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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163456
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】養殖システム
(51)【国際特許分類】
   A01K 63/04 20060101AFI20241115BHJP
   A01K 61/54 20170101ALI20241115BHJP
   C02F 1/24 20230101ALI20241115BHJP
   C02F 1/32 20230101ALI20241115BHJP
   C02F 3/32 20230101ALI20241115BHJP
   C02F 1/50 20230101ALI20241115BHJP
   C02F 3/30 20230101ALI20241115BHJP
【FI】
A01K63/04 A
A01K61/54
C02F1/24 C
C02F1/32
C02F3/32
C02F1/50 510A
C02F1/50 520J
C02F1/50 531R
C02F1/50 540A
C02F1/50 550H
C02F1/50 560H
C02F1/50 560Z
C02F3/30 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079062
(22)【出願日】2023-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】502192502
【氏名又は名称】横沢 広嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100147072
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 裕通
(74)【代理人】
【氏名又は名称】杉谷 嘉昭
(72)【発明者】
【氏名】横沢 広嗣
【テーマコード(参考)】
2B104
4D037
4D040
【Fターム(参考)】
2B104AA01
2B104AA25
2B104CA01
2B104EA01
2B104ED08
2B104ED12
2B104ED16
2B104ED17
2B104ED21
4D037AA09
4D037AB02
4D037AB03
4D037BA03
4D037BA18
4D037CA07
4D037CA16
4D040BB01
4D040BB32
4D040BB42
4D040BB51
4D040BB72
4D040BB82
4D040CC11
(57)【要約】
【課題】養殖水槽の水を効率良く浄化し、脱窒することができる養殖システムを提供する。
【解決手段】魚介類を養殖する養殖水槽(3)と、その水を浄化して養殖水槽(3)に戻す浄化装置とを備えた養殖システム(1)とし、浄化装置は、少なくとも生物ろ過装置(55)を備える。生物ろ過装置(55)は、主として好気性細菌により水を処理するようになっている好気性細菌処理槽(57)と、主として嫌気性細菌により水を処理するようになっている嫌気性細菌処理槽(58)と、二枚貝により水を処理するようになっている二枚貝処理槽(60)とを備えるようにする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
魚介類を養殖する養殖水槽と、
前記養殖水槽の水を浄化して前記養殖水槽に戻す浄化手段と、を備え、
前記浄化手段は、少なくとも生物ろ過装置を備え、
前記生物ろ過装置は、主として好気性細菌により水を処理するようになっている好気性細菌処理槽と、主として嫌気性細菌により水を処理するようになっている嫌気性細菌処理槽と、二枚貝により水を処理するようになっている二枚貝処理槽とを備えている、養殖システム。
【請求項2】
前記浄化手段は、水耕植物を栽培する植栽槽を備え、
前記生物ろ過装置で浄化された水は、前記植栽槽に供給されて前記水耕植物の育成に利用され浄化されるようになっている、請求項1に記載の養殖システム。
【請求項3】
前記浄化手段は殺菌装置を備え、前記浄化手段において浄化された水を殺菌して前記養殖水槽に戻すようになっている、請求項1または2に記載の養殖システム。
【請求項4】
前記浄化手段は、前記養殖水槽において前記魚介類の排泄物や食べ残された餌からなる排泄・残存物を分離する排泄・残存物分離手段を備え、前記排泄・残存物が分離された水が前記生物ろ過装置に送られるようになっている、請求項1または2に記載の養殖システム。
【請求項5】
