IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社日立製作所の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163092
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】昇降路での作業のための据付装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 7/00 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
B66B7/00 J
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024076885
(22)【出願日】2024-05-10
(31)【優先権主張番号】202310526501.2
(32)【優先日】2023-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】松家 大介
(72)【発明者】
【氏名】ワン ホン
【テーマコード(参考)】
3F305
【Fターム(参考)】
3F305AA21
3F305DA04
3F305DA07
3F305DA21
(57)【要約】
【課題】ガタツキや横転が発生することを低減することができる昇降路での作業のための据付装置を提供する。
【解決手段】本願は、作業技術分野に関し、特に、昇降路での作業に用いられる据付装置に関し、ベース部と、前記ベース部に設けられた直動機構と、ベース部に設けられた取付部材とを含み、直動機構が昇降路壁と接触するときに複数の第1の作用点を有し、複数の第1の作用点が第1の平面を構成し、取付部材が作業するときに昇降路壁と少なくとも1つの接触点を有し、接触点と第1の平面との距離が第1の閾値以下である。これにより、昇降路内に穴を開けたり、アンカーボルトを挿入したり、ガイドレールを固定したりするなどの作業が必要な場合に、作業中に回転トルクを受けてガタツキや横転が発生することを低減することができる。
【選択図】図3B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部と、
前記ベース部に設けられた直動機構と、
前記ベース部に設けられた取付部材と、を備え、
前記直動機構は、昇降路壁に接触する時に、複数の第1の作用点を有し、前記複数の第1の作用点は第1の平面を構成し、
前記取付部材は、作業中に前記昇降路壁と少なくとも1つの接触点を有し、前記接触点と前記第1の平面との距離は、第1の閾値以下であることを特徴とする据付装置。
【請求項2】
請求項1に記載の据付装置において、
前記直動機構は伸縮可能であり、第1の方向に伸縮して前記昇降路壁と接触することを特徴とする据付装置。
【請求項3】
請求項2に記載の据付装置において、
前記直動機構は、少なくとも3つの直動部を含み、
前記直動部のうち少なくとも2つは、前記ベース部に対向する支持力を提供するために、前記ベース部の対向する両側にそれぞれ配置されることを特徴とする据付装置。
【請求項4】
請求項3に記載の据付装置において、
前記取付部材は、少なくとも1つのロボットアームを備え、
前記ロボットアームは、作業中に前記昇降路壁と少なくとも1つの接触点を有し、前記接触点が受けるモーメントは、前記複数の第1の作用点が受けるモーメントと相対的に釣り合いを保つことを特徴とする据付装置。
【請求項5】
請求項4に記載の据付装置において、
前記少なくとも1つのロボットアームは、前記ベース部の重力方向と直交する平面が前記第1の平面と平行になるように、移動して前記昇降路壁と当接点で当接する自由端部を含むことを特徴とする据付装置。
【請求項6】
請求項4に記載の据付装置において、
前記少なくとも1つのロボットアームは、第1のロボットアームを含み、前記第1のロボットアームは、複数の関節と、複数の関節によって連結された連結ロッドとを含むことを特徴とする据付装置。
【請求項7】
請求項4に記載の据付装置において、
前記少なくとも1つのロボットアームは、第2のロボットアームを含み、前記第2のロボットアームは、連結ロッドを含み、前記連結ロッドは、伸縮可能であり、所定の軸に基づいて回転可能であることを特徴とする据付装置。
【請求項8】
請求項6に記載の据付装置において、
前記第1のロボットアームは、重力方向の一側を含む前記ベース部の第1の位置に設けられていることを特徴とする据付装置。
【請求項9】
請求項7に記載の据付装置において、
前記第2のロボットアームは、重力方向とは反対側を含む前記ベース部の第2の位置に設けられていることを特徴とする据付装置。
【請求項10】
請求項2に記載の据付装置において、
前記ベース部は、フレーム部をさらに含むことを特徴とする据付装置。
【請求項11】
請求項10に記載の据付装置において、
前記フレーム部は、少なくとも1つのロボットアームを含み、
前記ロボットアームは、作業中に前記昇降路壁と少なくとも1つの接触点を有し、前記接触点が受けるモーメントは、前記複数の第1の作用点が受けるモーメントと相対的に釣り合いを保つことを特徴とする据付装置。
【請求項12】
請求項11に記載の据付装置において、
