(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163196
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】保管システム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B65G1/04 531D
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024150817
(22)【出願日】2024-09-02
(62)【分割の表示】P 2021547849の分割
【原出願日】2020-01-20
(31)【優先権主張番号】20190224
(32)【優先日】2019-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(31)【優先権主張番号】20191456
(32)【優先日】2019-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(71)【出願人】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】トロンド アウストルハイム
(57)【要約】
【課題】好適な保管システムを提供すること。
【解決手段】本発明は、少なくとも1つの車両と、水平レールグリッドと、車両の再充電可能電源を充電するための充電システムとを備えている保管システムを提供し、車両は、レールグリッド上で車両を移動させるための車輪の第1の組と、車輪の第2の組とを備え、車輪の第1の組は、第1の位置と第2の位置と第3の位置との間で垂直方向に変位可能であり、充電システムは、車両上に配置され、電源に接続された少なくとも2つの電荷受け取り要素と、充電電源に接続された2つの電荷提供要素を備えている充電ステーションとを備えている。充電ステーションは、電荷提供要素に動作的に接続されたアクチュエータを備え、アクチュエータは、車両が充填ステーションの上方に位置付けられると、垂直方向に電荷提供要素を移動させることができるように配置され、それによって、電荷受け取り要素が電荷提供要素と接続される、
【選択図】
図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電システムを備えている自動化保管および回収システム、および、自動化保管および回収システムを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図1Aおよび2Bは、骨組み構造100を伴う典型的な従来技術の自動化保管および回収システム1を開示する。
図1Bおよび2Bは、それぞれ、
図1Aおよび
図2Aに開示されるシステム1において動作する従来技術のコンテナ荷役車両200、300を開示する。
【0003】
骨組み構造100は、複数の直立部材102と、随意に、直立部材102を支持する複数の水平部材103とを備えている保管グリッド104を画定する。部材102、103は、典型的に、金属、例えば、押し出しアルミニウム形材から作製され得る。
【0004】
保管グリッド104は、複数のグリッドカラム112を備えている。グリッドカラムの大部分は、保管カラム105とも呼ばれ、ビンとしても公知の保管コンテナ106が、積み重ねられ、スタック107を形成する。
【0005】
各保管コンテナ106は、典型的に、複数の製品アイテム(図示せず)を保持し得、保管コンテナ106内の製品アイテムは、用途に応じて、同一であり得るか、または、異なる製品タイプであり得る。
【0006】
保管グリッド104は、スタック107における保管コンテナ106の水平移動を防ぎ、コンテナ106の垂直移動を誘導するが、通常、スタックされているときの保管コンテナ106を支持しない。
【0007】
自動化保管および回収システム1は、保管グリッド104の上部を横断するグリッドパターンで配置されたレールシステム108(または上部レールグリッド)を備え、そのレールシステム108上で、複数のコンテナ荷役車両200、300(
図1Bおよび2Bに例示されるような)が、保管カラム105から保管コンテナ106を上昇させ、保管カラム105の中に保管コンテナ106を降下させるように動作させられ、複数のコンテナ荷役車両200、300は、保管カラム105の上方で保管コンテナ106を輸送するようにも動作させられる。グリッドパターンを構成するグリッドセル122のうちの1つの水平範囲が、
図1Aおよび2Aに太線によってマーキングされている。
【0008】
各グリッドセル122は、典型的に、30~150cmの間隔内である幅と、典型的に、50~200cmの間隔内である長さとを有する。各グリッド開口部115は、典型的に、レール110、111の水平範囲に起因して、グリッドセル122の幅および長より2~10cm小さい幅および長さを有する。
【0009】
レールシステム108は、フレーム構造100の上部を横断する第1の方向Xにおいてコンテナ荷役車両200、300の移動を誘導するように配置された平行レールの第1の組110と、第1の方向Xに直角である第2の方向Yにおいてコンテナ荷役車両200、300の移動を誘導するためにレールの第1の組110に直角に配置された平行レールの第2の組111とを備えている。このように、レールシステム108は、グリッドカラム112の上端を画定し、グリッドカラム112の上端の上方でコンテナ荷役車両200、300が側方に、すなわち、水平X-Y平面に平行である平面において移動し得る。一般的に、レールの組110、111のうちの少なくとも1つは、2つのコンテナ荷役車両が、近隣のグリッドセル122上ですれ違うことを可能にする二重軌道レールから構成される。二重軌道レールは、周知であり、例えば、第WO 2015/193278 A1号(特許文献1)および第WO 2015/140216 A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)(特許文献2)に開示されている。
【0010】
各従来技術のコンテナ荷役車両200、300は、車両本体と、8つの車輪の車輪配置201、301とを備え、4つの車輪の第1の組が、X方向におけるコンテナ荷役車両200、300の側方移動を可能にし、残りの4つの車輪の第2の組が、Y方向における側方移動を可能にする。車輪配置における車輪の一方の組または両方の組が、持ち上げられ、降下させられることができ、それによって、車輪の第1の組および/または車輪の第2の組が、任意の時点でそれぞれのレールの組110、111と係合させられ得る。
【0011】
各従来技術のコンテナ荷役車両200、300は、保管コンテナ106の垂直輸送のために、例えば、保管カラム105から保管コンテナ106を上昇させること、および保管カラム105の中に保管コンテナ106を降下させることを行うために、昇降デバイス(図示せず)も備えている。昇降デバイスは、保管コンテナ106に係合するように適合された1つ以上の把持/係合デバイス(図示せず)を備え、その把持/係合デバイスは、車両201、301に対する把持/係合デバイスの位置が第1の方向Xおよび第2の方向Yに直交する第3の方向Zにおいて調節され得るように、車両201、301から降下させられることができる。
【0012】
従来、本願の目的のために、Z=1は、グリッド104の最上層、すなわち、レールシステム108の直ぐ下の層を識別し、Z=2は、レールシステム108の下方の第2の層を識別し、Z=3は、第3の層を識別し、以下同様である。
図1Aおよび2Aに開示される従来技術の保管グリッドでは、Z=8は、グリッド104の最下底部層を識別する。その結果、例として、
図1Aおよび2Bに示されるデカルト座標系X、Y、Zを使用して、
図1に106’として識別される保管コンテナは、グリッド場所またはセルX=10、Y=2、Z=3を占めていると考えられることができる。コンテナ荷役車両200、300は、層Z=0において進行すると考えられることができ、各グリッドカラムは、そのXおよびY座標によって識別されることができる。
