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特開2024-163193体内標的のフィードバック分析を用いたレーザーの組み合わせ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163193
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】体内標的のフィードバック分析を用いたレーザーの組み合わせ
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/22 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
A61B18/22
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024150787
(22)【出願日】2024-09-02
(62)【分割の表示】P 2022169390の分割
【原出願日】2022-10-21
(31)【優先権主張番号】63/270,730
(32)【優先日】2021-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500498763
【氏名又は名称】ジャイラス エーシーエムアイ インク ディー/ビー/エー オリンパス サージカル テクノロジーズ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】セルゲイ・エー・ブケソフ
(72)【発明者】
【氏名】カート・ジー・シェルトン
(57)【要約】
【課題】手技の前または手技中に、切除される体内標的の特性を実時間で特定し、特定された特性に従って切除デバイスを制御できる手法を提供すること。
【解決手段】多様な組織の組成に基づいてレーザーが実時間などで制御され得る。第1の時間帯の後、体内標的部位の第1の組成が特定され得る。第1の組成に基づいて、複数のレーザーが、第1の波長の光を放射するように制御され得、ここでは、制御することが、複数のレーザーの第1の組み合わせを起動することを含む。第2の時間帯の後、第1の組成とは異なる体内標的部位の第2の組成が特定され得る。第2の組成に基づいて、複数のレーザーが、第2の波長の光を放射するように制御され得、これが、複数のレーザーの第2の組み合わせを起動することなどを含むことができる。複数のレーザーの第1の組み合わせが、複数のレーザーの第2の組み合わせとは異なってよい。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のレーザーモジュールであって、前記複数のレーザーモジュールの第1のレーザーモジュールは、第1の波長範囲を有する光を体内標的部位に放射し、前記複数のレーザーモジュールの第2のレーザーモジュールは、前記第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲を有する光を体内標的部位に放射するように構成される、複数のレーザーモジュールと、
近位側部分および遠位側部分を有する内視鏡であって、前記遠位側部分が前記体内標的部位に近接するロケーションの中に挿入されるように構成される、内視鏡と、
制御装置であって、
前記体内標的部位からの第1の信号を分析し、
前記第1の信号に少なくとも部分的に基づいて、前記体内標的部位を治療することを目的として前記第1のレーザーモジュールを選択的に起動するように構成される、制御装置と、
少なくとも1つの光学コンポーネントであって、
前記複数のレーザーモジュールのそれぞれから放射される光の経路に配置された複数のダイクロイックミラーであって、前記複数のダイクロイックミラーのうちの1つは、前記複数のレーザーモジュールのそれぞれから放射される前記光に対して角度をなして配置され、前記複数のダイクロイックミラーの個々の1つは、前記複数のレーザーモジュールのそれぞれから放射される前記光の結合したビームを形成するように構成されている、複数のダイクロイックミラーを有する、少なくとも1つの光学コンポーネントと、
を備え、
前記少なくとも1つの光学コンポーネントは、
前記第1のレーザーモジュールから放射される光を受け取り、
受け取った光を前記体内標的部位に方向付けする、
ように構成され、
前記制御装置が、
前記体内標的部位からの第2の信号を受け取り、
前記第2の信号を分析し、
前記第2の信号に少なくとも部分的に基づいて、前記体内標的部位における治療効果を調整することを目的として、前記第2のレーザーモジュールを選択的に起動する、
ようにさらに構成されている、システム。
【請求項2】
前記内視鏡が、前記体内標的部位に対しての照明を放射するための光源を備え、前記第1の信号が、前記光源からの前記照明に反応するものである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの光学コンポーネントが、
選択的に起動された複数の前記レーザーモジュールから放射される光を受け取り、
選択的に起動された複数の前記レーザーモジュールから放射される光を結合し、
結合された光を前記体内標的部位に方向付けする、
ようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の信号を検出するための検出器をさらに備え、前記少なくとも1つの光学コンポーネントが、
(i)前記第1のレーザーモジュールと前記体内標的部位との間の第1のレーザービーム経路、および、(ii)前記第2のレーザーモジュールと前記体内標的部位との間の第2のレーザービーム経路、を併合するための第1の反射器と、
前記体内標的部位からの前記第1の信号を前記検出器の方に再方向付けするための第2の反射器と、
を備える、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記制御装置が、前記第1のレーザーモジュールを停止するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記制御装置が、
前記内視鏡と前記体内標的部位との間の距離を決定するために前記第1の信号を分析し、
決定された前記距離に基づいて、前記体内標的部位における治療効果を調整することを目的として、前記複数のレーザーモジュールの少なくとも第2のレーザーモジュールを選択的に起動する、
ようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記光学コンポーネントが、
前記第2のレーザーモジュールから放射される光を受け取り、
前記第2のレーザーモジュールから放射される光を、前記第1のレーザーモジュールからの受け取った光と結合する、
ようにさらに構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記制御装置が、
前記第1の信号に少なくとも部分的に基づいて、前記内視鏡と患者の身体内の前記体内標的部位との間の距離を決定し、
前記内視鏡と前記体内標的部位との間の決定された前記距離に基づいて、
前記複数のレーザーモジュールのうちの少なくとも前記第1のレーザーモジュールのうちの少なくとも1つのレーザーモジュールを停止し、
前記体内標的部位における治療効果を調整することを目的として、前記複数のレーザーモジュールのうちの少なくとも第2のレーザーモジュールを選択的に起動する、
ようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記制御装置は、
前記体内標的部位からの前記第1の信号を分析して、前記体内標的部位における第1の深さを決定し、
前記体内標的部位における前記第1の深さに少なくとも部分的に基づいて、前記体内標的部位を治療することを目的として前記第1のレーザーモジュールを選択的に起動し、
前記第2の信号を分析して、前記体内標的部位における第2の深さを決定し、
前記体内標的部位の前記第2の深さに少なくとも部分的に基づいて、前記体内標的部位における治療効果を調整することを目的として、前記第2のレーザーモジュールを選択的に起動するように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
複数のレーザーモジュールであって、前記複数のレーザーモジュールの第1のレーザーモジュールは、第1の波長範囲を有する光を体内標的部位に放射し、前記複数のレーザーモジュールの第2のレーザーモジュールは、前記第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲を有する光を体内標的部位に放射するように構成される、複数のレーザーモジュールと、
近位側部分および遠位側部分を有する内視鏡であって、前記遠位側部分が前記体内標的部位に近接するロケーションの中に挿入されるように構成される、内視鏡と、
制御装置であって、
前記体内標的部位からの第1の信号を分析し、
前記第1の信号の分析に少なくとも部分的に基づいて、前記体内標的部位を治療することを目的として前記複数のレーザーモジュールのうちのレーザーモジュールの組み合わせを選択的に起動する、
ように構成される、制御装置と、
光学コンポーネントであって、
前記複数のレーザーモジュールのそれぞれから放射される光の経路に配置された複数のダイクロイックミラーであって、前記複数のダイクロイックミラーのうちの1つは、前記複数のレーザーモジュールのそれぞれから放射される前記光に対して角度をなして配置され、前記複数のダイクロイックミラーの個々の1つは、前記複数のレーザーモジュールのそれぞれから放射される前記光の結合したビームを形成するように構成されている、複数のダイクロイックミラーを有し、
レーザーモジュールの選択的に起動された前記組み合わせから放射される光を受け取り、
前記複数のレーザーモジュールのうちのレーザーモジュールの選択的に起動された前記組み合わせからの受け取った光を結合し、
結合された光を前記体内標的部位に方向付けする、
ように構成される、光学コンポーネントと、
を備え、
前記制御装置が、
前記体内標的部位からの第2の信号を受け取り、
前記第2の信号を分析し、
前記第2の信号の分析に少なくとも部分的に基づいて、前記体内標的部位における治療効果を調整することを目的として、前記複数のレーザーモジュールのうちの少なくとも第2のレーザーモジュールを選択的に起動する、
ようにさらに構成されている、システム。
【請求項11】
前記制御装置がさらに、
前記体内標的部位からの第2の信号を分析し、
前記第2の信号の分析に少なくとも部分的に基づいて、前記体内標的部位における治療効果を調整することを目的として、前記複数のレーザーモジュールのうちのレーザーモジュールの第2の組み合わせを選択的に起動する、
ように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記制御装置がさらに、
前記体内標的部位からの第2の信号を分析し、
前記第2の信号の分析に少なくとも部分的に基づいて、
前記複数のレーザーモジュールのうちのレーザーモジュールの選択的に起動された前記組み合わせのうちの少なくとも1つのレーザーを選択的に停止し、
前記体内標的部位における治療効果を調整することを目的として、前記複数のレーザーモジュールのうちの少なくとも第2のレーザーモジュールを選択的に起動する、
ように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記信号が、前記内視鏡と前記体内標的部位との間の距離に対応し、前記制御装置がさらに、
前記内視鏡と前記体内標的部位との間の前記距離を分析し、
前記内視鏡と前記体内標的部位との間の前記距離に基づいて、
レーザーモジュールの選択的に起動された前記組み合わせを停止し、
前記体内標的部位における治療効果を調整することを目的として、前記複数のレーザーモジュールのうちのレーザーモジュールの第2の組み合わせを選択的に起動する、
ように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1の信号を検出するための検出器をさらに備え、前記光学コンポーネントが、
(i)前記複数のレーザーモジュールのうちの少なくとも第1のレーザーモジュールと前記体内標的部位との間の第1のレーザービーム経路、および、(ii)前記複数のレーザーモジュールのうちの少なくとも第2のレーザーモジュールと前記体内標的部位との間の第2のレーザービーム経路、を併合するための第1の反射器と、
前記体内標的部位からの前記第1の信号を前記検出器の方に再方向付けするための第2の反射器と、
を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記制御装置は、
前記体内標的部位からの前記第1の信号を分析して、前記体内標的部位における第1の深さを決定し、
前記体内標的部位における前記第1の深さに少なくとも部分的に基づいて、前記体内標的部位を治療することを目的として前記第1のレーザーモジュールを選択的に起動し、
前記第2の信号を分析して、前記体内標的部位における第2の深さを決定し、
前記体内標的部位の前記第2の深さに少なくとも部分的に基づいて、前記体内標的部位における治療効果を調整することを目的として、前記第2のレーザーモジュールを選択的に起動するように構成されている、
請求項10に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その内容の全体が本明細書に組み込まれている、2021年10月22日に出願した米国仮特許出願第63/270,730号の優先権の利益を主張するものである。
【0002】
本文献は、概して、限定しないが、種々の体内手技で使用され得る体内デバイスに関する。より詳細には、限定しないが、本出願は、体内標的を切除するために光源を使用することができ、標的の1つまたは複数の特性に基づいて手技中に光源を調整することを含むことができる、デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
種々の体内手技は、レーザー手術を伴う。例えば、レーザー手術は、レーザー砕石手技中に腎臓結石を切除し、癌性組織を除去し、組織中に切開部を形成し、前立腺肥大症(BPH:Benign Prostatic Hyperplasia)の治療中などに組織を蒸発させるために使用され得る。しかし、体内手技を実施するのにレーザーが使用される場合に多数の問題が発生し得る。
【0004】
例えば、体内標的部位における組織を除去するための手技中、体内標的部位における組織が除去されるときに組織の組成が変化し得る。例えば、組織が高度に脈管化され得る。しかし、除去中に使用されるレーザーのためのパラメータが、高度に脈管化した組織を効率的に除去するように設定され得る。しかし、手技中、高度に脈管化した組織が除去されると、施術者があまり脈管化していない組織にも直面し得る。それでも、レーザーのためのパラメータは、高度には脈管化していない組織の代わりに高度に脈管化した組織を除去するように設定されている。したがって、組織除去の効率が低下し、それにより、体内標的部位から組織を除去するための手技が長引くことがある。
【0005】
施術者が組織の組成が変化したこと、すなわち高度に脈管化された状態からあまり脈管化されていない状態に変化したことを認識すると、施術者は、あまり脈管化していない組織を除去する効率を向上させるためにレーザーのパラメータを調整する必要がある。さらに、あまり脈管化していない組織が除去された後で施術者が高度に脈管化した組織に直面し得る場合にプロセス自体が繰り返される可能性があり、それにより、上で述べたのと同じ問題が発生する。
【0006】
さらに、いくつかの例では、組織除去手技中にレーザーシステムによって放射される光の波長が高度に吸収され得る。ここでは、体内標的部位における組織の炭化が起こり得、その結果、組織が煙によって不明瞭になり得るかまたは不透明になり得、その結果、組織を除去している施術者が体内標的部位を正確に視認することができなくなる。したがって、施術者が、レーザーエネルギーが過度に体内標的部位に侵入しているか(または、不十分にしか侵入していないか)を見分けることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、(i)手技の前または手技中に、切除および除去される体内標的の1つまたは複数の特性を実時間で特定すること、ならびに(ii)1つまたは複数の特定された特性に従って切除デバイスを制御すること、が可能である手法が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
体内標的部位で医療手技(例えば、標的の切除)を実施するためのシステムが説明される。システムが、多様な波長の光放射を有する複数のレーザーモジュールを有することができる。制御装置が、標的の1つまたは複数の特性などに基づいてレーザーモジュールの個々のレーザーモジュールの起動および/または停止を制御することができる。例えば、標的部位のレーザー照明に反応して、標的部位の照明に反応する標的部位からの蛍光信号、反射信号、吸収信号、散乱信号、または他の応答光信号が、標的部位の特性を決定するのに使用され得る。フィードバックアナライザが、放射される蛍光信号、反射信号、または他の応答信号のスペクトルを決定するのに使用され得る。分析に基づいて、システムが、標的の1つまたは複数の特性(種類、サイズ、形状、深さ、組成、組成プロフィールなど)を決定することができる。決定された特性が、システムの1つまたは複数のレーザーモジュールを制御するのに使用され得る。本文献は、簡潔さのために、応答信号が蛍光応答信号であるシナリオを強調する特定の実施例に焦点を当てるが、加えてまたは別法として、1つまたは複数の他の照明応答信号も同様に使用され得る。
【0009】
例えば、1つまたは複数のレーザーモジュールが実時間で起動および/または停止され得る。本明細書で考察されるように、レーザーモジュールがレーザー源を有することができ、その結果、レーザー源が制御される。フィードバックアナライザが、医療手技中に起こる標的の1つまたは複数の特性の変化を決定することができ、制御装置が、標的の特性の決定された変化に反応して1つまたは複数のレーザーモジュールを実時間で選択的に起動および/または停止することができる。例示すると、1つまたは複数のレーザーモジュールが、標的部位の深さに基づいて制御され得る。深さは、患者の身体の表面から標的部位までの距離、または、除去された物質の量、などを意味することができる。さらに、標的深さは、除去されることになる組織の種類または分析されることになる組織の種類を意味することができる。標的部位が第1の深さにあるとき、1つまたは複数のレーザーモジュールが、第1の深さに対応する予め保存されている制御情報を使用するなどして、第1の構成で動作するように制御され得る。さらに例示すると、システムが3つのレーザーモジュールを有することができ、第1の構成で、第1のレーザーモジュールが起動され得、対して、残りの2つのレーザーモジュールが停止される。標的が第1の深さとは異なる第2の深さまで切除されると、システムが、第1のレーザーモジュールを停止して第2および第3のレーザーモジュールを起動することを目的として、第2の深さに対応する予め保存されている制御情報を使用して、第2の構成で動作するように切り替えられ得る。
