IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 範多機械株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-道路舗装機械及びその制御方法 図1
  • 特開-道路舗装機械及びその制御方法 図2
  • 特開-道路舗装機械及びその制御方法 図3
  • 特開-道路舗装機械及びその制御方法 図4
  • 特開-道路舗装機械及びその制御方法 図5
  • 特開-道路舗装機械及びその制御方法 図6
  • 特開-道路舗装機械及びその制御方法 図7
  • 特開-道路舗装機械及びその制御方法 図8
  • 特開-道路舗装機械及びその制御方法 図9
  • 特開-道路舗装機械及びその制御方法 図10
  • 特開-道路舗装機械及びその制御方法 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163436
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】道路舗装機械及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   E01C 19/48 20060101AFI20241115BHJP
【FI】
E01C19/48 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079026
(22)【出願日】2023-05-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)掲載日 2023年3月10日(資料1) ウェブサイトのアドレス https://front.cspi-expo.net/expositions/2023/companies/755 公開者 建設・測量生産性向上展事務局 (2)発行日 2023年4月1日(資料2) 刊行物名 建設・測量生産性向上展 CSPI-EXPO 2023 出展のご案内 公開者 範多機械株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000235163
【氏名又は名称】範多機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136847
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼山 嘉成
(72)【発明者】
【氏名】高橋 宏輔
(72)【発明者】
【氏名】北井 祐希
(72)【発明者】
【氏名】北村 秀平
【テーマコード(参考)】
2D052
【Fターム(参考)】
2D052AA03
2D052AC01
2D052BD03
2D052DA15
(57)【要約】
【課題】操作を容易にする道路舗装機械を提供する。
【解決手段】道路舗装機械1は、合材を収容するホッパ5と、ホッパ5を開閉するためのホッパ駆動部4と、ホッパ5の開き具合を検出するためのポテンショメータ3と、ホッパ5内の合材の量を検出すると共にホッパ5の周辺の物体を検出するための3Dセンサ14と、ポテンショメータ3、及び、3Dセンサ14による検出結果に基づいて、ホッパ駆動部4を制御するための制御部2とを備える。制御部2は、3Dセンサ14がホッパ5の周辺の領域で物体を検出しておらず、かつ、合材の残量が少なくなっている場合、ホッパ5を閉じるように、ホッパ駆動部4を制御する。
【選択図】図5

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合材を収容するホッパと、前記ホッパを開閉するためのホッパ駆動手段と、前記ホッパの開き具合を検出するための開き具合検出手段と、前記ホッパ内の合材の量を検出するための合材残量検出手段と、前記ホッパの周辺の物体を検出するためのホッパ周辺検出手段とを備える道路舗装機械の制御方法であって、
前記開き具合検出手段で前記ホッパの開き具合を検出して、開き具合の違いに応じて、前記ホッパ周辺検出手段による検出範囲を変更し、
前記ホッパ周辺検出手段によって、前記ホッパの周辺で物体が検出された場合、前記ホッパが停止するように、前記ホッパ駆動手段を制御し、
前記合材残量検出手段によって、前記合材の残量が十分であるか、若しくは、前記合材の残量が少なくなっているかを検出し、
前記ホッパ周辺検出手段が前記ホッパの周辺の領域で物体を検出しておらず、かつ、前記合材の残量が十分である場合、前記ホッパが停止するように、前記ホッパ駆動手段を制御し、
前記ホッパ周辺検出手段が前記ホッパの周辺の領域で物体を検出しておらず、かつ、前記合材の残量が少なくなっている場合、前記ホッパを閉じるように、前記ホッパ駆動手段を制御することを特徴とする、道路舗装機械の制御方法。
【請求項2】
前記開き具合検出手段による検出結果に基づいて、左右のホッパの開き具合の差を判断し、左右のホッパの開き具合の差が所定の値よりも大きい場合に、相対的に閉じている側のホッパが停止するように、前記ホッパ駆動手段を制御することを特徴とする、請求項1に記載の道路舗装機械の制御方法。
【請求項3】
