(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163115
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】移動印刷物の撮像のための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04N 23/60 20230101AFI20241114BHJP
H04N 23/90 20230101ALI20241114BHJP
H04N 23/56 20230101ALI20241114BHJP
H04N 23/61 20230101ALI20241114BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20241114BHJP
【FI】
H04N23/60 100
H04N23/90
H04N23/56
H04N23/61
G06Q50/04
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024123681
(22)【出願日】2024-07-30
(62)【分割の表示】P 2022577337の分割
【原出願日】2021-06-16
(31)【優先権主張番号】63/040,898
(32)【優先日】2020-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516257453
【氏名又は名称】シス-テック ソリューションズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】クラーク,リー,エム.
(57)【要約】
【課題】印刷物の生産中に画像を撮影する。
【解決手段】印刷物の生産中に画像を撮影するためのシステムは、重畳視界を有する隣接対のカメラを有するアレイで配置された複数のカメラを含む光学デバイスを含む。撮像コントローラデバイスは、印刷物上のコンテンツのレイアウトを判断し、そしてこのレイアウトに基づき光学システム構成プロファイル決定する。光学システム構成プロファイルを決定することは、印刷物上の関心領域の画像を撮影するための1つ又は複数のカメラを選択すること及び選択された1つ又は複数のカメラをトリガするためのトリガ間隔を決定することを含む。撮像コントローラデバイスは、印刷物の生産中に印刷物が1つ又は複数のカメラの視界内に入ると印刷物上の関心領域の画像を撮影するためのトリガ間隔に基づいて決定された時刻に、選択されたカメラをトリガする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷物の生産中に画像を撮影するためのシステムであって、前記システムは、
アレイ状に配置された複数のカメラを含む光学デバイスであって、前記アレイ内の隣接するカメラの複数の組は重畳視野を有する、光学デバイスと、
撮像コントローラデバイスと、を含み、
前記撮像コントローラデバイスは、
前記印刷物上のコンテンツのレイアウトを判断し、
前記印刷物上のコンテンツの前記レイアウトに基づき光学システム構成プロファイルを決定するように構成され、
前記光学システム構成プロファイルを決定することは、i)前記印刷物上の1つ又は複数の関心領域の画像を撮影するための1つ又は複数のカメラを前記複数のカメラの中から選択することであって、前記1つ又は複数のカメラは、前記1つ又は複数の関心領域の各関心領域が全体として前記1つ又は複数のカメラのうちの特定のカメラの視界内に入るように選択される、選択すること、及びii)前記選択された1つ又は複数のカメラをトリガするためのトリガ間隔を決定すること、を含み、
前記印刷物が前記印刷物の生産中に前記1つ又は複数のカメラの視界内に入ると前記印刷物上の前記1つ又は複数の関心領域の画像を撮影するために前記トリガ間隔に基づいて決定された時刻に前記選択された1つ又は複数のカメラをトリガするように構成される、システム。
【請求項2】
前記撮像コントローラデバイスは、ユーザ入力に基づき前記印刷物上のコンテンツの前記レイアウトを判断するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記撮像コントローラデバイスは、前記印刷物の1つ又は複数のサンプル画像を処理することに基づき前記印刷物上のコンテンツの前記レイアウトを判断するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記複数のカメラは、重畳視界を有するカメラの線形アレイ状に配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記光学デバイスは、1つ又は複数の発光デバイスをさらに含み、
前記撮像コントローラデバイスはさらに、前記画像の撮影中に光の閃光を生成するために、前記1つ又は複数の発光デバイスを、前記判断されたトリガ間隔でトリガするように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記光学デバイスは、前記光学デバイスの高さ寸法を低減するために前記複数のカメラの光路を曲げるように構成された反射面をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記撮像コントローラデバイスはさらに、
センサにより生成されるセンサ信号であって前記印刷物の生産中に前記印刷物上の基準点を指示するセンサ信号を受信し、
エンコーダにより生成されるエンコーダ信号であって前記印刷物の生産中に前記印刷物の動きを追跡するエンコーダ信号を受信し、
前記選択された1つ又は複数のカメラを、さらに、前記センサ信号及び前記動き信号を使用することにより決定された時刻にトリガするように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記撮像コントローラデバイスは、前記撮影された画像を処理するように構成された1つ又は複数のプロセッサを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記1つ又は複数のプロセッサは、前記印刷物の生産における品質管理のための欠陥を検出するために前記撮影された画像を処理するように構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記印刷物上の前記1つ又は複数の関心領域は、印刷されたマークを含み、
前記1つ又は複数のプロセッサは前記印刷されたマークによる電子署名を生成するために前記撮影された画像を処理するように構成され、
前記電子署名は前記印刷されたマークを認証するために使用される、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記撮像コントローラデバイスはさらに、i)前記撮影された画像、及びii)前記撮影された画像に基づき生成された電子署名、の一方又は両方をネットワーク上にサーバデバイスへと送信するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記撮像コントローラデバイスはさらに、前記印刷物の生産中に使用するために前記光学システム構成プロファイルをメモリ内に格納するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記撮像コントローラデバイスはさらに、
前記メモリ内に格納された複数の光学システム構成プロファイルの中から前記光学システム構成プロファイルを選択し、
前記光学システム構成プロファイルを選択することに応答して、前記印刷物の生産中の使用のために前記メモリから前記光学システム構成プロファイルを取り出すように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
アレイで配置された複数のカメラを備えた光学デバイスにより印刷物の画像を撮影する方法であって、前記アレイ内の隣接するカメラの複数の組は重畳視野を有する、方法において、
前記方法は、
印刷物上のコンテンツのレイアウトを撮像コントローラデバイスのプロセッサにより判断することと、
光学システム構成プロファイルを、前記印刷物上のコンテンツの前記レイアウトに基づき前記撮像コントローラデバイスの前記プロセッサにより決定することであって、前記決定することは、i)前記印刷物上の1つ又は複数の関心領域の画像を撮影するための1つ又は複数のカメラを前記複数のカメラの中から選択することであって、前記1つ又は複数のカメラは、前記1つ又は複数の関心領域のうちの各関心領域が全体として前記1つ又は複数のカメラのうちの特定のカメラの視界内に入るように選択される、選択すること、及びii)前記選択された1つ又は複数のカメラをトリガするためのトリガ間隔を決定すること、を含む、判断することと、
前記印刷物が前記印刷物の生産中に前記1つ又は複数のカメラの視界内に入ると前記印刷物上の前記1つ又は複数の関心領域の画像を撮影するために前記トリガ間隔に基づいて決定された時刻に前記選択された1つ又は複数のカメラを前記撮像コントローラデバイスによりトリガすることと、を含む、方法。
【請求項15】
前記印刷物上のコンテンツの前記レイアウトを判断することは、ユーザ入力に基づき前記印刷物上のコンテンツの前記レイアウトを判断することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記印刷物上のコンテンツの前記レイアウトを判断することは、前記印刷物の1つ又は複数のサンプル画像を処理することに基づき前記印刷物上のコンテンツの前記レイアウトを判断することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記光学デバイスは、1つ又は複数の発光デバイスをさらに含み、前記方法はさらに、前記画像の撮影中に光の閃光を生成するために、前記1つ又は複数の発光デバイスを、前記判断されたトリガ間隔で前記撮像コントローラデバイスによりトリガすることを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記印刷物の生産中に前記印刷物上の基準点を指示するセンサ信号を前記撮像コントローラデバイスの前記プロセッサにおいて受信することと、
前記印刷物の生産中に前記印刷物の動きを追跡するエンコーダ信号を前記撮像コントローラデバイスの前記プロセッサにおいて受信することと、
前記センサ信号及び前記エンコーダ信号を使用することにより決定された時刻に前記選択された1つ又は複数のカメラをトリガすることと、をさらに含む請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記印刷物の生産における品質管理のために欠陥を検出するために前記撮影された画像を前記撮像コントローラデバイスの前記プロセッサにより処理することをさらに含む請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記印刷物上の前記1つ又は複数の関心領域が印刷されたマークを含む方法であって、前記方法はさらに、前記印刷されたマークによる電子署名を生成するために前記撮影された画像を前記撮像コントローラデバイスの前記プロセッサにより処理することを含み、前記電子署名は前記印刷されたマークを認証するために使用される、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