【0010】
複数のレーザーモジュールの各レーザーモジュールが多様な波長の光を放射することができ、多様な波長が、身体内での多様な侵入深さを有することができ、および/または、多様な種類の標的物質を異なるレートで除去することができる。したがって、体内部位における標的の1つまたは複数の決定された特性に基づいてレーザーモジュールを選択的に起動および/または停止することにより、体内部位における標的の治療効果が調整または最適化され得る。
【0011】
複数のレーザーモジュールが選択される場合、選択的に起動されたレーザーモジュールから放射される光がレーザー光コンバイナの方に方向付けされ、レーザー光コンバイナが、各々の起動されたレーザーモジュールの出力からの光を結合する。この結合された光出力が、体内標的のところを切除するように方向付けされ得る(例えば、光学通路を介して)。したがって、制御装置が、医療手技の前においておよび/または医療手技中において取得され得る体内標的部位における組織の決定された特性に基づいて光を放射するためにレーザーモジュールのうちのいずれのレーザーモジュールが起動されるべきかを制御することができる。第1の時間tで、制御装置が、体内標的部位における標的の既に取得した特性または実時間の特性に基づいて光を放射するために、レーザーモジュールの第1の組み合わせを起動することができる。後の第2の時間tで、制御装置が、第2の時間での、決定された体内標的部位における標的の特性の変化に基づいて光を放射するために、レーザーモジュールの異なる第2の組み合わせを起動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】標的部位から物質を除去するための手技で使用されるための内視鏡を有することができるシステムの一部分の実施例を示す図である。
図2図1の内視鏡の種々の構造部の実施例を示す図である。
図3図1のシステムのフィードバックアナライザの一部分の実施例を示す図である。
図4】標的部位の特性を決定する方法の一部分の実施例を示す図である。
図5】パルス化された光などを用いて、標的部位に照光することの実施例を示す図である。
図6】照明光により励起される蛍光色素分子の蛍光応答放射の実施例を示す図である。
図7】標的部位からの蛍光応答信号の放射および感知の実施例を示す図である。
図8図4に示される方法などに基づいて、その1つまたは複数のパラメータが確立または調整されたレーザーからのレーザービームを使用して、標的部位から組織を除去することの実施例を示す図である。
図9】腫瘍性組織または健常組織のための波長の関数としての蛍光応答強度の違いの実施例を示す図である。
図10】標的部位の特性を決定することの実施例を示す図である。
図11】パルス化された光を用いて標的部位に照光することの実施例を示す図である。
図12】照明および標的部位からの蛍光応答信号の感知の実施例を示す図である。
図13A図1のシステム内のイメージングプラットフォームのコンポーネントを示す図である。
図13B図1のシステム内のイメージングプラットフォームのコンポーネントを示す図である。
図14図1のシステム内のイメージングプラットフォームのレーザーコンバイナを示す図である。
図15】体内標的部位から組織を除去するためのシステムを実時間で制御する方法を示す図である。
図16】レーザービームを使用する、体内標的部位からの組織の除去の実施例を示す図である。
図17】パルス化された光を用いた体内標的部位の照明を示す図である。
図18】体内標的部位からの蛍光信号の放射および感知を示す図である。
図19】体内標的部位からの組織の除去のためのシステムを制御する方法を示す図である。
図20】体内標的における組織の組成を決定するように構成されたコンピュータベースの臨床方針支援システムを示す概略図である。
図21】機械にインストールされ得るソフトウェアアーキテクチャの実施例を示すブロック図である。
図22】本明細書で考察される方法論のうちの任意の1つまたは複数の方法論を機械に実施させるためにその中で1組の命令が実行され得るコンピュータシステムの形態の機械を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本文献は、体内標的部位から、腎臓結石を含み得る組織を除去するためのシステムを実時間で制御する方法を説明する。本システムが、複数のレーザーモジュールを制御するレーザー制御装置に動作可能に接続されたフィードバックアナライザを有することができる。フィードバックアナライザが、体内標的部位からの組織除去中に組織の組成を決定することができる。体内標的部位における組織の組成に基づいて、フィードバックアナライザがレーザー制御装置にフィードバックを提供することができ、フィードバックが複数のレーザーモジュールの各レーザーモジュールを制御するのに使用され得る。体内標的部位における組織の組成が変化するとき、フィードバックアナライザがこの組成変化を実時間で監視および決定することができ、すなわち変化の発生時に、レーザー制御装置に対してこの組成変化をフィードバックとして提供することができる。レーザー制御装置が、体内標的部位における組織の組成に基づいて、複数のレーザーモジュールの各レーザーモジュールを実時間で制御することができる。
【0014】
複数のレーザーモジュールの各レーザーモジュールが多様な波長の光を放射することができる。これらの多様な波長は、多様なレートなどで、除去されるための組織の多様な特性(例えば、種類、サイズ、形状、深さ、組成、組成プロフィールなど)を標的にすることができる。複数のレーザーモジュールが、複数のレーザーモジュールの各レーザーモジュールからの出力を結合することができるレーザー光コンバイナに動作可能に接続され得る。レーザー光コンバイナが、光学通路などを介して、結合したレーザー光出力を体内標的部位に提供することができる。コンバイナからの出力が、体内標的部位から組織を除去するのに使用され得る。したがって、レーザー制御装置が、体内標的部位における組織の組成に基づいて、複数のレーザーモジュールのうちのいずれのレーザーモジュールが光を放射すべきかを制御することができる。第1の時間tで、レーザー制御装置が、第1の時間での、フィードバックアナライザによって決定された例えば体内標的部位における組織の組成に基づいて、光を放射するために、レーザーモジュールの第1の組み合わせを制御することができる。第2の時間tで、レーザー制御装置が、第2の時間での、フィードバックアナライザによって決定された体内標的部位における組織の組成に基づいて光を放射するために、レーザーモジュールの第1の組み合わせとは異なる、レーザーモジュールの異なる第2の組み合わせを制御することができる。
【0015】
図1が、体内部位などの標的部位から物質を治療または除去するのに使用され得るシステム100の一部分の実施例を示す。システム100が、標的部位のイメージを医療専門家などの施術者に提供するのに使用され得るプラットフォーム104と通信状態にある内視鏡102を有することができる。例えば、内視鏡102には、腎盂尿管鏡、膀胱鏡、尿管鏡、または任意の他の種類の内視鏡が含まれてよい。内視鏡102が、少なくとも部分的に患者の中に挿入可能である本体106を有することができる。本体106が、ハンドル、ハブ、または他の把持可能な近位側部分108と、把持可能な近位側部分108から延在する細長い剛体部分110と、細長い剛体部分110から遠位端114まで遠位側に延在する可撓性遠位側部分112と、を有することができる。連接式制御装置116が把持可能な近位側部分108上に位置することができる。連接式制御装置116が、施術者が把持可能な近位側部分108を把持するときに施術者によって作動可能となり得る。連接式制御装置116が、可撓性遠位側部分112の位置を調整することができる。把持可能な近位側部分108がさらに、本体106の遠位端114に位置することができる基板200(図2)に連結され得る(例えば、本体106に沿って延在する1つまたは複数のワイヤを介して)電気ポート118を有することができる。本明細書で説明される実施例は内視鏡を含むが、本主題は分光学的技法を実施する内視鏡またはデバイスのみに限定されず、他の種類の治療デバイスを使用することも含むことができる。
【0016】
内視鏡102が、施術者が標的部位を可視化するのを可能にするための、本体106の遠位端114のところにある可視化システムを有することができる。可視化システムが、組織または結石(例えば、腎臓結石または膵胆道、あるいは胆嚢結石)などの、物質の作業エリアに照光することができ、物質の照光されたエリアのビデオイメージまたは1つまたは複数の静止イメージを生成することができる。可視化システムがビデオイメージを表示デバイス120に送ることができる。
【0017】
可視化システムが、図2に示されるように、内視鏡102の遠位端114のところにある基板200上に位置する少なくとも1つの光源202を有することができる。別法として、光源が内視鏡102の近位端に位置することができ(または、内視鏡102から離れて位置することができ)、例えば光ファイバーまたは照明チャンネルを介して、光を内視鏡の遠位端に送信することができる。基板200が、回路ボード、ハイブリッドチップ、セラミックコンポーネント、および、他の適切なコンポーネントまたは要素、のうちの1つまたは複数を有することができる。電気ポート118が、基板200上の回路ボードに電力供給するための電力を受け取ることができる。回路ボードまたは他の基板200が、デジタルビデオ信号を表示デバイス120に無線で通信することができる。回路ボードまたは他の基板200が光源202を機械的に支持することができ、光源202に電気的に電力供給することができる。回路ボードまたは他の基板200および内視鏡102の遠位端114に位置する光源202に加えて、さらに、イメージングセンサ302が、内視鏡102の遠位端114に位置することができる。例えば、イメージングセンサ302には、紫外線(UV)波長、可視光(VIS)波長、または赤外線(IR)波長に対して感応であるCCDカメラまたはCMOSカメラなどの、イメージングカメラが含まれてよい。
【0018】
回路ボードまたは他の基板200が、別法として、光源202と共に、内視鏡102の近位側部分126に位置してもよく、内視鏡102の把持可能な近位側部分108などに位置してもよい。基板200が、内視鏡102の遠位側部分114または近位側部分126のいずれかに位置するときに本明細書で説明されるコンポーネントおよび機能性を有することができる。
【0019】
光源202には、とりわけ、発光ダイオード(LED)またはキセノン光が含まれてよい。光源202にはLEDが含まれてよい。LEDが、青色波長、緑色波長、黄色波長、および赤色波長、のうちの1つまたは複数を含むことができる白色光を出力することができる。光源202には、後でさらに説明されるように、標的部位における1つまたは複数の標的の特性を得るのを支援することなどを目的として、多様な波長の光を放射することができるLEDが含まれてよい。いくつかの実施例では、光源202が、内視鏡102のための、使用者に可視である照準光(user-visible aiming light)として機能することができ、施術者はこの照準光を視覚的に観察することができ、内視鏡102のレーザーの向く場所を決定するのにこの標準光を使用することができ、その間、同時に、本明細書において後で説明されるように、標的部位からの1つまたは複数の蛍光信号または他の応答信号を検出するために標的部位に照光するのにこの標準光を使用する。
【0020】
光源202が、標的部位における物質に照光することなどを目的として、本体106の遠位端114から遠位側に離れるように方向付けされた光を放射することができる。上述したように、光源が、標的部位における物質に照光することを目的として、光ファイバーまたは光ファイバー束を通すかたちなどで、内視鏡102の本体106を通して送信される光を提供する外部光源(例えば、内視鏡102の外部にある)であってよい。光源202が、結石に照光するために白色光を放射することができる。白色光は、本体106の遠位端114のところかまたはその近くで標的部位における物質上での変色または他の色に基づく効果(color-based effect)を施術者が観察するのを可能にすることができる。光源202が、加えてまたは別法として、標的部位における物質に照光するために青色光を放射することができる。青色光は熱拡散を示すのに良好に適し得、それにより、物質内の実際のまたは潜在的な熱的ダメージを検出するのに使用され得る。赤色、琥珀色、黄色、または緑色などの、他の色波長または色帯が使用されてもよい。光源202が光学レンズ206に連結され得、光学レンズ206が、光源202からの光出力を屈折によりまたは他のかたちで角度的に調整することができる。光学レンズ206が、光源202から出力された光のビームを狭めることができる。さらに、光学レンズ206が、光源202から出力された光のビームを広くすることができる。このような角度調整が、標的部位における物質が指定の角度視野の範囲内で十分に照光されるのを保証するのを支援することができる。
【0021】
光ファイバー204または光ファイバー束が内視鏡102に一体化され得る。光ファイバー204が、内視鏡102の本体106内をファイバーチャンネル(作業チャンネルであってよく、または作業チャンネルとは異なるチャンネルであってよい)に沿って延在することができる。光ファイバー204が内視鏡102から離れていてもよい。光ファイバー204が使用前にまたは使用中に内視鏡102のファイバーチャンネルに沿って供給され得、使用後に内視鏡102のファイバーチャンネルから回収され得る。光ファイバー204が、適切なコネクタなどを介して、内視鏡102の外部にある、レーザーエミッターなどの、物質除去デバイス501(図5)に連結され得、物質除去のために標的部位のところにある物質に対してレーザービームを送出することができる。標的部位には、レーザービームにより切除されて砕石状態の石(stone fragment)になる腎臓結石が含まれてよい。標的部位には、レーザービームにより標的部位から切除され得る組織が含まれてよい。物質除去デバイス501はレーザービームのみに限定されない。例えば、標的部位から軟組織および/または硬組織を切除するのに超音波変換器が使用されてもよい。
【0022】
物質除去デバイス501のレーザーエミッターによって生成されるレーザービームが、2100nm、1942nm、および他の波長などの、ヒト血液または塩水の吸収のスペクトルピークに対応する波長を有することができる。例えば、1900nmから3000nmの間の範囲内の波長が、水の光吸収のスペクトル領域に対応することができ、対して、400nmから520nmの間の波長が、酸素ヘモグロビンおよび/または脱酸素ヘモグロビンの光吸収のスペクトル領域に対応することができる。例えば、物質除去デバイス501には、1908nmまたは1940nmの波長のレーザービームを生成することができるツリウムファイバーレーザーが含まれてよい。物質除去デバイス501には、2010nmの波長のレーザービームを生成することができるツリウム:イットリウム-アルミニウム-ガーネット(YAG)・レーザーが含まれてよい。物質除去デバイス501は、2120nmの波長のレーザービームを生成することができるホルミウム:YAGレーザーであってもよい。物質除去デバイス501には、2940nmの波長のレーザービームを生成することができるエルビウム:YAGレーザーが含まれてよい。これらの範囲内の他の波長も使用され得る。
【0023】
さらに、物質除去デバイス501には、1064nmの波長のレーザービームを生成することができるネオジム:(YAG)(Nd:YAG)レーザーが含まれてよい。一般に、血液および塩水での十分な光吸収を有するレーザービームを送出することが有利となり得る。その理由は、このようなレーザービームは周囲組織に対しての影響を低減することができるからである。これが、標的部位の近くの異なる物質に対してのダメージを低減または排除するのを支援することができる。レーザーが、例えば、20ワットから120ワットなどの間の、出力パワーの適切な範囲内にある出力パワーを有する光を提供することができる。光ファイバー204には、マルチモードファイバーまたはシングルモードファイバーが含まれてよい。
【0024】
可視化システムには、イメージ取得デバイス208を機械的に支持することができ、イメージ取得デバイス208に電気的に電力供給することができる回路ボードまたは他の基板200上に位置することができるイメージ取得デバイス208が含まれてよい。イメージ取得デバイス208が、カメラなどのイメージングセンサを有することができ、標的における照光された物質のビデオイメージあるいは1つまたは複数の静止イメージを取得することができる。ビデオイメージが、実時間であってよく、または、処理のための比較的短い待ち時間を有する準実時間であってよく、その結果、施術者が本体106を操作して内視鏡102を制御するときに、施術者が標的部位または周囲組織における物質を観察することができる。イメージ取得デバイス208が、レンズと、レンズの焦点面のところに位置することができる焦点面アレイ(FPA:focal plane array)などのマルチピクセル光検出器センサと、を有することができる。センサには、ビデオイメージ内の各ピクセルにおいて、赤色光、緑色光、および青色光のための強度値を提供するRGBセンサなどのカラーセンサが含まれてよい。回路ボードが、標的部位のところで照光された物質の取得したビデオイメージを表すデジタルビデオ信号を生成することができる。デジタルビデオ信号が、10Hz、20Hz、24Hz、25Hz、30Hz、40Hz、50Hz、60Hz、のビデオリフレッシュレート、または別の適切なビデオリフレッシュレートを有することができる。別の実施例では、イメージ取得デバイス208が、分光電荷結合素子(Spectroscopic Charge Coupled Device)(CCD)カメラまたは相補型金属酸化膜半導体(CMOS:complementary metal-oxide-semiconductor)カメラであってよい。
【0025】
