(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163022
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】電池セル
(51)【国際特許分類】
H01M 50/171 20210101AFI20241114BHJP
H01M 50/103 20210101ALI20241114BHJP
H01M 50/15 20210101ALI20241114BHJP
H01M 50/184 20210101ALI20241114BHJP
H01M 50/198 20210101ALI20241114BHJP
H01M 50/186 20210101ALI20241114BHJP
H01M 50/155 20210101ALI20241114BHJP
H01M 50/121 20210101ALI20241114BHJP
H01M 50/119 20210101ALI20241114BHJP
H01M 50/193 20210101ALI20241114BHJP
【FI】
H01M50/171
H01M50/103
H01M50/15
H01M50/184 A
H01M50/198
H01M50/186
H01M50/155
H01M50/121
H01M50/119
H01M50/193
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024064370
(22)【出願日】2024-04-12
(31)【優先権主張番号】10 2023 204 259.2
(32)【優先日】2023-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】591037096
【氏名又は名称】フオルクスワーゲン・アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】VOLKSWAGEN AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100191938
【弁理士】
【氏名又は名称】高原 昭典
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン・レオンハルト・コッホ
(72)【発明者】
【氏名】ルーカス・クヴォチェク
【テーマコード(参考)】
5H011
【Fターム(参考)】
5H011AA01
5H011CC02
5H011CC06
5H011FF03
5H011GG01
5H011HH02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電極組立体の厚さが変化するときにセルハウジングがより少ない機械的応力を受ける電池セルを提供する。
【解決手段】本発明は、セルハウジングと、少なくとも1つの電極組立体(5)とを備える電池セルに関するものであって、前記セルハウジングは、ハウジング基礎部(7)とハウジングカバー(13)とを備え、前記ハウジング基礎部(7)は、ハウジングカバー(13)と共に、前記電極組立体(5)が配置されている電極収容チャンバ(19)を画定する。前記ハウジングカバー(13)は、好ましくは可撓性および/または弾性および/または永久弾性のシール要素(17)によって、前記ハウジング基礎部(7)に移動可能接続されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルハウジングと、少なくとも1つの電極組立体(5)とを備える電池セルにおいて、
前記セルハウジングは、ハウジング基礎部(7)とハウジングカバー(13)とを備え、
前記ハウジング基礎部(7)は、前記ハウジングカバー(13)と共に、前記電極組立体(5)が配置されている電極収容チャンバ(19)を画定する、
当該電池セルにおいて、
前記ハウジングカバー(13)は、好ましくは可撓性および/または弾性および/または永久弾性のシール要素によって、前記ハウジング基礎部(7)に移動可能に接続されることを特徴とする電池セル。
【請求項2】
前記シール要素(17)が、シールテープによって、または、硬化性および/若しくは架橋性および/若しくは永久弾性のシール材によって、形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の電池セル。
【請求項3】
前記ハウジングカバー(13)と前記ハウジング基礎部(7)のハウジング側壁(11)との間に、前記ハウジング基礎部(7)またはセルハウジングの回転対称軸線(A)に対して、円周方向の環状間隙(15)が延在し、
その際、好ましくは、前記シール要素(17)が、前記環状間隙(15)内に配置されていて、かつ好ましくは前記環状間隙(15)全体に沿って途切れることなく延在するように設けることができることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電池セル。
【請求項4】
前記シール要素(17)が、好ましくは前記環状間隙(15)の範囲内で、電極収容チャンバ(19)を外側に、しかも好ましくは気密にシールすることを特徴とする、請求項3に記載の電池セル。
【請求項5】
前記ハウジングカバー(13)は、前記電極組立体(5)がほぼ完全に充電されているかまたは完全に充電されている場合に、前記ハウジング基礎部(7)から、少なくとも部分的に突出すること、かつ/又は、