合材を収容するホッパと、
前記ホッパを開閉するためのホッパ駆動手段と、
前記ホッパの開き具合を検出するための開き具合検出手段と、
前記ホッパ内の合材の量を検出するための合材残量検出手段と、
前記ホッパの周辺の物体を検出するためのホッパ周辺検出手段と、
前記開き具合検出手段、前記合材残量検出手段、及び、前記ホッパ周辺検出手段による検出結果に基づいて、前記ホッパ駆動手段を制御するための制御部とを備えることを特徴とする、道路舗装機械。
【請求項4】
前記制御部は、前記開き具合検出手段によって検出された前記ホッパの開き具合に応じて、前記ホッパ周辺検出手段が検出すべき前記ホッパの周辺の領域を変更することを特徴とする、請求項3に記載の道路舗装機械。
【請求項5】
前記ホッパ周辺検出手段による検出範囲を、少なくとも、前記ホッパの前方で、かつ、前記ホッパの開き幅として、前記制御部は、前記ホッパの周辺に物体が存在するか否かを判断することを特徴とする、請求項3又は4に記載の道路舗装機械。
【請求項6】
前記検出範囲は、左右に分けられており、左右の検出範囲の検出結果に基づいて、前記制御部は、左右のホッパの動作を制御することを特徴とする、請求項5に記載の道路舗装機械。
【請求項7】
前記制御部は、前記ホッパ周辺検出手段が前記ホッパの周辺の領域で物体を検出した場合、前記ホッパが停止するように、前記ホッパ駆動手段を制御することを特徴とする、請求項3又は4に記載の道路舗装機械。
【請求項8】
前記合材残量検出手段は、前記合材の残量が十分であるか、若しくは、前記合材の残量が少なくなっているかを検出することができ、
前記制御部は、前記ホッパ周辺検出手段が前記ホッパの周辺の領域で物体を検出しておらず、かつ、前記合材の残量が十分である場合、前記ホッパが停止するように、前記ホッパ駆動手段を制御することを特徴とする、請求項3又は4に記載の道路舗装機械。
【請求項9】
前記合材残量検出手段は、前記合材の残量が十分であるか、若しくは、前記合材の残量が少なくなっているかを検出することができ、
前記制御部は、前記ホッパ周辺検出手段が前記ホッパの周辺の領域で物体を検出しておらず、かつ、前記合材の残量が少なくなっている場合、前記ホッパを閉じるように、前記ホッパ駆動手段を制御することを特徴とする、請求項3又は4に記載の道路舗装機械。
【請求項10】
前記請求項9の制御において、前記制御部は、前記ホッパがインチング操作されるように、前記ホッパ駆動手段を制御することを特徴とする、請求項9に記載の道路舗装機械。
【請求項11】
前記制御部は、前記開き具合検出手段による検出結果に基づいて、左右のホッパの開き具合の差を判断し、左右のホッパの開き具合の差が所定の値よりも大きい場合に、閉じている側のホッパが停止するように、前記ホッパ駆動手段を制御することを特徴とする、請求項3又は4に記載の道路舗装機械。
【請求項12】
前記制御部は、前記ホッパが停止している状態において、前記ホッパの自動制御がオペレータによって再開するように指示された場合に、前記ホッパの自動制御を再開することを特徴とする、請求項3又は4に記載の道路舗装機械。
【請求項13】
前記合材残量検出手段及び前記ホッパ周辺検出手段は、少なくとも1つの3Dセンサによって実現されていることを特徴とする、請求項3又は4に記載の道路舗装機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路舗装機械に関し、より特定的には、道路舗装機械のホッパの自動制御に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の舗装機械は、ダンプトラックから供給される舗装材を収容する車体の前部に設けられたホッパと、このホッパに収容された舗装材を車体の後方へ搬送するコンベヤとを備えて構成されており、ホッパ内部にいる人を検知する人検知手段と、この人検知手段によって人が検知された場合にコンベヤの稼動を禁止する稼動禁止手段とを備えている。このように、特許文献1に記載の舗装機械は、コンベヤ巻き込まれ防止機能を有しており、オペレータがホッパ内部を監視するためにモニタを注視し続けなくてもよく、安全に舗装作業を行うことが可能になる。
【0003】
特許文献2に記載の道路舗装機械は、アスファルト合材を収容するホッパと、ホッパ内のアスファルト合材を、アスファルト合材を敷き均すスクリード側に送り出すコンベヤと、ホッパを駆動させるホッパ駆動部と、コンベヤ上のアスファルト合材の残量を検出するコンベヤ残量検出部と、コンベヤ残量検出部によって検出された残量に応じて、ホッパ駆動部を制御する制御部とを備える。特許文献2に記載の道路舗装機械によれば、制御部は、コンベヤ残量検出部によって検出された残量に応じて、ホッパ駆動部を制御することができるので、ホッパが自動操作されることとなるので、オペレータの負担が軽減され、操作が容易な道路舗装機械が提供されることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-105434号公報
【特許文献2】特開2020-139372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
