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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024016356
(43)【公開日】2024-02-07
(54)【発明の名称】選択装置、選択方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/123 20060101AFI20240131BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20240131BHJP
   G08G 1/01 20060101ALI20240131BHJP
【FI】
G08G1/123 A
G08G1/00 D
G08G1/01 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022118410
(22)【出願日】2022-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】吉田 泰介
(72)【発明者】
【氏名】友岡 靖夫
(72)【発明者】
【氏名】中村 絢子
(72)【発明者】
【氏名】安藤 泰輔
(72)【発明者】
【氏名】木村 仁
(72)【発明者】
【氏名】長濱 卓範
(72)【発明者】
【氏名】笹尾 幸平
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 亮彦
(72)【発明者】
【氏名】花房 直人
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181DD04
5H181FF10
5H181FF13
5H181FF14
5H181MA48
(57)【要約】
【課題】 充電が容易ではない場所において充電を行う可能性を低減できる電気自動車を選択できる選択装置等を提供する。
【解決手段】 本開示の一態様に係る選択装置10は、電気自動車のための充電ポートの密度及び電気自動車の予測密度と、電気自動車の充電の容易性と、の関係を用いて、行先を含む対象地域における充電ポートの密度と前記対象地域における予測されている電気自動車の密度とから、前記対象地域における電気自動車の充電の容易性を判定する容易性判定部120と、前記充電の容易性と、所定の出発地点と前記行先との間の距離とを用いて、前記出発地点から前記行先に電気自動車によって行く利用者が、前記電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定する推定部130と、満充電の状態から前記推定距離を走行可能な電気自動車を、使用可能な電気自動車の中から選択する選択部140と、選択された前記電気自動車の情報を出力する出力部150と、を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車のための充電ポートの密度及び電気自動車の密度と、電気自動車の充電の容易性と、の関係を用いて、行先を含む対象地域における充電ポートの密度と前記対象地域における予測されている電気自動車の密度とから、前記対象地域における電気自動車の充電の容易性を判定する容易性判定手段と、
前記充電の容易性と、所定の出発地点と前記行先との間の距離とを用いて、前記出発地点から前記行先に電気自動車によって行く利用者が、前記電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定する推定手段と、
満充電の状態から前記推定距離を走行可能な電気自動車を、使用可能な電気自動車の中から選択する選択手段と、
選択された前記電気自動車の情報を出力する出力手段と、
を備える選択装置。
【請求項2】
前記容易性判定手段は、前記出発地点から前記行先を経由して到着地点に向かう経路を含む領域が分割された複数の地域のうち前記経路の少なくとも一部を含む地域の前記充電の容易性をさらに判定し、
前記推定手段は、前記出発地点から前記行先を経由して到着地点に向かう前記経路の少なくとも一部を含む前記地域の前記充電の容易性にさらに基づいて、前記推定距離を推定する
請求項1に記載の選択装置。
【請求項3】
前記容易性判定手段は、前記充電の容易性として、充電ポートにおける順番待ちの時間を推定する
請求項1又は2に記載の選択装置。
【請求項4】
前記容易性判定手段は、前記充電の容易性として、充電ポートを探す時間と、充電ポートにおける順番待ちの時間と、の和を推定する
請求項1又は2に記載の選択装置。
【請求項5】
