(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163477
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】商品販売データ処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20241115BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20241115BHJP
G07G 1/06 20060101ALI20241115BHJP
G06Q 20/18 20120101ALI20241115BHJP
G06Q 20/20 20120101ALI20241115BHJP
G06Q 20/30 20120101ALI20241115BHJP
【FI】
G07G1/12 321L
G07G1/01 301E
G07G1/06 B
G06Q20/18
G06Q20/20
G06Q20/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079105
(22)【出願日】2023-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100194076
【弁理士】
【氏名又は名称】中本 篤志
(74)【代理人】
【識別番号】100165261
【弁理士】
【氏名又は名称】登原 究
(72)【発明者】
【氏名】榊原 舜生
【テーマコード(参考)】
3E142
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
3E142CA12
3E142DA04
3E142EA04
3E142FA03
3E142FA08
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA24
3E142GA41
3E142JA01
5L020AA38
5L020AA42
5L020AA62
5L055AA38
5L055AA42
5L055AA62
(57)【要約】
【課題】 商品登録を済ませたPOS端末から別のレーンに配置されているPOS端末に顧客がレーン移動したときに商品登録を行わなくても良い商品販売データ処理装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】
本実施形態の商品販売データ処理装置は、読取部と、表示部と、記憶部と、通信部と、印字部と、制御部を有する。読取部は商品に付されたコードシンボルから商品コードを取得する。表示部は第1の支払い方法とこの第1の支払い方法とは異なる第2の支払い方法を表示する。記憶部は読取部が取得した商品コードと関連付けられている商品情報を記憶する。通信部は外部機器と通信を行う。印字部は決済に関する情報を印字する。制御部は表示部に表示した第2の支払い方法が支払い方法として選択されたとき、記憶部に記憶している商品情報を、通信部を介して外部機器に送信し、印字部に商品情報に関する情報を印字する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品に付されたコードシンボルから商品コードを取得する読取部と、
第1の支払い方法とこの第1の支払い方法とは異なる第2の支払い方法を表示する表示部と、
前記読取部が取得した商品コードと関連付けられている商品情報を記憶する記憶部と、
外部機器と通信を行う通信部と、
決済に関する情報を印字する印字部と、
前記表示部に表示した第2の支払い方法が支払い方法として選択されたとき、前記記憶部に記憶している商品情報を、前記通信部を介して外部機器に送信し、前記印字部に前記商品情報に関する情報を印字させる制御部と、
を有する商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記記憶部は前記商品情報と一意の取引番号を関連付けて記憶し、
前記制御部は前記第2の支払い方法が選択されたとき、前記印字部を介して前記取引番号に関する情報を印字させる請求項1記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
商品に付されたコードシンボルから商品コードを取得する読取部と、
第1の支払い方法とこの第1の支払い方法とは異なる第2の支払い方法を表示する表示部と、
前記読取部が取得した商品コードと関連付けられている商品情報を記憶する記憶部と、
外部機器と通信を行う通信部と、
決済媒体に記憶されている情報を取得する決済媒体読取部と、
現金を受け入れる現金受入部と、
決済に関する情報を印字する印字部と、
前記表示部に表示した第2の支払い方法が支払い方法として選択されたとき、前記現金受入部に異常がないか確認し、異常がある場合は前記記憶部に記憶している商品情報を、前記通信部を介して外部機器に送信し、前記印字部に前記商品情報に関する情報を印字させる制御部と、
を有する商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記記憶部は前記商品情報と一意の取引番号を関連付けて記憶し、
前記制御部は前記第2の支払い方法が選択されたとき、前記印字部を介して前記取引番号に関する情報を印字させる請求項3記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
決済時に第1の支払い方法と第2の支払い方法を表示する表示部と、前記表示部に表示した支払い方法に則した決済を実行する制御部と、取引に関する情報を印字する印字部とを有する商品販売データ処理装置としてのコンピュータを
商品に付されたコードシンボルから商品コードを取得する読取手段と、
前記読取手段が取得した商品コードと関連付けられている商品情報を取得する商品情報取得手段と、
第1の支払い方法とこの第1の支払い方法とは異なる第2の支払い方法を表示する表示手段と、
外部機器と通信を行う通信手段と、
前記表示部に表示した第2の支払い方法が支払い方法として選択されたとき、前記商品情報を前記通信手段により外部機器に送信し、前記印字部に前記商品情報に関する情報を印字させる制御手段と、