前記排泄・残存物分離手段は沈殿槽と泡沫分離装置とから構成され、前記沈殿槽は前記排泄・残存物を含む前記養殖水槽の水が入れられて前記排泄・残存物を沈殿させて分離するようになっており、前記泡沫分離装置は前記排泄・残存物を含む前記養殖水槽の水が入れられると共に直径30nm~200nmの空気の気泡が供給され、浮上した前記排泄・残存物が分離されるようになっている、請求項4に記載の養殖システム。
【請求項6】
前記養殖システムは、分離された前記排泄・残存物を餌として、昆虫および環形動物の少なくとも一方である排泄・残存物処理生物を飼育する排泄・残存物処理生物飼育槽を備え、前記排泄・残存物処理生物は前記魚介類の餌として与えられるようになっている、請求項4に記載の養殖システム。
【請求項7】
前記養殖水槽には熱交換器が設けられ、前記熱交換器には、畜産場の糞尿を発酵させる糞尿発酵設備における発酵熱あるいは工場における排熱を利用して加熱された熱媒体が送られると共に前記養殖水槽の水が送られ、前記熱媒体との間で熱交換して前記養殖水槽の水を加温するようになっている、請求項1または2に記載の養殖システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚介類を養殖する水槽を備えた養殖システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
陸上に構築される魚介類の養殖システムは、海、河川、あるいは自然の湖沼と異なる人工的な設備において飼育水を貯水、循環させて魚介類を養殖する。飼育水を貯水し循環する人工的な設備は、水槽、養殖池等、いろいろな呼び名で呼ばれており、これらを総称して水槽と呼ぶことができる。養殖システムは、水槽に飼育水を貯水し、魚介類を飼育するようになっており、飼育水に酸素を供給する装置、魚介類に与える餌、魚介類から排出される糞等を除去する装置、等色々な装置が組み合わされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2023-040950号公報
【0004】
特許文献1には、魚介類を養殖する飼育水貯留槽すなわち水槽と、その下流に設けられ飼育水から固形物を除去するろ過装置と、ろ過された飼育水にエアレーションを施して汚れを除去する泡沫ろ過槽と、を備えた養殖システムが提案されている。このシステムには、微生物処理により飼育水を浄化する生物ろ過槽と、飼育水から窒素分を除去する脱窒装置とが設けられている。脱窒装置には、脱窒菌が定着可能なろ材が設けられ、ろ材で水がろ過されるときに脱窒菌の働きによって硝酸等が処理される。つまり脱窒される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の養殖システムは、飼育水から汚れを除去して飼育水の水質を維持することができ優れている。しかしながら、特許文献1に記載の養殖システムにも工夫の余地が見受けられる。生物ろ過槽では有機酸分解菌、硝化菌等の分解菌によって飼育水を浄化するようにしている。しかしながら、このような菌には好気性のものあるし、嫌気性のものもあるはずであるが、これらを区別して処理させていないように見受けられる。そうすると処理の能力が必ずしも十分に引き出されていない可能性がある。また脱窒についても工夫の余地が見受けられる。特許文献1に記載の養殖システムでは、脱窒装置が設けられ、硝酸等を除去するようになっているが、脱窒を行う脱窒菌はろ材に定着させるようにしている。しかしながら脱窒菌は取り扱いが難しく、ろ材に確実に定着させ、安定的に水を処理させるのは難しい。脱窒菌は嫌気領域においていわゆる還元ろ過を行って硝酸塩を窒素に分解するが、酸素がある場合に還元ろ過をしないからである。つまり必ずしも十分な脱窒が実施できる保証がない。
【0006】
本発明は、上記したような問題点を解決することを目的としている。すなわち、養殖水槽の水を効率良く浄化し、脱窒することができる養殖システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、魚介類を養殖する養殖水槽と、養殖水槽の水を浄化して養殖水槽に戻す浄化装置とを備えた養殖システムとし、浄化装置は、少なくとも生物ろ過装置を備えるように構成する。生物ろ過装置は、主として好気性細菌により水を処理するようになっている好気性細菌処理槽と、主として嫌気性細菌により水を処理するようになっている嫌気性細菌処理槽と、二枚貝により水を処理するようになっている二枚貝処理槽とを備えるようにする。
【0008】
