(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163521
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】弾球遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20241115BHJP
【FI】
A63F7/02 320
A63F7/02 315A
A63F7/02 326Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079215
(22)【出願日】2023-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】395018239
【氏名又は名称】株式会社高尾
(72)【発明者】
【氏名】水野 博康
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088AA11
2C088BC58
2C088EA10
2C333AA11
2C333CA02
2C333CA22
2C333CA25
2C333CA53
2C333CA58
(57)【要約】
【課題】時短当りを備えた弾球遊技機における遊技状況に応じて適した表示を実行させる。
【解決手段】c時短2の時短状態では
図20(a)のような表示態様であり、遊技の進行により移行した通常遊技状態且つ第1特別図柄の保留記憶がない状態であれば
図24(b)のような専用の演出表示がされ、電源復帰時においては通常遊技状態であってもc時短2の時短状態である場合の表示である
図24(a)及び
図20(a)と同一の通常状態の表示を実行する。
【選択図】
図22
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の始動条件が成立又は第2の始動条件が成立することに基づいて当否用情報を取得し、該当否用情報に基づいて当否判定を実行可能な当否判定手段と、
該当否判定手段による当否判定の結果が特典当りであると特典遊技状態に移行する特典遊技移行手段と、
少なくとも前記第1の始動条件の成立に基づいて実行する当否判定の結果が特別当りであると特別遊技状態に移行する特別遊技移行手段と、
を備えた弾球遊技機において、
前記第2の始動条件の成立が容易な第1特別遊技状態又は前記第2始動条件の成立が困難な第2特別遊技状態のいずれに移行するかを決定する特別遊技状態決定手段と、
前記第1始動条件の成立に基づいて実行する前記当否判定の結果が特定当りであると特定遊技状態に移行する特定遊技移行手段と、
前記第1始動条件の成立による前記当否判定では前記特別当りとなる確率が一番高いものとし、
少なくとも当否判定の結果が前記特別当りであった場合に、通常遊技状態であれば該特別当りによる前記特別遊技状態を有効とし、前記第2特別遊技状態であれば該特別当りによる前記特別遊技状態を無効とする特別当り設定手段と、
前記通常遊技状態の表示態様として、前記特別当りによる前記特別遊技状態が有効であることを報知する第1表示態様と、前記特別当りによる前記特別遊技状態が有効であることを非報知とする第2表示態様とを備え、
遊技の進行に応じて前記通常遊技状態に移行した場合は前記第1表示態様を設定し、電源復帰した際に前記通常遊技状態であった場合は前記第2表示態様を設定する表示態様設定手段と、を備えることを特徴とした弾球遊技機。
【請求項2】
電源復帰時に所定の操作に応じて遊技情報を初期化する初期化手段と、を備え、
前記表示態様設定手段は、前記第1表示態様を特別遊技状態が終了後に移行する前記通常遊技状態で設定し、前記第2表示態様を初期化手段により初期化されたのちの前記通常遊技状態で設定するものとし、
前記第2表示態様は前記第2特別遊技状態である場合と同一又は略同一な表示態様であることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機(以下、弾球遊技機ともいう)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等の遊技機では、始動口の入球に基づいて抽選を実行し、大当りになると、大入賞口を繰り返し開閉動作させる大当り遊技作動が実行される。大当り遊技後には、始動口への入球が有利となる時短状態が設定されるものがあり、大当り後に有利な状態を介して連続した大当りを狙うことが可能となる。
近年では大当り遊技を介さずに始動口の入球で時短状態の作動の抽選を実行し、当選すると時短状態が作動する通称c時短と呼ばれるものもある。(例えば、特許文献1)
【0003】
このようにc時短により時短状態の作動を大当りを介さず実行することができるため、従来ではなかなか大当りとならないとマンネリ感がでてしまっていたが、マンネリ感を抑えると共に遊技性の飛躍が期待できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし上記特許文献1に記載の遊技機では、通常遊技状態中に時短状態が作動するというだけで、遊技性の向上としてはまだ改善の余地があった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、時短状態の作動の抽選を行う遊技機において遊技の興趣を向上させ得る構成の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた本発明の弾球遊技機は、第1の始動条件が成立又は第2の始動条件が成立することに基づいて当否用情報を取得し、該当否用情報に基づいて当否判定を実行可能な当否判定手段と、当否判定手段による当否判定の結果が特典当りであると特典遊技状態に移行する特典遊技移行手段と、少なくとも第1の始動条件の成立に基づいて実行する当否判定の結果が特別当りであると特別遊技状態に移行する特別遊技移行手段と、を備えた弾球遊技機において、第2の始動条件の成立が容易な第1特別遊技状態又は第2始動条件の成立が困難な第2特別遊技状態のいずれに移行するかを決定する特別遊技状態決定手段と、
第1始動条件の成立に基づいて実行する当否判定の結果が特定当りであると特定遊技状態に移行する特定遊技移行手段と、第1始動条件の成立による当否判定では特別当りとなる確率が一番高いものとし、少なくとも当否判定の結果が特別当りであった場合に、通常遊技状態であれば該特別当りによる特別遊技状態を有効とし、第2特別遊技状態であれば該特別当りによる特別遊技状態を無効とする特別当り設定手段と、通常遊技状態の表示態様として、特別当りによる特別遊技状態が有効であることを報知する第1表示態様と、特別当りによる特別遊技状態が有効であることを非報知とする第2表示態様とを備え、遊技の進行に応じて通常遊技状態に移行した場合は第1表示態様を設定し、電源復帰した際に通常遊技状態であった場合は第2表示態様を設定する表示態様設定手段と、を備える。
【0007】
本発明の弾球遊技機では第1の始動条件が成立することで当否判定が実行され、当否判定の結果として特別当りであると第2始動条件の成立が容易な第1特別遊技状態又は第2始動条件の成立が困難な第2特別遊技状態のいずれかに移行させる特別遊技移行手段を備える。そして第1の始動条件が成立に基づく当否判定では結果として特別当りとなる確率が一番高いので、特別当りが高確率で実行されることになる。電源復帰時にRAMがクリアされた場合や特典遊技状態又は特別遊技状態が終了した場合などで通常遊技状態に移行すると高確率で第1特別遊技状態又は第2特別遊技状態のいずれかに移行させることが可能になり、第1特別遊技状態に移行すれば第2の始動条件の成立が容易のため有利に遊技をすることが可能となる。
よって通常状遊技状態に移行することで有利な第1特別遊技状態に移行する可能性があるため通常遊技状態に移行する度にどちらの時短に移行するかを楽しむことが可能となる。
【0008】
さらに本発明では遊技の進行に応じて通常遊技状態に移行する際には第1表示態様とし、電源復帰時に通常遊技状態であった際には第2表示態様を設定するので、通常遊技状態の表示をする際にどのような経緯で表示するかに応じて適切な表示態様を実行可能となる。
【0009】
さらに本発明の弾球遊技機において、電源復帰時に所定の操作に応じて遊技情報を初期化する初期化手段と、を備え、表示態様設定手段は、第1表示態様を特別遊技状態が終了後に移行する通常遊技状態で設定し、第2表示態様を初期化手段により初期化されたのちの通常遊技状態で設定するものとし、第2表示態様は第2特別遊技状態である場合と同一又は略同一な表示態様であることとしてもよい。
【0010】
電源復帰時に初期化手段により初期化された場合の通常遊技状態では第2表示態様を実行することで通常状態であることを非報知とすることが可能となる。このため遊技施設の開店時にRAMクリアした遊技機のみを狙うと言った行為を遊技せずに容易に把握することができなくなり、遊技者に有利となる通常遊技状態の遊技機だけを遊技されていまうということを防ぐことが可能となる。また、特別遊技状態が終了後に移行する通常遊技状態すなわち遊技の進行に応じて移行した通常遊技状態では第2表示態様を実行することで有利な通常遊技状態であることを報知するので、遊技状況に合わせて遊技者の期待感を煽ることが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の弾球遊技機によれば、時短状態の作動の抽選を行う遊技機において遊技の興趣を向上させ、遊技状況に応じた表示を実行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図5】パチンコ機50の主制御装置80で実行する電源投入処理のフローチャート
【
図6】パチンコ機50の主制御装置80で実行されるメインルーチンの概要を示すフローチャート
【
図7】主制御装置80が実行する始動入賞確認処理のフローチャート
【
図8】主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理のフローチャート1
【
図9】主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理のフローチャート2
【
図10】主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理のフローチャート3
【
図11】主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理のフローチャート4
【
図12】主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理のフローチャート5
【
図13】主制御装置80が実行する特別遊技処理のフローチャート1
【
図14】主制御装置80が実行する特別遊技処理のフローチャート2
【
図15】主制御装置80が実行する特別遊技処理のフローチャート3
【
図16】主制御装置80が実行する小当り遊技処理のフローチャート1
【
図17】主制御装置80が実行する小当り遊技処理のフローチャート2
【
図19】本実施例1における各時短状態を示す概略の表
【
図20】本実施例1における演出図柄表示装置6に表示される演出表示例の説明1
【
図21】本実施例1における演出図柄表示装置6に表示される演出表示例の説明2
【
図22】本実施例2におけるサブ統合制御装置83が実行する電源復帰時処理のフローチャート
【
図23】本実施例2における演出図柄表示装置6に表示される演出表示例の説明1
【
図24】本実施例2における演出図柄表示装置6に表示される演出表示例の説明2
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
【0014】
[実施例1]
図1に示すように、遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には
