(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163099
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】コアプラグアセンブリ、粘着ロール搭載装置、及び、接触クリーニング装置
(51)【国際特許分類】
B08B 13/00 20060101AFI20241114BHJP
F16M 11/06 20060101ALI20241114BHJP
F16M 13/00 20060101ALI20241114BHJP
B08B 1/32 20240101ALI20241114BHJP
【FI】
B08B13/00
F16M11/06
F16M13/00 R
B08B1/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024077419
(22)【出願日】2024-05-10
(31)【優先権主張番号】2306953.7
(32)【優先日】2023-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】24169543
(32)【優先日】2024-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ベニング
【テーマコード(参考)】
3B116
【Fターム(参考)】
3B116AA46
3B116AB02
3B116BA08
3B116BA15
3B116BC07
(57)【要約】
【課題】コアプラグアセンブリ、粘着ロール搭載装置、及び、接触クリーニング装置の提供。
【解決手段】本発明の実施形態は、接触クリーニング装置用の粘着ロール搭載装置のコアプラグアセンブリを提供し、このアセンブリは、共通長手方向軸に沿って互いに離間し、それぞれが中空の粘着ロールコアの端部を受け入れるように構成及び配置された切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグを備え、切頭円錐形可動コアプラグは、切頭円錐形固定コアプラグに向かって、及び切頭円錐形固定コアプラグから離れるように並進運動して、コアプラグ間の間隔を増大させるように構成される。また、本発明のコアプラグアセンブリを備える粘着ロール搭載装置及び接触クリーニング装置も提供される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触クリーニング装置用の粘着ロール搭載装置のためのコアプラグアセンブリであって、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグを備え、前記切頭円錐形可動コアプラグ及び前記切頭円錐形固定コアプラグは、共通長手方向軸に沿って互いに離間し、各コアプラグは、中空の粘着ロールコアの端部を受け入れるように構成及び配置され、前記切頭円錐形可動コアプラグは、前記切頭円錐形固定コアプラグに向かうように及び前記切頭円錐形固定コアプラグから離れるように並進運動して前記コアプラグとの間の間隔を増大させるように構成されている、コアプラグアセンブリ。
【請求項2】
各コアプラグの位置は、前記共通長手方向軸に対して実質的に固定の角度にある、請求項1に記載のコアプラグアセンブリ。
【請求項3】
前記切頭円錐形可動コアプラグは、前記共通長手方向軸に沿って並進可能であり、かつ、前記共通長手方向軸の回りに回転可能である、請求項1又は2に記載のコアプラグアセンブリ。
【請求項4】
前記固定コアプラグは、前記共通長手方向軸の回りに回転可能である、請求項1から3のいずれか一項に記載のコアプラグアセンブリ。
【請求項5】
フレームを備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のコアプラグアセンブリ。
【請求項6】
前記切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグは、前記フレーム上に搭載される、請求項5に記載のコアプラグアセンブリ。
【請求項7】
前記フレームは、一対の引出しスライドを備え、前記切頭円錐形可動コアプラグ及び前記切頭円錐形固定コアプラグは、前記引出しスライド上に搭載される、請求項5又は6に記載のコアプラグアセンブリ。
【請求項8】
前記切頭円錐形可動コアプラグ及び前記切頭円錐形固定コアプラグのそれぞれは、それぞれの搭載ブロックに取り付けられる、請求項1から7のいずれか一項に記載のコアプラグアセンブリ。
【請求項9】
前記切頭円錐形可動コアプラグは、その搭載ブロックから離れるように付勢される、請求項8に記載のコアプラグアセンブリ。
【請求項10】
前記切頭円錐形可動コアプラグは、コアプラグ支持体によってその搭載ブロックに取り付けられるとともに、前記コアプラグ支持体に沿いつつ、その搭載ブロックに向かって及びその搭載ブロックから離れるように並進運動するように構成される、請求項8又は9に記載のコアプラグアセンブリ。
【請求項11】
前記切頭円錐形可動コアプラグ及び前記切頭円錐形固定コアプラグのそれぞれは、約5度から60度の円錐角を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載のコアプラグアセンブリ。
【請求項12】
粘着ロール搭載装置であって、ハウジングと、前記ハウジング内に受け入れ可能な引出しであって前記ハウジングの内外に移動可能な引出しと、を備え、前記引出しは、請求項1から11のいずれか一項に記載のコアプラグアセンブリを備える、粘着ロール搭載装置。
【請求項13】
接触クリーニング装置であって、請求項12に記載の粘着ロール搭載装置と、接触クリーニングローラ搭載装置と、を備え、前記接触クリーニングローラ搭載装置は、ハウジングと、前記ハウジング内に受け入れ可能な引出しであって前記ハウジングの内外に移動可能な引出しと、を備え、前記引出しは、接触クリーニングローラを受け入れて保持するように構成されたロール搭載システムを備え、前記粘着ロール搭載装置及び前記接触クリーニングローラ搭載装置は、共に、クリーニングされるべき基板に接触するように構成されかつ位置付けされた接触クリーニングローラと、前記接触クリーニングローラからデブリを除去するように構成されかつ位置付けされた粘着ロールと、を提供する、接触クリーニング装置。
【請求項14】
前記切頭円錐形コアプラグが把持要素を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載のコアプラグアセンブリ又は請求項12若しくは13に記載の接触クリーニング装置。
【請求項15】
前記切頭円錐形コアプラグは、広い近位部分から狭い遠位部分まで延在し、前記把持要素は、前記切頭円錐形コアプラグの前記近位部分に隣接する、例えば隣り合う、請求項14に記載のコアプラグアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、粘着ロール搭載(マウント、装着)装置のコアプラグアセンブリ及び接触クリーニングシステムの粘着ロール搭載装置に関し、特に、限定はしないが、限定空間接触クリーニングシステムの粘着ロール搭載システムに関する。本発明の態様は、粘着ロール搭載装置の可動コアプラグアセンブリ、粘着ロール搭載装置、及び接触クリーニングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