別の実施例では、イメージ取得デバイス208が、標的部位から放射されるスペクトルを取得することができ、光路209などを介してこのスペクトルをプラットフォーム104のフィードバックアナライザ121に提供することができる。光路209が、マルチモード光ファイバーまたはシングルモード光ファイバー、あるいは光ファイバー束を有することができる。後でさらに説明されるように、フィードバックアナライザ121が、蛍光信号または他の応答信号のスペクトルを決定するように構成され得る。さらに、後でさらに説明されるように、フィードバックアナライザ121が、特定したスペクトルを使用して標的部位の特性を特定するように構成され得る。
【0026】
内視鏡102が、洗浄ルーメン210および吸引ルーメン212(各々が作業チャンネルと同じであってよく、または異なっていてもよい)をさらに有することができる。洗浄ルーメン210が、手技中に洗浄剤を標的部位に提供することができる。さらに、吸引ルーメン212が、標的部位から洗浄剤および廃棄物を除去することができる。内視鏡102が、任意選択で、内視鏡102の本体106内にある、管、チャンバ、追加の作業チャンネル、または他の通路214を有することができる。施術者が、砕石器、結石回収バスケット、あるいは、別の適切なツールまたは器具などの、任意の種類の別個のツールまたは器具を配備するために通路214を使用することができる。
【0027】
図1を参照すると、内視鏡102が、把持可能な近位側部分108上に位置することができるレーザー制御装置などの、レーザー制御装置122を有することができる。別法として、レーザー制御装置122が、内視鏡102から離れて位置することができる。レーザー制御装置122が、動作状態(「オン」状態)と非動作状態(「オフ」状態)との間でレーザービームの状態を切り替えることができる。例えば、レーザー制御装置122が、内視鏡102の外部に位置するレーザーに対して、有線のおよび/または無線のレーザー制御信号を送ることができる。レーザー制御信号がレーザーをオンまたはオフにすることができる。いくつかの実装形態では、施術者が、出力パワー、パルス幅、パルス形状、および/またはパルス振動数などの、レーザーの1つまたは複数のセッティングを調整するために、レーザー制御装置122を使用することができる。
【0028】
手技中、施術者が、1分、2分、3分、4分、または任意適切な長さの時間などの、一定の時間にわたってレーザーを動作状態にするのを可能にするように、レーザー制御装置122を操作することができる。レーザーオペレーションの一定の時間帯中、施術者が、送出するレーザービームを標的部位における物質の表面上で移動させるために、内視鏡102の本体106を操作することができる。レーザーパワーレベルおよび露出時間は、機械化された露出機構または自動露出機構を必要とすることなく、施術者がレーザーパワーのオンおよびオフを手動で安全に切り替えるのを可能にするような、ものであってよい。レーザーパワーはまた、周囲組織の偶発的な露出が周囲組織に影響を及ぼすことを回避するのを可能にするように、十分な低さとなり得る。さらに、内視鏡102がフラッシュコントローラ124を有することができるかまたはフラッシュコントローラ124に連結され得、フラッシュコントローラ124が、洗浄ルーメン210を通る洗浄剤の流量および吸引ルーメン212を通る吸引力を制御するのに使用され得る。
【0029】
図3が、フィードバックアナライザ121の特定の構造部を示す。フィードバックアナライザ121が、標的構造からの光信号(例えば、蛍光信号、反射信号、または他の応答信号)を検出し、標的の特性を決定することを目的として受信した信号を分析するように、構成された光検出器300を有することができる。この信号の処理および分析には、検出された蛍光信号、反射信号、または他の応答信号に関連する、例えば、蛍光強度、反射強度、または他の応答信号強度、蛍光励起スペクトル、蛍光放射スペクトル、反射スペクトル、または他の応答信号スペクトル、蛍光減衰時間、反射減衰時間、または他の応答信号減衰時間、あるいは他の特性の分析が含まれてよい。例えば、フィードバックアナライザ121が、検出した信号から1つまたは複数の分光プロパティを生成することができる。分光プロパティには、1つもしくは複数の蛍光信号特性または他の応答信号特性、および、加えてまたは別法として、反射率、反射スペクトル、または吸収指数などの、1つまたは複数の他の応答信号特性が含まれてよい。光検出器300が、とりわけ、フーリエ変換赤外(FTIR:Fourier Transform Infrared)分光計、ラマン分光計、UV-VIS分光計、UV-VIS-IR分光計、または蛍光分光計などの、とりわけ、分光センサを有することができる。さらに、フォトダイオードを使用して光子を電気信号に変換するためのCMOSテクノロジ、CCDテクノロジに基づくセンサなどの、光センサが適する。光検出器が個々のフォトダイオードであってよく、あるいは、デジタルカメラのためのCMOSイメージャまたはCCDイメージャ内で使用されるものなどの、フォトダイオードのアレイであってよい。これらの両方の種類のデバイスが、特定の波長の光学信号の強度に対応する電気信号を提供し、分光法を実施するのに適する。加えて、光強度と波長との関係(light intensity versus wavelength)を収集することができる任意に種類の分光計または分光光度計が使用され得る。光検出器300が、分光法の方式または技法に対応することができる。例えば、UV-VIS分光法が、標的物または標的部位からの蛍光ライトまたは反射光または他の応答光から情報を集めるのに使用され得、これは、目から得られるか、または、高解像度カメラによって作られるカラーイメージから得られる、情報などに類似するものであってよいが、より定量的かつ客観的である。例えば、分光法が標的からの反射光に基づいて物質に関する情報を提供することができる。その理由は、光の反射および吸収がその化学的組成および表面のプロパティによって決定され得るからである。サンプルの表面のプロパティおよびバルク特性の両方に関する情報が、この技法を使用して、得られ得る。軟組織または硬組織の組成を識別するために、反射分光法が使用され得る。FTIR分光法は迅速な物質分析のために使用され得、比較的良好な空間分解能を有し、物質の化学的組成に関する情報を与えることができる。ラマン分光法は、硬組織および軟組織の組成を特定するために使用され得る。高い空間分解能の技法として、ラマン分光法は、標的物内の物質の組成の空間的分布を決定するのにも有用である。
【0030】
さらに、光検出器300は蛍光分光法と共に使用され得る。蛍光分光法は、サンプルからの蛍光を分析する電磁分光法の一種である。蛍光分光法は、標的部位における物質成分を励起して物質組成に通常は可視域またはIR域内にある蛍光応答光を放射させる、紫外線などの、照明光のビームを使用することを伴うことができる。蛍光分光法は、硬組織および軟組織を区別するのを支援することなどのために、一部の有機物成分の分析に適用され得る。光検出器300が、種々の構造部(例えば、炭化した組織、炭化していない組織、または、脈管構造など)を感知および検出するためのより広範囲の能力を可能にするものなどの、2つ以上の種類の分光計またはイメージングカメラを有することができる。さらに、イメージングセンサが、治療手技中または診断手技中に使用されるのに利用可能である内視鏡102の1つまたは複数のイメージング能力を利用することができる。例えば、内視鏡102が、治療手技(例えば、腫瘍または腎臓結石のレーザー切除)中に解剖学的構造部を可視化するのに使用され得る。このような事例では、内視鏡102の内視鏡的イメージング能力が、光検出器300によって使用され得るかまたは光検出器300によって増強され得る。例えば、内視鏡102が、1つまたは複数の解剖学的構造部(例えば、病変、腫瘍、脈管構造、または石など)の可視化を向上させるのに適する狭帯域のイメージングを実現することができる。光検出器300を内視鏡的イメージング(白色光のおよび/または狭帯域のイメージング)と組み合わせることにより、炭化のレベルなどの、1つまたは複数の組織プロパティを検出するのを支援することができ、この情報が、治療療法の遂行を正確に制御するのに使用され得る。例えば、光検出器300が、光路209に動作可能に連結され得る。したがって、光路209のところで受信される蛍光信号または他の応答信号などの、光学信号が、光検出器300に提供され得る。
【0031】
フィードバックアナライザ121が、標的検出器304または標的分類器306およびの1つまたは複数と共に、イメージングセンサ302を有することができる。標的検出器304が複数の構造区分のうちの1つの区分として標的構造を特定するように構成され得、これは、検出した蛍光信号または他の応答信号の1つまたは複数の蛍光プロパティ、ならびに/あるいは、上述したような、光検出器300によって生成されるような1つまたは複数の分光プロパティ、を使用することを含み得るものなどである。さらに、標的検出器304が、イメージングセンサ302によって検出されるイメージングプロパティとの組み合わせで、複数の構造区分のうちの1つの区分として標的構造を特定するように構成され得る。例えば、標的検出器304が、1つまたは複数の蛍光プロパティおよび/または他の応答信号分光プロパティを使用して、結石構造の区分としてまたは解剖学的構造の区分として、標的構造を特徴付けるのを支援することなどを目的として、標的の特性を特定することができる。結石構造の例には、泌尿器系、胆嚢、鼻腔、胃腸管、胃、または扁桃腺などの、種々の結石形成領域内にある石または砕石状態の石が含まれてよい。解剖学的構造の例には、とりわけ、軟組織(例えば、筋肉、腱、靭帯、血管、筋膜、皮膚、脂肪、および線維組織)、骨などの硬組織、軟骨などの結合組織が含まれてよい。
【0032】
フィードバックアナライザ121が、受信した反射信号を使用する反射スペクトルなどの、応答信号スペクトルを生成することができ、反射スペクトルから1つまたは複数のスペクトル特徴を抽出することができる。応答信号スペクトルが、複数の波長にわたっての反射強度を含むことができる。反射率は、物質界面のところで反射する入射電磁パワーの関数として決定され得る。反射率は、電磁放射線を反射するときの物質表面の有効性を表すことができる。反射率に加えて、さらに、応答信号スペクトルが、体内部位で吸収されて、光源により体内部位に照光しなくなった後の短い時間を含めて、蛍光応答信号波長で再放射される、照明エネルギーを表すことができる。反射スペクトルが、データアレイとして、または、スペクトル反射率曲線などのグラフ表示として、形式化され得る。例えば、反射スペクトルが、約400nm~約1000nmの範囲内の波長にわたっての反射率を表すことができる。
【0033】
本明細書で説明される、連接式制御装置116、レーザー制御装置122、フラッシュコントローラ124、フィードバックアナライザ121、および/または標的検出器304は、単一の制御装置または個々の制御装置として実装され得る。加えて、これらのうちの2つ以上が単一の制御装置として実装されてもよく、対して、残りが個々の制御装置として実装されてもよい。本明細書で使用される制御装置は、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれら2つの組み合わせ、として実装され得る。ソフトウェアは、FORTRAN、PASCAL、JAVA(登録商標)、C、C++、C#、BASIC、種々のスクリプト言語、および/またはHTMLなどの、多数のハイレベル言語のうちの任意の言語で、書き込まれ得る。加えて、ソフトウェアは、ターゲットコンピュータに常駐するマイクロプロセッサのためのアセンブリ言語として実装され得る。ソフトウェアは、限定しないが、フロッピーディスク、ジャンプドライブ、ハードディスク、光ディスク、磁気テープ、PROM、EPROM、EEPROM、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはCD-ROMを含めて、製造物として具現化されてもよい。ハードウェア回路は、例えば、1つまたは複数のFPGAプロセッサ、CPLDプロセッサ、またはASICプロセッサを使用して、実装され得る。
【0034】
図4が、標的部位の物質の特性を決定する方法400の一部分の実施例を示す。オペレーション402で、標的部位が光源を用いて照光され得る。光源が、パルス化された照明を発生させることなどを目的として、定期的にまたは無作為に起動および停止され得る。例えば、オペレーション402で、光源が標的に照光するために起動され得る(すなわち、光源が「オン」状態にある)。本明細書では「第1の例示」と称される、方法400に関連する実施例をさらに示すために、次に、図5を参照すると、オペレーション402で、内視鏡102が、パルス化された光502を用いて体内標的部位500に照光するために制御され得る。光源202が、オペレーション402で、LEDからの白色光または他の広帯域の光を体内標的部位500に提供することができる。第1の例示では、広帯域の光または白色光が使用され得る。白色光は、可視スペクトルの光のすべての波長を等しい強度で含むことができる。したがって、白色光は、体内標的部位500における蛍光色素分子を励起することができる波長を含むことができる。第1の例示では、体内標的部位500の表面504が、パルス化された光502を用いて照光される。より具体的には、体内標的部位表面504が、体内標的部位表面504のところでのまたはその下での蛍光色素分子の励起などの、励起を引き起こす、光子などの、エネルギーを吸収する。
【0035】
図4では、403で、光源202が、LEDが光を放射する「オン」状態から、LEDが光を放射しない「オフ」状態に、切り替えられ得る。この時間中(すなわち、パルス化された光源が「オフ」状態にあるとき)、オペレーション404で、標的部位から放射される蛍光応答信号が、照明に反応して、フィードバックアナライザ121の光検出器300によって検出される。別法として、オペレーション404で、標的部位からの反射応答信号が光検出器300によって検出され得る。いずれの実施例でも、パルス化された光源が「オフ」状態にあることを理由として、標的からの蛍光信号または反射信号あるいは他の応答信号が、標的部位を活性化する照明エネルギーの波長によって不明瞭にされたりまたは飽和状態にされたりする必要がない。これが、検出された蛍光信号、反射信号、または他の応答信号に基づく標的部位の標的の特性の決定をより正確なものとするのを可能にするのを支援することができる。
【0036】
標的部位における物質が、光源によって放射される光の中の特定の波長によって励起され得る蛍光色素分子を含むことができる。蛍光色素分子が励起されると、蛍光色素分子が、図6を参照して示されるように、短い時間で光を放射することができる。具体的には、パルス化された広帯域の光または白色光などの、励起パルスEPが、蛍光色素分子を含む物質の方に方向付けされ、蛍光色素分子を含む物質によって吸収されたエネルギーが時間Tにわたって減衰し、ここでは、減衰時間が、蛍光Fを用いて示されるように、蛍光色素分子を有する物質に照光するのに使用される光に関連する強度Iに比例する。蛍光Fが、蛍光強度および蛍光励起スペクトルを決定するのに使用され得る。さらに、蛍光Fが、蛍光放射スペクトルおよび蛍光減衰時間を決定するのに使用され得る。CCDまたはCMOSあるいは他のフォトセンサが、蛍光Fに関連する強度が、CCDまたはCMOSあるいは他のフォトセンサにより蛍光Fを検出することが不可能となるポイント未満まで減衰する前に、蛍光Fを検出するのに使用され得る。オペレーション404で、吸収されたエネルギーが、蛍光応答信号として検出され得る。
【0037】
403で、光源202が、オペレーション402の「オン」状態から、「オフ」状態に切り替えられ得る。光源202が「オフ」状態に切り替えられるとき、方法400が第1の例示のオペレーション404を実施することができる。具体的には、オペレーション404で、図7では概してエネルギー700として示される、体内標的部位表面504によって吸収されたエネルギーが、体内標的部位表面504から放射される波長に対応することができる蛍光応答信号702として放射される。したがって、体内標的部位表面504が活性化されるとき、蛍光信号702が、活性化された体内標的部位表面504から放射される波長に対応することができる。第1の例示では、蛍光信号702が、光路209、光ファイバー204、および/または通路214を介して、フィードバックアナライザ121に送信され得、その結果、フィードバックアナライザ121が、検出された蛍光信号または他の応答信号702を分析することができる。
【0038】
蛍光信号がオペレーション404で検出されると、方法400が任意選択でオペレーション406を実施し、ここでは、蛍光プロパティ(例えば、蛍光強度、蛍光励起スペクトル、蛍光放射スペクトル、および/または蛍光減衰時間)、ならびに/あるいは、蛍光信号に関連するスペクトルが決定される。フィードバックアナライザ121が、上で考察したように、蛍光信号に関連するスペクトルを決定するのに使用され得る。加えてまたは別法として、オペレーション406で、スペクトルが、標的部位の特定の結石構造の反射信号または正規化された反射信号から、抽出され得る。この反射率特徴には、特定の波長でのまたは特定の波長範囲にわたっての反射スペクトル(または、正規化された反射スペクトル)、反射スペクトルから計算された統計値(例えば、2つ以上の異なる波長にわたっての反射率の変化、または、一定の波長範囲にわたっての反射率の変化率、など)、あるいは、スペクトル反射率曲線の少なくとも一部分の形態(例えば、勾配、曲率、または曲線の弧、など)を表すグラフ的特徴が含まれてよい。結石反射率特徴および組織反射率特徴が、プラットフォーム104の記憶回路に保存され得る。
【0039】
オペレーション406で、蛍光信号、反射信号、または他の応答信号に関連するスペクトルを決定した後、オペレーション408で、標的部位の特性が、蛍光プロパティまたは他の応答プロパティならびに/あるいはスペクトルを使用して決定され得る。例えば、オペレーション408で、標的部位の特性を決定するために、標的検出器304が、加えてまたは別法として、オペレーション406で決定された反射スペクトルから1つまたは複数の反射率特徴を抽出することができる。標的検出器304は、蛍光プロパティおよび/または反射率特徴あるいは他の応答特徴を、特性に基づく所定の閾値または値範囲と比較することにより、標的蛍光プロパティおよび/または反射率プロパティあるいは他の応答特徴が特徴閾値を超えるかまたは一定の値範囲内にある場合に、標的を結石構造として特定することができる。加えて、標的検出器304が、標的蛍光プロパティおよび/または反射率特徴が、所定の閾値未満であるか、または、特性に基づく値範囲外にある場合に、標的を腎臓組織として特定することができる。手技前に体外でおよび/または体内で得られる、結石蛍光プロパティおよび/または反射率特徴、ならびに、組織蛍光プロパティおよび/または反射率特徴を使用して、所定の閾値または値範囲が決定され得る。さらに、標的の個々の特性に関連する閾値または値範囲が、プラットフォーム104の参照用テーブルに保存され得る。実施例では、閾値が、結石蛍光プロパティおよび/または反射率特徴、ならびに、組織蛍光プロパティおよび/または反射率特徴を指定のマージンで分離する閾値として決定され得る。