して機能させることができるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は商品販売データ処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スーパーマーケット等の小売店で販売されている商品を購入するときにPOS(Point Of Sales)端末を利用する。POS端末には顧客が商品登録から支払いまでを実行するフルセルフ式又はセミセルフ式のPOS端末が存在する。このようなPOS端末では支払方法が現金での支払いのみ可能なPOS端末が配置されているレーンと現金による支払いではないキャッシュレスで支払いを行うPOS端末が配置されているレーンが分けて精算エリアに配置されていることがある。しかしながら、このような精算エリアがレーン分けされている店舗にて現金で支払うつもりの顧客が誤ってキャッシュレス支払い用のPOS端末で商品登録を行った場合、現金で支払いを行うためにはレーン移動を行ったのち、再度現金支払い用のPOS端末で商品登録を行う必要がある。そのような場合、顧客は2度同じ作業を行うことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとしている課題は、商品登録を済ませたPOS端末から別のレーンに配置されているPOS端末に顧客がレーン移動したとしても再度商品登録を行わなくても良い商品販売データ処理装置およびプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を達成するために商品販売データ処理装置は、読取部と、表示部と、記憶部と、通信部と、印字部と、制御部を有する。読取部は、商品に付されたコードシンボルから商品コードを取得する。表示部は、第1の支払い方法とこの第1の支払い方法とは異なる第2の支払い方法を表示する。記憶部は、読取部が取得した商品コードと関連付けられている商品情報を記憶する。通信部は、外部機器と通信を行う。印字部は、決済に関する情報を印字する。制御部は、表示部に表示した第2の支払い方法が支払い方法として選択されたとき、記憶部に記憶している商品情報を、通信部を介して外部機器に送信し、印字部に前記商品情報に関する情報を印字する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1の実施形態に係るPOSシステムの一例を示す全体図。
【
図2】第1の実施形態に係るキャッシュレス専用セルフPOS端末の構成の一例を示す斜視図。
【
図3】第1の実施形態に係る現金専用セルフPOS端末の構成の一例を示す斜視図。
【
図4】第1の実施形態に係るサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図。
【
図5】第1の実施形態に係るキャッシュレス専用セルフPOS端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
【
図6】第1の実施形態に係る現金専用セルフPOS端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
【
図7】第1の実施形態に係る商品マスタのデータ構造の一例を示す図。
【
図8】第1の実施形態に係る商品登録ファイルのデータ構造の一例を示す図。
【
図9】第1の実施形態に係る商品売上ファイルのデータ構造の一例を示す図。
【
図10】第1の実施形態に係るキャッシュレス専用セルフPOS端末が表示する支払い方法選択画面の一例を示す図。
【
図11】第1の実施形態に係る現金専用セルフPOS端末が表示する支払い方法選択画面の一例を示す図。
【
図12】第1の実施形態に係るセルフPOS端末が表示するエラーメッセージの一例を示す図。
【
図13】第1の実施形態に係るキャッシュレス専用セルフPOS端末の商品登録と決済に関する処理の一例を示すフローチャート。
【
図14】第1の実施形態に係る現金専用セルフPOS端末への移行と決済処理の一例を示すフローチャート。
【
図15】第1の実施形態に係る現金専用セルフPOS端末の商品登録と決済に関する処理の一例を示すフローチャート。
【
図16】第1の実施形態に係るキャッシュレス専用セルフPOS端末への移行と決済処理の一例を示すフローチャート。
【
図17】第1の実施形態に係るサーバにおける商品登録ファイルの送受信の一例を示すフローチャート。
【
図18】第2の実施形態に係るPOSシステムの一例を示すブロック図。
【
図19】第2の実施形態に係るセルフPOS端末の構成の一例を示す斜視図。
【
図20】第2の実施形態に係るセルフPOS端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
【
図21】第2の実施形態に係るセルフPOS端末の商品登録と決済に関する処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本実施形態に係るPOSシステム1について図面を参照にしながら説明をする。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るPOSシステム1の一例を示すブロック図である。POSシステム1はサーバ10、キャッシュレス専用セルフPOS端末20、現金専用セルフPOS端末30で構成され、各装置は有線または無線により接続されている。なお、本実施形態のPOSシステム1を構成するキャッシュレス専用セルフPOS端末20および現金専用セルフPOS端末30はそれぞれ複数台接続されていても良く、接続台数が同じである必要はない。また、本実施形態ではキャッシュレス専用セルフPOS端末20と現金専用セルフPOS端末30が店舗内に配置されている例で説明するが、クレジットカードによる決済専用のPOS端末と電子マネーによる決済専用のPOS端末のような異なる支払い方法の組み合わせであってもよい。具体的には、クレジットカードによる決済専用のPOS端末にて商品の登録を行った顧客が、支払いの段階で電子マネーによる支払いに変更したいと思った場合を示す。
【0009】
サーバ10は接続されたセルフPOS端末から取得した情報を管理する。サーバ10はキャッシュレス専用セルフPOS端末20又は現金専用セルフPOS端末30との間で情報の送受信を行う。
【0010】
キャッシュレス専用セルフPOS端末20は支払い方法をキャッシュレス決済のみに限定しているPOS端末である。キャッシュレス専用セルフPOS端末20は表示器25に表示した取引開始ボタンが選択されることにより商品を登録するための処理を実行する。本実勢形態のキャッシュレス決済とは例えば、クレジットカード、電子マネー、交通系ICカードのような商品の支払いに現金を使用しない決済方法を指す。
【0011】
現金専用セルフPOS端末30は支払い方法を現金のみに限定しているPOS端末である。現金専用セルフPOS端末30は表示器35に表示した取引開始ボタンが選択されることにより商品を登録するための処理を実行する。なお、本実施形態では支払方法を現金のみに限定しているが、キャッシュレス決済と併用しているものであっても良い。
【0012】
図2は第1の実施形態に係るキャッシュレス専用セルフPOS端末20の構成の一例を示す斜視図である。キャッシュレス専用セルフPOS端末20は第1載置台21と、第2載置台22と、固定スキャナ23と、ハンディスキャナ24と、表示器25と、カードリーダ26と、レシートプリンタ27と、ランプ28と、スピーカ29を備える。
【0013】
第1の載置台21および第2の載置台22は商品又は買い物かごのような商品を収容する容器(商品収容容器)を載置するための台である。第1の載置台21および第2の載置台22は一方が未登録の商品を収容した商品収容容器を載置し、もう一方には登録済みの商品を収容する商品収容容器を載置する。また、登録済みの商品を収容する商品収容容器を載置する載置台には買い物袋を引っかけるためのフックや、割りばしやビニール袋、商品を載置するための台等を上部に設けていても良い。
【0014】
固定スキャナ23とハンディスキャナ24は商品等に付されたコードシンボルを読み取る。固定スキャナ23は撮像窓を介して不図示の撮像部がバーコード又は二次元コード等のコードシンボルを光学的に又は撮像して認識する。ハンディスキャナ24は使用者が握るための把持部を備える。ハンディスキャナ24はバーコード又は二次元コード等のコードシンボルを光学的に又は撮像して認識する。
