(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163010
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】ブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品
(51)【国際特許分類】
A61C 17/22 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
A61C17/22 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024025915
(22)【出願日】2024-02-22
(31)【優先権主張番号】202310522651.6
(32)【優先日】2023-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】513178997
【氏名又は名称】寧波賽嘉電器有限公司
【住所又は居所原語表記】No.239,Jianghu Road, Jiang bei District, Ningbo City Zhejiang(China)
(74)【代理人】
【識別番号】100098899
【弁理士】
【氏名又は名称】飯塚 信市
(74)【代理人】
【識別番号】100163865
【弁理士】
【氏名又は名称】飯塚 健
(72)【発明者】
【氏名】蔡延鐘
【テーマコード(参考)】
3B202
【Fターム(参考)】
3B202AA07
3B202AB19
3B202BE09
3B202DB04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品を提供すること。
【解決手段】ブラシヘッドはブラシヘッド本体と、ブラシヘッドインサートと、モーター駆動軸とを備え、前記ブラシヘッド本体内に取付溝が配設され、前記ブラシヘッドインサートは前記取付溝内に取り付けられ、前記ブラシヘッドインサートに弾性アームと固定アームが配設され、前記弾性アームと前記固定アームの間には固定溝を備え、前記固定溝は前記モーター駆動軸を係着して固定するために用いられ、前記弾性アームと前記固定アームにはいずれもキャビティが開設され、前記キャビティに弾性体が嵌設され、前記弾性体は前記ブラシヘッドインサートと前記ブラシヘッド本体の内壁の間に配設され、前記弾性体と前記ブラシヘッド本体の内壁との間は締りばめされる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品であって、前記ブラシヘッドは、ブラシヘッド本体と、ブラシヘッドインサートと、モーター駆動軸とを備え、
前記ブラシヘッド本体内に取付溝が配設され、前記ブラシヘッドインサートは前記取付溝内に取り付けられ、前記ブラシヘッドインサートに弾性アームと固定アームが配設され、前記弾性アームと前記固定アームの間には固定溝を備え、前記固定溝は前記モーター駆動軸を係着して固定するために用いられ、前記弾性アームと前記固定アームにはいずれもキャビティが開設され、前記キャビティに弾性体が嵌設され、前記弾性体は前記ブラシヘッドインサートと前記ブラシヘッド本体の内壁の間に配設され、前記弾性体と前記ブラシヘッド本体の内壁との間は締りばめされた、ブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品。
【請求項2】
前記弾性体と前記ブラシヘッド本体の内壁との間の締め代を好ましくは0.3~0.5mmとする、請求項1に記載のブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品。
【請求項3】
前記弾性アームには更に当接部が設けられ、前記当接部は前記固定溝内に面した突起であり、前記ブラシヘッド本体の内壁に内壁の突起を備え、前記内壁の突起は前記キャビティに面した突起であり、前記当接部と前記内壁の突起はそれぞれ前記モーター駆動軸および前記弾性体と弾性的に当接できる、請求項1に記載のブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品。
【請求項4】