図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には
図3に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
【0015】
前枠52の上側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
【0016】
上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられている。演出ボタン67とは、遊技者がその有効期間中に押すことにより、後述する演出図柄表示装置6に表示される内容が変化したり、スピーカより出力される遊技音が変化したりする。また、演出ボタン67は、その周囲にジョグダイヤル68を備えたものとなっており、回転させることにより、演出用の画像に変化を与えることが可能に構成されている。また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
【0017】
図2は、本実施例のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。なお、このパチンコ機の全体的な構成は公知技術に従っているので図示及び説明は省略する。
図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘4が打ち付けられている。
【0018】
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり演出図柄を表示する。)の画面を臨ませる窓等を備えている。センターケース5の左方の左打ち領域(センターケース5の左側を狙い打つことにより発射された遊技球が主に流下する領域)には、常時入球可能な第1始動口11及び第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33が配置されている。なお、これらの第1始動口11を含む入賞口は右打ち領域に流下した遊技球では入球困難な配置となっている。なお左打ち領域は通常遊技状態(通常状態ともいう)及び後述するc時短2の作動中に主に使用する遊技領域である。
【0019】
センターケース5の右方の右打ち領域(センターケース5の右側を狙い打つことにより発射された遊技球が主に流下する領域)には、ゲート17及び第2始動口12、大入賞口14、右入賞口34が配置されている。第2始動口12は開閉可能な蓋片を供えた普通電動役物を備えており、この蓋片が開放しないと遊技球は第2始動口12に入球できない構成となっている。また、これらのゲート17や第2始動口12及び大入賞口14を含む入賞口は左打ち領域に流下した遊技球では入球困難な配置となっている。なお、右打ち領域は確変状態や後述のa時短やc時短1が作動中に主に使用する遊技領域である。
遊技盤1における向かって右下の領域には、7セグメントの第1特図表示装置9及び第2特図表示装置10と、4個のLEDからなる第1特図保留数表示装置18及び第2特図保留数表示装置19が設置されている。また、該領域には、2個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、2個のLEDからなる普図保留数表示装置8が設置されている。普通図柄表示装置7は、普通図柄抽選が行われると普通図柄の変動表示を行い、2個のLEDの点灯態様により普通図柄を停止表示させることで、普通図柄抽選の結果を報知する。本実施例では、外れの場合は下側の1個のLEDのみが点灯し、当りの場合は2個のLEDが点灯した状態とすることで結果を示す。なお、普図保留数は最大4個まであるが、普図保留数表示装置8の2個のLEDで保留数により点灯と点滅の組み合わせにより1~4個分の個数を表すものである。例えば保留数が2個まではLEDを点灯させ、3個になると1個のLEDを点滅させ、4個になると2個とも点滅させることで保留数を示す。
【0020】
ゲート17は普図始動口となっており、遊技球が通過することで後述する当り決定用乱数が抽出され、該抽出した乱数に基づいて当否判定(普通図柄抽選)が行われる。該当否判定で当選することで普通電動役物が開放して第2始動口12に入球可能となる。また普通電動役物の蓋片スライド式になっており、閉鎖時は遊技領域3を流下する遊技球の通路となっており、開放動作として後方にスライドさせることで入球可能となる。第2始動口12の下方にはスライド式の大入賞口14が配置されている。普通電動役物同様に閉鎖時は蓋片が遊技球の流下する遊技球の通路となっており、開放することで入球可能となる。大入賞口14は大当り遊技の際と小当り遊技の際に開放される。
なお、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、右入賞口34が、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。ゲート17は常時入球可能な入球口である。
【0021】
パチンコ機の裏面は
図3に示すとおり、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には(
図4も参照のこと)、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
【0022】
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、
図3では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
【0023】
このパチンコ機の電気的構成は、
図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
【0024】
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させるゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、右入賞口34に入球した遊技球を検出する左入賞口スイッチ31a等の検出信号が入力される。
【0025】
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10及び普通図柄表示装置7の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄保留数表示装置8の点灯を制御する。なお、第1特別図柄表示装置9に表示される図柄を第1特別図柄又は第1特図といい、第2特別図柄表示装置10に表示される図柄を第2特別図柄又は第2特図という。
【0026】
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド(
図4では普電役物ソレノイドと表記)12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータに送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
【0027】
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
【0028】
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
【0029】
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
【0030】
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
【0031】
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射できないようになっている。
【0032】
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカからの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。 また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67、ジョグダイヤル68が接続されており、遊技者が演出ユニット67、68を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。なお、演出ボタン67及びジョグダイヤル68を演出図柄制御装置82に接続する構成にしてもよい。
【0033】
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6に表示させる。
なお、本実施例では、サブ統合制御装置83及び演出図柄制御装置82は別々の装置に分かれているが、1つの装置にまとめる構成にしてもよい。
【0034】
図5は、電源投入時に実行される電源投入処理の一例を示すフローチャートである。電源投入処理では、主制御装置80のCPUは、まず、セキュリティチェックが完了した後、主制御装置80のRAMへのデータの読み出しや書き込みを可能とするアクセス許可を設定する(S150)。続いて、バックアップフラグがOFFであるか否か(S152)、RAMクリア信号がOFFであるか否か(S154)、をそれぞれ判定する。バックアップフラグは、主制御装置80のRAMの記憶内容が正常であるか否かを示すフラグである。バックアップフラグは、例えばチェックサム処理によりRAMの記憶内容が正常であるか否かが判定され、正常であると判定されるとONされ、正常でないと判定されるとOFFされる。RAMクリア信号は、RAMクリアスイッチが操作された状態で電源が投入されるとONされ、RAMクリアスイッチが操作されない状態で電源が投入されるとOFFされる。
【0035】
バックアップフラグがOFFであると判定するか、バックアップフラグはONであるがRAMクリア信号がONであると判定すると、初期状態から起動する。即ち、主制御装置80のCPUは、主制御装置80のRAMの遊技情報を記憶する遊技情報記憶領域をクリアして初期化すると共に初期状態から遊技を開始する初期化処理を行い(S156)、払出制御装置70とサブ統合制御装置83とにそれぞれ対応する初期化コマンドを送信して(S158)、電源投入処理を終了する。なお、設定キースイッチおよびRAMクリアスイッチが操作されながら電源投入されていれば、RAMクリア信号がONとなり、主制御装置80のCPUは、初期化処理に伴い、設定1~6の中から設定キースイッチによりセット(選択)された一の設定値を主制御装置80のRAMの設定値記憶領域に記憶し、当該設定値を有効化する。設定値記憶領域は、初期化処理によってはクリアされない。
【0036】
一方、S152,S154でバックアップフラグがONで且つRAMクリア信号がOFFであると判定すると、電源遮断直前の状態から起動する。即ち、主制御装置80のCPU60は、まず、主制御装置80のRAM60の遊技情報記憶領域に記憶保持されている電源遮断直前の遊技情報を読み出す(S160)。電源遮断直前の遊技情報は、電源遮断直前に進行していた遊技の状態を示す情報である。そして、読み出した遊技情報にしたがって遊技を再開する電源復帰処理を行うと共に(S162)、払出制御装置70とサブ統合制御装置83とにそれぞれ対応する復帰コマンドを送信して(S164)、電源投入処理を終了する。電源投入処理を終了すると、
図6のメインルーチンに進む。
【0037】
