、注目特許ランキングシステムについて説明する。サーバ2は、注目特許ランキングを作成するにあたって、デイリー(日ごと)、ウィークリー(週ごと)、マンスリー(月ごと)、アワード(1年間)で、注目された特許のランキングを作成する。
【0144】
図21は、注目特許ランキングシステムによって所定期間の集計がなされたランキングの例である。以下では、マンスリー(月ごと)で集計されたランキングが作成される例が記載されているが、デイリー(日ごと)、ウィークリー(週ごと)などでも、同様のランキングが作成される。
【0145】
図21では、特許分類であるFIのセクションA~Hごとに、注目特許ランキングが集計され、それらの合算値で評価されたものが総合ランキングとして表示される。この「セクション」とは、「A」が「生活必需品」、「B」が「処理操作;運輸」、「C」が「化学;冶金」などのように、IPC(国際特許分類)に基づいてあらかじめ定められているものである。なお、本実施形態では、特許分類としてFIが用いられているが、IPCが用いられてもよい。
【0146】
セクションごとの集計では、変数として、例えば、特許発明(特許番号)ごとの、閲覧数、ユーザ要約の投稿数、ユーザ要約に対する「いいね」数、フォルダへの割り振り数、などが用いられる。集計は、例えば2023年10月1日から2023年10月31日の間、などのように、一定期間の集計である。
【0147】
本実施形態では、例えば、サーバ2が、対象の特許発明(特許番号)の閲覧数が100であれば100ポイント、投稿数が10件であれば10ポイント、などのように、特許発明(特許番号)にポイントを付与していき、特許発明ごとに付与されたポイントを累計する。
【0148】
また、それとは異なり、同じセクション内で、閲覧数が一番多い特許発明(特許番号)の閲覧数で、それぞれの特許発明(特許番号)の閲覧数を割る、などをして平滑化したポイントが付与されてもよい。具体的には、セクション「A」で一番閲覧数が多い特許が例えば特許9999999号であった場合に、その閲覧数が10000であれば、サーバ2は、特許第9999999号に1(=10000/10000)ポイントを付与し、セクション「A」の特許第9999998号の閲覧数が100であれば、サーバ2は0.01(=100/10000)ポイントを付与する。
【0149】
このようにすることで、セクションごとで閲覧数に偏りが生じている場合(例えば、セクション「A」の閲覧数の合計が20000、セクション「B」の閲覧数の合計が300などのように、セクションによって閲覧数が大きく異なる場合)であっても、セクションをまたいだ総合において、平滑化されたポイント数で順位が決定されうる。
【0150】
サーバ2は、ユーザ要約の投稿数、ユーザ要約に対する「いいね」数、フォルダへの割り振り数、などについても同様の集計を実行する。なお、フォルダへの割り振り数は、すべてのユーザについて、「要注意」フォルダなどへ当該特許発明を割り振った場合の累計値である。
【0151】
また、サーバ2は、閲覧数、ユーザ要約などについて、前回集計(例えば、今回集計が2023年10月1日から2023年10月31日までの間であれば、前回集計は2023年9月1日から2023年9月30日までの間となる)からの伸び率を算出することもできる。これにより、特許発明(特許番号)ごとに、閲覧数などの伸び率に応じたポイントが付与されうる。
【0152】
サーバ2は、各セクションで集計を実行し、それぞれのセクションで、注目度(付与されたポイント)が高い特許発明(特許番号)のランキングを作成する。
【0153】
そして、総合では、A~Hまでのすべてのセクションにまたがった、すべての特許発明(特許番号)について、注目度が高い順にランキングが作成される。
【0154】
なお、
図21において「+patent」の欄が「○」となっている場合には、検索システム1において、該当する特許権者がその特許をアピールするための特許PRページを作成していることを意味する。この「+patent」には、特許権者が記載した発明の概要、当該特許発明が搭載されている製品、実施許諾の可否、特許権譲渡の可否、各特許発明の詳細ページ(例えば、
