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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163463
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】連結具
(51)【国際特許分類】
   B65D 88/12 20060101AFI20241115BHJP
   F16B 21/04 20060101ALI20241115BHJP
   B65D 90/08 20060101ALI20241115BHJP
【FI】
B65D88/12 A
F16B21/04 H
B65D90/08 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079075
(22)【出願日】2023-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】592161316
【氏名又は名称】ワゴー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100112900
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 路子
(74)【代理人】
【識別番号】100163164
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 敏之
(72)【発明者】
【氏名】浅沼 潤
【テーマコード(参考)】
3E170
3J037
【Fターム(参考)】
3E170AA21
3E170AB30
3E170QA05
3E170RA02
3E170WF04
3E170WF07
3J037AA01
3J037BB01
3J037CA06
(57)【要約】
【課題】製造工数、製造コストを削減できる連結具を提供する。
【解決手段】連結具10は、ベースプレート30と、カラー60と、コーン70と、を備える。コーン70の頭部71は、カラー60のベースプレート30とは反対側に配され、ベースプレート30には、軸部72を配置可能な機構配置部34が配設され、コーン70の軸部72は、カラー60を挿通して、機構配置部34内に至るとともに、機構配置部34から突出しないように配される。機構配置部34内において、軸部72にハンドル80が、コーン70を回動可能に取り付けられ、ハンドル80が、軸部72の軸線とは直交する方向に延びて、機構配置部34から突出して配される。コーン70は、ハンドル80の操作により、頭部71とすみ金具101とが、係合、係合解除可能とされている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナに配設されるすみ金具と連結される連結具であって、
設置面に配されるベースプレートと、
前記ベースプレートの前記設置面とは反対側に配設されるカラーと、
頭部と、軸部と、を有するコーンと、
を備え、
前記コーンの前記頭部は、前記カラーの前記ベースプレートとは反対側に配され、
前記ベースプレートには、前記軸部を配置可能な機構配置部が配設され、
前記コーンの前記軸部は、前記カラーを挿通して、前記機構配置部内に至るとともに、前記機構配置部から突出しないように配され、
前記機構配置部内において、前記軸部にハンドルが、前記コーンを回動可能に取り付けられ、
前記ハンドルが、前記軸部の軸線とは直交する方向に延びて、前記機構配置部から突出して配され、
前記コーンは、前記ハンドルの操作により、前記頭部と前記すみ金具とが、係合、係合解除可能とされていることを特徴とする連結具。
【請求項2】
前記機構配置部は、前記ベースプレートの厚さ方向において延びる縦部と、前記縦部と連通するとともに、前記ベースプレートの厚さ方向に直交する方向に延びる横部と、を備えることを特徴とする請求項1記載の連結具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナどうし又はコンテナと基礎との連結を可能とする連結具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の連結具として、本出願人が先にした連結具があり、これによれば、設置面に配されるベースプレートと、ベースプレートの設置面とは反対側に延びる周壁と、周壁の前記ベースプレートとは反対側に配設されるトッププレートと、を有するハウジングと、トッププレートの前記周壁とは反対側に配設されるカラーと、頭部と、軸部と、を有するコーンと、を備えていた。
【0003】
そして、ベースプレート、周壁、トッププレートで囲まれる領域が操作機構室とされ、操作機構室内において、軸部にハンドルが、軸部の軸線方向に沿って移動可能、コーンを回動可能、トッププレートと当接可能、に配設され、開口部からハンドルが突出して配され、軸部の、頭部とは反対側、かつ、ハンドルよりベースプレート側には、ナット部材が螺合されていた。
【0004】
ナット部材は、ハンドル及びコーンを締結可能とされ、カラーは、頭部を配置可能な凹部を有し、凹部に頭部が配された状態で、頭部がすみ金具と係合し、ナット部材により締結されることで、すみ金具と連結される、構成とされていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2022-024290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記の連結具では、ベースプレート、周壁、トッププレートで囲まれる領域が操作機構室とされ、ハンドルに加え、ナット部材があり、カラーには、頭部を配置可能な凹部が配設されているので、部品点数、製造工数が多く、製造コストが高くなるおそれがあるため、製造工数、製造コストを削減することが望まれていた。