道路舗装機械のオペレータは、ダンプからの合材供給時や施工時に、ホッパ内にある合材量を目視するか、もしくは、カメラの画像を確認することで、現状を把握している。
合材供給時や施工時に、オペレータは、ステアリング付近にあるスイッチパネルのスイッチを操作して、ホッパを開閉させる。
道路舗装機械を操作する際、ホッパの開閉操作、スクリードの伸縮操作、フィーダの操作、スクリューの操作、進路確認、進行操作などが必要であり、オペレータの確認や操作項目は、多岐に渡っている。
【0006】
そのため、道路舗装機械の操作には、熟練を要する。しかし、現在、熟練オペレータが減ってきており、道路舗装機械の操作の容易化が必要とされている。
【0007】
それゆえ、本発明は、操作を容易にする道路舗装機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、以下の特徴を有する。
本発明は、合材を収容するホッパと、ホッパを開閉するためのホッパ駆動手段と、ホッパの開き具合を検出するための開き具合検出手段と、ホッパ内の合材の量を検出するための合材残量検出手段と、ホッパの周辺の物体を検出するためのホッパ周辺検出手段とを備える道路舗装機械の制御方法である。
【0009】
本発明の制御方法では、好ましくは、
開き具合検出手段でホッパの開き具合を検出して、開き具合の違いに応じて、ホッパ周辺検出手段による検出範囲を変更し、
ホッパ周辺検出手段によって、ホッパの周辺で物体が検出された場合、ホッパが停止するように、ホッパ駆動手段を制御し、
合材残量検出手段によって、合材の残量が十分であるか、若しくは、合材の残量が少なくなっているかを検出し、
ホッパ周辺検出手段がホッパの周辺の領域で物体を検出しておらず、かつ、合材の残量が十分である場合、ホッパが停止するように、ホッパ駆動手段を制御し、
ホッパ周辺検出手段がホッパの周辺の領域で物体を検出しておらず、かつ、合材の残量が少なくなっている場合、ホッパを閉じるように、ホッパ駆動手段を制御するとよい。
【0010】
また、好ましくは、開き具合検出手段による検出結果に基づいて、左右のホッパの開き具合の差を判断し、左右のホッパの開き具合の差が所定の値よりも大きい場合に、相対的に閉じている側のホッパが停止するように、ホッパ駆動手段を制御するとよい。
【0011】
また、本発明は、合材を収容するホッパと、ホッパを開閉するためのホッパ駆動手段と、ホッパの開き具合を検出するための開き具合検出手段と、ホッパ内の合材の量を検出するための合材残量検出手段と、ホッパの周辺の物体を検出するためのホッパ周辺検出手段と、開き具合検出手段、合材残量検出手段、及び、ホッパ周辺検出手段による検出結果に基づいて、ホッパ駆動手段を制御するための制御部とを備える道路舗装機械である。
【0012】
好ましくは、制御部は、開き具合検出手段によって検出されたホッパの開き具合に応じて、ホッパ周辺検出手段が検出すべきホッパの周辺の領域を変更するとよい。
【0013】
好ましくは、ホッパ周辺検出手段による検出範囲を、少なくとも、ホッパの前方で、かつ、ホッパの開き幅として、制御部は、ホッパの周辺に物体が存在するか否かを判断するとよい。
【0014】
好ましくは、検出範囲は、左右に分けられており、左右の検出範囲の検出結果に基づいて、制御部は、左右のホッパの動作を制御するとよい。
【0015】
好ましくは、制御部は、ホッパ周辺検出手段がホッパの周辺の領域で物体を検出した場合、ホッパが停止するように、ホッパ駆動手段を制御するとよい。
【0016】
好ましくは、合材残量検出手段は、合材の残量が十分であるか、若しくは、合材の残量が少なくなっているかを検出することができ、制御部は、ホッパ周辺検出手段がホッパの周辺の領域で物体を検出しておらず、かつ、合材の残量が十分である場合、ホッパが停止するように、ホッパ駆動手段を制御するとよい。
【0017】
好ましくは、合材残量検出手段は、合材の残量が十分であるか、若しくは、合材の残量が少なくなっているかを検出することができ、制御部は、ホッパ周辺検出手段がホッパの周辺の領域で物体を検出しておらず、かつ、合材の残量が少なくなっている場合、ホッパを閉じるように、ホッパ駆動手段を制御するとよい。
【0018】
好ましくは、上記制御において、制御部は、ホッパがインチング操作されるように、ホッパ駆動手段を制御するとよい。
【0019】
好ましくは、制御部は、開き具合検出手段による検出結果に基づいて、左右のホッパの開き具合の差を判断し、左右のホッパの開き具合の差が所定の値よりも大きい場合に、閉じている側のホッパが停止するように、ホッパ駆動手段を制御するとよい。
【0020】
好ましくは、制御部は、ホッパが停止している状態において、ホッパの自動制御がオペレータによって再開するように指示された場合に、ホッパの自動制御を再開するとよい。
【0021】
好ましくは、合材残量検出手段及びホッパ周辺検出手段は、少なくとも1つの3Dセンサによって実現されているとよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ポッパの周辺で物体が検出された場合は、ホッパが停止し、検出されていない場合は、合材の残量に合せて、ホッパの動作が制御されることとなる。したがって、安全性を確保しながらも、自動でホッパを駆動させることが可能となる。これにより、操作が容易な道路舗装機械が提供されることとなる。