【0013】
各コンテナ荷役車両200は、保管グリッド104の上部を横断して保管コンテナ106を輸送するとき、保管コンテナ106を受け取り、積み込むための保管コンパートメントまたは空間(図示せず)を備えている。保管空間は、例えば、第WO2014/090684A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、車両本体内の中心に配置された空洞を備え得る。
【0014】
代替として、コンテナ荷役車両300は、第317366号(その内容も、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、片持ち梁構造物を有し得る。
【0015】
コンテナ荷役車両200は、例えば、第WO2015/193278A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、概して、グリッドセル122の水平面積、すなわち、XおよびY方向におけるグリッドセル122の範囲に等しい占有面積、すなわち、XおよびY方向における範囲を有し得る。
【0016】
代替として、コンテナ荷役車両200は、例えば、第WO2014/090684A1号に開示されるように、グリッドセル122の水平面積よりも大きい占有面積を有し得る。
【0017】
従来技術のコンテナ荷役車両は、車両を駆動し、昇降デバイスを動作させるために、再充電可能バッテリを備えている。コンテナ荷役車両のバッテリは、充電ステーション(図示せず)において再充電される。一般的に、車両および充電ステーションは、プラグ/ピンおよびソケットインターフェースを特徴とする。充電ステーションのソケットに結合するためのプラグ/ピン27が、
図2の従来技術のコンテナ荷役車両300上に示される。従来技術のコンテナ荷役車両300のバッテリは、プラグ/ピン27が、充電ステーション上の対応するソケットの中に挿入されるように、充電ステーションに向かって車両を移動させることによって再充電される。バッテリが、充電されると、車両は、ソケットからプラグ/ピンを接続解除するために、充電ステーションから離れるように移動させられる。コンテナ荷役車両が、交換可能かつ再充電可能バッテリを特徴とする充電システムが、公知であり、例えば、第WO 2015/104263 A2号に開示されている。
【0018】
従来技術の充電ステーション/システムの共通の特徴は、車両上のプラグ/ピンおよび充電ステーション上の対応するソケット(または逆もまた同様である)を特徴とする充電インターフェースの使用である。そのようなインターフェースは、接続中に非常に高い精度を要求し、摩耗に弱い。さらに、水平結合移動を要求する従来技術のインターフェースは、採用され得る実践的な充電電流を限定する。電流限定の理由は、増加させられた電流が、対応して、より大きいプラグ/ソケットを要求し、それが、インターフェースの2つの部分間の摩擦を増加させ、その結果、プラグ/ソケットを接続/接続解除するために要求される力を増加させるためである。コンテナ荷役車両300は、車両とレールとの間の摩擦によって限定される水平面内のある押し/引き力のみを提供し得る。その結果、プラグ/ソケットが、大きすぎる場合、コンテナ荷役車両は、ソケットに、および、ソケットからプラグ/ピンを接続/接続解除することが可能ではないであろう。
【0019】
上記を考慮して、本発明の目標は、従来技術の保管および回収システムの充電システムに関連する問題のうちの1つ以上を解決または少なくとも軽減する自動化保管および回収システム、およびそのようなシステムを動作させる方法を提供することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】国際公開第2015/193278号
【特許文献2】国際公開第2015/140216号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明は、添付される請求項によって、および以下において定義される。
【0022】
第1の側面では、本発明は、少なくとも1つの車両と、水平レールグリッドと、車両の再充電可能電源を充電するための充電システムとを備えている保管システムを提供し、
-車両は、レールグリッド上でコンテナ車両を移動させるための車輪の第1の組と、車輪の第2の組とを備え、
-車輪の第1の組は、車輪の第1の組が第1の方向に車両を移動させ得る第1の位置と、車輪の第1および第2の組がレールグリッドと接触している第2の位置と、車輪の第2の組が第1の方向と直角である第2の方向に車両を移動させ得る第3の位置との間で垂直方向に変位可能であり、
-充電システムは、車両上に配置され、再充電可能電源に接続された少なくとも2つの電荷受け取り要素と、充電電源に接続された2つの電荷提供要素を備えている充電ステーションとを備え、
充電ステーションは、車両が、充電ステーションの上方に位置付けられると、電荷受け取り要素が、電荷提供要素と接続され得るように、電荷提供要素に動作的に接続され、垂直方向に電荷提供要素を移動させるように配置されたアクチュエータを備えている。
【0023】
言い換えると、アクチュエータは、車両が充電ステーションの上方に位置付けられると、電荷提供要素が電荷受け取り要素と電気接触するように移動させられ得るように、動作的に接続される。
【0024】
言い換えると、車輪の第1の組は、車両の車両本体に対して、かつ車輪の第2の組に対して垂直方向に変位可能であり得る。車輪の第1の組は、車輪の第1の組が、第1の位置から第2または第3の位置に変位させられると、車両本体がレールグリッドに向かって降下させられるように配置され得る。言い換えると、車輪の第1の組は、車輪の第1の組が第1の位置から第2または第3の位置に変位させられると、車両本体が充電ステーションに向かって降下させられるように配置され得る。
【0025】
保管システムのある実施形態では、アクチュエータは、電荷受け取り要素と電荷提供要素とが接続され得る第1の位置と、電荷受け取り要素と電荷提供要素とが分離された、すなわち、垂直に分離された第2の位置との間で電荷提供要素を移動させるように配置される。
【0026】
言い換えると、車両が充電ステーションの上方に位置付けられると、電荷提供要素は、電荷提供要素が接触する第1の位置と、電荷受け取り要素および電荷提供要素が垂直に分離された第2の位置との間で移動させられ得る。
【0027】
保管システムのある実施形態では、電荷受け取り要素と電荷提供要素とは、車両が充電ステーションの上方に位置付けられ、電荷提供要素が第1の位置にあるとき、接続される。
【0028】
保管システムのある実施形態では、アクチュエータは、電荷提供要素が第2の位置にあるとき、電荷提供要素の上側レベルがレールグリッドの上側レベルまたはその下方にあり、電荷提供要素が第1の位置にあるとき、レールグリッドの上側レベルの上方にあるように配置される。
【0029】
言い換えると、電荷提供要素の最上部分は、電荷提供要素が第2に位置にあるとき、レールグリッドの最上レベル、すなわち、レールグリッドを構成するレールの最上レベルまたはその下方にあり、電荷提供要素が第1の位置にあるとき、レールグリッドの最上レベルの上方にある。この特徴は、車両が、電荷提供要素が第2の位置にあるときに妨げられずに充電ステーションの上方を通過し得るので、レールグリッドの柔軟な使用を提供する際に非常に有利である。
【0030】
保管システムのある実施形態では、電荷受け取り要素と電荷提供要素とは、車両が充電ステーションの上方に位置付けられ、電荷提供要素が第1の位置にあり、車輪の第1の組が第2または第3の位置にあるとき、接続される。
【0031】
保管システムのある実施形態では、電荷受け取り要素は、少なくとも1つの電力ソケットであり、電荷提供要素は、少なくとも2つの電力ピンである。
【0032】