本願の他の発明は、浄化装置は、水耕植物を栽培する植栽槽を備え、生物ろ過装置で浄化された水は、植栽槽に供給されて水耕植物の育成に利用され浄化されるように構成する。さらに他の発明は、浄化装置は殺菌装置を備え、浄化装置において浄化された水を殺菌して養殖水槽に戻すように構成される。また他の発明は、浄化装置は、養殖水槽において魚介類の排泄物や食べ残された餌からなる排泄・残存物を分離する排泄・残存物分離手段を備え、排泄・残存物が分離された水が生物ろ過装置に送られるように構成され、他の発明は、浄化装置は、分離された排泄・残存物を餌として、昆虫および環形動物の少なくとも一方である排泄・残存物処理生物を飼育する排泄・残存物処理生物飼育槽を備え、排泄・残存物処理生物は魚介類の餌として与えられるように構成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、魚介類を養殖する養殖水槽の水を浄化して養殖水槽に戻す浄化装置は、少なくとも生物ろ過装置を備えている。そして、生物ろ過装置は、主として好気性細菌により水を処理するようになっている好気性細菌処理槽と、主として嫌気性細菌により水を処理するようになっている嫌気性細菌処理槽と、二枚貝により水を処理するようになっている二枚貝処理槽とを備えている。好気性細菌による処理と、嫌気性細菌による処理とが分離されているので、それぞれの細菌が効率良く繁殖し水を浄化することができる。脱窒菌は、嫌気性細菌に分類される種類が多い。嫌気性細菌処理槽では確実に嫌気領域にされるので、脱窒菌が還元ろ過を実施して脱窒される。そして二枚貝は水質を浄化する能力が高く、二枚貝の中にも二枚貝と共生する細菌が含まれている。したがって、効率良く水を浄化することができる。
【0010】
本願の他の発明によると浄化装置は、水耕植物を栽培する植栽槽を備え、生物ろ過装置で浄化された水は、植栽槽に供給されて水耕植物の育成に利用され浄化される。したがって、さらに浄化された水が養殖水槽に戻されることになる。そして、他の発明は、浄化装置は殺菌装置を備え、浄化装置において浄化された水を殺菌して養殖水槽に戻すので、細菌がない清浄な水でないと養殖ができないような種類の魚介類であっても養殖することができる。さらに、養殖水槽において魚介類の排泄物や食べ残された餌からなる排泄・残存物を分離する排泄・残存物分離手段を備え、排泄・残存物が分離された水が生物ろ過装置に送られる発明は、排泄・残存物を予め除去した後に浄化するので、効率良く浄化できる。そして、分離された排泄・残存物を餌として、昆虫および環形動物の少なくとも一方である排泄・残存物処理生物を飼育する排泄・残存物処理生物飼育槽を備え、排泄・残存物処理生物は魚介類の餌として与える発明は、餌代を節約しコストを低減する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1の実施の形態に係る養殖システムを示す正面図である。
図2】第2の実施の形態に係る養殖システムを示す正面図である。
図3】第3の実施の形態に係る養殖システムを示す正面図である。
図4】第1の実施の形態の変形例に係る養殖システムの一部を示す正面図である。
図5A】第1の実施の形態に係る生物ろ過装置で処理した飼育水の顕微鏡写真である。
図5B】比較装置で処理した飼育水の顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施形態]
<陸上養殖システム>
第1の実施の形態を説明する。
第1の実施形態に係る養殖システム1が図1に示されている。養殖システム1は、飼育水が入れられ魚介類を養殖する養殖水槽3と、魚介類の排泄物や餌の残存物である排泄・残存物を分離する排泄・残存物分離手段4と、飼育水を浄化する生物ろ過装置55と、から構成されている。養殖システム1には飼育水の水温を調整する水温調整装置や、養殖に必要な各種装置も設けられているが、図1には示されていない。
【0013】
<水槽>
養殖水槽3はどのような形状から形成されていてもよく、例えば底面が平面状の水槽から形成することもできる。この実施の形態においては、養殖水槽3の底部は摺鉢状に形成され、排出部10が設けられている。養殖水槽3で飼育する魚介類が排泄する排泄物、あるいは魚介類に与える餌の残存物は比重が大きいので沈降し、底部近傍に滞留する。滞留した排泄・残存物を多く含んだ飼育水が、この排出部10から外部に排出されるようになっている。養殖水槽3には飼育水に酸素を供給する気泡発生部11が設けられている。空気供給装置7から送り込まれる空気が気泡発生部11によって微細な気泡となり、飼育水に供給される。気泡の径に限定はないが、径が100μm~200μmのようないわゆるマイクロバブルを供給してもよいし、30nm~50μmのようないわゆるナノバブルを供給してもよい。なお、ナノバブルを供給することによって飼育水の溶存酸素濃度を高くすることができる。そうすると魚介類の個体数を多くして養殖する、いわゆる過密養殖も可能である。
【0014】
<排泄・残存物分離手段>
