(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163300
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】ガイドワイヤマーカを有するガイドワイヤを含むアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61B 17/34 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
A61B17/34
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024158528
(22)【出願日】2024-09-12
(62)【分割の表示】P 2023514889の分割
【原出願日】2021-09-02
(31)【優先権主張番号】63/074,672
(32)【優先日】2020-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522368684
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック メディカル デバイス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】クライン、ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ルク、マリア
(72)【発明者】
【氏名】ウルバンスキ、ジョン ポール
(57)【要約】
【課題】ガイドワイヤマーカを有したガイドワイヤを提供する。
【解決手段】経中隔穿刺を実施するためのガイドワイヤであって、遠位端及び近位端を有し、遠位端と近位端との間に長尺長を有する。ガイドワイヤは、その長尺長に沿って少なくとも1つの凹部を有する。ガイドワイヤの遠位端は、組織を穿刺するように構成されている。少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、ガイドワイヤの長尺長の少なくとも1つの凹部にそれぞれしっかりと配置されるように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
経中隔穿刺を実施するためのガイドワイヤであって、
遠位端及び近位端であって、前記遠位端と前記近位端との間に長尺長を有し、
前記長尺長は、少なくとも部分的に前記長尺長に沿って位置する少なくとも1つの凹部を含み、
前記遠位端は、組織を穿刺するように構成されている、遠位端及び近位端と、
少なくとも1つのガイドワイヤマーカであって、前記ガイドワイヤの前記長尺長の前記少なくとも1つの凹部にそれぞれしっかりと配置されるように構成されている、少なくとも1つのガイドワイヤマーカと、
を備える、ガイドワイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、(A)ガイドワイヤマーカを有するガイドワイヤを含む装置と、(B)ガイドワイヤマーカと共に使用するための装置であって、ガイドワイヤを含む、装置と、(C)ガイドワイヤと共に使用するための装置であって、ガイドワイヤマーカを含む、装置と、(D)ガイドワイヤに関連する方法と、(E)ガイドワイヤマーカに関連する方法と、(F)ガイドワイヤマーカとガイドワイヤとの組合せに関連する方法と、の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
既知の医療デバイスは、医療処置を容易にし、ヘルスケア提供者が病気の患者の病状を診断及び/又は治療することを手助けするように構成されている。
【発明の概要】
【0003】
既存の(既知の)ガイドワイヤ(既存技術とも呼ばれる)に関連する少なくとも1つの問題を(少なくとも部分的に)緩和する必要があることが理解されるであろう。既存の(既知の)ガイドワイヤに関する多くの研究及び実験の後に、問題の(少なくとも部分的な)理解及びその解決策が(少なくとも部分的に)確認され、(少なくとも部分的に)以下のように表現される。
【0004】
高周波ガイドワイヤは、使用中に補助デバイス(例えば、ダイレータ)の遠位端に対する遠位電極の比較的正確な位置決めを必要とする。ガイドワイヤは、一般に、それらを支持するダイレータよりも遥かに長く、それらの長さに沿って位置する専用のハンドルを有していない場合がある。これは、補助デバイスの交換をサポートするためにガイドワイヤが使用される場合に当てはまり得る。なぜなら、そのような交換活動を妨げる可能性があるハンドル又は他の等価な特徴部がないからである。したがって、位置決めは、試行錯誤によって、又は蛍光透視法などの外部医療撮像機器を使用して行われる。
【0005】
ガイドワイヤを蛍光透視法の使用を必要とせずに支持デバイス内で整列させる手段が、外科医、及び/又は医師、インターベンション心臓病専門医などの他のユーザにとって望ましい場合がある。これは、使い勝手を改善し、処置時間を短縮し、及び/又は潜在的リスクを軽減する可能性がある(蛍光透視法などに関連するX線放射への曝露を比較的軽くすることを可能にする)。
【0006】
ガイドワイヤに取り付けられた(ガイドワイヤの外面上に配置された)ガイドワイヤマーカ(バンド)を提供することが望ましい場合がある。マーカは、ガイドワイヤを使用するプロセス、例えば、ダイレータの遠位端の整列のためのプロセス、又は外科医が処置のために経中隔用針を利用する方法などを手助けできる。例えば、外科医は、針で経中隔穿刺を行う前に、針を挿入し、針の遠位端がダイレータの出口ポートから突出し始めたら、針ハブがダイレータハブにどれくらい近いかを確認することにより、ダイレータに対する針の長さを較正することができる。ハブ間の距離は、典型的には、指の幅で測定され得るので、外科医は、この構成を「2本指較正技術」と呼ぶことがある。ガイドワイヤを用いて経中隔穿刺処置を行う場合、2本指較正技術を実施するために利用可能なハブがない場合がある。しかしながら、1つ以上のガイドワイヤマーカ(マーカバンドとも呼ばれる)などの視覚インジケータ(コントラストインジケータ)を提供することによりハブをシミュレートすることができる。外科医は、針ハブの代わりにガイドワイヤマーカを使用することにより、同じ較正を行うことができる。したがって、複数の場所に配置されたガイドワイヤバンドの使用は、従来の針ハブ自体を利用して可能な場合よりも多くの情報を提供するためには、望ましい場合がある。
【0007】
本発明の1つの広い態様では、経中隔穿刺を行うためのガイドワイヤが提供され、ガイドワイヤは、遠位端及び近位端であって、遠位端と近位端との間に長尺長を有し、長尺長は、少なくとも部分的に、長尺長に沿って位置する、少なくとも1つの凹部を含み、遠位端は組織を穿刺するように構成されている、遠位端及び近位端と、少なくとも1つのガイドワイヤマーカであって、ガイドワイヤの長尺長の少なくとも1つの凹部にそれぞれしっかりと配置されている、少なくとも1つのガイドワイヤマーカと、を備える。
【0008】
本発明の別の広い態様では、経中隔穿刺を実施するためのアセンブリが開示され、アセンブリは、組織を穿刺するように構成されたガイドワイヤであって、ガイドワイヤ遠位端及びガイドワイヤ近位端であって、ガイドワイヤ遠位端とガイドワイヤ近位端との間に長尺長を有し、長尺長は、少なくとも部分的に、長尺長に沿って位置する、少なくとも1つの凹部を含み、ガイドワイヤ遠位端は、組織を穿刺するように構成されている、ガイドワイヤ遠位端及びガイドワイヤ近位端と、少なくとも1つのガイドワイヤマーカであって、ガイドワイヤの長尺長の少なくとも1つの凹部にそれぞれしっかりと配置されている、少なくとも1つのガイドワイヤマーカと、を備える、ガイドワイヤと、補助デバイス遠位端及び補助デバイス近位端を備える補助デバイスであって、補助デバイス遠位端と補助デバイス近位端との間に、ガイドワイヤを受け入れるための管腔を有し、管腔内にガイドワイヤを挿入したときに、少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、ガイドワイヤを補助デバイス近位端に対して位置決めすることを可能にする、補助デバイスと、を備える。
【0009】
本発明の別の広い態様では、ガイドワイヤを使用する方法が開示され、この方法は、ガイドワイヤに沿ってガイドワイヤマーカを視覚的に示すことを含む。
本発明の別の広い態様では、ガイドワイヤマーカと、長尺長を有するガイドワイヤとの組合せを使用する方法が開示され、長尺長は、少なくとも部分的に長尺長に沿って位置する別個の間隔を空けた位置を含み、この方法は、ガイドワイヤの別個の間隔を空けた位置に、ガイドワイヤマーカをそれぞれしっかりと受け入れることを含む。
【0010】
本発明の別の広い態様では、少なくとも1つの凹部と、少なくとも1つの凹部にしっかりと接触する少なくとも1つのガイドワイヤマーカと、を備えるガイドワイヤを製造する方法であって、ガイドワイヤ上に少なくとも1つの凹部を形成するステップと、少なくとも1つのガイドワイヤマーカを少なくとも1つの凹部内に配置するステップと、少なくとも1つのガイドワイヤマーカを少なくとも1つの凹部内に固定するステップと、を含む。
【0011】
他の態様が、特許請求の範囲において特定されている。非限定的な実施形態の他の態様及び特徴が、非限定的な実施形態の以下の詳細な説明を添付の図面と共に検討することにより、当業者には明らかになるであろう。この「発明の概要」は、概念を簡略化した形態で紹介するために提供され、以下の「発明を実施するための形態」において更に説明される。この「発明の概要」は、開示される主題の潜在的に重要な特徴又は予想される必須の特徴を特定することを意図しておらず、開示される主題の開示される実施形態のそれぞれ又は全ての実装形態を説明することを意図していない。この説明が進むにつれて、多くの他の新規な利点、特徴、及び関係が明らかになるであろう。以下の図面及び説明は、例示的な実施形態をより具体的に例示する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
非限定的な実施形態は、添付の図面と併せたときに、非限定的な実施形態の以下の詳細な説明を参照することにより、より完全に理解できる。
【
図1】ガイドワイヤマーカ及びガイドワイヤの実施形態の斜視図を示す。
【
図2】ガイドワイヤマーカ及びガイドワイヤの実施形態の断面図を示す。
【
図3】ガイドワイヤマーカ及びガイドワイヤの実施形態の断面図を示す。
【
図4】
図1、
図2及び/又は
図3のいずれか1つのガイドワイヤの実施形態の斜視図を示す。
【
図5】
図1、
図2及び/又は
図3のいずれか1つのガイドワイヤの実施形態の断面図を示す。
【
図6】
図1、
図2及び/又は
図3のいずれか1つのガイドワイヤの実施形態の断面図を示す。
【
図7】
図1、
図2及び/又は
図3のいずれか1つのガイドワイヤマーカ及びガイドワイヤの実施形態の斜視図を示す。
【
図8】
図1、
図2及び/又は
図3のいずれか1つのガイドワイヤマーカ及びガイドワイヤの実施形態の断面図を示す。
【
図9】
図1、
図2及び/又は
図3のいずれか1つのガイドワイヤマーカ及びガイドワイヤの実施形態の断面図を示す。
【
図10】
図1、
図2及び/又は
図3のいずれか1つのガイドワイヤマーカ及びガイドワイヤの実施形態の断面図を示す。
【
図11】
図1、
図2及び/又は
図3のいずれか1つのガイドワイヤマーカ及びガイドワイヤの実施形態の断面図を示す。
【
図12】
図1、
図2及び/又は
図3のいずれか1つのガイドワイヤマーカ及びガイドワイヤの実施形態の斜視図を示す。
【
図13】
図1、
図2及び/又は
図3のいずれか1つのガイドワイヤマーカ及びガイドワイヤの実施形態の斜視図を示す。
【0013】
図面は必ずしも縮尺通りではなく、仮想線、図式表現、及び部分図によって示される場合がある。場合によっては、実施形態の理解にとって不必要な詳細(及び/又は他の詳細を認識することを困難にする詳細)が省略されている場合がある。対応する参照符号は、図面のいくつかの図にわたって対応する構成要素を示す。いくつかの図面における要素は、簡潔かつ明瞭にするために示されており、縮尺通りには描かれていない。図中のいくつかの要素の寸法は、様々な開示される実施形態の理解を容易にするために、他の要素に対して強調されている場合がある。加えて、商業的に実現可能な実施形態において有用な、一般的であって十分に理解されている要素は、本開示の実施形態の視野が制限されないように、多くの場合、示されていない。