少なくとも1つの電力ソケットは、電力ピンの各々のための接点を特徴とし得る。言い換えると、電荷受け取り要素は、電力ピンの各々のための接点を特徴とする単一の電力ソケットであり得るか、または、電荷受け取り要素は、少なくとも2つの別個の電力ソケットであり得、各電力ソケットは、電力ピンのうちの1つのための接点を特徴とする。
【0033】
ある実施形態では、保管システムは、車両の底部区分上に配置された3つの電荷受け取り要素を備え、3つの電荷受け取り要素のうちの第1の電荷受け取り要素は、底部区分上で中心に配置され、第2の電荷受け取り要素および第3の電荷受け取り要素は、第1の電荷受け取り要素の両側に配置され、それによって、2つの電荷提供要素は、第1の電荷受け取り要素と、車両がレールグリッド上に配置される向きに応じた第2および第3の電荷受け取り要素のうちの1つとに接続され得る。
【0034】
保管システムのある実施形態では、3つの電荷受け取り要素は、第1または第2の方向に沿って並んで配置される。3つの電荷受け取り要素は、3つの別個の電力ソケットであり得る。
【0035】
保管システムのある実施形態では、充電ステーションは、車両が、電荷提供要素が第2の位置にあるときに妨げられずに充填ステーションの上方を通過し得るように、レールグリッドのグリッドセル内に配置される。
【0036】
保管システムのある実施形態では、充電ステーションは、支持構造を備え得、支持構造は、レールグリッドの単一のグリッドセル内かつレールグリッドのレールの上側レベルの下方のレベルに配置され得る。レールグリッドの単一のグリッドセル内かつレールグリッドのレールの下方のレベルに配置される支持構造を有する利点は、充電ステーションが、車両の移動を妨害することなくレールグリッド上の任意の場所に配置され得ることである。
【0037】
保管システムのある実施形態では、2つの電荷提供要素は、直流を提供し、すなわち、電荷提供要素のうちの一方は、DC-であり、他方は、DC+である。
【0038】
保管システムのある実施形態では、再充電可能電源は、バッテリまたはコンデンサであり得る。
【0039】
ある実施形態では、保管システムは、複数の保管カラムを画定する垂直カラム形材を有する保管グリッド構造を備え得、保管コンテナは、垂直スタックにおいて重なり合って保管されることができる。カラム形材は、水平上部レールグリッドを形成する上部レールによってそれらの上端において相互接続され得る。
【0040】
ある実施形態では、保管システムは、上部レールグリッドの下方のレベルに配置された少なくとも1つの水平移送レールグリッドを備えている。
【0041】
保管システムのある実施形態では、レールグリッドは、上部レールグリッドおよび移送レールグリッドのうちのいずれかであり得る。
【0042】
保管システムのある実施形態では、レールグリッドは、移送レールグリッドであり、保管システムは、移送システムとも呼ばれ得る。
【0043】
保管システムのある実施形態では、車両は、上部レールグリッド上で移動するように配置されるコンテナ荷役車両および移送レールグリッド上で移動するように配置されるコンテナ移送車両のうちのいずれかであり得る。
【0044】
少なくとも1つの車両は、コンテナ移送車両、コンテナ荷役車両、または好適な車輪アセンブリを特徴とする車両等の保管システムのために好適な任意の車両であり得る。
【0045】
第2の側面では、本発明は、再充電可能電源と、充電電流を受け取るための少なくとも2つの電荷受け取り要素と、車輪の第1の組と、車輪の第2の組とを備えている第1の側面の任意の実施形態による保管システムのための車両を提供し、
-車輪の第1の組および車輪の第2の組は、レールグリッド上で車両を移動させるためのものであり、車輪の第1の組は、車輪の第1の組が第1の方向に車両を移動させ得る第1の位置と、車輪の第1および第2の組がレールグリッドと接触している第2の位置と、車輪の第2の組が第1の方向と直角である第2の方向に車両を移動させ得る第3の位置との間で垂直方向に変位可能であり、
-再充電可能電源は、電荷受け取り要素に接続され、
-電荷受け取り要素は、コンテナ車両の底部区分に配置され、垂直に下向きに面する。
【0046】
車両のある実施形態では、電荷受け取り要素は、充電電流を受け取るための3つの別個の電力ソケットであり、それらのうちの第1の電力ソケットは、底部区分上で中心に配置され、第2の電力ソケットおよび第3の電力ソケットは、第1の電力ソケットの両側に配置され、3つの電力ソケットは、第1または第2の方向に沿って並んで配置される。
【0047】
ある実施形態では、車両は、コンテナ搬送配置またはコンテナ昇降デバイスを備え得る。
【0048】
車両のある実施形態では、再充電可能電源は、電力を車両の少なくとも1つの駆動モータに提供するように配置され得る。
【0049】
第3の側面では、本発明は、充電電流を提供するための充電電源に接続された2つの電力ピンと、アクチュエータと、支持構造とを備え、アクチュエータは、電力ピンに動作可能に接続され、上側の第1の位置と下側の第2の位置との間で垂直方向に電力ピンを移動させるように配置された第1の側面の任意の実施形態による保管システムのための充電ステーションを提供する。
【0050】
充電電源は、例えば、局所的電力グリッドに接続された充電電流を提供するための任意の要求される制御システムを備えている任意の好適な電力システムであり得る。
【0051】
充電ステーションのある実施形態では、支持構造は、電力ピンが上側の第1の位置にあるとき、開口部の上側縁の上方に延び、下側の第2の位置にあるとき、縁の下方またはそのレベルに延びるであろうように配置された開口部を有する水平板要素を備えている。
【0052】
充電ステーションのある実施形態では、アクチュエータは、電気モータと、アクチュエータアームアセンブリと、電力ピンが接続された垂直に配置されたスライド要素とを備え、アクチュエータアームアセンブリは、モータの回転が、上側の第1の位置と下側の第2の位置との間で電力ピンを移動させ得るように、電気モータとスライド要素との間に動作的に接続される。
【0053】
第4の側面では、本発明は、保管システム内の車両を充電する方法を提供し、保管システムは、水平レールグリッドと、車両の再充電可能電源を充電するための充電システムとを備え、
車両は、レールグリッド上で車両を移動させるための車輪の第1の組と、車輪の第2の組とを備え、
車輪の第1の組は、車輪の第1の組が第1の方向に車両を移動させ得る第1の位置と、車輪の第1および第2の組がレールグリッドと接触している第2の位置と、車輪の第2の組が第1の方向と直角である第2の方向に車両を移動させ得る第3の位置との間で垂直方向に変位可能であり、
充電システムは、車両の底部区分上に配置され、電源に接続された2つの電荷受け取り要素と、充電電源に接続された2つの電荷提供要素を備えている充電ステーションとを備え、
充電ステーションは、電荷提供要素に動作的に接続され、垂直方向に電荷提供要素を移動させるように配置されたアクチュエータを備え、方法は、
-車両を第1の方向において充電ステーションに向かって移動させるステップと、
-電荷提供要素の上方の位置において車両を停止させるステップと、
-電荷受け取り要素と電荷提供要素とが接続されるように、電荷提供要素を垂直方向に移動させるステップとを含む。
【0054】
方法のある実施形態では、電荷提供要素を垂直方向に移動させるステップは、
-車両の水平移動が防止されるように、車輪の第1の組を第1の位置から第2の位置に変位させるステップによって先行される。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
保管システムであって、前記保管システムは、少なくとも1つの車両(6、36、300’、400)と、水平レールグリッド(108、5)と、前記車両の再充電可能電源(20)を充電するための充電システムとを備え、
前記車両は、前記レールグリッド上で前記車両を移動させるための車輪の第1の組(32a)と車輪の第2の組(32b)とを備え、