前記シール要素(17)は、好ましくは前記ハウジング基礎部(7)の回転対称軸線(A)に対しておよび/または大部分は、前記ハウジング基礎部(7)から外側に向かって、好ましくは半径方向外側へ向かって、湾曲および/または押下すること、かつ/又は、
前記ハウジングカバー(13)は、前記電極組立体(5)がほぼ完全に放電されているかまたは完全に放電されているときに、完全にハウジング底部(9)に面する端面平面(S)の側に延在すること、かつ/又は、
前記電極組立体が少なくともほぼ放電されている場合、前記シール要素(17)が、好ましくは前記ハウジング底部(9)の方向に、伸長された状態であるように、前記シール要素(17)は、前記ハウジング基礎部(7)および前記ハウジングカバー(13)に接続されていること、
を特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の電池セル。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の第1の電池セル(1)と、請求項1~5のいずれか一項に記載の第2の電池セル(1)とを備えた組立体において、
前記第1の電池セル(1)の前記ハウジング底部(9)と前記第2の電池セル(1)の前記ハウジング底部(9)とが、互いに一致して配置されていて、かつ
前記第1の電池セル(1)の前記ハウジング底部(9)と前記第2の電池セル(1)の前記ハウジング底部(9)とが、好ましくは同じ材料を使用して、かつ/又は一体型で、かつ/又は平らに、互いに接続されている、組立体。
【請求項7】
セルハウジングと、少なくとも1つの電極組立体(5)とを備える電池セルであって、
前記セルハウジングは、ハウジング基礎部(7)とハウジングカバー(43)とを備え、
前記ハウジング基礎部(7)は、ハウジングカバー(43)と共に、前記電極組立体(5)が配置されている電極収容チャンバ(45)を画定する、電池セルにおいて、
前記ハウジングカバー(43)は、好ましくは柔軟性および/または可撓性および/またはパウチフィルム状のフィルムによって形成されていることを特徴とする、電池セル。
【請求項8】
前記ハウジング基礎部(7)の材料は、全体的または部分的に合成樹脂、好ましくは繊維強化合成樹脂であり、かつ/又は
前記ハウジング基礎部(7)の材料は、全体的または部分的に金属であり、かつ/又は
前記ハウジング基礎部(7)の材料は、金属および好ましくは繊維強化合成樹脂を有する、
ことを特徴とする、請求項7に記載の電池セル。
【請求項9】
前記ハウジング基礎部(7)は、ハウジング底部(9)と、好ましくは正確に4つの、各々が外面を有するハウジング側壁(11)とを備えること、かつ
前記フィルムは、前記ハウジング側壁(11)の1つ、2つ、3つ、または全ての外面に、直接的または中間層としての合成樹脂コーティング(47)を介して間接的に取り付けられていて、好ましくは前記ハウジング側壁(11)の1つ、2つ、3つ、または全ての外面に接着またはシールされていること
を特徴とする、請求項7又は8に記載の電池セル。
【請求項10】
請求項7~9のいずれか一項に記載の第1の電池セル(41)と、請求項7~9のいずれか一項に記載の第2の電池セル(41)とを備える組立体であって、
前記第1の電池セル(41)の前記ハウジング底部(9)と、前記第2の電池セル(41)の前記ハウジング底部(9)とが、互いに一致して配置されていて、
前記第1の電池セル(41)の前記ハウジング底部(9)と、前記第2の電池セル(41)の前記ハウジング底部(9)とが、好ましくは同じ材料を使用して、および/または一体型で、および/または平らに、互いに接続されている、組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に係る前提部分に記載の電池セルおよび請求項7に係る電池セルに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な電池セルは、ハウジング基礎部と、ハウジング基礎部に不動に接続されているハウジングカバーとを有する完全に不動に構成されているセルハウジングとを備える。ハウジング基礎部及びハウジングカバーは、電極スタックが配置されている電極収容チャンバを画定する。電極スタックは、電池セルの充電状態に応じてその厚さが変化する。不動に構成されているセルハウジングは、厚さが変化することによって、繰り返し、すなわち、充電サイクルごとに機械的応力を受ける。不動に構成されているセルハウジングは、セルハウジングが構造的に故障するまで、限られた数の充電サイクルの間、この機械的負荷に耐えることができるだけである。
【0003】
特許文献1は、ハイブリッド電池セルモジュールを開示している。パウチ電池セルを有する角形電池セルは、特許文献2から知られている。特許文献3は、二次電池セル及びその製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2019/0173065号
【特許文献2】韓国登録特許第10-1546661号公報
【特許文献3】韓国登録特許第10-0795781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、電極組立体の厚さが変化するときにセルハウジングがより少ない機械的応力を受ける電池セルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、請求項1、6、7または10の特徴によって解決される。本発明の好ましい発展形態は、従属請求項に開示されている。
【0007】