接触クリーニング装置は、典型的には、接触クリーニングローラ及び粘着ロールのそれぞれのハウジングを備える。ローラ及びロールのそれぞれは、ハウジングの各側に1つずつ搭載された引出しスライドを備える引出しを介して、それぞれのハウジングの内外に移動される。引出しスライドは、典型的には外側部材及び内側部材から形成され、ハウジングの各側に1つずつ搭載され、外側部材はハウジングに取り付けられてハウジングから伸長可能であり、内側部材は外側部材に取り付けられて外側部材からそれらの長手方向軸と平行な方向に伸長可能である。内側部材は、外側部材の取付け部とは反対側の端部で引出し端プレートに取り付けられる。引出し端プレートは、引出しが伸長するハウジングの開口部を閉じるように機能する。
【0003】
粘着ロールの場合、ロール搭載システムは、引出しスライドの部材上に担持され、部材がハウジングの内外に後退及び伸長することで、ハウジングの内外に移動可能である。これらの部材及び搭載システムは、粘着ロールをそのハウジングの内外に移動させる摺動可能な引出しを共に形成する。
【0004】
粘着ロール搭載システムは、典型的には、引出しスライド上に搭載された一対の対向するコアプラグを備える。各コアプラグは、粘着ロールコアの中空の端部内に嵌合するように配置及び構成される。
【0005】
典型的には、搭載ブロックに取り付けられた1つの固定コアプラグがあり、この搭載ブロックは、引出しスライドの外側部材に固定して取り付けられる。固定コアプラグは、引出しスライドの外側部材が移動するときにハウジングの内外に移動する。固定コアプラグは、引出しスライドの外側部材がハウジングから引き出されたときにのみ並進運動するように、引出しスライドの外側部材に対して固定される。2つの対向するコアプラグのうち、固定コアプラグは、通常、引出しが完全に開かれ、引出しスライドが完全に伸長したとき、ハウジングの最も近くに位置する。
【0006】
粘着ロール搭載システムはまた、搭載ブロックに取り付けられた可動コアプラグを備え、搭載ブロックは次いで引出しスライドの内側部材に取り付けられる。可動コアプラグは、引出しスライドの内側部材が外側部材から出てハウジングから離れるように移動するにつれて、最初に移動する(並進運動)。引出しスライドが完全に伸長すると、コアプラグの対向する対は静止位置にあり、粘着ロールを受け入れる準備ができた状態となる。
【0007】
粘着ロールは、典型的には、中空のロールコアの周りに巻き付けられた粘着材料のシート状ロールである。
【0008】
この静止位置における対向するコアプラグ間の距離は、粘着ロールが所定位置に嵌合して保持されるのに十分な長さではなく、したがって、可動コアプラグを更に移動させる必要がある。
【0009】
可動コアプラグは、引出し内に導入され、同じ引出しから取り外される粘着ロールのための空間を提供する必要がある。引出しスライドは、任意の機械に対して所与の長さのものであり、粘着ロールを所定位置に操作するための空間は、制限されることが多い。
図1は、先行技術による可動コアプラグを示し、可動コアプラグは、ばねの付勢に抗してコアプラグ支持体に沿って直線的に後退することができ、また、ジンバル構成を使用して複数の角度にわたって回転することができる。この既知の構成は複雑であり、製造コストが高い。加えて、既知のシステムは、それぞれが故障のリスクをもたらす多数の可動部品を有する。
【0010】
本発明の実施の形態の目的は、従来技術の1つ以上の問題を少なくとも軽減することである。
【発明の概要】
【0011】
発明の概要
本発明の態様及び実施の形態は、添付の特許請求の範囲に記載されるような、粘着ロール搭載装置のコアプラグアセンブリ、粘着ロール搭載装置、及び接触クリーニングシステムを提供する。
【0012】
本発明の一態様によれば、接触クリーニング装置の粘着ロール搭載装置のコアプラグアセンブリが提供され、アセンブリは、共通長手方向軸に沿って互いに離間し、それぞれが中空の粘着ロールコアの端部を受け入れるように構成及び配置された切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグを備え、切頭円錐形可動コアプラグは、切頭円錐形固定コアプラグに向かって、及び切頭円錐形固定コアプラグから離れるように並進運動して、コアプラグ間の間隔を増大させるように構成される。
【0013】
或る特定の実施の形態において、各コアプラグの位置は、共通長手方向軸に対して実質的に固定の角度にある。
【0014】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグは、共通長手方向軸に沿って並進可能であり、共通長手方向軸の回りに回転可能である。より具体的には、切頭円錐形可動コアプラグの運動は、共通長手方向軸の回りの並進及び回転のみに限定される。換言すれば、共通長手方向軸に対する切頭円錐形可動プラグのそのような並進運動及び回転運動は、切頭円錐形可動コアプラグの唯一の運動である。
【0015】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形固定コアプラグは、共通長手方向軸の回りに回転可能である。より具体的には、切頭円錐形固定コアプラグの運動は、共通長手方向軸の回りの回転のみに限定される。換言すれば、共通長手方向軸に対する切頭円錐形固定プラグのそのような回転運動は、切頭円錐形固定コアプラグの唯一の運動である。
【0016】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグは、単一の軸の回りの並進運動及び回転運動に限定される。より具体的には、単一の軸は、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグの共通長手方向軸である。
【0017】
或る特定の実施の形態において、コアプラグアセンブリは、フレームを備える。より具体的には、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグがフレーム上に搭載される。或る特定の実施の形態において、第1の位置では、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグは、第1の距離(A)だけ互いに離間しており、距離Aは、コアプラグ間に粘着ロールを受け入れるのに十分である。第2の位置では、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグは、距離Aよりも大きく、かつそれらの間に受け入れられる粘着ロールの長さよりも大きい第2の距離(B)だけ互いに離間する。コアプラグアセンブリは、フレーム内の切頭円錐形固定コアプラグに対する切頭円錐形可動コアプラグの並進運動によって、第1の距離Aと第2の距離Bとの間で移動される。
【0018】