第1の実施形態において排泄・残存物分離手段4は、沈殿槽13から構成されている。沈殿槽13は、養殖水槽3の排出部10から排出された排泄・残存物を含んだ飼育水が供給されるようになっており、排泄・残存物を沈降させるようになっている。沈殿槽13には底部に開閉弁16付きの排出部が設けられている。開閉弁16を開けると排泄・残存物を排出することができる。第1の実施形態において、分離された排泄・残存物は廃棄される。沈殿槽13には流出部17が設けられ、排泄・残存物が沈降した後の上澄みの飼育水が排出されるようになっている。
【0015】
第1の実施形態では排泄・残存物分離手段4は沈殿槽13から構成されているが、沈殿槽13の代わりにろ過装置を利用してもよい。つまり排泄・残存物の大部分を分離して除去できるようになっていればよい。飼育水は、次の生物ろ過装置55に送られて、飼育水中に含まれている栄養分が除去されることになるが、排泄・残存物の大部分が分離・除去されているので生物ろ過装置55の負荷を低減できる。なお、魚介類の種類によっては、あるいは魚介類の養殖の密度が小さい場合には、排泄・残存物の発生が少ない場合がある。排泄・残存物の発生が少なければ、排泄・残存物分離手段4は必須ではなく、養殖水槽3の飼育水を直接生物ろ過装置55に送って飼育水を浄化することも可能である。
【0016】
<生物ろ過装置>
生物ろ過装置55は、少なくとも3個の槽を備えている。すなわち、主として好気性細菌により水を処理するようになっている好気性細菌処理槽57と、主として嫌気性細菌により水を処理するようになっている嫌気性細菌処理槽58と、二枚貝により水を処理するようになっている二枚貝処理槽60である。第1の実施形態において、好気性細菌処理槽57と嫌気性細菌処理槽58は第1の仕切壁62によって仕切られ、下方において空気との接触が断たれた状態で連絡している。一方、嫌気性細菌処理槽58と二枚貝処理槽60は第2の仕切壁63によって仕切られ、上方において空気と接触した状態で連絡している。
【0017】
排泄・残存物分離手段4によって排泄・残存物の多くが除去された飼育水は最初に好気性細菌処理槽57に送られる。好気性細菌処理槽57には、小石、砂利、砂、焼成体等の多孔質体、等が入れられており、これら表面に好気性細菌が付着している。排泄・残存物分離手段4から送られた飼育水の溶存酸素濃度は十分に高いので、好気性細菌は活性化して飼育水中の栄養分を分解する。あるいはリン等の栄養分が吸収される。酸素が消費された飼育水は、第1の仕切壁62の下方を通って嫌気性細菌処理槽58に送られる。嫌気性細菌処理槽58にも小石、砂利、砂、焼成体等の多孔質体、等が入れられており、これら表面に嫌気性細菌が付着している。溶存酸素濃度が小さい飼育水が流れるので、嫌気性細菌は確実に嫌気呼吸を行う。脱窒菌には嫌気性の細菌が多く、この嫌気性細菌処理槽58において飼育水は十分に脱窒される。
【0018】
嫌気性細菌処理槽58で処理された飼育水は、嫌気性細菌処理槽58の上方で空気に接し、第2の仕切壁63の上方から二枚貝処理槽60に送られる。つまり若干の酸素が飼育水に溶け込む。二枚貝処理槽60には、二枚貝が飼育されている。二枚貝として、飼育水が淡水の場合にはシジミ等が、そして塩水の場合にはアサリ等が選定されている。二枚貝は窒素を吸収するだけでなく濁質を除去する能力に優れている。つまり、飼育水を清澄化することができる。さらには二枚貝はプランクトンを捕食する。したがって、飼育水を浄化し濁度を低下させ魚介類の養殖に適した状態にすることができる。なお、図には示されていないが、二枚貝処理槽60に飼育水を供給する前にエアレーションを施して、溶存酸素濃度を高めるようにしてもよい。このようにして浄化された飼育水は、養殖水槽3に戻される。
【0019】
この実施形態において、生物ろ過装置55は好気性細菌処理槽57と嫌気性細菌処理槽58と二枚貝処理槽60とが、この順番に配置され、飼育水は好気性細菌による処理、嫌気性細菌による処理、二枚貝による処理がこの順番で実施される。しかしながら、このような順番に配置されることも、このような順番で処理されることも必須ではない。例えば嫌気性細菌処理槽58を先頭に配置して、次に好気性細菌処理槽57を配置してもよいし、先頭に二枚貝処理槽60を配置してもよい。生物ろ過装置55は、好気性細菌処理槽57と嫌気性細菌処理槽58と二枚貝処理槽60の3個の槽を備えるようにすればよく、処理の順番に制約はない。
【0020】
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る養殖システム1Aについて、図2によって説明する。第2の実施形態に係る養殖システム1Aを構成している構成要素について、第1の実施形態と同様の構成要素については同じ参照番号を付して説明を省略する。第1の実施形態と相違している点についてのみ説明する。