【符号の説明】
【0014】
ガイドワイヤマーカ(102A、102B) ガイドワイヤセグメント206
マーカ接触面(104A、104B) エネルギー放出デバイス207
ガイドワイヤ200 外面209
長尺長201 補助デバイス300
別個の間隔を空けた位置(203A、203B) 補助デバイスマーカ302
ガイドワイヤ接触面(204A、204B) ハブ304
電線205 コーティング材料500
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の詳細な説明は、単に例示的なものであり、説明される実施形態又は説明される実施形態の用途及び使用を限定することは意図していない。使用される場合、単語「例示的」又は「例証的」は、「例、実例、又は例証として機能すること」を意味する。「例示的」又は「例証的」として説明されるいかなる実装形態も、必ずしも他の実装形態よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。以下で説明される実装形態の全てが、当業者が本開示の実施形態を作成又は使用することを可能にするために提供される例示的な実装形態であり、本開示の範囲を限定することは意図していない。本開示の範囲は、特許請求の範囲により定められる。本明細書において、用語「上」、「下」、「左」、「後」、「右」、「前」、「垂直」、「水平」、及びこれらの派生語は、例の図面における向きに関するものとする。前述した「技術分野」、「背景技術」、「発明の概要」、又は以下の詳細な説明における、明示的又は暗黙的ないずれかの理論によって束縛されることは意図していない。添付の図面に示され以下の明細書で説明されるデバイス及びプロセスは、添付の特許請求の範囲において定義される例示的な実施形態(実施例)、態様、及び/又は概念であることも理解すべきである。したがって、開示された実施形態に関する寸法及び他の物理的特性は、特許請求の範囲が別途明示的に述べていない限り、限定するものと見なされるべきではない。語句「少なくとも1つ」は、「1つの(a)」と等価であることを理解されたい。態様(実施例、変更形態、修正形態、選択肢、変形形態、実施形態、及びそれらの任意の等価物)が、図面に関して説明される。本開示は特許請求の範囲によって提供される主題に限定されること、及び本開示は図示され説明される特定の態様に限定されないことを理解すべきである。デバイスがアイテムに結合される(すなわち、アイテムと相互作用するようアイテムに接続される)ように構成されている、の意味の範囲は、そのデバイスがそのアイテムに直接的又は間接的のいずれかで結合されるように構成されていると解釈すべきであることが理解されるであろう。したがって、「ように構成される」は、別段の定めがない限り、「直接的又は間接的のいずれかで」の意味を含む場合がある。
【0016】
図1、
図2、及び
図3は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)及び/又はガイドワイヤ200の実施形態の斜視図(
図1)及び断面図(
図2及び
図3)を示す。
図2及び
図3の断面図は、
図1のガイドワイヤ200を通って長手方向に延びた断面線A-Aに沿ったものである。
【0017】
図4、
図5及び
図6は、
図1、
図2及び/又は
図3のいずれか1つのガイドワイヤ200の実施形態の斜視図(
図4)及び断面図(
図5及び
図6)を示す。
図5及び
図6の断面図は、
図4のガイドワイヤ200を通って長手方向に延びた断面線B-Bに沿ったものである。
【0018】
【0019】
図1に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200を含むがこれに限定されない装置が示されている。ガイドワイヤ200は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)を有する(示す又は視覚的に示す)。この実施形態によれば、ガイドワイヤ200及びガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、要素の相乗的組合せとして、外科医などのエンドユーザに提供されることが理解されるであろう。要素の相乗的組合せは、好ましくは1つの(単一の)供給元及び/又は製造業者により提供できると考えることができる。
【0020】
ガイドワイヤは、ダイレータ又はカテーテルと等しくないことが理解されるであろう。ガイドワイヤは、ガイドワイヤの長手方向長さに沿って少なくとも部分的に延びる細長い内部管腔を画定していない。ガイドワイヤは、ガイドワイヤの長手方向長さに沿って延びた中実コアを有する。これとは際立って対照的に、ダイレータ又はカテーテルはそれぞれ、ダイレータ又はカテーテルの長手方向長さに沿って少なくとも部分的に延びた細長い内部管腔を画定している。ダイレータ又はカテーテルの細長い内部管腔は、別の医療デバイス(ガイドワイヤなど)を受け入れるように構成されている。更には、ガイドワイヤは、ガイドワイヤの内部に別の医療デバイスを受け入れるように構成されてはいない。不活性の定義は、化学的に不活性である物質若しくは材料、及び/又は安定であって他の物質と反応しない物質であることが理解されるであろう。インクの定義は、筆記、描画、印刷又は複製に使用される着色流体である。印刷の定義は、インクで作られた像を表面に転写することを伴う機械的プロセスによるマーキングの生成であり、インクは、表面への塗布後に乾燥する。しかしながら、インクは、経時的に摩耗する傾向があり得る。好ましい実施形態によれば、ガイドワイヤマーカは、不活性であり、使用に対する(少なくとも部分的に)耐摩耗性を有し、経時的に劣化し、及び/又はインクで作られていない。この構成は、有利なことに、他の手順などにおける再展開のために、ガイドワイヤマーカのクリーニング及び/又は消毒を可能にする。一実施形態によれば、ガイドワイヤマーカは、透明保護層の下に封入されている。この構成は、インク又は別の薄い着色コーティングによって形成されるガイドワイヤマーカ、並びに、ガイドワイヤマーカのための空間を作り出し、ガイドワイヤマーカが移動しないことを確実にするための凹部を有してもよいガイドワイヤコアの周りに材料(例えば、光沢のための金属、色のためのプラスチックなど)のリングを配置することにより作製されるガイドワイヤマーカ、又は、レーザーエッチング若しくは酸化などによりガイドワイヤの表面を直接変化させることにより作り出されるガイドワイヤマーカ、を含んでもよい。一実施形態によれば、ガイドワイヤマーカは、不活性材料により封入され、損傷又は摩耗の影響を受けにくい。封入している不活性層が透明(光透過性)である場合、ガイドワイヤマーカは、(ユーザなどが)視認できる場合がある。ガイドワイヤマーカは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの着色材料の薄いスプレーコーティング層を選択的に塗布し、次いで透明な(又は光透過性の)熱収縮材料のより厚い層により封入することにより製造される。スプレーコーティングされたポリテトラフルオロエチレンガイドワイヤマーカは、そうされていなければ(経時的に及び/又は使用に伴い)損傷又は摩耗をしやすい可能性があるが、不活性の透明な外層は、ガイドワイヤマーカを機能的に不活性にする。この方法に関連する技術的な課題、例えば、不活性な外層がPTFE熱収縮材で作製される場合、ガイドワイヤマーカは、不活性な外層の高い処理温度に耐える必要があるという課題、がある。この場合の外層は、電気絶縁性並びに表面潤滑性などを提供する。一実施形態によれば、(ガイドワイヤマーカ用の)1つ以上の着色バンドを作り出すために、ワイヤ絶縁の複数のセグメントを使用する。不活性PTFE絶縁体の透明層は、ガイドワイヤマーカを覆ってもよく、それと同時にマーカが(ユーザに)見えることを可能にしてもよい。しかしながら、ガイドワイヤマーカは、PTFEコーティング自体の色によって作り出されてもよい。PTFE熱収縮コーティングを着色剤と共に処理して、最終製品用の多様な色彩を生成できる。PTFE熱収縮コーティングは不活性であるため、異なる色のPTFE熱収縮材の交互セグメントにより作り出されるガイドワイヤマーカは、不活性ガイドワイヤマーカを構成することができる。ガイドワイヤマーカの場所は、セグメント間の滑らかな移行を確実にし、(好ましくは)電気絶縁体に間隙がないことを確実にするように位置決めされてもよく、それによりガイドワイヤマーカが提供される。ガイドワイヤが電気を伝導するように構成されていない場合、ガイドワイヤ絶縁体は、電気絶縁材料である必要がなく、連続的な絶縁を提供する必要がない。しかしながら、平滑で潤滑な表面が望ましい場合がある。一実施形態によれば、ガイドワイヤの外面上での不活性材料の使用が利用されてもよい。インクの堆積などの方法は、特にインクがPTFE層の外面上に配置される場合、不活性であることが好ましい。しかしながら、別のPTFE熱収縮層又は金属リングなどの不活性材料の配置により、不活性ガイドワイヤマーカバンドを提供することができる。ガイドワイヤは、ガイドワイヤマーカバンドの場所において、直径の局所的な縮小(凹部)を必要とし、それにより、追加の材料層がガイドワイヤの残りの部分よりも大きな直径を有することを回避することができる。このような凹部がないと、ガイドワイヤマーカの露出した縁部が別の材料に引っ掛かり、外れたり位置がずれたりして、ガイドワイヤマーカが動作不能になる可能性がある(例えば、不活性ではなくなるなど)。クリアコーティング、透明コーティング又は層などの光透過性コーティングで覆われるように構成されたガイドワイヤマーカを有するガイドワイヤ。光透過性コーティングは、不活性であるように構成される。光透過性コーティングは、光透過性コーティングによって覆われたマーカの可視化を可能にするために透明又は半透明であってもよい。マーカが光透過性コーティングの下に封入される限り、任意の好適な材料(非不活性材料又は不活性材料など)がマーカ用に利用されてもよい。透明な絶縁層が、バンドの任意の材料タイプを封入/埋め込んで、マーカの特徴を確保しながら、マーカの強化された可視性を維持することができる。更に、光透過性コーティングは、ガイドワイヤ基板の材料基板に適合するように選択されてもよい。選択肢によれば、ガイドワイヤは公称外径を有し、少なくとも1つ以上(好ましくは全て)のガイドワイヤマーカが、ガイドワイヤの公称外径内に留まっている(すなわち、1つ以上のガイドワイヤマーカは、医療デバイスの外径を増大させない)。例えば、ガイドワイヤマーカは、不活性ガイドワイヤマーカ(すなわち、所望に応じて、1つ以上)を含む。不活性ガイドワイヤマーカは、(A)非不活性ガイドワイヤマーカ、及び(B)非不活性ガイドワイヤマーカを覆う不活性コーティング、を含んでもよいことが理解されるであろう。ガイドワイヤは、公称外径を有し、不活性ガイドワイヤマーカ及び(非不活性ガイドワイヤマーカを覆っている)不活性コーティングは、ガイドワイヤの公称外径内に留まっている。
【0021】
図1に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200を使用する方法が示される。本方法は、ガイドワイヤ200に沿って(ガイドワイヤ200上に)ガイドワイヤマーカ(102A、102B)を視覚的に示すことを含むが、これに限定されない。
【0022】
図1に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200は、生体(患者)によって画定されている狭い空間内に挿入されるように構成されている。ガイドワイヤ200は、(好ましくは)、生体によって画定されている狭い又は蛇行した空間(閉鎖空間)内に挿入されるように構成されている比較的細く可撓性のワイヤ(細長い可撓性シャフト)を含む。ガイドワイヤ200は、(好ましくは)、生体によって画定される閉鎖空間内に位置する体液に対して不浸透性を有する。ガイドワイヤ200及びガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、(好ましい実施形態によれば)産業及び規制安全基準に準拠する(又は医療用途に適合する)ための十分な(安全な)性能(例えば、絶縁耐力、熱性能、絶縁性及び腐食性、耐水性及び耐熱性)に好適な生体適合性材料及び/又は特性を含む。好適な材料の選択における考察に関して、以下の刊行物が参照される。Plastics in
