(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024016328
(43)【公開日】2024-02-07
(54)【発明の名称】プリント配線板
(51)【国際特許分類】
H05K 1/03 20060101AFI20240131BHJP
【FI】
H05K1/03 630D
H05K1/03 630H
H05K1/03 610H
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022118351
(22)【出願日】2022-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】000183923
【氏名又は名称】株式会社DNPファインケミカル
(74)【代理人】
【識別番号】100170449
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 英彦
(72)【発明者】
【氏名】松舘 法治
(72)【発明者】
【氏名】川口 浩司
(72)【発明者】
【氏名】永松 ノリ子
(72)【発明者】
【氏名】武市 浩
(57)【要約】 (修正有)
【課題】高周波信号において伝送特性を向上させたプリント配線板を提供する。
【解決手段】高周波帯域の信号において、プリント配線板Pの導電層と30、樹脂層10、20との組み合わせによって、プリント配線板Pに印加される信号が共振する。その共振周波数においては伝送特性を向上させることができ、これにより、高周波信号の高い伝送特性を実現させるプリント配線板の設計が可能となる。これに基づき、プリント配線板Pは、導電層30と、前記導電層30の一方の面に接する第1の樹脂層10と、前記導電層30の他方の面に接する第2の樹脂層20とを備え、前記導電層30に3GHz~5GHzの信号を印加することにより共振することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電層と、
前記導電層の一方の面に接する第1の樹脂層と、
前記導電層の他方の面に接する第2の樹脂層とを備え、
前記導電層に3GHz~5GHzの信号を印加することにより共振することを特徴とする、プリント配線板。
【請求項2】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層の少なくともいずれか一方は、低誘電の樹脂を材料とする、請求項1に記載のプリント配線板。
【請求項3】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層は、4μm~12μmの厚さを有し、
前記導電層は、12μm~36μmの厚さを有する、請求項1に記載のプリント配線板。
【請求項4】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層のいずれか一方は、前記導電層に塗布して形成されている、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項5】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層のいずれか一方は、成膜後に前記導電層を形成されている、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項6】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層は、比誘電率3以下であり、誘電正接0.0025以下である、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項7】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層の少なくともいずれか一方は、ポーラス構造を有する、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項8】
前記導電層は、前記一方の面および前記他方の面の平均粗さが1μm以下である、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項9】
前記導電層は、銅メッキ層を備える、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項10】
前記導電層は、直接描写による銅層を備える、請求項2に記載のプリント配線板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波伝送に対応したプリント配線板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン等の通信機器や、次世代テレビ等の電子機器において、大容量のデータを高速に送受信することが要求されており、電気信号の高周波数化が進んでいる。
【0003】
信号の周波数が高くなるに伴い、情報の誤認識を招きうる出力信号の品質を低下させるような伝送損失が大きくなる。この伝送損失は、導体に起因する導体損失と、電子機器や通信機器における基板等の電気電子部品を構成する絶縁用の樹脂に起因する誘電損失とからなると考えられている。
【0004】