前記弾性アームの両側は中空設計であり、前記駆動モーター軸の圧迫を受けたとき、駆動軸が安定して固定溝内に係着されることを保証するため、前記弾性アームに変形が生じることを容易にする、請求項3に記載のブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品。
【請求項5】
前記ブラシヘッドインサートは、インサート上端とインサート底部と、を備え、前記インサート上端は十字位置決め部を備え、前記取付溝の内側には前記十字位置決め部に対応する十字型溝を備え、前記十字位置決め部は取付溝内での前記ブラシヘッドインサートの取り付け位置を迅速に位置決めするために用いられる、請求項1に記載のブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品。
【請求項6】
前記十字位置決め部の外壁に前記弾性アームと平行な第1ボスと第2ボスが配設され、前記第1ボスと前記第2ボスは弾性を備える、請求項5に記載のブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品。
【請求項7】
前記十字位置決め部の下方にストッパー部を備え、前記ストッパー部と前記モーター駆動軸の頂部が当接する、請求項6に記載のブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品。
【請求項8】
前記インサートの底部は更にインサートスタンドを備え、前記インサートスタンドの両側に第1固定条片と第2固定条片を備え、前記第1固定条片と前記第2固定条片は突起した条片形状を呈する、請求項1に記載のブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品。
【請求項9】
前記モーター駆動軸は更に第1凹部を備え、前記ブラシヘッドインサートは更に自在アームを備え、前記自在アームの一端と前記固定アームは接続され、他端は自由端であり、前記自由端には更に係着部を備え、前記係着部は前記固定溝内に面した突起であり、前記係着部とモーター軸上の第1凹部は係着された、請求項1に記載のブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品。
【請求項10】
前記モーター駆動軸は前記弾性アームと当接する第1当接面を備え、前記第1当接面の面積は弾性アームの面積を上回る、請求項9に記載のブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は歯ブラシの技術分野に関し、具体的にはブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品に関する。
【背景技術】
【0002】
電動歯ブラシはよくある衛生器具であり、主にハンドルとブラシヘッドが含まれる。使用過程において定期的に歯ブラシのヘッドを交換して、電動歯ブラシの洗浄効果と衛生、安全を保証しなければならない。歯ブラシのヘッドの取り付け取り外しを容易にするため、歯ブラシのヘッド内にブラシヘッドインサートを配設し、ブラシヘッドインサートによりブラシヘッドとハンドル上のモーター軸を接続させる。ブラシヘッドインサートは一般的に射出成形工法により得られ、何度も歯ブラシのヘッドを挿抜する状況では、ブラシヘッドインサートに回復不可能な変形を容易に生じさせ、これにより部品間の嵌め合いが緩み、歯ブラシに大きな騒音が発生する。
【0003】
中国発明特許CN101902986Bは、電動歯ブラシ用のブラシヘッド/ハンドルコネクターを公開するものであり、当該発明はバネ部材を利用して何度も挿抜する状況下における駆動モーター軸とブラシヘッドの接続部材間の接続固定問題を解決する。しかしながら、当該構造設計には一定の欠点が存在し、駆動モーター軸とブラシヘッドの接続部材間の締結はバネ部材の材料自体の締結力のみで維持されており、長期間使用する過程では、バネ部材の劣化により締結力が低下してしまう。また、当該バネ部材には更に組み立てが不便で、生産・製造が容易でなく、コストが高い等の問題も存在する。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、上記技術に存在する不足部分を解決するための、ブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品を提案することである。