前記電気自動車のバッテリの容量の、当該バッテリの新品時の容量に対する大きさを示す指標と、前記電気自動車が当該電気自動車の前記バッテリの新品時に満充電の状態から走行できる距離とから、前記電気自動車が走行可能な走行可能距離を推定する車両情報更新手段
をさらに備え、
前記選択手段は、前記電気自動車を、前記使用可能な複数の電気自動車の各々の前記走行可能距離を用いて選択する
請求項1又は2に記載の選択装置。
【請求項6】
電気自動車のための充電ポートの密度及び電気自動車の密度と、電気自動車の充電の容易性と、の関係を用いて、行先を含む対象地域における充電ポートの密度と前記対象地域における予測されている電気自動車の密度とから、前記対象地域における電気自動車の充電の容易性を判定し、
前記充電の容易性と、所定の出発地点と前記行先との間の距離とを用いて、前記出発地点から前記行先に電気自動車によって行く利用者が、前記電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定し、
満充電の状態から前記推定距離を走行可能な電気自動車を、使用可能な電気自動車の中から選択し、
選択された前記電気自動車の情報を出力する、
選択方法。
【請求項7】
前記出発地点から前記行先を経由して到着地点に向かう経路を含む領域が分割された複数の地域のうち前記経路の少なくとも一部を含む地域の前記充電の容易性をさらに判定し、
前記出発地点から前記行先を経由して到着地点に向かう前記経路の少なくとも一部を含む前記地域の前記充電の容易性にさらに基づいて、前記推定距離を推定する
請求項6に記載の選択方法。
【請求項8】
前記充電の容易性として、充電ポートにおける順番待ちの時間を推定する
請求項6又は7に記載の選択方法。
【請求項9】
前記充電の容易性として、充電ポートを探す時間と、充電ポートにおける順番待ちの時間と、の和を推定する
請求項6又は7に記載の選択方法。
【請求項10】
電気自動車のための充電ポートの密度及び電気自動車の密度と、電気自動車の充電の容易性と、の関係を用いて、行先を含む対象地域における充電ポートの密度と前記対象地域における予測されている電気自動車の密度とから、前記対象地域における電気自動車の充電の容易性を判定する容易性判定処理と、
前記充電の容易性と、所定の出発地点と前記行先との間の距離とを用いて、前記出発地点から前記行先に電気自動車によって行く利用者が、前記電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定する推定処理と、
満充電の状態から前記推定距離を走行可能な電気自動車を、使用可能な電気自動車の中から選択する選択処理と、
選択された前記電気自動車の情報を出力する出力処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気自動車を選択する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車への給電のための充電ポートの数は、必ずしも十分であるとは言えない。地域によっては、訪問者が利用可能な充電ポートにおいて、充電のために待たされる可能性がある。
【0003】
特許文献1には、ユーザの乗車位置又は電気自動車の現在位置を含むエリアの充電優先度と、ユーザの目的地を含むエリアの充電優先度と、電気自動車のバッテリ残量とに基づいて、配車すべき電気自動車を決定する配車装置が記載されている。特許文献1の充電優先度は、エリアにおける電気自動車の充電の推奨度合いを表す指標である。
【0004】
特許文献2には、出発地点から到着地点までの経路上の、第1の地点から第2の地点に到達可能な充電量を有する電気自動車を、第1の地点に存在する電気自動車群の中から選択する管理装置が記載されている。第1の地点は、到着地点ではない経路上の地点である。第2の地点は、次に到着すべき到着点側の経路上の地点である。管理装置は、選択された電気自動車の充電量の少なさに基づいて、その電気自動車の推奨度を設定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2019/225045号
【特許文献2】特開2015-097799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の充電優先度は、電力需給状況、充電スタンドの設置密度、又は、再生可能エネルギーの利用率などの指標と関連付けて定義される。しかし、充電優先度が電力需給状況又は再生可能エネルギーの利用率と関連付けて定義されている場合、充電優先度が高い地域に利用可能な充電スタンドが多いとは限らない。