Medical Devices:Properties,Requirements,and Applications;2nd Edition;著者:Vinny R.Sastri;ハードカバーISBN:9781455732012;出版日:2013年11月21日;出版社Amsterdam [Pays-Bas]:Elsevier/William Andrew,[2014]。ガイドワイヤ200は、好ましくは、SAE(Society of Automotive Engineering)タイプ304ステンレス鋼を含む。SAEタイプ304ステンレス鋼は、主要な非鉄成分として、クロム(約15%~約20%)及びニッケル(約2%~約10.5%)の両方の金属を含有する。ガイドワイヤ200は、(所望であれば)形状記憶材料(shape-memory material、SMM)含んでもよく、形状記憶材料は、操作及び/又は変形された後に、その形状記憶材料が(操作前の)設定されていた元の形状に戻るように構成されている。形状記憶材料は、公知であるため、更に詳細に説明することはしない。形状記憶材料は、形状記憶材料に加えられた特定の刺激に応答して、顕著な見かけ上の塑性変形から、その元の形状を回復するように構成されている。これは、形状記憶効果(SME)として知られている。いったん形状記憶材料が刺激による力の存在下(力を加えること)で変形すると、(合金において)超弾性が観察される場合がある。
【0023】
図2、
図4、
図5、
図6、及び
図8に示すような実施形態を参照すると、長尺長201を有するガイドワイヤ200と共に使用するための(ガイドワイヤ200と共に使用されるように構成された)装置が提供される。この装置は、マーカ接触面(104A、104B)を有するガイドワイヤマーカ(102A、102B)を含むが、これらに限定されない。マーカ接触面(104A、104B)は(それぞれ)、別個の間隔を空けた位置(203A、203B)にそれぞれ確実に配置されるように構成されている。別個の間隔を空けた位置(203A、203B)は、少なくとも部分的にガイドワイヤ200の長尺長201に沿って位置している。いくつかの実施形態では、別個の間隔を空けた位置(203A、203B)は、少なくとも1つの凹部を備える。一例として、ガイドワイヤ200の凹部は、より大きな外径からより小さな外径へとテーパ状になったテーパ状セクションを有することにより形成されてもよい。より小さい外径は、長尺長201に沿って続き、別のテーパ状セクションで終わり、より小さい外径から(ガイドワイヤ200の全体的な外径に等しい)より大きい外径へとテーパ状になっていてもよい。この実施形態では、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、ガイドワイヤ200とは別々に供給、販売、及び/又は製造されることが理解されるであろう。エンドユーザは、所望であれば、これら構成要素及び/又は要素を別々の供給源(供給業者、製造業者など)から購入することができる。
【0024】
図4、
図5、
図6及び
図8に示すような実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)と共に使用するための装置が示される。装置は、ガイドワイヤ200を含む。ガイドワイヤ200は、長尺長201を有し、少なくとも部分的にそれに沿って(ガイドワイヤ200の長さに沿って)位置する別個の間隔を空けた位置(203A、203B)を含む。別個の間隔を空けた位置(203A、203B)は、(好ましくは、ガイドワイヤマーカが、別個の間隔を空けた位置にそれぞれ確実に受け入れられる、又は取り付けられると)、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)をそれぞれ確実に示すように構成されている。好ましくは、別個の間隔を空けた位置(203A、203B)は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)をそれぞれしっかりと受け入れる(しっかりと接触する)ように構成されている。この実施形態では、ガイドワイヤ200は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)とは別々に、供給、販売、及び/又は製造され、エンドユーザは、所望であれば、その要素を別々の供給元(供給業者、製造業者など)から購入してもよいことが理解されるであろう。
【0025】
図4に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)と長尺長201を有するガイドワイヤ200との相乗的組合せを使用する方法が提供される。長尺長201は、少なくとも部分的にそれに沿って(長尺長201に沿って)位置する別個の間隔を空けた位置(203A、203B)を含む。本方法は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)を、ガイドワイヤ200の別個の間隔を空けた位置(203A、203B)にそれぞれしっかりと受け入れることを含むが、これに限定されない。
【0026】
図3に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、(好ましくは)ガイドワイヤ200のガイドワイヤセグメント206を視覚的に示すように構成されている。
【0027】
図4に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200は、(好ましくは)電気的に絶縁された外面209を有する。
図4に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200は、電気的に絶縁された(電気的に絶縁されるように構成された)外面209を有する。ガイドワイヤ200は、エネルギー放出デバイス207を含む。エネルギー放出デバイス207は、好ましくは、ガイドワイヤ200の遠位部分に配置されている。所望であれば、エネルギー放出デバイス207の配置に関する他の配置選択肢が可能であることが理解されるであろう。電線205が、高周波エネルギーをエネルギー放出デバイス207に伝達するように構成されている。電線205は、好ましくは、ガイドワイヤ200の本体内に埋め込まれている。
【0028】
図4、
図5、及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200は、互いに間隔を空けたガイドワイヤ接触面(204A、204B)を有する。ガイドワイヤ接触面(204A、204B)は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)のマーカ接触面(104A、104B)にそれぞれしっかりと選択的に接続する(又はそれぞれしっかりと接触する)ように構成されている。
【0029】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、マーカ接触面(104A、104B)をそれぞれ有する。マーカ接触面(104A、104B)は、ガイドワイヤ接触面(204A、204B)にそれぞれしっかりと選択的に接続する(又はそれぞれしっかりと接触する)ように構成されている。ガイドワイヤ200のガイドワイヤ接触面(204A、204B)は、間隔を空けている。
【0030】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、ガイドワイヤ200の長尺長201に沿って配置されている。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、別個の間隔を空けた位置(203A、203B)において、互いに間隔を空けた関係で配置されている(空間的に配置されている)。
【0031】
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200は、長尺長201を有する。ガイドワイヤ200は、少なくとも部分的にそれに沿って(長尺長201に沿って)位置する別個の間隔を空けた位置(203A、203B)を含む。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、ガイドワイヤ200の長尺長201の別個の間隔を空けた位置(203A、203B)にそれぞれ確実に配置されるように構成されている。すなわち、マーカ102Aが別個の間隔を空けた位置203Aに確実に配置され、マーカ102Bが別個の間隔を空けた位置203Bに確実に位置決めされるなどである。
【0032】
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200は、ガイドワイヤ接触面(204A、204B)を有する。ガイドワイヤ接触面(204A、204B)は、互いに間隔を空けている。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、マーカ接触面(104A、104B)をそれぞれ有する。ガイドワイヤ接触面(204A、204B)は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)のマーカ接触面(104A、104B)にそれぞれしっかりと選択的に接続する(又はそれぞれしっかりと接触する)ように構成されている。すなわち、ガイドワイヤ接触面204Aは、マーカ接触面104Aにしっかりと選択的に接続する(しっかりと接触する)ように構成され、ガイドワイヤ接触面204Bは、マーカ接触面104Bに確実に選択的に接続する(しっかりと接触する)ように構成されるなどである。
【0033】
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200は、互いに間隔を空けたガイドワイヤ接触面(204A、204B)を有する。ガイドワイヤ接触面(204A、204B)は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)のマーカ接触面(104A、104B)にそれぞれしっかりと選択的に接続する(又はそれぞれしっかりと接触する)ように構成されている。
【0034】
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、ガイドワイヤ200の長尺長201に沿って配置されている。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、別個の間隔を空けた位置(203A、203B)に、互いに間隔を空けた関係で配置されている(位置している)。