【0023】
左右のホッパの開き具合の違いによって、相対的に閉じている側のホッパの動作を停止することで、合材の偏りを解消できる。
【0024】
ホッパの開き具合に応じて、検出する周辺の領域を変更することで、無駄に、安全装置が機能して、ホッパの動作が停止することを防止できる。
【0025】
少なくとも、ホッパの前方かつ開き幅を検出範囲とすれば、ホッパの駆動による人等への被害を防止できる。
【0026】
左右のホッパ毎に動作を制御することで、安全な側のホッパを駆動させることが可能となるので、作業効率の低下が防止できる。
【0027】
ホッパの周辺で物体が検出されておらず、かつ、合材の残量が十分である場合、ホッパを停止させることで、必要以上に、合材をフィーダに落下させるのを防止できる。
【0028】
ホッパの周辺で物体が検出しておらず、かつ、合材の残量が少なくなっている場合、ホッパを閉じるように自動制御することで、安全な状態でのフィーダへの合材供給が可能となる。オペレータにとって、操作が容易な道路舗装機械となる。
【0029】
合材残量が少なくなっているときに、ホッパをインチング制御することで、ホッパに残っている合材をフィーダに落下させることができる。
【0030】
ホッパが停止している状態では、オペレータによる再開が指示されない限り、ホッパの自動制御は再開しないので、安全である。
【0031】
3Dセンサを用いれば、立体的に、ホッパ周辺の物体の検出や合材残量の検出が可能となると共に、検出範囲を変更することが可能となる。
【0032】
本発明のこれら、及び他の目的、特徴、局面、効果は、添付図面と照合して、以下の詳細な説明から一層明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る道路舗装機械1における検知範囲A,B,Fを示す斜視図(a)及び平面図(b)である。
図2図2は、道路舗装機械1における検知範囲C(R)、C(L)を示す斜視図(a)及び平面図(b)である。
図3図3は、道路舗装機械1における検知範囲D(R)、D(L)を示す斜視図(a)及び平面図(b)である。
図4図4は、道路舗装機械1における検知範囲E(R)、E(L)を示す斜視図(a)及び平面図(b)である。
図5図5は、道路舗装機械1の機能的構成を示すブロック図である。
図6図6は、道路舗装機械1のポテンショメータ3の概略構成を示す図である。
図7図7は、道路舗装機械1の動作を示すフローチャートであって、左右のホッパ5の開き角度を検知するまでの動作を示す。
図8図8は、道路舗装機械1の動作を示すフローチャートであって、左右のホッパ5の開き角度が全開から中間の場合の動作を示す。
図9図9は、道路舗装機械1の動作を示すフローチャートであって、左右のホッパ5の開き角度が中間の場合の動作を示す。
図10図10は、道路舗装機械1の動作を示すフローチャートであって、左右のホッパ5の開き角度が中間から全閉の場合の動作を示す。
図11図11は、図10の動作の続きを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
(検知範囲)
図1ないし図4を参照しながら、本発明の一実施形態に係る道路舗装機械1での検知範囲について説明する。道路舗装機械1は、3Dセンサ14を備えている。3Dセンサ14によって、三次元の検知範囲に対象物が存在するか否かを検知することができる。
【0035】
3Dセンサ14は、図1に示すように、たとえば、運転席の前に取り付けられており、ホッパ5の内部及び周辺をセンシングできるようになっている。なお、ホッパ5の内部及び周辺をセンシング可能であれば、3Dセンサ14の位置は、本発明において、限定されない。3Dセンサ14で用いられるセンシング技術としては、たとえば、時間遅延法や三角測量法、焦点法など、周知のあらゆる技術を用いることができ、本発明を限定するものではない。
【0036】
図1は、ホッパ5が全開から全閉までの全ての場合における検知範囲を示す図である。図1は、ホッパ5が全閉のときを示している。
ホッパ5が全開のときのポテンショメータ3による検出角度は、0°とする。
ホッパ5が全閉のときのポテンショメータ3による検出角度は、22.5°であるとする。
全開から全閉までの間、ポテンショメータ3による検出角度は0°から22.5°に変化する。
なお、この角度は、ホッパ5自身の角度を示すのではなく、ポテンショメータ3による検知角度を意味している(以下同様)。また、開いた状態なのか、閉じた状態なのかが分かるのであれば、角度は、何度でもよく、あくまでも、角度は一例に過ぎない。
【0037】
なお、後述の図4に示すようなポテンショメータ3による検出以外に、ホッパ5の開き具合を検出する構成を設けてもよい。画像認識で開き具合を検出してもよいし、ポテンショメータ3以外のセンサで、開き具合を検出するようにしてもよい。すなわち、本発明では、ホッパ5の開き具合の検出手段が設けられていればよい。
【0038】
図1において、道路舗装機械1の前方の所定の幅であり、かつ車幅を、領域Fとしている。