本実施例のパチンコ機1では、主制御装置80は、上述したように、主制御装置80のRAMの記憶を保持するバックアップ機能を備えており、電源投入時においてRAMに遊技情報が正常に記憶されており且つRAMクリアされていなければ、電源遮断前の遊技状態で復帰することができる。一方、サブ統合制御装置83は、こうしたバックアップ機能を備えていないため、電源投入時にパチンコ機1の遊技状態を認識することができない。そこで、本実施例では、電源投入時処理において復帰時に記憶されている遊技情報に応じて主制御装置80からサブ統合制御装置83へ初期化コマンドと復帰コマンドとを選択的に送信することで、サブ統合制御装置83は、受信したコマンドに基づいてパチンコ機1の電源投入直後の遊技状態を判別するものとした。
RAMクリア操作とはRAMクリアスイッチが操作された状態で電源が投入される場合と設定キースイッチおよびRAMクリアスイッチが操作されながら電源投入された場合のことであり、実施例1でも述べたが、RAMクリア操作によりRAMクリアが実行されることで遊技状態は通常遊技状態となる。
なお、本実施例は設定1~設定6全ての大当り確率は同じであるため選択する必要は特にない。無論大当り確率を設定値に応じて異なるようにしてもよいし、設定値を1つのみにして選択できないようにしてもよい。
【0038】
メインルーチンを
図6に従って説明する。メインルーチンは、約2msec毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施形態では、S10~S65までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
【0039】
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
【0040】
正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(S70)に移行する。
【0041】
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「3966」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」~「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。
【0042】
S20に続く大当り決定用乱数更新処理(S25)は、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「3966」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」~「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。なお、大当り決定用乱数の最初の値は、初期値乱数設定処理で設定された値となる。この値が250であったとすると、大当り決定用乱数は「250」「251」「252」・・・「3966」「0」「1」・・・と更新されていく。
【0043】
なお、大当り決定用乱数が1巡(3967回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にし、大当り決定用乱数は、その初期値から+1するインクリメント処理を行う。そして、再び大当り決定用乱数が1巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前述の例では大当り決定用乱数が「249」になると1巡であるから、「249」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「249」「87」「88」・・・「3966」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。なお、通常確率状態時で大当りと判定される値の数は13で、値は「775」~「777」「1775」~「1777」「2774」~「2777」「3774」~「3776」であり、高確率状態時に大当りと判定される値の数は130で、値は「758」~「777」「1314」~「1333」「1758」~「1777」「2758」~「2777」「3314」~「3333」「3774」~「3803」である。
なお、本実施例では大当り決定用乱数を用いて小当り判定及び時短当り判定も実行する。小当り判定される値の数は5で、値は「96」~「100」である。また、外れと判定される値は1で「3966」であり、大当り、小当り、外れとなる値以外は時短当りと判定される値となるが、通常確率状態時において高確率状態で大当りと判定される値はハズレとなる。このように本実施例では時短当りは当否判定で一番高い確率で判定される極めて高い確率で実行されるものである。なお、本実施例では小当り判定及び時短当り判定をするのは第1保留記憶についての当否判定のみであり、第2保留記憶の当否判定では大当りか外れのみが判定され、第1保留記憶の当否判定で小当りや時短当りとなる乱数値である場合は外れ判定となる。
大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)は「0」~「99」の100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、大当り図柄決定用乱数は値に対応して大当り図柄、小当り図柄、時短図柄を決定する際に用いる。外れ図柄は1種類のため用いないが複数の外れ図柄を備えて大当り図柄決定用乱数により決定するようにしても良い。なお、該乱数に基づいて決定された大当り図柄により大当り遊技の種類が決定され、時短当りにおいては決定された時短図柄によりc時短の種類が決定される。なお、本実施例では小当りは図柄の種類に関係なく同じ小当り遊技が実行される。なお、時短当りとは大当りを介さずに時短状態に移行させるものである。時短当りでは大当りや小当りのような大入賞口を開放させるなど特殊な遊技状態に移行するものではなく、そのまま変動が終了すると時短状態に移行させることが可能である。このため特にこの結果を報知しない場合は遊技者にはいきなり時短状態に移行したように見せることも可能である。
【0044】
S30に続く当り決定用乱数更新処理(S35)は、「0」~「996」の997個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、当選することとなる値は普図の通常確率状態では0~500、普図の高確率状態では0~995であり、通常確率状態であっても大当りとなる可能性が高く約半分は当り判定となる。なお、この当り決定用乱数更新処理により生成される当り決定用乱数は普通図柄の抽選に使用し、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄の抽選に使用する。
なお、本実施例ではソフト的に乱数が生成されるソフト乱数を用いて特別図柄や普通図柄の当否判定を実行するが、ハード的に乱数が生成されるハード乱数を用いるものとしてもよい。
【0045】
リーチ判定用乱数更新処理(S40)は、「0」~「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、通常確率状態時で変動時間短縮機能未作動時にリーチとなる値の数は21で、値は「0」~「20」であり、通常確率状態時で変動時間短縮機能作動時にリーチとなる値の数は5で、値は「0」~「4」であり、高確率状態時にリーチとなる値の数は6で、値は「0」~「5」である。
【0046】
変動パターン決定用乱数更新処理(S45)は、「0」~「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
【0047】
続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口11、第2始動口12の入賞の確認及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
本実施例では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口11と第2始動口12でそれぞれ4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
【0048】
続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口、第2始動口の入賞の確認及びパチンコ機に設けられ主制御装置に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
本実施例では、遊技球が第1始動口、第2始動口に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口と第2始動口でそれぞれ4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口又は第2始動口に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
【0049】
続いて、大当りか否かを判定する特別図柄制御処理(S55)を行う。この特別図柄制御処理(S55)が終了すると、続いて画像出力処理等の不正監視処理(S60)が実行される。
不正監視処理(S60)は、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、右入賞口34)に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知するための処理である。つまり、不正判断手段は、主制御装置80に設けている。また磁力検知や電波検知など検出スイッチを設け、それらの検知等その他の不正についても監視する。
【0050】
不正監視処理(S60)が終了すると、続いて画像出力処理等の各出力処理(S65)が実行される。
各出力処理(S65)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81、発射制御装置84、サブ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド14b等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常やS60による不正検知があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
【0051】
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S70)から構成されるが、前述したS20と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10~S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、
図7に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が1巡したときの、初期値乱数の値(0~3966の3967通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか1/3967である。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S35)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
【0052】
S50の入賞確認処理は
図7に示すようなもので、主制御装置80は、第1始動口スイッチ11aの検出信号に基づいて、第1始動口11に遊技球が入球したか否かを判断する(S100)。肯定判断なら(S100:yes)、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第1保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S105)。
【0053】