前記少なくとも1つのロボットアームは、第3のロボットアームを含み、前記第3のロボットアームは、複数の関節と、複数の関節によって連結された連結ロッドとを含むことを特徴とする据付装置。
【請求項13】
請求項11に記載の据付装置において、
前記少なくとも1つのロボットアームは、第4のロボットアームを含み、前記第4のロボットアームは、連結ロッドを含み、前記連結ロッドは、伸縮可能であり、所定の軸に基づいて回転可能であることを特徴とする据付装置。
【請求項14】
請求項12に記載の据付装置において、
前記第3のロボットアームは、前記フレーム部の内側または外側を含む前記フレーム部の第3の位置に設けられていることを特徴とする据付装置。
【請求項15】
請求項13に記載の据付装置において、
前記第4のロボットアームは、重力方向とは反対側を含む前記ベース部の第4の位置に設けられていることを特徴とする据付装置。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか一項に記載の据付装置において、
前記据付装置が、前記据付装置の変位、または現在昇降路内にある位置の前記昇降路の底部からの距離、または前記昇降路壁からの距離を取得するための位置取得部材をさらに備えることを特徴とする据付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、作業技術分野に属し、特に昇降路での作業のための据付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建設業界では、建物内の昇降路、例えば、エレベータ昇降路内での作業などにおいて、一般的に必要な各部材を取り付けることは、高消耗および/または高コストを発生させる可能性がある。
【0003】
例えば、建物のエレベータ昇降路にエレベータガイドレールを取り付けるには、技術者や設置者が昇降路壁に穴を開けたり、アンカーボルトを挿入したり、ガイドレールを固定したりする作業が必要となる。
【0004】
従来技術では、労働力が減少した場合に、昇降路内で作業する施工能力を維持するために、昇降路内で作業工程を自動または半自動で実行可能な据付設備を利用して作業を行っていた。例えば、据付設備は、昇降路壁に穴を開けたり、アンカーボルトを挿入したり、ガスケットを挟持したり、ガイドレールを固定したりするなどの作業を自動的に行うことができる。
【0005】
しかしながら、従来の据付設備は、昇降路壁に穴を開けたり、アンカーボルトを挿入したり、ガスケットを挟持したり、ガイドレールを固定したりするなどの作業の際に、ガタツキが生じることがあり、例えば、穴開けの際に、据付設備がガタツキを生じることがある。
【発明の概要】
【0006】
このような問題を解決するために、本願では、昇降路壁に穴を開けたり、アンカーボルトを挿入したり、ガイドレールを固定したりする作業が必要な場合に、作業中に回転トルクを受けてガタツキや横転が発生することを低減することができる昇降路での作業のための据付装置を提供する。
【0007】
第1の態様において、本願の実施形態は、ベース部と、ベース部に設けられた直動機構と、ベース部に設けられた取付部材と、を備え、直動機構は、昇降路壁に接触する時に、複数の第1の作用点を有し、複数の第1の作用点は第1の平面を構成し、取付部材は、作業中に昇降路壁と少なくとも1つの接触点を有し、接触点と第1の平面との距離が第1の閾値以下である据付装置を提供する。
【0008】
上記第1の態様の1つの可能な実施形態では、直動機構は伸縮可能であり、第1の方向に伸縮して昇降路壁と接触する。
【0009】
上記第1の態様の1つの可能な実施形態では、直動機構は、少なくとも3つの直動部を含み、直動部のうち少なくとも2つは、ベース部に対向する支持力を提供するためにベース部の対向する両側にそれぞれ配置される。
【0010】
上記第1の態様の1つの可能な実施形態では、取付部材は、少なくとも1つのロボットアームを含み、ロボットアームは、作業中に昇降路壁と少なくとも1つの接触点を有し、接触点が受けるモーメントは、上記複数の第1の作用点が受けるモーメントと相対的に釣り合いを保つ。
【0011】
上記第1の態様の1つの可能な実施形態では、少なくとも1つのロボットアームは、ベース部の重力方向と直交する平面が第1の平面と平行になるように、移動して昇降路壁と当接点で当接する自由端部を含む。
【0012】
上記第1の態様の1つの可能な実施形態において、少なくとも1つのロボットアームは、複数の関節と、複数の関節によって連結された連結ロッドとを含む第1のロボットアームを含む。
【0013】
上記第1の態様の1つの可能な実施形態では、少なくとも1つのロボットアームは、第2のロボットアームを含み、第2のロボットアームは、連結ロッドを含み、連結ロッドは、伸縮可能であり、所定の軸に基づいて回転可能である。
【0014】
上記第1の態様の一つの可能な実施形態では、第1のロボットアームは、重力方向の一方の側を含むベース部の第1の位置に配置される。
【0015】
上記第1の態様の一つの可能な実施形態では、第2のロボットアームは、重力方向とは反対側を含むベース部の第2の位置に配置される。
【0016】
上記第1の態様の一つの可能な実施形態では、ベース部は、フレーム部をさらに備える。
【0017】
