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特開2024-163078カットレイヤ積層造形を用いた部品の構築
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163078
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】カットレイヤ積層造形を用いた部品の構築
(51)【国際特許分類】
   B23P 13/00 20060101AFI20241114BHJP
   B29C 64/147 20170101ALI20241114BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20241114BHJP
   B33Y 80/00 20150101ALI20241114BHJP
【FI】
B23P13/00
B29C64/147
B33Y10/00
B33Y80/00
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024076479
(22)【出願日】2024-05-09
(31)【優先権主張番号】18/315,907
(32)【優先日】2023-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522096385
【氏名又は名称】サームウッド コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ケネス ジェイ シュシュニャラ
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
(57)【要約】
【課題】積層技術によって構成要素を製造するための方法及び装置を提供する。
【解決手段】切断機を使用して部品を製造する方法は、材料切断機の表面に非多孔質シートを配置するステップと、非多孔質シートから材料を除去して部品の複数のセクションを形成するステップと、非多孔質シートが材料切断機上に存在する間に、セクション内に締結穴を形成するステップと、を含む。本方法はさらに、シートの残部からセクションを取り外すステップと、部品の各セクションが別のセクションに当接するようにセクションを一緒に配置するステップと、セクションの締結穴を貫通してファスナーを挿入するステップと、を含む。
【選択図】図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切断機を用いて部品を製造する方法であって、
材料切断機の表面に非多孔質シートを配置するステップと、
前記非多孔質シートから材料を除去して、前記部品の複数のセクションを形成するステップと、
前記非多孔質シートが前記材料切断機上にある間に、前記セクション内に締結穴を形成するステップと、
前記非多孔質シートの残部から前記セクションを取り外すステップと、
前記部品のセクションの各々が別のセクションに当接するように、前記セクションを一緒に配置するステップと、
前記セクションの前記締結穴を貫通してファスナーを挿入するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記非多孔質シートが前記材料切断機上に存在する間に、前記非多孔質シートから材料を除去することにより、冷却剤のための1又は2以上の流路を形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記非多孔質シートが前記材料切断機上に存在する間に、前記非多孔質シートから材料を除去することにより、接着剤のための1又は2以上の経路を形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
接着剤のための前記1又は2以上の経路は、前記セクションの1又は2以上の側面に形成された出口を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記部品は型であり、前記セクションの少なくとも一部は、前記型の底壁及び一対の側壁を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記型を形成する前記セクションは、一緒に配置され、前記部品の前記セクションの各々は、第1の方向に沿って他のセクションに当接し、前記型は、第2の方向に向かう開口部を有するようになっている、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記セクションの少なくとも1つは、一緒になって前記部品の層を形成する複数のピースとして形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ピースの2又は3以上が、接合部によって互いに結合される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記非多孔質シートは、金属材料である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
シート材料から少なくとも部分的に形成された部品であって、
非多孔質の前記シート材料から形成された少なくとも第1の層及び第2の層を含む一連の層と、
前記第1の層に設けられた第1の貫通穴と、