【0005】
本発明の1つの利点は、前記ブラシヘッド本体とブラシヘッドインサート間の嵌め合いが緊密であり、挿抜しやすいことである。
【0006】
本発明の1つの利点は、前記ブラシヘッドインサートに弾性体が嵌設/充填されており、前記弾性体はブラシヘッドインサートの耐用年数を延ばすことができ、ブラシヘッドインサートに変形が生じることで部品の嵌め合いが緩み引き起こされる歯ブラシの騒音問題を低減することである。
【0007】
本発明の1つの利点は、前記弾性体は継続的に締結力を提供することで駆動モーター軸とブラシヘッドインサート間の接続を更に堅固にすることができることである。
【0008】
本発明の1つの利点は、前記弾性体がブラシヘッドインサートの射出成形工法による公差を補い、公差の問題による組み立ての隙間がもたらす騒音問題を低減することができることである。
【0009】
ブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品であって、前記ブラシヘッドは、ブラシヘッド本体と、ブラシヘッドインサートと、モーター駆動軸とを備え、前記ブラシヘッド本体内に取付溝が配設され、前記ブラシヘッドインサートは前記取付溝内に取り付けられ、前記ブラシヘッドインサートに弾性アームと固定アームが配設され、前記弾性アームと前記固定アームの間には固定溝を備え、前記固定溝は前記モーター駆動軸を係着して固定するために用いられ、前記弾性アームと前記固定アームにはいずれもキャビティが開設され、前記キャビティに弾性体が嵌設/充填され、前記弾性体は前記ブラシヘッドインサートと前記ブラシヘッド本体の内壁の間に配設され、前記弾性体と前記ブラシヘッド本体の内壁との間は締りばめされている。
【0010】
少なくとも1つの実施形態において、前記弾性体と前記ブラシヘッド本体の内壁との間の締め代は0.3~0.5mmが好ましい。
【0011】
少なくとも1つの実施形態において、前記弾性アームには更に当接部が設けられ、前記当接部は前記固定溝内に面した突起であり、前記ブラシヘッド本体の内壁に内壁の突起を備え、前記内壁の突起は前記キャビティに面した突起であり、前記当接部と前記内壁の突起はそれぞれ前記モーター駆動軸および前記弾性体と弾性的に当接できる。
【0012】
少なくとも1つの実施形態において、前記弾性アームの両側は中空設計であり、前記駆動モーター軸の圧迫を受けたとき、駆動軸が安定して固定溝内に係着されることを保証するため、前記弾性アームに変形が生じることを容易にする。
【0013】
少なくとも1つの実施形態において、前記ブラシヘッドインサートは、インサート上端とインサート底部とを備え、前記インサート上端は十字位置決め部を備え、前記取付溝の内側には前記十字位置決め部に対応する十字型溝を備え、前記十字位置決め部は取付溝内での前記ブラシヘッドインサートの取り付け位置を迅速に位置決めするために用いられる。
【0014】
少なくとも1つの実施形態において、前記十字位置決め部の外壁に前記弾性アームと平行な第1ボスと第2ボスが配設され、前記第1ボスと前記第2ボスは弾性を備える。
【0015】
少なくとも1つの実施形態において、前記十字位置決め部の下方にストッパー部を備え、前記ストッパー部と前記モーター駆動軸の頂部が当接する。
【0016】
少なくとも1つの実施形態において、前記インサートの底部は更にインサートスタンドを備え、前記インサートスタンドの両側に第1固定条片と第2固定条片を備え、前記第1固定条片と前記第2固定条片は突起した条片形状を呈する。
【0017】
少なくとも1つの実施形態において、前記モーター駆動軸は更に第1凹部を備え、前記ブラシヘッドインサートは更に自在アームを備え、前記自在アームの一端と前記固定アームは接続され、他端は自由端であり、前記自由端には更に係着部を備え、前記係着部は前記固定溝内に面した突起であり、前記係着部とモーター軸上の第1凹部は係着される。
【0018】
少なくとも1つの実施形態において、前記モーター駆動軸は前記弾性アームと当接する第1当接面を備え、前記第1当接面の面積は弾性アームの面積を上回る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施形態に基づいたブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品の構造概略図である。