上記第1の態様の1つの可能な実施形態では、フレーム部は、少なくとも1つのロボットアームを含み、ロボットアームは、作業中に昇降路壁と少なくとも1つの接触点を有し、接触点が受けるモーメントは、上記複数の第1の作用点が受けるモーメントと相対的に釣り合いを保つ。
【0018】
上記第1の態様の1つの可能な実施形態において、少なくとも1つのロボットアームは、複数の関節と、複数の関節によって連結された連結ロッドとを含む第3のロボットアームを含む。
【0019】
上記第1の態様の1つの可能な実施形態では、少なくとも1つのロボットアームは、第4のロボットアームを含み、第4のロボットアームは、連結ロッドを含み、連結ロッドは、伸縮可能であり、所定の軸に基づいて回転可能である。
【0020】
上記第1の態様の1つの可能な実施形態では、第3のロボットアームは、フレーム部の内側または外側を含むフレーム部の第3の位置に設けられている。
【0021】
上記第1の観点の発明では、第4のロボットアームを、重力方向とは反対側を含むベース部の第4の位置に設けられている。
【0022】
上記第1の態様の1つの可能な実施形態では、据付装置は、据付装置の変位、または現在昇降路内にある位置の昇降路底からの距離、または昇降路壁からの距離を取得するための位置取得部材をさらに備える。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本願のいくつかの実施形態による、エレベータ昇降路の例示的な構造を示す図である。
図2A】本願のいくつかの実施形態による、据付装置02の概略構造図である。
図2B】本願のいくつかの実施形態による、図2Aの据付装置02のM-M方向の断面図である。
図3A】本願のいくつかの実施形態による、据付装置02の概略構造図である。
図3B】本願のいくつかの実施形態による、図3Aの据付装置02のM-M方向の断面図である。
図4A】本願のいくつかの実施形態による、4つの直動部を含む据付装置02の概略構造図である。
図4B】本願のいくつかの実施形態による、図4Aの据付装置02のM-M方向の断面図である。
図5A】本願のいくつかの実施形態による、昇降路壁001に当接する据付装置02の概略図である。
図5B】本願のいくつかの実施形態による、図5Aの据付装置02のM-M方向の断面図である。
図6】本願のいくつかの実施形態による、据付装置02が昇降路内で一つのロボットアームを用いて作業する具体的なプロセスの概略図である。
図7A】本願のいくつかの実施形態による、直動機構203が3つの直動部を含み、取付部材300が2つのロボットアームを含む据付装置02の概略構造図である。
図7B】本願のいくつかの実施形態による、図7Aの据付装置02のM-M方向の断面図である。
図8A】本願のいくつかの実施形態による、直動機構203が4つの直動部を含み、取付部材300が2つのロボットアームを含む据付装置02の概略構造図である。
図8B】本願のいくつかの実施形態による、図8Aの据付装置02のM-M方向の断面図である。
図9A】本願のいくつかの実施形態による、2つのロボットアームを含み、そのうちの1つが昇降路壁001に当接する据付装置02の概略図である。
図9B】本願のいくつかの実施形態による、図9Aの据付装置02のM-M方向の断面図である。
図10A】本願のいくつかの実施形態による、ベース部100がフレーム部100aをさらに有する据付装置02の概略構造図である。
図10B】本願のいくつかの実施形態による、図10Aの据付装置02のM-M方向の断面図である。
図11】本願のいくつかの実施形態による、据付装置02が昇降路内で2つのロボットアームを用いて作業する具体的なプロセスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本願の例示的な実施形態は、昇降路での作業のための据付装置を含むが、これに限定されない。
【0025】
本願の実施例に係る昇降路での作業のための据付装置は、昇降路内に穴を開けたり、アンカーボルトを挿入したり、ガイドレールを固定したりする作業を行う際に、作業中に回転トルクを受けて据付装置ががたつくことを低減することができる。
【0026】
また、本願に係る据付装置は、エレベータ昇降路での作業に用いているが、排煙井、排風井、正圧井、弱電井、水道井、新風井、強電井などの昇降路での作業に用いてもよい。
【0027】
また、昇降路の形状は、円形、正方形、五角形などの様々な形状であってもよく、本願はこれに限定されない。
【0028】
本願の目的、解決策、および利点をより明確にするために、本願の実施形態を、添付図面を参照してエレベータ昇降路を例として以下にさらに詳細に説明する。
【0029】
図1は、本願のいくつかの実施形態による、エレベータ昇降路の例示的な構造を示す図である。図1に示すように、エレベータ昇降路01は、4つの昇降路壁001(図1では2つのみ図示)と、天井002と、変位部材003とを含む。4つの昇降路壁001は、2つずつ対向し、昇降路空間を形成している。図1に示すように、昇降路壁001と平行な方向はZ軸方向であり、昇降路底(図示せず)と平行な方向はX軸方向である。変位部材003は、エレベータ昇降路01の天井002の保持位置に配置されることにより、作業者または必要な装置がエレベータ昇降路01内でY軸またはX軸に平行な方向に移動することを補助する。図1には、エレベータ昇降路01内の2つの乗場L1、L2も示されている。また、エレベータ昇降路01には任意の数の乗場が存在してもよい。