前記第2の層に設けられた第2の貫通穴であって、前記第2の貫通穴は前記第1の貫通穴と整列している、第2の貫通穴と、
前記第1の貫通穴を貫通しかつ前記第2の貫通穴を貫通して延びるファスナーと、
前記第1の層及び前記第2の層を貫通して延びる冷却剤流路の少なくとも一部分と、
を備える部品。
【請求項11】
前記部品は、開放側面を有する型である、請求項10に記載の部品。
【請求項12】
前記非多孔質のシート材料から形成された第3の層をさらに含み、前記第3の層は、第3の貫通穴を有する、請求項10に記載の部品。
【請求項13】
前記ファスナーは、前記第1の貫通穴、前記第2の貫通穴、及び前記第3の貫通穴を貫通して延びる、請求項12に記載の部品。
【請求項14】
前記ファスナーは、前記第1の貫通穴及び前記第2の貫通穴を貫通して延びる第1のファスナーであり、前記部品は、前記第3の貫通穴を貫通して延びる第2のファスナーを含む、請求項12に記載の部品。
【請求項15】
切断機を用いて部品を製造する方法であって、
材料切断機の表面にシート材料を配置するステップと、
前記シート材料から材料を除去して、部品の複数のセクションを形成するステップと、
前記シート材料からさらなる材料を除去して、真空成形用のスロット、冷却剤用の流路、又はその両方を形成するステップと、
前記シート材料の残部から前記セクションを切り離すステップと、
前記セクションの少なくとも2つを貫通する内部流路が形成されるように、接着剤、ファスナー、又はその両方を用いて前記セクションを固定することを含む、前記セクションを一緒に組み立てて前記部品を形成するステップと、
を含む方法。
【請求項16】
追加の非多孔質シートから材料を除去して前記部品の追加のセクションを形成するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記部品の少なくとも1つの層は、単一のセクションによって形成される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記シート材料は、金属材料又はポリマー材料である、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
1又は2以上のセクションが2又は3以上のピースによって形成され、前記2又は3以上のピースは、接合部によって互いに結合され、その結果、前記部品の単一の層がもたらされる、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
1又は2以上のセクションが2又は3以上のピースによって形成され、前記2又は3以上のピースは、接着剤によって互いに結合され、その結果、前記部品の単一の層がもたらされる、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の態様は、構成要素を作製するための装置及び方法に関する。本開示のいくつかの態様は、層形成を含む3Dプリンティング製造プロセスに類似する技術又はプロセスを用いて構成要素(例えば、パターン、型、類似製品、又は他の部品)を作製するための方法及びシステムに関する。これらの技術又はプロセスは、少なくともいくつかの実施形態において、3Dプリンタを使用することなく、より低コストの型又はツールを製造することを可能にすることができる。
【背景技術】
【0002】
一般に、積層造形技術及びプロセスは、除去製造方法とは対照的に、ネットシェイプ又はニアネットシェイプ(NNS)のオブジェクトを作るための1又は2以上の材料の積層を含む。「積層造形」は業界標準用語(ASTM F2792)であるが、積層造形は、自由造形、3Dプリンティング、ラピッドプロトタイプ造形/ツーリングなど、様々な名称で知られる様々な製造技術及びプロトタイプ造形技術を包含する。
【0003】
いくつかの積層造形技術は、非常に大きな部品、型(モールド)、パターンなどを製造できる大型3Dプリンタを使用する。これらの部品は、例えば繊維強化熱可塑性材料から製造することができる。これらの部品を製造する1つの方法は、ポリマー押出機を利用し、これは、溶融した熱可塑性材料のビード(bead)を生成し、これを一度に1層ずつ製造される部品に加える。これらの層は、押さえ板、ローラなどの装置を使用して、積層造形プロセス中に、より広いビードに修正及び/又は平坦化することができる。3Dプリンティングと呼ばれることもあるこれらの方法を用いると、部品は所望よりわずかに大きくなる。部品は、冷えて硬化した後に最終的なサイズ及び形状に機械加工される。結果として生じる部品は、一般に、特定の厚さを有し、所望のおおよそのサイズ及び形状を有するシェルである。
【0004】
別のタイプの積層造形は、「カットレイヤ」積層造形と呼ぶことができる。カットレイヤ積層造形のいくつかの例では、ピースを多孔質材料から切り取り、互いに重ね合わせ、一緒に付着させて部品を作ることができる。場合によっては、この部品は中空であり、一緒に積み重ねられると所望の部品の外形の周囲にシェル又は壁を形成する狭いビードである個別の要素で構成することができる。いくつかの手法では、シェル又は壁は、多孔質材料で作られ、触媒作用のある熱硬化性液体が注入される。この液体は、硬化して、多孔質材料で補強された剛性複合部品を作り出すようになっている。
【0005】