【0035】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、適切に位置する又は空間的に配置されたガイドワイヤ接触面(204A、204B)に(において)適用又は設置することができる。これは、好ましくは、ガイドワイヤ200の全体的な外径を増大させることなく行われる。(より明るい色、反射面など、及びこれらのいずれかに等価の)最大の可視性を提供し得るマーカ材料は、生体適合性、完全性、又は平滑性に関する懸念をもたらす場合があり、これらは緩和される必要があり得る。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、好ましくはバンド(バンド状又はループ状の材料)を含んでもよい。ガイドワイヤ接触面(204A、204B)は、好ましくは、ガイドワイヤ200の外面上に形成された間隔を空けたトラフを含んでもよい。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)を、ガイドワイヤ200の全体的なプロファイルに対して凹部(ガイドワイヤ接触面(204A、204B))内に配置することは、ガイドワイヤ200がシースアセンブリなどの補助デバイス300及びその任意の等価物を通って前進するときに、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の位置を固定するのに役立つ場合がある。補助デバイス300は、ガイドワイヤ200などを摺動自在に受け入れるように構成されている。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の領域に沿って位置するガイドワイヤの全体的な直径は、ガイドワイヤ200の残部と比較してそれほど大きくない場合がある。同様に、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)(の位置)を収容するためのガイドワイヤ200の直径のいかなる縮小も、ガイドワイヤ200の剛性がより低いために生じる場合がある悪影響を回避できる。ガイドワイヤ200の外面にガイドワイヤマーカ(102A、102B)(の位置)を収容するために、(所望に応じて)ガイドワイヤ200の一部分(セクション)の外径を縮小させてもよく、その一部分は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)が位置すること(取り付けられる、配置されるなど)になる場所に近接して位置することが理解されるであろう。したがって、(縮小された一部分における)ガイドワイヤ200の剛性がより低いために生じる可能性のある潜在的な悪影響を軽減又は回避するために、(ガイドワイヤ200の外径の)これらの縮小された一部分に対して緩和が考慮又は適用されてもよい。ガイドワイヤマーカのうちの少なくとも1つを収容するために(ガイドワイヤ200の)外径に縮小がある場合、ガイドワイヤの剛性は低下する場合がある。しかしながら、ガイドワイヤマーカは、これらの縮小された一部分(縮小された局所的ゾーン)に配置されるので、ガイドワイヤマーカは、(ガイドワイヤ200の)縮小された部分における剛性の低減に対処してもよく、又は潜在的な剛性の低下に対処するために他の剛性緩和が行われてもよい。
【0036】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、既知のガイドワイヤ材料は、色及び/又は不透明度が(について)制限される場合があることが理解されるであろう。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、ユーザの可視性を向上させる属性(例えば、輝度、反射率など、及びそれらの任意の等価物)を提示(提供又は表示)してもよい。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の属性が意図せずに副次的リスクを引き起こし得る場合、完全性、生体適合性、及び/又は鋭さの程度など、並びにそれらのいずれかに等価であるものなどの適切な緩和が利用されてもよい。例えば、3つの異なる色のガイドワイヤマーカが所望される場合、3つのガイドワイヤマーカの全てについての生体適合性データが必要とされる場合がある。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の各タイプに対して、そのような潜在的リスクに対する大規模な繰り返し試験が必要なことにより、(マーカの展開及び/又は生産などの観点で)柔軟性が制限される場合がある。ガイドワイヤマーカの潜在的なリスクは、安全コーティング、例えば、一貫した従来の及び/又は透明なコーティング並びにその任意の等価物、で封入されたガイドワイヤマーカを提供することにより緩和できる。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、ガイドワイヤ200の長さに沿って別個の位置に追加される可視性を促進するように構成されていてもよい。
【0037】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の領域に沿って位置するガイドワイヤの全体的な直径が、ガイドワイヤ200の残部と比較してそれほど大きくない場合がある。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)(の位置)を収容するためのガイドワイヤ200の直径のいかなる縮小も、ガイドワイヤ200の剛性がより低い程度であるために生じる場合がある悪影響を回避できる。
【0038】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)のうちの少なくとも1つ以上を有し(示し又は視覚的に示し)、これらガイドワイヤマーカは、好ましくは、ガイドワイヤ200の長手方向長さに沿った意味のある(所定の)場所に配置される又は位置する。少なくとも1つ以上のガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、例えば、ガイドワイヤ200の残部から視覚的に異なってもよい(特徴的に感知される属性又は検出可能な属性を有してもよい若しくは示してもよい)。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の始点及び終点(特徴的な縁部又は境界)を比較的容易に見ることができるように明瞭な(鮮明な)縁部を有してもよい。換言すれば、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、ユーザがガイドワイヤマーカ(102A、102B)の境界をはっきりと見ることができるように、明らかに目立つ(明白な)縁部を備える。これは、熱収縮チューブなどの中実の明るい色のポリマーリング、又は定位置にカシメ加工された金属リングなど、及びそれらの任意の等価物を使用することにより実現できる。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)を作製する他の方法は、インク堆積、スプレーコーティング、又は選択的コーティング除去を含むことができ、これらは効果的である場合もあり、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の縁部において薄れる結果とならないように厳密に制御される必要があり得る。
【0039】
図4、
図5、及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の位置は、厳密に制御され不動であってもよい。この目的のために、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、固体材料を含んでもよく、ガイドワイヤ200のプロファイルの外面に配置又は形成された凹部内に配置されてもよく、それによりガイドワイヤマーカ(102A、102B)が凹部内の比較的安定した位置に保持されることが確実になる。
【0040】
図4、
図5、及び
図6に示す実施形態を参照すると、完成したガイドワイヤ200の外面がガイドワイヤマーカ(102A、102B)と組み合わされたときに平滑になるように、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の厚さは最小限に抑えられていてもよい。材料の厚さの影響は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)をガイドワイヤ200のプロファイルの外面に形成された凹部内に配置することにより緩和できる。例えば薄壁の熱収縮材(など)を使用することなどによって、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の厚さを最小限に抑えることにより、凹部の必要な深さを低減させることができ、それにより、ガイドワイヤ200の機械的性能への影響を軽減することができる。
【0041】
図4、
図5、及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200を覆う外部コーティングは、好ましくは、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)を不明瞭にしない場合がある。好ましい実施形態によれば、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の可視性が低下しないように、コーティングは透明であってもよい。しかしながら、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)が、部屋(例えば、カテーテル検査室など)の照明条件において可視(検出可能)のままである限り、いくらかの可視性の低下は許容可能な場合がある。このコーティングは、脈管構造及び他のデバイスを通した挿入を容易にするために、平滑、かつ、潤滑性であってもよく、好ましくは生体適合性であってもよい。ガイドワイヤ200が絶縁され得る場合、(
図4に示すように)コーティング(外層)が電気絶縁性も提供することが有利な場合がある。外側コーティングは、ガイドワイヤ200の求められる取り扱い及び操作の全体を通して完全性を維持することができ、患者の血流中に放出され得る粒子を生成できない。コーティングはまた、コーティングの下の材料が血液と接触しないように非多孔性であってもよく、これは、着色剤などを含む、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の材料選択において、より多くの自由度を可能にするためである。任意のガイドワイヤマーカ(102A、102B)を含む、ガイドワイヤ200の長さをコーティングするPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の単一の連続単一層が、これらの要件を達成できる。
【0042】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、少なくとも1つ又は複数の視覚インジケータ(コントラストインジケータ)、例えば、色及び/又はパターン(視覚パターン及び/又は触覚パターンなど)を含んでもよい。視覚インジケータは、所定の情報(マーカからガイドワイヤの先端部までの距離など)に対応するように構成されていてもよい。視覚インジケータは、交通信号灯色を提供するように選択されていてもよい(例えば、赤色は停止状態を示してもよく、緑色は進行状態を示してもよく、黄色は待機状態を示してもよい)。視覚インジケータは、特定の測定位置に適合又は対応するパターン(例えば、ガイドワイヤ200の遠位先端部から約5ミリメートルの長さに対して5つのストライプ、ガイドワイヤ200の遠位先端部から2ミリメートルの距離を示す2つのストライプなど)を提供してもよい。
【0043】
図3、
図6、
図9及び
図10に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)において使用される視覚インジケータ(コントラストインジケータ、パターン、及び/又は色)を、補助デバイス300(例えば、ダイレータアセンブリなど)のハブ304上に配置された補助デバイスマーカ302に整列させてもよい。これは、補助デバイスマーカ302とガイドワイヤマーカ(102A、102B)とを整列させると、ガイドワイヤ200及び補助デバイス300の両方の先端部も(互いに)整列されていることを、ユーザが知る(確信する)ことができるように行われる。
【0044】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200の外径に形成された局所的な縮小部(例えば、凹部)が実現されてもよく、触覚フィードバックを提供してもよい。そのような視覚的及び/又は触覚的特徴は、(例えば、薄暗い照明条件の部屋では)検出することが困難な場合があることが理解されるであろう。同様に、関心のある複数の位置を示す能力は、色、構成、又は他の可視特徴を区別せずには困難な場合がある。
【0045】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)が透明な保護コーティング(生体適合性コーティング)下に封入される限り、任意の材料を含んでいてもよい。