【0040】
オペレーション408で、標的検出器304が、一定範囲の波長にわたって標的部位における物質の蛍光プロパティおよび/または反射強度を傾向分析する(trend)ことができ、蛍光プロパティおよび/または反射強度の傾向(あるいは、「蛍光傾向」または「反射率傾向」)に基づいて物質を決定することができる。例えば、蛍光傾向または反射率傾向が、400nm~550nmの第1の範囲内で生成され得る。第1の波長範囲内で蛍光傾向または反射率傾向が単調増加する場合、物質が結石構造であると決定され得る。第1の波長範囲内で蛍光傾向または反射率傾向が単調増加しない場合、物質が腎臓組織として特定され得る。別の実施例では、蛍光傾向または反射率傾向が、650nm~700nmの第2の範囲内で生成され得る。第2の波長範囲内で蛍光傾向または反射率傾向が単調増加する場合、物質が結石構造であると決定され得る。第2の波長範囲内で蛍光傾向または反射率傾向が単調減少する場合、物質が腎臓組織であると決定され得る。
【0041】
体内部位における物質が結石構造または解剖学的構造であると決定するために、標的検出器304によりテンプレートマッチング法が使用され得る。標的蛍光プロパティおよび/または反射率特徴が、フィードバックアナライザ121のメモリ308に保存される、結石蛍光プロパティおよび反射率特徴のうちの少なくとも1つ、あるいは、物質蛍光プロパティおよび反射率特徴のうちの少なくとも1つと比較され得、それにより、マッチング基準が満たされるか否かを決定する。例えば、体内部位における物質は、標的蛍光プロパティおよび/または反射率特徴と結石蛍光プロパティおよび/または反射率特徴との間の相違量(dissimilarity metric)が第1の類似性閾値未満である場合、結石構造であると決定され得るか、あるいは、標的蛍光プロパティおよび/または反射率特徴と組織蛍光プロパティおよび/または反射率特徴との間の相違量が第2の類似性閾値未満である場合、腎臓組織として特定され得る。
【0042】
標的分類器306が、解剖学的構造の特定された区分の範囲内にある特定の組織種類、または、結石構造の特定された区分の範囲内にある特定の結石種類などの、同じ区分の複数の構造種類のうちの1つの構造種類として標的部位における物質を分類するために、上述したように、同じ区分の多様な構造種類の間の反射スペクトルの区分内での差異を使用することができる。この分類は、特定の波長の反射率のうちの1つまたは複数の反射率、2つ以上の異なる波長にわたっての反射率の統計的特徴(例えば、差異、または他の差異量)、あるいは、反射スペクトルのグラフ表示から生成されるグラフ的特徴、に基づいてよい。例えば、標的部位が石を含む例では、種々の石の種類の間での別個の正規化された反射スペクトルに基づいて、標的分類器306が、体内部位における石を特定の石の種類として分類するために、特定の波長(例えば、550nm)または波長範囲の正規化された反射率を、1つまたは複数の閾値と比較することができる。
【0043】
決定した解剖学的構造を、複数の組織種類のうちの1つの組織種類として分類するために、1つまたは複数の分光プロパティが標的分類器306によって使用され得る。例えば、標的分類器306が、腎杯組織、皮質組織、骨髄組織、または尿管組織などの、別個の解剖学的ロケーションでの組織種類のうちの1つの組織種類として、決定した腎臓組織を分類するように構成され得る。例えば、種々の組織種類の間の別個の正規化された蛍光スペクトルおよび/または反射スペクトルに基づいて、標的分類器306が、特定の波長(例えば、480nm)または波長範囲の正規化された蛍光および/または反射率と、1つまたは複数の蛍光閾値および/または反射率閾値と、の間を比較に基づいて、体内部位における組織を、特定の組織種類として分類することができる。
【0044】
標的分類器306が、決定した解剖学的構造を、正常組織または異常組織(例えば癌性組織)として分類するように構成され得る。正常組織および癌性組織は、異なる形状およびピークロケーション(すなわち、一定の波長範囲において蛍光スペクトルおよび/または反射スペクトルがピーク値に達するときの波長)を有する明確に異なる蛍光スペクトルおよび/または反射スペクトルを明示することができる。分類器306が、解剖学的構造を、治療エリア(例えば、除去することを意図される腫瘍またはポリープ)として、または、非治療エリア(例えば、血管、筋肉など)として、分類または決定するように構成され得る。この分類は、特定の波長の蛍光および反射率のうちの1つまたは複数の蛍光および/または反射率、2つ以上の異なる波長にわたっての蛍光および/または反射率の統計的特徴(例えば、差異、または他の差異量)、あるいは、蛍光スペクトルおよび/または反射スペクトルのグラフ表示から生成されるグラフ表示(例えば、勾配)、に基づいてよい。癌性組織が、非癌性組織と比較して異なるスペクトルを有することができる。したがって、標的分類器306が、蛍光スペクトル、反射スペクトル、または他の照明応答スペクトルに基づいて組織を分類することができる。
【0045】
フィードバックアナライザ121が、制御装置310をさらに有することができる。制御装置310が、レーザー501または他の物質除去デバイス501を自動で制御することができる。これが、施術者が物質除去デバイス501を手動で制御することの必要性を排除することができる。
【0046】
第1の例示に戻ると、オペレーション406で、オペレーション404で検出された蛍光信号702がフィードバックアナライザ121に送信され、フィードバックアナライザ121が、光源(例えば、450nmから500nmの範囲内の波長を有する)を用いて照光されるときの標的のスペクトルが特定のスペクトル(例えば、460nmから700nm)を有していることを決定する。さらに、オペレーション408で、フィードバックアナライザ121が、検出した蛍光信号(例えば、スペクトルの形状およびピークロケーション)に基づいて、体内部位における標的の特性(例えば、種類、物質、組成、組成プロフィール、構造、硬さなど)を特定する。
【0047】
オペレーション410で、治療デバイスが、任意選択で、オペレーション408の物質の特性の特定に基づいて制御され得る。例えば、装置からのエネルギー放射などの、装置の種々のパラメータセッティングを調整するために、制御信号が使用され得る。例えば、装置がレーザーシステムを有する場合、パラメータセッティングには、レーザーパルスのエネルギー、パルス振動数、レーザーパワー、およびパルスモード、レーザーパルスのパルス幅、レーザーパルスのパルス形状、レーザーパルスのピークパワー、または、単位時間当たりのレーザーパルスの数を表すパルス振動数などが含まれてよい。ここでは、放射が、これらのパラメータに関連するレーザーに関連することができる。さらに、オペレーション410が実時間で実施され得、その結果、1つまたは複数の制御信号が制御装置310により装置に送られ得、それにより、標的部位から組織を除去するかまたは任意の他の種類の有機堆積物を除去する体内手技中に装置を調整する。
【0048】
例えば、標的部位における物質が癌性組織(または、いくつかの実施形態では、腎臓結石)を含むと決定され、装置がレーザーデバイスである場合、制御装置310が、癌性組織を除去する(または、いくつかの実施形態では、腎臓結石を砕石する)ことができるレーザービームを送出するようにレーザーを制御することができる。したがって、制御装置310が、決定した第1の特性に少なくとも部分的に基づいて、治療デバイスを制御することができる。第1の例示に戻ると、ここでは、物質除去デバイス501がNd:YAGレーザーを有することができる。加えて、上で述べたように、フィードバックアナライザ121が、スペクトルの形状およびピークロケーションに基づいて、体内部位における組織を癌性であると特定する。したがって、第1の例示のオペレーション410で、制御装置310が、体内標的部位500における癌性組織を除去することを目的として例えば1064nmの波長のレーザービームを放射するように物質除去デバイス501を自動で制御することができ、その結果、物質除去デバイス501が、第1の特定された標的の特性に少なくとも部分的に基づいて、制御される。図8に示されるように、自動制御装置310が、光ファイバー204を介して体内部位500のところをレーザービーム800の標的とするように物質除去デバイス501に信号802を送ることができる。オペレーション410が完了すると、方法400が完了するか、または別法として、特定の治療効果が達成されるまで(例えば、腎臓結石の砕石または細粉化が完了するとき)オペレーション402~410が繰り返し実施されてもよい。
【0049】
光源202が「オン」状態と「オフ」状態との間で切り替えられるとき、光源が「オフ」状態であるときの時間中に異なる励起波長が放射され得る。例えば、光源202または物質除去デバイス501が、異なる励起波長を放射することが可能となり得る。さらに例示すると、異なる励起が370nmの波長を有することができ、図9に示されるように、約425nmと550nmとの間の蛍光を生成することができる。図9では、腫瘍性組織が存在する場合、点900で示されるように、スペクトルがこれを反映することになる。さらに、スペクトルが、点902で示されるように、健常組織の存在も反映することができる。
【0050】
方法400が第1の時間帯中に実施され得、ここでは、蛍光信号に関連する第1のスペクトルが決定され、体内標的部位500における物質の特性が第1の時間帯中に決定され、制御信号802などの第1の制御信号が、制御装置310から物質除去デバイス501に送られる。ここでは、物質除去デバイス501が、第1の時間帯中に行われる決定に基づいて、実時間で制御され得る。第2の時間帯中、方法400が繰り返され得、ここでは、蛍光信号に関連する第2のスペクトルが決定され、体内標的部位500における物質の第2の特性が第2の時間帯中に決定され、物質除去デバイス501が、第2の時間帯中に行われる決定に基づいて、実時間で制御される。具体的には、制御装置310が、第2の時間帯中に行われた決定に基づいて信号804(図8)を送ることができ、ここでは、本明細書で考察される原理を使用して、標的の第2の特性が第2の時間帯中に決定され得る。さらに、第2の特性は第1の特性と異なっていてよく、または第1の特性と同じであってもよい。例えば、特性は、第1の時間帯で決定された特性とは異なるものであると決定され得る。ここでは、第2の時間帯中の特性の特定に基づいて、レーザーが制御され得る。さらに、第2の制御信号804および、第2の制御信号804に基づく第2の時間帯後の第2の調整が実時間で行われ得る。
【0051】
装置が、レーザーに対して第2の調整を行うことにより、制御され得る。第2の調整には、レーザーパルスのエネルギー、パルス振動数、レーザーパワー、およびパルスモードなどの、レーザーの1つまたは複数のパラメータを調整することが含まれてよい。さらに、いくつかの実施例では、第1の時間後に調整されたパラメータおよび第2の時間後に調整されたパラメータが異なっていてよい。例えば、第1の時間帯後に、レーザーパルスのエネルギーが調整され得、対して、第2の時間帯後に、パルス振動数が調整され得る。
【0052】
「オン」状態において体内標的部位に照光した後で広帯域光源または白色光源が「オフ」状態にあるときに蛍光を検出することにより、体内標的部位の特性が決定され得る。複数の光源(例えば、発光ダイオードつまりLED)が体内標的部位に照光するためにパルス化され得、蛍光応答信号が、各々の光源のパルス化の後で、測定され得る。例えば、複数の光源の各光源(例えば、LED)が、十分に高いレートで異なる色を順番に放射することができ、その結果、異なる色の組み合わせが白色光としてヒトの目によって知覚され得る。第1の光源が赤色光を放射し、第2の光源が緑色光を放射し、第3の光源が青色光を放射するような、3つの光源の場合、赤色光源、緑色光源、および青色光源の組み合わせが白色光を作り出す。さらに、本明細書では、赤色、緑色、および青色の色が白色光を作り出すのに考察されるが、体内標的部位の特性を決定するために任意の光の色が使用され得る。体内標的部位における標的のスペクトルおよび特性が、図10でさらに説明されるかたちなどで、体内標的部位に照光するすべての光源に反応して放射される蛍光に基づいて、決定され得る。
【0053】
図10が、複数のLEDを使用して体内標的部位の特性を特定する方法1000の実施例を示しており、各々のLEDが異なる波長の光を放射する。LEDが十分に高いレートでオンおよびオフに順番に切り替えられ得、その結果、異なる色の組み合わせが白色光としてヒトの目によって知覚される。現在のLED(異なる波長の光を放射する)が標的部位に照光する間において、既に起動されたLEDに反応する蛍光信号が検出され得る。例えば、光源が、赤色LED、緑色LED、および青色LEDを有することができる。光源が、レーザー手技中、十分に高い周波数で、赤色光、緑色光、青色光、赤色光、緑色光、青色光…を順番に放射することができる。緑色LEDまたは青色LEDが現在光を放射している間において、既に発射された赤色光に反応する蛍光信号が検出され得、分析され得る。オペレーション1002で、標的部位が、第1のパルス化された光源を用いて、第1のパルス化された光源の「オン」状態において、照光され得る。例えば、第1の光源が、赤色などの、第1の色に対応することができる。図11を参照すると、オペレーション1002で、内視鏡102が、第1のパルス化された第1の色の光1102を用いて体内標的部位1100に照光するように制御され得る。第2の例示では、オペレーション1002で、光源202がLEDから体内標的部位1100に赤色光を提供することができ、ここでは、赤色光が第1のパルス化された光1102に対応することができる。第2の例示では、内視鏡102が、「オン」状態において光源に赤色光を放射させることにより、体内標的部位1100に照光することができ、その結果、体内標的部位1100の表面1104が、第1のパルス化された第1の色の光1102を用いて照光される。例えば、体内標的部位表面1104が光子を吸収することができ、光子が体内標的部位表面1104において蛍光色素分子の励起を引き起こすことができる。
【0054】
オペレーション1004で、標的部位が、第2のパルス化された第2の色の光源を用いて、第2のパルス化された光源の「オン」状態において、照光され得る。例えば、第2の光源が、緑色などの、第2の色に対応することができる。オペレーション1004で、オペレーション1002で体内標的部位に照光した第1のパルス化された光源が「オフ」状態にある。
【0055】
オペレーション1004の間において、オペレーション1004の前において、またはオペレーション1004の後において、オペレーション1006で、第1のパルス化された光源サイトが「オフ」状態にあるとき、第1の蛍光信号が体内標的部位から放射され得、検出され得る。標的部位が、光源から放射される光の中の特定の波長によって励起され得る蛍光色素分子を含むことができる。ここでは、標的部位が第2のパルス化された光源を用いて照光される間において、第1のパルス化された光信号による励起に反応して放射される蛍光信号が検出され得る。蛍光色素分子が励起されると、蛍光色素分子が短い時間で光を放射することができる。オペレーション1006で、体内標的部位1100が第2のパルス化された光源を用いて照光される間において、第1のパルス化された光源に対応する第1の蛍光が検出され得る。
【0056】
別法として、オペレーション1006で、第1のパルス化された光源サイトが「オフ」状態にあるとき、第1の反射信号が体内標的部位から放射され得、検出され得る。したがって、標的部位が第2のパルス化された光源を用いて照光されるとき、第1のパルス化された光源による励起に反応して放射される反射信号が検出され得る。
【0057】
オペレーション1004で、内視鏡102が、第1のパルス化された光1102とは異なる色を有する第2のパルス化された光1106を用いて体内標的部位1100に照光するように制御され得る。例えば、オペレーション1004で、光源202が、「オン」状態において、LEDから体内標的部位1100に緑色光を提供することができる。さらに、オペレーション1004で、第1のパルス化された光源が「オフ」状態にある。
【0058】
第2の例示では、第1のパルス化された光源が「オフ」状態にある間において、体内標的部位1100が第2のパルス化された光源を用いて照光されるとき、オペレーション1006で、図12で概してエネルギー1200として示される、体内標的部位表面1104によって吸収されるエネルギーが、第1の蛍光信号1202として放射され得る。第2の例示では、第1の蛍光信号1202が、体内標的部位表面1104から放射される波長に対応することができる。体内標的部位表面1104が第1のパルス化された光1102を用いて照光されるとき、体内標的部位表面1104が活性化状態となることができ、活性化された体内標的部位表面1104から放射される波長に対応することができる得られた第1の蛍光応答信号1202が検出され得る。第2の例示では、第1の蛍光信号1202が、光路209を介して、フィードバックアナライザ121に送信され得る。
【0059】
オペレーション1008で、標的部位が、第3のパルス化光源を用いて、例えば青色を使用して照光する第3のパルス化された光源の「オン」状態において、照光され得る。オペレーション1008で、オペレーション1004で標的部位に照光した第2のパルス化された光源が「オフ」状態にあってよい。同様に、オペレーション1008で、オペレーション1002で標的部位に照光した第1のパルス化された光源が「オフ」状態にあってよい。
【0060】
オペレーション1008の間において、オペレーション1008の前において、またはオペレーション1008の後において、オペレーション1010で、第2のパルス化された光源サイトが「オフ」状態にあるとき、第2のパルス化された光源からの照明に反応して、標的部位から放射される第2の蛍光信号が検出され得る。標的部位が第3のパルス化された光源を用いて照光される間において、蛍光信号が標的部位から放射され得る。オペレーション1010で、体内標的部位1100が第3のパルス化された光源を用いて照光される間において、第2の光のパルス光源に対応する第2の蛍光が検出され得る。
【0061】
別法としてまたは加えて、オペレーション1010で、第2のパルス化された光源サイトが「オフ」状態にあるとき、第2の反射信号が体内標的部位から放射され得、検出され得る。したがって、標的部位が第3のパルス化された光源を用いて照光されるとき、第2のパルス化された光源による励起に反応して放射される反射信号が検出され得る。