図6の画面)へ遷移するためのリンク、などが記載されている。
【0155】
なお、
図6などの各特許発明の詳細ページにも「+patent」へ遷移するためのリンクが貼られている場合には、特許権者は、特許発明の詳細ページと、「+patent」とを連動させて、その特許発明の閲覧数を稼ぐことができる。
【0156】
また、
図21において、特許権者の欄に記載のテキストデータ(特許権者名)に下線が付されている場合には、検索システム1において、各特許権者が自身をアピールするための組織ページを作成していることを意味する。この組織ページでは、特許権者は、「+patent」、および、お知らせ(例えば、新商品の広告)などを登録することができる。
【0157】
このように、特許権者は、「+patent」、組織ページを作成することで、より一層自身の特許発明に注目してもらえるようにすることができる。
【0158】
つぎに、注目投稿者ランキングシステムについて説明する。サーバ2は、注目特許ランキングと同様に、注目投稿者ランキングを作成するにあたって、デイリー(日ごと)、ウィークリー(週ごと)、マンスリー(月ごと)、アワード(1年間)で、注目の投稿(ユーザ要約の投稿)を行ったユーザ(以下、「投稿ユーザ」という)のランキングを作成する。
【0159】
図22は、注目投稿者ランキングシステムによって「ウィークリー」(週間)で集計したランキングの例である。
【0160】
注目投稿者ランキングでは、サーバ2は、少なくとも、投稿ユーザごとの投稿数と、ユーザ要約に対する「いいね」数とに基づいて、注目特許ランキングと同様の手法で、投稿ユーザごとにポイントを付与する。そして、サーバ2は、投稿ユーザごとに、付与されたポイントを累計し、付与されたポイント順に、投稿ユーザを並べる。なお、注目特許ランキングと同様、投稿数、および/または、「いいね」数、についての前回集計からの伸び率に基づいて、ポイントが付与されてもよい。
【0161】
また、
図22において「HP」の欄が「○」となっている場合には、検索システム1において、該当する投稿ユーザ(例えば、弁理士、弁理士法人、特許権者、企業知的財産部の社員)の外部ホームページへのリンクが貼られていることを意味する。
【0162】
また、
図22において、「組織」の欄に記載されている組織名称に下線が付されている場合には、検索システム1において、各投稿ユーザ(例えば、弁理士、弁理士法人、特許権者、企業知的財産部の社員)が自身をアピールするための組織ページ(ユーザの外部ホームページとは異なり、例えば、投稿ユーザが作成した明細書のリスト、自身の特許査定率、特許法第36条による拒絶率など、が記載された内部ページ)を作成していることを意味する。
【0163】
このように、投稿ユーザは、自身の外部ホームページへのリンクを貼ることで、あるいは、検索システム1内で組織ページを作成することで、より一層自身の存在を注目してもらえるようにすることができる。
【0164】
組織ページ、「+patent」、注目特許ランキングおよび注目投稿者ランキングに関するランキング情報は、サーバ2から文書DB3に送信され、文書DB3に記憶される。サーバ2は、これらの情報を、ユーザの操作に応じて端末装置4に送信する。これにより、注目特許ランキングおよび注目投稿者ランキングが、端末装置4にて表示される。
【0165】
なお、注目特許ランキングでは、各特許発明(特許番号)の閲覧数、ユーザ要約の投稿数、ユーザ要約に対する「いいね」数、フォルダへの割り振り数などの変数が用いられているが、これらの変数には所定の重みづけがなされていてもよい。例えば、閲覧数よりもフォルダのへの割り振り数のほうに重みづけがなされている場合には、閲覧数が1、フォルダへの割り振り数が1、であっても、閲覧数に1ポイント、フォルダへの割り振り数に2ポイントが付与される、などのように変数ごとに異なるポイントが付与される。
【0166】