また、図1において、ホッパ5の内部であって、フィーダ10の上側の所定の高さ領域を、領域Aとしている。さらに、領域Aの上側の所定の高さの領域を、領域Bとしている。
【0039】
領域Fは、道路舗装機械1の前方に人などの障害物が存在するか否かの検出に用いられる。
領域Aは、合材が少なくなってきていることの検出に用いられる。
領域Bは、合材が十分に残っていることの検出に用いられる。
【0040】
図2は、ホッパ5が全開の状態から少し閉じたときの検知範囲を示す図である。
ホッパ5が全開から少し閉じたときのポテンショメータ3による検知角度は、10°であるとする。
【0041】
図2において、道路舗装機械1の前方かつ上方であって、ホッパ5の開いている範囲を、領域C(R)及びC(L)としている。Rは、右側を、Lは、左側を表している(以下同様)。
ホッパ5が開いている状態で、作業者が、ホッパ5内に、合材をスコップで入れたり、ホッパ5内の合材をスコップで調整したりする作業を行う。
領域C(R),C(L)は、このような作業者を検知する領域となる。
【0042】
図3は、ホッパ5が図2の状態からさらに少し閉じたときの検知範囲を示す図である。このときのポテンショメータ3による検知角度は、15°である。
【0043】
図3においても、図2の場合と同様に、道路舗装機械1の前方かつ上方であって、ホッパ5の開いている範囲を、領域D(R)及びD(L)としている。
領域C(R)及びC(L)と同様に、領域D(R)及びD(L)は、作業者を検知する領域となる。
【0044】
図4は、ホッパ5が図3の状態からさらに少し閉じたときの検知範囲を示す図である。このときのポテンショメータ3による検知角度は、20°である。
【0045】
図4においても、図2及び図3の場合と同様に、道路舗装機械1の前方かつ上方であって、ホッパ5の開いている範囲を、領域E(R)及びE(L)としている。
領域C(R)及びC(L)並びに領域D(R)及びD(L)と同様に、領域E(R)及びE(L)は、作業者を検知する領域となる。
【0046】
(道路舗装機械1の構成)
次に、図5を参照しながら、道路舗装機械1の機能的構成について説明する。なお、本発明は、ホッパの内部及びその周辺の検知に基づいて、ホッパの制御や警告を行う発明であるので、スクリューやスクリード、ダンパーなど、道路舗装機械のその他の一般的構成について、本発明の特徴と直接関係のない部分については、記載を省略する。
【0047】
図5において、道路舗装機械1は、制御部2と、左右のポテンショメータ3と、左右のホッパ駆動部4と、左右のホッパ5と、表示部(ディスプレイ)6と、ブザー7と、信号灯8と、フィーダ駆動部9と、フィーダ10と、フィーダスイッチ11と、ホッパ自動制御スイッチ12と、ホッパ手動スイッチ13と、3Dセンサ14とを備える。
【0048】
制御部2は、本実施形態の動作を実現するためのプログラムを実行するコントローラである。制御部2が、各構成部分の動作を制御する。
【0049】
ポテンショメータ3は、ホッパ駆動部4の角度を検出することで、ホッパ5の開き具合を検出するための手段である。ホッパ5の開き角度を検出するための手段であれば、具体的な部材としては、ポテンショメータに限らない。
【0050】
ホッパ駆動部4は、左右のホッパ5を開閉させるための手段であり、油圧シリンダなどで構成される。ホッパ5は、左右の開き度合いを調整することができるようになっている。すなわち、ホッパ駆動部4は、左右に設けられている。ポテンショメータ3も、左右のホッパ駆動部4に設けられている。
【0051】
ホッパ5は、合材を収容する部分であり、ホッパ駆動部4によって開閉される部材を有している。ホッパ5を閉じることで、合材をホッパ5の中心部分であるフィーダ10に集めることができる。
【0052】
表示部6は、各種情報をオペレータに認識させる為の表示装置(ディスプレイ)である。たとえば、表示部6は、制御部2からの指示に応じて、検知範囲を表示したり、警告を表示したり、操作状況や動作状況を表示したりする。なお、表示部6は、スマートフォンやタブレット端末などに接続されて、実現されてもよい。
【0053】
ブザー7は、制御部2からの指示に応じて、警告音などを発することができる。
【0054】
信号灯8は、制御部2からの指示に応じて、点灯する。ここでは、警告の度合いが分かるように、赤、緑、黄色の三灯式の信号灯を用いることとしているが、本発明を限定するものではない。
【0055】
フィーダ駆動部9は、フィーダ10を回転させるための装置であり、油圧モータなどからなる。
【0056】
フィーダ10は、ホッパ5の中心の下部に設けられており、フィーダ駆動部9によって、回転させられることで、合材を、図示しないスクリュー側に送り込むことができる。
【0057】
フィーダスイッチ11は、運転席に設けられたスイッチである。オペレータによるフィーダスイッチ11の操作内容が制御部2に伝わり、制御部2が、フィーダ駆動部9に指示を与えることで、フィーダ10の回転が制御される。
【0058】