【0015】
表示器25は顧客に対して商品登録及び精算に関する情報を表示する。表示器25は例えば液晶パネル又は有機EL(Electro Luminescence)で構成されており、タッチパネルが設けられている。そのため表示器25に設けられているタッチパネルに表示されたボタンが顧客によって接触されることでボタンに応じた命令を出力する。
【0016】
カードリーダ26はクレジットカード、電子マネーカード、交通系ICカード等の決済に供する媒体に格納された情報を取得する。カードリーダ26はクレジットカード等媒体が有するの磁気テープから情報を取得するためのスリットの他、近距離無線通信可能な通信インターフェースを備えていても良い。なお、本実施形態ではカードリーダ26は有線にて接続されている例を挙げて説明するが、無線によってキャッシュレス専用セルフPOS端末20と接続されていても良い。
【0017】
レシートプリンタ27は取引に関する情報を印字する。レシートプリンタ27はレシートの他、他のPOS端末に商品登録結果を引継ぐために必要な情報が記載された会計券を印字する。レシートプリンタ27が会計券に印字する他のPOS端末に商品登録結果を引継ぐために必要な情報は例えばバーコードのような1次元コードや2次元コード等である。
【0018】
ランプ28は点灯又は点滅によりキャッシュレス専用セルフPOS端末20の状態を周囲に通知する。
【0019】
スピーカ29は音を発することにより顧客に情報を伝達する。スピーカ29は固定スキャナ23又はハンディスキャナ24がコードシンボルを認識したときやレシート又は会計券を排出するとき等に音を発することで、コードシンボルを正常に認識していることや、レシートや会計券の取り忘れを防止するための注意を顧客に伝達する。
【0020】
図3は第1の実施形態に係る現金専用セルフPOS端末の構成の一例を示す斜視図である。現金専用セルフPOS端末30はは第1載置台31と、第2載置台32と、固定スキャナ33と、ハンディスキャナ34と、表示器35と、釣銭機36と、レシートプリンタ37と、ランプ38と、スピーカ39を備える。
【0021】
第1の載置台31および第2の載置台32は
図2記載の第1の載置台21および第2の載置台22と同様に商品又は商品収容容器を載置するための台である。また、第1の載置台31および第2の載置台32の登録済みの商品を収容する商品収容容器を載置する載置台には買い物袋を引っかけるためのフックや、割りばしやビニール袋、商品を載置するための台等を上部に設けていても良い。
【0022】
固定スキャナ33とハンディスキャナ34は
図2記載の固定スキャナ23とハンディスキャナ24と同様に商品等に付されたコードシンボルを読み取る。固定スキャナ33は撮像窓を介して不図示の撮像部がバーコード又は二次元コード等のコードシンボルを光学的に又は撮像して認識する。ハンディスキャナ34は使用者が握るための把持部を備える。ハンディスキャナ34はバーコード又は二次元コード等のコードシンボルを光学的に又は撮像して認識する。
【0023】
表示器35は顧客に対して商品登録及び精算に関する情報を表示する。表示器35は例えば液晶パネル又は有機EL(Electro Luminescence)で構成されており、タッチパネルが設けられている。そのため表示器35に設けられているタッチパネルに表示されたボタンが顧客によって接触されることでボタンに応じた命令を出力する。
【0024】
釣銭機36は支払いに使用される紙幣又は硬貨を受け入れる。釣銭機36には紙幣投入口361と、硬貨投入口362が設けられている。紙幣投入口361は紙幣を受け入れる。硬貨投入口362は硬貨を受け入れる。釣銭機36は紙幣投入口361と硬貨投入口362で受け入れた紙幣又は硬貨を金種ごと分別し、にあらかじめ設定された収納部へ収納する。また、紙幣投入口361と硬貨投入口362は釣銭を排出する排出口としての機能を有する。なお、本実施形態では釣銭を排出する排出口は紙幣投入口361と硬貨投入口362であるが、紙幣の排出口と硬貨の排出口のそれぞれが紙幣投入口361と硬貨投入口362とは異なるものであっても良い。
【0025】
レシートプリンタ37は取引に関する情報を印字する。レシートプリンタ37はレシートの他、他のPOS端末に商品登録結果を引継ぐために必要な情報が記載された会計券を印字する。レシートプリンタ27が会計券に印字する他のPOS端末に商品登録結果を引継ぐために必要な情報は例えばバーコードのような1次元コードや2次元コード等である。
【0026】
ランプ38は点灯又は点滅によりキャッシュレス専用セルフPOS端末30の状態を周囲に通知する。
【0027】
スピーカ39は音を発することにより顧客に情報を伝達する。スピーカ39は固定スキャナ33又はハンディスキャナ34がコードシンボルを認識したときやレシート又は会計券を排出するとき等に音を発することで、コードシンボルを正常に認識していることや、レシートや会計券の取り忘れを防止するための注意を顧客に伝達する。
【0028】
図4は第1の実施形態に係るサーバ10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。サーバ10は例えば、制御部100と、記憶部101と、通信I/F102で構成され、各部はバスを介して接続する。
【0029】
制御部100はCPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003を備える。CPU1001はサーバ10全体を制御する。ROM1002はCPU1001の駆動に用いられるプログラムなど各種プログラムや各種データを記憶する。RAM1003はCPU1001のワークエリアとして使用され、ROM1002や記憶部100に記憶されている各種プログラムと各種データを展開する。制御部101はCPU1001がROM1002や、記憶部101に記憶されRAM1003に展開された情報処理プログラムに従って動作することによってサーバ10の各種機能処理を実行する。制御部100は通信I/F102を介して接続しているキャッシュレス専用セルフPOS端末20と現金専用セルフPOS端末30間で行われる商品登録情報の送受信を仲介する。
【0030】
記憶部101はHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されている。記憶部101にはサーバ10が動作するためのオペレーティングシステム及び他の必要なアプリケーションプログラム等のソフトウェアなどを記憶する。また、記憶部101は商品マスタFaと、商品登録ファイルFbと、取引管理ファイルFcを記憶する。本実施形態の商品登録ファイルFbと、後述する商品売上ファイルFdはキャッシュレス専用セルフPOS端末20と現金専用セルフPOS端末30にも記憶されていて、構造が同じであるため同一の符号を付しているがそれぞれのファイルが構成する各種情報は同一ではない。すなわち、各POS端末がサーバ10に送信する商品登録ファイルFbと、商品売上ファイルFdはデータの構造が同じであるため同一の符号を付しているが、格納する商品の情報の組み合わせや支払い方法、取引番号等はそれぞれ異なる。なお、商品マスタFaと、商品登録ファイルFbと、取引管理ファイルFcはサーバ10からアクセス可能な記憶媒体又は機器に記憶されていればよく、外付けのHDDや店舗内に設置した管理用の端末、他のサーバなどに記憶されていても良い。