[0001] 本開示は、一般的には撮像技術に関し、そして具体的には印刷物撮像アプリケーションに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
[0002] 偽製品は不幸にも、広範に入手可能であり、そして見つけるのがしばしば困難である。偽造品を生成する際、偽造者は通常、実際の製品に加えてラベル及びバーコードを複製する。表面レベルでは、ラベル及びバーコードは、本物に見えるかもしれず、そして(例えば、欧州統一商品番号(EAN:European Article Number)、統一商品コード(UPC:Universal Product Code)、物流用標準バーコード(ITF:Interleaved Two of Five)、クイックレスポンス(QR:Quick Response)コードなどの適切なコードを復号するために)走査されると有効データすら生じ得る。このような複写に対抗するために現在利用可能な多くの技術が存在するが、これらの解決策のほとんどは、偽造を阻止するのを助けるために様々なタイプのコード、パターン、マイクロファイバ、マイクロドット及び他の指標の挿入に関与する。このような技術は、製造者が追加機器及び材料を使用しそして複雑性の層を生産プロセスへ追加することを必要とする。代替的に、いくつかのシステムは、例えば本物であると知られたラベル又はバーコードの画像を処理することにより本物であると知られたラベル又はバーコードから情報を抽出し得、そして、同じラベル又はバーコードを有すると思われる製品を認証するためにこの情報をその後使用し得る。
【0003】
[0003] 光学システムが時々、移動物の画像を取得するために(例えば材料の生産中の品質検査及び欠陥検出のために及び/又は印刷物の画像から有用情報を抽出するために)利用される。このようなシステムはしばしば、移動物の画像を取得するために線走査技術を使用する。線走査技術は、十分に高い解像度により画像を取得するために印刷物の動きの正確な追跡を必要とし、これは高速画像取得アプリケーションにおいて実現可能ではないかもしれない。線走査システムはまた、印刷物を製造するサイトにおいて光学システムに利用可能であり得る狭いエリアにうまく嵌るには物理的に大き過ぎるかもしれない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
[0004] 一実施形態では、印刷物の生産中に画像を撮影するためのシステムは、アレイ状に配置された複数のカメラを含む光学デバイスを含み、アレイ内の隣接するカメラの複数の組は重畳視野を有する。本システムはまた、印刷物上のコンテンツのレイアウトを判断し、そして印刷物上のコンテンツのレイアウトに基づき光学システム構成プロファイルを決定するように構成された撮像コントローラデバイスを含む。光学システム構成プロファイルを決定することは、i)印刷物上の1つ又は複数の関心領域の画像を撮影するための1つ又は複数のカメラを複数のカメラの中から選択することであって、1つ又は複数のカメラは1つ又は複数の関心領域のうちの各関心領域が1つ又は複数のカメラのうちの特定カメラの視界内に全体として入るように選択される、選択すること、及びii)選択された1つ又は複数のカメラをトリガするためのトリガ間隔を決定することを含む。撮像コントローラデバイスはさらに、印刷物の生産中に1つ又は複数のカメラの視界内に印刷物が入ると印刷物上の1つ又は複数の関心領域の画像を撮影するためのトリガ間隔に基づいて決定された時刻に、選択された1つ又は複数のカメラをトリガするように構成される。
【0005】
[0005] 別の実施形態では、アレイで配置された複数のカメラを備えた光学デバイスにより印刷物の画像を撮影するための方法であり、アレイ内の隣接対のカメラは重畳視野を有する。本方法は、印刷物上のコンテンツのレイアウトを撮像コントローラデバイスのプロセッサにより判断することを含む。本方法はまた、光学システム構成プロファイルを印刷物上のコンテンツのレイアウトに基づき撮像コントローラデバイスのプロセッサにより判断することを含み、判断することは、i)印刷物上の1つ又は複数の関心領域の画像を撮影するための1つ又は複数のカメラを複数のカメラの中から選択することであって、1つ又は複数のカメラは、1つ又は複数の関心領域のうちの各関心領域が全体として1つ又は複数のカメラのうちの特定カメラの視界内に入るように選択される、選択すること、及びii)選択された1つ又は複数のカメラをトリガするためのトリガ間隔を決定することを含む。本方法は追加的に、印刷物の生産中に印刷物が1つ又は複数のカメラの視界内に入ると印刷物上の1つ又は複数の関心領域の画像を撮影するためのトリガ間隔に基づいて決定された時刻に、選択された1つ又は複数のカメラを撮像コントローラデバイスによりトリガすることを含む。
【0006】
図面の簡単な説明
[0006] 添付の特許請求範囲は特殊性を有する本技術の特徴を記載するが、これらの技術は、その目的と利点と共に、以下の添付図面と併せて取り込まれた以下の詳細説明から最も良く理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】[0007]一実施形態による移動印刷物内の関心領域の画像を撮影し処理するために撮像システムが使用され得る例示的システムのブロック図である。
【
図2】[0008]一実施形態による
図1のシステムにおいて撮像され得る印刷物上の例示的コンテンツのレイアウトのブロック図である。
【
図3】[0009]一実施形態による印刷物上のコンテンツのレイアウトを記述する情報を提供するために利用され得る例示的ユーザインターフェースの線図である。
【
図4】[0010]一実施形態による
図1の撮像システムと共に利用され得る例示的撮像コントローラデバイスのブロック図である。
【
図5】[0011]一実施形態による
図1の撮像システムと共に利用され得る例示的光学デバイスの線図である。
【
図6】[0012]別の実施形態による
図1の撮像システムと共に利用され得る別の例示的光学デバイスの線図である。
【
図7】[0013]一実施形態による
図1のシステム内に実装され得る印刷物の画像を撮影するための方法の流れ図である。
【
図8】[0014]一実施形態による
図1のシステム内の撮影された画像を処理するために実施される例示的プロセスの流れ図である。
【
図9】[0015]一実施形態による
図1のシステムの1つ又は複数の部品を実装するために好適なコンピュータシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
詳細な説明
[0016] 以下に説明される実施形態では、撮像システムは、印刷物を生産する際に行われる生産作業(生産ラン)中に印刷物上の関心領域の画像を取得し処理するために利用される。例えば、以下にさらに詳細に説明されるように、撮像システムは、ラベルの生産中にラベル上のマークの画像を取得し得、そして、本物のマークを有すると思われる製品の認証のために後で利用され得る識別可能電子署名(「署名」)を生成するためにマークの画像を処理し得る。しかし、撮像システムは、単に例示的目的のために、印刷されたラベルの文脈で及び印刷されたラベル上のマークの署名の生成の文脈で本明細書において概して説明される。他のいくつかの実施形態では、撮像システムは他の製造アプリケーションにおいて利用され得る。例えば、撮像システムは、印刷物内の欠陥の検出のために又は印刷物以外の物の画像を取得及び処理するために利用され得る。
【0009】
[0017] 撮像システムは、複数の面走査カメラを有する撮像アレイを含む光学デバイスを含み得る。撮像アレイは、アレイ内のそれぞれのカメラが重畳視野を有するように配置され得る。光学デバイスは、印刷物を生成するために生産装置を利用し得る製造サイトに(例えば印刷されたラベルのリールを生産するためのラベルプリンタ、ラベル変換器、スリッタ、巻き取り機などを利用し得るラベル製造者などに)設置され得る。撮像システムはまた、生産装置により行われ得る生産作業中に光学デバイスの動作を制御するように構成されたコントローラデバイスを含み得る。コントローラデバイスは、印刷物上のコンテンツのレイアウト(印刷物上に印刷され得るラベルのウェブのレイアウトなど)を判断し得る。印刷物上のコンテンツの判断されたレイアウトに基づき、コントローラデバイスは、印刷物の製造の際に生産装置により行われる生産作業中に光学デバイスを制御するために使用される光学システム構成プロファイルを生成し得る。例えば、コントローラデバイスは、印刷物上の関心領域の場所を判断し得、そして、印刷物上の関心領域の画像を撮影するために使用される撮像アレイ内の1つ又は複数のカメラを選択し得る。印刷物上の1つ又は複数の関心領域は、例えばラベル上に印刷され得るバーコード、2Dコード(例えばQRコード(登録商標))、ロゴなどのマークを含み得る。コントローラデバイスはまた、印刷物上の関心領域の画像を正確に撮影するために印刷物の生産中に印刷物がカメラの視界内を進むと、選択されたカメラが適切な時刻にトリガされるように、選択された1つ又は複数のカメラをトリガするためのトリガ間隔を判断し得る。
【0010】
[0018] 動作中、印刷物の生産中に印刷物がカメラの視界内を進むと、コントローラデバイスは、選択された1つ又は複数のカメラを、印刷物上の1つ又は複数の関心領域が選択されたカメラの視界と位置合わせされた時刻にトリガし得る。いくつかの実施形態では、コントローラデバイスは、関心領域がカメラの視界と位置合わせされた正確な時刻に画像が撮影されるということを保証するために、印刷物上の基準点と印刷物の移動の距離とを検出するために、コントローラデバイスが生産装置から受信し得るセンサ信号及びエンコーダ信号により誘導され得る。
【0011】
[0019] 撮像システムは、例えば画像内に描写され得るマークから署名情報を抽出するために、撮影された画像を処理し得る。生産作業中に撮像システムにより取得され得る大量の画像を撮像システムが迅速に処理することを可能にするために、撮像システムは画像を処理するためにマルチコアプロセッサを備え得る及び/又はマルチスレッド技術を利用し得る。一実施形態では、撮像システムは、ネットワークへ通信可能に結合されたインターフェースを含み得、そして、ネットワークを介し他のデバイスと通信するように構成され得る。例えば、取得された画像を処理すると、撮像システムは、取得された画像及び/又は取得された画像から抽出された情報をネットワークを介しデータベース及び/又はサーバデバイスへ送信し得、取得された画像及び/又は取得された画像から抽出される情報が、格納され、そして画像内に描写されるマークを有すると思われる製品の認証のためにその後利用され得る。