【0046】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ接触面(204A、204B)は、ガイドワイヤ200の外面(外側プロファイル)に形成された凹部を含んでいてもよい。(ガイドワイヤ200の外径上に形成される)凹部は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の場所を制御するのに役立つことができる。凹部の必要な深さは、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の材料の厚さに依存してもよい。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)に使用される材料が十分に薄くて、ガイドワイヤ200の完成した表面プロファイルに及ぼす影響が無視できる程度の場合、(図示するように)凹部に関連付けられたガイドワイヤ接触面(204A、204B)は、不必要な(かつ利用されない)場合がある。すなわち、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)が、ガイドワイヤ200の外径に無視できる程の厚さ(比較的僅かな量)を加えるだけである限り、凹部は任意選択であってもよい。
【0047】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の視覚インジケータ(コントラストインジケータ、色及び/又はパターン)は、ガイドワイヤ200の残りの部分に対する視覚的コントラストを提供してもよい。したがって、複数の色又はパターンは必要ではない場合がある。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の各々が(ガイドワイヤ200に沿って)異なる位置に対応するように意図される場合、複数の色又はパターンが選択されてもよい。しかしながら、ユーザがガイドワイヤマーカ(102A、102B)をガイドワイヤ200の長さにおけるそれらの相対位置により区別できるため、これは必要ではない場合がある。視覚インジケータ、色及び/又はパターン(及びそれらの任意の等価物)が、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)上に、(ガイドワイヤマーカ(102A、102B)に対して又はガイドワイヤマーカ(102A、102B)と共に)展開される場合、それらが(互いに及び/又はガイドワイヤ200から)視覚的に異なっている限り、任意のタイプの視覚インジケータが選択されてもよい。
【0048】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、ユーザが医療撮像機器の画像画面(ディスプレイ)から目を離す必要がないように、(ユーザによるタッチ感知のための)触覚インジケータを含んでもよい。触覚インジケータを有するガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、処置中に、欠陥がある及び/又はガイドワイヤ200が意図せずに引っ掛かったと誤解され得ることが理解されるであろう。
【0049】
図4、
図5、及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)用の材料自体が不要となるように、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)が、ガイドワイヤ200の外面上に(外面に)直接形成された酸化マーキングを含んでもよいが、この構成は、利用可能なマーカの色などを制限し得る。
【0050】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、ガイドワイヤ200の外面上に形成されたエッチング又は印刷マーキング、及び/又はガイドワイヤ200上に形成された絶縁コーティングを含んでもよく、したがって、コーティングは、それ自体が透明な材料である必要はない(しかし、この構成は、達成可能なコントラストを制限し得る)。加えて、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、好ましくは、使用に伴って摩耗しない、及び/又は経時的に劣化しない材料を含む。
【0051】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200が挿入及び/又は後退される速度に関する視覚的手掛かりをユーザが得るように、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、コーティングとして、好ましくは螺旋パターンを有する、熱収縮材料を含んでもよいが、この構成は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の別個の場所を提供しない。
【0052】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200は、ガイドワイヤ200の外面上に形成された2つの色を提供するように構成されてもよく、その結果、2つの隣接して配置された色の間の境界が、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)を提供し、例えば、(示される位置のうちの一方の)ガイドワイヤ200の青色に着色された遠位部分、及び(示される位置のうちの他方の)ガイドワイヤ200の赤色に着色された近位部分、である。これは、高い視覚コントラストを提供し得るが、色が変化する複数の場所が互いに近すぎてガイドワイヤマーカ(102A、102B)のうちの別の1つのように見え得るので、読み取ることが困難な場合がある。
【0053】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ユーザは、撮像技術(例えば、蛍光透視法)を使用して、ガイドワイヤ200及び補助デバイス300の両方のデバイスが撮像方法下で見える限り、それらデバイスの遠位端の相対位置を直接観察してもよい。しかしながら、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、医療撮像機器を伴わずに機能性を提供してもよい(外科医などに対する、関連する放射線への曝露を低減させることが望ましい場合があるため)。
【0054】
図4、
図5、及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200は、ハンドルがダイレータハブに接触したときにガイドワイヤ200が穿刺位置に位置決めされるように、ガイドワイヤ200上の所定位置に予め装着された取り外し可能なハンドルを備えてもよい。次いで、ハンドルは取り外されて、デバイス交換を可能にしてもよい。この構成は、取り外し可能なハンドルが動かされていない場合にのみ機能できるので、非常に制限される場合がある。ガイドワイヤ200上にハンドルを事前に装着することは、ガイドワイヤの包装及び/又は分配、並びに滅菌などに関する課題を提示し得る。
【0055】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200と補助デバイス300との間の整列を撮像に依存せずに示す他の方法が、ガイドワイヤ200が穿刺位置などに位置決めされたときにダイレータ上に位置する電気接点と整列する、ガイドワイヤ200の戦略的場所において、ガイドワイヤ絶縁体を除去することを含んでもよい。
【0056】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200は、エネルギーデバイス(例えば、カナダのトロントにあるBAYLIS MEDICAL COMPANYにより製造されたPowerWire(商標)RFガイドワイヤ)を含む。ガイドワイヤ200はまた、エネルギー発生器(既知であり、図示せず)と一体化(併用)されてもよく、ガイドワイヤ200が(患者内の)所定位置に配置されたとき、及び/又はガイドワイヤ200が起動される準備ができて高周波エネルギーが加えられたときに、警報が鳴ってもよい。この構成は、外科医が、電流漏洩リスクなどのあらゆる可能性を考慮して高周波エネルギーを加えることが最も適切であると考えた場合に、外科医が利用可能な自由度のバランスをとるのに役立つ場合がある。
【0057】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200の外面は、ガイドワイヤ200が穿刺位置に挿入されたときにダイレータハブ上の対応する機能部に(機械的に)係止するように構成された機能部を含んでもよい。次いで、係止が解除されて、デバイス交換を可能にしてもよい。ガイドワイヤ200のために複数の距離の位置(長さ)が所望される場合、ガイドワイヤ200は、ガイドワイヤ200の長さに沿って配置される、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)のいくつかのインスタンスを含んでもよい(すなわち、各ガイドワイヤマーカが所定の対応するガイドワイヤ挿入深さなどを示してもよい)。この構成は、いかなる機械的係止機能部もガイドワイヤ200の平滑かつ潤滑な性質を減らす(悪影響を及ぼす)べきではなく、及び/又はガイドワイヤ200と他の交換デバイスなどとの適合性を変化させるべきではないため、制限され得る。
【0058】
図4、
図5及び
図6に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の厚さに適応するために、ガイドワイヤ200の外側プロファイルに凹部が形成又は作られ、この結果、ガイドワイヤの剛性が局所的に低下する場合がある。この構成は、ガイドワイヤ200におけるねじれのリスクを増加させる場合がある。この状態は、凹部の両端部において移行部(テーパセクション)の長さを増加させることにより緩和できる。この構成は、影響を軽減させ得るが、ガイドワイヤ200におけるねじれの残存リスクが残る場合がある。凹部(溝又はトラフ)を形成しないことが好ましい場合があり、これにより、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)のタイプ(構成)が、無視できる程の厚さのタイプに限定される場合がある。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、ガイドワイヤ200の長さをスプレーコーティングすることにより、及びスプレーコーティングを選択的に除去してガイドワイヤ200の外径上のコントラストを有する表面セクション(バンド、部分など)を露出させることにより、及び/又はコントラストを有するスプレーコーティングを適用してガイドワイヤマーカ(102A、102B)を直接的に作製することにより形成されてもよい。どちらの場合も、スプレーコーティングは、(所望であれば)絶縁層を形成するPTFEコーティングの透明層の下に封入されてもよい。これらの方法では、スプレーコーティングが高い処理温度に対する耐久性を有し得るので、利用可能な色が制限される場合があるが、これらの方法は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)を厳密に制御された場所に十分な視覚的明瞭さを伴って作製(形成)するのに有効な場合がある。
【0059】
図6及び
図9に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の場所は、補助デバイス300(例えば、ダイレータ)のハブ長さに対応してもよい。同様に、ガイドワイヤ200の機能的位置(例えば、異なる長さのカテーテルに対応するときの適合性、又は「遠位すぎる」、「位置OK」、「位置が遠すぎる」などを示すステータスインジケータ)を示すために、様々な色及び/若しくはパターン構成が使用されてもよい。
【0060】
図7、
図8、
図9及び
図10に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)が補助デバイス300などの入口(又は出口)に到達すると深さを示すように構成されている。
【0061】
図7、
図8、
図9及び
図10に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、補助デバイス300との適合性を示すように構成された、色及び/又はテクスチャ構成などの異なる視覚効果を有してもよい。すなわち、ガイドワイヤ200が、異なる長さの異なるタイプのダイレータと共に使用されてもよく、かつユーザが、ガイドワイヤ200及び補助デバイス300の遠位端が整列するまでにガイドワイヤ200をどれくらい挿入するべきかを知る必要があり得る場合、複数のガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、各々が所与のダイレータモデルの長さに対応した状態でガイドワイヤ200に展開されてもよい。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の色又は構成がダイレータのハブ上の同様のマークと一致する場合、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)が、適合するハブと整列している場合、医師は、ガイドワイヤ200及び補助デバイス300の両方の遠位端も整列していることを知ることができる。