本発明によれば、セルハウジングと少なくとも1つの電極組立体とを有する(好ましくは第1の実施形態による)電池セルが企図されていて、セルハウジングは、ハウジング基礎部とハウジングカバーとを備え、ハウジング基礎部は、ハウジングカバーと共に、電極組立体が配置されている電極収容チャンバを画定する。本発明によれば、ハウジングカバーは、好ましくは可撓性および/または弾性および/または永久弾性のシール要素によって、ハウジング基礎部に移動可能に接続される。ハウジングカバーをハウジング基礎部に可撓性のある接続をすることにより、セルハウジングは、(電極組立体の厚さの変化が同じ場合には)上述のセルハウジングの場合よりも著しく低い機械的応力を受ける。したがって、セルハウジングは、損傷を受けることなく、著しく多くの充電サイクルに耐え得る。
【0008】
以下に述べる態様は、主に第1の実施形態に係る電池セルに関する。それにもかかわらず、以下に述べる態様は、第2の実施形態による電池セルにも関する。
【0009】
例として、ハウジング基礎部は、トラフ形状および/または寸法的に安定であることが企図され得る。
【0010】
好ましくは、ハウジング基礎部が、ハウジング底部と、好ましくは正確に4つのハウジング側壁とを有することが企図され得る。
【0011】
例えば、ハウジング側壁は、それぞれ、ハウジング底部に接続されていている、かつ/又は、同じ材料を使用してハウジング底部に接続されている、かつ/又は、一体型でハウジング底部に接続される。
【0012】
例えば、各ハウジング側壁が側壁端面を有するように企図され得る。
【0013】
一例として、
ハウジングカバーは、基本的にプレート形状、及び/若しくは寸法安定性、及び/若しくは不動に構成されていること、かつ/又は
ハウジング底部は、基本的にプレート形状、及び/若しくは寸法安定性、及び/若しくは不動に構成されていること
が企図され得る。プレート形状で不動なハウジングカバーを使用することは、ハウジングカバーを介して電極組立体に均一な圧力を簡単な方法で加えることができるという利点がある。
【0014】
好ましくは、セルハウジングは、基本的に角柱状の、好ましくは立方体形状のセルハウジングによって形成されることが企図され得る。
【0015】
特に好ましくは、ハウジング基礎部および/またはセルハウジングが、特にセルハウジングの回転対称軸線に対して回転対称であることが企図され得る。
【0016】
好ましくは、シーリング要素は、シールテープによって、または、硬化性および/若しくは架橋性および/若しくは永久弾性のシール材によって、形成されていることが企図され得る。特に、シール材は、ハウジング基礎部とハウジングカバーとの間の製造公差を簡単な方法で補償することができるという利点がある。永久弾性のシール材は、特に厚さの変化が小さい場合に、特に有利に使用することができる。厚さの変化が大きい場合には、シールテープは、シール材と比較して利点を有する。
【0017】
例えば、シール要素、またはシールテープ、または硬化性および/若しくは架橋性および/若しくは永久弾性のシール材は、それぞれ、閉じたリングの形状を有することが企図され得る。
【0018】
一例として、電極組立体は、好ましくは、電極組立体のあらゆる充電状態において、ハウジングの内側のハウジングカバー面および/またはハウジング底部と直接当接して接続することが企図され得る。
【0019】
特に好ましくは、ハウジングカバーは、好ましくは電極組立体のあらゆる充電状態において、ハウジング底部に対して平行に延在することが企図され得る。
【0020】
一例として、ハウジングカバーと前記ハウジング基礎部のハウジング側壁との間に、前記ハウジング基礎部の回転対象軸線に対して、またはセルハウジングの回転対称軸線に対して、円周方向の環状間隙が、円周方向に延在することが企図され得る。好ましくは、シール要素は、環状間隙内に配置されていて、かつ好ましくは、環状間隙全体に沿って途切れることなく延在するように設けることができる。環状間隙は、ハウジングカバーとハウジング基礎部との間に厳しい製造公差を維持する必要がないという利点がある。
【0021】
例えば、シール要素は、ハウジングカバーのハウジングの内側のカバー面および/またはハウジングカバーの狭い側面に接続されていることが企図され得る。
【0022】
一例として、シール要素は、好ましくは部分的に若しくは完全に、ハウジング側壁の内面および/またはハウジング側壁の側壁端面に接続されていることが企図され得る。
【0023】
好ましくは、シール要素は、好ましくは環状間隙の領域において、電極収容チャンバを外側に対して、特に好ましくは気密に、密閉することが企図され得る。したがって、電極収容チャンバは、例えば、湿気または汚れの侵入に対して確実に密閉されている。
【0024】
特に好ましくは、電極組立体がほぼ完全に充電されているかまたは完全に充電されているときに、ハウジングカバーは、ハウジング基礎部から、少なくとも部分的に突出することが企図され得る。代替的には、電極組立体がほぼ完全に充電されているかまたは完全に充電されているときに、ハウジングカバーは、ハウジング基礎部の側壁端面と面一であることが企図され得る。代替的には、電極組立体がほぼ完全に充電されているかまたは完全に充電されているときに、ハウジングカバーは、完全にハウジング底部に面する端面平面の側に延在することが企図され得る。例えば、側壁端面は、(好ましくは凹部の外側に)端面平面内に延在することが企図され得る。
【0025】
好ましくは、