また、注目投稿者ランキングでは、注目特許ランキングとは異なり、サーバ2は、FIごとの投稿ユーザのランキングを作成しないが、ポイントを付与するための変数として、例えば、投稿数の少ないFIが付されている特許発明(特許番号)に積極的にユーザ要約を投稿した投稿ユーザを評価することもできる。この場合には、例えば、他のセクションよりもセクション「A」のユーザ要約の投稿数が少ない場合には、サーバ2は、セクション「A」にユーザ要約を投稿した投稿ユーザには、1ポイントではなく、それよりも多い3ポイントを付与するなどをすることができる。
【0167】
また、
図21、
図22では、ランキングを閲覧しているユーザがログインしている例が記載されているが、ユーザは、ログインの有無にかかわらず、注目特許ランキングおよび注目投稿者ランキングを閲覧することができてもよい。
【0168】
また、注目特許ランキング、注目投稿者ランキングのポイントを算出する際の変数、および、算出方法は、前記の例に限られず、さまざまな変数、算出方法を用いることができる。
【0169】
以上をまとめると、本発明のランキングシステムは、
コンピュータ(サーバ2、文書DB3、端末装置4)に、つぎの各ステップを実行させるコンピュータシステムであって、
入力ステップでは、ユーザの操作に基づいて、ターゲットとなる特許文書の文書情報(例えば、特許番号)および/または文書情報を検索するための条件(例えば、キーワード、特許分類)を入力し、
生成ステップでは、文書情報に関する文章がユーザによって閲覧されたことに関する閲覧情報(例えば、閲覧数、ユーザ要約、ユーザ要約の投稿数、ユーザ要約に対する「いいね」、および、「いいね」数)を生成し、
出力ステップでは、少なくとも文書情報と閲覧情報とを、ユーザが操作する操作端末4に出力し、
算出ステップでは、所定タイミング(例えば、日ごと、月ごと)において、特許文書の注目度にかかる指標(注目特許ランキング、注目投稿者ランキング)を算出し、
特許文書の注目度にかかる指標は、特許文書あるいはユーザごとに、閲覧情報に基づいて算出された指標である。
【0170】
<発明の効果>
従来、個別の特許発明(特許番号)の閲覧数などに基づいてランキングが作成されるシステムは存在していなかった。
【0171】
これに対して、本発明によれば、注目度の高い特許、注目度の高い投稿ユーザがランキングによって表示される。これにより、単に技術的な観点からだけではなく、どのような特許発明がユーザによく閲覧されているか、などの観点から特許発明を閲覧することができるようになる。
【0172】
[他の実施形態]
前記実施形態において説明した各種制御手段および処理手順は一例であって、本発明、その適用物、またはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。各種制御手段および処理手順は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更することができる。また、各実施形態において説明した各種制御手段および処理手順、処理内容は、単体で構成したり、適宜組み合わせたりすることも可能である。
【0173】
また、本明細書にて使用される各種定義は、実施例ごとに特段の断りがなされない限り、明細書全体で共通に使用されるものである。
【0174】
また、前記実施形態では、1つのサーバと、1つの文書DBとで構成される検索システムが説明されていたが、本発明はこれには限られない。2つ以上のサーバ、2つ以上の文書DBを備える検索システムであってもよく、サーバの中に文書DBが格納されていてもよい。
【0175】
前記実施形態では、サーバに格納された要約プログラムにおいて事前に特許請求の範囲を読み込ませ、AI要約が作成される例が記載されているが、本発明はこれには限られない。ユーザがターゲットとなる文書にかかる特許番号を入力した場合に、例えば、サーバに格納された(あるいは、サーバからの指示情報を受けた外部装置に格納された)要約プログラムによって該当する特許番号の請求項にかかる発明のAI要約がリアルタイムに作成されてもよい。
【0176】