そのため、一般的には、プリント配線板においても、伝送損失を低減するために、誘電損失に係る因子である比誘電率と、誘電正接とが低い、いわゆる低誘電の樹脂材料が求められている。このことから、例えば特許文献1~3に示すように、比誘電率と、誘電正接とが低い低誘電の樹脂材料の開発が進められている。
【0005】
例えば、特許文献1では、液晶ポリマーに極性基を有するグラフト変性ポリオレフィンを含有させたことで低誘電としたものが開示されている。また、特許文献2では、樹脂材料を多孔性のフィルムとして形成し低誘電としたものが開示されている。さらに、特許文献3では、ビスマレイミドを主な材料とすることで低誘電としたものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2021-161286号公報
【特許文献2】特開2019-199616号公報
【特許文献3】国際公開2017/017923号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1~3の他にも低誘電を実現する樹脂材料の開発は多岐に及んでいる。しかし、いずれも比誘電率と、誘電正接とが低い材料により伝送損失を低減するという思想で開発されており、材料の特性から単純な損失の低減には限界が生じていた。
【0008】
そのような状況の中で、本発明の発明者は、高周波帯域の信号において、プリント配線板の導電層と、樹脂層との組み合わせによって、プリント配線板に印加される交流信号が共振することを発見し、その共振周波数においては伝送特性を向上させることができるとの知見を得た。この知見に基づき、高周波帯域の信号であっても高い伝送特性を実現させるプリント配線板の設計が可能となった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明に係るプリント配線板は、導電層と、前記導電層の一方の面に接する第1の樹脂層と、前記導電層の他方の面に接する第2の樹脂層とを備え、前記導電層に3GHz~5GHzの信号を印加することにより共振することを特徴とする。
【0010】
このプリント配線板によれば、交流信号の共振により、信号伝送における利得を向上することができ、伝送特性を著しく向上させることができる。
【0011】
(2)前記したプリント配線板において、前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層の少なくともいずれか一方は、低誘電の樹脂を材料としてもよい。
【0012】
(3)前記したプリント配線板において、前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層は、4μm~12μmの厚さを有し、前記導電層は、12μm~16μmの厚さを有していてもよい。
【0013】
(4)前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層のいずれか一方は、前記導電層に塗布して形成されていてもよい。
【0014】
(5)前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層のいずれか一方は、成膜後に前記導電層を形成されていてもよい。
【0015】
(6)前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層は、比誘電率2.8以下であり、誘電正接0.0025以下であってもよい。
【0016】
(7)前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層の少なくともいずれか一方は、ポーラス構造を有していてもよい。
【0017】
(8)前記導電層は、前記一方の面および前記他方の面の平均粗さが1μm以下であってもよい。
【0018】
(9)前記導電層は、銅メッキ層を備えていてもよい。
【0019】
(10)前記導電層は、直接描写による銅層を備えていてもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、高周波帯域の信号であっても高い伝送特性を実現させるプリント配線板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施形態に係るプリント配線板の層構成を示す断面図である。
【
図2】
図1に示すAの部分を示す拡大断面図である。
【
図3】被測定物であるプリント配線板のTEGに対してベクトル型ネットワークアナライザーを利用した測定の概念を示す概念図である。
【
図4】本発明の実施形態に係るプリント配線板の対象サンプルをベクトル型ネットワークアナライザーにより測定した周波数に対する伝送特性を示すグラフであり、(A)は順方向伝送の伝送特性、(B)は逆方向伝送の伝送特性を示す。
【
図5】本発明の実施形態に係るプリント配線板の第1実施例における仕様1サンプルをベクトル型ネットワークアナライザーにより測定した周波数に対する伝送特性を示すグラフであり、(A)は順方向伝送の伝送特性、(B)は逆方向伝送の伝送特性を示す。
【
図6】本発明の実施形態に係るプリント配線板の第2実施例における仕様2サンプルをベクトル型ネットワークアナライザーにより測定した周波数に対する伝送特性を示すグラフであり、(A)は順方向伝送の伝送特性、(B)は逆方向伝送の伝送特性を示す。
【
図7】
図4~