第1保留記憶が満杯でなければ(S105:no)、上記の各乱数を第1保留記憶として記憶し、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を1増加させる(S110)。既に4個の第1保留記憶があれば(S105:yes)保留記憶せず、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を増やすこともなくS115へ移行する。
【0054】
第1始動口11に遊技球が入球していないと判定された場合(S100:no)もS115に進み、第2始動口スイッチ12aの検出信号に基づいて、第2始動口12に遊技球が入球したか否かを判断する。肯定判断(S115:yes)なら、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第2保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S120)。
【0055】
第2保留記憶が満杯でなければ(S120:no)、上記の各乱数を第2保留記憶として記憶し、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数を1増加させる(S125)。既に4個の第2保留記憶があれば(S120:yes)、第2保留を記憶せず、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数も増やさずに本処理を終了(リターン)する。また、第2始動口12に遊技球が入球していない場合(S115:no)も、本処理を終了する。
【0056】
S55の特別図柄制御処理のサブルーチンである
図8~11に示す当否判定処理では、主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S200)。S200の判定が否定判断で、特別図柄が変動中でなく(S205:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S210:no)、
図9のS250に移行し、第2保留記憶(上記、S125による保留記憶)があるか否かを判断する(S250)。
【0057】
この保留記憶があれば(S250:yes)、第2保留記憶数をデクリメントし(S255)、第2保留記憶を読み込んで、S270に進む。第2保留記憶がなければ(S250:no)、第1保留記憶(上記、S110による保留記憶)があるか否かを判断する(S260)。第1保留記憶があれば(S260:yes)、第1保留記憶数をデクリメントし(S265)、第1保留記憶を読み込んで、S270に進む。なお、第1保留記憶がない場合には(S260:no)、そのまま特別遊技処理へと移行する。このように第1保留記憶よりも第2保留記憶についての当否判定が優先して実行される。
【0058】
S270では確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が高確率遊技状態であることを意味する。肯定判断であれば(S270:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている大当り値と照合する(S275)。ここで大当り値の数は上述したように130である。つまり大当り確率は1/30.50となる。否定判断であれば(S270:no)、読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている大当り値と照合する(S280)。ここで上述したように大当り値の数は13である。つまり、当り確率は1/305.07となる。なお、本実施例においては、大当り確率はこれらの概数(通常時は1/300、高確率状態(確変)は1/30)にて表示している。そしてこれに加え第1保留記憶であれば小当り値や時短当り値と照合もする。
【0059】
図9に戻る。S275またはS280の判定に基づき、大当りか否かを判定し(S285)、肯定判定であれば(S285:yes)、大当り図柄決定用乱数によって大当り図柄を決定する(S290)。大当たり図柄が決定すると、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定し(S295)、大当り設定処理を行う(S300)。大当り設定処理とは決定した大当り図柄によって、大当り後の遊技状態(確変や開放延長の有無等)や大当り遊技態様にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。
【0060】
S285において大当りではないと判定された場合は、小当りか否かを判定し(S305)、肯定判定であれば(S305:yes)、大当り図柄決定用乱数によって小当り図柄を決定する(S310)。小当たり図柄が決定すると、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定し(S315)、小当り設定処理を行う(S320)。小当り設定処理とは決定した小当り図柄によって、小当り遊技態様にかかる情報(小当りのオープニング時間、開放パターン、小当りのエンディング時間等)を取得し処理であり、時短回数または確変回数がプラスであれば、それぞれ-1する。後述するc時短2では時短回数として変動回数と小当り回数が設定されており、それぞれを-1する。なお、本実施例では小当り図柄の種類に拘らず同一の小当り遊技態様が設定される。
【0061】
S305において小当りではないと判定された場合は、時短当りか否かを判定し(S325)、肯定判定であれば(S325:yes)、大当り図柄決定用乱数によって時短当り図柄を決定する(S330)。時短当たり図柄が決定すると、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定し(S335)、c時短当り設定処理を行う(S340)。時短当り設定処理とは決定した時短当り図柄によって、時短当り図柄停止後の時短状態(普電の開放態様等)の情報や本実施例では時短当りであっても確変や時短が作動している場合は時短当りを無効とするため時短当りが有効か無効かの情報を取得する処理であり、時短回数または確変回数がプラスであれば、それぞれ-1する。なお、後述するが本実施例では時短当り図柄の種類に時短状態の態様が異なるようになっている。なお、c時短とは時短当りで移行する時短状態のことであり、後述するa時短は大当り遊技後に移行する時短状態のことである。
【0062】
S325において時短当りではないと判定された場合は、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S345)。こうして変動パターンが設定されると、ハズレ設定処理を行なう(S350)。ハズレ設定処理では、時短回数または確変回数がプラスであれば、それぞれ-1する。
なお、上述したように第2保留記憶についての当否判定では小当り及び時短当りの判定はしないためS305及びS325の判定はいずれも否定判断となる。
【0063】
S300又はS320、S340、S350に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当り、確変大当り、小当り、時短当り、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し(S355)、特別遊技処理を行なう。なお、S355の処理により演出図柄表示装置6では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。
【0064】
図8のS205において特別図柄が変動中(S205:yes)と判定された場合には、
図10のS360に移行し、図柄変動時間(S295、S315、S335又はS345のいずれかの変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。否定判断(S360:no)であれば特別遊技処理を行い、肯定判断であれば確定図柄表示処理(S365)を行なってから特別遊技処理を行う。確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。
【0065】
図8のS210において確定図柄を表示中(S210:yes)と判定された場合には、
図11のS400に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判定の場合(S400:no)は特別遊技処理を行う。肯定判定(S400:yes)の場合は、確定図柄の表示を終了し(S405)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S410)。肯定判断された場合(S410:yes)は、確変フラグが1か否かを判定する(S415)。確変フラグが1であれば(S415:yes)、S420にて確変フラグを0にし、S425に移行する。確変フラグが1でなければ(S415:no)、そのままS425に移行する。S425では、時短フラグが1か否かを判定する。時短フラグが1であれば(S425:yes)、S430にて時短フラグを0にし、S435に移行する。時短フラグが1でなければ(S425:no)、そのままS435に移行する。
なお、S425では時短フラグと略しているが、後述するa時短フラグ又はc時短フラグのいずれかが1であれば時短フラグが1と判断するものであり、後述する時短フラグが0かの判断はa時短及びc時短のいずれも0であるかの判断で、時短フラグを0にする処理ではa時短及びc時短のいずれも0にする処理である。
【0066】
S435では条件装置作動開始処理により、大当りフラグをセットする。続くS440にて役物連続作動装置を作動させ、S445にて大当り開始演出処理を行なう。大当り開始演出処理では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り開始演出処理が終了すると、特別遊技処理を行なう。
【0067】
確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は(S410:no)、確変フラグが1か否かを判定し、1であれば(S450:yes)、確変回数が0か否かを判定する(S455)。確変回数が0であれば(S455:yes)、S460にて確変フラグを0にしてS465に進む。確変フラグが1でないとき(S450:no)又は確変回数が0ではないとき(S455:no)はそのままS465に移行する。
S465では、時短フラグが1か否かを判定し、1であれば(S465:yes)、時短回数が0か否かを判定する(S470)。時短回数が0であれば(S470:yes)、S475にて時短フラグを0にして
図12に示すS480に進む。時短フラグが1でないとき(S465:no)又は時短回数が0ではないとき(S470:no)はそのままS480に移行する。なお、S470の時短回数の判定は後述する時短当り2により設定するc時短では時短回数として変動回数と小当り回数が設定されるためいずれかの回数が0になることで時短フラグを0にする。即ち時短回数として変動回数が0でなくても小当り回数が0となっていれば時短フラグを0にするようにする。
【0068】
S480では、確定表示された特別図柄が小当りになる組み合わせか判定し、肯定判断であれば(S480:yes)、S481にて特別電動役物作動開始処理を実行し、S482にて小当り開始演出処理を行ない、S495に移行する。小当りになる組み合わせでなければ(S480:no)、S483に移行し、特別図柄が時短当りになる組み合わせであるか判定する。時短当りになる組み合わせであれば(S483:yes)、通常遊技状態であるか否か判定し(S484)、通常遊技状態ではなければ、すなわち時短フラグ又は確変フラグが0でなければ(S484:no)、時短無効処理を実行し(S485)、S495に移行する。 時短無効処理では時短図柄が停止していたとしてもc時短を作動させずに無効とするための処理である。S484で肯定判定であれば(S484:yes)、停止した時短図柄が