前記実施形態では、1つの組織IDに対して、3つのユーザIDが関連づけられている例が記載されているが、本発明はこれには限定されない。例えば、1つの組織IDに対して4つ以上のユーザIDが関連づけられてもよい。また、例えば、ユーザが検索システムを提供する事業者に対価(例えば、1000円/ID)を支払うことにより、1つの組織IDに対して5つ以上のユーザIDを関連づけることができるようになってもよい。
【0177】
また、ユーザが対価を支払うことによって、報告メールシステム、グループ内のフォルダの追加、パテントファミリーの相関図の閲覧、「社外」の設定、などをすることができるようになってもよい。
【0178】
また、前記実施形態に限られず、文書DBに記憶される情報のうち、例えば、共有メモ、共有メモ(社内外)、個人メモ、社内分類などは、各ユーザの端末装置にのみ格納されていてもよい。この場合には、検索システムのセキュリティがさらに向上する。
【0179】
また、前記実施形態では、日本国の特許番号/公開番号が入力される例が記載されているが、本発明はこれには限られない。日本、米国、中国など各国での特許番号(例えば、6718**1jp(またはjp6718**1。以下、同じ)、7******us、5******cn)が入力された場合には、前記実施形態と同様の形式で検索結果が表示されてもよい。
【0180】
また、パテントファミリーの情報は、「出願番号」および/または「特許番号」、ならびに「国種別」などで特定されうる。例えば、「日本の出願A」の書誌事項に、「PCT/US出願B」が優先権主張番号などとして記載されている場合には、出願Aと、「PCT/US出願B」にかかる「米国の出願B(あるいは、PCT出願に基づいて米国に移行された米国の出願C)」と、がパテントファミリーであることが一意に決まる。
【0181】
また、基礎となる出願が「出願a」であり、その分割出願(子出願)が「出願b」である場合に、子出願の「出願b」の書誌事項に記載された原出願「出願a」により、「出願a」と「出願b」とがパテントファミリーであることが特定されうる。また、サーバが文書DBに対して「出願a」を基礎とする出願が存在していないか検索し、検出された「出願b」の書誌事項に基礎となる出願として「出願a」が記載されている場合に、「出願a」と「出願b」とがパテントファミリーであることが特定される。また、同一のパテントファミリーには、同一のパテントファミリー番号が付されていてもよい。
【0182】
また、端末装置において検索結果の一覧が表示される際に、閲覧数が多い順に(閲覧数が同じ場合には、出願日順あるいは特許番号順)、特許発明(特許番号)が表示されてもよい。また、各特許発明(特許番号)について、ユーザ要約の「いいね」数が多い順に、ユーザ要約が表示されてもよい。また、請求項1が表示されるエリア、請求項5が表示されるエリアといったように、請求項ごとにグループ化されてユーザ要約が表示されてもよい。
【0183】
また、文書DBにおいて、共有メモ、共有メモ(社内外)、個人メモなどは、暗号化された状態で記録されていてもよい。ユーザが共有メモを閲覧する際には、サーバが暗号化された共有メモなどの情報を取得し、暗号化されたままで(この場合には、共有メモなどの情報は、端末装置で復号化される)、あるいは、復号化された状態で、端末装置に送信される。
【0184】
また、組織IDに関連づけられているユーザIDについては、グループが作成された場合に、自動的に「社内」が割り当てられてもよい。一方、組織IDに関連づけられていないユーザIDは、グループが作成された場合に、自動的に「社外」が割り当てられてもよい。これにより、「社外」のユーザが間違って「社内」に割り当てられるという事象を防止することができる。
【0185】
また、AI要約および/またはユーザ要約は、テキストデータをコピー、ペーストすることができないようになっていてもよい。また、この機能は、ログインしていないユーザにのみ適用されるようになっていてもよい。
【0186】
また、検索システムにおいて、検索結果の表示、および/または、CSVのダウンロードなどは、あらかじめ定められた上限値を超えない範囲で許可されてもよい。
【0187】