【
図2】本発明の実施形態に基づいたブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品のブラシヘッドインサート側面図である。
【
図3】本発明の実施形態に基づいたブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品のブラシヘッドインサート斜視図である。
【
図4】前記駆動モーター軸が「未挿入」状態にあるブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品の断面概略図である。
【
図5】前記駆動モーター軸が「挿入」状態にあるブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品の断面概略図である。
【
図6】本発明の実施形態に基づいたブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品の平面図である。
【
図7】本発明の実施形態に基づいたブラシヘッドおよびブラシヘッド付属品の下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の上記目的、特徴および利点をより明確に説明するため、当該セクションでは図面を踏まえ本発明の具体的な実施形態を詳細に説明する。本セクションで説明する各実施形態のほか、本発明は更にその他の異なる形態により実施することができ、本発明の精神に背くことのない状況において、当業者は対応する改良、変形および入れ替えを行うことができるため、本発明は当該セクションで公開される具体的な実施例の制限を受けない。本発明の保護範囲は請求項に準じなければならない。
【0021】
図1~
図7を参照すると、前記ブラシヘッドはブラシヘッド本体1とブラシヘッドインサート2を備え、前記ブラシヘッド本体1は対応するブラシ端10と接続端11を備え、前記ブラシヘッド本体1内には取付溝100が配設され、前記ブラシヘッドインサート2は前記取付溝100内に取り付けられている。
【0022】
図2~
図3を参照すると、前記ブラシヘッドインサート2に弾性アーム20と固定アーム21が配設され、前記弾性アーム20と前記固定アーム21との間に固定溝200を備え、前記固定溝200は前記モーター駆動軸3を係着して固定するために用いられる。前記弾性アーム20と前記固定アーム21にはいずれもキャビティ210が開設され、前記キャビティ210に弾性体211が嵌設または充填され、前記弾性体211は前記ブラシヘッドインサート2と前記ブラシヘッド本体1の内壁との間に配設され、前記弾性体211と前記ブラシヘッド本体1の内壁との間は締りばめされる。
【0023】
図5を参照すると、前記モーター駆動軸3が前記固定溝200に挿入されるとき、前記弾性アーム20に変形が生じ、かつ前記弾性体211を圧迫して変形が生じ、前記弾性体211はブラシヘッド本体1の内壁の圧迫を受けて前記弾性アーム20に反作用力を加え、かつ前記弾性アーム20により前記モーター駆動軸3に反作用力を加え、それにより前記モーター駆動軸3は前記固定溝200内に係着して固定される。
【0024】
本実施例において、前記弾性アーム20には更に当接部201が設けられ、前記ブラシヘッド本体1の内壁に内壁の突起12が配設され、前記当接部201は前記固定溝200内に面した突起であり、前記内壁の突起12は前記取付溝内に面した突起であり、前記当接部201は前記モーター駆動軸3と弾性的に当接でき、前記内壁の突起12は前記弾性体211と弾性的に当接できる。また、前記弾性体211本体は締結機能を備え、前記弾性体211は前記弾性アームに締結力を加えることができ、同時に前記弾性体211と前記内壁の突起12は締りばめされるため、前記内壁の突起12は前記弾性体211に対応する反作用力を加え、前記弾性体211の締結力を維持し、上記2つの構造の二重結合により前記弾性体211の締結力をより良く保持することができ、前記弾性体211が前記弾性アーム20に締結力を継続して出力させることができ、前記弾性体211は不具合を起こしにくく、そのため前記モーター駆動軸3は何度も挿抜した後も前記ブラシヘッドインサート2との間の緊密な接続を維持でき、それにより前記モーター駆動軸3と前記ブラシヘッドインサート2との間に緩みが生じることにより起きる異常な騒音を回避することができる。前記弾性体211は弾性アーム20が何度も挿抜したことにより起きる回復不可能な変形を軽減し、ブラシヘッドインサート2の耐用年数を延ばすこともでき、同時に部品に生じた変形による組み立ての緩みから生じる騒音を低減することができる。