【0062】
第3のパルス化された光源が「オフ」状態に切り替えられた後(および、第1のパルス化された光源が「オン」状態に切り替えられた間において)、オペレーション1012で、第3のパルス化された光源サイトが「オフ」状態にあるとき、標的部位から放射される第3の蛍光信号が検出され得る。実施例では、第2のパルス化された光源からの励起により、蛍光信号が生成される。第3の蛍光信号に加えて、オペレーション1012で、第3のパルス化された光源サイトが「オフ」状態にあるとき、第3の反射信号が体内標的部位から放射され得、検出され得る。
【0063】
オペレーション1018で、内視鏡102が、青色光などの第3のパルス化された光1108を用いて体内標的部位1100(図11)に照光するように制御され得る。オペレーション1008で、第1および第2のパルス化された光源が「オフ」状態にある間において、光源202が、「オン」状態において、LEDから体内標的部位1100に青色光を提供することができる。
【0064】
第1および第2のパルス化された光源が「オフ」状態にある間において、体内標的部位1100が第3のパルス化された光1108を用いて照光されるとき、オペレーション1010で、パルス化された光1106を用いて体内標的部位1100が照光されたときに体内標的部位表面1104によって吸収されたエネルギー1200が、第2のパルス化された光1106によって励起されることに反応して、体内標的部位表面1104から放射される波長に対応することができる第2の蛍光信号1204として、放射され得る。したがって、体内標的部位表面1104が活性化されるとき、蛍光信号が、第2のパルス化された光1106によって照光されることに反応して、活性化された体内標的部位表面1104から放射される波長に対応することができる。第2の例示では、第2の蛍光信号1204が、光路209を介して、フィードバックアナライザ121に送信され得る。
【0065】
オペレーション1010で第2の蛍光信号が検出された後、オペレーション1012で、第3の蛍光信号1206が検出され得る。具体的には、第3の蛍光信号1206が、第2のパルス化された光1106によって励起されることに反応して体内標的部位表面1104から放射される波長に対応することができる。したがって、体内標的部位表面1104が活性化されるとき、蛍光信号が、第3のパルス化された光1108によって照光されることに反応して、活性化された体内標的部位表面1104から放射される波長に対応することができる。第2の例示では、第3の蛍光信号1206が、光路209を介して、フィードバックアナライザ121に送信され得る。
【0066】
図10の方法1000は、第1、第2、および第3の蛍光信号の検出を描いているが、1つまたは複数の標的の特性を決定するのに、これらの信号のうちの1つまたは2つの信号を検出することで十分となる可能性もある。例えば、標的の特性を決定するために、第1の蛍光信号のみを利用することで、または、第1および第3の蛍光信号の組み合わせを利用することで、十分である可能性もある。第1の(ならびに、いくつかの実施形態では、第2のおよび第3の)蛍光信号が、オペレーション1012で、検出された後、オペレーション1014で、検出された信号に適切に関連する蛍光プロパティが決定され得る。例えば、第1、第2、および/または第3の蛍光信号に関連するスペクトルが、フィードバックアナライザ121などを使用して、決定され得る。別法として、オペレーション1014で、検出された照明応答信号に関連する反射率プロパティまたは他の照明応答プロパティが決定され得る。
【0067】
オペレーション1014で、第1、第2、および/または第3の蛍光信号に関連する蛍光プロパティまたはスペクトルを決定した後、オペレーション1016で、標的部位の特性が、この蛍光プロパティまたはスペクトルを使用して、特定され得る。オペレーション1016で、標的部位の特性を特定するために、標的検出器304が、オペレーション1014で決定された検出された蛍光信号および/または反射スペクトルから、1つまたは複数の標的蛍光プロパティおよび/または反射率特徴を抽出することができる。標的蛍光プロパティおよび/または反射率特徴を、プロパティ閾値および/または特徴閾値あるいは値範囲と比較することにより、標的蛍光プロパティおよび/または反射率特徴が特徴閾値を超えるかまたは値範囲内にある場合、標的検出器304が標的部位の特性を結石構造として特定することができる。標的蛍光プロパティおよび/または蛍光特徴がプロパティ閾値未満および/または特徴閾値未満であるかまたは値範囲外にある場合、標的検出器304が、標的部位の特性を腎臓組織として特定することができる。プロパティ閾値および/または特徴閾値あるいは値範囲は、結石蛍光プロパティおよび/または結石反射率特徴、ならびに、組織蛍光プロパティおよび/または組織反射率特徴を使用して、決定され得る。さらに、蛍光プロパティおよび/または特徴閾値あるいは値範囲が、プラットフォーム104の参照用テーブルに保存され得る。蛍光プロパティ閾値および/または特徴閾値は、結石蛍光プロパティおよび/または反射率特徴、ならびに、組織蛍光プロパティおよび/または反射率特徴を指定のマージンで分離する閾値として決定され得る。
【0068】
オペレーション1016で、標的検出器304が、上で既に説明したように、一定範囲の波長にわたって標的部位における特性の蛍光プロパティおよび反射強度のうちの1つまたは複数を傾向分析することができ、1つまたは蛍光プロパティの傾向(または、「蛍光傾向」)ならびに/あるいは反射強度の傾向(または、「反射率傾向」)に基づいて、特性を特定することができる。
【0069】
第2の例示に戻ると、オペレーション1014で、オペレーション1006、1010、1012で検出された第1、第2、および/または第3の蛍光信号1202~1206が、フィードバックアナライザ121に送信され得、フィードバックアナライザ121が、体内部位における組織の蛍光プロパティまたはスペクトルが、例えば450nmから500nmの範囲内の光源を用いて照光されるときに460nmから700nmのスペクトルを有する、ことを決定する。第2の例示では、第1、第2、および第3の蛍光信号1202~1206の各々が保存され得、フィードバックアナライザ121に同時に送信され得る。さらに、オペレーション1016で、第1の例示と同様に、第2の例示で、フィードバックアナライザ121が、例えばスペクトルの形状およびピークロケーションに基づいて、体内部位における組織を癌性であると特定する。
【0070】
標的部位における特性がオペレーション1016で特定された後、オペレーション1018で、治療デバイスなどの、装置が、特性の特定に基づいて、制御され得る。実施例では、装置を制御することには、装置がレーザーを有する場合、レーザーパルスのエネルギー、パルス振動数、レーザーパワー、および、パルスモードなどの、装置の種々のパラメータを調整することが含まれてよい。さらに、オペレーション1018が実時間で実施され得、ここでは、装置の1つまたは複数のパラメータが、組織、石、または任意の他の種類の有機堆積物を体内部位から除去するために、体内手技中に、調整され得る。
【0071】
実施例で、体内部位における組織が癌性であるとみなされる場合、制御装置310が、癌性組織を除去することができるレーザービームを送出するようにレーザーを制御することができる。第2の例示に戻ると、ここでは、物質除去デバイス501がNd:YGAレーザーである。加えて、上で述べたように、フィードバックアナライザ121が、スペクトルの形状、ピークロケーション、または他のプロパティに基づいて、体内部位における組織を癌性であると特定する。したがって、第2の例示のオペレーション1016で、自動制御装置310が、体内標的部位500における癌性組織を除去することを目的として、特定の波長(例えば、1064nm)のレーザービームを放射するように物質除去デバイス501を自動で制御する。オペレーション1018が完了すると、方法1000が完了する。別法として、治療効果が達成されるまで(例えば、腎臓結石の砕石または細粉化が完了するとき)、オペレーション1002~1018が繰り返し実施されてもよい。
【0072】
説明したように、光源が、多様な波長の光を放射するように制御され得る。単一のまたは共通の光パルスを使用するのを可能にすることなどを目的として、感知した蛍光信号をフィルタリングするのに1つまたは複数の光学フィルタが使用され得る。例えば、第2および第3の波長に関連する波長をフィルタリングするのに光学フィルタリング技法が使用され得、それにより、第1の波長のみに関連する蛍光信号を送信することが可能となる。同様に、第1および第3の波長に関連する波長をフィルタリングするのに光学フィルタリング技法が使用され得、それにより、第2の波長のみに関連する蛍光信号を送信することが可能となる。加えて、第1および第2の波長に関連する波長をフィルタリングするのに光学フィルタリング技法が使用され得、それにより、第3の波長のみに関連する蛍光信号を送信することが可能となる。したがって、光源が、第1、第2、および第3の波長の光を放射することができ、光学フィルタリング技法が、第1、第2、および第3の波長の各々に関連する蛍光信号をフィルタリングするのに使用され得る。さらに、スペクトルに基づく特性と共に、スペクトルが、上で考察したように、治療デバイスを制御することを目的として、フィルタリングされた波長に基づいて決定され得る。例えば、波長フィルタなどのハードウェアが、第1、第2、および第3の波長の各々に関連する蛍光信号をフィルタリングするのに使用され得る。さらに、ハードウェアデバイスが、第1、第2、および第3の波長の各々に関連する蛍光信号をフィルタリングするための機能性をハードウェアに提供するソフトウェアを用いてプログラムされ得る。
【0073】
方法1000が第1の時間帯中に実施され得、第1の時間帯中に、体内標的部位500における特性が決定され、物質除去デバイス501が、この決定に基づいて、実時間で制御される。第2の時間帯中、方法1000が繰り返され得、第2の時間帯中に、体内標的部位500における特性が決定され、物質除去デバイス501が、この決定に基づいて、実時間で制御され得る。決定した特性が、第1の時間帯と第2の時間帯との間で変化することができる。レーザーが、この変化に基づいて、または、第2の時間帯中の特性の特定に基づいて、実時間で制御され得る。
【0074】
例えば、レーザーが、レーザーパルスのエネルギー、パルス振動数、レーザーパワー、およびパルスモードなどの、レーザーの1つまたはレーザーパラメータを調整することを目的として第2の調整を行うことにより、制御され得る。第1の時間の後で調整されるパラメータは、上で説明したように、第2のパラメータの後で調整されるパラメータとは異なっていてよい。
【0075】
標的の特性に基づく個々のレーザーモジュールの実時間制御
次に、標的部位で医療手技(例えば、標的の切除)を実施するためのシステムを説明する。システムが、多様な波長の光放射を有する複数のレーザーモジュールを有することができる。制御装置が、標的の1つまたは複数の特性などに基づいてレーザーモジュールの起動および/または停止を制御するように構成され得る。レーザーモジュールのうちの1つまたは複数のレーザーモジュールによる照明に反応して、標的からの蛍光応答光が、標的部位の特性を決定するのに使用され得る。フィードバックアナライザが、標的の特性を決定することを目的として、放射される蛍光応答信号のスペクトルを決定するのに使用され得る。
【0076】
異なるレーザーモジュールによって放射される多様な波長が身体内での多様な侵入深さを有することができ、および/または、多様な種類の標的を異なるレートで除去することができる。したがって、体内部位における標的の決定された特性に基づいてレーザーモジュールのうちの1つまたは複数のレーザーモジュールを選択的に起動および/または停止することにより、体内部位における標的の治療効果が調整または最適化され得る。選択的に起動されたレーザーモジュールから放射される光がレーザー光コンバイナの方に方向付けされ得る。レーザー光コンバイナが各々の起動されたレーザーモジュールの出力からの光を結合することができ、結合した出力を体内標的部位の方に方向付けすることができる(例えば、光学通路を介して)。コンバイナから出力される光エネルギーが、体内標的部位における組織を切除するのに使用され得る。したがって、制御装置が、レーザー手技の前においてまたはレーザー手技中において取得され得る体内標的部位における組織の特性に基づいて、レーザーモジュールのうちのいずれのレーザーモジュールが光を放射すべきかを制御することができる。第1の時間で、制御装置が、第1の時間(レーザー手技の前またはレーザー手技中であってよい)での、フィードバックアナライザによって決定された体内標的部位における組織の特性に基づいて光を放射するために、レーザーモジュールの第1の組み合わせを起動することができる。後の第2の時間で、制御装置が、第2の時間での、フィードバックアナライザによって決定され得るような、体内標的部位における標的の特性の変化(または、変化した特性)に基づいて光を放射するために、レーザーモジュールの第1の組み合わせとは異なっていてよいレーザーモジュールの第2の組み合わせを制御することができる。
【0077】
図13Aが、プラットフォーム104のコンポーネントの実施例をより詳細に示す。プラットフォーム104が、レーザーモジュール1302~1306のそれぞれの出力部に光学的に接続され得る光学コンポーネント1300を有することができる。例えば、光学コンポーネント1300が、レーザーモジュール1302~1306から出力された光を結合することができる光学コンバイナを有する。プラットフォーム104が、フィードバックアナライザ121および制御装置310と共に、光源202をさらに有することができる。
【0078】
レーザーモジュール1302~1306が、ツリウムファイバーレーザー、YAGレーザー、ホルミウム、YAGレーザーなどを含み得るような、上で考察した物質除去デバイス501に類似してよい。制御装置310が、標的の切除深さまたは標的の他の特性などに基づいて、レーザーモジュール1302~1306の個々のレーザーモジュールを制御することができる。制御装置310が、標的の切除深さまたは他の特性などに基づいて、レーザーモジュール1302~1306の組み合わせを起動することができ、レーザーモジュール1302~1306の組み合わせを停止することができる。これは、レーザーモジュール1302~1306の個々のレーザーモジュールが異なるレートで標的における組織を切除することができるような実施例において、有用となり得る。
【0079】
レーザーモジュール1302~1306の各々が、上で考察した光ファイバー204に類似してよい光ファイバー1324~1328などを介して、光学コンポーネント1300に動作可能に接続され得る。光学コンポーネント1300が、各々のレーザーモジュール1302~1306から出力されるレーザーを結合することができる。光ファイバー1314~1318が光学コンポーネント1300において一体に接続され得、図13Bに示されているプラットフォーム104のように、光学コンポーネント1300がフィードバックアナライザ121に組み合わされ得る。
【0080】
図14が、光学コンポーネント1300が光学組立体1401を有することができるような実施例を示す。ここでは、光学コンポーネント1300が、レーザーモジュール1302~1306の各々のレーザーモジュールから受け取られるレーザー出力ビーム経路1402~1406においてレーザー出力ビーム経路1402~1406に対して45°などの傾斜角度で配設された第1のダイクロイックミラー1400を有することができる。第1のダイクロイックミラー1400の個々の第1のダイクロイックミラーが、レーザーモジュール1302~1306の各々から放射されるレーザービーム経路1402~1406からの光を光路126の方にまたは光路126に沿うように反射することができ、それにより、ダイクロイックミラー1400を介して、結合したレーザービーム1410を形成することなどができる。さらに、レンズ1408が、レーザーモジュール1302~1306から光路126の方に向かうかまたは光路126に沿う結合されたレーザービーム1410の焦点を合わせることができる。結合されたレーザービーム1410は、レーザービーム1402のみ、レーザービーム1404のみ、またはレーザービーム1406のみなどの、レーザービーム1402~1406の任意の組み合わせを含むことができる。さらに、結合されたレーザービーム1410は、レーザービーム1402および1404の組み合わせ、レーザービーム1402および1406の組み合わせ、またはレーザービーム1404および1406の組み合わせを含むことができる。光学コンポーネント1300が、レーザービーム1402~1406を第1のダイクロイックミラー1400の方に方向付けすることなどのために位置することができるレンズ1412、1414、1416、1418をさらに有することができる。
【0081】
加えて、光学コンポーネント1300がさらに、上述したものと同様に、体内標的部位からの蛍光応答信号1418をフィードバックアナライザ121に提供することができる。蛍光応答信号1418は、光路126を介して、内視鏡102から光学コンポーネント1300に提供され得る。蛍光信号1418は、レンズ1408により、焦点を合わせられ得るか、または第2のダイクロイックミラー1420の方に方向付けされ得る。第2のダイクロイックミラー1420が、レンズ1408および/またはフィードバックアナライザ121(図14に示されない)においてレンズ1408および/またはフィードバックアナライザ121に対して45°などの傾斜角度で配設され得る。ここでは、ダイクロイックミラー1420が蛍光信号1418の経路内にあり、図4および10に関連して上で説明したように、結合されたレーザービーム1410によって照光される体内標的部位における組織の組成を決定することなどを目的として、蛍光信号1418を光検出器208および/またはフィードバックアナライザ121の方に方向付けすることができる。
【0082】
図15が、標的部位から組織を除去するためのシステムを実時間などで制御する方法1500の一部分の実施例を示す。オペレーション1502で、最初に、組織が切除手技中に標的部位から除去され得る。組織が、軟組織、または腎臓結石などの硬組織を含み得る。レーザーモジュール1302~1304のうちの1つのレーザーモジュールまたはこれらの任意の組み合わせがレーザー源であってよく、体内標的部位内の癌性組織からの組織または体内標的部位における腎臓結石などの、組織を標的部位から切除するのに使用され得るレーザービームを提供することができる。レーザーモジュール1302~1304のうちの1つのレーザーモジュールまたはこれらの任意の組み合わせは、体内標的部位から除去される組織の種類に基づいて施術者によって選択され得る。