また、ユーザの指定によって、あるいは、ユーザの設定状況などに基づいてAIに学習させることで、報告メールシステムにて条件に合致した公報概要が報告される際に、各発明にかかる情報が自動で組織コミュニティ内のフォルダ(例えば、特許第6717***号は、製品A、特許第6718**1は、製品B)に割り振られたり、社内分類(例えば、特許第6717***号は、「自動運転」、特許第6718**1は、「浄化フィルタ」)が自動で割り振られたりしてもよい。
【0188】
また、広告主となる事業者が任意の特許分類(例えば、FI、IPC)を設定している状態で、ユーザが検索した特許発明に関連づけられている特許分類と広告主が設定した特許分類とが同一である場合に、その広告主の広告情報が、検索結果に表示されるようになっていてもよい。この場合には、特許事務所Aの担当者が、例えば特許事務所Aの得意とする技術分野として「FI=A63F/*」を指定しておくことで、ユーザが検索した特許発明に筆頭FIとして「FI=A63F/*」が関連づけられている場合には、特許事務所Aの広告が、抽出された特許発明の詳細ページにて表示されるようになる。
【0189】
また、前記実施形態では、報告メールシステムにおいて、条件式に合致した特許公報にかかる情報がユーザに報告される例が記載されているが、本発明はこれには限られない。すなわち、報告メールシステムによって、条件式に合致した公開公報にかかる情報(および、そのAI要約)もユーザに報知されうるようになっていてもよい。また、報告メールシステムにおいて、
図19のメールに添付されているCSVファイルには、特許番号およびAI要約のほか、特許権者、特許請求の範囲、発明の詳細な説明、代表図の少なくともいずれかが含められてもよい。すなわち、例えば、ファイルには、少なくとも、特許番号と、すべての独立項(その他、請求項1のみ、または、すべての請求項、とすることもできる)にかかるAI要約と、が表示されうる。
【0190】
また、前記実施形態には記載されていないが、1つのユーザIDについて、複数のユーザ(コンピュータ)が同時にログインすることができてもよいが、1つのユーザIDにつき1人のユーザ(1つのコンピュータ)のみがログインすることができるようになっていることが好ましい。
【0191】
また、ユーザが、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)とユーザIDとを連動させている場合には、そのユーザがみんなの要約に投稿したときに、SNSにおいてその要約が投稿されてもよい。
【0192】
また、検索システムが、組織コミュニティの画面にて、組織内でのメッセージチャットをすることのできる機能を提供してもよく、ユーザメンバのいずれかが「共有メモ」を更新した場合、あるいは、特定の特許の情報についてチェックをいれた場合に、他の組織メンバにその旨が通知される機能を提供してもよい。
【0193】
また、前記実施形態では、各特許番号の1つの請求項(例えば、請求項1)に対応して、1つのAI要約が生成(および/または表示)される例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、請求項1に対して、20文字以内のひとことAI概要(例えば、簡易チェック用)、100文字以内のAI概要(例えば、開発部門の担当者用)、200文字以内の詳細AI概要(例えば、特許部門の担当者用)、などのように、複数種類のAI概要を生成(および/または表示)することができてもよい。この場合には、例えば、ユーザが「20文字以内のひとことAI概要」、「100文字以内のAI概要」、および、「200文字以内の詳細AI概要」の少なくともいずれか1つを選択することができてもよい。
【0194】
なお、前記のように、ユーザが「20文字以内のひとことAI概要」、「100文字以内のAI概要」、および、「200文字以内の詳細AI概要」の少なくともいずれか1つを選択することができる仕様は、報告メールシステムにおいても採用することができる。この場合には、
図18の画面において、「20文字以内のひとことAI概要」、「100文字以内のAI概要」、および、「200文字以内の詳細AI概要」の少なくともいずれか1つを選択するためのボタンが設けられていればよい。