前記車輪の第1の組(32a)は、前記車輪の第1の組が第1の方向(X)に前記車両を移動させることが可能な第1の位置と、前記車輪の第1および第2の組が前記レールグリッドと接触している第2の位置と、前記車輪の第2の組が前記第1の方向と直角である第2の方向(Y)に前記車両を移動させることが可能な第3の位置との間で垂直方向に変位可能であり、
前記充電システムは、前記車両上に配置され、前記電源(20)に接続された少なくとも2つの電荷受け取り要素(21a、21b、21c)と、充電電源(33)に接続された2つの電荷提供要素(23a、23b)を備えている充電ステーション(22)とを備え、
前記充電ステーションは、前記電荷提供要素(23a、23b)に動作的に接続されたアクチュエータ(31)を備え、前記アクチュエータ(31)は、前記車両が前記充填ステーションの上方に位置付けられると、垂直方向に前記電荷提供要素(23a、23b)を移動させることができるように配置され、それによって、前記電荷受け取り要素(21a、21b)が、前記電荷提供要素(23a、23b)と接続される、保管システム。
(項目2)
前記アクチュエータ(31)は、前記電荷受け取り要素(21)と前記電荷提供要素(23a、23b)とが接続されることが可能な第1の位置と、前記電荷受け取り要素(21)と前記電荷提供要素(23a、23b)とが分離された第2の位置との間で前記電荷提供要素(23a、23b)を移動させるように配置されている、項目1に記載の保管システム。
(項目3)
前記電荷受け取り要素(21a、21b)と前記電荷提供要素(23a、23b)とは、前記車両が前記充電ステーションの上方に位置付けられ、前記電荷提供要素(23a、23b)が前記第1の位置にあるとき、接続されている、項目2に記載の保管システム。
(項目4)
前記アクチュエータ(31)は、前記電荷提供要素(23a、23b)が前記第2の位置にあるとき、前記電荷提供要素(23a、23b)の上側レベルが前記レールグリッドの上側レベルまたはその下方にあり、前記電荷提供要素(23a、23b)が前記第1の位置にあるとき、前記レールグリッドの上側レベルの上方にあるように配置されている、項目2または3に記載の保管システム。
(項目5)
前記電荷受け取り要素(21a、21b)と前記電荷提供要素(23a、23b)とは、前記車両が前記充電ステーションの上方に位置付けられ、前記電荷提供要素(23a、23b)が前記第1の位置にあり、前記車輪の第1の組(32a)が前記第1または第2の位置にあるとき、接続される、項目2-4のいずれかに記載の保管システム。
(項目6)
前記電荷受け取り要素は、少なくとも1つの電力ソケット(21a、21b)であり、前記電荷提供要素は、電力ピン(23a、23b)である、項目1-5のいずれかに記載の保管システム。
(項目7)
前記車両の底部区分上に配置された3つの電荷受け取り要素(21a、21b、21c)を備え、前記3つの電荷受け取り要素のうちの第1の電荷受け取り要素(21b)は、前記底部区分上で中心に配置され、第2の電荷受け取り要素(21a)および第3の電荷受け取り要素(21c)は、前記第1の電荷受け取り要素(21b)の両側に配置され、それによって、前記2つの電荷提供要素(23a、23b)は、前記第1の電荷受け取り要素と、前記車両が前記レールグリッド上に配置された向きに応じた前記第2および第3の電荷受け取り要素のうちの1つとに接続されることが可能である、項目1-6のいずれかに記載の保管システム。
(項目8)
前記3つの電荷受け取り要素(21a、21b、21c)は、前記第1または第2の方向に沿って並んで配置されている、項目7に記載の保管システム。
(項目9)
項目1-8のいずれかに記載の保管システムのための車両(6、36、300’、400)であって、前記車両は、再充電可能電源と、充電電流を受け取るための少なくとも2つの電荷受け取り要素(21a、21b、21c)と、車輪の第1の組(32a)と、車輪の第2の組(32b)とを備え、
前記車輪の第1の組(32a)および前記車輪の第2の組(32b)は、レールグリッド上で前記車両を移動させるためのものであり、前記車輪の第1の組(32a)は、前記車輪の第1の組が第1の方向(X)に前記車両を移動させることが可能な第1の位置と、前記車輪の第1および第2の組が前記レールグリッドと接触している第2の位置と、前記車輪の第2の組が前記第1の方向と直角である第2の方向(Y)に前記車両を移動させることが可能な第3の位置との間で垂直方向に変位可能であり、
前記再充電可能電源は、電荷受け取り要素(21a、21b、21c)に接続されており、
前記電荷受け取り要素(21a、21b、21c)は、前記コンテナ車両の底部区分(19)に配置され、垂直に下向きに面している、車両。
(項目10)
前記電荷受け取り要素は、充電電流を受け取るための3つの別個の電力ソケット(21a、21b、21c)であり、前記3つの別個の電力ソケットのうちの第1の電力ソケット(21b)は、前記底部区分(19)上で中心に配置され、第2の電力ソケット(21a)および第3の電力ソケット(21c)は、前記第1の電力ソケット(21b)の両側に配置され、前記3つの電力ソケットは、前記第1または第2の方向に沿って並んで配置されている、項目9に記載の車両。
(項目11)
充電電流を提供するための充電電源に接続された2つの電力ピン(23a、23b)と、アクチュエータ(31)と、支持構造(29)とを備え、前記アクチュエータは、前記電力ピンに動作可能に接続され、上側の第1の位置と下側の第2の位置との間で垂直方向に前記電力ピンを移動させるように配置されている、項目1-8のいずれかに記載の保管システムのための充電ステーション。
(項目12)
前記支持構造(29)は、開口部(30)を有する水平板要素(28)を備え、前記開口部(30)は、前記電力ピン(23a、23b)が前記上側の第1の位置にあるとき、開口部の上側縁(37)の上方に延び、前記下側の第2の位置にあるとき、前記縁(37)の下方またはそのレベルにおいて延びるであろうように、配置されている、項目13に記載の充電ステーション。
(項目13)
前記アクチュエータ(31)は、電気モータ(39)と、アクチュエータアームアセンブリ(25a、25b)と、電力ピン(23a、23b)が接続された垂直に配置されたスライド要素(26)とを備え、前記アクチュエータアームアセンブリ(25a、25b)は、前記モータの回転が、前記上側の第1の位置と前記下側の第2の位置との間で前記電力ピン(23a、23b)を移動させることが可能なように、前記電気モータ(39)と前記スライド要素(26)との間に動作的に接続されている、項目13または14に記載の充電ステーション。
(項目14)
保管システムにおける車両(6、36、300’、400)を充電する方法であって、前記保管システムは、水平レールグリッド(108、5)と、前記車両の再充電可能電源(20)を充電するための充電システムとを備え、
前記車両は、前記レールグリッド上で前記車両を移動させるための車輪の第1の組(32a)と車輪の第2の組(32b)とを備え、
前記車輪の第1の組(32a)は、前記車輪の第1の組が第1の方向(X)に前記車両を移動させることが可能な第1の位置と、前記車輪の第1および第2の組が前記レールグリッドと接触している第2の位置と、前記車輪の第2の組が前記第1の方向と直角である第2の方向(Y)に前記車両を移動させることが可能な第3の位置との間で垂直方向に変位可能であり、
前記充電システムは、前記車両の底部区分(19)上に配置され、前記電源(20)に接続された2つの電荷受け取り要素(21a、21b)と、充電電源(33)に接続された2つの電荷提供要素(23a、23b)を備えている充電ステーション(22)とを備え、
前記充電ステーションは、前記電荷提供要素(23a、23b)に動作的に接続され、垂直方向に前記電荷提供要素(23a、23b)を移動させるように配置されたアクチュエータ(31)を備え、
前記方法は、
前記車両を前記第1の方向(X)に前記充電ステーション(22)に向かって移動させるステップと、
前記電荷提供要素(23a、23b)の上方の位置において前記車両を停止させるステップと、