【0031】
商品マスタFaは商品コードと商品情報が関連付けられた状態で格納されているファイルである。商品マスタFaは例えば
図7のように各商品に割り振られた一意のコード情報である商品コードと、商品の名称、価格、商品分類などの商品に関する情報である商品情報で構成されている。商品マスタFaはサーバ10に接続しているPOS端末に商品マスタFaを送信するため、キャッシュレス専用セルフPOS端末20と現金専用セルフPOS端末30に記憶されている商品マスタFaとサーバ10に記憶されている商品マスタFaは同一の構成である。
【0032】
商品登録ファイルFbは顧客が商品の登録を行った結果である商品登録情報を格納するファイルである。サーバ10が記憶する商品登録ファイルFbはPOS端末からサーバ10へ送信されたファイルである。商品登録ファイルFbは例えば、
図8に示す顧客が登録した商品に関する情報である商品情報の他、取引番号、取引日時、小計金額、合計金額、端末ID、取引フラグ等で構成されている。取引番号とは各取引を識別するためにキャッシュレス専用セルフPOS端末20又は現金専用セルフPOS端末30にて割り振られた変動しない一意の番号である。取引日時とは受信した商品登録ファイルFbの取引が開始された日時を示し、商品登録ファイルFb内には各POS端末で取引が開始されたときに生成される。本実施形態の
図8における商品情報は商品の名称、価格、商品部類などの商品に関する情報によって構成され、商品が登録されるごとに商品登録ファイルFb内に生成される。そのため1回の取引で2種類の商品を登録した場合はそれぞれの商品に対応した商品情報が1つずつ生成される。端末IDは各POS端末に割り振られ、記憶部に記憶されている変動しない一意の識別番号である。商品登録ファイルFbを構成する端末IDは、各POS端末で取引が開始されたとき記憶部などに記憶されている端末IDをもとに生成される。取引フラグとはPOS端末にて取引が不正なく開始され、商品の登録が行われたことを示すフラグであり、小計ボタンが選択されたときに生成される。そのため、取引フラグを有さない商品登録ファイルFbは不正な取引として決済処理を実行することができない。
【0033】
取引管理ファイルFcは例えば、
図9のようにPOSシステム1で行われた取引の内容を示す商品売上ファイルFdで構成している。取引管理ファイルFcは取引内容の確認の他、売り上げや売れ行き商品又は売れ残り商品の集計などに利用され、集計時は商品売上ファイルFdを参照する。取引管理ファイルFcを構成する商品売上ファイルFdはPOS端末が決済処理後に生成した取引内容に関する情報を格納するファイルである。商品売上ファイルFdを構成する商品売上ファイルFdはPOS端末からサーバ10へ送信されたファイルである。本実施形態における決済処理とは商品登録情報から精算した金額に従って顧客が選んだ支払い方法での支払いが行われる処理を指す。また、商品登録ファイルFbは顧客によって登録された商品情報や、取引番号、端末ID等の他、顧客によって選択された支払い方法によって構成される。支払い方法として例えばクレジットカード、プリペイドカード、コード、現金等がある。
【0034】
図4に戻り、通信I/F102は有線または無線を介して通信接続された機器との間でデータの送受信を行う。
【0035】
図5は第1の実施形態に係るキャッシュレス専用セルフPOS端末20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。キャッシュレス専用セルフPOS端末20は例えば、制御部200と、記憶部201と、固定スキャナ23と、ハンディスキャナ24と、表示器25と、カードリーダ26と、レシートプリンタ27と、ランプ28と、スピーカ29と、通信I/F202で構成され、各部はバスを介して接続する。
【0036】
制御部200はCPU(Central Processing Unit)2001、ROM(Read Only Memory)2002、RAM(Random Access Memory)2003を備える。CPU2001はキャッシュレス専用セルフPOS端末20全体を制御する。ROM2002はCPU2001の駆動に用いられるプログラムなど各種プログラムや各種データを記憶する。RAM2003はCPU2001のワークエリアとして使用され、ROM2002や記憶部201に記憶されている各種プログラムと各種データを展開する。制御部200はCPU2001がROM2002や、記憶部201に記憶されRAM2003に展開された情報処理プログラムに従って動作することによってキャッシュレス専用セルフPOS端末20の各種機能処理を実行する。制御部200は商品登録と、決済処理と、顧客が支払い方法として現金を選択した場合に、商品登録情報をサーバ10に送信し、会計券を印字するための制御も行う。
【0037】
固定スキャナ23とハンディスキャナ24は光学的また撮像したコードシンボルをデコードし、コードシンボルが示す商品コードを取得する読取部である。なお、固定スキャナ23とハンディスキャナ24が認識したコードシンボルのデコードは、制御部200で行ってもよい。
【0038】
表示器25は顧客の操作に供する情報を表示する表示部である。表示器25が表示する情報として例えば、会計に関する情報、広告等である。また、表示器25が備えるタッチパネルに表示したボタンが接触されたときボタンに応じた命令をRAM2003に対して出力する。表示器25が表示するボタンは取引開始ボタンや、小計ボタン、各種支払い方法に関するボタンである。
【0039】
カードリーダ26はクレジットカードや電子マネー決済用の媒体等の情報を取得する決済媒体読取部である。
【0040】
レシートプリンタ27はは長尺状のレシート用紙を収納し、精算結果や会計券などを印字する印字部である。印字する精算結果として例えば、登録した商品の名称、値段、税率、合計金額等がある。また、レシートプリンタ27は会計券に取引番号が含まれているコードシンボルを印字する。
【0041】
ランプ28はキャッシュレス専用セルフPOS端末20の状態を周囲に伝える報知部である。
【0042】
スピーカ29は顧客に向けたメッセージを出力する音声出力部である。
【0043】
記憶部201はHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されている。記憶部201にはキャッシュレス専用セルフPOS端末20が動作するためのオペレーティングシステム及び他の必要なアプリケーションプログラム等のソフトウェアなどを記憶する。また、記憶部201は端末IDと、商品マスタFaと、商品登録ファイルFbと、商品売上ファイルFdを記憶する。本実施形態の商品登録ファイルFbと、商品売上ファイルFdはサーバ10と現金専用セルフPOS端末30に記憶されているものと構造が同じであるため同一の符号を付しているがそれぞれのファイルが構成する各種情報は同一ではない。すなわち、キャッシュレス専用セルフPOS端末20が記憶している商品登録ファイルFbと、商品売上ファイルFdはサーバ10及び現金専用セルフPOS端末30に記憶されている2つのファイルと構造が同一であるため同一の符号を付しているが、格納している商品の情報の組み合わせや、取引番号、支払い方法などは異なる。なお、商品マスタFaと、商品登録ファイルFbと、商品売上ファイルFdはキャッシュレス専用セルフPOS端末20からアクセス可能な記憶媒体又は機器に記憶されていればよく、外付けのHDDなどに記憶されていても良い。