しかしながら、金属(例えばアルミニウム)のような非多孔質材料から部品を製造することが望ましい場合もある。このような部品の潜在的な用途の例としては、熱成形型、圧縮型、射出成形型などの工業用型及びツールが挙げられる。一般に、圧縮型又は射出成形型などの用途のためのアルミニウム型は、長期生産には適さないが、アルミニウム型が適切なコストを有し、適切な期間で生産できるのであれば、プロトタイプ造形及び短期間のサンプル生産には望ましい可能性がある。
【0006】
アルミニウムがこれらの用途に常に使用されるとは限らない理由の1つは、比較的大きくなる可能性のある型(モールド)が、大きな材料のブロックを使用すること、及び型の所望のキャビティ形状を作るために余分な材料を除去(例えば、機械加工)するのに多大な時間を要することを伴うからである。これは、特に大型で深い部品に当てはまり、所望の最終部品幾何形状を得るためには、最初の材料の半分以上を除去する必要がある場合がある。また、この種の型は内部流路を含む可能性があり、この流路を通じて加熱又は冷却された液体を循環させて、動作中のツールの温度を制御することができる。このような流路を固体の材料ブロックに機械加工するには、多大な時間及び特殊な設備が必要となり、製造時間及びコストがさらに増大する。また、多くの場合、外側から固体ブロックに機械加工することによって、型の特定の領域にこれらの流路を配置することは、さもなければ望ましいであろうが不可能な場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の態様は、特に積層技術によって構成要素を製造するための方法及び装置に関する。本明細書に開示される態様の各々は、他の開示される態様のいずれかに関連して記載される特徴の1又は2以上を含むことができる。本開示のいくつかの態様は、米国特許出願第17/322,477号に記載されているものに関連する積層造形法を利用する。
【0008】
本開示のいくつかの態様は、金属(例えば、アルミニウム)などの材料から作製された型を含む非多孔質型、又は、カットレイヤによる積層造形から利益を得ることができる他の製品(複数可)を製造することを含む。要素(parts)は、CNCルーター又は他の材料切断機を用いて製造することができ、押出機を備える従来の積層造形機よりも比較的低コストとすることができる。これらの積層要素は、例えば型を構築するために使用され、高い歩留まりを達成するためにシート材料上に入れ子に配置することができる。また、シート材料は、型を作成するのに適した同じ材料の大きなブロックよりも、1ポンド当たりのコストが低い場合がある。個別の積層要素は、個別の層を整列させる工程を容易にするために、ダボ又は他の整列デバイスを受け入れるように機械加工することができる。また、各層は、組立時に、冷却剤、空気、接着剤などのための流路を形成するように機械加工すること、及び/又は、各層に関する情報を含むように機械加工することができる。この情報は、その層が組立体のどこに位置することが意図されているかの情報を含むことができる。可能な限り最良の歩留まりを達成するために、個別の層は、適切な接合部を備える2又は3以上のピースから構成することができる。その場合、個別の層要素は、接着剤、結合剤、機械的ファスナー、又はそれらの組み合わせによって一緒に固定することができる。
【0009】
動作中に高レベルの応力を受ける可能性のある型に関して、層を一緒に固定する別の方法を使用することができる。実際の層材料とは異なる、異なる膨張係数を有する異なるタイプの材料は、層を一緒に固定するために使用することができる。従って、加熱時又は冷却時に、組立体自体に圧縮力を生じさせることができる。
【0010】
1つの態様では、切断機を用いて部品を製造する方法は、材料切断機の表面上に非多孔質シートを配置するステップと、非多孔質シートから材料を除去して、部品の複数のセクションを形成するステップと、非多孔質シートが材料切断機上にある間に、セクション内に締結穴を形成するステップと、含むことができる。本方法は、シートの残部からセクションを取り外すステップと、部品の各セクションが別のセクションに当接するようにセクションを一緒に配置するステップと、セクションの締結穴を貫通してファスナーを挿入するステップとをさらに含むことができる。
【0011】
別の態様では、シート材料から少なくとも部分的に形成された部品は、非多孔質のシート材料から形成された少なくとも第1の層及び第2の層を含む一連の層と、第1の層に設けられた第1の貫通穴と、第2の層に設けられた第2の貫通穴とを含むことができ、第2の貫通穴は第1の貫通穴と整列している。また、部品は、第1の貫通穴を貫通しかつ第2の貫通穴を貫通して延びるファスナーと、第1の層及び第2の層を貫通して延びる冷却剤流路の少なくとも一部と、を含むことができる。
【0012】
さらに別の態様では、切断機を用いて部品を製造する方法は、材料切断機の表面にシート材料を配置するステップと、シート材料から材料を除去して部品の複数のセクションを形成するステップと、非多孔質シート材料からさらなる材料を除去して真空成形用のスロット、冷却剤用の流路、又はその両方を形成するステップと、を含むことができる。本方法はさらに、シートの残部からセクションを切り離すステップと、セクションの少なくとも2つを貫通する内部流路が形成されるように、接着剤、ファスナー、又はその両方を用いてセクションを固定することを含む、セクションを一緒に組み立てて部品を形成するステップと、を含むことができる。
【0013】