【0030】
場合によっては、エレベータ昇降路01内でのエレベータガイドレールの取り付けは、例えば、昇降路壁に穴を開けたり、アンカーボルトを挿入したり、ガスケットを挟持したり、ガイドレールを固定したりするなどの作業を、据付装置によりエレベータ昇降路01内で自動又は半自動で行ってもよい。例えば、図1には、取り付けようとするエレベータガイドレールの一部であるエレベータガイドレール400が示されている。
【0031】
いくつかの実施形態では、据付装置は、ベース部と、支持部材と、取付部材とを含み、取付部材は、昇降路壁001に対して移動可能であり、昇降路壁001の異なる高さに位置決めされるベース部上に配置される。支持部材は、支持部材を介して昇降路内の所定の位置に固定されるように支持モーメントを提供するためにベース部に配置され、これにより取付部材が取り付けられる。
【0032】
図2Aは据付装置02を示し、図2Bは据付装置02のM-M方向の断面図である。据付装置02は、ベース部100と、支持部材200と、取付部材300とを備えている。いくつかの実施形態では、支持部材200は、ローラ201a、ローラ201b、支持フレーム202を含み、支持フレーム202およびローラ201は、それぞれ、ベース部100の反対側に配置される。取付部材300は、ロボットアーム301であってもよい。
【0033】
また、ベース部100は、エレベータ昇降路01の天井の変位部材003に連結される、ベース部100を支持するためのワイヤロープ104を含んでもよい。据付装置02の移動中、据付装置02は、ワイヤロープ104が変位部材003と協働して、落下することなくエレベータ昇降路01内を移動することができる。据付装置02がエレベータ昇降路01の予め設定された位置に移動された後、支持フレーム202およびローラ201は、それぞれ、ベース部100に支持力を提供して、ベース部100がモーメントバランスを形成し、据付装置の安定性を保証する。そして、取付部材300は、昇降路壁001に穴を開けたり、アンカーボルトを挿入したり、ワッシャーを挟持したり、ガイドレールを固定したりするなどの具体的な作業工程を行うことができる。
【0034】
しかし、据付装置は軽量な機器であり、ロープによる引張力が小さいため、例えば図2Bに示すように、ロボットアーム301の自由端部と支持部材による支持力とが形成する平面外で、取付部材が作業を行う場合、作業による反力が支持モーメントのバランスを崩し、ベース部がガタついたり、横転したりするなどの現象が発生する場合がある。
【0035】
例えば、図2Aおよび図2Bに、ロボットアーム301の自由端部が昇降路壁001のH点に穴を開けた場合のベース部100のモーメントの様子を模式的に示している。昇降路壁001は、コンクリート梁001aと、レンガ001bとを含む。ロボットアーム301が昇降路壁001に穴を開けると、ロボットアーム301に対する昇降路壁001の反力がベース部100に伝達され、ベース部100は、O1を力の中心とした、新たな合力NによるモーメントO1Nを受ける。なお、力の中心は、ベース部100の各部が受ける力の合力の作用点である。また、図面に示す座標系において、モーメントO1NのZ軸上の投影成分をNz、モーメントO1NのY軸上の投影成分をNy、モーメントO1NのX軸上の投影成分をNxとする。また、支持部材が提供する支持力の合力は、Y軸に沿ったモーメントであり、XOZ平面上の回転モーメントを釣り合わせることができず、ロボットアーム301の作業時の反力と、現在の支持部材によるベース部への支持力とが同一平面上にないため、XOZ平面上の回転モーメントが発生し、この回転モーメントの方向にベース部100が震えたり回転したりして、ベース部がガタついたり、横転したりする現象が発生する。
【0036】
据付装置が作業中に回転モーメントを受けてガタついたり、横転したりするなどの問題を解決するために、本願は、ベース部と、直動機構と、取付部材とを備える据付装置を提供している。直動機構は、支持力を付与するためにベース部に設けられている。取付部材は、ベース部に設けられ、穴開け、アンカーの挿入、スペーサの挟持、ガイドレールの固定等の具体的な作業工程に用いられる。直動機構は、昇降路壁と接触する複数の作用点を有し、複数の作用点は、第1の平面を構成してもよい。取付部材は、作業中に昇降路壁と接触する際に少なくとも1つの接触点を有し、接触点は第1の平面上にある。
【0037】
また、接触点が第1の平面上にあり、完全に第1の平面上にあるわけではなく、据付誤差により第1の平面上に近似的にある(例えば、接触点と第1の平面との距離が所定の閾値、例えば5mm以下等)ことも、本願の第1の平面にある範囲に含まれる。本願はこれを具体的に限定するものではなく、第1の平面にある限定については後に重複して説明しない。
【0038】
また、取付部材が作業を行うとき、昇降路壁との接触点が第1の平面上にあるので、このとき、取付座が受けるロープの引張力および直動機構によって提供される支持力を含む外部荷重は、受けられる昇降路壁の反力と釣り合うことができ、回転モーメントの発生による据付装置のガタツキを回避し、軽量な据付装置のガタツキ、横転などの問題を回避することができる。
【0039】