【0044】
商品マスタFaは商品コードと商品情報が関連付けられた状態で格納されているファイルである。商品マスタFaは例えば
図7のように各商品に割り振られた一意のコード情報である商品コードと、商品の名称、価格、商品部類などの商品に関する情報で構成されている。キャッシュレス専用セルフPOS端末20に記憶された商品マスタFaはサーバ10に記憶されている商品マスタFaを受信したものである。
【0045】
商品登録ファイルFbは顧客が商品の登録を行った結果である商品登録情報を格納するファイルである。キャッシュレス専用セルフPOS端末20に記憶されている商品登録ファイルFbはキャッシュレス専用セルフPOS端末20において取引が開始されたときに生成される。商品登録ファイルFbは例えば、
図8に示す顧客が登録した商品に関する情報である商品情報の他、取引番号、小計金額、合計金額、端末ID、取引フラグ等で構成されている。キャッシュレス専用セルフPOS端末20に記憶されている商品登録ファイルFbは現金ボタンS5が選択されたときにサーバ10へ送信される。
【0046】
商品売上ファイルFdはキャッシュレス専用セルフPOS端末20で決済処理を行って生成した取引に関する情報を格納するファイルである。商品売上ファイルFdはキャッシュレス専用セルフPOS端末20が実行した商品の登録と決済に関する処理を経て生成される。商品売上ファイルFdは商品登録ファイルFbに格納されている商品登録情報や取引番号、端末ID等の他、取引にて選択された支払い方法によって構成される。キャッシュレス専用セルフPOS端末20に記憶されている商品売上ファイルFdは決済処理が完了し、レシートが印字された後にサーバ10に送信され、取引管理ファイルFcに格納される。
【0047】
図4に戻り、通信I/F202は有線または無線を介して通信接続された機器との間でデータの送受信を行う。
【0048】
図6は第1の実施形態に係る現金専用セルフPOS端末30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。現金専用セルフPOS端末30は例えば、制御部300と、記憶部301と、固定スキャナ33と、ハンディスキャナ34と、表示器35と、釣銭機36と、レシートプリンタ37と、ランプ38と、スピーカ39と、通信I/F302で構成され、各部はバスを介して接続する。
【0049】
制御部300はCPU(Central Processing Unit)3001、ROM(Read Only Memory)3002、RAM(Random Access Memory)3003を備える。CPU3001は現金専用セルフPOS端末30全体を制御する。ROM3002はCPU3001の駆動に用いられるプログラムなど各種プログラムや各種データを記憶する。RAM3003はCPU3001のワークエリアとして使用され、ROM3002や記憶部301に記憶されている各種プログラムと各種データを展開する。制御部300はCPU3001がROM3002や、記憶部301に記憶されRAM3003に展開された情報処理プログラムに従って動作することによって現金専用セルフPOS端末30の各種機能処理を実行する。制御部300は商品登録と、決済処理と、顧客が支払い方法として現金を選択した場合に、商品登録情報をサーバ10に送信し、会計券を印字するための制御も行う。
【0050】
固定スキャナ33とハンディスキャナ34は光学的また撮像したコードシンボルをデコードし、コードシンボルが示す商品コードを取得する読取部である。なお、固定スキャナ33とハンディスキャナ34が認識したコードシンボルのデコードは、制御部100で行ってもよい。
【0051】
表示器35は顧客の操作に供する情報を表示する表示部である。表示器35が表示する情報として例えば、会計に関する情報、広告等である。また、表示器35が備えるタッチパネルに表示したボタンが接触されたときボタンに応じた命令をRAM3003に対して出力する。表示器35が表示するボタンは取引開始ボタンや、小計ボタン、各種支払い方法に関するボタンである。
【0052】
釣銭機36は紙幣又は硬貨などの現金を受け入れる現金受け入れ部である。
【0053】
レシートプリンタ37はは長尺状のレシート用紙を収納し、精算結果や会計券などを印字する印字部である。印字する精算結果として例えば、登録した商品の名称、値段、税率、合計金額等がある。また、レシートプリンタ37は会計券に取引番号が含まれているコードシンボルを印字する。
【0054】
ランプ38は現金専用セルフPOS端末30の状態を周囲に伝える報知部である。
【0055】
スピーカ39は顧客に向けたメッセージを出力する音声出力部である。
【0056】
記憶部301はHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されている。記憶部301には現金専用セルフPOS端末30が動作するためのオペレーティングシステム及び他の必要なアプリケーションプログラム等のソフトウェアなどを記憶する。また、端末IDと、記憶部301は商品マスタFaと、商品登録ファイルFbと、商品売上ファイルFdを記憶する。本実施形態の商品登録ファイルFbと、商品売上ファイルFdはサーバ10とキャッシュレス専用セルフPOS端末20に記憶されているものと構造が同じであるため同一の符号を付しているがそれぞれのファイルが構成する各種情報は同一ではない。すなわち、現金専用セルフPOS端末30が記憶している商品登録ファイルFbと、商品売上ファイルFdはサーバ10及びキャッシュレス専用セルフPOS端末20に記憶されている2つのファイルと構造が同一であるため同一の符号を付しているが、格納している商品の情報の組み合わせや、取引番号、支払い方法などは異なる。なお、商品マスタFaと、商品登録ファイルFbと、商品売上ファイルFdは現金専用セルフPOS端末30からアクセス可能な記憶媒体又は機器に記憶されていればよく、外付けのHDDなどに記憶されていても良い。
【0057】
商品マスタFaは商品コードと商品情報が関連付けられた状態で格納されているファイルである。現金専用セルフPOS端末30が記憶する商品マスタFaはサーバ10が記憶する商品マスタFaを受信したものである。
【0058】
商品登録ファイルFbは顧客が商品の登録を行った結果である商品登録情報を格納するファイルである。現金専用セルフPOS端末30に記憶されている商品登録ファイルFbは現金専用セルフPOS端末30において取引が開始されたときに生成される。商品登録ファイルFbは例えば、
図8に示す顧客が登録した商品に関する情報である商品情報の他、取引番号、小計金額、合計金額、端末ID、取引フラグ等で構成されている。現金専用セルフPOS端末30に記憶されている商品登録ファイルFbはキャッシュレスボタンS12が選択されたときにサーバ10へ送信される。
【0059】