前記電荷受け取り要素(21a、21b)と前記電荷提供要素(23a、23b)とが接続されるように、前記電荷提供要素(23a、23b)を垂直方向に移動させるステップと
を含む、方法。
(項目15)
前記電荷提供要素(23a、23b)を垂直方向に移動させるステップは、
前記車両の水平移動が防止されるように、前記車輪の第1の組(32a)を前記第1の位置から前記第2の位置に変位させるステップによって先行される、項目16に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0055】
本発明は、例としてのみ、かつ以下の図面を参照して、下記に詳細に説明される。
【0056】
【
図1】
図1および2は、従来技術の自動化保管および回収システムの斜視図であり、
図1Aおよび
図2Aは、完全なシステムを示し、
図1Bおよび
図2Bは、システムにおける使用のために好適な従来技術のコンテナ荷役車両の例を示す。
【
図2】
図1および2は、従来技術の自動化保管および回収システムの斜視図であり、
図1Aおよび
図2Aは、完全なシステムを示し、
図1Bおよび
図2Bは、システムにおける使用のために好適な従来技術のコンテナ荷役車両の例を示す。
【
図3】
図3は、本発明による保管システムにおける使用のための第1の例示的保管グリッドの斜視図である。
【
図5】
図5は、コンテナ荷役車両およびコンテナ移送車両を特徴とする
図3および4の保管グリッドの斜視図である。
【
図6】
図6は、保管カラムが保管コンテナでストックされている
図3-5の保管グリッドの斜視図である。
【
図7】
図7は、本発明による保管システムにおける使用のための第2の例示的保管グリッドの斜視図である。
【
図8】
図8は、コンテナ荷役車両およびコンテナ移送車両を特徴とする
図6の保管グリッドの斜視図である。
【
図9】
図9は、本発明による保管システムにおける使用のための第3の例示的保管グリッドの斜視上面図である。
【
図10】
図10は、本発明による保管システムにおける使用のための第3の例示的保管グリッドの斜視側面図である。
【
図11】
図11は、本発明による例示的保管システムの概略上面図である。
【
図13】
図13は、本発明による例示的保管システムの斜視図である。
【
図14】
図14Aおよび14Bは、本発明による例示的コンテナ移送車両の斜視図である。
【
図15】
図15は、本発明による例示的充電ステーションを特徴とするレールグリッドの斜視図である。
【
図18】
図18は、
図15-17に示されるような充電ステーションの上方に配置された例示的コンテナ移送車両の斜視図である。
【
図21】
図21は、
図15-17に示されるような充電ステーションの上方に配置された例示的コンテナ移送車両の斜視図である。
【
図22】
図22は、充電ステーションを特徴とするグリッドセルに進入する例示的コンテナ移送車両の斜視図である。
【
図23】
図23および24は、
図21の充電ステーションおよびコンテナ移送車両の断面図である。
【
図24】
図23および24は、
図21の充電ステーションおよびコンテナ移送車両の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下では、本発明の実施形態が、添付される図面を参照して、より詳細に議論されるであろう。しかしながら、図面が、本発明を図面に描写される主題に限定することを意図していないことを理解されたい。さらに、特徴のうちのいくつかが、システムのみに関連して説明される場合であっても、それらが、関連する方法に関しても同様に有効であることが明白であり、逆もまた同様である。
【0058】
本発明による自動化保管および回収システムのための保管グリッドの実施形態が、
図3および4に示され、コンテナ荷役車両300およびコンテナ移送車両6を特徴とする同じ保管グリッドが、
図5に示される。グリッドの保管カラムの数は、保管グリッドの発明的特徴をより良好に図示するために、削減されている。保管グリッドの主要な部分は、
図1Aおよび2Aに示される従来技術のシステムと同じ様式で構築される。すなわち、保管グリッド構造104は、複数の保管カラム105を画定する垂直カラム形材102を備え、保管コンテナ106が、垂直スタック107において重なり合って保管されることができる。カラム形材102は、コンテナ荷役車両200、300が2つの直角に交わる方向に移動し得る水平レールグリッド108(以降、上部レールグリッドと呼ばれる)を形成する上部レール110、111によってそれらの上部端において相互接続される。
【0059】
保管カラム105に加えて、発明的保管システムの保管グリッド構造は、複数の移送カラム119、120を備え、保管コンテナは、移送カラム119、120を通して、上部レールグリッド108(すなわち、グリッドの上部レベル)と、上部レールグリッドの下方のレベルにおいて保管グリッド構造内で延びている移送区分2(またはトンネル/通路)との間で移送され得る。移送区分は、グリッド構造104の外側内の開口部から、複数の移送カラム119、120の下方に延びている。有利な実施形態では、特に、大きい保管グリッドに関連して、移送区分は、保管グリッドの実質的に中心の位置まで延び、保管グリッド構造104の実質的に中心の区分を介して、保管グリッド全体に通り、保管荷役車両200、300が移送カラムに到達するために進行しなければならない距離を低減させ得る。
【0060】
移送区分2は、複数の水平天井形材3、垂直支持形材4、および水平レールグリッド5(以降、移送レールグリッドと呼ばれる)の区分によって画定または構築される。天井形材3は、水平支持グリッド18を提供する。移送区分2の高さHは、天井形材3の最下表面と移送レールグリッド5の対向するレール110’、111’の上側表面との間の距離によって画定され得、移送区分の幅Wは、共通の天井形材3に接続された2つの支持形材4の内側表面の間の距離によって画定される。複数の移送カラム119、120は、上部レールグリッドから天井形材3に延びている垂直カラム形材によって画定される。移送区分2の高さHは、コンテナ移送車両6が保管コンテナを搬送するときに移送区分2内で進行することを可能にするために十分である。
【0061】
天井形材3および/または支持グリッド18は、移送区分2の周辺に配置される垂直支持形材4によって支持される。
【0062】
図5は、保管コンテナ106がコンテナ移送車両6とコンテナ荷役車両300との間で移送されている状況を示す。
【0063】
移送区分2内の移送レールグリッド5は、コンテナ移送車両6(または送達車両)が2つの直角に交わる方向に移動し得る上部レールグリッド108のレール110、111(すなわち、上部レール)に類似したレール110’、111’(すなわち、移送レール)を備えている。コンテナ移送車両6(好適な移送車両の実施形態に関して
図14Aおよび14B参照)は、車両が移送レールグリッド5上で進行することを可能にする車輪配置32a、32bを有する車輪基部36と、移送されるべき保管コンテナを収容するためのコンテナ搬器38とを特徴とする。開示されるコンテナ移送車両6は、保管コンテナ106の下側部分が収容され得る深いトレイの形態におけるコンテナ搬器38を特徴とする。しかしながら、好適なコンテナ搬器のための多数の代替解決策が、想定され、全ての好適なコンテナ搬器の主要な機能的特徴は、コンテナ搬器の上部に降下させられている保管コンテナを受け取り、移送レールグリッド5上でのコンテナ移送車両の移動中に保管コンテナを保持する能力である。さらに、コンテナ移送車両6の水平周辺は、好ましくは、複数の隣接する移送カラム119、120の各々が、保管コンテナ106をそれぞれのコンテナ移送車両6に同時に移送するために使用され得るようなものである。後者の機能を取得するために、コンテナ移送車両6の水平周辺は、移送レールグリッド5のグリッドセル122’のうちの1つによって画定される水平エリア内に収まる。さらに、2つの直角に交わる方向のうちの1つに延びている移送レール110’、111’は、二重軌道レール(下記参照)であり、複数のコンテナ移送車両が、複数の隣接する移送カラム119、120の下方に隣接して配置されることを可能にする。