図6に示すグラフから3GHz~5GHzの周波数における伝送特性の倍率(利得)を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明に係る実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0023】
まず、本実施形態に係るプリント配線板Pの構成について
図1および
図2を用いて説明する。なお、
図1は、本実施形態に係るプリント配線板Pの層構成を示す断面図であり、
図2は、
図1の一部を拡大したもので、プリント配線板Pの導電層30と第1の樹脂層10の界面を示す拡大断面図である。
【0024】
図1に示すように、第1の実施形態に係るプリント配線板Pは、導電層30と、前記導電層30の一方の面に接する第1の樹脂層10と、前記導電層30の他方の面に接する第2の樹脂層20とを備える。
【0025】
本実施形態において導電層30は、銅メッキにより構成された単層構造の銅メッキ層であり、第1の樹脂層10および第2の樹脂層20は、樹脂を材料とした単層構造の樹脂層である。第1の樹脂層10および第2の樹脂層20は、液体状の樹脂材料を硬化させて層状に形成することができる。
【0026】
本実施形態におけるプリント配線板Pは、導電層30と、第1の樹脂層10および第2の樹脂層20とが、それぞれ界面を形成する。これにより、プリント配線板Pは、交流信号を印加されると容量成分を有するようになる。また、プリント配線板Pは、一般的に導電層30の抵抗成分を有し、交流信号を印加されると、さらに、インダクタ成分を有する。
【0027】
したがって、プリント配線板Pは、交流信号を印加されると、抵抗成分(R)と、インダクタ成分(L)と、容量成分(C)を有し、これら各成分からなる電気的な等価回路におき換えることができる。
【0028】
プリント配線板Pは、抵抗成分(R)と、インダクタ成分(L)と、容量成分(C)の各値に依存して、プリント配線板Pに印加される交流信号によって共振する特定の周波数、いわゆる共振周波数を有する。
【0029】
本実施形態におけるプリント配線板Pは、後述するように第1の樹脂層10を変更することで、所定の周波数で共振周波数を有し、印加する交流信号を共振周波数に調整することで伝送特性が改善される。
【0030】
次に、本実施形態に係るプリント配線板Pの伝送特性の測定実験について説明する。以下に説明する実施例において、各実施例では第1の樹脂層10を変更している。一方で、導電層30および第2の絶縁層は共通のものを使用している。
【0031】
電気信号の測定においては、プリント配線板Pとして、上述の層構成を有し、コプレナーラインに対応したTest Elementary Group(TEG)を製作した。また、交流信号の計測には、ベクトル型ネットワークアナライザー(VNA)を利用して測定を実施した(
図3を参照)。
【0032】
まず、実施例と比較する対象サンプル(Ref)を製作した。Refの第1の樹脂層10は、エポキシ樹脂を基材としガラス繊維を含有した、いわゆるガラスエポキシの単層構造である。なお、Refの導電層と第1の樹脂層は、従来よく知られるRF-4を利用して製作されている。
【0033】
Refでは、
図4に示す伝送特性の結果が得られた。Refでは、
図7に示すように、3GHz~5GHz(
図4における両矢印h)における順方向伝送S21においては平均電圧比で3.99×10^(-4)、逆方向伝送S12においては平均電圧比で9.84×10^(-4)であった。なお、これらの電圧比を常用対数に変換すると、順方向伝送S21において-6.80×10^(+1)[dB]、逆方向伝送S12において-6.01×10^(+1)[dB]となる。
【0034】
第1の実施例は、共振周波数を有する第1のプリント配線板P1(仕様1)である。仕様1の第1の樹脂層10は、ビスマレイミド系の低誘電の樹脂を材料とする樹脂層である。なお、仕様1において第1の樹脂層10はフィラーを含有しない。
【0035】
仕様1では、
図5に示す伝送特性の結果が得られた。Refと比較すると、3GHz~5GHz(
図5における両矢印h)において波形の山が観察された。このことから、仕様1では、3GHz~5GHzの交流信号が共振しており、伝送特性が向上することが確認された。
【0036】
仕様1においては、
図7に示すように、3GHz~5GHzにおける順方向伝送S21においては平均電圧比で8.41×10^(-2)、逆方向伝送S12においては平均電圧比で9.98×10^(-2)であった。なお、これらの電圧比を常用対数に変換すると、順方向伝送S21において-2.15×10^(+1)[dB]、逆方向伝送S12において-2.00×10^(+1)[dB]となる。
【0037】
第2の実施例は、共振周波数を有する第2のプリント配線板P2(仕様2)である。仕様2の第1の樹脂層10は、マレイミド系の低誘電の樹脂を材料とする樹脂層である。なお、仕様2において第1の樹脂層10は、フィラーとして中空シリカを含有し、ポーラス構造を有する。
【0038】
仕様2では、
図6に示す伝送特性の結果が得られた。Refと比較すると、3GHz~5GHz(
図6における両矢印h)において波形の山が観察された。このことから、仕様2では、3GHz~5GHzの交流信号が共振しており、伝送特性が向上することが確認された。
【0039】
仕様2において、