また、いくつかの実施形態では、直動機構は伸縮可能であってもよい。直動機構が昇降路壁に接触した後、ベース部の位置が当初設定された位置から水平方向にずれていることが検出された場合には、例えば、X軸方向における当初設定された座標位置からのずれが誤差範囲よりも大きい場合には、例えば、X軸方向における当初設定された座標位置からのずれが10 mm、誤差範囲よりも5mm大きい場合には、ベース部の座標位置の誤差が誤差範囲内になるように直動機構の伸縮長さを調整して、取付部材の昇降路壁上の予め設定された作業位置での操作を容易にすることができる。いくつかの実施形態では、直動機構は、基部から離れる方向の直線方向である第1の方向に沿って伸縮可能であり、その結果、直動機構は、昇降路壁と複数の作用点を有し、複数の作用点は、第1の平面を形成する。
【0040】
また、いくつかの実施形態では、直動機構は、平面を形成するために必要とされる少なくとも3つの直動部を含み、少なくとも2つの直動部は、ベース部に相対的な支持力を与えてベース部を安定させるように、ベース部の両側にそれぞれ配置される。
【0041】
また、各直動部には押圧部も含まれ、各押圧部の接触面積は、ロッドの昇降路壁への投影面積よりも大きい。例えば、押圧部は、昇降路壁と接触して接触面を形成するためのガスケットを含む構造であってもよい。
【0042】
また、いくつかの実施形態では、取付部材は、例えば、複数の関節と、複数の関節によって連結された連結ロッドとを含むロボットアームであってもよく、別の例では、ロボットアームは、伸縮可能な連結ロッドを含み、連結ロッドは、様々な可能な取付けプロセスを可能にするために、予め設定された軸に基づいて回転可能である。
【0043】
図3Aは、本願のいくつかの実施形態による、据付装置02の例示的な構成を示す図である。図3Bは、図3AにおけるM-M方向の断面図である。
【0044】
図3Aに示すように、据付装置02は、ベース部100と、直動機構203と、取付部材300とを備えている。ベース部100は、積載機能を有する。直動機構203はベース部100に設けられ、取付部材300はベース部100に設けられている。直動機構203は、直動部203aと、直動部203bと、直動部203cとを含む。直動部203a、直動部203cはベース部100の一側に位置し、直動部203bはベース部100の対向する他側に位置する。直動部203aにはさらに押圧部2003aが含まれ、直動部203bにはさらに押圧部2003bが含まれ、直動部203cにはさらに押圧部2003cが含まれる。直動部が第1の方向に伸縮すると、例えば、直動部203a、直動部203cがそれぞれX軸正方向に伸縮し、直動部203bがX軸負方向に伸縮すると、押圧部2003a、押圧部2003b、押圧部2003cが昇降路壁001に接触し、それぞれ3つの作用点A、作用点B、作用点Cが形成される。このとき、作用点A、作用点B、作用点Cが第1の平面を構成する。
【0045】
いくつかの実施形態では、取付部材300は、一端がベース部100に接続され、他端が自由端であり、自由端が異なる作業に対応するためにドリル、クランプ等であるロボットアーム301であってもよい。いくつかの実施形態では、ロボットアーム301は、複数の関節と、複数の関節によって連結された連結ロッドとを含む。図3Bに示すように、昇降路壁001は、コンクリート梁001aと、レンガ001bとを含む。作業時には、ロボットアーム301の自由端部が昇降路壁001に接触し、例えば穴を開ける時には接触点Kは第1の平面にある。このとき、ロボットアーム301が昇降路壁001の反力を受け、受けた反力がベース部100に伝達された後も、接触点Kが第1の平面にあるため、ベース部100が受けたモーメントは相対的に釣り合ったままとなり、作業時のガタツキが回避される。また、直動機構が3つの直動部のみを含む場合には、直動部の昇降路内での空間占有が減少し、また、スパンアングル部材の昇降路空間内の広い範囲の移動が可能になる。
【0046】
図4Aは、本願のいくつかの実施形態による、4つの直動部を含む据付装置02を示すである。図4Bは、図4Aの据付装置02のM-M方向の断面図である。
【0047】
図4Aに示すように、図3Aと比較して、直動機構203は、直動部203dをさらに備え、直動部203dは、押圧部2003dをさらに備える。このとき、直動部203dはX軸に平行な負方向に伸縮し、押圧部2003dと昇降路壁001とは作用点Dを有する。このとき、作用点A、作用点B、作用点C、作用点Dが第1の平面を形成する。また、図4Bに示すように、図3Bと比較して、このとき、ロボットアーム301と昇降路壁001との接触点Kは、作用点A、作用点B、作用点C、作用点Dによって形成される第1の平面にある。
【0048】
なお、ベース部に傾斜がある場合には、取付部材を昇降路壁001に当接させることにより、ベース部に小さな力を与えて姿勢を微調整することができ、例えば、当初から僅かに上下に傾斜させて、水平になるよう微調整することができる。
【0049】
図5Aは、昇降路壁001に当接する据付装置02の概略図である。図5Bは、図5Aの据付装置02のM-M方向の断面図である。
【0050】