シール要素は、好ましくはハウジング基礎部の回転対称軸線に対して及び/又は大部分は、ハウジング基礎部から、外側に向かって、好ましくは半径方向外側へ向かって、湾曲および/または押下すること、かつ/または、
ハウジングカバーは、電極組立体がほぼ完全に放電されているかまたは完全に放電されているときに、完全にハウジング底部に面する端面平面の側に延在すること、かつ/または、
電極組立体が少なくともほぼ放電されている場合、シール要素が、好ましくはハウジング底部の方向に、伸長された状態であるように、シール要素は、ハウジング基礎部およびハウジングカバーに接続されていること、
が企図され得る。シール要素が半径方向外向きに湾曲および/または押下することによって、シール要素が電極収容チャンバ内に逃げることを防止することができる。したがって、シール要素による電極スタックへの機械的損傷を防止することができる。
【0026】
一例として、ハウジング側壁は、側壁端面の領域において、好ましくは溝形状及び/又は立方体形状の凹部を画定し、好ましくは電極組立体がほぼ完全に充電されているか又は完全に充電されている場合に、この凹部にシール要素が逃げられる、ことが企図され得る。したがって、シール要素は、半径方向外向きに押下または湾曲するだけでなく、凹部の領域内に同時に移動できる。これは、電極スタックがシール要素によって破損できないことが、特に高いレベルの安全性で保証される。
【0027】
好ましくは、シール要素は、電極組立体がほぼ完全に充電されているかまたは完全に充電されている場合に、シール要素が伸張されていない状態および/または圧縮された状態であるように、ハウジング基礎部およびハウジングカバーに接続されることが企図され得る。
【0028】
例えば、電池セルは、電極組立体の充電状態が変化するにつれて、その厚さを変化させることが企図され得る。これは、「呼吸」と称してもよい。
【0029】
一例として、ハウジング基礎部のハウジング基礎部の深さおよび/または電極スタックは、電池セルがほぼ完全に充電されているかまたは完全に充電されている場合に、ハウジングカバーが突出部でハウジング基礎部から突出し、かつ/または電池セルがほぼ完全に充電されているかまたは完全に充電されている場合に、ハウジングカバーがハウジング基礎部から突出しないような寸法であることが企図され得る。どちらの場合も、凹部を任意に設けてもよい。
【0030】
本発明によれば、第1の実施形態による第1の電池セルと、第1の実施形態による第2の電池セルとを有する組立体が企図されていて、
第1の電池セルのハウジング底部と、第2の電池セルのハウジング底部とは、互いに一致して配置され、
第1の電池セルのハウジング底部と、第2の電池セルのハウジング底部とが、好ましくは同じ材料を使用して、かつ/又は一体型で、かつ/又は平らに、互いに接続されている。これによって、2つの電池セルを、簡単で省スペースな方法で互いに組み合わせることができる。
【0031】
例えば、ハウジングカバーは、ハウジングの内側のカバー面を備え、ハウジングの外側のカバー面を備え、好ましくは正確に4つの狭い側面を備えるように企図され得る。
【0032】
本発明によれば、セルハウジングと、少なくとも1つの(好ましくは上述したような)電極組立体とを備える、好ましくは第2の実施形態による、電池セルが企図されていて、セルハウジングは、(好ましくは上述したような)ハウジング基礎部と、ハウジングカバーとを備え、かつハウジング基礎部は、ハウジングカバーと共に、電極組立体が配置されている(好ましくは上述したような)電極収容チャンバを画定する。本発明によれば、ハウジングカバーは、好ましくは柔軟性および/または可撓性および/またはパウチフィルム状のフィルムによって形成されている。ハウジングカバーは、柔軟性および/または可撓性のあるように構成されていることによって、充電サイクル中に生じる機械的負荷は、フィルムの延伸によって吸収される。したがって、セルハウジングの構造的な故障を回避することができる。
【0033】
一例として、ハウジング基礎部の材料は、全体的または部分的に合成樹脂、好ましくは繊維強化合成樹脂であり、かつ/または
ハウジング基礎部の材料は、全体的または部分的に金属であり、かつ/または
ハウジング基礎部の材料は、金属および好ましくは繊維強化合成樹脂である、
ことが企図され得る。
【0034】
一例として、
ハウジング基礎部は、ハウジング底部と、好ましくは正確に4つの、各々が外面を有するハウジング側壁とを備え、かつ
フィルムは、ハウジング側壁の1つ、2つ、3つ、または全ての外面に、直接的または中間層としての合成樹脂コーティングを介して間接的に取り付けられていて、好ましくはハウジング側壁の1つ、2つ、3つ、または全ての外面に接着またはシールされている、
ことが企図され得る。
【0035】
本発明により、第2の実施形態による第1の電池セルと、第2の実施形態による第2の電池セルとが設けられていて、
第1の電池セルのハウジング底部と、第2の電池セルのハウジング底部とが、互いに一致して配置されていて、かつ
第1の電池セルのハウジング底部と、第2の電池セルのハウジング底部とが、好ましくは同じ材料を使用して、かつ/又は一体型で、かつ/又は平らに、互いに接続されている。これによって、2つの電池セルが、簡単で省スペースな方法で互いに組み合わせることができる。
【0036】
好ましくは、第1の電池セルのフィルムと第2の電池セルのフィルムとが、同じ材料を使用して、かつ/又は一体型で接続されることが企図され得る。
【0037】