【0021】
最初の相違点は、第2の実施形態に係る養殖システム1Aは、高濃度の酸素を含む空気を生成する酸素生成装置31と、これを圧縮して供給する圧縮供給装置32とを備えている点である。これらによって養殖水槽3の気泡発生部11に酸素を高濃度で含んだ空気が供給され、飼育水の溶存酸素濃度を高めることができるようになっている。
【0022】
<泡沫分離装置>
第2の実施形態においては、排泄・残存物分離手段4Aも相違している。排泄・残存物分離手段4Aは、沈殿槽13の他に泡沫分離装置14を備えている。泡沫分離装置14は、沈殿槽13の流出部17から排出された飼育水が供給される飼育水溜容器19と、この飼育水溜容器19に入れられている泡沫収集容器20と、気泡発生部23と、から構成されている。泡沫収集容器20は、底部が大径になっていると共に上部に向かって縮径した形状になっており、底部と上部は開口している。泡沫収集容器20にはその上部近傍に皿状の泡沫収集皿21が設けられている。
【0023】
気泡発生部23は、泡沫収集容器20の底部に設けられている。空気供給装置7から送り込まれる空気が気泡発生部23に供給されると、径が30nm~50μmの微細な気泡と共に、径が100μm~200μmの気泡が泡沫収集容器20内で発生する。微細な気泡は飼育水中に浮遊している微細な汚れを凝集させる効果があり、比較的径が大きい気泡は凝集した汚れ、つまり排泄・残存物を浮上させる効果がある。したがって、飼育水中に分散している微細な排泄・残存物が凝集・浮上して泡沫収集容器を上部に集められる。このようにして集められた気泡を多量に含んだ排泄・残存物は上部の開口部から排出され泡沫収集皿21に受けられる。微細な排泄・残存物が除去された飼育水は、出口24から排出され、生物ろ過装置55に送られる。
【0024】
第1の実施形態において排泄・残存物分離手段4(図1参照)の沈殿槽13で分離された排泄・残存物は廃棄されていた。しかしながら、第2の実施形態においては、排泄・残存物分離手段4Aにおいて分離された排泄・残存物は、排泄・残存物処理槽37に送られて処理され、その後、排泄・残存物処理生物飼育槽5に送られて昆虫や環形動物の餌として利用される。排泄・残存物処理槽37と排泄・残存物処理生物飼育槽5については後で説明する。
【0025】
<植栽槽>
第2の実施形態に係る養殖システム1Aは、図2に示されているように、植栽槽65を備えている点も第1の実施形態と相違している。植栽槽65は、トマト、アシタバ等の植物を水耕栽培する槽である。生物ろ過装置55で浄化された飼育水は、植栽槽65に供給され、植物により栄養分が吸収される。つまりリン化合物、窒素化合物等が除去され、飼育水は浄化される。植物は十分な栄養を吸収して効率良く成長する。なお、植栽槽65において水耕栽培する植物の根に予め菌根菌を与えておくようにしてもよい。菌根菌が植物と共生し、植物は飼育水中の栄養を効率良く吸収することができる。つまりさらに飼育水は浄化されることになる。
【0026】
<殺菌装置>
第2の実施形態は、飼育水を殺菌する殺菌装置35を備えている点も第1の実施形態と相違している。植栽槽65において水耕栽培として利用され浄化された飼育水は、殺菌装置35に送られる。殺菌装置35は、たとえば紫外線を照射するようになっている。あるいはオゾンの気泡が供給されるようになっている。このようにして殺菌装置35は飼育水を殺菌する。養殖水槽3には、殺菌された飼育水が戻される。なお、オゾンによる殺菌を実施する場合には、養殖水槽3に戻す飼育水の残留オゾン濃度が高くなりすぎないように、活性炭等により処理することが好ましい。
【0027】
<排泄・残存物処理槽>
第2の実施形態に係る養殖システム1Aは、排泄・残存物処理槽37を備えている。排泄・残存物分離手段4Aで分離された排泄・残存物は、排泄・残存物処理槽37に入れられる。なお、図2には示されていないが、脱水装置等を設けて排泄・残存物を脱水してから排泄・残存物処理槽37に入れるようにしてもよい。排泄・残存物処理槽37は、必要に応じて温調されるようになっており、キノコ等の糸状菌あるいは微生物、もしくはこれらの両方によって、排泄・残存物を処理する。処理された排泄・残存物は糸状菌等と共に次に説明する排泄・残存物処理生物飼育槽5に送られる。なお、糸状菌はパルス状の所定の電流を与えると成長を促進させることができる。必要に応じてこのような電流を与える電気処理を施してもよい。
【0028】
<排泄・残存物処理生物飼育槽>