ホッパ自動制御スイッチ12は、運転席に設けられており、ホッパ5の自動制御を行うか否かを指示するためのスイッチである。ホッパ自動制御スイッチ12がオンの場合、制御部2は、ホッパ5の自動制御を行う。ホッパ自動制御スイッチ12がオフの場合、制御部2は、ホッパ5の自動制御を行わない。
【0059】
右のホッパ5を操作するホッパ手動スイッチ13と、左のホッパ5を操作するホッパ手動スイッチ13とが、運転席に設けられている。オペレータがホッパ手動スイッチ13を操作すると、制御部2は、ホッパ駆動部4に指示を与えることで、ホッパ5の開閉が制御させる。
【0060】
3Dセンサ14は、先述したとおりである。
【0061】
(ポテンショメータ3の構成)
図6は、ポテンショメータ3の概略構成を示す図である。ホッパ駆動部4は、ホッパ5を開閉させる際に、ある支点を中心に回動する仕組みになっている。そこで、ポテンショメータ3を、その支点の回動角度を検出することができるように設置する。なお、図6は、あくまでも、一例であり、ホッパ5の開き度合いを検出することができる手段であれば、図示したポテンショメータ3に限られるものではない。
【0062】
(道路舗装機械1の動作)
次に、図7ないし図11を参照しながら、道路舗装機械1の動作について説明する。
図7において、道路舗装機械1の制御部2が起動し、ホッパ自動制御スイッチ12がオンになると(S101)、制御部2は、信号灯(緑)8をオンにする(S102)。これによって、オペレータは、制御が開始したことを知る。
【0063】
次に、制御部2は、ポテンショメータ3からの信号に基づいて、ポテンショメータ3が検知している角度(すなわち、ホッパ5の開き度合い)を認識する(S103)。
0°以上10°未満の場合、制御部2は、図8の動作に進む。
10°以上20°未満の場合、制御部2は、図9の動作に進む。
20°以上の場合、制御部2は、図10の動作に進む。
なお、左右のホッパ5の開き具合は、左右独立しているので、左右のホッパ5それぞれについて、以下の動作が実行される。
なお、S103で判断する角度は、表示部6を操作して、適宜、変更することが可能である。角度の変更に合せて、検知すべき領域も変更することも可能である。
【0064】
図7におけるS104及びS105~S109の動作については、後述する。
【0065】
図8の動作説明)
図8において、左側のホッパ5が全開から中間の開き具合の場合、すなわち、ポテンショメータ3による検出角度が0°以上10°未満の場合(S201)、制御部2は、左右のホッパ5の角度差(ポテンショメータ3による検出角度の差)が、所定の値以上(ここでは、3°以上)有るか否かを判断する(S202)。
なお、左右のホッパ5の角度差を判断するための上記所定の値は、適宜、表示部6を操作することで、変更することが可能である。
【0066】
S202において、所定の値以上である場合、制御部2は、左側のホッパ5の方が右側のホッパに比べて閉じている側のホッパ(相対的に閉じている側のホッパ)であるか否かを判断する(S203)。左側のホッパ5が閉側ホッパである場合、制御部2は、閉側ホッパが動かないように、その動作を停止する(S204)。そして、制御部2は、図7のYの動作に進む。所定の値以上の角度差があるということは、左右のどちらか(ここでは、左側)のホッパ5が閉じすぎていて、ホッパ5内に合材の偏りがあることを意味している。そこで、閉じすぎているホッパ5側の動作を停止させて、合材の偏りを作業者に解消させるという狙いがある。
【0067】
一方、左側のホッパ5が閉側ホッパでない場合、若しくは、左右の角度差が所定の値以上でない場合、制御部2は、3Dセンサ14の信号に基づいて、領域C(L)又は領域Fに何らかの物体(人を含む。以下同様。)が検知されるか否かを判断する(S205)。
【0068】
領域C(L)又は領域Fで検知された場合(S205のYES)、制御部5は、左右(左右両方、右だけ、又は、左だけを意味する。以下同様。)のホッパ5が動かないように、その動作を停止し、フィーダ10の動作を停止し、信号灯(赤)8をオンにし、ブザー7をオンにして警告音を出し、表示部6に検知内容を表示する(S206)。そして、制御部2は、図7のXの動作に進む。領域C(L)又は領域Fで検知されるということは、周辺に人などがいることを意味するので、ホッパ5が自動で動かないようにして、安全性を高める。
【0069】
領域C(L)又は領域Fで検知されなかった場合(S205のNO)、制御部2は、領域Bに合材が検知されるか否かを判断する(S207)。検知された場合、制御部2は、ホッパ5の動作を停止する(S208)。そして、制御部2は、図7のYの動作に進む。領域Bで検知されるということは、合材の残量があることを意味するので、ホッパ5が自動で動かないようにする。
【0070】
領域Bで検知されなかった場合(S207のNO)、左側のホッパ5が開いていて、かつ、領域C(L)及び領域Fでの人の検知もなく、領域Bでの残量が存在しないことを意味している。したがって、周囲が安全であり、残量が減ってきているので、制御部2は、左側のホッパ5を上げて、回転灯(黄)8をオンにする(S213)。これによって、回転灯(黄)8で注意を促しながら、左側のホッパを上げて、フィーダ10の上に、合材を供給することができる。
【0071】