【0062】
図7、
図8、
図9及び
図10に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、(補助デバイスなどの他の機器に対する)ガイドワイヤ200の幾何学的態様に関連する複数の位置についての情報を提供できる。有用な位置の例としては、ガイドワイヤ200の遠位先端部がダイレータの内側に後退している場合、ガイドワイヤ200の遠位先端部が穿刺を行うのに十分に突出している場合、ガイドワイヤ200の遠位先端部が穿刺を行うには突出しすぎている場合、及び/又はガイドワイヤ200が、補助デバイス(公知であり、図示せず)による貫通をサポートするために、中隔に最大レールが提供されるように、十分に先まで展開されている場合、を挙げることができる。この目的のために、複数のガイドワイヤマーカ(102A、102B)が、これらの位置の各々に対応して設けられてもよい。
【0063】
図7、
図8、
図9及び
図10に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)がガイドワイヤ200の円周に沿って外観が変化する場合、ガイドワイヤマーカを使用して、軸方向位置情報に加えて回転位置情報が提供されてもよい。この構成は、ガイドワイヤ200の先端の回転位置についての情報を提供するために使用されてもよく、この情報は、経中隔穿刺に続いてガイドワイヤ200が展開されるときに、ガイドワイヤ200がどの方向を指し得るかを知るのに特に有用な場合がある。例えば、2色のガイドワイヤマーカ(102A、102B)(例えば、一方が赤色で他方が白色)が提供されてもよく、それにより、赤色マーカが見えるとき、ガイドワイヤ200の先端(例えば、J先端)は、展開されたときに心室に向かって下方に湾曲してもよい。白色マーカが見えるとき、ガイドワイヤ200の先端は、展開されたときに心室から離れるように上方に湾曲してもよい。これは、ガイドワイヤ200の先端と心臓の構造物との間の相互作用を回避することが望ましい場合があるので、特に解剖学的構造が不規則である場合に有用な助けとなり得る。
【0064】
図7、
図8、
図9及び
図10に示す実施形態を参照すると、対応する視覚インジケータ(コントラストインジケータ、色及び/又はパターン、触覚構造など)が、互換性のあるデバイス上で使用される必要はない場合がある。なぜなら、使用中のデバイスにガイドワイヤマーカ(102A、102B)が対応することを、ユーザが確認できる他の手段(例えば、蛍光透視撮像法)が存在するからである。適合する視覚インジケータが必要であり、互換性のあるデバイス上に配置されることになる場合、視覚インジケータがガイドワイヤ200上に配置された際に視覚的及び/又は触覚的に認識可能である限り、任意のタイプの視覚インジケータが選択されてもよい。
【0065】
図11に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)にコーティング材料500が塗布され、これは、好ましくは生体適合性を有する。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)(の外面など)に塗布されるコーティング材料500は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)など、及びそれらの任意の等価物などの、電気絶縁特性を有することが好ましい。コーティング材料500は、封入されたガイドワイヤマーカ(102A、102B)の可視化を可能にするために、透明及び/又は半透明(光透過性)であってもよい。完全性を向上させるために、コーティング材料500は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)などのベース材料に良好に接着されていてもよい。
【0066】
図11に示す実施形態を参照すると、コーティング材料500は、透明な絶縁体を含んでもよい、及び/又はガイドワイヤマーカ(102A、102B)の向上した可視性特徴を維持する任意のタイプの材料を封入してもよい。更に、コーティング材料500は、ガイドワイヤ200の基板材料に適合するように選択されてもよい。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)は、特殊な表面(例えば、反射性金属コイル、ディンプル付きバンド、刻み(knurls))を特徴としてもよい。特殊な表面は、より広い視野角からの可視性を促進するように構成されている。これらのタイプの処理が、不利なことに、組織又は補助デバイスと悪い相互作用をする場合がある。クリアコーティングのオーバートップは、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)の機能部を固定し、ガイドワイヤ200のベース材料と同様に安全に組織及びカテーテルと相互作用する、均一な外側材料を確実にする。コーティング材料500は、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)上に配置された透明コーティングを含んでもよい。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)が、(材料安全性、生体適合性などのための)要件、例えば、ガイドワイヤ200の全長が一定の直径を有する平滑な表面を有することを可能にすること、ガイドワイヤ200が十分に絶縁されていること、いかなる表面材料も生体適合性を有すること、及び/又はガイドワイヤ200の表面が平滑かつ潤滑性を有することなど、を満たす場合、コーティング材料500は、必要でない場合がある。この構成は、生体適合性を有し、絶縁性であり、及び/又はガイドワイヤ200の残りの部分上のコーティングと比較的等しい厚さを有する、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)を使用することにより実現されてもよい。ガイドワイヤマーカ(102A、102B)とコーティング材料500との間の不連続性が、許容できない(電気的)電流漏洩をもたらす場合があり、ガイドワイヤ200の長さにわたる平滑な連続コーティングが、不連続性などから生じる影響を(少なくとも部分的に)緩和し得る。PTFEは望ましい材料の選択であり得るが、コーティング材料500は、目的に応じたいかなるタイプの材料であってもよい、又は透明性、潤滑性、生体適合性、及び/又は電気絶縁性(これらの任意の組合せ及び/又は並べ替え)などを含む、いかなるタイプの好適な属性を有してもよい。
【0067】
図12に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)のうちの少なくとも1つは、ガイドワイヤ200の外面上に堆積、又は適用された(材料の)層を含む。材料の層は、熱収縮性チューブなど、及び(前述したような)その任意の等価物を含んでもよい。層は、ガイドワイヤ200の外面と比較して特徴的なパターン(触覚的又は視覚的)を提供する。この層は、好ましくは、ガイドワイヤ200の公称外径をそれほど大きくしない。
【0068】
図13に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)のうちの少なくとも1つは、(前述したように)ガイドワイヤ200の外面上に形成された(エッチングされた)レリーフパターンを含む。レリーフパターンは、ガイドワイヤ200の外面と比較して特徴的なパターン(触覚的又は視覚的)を提供する。
【0069】
図14~
図17は、
図1、
図2及び/又は
図3のいずれか1つのガイドワイヤの実施形態の斜視図(
図14)及び側面図(
図13~
図17)を示す。
図14に示す実施形態を参照すると、不活性ガイドワイヤマーカ102はリング形状構造体を形成し(含み)、リング形状構造体は、リング形状構造体から延びた細長いステムを有する。細長いステムは、ガイドワイヤ200の外面上に配置され、ガイドワイヤ200の外径に沿って、ガイドワイヤ200の長尺長に沿って、軸方向に整列している。リング形状構造体は、ガイドワイヤ200の外周(直径)に沿って配置されている。
【0070】
図15に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200は、その長手方向軸に沿って回転されて、リング形状構造体から延びている細長いステムの少なくとも一部が現れる。
図15に示すように、不活性ガイドワイヤマーカ102は、図示するガイドワイヤ200の回転向きの結果として、ユーザにはF字形構造体として見える。
【0071】
図16に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200は、その長手方向軸に沿って更に回転されて、リング形状構造体から延びている細長いステムのより多くの部分が現れる。
図16に示すように、不活性ガイドワイヤマーカ102は、図示するガイドワイヤ200の回転向きの結果として、ユーザには異形の(非対称な)T字形構造体として見える。
【0072】
図17に示す実施形態を参照すると、ガイドワイヤ200は、その長手方向軸に沿って回転されて、リング形状構造体から延びている細長いステムが更に現れる。
図17に示すように、不活性ガイドワイヤマーカ102は、図示するガイドワイヤ200の回転向きの結果として、ユーザには対称なT字形構造体として見える。ガイドワイヤマーカ102は、医療撮像システムにより視認できるように構成されている。医療撮像システム下で見た場合、ガイドワイヤマーカ102は、(
図17に示すように)T字形構造体として見える場合があり、(医療撮像下で)側面から見ると、ガイドワイヤマーカ102は、L字形として見える。この場合、ガイドワイヤマーカ102は、LTマーカと呼ばれる場合がある。マーカバックボーンは、ガイドワイヤマーカ102の側壁に対応するための湾曲構成を有する。ガイドワイヤマーカ102は、ガイドワイヤマーカ102をガイドワイヤ200の側壁内に埋め込むためにガイドワイヤマーカ102の側壁の断面に実質的に対応する略円形の断面を有する。
【0073】
ガイドワイヤ200は、好ましくは、平滑かつ潤滑であって電気絶縁性を有し、ユーザにガイドワイヤマーカ(102A、102B)の高い可視性を提供する。場合によっては、これらの特性は、外面209上に外層を適用することにより実現される。現在、この外層への材料の適用に関連する課題、例えば、材料を潤滑性コーティングに接着させること及び/又は表面材料特性を変化させることの困難が存在する。更には、外層に適用されるいかなる材料も、材料が経時的に収縮又は弛緩するため、動作の影響を受けやすい場合がある。このような課題を克服するために、外層の下に材料を適用することにより、ガイドワイヤ200が、表面の平滑性、潤滑性、及び絶縁特性を保持することが可能になる。
【0074】
本発明のいくつかの実施形態では、別個の間隔を空けた位置(203A、203B)が凹部として形成されている。ガイドワイヤ200の外径の縮小は、芯なし研削などの既知の製造技術を使用して実現できる。この方法により提供される利点は、他のガイドワイヤマーカ設計と比較して、凹部分がより高い精度で空間的に配置できることである。
【0075】
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤマーカ(102A、102B)はリングから構成されていてもよく、マーカ(102A、102B)は、マーカ(102A、102B)を所定位置に装着できるように、ガイドワイヤ200の外径よりも大きい内径を有していなければならない。マーカ(102A、102B)は、いったん所定位置に配置されると、所望の位置に固定されてもよい。
【0076】