排泄・残存物処理生物飼育槽5は、昆虫および環形動物の少なくとも一方である排泄・残存物処理生物を飼育する槽になっている。昆虫としては例えばコオロギがあり、環形動物としてはワーム、ミミズ等がある。排泄・残存物処理生物飼育槽5には必要に応じて腐葉土、礫等が入れられており、また必要に応じて太陽光が照射され、あるいはLED等により太陽光に擬した光が照射されるようになっている。排泄・残存物処理槽37で処理された排泄・残存物がこの排泄・残存物処理生物飼育槽5に入れられる。投入された排泄・残存物を餌として排泄・残存物処理生物が繁殖する。排泄・残存物処理生物飼育槽5において飼育された排泄・残存物処理生物は、定期的に捕獲して、養殖水槽3で養殖している魚介類の餌として与える。排泄・残存物処理生物は、乾燥させ粉末状にして殺菌後、必要に応じて栄養素を添加する等して練り餌に加工してもよい。さらには他の飼料と混合してもよい。排泄・残存物処理生物は魚介類の餌として利用できるので、廃棄コストが節約できると共に餌代の節約になる。
【0029】
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る養殖システム1Bについて、図3によって説明する。第3の実施形態に係る養殖システム1Bは、1台のコンテナ40からなり、養殖水槽3等の養殖に必要な構成要素がコンテナ40に収納されている。第3の実施形態に係る養殖システム1Bを構成している構成要素について、第1、第2の実施形態と同様の構成要素については同じ参照番号を付して詳しい説明は省略する。
【0030】
第3の実施形態に係る養殖システム1Bは、内部に太陽光が入らないコンテナ40から構成されている。したがって、養殖水槽3と植栽槽65には、それぞれ照明41、41、42、42、…が設けられ、太陽光に擬した光が適宜照射されるようになっている。第3の実施形態に係る養殖システム1Bでは、飼育水はそのまま生物ろ過装置55に送られて浄化され、次いで植栽槽65においてさらに浄化され、養殖水槽3に戻されるようになっている。第3の実施形態に係る養殖システム1Bは、コンテナ40に収納されているので、トレーラ等により搬送することができ、所望の場所で養殖が実施できる。また、複数のコンテナ40を連結してもよく、集積度の高い養殖が可能になるというメリットもある。
【0031】
[変形例]
第1~3の実施形態に係る養殖システム1、1A、1Bは色々な変形が可能である。養殖水槽3について、飼育水について色々な排熱を利用して加温することもできる。例えば、養豚場等の畜産場では糞尿が発生し、糞尿は図4に示されているように糞尿発酵施設45に送られて発酵させるようにしている。この発酵における熱つまり発酵熱を利用する。あるいは、あるいは工場46の排熱を利用するようにする。糞尿発酵施設45の発酵熱を利用する場合には、糞尿発酵施設45に溜められている糞尿に熱交換器を埋める。一方、工場46の排熱を利用する場合には、排水設備等に熱交換器を設ける。なお、糞尿発酵施設45に埋められている熱交換器や工場46に設けられている熱交換器は図4に示されていない。これら熱交換器によって水等の熱媒体を加熱し、熱媒体を養殖水槽3に設けられている熱交換器50に送る。熱交換器50には、養殖水槽3の飼育水も送られる。熱交換器50において熱媒体と飼育水とで熱交換し、飼育水を加温する。なお、図4には示されていないが、排泄・残存物処理槽37(図2参照)、排泄・残存物処理生物飼育槽5、植栽槽65を加温することもできる。そうすると、糸状菌、昆虫類等、植物等の成長を促進させることができる。
【0032】
二酸化炭素の有効利用も可能である。例えば、第2の実施形態に係る養殖システム1A(図2参照)では植栽槽65で植物を水耕栽培している。この植物に養殖水槽3で発生した二酸化炭素を送るようにすれば二酸化炭素を無駄にすることなく植物の生成を早めることに利用できる。養殖水槽3は図2に示されているように水面が開口しているが、飼育水中に含まれる魚介類が排出した二酸化炭素は水面から放出される。二酸化炭素は空気に比して重いので、水面から放出された後に、養殖水槽3の外壁面に沿って下降する。そして例えば、養殖水槽3近傍の排水設備、すなわちグレーチングに溜まる。これを集めて植栽槽65に送るようにすればよい。排泄・残存物処理生物飼育槽5からも二酸化炭素が発生するので、これを利用してもよい。
【0033】
第1~3の実施の養殖システム1、1A、1Bは他にも変形が可能である。例えばこれらを構成するそれぞれの構成要素にセンサ、カメラ等を設けるようにすることができる。例えば養殖水槽3においてはセンサとして水温、溶存酸素濃度計、pH計、窒素計、硬度計、伝導率計、濁度計、炭酸ガス計を設ける。生物ろ過装置55には水温計、溶存酸素濃度計等を設ける。第2の実施形態においては排泄・残存物処理生物飼育槽5に、温度計、湿度計等を設ける。そしてそれぞれの構成要素についてカメラを設ける。これらのセンサから得られるデータ、およびカメラから得られる映像について、定周期で収集しコンピュータにロギングする。ロギングしたデータを元にして、養殖が適切に実施されているか否かを判断することができる。