或る特定の実施の形態において、フレームは引出しである。より具体的には、引出しは、一対の引出しスライドを備える。より具体的には、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグが引出し上に搭載される。更により具体的には、切頭円錐形可動コアプラグは、引出しの端部に搭載され、切頭円錐形固定コアプラグは、可動コアプラグが搭載される端部から最も遠い引出しの対向する端部に搭載される。そのような実施の形態において、切頭円錐形固定コアプラグに向かう、及び切頭円錐形固定コアプラグから離れる可動コアプラグの並進運動は、引出しスライドの内側部材及び外側部材のいかなる運動からも独立している。
【0019】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグのそれぞれは、それぞれの搭載ブロックに取り付けられる。
【0020】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグは、その搭載ブロックから離れるように付勢される。より具体的には、切頭円錐形可動コアプラグは、ばねによってその搭載ブロックから離れるように付勢される。したがって、可動コアプラグの並進運動は、使用時に可動コアプラグを固定コアプラグに向かって戻して粘着ロールをアセンブリの2つの対向するコアプラグ間の所定位置に保持するバネの付勢に抗する。
【0021】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグは、コアプラグ支持体によってその搭載ブロックに取り付けられ、コアプラグ支持体に沿ってその搭載ブロックに向かって、及びその搭載ブロックから離れるように並進運動するように構成される。より具体的には、切頭円錐形可動コアプラグは、コアプラグ支持体によってその搭載ブロックに取り付けられ、コアプラグ支持体に沿ったその搭載ブロックに向かう、及びその搭載ブロックから離れる並進運動、並びに共通長手方向軸の回りの回転運動に制限される。
【0022】
或る特定の実施の形態において、コアプラグ支持体は、切頭円錐形可動コアプラグがその搭載ブロックに向かって移動するにつれて、切頭円錐形可動コアプラグの開口を通過するように構成される。そのような実施の形態においては、可動コアプラグをコアプラグ支持体上に保持する保持手段(例えば、ナット等の締結具)があることが好ましい。
【0023】
或る特定の実施の形態において、コアプラグアセンブリは、引出し上に搭載されたラッチと、ラッチ位置と係合解除位置との間でラッチを移動させるように動作可能なアクチュエータとを備える。任意選択で、アクチュエータは円錐形のブロックであるか、又はアクチュエータはフランジ付きブロックである。
【0024】
或る特定の実施の形態において、アクチュエータは、可動コアプラグに接続される。
【0025】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグは、広い近位部分から狭い遠位部分まで延在する。アクチュエータは、可動コアプラグの近位部分に搭載することができる。したがって、或る特定の実施の形態においては、ラッチの移動は、固定コアプラグから離れる可動コアプラグの移動によって作動される。
【0026】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグのそれぞれは、約5度から60度、又は20度から60度、又は40度から50度の円錐角を有する。換言すれば、切頭円錐形可動コアプラグ又は切頭円錐形固定コアプラグの側壁と共通長手方向軸との間の角度は、これらの範囲のうちの1つの範囲内にある。1つの実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグのそれぞれは、約45度の円錐角を有する。
【0027】
コアプラグアセンブリのコアプラグの形状と、固定コアプラグに対する可動コアプラグの並進運動との組合せは、機械的により単純でより安価なコアプラグアセンブリを提供する。さらに、コアプラグの切頭円錐形状は、アセンブリフットプリントを最小化する。
【0028】
或る特定の実施の形態において、可動コアプラグは、中空の粘着ロールコアの端部に係合するように、例えば、中空の粘着ロールコアの端部に嵌合するように構成された把持要素を備える。任意選択で、把持要素は、円筒形表面を備えることができ、及び/又は例えばОリングを使用して変形可能な表面を備えることができる。有利には、把持要素は、粘着ロールを挿入する又は取り外すための隙間を依然として提供しながら、粘着ロールと可動コアプラグとの間の改善された係合を提供する。係合は、より確実な締まり嵌めを提供する、コアプラグとロールコアとの間のより大きな係合表面積又は増加した摩擦を提供することによって改善され得る。
【0029】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグは、広い近位部分から狭い遠位部分まで延在する。把持要素は、切頭円錐形可動コアプラグの近位部分に隣接する、例えば、隣り合う。
【0030】
別の実施の形態において、固定コアプラグは、中空の粘着ロールコアの端部に係合するように、例えば、中空の粘着ロールコアの端部に嵌合するように構成された把持要素を備える。任意選択で、把持要素は、円筒形表面を備えることができ、及び/又は例えばОリングを使用して変形可能な表面を備えることができる。有利には、把持要素は、粘着ロールを挿入する又は取り外すための隙間を依然として提供しながら、粘着ロールと固定コアプラグとの間の改善された係合を提供する。コアプラグとロールコアとの間のより大きな係合表面積及び/又は増加した摩擦は、より確実な締まり嵌めを提供する。
【0031】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形固定コアプラグは、広い近位部分から狭い遠位部分まで延在する。把持要素は、切頭円錐形固定コアプラグの近位部分に隣接する、例えば、隣り合う。
【0032】
本発明の代替的な態様においては、接触クリーニング装置の粘着ロール搭載装置のコアプラグアセンブリが提供され、アセンブリは、共通長手方向軸に沿って互いに離間し、それぞれが中空の粘着ロールコアの端部を受け入れるように構成及び配置された円筒形可動コアプラグ及び円筒形固定コアプラグを備え、可動コアプラグは、可動コアプラグを固定コアプラグに向かって及び固定コアプラグから離れるように移動させてコアプラグ間の間隔を増大させるように動作可能なキャリッジに搭載され、可動コアプラグは、固定コアプラグに対して並進運動するように構成される。
【0033】
或る特定の実施の形態において、各コアプラグの位置は、共通長手方向軸に対して実質的に固定の角度にある。
【0034】
或る特定の実施の形態において、可動コアプラグは、共通長手方向軸に沿って並進可能であり、共通長手方向軸の回りに回転可能である。より具体的には、可動コアプラグの運動は、共通長手方向軸の回りの並進及び回転のみに限定される。換言すれば、共通長手方向軸に対する可動プラグのそのような並進運動及び回転運動は、可動コアプラグの唯一の運動である。
【0035】