【0083】
第1の時間帯の後、オペレーション1504で、標的部位の第1の特性が特定され得る。オペレーション1502で組織が標的部位から除去されるとき、除去されている組織の切除深さまたは他の特性が変化し得る。例えば、第1の時間帯中、高度に脈管である組織が除去され得、除去されるべきあまり脈管ではない組織が残される。これは、多様な種類の組織を除去するのにより効率的となり得る多様な波長の光を使用することで、有利となり得る。加えて、多様な波長は多様な侵入深さを有し得る。例えば、1064nmの波長の光を放射するNd:YAGレーザーは、高度に脈管である組織を効率的に除去することができる。しかし、この波長の光は、あまり脈管ではない組織を除去するのにあまり適し得ない。代わりに、515nm~520nmの放射範囲を有する半導体レーザーを放射する紫外可視(UV-VIS)GaNまたは370nm~493nmの放射範囲を有する半導体レーザーを放射するUV-VIS InxGa1-xNは、あまり脈管ではない組織を効率的に除去することができる。
【0084】
オペレーション1506で、複数のレーザーモジュールが、オペレーション1504で決定された第1の特性に基づいて第1の波長の光を放射するように、制御装置310によって制御され得る。したがって、オペレーション1504で標的部位の特性が変化する場合、オペレーション1506で、複数のレーザーモジュールから出力される光が、放射光を、より効率的にまたはより制御可能なかたちで組織を除去することなどのための第1の波長にするように、制御され得る。
【0085】
オペレーション1508で、オペレーション1506で複数のレーザーモジュールから出力された光を制御することなどにより、組織が第1の波長の放射光を用いて標的部位から除去され得る。
【0086】
図16が「第3の例示」を示しており、ここでは、オペレーション1502で、光学コンポーネント1300が、高度に脈管である表面を有する体内標的部位1602の方に光ビーム1600を放射する。したがって、光ビーム1600が、単独で動作するレーザーモジュール1302によって放射され得るような、1064nmの初期波長を有し、対して、レーザーモジュール1304および1306がオフ状態にある。
【0087】
図17が同じ「第3の例示」を示しており、ここでは、オペレーション402においておよび図5において上述したのと同様に、体内標的部位1602のところを切除する第1の時間帯の後などで、光源202から体内標的部位1602の表面1702の方にパルス化された光1700を放射することにより、オペレーション1504で、体内標的部位1602の第1の特性が決定され得る。
【0088】
図18が同じ「第3の例示」を示しており、ここでは、オペレーション1504で、体内標的部位表面1702によって吸収されるエネルギーにより、体内標的部位表面から蛍光応答信号1802が放射される。蛍光信号1802が、光路209を介してフィードバックアナライザ121に送信され得る。フィードバックアナライザ121が、オペレーション406および408において上述したのと同様に、例えば体内標的部位表面1702における組織があまり脈管性を有さない、という第1の特性を決定することがきる。切除の第1の時間帯中に体内標的部位1602の脈管性が変化することを理由として、レーザー制御装置310が、あまり脈管ではない組織をより効率的にまたはより適切なかたちで除去するのにNd:YAG緑色レーザーを使用する場合に、532nmなどの波長の光を放射するように、光学コンポーネント1300から放射される光を調整することができる。オペレーション1506で、レーザー制御装置310が、レーザーモジュール1302を停止してレーザーモジュール1304および1306を起動し、オペレーション1508で、この変化したコンフィグレーションを使用して体内標的部位1602から組織を除去するための光を送出する、ことなどにより、体内標的部位1602における組織組成の変化に反応して光学コンポーネント1300から放射される光を実時間で調整することができる。
【0089】
脈管組織を除去するのに使用され得る別のレーザーを、表1(Table I)を参照して以下で示す。
【0090】
【表1】
【0091】
オペレーション1508で第2の時間帯中に体内標的部位から低い脈管性の組織を除去する間においてまたはその後で(それにより、より高度に脈管である組織に再び直面するときなどにおいて、除去されている組織の特性を変化させ得る)、図15のオペレーション1510で、体内標的部位の第2の特性が特定される。図4のオペレーション402~408で上述したのと同様に、体内標的部位における組織の第2の特性が決定され得る。
【0092】
より効率的にまたはより適切なかたちで組織を除去するための光を生成するために適切なレーザーモジュールを起動および/または停止することなどにより、第2の特性に基づいて第2の波長の光を放射するように複数のレーザーモジュールの第2の組み合わせを起動することにより、オペレーション1512で、複数のレーザーモジュールが制御され得る。次いで、オペレーション1514で、第2の波長の放射光を使用して、組織が体内標的部位から除去され得る。
【0093】
オペレーション1510で、図17に示されるように、光源202から体内標的部位表面1702の方にパルス化された光1704を放射することにより、体内標的部位1602の第2の特性が決定され得る。オペレーション402においておよび図5において上述したのと同様に、体内標的部位1602の方に光ビーム1604が放射される第2の時間帯の後で、パルス化された光1704が放射され得る。吸収された応答により、照明エネルギー1804に反応する放射波長で蛍光信号1806が放射され得る。蛍光信号1806が、光路209を介してフィードバックアナライザ121に送信され得る。フィードバックアナライザ121が、オペレーション406および408において上で考察したように、ここでは高い脈管性を有する体内標的部位表面1702における第2の特性を決定することができる。
【0094】
体内標的部位1602が光ビーム1604を受ける間において第2の時間帯中に体内標的部位1602の脈管性が変化することを理由として、レーザー制御装置310が、高度に脈管である組織をより適切にまたはより効率的に除去することなどを目的として、光学コンポーネント1300から標的部位1602の方に放射される光を調整する(例えば、体内手技で、またはさらには実時間で)。したがって、オペレーション1512で、レーザー制御装置310が、レーザーモジュール1302を起動してレーザーモジュール1304および1306を停止することにより、光学コンポーネント1300から放射される光を調整することができる。レーザー制御装置310がレーザーモジュール1302を起動してレーザーモジュール1304および1306を停止すると、オペレーション1514で、図16に示されるように、レーザーモジュール1302から放射される光ビーム1606を用いて、組織が体内標的部位1602から除去され得る。
【0095】
オペレーション1516で、体内標的部位の第3の特性が特定される。オペレーション1514で、第3の時間帯中に体内標的部位から組織が除去されるとき、除去されている組織の特性が変化し得る。第3の時間帯中、高い脈管性を有する脈管組織が除去され得る。しかし、第3の時間帯の後、体内標的部位に提供されるレーザービームが高い脈管性を有する組織を除去することができたことにより、ここでは、低い脈管性を有する組織が除去される。オペレーション1512で、第3の時間帯の後、体内標的部位の特性が決定される。体内標的部位における組織の第3の特性が、図4およびオペレーション402~408において上述したように、決定され得る。
【0096】
オペレーション1518で、複数のレーザーモジュールが、第3の特性に基づいて、第3の波長の光を放射するように制御され得る。これには、第3の波長の光を放射することを目的として複数のレーザーモジュールの第3の組み合わせを起動することが含まれてよい。したがって、体内標的部位の特性が変化したことの決定がオペレーション1516で行われた場合、オペレーション1518で、複数のレーザーモジュールから出力される光が、放射光を、第3の波長の放射光を用いて体内標的部位から組織をより効率的にまたはより適切に除去し得る第3の波長にするように、制御され得る。
【0097】
オペレーション1516で、図17に示されるように、光源202から体内標的部位表面1702の方にパルス化された光1706を放射することにより、体内標的部位1602の第3の特性が特定され得る。オペレーション402においておよび図5において上述したのと同様に、体内標的部位1602の方に光ビーム1606が放射される第3の時間帯の後で、パルス化された光1706が放射され得る。
【0098】
体内標的部位表面1702によって吸収されたエネルギー1808に反応して、蛍光応答信号1810が体内標的部位表面1702から放射され得、光路209を介してフィードバックアナライザ121に送信され得る。フィードバックアナライザ121が、オペレーション406および408において上で考察したように、体内標的部位表面1702における組織がこの時点で低い脈管性を有するという第3の特性を決定することができる。
【0099】
体内標的部位1602が光ビーム1606を受ける間において第3の時間帯中に体内標的部位1602の脈管性が変化することを理由として、レーザー制御装置310が、体内標的部位1602における変化した特性に反応して実時間などで、光学コンポーネント1300から放射される光を調整する。ここでは、レーザーモジュール1306から放射される光は、現在体内標的部位表面1702にある組織を効率的に除去するように選択され得る。したがって、レーザー制御装置310が、オペレーション1518中、レーザーモジュール1302およびレーザーモジュール1304を停止してレーザーモジュール1306を起動することにより、光学コンポーネント1300から放射される光を調整することができる。レーザー制御装置310がレーザーモジュール1306を起動してレーザーモジュール1302および1304を停止すると、オペレーション1520で、レーザーモジュール1306から放射される光ビームを用いて、組織が体内標的部位1602から除去され得る。
【0100】
図15図18では、特性が組織の脈管性に関連しており、特定された脈管性に反応して光学コンポーネント1300から放射される光を調整した。組織の特性は組織の脈管性のみに限定されない。他の実施例には、腎臓結石、膵胆道、または胆嚢結石への適用が含まれてよく、ここでは、レーザーモジュール1302~1306が、腎臓結石、膵胆道、または胆嚢結石を切除し、特性が、切除される腎臓結石、膵胆道、または胆嚢結石の特性、ならびに、腎臓結石、膵胆道、または胆嚢結石の存在、などに関連する。実施例はさらに、BPHの治療中などに、組織を蒸発させることなどのレーザーモジュールの使用を伴う他の体内手技にも関連する。
【0101】
図19が、標的部位を治療するための複数のレーザーモジュールを有するシステムを制御するための方法1900の一部分の実施例を示す。オペレーション1902で、上で考察したように標的部位の特性を決定することなどを目的として、標的部位からの信号が分析され得る。信号が標的の深さに対応することができる。上で詳説したように、特性には、標的部位の種類、物質、組成、組成プロフィール、構造、または硬さなどが含まれてよい。図10および方法1000と共に図4および方法400を参照して、上で考察したように、標的部位が分析され得、特性が決定され得る。
【0102】
標的部位に関連する特性を決定するために標的部位からの信号が分析された後、オペレーション1904で、複数のレーザーモジュールのうちの少なくとも1つのレーザーモジュールが、標的部位における治療効果を最適化することを目的として選択的に起動され得る。レーザー制御装置310、制御装置310、またはフィードバックアナライザ121が、1つまたは複数のレーザーモジュールのうちの指定のグループを選択的に起動することができる。
【0103】
図17および18は、第1の例示および図5を伴うオペレーション402と同様に、パルス化された光1700が放射される第4の例示を示す。体内標的部位表面1702によって吸収されたエネルギー1800が、上で考察したように、蛍光信号1802として放射され得る。蛍光信号1802がフィードバックアナライザ121に送信されると、オペレーション1902で、フィードバックアナライザ121が、オペレーション406および408において上で考察したように、体内標的部位表面1702における組織が高い脈管性を有するという第1の特性を決定することができる。
【0104】
体内標的部位表面1702が高い脈管性を有することを決定したことに反応して、オペレーション1904で、レーザー制御装置310が、1064nmの光ビームを放射するようにレーザーモジュール1302を制御することができる。したがって、オペレーション1904中、レーザーモジュール1302のみが起動されて光を放射し、対して、レーザーモジュール1304および1306はオフ状態で停止されたままである。
【0105】
オペレーション1906で、光学コンポーネントが、選択的に起動された少なくとも1つのレーザーモジュールから放射される光を受け取ることができる。図13Aが、オペレーション1906で、光学コンポーネント1300が、レーザーモジュール1302~1306から放射される光を如何にして受け取ることができるかの実施例を示す。ここでは、レーザーモジュール1302のみが起動されて光を放射し、対して、レーザーモジュール1304およびレーザーモジュール1306が停止されて光を放射しない場合、オペレーション1906中に光学コンポーネント1300がレーザーモジュール1302のみから光を受け取ることになる。さらに、レーザーモジュール1304および1306が起動されて光を放射し、対して、レーザーモジュール1302が停止されて光を放射しない場合、オペレーション1906中に光学コンポーネント1300がレーザーモジュール1304および1306のみから光を受け取る。
【0106】
任意選択で、オペレーション1908で、光学コンポーネントが、複数のレーザーモジュールのうちの選択的に起動された少なくとも1つのレーザーモジュールから受け取る光を結合することができる。例えば、レーザーモジュール1304および1306が起動されて光を放射し、対して、レーザーモジュール1302が停止されて光を放射しない場合、オペレーション1908中に光学コンポーネント1300が、レーザーモジュール1304および1306から受け取る光を結合することになる。別法として、レーザーモジュール1302のみが起動されて光を放射し、対して、レーザーモジュール1304および1306が停止されて光を放射しない場合、光学コンポーネント1300が単一の光源からのみ光を受け取ることを理由として、光学コンポーネント1300がオペレーション1908を実施しない。
【0107】
オペレーション1906で光学コンポーネントが起動されたレーザーモジュールから放射される光を受け取ったかまたはオペレーション1908で光学コンポーネントが光を受け取った後、オペレーション1910で、受け取られたまたは結合された光が標的部位の方に方向付けされる。
【0108】
第4の例示では、上で述べたように、レーザーモジュール1302のみが光を放射し、対して、レーザーモジュール1304および1306がオフ状態に留まる。したがって、オペレーション1906で、光学コンポーネント1300が、レーザーモジュール1302から光を受け取る。光学コンポーネント1300がレーザーモジュール1302のみから光を受け取ることを理由として、オペレーション1908が実施されずに、代わりに、オペレーション1910で、光学コンポーネント1300が、レーザーモジュール1302からの光を体内標的部位1602の方に方向付けするように制御装置310によって制御され得る。
【0109】
方法1900が継続して実施され得る。時間Tで、フィードバックアナライザ121がオペレーション1902中に標的部位の特性を決定し、制御装置310が、オペレーション1906および1910中に標的部位の治療のためにレーザーモジュール1302を起動して制御する。時間Tで、フィードバックアナライザ121が、オペレーション1902で同じ標的部位の特性を決定し、制御装置310が、レーザーモジュール1302を停止し、レーザーモジュール1304および1306を起動する。さらに、時間Tで、光学コンポーネント1300が、オペレーション1906で、レーザーモジュール1304および1306からの光を受け取ることができ、オペレーション1908で、受け取った光を結合することができる。加えて、オペレーション1910で、結合された光が標的部位の方に方向付けされる。次の時間TからTにおいて、これが繰り返され得る。
【0110】
上で言及したように、標的の特性に対して信号が対応することに加えて、信号が標的の深さに対応することができる。治療中、レーザーモジュールから放射される光が過度に高度に吸収され得、したがって、標的部位における組織を炭化させ得る。これは、施術者が標的部位の中へ過度に深く侵入する場合に、起こり得る。オペレーション1902で、フィードバックアナライザ121が、標的部位内の組織切除の深さを決定するために信号を分析することができる。標的の深さを決定するのに使用され得る技法には、特定の波長の光が標的に浸入するときの深さを決定するような吸収係数を広範な波長範囲内(可視赤外(VIS-IR))で決定するための吸収分光法が含まれてよい。ここでは、深さに基づいて、オペレーション1904で、制御装置310が、レーザーモジュール1302~1306のうちの1つのレーザーモジュールを起動することができ、必要である場合に、分析した深さに基づいて、レーザーモジュール1302~1306のうちの1つのレーザーモジュールを停止することができる。加えて、必要である場合、オペレーション1908と共に、オペレーション1906および1910が実施され得る。
【0111】
標的の深さに基づいてレーザーモジュール1302~1306のうちのいずれのレーザーモジュールを起動および停止させるべきかに関連する深さ情報が、制御装置310におけるメモリに保存され得る。この深さ情報が、標的の深さに基づいて、起動および停止されるべきレーザーモジュール1302~1306の組み合わせを特定することができる。さらに例示すると、第1の深さで、レーザーモジュール1302および1306の組み合わせが起動されるべきであり、対して、レーザーモジュール1304が停止されるべきである。第2の深さで、レーザーモジュール1304および1306の組み合わせが起動されるべきであり、対して、レーザーモジュール1302が停止されるべきである。レーザーモジュール1302~1306のいずれの組み合わせを起動すべきかおよびレーザーモジュール1302~1306のいずれの組み合わせを停止させるべきかに関連する深さ情報が、手技の開始前に、制御装置310におけるメモリに保存され得る。