他の利点は、例えば、部品(例えば、型)は、その最終的なサイズ及び形状を得るための機械加工をほとんど必要としない場合があることである。従って、このプロセスでは、最終製品を作成するための時間及び型費用がより少ない場合がある。また、加熱流路及び/又は冷却流路は、材料の固体ブロックに流路を機械加工することが困難であるか又は不可能である場合がある部品のために、カットシートに機械加工することができる。
【0014】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、本開示の例示的な態様を示し、本明細書の説明と共に、本開示の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の態様による、比較的低コストの層材料の層を外形加工するように動作可能な例示的な材料切断機の斜視図である。
図2】材料要求を低減するために、より大きなシート材料に入れ子に配置された例示的な型層セクションの上面図である。
図3】材料に外形加工された識別番号及び文字、加熱通路及び/又は冷却通路、真空通路、ならびに整列穴及び/又は締結穴を有する例示的な型層の正面図である。
図4】層の側面に外形加工された流路(例えば、接着剤流路)を有する例示的な型層の正面図である。
図5】層の側面の大部分が接着剤を受け入れるように外形加工された例示的な型層の正面図であり、層の離間を容易にするために層内にボスが残っている。
図6A】接合部を形成する2つのピースで形成された例示的な型層の正面図である(例えば、2つのピースを接着剤で一緒に接着し、ボルト及びナットのような機械的手段でピースを緊密に引っ張ることによって)。
図6B図6Aの例示的な型層の底面図である。
図7図6A及び図6Bの接合部の拡大正面図である。
図8図6A及び図6Bの接合部の拡大底面図である。
図9】2つのピースを一緒に結合する接合部の別の例を有する例示的な型層の正面図である。
図10図9の接合部の拡大正面図である。
図11】例示的な締結技術を有する型の例示的なセクションの正面図である。
図12図11の断面A-Aの断面図であり、一連の層を固定するために使用される締結を示す。
図13図11の断面A-Aの断面図であり、一連の層を固定するために使用される締結の別の例を示す。
図14】鋼支持板及びロッドを用いて製造することができる例示的な型の斜視図である。
図15】いくつかの層が除去された図14に示す型の斜視図であり、例えば図1のCNC機械で切断された層を示す。
図16図14に示す型の部分断面図である。
図17図14に示す型の斜視断面図であり、加熱通路及び/又は冷却通路間の接続部を示す。
図18】本開示の態様による例示的な方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示は、特に層形成技術によって複数の構成要素を作製するための方法及び装置に関する。具体的には、本明細書に記載される方法及び装置は、パターン、型、及び他の製品の作製を容易にすることができる。いくつかの態様において、部品を作製するための例示的な手法は、2021年5月17日に出願され、2022年5月31日に米国特許第11,345,081号として発行された米国特許出願第17/322,477号に記載されており、その開示内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0017】
本開示の1又は2以上の態様は、金属(例えば、アルミニウム)などの1又は2以上の非多孔質材料を含む場合があり、さらに時間の短縮及び比較的低いコストを必要とする場合がある。いくつかの態様では、型ブランク(mold blank)は、シート材料(例えば、アルミニウム)から切断されたセクションを積み重ねることによって組み立てることができ、ほぼ所望の最終型のサイズ及び形状である積層型ブランクを製造するようになっている。これにより、材料の固体ブロックから型を機械加工する必要性を回避することができる。積み重ねられた要素によって形成された積層型ブランクは、組立後、所望の最終的なサイズ及び形状に機械加工することができる。このプロセスは、部品を層状に構築できるという点で、他の積層造形法によって作製された部品と同様の構造を有する部品を製造することができる。図1に示すように、本明細書に開示される手法の少なくともいくつかにおける層は、3Dプリンティングプロセス中に互いに適用される層ではなく、CNCルーター11、フライス盤などの材料切断機でシート材料から切断され、組み立てられる。
【0018】
型を構築するために使用される個別の層セクション24は、図1及び図2に示すように、シート材料12上に互いに入れ子に配置することができる。個別のシート材料12にセクション24を入れ子に配置することは、特に、個別のセクション24がCNCルーター11(図1)などの切断機で形成される場合に、改善された歩留まりをもたらすことができる。図1及び図2に示すように、異なる個別のセクション24は、異なる形状を有することができるが、少なくともいくつかのセクション24は、同じ形状を有することができる。各セクション24は、部品20の層全体(後述する)を形成すること、又は部品20の特定の層の一部を形成することができる。部品全体は、単一のシート材料12(例えば、図2に示す3枚のシート材料12のうちの1枚)から形成することができるが、複数のシート材料12を用いて単一の部品を形成することができる。
【0019】