商品売上ファイルFdは現金専用セルフPOS端末30で決済処理を行って生成した取引に関する情報を格納するファイルである。商品売上ファイルFdは現金専用セルフPOS端末30が実行した商品の登録と決済に関する処理を経て生成される。商品売上ファイルFdは商品登録ファイルFbに格納されている商品登録情報や取引番号、端末ID等の他、取引にて選択された支払い方法によって構成される。現金専用セルフPOS端末30に記憶されている商品売上ファイルFdは決済処理が完了し、レシートが印字された後にサーバ10に送信され、取引管理ファイルFcに格納される。
【0060】
図4に戻り、通信I/F302は有線または無線を介して通信接続された機器との間でデータの送受信を行う。
【0061】
キャッシュレス専用セルフPOS端末20の支払い方法選択時の操作と現金専用セルフPOS端末30への取引移行について説明する。つまり、現金による支払いができないPOS端末において現金による支払いを選択し、決済を実行する例について説明する。キャッシュレス専用セルフPOS端末20において商品登録を済ませた後、表示器25は例えば、
図10に記載された支払い方法選択画面S1を表示する。支払い方法選択画面S1は例えば、プリペイドカードボタンS2と、クレジットボタンS3と、コード決済ボタンS4と、現金S5を支払い方法として表示する。これらのボタンの内、顧客が現金ボタンS5以外のボタンを選択するとキャッシュレス専用セルフPOS端末20は選択された支払い方法に則した決済処理を実行する。現金ボタンS5が選択された場合、取引を中断し、キャッシュレス専用セルフPOS端末20に記憶されている商品登録ファイルFbをサーバ10に送信し、会計券を出力する。また、現金ボタンS5が選択されたとき、顧客を現金専用セルフPOS端末30に誘導するためのメッセージを表示しても良い。
【0062】
顧客はキャッシュレス専用セルフPOS端末20にて出力した会計券を受け取り、現金専用セルフPOS端末30の固定スキャナ33またはハンディスキャナ34のどちらかで会計券に印字されたコードシンボルを読み取らせる。現金専用セルフPOS端末30は会計券に印字されたコードシンボルを読み取ることでキャッシュレス専用セルフPOS端末20にて登録した商品登録情報を取得するための処理を実行する。具体的には、現金専用セルフPOS端末30はコードシンボルから取引番号を抽出し、取引番号をもとにサーバ10からキャッシュレス専用セルフPOS端末20が送信した商品登録ファイルFbを取得する。
【0063】
現金専用セルフPOS端末30の支払い方法選択時の操作とキャッシュレス専用セルフPOS端末20への取引移行について説明する。つまり、キャッシュレス決済による支払いができないPOS端末において現金による支払いを選択し、決済を実行する例について説明する。現金専用セルフPOS端末30において商品登録を済ませた後、表示器35は例えば、
図11に記載された支払い方法選択画面S10を表示する。支払い方法選択画面S10は例えば、現金での支払いを選択する現金ボタンS11とクレジットカード、電子マネー、プリペイドカード等の現金を用いない支払いを選択するキャッシュレスボタンS12を表示する。現金ボタンS11が選択された場合、現金専用セルフPOS端末30は現金による決済処理を実行する。キャッシュレスボタンS12が選択された場合、現金専用セルフPOS端末30は取引を中止し、商品登録ファイルFbをサーバ10に送信し、会計券を出力する。また、現金ボタンS5が選択されたとき、顧客をキャッシュレス専用セルフPOS端末20に誘導するためのメッセージを表示しても良い。
【0064】
顧客は現金専用セルフPOS端末30にて出力した会計券を受け取り、キャッシュレス専用セルフPOS端末20の固定スキャナ23またはハンディスキャナ24のどちらかで会計券に印字されたコードシンボルを読み取らせる。キャッシュレス専用セルフPOS端末20は会計券に印字されたコードシンボルを読み取ることで現金専用セルフPOS端末30にて登録した商品登録情報を取得するための処理を実行する。具体的には、キャッシュレス専用セルフPOS端末20はコードシンボルから取引番号を抽出し、取引番号をもとにサーバ10から現金専用セルフPOS端末30が送信した商品登録ファイルFbを取得する。
【0065】
なお、キャッシュレス専用セルフPOS端末20と現金専用セルフPOS端末30にて会計券からコードシンボルを読み取ったとき、サーバ10に会計券のコードシンボルに含まれている取引番号が、サーバ10に記憶されていない場合又は取引番号を格納している商品情報内の取引フラグが無効の場合はエラーとして
図12のようなエラーメッセージを表示する。
【0066】
キャッシュレス専用セルフPOS端末20の商品登録と決済に関する処理の一例について説明する。
図13は第1の実施形態に係るキャッシュレス専用セルフPOS端末20の商品登録と決済に関する処理の一例を示すフローチャートである。
【0067】
CPU2001は取引が開始されたかを確認する(ACT101)。CPU2001は表示器25に表示している取引開始ボタンが選択されたかを確認する。選択されていない場合(ACT101のNO)、CPU2001は選択されまでループ処理を実行する。
【0068】
取引開始ボタンが選択された場合(ACT101のYES)、CPU2001は商品登録ファイルFbを生成する(ACT102)。
【0069】
CPU20001は商品コードを取得する(ACT103)。CPU2001は固定スキャナ23又はハンディスキャナ24を介して商品コードを取得する。
【0070】
CPU2001は取得した商品コードと関連付けられている商品情報を商品マスタFaから出力し、商品登録ファイルFbに追加することで商品登録ファイルFbを更新する(ACT104)。
【0071】
CPU2001は商品登録が完了したかを確認する(ACT105)。CPU2001は表示器25に表示している小計ボタンが選択されたかを確認する。小計ボタンが選択された場合(ACT105のYES)、CPU2001は取引フラグをオンにし、端末IDを商品登録ファイルFbに生成する(ACT106)。
【0072】
小計ボタンが選択されず新たな商品コードを取得した場合は(ACT105のNO)、CPU2001の処理はACT103に移行する。
【0073】
取引フラグをオンにした後、CPU2001は支払い方法を表示する(ACT107)。CPU2001は表示器25に支払い方法選択画面S1を表示する。
【0074】
現金ボタンS5が選択された場合(ACT108のYES)、CPU2001は商品登録ファイルFbをサーバ10に送信する(ACT109)。
【0075】
CPU2001は会計券を印字する(ACT110)。CPU2001はレシートプリンタ27を介して取引番号を含んだコードシンボルを会計券に印字する。
【0076】
支払い方法選択画面S1の中から現金ボタンS5以外のボタンが選択された場合(ACT108のNO)、CPU2001は選択された決済方法に則した決済処理を実行する(ACT111)。
【0077】
決済処理終了後、CPU2001は商品売上ファイルを生成する(ACT112)。CPU2001は商品登録ファイルFbに格納されている商品情報を取引に関する情報として商品売上ファイルFdに格納して生成する。
【0078】
CPU2001はレシートを印字する(ACT113)。CPU2001は取引内容を記載したレシートを、レシートプリンタ27を介して出力する。