或る特定の実施の形態において、固定コアプラグは、共通長手方向軸の回りに回転可能である。より具体的には、固定コアプラグの運動は、共通長手方向軸の回りの回転のみに限定される。換言すれば、共通長手方向軸に対する固定プラグのそのような回転運動は、固定コアプラグの唯一の運動である。
【0036】
或る特定の実施の形態において、可動コアプラグは、単一の軸の回りの並進運動及び回転運動に限定される。より具体的には、単一の軸は、可動コアプラグ及び固定コアプラグの共通長手方向軸である。
【0037】
或る特定の実施の形態において、コアプラグアセンブリは、フレームを備える。より具体的には、可動コアプラグ及び固定コアプラグは、フレーム上に搭載される。或る特定の実施の形態において、第1の位置では、可動コアプラグ及び固定コアプラグは、第1の距離(A)だけ互いに離間しており、距離Aは、コアプラグ間に粘着ロールを受け入れるのに十分である。第2の位置では、可動コアプラグ及び固定コアプラグは、距離Aよりも大きく、かつそれらの間に受け入れられる粘着ロールの長さよりも大きい第2の距離(B)だけ互いに離間する。コアプラグアセンブリは、フレーム内の固定コアプラグに対する可動コアプラグの並進運動によって、第1の距離Aと第2の距離Bとの間で移動される。
【0038】
或る特定の実施の形態において、フレームは引出しである。より具体的には、引出しは、一対の引出しスライドを備える。より具体的には、可動コアプラグ及び固定コアプラグが引出し上に搭載される。更により具体的には、可動コアプラグを有するキャリッジは、引出しの第1の端部に移動可能に搭載され、固定コアプラグは、可動コアプラグが搭載される端部から最も遠い引出しの対向する端部に搭載される。そのような実施の形態において、固定コアプラグに向かう、及び固定コアプラグから離れる、可動コアプラグを保持するキャリッジの並進運動は、引出しスライドの内側部材及び外側部材のいかなる運動からも独立している。
【0039】
或る特定の実施の形態において、可動コアプラグ及び固定コアプラグのそれぞれは、それぞれの搭載ブロックに取り付けられる。
【0040】
或る特定の実施の形態において、可動コアプラグは、搭載ブロックによってキャリッジに取り付けられる。
【0041】
或る特定の実施の形態において、アセンブリは、可動コアプラグの搭載ブロックとフレーム端プレートとの間に折畳み可能フレームを備える。このようにして、可動コアプラグの搭載ブロックを保持するキャリッジは、折畳み可能フレームを第1の収納位置と第2の伸長位置との間で折り畳むこと及び伸長させることによって、フレーム端プレートに向かって、及びフレーム端プレートから離れるように並進運動させるように構成及び配置される。
【0042】
或る特定の実施の形態において、折畳み可能フレームは、折畳み可能フレームを第2の位置から第1の位置に移動させることにより、キャリッジ及びキャリッジに搭載されたコアプラグがフレーム端プレートに向かって並進するように、搭載ブロック及びフレーム端プレートに取り付けられる。このようにして、粘着ロールコアをコアプラグアセンブリに挿入するための空間が形成される。
【0043】
或る特定の実施の形態において、粘着ロールが所定位置にある状態で、折畳み可能フレームを第1の収納位置と第2の伸長位置との間で移動させることにより、可動コアプラグが粘着ロールコアに向かって並進し、粘着ロールコアと係合する。
【0044】
本発明の更なる態様によれば、粘着ロール搭載装置が提供され、粘着ロール搭載装置は、ハウジングと、ハウジング内に受け入れ可能であり、ハウジングの内外に移動可能である引出しとを備え、引出しは本発明の態様によるコアプラグアセンブリを備える。
【0045】
或る特定の実施の形態において、コアプラグアセンブリは、共通長手方向軸に沿って互いに離間し、それぞれが中空の粘着ロールコアの端部を受け入れるように構成及び配置された切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグを備え、切頭円錐形可動コアプラグは、切頭円錐形固定コアプラグに向かって、及び切頭円錐形固定コアプラグから離れるように並進運動して、コアプラグ間の間隔を増加させるように構成される。
【0046】
或る特定の実施の形態において、各コアプラグの位置は、共通長手方向軸に対して実質的に固定の角度にある。
【0047】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグは、共通長手方向軸に沿って並進可能であり、共通長手方向軸の回りに回転可能である。より具体的には、切頭円錐形可動コアプラグの運動は、共通長手方向軸の回りの並進及び回転のみに限定される。換言すれば、共通長手方向軸に対する切頭円錐形可動プラグのそのような並進運動及び回転運動は、切頭円錐形可動コアプラグの唯一の運動である。
【0048】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形固定コアプラグは、共通長手方向軸の回りに回転可能である。より具体的には、切頭円錐形固定コアプラグの運動は、共通長手方向軸の回りの回転のみに限定される。換言すれば、共通長手方向軸に対する切頭円錐形固定プラグのそのような回転運動は、切頭円錐形固定コアプラグの唯一の運動である。
【0049】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグは、単一の軸の回りの並進運動及び回転運動に限定される。より具体的には、単一の軸は、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグの共通長手方向軸である。
【0050】
或る特定の実施の形態において、コアプラグアセンブリは、フレームを備える。より具体的には、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグがフレーム上に搭載される。或る特定の実施の形態において、第1の位置では、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグは、第1の距離(A)だけ互いに離間しており、距離Aは、コアプラグ間に粘着ロールを受け入れるのに十分である。第2の位置では、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグは、距離Aよりも大きく、かつそれらの間に受け入れられる粘着ロールの長さよりも大きい第2の距離(B)だけ互いに離間する。コアプラグアセンブリは、フレーム内の切頭円錐形固定コアプラグに対する切頭円錐形可動コアプラグの並進運動によって、第1の距離Aと第2の距離Bとの間で移動される。
【0051】
或る特定の実施の形態において、フレームは引出しである。より具体的には、引出しは、一対の引出しスライドを備える。或る特定の実施の形態において、各引出しスライドは、少なくとも2つの部材、すなわち外側部材及び内側部材を備え、外側部材はハウジングに取付け可能であり、内側部材は、引出しスライドを完全に伸長させるように、それらの長手方向軸と平行な方向に外側部材から伸長可能である。
【0052】