充電優先度が充電スタンドの設置密度と関連付けて定義されている場合も、充電スタンドの設置密度が高い地域において、充電スタンド1つ当たりの充電を行う電気自動車の数が少なくなるとは限らない。多くの利用者が、充電優先度が高く充電スタンドの設置密度が高いエリアで電気自動車の充電を行う場合、充電スタンドの設置密度が高い地域において、充電スタンド1つ当たりの充電を行う電気自動車の数が多くなる可能性がある。このように、電気自動車の充電は、特許文献1の充電優先度が高いエリアにおいて、必ずしも容易であるとは言えない。
【0007】
そして、特許文献1の技術では、例えば、現在位置を含むエリアの充電優先度が低く、目的地を含むエリアの充電優先度が高い場合、通行に必要な充電量以上のバッテリ残量がなるべく少ない電気自動車の配車が優先される。また、目的地を含むエリアの充電優先度が低い場合は、目的地までの通行に必要な充電量以上のバッテリ残量がなるべく多い電気自動車の配車が優先される。したがって、配車された電気自動車を利用する場合、充電が容易ではない場所において充電を行う可能性を低減できない。
【0008】
特許文献2の技術では、利用者が電気自動車を利用して出発地点から到着地点まで行く場合に、利用者が乗り継ぎに使用できる複数の電気自動車が出発地点から到着地点までの経路上に存在する必要がある。特許文献2の技術では、利用者が1台の電気自動車のみを使用する場合に、充電が容易ではない場所において充電を行う可能性を低減できない。
【0009】
本開示の目的の1つは、充電が容易ではない場所において充電を行う可能性を低減できる電気自動車を選択できる選択装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一態様に係る選択装置は、電気自動車のための充電ポートの密度及び電気自動車の予測密度と、電気自動車の充電の容易性と、の関係を用いて、行先を含む対象地域における充電ポートの密度と前記対象地域における予測されている電気自動車の密度とから、前記対象地域における電気自動車の充電の容易性を判定する容易性判定手段と、前記充電の容易性と、所定の出発地点と前記行先との間の距離とを用いて、前記出発地点から前記行先に電気自動車によって行く利用者が、前記電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定する推定手段と、満充電の状態から前記推定距離を走行可能な電気自動車を、使用可能な電気自動車の中から選択する選択手段と、選択された前記電気自動車の情報を出力する出力手段と、を備える。
【0011】
本開示の一態様に係る選択方法は、電気自動車のための充電ポートの密度及び電気自動車の予測密度と、電気自動車の充電の容易性と、の関係を用いて、行先を含む対象地域における充電ポートの密度と前記対象地域における予測されている電気自動車の密度とから、前記対象地域における電気自動車の充電の容易性を判定し、前記充電の容易性と、所定の出発地点と前記行先との間の距離とを用いて、前記出発地点から前記行先に電気自動車によって行く利用者が、前記電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定し、満充電の状態から前記推定距離を走行可能な電気自動車を、使用可能な電気自動車の中から選択し、選択された前記電気自動車の情報を出力する。
【0012】
本開示の一態様に係るプログラムは、電気自動車のための充電ポートの密度及び電気自動車の予測密度と、電気自動車の充電の容易性と、の関係を用いて、行先を含む対象地域における充電ポートの密度と前記対象地域における予測されている電気自動車の密度とから、前記対象地域における電気自動車の充電の容易性を判定する容易性判定処理と、前記充電の容易性と、所定の出発地点と前記行先との間の距離とを用いて、前記出発地点から前記行先に電気自動車によって行く利用者が、前記電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定する推定処理と、満充電の状態から前記推定距離を走行可能な電気自動車を、使用可能な電気自動車の中から選択する選択処理と、選択された前記電気自動車の情報を出力する出力処理と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本開示には、充電が容易ではない場所において充電を行う可能性を低減できる電気自動車を選択できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本開示の第1の実施形態に係る選択装置の構成の例を表すブロック図である。
図2図2は、本開示の第1の実施形態に係る選択装置の動作の例を表すフローチャートである。