図3は、セクション24がCNCルーター11で切断され、シート12の残部から除去された後の、単一のセクション24によって形成された個別の層を示す。図3を参照すると、シート12からセクション24を切断するプロセスの間、及びセクション24がシート12から分離される前に、整列及び/又は締結穴13は、部品が組み立てられる際に互いに積み重ねられることになる個別のセクション24に切り込むことができる。穴13は、組立時にダボを使用して個別のセクション24を整列させて、完成した構造が得られるように、サイズ及び位置を決めることができる。穴13は、セクション24の全幅を貫通して延びる貫通穴とすることができる。
【0020】
いくつかの態様では、セクション24は、非多孔質材料から切断することができる。詳細には、セクション24は、金属材料から切断することができる。要素24を製造する際に、CNCルーター11は、セクション24、特に、セグメント24がシート12の残部から切断された後に穴13が形成される、比較的狭い要素24に大きな力を発生させる傾向がある。従って、初期動作中に個別のセクション24に位置する穴13を穴開け又は機械加工することによって、狭いセクション24にこれらの力がかかるのを回避することが望ましい場合がある。例えば、穴13は、シート12の全体がまだ一体である間に又は穴13を有する個別の要素24がシート12の残部から切断される前に形成することができる。
【0021】
穴13が形成されると、結果として生じる整列又は締結穴13は、個別のセクション24となることになるものをねじ留め又は他の方法で取り付けて、残りの機械加工作業を完了して個別の小さなセクション24に切断する前に、それらを切断機11のテーブルにしっかりと保持するために使用することができる。
【0022】
また、シート12から層セクション24を切断するプロセス中に、個別のセグメント24の情報を表すインジケータ14は、各セグメント24の表面に印刷する、エッチングする、又は他の方法で施すことができる。例えば、インジケータ14は、セグメント24から材料を除去することによって形成することができる。インジケータ14によって提示される情報は、組立時に有用である。この情報には、個別のセグメント24に関連する層、その層上のセクション24の位置などが含まれ、セクション24の仕分け及び組み立てを容易にする。いくつかの態様では、インジケータ14は、例えば、ラベルを使用する必要性を回避することによって、好都合とすることができ、ラベルは、組み立てプロセスを妨害するのを防止するために組立時に除去する必要がある。
【0023】
いくつかの態様では、穴及び/又はスロットは、個別の層セクション24において機械11によって、セクション24が互いに積み重ねられると、これらの穴又はスロットがその部分の内部を貫通して延びる密封された流路15を形成するような方法で切り取ることができる。これらの流路15は、液体(例えば、加熱又は冷却することができる冷却剤)、蒸気、又は他の流体を、最終部品(例えば、型などのツール)を通して循環させるために使用することができる。例えば、組み立てられた部品が型である場合、冷却剤用の流路15は、部品を作るための型の使用中に型の温度を制御するために、型の本体を貫通して延びることができる。
【0024】
ツール、詳細には熱成形型を形成する部品に関して、浅いスロット16は、1又は2以上のセクション24内に形成することができる。例えば、図3に示すように、スロット16は、真空成形プロセス中に空気を除去するための経路を提供するために、機械加工プロセス中にセクション24上の壁を横切って機械加工することができ、二次プロセスとして真空ベント穴を穴開けする必要性が排除される。
【0025】
部品によっては、個別の層が互いに強固に接着されることが望ましい場合がある。例えば、型のようなツールは、型を形成する層が漏れない様式で固定される場合に最もよく機能することができる。熱成形型又はガラス繊維レイアップ型など、使用中に大きな力を受けることが意図されていない型の例では、個別の層は適切な接着剤を使用して互いに接合することができる。しかしながら、強固な接着を達成するための他の手法も企図されている。
【0026】
図4及び図5は、接着接合の有用なセクション24の例を示す。接着接合層において、1又は2以上のセクション24で形成された各層は、セクション24の領域が機械加工、くり抜き(routed away)、又は他の方法で除去される場合がある。例えば、約0.005から約0.030インチ(約0.13mmから約0.76mm)の材料は、セクション24の面から除去することができる。この除去された材料は、図4及び5では、Xパターンのハッチングを含む部分38によって表されている。部分38から除去された材料は、接着剤のための空間をもたらすことができる。
【0027】
図4に示される例では、接着剤流路30は、材料をセクション24の側面に入り込んで除去することによって(例えば、外形加工(routing)によって)形成され、層要素24の面32は中実のままである(すなわち、面32から材料が除去されていない)。接着剤流路30は、セクション24の側部(図4の上部及び底部)及び/又は底部(図4の左側部分)に形成された出口31を含むことができる。出口31は、この接着剤のための流路を提供し、接着剤が型面に追い出されるのを防止することによって、接着剤又は他の接着剤の流れを促進することができる。
【0028】