或る特定の実施の形態において、各引出しスライドは、3つの部材、すなわち、固定部材、外側部材、及び内側部材を備え、固定部材はハウジングに取付け可能であり、外側部材は固定部材に沿って延在可能であり、内側部材は外側部材から伸長可能である。より具体的には、外側部材及び内側部材は、固定部材の長手方向軸と平行な方向に入れ子式の態様で(in a telescopic manner)伸長可能である。
【0053】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグは、引出し上に搭載される。更により具体的には、切頭円錐形可動コアプラグは、引出しの第1の端部に搭載され、切頭円錐形固定コアプラグは、可動コアプラグが搭載される端部から最も遠い引出しの対向する端部に搭載される。そのような実施の形態において、切頭円錐形固定コアプラグに向かう、及び切頭円錐形固定コアプラグから離れる可動コアプラグの並進運動は、引出しスライドの内側部材及び外側部材のいかなる運動からも独立している。
【0054】
或る特定の実施の形態において、引出しスライドは、引出しがハウジングの内外に摺動することを可能にするように、ハウジングにそれぞれ搭載可能である。
【0055】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグ及び切頭円錐形固定コアプラグのそれぞれは、それぞれの搭載ブロックに取り付けられる。
【0056】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグは、その搭載ブロックから離れるように付勢される。より具体的には、切頭円錐形可動コアプラグは、ばねによってその搭載ブロックから離れるように付勢される。したがって、可動コアプラグの並進運動は、使用時に可動コアプラグを固定コアプラグに向かって戻して粘着ロールをアセンブリの2つの対向するコアプラグ間の所定位置に保持するバネの付勢に抗する。
【0057】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグは、コアプラグ支持体によってその搭載ブロックに取り付けられ、コアプラグ支持体に沿ってその搭載ブロックに向かって、及びその搭載ブロックから離れるように並進運動するように構成される。より具体的には、切頭円錐形可動コアプラグは、コアプラグ支持体によってその搭載ブロックに取り付けられ、コアプラグ支持体に沿ったその搭載ブロックに向かう、及びその搭載ブロックから離れる並進運動、並びに共通長手方向軸の回りの回転運動に制限される。
【0058】
或る特定の実施の形態において、コアプラグ支持体は、切頭円錐形可動コアプラグがその搭載ブロックに向かって移動するにつれて、切頭円錐形可動コアプラグの開口を通過するように構成される。そのような実施の形態においては、可動コアプラグをコアプラグ支持体上に保持する保持手段(例えば、ナット等の締結具)があることが好ましい。
【0059】
コアプラグアセンブリのコアプラグの形状と、固定コアプラグに対する可動コアプラグの並進運動との組合せは、機械的により単純でより安価なコアプラグアセンブリを提供する。
【0060】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形コアプラグのうちの一方は、フレーム内の所定位置に固定される。
【0061】
或る特定の実施の形態において、対向する切頭円錐形コアプラグのうちの他方は、フレーム内の固定コアプラグから離れるように移動可能である。このようにして、可動コアプラグは、粘着ロールを受け入れるために固定コアプラグから離れるように移動させることができる。
【0062】
或る特定の実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグは、切頭円錐形固定コアプラグに対する3つの位置、すなわち、静止位置、付勢位置、及び動作位置を有する。静止位置は、切頭円錐形固定コアプラグに最も近く、付勢位置は、切頭円錐形固定コアプラグから最も遠く、動作位置は、静止位置と付勢位置との中間にある。静止位置では、可動コアプラグと固定コアプラグとの間に粘着ロールはない。付勢位置では、可動コアプラグと固定コアプラグとの間の距離は、受け入れられる粘着ロールの長さよりも大きく、動作位置では、可動コアプラグ及び固定コアプラグは、それぞれ、粘着ロールコアのそれぞれの中空の端部内に位置するとともに、回転軸の並進一切なしに粘着ロールをその長手方向軸の回りに回転させることができる距離だけ離間する。
【0063】
或る特定の実施の形態において、可動コアプラグは、引出しが完全に伸長し、引出しの内側部材が外側部材から出て固定部材から離れるように摺動するにつれて、可動コアプラグが引出しとともに移動するように、引出しの端部に搭載される。
【0064】
或る特定の実施の形態において、装置は、対向するコアプラグ間に保持された粘着ロールを備える。そのような実施の形態において、切頭円錐形可動コアプラグに対する粘着ロールの作用は、切頭円錐形可動コアプラグをその動作位置に保持する。粘着ロールが装置から取り外されると、可動コアプラグはその静止位置に移動する。
【0065】
本発明の更に別の態様によれば、接触クリーニング装置が提供され、接触クリーニング装置は、本発明の態様による粘着ロール搭載装置と、接触クリーニングローラ搭載装置であって、ハウジングと、ハウジング内に受け入れ可能であり、ハウジングの内外に移動可能である引出しとを備える接触クリーニングローラ搭載装置とを備え、引出しは、接触クリーニングローラを受け入れて保持するように構成されたロール搭載システムを備え、粘着ロール搭載装置及び接触クリーニングローラ搭載装置は、共に、クリーニングされる基板に接触するように構成及び位置付けされた接触クリーニングローラと、接触クリーニングローラからデブリを除去するように構成及び位置付けされた粘着ロールとを提供する。
【0066】
本出願の範囲内で、前述の段落、特許請求の範囲、及び/又は以下の説明及び図面に記載された様々な態様、実施形態、例、及び代替例、特にそれらの個々の特徴は、独立して、又は任意の組合せで採用され得ることが明示的に意図される。すなわち、全ての実施形態及び/又は任意の実施形態の特徴は、そのような特徴が不適合でない限り、任意の方法及び/又は組合せで組み合わせることができる。出願人は、任意の最初に提出された請求項を変更する権利、又はそれに応じて任意の新たな請求項を提出する権利を留保し、この権利には、任意の最初に提出された請求項を、任意の他の請求項の任意の特徴に従属するように、及び/又は任意の他の請求項の任意の特徴を組み込むように、最初にそのような様式で請求されていなかったとしても補正する権利を含む。
【0067】
図面の簡単な説明
以下、本発明の1つ以上の実施形態を、添付の図面を参照して、単なる例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【
図1】従来技術による可動コアプラグを示す斜視図である。
【
図2】可動コアプラグがその静止位置にある、本発明の第1の態様によるコアプラグアセンブリを備える粘着ロール搭載装置を示す側面図である。
【
図3】粘着ロールがコアプラグアセンブリ内に受け入れられ、可動コアプラグが動作位置にある、本発明によるコアプラグアセンブリを備える粘着ロール搭載装置を示す側面図である。
【
図4】