図3図3は、本開示の第2の実施形態に係る選択装置の構成の例を表すブロック図である。
図4図4は、本開示の第2の実施形態に係る選択装置の動作の例を表すフローチャートである。
図5図5は、本開示の実施形態に係る選択装置を実現することができる、コンピュータのハードウェア構成の一例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、本開示の実施形態について、図面を使用して詳細に説明する。
【0016】
<第1の実施形態>
まず、本開示の第1の実施形態について、図面を使用して詳細に説明する。
【0017】
<構成>
図1は、本開示の第1の実施形態に係る選択装置の構成の例を表すブロック図である。図1に示す例では、本開示の第1の実施形態に係る選択装置10は、容易性判定部120と、推定部130と、選択部140と、出力部150と、を備える。
【0018】
容易性判定部120は、行先を含む対象地域における電気自動車のための充電ポートの密度と前記対象地域における予測されている電気自動車の密度とから、前記対象地域における電気自動車の充電の容易性を判定する。容易性判定部120は、対象地域における電気自動車の充電の容易性を判定するのに、充電ポートの密度及び電気自動車の密度と、電気自動車の充電の容易性と、の関係を用いる。推定部130は、前記充電の容易性と、所定の出発地点と前記行先との間の距離とを用いて、前記出発地点から前記行先に電気自動車によって行く利用者が、前記電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定する。選択部140は、満充電の状態から、前記推定距離を走行可能な電気自動車を、使用可能な複数の電気自動車の中から選択する。出力部150は、選択された前記電気自動車の情報を出力する。
【0019】
<容易性判定部120>
容易性判定部120は、行先として指定されうる場所を含む複数の地域の、充電ポートの密度及び予測されている電気自動車の密度を予め保持する。複数の地域は、例えば、行先として指定されうる場所を含む領域として、例えば、選択装置の管理者、作成者、又は、設計者等によって予め定められた領域が分割された小領域である。行先として指定されうる場所を含む領域として予め定められた領域は、出発地点、到着地点として指定されうる地点、行先として指定されうる地点、及び、出発地点から行先を経由して到着地点までの経路になりうる道路を含む領域として予め設定された領域である。行先として指定されうる場所を含む領域として予め定められた領域は、例えば、国、地方(例えば、北海道、東北、北陸、関東、東海、近畿、中国、四国、九州等)、又は、都道府県等である。行先として指定されうる場所を含む領域として予め定められた領域は、これらの例に限られない。行先として指定されうる場所を含む領域として予め定められた領域は、例えば、個々の地方の少なくとも一部分、個々の都道府県の少なくとも一部、又は、それらを連結した領域であってもよい。行先として指定されうる場所を含む領域として予め定められた領域は、国及び地方自治体の境界とは関係なく定められていてもよい。領域が分割された小領域は、例えば、市区町村、市区町村内の一部、又は、市区町村と市区町村内の一部との少なくともいずれかが連結された小領域であってよい。領域が分割された小領域は、この例に限られない。領域が分割された小領域も、国及び地方自治体の境界に関係なく定められていてもよい。本実施形態では、行先は、例えば緯度を表す値と経度を表す値とによって示される、地点によって表される。行先を含む地域が、対象地域と表記される。充電ポートの密度は、予め定められた面積当たりの、地域内に設置されている充電ポートの数である。予測されている電気自動車の密度は、予め定められた面積当たりの、地域内に存在することが予測されている電気自動車の台数である。地域内に存在することが予測されている電気自動車の台数は、例えば、所定の時間帯(例えば、午前9時から午後5時などの昼間の時間帯)における、地域内に存在する電気自動車の台数の統計値である。所定の時間帯は、この例に限られない。所定の時間帯は、あらかじめ定められている他の時間帯であってよい。台数の統計値は、例えば、最大値、平均値、最頻値、中間値、又は、中央値などである。この場合の台数の最頻値は、上述の所定の時間帯が分割された複数の時間帯の各々についての台数の最大値又は平均値の、最頻値であってもよい。この場合の台数の中間値は、上述の所定の時間帯が分割された複数の時間帯の各々についての台数の最大値又は平均値の、中間値であってもよい。この場合の台数の中央値は、上述の所定の時間帯が分割された複数の時間帯の各々についての台数の最大値又は平均値の、中央値であってもよい。予測されている電気自動車の密度を、本開示の実施形態の説明では、電気自動車の予測密度とも表記する。