一例として、第1の電池セルのフィルムおよび第2の電池セルのフィルムは、ハウジング側壁のうちの1つの同じ外面に取り付けられ、かつ/又はハウジング側壁のうちの1つの同じ外面に接着されていることが企図され得る。
【0038】
一例として、
第1の電池セルのハウジング底部および第2の電池セルのハウジング底部は、それぞれ、好ましくは電池ハウジングの回転対象軸線に対して、ハウジング側壁から、半径方向外向きに環状突出部を形成して(好ましくは環状に)突き出ていること、かつ
環状突出部は、1つ以上のフィルムによって覆われず、かつ/又は合成樹脂コーティングによって覆われないこと、
が企図され得る。
【0039】
以下に述べる態様は、第1の実施形態による電池セルおよび第2の実施形態による電池セルに関するものである。
【0040】
一例として、電極組立体は、少なくとも2つの、好ましくは板状または直方体形状の電極と、1つの(好ましくは板状の)セパレータとを備えることが企図され得る。
【0041】
一例として、電極およびセパレータは、セルハウジングの回転対称軸線に沿って上下に積み重ねられることを企図してもよく、その際、セパレータが電極間に配置されていて、かつ/又は電極がセパレータによって(好ましくは電気的および/または電気化学的に)分離されていることが企図されている。
【0042】
セルハウジングの回転対称軸線に沿って上下に積み重ねられた複数の電極によって形成されている電極組立体は、電極スタックと称してもよい。
【0043】
好ましくは、電極およびセパレータは、好ましくは共通の巻軸線を中心として巻き付けられていることが企図でき、その際、好ましくは、2つの電極がセパレータによって、好ましくは電気的および/または電気化学的に分離されていることが企図され得る。
【0044】
一例として、ハウジング基礎部および/またはセルハウジングは、セルハウジングの回転対称軸線に対して、(好ましくは2回または4回)回転対称であることを企図され得る。その際、好ましくは、回転対称軸線がハウジング底部に対して直角に延在することが企図され得る。
【0045】
一例として、ハウジング基礎部は、同じ材料を使用して、かつ/又は一体型で、かつ/又は一体的に製造された構成要素であることが企図され得る。代替的には、ハウジング基礎部がハウジング側壁に接合されていることが企図され得る。
【0046】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】第1の実施形態による、充電されていない状態でのセルハウジングと電極組立体とを備える電池セルを側面断面図で示す。
【
図2】充電した状態でのセルハウジングと電極組立体とを備える、
図1による組立体を側面断面図で示す。
【
図3】
図1に記載のセルハウジングのハウジング側壁を側面図で示す。
【
図4】第1の実施形態による2つの電池セルを備える組立体を側面断面図で示す。
【
図5】第2の実施形態による、部分的に充電されている状態でのセルハウジングと電極組立体とを備える電池セルの側面断面図を示す。
【
図6】第2の実施形態による2つの電池セルを備える組立体の側面断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図1は、第1の実施形態による電池セル1を示していて、この電池セルは、セルハウジングと、直方体の電極組立体5とを備える。セルハウジングは、ハウジング底部9及び4つのハウジング側壁11を有するトラフ形状で、不動なハウジング基礎部7と、不動で、かつプレート形状のハウジングカバー13とを備える。
【0049】
ハウジングカバー13とハウジング側壁11との間には、環状の隙間幅bを有する環状の隙間15が延在する。環状間隙15内には、硬化性および/または架橋性および/または永久弾性のシール材によって形成されているシーリング要素17が延在し、このシーリング要素によってハウジングカバー13が、ハウジング基礎部7に可撓性で、かつ/又は移動可能に接続され、特に、ハウジングカバー13は、基本的に、ハウジング底部9に対して平行に移動できる。
【0050】
ハウジング基礎部7、ハウジングカバー13及びシール要素17は、共に、電極組立体5が配置されている電極収容チャンバ19を画定する。電極組立体5は、電極21及びセパレータ23によって形成され、セパレータ23のうちの1つの各々は、2つの隣接する電極21の間に配置されている。ハウジング基礎部7及びセルハウジングは、回転対称軸線Aに対してそれぞれ(好ましくは2回または4回)回転対称である。
【0051】
シール要素17は、ハウジング側壁11の側壁端面25の領域において、ハウジング側壁11に接続されている。さらに、シール要素17は、ハウジングカバー13のハウジングの内側のカバー面27及びハウジングカバー13の狭い側面29に接続されている。
【0052】
シール要素17が、電極収容チャンバ19を外側から気密にシールし、ハウジング基礎部7におけるハウジングカバー13の可撓性な接続により、電極収容チャンバ19の高さを、(電極組立体5の増加する充電状態につれて増加する)電極組立体5のスタック厚さに適合することを可能にする。電池セルが完全に充電されると、電極組立体5は、その最大スタック厚d1を有する。同時に、電極収容チャンバ19も、その最大高さを有する。この充電状態は、例えば、
図2に示されている。電池セルが放電されると、電極組立体5は、その最小スタック厚さd0を有する。同時に、電極収容チャンバ19も、その最小高さを有する。この充電状態は、例えば
図1に示されていて、ハウジングカバー13がハウジング底部9に面する端面平面S(