【0064】
示される配置では、移送区分2は、移送区分の縦方向における3つの別個の移送車両経路7、7’、7’’のための余地を提供する幅Wを有する。3つの別個の移送車両経路を有することによって、3つの移送車両6は、同時に互いに通過し得る。この特徴を可能にするために、少なくとも移送区分の縦方向に延びているレール111’は、二重軌道レールである。好適な二重軌道レールが、例えば、第WO 2015/193278 A1号および第WO 2015/140216 A1号に開示されている。二重軌道レール110’,111’は、2つの平行軌道を備えている。言い換えると、3つの平行二重軌道レールが、2つの平行移送車両経路を提供し得る。移送区分の縦方向に延びているレール111’に対して直角に交わる方向に配置されるレール110’は、単一軌道レールまたは二重軌道レールであり得る。特に、保管グリッド構造104が、複数の隣接する移送カラム119、120を備えているとき、移送レールグリッド5内の全てのレール110’、111’が、それが移送カラム119、120の下方の位置への/からのコンテナ移送車両6の移動に関する最適な柔軟性を提供するので、二重軌道レールであることが有利であり得る。移送レール110’、111’およびコンテナ移送車両6の車輪配置32a、32bの設計は、車両が、必要とされるとき、軌道を変更することを可能にし、すなわち、コンテナ移送車両6は、移送レールグリッド5上で2つの直角に交わる方向に移動し得る。車輪配置は、好ましくは、従来技術のコンテナ荷役車両200、300に関して説明されるものに類似し得る。
【0065】
発明的保管システムの要件(すなわち、保管グリッドのサイズ、保管コンテナの回転率等)に応じて、移送車両経路7、7’、7’’のうちの1つ以上が、随意の数の移送カラム119、120の下方に配置される。移送区分の上方に配置され、移送カラムとして指定されていないグリッドカラム112は、保管カラム105’(
図6および12参照)として使用され得る。これは、それぞれのグリッドカラム102の下端にストッパー要素16(例えば、関連するカラム形材に留められたブラケット)を追加することによって達成される(移送区分2の上方に配置される保管カラム105’内のストッパー要素は、図面に可視ではない)。ストッパー要素16は、それぞれのグリッドカラム112の中に降下させられている保管コンテナ106を支持し、それが下方の移送区分2に進入することを防止するように設計される。このように、最小限の潜在的保管空間が、移送区分2に起因して保管グリッド構造104から失われる。ストッパー要素16は、移送区分2に隣接する保管カラム105’の列の下方にオペレータ通路17を提供するためにも使用され得る。このように、オペレータまたは保守人員が、例えば、車両が移送区分から退出することを妨害する障害の場合、コンテナ移送車両6にアクセスし得る。
【0066】
移送レールグリッド5は、保管グリッド構造104から延び、移送レールグリッド5の設計および範囲に応じて、コンテナ移送車両6は、複数の別個の保管グリッド構造の間で保管コンテナ106を移送し、保管グリッドからピッキング/ストックステーションにコンテナを移送し、専用ストック区域に移送し、部品の送達のために組立ラインに移送する等のために使用され得る。
【0067】
本発明による自動化保管および回収システムのための保管グリッド104の第2の実施形態が、
図7および8に示される。本実施形態では、上で議論される実施形態の観点からの差別化特徴は、移送区分2が、保管グリッド104の外側区分12に沿って、または隣接して配置されることである。
【0068】
本発明による自動化保管および回収システムのための保管グリッド104の第3の実施形態が、
図9および10に示される。上で議論される実施形態の観点からの第3の実施形態の主要な差別化特徴は、コンテナ移送車両が、移送区分の縦方向側を介して移送区分から退出する/それに進入することを可能にする支持グリッド18の構築である。
【0069】
任意の所与の保管システムにおける移送区分2の好ましい配置およびサイズ、および移送カラム119、120の位置付けは、保管グリッド構造104のサイズ、保管システム1の意図される使用、保管システムが配置される利用可能な空間、該空間の形状/レイアウト等に依存するであろう。保管グリッド構造内の移送区分2の具体的位置付けから独立して、本発明による保管システムは、本明細書全体を通して開示されるように、従来技術の保管システムの観点からいくつかの利点を提供するであろう。
【0070】
発明的保管システム1の例示的レイアウトの概略的概観が、
図11および12に示される。例示的レイアウトは、発明的保管システムの多くの利点のうちのいくつかを図示する。
【0071】
図11の保管システムは、3つの別個の保管グリッド構造104、104’、104’’を備えている。第1および第3の保管グリッド構造104、104’’の各々は、それぞれの保管グリッド構造全体を通して延びている移送区分2、2’’を特徴とし、すなわち、移送区分は、保管グリッドの外側12内の第1の開口部11から、反対側の外側12’内の第2の開口部13まで延びている。このように、複数の移送カラム119、120のうちのいずれかを介して保管コンテナ106を受け取った、または送達したコンテナ移送車両6は、最も効率的である選択された目的地への経路に応じて、移送区分2の第1の開口部11または第2の開口部13から退出し得る。
【0072】
移送区分2、2’、2’’の各々は、3つの移送車両経路7、7’、7’’(
図9参照)を特徴とする。第1の車両経路7は、複数の隣接する移送カラム119、120の下方に配置され、移送カラム119、120を通して、保管コンテナ106が、上部レールグリッド108とコンテナ移送車両6との間で移送され得る。第2および第3の車両経路7’、7’’は、複数の保管カラム105’の下方に配置され、それらは、移送区分内で移送カラム119、120に、またはそれらから進行するためのコンテナ移送車両6によって主として使用される。第2の保管グリッド104’内の移送区分2’は、保管グリッド全体を通して延びておらず、コンテナ移送車両6は、常時、第1の開口部を介して移送区分に進入し、それから退出するであろう。
【0073】
移送グリッド5は、第1の保管グリッド104の移送カラム119、120を第2および第3の保管グリッド104’、104’’の移送カラム119、120と相互接続し、移送カラム119、120を(例えば、ピッキング/ストックステーション(
図13参照)に配置され得る)レールループ/回路14と相互接続し、移送カラム119、120を多用途移送グリッドエリア15と相互接続し、移送カラム119、120を保管コンテナの移送が所望される任意の他の目的地と相互接続する。多用途移送グリッドエリア15は、例えば、大量の新しいアイテムを保管グリッドにストックするために、需要が高いアイテムを備えている保管コンテナを搬送する移送車両のための一時的駐車場として、および/または、保管コンテナが保管グリッドに進入するための装填エリアとして使用され得る。
【0074】
図11の例示的レイアウトでは、多用途移送グリッドエリア15は、コンテナ移送車両6のバッテリを充電するための2つの充電ステーション22を備えている。コンテナ移送車両6およびコンテナ荷役車両200、300のために使用される充電ステーションのタイプは、使用される具体的充電システムに依存するであろう。コンテナ移送車両6および片持ち梁構造物を有する従来技術のコンテナ荷役車両300のために好適な発明的充電システムの説明が、
図15-24を参照して下記に説明される。
【0075】