【0020】
電気自動車の充電の容易性は、例えば、充電ポートにおける充電の順番を待つ待ち時間によって表されていてよい。この場合の充電の容易性は、例えば、秒、分、又は、時間等から適宜選択された単位によって表されていてよい。待ち時間は、例えば、充電待ちの行列に並んでから充電を開始するまでの時間である。充電を開始するタイミングは、適宜定義されていてよい。充電を開始するタイミングは、例えば、充電を行うための作業を開始するタイミングであってよい。充電待ちの行列が存在しない場合は、待ち時価はゼロである。電気自動車の充電の容易性は、例えば、充電ポートを探す時間と、充電ポートにおける順番待ちの時間との和によって表されていてもよい。本開示の説明において、充電の容易性は、充電容易性とも表記される。
【0021】
充電ポートの密度及び電気自動車の密度と、充電ポートにおける充電の順番を待つ待ち時間との関係は、予め実験的に求められていてよい。例えば、充電ポートの密度の値がとりうる範囲は、複数の範囲(以下、第1範囲と表記)に分割されていてよい。電気自動車の密度の値がとりうる範囲も、複数の範囲(以下、第2範囲と表記)に分割されていてよい。
そして、第1範囲と第2範囲の組み合わせの各々に対して、実験的に求められた、待ち時間の代表値が関連付けられていてよい。代表値は、例えば、平均値又は最頻値などの統計値である。第1範囲と第2範囲の組み合わせに関連付けられている待ち時間の代表値は、充電ポートの密度が第1範囲に含まれる地域において、電気自動車の密度が第2範囲に含まれる状況において測定された待ち時間の、代表値である。
【0022】
そして、容易性判定部120は、行先を含む対象地域の充電密度を含む第1範囲と、電気自動車の予測密度を含む第2範囲と、の組み合わせに関連付けられている待ち時間を、充電容易性を表す値としてよい。なお、充電容易性は、充電の容易さの程度を表す指標である。本開示における充電の容易さは、充電を行う作業の困難性と関係がなくてよい。本開示における充電の容易さは、充電の準備を開始してから充電の作業を開始するまでの時間に関係していてよい。充電の準備の開始は、例えば、充電ポートを探し始めることであってもよい。充電の準備の開始は、充電のための行列に並び始めることであってもよい。
【0023】
さらに、充電ポートの密度と、充電ポートを探す時間との関係も、予め実験的に求められていてよい。この場合も、充電ポートの密度の値がとりうる範囲は、複数の範囲(以下、第3範囲と表記)に分割されていてよい。この場合の、充電ポートの密度の値がとりうる範囲が分割された複数の第3範囲は、上述の、複数の第1範囲と一致していてもよい。そして、第1範囲の各々について、充電ポートの密度が第1範囲に含まれる地域において測定された、充電ポートを探す時間の代表値が、その第1範囲に関連付けられていてよい。充電ポートを探す時間は、充電ポートを探し始めてから充電ポートを見つけるまでの時間であってよい。充電ポートを探し始めてから充電ポートを見つけるまでの時間は、充電待ちの行列が存在する場合は、充電ポートを探し始めてから充電待ちの行列に並ぶまでの時間であってよい。充電ポートを探し始めてから充電ポートを見つけるまでの時間は、充電待ちの行列が存在しない場合は、充電ポートを探し始めてから充電を開始するまでの時間であってよい。
【0024】
この場合、容易性判定部120は、行先を含む対象地域の充電密度を含む第1範囲と、電気自動車の予測密度を含む第2範囲と、の組み合わせに関連付けられている待ち時間(具体的には、その代表値)を特定する。そして、容易性判定部120は、先を含む対象地域の充電密度を含む第3範囲に関連付けられている、充電ポートを探す時間(具体的には、その代表値)を特定する。容易性判定部120は、特定した充電ポートを探す時間と、特定した待ち時間との和(具体的には、特定した充電ポートを探す時間の代表値と、特定した待ち時間の代表値との和)を、充電容易性を表す値としてよい。
【0025】
以上の例では、充電容易性の値が小さいほど、充電をより容易に行える。充電容易性の値と、充電の容易さとの関係は、以上の例における関係と逆であってもよい。以下では、充電容易性は、その値が小さいほど、充電をより容易に行えることを表すとして説明する。
【0026】
<推定部130>
上述のように、推定部130は、例えば、充電の容易性と、所定の出発地点と前記行先との間の距離とを用いて、出発地点から行先に電気自動車によって行く利用者が、電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定する。推定部130は、例えば、推定部130は、行先を含む対象地域における充電の容易性が所定基準を満たさない場合に、利用者が対象地域において電気自動車の充電を行うことなく、不充電で走行する距離を推定する。