図3参照)の側に延在する。凹部26の外側において、側壁端面25は、端面平面Sに延在する(
図3参照)。
【0053】
ハウジング基礎部7のハウジング基礎部の深さt(
図1参照)は、
図2に示されているように、電池セル1が完全に充電されると、突出部31を有するハウジングカバー13が、ハウジング基礎部7から突出するように算定される。
図2に示されているように、シール要素17は、ほぼ完全に充電されているかまたは完全に充電されている状態において、シール要素17が、回転対称軸線Aに対して少なくとも部分的に半径方向突起33の分だけハウジング基礎部分7から半径方向外側にずれるような大きさにされ、かつ上述した方法でハウジングカバー13とハウジング基礎部分7に接続されている。電池セル1が完全に充電されると、ハウジングカバー13は、
図1に描画されている様に、回転対称軸線Aに対して完全に側壁端面25とハウジング底部9との間に配置されている。
【0054】
図3では、ハウジング側壁11の1つが側面図で示されている。ハウジング側壁11、具体的には側壁端面25は、電極組立体5がほぼ完全に充電されているかまたは完全に充電されている状態において、シール要素17が少なくとも部分的に逃げる凹部26を画定する。
【0055】
図4では、2つの同一の電池セル1を有する組立体35を示す。電池セル1のハウジング基礎部9は、同じ材料を使用して、かつ一体型で接続されていて、特に、電池セル1のハウジング側壁11が回転対称軸線Aに対して互いに軸方向に整列する。電池セル1は、電池セル1のハウジング底部9の間に延在する第1の対称面E1に対して面対称である。
【0056】
図5には、第2の実施形態による電池セル41が描画されている。第1の実施形態に関連して既に記載されているものと同じ構造および/または同じ挙動および/または同じ機能を有する構成要素は、第1の実施形態に関連して、および第2の実施形態に関連して同じ参照番号で示される。この点に関して、第1の実施形態に関連する詳細な説明が参照される。
【0057】
電池セル41は、ハウジングベース部7および電極組立体5を備える。ハウジングベース部7は、ハウジングカバー43と共に、電極収容チャンバ45を画定する。
【0058】
第1の実施形態とは対照的に、この電池セル41では、ハウジングカバー43が、好ましくは柔軟性および/または可撓性および/またはパウチフィルム状のフィルムによって形成されている。
【0059】
ハウジング基礎部7は金属製であり、かつハウジング側壁11の外面に合成樹脂コーティング47を備え、その合成樹脂コーティング47上には、フィルムによって形成されているハウジングカバー43が接着される。
【0060】
図6では、2つの同一の電池セル41を備える組立体51が描画されている。電池セル41のハウジングベース部9は、同じ材料を使用して、かつ一体型で接続されていて、特に、電池セル41のハウジング側壁11が回転対称軸線Aに対して互いに軸方向に整列する。電池セル41は、電池セル41のハウジング底部9の間に延在する第2の対称面E2に対して面対称である。
【0061】
図6に描画されているように、組立体51のハウジングベース部9の領域では、半径方向外側に突出する環状突起部53(破線で示す)を設けてもよく、これは、フィルムによっても、合成樹脂コーティング47によっても覆われていない。組立体51は、この環状突起53を介して、電池セル41の冷却システム(図示せず)に特に効率的に接続できる。
【0062】
2つの電池セル41のフィルムは、同じ材料を使用して、かつ/又は一体型で、互いに接続することができ、両方とも、ハウジング側壁11の外面に適用された合成樹脂コーティング47に接着することができる。
【符号の説明】
【0063】
1 電池セル
5 電極組立体
7 ハウジング基礎部
9 ハウジング底部
11 ハウジング側壁
13 ハウジングカバー
15 環状間隙
17 シール要素
19 電極収容チャンバ
21 電極
23 セパレータ
25 側壁端面
26 凹部
27 ハウジングの内側のカバー面
29 狭い側面
31 突出部
33 放射状の突起部
35 組立体
41 電池セル
43 ハウジングカバー
45 電極収容チャンバ
47 合成樹脂コーティング
51 組立体
53 環状の突出部
A 回転対象軸線
b 環状間隙領域
d0 最小間隙厚さ
d1 最大間隙厚さ
t ハウジング基礎部の深さ
E1 第一の対称面
E2 第二の対称面
S 端面平面
【手続補正書】
【提出日】2024-07-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0062】
2つの電池セル41のフィルムは、同じ材料を使用して、かつ/又は一体型で、互いに接続することができ、両方とも、ハウジング側壁11の外面に適用された合成樹脂コーティング47に接着することができる。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の観点として以下も含む。
1.
セルハウジングと、少なくとも1つの電極組立体(5)とを備える電池セルにおいて、
前記セルハウジングは、ハウジング基礎部(7)とハウジングカバー(13)とを備え、
前記ハウジング基礎部(7)は、前記ハウジングカバー(13)と共に、前記電極組立体(5)が配置されている電極収容チャンバ(19)を画定する、
当該電池セルにおいて、
前記ハウジングカバー(13)は、好ましくは可撓性および/または弾性および/または永久弾性のシール要素によって、前記ハウジング基礎部(7)に移動可能に接続されることを特徴とする電池セル。
2.