図5は、セクション24の他の例を示す正面図であり、ハッチング部分38は除去された材料を表す。図5から分かるように、セクション24から除去された材料は、面32内にU字形の凹部を形成することができ、この部分は型の底部に対応する。この除去された材料は、冷却流路を使用しない部品(例えば、型)において接着剤の流れのための空間をもたらすことができる。
【0029】
詳細には、図5に示すように、セクション24の側面全体又は側面の大部分を機械加工して(例えば、約0.005から約0.030インチ(約0.13mmから約0.76mm)の材料を除去して)、整列又は締結穴13の周りのセクション24の面32上に十分な材料のストックを残すことができる。いくつかの態様では、機械加工によって材料が除去されなかった部分によって形成されたボス31は、2つの隣接するセクション24の間の適切な間隔を維持するように機能することができる。図4に示された例と同様に、接着剤は、型のセクション24の側部及び底部から追い出されるようにすることができる。図4及び5は、室温で塗布できる接着剤などの接着剤、又は何らかの他の適切な接着剤と共に使用することができる。
【0030】
少なくともいくつかの実施形態では、部品の1又は2以上のセクション24は、例えば図4及び5に示すように、単一のモノリシック要素として形成することができる。従って、各セクション24は部品のそれぞれの層を形成することができる。しかしながら、部品は、図6A及び図6Bに示すように、2又は3以上のピースとして形成される層の1又は2以上のセクション24を含むことができる。これらの複数ピースのセクション24は、接合部39において接着剤で一緒に接合される、及び/又は接合部39において機械的手段によって緊密に引っ張られる端部を有することができる。
【0031】
図6Aは、接合部39の領域の周りの円形部で互いに接合されたセクション24の2つのピースの正面図を示す。図6Bは、接合部39で結合された2ピースとして形成されたセクション24の底面図である。
【0032】
図7は、接合部39を示す拡大正面図である。図7に示すように、接合部39は、適当な形状のスロット33を含むことができ、T字形状が示されている。スロット33は、ボルト34及びナット35の配置を容易にするためにセクション24に機械加工することができる。ボルト34及びナット35は、接着剤を含むことができる接合部39を形成する当接する端部を一緒に緊密に引っ張るために使用することができる。接着剤を使用する場合、接着剤はスロット36に塗布することができる。図7及び8に示すように、接着剤受け入れスロット36は、セクション24の厚さの4分の3(すなわち、75%)で機械加工することができる。図7及び図8に示すように、ボス37は、ボス31(図5及び図6A)と同様に、一緒になって単一のセクション24を形成する2又は3以上のピースの間の所望の間隔を維持するように構成することができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、複数ピースのセクション24を接合するために接着剤を使用するが、すべての実施形態で接着剤が必要なわけではない。例えば、図9に示すように、接合部17は、接着剤を使用することなく、特定のセクション24の別々のピースを一緒に結合することができる。図9及び10には、1つの例示的な比較的単純な設計が示されているが、他の設計も使用可能であり、本開示によって企図されている。
【0034】
いくつかの態様において、接合部17は、パズルピースを互いに接合するために使用される接合部に少なくともいくつかの点で類似することができる。例えば、図10を参照すると、一方の側面は雌型39を有し、他方の対向する側面は雄型40を有する。接合部17を有する要素24の2又は3以上の別個のピースは、セクション24の一方のピースを他方のピースの上に押し付けることによって、一緒に接合することができる。雄型形状は、雌型形状の内部でかみ合い、2つの部分は直接引き離すことができないようになっている。
【0035】
複数の層を一緒に取り付けるための機械的手段は、ファスナー(例えば、ねじ又はリベット)、溶接、又は他の機構を含むことができる。ファスナーが使用される場合、各セクション24又はセクション24のグループは、ボルトによって別のセクション24又はセクション24のグループに締結することができる。以下に説明するように、各ボルトは、2つのセクション24を一緒に結合すること、又は、3、4、5、又はそれ以上のセクション24を一緒に結合することができる。
【0036】
図11は、ファスナーを用いて追加のセクション24に固定することができるセクション24の例を示す。図12は、線A-Aに沿った図11の断面図であり、複数の積み重ねられたセクション24の整列及び/又は締結穴13に挿入されたファスナーを示す。
【0037】
また、図11及び12は、複数のセクション24が第1の方向(例えば、水平方向)に沿って互いに当接するが、部品20が第2の方向(例えば、垂直方向)に向いている開口部を有する場合の、冷却剤流路15及び整列及び/又は締結穴13の例示的な位置を示す。図12は、穴13に挿入されたボルト19を示す。少なくとも幾つかの冷却剤流路15及び穴13は、互いに整列し、略U字形パターンを形成するように分散配置される貫通穴を形成することができるが、不規則なパターンを含む他のパターンを使用することができる。
【0038】