【0012】
[0020] 選択されたカメラを、トリガ間隔に基づいて決定された適切な時刻にトリガすることにより、撮像システムは、特に高速移動印刷物を有するアプリケーションにおける画像からの動きボケを防止又は最小化するために、そして関心領域の画像からの署名の抽出及び/又は関心領域内の印刷物の正確な検査を可能にする十分に鮮明な画像を取得するために必要とされ得る好適に短いカメラ露光により関心領域の画像を取得し得る。さらに、重畳視野を有するカメラを提供すること、及び各関心領域が単一画像において単一カメラにより撮影されるように画像の撮影に適切なカメラを選択することは、少なくともいくつかの実施形態では、画像の高速且つ効率的処理を可能にし、延いては撮像システムが生産作業中に取得され得る大量の画像を迅速且つ効率的に処理することを可能にする。
【0013】
[0021]
図1は一実施形態による、撮像システム102が生産装置106により生産される印刷物104内の関心領域の画像を取得し処理するように動作し得る例示的システム100のブロック図である。生産装置106は、プリンタ、ラベル変換器、スリッタ(slitter)、巻き取り機又は印刷物104を生産するために使用され得る任意の他の機器であり得る。印刷物104は、例えばラベルウェブ(label web)であり得る、又は任意の他の適切なタイプの印刷物であり得る。印刷物104上の関心領域は例えばラベル上に印刷され得るマークを含み得る。マークは、ブランド(例えばロゴ)を識別する何か、バーコードなどの情報を有する何か(例えば、欧州統一商品番号(EAN)、統一商品コード(UPC)、物流用標準バーコード(ITF:Interleaved Two of Five)などの一次元(「1D」)バーコード;国際標準化機構(「ISO:International Organization for Standardization」)及び国際電気標準機関(「IEC:International Electrotechnical Commission」)標準ISO/IEC16022において規定されるような2次元(「2D」)データ行列バーコード;クイックレスポンス(QR)コードなど)、有効期限、シリアル番号などの追跡情報、又は装飾であり得る。他のいくつかの実施形態では、印刷物104は他の好適な関心領域を含み得る。
【0014】
[0022] 撮像システム102は光学デバイス108及び撮像コントローラデバイス110を含み得る。撮像コントローラデバイス110は光学デバイス108から離れ且つその外にあるとして
図1に示すが、撮像コントローラデバイス110は他のいくつかの実施形態では光学デバイス108と一体化され得る。光学デバイス108は複数の撮像センサ(例えばカメラ)114を有する撮像アレイ112を備え得る。光学デバイス108は、印刷物104を生産する際に生産装置106により行われ得る生産作業中に印刷物104がカメラ114の視界内を進むように生産装置106の近傍に(例えばその上に)位置し得る。
【0015】
[0023] 撮像アレイ112は8台のカメラ114の線形配置を含み得る。他の実施形態では、撮像アレイ112は他の好適な数のカメラ114を含み得る、及び/又はカメラ114は好適な非線形配置で配置され得る。カメラ114は、2次元(2D)画素行列を含む画像を単一露光サイクル内に撮影するように構成された面走査カメラであり得る。少なくともいくつかの実施形態では、カメラ114のうちの複数は、単一面走査カメラだけが利用されるシステムと比較してより広い印刷物の画像を撮影するために並列で動作し得る。一実施形態では、カメラ114は20μm/画素以上の解像度などの比較的高い解像度の撮像センサを含み得る。一例として、Baumerにより製造されるVCXU-123Mモデルカメラがカメラ114として利用され得る。他のいくつかの実施形態では、面走査カメラ及び/又は他の好適な解像度を有する他の好適なカメラがカメラ114として利用され得る。カメラ114はそれぞれのカメラ114が重畳視野を有するように配置され得る。例えば、一実施形態では、カメラ114-2の視界はカメラ114-1及び114-3のそれぞれの視界と重畳し得、カメラ114-3の視界はカメラ114-2及び114-4のそれぞれの視界と重畳し得る、等々である。カメラ114のそれぞれの視界間の重畳の度合いは様々な実施形態において変動し得る。一実施形態では、例えば50%重畳が利用され得る。他のいくつかの実施形態では、他の好適な度合いの重畳(例えば25%、75%、100%、125%、150%など)が利用され得る。
【0016】
[0024] 撮像コントローラデバイス110は、画像取得コントローラ116、プロセッサ118、及びプロセッサ118により実行可能なコンピュータ可読指令を格納するコンピュータ可読メモリ120を含み得る。様々な実施形態では、コンピュータ可読メモリ120は、コンピュータ指令を格納するために揮発性メモリ(ランダムアクセスメモリ(RAM)など)を含み得、そしてまた、例えばハードディスク、ハードドライブ又は任意の他の安定ストレージ空間(例えばセキュアディジタル(「SD:secure digital」)カード、フラッシュドライブどの持続性メモリを含み得る。コンピュータ可読メモリ120は構成アプリケーション122及び画像処理アプリケーション124を格納し得る。撮像コントローラデバイス110は単一プロセッサ118を含むとして
図1に示されるが、いくつかの実施形態では撮像コントローラデバイス110は複数のプロセッサ118を含み得る。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のプロセッサ118は、マルチコアプロセッサであり得る、及び/又は処理操作を行うためにマルチスレッドを利用し得る。例えば、プロセッサ118は12個のコア、16個のコア、64個のコア又は任意の他の好適な数のコアを含み得る。さらに、いくつかの実施形態では、構成アプリケーション122及び/又は画像処理アプリケーション124は、ハードウェア部品、ファームウェア部品、ソフトウェア部品又はそれらの任意の組み合せを使用することにより実装され得る。
【0017】
[0025] 構成アプリケーション122は、印刷物104上の特定コンテンツのレイアウトを記述する情報を取得し得、そして印刷物104上の特定コンテンツのレイアウトに基づき光学システム構成プロファイルを判断し得る。一例として、印刷物がラベルウェブシートである一実施形態では、構成アプリケーション122は、ラベルウェブシートの幅、ラベルウェブシートの幅を横切り得るラベルのレーンの数、ラベルウェブシート上の各ラベルの高さ及び幅、ウェブシート上の隣接ラベル間の距離、及びラベルウェブシート上の各ラベル内のバーコードなどの関心領域の場所及びサイズなどを指示する情報を取得し得る。一実施形態では、構成アプリケーション122は、ユーザ入力に基づき印刷物104上のコンテンツの特定レイアウトを判断し得る。例えば、構成アプリケーション122は、印刷物104上のコンテンツの特定レイアウトを記述する情報を要求し得るユーザインターフェースを提供し得る。追加的に又はその代わりに、撮像コントローラデバイス110は、好適な画像処理技術を、印刷物104のコンテンツを描写し得る1つ又は複数のサンプル画像へ適用することにより、印刷物104上の特定コンテンツのレイアウトを判断し得る。1つ又は複数のサンプル画像は、印刷物104を生産する際に生産装置106により行われ得る生産作業中に(例えばサンプル生産作業中に又は実際の生産作業の初期段階中に)光学デバイス108の動作を好適に制御することにより撮像コントローラデバイス110により取得され得る。単に一例として、撮像コントローラデバイス110は、印刷物104がその生産作業中にカメラ114の視界内に入ると1つ又は複数のサンプルトリガ間隔で特定カメラ114(例えばすべてのカメラ114、又はすべてのカメラ114の特定部分集合若しくはいくつかの部分集合)をトリガし得る。一実施形態では、撮像コントローラデバイス110は、印刷物104上のコンテンツのレイアウトを判断するために生産作業中にトリガされた特定カメラ114により撮影された画像を処理し得る。他の実施形態では、撮像コントローラデバイス110は、他の好適なやり方で印刷物104上のコンテンツの1つ又は複数のサンプル画像を取得し得る、及び/又は生産装置106により行われる生産作業中に取得された印刷物104上のコンテンツのサンプル画像を処理すること以外の好適な技術を使用することにより印刷物104上の特定コンテンツのレイアウトを判断し得る。
【0018】
[0026] 印刷物104上の特定コンテンツのレイアウトを記述する情報に基づき、構成アプリケーション122は、生産装置106による印刷物104の生産中に光学デバイス108を制御するために使用される光学システム構成プロファイルを判断し得る。光学システム構成を判断することは、印刷物104が生産装置106により生成又は処理されると印刷物104の移動中に関心領域の画像を取得するためにトリガされる1つ又は複数のカメラ114を印刷物104上のコンテンツのレイアウトに基づき選択することを含み得る。一実施形態では、ラベルウェブシートの幅全体にわたるバーコード(又は各バーコードのそれぞれの部分)毎になど印刷物104の幅全体にわたる関心領域毎に、構成アプリケーション122は、その視界を通る印刷物104の移動中にその視界内の全体として関心領域を有することになる特定カメラ114を選択する。一実施形態では、このようなカメラ選択は「単一画像内の1つ又は複数の特定関心領域(例えば1つ又は複数のバーコード)が単一カメラ114により全体として撮影されるように、適切なカメラ114が印刷物104の生産中にトリガされる」ということを保証する。少なくともいくつかの実施形態では、印刷物104上の各関心領域が単一画像内で全体として撮影されるということを保証することは、各画像内で撮影された関心領域から有用情報を抽出するために画像は互いに独立に処理され得るので、画像の処理を容易にする。
【0019】