このように、安全でない場合は、ホッパ5が自動的には動かないようにし、安全である場合は、ホッパ5を自動的に上げるようにすることで、オペレータによるホッパ5内の合材の残量確認や周囲の人の存在の確認負担を軽減することが可能となる。
【0072】
S201~S208のホッパ開閉の基本的な動作になる。角度や左右の違いはあるもの、基本的な動作は、S201~S208の考え方の通りであるので、以下、適宜省略しながら、説明する。
【0073】
図8において、右側のホッパ5が全開から中間の開き具合の場合(ポテンショメータ3による検出角度が0以上10°未満の場合)(S209)、制御部2は、左右のホッパ5の角度差が所定の範囲内であるか否かを判断する(S210)。角度差がある場合、右側のホッパ5が閉側ホッパであるならば(S203のYES)、右側のホッパ5の動作を停止する(S204)。
【0074】
右側のホッパ5が閉側ホッパでない場合、若しくは、角度差がない場合、制御部2は、領域C(R)又は領域Fに何らかの物体が検知されるか否かを判断する(S211)。検知された場合、制御部5は、左右のホッパ5が動かないように、その動作を停止するなどの制御を行う(S206)。
【0075】
領域C(R)又は領域Fで検知されなかった場合(S211のNO)、制御部2は、領域Bに合材が検知されるか否かを判断し(S212)、検知された場合は、S208の動作を行い、検知されなかった場合は、S213の動作を行う。
【0076】
図9の動作説明)
図9の動作は、図8の動作における領域C(L)及びC(R)の検知処理(S305及びS311)を、領域D(L)及びD(R)の検知処理(S405及びS411)に置き換えた以外は、同様である。よって、図9の動作説明は、図8の動作説明を援用し、説明を省略する。
【0077】
図10の動作説明)
図10におけるS501~S512の動作は、図8のS501~S512の動作における領域C(L)及びC(R)の検知処理(S305及びS311)を、領域E(L)及びE(R)の検知処理(S505及びS511)に置き換えた以外は、同様であり、図8の動作説明を援用し、説明を省略する。
【0078】
図10において、領域Bでの検知がなかった場合(S507及びS512のNO)、制御部2は、S513の動作に進む。
S513において、制御部2は、回転灯(黄)8を点灯させて警告しながら、ホッパ5を全開まで上げて、残りの合材をフィーダ10に落として、図11のCの動作に進む。
【0079】
図11の動作説明)
図11において、制御部2は、ホッパ駆動部4を制御して、ポテンショメータ3による検知角度が22.5°になる時点(右左共)で、ホッパ5を上下にインチング操作する(S601)。これによって、残っている合材をフィーダ10の上に落とすようにする。
【0080】
そして、制御部2は、領域Aで検知があるか否か(すなわち、フィーダ10の上に合材が残っているか否か)を判断する(S602)。
【0081】
領域Aでの検知がある場合、制御部2は、現状を維持して、所定の時間(たとえば、3秒)後に、再度領域Aでの検知があるか否かを判断する(S603)。これは、所定の時間後には、合材が自然落下していることを期待した判断である。
【0082】
S602及びS603を繰り返した後、領域Aで検知されなくなったら、フィーダ10の上に合材が無くなったことを意味するので、制御部2は、S604の動作に進み、表示部6に、合材が終了した通知を表示させて、ブザーを音にして、信号灯8を点灯させ、音、光、ディスプレイの表示で、合材が無くなったことをオペレータに知らせる(S604)。オペレータは、これに応じて、合材を追加するように、待機しているダンプカーなどに指示する。
【0083】
所定の時間(たとえば、5秒)後、制御部2は、表示部6における終了通知をオフにし、ブザーもオフ、信号灯8全てをオフにする(S605)。
S605の後、合材が追加されれば、図7の最初の動作に戻る。
【0084】
図7のYからの動作)
図8図9、及び図10において、図7のYに進む処理が存在する。図7のYからの動作について説明する。
【0085】
図8図9、及び図10において、Yに進んだ状態では、ホッパ5が停止してしまっている。Yに進んだ状態というのは、左右の角度差がある場合、若しくは、領域Bで検知がある場合である。左右の角度差がある場合は、ホッパ5内での合材が左右のどちらかに偏っていることを意味しているので、ホッパ5を停止している。領域Bで検知されている場合は、合材の残量がある場合である。このような場合は、フィーダ10の上の合材がスクリュー側に適切に流れていかないと行けないので、ホッパ手動スイッチ13をオンにして(S104)、手動でホッパを操作して、適切にフィーダ10上に合材を送り込むこととする。
【0086】
図7のY以降は、先述したとおり、角度検知(S103)が開始されて、自動でのホッパ5の制御が再開されることとなる。
【0087】
図7のXからの動作)
図8図9、及び図10において、Xに進んだ状態では、危険な領域に人などの何らかの物体を検知したことで、ホッパを停止していることを意味している。
【0088】
したがって、図7のXの処理に進んだ状態では、安全性の確保が優先される。