図18(a)に示す時短当り1の図柄か判定し(S486)、肯定判断された場合(S486:yes)は、c時短フラグを1に設定し(S487)、時短回数設定処理により時短回数を設定し(S488)、第1時短態様設定処理により時短の態様を設定し(S489)、S495に移行する。
【0069】
S486で否定判断であれば、すなわち
図18(a)に示す時短当り2の図柄が停止の場合は(S486:no)、c時短フラグを1に設定し(S490)、時短回数設定処理により時短回数を設定し(S491)、第2時短態様設定処理により時短の態様を設定し(S492)、S495に移行する。
なお、第1時短態様設定処理及び第2時短態様設定処理ではc時短状態中における特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物12の開放延長機能などの時短状態の態様をセットする。後述するが、本実施例では特別図柄に時短当り1の図柄が停止したか時短当り2の図柄が停止したかでc時短状態における時短状態の態様が異なる。また、本実施例ではいずれの時短当りの図柄でも時短回数は同じ回数で、変動回数1000回の時短回数が付与される。ただ、時短当り2の図柄である場合は小当り回数も1回がセットされる。
【0070】
S495では、主制御装置80が現在の遊技状態が確変中であるか否か、時短中(a時短、c時短)であるか否か等の遊技状態を示す状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信し、特別遊技処理を実行する。
【0071】
図13に示す特別遊技処理では、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを判断する(S500)。役物連続作動装置が作動中でない場合(S500:no)は、特別電動役物が作動中か判定し(S530)、特別電動役物作動中であれば(S530:yes)、
図16の小当り遊技処理に移行する。特別電動役物も作動でなければ(S530:no)、本処理を終了する。役物連続作動装置が作動中なら(S500:yes)、大入賞口14が開放中か否かを判断する(S505)。大入賞口14の開放中ではない場合は(S505:no)、ラウンド間のインターバル中により大入賞口14が閉鎖しているのか判断する(S510)。インターバル中でもない場合は(S510:no)、大当り終了演出中であるか判断する(S515)。これも否定判断の場合は(S515:no)、今から大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S520)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S520:yes)、大入賞口開放処理(S525)を行なって本処理を終了する。
【0072】
S505で大入賞口14が開放中であると判定された場合は、
図14のS550に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。大入賞口14に10個入賞した場合(S550:yes)にはS560に進み、大入賞口閉鎖処理を行う。そして大当りインターバル処理(S565)を行なって、特別遊技処理を終了する。大入賞口14に10個入賞していない場合(S550:no)にはS555に進み、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する。本実施例では、大当りの場合は各ラウンドの最大開放時間は28秒の開放が1回に設定している。無論、この秒数に限定するものではない。開放時間が終了した場合(S555:yes)には、S560に合流し、終了していない場合(S555:no)は特別遊技処理を終了する。
【0073】
図13のS510でインターバル中であると判定された場合は、
図14のS570に進み、大当りインターバル時間が経過したか否かを判定する。インターバル時間が経過している場合(S570:yes)は、直前に大入賞口14が開いていたのが最終ラウンドか否かを判定する(S575)。最終ラウンドであれば(S575:yes)、大当り終了演出処理(S580)を行い、特別遊技処理を終了する。最終ラウンドでなければ(S575:no)、再び大入賞口14を開放する処理(S585)を行い、特別遊技処理を終了する。なお、大当りインターバル時間が経過していないと判定された場合(S570:no)には、そのまま特別遊技処理を終了する。なお、大入賞口14を開放・閉鎖する処理及び大当り開始演出や大当り終了演出の開始、終了する処理においては、サブ統合制御装置83にも信号を送信する。サブ統合制御装置83は、その信号に基づいて、現在のラウンドを把握し、該ラウンドに応じた演出や大当り開始演出や大当り終了演出を行う。
【0074】
図13のS515で大当りの終了演出中であると判定された場合は、
図15のS600に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。大当り終了演出時間が経過した場合には(S600:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S605)、条件装置の作動を停止する(S610)。そして、S300で取得した次回の遊技状態で確変に移行するか否かを判定する(S615)。確変に移行する場合(S615:yes)は、確変回数を設定し(S620)、確変フラグを1に設定し(S625)、S630に移行する。確変フラグを1にすると本実施例では特別図柄の当選確率が向上する。確変に移行しない場合(S615:no)はそのままS630に移行する。なお、確変回数は10000回が設定され、実質的に次回の大当りまでの確変の継続を保証する。
【0075】
S630では、次回の遊技状態で時短に移行するか否かを判定する。時短に移行する場合(S630:yes)は、時短回数を設定し(S635)、a時短フラグを1に設定し(S640)、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理(S645)を行ない、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信(S650)して特別遊技処理を終了する。
S635で設定する時短回数は、通常大当り(第一特図大当り2、第二特図大当り2による大当り)では100回であるが、確変大当り(第一特図大当り1、第二特図大当り1による大当り)においては10000回が設定され、実質的に次回の大当りまでの時短の継続を保証する。a時短フラグを1にすると本実施例では特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物12の開放延長機能をセットする。時短に移行しない場合(S630:no)はS645に直行する。なお、本実施例ではすべての大当りで時短に移行する。
【0076】
図16の小当り遊技処理では、まず大入賞口14が開放作動中か否かを判断する(S700)。本実施例の小当り遊技では大入賞口の開放を2回実行するものであって、開放作動中とは1回目の開放開始から2回目の開放が終了するまでの期間である。大入賞口14の開放作動中ではない場合は(S700:no)、小当り終了演出中であるか判断する(S705)。これも否定判断の場合は(S705:no)、小当り遊技開始演出中ということになり、小当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S710)。小当り開始演出時間が経過した場合は(S715:yes)、大入賞口開放作動開始処理(S715)を行なって本処理を終了する。
【0077】
S700で大入賞口14が開放中であると判定された場合は(S700:yes)、
図17のS720に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例の規定数は10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。大入賞口14に10個入賞した場合(S720:yes)にはS730に進み、大入賞口開放作動終了処理を行う。そして小当りインターバル処理(S735)を行なって、本処理を終了する。大入賞口14に10個入賞していない場合(S720:no)にはS725に進み、大入賞口14の開放作動時間が終了したか否かを判定する。本実施例では、小当り遊技の開放作動として大入賞口14の0.5秒の開放を2回実行するように設定している。無論、この秒数や開放回数に限定するものではない。開放作動時間が終了した場合(S725:yes)には、S730に合流し、終了していない場合(S725:no)は本処理を終了する。なお、S720で規定数の入賞があった場合は1回目の開放中であっても終了する。
【0078】
図16のS705で小当りの終了演出中であると判定された場合は、
図17のS740に進み、小当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。大当り終了演出時間が経過した場合には(S740:yes)、特別電動役物の作動を停止し(S745)、小当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理(S750)を行ない、本処理を終了する。S740で否定判定された場合はそのまま本処理を終了する。
【0079】
次に
図18を用いて本実施例の当りの種類を説明する。
本実施例では第1保留記憶による当否判定を実行すると第1特別図柄に停止された図柄により当否判定の結果を報知し、第2保留記憶による当否判定を実行すると第2特別図柄に停止された図柄により当否判定の結果を報知する。
図18(a)は第1特別図柄9の当り図柄を示す表であり、第1特別図柄では大当りであれば第一特図大当り1と第一特図大当り2のいずれかの図柄が50%で選択される。第一特図大当り1は通称確変大当りというものであって、大当り後に確変状態が付与され、さらに時短状態も付与される。確変状態も時短状態も変動回数が10000回付与されるため実質次回の大当りも容易に発生させることが可能となる。なお、図示していないが、第一特図大当り1と第一特図大当り2のいずれも5ラウンド実行される大当りである。
【0080】
小当りであれば小当り図柄として小当り1が65%、小当り2が35%で選択される。なお、本実施例では小当り図柄の種類に関係なく同様の小当り遊技態様が実行される。小当りでは確変状態や時短状態の設定はなく、外れ時のように時短回数が減算されるだけである。
【0081】
時短当りであれば時短当り図柄として時短当り1が20%で選択され、時短当り2が80%で選択される。時短当り1及び時短当り2では図柄停止後にc時短が作動するが、時短当り1である場合はc時短1が設定され、時短当り2ではc時短2が設定される。c時短1とc時短2とで時短状態の態様が異なるが詳しくは後述する。時短当りでは通常遊技状態であれば、いずれの時短当り図柄でも時短回数として変動回数が1000回まで設定され、時短当り2である場合はさらに時短回数として小当り回数も1回が設定される。上述したが確変状態や時短状態では時短当りを引いても無効となる。しかし、確変状態や時短状態でも有効としてもよい。
なお、本実施例ではc時短2の時短回数を1000回としたが少なくともc時短2の時短回数は大当り確率の分子を1にしたときの分母の数値よりも多い数値の時短回数であることが望ましい。そのほうが小当りによりc時短2を終了させたときの喜びを大きくすることが可能となる。なお、本実施例では通常遊技状態時は高確率で時短当りに当選するためc時短2の遊技状態が有利状態以外で主に滞在する遊技状態である。このため従来では通常遊技状態が通常の遊技状態になるが、本実施例ではc時短2の時短状態が通常の遊技状態となる。