図2の装置の可動コアプラグを示す拡大図である。
【
図5】静止位置にある、
図2の装置の円A内の可動コアプラグを示す拡大図である。
【
図6】付勢位置にある、
図3の装置の円B内の可動コアプラグを示す拡大図である。
【
図7】(a)静止位置、(b)付勢位置、及び、(c)動作位置にある、粘着ロール搭載装置内への粘着ロールの組付け時の本発明による可動コアプラグを示す拡大図である。
【
図8】
図2の粘着ロール搭載装置を備える引出しが開位置にある、接触クリーニング装置を示す斜視図である。
【
図9】可動コアプラグが後退位置にある、本発明の第2の態様による可動コアプラグを備える粘着ロール搭載装置を示す側面図である。
【
図10】粘着ロールがコアプラグアセンブリ内に受け入れられ、可動コアプラグが伸長位置にある、
図9の可動コアプラグを備える粘着ロール搭載装置を示す側面図である。
【
図11】動作位置にある、本発明による可動コアプラグの別の例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
詳細な説明
図2及び
図3は、引出し102内の本発明の第1の態様による粘着ロール搭載装置100を示す。引出し102は、接触クリーニングシステム(200、
図8参照)のハウジング(202、
図8参照)内に搭載することができる。引出し102は、一対の対向する引出しスライド104を備え、引出しスライド104に沿って、引出し102を、ハウジング202内へ閉位置まで後退させること、及びハウジング202から開位置まで伸長させることができる。
【0070】
図2に示されているように、ロール搭載装置100は、共通長手方向軸199に沿って互いに離間した固定コアプラグ106及び可動コアプラグ108を備える。固定コアプラグ106及び可動コアプラグ108は、それぞれ、搭載ブロック112及び114によって引出し102に搭載される。固定コアプラグ106は、引出し102がハウジング202に搭載されて開位置にあるときにハウジング202に最も近い、引出し102の第1の端部に搭載される。固定コアプラグ106は、引出し102に対して固定位置に留まる。可動コアプラグ108は、引出し102の第1の端部とは反対側の第2の端部に搭載される。可動コアプラグ108は、引出し102内で固定コアプラグ106から離れる直線方向に移動可能である。したがって、可動コアプラグ108は、粘着ロール(210、
図3参照)を受け入れるために、固定コアプラグ106から離れるように移動することができる。
【0071】
可動コアプラグ108は、固定コアプラグ106に向かって、及び固定コアプラグ106から離れるように、並進の態様で移動可能である。換言すれば、可動コアプラグ108は、共通長手方向軸199に沿って直線方向に移動することができる。可動コアプラグ108及び固定コアプラグ106は、いずれも共通長手方向軸199の回りに回転可能である。固定コアプラグ及び可動コアプラグのこの回転運動により、それらの間に受け入れられた粘着ロールが使用時に回転することが可能になる。可動コアプラグ108及び固定コアプラグ106は、引出し102に対して固定の角度を有し、他のいずれの方向にも枢動可能又は運動可能ではない。固定コアプラグ106及び可動コアプラグ108の固定の角度は、固定コアプラグ106及び可動コアプラグ108の製造中に機械公差を受けることがあり、したがって、固定の角度は実質的に固定の角度である。換言すれば、可動コアプラグ108の運動は、共通長手方向軸199の回りの並進及び回転のみに制限され、固定コアプラグ106の運動は、共通長手方向軸199の回りの回転のみに制限される。
【0072】
固定コアプラグ106及び可動コアプラグ108は、それぞれ、切頭円錐形状を有する。固定コアプラグ106及び可動コアプラグ108の狭い端部は、対向する固定コアプラグ106又は可動コアプラグ108に面する。これにより、固定コアプラグ106及び可動コアプラグ108のそれぞれの端部を中空の粘着ロールコア内に受け入れさせることができる。したがって、粘着ロール(図示せず)を固定コアプラグ106と可動コアプラグ108との間に搭載することができる。
図3は、粘着ロール210が固定コアプラグ106と可動コアプラグ108との間に搭載された状態を示す。
【0073】
図2に示されているように、ラッチ110が、引出し102の第2の端部に枢動可能に搭載される。ラッチ110は、ピンによって、又はラッチが回りに枢動することができる支点を提供する別の手段によって引出し102に搭載される。
【0074】
可動コアプラグ108は、可動コアプラグ108の切頭円錐形部分に固定して接続され、それとともに運動可能なアクチュエータ117を備える。アクチュエータ117は円錐形のブロックである。
【0075】
アクチュエータ117の表面は、ラッチ110と接触するように運動可能である。アクチュエータは、ラッチ110を押圧して、ラッチ位置と係合解除位置との間で枢動するようにラッチ110を作動させることができる。
図4に示されているように、可動コアプラグ108は、約5度から60度の円錐角θを有する。同様に、固定コアプラグ106は、約5度から60度の円錐角θを有する。すなわち、可動コアプラグ108又は固定コアプラグ106の側壁と共通長手方向軸199との間の角度は、約5度から60度である。可動コアプラグ108及び固定コアプラグ106の切頭円錐形状は、アセンブリフットプリントを最小化する。1つの例において、固定コアプラグ及び可動コアプラグの円錐角θは、45度である。円錐角は、固定コアプラグ106と可動コアプラグ108との間の距離に応じたものであり得る。例えば、粘着ロール210のより大きな挿入角を可能にするために、固定コアプラグ106と可動コアプラグ108との間の距離が短い場合には、高い円錐角が選択され、固定コアプラグ106と可動コアプラグ108との間の距離が長い場合には、より低い円錐角が選択される。
【0076】
図5及び
図6に示されているように、可動コアプラグ108は、コアプラグ支持体116及びばね118によってその搭載ブロック114に搭載される。コアプラグ支持体116は、可動コアプラグ108がその搭載ブロック114に向かって移動するにつれて可動コアプラグ108の開口を通過する細長い円筒形の部材である。コアプラグ支持体116が可動コアプラグ108の開口を通って摺動することにより、可動コアプラグがその搭載ブロック114に向かって、及び搭載ブロック114から離れるように並進運動することが可能になる。可動コアプラグ108をコアプラグ支持体116上に保持する保持手段が設けられる。保持手段は、締結具、例えばナットとすることができる。
【0077】
可動コアプラグ108は、ばね118によってその搭載ブロック114から離れるように付勢される。したがって、可動コアプラグ108の並進運動は、ばね118の付勢に抗する。使用中、ばね118は、可動コアプラグ108を固定コアプラグ(106、
図2及び
図3参照)に向かって戻して、粘着ロール210を可動コアプラグ108と固定コアプラグ106との間の所定位置に保持する。
【0078】
図7(a)から
図7(c)に示されているように、可動コアプラグ108は、固定コアプラグ106に対して、静止位置(
図7(a)参照)、付勢位置(