図5Aに示すように、ロボットアーム301の自由端部は、昇降路壁001の当接点Gにおいて、作用点A、作用点B、作用点C、作用点Dからなる第1の平面からある距離だけずれた当接部301aを有している。当接点Gにおいて、ロボットアーム301が昇降路壁001に僅かに接触している場合、ベース部100は、ロボットアーム301によって伝達される小さな回転モーメントを受けることができ、ベース部100は、例えば、当初の傾斜状態から第1の平面に平行な状態へと姿勢を調整することができる。
【0051】
また、いくつかの実施形態では、据付装置は、ベース部に取り付けられてもよく、据付装置とは独立してエレベータ昇降路01内の他の位置に配置されてもよく、据付装置を昇降路壁に固定し、取付部材が作動しているときに各部材の正確な位置決めを可能にする位置取得部材をさらに含む。例えば、位置取得部材を使用して、据付装置の変位、または現在昇降路内にある位置の昇降路底からの距離、または昇降路壁からの距離を得ることができる。また、いくつかの実施形態では、位置取得部材はベース部100に取り付けられ、それ自身を相対原点とし、位置取得部材が位置する水平面をX軸、Y軸とする座標系を設定することにより、各部材の座標表示を得ることができ、据付装置内の各部材と昇降路壁との間の距離を得ることもできる。他の実施形態では、位置取得部材が据付装置02から独立している場合、位置取得部材は、据付装置02の固定又は移動の正確な位置決めを達成するために、配置位置を相対原点として据付装置02の現在位置の座標を取得する。
【0052】
また、位置取得部材は、1mm、2mm、...5mmなどの精度で位置センサであってもよい。
【0053】
また、据付装置には、据付装置内の各部材の作業等を制御する制御装置が設けられている。
【0054】
図6は、本願のいくつかの実施形態による、据付装置02が昇降路内で一つのロボットアームを用いて作業する具体的なプロセスを示す図である。据付装置02上の制御装置は、全体の制御を行う。具体的なプロセスは次の通りである。
【0055】
S601は、位置取得部材によって検出された位置情報に基づいて、据付装置02が昇降路内に位置する水平面における具体的な位置情報を取得する。
【0056】
また、いくつかの実施形態では、位置取得部材は、据付装置02の任意の位置に取り付けられてもよく、ベース部100の特定の固定部位の位置が検出され、ベース部100の特定の固定部位の位置が、据付装置02が昇降路内に位置する水平面の特定の位置情報として取得される。具体的な位置情報は、例えば、座標等であってもよい。
【0057】
S602は、得られた水平面における具体的な位置情報に基づいて、直動機構203の伸縮長さを特定し、伸縮長さに応じて直動機構203を昇降路壁001に接触させる。
【0058】
また、いくつかの実施形態では、据付装置02が昇降路内に位置する水平面における具体的な位置情報を取得した後、据付装置02と昇降路壁001との間の距離を取得して、直動機構203の伸縮長さ、例えば、直動機構203の各直動部がベース部100から離れる方向に伸縮する量を特定し、直動機構203が昇降路壁001に接触するように制御することができる。
【0059】
S603は、据付装置02の位置誤差が所定誤差値以内であるか否かを判断する。据付装置02の位置誤差が所定誤差値以内であると判断されるとS604に進み、ロボットアーム301の移動位置を特定し、そうでないとS602に進み、直動機構203を制御して調整を行う。
【0060】
いくつかの実施形態では、直動機構203が昇降路壁001に接触し、据付装置が固定された後、このとき、据付装置の位置座標(例えば、位置取得部材によって検出されたベース部100上のある固定部位の位置座標)が設定位置座標と必ずしも一致しないので、据付装置02の位置と設定位置との誤差が所定誤差値以内であるか否かを判断する必要があり、範囲内であれば、S604に進んでロボットアーム301の移動ベクトルを特定し、位置誤差が所定誤差値以上であれば、据付装置02の位置誤差が所定誤差値以内となるように直動機構203を制御して伸縮長を調整する必要がある。
【0061】
また、直動機構の伸縮長さを連続的に調整することによって、据付装置02の位置誤差が所定誤差値以内であることが保証され、それによって後続のロボットアーム301の動作が妨げられないことが保証される。
【0062】
例えば、据付装置02の位置誤差が3mmで、所定誤差値が5mmであれば、据付装置02の位置誤差が所定誤差値以内であると判断し、S604に進み、ロボットアーム301の移動位置を特定する。
【0063】
また例えば、据付装置02の位置誤差が15mmで、所定誤差値が5mmであれば、据付装置02の位置誤差が所定誤差値以内でないと判断し、S602に進み、直動機構203を制御して調整を行う。
【0064】
S604は、据付装置02の具体的な位置情報と、昇降路壁への取付作業の具体的な位置情報とに基づいて、ロボットアーム301の移動ベクトルを特定する。
【0065】
また、ロボットアーム301は複数の自由度を含むことができるので、ロボットアーム301の移動ベクトルは、各自由度に対応する単一のベクトルに分割することができ、ロボットアーム301による複数の自由度の変位の制御を容易にする。
【0066】
いくつかの実施形態では、据付装置02の具体的な位置情報は、ロボットアーム301の現在の位置に対応しているので、据付装置02の具体的な位置情報と、昇降路壁への取付作業の具体的な位置情報とに基づいて、ロボットアーム301の移動ベクトルを特定することができる。