当然ではあるが、確変状態やa時短及びc時短による時短状態は大当りが発生することでも終了される。なお、確変状態である場合も大当り後に作動する時短状態が付与されているのでa時短が作動している状態であるが、本実施例の説明におけるa時短は確変状態ではないa時短の時短状態のことを基本的に示すものである。
【0082】
図18(b)は第2特別図柄の当り図柄を示す表である。第2特別図柄の当りの種類は大当りのみであり、第二特図大当り1の図柄が65%で選択され第二特図大当り2の図柄が35%で選択れる。
第二特図大当り1と第二特図大当り2のいずれも10ラウンド実行される大当りである。
【0083】
第1特別図柄の大当りより第2特別図柄の大当りの方が出玉の獲得に有利な大当りが実行される。さらに確変となる大当りの選択率も第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも高く選択されるように設定されており、第2特別図柄のほうが第1特別図柄より大当りの有利度が高い。
【0084】
図19は本実施例における各時短状態を示す概略の例である。
図19に示すようにa時短は普図当り確率が高く(普図の高確率状態)、普図変動時間は短く、さらに普電開放時間が長いため第2始動口12への入球が有利な状態といえる。c時短1は普図当り確率は低いが(普図の通常確率状態)、普図変動時間は短く、さらに普電開放時間が長いため第2始動口12への入球が容易な状態といえる。なお、上述したように普図の通常確率状態においても略1/2と高確率で当りとなり、普図の変動時間も短いためc時短1はa時短と同様に高確率で第2始動口12へ入球させることが可能である。普通電動役物が開放することで容易に第2始動口12へ入球することが容易であり、入球により賞球が発生することから手持ちの遊技球の減少を抑えることが可能な遊技状態である他、第2特別図柄による大当りの方が確変の選択率が高く大当りのラウンド数も多いためa時短やc時短1は通常状態よりもきわめて有利な状態である。
c時短2においては普図当たり確率が低く、さらに普図の変動時間は長く、普電の開放時間が短いため、他の時短状態とは異なり、第2始動口12への入球が困難な状態であるため第1始動口11を狙って遊技球を発射させた方が有利な状態となる。よってc時短は通常遊技状態と近い状態である。通常遊技状態はc時短と同様に普図当たり確率が低く、さらに普図の変動時間は長く、普電開放時間においては短いものになる。
詳細は割愛するがc時短2は通常遊技状態よりもわずかに普電の開放時間が長いものであるため正確には同じではない。ただ、それによる第2始動口への入賞率の変化は微差である。さらには、c時短2は時短状態であることから時短当りの当選が無効となるため、遊技者にとっては一番不利な状態と言える。
【0085】
なお、普図変動時間が短いものは1秒であって、長いものは10秒となる。これは当り変動でも外れ変動でも同じ時間が設定されるが、当り変動と外れ変動では異なるようにしてもよい。
普電開放時間は長いものは5秒1回の開放が実行され、短いものは0.2秒1回の開放が実行される(なお、通常遊技状態は0.1秒1回)。このため普電開放時間が長い場合は普電が開放すれば容易に第2始動口12へ入球させることが可能であるが、短い場合は普電が開放しても第2始動口12へ入球させるのは困難である。
a時短とc時短1では
図19に示すように普図変動時間が短で普電開放時間が長となっており、本実施例では同じ普図の変動時間や普電開放時間とするが、同じ長や短でも時短の種類により異なる変動時間や普電開放時間が設定されるようにしてもよい。ただ、そのような場合においてもa時短及びc時短1では第2始動口12への入賞が容易となるように設定するのがよい。
【0086】
第2特別図柄の変動時間においてはa時短とc時短1は変動時間が短く、c時短2は長いものとする。a時短とc時短1は第2始動口12の入球が容易なので、第2特図の変動時間を短くすることで遊技の進行を効率良く実行することが可能となる。なお、第2特図の変動時間においてはa時短とc時短1で異なるようになる。なお、これは普図の変動時間は状態に応じて1種類であったが、第2特別図柄の変動時間は複数の変動時間を備えており、平均変動時間が通常遊技状態における第1特別図柄の平均変動時間よりも短い変動パターンテーブルが選択されることを指す。なお、本実施例では第2特図変動時間はにおいてはa時短とc時短1とで異なる演出モードを実行するため異なる平均変動時間の変動パターンテーブルが選択されるようにするのが好ましいが、同じ演出モードを実行するようにした際は同一の変動パターンテーブルが選択されるようにしてもよい。
またc時短2では第2特別図柄の平均変動時間は第1特別図柄の平均変動時間よりも長い変動時間が設定される。ただ、c時短2では第2特別図柄の変動が実行されることがほぼなくイレギュラー的なものであるので短い変動時間としても問題ない。なお、c時短2では第1特別図柄がメインの変動となるが、c時短1の第2特別図柄の平均変動時間よりは長い変動パターンテーブルが選択される。また、通常遊技状態は必ず第1特別図柄の変動で特別な演出が実行されるためc時短2よりも第1特別図柄の平均変動時間は長いものとなる。
本実施例では小当り図柄として2個備えたが、いずれも同じ小当り遊技態様であり、c時短2を1回の発生で終了させるものとしたが、例えば小当り1の小当り図柄であれば、1回で終了するが、小当り2の小当り図柄であれば、時短回数としてカウントしなかったり、1回ではなく複数回にして異なる回数が設定されるようにしたりしてもよい。またこのようにする場合は小当り1と小当り2の発生割合を異ならせたりすることで様々な遊技性を発揮させることも可能となる。
【0087】
なお、確変状態も時短状態となるが、a時短と同一な時短態様となる。ただ、特別図柄の変動パターンテーブルにおいては異なるようにしてもよい。確変状態とa時短の状態では遊技状態が分かり易いように演出表示の態様を異なるようにするのが好ましい。
【0088】
次に
図20及び
図21を用いて本実施例における演出図柄表示装置6に表示される演出表示例の説明をする。
図20(a)はc時短2が作動している状態の表示画面である。c時短2は上述したように第1始動口11への狙う遊技となるため、通常状態とほぼ変わらないものである。そのため、時短状態ではあるが、特に時短状態が作動しているということは演出図柄表示装置6上では報知をしていない。c時短2の表示態様は数字図柄が3つ以外は特に背景表示はしない。また保留記憶があれば保留記憶を示す保留図柄や保留個数を表示するようにしてもよい。
図20(a)では演出図柄の変動中を示しており、3つの図柄(左図柄92、中図柄93、右図柄94)を用いて当否の結果を報知するが、3つの図柄全部が変動中である。
図20(b)は3つの図柄のうち2つの変動が停止し、左図柄92と右図柄94が3で停止することでリーチ状態となったことを示す図である。そして
図20(c)は最後の変動で中図柄93が停止した例であるが、中図柄93に特殊図柄である達吉図柄が停止した例である。本実施例では中図柄93に達吉図柄が停止すると小当りを報知するものである。なお、図示したのはリーチから達吉図柄が停止した例であったが、左右の図柄がリーチとならない図柄の停止配置でも中図柄93に達吉図柄が停止することで小当りを報知することがあってもよい。
【0089】
図20(d)は小当り遊技中の状態である。c時短2は小当り1回で終了するため次の変動は通常遊技状態での特別図柄の変動となるため特別な演出が実行されることになる。そのため、小当り遊技中にその旨を示すための表示を実行する。
図20(e)は小当り遊技が終了し通常状態に移行して、最初の第1特別図柄が変動した状態である。第1特別図柄による当否判定ではほぼ、時短当りが発生するため通常状態の演出は時短当りが前提として実行されるものであって、実施例では「ボタン連打で達吉を出現させろ!」と表示し、演出ボタン67を模した図柄に連打と表示する連打図柄101を表示することでボタン連打をさせるように指示され、左図柄92と中図柄93と右図柄94は右下部に演出図柄97として通常の遊技状態の表示態様と比して小さく表示される。なお、第1特別図柄の保留記憶がないと
図20(e)の演出が開始できないため、該保留記憶が無い場合は、
図24(b)のように小当り遊技が終了し通常遊技状態に移行すると第1始動口への入球を指示するようにする。なお
図24(b)は小当り遊技によりc時短2の時短状態が終了した場合に限らず通常遊技状態で第1特別図柄の保留記憶が無い場合に表示されるものである。
そして
図20(f)に示すように演出ボタン67の連打により成功して達吉図柄99が出現し、時短当り1が発生し、c時短1が作動することを示す。なお時短当り1である場合は表示部の演出図柄97に2、4、6が表示される。なお、結果を表示する際は演出図柄の大きさを大きくして表示して結果を把握しやすいようにしてもよい。
【0090】
図21(a)は
図20(e)の後に当否判定の結果が時短当り1ではなく、時短当り2や小当り又は外れであった場合の例である。「残念、現れず・・・」という表示をすることで遊技者に報知すると共に右下に表示の演出図柄97には5、2、1とただのバラケ目を表示させることで時短突入させることが出来なかったことを示す。なお、本実施例の当否判定では当選確率的に大半は時短当りとなるので、この表示がされてもc時短2が作動することになるが、演出表示ではc時短1を時短として扱い、c時短2は時短として扱わずに従来の通常遊技状態のように扱う。
【0091】
図21(b)は通常遊技状態の当否判定の結果が外れであった際に
図21(a)の表示後の次の変動で表示される例である。小当りや外れであった場合は次の当否判定も通常遊技状態であるため再びc時短1に移行させるチャンスとなる。そのため「まだまだぁ、もう一回」ともう1回チャンスであることを示す演出表示である。そして変動中に再び
図20(e)からの演出表示の流れが再び実行される。なお、小当りの場合は小当り遊技中に
図21(b)と同様な表示を実行し、小当り後に
図20(e)からの演出表示の流れを再び実行する。
【0092】
図21(c)は当否判定が大当りであった際に
図21(a)の表示後の変動で表示される例である。演出ボタンを連打させる期間中に達吉図柄99が大きく表示されて大当りであることを示唆する。その後、図示していないが変動中の演出図柄97を777など、同じ数字の並びで変動時間終了まで仮停止させて当否判定の結果が大当りであることを報知する。なお、仮停止する際は大当りの場合は演出図柄を拡大して大当りを主張するようにしてもよい。
【0093】
なお、c時短1やc時短2はいずれも1000回であるため、低い確率ではあるが大当りや小当りが発生せずに1000回の変動が実行される可能性もある。この場合もc時短の最終変動にて
図20(d)のように次の変動で特別な演出が実行される旨を示唆する演出を実行し、次の変動で通常遊技状態に移行すると
図20(e)のような演出を実行するようにする。
【0094】
この場合最終変動が短い時間であると上記示唆をしても遊技者が見落としている可能性があるなど十分に伝わらない可能性がある。そのためc時短の最終変動で外れであった場合には、それ以前の外れであった場合の変動よりも平均変動時間が長いものとして、しっかり示唆ができるようにしてもよい。ただ、本実施例では第2特別図柄の保留記憶は最大4個あるためc時短1である場合は時短が終了後にはほぼ第2特別図柄が変動することになる。第2特別図柄は時短当りを備えないため、最終変動で特別な演出を示唆しても第2特別図柄の保留記憶がなくなるまでは第1特別図柄の変動で実行される特別な演出が実行できず、第1特別図柄が変動するまで間ができてしまう。このためc時短2終了後の第2特別図柄の変動で特別な演出が実行される旨を示唆するようにしてもよい。