前記シール要素(17)が、シールテープによって、または、硬化性および/若しくは架橋性および/若しくは永久弾性のシール材によって、形成されていることを特徴とする、上記1に記載の電池セル。
3.
前記ハウジングカバー(13)と前記ハウジング基礎部(7)のハウジング側壁(11)との間に、前記ハウジング基礎部(7)またはセルハウジングの回転対称軸線(A)に対して、円周方向の環状間隙(15)が延在し、
その際、好ましくは、前記シール要素(17)が、前記環状間隙(15)内に配置されていて、かつ好ましくは前記環状間隙(15)全体に沿って途切れることなく延在するように設けることができることを特徴とする、上記1又は2に記載の電池セル。
4.
前記シール要素(17)が、好ましくは前記環状間隙(15)の範囲内で、電極収容チャンバ(19)を外側に、しかも好ましくは気密にシールすることを特徴とする、上記3に記載の電池セル。
5.
前記ハウジングカバー(13)は、前記電極組立体(5)がほぼ完全に充電されているかまたは完全に充電されている場合に、前記ハウジング基礎部(7)から、少なくとも部分的に突出すること、かつ/又は、
前記シール要素(17)は、好ましくは前記ハウジング基礎部(7)の回転対称軸線(A)に対しておよび/または大部分は、前記ハウジング基礎部(7)から外側に向かって、好ましくは半径方向外側へ向かって、湾曲および/または押下すること、かつ/又は、
前記ハウジングカバー(13)は、前記電極組立体(5)がほぼ完全に放電されているかまたは完全に放電されているときに、完全にハウジング底部(9)に面する端面平面(S)の側に延在すること、かつ/又は、
前記電極組立体が少なくともほぼ放電されている場合、前記シール要素(17)が、好ましくは前記ハウジング底部(9)の方向に、伸長された状態であるように、前記シール要素(17)は、前記ハウジング基礎部(7)および前記ハウジングカバー(13)に接続されていること、
を特徴とする、上記1~4のいずれか一つに記載の電池セル。
6.
上記1~5のいずれか一つに記載の第1の電池セル(1)と、上記1~5のいずれか一つに記載の第2の電池セル(1)とを備えた組立体において、
前記第1の電池セル(1)の前記ハウジング底部(9)と前記第2の電池セル(1)の前記ハウジング底部(9)とが、互いに一致して配置されていて、かつ
前記第1の電池セル(1)の前記ハウジング底部(9)と前記第2の電池セル(1)の前記ハウジング底部(9)とが、好ましくは同じ材料を使用して、かつ/又は一体型で、かつ/又は平らに、互いに接続されている、組立体。
7.
セルハウジングと、少なくとも1つの電極組立体(5)とを備える電池セルであって、
前記セルハウジングは、ハウジング基礎部(7)とハウジングカバー(43)とを備え、
前記ハウジング基礎部(7)は、ハウジングカバー(43)と共に、前記電極組立体(5)が配置されている電極収容チャンバ(45)を画定する、電池セルにおいて、
前記ハウジングカバー(43)は、好ましくは柔軟性および/または可撓性および/またはパウチフィルム状のフィルムによって形成されていることを特徴とする、電池セル。
8.
前記ハウジング基礎部(7)の材料は、全体的または部分的に合成樹脂、好ましくは繊維強化合成樹脂であり、かつ/又は
前記ハウジング基礎部(7)の材料は、全体的または部分的に金属であり、かつ/又は
前記ハウジング基礎部(7)の材料は、金属および好ましくは繊維強化合成樹脂を有する、
ことを特徴とする、上記7に記載の電池セル。
9.
前記ハウジング基礎部(7)は、ハウジング底部(9)と、好ましくは正確に4つの、各々が外面を有するハウジング側壁(11)とを備えること、かつ
前記フィルムは、前記ハウジング側壁(11)の1つ、2つ、3つ、または全ての外面に、直接的または中間層としての合成樹脂コーティング(47)を介して間接的に取り付けられていて、好ましくは前記ハウジング側壁(11)の1つ、2つ、3つ、または全ての外面に接着またはシールされていること
を特徴とする、上記7又は8に記載の電池セル。
10.