【0067】
S605は、移動ベクトルに基づいてロボットアーム301の作業位置への移動を制御し、作業を行う。
【0068】
いくつかの実施形態では、ロボットアーム301は、穴開け、アンカーの挿入、プレートの挟持などのために昇降路壁001に向かって移動する。
【0069】
次に、取付部材に2つのロボットアームを備える実施例について説明する。
【0070】
図7Aは、本願のいくつかの実施形態による、据付装置02の概略構造図であり、据付装置02の直動機構203は3つの直動部を含み、取付部材300は2つのロボットアームを含む。図7Bは、図7Aの据付装置02のM-M方向の断面図である。
【0071】
図7Aに示すように、上記図3Aおよび図3Bを参照して、取付部材30は、ロボットアーム302をさらに備える。ロボットアーム302は、ベース部100に取り付けられている。いくつかの実施形態では、ロボットアーム302は、連結ロッドを含み、連結ロッドは伸縮可能であり、所定の軸に基づいて回転可能である。例えば、ロボットアーム302は、作業軸に沿って360度回転し、任意の角度まで回転した後、軸に沿って移動することができる。別の例として、ロボットアーム302は、X軸またはY軸に平行に回転すると、その方向に伸縮、移動することができる。
【0072】
ロボットアーム301は、複数の関節と、複数の関節によって連結された連結ロッドとを含む。図3Bに示すように、ロボットアーム301はベース部100の第1の位置に配置され、ロボットアーム302はベース部100の第2の位置に配置され、第1の位置は重力方向に沿った側を含み、第2の位置は重力方向から離れた側を含む。ロボットアーム301とロボットアーム302とは、協働作業を行うことができる。図7Bに示すように、昇降路壁001は、コンクリート梁001a、レンガ001bを含み、ロボットアーム301の自由端部は、貫通孔を有するガスケット500を挟持し、ガスケット500を昇降路壁001と接触する第1の取付位置に挟持し、例えば、ガスケット500の貫通孔は点Kにある。ロボットアーム301の自由端部は、ドリルビットを有し、ロボットアーム301の自由端部は、ガスケット500の貫通孔に移動し、貫通孔を通して穴開けが行われる。
【0073】
図8Aは、本願のいくつかの実施形態による、据付装置02の概略構造図であり、据付装置02の直動機構203は4つの直動部を含み、取付部材300は2つのロボットアームを含む。図8Bは、図8Aの据付装置02のM-M方向の断面図である。また、図8A及び図8Bに示す据付装置02は、図7A及び図7Bに示す据付装置02よりも直動部203dが1つ多い。なお、直動部203dの具体的な連結関係、および位置関係については、上述した図4Aおよび図4Bを参照することができるので、ここでは説明を省略する。
【0074】
図9Aは、2つのロボットアームを含む据付装置02を示し、そのうちの1つは、昇降路壁001に当接する。図9Bは、図9Aの据付装置02のM-M方向の断面図である。なお、ロボットアーム301が昇降路壁001に当接する具体的な過程については、上述した図5Aおよび図5Bを参照することができるので、ここでは説明を省略する。
【0075】
また、いくつかの実施形態では、ロボットアーム301とロボットアーム302は協働して動作することができる。
【0076】
また、いくつかの実施形態では、ベース部100は、作業のために協働することもできる。
【0077】
また、他の実施形態では、ベース部は、フレーム部をさらに含む。
【0078】
図10Aは、据付装置02を示しており、据付装置02におけるベース部100は、フレーム部100aをさらに含む構造を概略的に示している。図10Bは、図10Aの据付装置02のM-M方向の断面図である。
【0079】
図10Aに示すように、フレーム部100aには、重力方向の一側を含むフレーム部100aの第3の位置にあるロボットアーム301と、重力方向とは反対側を含むフレーム部100aの第4の位置にあるロボットアーム302とが設けられている。いくつかの実施形態では、第3の位置は、フレーム部100aの重力方向に沿った側の内面または外面である。第4の位置は、フレーム部100aにおける重力方向とは反対側の外面である。
【0080】
図11は、本願のいくつかの実施形態による、据付装置02が昇降路内で2つのロボットアームを用いて作業する具体的なプロセスを示す図である。据付装置02上の制御装置は、全体の制御を行う。具体的なプロセスは以下のとおりである
【0081】
S1101は、位置取得部材によって検出された位置情報に基づいて、据付装置02が昇降路内に位置する水平面における具体的な位置情報を取得する。
【0082】
なお、このステップは、上記ステップS601と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0083】
S1102は、得られた水平面における具体的な位置情報に基づいて、直動機構203の伸縮長さを特定し、伸縮長さに応じて直動機構203を昇降路壁001に接触させる。
【0084】
なお、このステップは、上述したステップS602と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0085】