【0095】
また、c時短1やc時短2の変動回数による時短状態の終了は変動回数1000回と多く、そこまで到達する可能性は低確率であるため、時短状態の最終変動で特別な演出が実行される旨を示唆しないようにしてもよく、通常遊技状態に移行した際だけ特別な演出を実行するようにしてもよい。また、この場合に小当りで通常遊技状態に移行した場合とは異なる特別演出が実行されるようにしてもよい。
また、通常遊技状態に移行しても第1特別図柄の保留記憶が無いと特別な演出が実行できないので、通常状態に移行した際に保留記憶が無い場合は第1始動口11に入球するよう指示する演出表示を実行するようにすると良い。
なお、演出表示例では記憶された大当り決定用乱数の数を示すための保留図柄を表示していないが、表示するようにしてもよい。またこの場合通常遊技状態及びc時短2の状態では第1保留記憶の保留図柄のみ表示し、確変状態及びa時短の状態、c時短1の状態では第2保留記憶の保留図柄のみを表示するようにしてもよいし、遊技状態関係なく両方の保留記憶に対応する保留図柄を表示するようにしてもよい。
【0096】
通常状態への移行としてはa時短やc時短の終了後だけではなく、電源立ち上げる際にRAMクリア操作をすることでRAMクリアした場合にも通常状態から開始となる。なお、RAMクリアした際の通常状態での変動では必ずしも
図20(e)のような特別な演出を実行せずに所定の確率で実行するようにし、実行しない場合はc時短2の状態と同じ演出を実行するようにしてもよい。
必ず実行するようにすると容易にRAMクリアを実行する遊技施設であるかの判断が出来てしまい、折角、遊技施設の開店時の遊技者の来店動機になる機能である本実施例におけるc時短の構成を無駄にしかねない。しかし必ずしも特別な演出を実行しないことでRAMクリアしない遊技施設かの判断をしづらくすることが可能である。またRAMクリアしないいわゆる通常の電源復帰であった場合にも所定の確率で特別な演出を実行するようにしてもよい。こうすることで同様にRAMクリアする遊技施設か判断がしづらくなる。またこれらの構成を組み合わせるとより判断がしづらくすることが可能となる。
【0097】
以上を踏まえ本実施例の遊技性の内容と効果を説明する。
本実施例では第1特別図柄の当りとして大当り、小当り、時短当りを備えている。そして抽選結果として時短当りの可能性が一番高く、第1特別図柄の当否判定が実行されるとほぼ時短当りが発生することになる。しかし、時短当りは時短も確変も作動していない通常状態である場合のみ有効となるものであるのであるため、c時短が発生することで終了するまでは当りとして大当りか小当りしか発生しないことになる。
時短当りが発生すると作動するc時短は第2始動口12への入賞のほうが有利となるc時短1か第1始動口11への入賞の方が有利となるc時短2をそなえており、通常遊技状態で時短当りが当選する度に、いずれかが設定される。
【0098】
c時短1は1000回の時短回数が付与されるため、持ち球の消費を抑えながら第2特別図柄による大当りが発生可能な状態となる。c時短2も1000回付与されるが、こちらは第2始動口12への入賞が困難で第1始動口11を狙う遊技のほうが有利となるので、不利な状態で1000回転回すまではこの状態を継続させて大当りを目指す遊技性となる。しかし、本実施例では第1特別図柄の当り図柄として小当りを備えており、c時短2は時短回数として変動回数が1000回というだけでなく、小当り回数が1回も設定されており、小当りが当選するとc時短2は終了することとなる。そうすると通常状態に移行するため改めて時短当りを高確率でひくことが可能になり、有利なc時短1に移行するかのチャンスを与えることが可能となる。
【0099】
このように本実施例では小当りを引くことで遊技者に有利な状態を付与することが可能となる。従来のタイプでは、c時短2のような遊技者に有利とはいえない状態に移行すると、面白みもなく、遊技のやめ時として捉えられやすいが、このようにすることで、いつでもc時短2のような状態を終了させることでc時短2の期間を短縮させることが可能となるので、常に大当りだけではなくc時短2を終了させることができるかといった複数の結果を楽しみにしながら遊技をすることが可能となるので、遊技の稼動の上昇に貢献することが可能となる。
【0100】
[実施例2]
次に説明する実施例2では通常遊技状態における演出態様を通常遊技状態へどのように移行したかで異ならせるものである。実施例1では当否判定で時短当りとなる確率が高確率となっており、通常状態に移行することでどちらのc時短に移行するかを楽しむものであるが、実施例2においても同様であり、基本的に実施例1と同様な制御となる。実施例2では通常状態の演出表示において、通常状態となる経緯により演出表示の態様を異ならせるものとするため異なる処理においては説明する。
【0101】
本実施例における通常状態に移行する経緯として様々な場合があり、その経緯により遊技者の状況が異なるため、それにあった演出表示を実行する必要があるため、それらを解決するものとする。
【0102】
図22は実施例2におけるサブ統合制御装置83が実行する電源復帰時処理である。サブ統合制御装置83は電源が投入されると、復帰コマンドを受信したかを判定する(S800)。復帰コマンドを受信していた場合には(S800:yes)、復帰コマンドに含まれる情報をもとに通常復帰処理により遊技情報を設定する(S805)。そして復帰コマンドに含まれる遊技情報から大当り遊技状態又は小当り遊技状態であるか確認し(S810)、大当り遊技状態又は小当り遊技状態であれば(S810:yes)、復帰大当り表示処理により開始した復帰時用の当り状態表示を実行し(S815)、本処理を終了する。
【0103】
なお、この時点では大当り遊技状態又は小当り遊技状態であることであること以外において把握することが出来ないため、復帰時用の当り状態表示として
図23(a)に示すような待機画面を表示し、大入賞口の開閉信号や大当り開始演出や大当り終了演出又は小当り開始演出や小当り終了演出の開始又は終了を示すコマンドを受信することで大当りや小当りにおける状況に応じた表示を実行する。なお、大当り遊技状態の場合は本来はラウンド数表示をするが、電源復帰時はラウンド数など送信されずに把握できないため大当り状態の表示を実行してもラウンド数表示は表示しない。
図23(a)では大当りや小当りでは右打ちすることで大入賞口に入賞させることが可能であるため遊技者に右打ちを指示して損させないようにし、画面復旧までしばらく待つように報知する。
【0104】
大当り遊技状態又は小当り遊技状態でなければ(S810:no)、通常遊技状態又はc時短2の時短状態であるかを判定し、通常遊技状態又はc時短2の時短状態でなければ(S820:no)、確変状態、a時短又はc時短1の時短状態ということになるが、それぞれの遊技状態に応じた表示を実行し(S825)、本処理を終了する。なお、このとき特別図柄の変動中であれば、変動が終了するまで、
図23(b)に示す待機状態表示を実行する。なお、本実施例では遊技状態問わず電源復帰時に変動中であれば
図23(b)に示す待機状態表示を実行する。
図23(b)では復旧中であることを報知すると共に画面右下部の結果表示部98に丸の図柄とバツの図柄の表示が交互に点滅するようになる。これは特別図柄の変動していることを示すものであって、特別図柄の変動が停止すると、結果が大当り又は小当りであれば丸の図柄が表示され、それ以外であればバツの図柄が表示される。なお、丸の図柄とバツの図柄だけではなく、小当りでは三角の図柄が、時短当り時は四角の図柄みたいにそれぞれ結果を示すものを設けてもよい。確変状態、a時短又はc時短1の時短状態では右打ちで遊技をすることになるので、
図23(a)と同様に右打ちを指示するようにしてもよい。
【0105】
通常遊技状態又はc時短2の時短状態であれば(S820:yes)、通常対応表示復帰処理により、通常の遊技状態に対応した表示を実行し(S840)、本処理を終了する。なお、本実施例は実施例1と同様にc時短2の時短状態が遊技をするうえで通常の遊技状態であるためc時短2の時短状態中の表示態様を通常の遊技状態として扱うものである。通常の遊技状態に対応した表示態様は
図24(a)に示すように3つの数字図柄が表示されるだけの表示態様でありこれは
図20(a)と同じ表示態様で、
図24(a)は図柄が停止している状態である。3つの数字図柄(左図柄92、中図柄93、右図柄94)は電源復帰時においてはRAMクリアの有無に問わず3、5、7の並びで停止表示され、通常遊技状態であってもc時短2の時短状態であっても同じ3、5、7の図柄並びとする。なお、電源復帰時ではない通常状態であれば
図24(b)に示すように第1始動口11を狙うように指示するなど通常遊技状態時専用の表示が実行されるため通常遊技状態であること、即ち時短当りが有効な状態であることを遊技者が容易に把握可能である。なお、図示していないが、確変状態や時短状態などはそれぞれ対応した表示態様があり、遊技状態に応じた表示態様が表示される。
【0106】
S800で復帰コマンドを受信していなければ(S800:no)、初期化コマンドを受信したか判定し、受信していなければ(S830:no)、本処理を終了する。初期化コマンドを受信していれば初期化復帰処理により初期化した際の処理を実行し(S835)、通常の遊技状態に対応した表示を実行し(S840)、本処理を終了する。当然ではあるが、初期化された際は確変フラグも時短フラグも0であり、大当り遊技状態や小当り遊技状態でもないので通常遊技状態となる。
【0107】
このように通常であればc時短2の時短状態では
図20(a)のような表示態様であり、遊技の進行により移行した通常遊技状態且つ第1特別図柄の保留記憶がない状態であれば
図24(b)のような専用の演出表示がされるものであるため、通常遊技状態で時短当りが有効なチャンスな状態であることを表示により示すことが可能となるが、電源復帰時においては通常遊技状態であってもc時短2の時短状態である場合の表示である
図20(a)と同一の
図24(a)に示すような通常の遊技状態の表示態様を実行するものとなり、図柄も357と遊技状態に関係なく同じ表示がされるので、通常遊技状態であること、すなわち時短当りが有効であることが非報知な表示状態となるため遊技者は表示画面を見ただけではRAMクリアがされて初期化されたか否かは判断できないため、打たずに初期化されたかの判断がすることができず、有利なところだけ遊技する遊技者を排除できる。電源復帰時においては通常遊技状態とc時短2の時短状態である場合は専用の表示態様を表示するとしてもよい。
【0108】
なお電源復帰時に通常遊技状態であった場合は
図24(a)の表示がされるが、第1特別図柄の変動が開始すると
図20(e)の変動表示が実行される。しかし電源復帰時は
図20(a)に示すように通常の遊技状態の変動として変動表示するようにしてもよいし、電源復帰時専用の特殊な演出表示が実行されるようにしてもよい。電源復帰時に通常遊技状態であった場合に第1特別図柄が変動した際に時短当りでなければ
図20(a)のような変動表示をし、時短当りである場合には
図20(e)の変動表示が実行されるようにしてもよい。また通常遊技状態で必ず
図20(e)のような専用の演出表示が実行されるものでは無い遊技機である場合には、電源復帰時のほうが専用の演出表示が実行される可能性が低いものとしてもよい。専用の演出表示が実行される可能性が高いものとしてもよく、さらには電源復帰時の最初の第1特別図柄の変動おいては、c時短2の時短状態であっても
図20(e)のような専用の演出表示が実行されることがあるようにしてもよい。
【0109】