上記7~9のいずれか一つに記載の第1の電池セル(41)と、上記7~9のいずれか一つに記載の第2の電池セル(41)とを備える組立体であって、
前記第1の電池セル(41)の前記ハウジング底部(9)と、前記第2の電池セル(41)の前記ハウジング底部(9)とが、互いに一致して配置されていて、
前記第1の電池セル(41)の前記ハウジング底部(9)と、前記第2の電池セル(41)の前記ハウジング底部(9)とが、好ましくは同じ材料を使用して、および/または一体型で、および/または平らに、互いに接続されている、組立体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルハウジングと、少なくとも1つの電極組立体(5)とを備える電池セルにおいて、
前記セルハウジングは、ハウジング基礎部(7)とハウジングカバー(13)とを備え、
前記ハウジング基礎部(7)は、前記ハウジングカバー(13)と共に、前記電極組立体(5)が配置されている電極収容チャンバ(19)を画定する、
当該電池セルにおいて、
前記ハウジングカバー(13)は、好ましくは可撓性および/または弾性および/または永久弾性のシール要素によって、前記ハウジング基礎部(7)に移動可能に接続されることを特徴とする電池セル。
【請求項2】
前記シール要素(17)が、シールテープによって、または、硬化性および/若しくは架橋性および/若しくは永久弾性のシール材によって、形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の電池セル。
【請求項3】
前記ハウジングカバー(13)と前記ハウジング基礎部(7)のハウジング側壁(11)との間に、前記ハウジング基礎部(7)またはセルハウジングの回転対称軸線(A)に対して、円周方向の環状間隙(15)が延在し、
その際、好ましくは、前記シール要素(17)が、前記環状間隙(15)内に配置されていて、かつ好ましくは前記環状間隙(15)全体に沿って途切れることなく延在するように設けることができることを特徴とする、請求項1に記載の電池セル。
【請求項4】
前記シール要素(17)が、好ましくは前記環状間隙(15)の範囲内で、電極収容チャンバ(19)を外側に、しかも好ましくは気密にシールすることを特徴とする、請求項3に記載の電池セル。
【請求項5】
前記ハウジングカバー(13)は、前記電極組立体(5)がほぼ完全に充電されているかまたは完全に充電されている場合に、前記ハウジング基礎部(7)から、少なくとも部分的に突出すること、かつ/又は、
前記シール要素(17)は、好ましくは前記ハウジング基礎部(7)の回転対称軸線(A)に対しておよび/または大部分は、前記ハウジング基礎部(7)から外側に向かって、好ましくは半径方向外側へ向かって、湾曲および/または押下すること、かつ/又は、
前記ハウジングカバー(13)は、前記電極組立体(5)がほぼ完全に放電されているかまたは完全に放電されているときに、完全にハウジング底部(9)に面する端面平面(S)の側に延在すること、かつ/又は、
前記電極組立体が少なくともほぼ放電されている場合、前記シール要素(17)が、好ましくは前記ハウジング底部(9)の方向に、伸長された状態であるように、前記シール要素(17)は、前記ハウジング基礎部(7)および前記ハウジングカバー(13)に接続されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の電池セル。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の第1の電池セル(1)と、請求項1~5のいずれか一項に記載の第2の電池セル(1)とを備えた組立体において、
前記第1の電池セル(1)の前記ハウジング底部(9)と前記第2の電池セル(1)の前記ハウジング底部(9)とが、互いに一致して配置されていて、かつ
前記第1の電池セル(1)の前記ハウジング底部(9)と前記第2の電池セル(1)の前記ハウジング底部(9)とが、好ましくは同じ材料を使用して、かつ/又は一体型で、かつ/又は平らに、互いに接続されている、組立体。
【請求項7】
セルハウジングと、少なくとも1つの電極組立体(5)とを備える電池セルであって、
前記セルハウジングは、ハウジング基礎部(7)とハウジングカバー(43)とを備え、
前記ハウジング基礎部(7)は、ハウジングカバー(43)と共に、前記電極組立体(5)が配置されている電極収容チャンバ(45)を画定する、電池セルにおいて、
前記ハウジングカバー(43)は、好ましくは柔軟性および/または可撓性および/またはパウチフィルム状のフィルムによって形成されていることを特徴とする、電池セル。
【請求項8】
前記ハウジング基礎部(7)の材料は、全体的または部分的に合成樹脂、好ましくは繊維強化合成樹脂であり、かつ/又は
前記ハウジング基礎部(7)の材料は、全体的または部分的に金属であり、かつ/又は
前記ハウジング基礎部(7)の材料は、金属および好ましくは繊維強化合成樹脂を有する、
ことを特徴とする、請求項7に記載の電池セル。
【請求項9】
前記ハウジング基礎部(7)は、ハウジング底部(9)と、好ましくは正確に4つの、各々が外面を有するハウジング側壁(11)とを備えること、かつ
前記フィルムは、前記ハウジング側壁(11)の1つ、2つ、3つ、または全ての外面に、直接的または中間層としての合成樹脂コーティング(47)を介して間接的に取り付けられていて、好ましくは前記ハウジング側壁(11)の1つ、2つ、3つ、または全ての外面に接着またはシールされていること
を特徴とする、請求項7に記載の電池セル。
【請求項10】
請求項7~9のいずれか一項に記載の第1の電池セル(41)と、請求項7~9のいずれか一項に記載の第2の電池セル(41)とを備える組立体であって、
前記第1の電池セル(41)の前記ハウジング底部(9)と、前記第2の電池セル(41)の前記ハウジング底部(9)とが、互いに一致して配置されていて、
前記第1の電池セル(41)の前記ハウジング底部(9)と、前記第2の電池セル(41)の前記ハウジング底部(9)とが、好ましくは同じ材料を使用して、および/または一体型で、および/または平らに、互いに接続されている、組立体。
【外国語明細書】