図7に示すように、3GHz~5GHzにおける順方向伝送S21においては平均電圧比で2.14×10^(-2)、逆方向伝送S12においては平均電圧比で1.75×10^(-2)であった。なお、これらの電圧比を常用対数に変換すると、順方向伝送S21において-3.34×10^(+1)[dB]、逆方向伝送S12において-3.51×10^(+1)[dB]となる。
【0040】
上記の結果を整理すると、仕様1ではRefに比較して、3GHz~5GHzの交流信号において順方向伝送S21が210.71倍、逆方向伝送S12が101.43倍の伝送特性となっている。また、仕様2ではRefに比較して、3GHz~5GHzの交流信号において順方向伝送S21が53.67倍、逆方向伝送S12が17.81倍という結果となっている。
【0041】
このことから、仕様1または仕様2のように、低誘電の樹脂を材料とする樹脂層と導電層30を含むプリント配線板Pにおいて、3GHz~5GHzの交流信号を印加することにより共振し、伝送特性が向上することが確認された。このことから、交流信号が共振するように導電層30に接する樹脂層を選択することで、共振による交流信号の伝送において、伝送特性の高いプリント配線板Pを設計することができる。
【0042】
また、仕様1と仕様2とを比較すると、仕様1のプリント配線板は、仕様2のプリント配線板に比較して、順方向伝送S21で3.93倍、逆方向伝送S12で5.70倍の伝送特性となることが確認された。このことから、導電層30に接する樹脂層を変更することで交流信号が共振する周波数での伝送特性を変化させることができる。換言すると、導電層30に接する樹脂層を適切に選択することで、共振による交流信号の伝送において、伝送特性の高いプリント配線板Pを設計することができる。
【0043】
仕様1および仕様2に示す本実施例おいて、導電層30は、銅メッキにより銅メッキ層として形成されている。また、仕様1および仕様2において、導電層30に接する樹脂層は、低誘電の樹脂を材料として形成されている。
【0044】
仕様1および仕様2に示す本実施例おいて、第1の樹脂層10が低誘電の樹脂を材料とした樹脂フィルムとして成膜された後、当該樹脂フィルムに導電層30として銅メッキ層を無電解メッキにより形成した。なお、仕様2において、フィラーとして中空シリカを含有させてフィルムを形成したことにより、仕様2の第1の樹脂層10はポーラス構造を有する。
【0045】
本実施例に係る第1のプリント配線板Pおよび第2のプリント配線板Pにおいて、第1の樹脂層10は、フィルムとして形成された後にメッキにより導電層30が積層されている。しかし、第1の樹脂層10は、導電層30に樹脂材料を塗布した後に、硬化させることで積層されてもよい。
【0046】
本実施例にかかるプリント配線板Pの導電層30は、12μm~36μmの厚さを有しているとよい。また、導電層30は、表面粗さ1μm以下であるとよい。
【0047】
本実施例にかかるプリント配線板Pの樹脂層は、4μm~12μmの厚さを有していてもよく、好適には8μm~10μmの厚さを有しているとよい。ただし、樹脂層は、12μmを超える厚さを有していてもよい。また、樹脂層は、周波数10GHzにおいて比誘電率が3.00以下で誘電正接0.006以下であってもよく、好適には比誘電率が2.80以下で誘電正接0.0025以下であるとよい。
【0048】
本実施形態において、プリント配線板Pは、3GHz~5GHzの交流信号において共振する形態について説明した。しかし、プリント配線板Pは、より高周波の交流信号において共振するものであってもよい。
【0049】
本実施形態において、導電層30は、銅メッキ層から構成される単層構造の形態について説明した。しかし、導電層30は、銅メッキ層の両面の少なくともいずれか一方の面に金メッキ層が設けられた多層構造であってもよい。さらに、導電層は、金メッキの他にも他の金属メッキ層を層構成に含んでいてもよい。また、導電層30は、銅メッキ層に限らず、圧延銅層を構成に含んでもよい。また、導電層30は、導電材料を直接描写した電導層を層構成に含んでいてもよい。
【0050】
なお、導電層30を変更することにより、プリント配線板Pの抵抗成分とインダクタ成分が変化する。また、導電層30の最外面を構成する材料が変化すると第1の樹脂層10との界面が変化するため、プリント配線板Pの容量成分が変化する。
【0051】
本実施形態において、導電層30と、その両面に接する第1の樹脂層10および第2の樹脂層20から構成される、いわゆる単層のプリント配線板Pについて説明した。しかし、プリント配線板Pは、導電層30と、少なくとも一方の面に低誘電の樹脂を材料とする樹脂層により界面を形成すれば、導電層30を2層以上含む、いわゆる多層基板であってもよい。
【0052】
本実施形態において、第1の樹脂層10は、単層の低誘電の樹脂を材料とする形態について説明した。しかし、第1の樹脂層10は、導電層30に接する部分に低誘電の樹脂を材料とする樹脂の層を有すれば、同じ樹脂を材料とする層を重ねて積層した多層構造であってもよく、他の樹脂を材料とする層を重ねて積層した多層構造であってもよい。
【0053】
なお、本実施形態において、第1の樹脂層10および第2の樹脂層は、プリント配線板の絶縁層を形成してもよく、または、他の絶縁層に対する接着層を形成してもよい。