【0079】
CPU2001は商品売上ファイルFdをサーバ10に送信する(ACT114)。
【0080】
次にキャッシュレス専用セルフPOS端末20から現金専用セルフPOS端末30への移行と決済処理について説明する。
図14は第1の実施形態に係る現金専用セルフPOS端末30への移行と決済処理の一例を示すフローチャートである。
【0081】
CPU3001は会計券のコードシンボルを読み取る(ACT201)。CPU3001は会計券に印字されたコードシンボルを固定スキャナ33又はハンディスキャナ34のいずれかを介して読み取ることで取引番号を取得する(ACT202)。
【0082】
取引番号取得後、CPU3001は取引番号をサーバ10に送信する(ACT203)。
【0083】
取引番号送信後、CPU3001はサーバ10から商品登録ファイルFbを受信する(ACT204)。
【0084】
商品登録情報受信後、CPU3001は取引フラグがオンになっているかを確認する(ACT205)。CPU3001は商品登録情報から取引フラグを抽出し、確認する。
【0085】
取引フラグがオフの場合(ACT205のNO)、CPU3001はエラーメッセージを表示し(ACT208)、終了する。
【0086】
取引フラグがオンの場合(ACT205のYES)、CPU3001は決済処理を実行する(ACT206)。なお、ACT206における決済処理は現金による決済のみを示す。決済処理後、CPU3001はレシートプリンタ27を介してレシートを印字する(ACT207)。
【0087】
CPU3001は商品売上ファイルFdをサーバ10へ送信する(ACT209)。
【0088】
次に現金専用セルフPOS端末30の商品登録と決済に関する処理の一例について説明する。
図15は第1の実施形態に係る現金専用セルフPOS端末30の商品登録と決済に関する処理の一例を示すフローチャートである。
【0089】
現金専用セルフPOS端末30のACT301乃至ACT306と、ACT312乃至ACT314の処理についてはACT101乃至ACT106と、ACT112乃至ACT114の処理と同様なので省略する。
【0090】
CPU3001は支払い方法を表示する(ACT307)。CPU3001は表示器35に支払い方法選択画面S10を表示する。
【0091】
キャッシュレスボタンS12が選択されたとき(ACT308のYES)、CPU3001は商品登録情報をサーバ10に送信し(ACT309)、会計券を印字する(ACT310)。
【0092】
現金ボタンS11が選択された場合(ACT308のNO)、CPU3001は決済処理を実行する(ACT311)。
【0093】
現金専用セルフPOS端末30からキャッシュレス専用セルフPOS端末20への移行と決済処理について説明する。
図16は、第1の実施形態に係るキャッシュレス専用セルフPOS端末20への移行と決済処理の一例を示すフローチャートである。
【0094】
CPU2001は会計券のコードシンボルを読み取る(ACT401)。CPU2001は会計券に印字されたコードシンボルを固定スキャナ23又はハンディスキャナ24のいずれかを介して読み取ることで取引番号を取得する(ACT402)。
【0095】
取引番号取得後、CPU2001は取引番号をサーバ10に送信する(ACT403)。
【0096】
取引番号送信後、CPU2001はサーバ10から商品登録ファイルFbを受信する(ACT404)。
【0097】
商品登録情報受信後、CPU2001は取引フラグがオンになっているかを確認する(ACT405)。CPU2001は商品登録情報から取引フラグを抽出し、確認する。
【0098】
取引フラグがオフの場合(ACT405のNO)、CPU2001はエラーメッセージを表示し(ACT408)、終了する。
【0099】
取引フラグがオンの場合(ACT405のYES)、CPU2001は決済処理を実行する(ACT406)。なお、ACT406における決済処理は現金以外の決済を示す。決済処理後、CPU2001はレシートプリンタ37を介してレシートを印字する(ACT407)。
【0100】
CPU2001は商品売上ファイルFdをサーバ10へ送信する(ACT409)。
【0101】
サーバ10における商品登録ファイルFbの送受信について説明する。
図17は第1の実施形態に係るサーバ10における商品登録ファイルFbの送受信の一例を示すフローチャートである。
【0102】
CPU1001は商品登録ファイルFbを受信したかを確認する(ACT501)。CPU1001はキャッシュレス専用セルフPOS端末20又は現金専用セルフPOS端末30から商品登録ファイルFbを受信したかを確認する。商品登録ファイルFbが受信されていない場合(ACT501のNO)は、CPU1001は商品登録ファイルFbを受信するまで待機する。
【0103】
商品登録ファイルFbの受信を確認した場合は(ACT501のYES)、CPU1001は商品登録ファイルFbを保存する(ACT502)。CPU1001は商品登録ファイルFbを取引管理ファイルFc内に保存する。
【0104】
CPU1001は取引番号を受信したか確認する(ACT503)。CPU1001はキャッシュレス専用セルフPOS端末20又は現金専用セルフPOS端末30から取引番号を受信したか確認する。取引番号が確認できなかった場合(ACT503のNO)は、CPU1001は取引番号を受信するまで待機する。
【0105】
取引番号が確認できた場合(ACT503のYES)は、CPU1001は商品登録ファイルFbを抽出する(ACT504)。CPU1001は受信した取引番号と関連付けられている商品登録ファイルFbを取引管理ファイルFcから抽出する。
【0106】
CPU1001は商品登録情報を送信する(ACT505)。CPU1001は抽出した商品登録ファイルFbを、取引番号を送信したキャッシュレス専用セルフPOS端末20又は現金専用セルフPOS端末30に送信する。
【0107】
上記の実施形態によりキャッシュレス専用セルフPOS端末20又は現金専用セルフPOS端末30は商品情報が格納された商品登録ファイルFbを他方のPOS端末に移行することが可能となる。
【0108】
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は釣銭機36を有するセルフPOS端末40に接続されている釣銭機36に異常が発生した場合に商品登録情報をサーバ10に送信し、会計券を印字する。第2の実施形態の各部について、
図1ないし
図8の実施形態の各部と同一部分は同一符号で示す。
【0109】
図18は第2の実施形態に係るPOSシステム2の一例を示すブロック図である。POSシステム2は釣銭機に接続されたセルフPOS端末40とサーバ10が有線または無線で接続されている。サーバ10と接続されているセルフPOS端末40は複数台あっても良い。
【0110】
セルフPOS端末40は支払い方法としてキャッシュレス決済と現金決済が可能である。セルフPOS端末40は現金決済時に接続されている釣銭機36で現金を受け入れる。セルフPOS端末40はサーバ10に商品登録情報と商品売上ファイルFdを送信する。
【0111】
図19は第2の実施形態に係るセルフPOS端末40の構成の一例を示す斜視図である。セルフPOS端末40はキャッシュレス決済に供するカードリーダ26を有し、釣銭機36と接続している。