【0112】
第3および第4の例示と併せた、図15図19および方法1500および1900に関しては、レーザーモジュール1302~1306の選択的な起動および停止を通して、レーザーモジュール1302~1306のうちの多様なレーザーモジュールが、異なる侵入深さを有することができさらには異なるレートで異なる種類の標的を除去することができる、異なる波長の光を放射することを理由として、標的部位における標的の治療効果が最適化または調整され得る。
【0113】
図20が、体内部位における組織の変化する組成の決定に基づいて、複数のレーザーを実時間で制御するように構成され得るコンピュータベースの臨床方針支援システム(CDSS:computer-based clinical decision support system)2000の実施例の概略図を示す。CDSS2000が入力インターフェース2002を有することができ、入力インターフェース2002を通して、患者に固有の、体内部位における組織に関連するスペクトルが入力特徴として、人工知能(AI)モデル2004に提供され、ここでは、プロセッサ2006と連動して、体内部位における組織の組成が出力される。推論オペレーションにおいて、体内部位における組織の組成を表す出力2008を生成することを目的として、体内部位における組織に関連するスペクトルがAIモデルに適用され得、ユーザーインターフェース(UI)を通して、体内部位における組織の組成が、例えば臨床医などの、使用者に通信される。
【0114】
入力インターフェース2002がさらに、AIモデル2004に組織組成を提供することができ、ここでは、プロセッサ2006と連動して、この組織組成に基づいて組織を除去するのに使用されるべきレーザーモジュールの組み合わせが出力される。推論オペレーションにおいて、この組織組成を有する組織を除去するのに使用すべきレーザーモジュールの組み合わせを表す出力を生成するために、組織組成がAIモデルに適用され得る。いくつかの実施例では、このレーザーモジュールの組み合わせを例えば施術者などの使用者に通信するために、UIが使用される。
【0115】
入力インターフェース2002が、CDSS2000と、内視鏡102などの、1つまたは複数の医療デバイスと、の間に、入力特徴のうちの少なくとも一部を生成するダイレクトデータリンクを有することができる。入力インターフェース2002が、治療手技中におよび/または診断医療手技中に、体内標的部位における組織に関連するスペクトルをCDSS2000に直接に送信することができる。入力インターフェースが、治療手技中におよび/または診断医療手技中に、体内標的部位に関連する組織組成をCDSS2000に直接に送信することができる。
【0116】
加えてまたは別法として、入力インターフェース2002が、使用者とCDSS2000との間の相互作用を促進するユーザーインターフェースを有することができる。さらに例示すると、入力インターフェース2002がユーザーインターフェースを支援することができ、このユーザーインターフェースを通して、使用者が、体内部位における組織に関連するスペクトルを手動で入力することができる。加えてまたは別法として、入力インターフェース2002が、電子カルテへのアクセス権をCDSS2000に提供することができ、電子カルテから1つまたは複数の入力特徴が抽出され得る。これらの事例のいずれの事例でも、入力インターフェース2002が、体内部位における組織の組成を決定するのにおよびレーザーモジュールの組み合わせを提供するのにCDSS2000が使用される時間においてまたはその前において特定の患者に関連する以下の入力特徴のうちの1つまたは複数を収集するように構成される。例えば、第1の入力特徴からn番目の入力特徴が、多様な時間間隔で体内部位における組織に関連するスペクトルに関連することができる。さらに例示すると、第1の入力特徴が、第1の時間間隔で体内部位における組織に関連するスペクトルに対応することができ、対して、第Nの入力特徴が、第Nの時間間隔で体内部位における組織に関連するスペクトルに対応することができる。別の実施例では、第1の入力特徴から第Nの入力特徴が、異なる時間間隔で体内部位における組織に関連する組織組成に関連することができる。さらに例示すると、第1の入力特徴が、第1の時間間隔で体内部位における組織に関連する組織組成に対応することができ、対して、第Nの入力特徴が、第Nの時間間隔で体内部位における組織に関連する組織組成に対応することができる。
【0117】
上記の入力特徴のうちの1つまたは複数の入力特徴に基づいて、プロセッサ2006が、体内部位における組織の組成を生成することおよびレーザーモジュールの組み合わせを提案することを目的として、AIモデルを使用して推論オペレーションを実施することができる。例えば、入力インターフェース2002が、体内部位における組織に関連する組織組成をAIモデルの入力層に送出することができ、入力層がこれらの入力特徴をAIモデルを通して出力層に伝える。AIモデルが、明確にプログラムされることなく、データの分析で見られるパターンに基づいて推論を行うことにより、タスクを実施する能力をコンピュータシステムに提供することができる。AIモデルが、既存のデータから学習を行うことができ、新しいデータに関する予測を行うことができる、アルゴリズム(例えば、機械学習アルゴリズム)の学習および構築を実施する。このようなアルゴリズムは、データ駆動予測、あるいは、出力または評価として表される決定を行うことを目的として、標本訓練データ(example training data)からAIモデルを組み立てることにより、動作する。
【0118】
機械学習(ML:machine learning)のための形態には、教師ありMLおよび教師なしMLが含まれてよい。教師ありMLは、入力と出力との間の関係を学習するために従来の知識(例えば、入力を出力または結果に相互に関連付ける標本)を使用する。教師ありMLの目標は、何らかの訓練データを所与として、訓練入力と出力との間の関係を最良に近似する関数を学習することであり、その結果、MLモデルが、入力を与えられたときに、対応する出力を生成するために同じ関係を実装することができるようになる。教師なしMLは、分類もラベリングもされていない情報を使用し、ガイダンスなしでアルゴリズムがその情報に作用するのを可能にする、MLアルゴリズムの訓練である。教師なしMLは探索分析に有用である。その理由は、教師なしMLはデータ内の構造を自動で特定することができるからである。
【0119】
教師ありMLのための一部のタスクは、分類問題および回帰問題である。カテゴリー化問題とも称される分類問題は、項目を複数の区分値のうちの1つの区分値に分類することを狙いとする(例えば、このオブジェクトがりんごまたはみかんであるか?)。回帰アルゴリズムは、いくつかの項目を定量化することを狙いとする(例えば、いくつかの入力の値に対してスコアを提供することにより)。教師ありMLアルゴリズムで一般に使用されるいくつかの例として、ロジスティック回帰(LR:Logistic Regression)、単純ベイズ、ランダムフォレスト(RF:Random Forest)、ニューラルネットワーク(NN:neural network)、ディープニューラルネットワークス(DNN:deep neural network)、行列因数分解、およびサポートベクターマシン(SVM:Support Vector Machine)がある。
【0120】
教師なしMLのための一部のタスクには、クラスタリング、表現学習、および密度予測が含まれる。教師なしMLアルゴリズムのいくつかの例として、k平均法、主成分分析、およびオートエンコーダがある。
【0121】
MLの別の種類として、データを交換することなく、ローカルデータを含む複数の分散型デバイスにわたってアルゴリズムを訓練する連合学習(協調学習としても知られている)がある。この手法は、複数のローカルデータセットのすべてを1つのサーバーにアップロードするような集中型機械学習技法とは際立って対照的であり、さらには、ローカルデータサンプルを等しく分配することを前提とすることができるより分散型である手法とは際立って対照的である。連合学習は、データを共有することなく複数のアクター(actor)が共通のロバストな機械学習モデルを組み立てるのを可能にし、それにより、データプライバシー、データセキュリティ、データアクセス権利、および、異種データに対してのアクセス権などの、重要問題に対処することが可能となる。
【0122】
いくつかの実施例では、AIモデルが、プロセッサ2006により推論オペレーションを実施する前に継続的にまたは定期的に訓練され得る。次いで、推論オペレーション中、AIモデルに提供される患者固有の入力特徴が、入力層から、1つまたは複数の隠れ層を通して、最終的に、出力層に伝えられ得、出力層が、体内部位における組織の組成に対応する出力を提供する。例えば、出力層が体内部位における組織の組成に対応する出力を生成するとき、内視鏡102、プラットフォーム104、レーザー制御装置122、レーザー制御装置310、またはレーザー501などの、体内部位を切除するのに使用されるシステムが、体内手技を実施するために組成に基づいて調整され得る。
【0123】
推論オペレーション中、および/または推論オペレーションに次いで、体内部位における組織の組成が、ユーザーインターフェース(UI)を介して使用者に通信され得、ならびに/あるいは、自動で、内視鏡102、プラットフォーム104、レーザー制御装置122、レーザー制御装置310、またはレーザー501に、体内部位の切除などの、所望のアクションを実施させることができる。
【0124】
図21が、上述したデバイスのうちの任意の1つまたは複数のデバイスにインストールされ得るソフトウェアアーキテクチャ2102の一部分の実施例を示すブロック図2100である。ソフトウェアアーキテクチャ2102が、プロセッサ2202メモリ2230、および/またはI/Oコンポーネント2250を有する機械2200などのハードウェアによって実装され得る。ソフトウェアアーキテクチャ2102が層のスタックを含むことができ、ここでは、各層が特定の機能性を提供することができる。例えば、ソフトウェアアーキテクチャ2102が、オペレーティングシステム2104、ライブラリ2106、フレームワーク2108、およびアプリケーション2110などの、層を有する。動作上で、アプリケーション2110が、いくつかの実装形態によると、ソフトウェアスタックを通してアプリケーションプログラミングインターフェース(API)コール2112を呼び出し、APIコール2112に反応してメッセージ2114を受信する。
【0125】
種々の実装形態で、オペレーティングシステム2104がハードウェア資源を管理し、一般的なサービスを提供することができる。オペレーティングシステム2104が、カーネル2120、サービス2122、およびドライバ2124を有することができる。カーネル2120が、ハードウェアと他のソフトウェア層との間の抽象化層として機能することができる。例えば、カーネル2120が、複数の機能性の中でもとりわけ、メモリ管理、プロセッサ管理(例えば、スケジューリング)、コンポーネント管理、ネットワーキング、およびセキュリティ設定を実現することができる。サービス2122が、他のソフトウェア層のための他の一般的なサービスを実現することができる。ドライバ2124が、基盤となるハードウェアを制御することまたは基盤となるハードウェアと相互作用することを担うことができる。例えば、ドライバ2124には、ディスプレイドライバ、カメラドライバ、Bluetooth(登録商標)ドライバ、フラッシュメモリドライバ、シリアル通信ドライバ(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)ドライバ)、Wi-Fi(登録商標)ドライバ、オーディオドライバ、および電力管理ドライバなどが含まれてよい。
【0126】
いくつかの実装形態では、ライブラリ2106が、アプリケーション2110によって利用され得る低レベルの一般的なインフラストラクチャを提供する。ライブラリ2106には、記憶割当機能、ストリング操作機能、および数学機能などの、機能を提供することができるホームライブラリ2130(例えば、Cスタンダードライブラリ)が含まれてよい。加えて、ライブラリ2106には、メディアライブラリ(例えば、ムービングピクチャーエクスパーツグループ-4(MPEG4)、アドバンストビデオコーディング(H.264またはAVC)、ムービングピクチャーエクスパーツグループ層3(Moving Picture Experts Group Layer-3)(MP3)、アドバンストオーディオコーディング(AAC)、適応マルチレート(AMR:Adaptive Multi-Rate)オーディオコーデック、ジョイントフォトグラフィックエキスパーツグループ(JPEGもしくはJPG)、またはポータブル・ネットワーク・グラフィックス(PNG)、などの種々のメディアフォーマットの表出および操作を支援するためのライブラリ)、グラフィックライブラリ(例えば、ディスプレイ上でのグラフィックの文脈で2次元(2D)または3次元(3D)でレンダーリングするのに使用されるOpenGLフレームワーク)、データベースライブラリ(例えば、種々の関係型データベース機能を提供するためのSQLite)、ならびにウェブライブラリ(例えば、ウェブ閲覧の機能性を提供するためのWebKit)などの、APIライブラリ2132が含まれてよい。ライブラリ2106にはさらに、多くの他のAPIをアプリケーション2110に提供するために多種多様な他のライブラリ2134が含まれてよい。
【0127】
フレームワーク2108が、いくつかの実装形態によると、アプリケーション2110によって利用され得る高レベルの一般的なインフラストラクチャを提供する。例えば、フレームワーク2108が、種々のグラフィックユーザーインターフェース(GUI)機能、高レベル資源管理機能、および高レベルロケーション機能などを提供する。フレームワーク2108が、そのうちのいくつかが特定のオペレーティングシステムまたはプラットフォームに固有のものであってよいアプリケーション2110によって利用され得る広域スペクトルの他のAPIを提供することができる。
【0128】
アプリケーション2110には、ホームアプリケーション2150、コンタクトアプリケーション(contacts application)2152、ブラウザアプリケーション2154、ブックリーダーアプリケーション2156、ロケーションアプリケーション2158、メディアアプリケーション2160、メッセージングアプリケーション2162、ゲームアプリケーション2164、および、サードパーティのアプリケーション2166などの広範囲の分類の他のアプリケーションが含まれてよい。アプリケーション2110が、プログラム内で定義される機能を実行するプログラムを含むことができる。種々のプログラミング言語が、種々の方法で構造化されるアプリケーション2110のうちの1つまたは複数のアプリケーションを作り出すのに採用され得、これは、オブジェクト指向プログラミング言語(例えば、オブジェクティブ-C、Java、またはC++)あるいは手続き型プログラミング言語(例えば、C言語またはアセンブリ言語)などである。特定の実施例では、サードパーティのアプリケーション2166(例えば、特定のプラットフォームのベンダーではなく、エンティティによるAndroid(登録商標)またはiOS(登録商標)のソフトウェア開発キット(SDK:software development kit)を使用して開発されたアプリケーション)が、iOS、Android、Windows(登録商標)Phone、または他のモバイルオペレーティングシステムなどの、モバイルオペレーティングシステム上で作動するモバイルソフトウェアであってよい。この実施例では、サードパーティのアプリケーション2166が、本明細書で説明される機能性を促進するために、モバイルオペレーティングシステム(例えば、オペレーティングシステム2104)によって提供されるAPIコール2112を呼び出すことができる。
【0129】
特定の実施例が、論理を含むものとして、あるいは、多数のコンポーネント、モジュール、または機構を含むものとして、本明細書で説明される。モジュールが、ソフトウェアモジュール(例えば、(1)非一時的機械可読媒体の上に、または、(2)伝送信号の中で、具現化されるコード)、あるいはハードウェア実装モジュールを構築することができる。ハードウェア実装モジュールは特定のオペレーションを実施することができる有形ユニットであり、特定のかたちで構成または配置構成され得る。実施例では、1つまたは複数のコンピュータシステム(例えば、独立型コンピュータシステム、クライアントコンピュータシステム、またはサーバーコンピュータシステム)あるいは1つまたは複数のプロセッサが、本明細書で説明される特定のオペレーションを実施するために動作するハードウェア実装モジュールとして、ソフトウェア(例えば、アプリケーションまたはアプリケーションの一部分)によって構成され得る。
【0130】
ハードウェア実装モジュールが機械的にまたは電子的に実装され得る。例えば、ハードウェア実装モジュールが、特定のオペレーションを実施することを目的として、(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC:application-specific integrated circuit)などの、特殊目的のプロセッサとして)永久的に構成された専用回路または論理を含むことができる。ハードウェア実装モジュールがさらに、特定のオペレーションを実施するためにソフトウェアによって一時的に構成されるプログラマブル論理または回路(例えば、汎用プロセッサまたは他のプログラマブルプロセッサに包含される)を含むことができる。
【0131】
したがって、「ハードウェア実装モジュール」という用語は、特定の方法で動作するようにおよび/または本明細書で説明される特定のオペレーションを実施するように永久的に構成された(ハードワイヤードである)または一時的に構成される(例えば、プログラムされる)、物理的に構築された実在物である有形実在物を包含するものとして理解されなければならない。ハードウェア実装モジュールが一時的に構成される(例えば、プログラムされる)実施例を考察するが、ハードウェア実装モジュールの各々が任意の1つの時間的段階において構成またはインスタンス化される必要はない。例えば、ハードウェア実装モジュールがソフトウェアを使用して構成される汎用プロセッサを含む場合、汎用プロセッサが、多様な時間にそれぞれ異なるハードウェア実装モジュールとして構成され得る。したがって、ソフトウェアが、例えば、時間の1つの段階において特定のハードウェア実装モジュールを構築し、別の時間の段階において別のハードウェア実装モジュールを構築するように、プロセッサを構成することができる。