【0195】
例えば、「20文字以内のひとことAI概要」および「100文字以内のAI概要」が選択されている場合には、ユーザは、請求項1(および、他の独立項)にかかる「20文字以内のひとことAI概要」および「100文字以内のAI概要」と、請求項1(および、他の独立項)とを見比べることができる。これにより、ユーザはより一層容易に請求項にかかる発明を把握することができる。
【0196】
また、前記の「複数種類のAI概要」は、同一の学習モデルによって生成されてもよいし、それぞれ異なる学習モデルによって生成されてもよい。
【0197】
なお、システム上に表示されるAI要約は、請求項1およびそれとカテゴリーが同一の独立項であってもよいし、すべての独立項であってもよいし、すべての請求項(従属項を含む)についてのものであってもよい。独立項のみを抽出する場合には、例えば、以下のとおりの手順が実行されればよい。
【0198】
例えば、要約プログラムに、検索対象の特許請求の範囲を読み込ませ、請求項本文の中に「請求項」という言葉が記載されている請求項(例えば、請求項の本文に、「請求項1に記載のプログラム」などと記載されている請求項)を除く。これにより、残った請求項が独立項となる。
【0199】
さらに請求項1と同一カテゴリーの独立項のみを抽出する場合には、要約プログラムは、請求項1のカテゴリー(例えば、「プログラム」とする)を特定する。特定方法の一例を以下に示す。
【0200】
例えば、要約プログラムは、まず、請求項1の最後の1文字(例えば、「ム」)を抽出し、その文字(ム)が書誌事項中の発明の名称(例えば、「制御方法、プログラム」)に含まれるか否かを判定する。発明の名称にその文字(ム)が1文字のみ含まれる場合(前記の例では、「プログラム」のみに「ム」が含まれ、「制御方法」には「ム」が含まれない)には、各独立項の最後の1文字がその文字(ム)である独立項が請求項1と同一カテゴリーの独立項であると判定される。
【0201】
一方、発明の名称にその文字(ム)が複数含まれる場合(例えば、発明の名称が「制御方法、プログラム、システム」の場合)には、要約プログラムは、請求項1の最後の2文字(「ラム」)を抽出し、発明の名称にその文字(ラム)が1か所のみ含まれる場合には、各独立項の最後の2文字がその文字(ラム)である独立項が請求項1と同一カテゴリーの独立項であると判定される。これでもなお、同一カテゴリーの独立項が特定されない場合には、請求項1の最後の3文字を抽出するなどして、確認する範囲を拡大すればよい。
【0202】
また、請求項1の最後の1文字が、発明の名称に含まれていない場合には、「であって」、「において」の前の最初の1文字を用いて、前記と同様の手順(例えば、発明の名称との対比)が実行されればよい。最初の1文字によっては同一カテゴリーの独立項が特定されない場合には、「であって」、「において」の前の2文字を用いて同様の手順が実行される。
【0203】
なお、要約プログラムは、請求項1などの文言を読み込んで、AIのAPIにその要約を作成させる。さらに、要約プログラムは、その要約文のうち、「この文章は、」、「この特許は、」、「詳細は省略する」などの余計な文言を取り除くとともに、要約文に含まれる文章を形態素解析、構文解析等を行い、「ですます調」を「である調」に修正するなどを行うこともできる。これらの処理がなされた文章がAI要約として最終的に生成される。
【0204】
また、前記実施形態では、制御部が要約プログラムを制御する例が記載されているが、本発明はこれには限られない。要約プログラムは、サーバの外部装置で管理されており、外部装置への指示に基づいて、検索対象の特許番号にかかる特許請求の範囲の文言を要約することができるようになっていてもよい。そして、生成されたAI要約は、その外部装置から文書DBに格納されればよい。
【0205】
また、メニューバーに、「求人広告」、「コラム」のほか、「掲示板」が設けられていてもよい。ユーザは、この掲示板において、アカウントIDまたは匿名IDにて、他のユーザと意見交換することができてもよい。
【0206】