図12を参照すると、各セクション24は、次のセクション24のねじ穴29(穴13の別の例)とぴったり合う貫通穴28(穴13の例)を有するザグリ穴27を有することができる。図12から分かるように、第1の一連の穴13は、ザグリ穴27と貫通穴28のペアと、ねじ穴29とを交互に繰り返す。第2の一連の穴13は、穴27と穴28のペアと、ねじ穴2を繰り返す逆のパターンを有する。
【0039】
図13は、最初のセクションがザグリ穴27と貫通穴28を含み、次の2つのセクション24がねじ穴29を含む部品の例示的な構成を示す。従って、セクション24のグループは、図12に示す構成のボルト19と比較して、異なる(例えば、より長い)長さを有するボルト19でボルト締めすることができる。
【0040】
図14図17は、上述のように形成及び構成することができるセクション24から組み立てられた例示的な部品20を示す。これらの図に示すように、部品20は、4つの壁、底部、及び開放側面を有する圧縮型又は射出成形型である。開放側面に形成された開口部は、セクション24が積み重ねられる方向(例えば、垂直方向)に垂直な方向に向くことができる。しかしながら、理解されるように、本明細書では他のタイプの部品が企図され、本開示は、型として機能する部品20に限定されない。
【0041】
圧縮型又は射出成形型などの金属型は、動作中に比較的高いレベルの力を受ける場合がある。図14図17には例示的な型20が示されている。型20は上記の説明に従って形成することができるが、必要に応じて別の手法を使用することができる。例えば、整列及び/又は締結穴13は、型20の全体(例えば、個別のセクション24が互いに当接する積み重ね方向に沿って測定される型20の全長)を貫通して延びることができる。これらの整列及び/又は締結穴13は、例えば、図1及び2に関して示され、上述されたように、シートから要素24を切断する初期工程の一部として穴開けすることができる。アルミニウム鋳型の場合、図14に示すような鋼ロッド22を各端部にねじ込むことができる。これらの鋼ロッド22(必要に応じて別の材料で形成することができる)は、整列及び/又は締結穴13を貫通することができ、ナット23又は他の拘束デバイスが両端に適用されて締め付けられると、ナット23は、セクション24によって形成されたアルミニウム層を緊密に(例えば、気密シールを形成するのに十分に緊密に)押し付けるようになっている。
【0042】
本明細書に記載のシステム及び方法は、さらなる利点を伴う可能性がある。アルミニウム及び鋼を含む金属は、加熱されると膨張する。アルミニウムを含む材料は、鋼などの他の金属よりも速い速度で膨張する場合がある。上述した構成では、組み立てられたツール(例えば、型20)が加熱されると、セクション24によって形成されたアルミニウムの型本体は、鋼で形成されたロッド22よりも速い速度で膨張することができ、ロッド22は、セクション24によって形成された層を一緒に保持する。この結果、大きな力が発生し、その力は層を一緒に押す傾向がある。しかしながら、アルミニウム型本体を圧縮する際には、鋼ロッド22を引き伸ばすよりもかなり大きな力が必要とされる可能性があるので、鋼ロッド22は、アルミニウムセクション24の熱膨張により生じる力によって引き伸ばされることがあり、このような引き伸ばしは、層を緊密にくっつける大きな機械的力を生じる。従って、鋼ロッド22の使用及び鋼ロッド22の幾何形状(例えば、上述したような)は、成形プロセスによって発生する力に耐えるのに十分な強度を有する型20をもたらす可能性がある。少なくともいくつかの実施形態では、鋼ロッド22は、セクション24によって形成された型20のアルミニウム本体に直接取り付けることができる。他の実施形態では、鋼板25を型本体20の一方又は両方の外端に配置することができ、鋼板25は、型自体の熱膨張を含む、成形プロセス中に発生する力をさらに分散させるのに役立つ。
【0043】
図18は、例示的な方法100を示すフローチャートである。方法100は、上述したように、機械11などの切断機に非多孔質シート材料12を配置するステップ102を含むことができる。ステップ104は、機械11を使用してシート12から材料を除去して個別のセクション24を形成することを含むことができ、これらのセクション24は、上述したセクション24のうちの1又は2以上に対応する。必要に応じて、セクション24がシート12から除去される前に、穴13及び/又は15を形成することができる。
【0044】
ステップ106において、1又は2以上のセクション24をシート12の残部から除去することができる。最後に、セクション24を組み立てて部品24を形成することができる。これらのセクションは、ロッド、ファスナー、接着剤などで固定することができる。
【0045】
開示されたシステム及び方法は、いくつかの利点を提供することができる。第1の例として、例えばアルミニウムのようなシート材料は、同じ材料の大きなブロックよりもポンド当たり安価である可能性がある。また、組み立てられた型20は、材料の固体ブロックを使用するのとは対照的に、機械加工で除去する必要があるような多量の材料を含まないので、必要な材料のポンド重量が少なくなる。部品20を形成するために金属材料を使用することができるが、部品20は、材料が一般に大きなブロックで入手できない場合でも、ポリマーシートを含む他の材料から作ることができる。積層設計を使用して最終的な所望の型表面を実現するために除去する必要がある材料の量が少ないので、機械加工時間が固体ブロックから切削するよりも大幅に短くなり、切削ツールの摩耗が少なくなり、マシニングセンタの摩耗及び損傷(tear)も少なくなる。さらに、カットレイヤ手法の使用は一般的に高速化することができ、ツールなどの部品をより短時間で構築することができる。シート材料から切断された要素内に加熱及び/又は冷却流路15(図17)を機械加工する手法は、固体ブロックに機械加工することができない領域及び経路に沿って、加熱及び/又は冷却流路15を位置決めすることを容易にすることができる。