【0054】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、プリント配線板Pに利用できる。
【符号の説明】
【0056】
P プリント配線板
10 第1の樹脂層
20 第2の樹脂層
30 導電層
S21 順方向伝送
S12 逆方向伝送
【手続補正書】
【提出日】2023-06-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電層と、
前記導電層の一方の面に接する第1の樹脂層と、
前記導電層の他方の面に接する第2の樹脂層とを備え、
前記導電層に3GHz~5GHzの信号を印加することにより共振することを特徴とする、電子機器および通信機器におけるプリント配線板。
【請求項2】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層の少なくともいずれか一方は、低誘電の樹脂を材料とする、請求項1に記載のプリント配線板。
【請求項3】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層は、4μm~12μmの厚さを有し、
前記導電層は、12μm~36μmの厚さを有する、請求項1に記載のプリント配線板。
【請求項4】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層のいずれか一方は、前記導電層に塗布して形成されている、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項5】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層のいずれか一方は、成膜後に前記導電層を形成されている、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項6】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層は、比誘電率3以下であり、誘電正接0.0025以下である、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項7】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層の少なくともいずれか一方は、ポーラス構造を有する、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項8】
前記導電層は、前記一方の面および前記他方の面の平均粗さが1μm以下である、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項9】
前記導電層は、銅メッキ層を備える、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項10】
前記導電層は、直接描写による銅層を備える、請求項2に記載のプリント配線板。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電層と、
前記導電層の一方の面に接する第1の樹脂層と、
前記導電層の他方の面に接する第2の樹脂層とを備え、
前記導電層に3GHz~5GHzの信号を印加することにより共振することを特徴とする、電子機器および通信機器におけるプリント配線板。
【請求項2】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層の少なくともいずれか一方は、低誘電の樹脂を材料とする、請求項1に記載のプリント配線板。
【請求項3】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層は、4μm~12μmの厚さを有し、
前記導電層は、12μm~36μmの厚さを有する、請求項1に記載のプリント配線板。
【請求項4】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層のいずれか一方は、前記導電層に塗布して形成されている、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項5】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層のいずれか一方は、成膜後に前記導電層を形成されている、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項6】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層は、比誘電率3以下であり、誘電正接0.0025以下である、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項7】
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層の少なくともいずれか一方は、ポーラス構造を有する、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項8】
前記導電層は、前記一方の面および前記他方の面の平均粗さが1μm以下である、請求項2に記載のプリント配線板。
【請求項9】
前記導電層は、銅メッキ層を備える、請求項2に記載のプリント配線板。