【0025】
固定溝200のサイズは一般的に歯ブラシのハンドルのモーター駆動軸3に適合しているため、前記モーター駆動軸3が固定溝200に挿入されるとき、前記弾性アーム20を圧迫して前記弾性アーム20に弾性的な変形を生じさせると理解される。前記弾性アーム20に弾性的な変形が生じると同時に、当接部201により前記モーター駆動軸3に反作用力を加え、それにより前記モーター駆動軸3は固定溝200内に安定して係着され、歯ブラシのヘッド本体1と歯ブラシのハンドルの安定した接続を実現する。また、前記モーター駆動軸3が固定溝200内に弾性的に係着され、ブラシヘッドを歯ブラシのハンドルから取り外す必要がある場合、ブラシヘッドに力を入れて抜くだけでよく、非常に便利でスピーディである。
【0026】
図4~
図5を参照すると、前記モーター駆動軸3が前記固定溝200に挿入されていないとき、前記弾性体211と前記ブラシヘッド本体1の内壁との間の締め代が0.3~0.5mmであることが好ましく、当該締め代は予備支持または予備干渉作用を提供し、前記ブラシヘッド本体1の内壁と前記弾性体211に対する常時出力に圧迫作用を持たせ、補強作用を発揮し、前記弾性体211の締結力の低下を防止することができる。前記駆動モーター軸3が前記固定溝200に完全に挿入されたとき、前記当接部201は一定の厚みを備えるため、この時前記弾性体211とブラシヘッド本体1の内壁との間の締め代は(0.3~0.5mm)であり、および前記当接部201の厚みの総和であることが好ましい。上記締め代が大きすぎる場合、前記モーター駆動軸3と前記ブラシヘッドインサート2は容易に嵌め合いを締めすぎてしまい、これにより前記モーター駆動軸3を挿抜しにくくし、かつブラシヘッドインサート2を容易に損傷させる。上記締め代が小さすぎる場合、前記弾性体211は弾性アーム20への変形に対して効果的な支持および締結作用を果たせない。
【0027】
本実施例における弾性体211は可撓性のシリコンゴムリングであり、シリコンゴムの材質には耐摩耗、耐高温、無毒無味、弾性に優れている等の特徴があるため、前記モーター駆動軸3が何度も挿抜された後、前記弾性体211自体が良好な弾性を備え、かつ前記内壁の突起12が弾性体211に継続的に作用力を加えるため、前記弾性アーム20が前記モーター駆動軸3と緊密に接続されることを終始維持させることができる。
【0028】
もちろん、前記弾性体211の形式は様々であってよく、例えば、前記弾性体211は更に前記ブラシヘッドインサート2内に嵌設された弾性材料であってよく、前記弾性材料は前記ブラシヘッドインサート2と一体成形であってよく、具体的には実際の状況に応じて設置され、本発明ではそれに対して具体的な制限は行わない。
【0029】
本実施例において、前記ブラシヘッドインサート2にキャビティ210が開設され、前記弾性体211は可撓性のシリコンゴムリングであり、当該可撓性のシリコンゴムリングは容易に前記キャビティ210に外嵌することができ、操作が簡単で、生産・製造しやすい。
【0030】
前記ブラシヘッドインサート2は一般的に射出成形工法により得られ、前記弾性体211は更にブラシヘッドインサート2の製造誤差を補い、公差の問題による組み立ての隙間がもたらす騒音問題を低減することもできる。
【0031】
具体的には、ブラシヘッドを交換する必要がある場合、ハンドルを握りブラシヘッドに力を加えて引き抜けばよい。挿抜の過程において、弾性アーム20の変形の位置制限がされることで、ブラシヘッドとハンドルの素早い分離と接続を実現することができる。
【0032】
前記弾性アーム20の両側は中空設計であり、前記モーター駆動軸3の圧迫を受けたとき、前記弾性アーム20に変形が生じ易くすることで、前記モーター駆動軸3が簡単に固定溝200内に係着して固定されるか、または固定溝200から取り出されることを保証する。
【0033】