また、
図6には図示されていないが、特許番号、特許権者などとともに、代理人の欄が設けられていてもよい。この場合には、代理人の欄に記載されている代理人名あるいは識別番号に、当該代理人の外部ホームページへのリンクが貼られていてもよい。これにより、当該特許発明(特許番号)を閲覧したユーザが、当該リンクをクリックすることで、例えば別タブに開かれた外部ホームページを参照して、その代理人の情報を容易に把握することができるようになる。
【0207】
また、前記実施形態に限られず、組織IDが作成されている場合に、以下のような形式で組織コミュニティに属する他のユーザに特許発明(特許番号)を共有することができてもよい。例えば、あるユーザが
図15の場面で特許発明(特許番号)を指定して右クリックをすることで、「ブックマーク」することができる。この「ブックマーク」では、1人のユーザについて、例えば最大で3個までのフォルダを作ることができ、ある特許発明(特許番号)を「ブックマーク」したユーザは少なくともいずれか1つのフォルダにその特許発明(特許番号)を割り振ることができる。
【0208】
そして、そのユーザが、自身のいずれかのフォルダを「組織コミュニティに共有する」に指定することで、同一の組織コミュニティに属する他のユーザにそのフォルダを共有することができる。
【0209】
また、前記実施形態では、ターゲットとなる文書が特許文書である例が記載されているが、本発明はこれには限られない。ターゲットとなる文書は、小説、論文(例えば、技術論文)、意匠公報、商標登録公報などの文献であってもよい。これにより、注目されている登録意匠、登録商標がランキングで表示されるため、ユーザは注目商標などを容易に把握することができる。
【0210】
また、本発明の検索システムと連動するアプリケーションが用意されており、ユーザがアプリケーションに設定を行うことで、報告メールシステムにより新たなAI要約が通知される状態となった場合に、アプリケーションにプッシュ通知がなされるようになっていてもよい。
【0211】
また、AIに以下のような学習をさせることもできる。例えば、AIに、すべて(日本国内だけではなく国外を含めることもできる)の特許文献(要約を生成する対象である特許文献に限らず、発行されている他のすべての特許文献)に関する明細書(発明の詳細な説明)および図面を読み込ませ、すべての特許文献における用語の意味、シソーラス等を学習させる。そのうえで、各個別の特許公報の特許請求の範囲(請求項)をAIに読み込ませ、請求項にかかる発明を要約させつつ、請求項の文言を明細書または図面の記載を用いて説明する、明細書または図面の記載に基づいて請求項の文言に注釈を入れる、または、請求項の文言を明細書または図面の記載に置き換えるなどをさせることができる。
【0212】
例えば、請求項が、
「[請求項1]
コンピュータに、つぎの各ステップを実行させるコンピュータシステムであって、
入力ステップでは、ユーザの操作に基づいて、ターゲットとなる特許文書の文書情報を検索するための条件、および、入力された前記条件によって検索された前記文書情報に関する文章に対応する概要情報を取得する頻度を指定するための日時情報、を入力し、
前記概要情報は、前記文書情報に関する文章を、所定の学習モデルによって要約した情報であって、
取得ステップでは、前記文書情報に関する文章とは別に、前記概要情報を取得し、
送信ステップでは、前記日時情報に従って、前記概要情報が取得されたことを示す情報を前記ユーザが操作する操作端末に送信し、
出力ステップでは、前記ユーザが、前記文書情報に関する文章と前記概要情報とを対比することが可能なように、前記操作端末に出力する、
コンピュータシステム。」
であって、明細書には、「特許文書の文書情報とは、例えば、請求項である」、「概要情報(AI要約)」、「例えば、1日おき、1週間おきに頻度を設定することができる」と記載されていた場合に、新たに特許公報が発行された場合に、要約プログラムで、特許請求の範囲、明細書、図面を読み込んで「新たに特許公報が発行された場合に、特許公報中の請求項1にかかる発明の概要情報(AI要約)を取得し、指定された頻度(1週間おき)に従って、請求項1とAI要約とを対比可能に端末装置に表示するシステム」などのAI要約を生成し、このAI要約をコンピュータシステム上で表示することができる。