【0007】
本発明は上記事情に鑑み、製造工数、製造コストを削減できる連結具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明では、コンテナに配設されるすみ金具と連結される連結具であって、
設置面に配されるベースプレートと、
前記ベースプレートの前記設置面とは反対側に配設されるカラーと、
頭部と、軸部と、を有するコーンと、
を備え、
前記コーンの前記頭部は、前記カラーの前記ベースプレートとは反対側に配され、
前記ベースプレートには、前記軸部を配置可能な機構配置部が配設され、
前記コーンの前記軸部は、前記カラーを挿通して、前記機構配置部内に至るとともに、前記機構配置部から突出しないように配され、
前記機構配置部内において、前記軸部にハンドルが、前記コーンを回動可能に取り付けられ、
前記ハンドルが、前記軸部の軸線とは直交する方向に延びて、前記機構配置部から突出して配され、
前記コーンは、前記ハンドルの操作により、前記頭部と前記すみ金具とが、係合、係合解除可能とされている。
【0009】
これによれば、簡素な構成となるため、製造工数、製造コストを削減することができる。
【0010】
また、前記機構配置部は、前記ベースプレートの厚さ方向において延びる縦部と、前記縦部と連通するとともに、前記ベースプレートの厚さ方向に直交する方向に延びる横部と、を備える。
【0011】
これによれば、縦部に軸部を配し、横部にハンドルを配することが可能となるので、効率よくレイアウトすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態の連結具の正面図である。
図2】同実施形態の連結具の右側面図である。
図3】同実施形態の連結具の平面図である。
図4】同実施形態の連結具の底面図である。
図5図3のV-V線矢視断面図である。
図6】本体プレートの(a)は平面図、(b)は右側面図である。
図7】補助プレートの(a)は平面図、(b)は正面図である。
図8】カラーの正面図である。
図9】カラーの右側面図である。
図10】カラーの平面図である。
図11】コーンの正面図である。
図12】コーンの右側面図である。
図13】コーンの平面図である。
図14】ストッパリングの平面図である。
図15】ハンドルの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の連結具の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明において、各図面に矢印が付される場合には、Fを前、Bを後ろ、Rを右、Lを左、Uを上、Dを下、とする。
【0014】
連結具10は、概略的には、図1~5に示すように、ベースプレート30と、カラー60と、コーン70と、ハンドル80と、を有している。本実施形態では、連結具10は、設置面としてのコンクリート基礎CFの上面に配され、図2に示すように、建築物として使用されるコンテナ100の、すみ金具101の長孔状に形成された取付用穴102に進入して、コンテナ100と連結可能とするものである。
【0015】
ベースプレート30は、金属製で、図1~7に示すように、隅丸矩形平板状の板を外周縁部側から三角形状に、中央部が半円形状に切り欠かれて形成されている本体プレート31と、台形の上底部分を半円形状に切り欠いて形成されている補助プレート32と、を有している。
【0016】
ベースプレート30は、本実施形態では、平面視において、本体プレート31の開口部分を閉塞するとともに、本体プレート31と補助プレート32の上面どうしが面一となるように、補助プレート32を配置して、溶接することで形成されている。
【0017】
ベースプレート30は、後述するコーン70の軸部72を配置可能な機構配置部34が配設されている。
【0018】
機構配置部34は、ベースプレート30の厚さ方向において延びる縦部35と、縦部35と連通するとともに、ベースプレート30の厚さ方向に直交する方向に延びる横部36と、を備えている。
【0019】
本実施形態では、縦部35は、平面視における、ベースプレート30の中央部分の本体プレート31と、補助プレート32とで円形状に囲まれる領域で形成されている。横部36は、縦部35を除いた、ベースプレート30の部分の本体プレート31と、補助プレート32とで略三角形状に囲まれる領域で形成されている。
【0020】
横部36は、後述するハンドル80の操作部83の回動方向における移動幅を考慮して、操作部83が90度程度回動するように形成されている。
【0021】
ベースプレート30は、設置面としてのコンクリート基礎CFの上に乗せられ、アンカーボルト38をコンクリート基礎CFに打ち込み、ベースプレート30とアンカーボルト38を溶接することで、コンクリート基礎CFに固定される。
【0022】
ベースプレート30の上側(設置面とは反対側)に、カラー60が取り付けられている。
【0023】
カラー60は、金属製で、図1~5、8~10に示すように、左右方向に長い直方体状に形成されている。カラー60には、上面から下面まで円形に貫通する挿通孔62が配設されている。
【0024】
挿通孔62は、後述するコーン70の軸部72が挿通可能とされている。
【0025】
カラー60には、外周面から挿通孔62に向かう、段付き貫通孔として形成された取付孔63が、カラー60の対角線に沿うように二か所配設されている。
【0026】
取付孔63内に、ボールプランジャ64が配設されている。ボールプランジャ64のボール64aは、後述するコーン70の凹部73と係合可能に、内側に付勢されている。