マーカ(102A、102B)が金属材料から構成される実施形態では、ガイドワイヤ200への固定は、接着剤を使用することを含んでもよい。接着剤の使用は、製造プロセスを簡略化することができる。好ましい実施形態では、マーカ(102A、102B)は、直径を縮小させるプロセスによって所定位置に機械的に固定されて、凹部内に取り付けられてもよい。一実施例では、マーカ(102A、102B)は、カシメ加工されて少なくとも1つの凹部内に固定されてもよい。このプロセスは、ガイドワイヤ200の直径を増加させることなく、マーカが凹部内に嵌まるように、マーカ(102A、102B)の外径を縮小させることになる。換言すれば、マーカ(102A、102B)の外径は、ガイドワイヤ200の外径と実質的に等しくなるようにカシメ加工されることになる。代替的実施形態では、マーカ(102A、102B)は、いったん凹部内に配置されると、圧着加工されてもよい。マーカ(102A、102B)がポリマー材料から構成される別の実施形態では、ガイドワイヤ200への固定は、接着剤を使用して実現されてもよい。代わりに、マーカ(102A、102B)は、熱収縮を使用して固定されてもよい。これは、マーカ(102A、102B)が、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの薄壁ポリマーであるように構成されている場合に特に効果的である。
【0077】
マーカ(102A、102B)を機械的に固定することにより、処理、保管、又は使用条件において接着剤の安定性に依存する必要性がなくなる。加えて、機械的固定技術を使用することにより、接着材料からのいかなる視覚的影響も回避されるであろう。
【0078】
いくつかの実施形態では、マーカ(102A、102B)は、表面テクスチャを備えるように構成されていてもよい。マーカ(102A、102B)の表面に不規則性を作り出するために、様々な方法、例えば、レーザーエッチング、研削、ブラスト加工が使用されてもよい。具体的には、金属材料で構成されたマーカ(102A、102B)の場合、ディンプル加工又はナーリング加工(knurling)を使用して表面テクスチャを作り出してもよい。表面不規則性/テクスチャをマーカ(102A、102B)に導入することは、使用中の可視化を容易にする場合がある。
【0079】
ガイドワイヤに沿って形成された凹部内にマーカ(102A、103B)を適切に配置することにより、ガイドワイヤの全体的な直径の増加をもたらすことなく、マーカ(102A、102B)を適用できる。したがって、ガイドワイヤ200は、外面209の平滑性、潤滑性及び絶縁性を保持することができる。
【0080】
いったんマーカ(102A、102B)が凹部内に固定されると、上述したような透明な絶縁コーティングを塗布してマーカ(102A、102B)を封入して、マーカ(102A、102B)を所定位置に固定しながら、可視性を維持することができる。
【0081】
いくつかの例では、マーカ(102A、102B)は、コアワイヤの芯なし研削などの様々な手段により、並びに/又は、スプレーコーティング及び/若しくはレーザーエッチングによりコアワイヤに直接マーキングすることによって、ガイドワイヤ200の(絶縁層の下の)コアワイヤ上に直接配置されてもよい。この方法を使用すると、マーカ(102A、102B)は、最小の厚さを有することになり、少なくとも1つの凹部を必要としない場合がある。しかしながら、この方法は、マーカ(102A、102B)が正しい位置に位置していることを確実にするため、及びマーカ(102A、102B)の縁部が明瞭に画定されることを確実にするために、コアワイヤを固定及び/又はマスキングするなどの追加の制御を必要とする場合がある。ガイドワイヤ200に沿って凹部を製造することにより、マーカ(102A、102B)は、適切な配置を確実にするための追加の制御を必要とせずに、正確に配置できる。
【0082】
実施例
1.経中隔穿刺を実施するためのガイドワイヤであって、
遠位端及び近位端であって、遠位端と近位端との間に長尺長を有し、
長尺長は、少なくとも部分的に長尺長に沿って位置する少なくとも1つの凹部を含み、
遠位端は、組織を穿刺するように構成されている、遠位端及び近位端と、
少なくとも1つのガイドワイヤマーカであって、ガイドワイヤの長尺長の少なくとも1つの凹部にそれぞれしっかりと位置決めされるように構成されている、少なくとも1つのガイドワイヤマーカと、を備える、ガイドワイヤ。
【0083】
2.ガイドワイヤは、公称外径を有し、少なくとも1つ以上のガイドワイヤマーカは、ガイドワイヤの公称外径内に留まっている、実施例1に記載のガイドワイヤ。
3.少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、ガイドワイヤとは視覚的に異なっている、実施例1又は2に記載のガイドワイヤ。
【0084】
4.遠位端は、エネルギー放出デバイスを備える、実施例1~3のいずれか1つに記載のガイドワイヤ。
5.ガイドワイヤは、電気的に絶縁された外層を更に備える、実施例1~4のいずれか1つに記載のガイドワイヤ。
【0085】
6.外層は、少なくとも1つのガイドワイヤマーカを封入している、実施例5に記載のガイドワイヤ。
7.外層は、透明な絶縁層である、実施例5又は6に記載のガイドワイヤ。
【0086】
8.少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、不活性ガイドワイヤマーカである、実施例1~7のいずれか1つに記載のガイドワイヤ。
9.不活性ガイドワイヤマーカは、非不活性ガイドワイヤマーカから構成されており、非不活性ガイドワイヤマーカは、非不活性ガイドワイヤマーカを覆う不活性コーティングを含む、実施例8に記載のガイド。
【0087】
10.少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、可視性を促進するように構成された特殊な表面を更に備える、実施例1~9のいずれか1つに記載のガイドワイヤ。
11.特殊な表面は、反射性金属コイルを含む、実施例10に記載のガイドワイヤ。
【0088】
12.特殊な表面は、ディンプルバンドを備える、実施例10に記載のガイドワイヤ。
13.特殊な表面は、刻みを含む、実施例10に記載のガイドワイヤ。
14.少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、マーカ接触面を備え、少なくとも1つの凹部は、ガイドワイヤ接触面を備え、ガイドワイヤ接触面は、マーカ接触面にしっかりと接触するように構成されている、実施例1~13のいずれか1つに記載のガイドワイヤ。
【0089】
15.少なくとも1つの凹部は、2つ以上の凹部を備え、2つ以上の凹部は、ガイドワイヤの長尺長に沿って互いに間隔を空けている、実施例1~14のいずれか1つに記載のガイドワイヤ。
【0090】
16.2つ以上の凹部は、長尺長に沿ってパターンを形成している、実施例15に記載のガイドワイヤ。
17.少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、ガイドワイヤの回転位置を示す、実施例1~16のいずれか1つに記載のガイドワイヤ。
【0091】
18.少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、少なくとも1つの凹部の剛性の低下を緩和する、実施例1~17のいずれか1つに記載のガイドワイヤ。
19.少なくとも1つのガイドワイヤは、鋭い縁部を備える、実施例1~18のいずれか1つに記載のガイドワイヤ。
【0092】
20.経中隔穿刺を実施するためのアセンブリであって、
組織を穿刺するように構成されたガイドワイヤであって、
ガイドワイヤ遠位端及びガイドワイヤ近位端であって、ガイドワイヤ遠位端とガイドワイヤ近位端との間に長尺長を有し、
長尺長は、少なくとも部分的に長尺長に沿って位置する、少なくとも1つの凹部を含み、
ガイドワイヤ遠位端は、組織を穿刺するように構成されている、
ガイドワイヤ遠位端及びガイドワイヤ近位端と、
少なくとも1つのガイドワイヤマーカであって、ガイドワイヤの長尺長の少なくとも1つの凹部にそれぞれしっかりと配置されるように構成されている、少なくとも1つのガイドワイヤマーカと、
を備える、ガイドワイヤと、
補助デバイス遠位端及び補助デバイス近位端を備える補助デバイスであって、補助デバイス遠位端と補助デバイス近位端との間に、ガイドワイヤを受け入れるための管腔を有し、管腔内にガイドワイヤを挿入したときに、少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、ガイドワイヤを補助デバイス近位端に対して位置決めすることを可能にする、補助デバイスと、
を備えるアセンブリ。
【0093】
21.補助デバイスの近位端は、補助デバイスマーカを備える、実施例20に記載のアセンブリ。
22.補助デバイス近位端と少なくとも1つのガイドワイヤマーカとの整列が、補助デバイス遠位端とガイドワイヤ遠位端との整列を示す、実施例20又は21に記載のアセンブリ。
【0094】
23.補助デバイス近位端と少なくとも1つのガイドワイヤマーカとの整列が、ガイドワイヤ遠位端が穿刺するための位置にあることを示す、実施例20又は21に記載のアセンブリ。
【0095】
24.補助デバイスは、ダイレータである、実施例20~23のいずれか1つに記載のアセンブリ。
25.ガイドワイヤは、公称外径を有し、少なくとも1つ以上のガイドワイヤマーカは、ガイドワイヤの公称外径内に留まっている、実施例20~24のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【0096】
26.少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、ガイドワイヤとは視覚的に異なっている、実施例20~25のいずれか1つに記載のアセンブリ。
27.ガイドワイヤ遠位端は、エネルギー放出デバイスを備える、実施例20~26のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【0097】
28.ガイドワイヤは、電気的に絶縁された外層を更に備える、実施例20~27のいずれか1つに記載のアセンブリ。
29.外層は、少なくとも1つのガイドワイヤマーカを封入している、実施例28に記載のアセンブリ。
【0098】
30.外層は、透明な絶縁層である、実施例28又は29に記載のアセンブリ。
31.少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、不活性ガイドワイヤマーカである、実施例20~30のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【0099】
32.不活性ガイドワイヤマーカは、非不活性ガイドワイヤマーカから構成されており、非不活性ガイドワイヤマーカは、非不活性ガイドワイヤマーカを覆う不活性コーティングを含む、実施例31に記載のアセンブリ。
【0100】
33.少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、可視性を促進するように構成された特殊な表面を更に備える、実施例20~32のいずれか1つに記載のアセンブリ。
34.特殊な表面は、反射性金属コイルを含む、実施例33に記載のアセンブリ。
【0101】
35.特殊な表面は、ディンプルバンドを備える、実施例33に記載のアセンブリ。
36.特殊な表面は、刻みを含む、実施例33に記載のアセンブリ。
37.少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、マーカ接触面を備え、少なくとも1つの凹部は、ガイドワイヤ接触面を備え、ガイドワイヤ接触面は、マーカ接触面にしっかりと接触するように構成されている、実施例20~36のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【0102】
38.少なくとも1つの凹部は、2つ以上の凹部を備え、2つ以上の凹部は、ガイドワイヤの長尺長に沿って互いに間隔を空けている、実施例20~37のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【0103】
39.2つ以上の凹部は、長尺長に沿ってパターンを形成している、実施例38に記載のアセンブリ。