【0132】
ハードウェア実装モジュールが、他のハードウェア実装モジュールに情報を提供することができ、他のハードウェア実装モジュールから情報を受信することができる。したがって、説明されるハードウェア実装モジュールは、通信可能に接続されるものとしてみなされ得る。複数のこのようなハードウェア実装モジュールが同時的に存在する場合、ハードウェア実装モジュールを接続する信号伝送(例えば、適切な回路およびバスを介する)を通して通信が達成され得る。複数のハードウェア実装モジュールが多様な時間に構成またはインスタンス化される実施例では、このようなハードウェア実装モジュールの間の通信が、例えば、複数のハードウェア実装モジュールによってアクセスされるメモリ構造内での情報の保存および検索を通して、達成され得る。例えば、1つのハードウェア実装モジュールが1つのオペレーションを実施することができ、この1つのハードウェア実装モジュールを通信可能に接続しているメモリデバイス内に、このオペレーションの出力を保存することができる。さらに、別のハードウェア実装モジュールが、保存している出力を検索および処理するために、後で、メモリデバイスにアクセスすることができる。ハードウェア実装モジュールがさらに、入力デバイスまたは出力デバイスとの通信を開始することができ、資源上で動作することができる(例えば、情報の収集)。
【0133】
本明細書で説明される例示の方法の種々のオペレーションが、関連のオペレーションを実施するために、一時的に構成される(例えば、ソフトウェアにより)かまたは永久的に構成される1つまたは複数のプロセッサにより、少なくとも部分的に、実施され得る。一時的に構成される場合または永久的に構成される場合のいずれでも、このプロセッサが、1つまたは複数のオペレーションまたは機能を実施するように動作するプロセッサ実装モジュールを構築することができる。本明細書で参照されるモジュールには、いくつかの実施例では、プロセッサ実装モジュールが含まれてよい。
【0134】
同様に、本明細書で説明される方法は、少なくとも部分的に、プロセッサ実装され得る。例えば、方法のオペレーションのうちの少なくともいくつかのオペレーションが、1つまたは複数のプロセッサまたはプロセッサ実装モジュールによって実施され得る。特定のオペレーションのパフォーマンスが、単一の機械内に常駐するのみではなく、多数の機械のわたっても配備される、1つまたは複数のプロセッサの間で分配される。プロセッサが単一のロケーションに位置することができ(例えば、ホーム環境、オフィス環境、またはサーバーファームの中)、または、プロセッサが多数のロケーションにわたって分布することができる。
【0135】
1つまたは複数のプロセッサがさらに、「クラウドコンピューティング」環境内で、または「サービス型ソフトウェア(SaaS:Software as a service)」として、関連のオペレーションのパフォーマンスを支援するように動作することができる。例えば、オペレーションのうちの少なくともいくつかのオペレーションが、コンピュータのグループによって実施され得(プロセッサを含む機械の実施例として)、これらのオペレーションが、ネットワーク(例えば、インターネット)を介して、および、1つまたは複数の適切なインターフェース(例えば、アプリケーションプログラムインターフェース(API))を介して、アクセス可能である。
【0136】
一部分が、デジタル電子回路の中で、あるいは、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせの中で、実装され得る。一部分が、例えばプログラマブルプロセッサ、コンピュータ、または複数のコンピュータなどのデータ処理装置によって実行されるためのあるいはこのデータ処理装置の動作を制御するための、例えば機械可読媒体内などで、情報担体内で有形的に具現化される例えばコンピュータプログラムなどの、コンピュータプログラム製品を使用して、実装され得る。
【0137】
コンピュータプログラムが、コンパイラ型言語またはインタープリタ型言語を含めた、任意の形態のプログラマブル言語で書き込まれ得、独立型プログラム、あるいは、モジュール、サブルーチン、または計算環境で使用されるのに適する他のユニットを含めた、任意の形態で配備され得る。コンピュータプログラムが、1つのコンピュータ上で実行されるように、あるいは、1つのサイトにあるかまたは複数のサイトにわたって分布して通信ネットワークによって相互接続される複数のコンピュータ上で、実行されるように、配備され得る。
【0138】
計算システムがクライアントおよびサーバーを含むことができる。クライアントおよびサーバーは一般に互いから遠隔場所にあり、通信ネットワークを通して相互作用することができる。クライアントおよびサーバーの関係が、互いに対してクライアント-サーバーの関係を有する、それぞれのコンピュータ上で動作するコンピュータプログラムによって生じる。プログラマブル計算システムを使用するのに、ハードウェアアーキテクチャおよびソフトウェアアーキテクチャの両方が使用され得る。配備され得るハードウェア(例えば、機械)およびソフトウェアアーキテクチャの実施例が以下に記載される。
【0139】
図22は、本明細書で説明される方法論のうちの任意の1つまたは複数の方法論を機械により実施するためにそれを用いて命令が実行され得るものである機械のブロック図である。機械が上述のデバイスのうちの任意のデバイスであってよい。機械が独立型デバイスとして動作するかまたは他の機械に接続(例えば、ネットワーク接続)され得る。ネットワーク接続の配備では、機械がサーバー-クライアントネットワーク環境内でサーバーマシンまたはクライアントマシンの立場で動作することができるか、あるいは、ピアツーピア(または、分散)ネットワーク環境内でピアマシンとして動作することができる。機械が、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB:set-top box)、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、携帯電話、ウェブアプライアンス、ネットワークルータ、スイッチまたはブリッジ、あるいは、機械によって行われるアクションを指定する命令を(連続的にまたは他のかたちで)実行することができる任意の機械であってよい。さらに、単一の機械のみが示されるが、「機械」という用語は、本明細書で考察される方法論のうちの任意の1つまたは複数の方法論を実施するために1組(または、複数の組の)の命令を個々にまたは一体に実行する機械の任意の集合体を含むものとしても解釈されるものとする。
【0140】
コンピュータシステム2200の実施例が、プロセッサ2202(例えば、中央演算処理装置(CPU:central processing unit)、グラフィック処理装置(GPU:graphics processing unit)、あるいはこれらの両方)、メインメモリ2204およびスタティックメモリ2206を含み、これらがバス2208を介して互いに通信する。コンピュータシステム2200が、ビデオ表示ユニット2210(例えば、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)または陰極線管(CRT:cathode ray tube))をさらに含むことができる。コンピュータシステム2200が、英数字入力デバイス2212(例えば、キーボード)、ユーザーインターフェース(UI)ナビゲーションデバイス(カーソル制御デバイス)2214(例えば、マウス)、ドライブユニット2216、信号生成デバイス2218(例えば、スピーカー)、およびネットワークインターフェースデバイス2220をさらに含む。
【0141】
ドライブユニット2216が機械可読媒体2222を含み、本明細書で説明される方法論または機能のうちの任意の1つまたは複数の方法論または機能を具現化するかまたはそれらによって利用される1組または複数の組の命令およびデータ構造(例えば、ソフトウェア)2224が、機械可読媒体2222に保存される。命令2224がさらに、コンピュータシステム2200によるその実行中に、メインメモリ2204および/またはプロセッサ2202内に完全にまたは少なくとも部分的に常駐することができ、メインメモリ2204およびプロセッサ2202がさらに機械可読媒体を構築する。命令2224がさらにスタティックメモリ2206内に常駐することができる。
【0142】
機械可読媒体2222は一実施例で単一の媒体であるとして示されるが、「機械可読媒体」という用語には、1つまたは複数の命令またはデータ命令2224を保存する単一の媒体または複数の媒体(例えば、集中型または分散型データベース、ならびに/あるいは、付随のキャッシュおよびサーバー)が含まれてよい。「機械可読媒体」という用語はさらに、機械によって実行されるための命令2224を保存、エンコード、または保持することができ、本発明の方法論のうちの任意の1つまたは複数の方法論を機械に実施させるか、あるいはこの命令2224によって利用されるかまたはこの命令2224に関連するデータ構造を保存、エンコード、または保持することができる、任意の有形媒体を含むものとして解釈されるものとする。したがって、「機械可読媒体」という用語は、限定しないが、ソリッドステートメモリ、および光学磁気媒体を含むものものとして解釈されるものとする。機械可読媒体の具体的な実施例には、例として、例えば消去可能リードオンリーメモリ(EPROM:erasable programmable read-only memory)、電気的消去可能リードオンリーメモリ(EEPROM:electrically erasable programmable read-only memory)、およびフラッシュメモリデバイスなどの、半導体メモリデバイス、内蔵型ハードディスクおよび可換型ディスクなどの、磁気ディスク、磁気光学ディスク、ならびに、CD-ROMディスクおよびDVD-ROMディスクを含めた、不揮発性メモリが含まれる。
【0143】
さらに、命令2224が、伝送媒体を使用して通信ネットワーク2226上で送信または受信され得る。命令2224が、ネットワークインターフェースデバイス2220、および、多数のよく知られている転送プロトコルのうちの任意の1つの転送プロトコル(例えば、HTTP)を使用して、送信され得る。通信ネットワークの例には、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、インターネット、携帯電話ネットワーク、基本電話サービス(POTS:plain old telephone service)ネットワーク、ならびに無線データネットワーク(例えば、Wi-FiネットワークおよびWi-Maxネットワーク)が含まれる。「伝送媒体」という用語は、機械によって実行されるための命令2224を保存、エンコード、または保持することができ、デジタルまたはアナログ通信信号を含む、任意の無形媒体、あるいは、このソフトウェアの通信を促進するための他の無形媒体、を含むものとして解釈されるものとする。
【0144】
上で詳説される説明は、詳細な説明の一部を形成する添付図面を参照することを含む。図面は、例示として、本発明が実施され得る具体的な実施例を示す。これらの実施例は本明細書では「例(example)」とも称される。これらの実施例は、示されるかまたは説明される要素とは別の要素を含むことができる。しかし、発明者は、示されるかまたは説明される要素のみを提供する実施例も企図する。さらに、発明者は、特定の実施例(または、その1つもしくは複数の態様)に関連させて、あるいは、本明細書で示されるかまたは説明される他の実施例(または、その1つもしくは複数の態様)に関連させて、示されるかまたは説明される要素(あるいは、その1つまたは複数の態様)の任意の組み合わせまたは置換を使用する実施例も企図する。
【0145】
本文献では、「a」または「an」という用語は、特許文献で一般に使用されるように、任意の他の例とは無関係に、あるいは、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」の使用とは無関係に、1つ、または、2つ以上を含むために使用されるものである。本文献では、「または」という用語は非排他的を意味するのに使用され、つまり、その結果として、「AまたはB」は、特に明記しない限り、「AであるがBではない」、「BであるがAではない」、および「AおよびB」を含むことになる。本文献では、「含む(including)」および「において(in which)」という用語は、「備える(comprising)」および「において(wherein)」という各々の用語のより分かり易い英語の均等物として使用されるものである。さらに、以下の特許請求の範囲では、「含む(including)」および「備える(comprising)」という用語は非限定的な意味であり、つまり、列記される要素とは別の要素も含む、システム、デバイス、項目、構成、系統的論述、またはプロセスは、このような用語が1つの請求項で見られる場合、その請求項の範囲内にあるとみなされる。さらに、以下の特許請求の範囲では、「第1」、「第2」、および「第3」などの用語は単に標識として使用され、それらの目的語に対して数値的な要求を課すことを意図されない。
【0146】
上記の説明は例示的であることを意図され、限定的であることを意図されない。例えば、上述の実施例(あるいは、その1つまたは複数の態様)は互いに組み合わされて使用され得る。当業者が上記の説明を読むことなどにより、他の実施例も使用され得る。要約は、技術的開示の本質を読者が迅速に認識するのを可能にするために、37C.F.R、1.72(b)に従うものとして提供される。したがって、要約は、要約が特許請求の範囲の範囲または意味を解釈または限定するのに使用されないことの理解の上で、提出されるものである。また、上記の詳細な説明では、種々の特徴が本開示を合理化するために一体にグループ化され得る。これは、特許請求されない開示される特徴がいずれかの請求項にとって不可欠なものであることを意図するものとして解釈されるべきではない。むしろ、本発明の主題は、特定の開示される実施例のすべての特徴を満たさずに存在し得る。したがって、以下の特許請求の範囲は実施例として詳細な説明に組み込まれ、ここでは、各請求項がそれ自体で個々の実施例として成り立ち、また、これらの実施例が種々の組み合わせまたは置換で互いに組み合わされ得ることが企図される。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲が与えられている均等物の全範囲と共に、添付の特許請求の範囲を基準として決定されるべきである。
【符号の説明】
【0147】
100 システム
102 内視鏡
104 イメージングプラットフォーム
106 本体
108 近位側部分
110 細長い剛体部分
112 可撓性遠位側部分
114 遠位端
116 連接式制御装置
118 電気ポート
120 表示デバイス
121 フィードバックアナライザ
122 レーザー制御装置
124 フラッシュコントローラ
126 近位側部分
200 基板
202 光源
204 光ファイバー
206 光学レンズ
208 イメージ取得デバイス
209 光路
210 洗浄ルーメン
212 吸引ルーメン
214 他の通路
300 光検出器
302 イメージングセンサ
304 標的検出器
306 標的分類器
308 メモリ
310 制御装置
400 方法
500 体内標的部位
501 物質除去デバイス
502 パルス化された光
504 体内標的部位表面
700 エネルギー
702 蛍光信号、蛍光応答信号
800 レーザービーム
802 信号
804 信号
1000 方法
1100 体内標的部位
1102 第1のパルス化された光
1104 体内標的部位表面
1106 第2のパルス化された光
1108 第3のパルス化された光
1200 エネルギー
1202 第1の蛍光信号
1204 第2の蛍光信号
1206 第3の蛍光信号
1300 光学コンポーネント
1302 レーザーモジュール
1304 レーザーモジュール
1306 レーザーモジュール
1314 光ファイバー
1316 光ファイバー
1318 光ファイバー
1324 光ファイバー
1326 光ファイバー
1328 光ファイバー
1400 ダイクロイックミラー
1401 光学組立体
1402 レーザービーム経路
1404 レーザービーム経路
1406 レーザービーム経路
1408 レンズ
1410 結合されたレーザービーム経路
1412 レンズ
1414 レンズ
1416 レンズ
1418 蛍光応答信号
1420 第2のダイクロイックミラー
1500 方法
1600 光ビーム
1602 体内標的部位
1604 光ビーム
1606 光ビーム
1700 パルス化された光
1702 体内標的部位表面
1704 パルス化された光
1706 パルス化された光
1802 蛍光応答信号
1804 照明エネルギー
1806 蛍光信号
1808 エネルギー
1810 蛍光応答信号
1900 方法
2000 CDSS
2002 入力インターフェース
2004 人工知能モデル
2006 プロセッサ
2008 出力
2100 ブロック図
2102 ソフトウェアアーキテクチャ
2104 オペレーティングシステム
2106 ライブラリ
2108 フレームワーク
2110 アプリケーション
2112 リケーションプログラミングインターフェースコール
2120 カーネル
2122 サービス
2124 ドライバ
2132 APIライブラリ
2134 他のライブラリ
2150 ホームアプリケーション
2152 コンタクトアプリケーション
2154 ブラウザアプリケーション
2156 ブックリーダーアプリケーション
2158 ロケーションアプリケーション
2160 メディアアプリケーション
2162 メッセージングアプリケーション
2164 ゲームアプリケーション
2166 サードパーティのアプリケーション
2200 機械、コンピュータシステム
2202 プロセッサ
2204 メインメモリ
2206 スタティックメモリ
2208 バス
2210 ビデオ表示ユニット
2212 英数字入力デバイス
2214 ユーザーインターフェースナビゲーションデバイス
2216 ドライブユニット
2218 信号生成デバイス
2220 ネットワークインターフェースデバイス
2222 機械可読媒体
2224 命令およびデータ構造
2230 メモリ
2250 I/Oコンポーネント
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【外国語明細書】