需要の高いアイテムを備えている保管コンテナ106を搬送するコンテナ移送車両6を収容するための移送グリッド5のエリアまたは区分、すなわち、移送グリッドの駐車区分の使用は、非常に高いピッキング率を有する(すなわち、特に高い回転率を有する)アイテムを回収する高度に効率的な方法を提供する。従来技術のシステムでは、そのような高回転率のアイテムは、これらのアイテムが保管される具体的保管コンテナが、保管カラム105とピッキング/ストックステーションとの間で、多かれ少なかれ連続的に往復して移送されることを伴う。発明的保管システムでは、特に高い回転率を有するアイテムは、移送車両6上に配置される保管コンテナ内に恒久的に(または少なくとも中程度に)保管され得る。このように、高回転率のアイテムは、非常に短い時間でアクセスされ得、移送カラムにおける混雑は、さらに最小化され、コンテナ荷役車両200、300の不必要な使用は、回避される。
【0076】
図12の概略的概観は、
図11の第1の保管グリッド104の詳細を示すが、単一の保管グリッド104を備えている保管システムの代替レイアウトも図示し得る。
【0077】
図13は、
図12に実質的に示されるようなレイアウトを有する発明的保管システムの実施形態を開示する。保管システムは、2つのピッキング/ストックステーション8を特徴とし、各々は、コンテナ移送車両6が、移送レールグリッド5上で移動しながら、ピッキング/ストックステーション内に配置されるコンテナアクセス開口部9の真下を通過し得るように配置される。言い換えると、ピッキング/ストックステーション8は、コンテナ移送車両6が、
図11および12に示されるようなレールループ14を介してピッキング/ストックステーションを通過し得るように配置される。したがって、ピッキングされるべきアイテムを含む保管コンテナ106(またはその中にアイテムがストックされるべき保管コンテナ)が、最初に、上部レールグリッド108上に配置されるコンテナ荷役車両200、300によって回収され、好適な移送カラム119、120の真下の移送区分2の内側に位置付けられるコンテナ移送車両6に降下させられ、コンテナ移送車両6によってピッキング/ストックステーション8に輸送され、移送車両は、コンテナアクセス開口部9の真下の位置において停止し、オペレータがアイテムをピッキングすることを可能にする。
【0078】
図11および12に示される保管システム1は、同じレベルに配置された3つの側方に分離される保管グリッド構造104、104’、104’’を特徴とする。しかしながら、また、本発明による保管システムが、垂直方向に分離された(例えば、互いに重なり合ってスタックされる)保管グリッド構造を備え得ることも想定される。垂直方向に分離されるとき、保管システムの移送レールグリッドは、例えば、コンテナ移送車両が、移送グリッドの全てのエリアにアクセスし得るように、移送レールグリッドの別個のレベルの間でコンテナ移送車両を持ち上げるためのコンテナ移送車両リフトを備え得る。
【0079】
本発明の開示される実施形態では、移送区分2は、3つの移送車両6が、同時にすれ違うことを可能にする3つの平行車両経路7、7’、7’’を特徴とする移送レールグリッド5の区分を備えている。しかしながら、本発明的保管システムの利点のうちの多くは、軌道が少なくとも1つの移送カラム119、120の下方に配置されるという条件で、少なくとも1つの車両経路を備えている移送区分2の使用によっても取得され得る。
【0080】
本発明の開示される実施形態では、移送レールグリッド5の移送レール110’、111’は、上部レールグリッドのレール110、111と同じ二重軌道レールである。この特徴は、保管グリッド構造104を構築することにおいて使用される異なる部品の数が最小化されるので、費用の観点から有利である。さらに、それは、コンテナ荷役車両200、300において使用されるものに類似する車輪配置、すなわち、全体的システム費用をかなり簡素化する特徴を有する移送車両6の使用を可能にする。しかしながら、発明的保管システムおよび保管グリッド構造の主要な利点、例えば、保管グリッドの内外への保管コンテナの高度に柔軟かつ効率的な移送、および保管システムの動作を途絶させる単一障害点の回避は、移送レールグリッド5の移送レールが上部レールグリッド108のレールと異なる本発明の実施形態によっても取得され得る。単一障害点を回避するための重要な特徴は、コンテナ移送車両が、少なくとも移送区分内に配置される移送レールグリッドの区分において、すれ違い、2つの直角に交わる方向に移動し得ることである。この特徴は、コンテナ移送車両が、例えば、そうでなければ保管システム動作の中断を引き起こしていたであろう非機能コンテナ移送車両をよけることを可能にする。複数の移送カラムの存在は、保管システムの動作を途絶させる単一障害点の任意のリスクをさらに最小化し得る。
【0081】
上部レールグリッド108のグリッドセル122(
図1Aおよび2Aの従来技術のシステムおよび関連する従来技術の説明参照)の寸法が、好ましくは、移送レールグリッド5のグリッドセル122’(
図10参照)の寸法と同様であること、またはそれと同一であることに留意されたい。同様の寸法のグリッドセルを有することは、例えば、隣接する移送カラムが同時に使用されることを可能にすることによって、発明的保管システムの最適な使用を可能にする。
【0082】
移送レールグリッド5の少なくとも1つの方向における二重軌道レール110’、111’の使用は、例えば、コンテナ移送車両6が、隣接するグリッドセル122’においてすれ違うことを可能にすることによって、空間効率に関していくつかの利点を提供するが、有利な保管システムは、単一軌道レールのみを備えている移送グリッドを有することによっても取得され得る。単一軌道レールの使用は、そのようなグリッドが、コンテナ移送車両6が隣接するグリッドセル122’上ですれ違うことを可能にしないであろうから、二重軌道レールと比較して、コンテナ移送車両6がすれ違うことを可能にするために、わずかにより大きい移送グリッドを要求するであろう。例えば、
図3および5に開示される移送グリッド5の二重軌道移送レール110’、111’は、単一軌道レールによって置換され得る。その場合、2つのコンテナ移送車両6は、例えば、コンテナ移送車両のうちの一方を車両経路7上で進行させ、他方を車両経路7’’上で進行させることによって、移送グリッド5上ですれ違うことが依然として可能であろう。
【0083】
発明的充電システムを特徴とする保管システムが、
図15-24に開示される。充電システムのために好適なコンテナ移送車両6、コンテナ荷役車両200、300、および車輪基部26は、概して、車両と呼ばれ得る。車両は、それらがレールグリッド5、108上でコンテナ車両または車輪基部を移動させるための車輪の第1の組32aおよび車輪の第2の組32bを特徴とすることにおいて共通している。車輪の第1の組32aは、車輪の第1の組が第1の方向Xに車両を移動させ得る第1の位置と、車輪の第1および第2の組がレールグリッドと接触している第2の位置と、車輪の第2の組32bが第1の方向と直角である第2の方向Yに車両を移動させ得る第3の位置との間で垂直方向に変位可能である。充電システムは、
図1-13の保管システムに開示される移送レールグリッド5および上部レールグリッド108のうちのいずれか等の任意の好適なレールグリッドと組み合わせて使用され得る。
【0084】
発明的充電システムの充電ステーション22が、
図15-17に示される。本実施形態では、充電ステーション22は、移送レールグリッド5のグリッドセル122’(
図10参照)内に配置される。充電システムは、例えば、保管システムのサイズおよびコンテナ車両の数に応じて、任意の数の充電ステーション22を有し得る。各充電ステーションは、支持構造29、アクチュエータ31、およびワイヤ34によって充電電源33(
図18参照)に接続される2つの電力ピン23a、23b(すなわち、電荷提供要素)を特徴とする。支持構造は、開口部30を有する水平板要素28を備え、開口部30は、上側縁37(
図16参照)を特徴とする。充電ステーションは、充電に先立って、車両が充電ステーション上の正しい位置にあるかどうかを検出するために、位置決めセンサ24を特徴とする。
【0085】