【0027】
カラー60には、右側の外周面から挿通孔62に向かう、段付き貫通孔として形成された段付孔65が配設されている。段付孔65には、図示しないグリスニップルが配設される。
【0028】
コーン70は、金属製で、図1~5、11~13に示すように、頭部71と、軸部72と、を有している。
【0029】
頭部71は、上側が略四角錐台上に形成され、下側が略四角柱状に形成され、コンテナ100のすみ金具101の取付用穴102の周縁部103と係止可能とされている。また、コーン70の頭部71は、平面視における、投影形状がカラー60と略同一に形成されている。
【0030】
軸部72は、円柱状で頭部71から下方に延びて形成され、カラー60の挿通孔62に挿通させて、操作機構室21内に至るように配されるとともに、機構配置部34から突出しないように配されている。
【0031】
軸部72には、ボールプランジャ64のボール64aが出入り可能で、半円球状に窪んだ凹部73が四つ配設されている。本実施形態では、平面視において、前後左右方向を基準として、約25度左に回転させた位置に、周方向に90度間隔で四か所設けられている。
【0032】
軸部72には、金属製で、図1、4、5、14に示すように、円環状に形成され、ベースプレート30と当接して、コーン70の上側への移動を規制する、ストッパリング75が配設されている。本実施形態では、ストッパリング75が軸部72に溶接されて取り付けられている。
【0033】
ハンドル80は、金属製で角柱状に形成され、図1~4、15に示すように、軸部72に取り付けられる取付部81と、手で操作可能な操作部83と、を有している。
【0034】
ハンドル80は、機構配置部34内において、取付部81側(後端側)で軸部72の下端部と溶接されることで、固定されている。
【0035】
連結具10の使用態様について説明する。図1~4の状態においては、連結具10は、アンカーボルト38により、コンクリート基礎CFに固定設置されている。そして、コーン70の頭部71と、カラー60の長手方向が揃った状態とされている。ボールプランジャ64により、コーン70及びハンドル80が固定されている。ハンドル80は、左側に位置している。
【0036】
クレーン等でコンテナ100を吊り下げ移動させ、すみ金具101の取付用穴102に、コーン70の頭部71及びカラー60と、を進入させる。
【0037】
この状態から、ハンドル80を手で持ち、右側に回動させる。それにともない、頭部71は回動する。周壁40の開口部41は、ハンドル80を端部43に当接するまで約90度回転することを許容されているので、頭部71も約90度回転する。頭部71が90度程度回転すると、すみ金具101の取付用穴102の周縁部103に乗る。
【0038】
頭部71が、周縁部103に乗った状態において、ボールプランジャ64により、コーン70及びハンドル80が固定される。以上の作業により、コンテナ100が、連結具10により、コンクリート基礎CFに係合固定される。
【0039】
上記と逆の操作を行うことで、連結具10とコンテナ100との係合を解除することができる。
【0040】
上記構成の連結具10では、コンテナ100に配設されるすみ金具101と連結される連結具であって、
設置面としてのコンクリート基礎CFに配されるベースプレート30と、
ベースプレート30のコンクリート基礎CFとは反対側に配設されるカラー60と、
頭部71と、軸部72と、を有するコーン70と、
を備え、
コーン70の頭部71は、カラー60のベースプレート30とは反対側に配され、
ベースプレート30には、軸部72を配置可能な機構配置部34が配設され、
コーン70の軸部72は、カラー60を挿通して、機構配置部34内に至るとともに、機構配置部34から突出しないように配され、
機構配置部34内において、軸部72にハンドル80が、コーン70を回動可能に取り付けられ、
ハンドル80が、軸部72の軸線とは直交する方向に延びて、機構配置部34から突出して配され、
コーン70は、ハンドル80の操作により、頭部71とすみ金具101とが、係合、係合解除可能とされている。
【0041】
これによれば、簡素な構成となるため、製造工数、製造コストを削減することができる。
【0042】
また、機構配置部34は、ベースプレート30の厚さ方向において延びる縦部35と、縦部35と連通するとともに、ベースプレート30の厚さ方向に直交する方向に延びる横部36と、を備える。
【0043】
これによれば、縦部35に軸部72を配し、横部36にハンドル80を配することが可能となるので、効率よくレイアウトすることができる。
【0044】
本発明の連結具10は上記構成に限定されるものではない。即ち、本発明の要旨を逸脱しない限り各種の設計変更等が可能である。
【0045】
例えば、上記の実施形態では、コンクリート基礎CFとコンテナ100を連結させていたが、船舶、車両等の荷台を設置面としたり、コンテナ100どうしを連結固定したりすることも可能である。この場合、連結具10をコンテナ100の上面又は下面を設置面として、配置することになる。
【0046】
また、機構配置部34は、下側(カラーとは反対側)が開放されているが、平板状のプレートで下側を覆うこともできる。
【0047】
また、ベースプレート30は、一枚の部材を削り出して機構配置部34を形成することも可能である。
【符号の説明】
【0048】
10 連結具
30 ベースプレート
34 機構配置部
35 縦部
36 横部
60 カラー
70 コーン
71 頭部
72 軸部
80 ハンドル
100 コンテナ
101 すみ金具
CF コンクリート基礎
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15