[0027] 少なくともいくつかの実施形態では、重畳視界を有する隣接カメラ114を有するアレイでカメラ114を配置することは、印刷物104のコンテンツの様々なレイアウト(ラベルの様々なレイアウトなど)及び印刷物104上のラベル内の関心領域の様々な場所及びサイズに関して、単一カメラ114が全体として各関心領域を撮影するように選択され得るということを保証し、そして単一画像が関心領域を完全に含むようになるということを保証する。いくつかの状況では、印刷物104上のコンテンツのいくつかのレイアウトに関して、印刷物104がカメラ114の視界内を進むと複数のカメラ114のうちの複数カメラ114が全体として関心領域を撮影するために利用可能かもしれない。例えば、複数カメラ114の視界内の重畳のおかげで、複数のカメラ114のそれぞれは、印刷物104が複数カメラ114の視界内を進むとその視界内の関心領域を全体として有し得る。この場合、構成アプリケーション122は、印刷物104が選択されたカメラ114の視界内を進むと、生産プロセス中に関心領域を撮影するために使用される複数の利用可能カメラ114のうちの1つを選択し得る。一実施形態では、構成アプリケーション120は、複数の利用可能カメラ114の視界内の関心領域のそれぞれの場所に基づき複数の利用可能カメラ114のうちの特定カメラ114を選択し得る。例えば、構成アプリケーション120は、その関心領域がその視界の中心に最も近い特定カメラ114を選択し得る。他の実施形態では、構成アプリケーション120は、複数の利用可能カメラ114のうちの特定カメラ114を選択するために様々な選択基準を利用し得る。一実施形態では、例えば、ユーザは、選択されるカメラ114を規定するためにユーザインターフェースを使用し得る。
【0020】
[0028] 光学システム構成プロファイルを決定することは追加的に、生産装置106上の生産作業中に、選択されたカメラ114をトリガするために使用されるトリガ間隔を決定することを含み得る。構成アプリケーション122は、例えば印刷物104の幅を横切り得る特定基準線に対するタイミング又は距離間隔を判断し得る。一例として、関心領域がラベル上のバーコードに対応すれば、構成アプリケーション122は、ラベルの行の始めからバーコードの中心までの垂直線に沿った距離間隔を判断し得る。別の例として、構成アプリケーション122は、印刷物がラベルの行の始めからバーコードの中心まで垂直線に沿って移動する時間間隔を印刷物の移動の予測速度に基づいて決定し得る。
【0021】
[0029] 画像取得コントローラ116は、生産装置106により行われる生産作業中に光学デバイス108の動作を制御するために、構成アプリケーション122により判断された光学システム構成プロファイルを利用し得る。いくつかの実施形態では、構成アプリケーション122は判断された光学システム構成プロファイルを光学システム構成プロファイルメモリ(
図1に示さず)内に格納し得る。光学システム構成プロファイルメモリは、生産装置106が様々な生産作業において生成するように構成され得る又は同じ生産作業の一部として構成され得る印刷物104の様々なレイアウトのために判断されたそれぞれの光学システム構成プロファイルを格納し得る。撮像コントローラデバイス110は、生産装置106により行われる特定生産作業中に光学デバイス108の動作を制御するために使用される適切な光学システム構成プロファイルを光学システム構成プロファイルメモリから取り出すように構成され得る。例えば、ユーザは、どの特定光学システム構成プロファイルが特定生産作業のためにメモリから取り出されるべきかをユーザインターフェースを介し規定し得る。一例として、ユーザは、生産作業中に生産装置106により行われそして印刷物104上の特定コンテンツのレイアウトに関連付けられる特定ジョブ(例えば特定印刷ジョブ)を選択又はそうでなければ規定するためにユーザインターフェースを利用し得る。別の実施形態では、撮像コントローラデバイス110(例えば画像取得コントローラ116、又は撮像コントローラデバイス110の別の部品)は、撮像コントローラデバイスが生産装置106から受信し得る情報に基づき、生産作業中に生成される印刷物104上の特定コンテンツのレイアウトを検出し得る。例えば、画像取得コントローラ116は、生産装置106により生成される印刷物104上の特定コンテンツのレイアウトに関連する特定生産作業を指示する信号(例えばイーサーネットインターネットプロトコル(IP)命令又は別の好適な信号)を生産装置106から受信することに基づき印刷物104上の特定コンテンツのレイアウトを検出し得る。さらに別の実施形態では、撮像コントローラデバイス110は、印刷物104内の或るエリア上(例えば印刷物104上に印刷されるラベルウェブの片側の)に印刷され得るQRコード又は別の好適なコードなどのコードを処理することにより印刷物104上の特定コンテンツのレイアウトを検出し得る。印刷物104内の或るエリア上に印刷され得るコードは、生産装置106により生成される印刷物104上の特定コンテンツのレイアウトに関連付けられ得る特定生産作業(例えば特定印刷ジョブ)を指示し得る。例えば、撮像アレイ112のカメラ114は生産装置106により行われる生産作業の初期段階中に印刷物104上の当該エリアの画像を撮影するために使用され得る。別の例として、撮像アレイ112から離れているカメラ(
図1に示さず)が、生産装置106により行われる生産作業の初期段階中に印刷物104上の当該エリアの画像を撮影するために提供され得る。撮像アレイ112のカメラ114により又は撮像アレイ112から離れているカメラにより撮影される1つ又は複数の画像は、印刷物104の当該エリア上に印刷され得るコードを検出及び復号するために撮像コントローラデバイス110により処理され得る。次に、撮像コントローラデバイス110は、生産作業中に光学デバイス108の動作を制御するために使用される適切な光学システム構成プロファイルを、コードにより指示される情報に基づき光学システム構成プロファイルメモリから取り出し得る。
【0022】
[0030] いくつかの実施形態及び/又はシナリオでは(例えば印刷物104上のコンテンツのレイアウトが生産装置106により行われる生産作業中に動的に変化し得るシナリオでは)、撮像コントローラデバイス110は、生産装置106の動作中に光学システム構成プロファイルメモリから適切な光学システム構成プロファイルを動的に取り出し得る。一実施形態では、撮像コントローラデバイス110(例えば画像取得コントローラ116、又は撮像コントローラデバイス110の別の部品)は、例えば生産作業中に印刷物104上の新しいコンテンツのレイアウトに対する変更を指示する信号(例えば、イーサーネットインターネットプロトコル(IP)命令、又は別の好適な信号)を生産装置106から受信することに基づき、印刷物104上のコンテンツの特定レイアウトを生産作業中の特定時刻に検出し得る。別の例として、印刷物104は、印刷物104上の新しいコンテンツのレイアウトに対する変更の直前に又はそれと同時に、上述のように印刷物104の或るエリア上(例えば印刷物104上に印刷されるラベルウェブの片側)に印刷され得るQRコード又は別の好適なコードなどのコードを含み得る。撮像コントローラデバイス110は、印刷物104上の新しいレイアウトへの切り換えを検出するために、上述のように撮像アレイ112のカメラ114により又は撮像アレイ112から離れているカメラにより撮影され得る印刷物104上の当該エリアの1つ又は複数の画像を処理し得る。生産作業中の特定時刻に印刷物104上のコンテンツの特定レイアウトを検出することにより、撮像コントローラデバイス110(例えば画像取得コントローラ116、又は撮像コントローラデバイス110の別の部品)は、どの特定光学システム構成プロファイルが光学システム構成プロファイルメモリから取り出されるべきかを生産作業中に「オンザフライで」判断し得、そして、印刷物104を生産する生産作業中の適切な時刻に光学デバイス108の動作を制御するために使用されるシステム構成プロファイルを検索し得る。
【0023】
[0031] 光学システム構成プロファイルに基づき、画像取得コントローラ116は、選択されたカメラ114が、選択された1つ又は複数のカメラ114の視界内を進む印刷物104の移動中に印刷物104上の関心領域の画像を撮影するために適切な時刻にトリガされるように、構成アプリケーション122により判断されたトリガ間隔により判断され得る時刻に構成アプリケーション122により選択される1つ又は複数のカメラ114をトリガし得る。いくつかの実施形態では、光学デバイス108はまた、例えば発光ダイオード(LED)などの高強度発光デバイスであり得る1つ又は複数の光源(
図1に示さず)を含み得る。このような実施形態では、画像取得コントローラ116は、例えば印刷物104上の関心領域の十分に鮮明な画像を取得するためにカメラ114による画像の撮影中に光の短い高輝度閃光を提供するために、光学デバイス108のカメラ114をトリガするのと少なくともほぼ同時に光学デバイス108の光源をトリガし得る。
【0024】
[0032] 生産装置106はセンサ128及びエンコーダ130を備え得る。センサ128は、印刷物104が生産装置106の動作中に移動するにつれ印刷物104上のいくつかの基準点を検出するようにそして印刷物104上の基準点を指示するセンサ信号を生成するように構成され得る。エンコーダ130は、印刷物104の動きを追跡し、そして印刷物104の移動を指示するエンコーダ信号を生成し得る。画像取得コントローラ116は、生産装置106の動作中にセンサ128により生成されるセンサ信号及びエンコーダ130により生成されるエンコーダ信号を受信し得、そして、構成アプリケーション122により判断されるトリガ間隔に基づき、選択されたカメラ114の正確なトリガを実施するための信号により誘導され得る。一例として、センサ128は、ラベルの行内のラベル端を検出し得、そして、画像取得コントローラ116へ提供されるセンサ信号は、ラベルの行のラベル端が基準点を通過したということを指示し得る。エンコーダ130により画像取得コントローラ116へ提供されるエンコーダ信号は、印刷物104が基準点から移動した距離を指示し得る。センサ128により提供されるセンサ信号及びエンコーダ130により提供されるエンコーダ信号に基づき、画像取得コントローラ116は、構成アプリケーション122により判断されたトリガ間隔に対応する距離(又は時間)だけ印刷物104が基準点から進んだ時点にカメラ114をトリガし得る。トリガされると、選択されたカメラ114はラベルの行内の各ラベル上の関心領域の画像を並列に撮影し得る。このプロセスは、印刷物104上のラベルの各行が、構成アプリケーション122により判断されたトリガ間隔に対応する距離(又は時間)だけ基準点を通過すると繰り返され得る。
【0025】
[0033] 選択されたカメラ114をトリガ間隔に基づいて決定された適切な時刻にトリガすることにより、画像取得コントローラ116は、例えば高速移動印刷物(例えば、2m/secで移動する又は他の比較的高速で移動する)を有するアプリケーションにおける画像からの動きボケを防止又は最小化するためにそして印刷物104上の関心領域の画像からの署名の抽出を可能にする十分に鮮明な画像を取得するために必要とされ得る好適に短いカメラ露光(例えば5μs露光時間又は他の好適な短い露光時間)により印刷物104上の関心領域の画像を取得し得る。
【0026】