前記ブラシヘッドインサート2はインサート上端212とインサート底部213を備え、前記インサート上端212は十字位置決め部2120を備え、前記取付溝100内には前記十字位置決め部2120に対応する十字型溝2121を備え、前記十字位置決め部2120は取付溝100内において前記ブラシヘッドインサート2を係着位置に迅速に位置決めするために用いられ、前記十字位置決め部2120と前記十字型溝2121は正対して配設され、前記ブラシヘッドインサート2は前記取付溝100内にスムーズに挿入でき、これにより固定される。前記十字位置決め部2120は断面積が小さく、応力もより集中するため、ブラシヘッドインサート2とブラシヘッド本体1との間の接続をより締め付けるのに役立ち、緩み落ちにくい。
【0034】
図3および
図4を参照すると、前記インサート底部213は更にインサートスタンド2130を備え、前記インサートスタンド2130の両側には第1固定条片2131と第2固定条片2132を備え、前記第1固定条片2131と第2固定条片2132は突起した条片形状を呈し、前記第1固定条片2131と第2固定条片2132と前記ブラシヘッド本体1の内壁は係着されて、前記ブラシヘッドインサート2にたわみが生じ移動することを防止する。もちろん、配設はブラシヘッド本体1の内側に突起を配設し、前記インサートスタンド2130にキャビティを配設することもでき、具体的には実際のニーズに応じて配設することができる。係着の安定性のために、前記固定条片は少なくとも2つとし、かつブラシヘッド本体1の周方向に沿って所定の間隔で配置される。突起とキャビティの嵌め合いにより、歯ブラシのヘッド本体1におけるブラシヘッドインサート2の組み立てと取り外しがきわめて便利になることが理解される。
【0035】
図3を参照すると、前記インサートスタンド2130と前記弾性アーム20との間には更に三角形の補強アーム23が配設され、前記補強アーム23は前記ブラシヘッドインサート2の固定性を高めて、ブラシヘッドインサート2を容易に変形させないよう用いられる。前記補強アーム23の数量は複数でもよく、具体的には実際の構造・配設に応じることができ、本発明ではそれに対して具体的な制限は行わない。
【0036】
前記インサート底部213と前記ブラシヘッド本体1の接続端11は、超音波溶接により固定され、ブラシヘッド本体1とブラシヘッドインサート2の接続を更に堅固にさせる。
【0037】
図4を参照すると、前記モーター駆動軸3は前記弾性アーム20と当接された第1当接面30を備え、前記第1当接面30は前記モーター駆動軸3が半円の円弧状を呈した一方側であり、十分な当接接触面積を保証するため、前記第1当接面30の面積は弾性アーム20の面積を上回り、前記弾性アーム20が前記モーター駆動軸3に緊密に当接できることを保証し、前記モーター駆動軸3が固定溝200内で係着する固定性を更に保証する。
【0038】
前記駆動モーター軸3に第1凹部31を備え、前記ブラシヘッドインサート2は更に自在アーム22を備え、前記自在アーム22の一端と前記固定アーム21は接続され、他端は自由端220であり、前記自由端220は更に係着部2201を備え、前記係着部2201は前記固定溝200内に面した突起であり、前記モーター駆動軸3が前記固定溝200内により良く固定して係着するため、前記係着部2201と前記駆動モーター軸3の第1凹部31は係着される。
【0039】
前記モーター駆動軸3が前記固定溝200内に完全に挿入されると、前記係着部2201と前記モーター駆動軸3の第1凹部31が係着され、かつ「カチャ」という音を立て、前記モーター駆動軸3と前記ブラシヘッドの間はあるべき位置に接続され、歯ブラシを起動して口腔洗浄を行うことができることをユーザーに知らせることが理解される。
【0040】
前記十字位置決め部2120下部にはストッパー部2124を備え、前記ストッパー部2124と前記モーター駆動軸3の頂部は当接し、前記ストッパー部2124は前記モーター駆動軸3が前記固定溝200に挿入される深さを制限する。
【0041】
前記十字位置決め部2120の外壁に前記弾性アーム20と平行な第1ボス2122と第2ボス2123を備え、前記第1ボス2122と前記第2ボス2123は弾性を備え、前記第1ボス2122と前記第2ボス2123は前記ブラシヘッド本体1の内壁と当接され、上記構造により取付溝100内でのブラシヘッドインサート2の接続を更に堅固にし、これにより付属品の緩みによって歯ブラシのヘッドの動作に異常な騒音が現れることを更に軽減させる。