単一のグリッドセル内に配置される充電ステーションを有することによって、レールグリッド上に配置される他の車両は、車両が充電されているときであっても、充電ステーションに隣接するグリッドセルまたはレールにおいて充電ステーションを通過し得る。
【0086】
アクチュエータ31(詳細図に関して
図18-20参照)は、電気モータ39と、電気モータの回転車軸に結合され、押し/引きアーム25b(すなわち、第1のアクチュエータアームと組み合わせられ、アクチュエータアームアセンブリを提供する第2のアクチュエータアーム)に旋回可能に接続されたクランクアーム25a(すなわち、第1のアクチュエータアーム)と、電力ピン23a、23bが接続された垂直に配置されたスライド要素とを備えている。クランクアーム25aおよび押し/引きアーム25bは、モータの回転が、電力ピンが開口部30(
図17参照)の上側縁37の上方に延びているであろう上側の第1の位置と、電力ピンの上端が縁37(
図16参照)の下方またはそのレベルにある下側の第2の位置との間で電力ピンを移動させ得るように、電気モータとスライド要素との間に動作的に接続される。電力ピンは、ワイヤコネクタ35を介して充電電源33に接続され得る。
【0087】
車輪基部36が、発明的充電システムの機能を例証するために使用される。しかしながら、充電システムは、上で説明されるような車輪の第1の組32aおよび車輪の第2の組32bを特徴とするコンテナ車両6、200、300等の任意のタイプの車両のために適合され得る。
【0088】
車輪基部(
図18および19参照)は、底部区分19に配置され、ワイヤの組(図示せず)を介して再充電可能バッテリ20(すなわち、再充電可能電源)に接続された2つの別個の電力ソケット21a、21b(すなわち、電荷受け取り要素)を特徴とする。再充電可能バッテリ20は、車輪基部36の任意の選択された電気モータ、例えば、車輪モータを駆動するために使用される。各電力ソケット21a、21bは、対応するプラグに相補的な接点を特徴とし、下向き方向に面する。本実施形態では、電力ソケット21a、21bは、別個のソケットとして設計されるが、他の実施形態では、電力ピンの各々のために別個の接点を有する一体型電力ソケット(すなわち、2つの電荷受け取り要素を提供する単一の電力ソケット)を形成し得る。充電は、当業者に公知の任意の好適な制御システム、例えば、従来技術の充電ステーション/システムにおいて使用されるいずれかのような制御システムによって制御され得る。好ましくは、制御システムは、電荷提供要素が、再充電可能バッテリの条件に基づいて、要求される電流を供給することを確実にするであろう。条件は、電圧、温度、充電の状態、放電の深さ、健全性の状態、および電流のうちの少なくとも1つに基づき得る。制御システムは、さらなる実施形態では、車輪基部上に配置され、電源に接続された第1の信号伝達要素を特徴とし、充電ステーションは、充電電源に接続された第2の信号伝達要素を特徴とし得る。第1および第2の信号伝達要素は、電力ソケットとピンとが接続されると接続されるように配置され得る。ある実施形態では、電力ソケットとピンとが接続されると信号伝達要素が接続されるように、第1の信号伝達要素は、ソケットであり得、第2の信号伝達要素は、アクチュエータに動作的に接続されるピンであり得る。代替として、再充電可能バッテリ20と充電ステーションとの間の要求されるシグナリングは、有利なこととして、任意の好適な無線伝達によって実施され得る。
【0089】
本発明による充電システムの第2の実施形態が、
図21-24に示される。第2の実施形態の車輪基部36の主要な差別化特徴は、車輪基部36の底部区分に配置された第3の別個の電力ソケット21cの存在、および第1の電力ソケット21bの中心位置付けである。追加の電力ソケット21cの存在は、車輪基部36が、それが、レールグリッド5、108上に位置付けられているときに充電ステーションに対して180度方向転換される場合であっても、充電ステーションによって充電され得ることを確実にする。この特徴は、車輪基部36が、片持ち梁区分を有するコンテナ荷役車両、例えば、
図2Bに示される従来技術の車両300のようなコンテナ車両の一部であるときに特に有利である。中心に配置される電力ピン23bは、常時、充電中に電力ソケット21bと接触するであろう一方、他方の電力ピン23aは、車輪基部がレールグリッド上で配置される方向に応じて、他の2つの電力ソケット21a、21cのうちの1つと接触するであろう。
【0090】
図22では、車輪基部36は、第1の方向に車輪基部を移動させることによって、充電ステーション22を特徴とするグリッドセル122’に進入するように示される。第1の方向に移動するとき、車輪の第1の組32aは、第1の位置にある。
【0091】
車輪基部36が、充電ステーション22の上方の位置にあるとき(
図23参照)、電力ソケット21a-cは、電力ピン23a-bから間隔を置かれている。電力ソケットのうちの2つ、すなわち、中心に配置される第1の電力ソケット21bと、移送レールグリッド上の車輪基部36の方向に応じた他の2つの電力ソケット21a、21cのうちの1つとは、電力ピン23a、23bの直上に配置されている。最初に、車輪の第2の組32bは、移送レールグリッド5と接触していない。本実施形態では、中心に配置される電力ソケット21bは、DC-電流を受け取るように設計され得る一方、他の2つの電力ソケットは、DC+電流を受け取るように設計される。
【0092】
再充電可能バッテリ20の充電が、開始され得る前、車輪の第1の組32aは、第1の位置から第2の位置に垂直に移動させられ、車輪の第1および第2の組32a、32bは、レールグリッド5と接触する。車輪の両方の組32a、32bを移送レールグリッド5と接触させることによって、充電ステーション22に対する車輪基部36の位置付けは、固定される。レールグリッドは、常時完全に平坦であるわけではなく、第2の位置に車輪の第1の組を有することによって、車輪基部のいずれの意図せぬ側方移動も、防止される。アクチュエータ31は、次いで、電力ピン23a、23bが、垂直に上向きに移動させられ、車輪基部36の電力ソケット21a、21bと接触するように動作させられる。
【0093】
発明的充電システムは、電力ソケットと電力ピンとの接触面積が、摩擦の増加に起因する電力ピンおよび電力ソケットの結合/結合解除に関連する問題を導入することなく増加させられ得るので、従来技術の水平に配置されるプラグ/ソケット接続より高い充電容量を可能にする。
【0094】
コンテナ移送車両6に関連して使用されるとき、充電ステーションは、有利なこととして、移送車両が、移送カラム119、120の下方に位置付けられている間に充電されるように配置され得る(
図6参照)(充電ステーションは示されない)。言い換えると、充電ステーションは、移送カラムの直下に配置されるグリッドセル内に配置され得る。このように、移送車両は、それらが動作中に充電され得るので、さらにより効率的に利用され得る。
【0095】
開示される車輪基部36および類似する車輪基部を特徴とする任意のコンテナ車両は、再充電可能電源として再充電可能バッテリを備えている。しかしながら、他の実施形態では、再充電可能電源が、コンデンサおよび類似物を含む、電流によって再充電され得る任意の好適な電源であり得ることが想定される。
【0096】
開示される実施形態では、電力ピンは、充電ステーション上に配置され、電力ソケットは、コンテナ車両上に配置される。この具体的配置は、細片または粉塵が、その下向きに面する配置に起因して、電力ソケットに進入することを防止される点において有利である。しかしながら、さらなる実施形態では、反対の配置も、考察される。
【0097】
開示される実施形態では、車輪基部は、2つまたは3つの電力ソケット21a-cを特徴とし、充電ステーション22は、2つの対応する電力ピン23a、23bを特徴とする。しかしながら、他の実施形態では、充電システムインターフェースは、任意の好適な数の電力ソケットおよび協働する電力ピンを特徴とし得る。
【表1-1】
【表1-2】
【外国語明細書】