[0034] 画像取得コントローラ116は、光学デバイス108から取得された画像をプロセッサ118による画像の処理のためにプロセッサ118へ提供し得る。一実施形態では、生産装置106により行われる生産作業中に画像が取得されると画像はプロセッサ118により処理され得、そして処理された画像は新しい画像がプロセッサ118により取得され処理され得るように廃棄され得る。プロセッサ118は画像を処理するために画像処理アプリケーション124を実施し得る。画像を処理することは、画像内の描写されたマークに恐らく対応する候補マークを認証するために後で使用され得る識別可能電子署名(「署名」)を定義するために画像内の描写されたマーク内の無意識に生成されるアーチファクトを使用することを含み得る。本明細書で使用される用語「アーチファクト」は、マークを生成する機械又はプロセスにより生成されたが設計又は意図によらないマークの特徴(すなわち異常)である。アーチファクトの例は以下のものを含む:(a)マーク内から導出される平均(同じ定格色の隣接セルの平均であり得る)からの副エリア(例えば2Dバーコードのセル)の平均色の偏差、(b)近隣副エリアの最良適合グリッドに対する副エリアの位置の偏位、(c)セルの定格色からの少なくとも2色のうちの異なる1つの色のエリア、(d)マーク内の連続端の定格形状からの偏差、及び(e)印刷されるマークから生じる不完全性又は他の変動。いくつかの実施形態では、アーチファクトは制御可能に再生可能ではない。画像を処理することはさらに、容易性及び速度を強化するために署名のいくつかの特徴を抽出することであってこれにより無数の本物署名が探索されそして候補マークの署名と比較され得る特徴を抽出することを含み得る。
【0027】
[0035] いくつかの実施形態では、プロセッサ118は、印刷物104の生産中に取得された画像をより迅速に処理するために複数のコアを利用する及び/又はマルチスレッド技術を実施する。例えば、プロセッサ118の複数のコア及び/又はプロセッサ118により実施される複数のスレッドはそれぞれのカメラ104によりそれぞれの画像内で撮影された印刷物104上のそれぞれの関心領域の処理を行うために並列に動作し得る。一例として、プロセッサ118の複数のコア及び/又はプロセッサ118により実施される複数のスレッドは、それぞれのカメラ114により全体として撮影され得るそれぞれのバーコードを処理するために並列で動作し得る。追加的に又はその代わりに、プロセッサ118の複数のコア及び/又はプロセッサ118により実施される複数のスレッドは、バーコードのそれぞれの部分の並列処理を可能にするためにそれぞれの部分(例えばEANコード上の中央ガードにより分離され得るEANコードのそれぞれの半分)へ分割され得る単一バーコードのいくつかの部分を処理するために並列に動作し得る。一実施形態では、バーコードのそれぞれの部分は印刷物104の生産中に様々なカメラ114により様々な画像内で撮影され得る。別の実施形態では、印刷物104の生産中に単一カメラ114により単一画像内で撮影されるバーコード全体は、プロセッサ118の複数のコアによる並列処理のためにバーコードのいくつかの部分を解析するために及び/又はプロセッサ118により実装される複数のスレッドを使用することによりプロセッサ118により前処理され得る。一実施形態では、バーコードのそれぞれの部分の並列処理は、それぞれのコアにより及び/又は複数のスレッドを使用することにより、バーコードのそれぞれの部分のそれぞれの署名を生成することを含み得る。バーコードのそれぞれの部分の生成されたそれぞれの署名は次に、バーコードに対応する単一署名へ合成され得、そしていくつかの実施形態では、次にバーコードに対応する単一署名のHIDが生成され得る。
【0028】
[0036]
図1を依然として参照すると、システム100はサーバデバイス140及び/又は1又は複数のユーザデバイス142を含み得る。撮像コントローラデバイス110は、通信ネットワーク150を介し撮像コントローラデバイス110をサーバデバイス140へ及び/又は1つ又は複数のユーザデバイス142へ通信可能に結合するためのインターフェース144を含み得る。通信ネットワーク150はインターネットなどの広域ネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、又は任意の他の適切なタイプのネットワークであり得る。いくつかの実施形態では、通信ネットワーク150は単一ネットワークであり得る又は複数の異なるネットワークで構成され得る。いくつかの実施形態では、システム100はデータベース152を含み得る。データベース152は、
図1に示すように通信ネットワーク150を介し撮像コントローラデバイス110及び/又はサーバデバイス140へ通信可能に結合され得る、又は他の好適なやり方で撮像コントローラデバイス110及び/又はサーバデバイス140へ直接的に又は間接的に結合され得る。例えば、いくつかの実施形態ではデータベース152は、サーバデバイス140へ直接的に接続され得る、又はサーバデバイス140の一部として含まれ得る。データベース152は、単一データベースであり得る、又は複数の異なるデータベースを含み得る。ユーザデバイス142は例えばパーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、セルラフォン、スマートフォン及び他の好適なウェブ可能デバイスを含み得る。
【0029】
[0037] サーバデバイス140は、プロセッサ160とプロセッサ160により実行可能な指令を格納するコンピュータ可読メモリ162とを含むとして
図1に示される。コンピュータ可読メモリ162は認証アプリケーション164を格納し得る。様々な実施形態では、コンピュータ可読メモリ162は、コンピュータ指令を格納するためのランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリを含み得、そしてまた、持続性メモリ(例えばハードディスク、ハードドライブ、任意の他の安定ストレージ空間(例えばSDカード、フラッシュドライブなど))含み得る。いくつかの実施形態では、サーバデバイス140は複数のプロセッサ160を含む。さらに、いくつかの実施形態では、認証アプリケーション164は、ハードウェア部品、ファームウェア部品、ソフトウェア部品又はそれらの任意の組み合せを使用することにより実装され得る。撮像コントローラデバイス110は、光学デバイス108から取得された画像、及び/又は署名、及び/又は画像から抽出される他の情報をインターフェース144及び通信ネットワーク150を介しサーバデバイス140及び/又はデータベース152へ送信するように構成され得る。一実施形態では、インターフェース144は、例えば光学デバイス108から取得された画像、及び/又は署名、及び/又は通信ネットワーク150を介し画像から抽出された他の情報をサーバデバイス140及び/又はデータベース152へ送信するために使用され得るグーグルリモートプロシージャコール(gRPC:Google Remote Procedure Call)サービスを含み得る。他のいくつかの実施形態では、他の好適なインターフェースが利用され得る。認証アプリケーション164は、例えばユーザデバイス142により取得され得る候補マークの画像を後で受信し得、そして候補マークの署名を生成することによりそして候補マークの署名と例えばデータベース152内に格納され得る本物のマークの署名とを比較することによりマークが本物かどうかを判断し得る。
【0030】
[0038] 撮像システム102のユーザは、ユーザデバイス142を介しユーザへ提供され得るユーザインターフェースを介し印刷物レイアウト情報を構成アプリケーション122へ提供し得る。いくつかの実施形態では、撮像システム102のユーザはまた、ユーザデバイス142を介しユーザへ提供され得る監視インターフェースを介し撮像システム102により行われる画像撮影及び処理の進展を監視し得る。いくつかの実施形態では、例えばユーザデバイス142が撮像システム102の構成及び動作を安全に制御することを可能にするために、安全な(例えば、暗号化)通信チャネルがユーザデバイス142と撮像システム102との間に通信ネットワーク150を介し確立され得る。ユーザデバイス142は、いくつかの実施形態では候補マークの画像を撮影するために、そしていくつかのケースでは候補マークの署名情報を生成するために使用され得る。次に、ユーザデバイス142は、サーバデバイス140の認証アプリケーション164による候補マークの認証のために候補マークの撮影された画像及び/又は候補マークから抽出された署名情報をサーバデバイス140へ送信し得る。
【0031】
[0039] いくつかの例示的署名生成技術(例えば一実施形態では、画像内で撮影されたマークから署名を抽出するために撮像コントローラデバイス110の画像処理アプリケーション124により実装され得る)、及びいくつかの例示的認証技術(例えば一実施形態では、サーバデバイス140の認証アプリケーション164により実装され得る)は、その全体が参照により本明細書に援用される2018年4月10日発行の米国特許第9,940,572号、題名“Methods and a Computing Device for Determining Whether a Mark is Genuine”に記載されている。
【0032】
[0040]
図2は一実施形態による印刷物204上の例示的コンテンツのレイアウトのブロック図である。印刷物204は
図1の印刷物104に対応し得、そして印刷物204は例示的目的のために
図1の文脈で説明される。印刷物204は、印刷物204の生産中に印刷物204の走行方向全体にわたって走る複数のレーン206を有するラベルウェブシート202を含み、そして複数のラベル208を有する各レーン206は印刷物204の生産中に印刷物204の走行方向に沿って走るとして
図2に示される。各ラベル208はマーク210を含み得る。マーク210は、ブランド(例えばロゴ)、バーコードなどの情報を有する何か、QRコード、有効期限、シリアル番号などの追跡情報、又は装飾であり得る。
【0033】
[0041] 次に
図1及び
図2を参照すると、構成アプリケーション122は印刷物204上のラベルウェブシートのレイアウトを判断するように構成され得る。例えば、構成アプリケーション122は以下のレイアウト情報を判断し得る:i)ウェブシート上のラベルのレーンの数、ii)2つの水平方向隣接ラベル208の対応する左側間の水平距離、iii)2つの垂直方向隣接ラベルの対応する下端間の垂直方向距離、iv)ウェブシートの左端と最も左のレーン206内のマーク210の中心との間の水平距離、及びv)ラベル208の下端とラベル208上のマーク210の中心との間の垂直方向距離。