図7(b)参照)、及び動作位置(
図7(c)参照)の3つの位置を有する。可動コアプラグ108は、ばね118によって静止位置に向かって付勢される。
【0079】
静止位置では、
図2、
図5、及び
図7(a)に示されているように、可動コアプラグ108は固定コアプラグ106に最も近い。可動コアプラグ108と固定コアプラグ106との間には粘着ロールはない。付勢位置では、
図7(b)に示されているように、可動コアプラグ108は、固定コアプラグ106から最も遠い。可動コアプラグ108と固定コアプラグ106との間の距離は、粘着ロール210の長さよりも大きく、粘着ロール210を固定コアプラグ106と可動コアプラグ108との間に位置決めするか、又は固定コアプラグ106と可動コアプラグ108との間から取り外すことを可能にする。動作位置では、
図3、
図6、及び
図7(c)に示されているように、可動コアプラグ108は、静止位置と付勢位置との中間にある。可動コアプラグ108及び固定コアプラグ106は、それぞれ、粘着ロールコアのそれぞれの中空の端部内に位置し、粘着ロール210がその長手方向軸の回りを回転軸の並進一切なしに回転することを可能にする距離だけ離間する。
【0080】
固定コアプラグ106及び可動コアプラグ108は、粘着ロールへの結合を改善するための把持要素107、109を備える。把持要素107、109は、変形可能な表面を備える。
図2及び
図5に示されている例においては、変形可能な表面はОリングである。
【0081】
図8は、ハウジング202を備える接触クリーニング装置200を示す。粘着ロール搭載装置100を備える引出し102は、引出しスライド104に沿ってハウジング202の内外に摺動可能である。各引出しスライド104は、外側部材105a、内側部材105b、及び固定部材(図示せず)を備える。外側部材105a、内側部材105b、及び固定部材は、入れ子式の態様で伸長可能である。1つの例において、固定部材は、ハウジング202の内面に搭載される。外側部材105aは、固定部材に沿って伸長可能であり、内側部材105bは、引出しスライド104を完全に伸長させるために、外側部材105a及び内側部材105bのそれぞれの長手方向軸と平行な方向に外側部材105aから伸長可能である。別の例によれば、引出しスライド104は、ハウジング202に搭載された外側部材と、外側部材から伸長可能な内側部材との2つの部材のみを備えてもよい。
【0082】
接触クリーニングローラ220がハウジング202内に搭載される。粘着ロール210が粘着ロール搭載装置100内に搭載される。粘着ロール210を収容する粘着ロール搭載装置100は、粘着ロール210が接触クリーニングローラ220と位置合わせされて位置決めされ得るように、ハウジング202内に摺動可能であり、ハウジング202内に完全に受け入れ可能である。接触クリーニング装置200の使用中、粘着ロール210は、粘着ロールの表面が接触クリーニングローラ220の表面と接触するように位置決めされる。
【0083】
図2から
図8を参照して、接触クリーニング装置200内への粘着ロール210の組付けについて説明する。粘着ロール210の端部は、可動コアプラグ108に対して配置される。粘着ロール210を使用して、可動コアプラグ108を(
図7(a)に示すような)静止位置から(
図7(b)に示すような)付勢位置に移動させることができる。代替的に、操作者は、可動コアプラグ108との直接接触によって、若しくはレバー(図示せず)を使用することによって、可動コアプラグ108を移動させてもよく、又は、可動コアプラグ108の移動は、自動化されてもよい。これにより、粘着ロール210の対向する端部が粘着ロールコア内に固定コアプラグ106を受け入れることができるように、粘着ロール210を可動コアプラグ108と固定コアプラグ106との間に位置決めすることができる。次いで、可動コアプラグ108を(
図7(c)に示すような)動作位置に移動させて、粘着ロール210を所定位置に保持する。次いで、粘着ロール210は、(
図3に示すような)可動コアプラグ108と固定コアプラグ106との間に保持され、可動コアプラグ108は動作位置に留まる。次いで、引出し102は、ハウジング202内に完全に受け入れられるように閉位置に摺動される。引出し102が閉位置にある状態で、粘着ロール210は接触クリーニングローラ220に接触し、接触クリーニングシステム200を動作させることができる。
【0084】
接触クリーニング装置200の使用中、基板が、基板の表面に沿って回転して基板からデブリを除去する接触クリーニングローラ220上を通過する。粘着ロール210は、接触クリーニングローラ220の回転によって回転し、接触クリーニングローラ220からデブリを収集する。接触クリーニング装置200の動作中、粘着ロール210に粘着層を追加するか、又は粘着ロール210から粘着層を取り除くことによって、粘着ロール210の外面を補充することができる。
【0085】
粘着ロール210が使用可能でなくなった場合、操作者は、引出し102を開き、可動コアプラグ108を付勢位置に移動させて、使用済みの粘着ロール210を取り外す。次いで、可動コアプラグ108が解除され、ばね付勢によって静止位置に戻る。次いで、上述したように、可動コアプラグ108と固定コアプラグ106との間で新品の粘着ロール210と交換することができる。
【0086】
図9及び
図10は、引出し302内の本発明の第2の態様による粘着ロール搭載装置300を示す。
図8に示されている実施形態と同様に、引出し302は、接触クリーニングシステムのハウジング内に搭載することができる。引出し302は、一対の対向する引出しスライド304を備え、引出しスライド304に沿って、引出しは、ハウジング内へ閉位置まで後退させること、及びハウジングから開位置まで伸長させることができる。
【0087】
ロール搭載装置300は、共通長手方向軸に沿って互いに離間した固定コアプラグ(図示せず)及び可動コアプラグ308を備える。固定コアプラグは、搭載ブロック(図示せず)によって引出し302に搭載され、可動コアプラグ308は、搭載ブロック314によって引出し302に搭載される。固定コアプラグは、引出しがハウジングに搭載されて開位置にあるときに、ハウジングに最も近い引出し302の第1の端部に搭載される。固定コアプラグは、引出しに対して固定位置に留まる。可動コアプラグ308は、引出し302の第1の端部とは反対側の第2の端部に搭載される。可動コアプラグ308は、引出し内の固定コアプラグから離れる直線方向に移動可能である。したがって、可動コアプラグ308は、粘着ロール210を受け入れるために、固定コアプラグから離れるように移動することができる。
【0088】
可動コアプラグ308は、固定コアプラグに向かって、及び固定コアプラグから離れるように、並進の態様でのみ移動することができる。換言すれば、可動コアプラグ308は、共通長手方向軸に沿って直線方向にのみ移動することができる。可動コアプラグ308及び固定コアプラグは、いずれも引出し302に対して固定の角度を有し、枢動可能ではない。
【0089】
固定コアプラグ及び可動コアプラグ308は、任意の好適な形状、例えば、円錐形状、切頭円錐形状、又は円筒形状を有することができる。