【0213】
これにより、請求項にかかる発明を、請求項の文言をよりかみ砕いた(あるいは、明細書中の文言を当てはめた、明細書中の文言に置き換えた)明細書中の文言で要約(説明)することができるようになる。また、図面に「出力部10」とあり、請求項1に「前日データを表示部に表示させるシステム」とある場合に、要約プログラムによって「出力部10」と「表示部」とが同一の概念であると認識された場合には、AI要約に、「前日データを出力部10に表示させるもの」、「前日データを表示部(出力部10)に表示させるもの」などのように、請求項の記載に図面上の文言を当てはめることができてもよい。
【符号の説明】
【0214】
1 検索システム
2 サーバ
3 文書DB
4 端末装置
【手続補正書】
【提出日】2024-07-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、つぎの各ステップを実行させるコンピュータシステムであって、
入力ステップでは、ユーザの入力操作に基づいてターゲットとなる特許公報に記載された文書情報を検索するための検索式を入力することが可能であり、また、前記ユーザによる受取操作を受けつけることが可能であり、
前記受取操作は、概要情報を受け取るための操作であり、
前記概要情報は、
前記コンピュータまたは外部コンピュータにおいて、新たに発行された前記特許公報に記載された前記文書情報に関する文章のうちの特許請求の範囲の文言を、所定の学習モデルによって要約した情報であり、かつ、
前記文書情報に関連づけられて、前記コンピュータまたは前記外部コンピュータに接続される記憶部に格納され、
取得ステップでは、新たに前記特許公報が発行されたという条件が満たされた以降に、前記文書情報に関する文章と前記文書情報に関連づけられた前記概要情報とを前記記憶部から取得し、
送信ステップでは、前記受取操作が受けつけられている場合に、前記概要情報を受け取ったことを示す情報を、前記ユーザの識別情報に関連づけられている操作端末に送信し、
出力ステップでは、前記受取操作が受けつけられている場合に、前記ユーザが、前記文書情報に関する文章と前記概要情報とを、対比することが可能なように、前記操作端末に出力し、
判定ステップでは、
前記記憶部に前回まで記憶されていた前記特許公報にかかる前記文書情報とは異なる、前記特許公報にかかる前記文書情報が、前記記憶部に新たに記憶された場合に、新たに前記特許公報が発行されたという条件が満たされたと判定し、
前記操作端末において前記受取操作がなされているか否かを判定し、
前記ユーザの識別情報が関連づけられている前記操作端末を特定する、
コンピュータシステム。
【請求項2】
前記概要情報は、複数の基準に従って生成された複数種類の前記概要情報を含み、
前記入力ステップでは、前記ユーザの選択操作に基づいて、前記複数の基準のうちの少なくともいずれか1つの基準に従って生成された前記概要情報を取得するための情報、を入力し、
前記出力ステップでは、前記選択操作に基づいて前記複数の基準に従った2以上の前記概要情報が生成された場合には、前記複数の基準に従って生成された2以上の種類の前記概要情報を対比することが可能なように、前記操作端末に出力する、
請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項3】
前記概要情報は、
前記特許公報に含まれる特許請求の範囲、明細書、および図面のうち、
前記特許請求の範囲の文言だけではなく、前記明細書および/または前記図面の記載を用いて前記特許請求の範囲の文言を説明したものである、
前記明細書および/または前記図面の記載を用いて、前記特許請求の範囲の文言に注釈を入れたものである、および、
前記特許請求の範囲の文言を、前記明細書および/または前記図面の記載に置き換えたものである、
の少なくともいずれか1つである、
請求項1に記載のコンピュータシステム。