図3を手短に参照すると、例示的ユーザインターフェース300が、ユーザからのこのようなレイアウト情報を取得するために撮像コントローラデバイス110により提供され得る。ユーザは、撮像システム102を備え得るユーザデバイス142上の又はローカルディスプレイ(示されない)上のユーザへ表示され得るユーザインターフェース300を介し要求情報を入力し得る。追加的に又はその代わりに、撮像コントローラデバイス110は、好適な画像処理技術を、印刷物104のコンテンツを描写し得る1つ又は複数のサンプル画像へ適用することにより印刷物104上の特定コンテンツのレイアウトを判断し得る。例えば、撮像コントローラデバイス110は、生産装置106により行われ得る生産作業中(例えばサンプル生産作業中、又は実際の生産作業の初期段階中に)にカメラ114により撮影され得る印刷物204のサンプル画像を取得し得る。サンプル画像は例えば印刷物204の全エリアを撮影し得る。撮像コントローラデバイス110は、例えば、印刷物204がラベルウェブシートであるということことを認識するために、ラベルウェブシート上のラベル208及びマーク210を識別するために、そしてラベルウェブシートのレイアウト情報(例えば上述のレイアウト情報(i)~(v)又は他の好適な情報)を判断するために、好適な画像処理及び認識技術を使用することにより印刷物204のサンプル画像を処理し得る。
【0034】
[0042]
図4は一実施形態による例示的撮像コントローラデバイス410のブロック図である。一実施形態では、撮像コントローラデバイス410は
図1の撮像コントローラデバイス110に対応し、そして撮像コントローラデバイス410は、簡略化のために論述されない撮像コントローラデバイス110を有する同様な番号の要素を含む。例えば、一実施形態では、撮像コントローラデバイス410は、画像取得コントローラ116、プロセッサ118、メモリ120及びインターフェース144それぞれに対応する画像取得コントローラ416、プロセッサ418、メモリ420及びインターフェース444を含む。一実施形態では、メモリ420は構成アプリケーション122に対応する構成アプリケーション422及び画像処理アプリケーション124に対応する画像処理アプリケーション424を含む。メモリ420は追加的にユーザインターフェースモジュール426、ジョブトレーニングモジュール428及びジョブ管理モジュール430を含む。
【0035】
[0043] いくつかの実施形態では、ジョブトレーニングモジュール428は、好適な画像処理技術を印刷物104のコンテンツを描写し得る1つ又は複数のサンプル画像へ適用することにより印刷物104上のコンテンツの特定レイアウトを判断し得る。例えば、ジョブトレーニングモジュール428は、生産装置106により行われ得る生産作業中(例えばサンプル生産作業中、又は実際の生産作業の初期段階中)に光学デバイス108の動作を制御し得、そして生産装置106により行われる生産作業中にカメラ114により撮影され得る印刷物104のサンプル画像を取得し得る。サンプル画像は例えば印刷物104の全エリアを撮影し得る。ジョブトレーニングモジュール428は、例えば印刷物104上のコンテンツのタイプを認識するためにそして印刷物104上の関心領域の場所を識別するために、好適な画像処理及び認識技術を使用することにより印刷物104のサンプル画像を処理し得る。いくつかの実施形態では、ジョブトレーニングモジュール428は撮像コントローラデバイス410から省略され得、そしてその代りに撮像コントローラデバイス410は印刷物104上のコンテンツのレイアウトを記述する情報をユーザ入力に基づいて決定し得る。
【0036】
[0044] ジョブ管理モジュール430は、例えば生産装置106により行われ得る様々な印刷物レイアウトを有する生産作業中に動作するために撮像コントローラデバイス410が利用し得る様々な構成を管理するように構成され得る。ジョブ管理モジュール430は、様々な印刷物レイアウトに基づいて決定される光学システム構成プロファイルをジュブ構成データベース450内に格納し得、そして、生産装置106により後で行われ得る対応生産作業中の動作のために撮像コントローラデバイス410を構成するための適切なシステム構成プロファイルを後で取り出し得る。
【0037】
[0045] ユーザインターフェースモジュール426は、撮像コントローラデバイス410を構成するための及び/又は撮像コントローラデバイス410の動作を監視するための様々なユーザインターフェースを提供し得る。例えば、ユーザインターフェースモジュール426は、印刷物104上のコンテンツのレイアウトを記述する情報を取得するためのユーザインターフェース(例えば
図3のユーザインターフェース300など)を提供し得る。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースモジュール426は、対応する光学システム構成プロファイルがジュブ構成データベース450から取り出され得るように、ユーザが特定生産作業を選択する又はそうでなければ特定生産作業を規定することを可能にするユーザインターフェースを提供し得る。追加的に又はその代わりに、ユーザインターフェースモジュール426は、印刷物104の生産中に撮像コントローラデバイス410の動作を監視する(例えば撮像コントローラデバイス410による画像を取得及び処理することの進展を監視する)ための、印刷物の生産中に撮像コントローラデバイス410により取得されるいかなる破損された画像もユーザに通知するための、及び警報をユーザへ提供するためなどのユーザインターフェースを提供し得る。
【0038】
[0046] 画像取得コントローラ416は、本明細書で説明されるように光学デバイス108の動作を制御するために制御信号を光学デバイス108へ提供するように構成されたトリガデバイス431を含み得る又はそれへ直接的又は間接的に結合され得る。画像取得コントローラ416は、光学デバイス108のカメラ114と通信するためにそしてカメラ114により撮影された画像を取得するためにカメラソフトウェア開発キット(SDK:software development kit)432を利用するように構成され得る。画像取得コントローラ416は、光学デバイス108から取得された画像を画像データベース434内に一時的に格納し得る。次に、画像は、プロセッサ418による処理のために画像プール436内の待ち行列に入れられ得る。プロセッサ418は、画像を処理し得、そしてデータベース438(本明細書では署名データベース438とも呼ぶ)内の画像から抽出された処理済み画像及び/又は情報(例えば署名)を一時的に格納し得る。次に、処理された画像及び/又は画像から抽出された情報は、転送インターフェース444を介するその後の送信のために転送キュー440内の待ち行列に入れられ得る。
【0039】
[0047]
図5は一実施形態による
図1の光学デバイス108として利用され得る例示的光学デバイス500の線図である。光学デバイス500は、フード516の上に位置する撮像アレイ512を含む。撮像アレイ512は図示の実施形態では線形配置で置かれた8台のカメラ514を含み、隣接対のカメラ514は重畳視野を有する。他の実施形態では、光学デバイス500は他の好適な数のカメラ514を含む、及び/又はカメラ514は他の好適なやり方で配置される。光学デバイス500は追加的に、第1の光源518-1及び第2の光源518-2を含む複数の光源518を含む。光源518は、例えば発光ダイオード(LED)のストリップなどの高強度発光デバイスであり得る。光源518はフード516の表面に対し45度の角度で位置し得、発光面はカメラ514の視界の方向を指す。
【0040】
[0048] 一実施形態では、撮像コントローラデバイス110は、本明細書において説明される印刷物104の画像を撮影しそしてカメラ514により撮影される画像を取得するためにカメラ514をトリガするように光学デバイス500の動作を制御する。一実施形態では、撮像コントローラデバイスが画像を撮影するためにカメラ514をトリガするたびに、撮像コントローラデバイス110もまた、カメラ514による画像の撮影中に高輝度閃光を提供するために光源518をトリガする。
【0041】
[0049]
図6は別の実施形態による
図1の光学デバイス108として利用され得る例示的光学デバイス600の線図である。光学デバイス600は、カメラ514の光路を曲げるように位置決めされ得る反射面を有する部品630(例えばミラー)を光学デバイス600が含むということを除いて
図5の光学デバイス500とほぼ同じである。カメラ514の光路は光学デバイス600内で曲げられるので、少なくともいくつかの実施形態では、光学デバイス600の高さは光学デバイス500の高さに対して低減される。一実施形態では、高さ低減は、例えば限定空間が生産装置106の近傍で利用可能であり得る狭いエリア内の光学デバイス600の使用を可能にし得る。
【0042】
[0050]
図7は一実施形態による
図1のシステムにおいて実施され得る印刷物の画像を撮影する方法700の流れ図である。方法700は例示的実施形態では撮像コントローラデバイス110(例えばプロセッサ118)又は撮像コントローラデバイス410(例えばプロセッサ418)により実施され得る。説明の容易さのために、方法700は
図1の撮像コントローラデバイス110の文脈で説明される。他のいくつかの実施形態では、方法700は
図1の撮像コントローラデバイス110と異なる好適なデバイスにより実施される。
【0043】
[0051] ブロック702では、撮像コントローラデバイス110は、生産装置106などの生産装置による印刷物の生産中に生成される印刷物上のコンテンツのレイアウトを判断する。例えば、構成アプリケーション122が印刷物上のコンテンツのレイアウトを判断する。一実施形態では、印刷物は
図1の生産装置106により生産される印刷物104に対応する。一実施形態では、印刷物上のコンテンツのレイアウトは
図2のラベルウェブシート202のレイアウトに対応し、そして印刷物上のコンテンツのレイアウトの判断は
図2を参照して上に説明したようにブロック702において行われる。他の実施形態では、ブロック702において印刷物上のコンテンツのレイアウトを判断することは他の好適なタイプの印刷物のレイアウトを判断すること及び/又は他の好適な判断技術を使用することを含む。
【0044】
[0052] ブロック704では、撮像コントローラデバイス110は、生産装置により印刷物の生産中に光学デバイス(例えば光学デバイス108、光学デバイス500、光学デバイス600又は別の好適な光学デバイス)を制御するために使用される光学システム構成プロファイルをブロック702において判断された印刷物上のコンテンツのレイアウトに基づいて決定する。一実施形態では、ブロック704において光学システム構成プロファイルを決定することは、印刷物上の1つ又は複数の関心領域の画像を撮影するための複数のカメラのうちの1つ又は複数のカメラを選択することを含み得る。1つ又は複数のカメラは、1つ又は複数の関心領域の各関心領域が全体として1つ又は複数のカメラのうちの特定カメラの視界内に入るように選択され得る。ブロック704において光学システム構成プロファイルを決定することはまた、選択された1つ又は複数のカメラをトリガするためのトリガ間隔を決定することを含み得る。
【0045】
[0053] ブロック706では、撮像コントローラデバイス110は、生産装置による印刷物の生産中に光学デバイスの動作を制御する。一実施形態では、ブロック706において光学デバイスの動作を制御することは、印刷物の生産中に印刷物が1つ又は複数のカメラの視界内に入ると、印刷物上の1つ又は複数の関心領域の画像を撮影するためにブロック704で判断されたトリガ間隔に基づいて決定された時刻に、ブロック704において選択された1つ又は複数のカメラを撮像コントローラデバイスによりトリガすることを含む。