【0027】
利用者は、出発地点において満充電の状態の電気自動車に乗車し、出発地点から行先に向けて出発する。出発地点は、例えば、電気自動車をレンタルする業者が、利用者にレンタカーを貸与する地点である。利用者は、電気自動車で、出発地点から行先に行き、行先から到着地点に行く。到着地点は、例えば、利用者が電気自動車を返却する地点である。到着地点は、出発地点と同一であってもよい。到着地点は、出発地点と異なっていてもよい。
【0028】
所定の出発地点と行先との間の距離は、所定の出発地点から行先に自動車で向かう場合に通行する経路の長さである。
【0029】
例えば上述の容易性判定部120が、所定の出発地点と行先との間の距離を、カーナビゲーションシステムに使用されている既存の技術を使用して算出してもよい。推定部130は、容易性判定部120から、所定の出発地点と行先との間の距離を受け取ってもよい。推定部130が、所定の出発地点と行先との間の距離を、カーナビゲーションシステムに使用されている既存の技術を使用して算出してもよい。
【0030】
推定部130が推定距離を推定する方法については、後で具体的に説明する。
【0031】
なお、推定部130は、出発地点から行先を経由して到着地点に向かう経路の長さが、少なくともいずれかの電気自動車の走行可能距離以下である場合、出発地点から行先を経由して到着地点に向かう経路の長さを推定距離としてよい。推定部130は、出発地点から行先を経由して到着地点に向かう経路の長さが、少なくともいずれかの電気自動車の走行可能距離よりも大きい場合に、推定距離を推定する方法に従って推定距離を推定してよい。電気自動車の走行可能距離は、後述のように、満充電の状態で走行を開始し、バッテリの残量が所定残量になるまで、所定の条件で走行した場合の走行距離を表す。
【0032】
<選択部140>
上述のように、選択部140は、満充電の状態から、推定距離を走行可能な電気自動車を、使用可能な電気自動車の中から選択する。使用可能な電気自動車は、例えば、上述の出発地点において利用者に貸与できる電気自動車である。選択部140は、例えば、満充電の状態において走行を開始し推定距離を走行した後のバッテリの残量が所定残量以上である電気自動車を選択する。選択部140は、電気自動車の各々の、バッテリの使用量と走行距離との間の関係を予め保持している。バッテリの使用量と走行距離との間の関係は、例えば、あらかじめ定められた条件下で走行した場合の、バッテリの所定使用量当たりの走行距離によって表されていてもよい。バッテリの使用量と走行距離との間の関係は、例えば、あらかじめ定められた条件下で所定距離を走行した場合の、バッテリの使用量によって表されていてもよい。
【0033】
選択部140は、複数の電気自動車を選択してもよい。選択部140には、電気自動車に対する他の条件が与えられてもよい。選択部140は、満充電の状態から推定距離を走行可能な電気自動車を、与えられている条件を満たす電気自動車の中から選択してもよい。
【0034】
なお、満充電の状態から走行できる距離が推定距離よりも大きい電気自動車が存在しない場合、選択部140は、満充電の状態から走行できる距離が最も長いものから所定台数の電気自動車を選択してもよい。
【0035】
<出力部150>
出力部150は、選択された前記電気自動車の情報を、利用者が保持する端末装置に出力してもよい。出力部150は、選択された前記電気自動車の情報を、電気自動車を所有する業者(例えば、電気自動車をレンタルする業者)が管理する情報処理装置に対して出力してもよい。出力部150は、選択された前記電気自動車の情報を、他の情報処理装置などに出力してもよい。
【0036】
<動作>
次に、本開示の第1の実施形態に係る選択装置10の動作について説明する。
【0037】
図2は、本開示の第1の実施形態に係る選択装置10の動作の例を表すフローチャートである。図2に示す例では、容易性判定部120が、対象地域における電気自動車の充電の容易性を判定する(ステップS11)。次に、推定部130が、対象地域における充電の容易性と、出発地点と行先との間の距離とを用いて、利用者が電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定する(ステップS12)。そして、選択部140が、満充電の状態から推定距離を走行可能な電気自動車を選択する(ステップS13)。そして、出力部150が、選択された電気自動車の情報を出力する(ステップS14)。