40.少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、ガイドワイヤの回転位置を示す、実施例20~39のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【0104】
41.少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、少なくとも1つの凹部の剛性の低下を緩和する、実施例20~40のいずれか1つに記載のアセンブリ。
42.少なくとも1つのガイドワイヤは、鋭い縁部を備える、実施例20~41のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【0105】
43.ガイドワイヤを使用する方法であって、
ガイドワイヤに沿ってガイドワイヤマーカを視覚的に示すことを含む、方法。
44.ガイドワイヤマーカと、長尺長を有するガイドワイヤとの組合せを使用する方法であって、長尺長は、少なくとも部分的に、長尺長に沿って位置する、別個の間隔を空けた位置を含み、方法は、
ガイドワイヤの別個の間隔を空けた位置において、ガイドワイヤマーカをそれぞれ、しっかりと受け入れることを含む、方法。
【0106】
45.少なくとも1つの凹部と、少なくとも1つの凹部にしっかりと接触する少なくとも1つのガイドワイヤマーカと、を備えるガイドワイヤを製造する方法であって、
ガイドワイヤ上に少なくとも1つの凹部を形成するステップと、
少なくとも1つのガイドワイヤマーカを少なくとも1つの凹部内に配置するステップと、
少なくとも1つのガイドワイヤマーカを少なくとも1つの凹部内に固定するステップと、
を含む、方法。
【0107】
46.少なくとも1つの凹部を形成するステップは、ガイドワイヤの近位部分において形成する、実施例45に記載の方法。
47.方法は、ガイドワイヤの上に外層を適用して、少なくとも1つのガイドワイヤマーカを封入する追加ステップを含む、実施例45又は46に記載の方法。
【0108】
48.少なくとも1つのガイドワイヤマーカを固定するステップは、接着剤を使用することを伴う、実施例45~47のいずれか1つに記載の方法。
49.少なくとも1つのガイドワイヤマーカを固定するステップは、少なくとも1つのガイドワイヤマーカをカシメ加工することを伴う、実施例45~47のいずれか1つに記載の方法。
【0109】
50.少なくとも1つのガイドワイヤマーカを固定するステップは、少なくとも1つのガイドワイヤマーカを圧着加工することを伴う、実施例45~47のいずれか1つに記載の方法。
【0110】
51.方法は、少なくとも1つのガイドワイヤマーカに表面不規則性を適用するステップを含む、実施例45~50のいずれか1つに記載の方法。
52.表面不規則性を適用するステップは、レーザーエッチングを伴う、実施例51に記載の方法。
【0111】
53.表面不規則性を適用することは、ブラスト加工を伴う、実施例51に記載の方法。
54.表面不規則性を適用するステップは、研削を伴う、実施例51に記載の方法。
【0112】
55.表面不規則性を適用するステップは、ディンプル加工を伴う、実施例51に記載の方法。
56.表面不規則性を適用するステップは、ナーリング加工を伴う、実施例51に記載の方法。
【0113】
57.少なくとも1つの凹部を形成するステップは、ガイドワイヤの外径を減少させることを伴う、実施例45~56のいずれか1つに記載の方法。
58.少なくとも1つの凹部を形成するステップは、ガイドワイヤを研削することを伴う、実施例45~57のいずれか1つに記載の方法。
【0114】
以下は、実施形態の更なる説明として提供され、(「発明を実施するための形態」、「発明の概要」、及び「特許請求の範囲」に記載される)任意の技術的特徴のうちの任意の1つ以上が、(「発明を実施するための形態」、「発明の概要」、及び「特許請求の範囲」に記載される)任意の技術的特徴のうちの他の任意の1つ以上と組み合わされてもよい。「特許請求の範囲」における各請求項は、別段の定めがない限り、非限定的な請求項であると理解されている。別段の指定がない限り、これら明細書で使用される関係する語は、等価の機能を提供するものとして当業者が認識するであろう特定の許容範囲を含むと解釈されるべきである。例として、垂直という用語は、必ずしも90.0度に限定されず、関連する部材又は要素について説明する目的のために、等価の機能を提供するものとして当業者が認識するであろう、その変形を含んでもよい。構成との関連において、「約」及び「実質的に」などの用語は、概して、関連する要素の場所、配置、又は構成に厳密に相当するか、又は十分に近いか、のいずれかの配置、場所、又は構成に関し、本開示における要素の実施可能性を維持し、本開示を実質的に変更しない。同様に、その文脈から明確ではない限り、数値は、本開示の実施可能性を実質的に変化させないため、重要性を無視できると当業者が認識するであろう、一定の公差を含むと解釈されるべきである。明細書及び/又は図面は、装置の実施形態を(明示的に又は本質的に)特定及び説明していることが理解されるであろう。装置は、特定の技術的目的及び/又は技術的機能に適合させるために必要となり得る及び/又は所望され得るように、詳細な説明において特定されている技術的特徴の任意の好適な組合せ及び/又は並べ替えを含んでもよい。可能かつ好適な場合は、装置の技術的特徴のうちの任意の1つ以上を、装置の技術的特徴のうちの他の任意の1つ以上と(任意の組合せ及び/又は並べ替えで)組み合わせてもよいことが理解されるであろう。各実施形態の技術的特徴は、上述したように明示的に述べられていなくても、(可能であれば)他の実施形態において展開されてもよいことを、当業者は認識するであろうことが理解されるであろう。装置の構成要素の構成について、製造要件に適合させて、依然として特許請求の範囲のうちの少なくとも1つ以上に記載される範囲内に留まったままであるような他の選択肢が可能であることを、当業者は認識するであろうことが理解されるであろう。本明細書は、最良の形態を含む実施形態を提供し、更に当業者が実施形態を作製及び使用することを可能にしている。特許性を有する範囲は、特許請求の範囲によって定義できる。記載された明細書及び/又は図面は、特許請求の範囲を理解するのに役立ち得る。開示された主題の全ての重要な態様が、本明細書において提供されていると考えられる。本明細書において、用語「含む(includes)」は、用語「備える(comprising)」と等価であって、すなわち、両方の用語が、アセンブリ、構成要素、部品などを非限定的に列挙することを意味するために使用されるという点において等価である、と理解されている。用語「備える(comprising)」は、用語「含む(including)」、「含有する(containing)」、又は「により特徴付けられる(characterized by)」と同義であり、包括的又は非限定的であり、追加の、列挙されていない要素又は方法ステップを除外しない。備える(comprising)(から構成される(comprised of))は、「非限定的」語句であり、追加の、列挙されていない要素を使用する技術の適用範囲を可能にする。特許請求の範囲において使用される場合、「備える(comprising)」は、特許請求の範囲のプリアンブルを本開示の技術的特徴から分離する一時的な動詞(移行語)である。前述した内容は、非限定的な実施形態(実施例)について概説している。本明細書の記載は、特定の非限定的な実施形態(実施例)について行われている。非限定的な実施形態は、単に実施例としての例示であることが理解される。
【手続補正書】
【提出日】2024-10-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
経中隔穿刺を実施するためのアセンブリであって、
ガイドワイヤであって、
ガイドワイヤ遠位端及びガイドワイヤ近位端であって、前記ガイドワイヤ遠位端と前記ガイドワイヤ近位端との間に長尺長を有し、前記長尺長は、少なくとも部分的に前記長尺長に沿って位置する少なくとも1つの凹部を含み、前記少なくとも1つの凹部はテーパ状セクションを有している、ガイドワイヤ遠位端及びガイドワイヤ近位端と、
少なくとも1つのガイドワイヤマーカであって、前記ガイドワイヤの前記長尺長の前記少なくとも1つの凹部にしっかりと配置されるように構成されている、少なくとも1つのガイドワイヤマーカと、
を備える、ガイドワイヤと、
補助デバイス遠位端及び補助デバイス近位端を備える補助デバイスであって、前記補助デバイス遠位端と前記補助デバイス近位端との間に、前記ガイドワイヤを受け入れるための管腔を有し、前記管腔内に前記ガイドワイヤを挿入したときに、前記少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、前記ガイドワイヤを前記補助デバイス近位端に対して位置決めすることを可能にする、補助デバイスと、
を備えるアセンブリ。
【請求項2】
前記補助デバイス近位端は、補助デバイスマーカを備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記補助デバイス近位端と前記少なくとも1つのガイドワイヤマーカとの整列が、前記補助デバイス遠位端と前記ガイドワイヤ遠位端との整列を示す、請求項1又は請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記補助デバイス近位端と前記少なくとも1つのガイドワイヤマーカとの整列が、前記ガイドワイヤ遠位端が穿刺するための位置にあることを示す、請求項1又は請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記ガイドワイヤは、公称外径を有し、前記少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、前記ガイドワイヤの公称外径内に留まっている、請求項1~4のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記ガイドワイヤ遠位端は、エネルギー放出デバイスを備える、請求項1~5のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記ガイドワイヤの少なくとも一部は、透明な外層を更に備える、請求項1~6のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、可視性を促進するように構成された特殊な表面を更に備え、
前記特殊な表面は、反射性金属コイル、ディンプルバンド、又は刻みを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、マーカ接触面を備え、前記少なくとも1つの凹部は、ガイドワイヤ接触面を備え、前記ガイドワイヤ接触面は、前記マーカ接触面にしっかりと接触するように構成されている、請求項1~8のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの凹部は、2つ以上の凹部を備え、前記2つ以上の凹部は、前記ガイドワイヤの前記長尺長に沿って互いに間隔を空けている、請求項1~9のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記2つ以上の凹部は、前記長尺長に沿ってパターンを形成している、請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、前記ガイドワイヤの円周に沿って外観が変化する2つ以上のガイドワイヤマーカを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、前記少なくとも1つの凹部の剛性の低下を緩和する、請求項1~12のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記テーパ状セクションは、より大きな外径からより小さな外径へとテーパ状に形成されており、より小さい外径は、前記長尺長に沿って続き、別のテーパ状セクションで終わり、より小さい外径からより大きい外径へとテーパ状になっている請求項1~13のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記少なくとも1つのガイドワイヤマーカは、リング形状構造体を含み、前記リング形状構造体は、前記リング形状構造体から延びた細長いステムを有する請求項1~14のいずれか1項に記載のアセンブリ。