S105において、制御部2は、オペレータから制御再開の指示があったか否かを判断する。
制御再開の指示がない場合、制御部2は、フィーダ10が動かないようにオフにし、かつ、ホッパ自動制御スイッチ12をオフにした状態とする(S108)。
そして、オペレータから制御再開の指示があるまで、制御部2は、信号灯8を全てオフにし、ブザー7をオフにし、表示部6での通知もオフにしておく(S109)。
【0089】
S105において、制御再開の指示があった場合、制御部2は、ホッパ自動制御スイッチ12がオペレータによって、オンにされた時点で(S106)、信号灯(赤)8をオフにし、ブザーをオフにし、表示部6での危険通知をオフにし、フィーダ10の動作をオンにする。
このように、安全性が確保された制御が再開すると、制御部2は、再び、角度検知(S103)からの自動制御を開始することとなる。
【0090】
(変形例)
上記実施形態では、ホッパ5内の合材の残量を検出するための合材残量検出手段と、ホッパ5の周辺の物体を検出するためのホッパ周辺検出手段とを、共通の3Dセンサ14で実現することとしている。ただし、合材残量検出手段とホッパ周辺検出手段とは、別々のセンサによって実現されてもよい。
【0091】
(小括)
このように、上記実施形態によれば、道路舗装機械1は、合材を収容するホッパ5と、ホッパ5を開閉するためのホッパ駆動手段(一例として、ホッパ駆動部4)と、ホッパの開き具合を検出するための開き具合検出手段(一例として、ポテンショメータ3)と、ホッパ5内の合材の量を検出するための合材残量検出手段(一例として、3Dセンサ14)と、ホッパ5の周辺の物体を検出するためのホッパ周辺検出手段(一例として、3Dセンサ14)とを備える。
【0092】
そして、制御部2によって、開き具合検出手段でホッパの開き具合を検出して(例えば、S103)、開き具合の違いに応じて、ホッパ周辺検出手段による検出範囲を変更する(たとえば、図8であれば、領域C(L),C(R)であり、図9であれば、領域D(L),D(R)であり、図10であれば、領域E(L),E(R))。
【0093】
制御部2は、ホッパ周辺検出手段によって、ホッパの周辺で物体が検出された場合、ホッパが停止するように、ホッパ駆動手段を制御する(たとえば、図8であれば、S206、図9であれば、S306、図10であれば、S506)。
【0094】
制御部2は、合材残量検出手段によって、合材の残量が十分であるか、若しくは、合材の残量が少なくなっているか(たとえば、図8であれば、S207,S212、図9であれば、S307、S312、図10であれば、S507、S512)を検出する。
【0095】
制御部2は、ホッパ周辺検出手段がホッパの周辺の領域で物体を検出しておらず、かつ、合材の残量が十分である場合、ホッパが停止するように、ホッパ駆動手段を制御する(たとえば、図8であれば、S208、図9であれば、S308、図10であれば、S508)。
【0096】
また、制御部2は、ホッパ周辺検出手段がホッパの周辺の領域で物体を検出しておらず、かつ、合材の残量が少なくなっている場合、ホッパを閉じるように、ホッパ駆動手段を制御する(たとえば、図8であれば、S213、図9であれば、S313、図10であれば、S513)。
【0097】
このように道路舗装機械1を制御することによって、ホッパ5の周辺に人がいれば、ホッパ5が自動的には動かないようにしつつ、ホッパ5の周辺に人がいないなどの条件を満たした場合、ホッパ5を自動的に閉じることで、フィーダ10の上に、合材を自動的に供給することが可能となる。結果、安全性を確保しながらも、ホッパ5の自動制御が可能となるのである。
【0098】
また、制御部2は、開き具合検出手段による検出結果に基づいて、左右のホッパ5の開き具合の差を判断し、左右のホッパの開き具合の差が所定の値よりも大きい場合に、相対的に閉じている側のホッパが停止するように、ホッパ駆動手段を制御する(たとえば、図8であれば、S204、図9であれば、S304、図10であれば、S504)。
これによって、合材の偏りを解消させることが可能となる。
【0099】
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。本明細書に開示されている発明の構成要件は、それぞれ独立に単独した発明として成立するものとする。各構成要件をあらゆる組み合わせ方法で組み合わせた発明も、本発明に含まれることとする。本明細書上の具体的な表現については、あくまでも、例示であり、本発明には、当該例示的表現を概念化したものも含まれることとする。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、道路舗装機械及びその制御方法であり、産業上利用可能である。
【符号の説明】
【0101】
1 道路舗装機械
2 制御部
3 ポテンショメータ
4 ホッパ駆動部
5 ホッパ
6 表示部
7 ブザー
8 信号灯
9 フィーダ駆動部
10 フィーダ
11 フィーダスイッチ
12 ホッパ自動制御スイッチ
13 ホッパ手動スイッチ
14 3Dセンサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11