【0046】
[0054] 方法700は追加的に、例えば画像内で撮影され得るマークの署名といくつかの実施形態ではHIDとを生成するために生産作業中に撮影された画像を処理することを含み得る。一実施形態では、画像を処理するための例示的プロセスが
図8を参照して以下にさらに詳細に説明される。他の実施形態では、他の好適なプロセスが画像を処理するために実施される。いくつかの実施形態では、複数のコア及び/又はマルチスレッド技術が画像の並列処理を行うために利用される。一実施形態では、単一カメラ114により単一画像内の印刷物104上の各関心領域を撮影することは、各コア及び/又はスレッドがそれぞれの画像内で撮影されたそれぞれの関心領域全体を独立に処理し得るので、複数のコアのそれぞれの1つによる及び/又は複数のスレッドを使用することによる画像の並列処理を容易にする。
【0047】
[0055]
図8は、一実施形態による
図1のシステムにおいて撮影された画像を処理するために実施される例示的プロセス800の流れ図である。例示的実施形態では、画像処理アプリケーション124は生産装置106により行われる生産作業中に光学デバイス108からの画像取得コントローラ116により取得される画像を処理するためにプロセス800を実施する。
【0048】
[0056] ブロック802では、画像処理アプリケーション124は、画像取得コントローラ116により取得された画像を受信し得、そして、画像内で撮影され得るマークの様々な特徴を測定するために、取得された画像を使用し得る。マークの様々な特徴を測定することで、マーク(例えばマーク210)のアーチファクトに関するデータを含む一組のメトリックを生じ得る。一組のメトリックは、画像処理アプリケーション124がマークに関して生成するいくつかの組のメトリックのうちの1つであり得る。画像処理アプリケーション124はマーク上の様々な場所で測定を行い得る。そうする際、画像処理アプリケーション124はマークを複数の副エリアに分割し得る(例えば業界基準に従って)。一実施形態では、マークが2Dバーコードであれば、画像処理アプリケーション124は、マークの全数の副エリアのすべて又はその部分集合(例えば、全数のセルのすべて又はその部分集合)に対し測定を行う。撮像コントローラデバイス110が測定し得るマークの特性の例は以下のものを含む:a)特徴形状、(b)特徴アスペクト比、(c)特徴場所、(d)特徴寸法、(e)特徴コントラスト、(f)端線形性、(g)領域不連続性、(h)無関係なマーク、(i)印刷欠陥、(j)色(例えば明度、色相又は両方)、(k)着色性、及び(l)コントラスト変動。いくつかの実施形態では、画像処理アプリケーション124は、各特徴のマーク毎の同じ場所であるが異なる特徴の異なる場所に関して測定する。例えば、画像処理アプリケーション124は、マークの第1組の場所上のそしてその後のマークの当該の同じ第1組の場所上の平均着色性を測定するが、マーク上の及びその後のマーク上の第2組の場所上の端線形性を測定する可能性がある。2組の場所(異なる特徴の)は、両組に共通でない少なくとも1つの場所があれば「異なる」と言ってもよい。一実施形態では、画像処理アプリケーション124による特徴測定の結果は一組のメトリックを含む。測定された特徴の特徴毎に1又は複数組のメトリックが存在し得る。
【0049】
[0057] ブロック804では、画像処理アプリケーション124は、ブロック802において測定された一組のメトリックを解析し得、そしてこの解析に基づき、一組のメトリックに基づく署名を生成し得る。一組のメトリクスはマークのアーチファクト(又は複数のアーチファクト)に関するデータを含むので、署名は間接的にアーチファクトに基づくことになる。マークがデータ(2Dバーコードの場合と同様に)を担えば、画像処理アプリケーション124はまた、署名の一部としてこのようなデータを含み得る。別の言い方をすると、いくつかの実施形態では、署名はマークのアーチファクト及びマークにより担われるデータの両方に基づき得る。
【0050】
[0058] 一実施形態では、署名を生成するために、マークの測定された特徴毎に、画像処理アプリケーション124は、特徴に関連するメトリックを大きさによりランク付けし、そして所定閾値に達するメトリックだけを署名の一部として使用する。例えば、画像処理アプリケーション124は所定閾値未満であるメトリックをランク付けすることを差し控える可能性がある。一実施形態では、測定される各特性の異なる所定閾値がある。所定閾値の1つ又は複数は雑音閾値と画像を撮影するために使用されたカメラ114の解像度とに基づき得る。
【0051】
[0059] 一実施形態では、画像処理アプリケーション124は、特徴毎に100個のデータ点を取得し、そして次の6つのグループの測定値を収集する:着色性の一組の測定値、最良適合グリッドからの偏差の一組の測定値、無関係マーキング又は無効の一組の測定値、そして端線形性の3つの別の組の測定値。
【0052】
[0060] ランク付けプロセスの一部として、画像処理アプリケーション124は、それぞれの場所にかかわらず(すなわちマーク上のそれらの場所にかかわらず)所定閾値未満であるメトリックをグループ化し得る。また、画像処理アプリケーション124はランク付けプロセスの一部として各特徴カテゴリ内でメトリックを順序付け得る(例えば大きさにより)。同様に、画像処理アプリケーション124は所定閾値未満であるメトリックを単純に無視する可能性がある。また、ランク付けのプロセスは、閾値を越えるメトリックを閾値未満であるものから分離することだけからなり得る。
【0053】
[0061] 一実施形態では、画像処理アプリケーション124は測定された特徴をどれくらい特徴が画像解像度問題に敏感であるかに従って順序付ける。例えば、光学デバイス108のカメラ114が十分に高い解像度で画像を撮影する能力を有しなければ、画像処理アプリケーション124が端の非線形性を識別することは困難である可能性がある。しかし、画像処理アプリケーション124は、着色性の偏差を識別することにいかなる問題も有しないかもしれない。したがって、画像処理アプリケーション124は、これを基礎に、着色性を端非線形性より高く優先順位付けする可能性がある。一実施形態によると、画像処理アプリケーション124は、測定された特徴を次のように解像度依存性の逆順で順序付ける:副エリア着色性、副エリア位置偏位、無効又は無関係なマーキングの場所、及び端非線形性。
【0054】
[0062] 一実施形態によると、画像処理アプリケーション124は、マークの測定された特徴を光学デバイス108のカメラ114の1つ又は複数の解像度とマークの撮影された画像の解像度とに基づき重み付ける。例えば、カメラ114の解像度が低ければ、画像処理アプリケーション124はより大きな重み付けをマークの様々な副エリアの平均着色性へ与え得る。カメラ114の解像度が高ければ、画像処理アプリケーション124は様々な副エリアの端不規則性の測定値へ他の特徴より高い重み付けを与え得る。マークがISO/IEC16022により記載されるような誤り訂正情報を含めば、画像処理アプリケーション124は、測定された特徴を重み付けるために誤り訂正情報を使用し得る。例えば、画像処理アプリケーション124は、誤り訂正情報を読み出し、マークのどの副エリアが誤りを有するかを判断するために誤り訂正情報を使用し、そしてこのような副エリアの測定された特徴を過小重み付けし得る。
【0055】
[0063] ブロック806では、画像処理アプリケーション124は、ハッシュ識別子(HID:hash identifier)を導出するために署名のメトリックの部分集合に対応する場所識別子を使用し得る。一実施形態では、画像処理アプリケーション124は、HIDを導出するために署名の最大メトリックの部分集合に対応する指数を使用する。いくつかの実施形態では、画像処理アプリケーション124は、HIDを導出する際に、全HID内のブロックとして各組のメトリックの部分集合に対応する指数を使用し得る。
【0056】
[0064] 撮像コントローラデバイス110は、HIDが署名に関連付けられるように署名及びHIDをインターフェース144及び通信ネットワーク150を介しサーバデバイス140及び/又はデータベース152へ送信し得る。いくつかの実施形態では、HIDはまた、署名を調べるために使用され得る(例えば、サーバデバイス140は署名の指標キーとしてHIDを設定するためにデータベースプログラムを使用する)。
【0057】
[0065] 図
【0058】
[0066] 9は、一実施形態による
図1のシステムの1つ又は複数の部品を実装するために好適なコンピュータシステム900のブロック図である。その最も基本的な構成では、コンピュータシステム900は少なくとも1つのプロセッサ902及び少なくとも1つのメモリ904を含み得る。コンピュータシステム900はまた、情報データ、信号及び情報をコンピュータシステム900の様々な部品間で伝達するためのバス(示されない)又は他の通信機構を含み得る。部品は、ユーザ行為を処理し(例えばキーパッド/キーボードからキーを選択し、1つ又は複数のボタン又はリンクを選択し)そして対応する信号を少なくとも1つのプロセッサ902へ送信する入力部品910を含み得る。部品はまた、例えば少なくとも1つのプロセッサ902により行われた操作の結果を表示し得る出力部品(ディスプレイなど)911を含み得る。送受信器又はネットワークインターフェース906は、コンピュータシステム900と他のデバイス(コンピュータシステム900により実施された処理の結果を利用し得るユーザデバイスなど)との間で信号を送受信し得る。一実施形態では、送信は無線であるが、他の伝送媒体及び方法もまた好適であり得る。
【0059】
[0067] マイクロコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)又は他の処理部品であり得る少なくとも1つのプロセッサ902は、これらの様々な信号を処理する(例えばコンピュータシステム900上の表示のための又は通信リンク918を介した他のデバイスへの送信のための)。少なくとも1つのプロセッサ902はまた、他のデバイスへのクッキー又はIPアドレスなどの情報の送信を制御し得る。少なくとも1つのプロセッサ902はメモリ904内に格納されたコンピュータ可読指令を実行し得る。コンピュータ可読指令は、少なくとも1つのプロセッサ902により実行されると、少なくとも1つのプロセッサ902に映像フレーム処理及び/又は被写体の認識に関連する処理を複数の映像フレームに基づき実施させ得る。
【0060】