図9に示されているロール搭載装置は、円筒形状の可動コアプラグ308を有する。
【0090】
可動コアプラグ308は、搭載ブロック314を介してキャリッジ310に搭載される。キャリッジ310は、可動コアプラグ308を直線的に搬送するように、引出し302に摺動可能に搭載される。より具体的には、キャリッジ310は、引出しスライド304のうちの少なくとも一方の上に、又は引出し302に固定して搭載されたレール(図示せず)の上に摺動可能に搭載することができる。
【0091】
可動コアプラグ308の搭載ブロック314と引出し302の端プレート303との間には、折畳み可能フレーム316が設けられる。可動コアプラグ308の搭載ブロック314を保持するキャリッジ310は、(
図9に示されるような)第1の収納位置と(
図10に示されるような)第2の伸長位置との間で折畳み可能フレーム316を折り畳むこと及び伸長させることによって、フレーム端プレート303に向かう、及びフレーム端プレート303から離れる並進運動を可能にするように摺動可能である。
【0092】
折畳み可能フレーム316は、引出しの端プレート303に枢動可能に搭載された第1の部材318を備える。第1の部材318は、第1のアームと第2のアームとを有するL字状の部材である。第1の部材318は、第1のアームと第2のアームとの間の枢動点において端プレート303に枢動可能に搭載される。折畳み可能フレーム316はまた、第1の端部で第1の部材318の第2のアームの端部に枢動可能に搭載され、第2の端部で可動コアプラグ308の搭載ブロック314に枢動可能に搭載された第2の部材320を備える。
【0093】
図9に示されているように、折畳み可能フレーム316の第1の収納位置では、第2の部材320は、第1の部材318の第2のアームに対して或る角度にあり、すなわち、折り畳まれており、端プレート303と搭載ブロック314との間の距離を減少させる。
図10に示されているように、第2の伸長位置では、第2の部材320は、第1の部材318の第2のアームと同一線上にあり、端プレート303と搭載ブロック314との間の距離を増加させる。
【0094】
第1の部材318の第1のアームの端部は、ストッパ322を備えることができる。ストッパ322は、第1の位置で可動コアプラグ308の搭載ブロック314に接触する。ストッパ322は、粘着ロール210の組付け及び組付け解除中に可動コアプラグ308の損傷を防止するように、エラストマ又はゴム材料から作製することができる。
【0095】
粘着ロールをロール搭載装置300内に組み付けるために、折畳み可能フレーム316は、最初に第2の位置から第1の位置に移動され、キャリッジ310及びそれに搭載された可動コアプラグ308をフレーム端プレート303に向かって並進させる。これにより、可動コアプラグ308と固定コアプラグとの間に粘着ロール210を搭載するための空間が形成される。粘着ロール210は、可動コアプラグ308と固定コアプラグとの間に配置される。次いで、折畳み可能フレーム316を第1の位置から第2の位置に戻すように移動させて、可動コアプラグ308を粘着ロール210に向かって並進させる。可動コアプラグ308及び固定コアプラグは、粘着ロールコア内に受け入れられ、粘着ロール210を組付け位置に保持する。
【0096】
図11に示されているように、動作位置にある、本発明による可動コアプラグ508の別の例が示されている。特徴が
図2から
図8の例と同じである場合、参照番号も同じままであるが、最初の数字として「5」を有する。
【0097】
図2から
図8に示されている実施形態と同様に、ラッチ510が、引出しの第2の端部に枢動可能に搭載される。ラッチ510は、ピンによって、又はラッチが回りを枢動することができる支点を提供する別の手段によって引出し上に搭載される。
【0098】
可動コアプラグ508は、可動コアプラグ508の切頭円錐形部分に固定して接続され、それとともに運動可能なアクチュエータ517を備える。
【0099】
アクチュエータ517は、フランジ付きブロックである。アクチュエータ517は、使用者が手でばね荷重セクションを引き戻し、可動コアプラグ508を搭載ブロック514に向かって移動させて、粘着ロール210の交換を補助することを可能にする。
【0100】
可動コアプラグ508は、把持要素509を備える。把持要素509は、円筒形表面である。円筒形表面の円周は、粘着ロールコアとの締まり嵌めを提供するように構成される。任意選択で、固定コアプラグ(図示せず)も、対応する把持要素を備える。
【0101】
可動コアプラグは、停止要素519を備える。停止要素519は、粘着ロールコアに当接し、粘着ロールが装填位置にあるときに粘着ロールの軸方向移動を制限するように構成される。
【0102】
本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書、及び図面をいずれも含む)に開示された特徴の全て、及び/又はそのように開示された任意の方法又はプロセスのステップの全ては、そのような特徴及び/又はステップの少なくともいくつかが相互に排他的である組合せを除いて、任意の組合せで組み合わせることができる。
【0103】
本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書、及び図面をいずれも含む)に開示された各特徴は、明示的に別段の定めをした場合を除き、同じ、同等の、又は同様の目的を果たす代替の特徴によって置き換えることができる。したがって、明示的に別段の定めをした場合を除き、開示される各特徴は、一般的な一連の同等又は類似の特徴の一例にすぎない。
【0104】
本発明は、任意の前述の実施形態の詳細に限定されない。本発明は、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書、及び図面をいずれも含む)に開示された特徴の任意の新規な1つ、又は任意の新規な組合せ、或いはそのように開示された任意の方法又はプロセスのステップの任意の新規な1つ、又は任意の新規な組合せに及ぶ。特許請求の範囲は、単に前述の実施形態を網羅するものと解釈されるべきではなく、特許請求の範囲内に入る任意の実施形態も網羅するものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0105】
部品のリスト
粘着ロール搭載装置100
引出し/フレーム102
引出しスライド104
外側部材105a
内側部材105b
固定コアプラグ106
可動コアプラグ108
共通長手方向軸199
搭載ブロック112、114
コアプラグ支持体116
ばね118
接触クリーニング装置200
ハウジング202
粘着ロール210
接触クリーニングローラ220
粘着ロール搭載装置300
引出し/フレーム302
端プレート303
引出しスライド304
可動コアプラグ308
キャリッジ310
搭載ブロック314
折畳み可能フレーム316
第1の部材318
第2の部材320
ストッパ322
可動コアプラグ508
把持要素509
ラッチ510
搭載ブロック514
コアプラグ支持体516
アクチュエータ517
ばね518
停止要素519
共通長手方向軸599