【0112】
図20は、第2の実施形態に係るセルフPOS端末40のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。セルフPOS端末40は制御部400、記憶部401、固定スキャナ23、ハンディスキャナ24、表示器25、カードリーダ26、レシートプリンタ27、ランプ28、スピーカ29、釣銭機36、通信I/F202が設けられ、各部はバスを介して接続されている。
【0113】
制御部400はCPU(Central Processing Unit)4001、ROM(Read Only Memory)4002、RAM(Random Access Memory)4003を備える。CPU4001はセルフPOS端末40全体を制御する。ROM4002はCPU4001の駆動に用いられるプログラムなど各種プログラムや各種データを記憶する。RAM4003はCPU4001のワークエリアとして使用され、ROM4002や記憶部401に記憶されている各種プログラムと各種データを展開する。制御部400はCPU4001がROM4002や、記憶部401に記憶されRAM4003に展開された情報処理プログラムに従って動作することによってセルフPOS端末40の各種機能処理を実行する。制御部400は釣銭機36の状態を監視し、釣銭機36に異常がある場合は商品登録ファイルFbをサーバ10へ送信するための制御を行う。
【0114】
記憶部401はHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されている。記憶部401にはセルフPOS端末40が動作するためのオペレーティングシステム及び他の必要なアプリケーションプログラム等のソフトウェアなどを記憶する。また、記憶部401は端末IDと、商品マスタFaと、商品登録ファイルFbと、商品売上ファイルFdを記憶する。本実施形態の商品登録ファイルFbと、商品売上ファイルFdはサーバ10に記憶されているものと構造が同じであるため同一の符号を付しているがそれぞれのファイルが構成する各種情報は同一ではない。すなわち、セルフPOS端末40が記憶している商品登録ファイルFbと、商品売上ファイルFdはサーバ10や他のセルフPOS端末40に記憶されている商品登録ファイルFbと、商品売上ファイルFdとデータの構造が同一であるため同じ符号を付しているが、格納している商品の情報の組み合わせや取引番号、支払い方法等は異なる。なお、商品マスタFaと、商品登録ファイルFbと、商品売上ファイルFdはセルフPOS端末40からアクセス可能な記憶媒体又は機器に記憶されていればよく、外付けのHDDや店舗内に設置した管理用の端末、他のサーバ10などに記憶されていても良い。
【0115】
図22は第2の実施形態に係るセルフPOS端末40の商品登録処理の一例を示すフローチャートである。なお、ACT101乃至ACT108、ACT109乃至ACT114については第1の実施形態にて説明を行ったので詳細については省略する。なお、本実施形態のACT107において支払い方法を表示するとき、故障などにより釣銭機に接続できない場合は、CPU4001は他のセルフPOS端末40で現金支払いをするためのボタンを表示しても良い。また、カードリーダ26に接続できない場合は、CPU4001は他のセルフPOS端末40でクレジットカード、電子マネー、プリペイドカード等のキャッシュレスで支払いをするためのボタンを表示しても良い。これらのボタンが選択されるとCPU4001は会計券を出力する。
【0116】
CPU4001は取得した商品コードをもとに商品情報を取得し、商品登録ファイルを更新し、取引フラグをオンにし、支払い方法を表示し、現金ボタンS5が選択されたとき、釣銭機36に異常がないかを確認する(ACT601)。
【0117】
釣銭機36に異常がない場合(ACT601のNO)、CPU4001は現金決済に必要な処理を行う(ACT111)。
【0118】
釣銭機36に異常があった場合(ACT601のYES)、CPU4001は商品登録情報をサーバ10に送信する(ACT109)。
【0119】
上記の実施形態の場合でもセルフPOS端末40は商品登録情報を他方のPOS端末に移行することが可能となる。また、上記の実施形態では決済方式に則してPOS端末を配置しなくても良いので精算エリアが狭い店舗においても配置することが可能となる。
【0120】
実施形態は上記のものに限られず種々の変形が可能である。
第1の実施形態又は第2の実施形態において、POS端末は実装されていない支払い方法が選択されたときにそのPOS端末が記憶する商品登録ファイルFbをサーバ10に送信する。例えば、クレジットカードによる支払いができないセルフPOS端末40で顧客が商品の登録を行い、クレジットボタンS3を顧客が選択したとき、セルフPOS端末40は商品登録ファイルFbをサーバ10へ送信する。CPU4001はクレジットボタンS3が選択されたとき、カードリーダ26へアクセスを行う。この時、アクセスに失敗した場合又はカードリーダ26がクレジットカードを読み取るための処理ができないと判断した場合に商品登録ファイルFbをサーバ10に送信し、会計券を出力する。なお、変形例においてCPU4001は商品登録ファイルFbを送信するとき、選択した支払い方法が可能なPOS端末が設置されている場所を顧客に表示しても良い。また、本変形例は電子マネーによる支払い方法Aと電子マネーによる支払い方法Bのような1つの支払い方法の中に複数の選択肢がある場合であっても同様に実装されていない支払い方法が選択されたときにそのPOS端末が記憶する商品登録ファイルFbをサーバ10に送信する。
【0121】
他の変形例として、第1の実施形態又は第2の実施形態において、POS端末は会計券を出力する前に店員コードを要求する。POS端末は店員を識別する店員コードを記憶し、いずれかの店員コードを取得するまで会計券の出力を実行しない。店員コードは店員の名札などに1次元コード又は2次元コードとして印字されていても良い。
【0122】
他の変形例として、第1の実施形態又は第2の実施形態においてPOS端末は会計券を出力する前に店員による操作を要求する。具体的には、会計券の出力は店員用操作画面で所定をしなければ実行されない。店員用操作画面は店員コードを読み取った場合に表示される画面である。所定の操作とは例えば、店員用操作画面に表示した会計券を出力するボタンの選択などである。
【0123】
第2の実施形態において、POSシステム2にセルフPOS端末40の他に現金またはキャッシュレス専用のPOS端末と接続しても良い。また、表示器25が表示する支払い方法選択画面S1において現金またはキャッシュレス専用のPOS端末で決済を行うためのボタンが表示されていても良い。
【0124】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、そのさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0125】
10…サーバ
20…キャッシュレス専用セルフPOS端末
23…固定スキャナ
24…ハンディスキャナ
26…カードリーダ
30…現金専用セルフPOS端末
33…固定スキャナ
34…ハンディスキャナ
36…釣銭機
40…セルフPOS端末