【0046】
上述の詳細な説明から、本開示には、上述の開示が関係する技術分野の通常の知識を有する者であれば、数多くの変更、適応、修正を加えることができることが明らかであろう。しかしながら、本開示の精神から逸脱しないそのような全ての変形は、添付の特許請求の範囲によって限定されるその範囲内とみなされることが意図されている。
【符号の説明】
【0047】
102 切断機上に非多孔質シートを配置する
104 切断機を用いてシートから材料を除去する
106 シートからセクションを切り離す
108 セクションを組み立てる
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2024-07-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切断機を用いて部品を製造する方法であって、
材料切断機の表面に非多孔質シートを配置するステップと、
前記非多孔質シートから材料を除去して、前記部品の複数のセクションを形成するステップと、
前記非多孔質シートが前記材料切断機上にある間に、前記セクション内に締結穴を形成するステップと、
前記非多孔質シートの残部から前記セクションを取り外すステップと、
前記部品のセクションの各々が別のセクションに当接するように、前記セクションを一緒に配置するステップと、
前記セクションの前記締結穴を貫通してファスナーを挿入するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記非多孔質シートが前記材料切断機上に存在する間に、前記非多孔質シートから材料を除去することにより、冷却剤のための1又は2以上の流路を形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記非多孔質シートが前記材料切断機上に存在する間に、前記非多孔質シートから材料を除去することにより、接着剤のための1又は2以上の経路を形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
接着剤のための前記1又は2以上の経路は、前記セクションの1又は2以上の側面に形成された出口を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記部品は型であり、前記セクションの少なくとも一部は、前記型の底壁及び一対の側壁を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記型を形成する前記セクションは、一緒に配置され、前記部品の前記セクションの各々は、第1の方向に沿って他のセクションに当接し、前記型は、第2の方向に向かう開口部を有するようになっている、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記セクションの少なくとも1つは、一緒になって前記部品の層を形成する複数のピースとして形成され、前記ピースの2又は3以上が接合部によって互いに結合される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記非多孔質シートは、金属材料である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
シート材料から少なくとも部分的に形成された部品であって、
非多孔質の前記シート材料から形成された少なくとも第1の層及び第2の層を含む一連の層と、
前記第1の層に設けられた第1の貫通穴と、
前記第2の層に設けられた第2の貫通穴であって、前記第2の貫通穴は前記第1の貫通穴と整列している、第2の貫通穴と、
前記第1の貫通穴を貫通しかつ前記第2の貫通穴を貫通して延びるファスナーと、
前記第1の層及び前記第2の層を貫通して延びる冷却剤流路の少なくとも一部分と、
を備える部品。
【請求項10】
前記部品は、開放側面を有する型である、請求項に記載の部品。
【請求項11】
前記非多孔質のシート材料から形成された第3の層をさらに含み、前記第3の層は、第3の貫通穴を有し、前記ファスナーは、前記第1の貫通穴、前記第2の貫通穴、及び前記第3の貫通穴を貫通して延びる、請求項に記載の部品。
【請求項12】
切断機を用いて部品を製造する方法であって、
材料切断機の表面にシート材料を配置するステップと、
前記シート材料から材料を除去して、部品の複数のセクションを形成するステップと、
前記シート材料からさらなる材料を除去して、真空成形用のスロット、冷却剤用の流路、又はその両方を形成するステップと、
前記シート材料の残部から前記セクションを切り離すステップと、
前記セクションの少なくとも2つを貫通する内部流路が形成されるように、接着剤、ファスナー、又はその両方を用いて前記セクションを固定することを含む、前記セクションを一緒に組み立てて前記部品を形成するステップと、
を含む方法。
【請求項13】
前記部品の少なくとも1つの層は、単一のセクションによって形成される、請求項12に記載の方法。
【外国語明細書】