[0068] コンピュータシステム900の部品はまた、少なくとも1つのスタティックストレージ部品916(例えばROM)及び/又は少なくとも1つのディスクドライブ917を含み得る。コンピュータシステム900は、システムメモリ904内に含まれる1又は複数の系列の指令を実行することにより特定操作をプロセッサ912及び他の部品により行い得る。論理は、実行のために指令を少なくとも1つのプロセッサ902へ提供することに参加する任意の媒体を参照し得るコンピュータ可読媒体内でコード化され得る。このような媒体は、限定しないが非一時的媒体、不揮発性媒体、又は揮発性媒体、及び伝送媒体を含む多くの形式を取り得る。様々な実装形態では、不揮発性媒体は光又は磁気ディスクを含み、揮発性媒体はシステムメモリ部品914などのダイナミックメモリを含み、伝送媒体は同軸ケーブル、銅線及び光ファイバを含む。一実施形態では、論理は非一時的コンピュータ可読媒体内でコード化される。一例では、伝送媒体は、電波、光、及び赤外線データ通信中に生成されるような音響又は光波の形式を取り得る。
【0061】
[0069] 適用可能な場合には、本開示により提供される様々な実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを使用することにより実施され得る。また、適用可能な場合には、本明細書に記載の様々なハードウェア部品及び/又はソフトウェア部品は、本開示の精神から逸脱すること無くソフトウェア、ハードウェア、及び/又はその両方を含む複合部品へ合成され得る。適用可能な場合には、本明細書に記載の様々なハードウェア部品及び/又はソフトウェア部品は、本開示の範囲から逸脱すること無くソフトウェア、ハードウェア、又はその両方を含む副部品へ分離され得る。加えて、適用可能な場合には、ソフトウェア部品はハードウェア部品として実装され得、逆も同様であるということが考えられる。
【0062】
[0070] 本開示によるソフトウェア(プログラムコード及び/又はデータなど)は1つ又は複数のコンピュータ可読媒体上に格納され得る。本明細書において識別されるソフトウェアは1つ又は複数の汎用又は専用コンピュータ、及び/又はネットワーク化された及び/又はネットワーク化されないコンピュータシステムを使用することにより実装され得るということも考えられる。適用可能な場合には、本明細書において説明される様々な工程の順序付けは、変更され複合工程へ合成され得る、及び/又は本明細書において説明される特徴を提供するために副工程へ分離され得る。
【0063】
[0071] ハードウェアで実装される場合、ハードウェアは1つ又は複数の個別部品、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)などを含み得る。
【0064】
[0072] 様々な操作が「モジュール」又は「部品」という観点で本明細書において説明されたが、このような用語は単一ユニット又は機能に限定されないということに注意すべきである。さらに、本明細書において説明されるモジュール又は部品のいくつかに帰する機能性は合成されそしてより少ないモジュール又は部品に帰し得る。さらに依然として、本開示は具体例を参照するが、これらの例は単に例示的であるように意図されており、したがって範囲の制限であるようには意図されていない。変更、追加及び/又は削除が本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に対しなされ得るということが当業者に明らかになる。例えば、上記方法の1つ又は複数の部分は、異なる順序(又は同時に)で行われ得、そして所望結果を依然として実現し得る。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷物の高速生産中に画像を撮影するためのシステムであって、前記システムは、
少なくとも1つのカメラを含む光学デバイスと一体化された撮像コントローラデバイスを備え、
前記撮像コントローラデバイスは、
前記印刷物上のコンテンツのレイアウトを判断し、
前記印刷物上のコンテンツの前記レイアウトに基づき、前記少なくとも1つのカメラをトリガするためのトリガ間隔を定めることを含む光学システム構成プロファイルを決定し、
前記高速生産中に、前記印刷物が前記少なくとも1つのカメラの視界内を移動する際に、前記印刷物の関心領域の画像を撮影するために、前記トリガ間隔に基づいて決定されたタイミングで、前記少なくとも1つのカメラをトリガし、
撮影された画像を、他の画像を撮影しながら並列処理する、システム。
【請求項2】
前記撮像コントローラデバイスは、ユーザ入力及び前記印刷物の1つ又は複数のサンプル画像を処理することの少なくとも一方に基づき、前記印刷物上のコンテンツの前記レイアウトを判断するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記光学デバイスは、1つ又は複数の発光デバイスをさらに含み、
前記撮像コントローラデバイスはさらに、前記画像の撮影中に光の閃光を生成するために、前記1つ又は複数の発光デバイスを、前記判断されたトリガ間隔でトリガするように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記光学デバイスは、前記光学デバイスの高さ寸法を低減するために前記少なくとも1つのカメラの光路を曲げるように構成された反射面をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記撮像コントローラデバイスはさらに、
センサにより生成されるセンサ信号であって前記印刷物の高速生産中に前記印刷物上の基準点を指示するセンサ信号を受信し、
エンコーダにより生成されるエンコーダ信号であって前記印刷物の高速生産中に前記印刷物の動きを追跡するエンコーダ信号を受信するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記撮像コントローラデバイスは、前記撮影された画像を処理するように構成されたマルチコアプロセッサを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記撮像コントローラデバイスは、
高速生産中における品質管理のため前記印刷物における印刷欠陥を検出すること及び前記印刷物上の印刷されたマークのための電子署名を生成することの少なくとも一方を行う、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記撮像コントローラデバイスはさらに、i)前記撮影された画像、及びii)前記撮影された画像に基づき生成された電子署名、の少なくとも一方をネットワーク上のサーバデバイスへと送信するように構成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記撮像コントローラデバイスはさらに、前記光学システム構成プロファイルをメモリ内に格納するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記撮像コントローラデバイスはさらに、
前記メモリ内に格納された複数の光学システム構成プロファイルの中から前記光学システム構成プロファイルを選択し、
前記光学システム構成プロファイルを選択することに応答して、前記印刷物の高速生産中の使用のために前記メモリから前記光学システム構成プロファイルを取り出すように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記並列処理は、前記関心領域において印刷されたマークによる電子署名を生成すること、を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記並列処理は、前記撮影された画像のデータを処理するためのマルチスレッド技術を利用する、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記マルチコアプロセッサのそれぞれのコアが独立して関心領域を処理する、請求項6に記載のシステム。
【請求項14】
前記関心領域の画像は1つのカメラによって1つの画像として撮影される、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記マルチコアプロセッサは、前記並列処理のために、前記関心領域内の印刷されたマークの一部を解析するように構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項16】
印刷物の高速生産中に画像を撮影するための方法であって、
前記方法は、コンピュータが、
前記印刷物上のコンテンツのレイアウトを判断することと、
前記印刷物上のコンテンツの前記レイアウトに基づき、前記少なくとも1つのカメラをトリガするためのトリガ間隔を定めることを含む光学システム構成プロファイルを決定することと、
前記高速生産中に、前記印刷物が前記少なくとも1つのカメラの視界内を移動する際に、前記印刷物の関心領域の画像を撮影するために、前記トリガ間隔に基づいて決定されたタイミングで、前記少なくとも1つのカメラをトリガすることと、
撮影された画像を、他の画像を撮影しながら並列処理することと、を含む、方法。
【請求項17】
前記コンピュータが、
複数の光学システム構成プロファイルをメモリに格納することと、
前記メモリ内に格納された複数の光学システム構成プロファイルの中から前記光学システム構成プロファイルを選択することと、
前記光学システム構成プロファイルを選択することに応答して、前記印刷物の高速生産中の使用のために前記メモリから前記光学システム構成プロファイルを取り出すことと、をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記並列処理は、前記関心領域において印刷されたマークによる電子署名を生成すること、を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
コンピュータ読み取り可能な命令を格納する非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記命令をプロセッサが実行した場合に、
印刷物上のコンテンツのレイアウトを判断することと、
前記印刷物上のコンテンツの前記レイアウトに基づき、前記少なくとも1つのカメラをトリガするためのトリガ間隔を定めることを含む光学システム構成プロファイルを決定することと、
前記印刷物の高速生産中に、前記印刷物が前記少なくとも1つのカメラの視界内を移動する際に、前記印刷物の関心領域の画像を撮影するために、前記トリガ間隔に基づいて決定されたタイミングで、前記少なくとも1つのカメラをトリガすることと、
撮影された画像を、他の画像を撮影しながら並列処理することと、が実行される、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項20】
前記並列処理は、前記関心領域において印刷されたマークによる電子署名を生成すること、を含む、請求項19に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【外国語明細書】