【0042】
本発明は電動歯ブラシを提供するものであり、ブラシヘッドと、ハンドル(図示せず)とを備え、前記ハンドルにモーター駆動軸3を備え、前記ブラシヘッドは前記モーター駆動軸3により取り外し可能に前記ハンドルと接続される。
【0043】
以上をまとめると、本発明の実施例の電動歯ブラシを採用し、前記ブラシヘッドインサート2はブラシヘッド本体1内の取付溝100内に取り付けられ、前記ブラシヘッドインサート2に弾性アーム20と固定アーム21を備え、前記弾性アーム20と固定アーム21との間に固定溝200を備え、前記駆動モーター軸3は前記固定溝200内に挿着され、歯ブラシのヘッドの取り外しを便利にする。前記ブラシヘッドインサート2に弾性体211が外嵌され、前記弾性体211は前記ブラシヘッド本体1とブラシヘッドインサート2の内壁との間に締め付けて配設される。前記弾性体211は弾性アーム20が何度も挿抜されることにより起きる回復不可能な変形を緩和し、ブラシヘッドインサート2の耐用年数を延ばし、更に前記モーター駆動軸3と前記ブラシヘッドインサート2との間に緩みが生じることを回避し、電動歯ブラシの動作時に生じる騒音を低減することができる。また、前記弾性体211本体は一定の締結力を備え、前記締結力は前記弾性アーム20に作用することができ、かつ前記内壁の突起12が前記弾性体211に反作用力を継続的に加えることができるため、当該構造は前記弾性体211の締結力を維持し、何度も挿抜した後の弾性体211の締結力が低下または失われることを回避でき、前記モーター駆動軸3が前記固定溝内に安定して固定されることを保証する。
【0044】
本発明において、別途明確な説明または限定がある場合を除き、「取り付け」「組み立て」、「組み立て」、「互いに接続」、「接続」、「結合」、「連結」、「当接」、「連通」、「通じる」、「導通」、「固定」、「締め付け」等の用語は、例えば直接的または間接的である等、広く理解しなければならない。例えば、別途明確な説明または限定がない限り、接続に関して、固定して接続するでもよく、取り外し可能に接続する、または一体と成すのでもよい。機械的に接続するのでもよく、電気的に接続するのでもよい。直接互いに接続するのでもよく、中間媒体により間接的に互いに接続するのでもよい。2つの部品内部の連通または2つの部品の相互作用関係でもよい。例えば、連通/導通等に関して、直接連通/導通するのでもよく、中間媒体を介して間接的に連通/導通するのでもよい。一般的な当業者にとっては、具体的な状況に基づいて本発明における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0045】
本発明において、別途明確な説明または限定がある場合を除き、1つの部材を他の部材の中、内、内部に配設する/取り付ける/位置する/収容する/配置する等は以下2つの場合の内のいずれかであってよい。当該1つの部材の一部または大部分が当該他の部材内に位置する。および当該1つの部材が完全に当該別の部材内に収容されている。
【0046】
上記実施形態を使用して本願の詳細な説明を行ったが、本発明は本明細書で説明する実施形態に限定されないことは当業者には明らかであろう。本発明は請求の範囲により確定された本発明の主旨および範囲を逸脱しないことを前提として、修正を加え変更実施形態として実施することができる。このため、本明細書における記載は例示的な説明を目的とし、本発明はいかなる制限的な意味も持たない。
【符号の説明】
【0047】
1 ブラシヘッド本体
10 ブラシ端
11 接続端
12 内壁の突起
100 取付溝
2 ブラシヘッドインサート
20 弾性アーム
21 固定アーム
22 自在アーム
23 補強アーム
200 固定溝
201 当接部
210 キャビティ
211 弾性体
212 インサート上端
213 インサート底部
220 自由端
2120 十字位置決め部
2121 十字型溝
2122 第1ボス
2123 第2ボス
2124 ストッパー部
2130 インサートスタンド
2131 第1固定条片
2132 第2固定条片
2201 係着部
3 モーター駆動軸
30 第1当接面
31 第1凹部
【外国語明細書】