通常遊技状態はc時短が高確率で当選するする期待度の高い遊技状態になっているため特別な表示態様を実行するものであるが、実施例2の電源復帰時においては、c時短2の時短状態と通常遊技状態で同一の表示態様を実行することで、見た目だけではどちらの遊技状態か判断できないようにしている。また電源復帰時に特別図柄が変動中であれば上記したように
図23(b)に示す待機状態表示を実行する。このため通常遊技状態であれば本来
図20(e)に示すような特別な演出表示が実行されるものであるが、電源復帰時に変動中であると、通常遊技状態であってもこのような特別な演出表示が実行されずに変動が停止するまでは結果が分からないものとなる。電源復帰時の表示においては通常遊技状態とc時短2の状態で同一ではなくとも、類似しており、容易に見分けがつかないようにしていればよい。
【0110】
図示しないが電源復帰時に変動中であった場合に当否判定の結果が時短当り1である場合は変動停止時に結果表示部98で結果に応じた図柄を停止した後、特別図柄の確定時間が経過すると
図23(b)から
図20(a)の表示態様に復帰させると共に時短当り1を示す3つの図柄(左図柄92、中図柄93、右図柄94)の図柄表示(例えば2、4、6の並び)を実行するが、時短当り2の場合は時短当りであることが判別不能な外れ図柄(例えば大当りや小当り、時短当りなどを示す図柄以外の図柄の並び)を表示する。なお、該外れ図柄は第1特別図柄においては時短当りが無効となる場合に表示される図柄表示の並びと同じものを示す。よって、電源復帰時に通常遊技状態であり特別図柄が変動中の場合においては時短当り2を引いていた場合は通常状態であったことが把握できずに、無駄にがっかりさせる必要を無くすことが可能である。
【0111】
上述したように実施例2においては、通常遊技状態の表示態様が遊技の進行により通常状態に移行した場合と、電源復帰時に通常遊技状態であるかによって表示態様を異ならせる。即ち同じ通常遊技状態においても状況に応じて表示態様を異ならせることで遊技状況に応じて適切な表示を実行させることが可能となる。
【0112】
なお、本実施例では電源復帰時に通常遊技状態であった場合はいずれの場合でも
図24(a)に示すような表示をすることにしたが、RAMクリアを伴わない電源復帰時においては通常遊技状態である場合は
図24(b)に示す表示が実行するようにしてもよい。基本的通常遊技状態で遊技を終了することになることは考え難く、この場合停電などによる外的要因の可能性が高い。そうなると通常遊技状態の
図24(b)の表示がされているときに停電して、その後復帰して
図24(a)が表示されてしまうようにすると有利な状態が停電による不具合で消えてしまったかのように不信感じる可能性がある。そのためRAMクリアを伴わない電源復帰時においては、通常遊技状態であることを分からないようにするのではなく、明確にして復帰するほうが遊技が不信感を感じることが無くなる。
【0113】
なお、サブ統合制御装置はバックアップ機能を有していないため、電源遮断前の遊技に関する情報を記憶していない。このため電源復帰時処理に示すように主制御装置から送られる情報を基に表示を開始する。
【0114】
[その他の例]
実施例1,2の構成を小当りで開放する大入賞口に特定領域を備え、特定領域に入球することで大当り遊技が発生する役物大当りの構成を含む通称1種2種混合機に適用するようにしもよい。このような遊技機では第2特別図柄に小当りが大当りよりも高確率で当選するようにすることでa時短やc時短1に移行すると通常状態やc時短2の作動時より高確率で大当り遊技を発生することが可能とするようにすると良い。
このような遊技機では本実施例と異なり、a時短及びc時短1でも時短回数として小当り回数の設定をするとしてもよい。こうすることで遊技者に有利な小当りが発生するまであえて小当り時に特定領域に入球しないようにするような遊技を防ぐことが可能となる。この場合第1特別図柄の小当りはカウントせずに第2特別図柄の小当りのみをカウントすることでa時短又はc時短1中に誤って第1特別図柄が変動してしまい小当りが発生してしまって、時短が終了してしまうことを防ぐことが可能となる。また、小当りが発生した場合に大入賞口に遊技球を継続的に発射していればほぼ特定領域に入球させることが可能な構成として小当りの発生でほぼ大当り遊技状態に移行させることが可能なものとしてもよい。
本実施例を、該1種2種混合機に適用することで第2始動口12への入球が容易な時短状態に移行すると高確率で大当りを発生させることが可能となるため、本実施例の構成では大当り確率は通常確率のままであり、間延び感が生じるが、1種2種混合機に適用することで実質大当り確率が高確率になるためその間延び感を抑えることが可能となる。
【0115】
本実施例では、第1特別図柄の当否判定で時短当りが高確率であって外れる確率が低確率の構成であったため、通常状態に移行してもすぐ時短当りが当選するため、滞在する遊技状態はほぼc時短2の状態であることからc時短2が実質通常の遊技状態の扱いになり、通常状態の変動では
図20(e)のような特別な演出を実行するようにしたが、時短当りの確率よりハズレの方が高い構成として、通常状態とc時短2の状態で共用の表示態様を実行し、遊技状態がわかりづらくするようにしてもよい。
【0116】
先読みにより第1始動口11及び第2始動口12の入賞時に取得した大当り決定用乱数等により当りか否かや特定の演出が実行される変動かを確認して、その確認結果に基づいた演出を当否判定の前に実行する先読み演出を備えるようにしてもよい。先読み演出においては通常遊技状態及びc時短2の状態では第1始動口11の入賞時に取得した大当り決定用乱数のみ実行する。先読みにより小当り中にc時短1となる期待度を示す示唆演出を実行したり、c時短1となるものがあればその旨を報知するようにしたりしてもよい。また小当り後やa時短の状態及びc時短1の状態の終了後に当否判定が実行される保留記憶について当否判定の実行前に先読み演出により期待度を示すようにしてもよい。
【0117】
また本実施例のc時短2では時短回数として小当りが1回で終了するようにしたが、終了するまでの小当り回数を1回ではなく複数回に設定するようにしてもよい。さらにはc時短2の種類を複数設けて、終了する小当り回数を複数種類設けるようにしてもよい。例えば実施例の内容に時短当り3を追加して、時短当り2では第1c時短2に移行し、時短当り3では第2c時短2に移行するようにし、第1c時短2では小当り1回で終了し、第2c時短2では小当りが3回で終了するようにして、c時短2の種類によりc時短2の終了しやすさが異なるようにすることが可能とすることで、c時短2に移行してもどちらのc時短2に移行したかを楽しませることが可能となる。
このときどちらのc時短2であるかを表示により示すようにしてもよい。このような場合は第1c時短2と第2c時短2で時短状態中の演出モードが異なるようにして遊技者にどちらのc時短2であるかを把握可能な構成としてもよい。
また第2c時短2では小当りを引いて時短が終了までの回数が少なくなる毎に表示の全部や一部を変化させることで終了が近づいていることを示すようにしてもよい。
【0118】
他にもc時短2が終了する小当り回数を小当り図柄の種類により、小当り回数としてカウントする小当り図柄と、小当り回数としてカウントされない小当たり図柄を備えるようにしてもよい。この場合当否判定の結果が小当り回数としてカウントされない小当たり図柄の結果であっても次の変動でも上記した特別な演出を実行するようにしてもよい。
また小当り図柄の種類によってc時短2が終了するまでのカウント数が異なるように設定してもよい。例えばc時短2として小当り図柄1の小当り回数として1回、小当り図柄2の小当り回数としては3回がセットされるようなことが考えられる。この場合小当り図柄1のほうが小当り回数として少ないため、小当りに当選した際に小当り図柄2よりも小当り図柄1の方の選択率が低いほうがよい。
またc時短2の種類により、時短回数としてカウントする小当り図柄の種類が異なるようにしてもよい。この場合小当り図柄の選択率を異なるようにすることでc時短2の種類により有利度を異ならせることが可能となる。
【0119】
時短状態の作動条件として、大当り後の変動回数が所定回数に達すると時短状態が作動するようにしてもよく、所定回数のカウントは大当りの当選確率として通常確率状態である場合の変動回数をカウントするものであり、時短状態が作動している場合もカウントされるようにするとよい。このような条件で作動する時短はb時短と呼ばれるものであるが、b時短はc時短1及びc時短2のいずれが作動していても大当り後の変動回数が所定回数に達するとb時短で作動する時短状態に切り替えるのが好ましい。なお、大当り後に確変となる場合では確変が終了してから所定回数の変動回数に達するとb時短が作動するのがよく、即ちb時短は特別図柄の当否判定の確率として高確率状態を備えるものは通常確率状態の場合に所定回数のカウントを実行するのが好ましい。
【0120】
b時短はc時短1の時短状態と同様な時短状態の態様とするのが好ましく、第2始動口11への入賞が有利な遊技状態とするのが良い。またb時短の時短回数もc時短1と同じ回数又はそれ以上の回数が設定されるようにして良い。またb時短が作動するまでの所定回数はc時短1の作動回数より多い回数とするのが良い。こうすることでc時短1を引けたがその期間に大当りが引けなかった場合でも、その後確実に時短状態を作動させることが可能となるため安心感を与えることが可能となる。
【0121】
なお、本実施例ではc時短1とc時短2で普電の開放パターンが異なるようにしたが、普通図柄の当否判定で普電の開放パターンとして長い開放時間の当りと短い開放時間の当りを設け、c時短1では長い開放時間の選択率がc時短2よりも高くし、c時短では長い開放時間となる選択率が低いものとしてもよい。こうすることで同様にc時短1とc時短2で第2始動口12への入賞の容易さを異ならせるようにすることが可能となる。
【0122】
本実施例ではc時短2の状態の時短回数として特別図柄の変動回数と小当り回数を備え、小当りに当選することで、変動回数が残っていてもc時短2を終了させる遊技性とした。しかし、小当りに限定されず、時短回数として第1特別図柄と第2特別図柄の変動回数を各々設けるようにすることも考えられる。この場合、例えばc時短2の時短回数として第1特別図柄の変動回数は1000回、第2特別図柄の変動回数を1回に設定し、通常時にも普電の開放として長時間開放するパターンを設けるようにすることで、普通図柄で普電の長時間開放の当りに当選することで、第2始動口12に入賞させれば第2特別図柄が変動してc時短2を終了するようにすることが可能となるようにすることも考えられる。こうすることで大当りが第1特別図柄より有利である第2特別図柄の大当りを引くチャンスであり且つc時短2を終了させることが出来るという効果を奏することが出来るので遊技性に優れている。なおこの場合は左打ち領域にも普図始動口を設ける。
【0123】
上記したその他の例のいずれにおいても遊技の興趣を高めることが可能となる。
【0124】
[特許請求の範囲との対応]
パチンコ機50が弾球遊技機の一例に、S100がyes且つS105がnoである処理の実行が第1の始動条件の一例に、S110がyes且つS115がnoである処理の実行が第2の始動条件の一例に相当する。また大当りが特典当りの一例に、時短当りが特別当りの一例に、小当りが特定当りの一例に相当する。また、時短当り1による時短状態が第1特別遊技状態の一例に、時短当り2による時短状態が第2特別遊技状態の一例に相当する。
図24(b)の表示が第1表示態様の一例に、
図24(a)の表示が第2表示態様の一例に相当する。またS156の初期化処理が初期化手段の一例に相当する。
【符号の説明】
【0125】
6:演出図柄表示装置
9:第1特別図柄表示装置
10:第2特別図柄表示装置
11:第1始動口
12:第2始動口
14:大入賞口
67:演出ボタン
80:主制御装置
83:サブ統合制御装置