S1103は、据付装置02の位置誤差が所定誤差値以内であるか否かを判断する。据付装置02の位置誤差が所定誤差値以内であると判断すると、S1104に進み、ロボットアーム301及びロボットアーム302の移動位置を特定し、そうでない場合は、S1102に進み、直動機構203を制御して調整を行う。
【0086】
なお、このステップは、上述したステップS603と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0087】
S1104は、据付装置02の具体的な位置情報と、昇降路壁への取付作業の具体的な位置情報とに基づいて、ロボットアーム301とロボットアーム302の移動ベクトルをそれぞれ特定する。
【0088】
また、ロボットアーム301およびロボットアーム302は複数の自由度を含むことができるので、ロボットアーム301およびロボットアーム302の移動ベクトルは、各自由度に対応する単一のベクトルに分割することができ、ロボットアーム301およびロボットアーム302の複数の自由度の変位の制御を容易にする。
【0089】
いくつかの実施形態では、据付装置02の具体的な位置情報は、ロボットアーム301およびロボットアーム302の現在位置にそれぞれ対応しているので、据付装置02の具体的な位置情報および昇降路壁への取付作業の具体的な位置情報に基づいて、ロボットアーム301およびロボットアーム302の移動ベクトルを特定することができる。
【0090】
S1105は、ロボットアーム301とロボットアーム302の移動ベクトルに基づいてそれぞれロボットアーム301とロボットアーム302の作業位置への移動を制御して作業を行う。
【0091】
例えば、ロボットアーム302は、ガスケット500を挟持して、ガスケット500の穴が昇降路壁001上の目標開孔点に対応して昇降路壁001に接触するように移動し、ロボットアーム301は、ロボットアーム301のドリルビットが穴開けのための穴位置に対応するように昇降路壁001に向かって移動する。
【0092】
本願の実施形態は、特定の実施形態によって説明されており、当業者は、本明細書に開示された内容から、本願の他の利点および効果を容易に理解することができる。本願の説明は、いくつかの実施形態に関連して説明されるが、これは、本願の特徴がこの実施形態に限定されることを意味するものではない。むしろ、実施形態に関連した出願の説明の目的は、本願の特許請求の範囲に基づいて拡張可能な他の選択肢または変更をカバーすることである。本願は、これらの詳細を使用せずに実施することもできる。さらに、本願の焦点を混乱または曖昧にすることを回避するために、いくつかの具体的な詳細は、説明において省略される。なお、本願の実施形態および実施形態の特徴は、衝突することなく、互いに組み合わせることができる。
【0093】
本願の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「直交」、「水平」、「外側」、「内側」、「円周方向」、「半径方向」、「軸方向」などの用語によって示される方位または位置関係は図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本願の説明及び簡略化にするために示されているものであり、装置または要素が特定の方位を有し、特定の方位で構成および動作しなければならないことを示しまたは示唆するものではなく、したがって、本願の限定として解釈されるべきではないことに留意されたい。
【0094】
本願の説明において、「配置」、「取り付け」、「接続」、「貼り合わせ」という用語は、特に明確に規定され定義されない限り、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定接続であっても、取り外し可能な接続であっても、一体的な接続であってもよく、機械的な接続であっても、電気的な接続であってもよく、直接的な接続であっても、中間媒体を介して間接的な接続であってもよく、2つの要素の内部の接続であってもよい。本願における上記の用語の具体的な意味は、当業者によって具体的な状況に応じて理解することができる。
【0095】
当業者は、本願の精神および範囲から逸脱することなく、本願に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。したがって、本願のこれらの修正および変更が、本願の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内にある場合、本願は、これらの修正および変更も含むことを意図する。
【符号の説明】
【0096】
01 エレベータ昇降路、02 据付装置、001 昇降路壁、001a コンクリート梁、001b レンガ、002 天井、003 変位部材、100 ベース部、104 ワイヤロープ、400 エレベータガイドレール、200 支持部材、201a ローラ、201b ローラ、202 支持フレーム、300 取付部材、301 ロボットアーム、302 ロボットアーム、203a 直動機構、203a 直動部、203b 直動部、203c 直動部、203d 直動部、2003a 押圧部、2003b 押圧部、2003c 押圧部、500 ガスケット
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11