【0034】
[実験]
第1~3の実施形態に係る養殖システム1、1A、1Bが、適切に機能することを確認するため、いくつかの実験を行った。以下、これらの実験について説明する。
【実施例0035】
第1の実験:
養殖水槽3の排泄・残存物を含んだ飼育水を生物ろ過装置55に供給して、飼育水が浄化されることを確認する実験を行った。
実験方法:
本実施の形態に係る生物ろ過装置55と、比較対象の装置である比較装置とを用意した。生物ろ過装置55は、好気性細菌処理槽57と嫌気性細菌処理槽58と二枚貝処理槽60の3槽を全て備えるようにし、二枚貝としてヤマトシジミを選定して二枚貝処理槽60に入れた。比較装置は、二枚貝処理槽60を無くして好気性細菌処理槽57と嫌気性細菌処理槽58の2槽のみを備えるようにした。
養殖水槽3においてコイを飼育し、排泄・残存物を含んだ飼育水を採水し、生物ろ過装置55と、比較装置とに同量ずつ投入した。生物ろ過装置においては、飼育水を好気性細菌処理槽57から嫌気性細菌処理槽58に送った後でエアレーションして二枚貝処理槽60に送って処理した後に、好気性細菌処理槽57に戻すようにし繰り返し循環させた。比較装置においては、飼育水を好気性細菌処理槽57と嫌気性細菌処理槽58とに交互に送るようにし、好気性細菌処理槽57に戻すときにエアレーションして循環させた。それぞれ水温を25度に維持して24時間循環させた。
実験結果:
生物ろ過装置55と、比較装置のそれぞれにおいて、飼育水に含まれる全窒素の量を測定した。生物ろ過装置55においては、実験開始における全窒素100%に対して、24時間の処理により全窒素は62%が除去されて38%のみが残存していた。一方、比較装置においては実験開始における全窒素100%に対して、43%が除去されて57%が残存していた。
24時間処理後の飼育水を顕微鏡で調べたところ、生物ろ過装置55で処理した飼育水には、図5Aの写真に示されているように、プランクトンやその死骸が見られなかったのに対し、比較装置で処理した飼育水には、図5Bの写真に示されているように大量のプランクトン、およびその死骸が含まれていた。
考察:
二枚貝処理槽60を備えた本実施の形態に係る生物ろ過装置55は、二枚貝処理槽60を備えていない比較装置に比して、排泄・残存物を含んだ飼育水を効率よく浄化して魚介類の養殖に適した状態にすることができることが確認できた。なお、本実験の終了後、生物ろ過装置55で浄化した飼育水を養殖水槽3に戻して観察したところ、コイに病気の発生はなく、影響は見られなかった。
【実施例0036】
第2の実験:
養殖水槽3の飼育水を植栽槽65に供給して、飼育水が浄化されることを確認する実験を行った。
実験方法:
養殖水槽3においてコイを飼育し、排泄・残存物を含んだ飼育水を採水した。用意した植栽槽65に飼育水を供給し、植物として選定したスズメノカタビラを種子から発芽させて15日間生育した。
実験結果:
植栽槽65における飼育水に含まれる全窒素、リンの量を測定した。全窒素は、実験開始時を100%とすると、15日後に52%が除去されて48%のみが残存していた。リンは実験開始時を100%とすると、15日後に65%が除去されて35%のみが残存していた。また、飼育水の溶存酸素量を調べたところ、実験開始時には約1mg /Lであったところ、15日後には15mg /Lになっていた。
考察:
植栽槽65において飼育水を効率よく浄化できることが確認できた。なお、本実験の終了後、植栽槽65で浄化した飼育水を養殖水槽3に戻して観察したところ、コイに病気の発生はなく、影響は見られなかった。
【実施例0037】
第3の実験:
養殖水槽3で発生する排泄・残存物を、排泄・残存物処理生物飼育槽5に供給して、排泄・残存物処理生物が飼育できるか否かを確認する実験を行った。
実験方法:
マス養殖場において発生した排泄・残存物を採取し、自然乾燥させて排泄・残存物Aとして500gを得た。排泄・残存物Aを排泄・残存物処理生物飼育槽5に擬した飼育槽Aに供給した。飼育槽Aには、排泄・残存物処理生物としてフタホシコオロギを選定し、100gの成虫を投入し、25℃で2ヶ月間飼育した。
実験結果:
飼育により増殖したフタホシコオロギの成虫の重量を測定したところ、飼育開始時に100gだったものが、1ヶ月後には160g、2ヶ月後には220gに繁殖していた。
考察:
養殖水槽3で発生する排泄・残存物は、排泄・残存物処理生物飼育槽5における排泄・残存物処理生物の餌として利用することができ、そして排泄・残存物処理生物が繁殖することが確認できた。
【実施例0038】
第4の実験:
養殖水槽3で発生する排泄・残存物を排泄・残存物処理槽37に供給して処理した後に、処理済みの排泄・残存物を排泄・残存物処理生物飼育槽5に供給して、排泄・残存物処理生物が飼育できるか否か、そしてこれが魚介類の餌として必要な栄養を備えているか否かについて確認する実験を行った。
実験方法および実験結果:
市販の餌である魚類用ドライペレット(日清丸紅飼料株式会社製)を、コイ、フナ、クチボソ、メダカからなる魚介類に与えて糞を採取し、乾燥させた。そしてこの乾燥した糞と、魚類用ドライペレットとを3:7の比率になるように混合し、混合物を得た。
混合物300gを取り分け、多摩川より採水した河川水120ccで混練し、420gの排泄・残存物を得た。これを25℃で60日間培養し、処理済み排泄・残存物B1を得た。
混合物300gを取り分け、ドライ酵母を添加すると共に滅菌水120ccを加えて混練し、420gの排泄・残存物を得た。これを25℃で60日間培養し、処理済み排泄・残存物B2を得た。
混合物300gを取り分け、卵の殻5gと、乾燥牛糞50gと、滅菌水120ccと、牛舎近傍で採取した土壌少々を加えて混合し、500gの排泄・残存物を得た。これを25℃で60日間培養し、処理済み排泄・残存物B3を得た。
処理済み排泄・残存物B1、B2、B3をそれぞれ排泄・残存物処理生物飼育槽5に擬した飼育槽B1、B2、B3に供給して、それぞれの飼育槽B1、B2、B3に、排泄・残存物処理生物として選定したフタホシコオロギの成虫100gを投入し、飼育した。
飼育槽B1、B2、B3のそれぞれを25℃にして10日間飼育したところ、それぞれ、成虫の個体は1.5~3倍に増えていた。
飼育槽B1、B2、B3のそれぞれにおいて成虫100gを採取し、それぞれ排泄・残存物処理生物B1、B2、B3とし、これらの栄養を測定したところ以下となった。
排泄・残存物処理生物B1の栄養分は100g中、タンパク質41.7g、炭水化物3.9g、脂質11.6gであった。
排泄・残存物処理生物B2の栄養分は100g中、タンパク質56.8g、炭水化物7.8g、脂質30.8gであった。
排泄・残存物処理生物B3の栄養分は100g中、タンパク質57.4g、炭水化物8.1g、脂質32.0gであった。
考察:
養殖水槽3で発生する排泄・残存物は、排泄・残存物処理槽37に供給して処理した後に、処理済みの排泄・残存物処理生物飼育槽5における排泄・残存物処理生物の餌として利用することができることが確認できた。そしてこのようにして飼育された排泄・残存物処理生物は、魚介類の餌として十分な栄養を含んでいることが確認できた。
【実施例0039】
第5の実験:
排泄・残存物処理生物飼育槽5で飼育した排泄・残存物処理生物について、養殖水槽3で養殖している魚介類の餌として利用が可能か否かを確認するため、実験を行った。
実験方法:
市販の餌である魚類用ドライペレット(日清丸紅飼料株式会社製)を、コイに与えて糞と食べ残しの餌とを採取し、これを排泄・残存物Cとした。排泄・残存物Cを排泄・残存物処理生物として選定したミルワームに与え、排泄・残存物処理生物飼育槽5に擬した飼育槽Cで生育した。
養殖水槽3に擬した水槽C1、C2を用意し、水槽C1には魚介類としてアメリカザリガニ10匹を、水槽C2には魚介類として体長約10cm、約15gのコイを5匹入れた。水槽C1には飼育したミルワームを毎日10匹、そのままの状態で餌として与えるようにし、水槽C2には、ミルワームをミキサでペースト状にしたものを、毎日コイの合計の重量の4%に相当する量を餌として与えるようにした。
実験結果:
水槽C1、水槽C2においてそれぞれアメリカザリガニとコイとを6ヶ月飼育したところ、それぞれの重量は次のようになった。
水槽C1のアメリカザリガニは、飼育開始時の全重量が38gであったところ、3ヶ月目には55gになり、6ヶ月後には140gになっていた。
水槽C2のコイは飼育開始時の全重量が68gであったところ、3ヶ月目には91gになり、6ヶ月後には211gになっていた。
考察:
排泄・残存物処理生物飼育槽5において飼育した排泄・残存物処理生物は、養殖水槽3において養殖している魚介類の餌として利用できることが確認できた。
【符号の説明】
【0040】
1 養殖システム 3 養殖水槽
4 排泄・残存物分離手段 5 排泄・残存物処理生物飼育槽
7 空気供給装置 10 排出部
11 気泡発生部 13 沈殿槽
14 泡沫分離装置 16 開閉弁
17 流出部 19 飼育水容器
20 泡沫収集容器 21 泡沫収集皿
23 気泡発生部 31 酸素生成装置
32 圧縮供給装置 35 殺菌装置
37 排泄・残存物処理槽 39 加工装置
40 コンテナ 41 照明
42 照明
45 糞尿発酵施設 46 工場
50 熱交換器
55 生物ろ過装置 57 好気性細菌処理槽
58 嫌気性細菌処理槽 60 二枚貝処理槽
62 第1の仕切壁 63 第2の仕切壁
65 植栽槽

図1
図2
図3
図4
図5A
図5B