【0038】
<効果>
本実施形態には、充電が容易ではない場所において充電を行う可能性を低減できる電気自動車を選択できるという効果がある。その理由は、推定部130が、対象地域における充電の容易性と、出発地点と行先との間の距離とを用いて、出発地点から行先に電気自動車によって行く利用者が、電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定するからである。そして、選択部140が、満充電の状態から推定距離を走行可能な電気自動車を選択するからである。
【0039】
<推定距離の推定方法>
上述のように、推定部130は、例えば、充電の容易性と、所定の出発地点と前記行先との間の距離とを用いて、出発地点から行先に電気自動車によって行く利用者が、電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定する。推定部130は、例えば、推定部130は、行先を含む対象地域における充電の容易性が所定基準を満たさない場合に、利用者が対象地域において電気自動車の充電を行うことなく、不充電で走行する距離を推定する。
【0040】
推定部130は、出発地点から行先を経由して到着地点に行く経路が通過する地域の各々の充電の容易性を用いて、利用者が、充電の容易性が所定基準を満たさない地域における充電を抑制するように、電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定してもよい。この場合、例えば、容易性判定部120が、カーナビゲーションシステムに使用されている既存の方法等を用いて、出発地点から行先を経由して到着地点に行く経路を導出してよい。そして、容易性判定部120は、導出した経路が通過する地域を特定してよい。容易性判定部120は、さらに、特定した地域の充電容易性を判定してよい。なお、経路が高速道路等の道路を含む場合、。容易性判定部120は、経路のそのような道路の、充電ポートが存在する場所以外の部分における充電容易性を、充電容易性の最大値として予め定められている値を設定してよい。上述の高速道路等の道路は、入口以外の部分における進入と、出口以外の部分における退出とができず、特定の場所(サービスエリアなど)以外に充電ポートが存在しない道路である。
【0041】
一般的に、電気自動車の充電を行うための充電ポートは、ガソリンスタンドと比較して少ない。そのため、どこででも電気自動車の充電を行うことができるという状況ではない。そのため、電気自動車を貸与するレンタル業者は、返却時に電気自動車を満充電にすることを求めないケースが多い。電気自動車を借りた利用者は、電気自動車を返すまでに充電の必要がなければ、充電を行わないことが多い。また、利用者が観光等のために電気自動車を借りる場合、利用者は、行先の周辺における充電ポートの情報を得て置く可能性がある。しかし、出発地と行先との間の経路の周辺の充電ポートの情報(行先と到着地点との間の経路の周辺の充電ポートの情報)を、詳細に調べない可能性がある。また、利用者は、行先の周辺では、電気自動車によってさまざまな場所に赴く可能性があるが、出発地点と行先との間の経路、及び、行先と到着地点との間の経路では、飲食店又はサービスエリアなどの経路に隣接する施設に寄る場合を除き、経路から離れずに経路を走行する傾向がある。以下では、利用者は、電気自動車を充電せずに到着地点に到着できるのであれば充電を行わず、電気自動車を充電せずに到着地点に到着できない場合、対象地域において充電が容易であれば対象地域において充電を行うと仮定する。さらに、利用者は、電気自動車を充電せずに到着地点に到着できない場合、対象地域において充電が容易でなければ、出発地点から行先を経由して到着地点に向かう経路が通るいずれかの地域において充電を行うと仮定する。また、利用者は、対象地域において充電を行う場合、行先から到着地点に向けて出発する際に充電を行うと仮定する。
【0042】
以下では、推定距離の推定方法の具体例について説明する。なお、推定距離の推定方法は、以下の例に限られない。
【0043】
<例1>
出発地点と到着地点とが同一の地点であり、往路と復路とが同一の経路である場合、推定部130は、例えば、以下のように推定距離を推定してもよい。
【0044】
推定部130は、行先を含む対象地域における充電容易性が、充電容認閾値よりも小さい場合(すなわち、充電容易性が、充電容認閾値が示す容易性よりも容易であることを表している場合)、出発地点から行先までの距離と、所定の追加距離との和を、推定距離とする。追加距離は、例えば、利用者が出発地点から行先を経由して到着地点に向かう経路以外の、電気自動車によって走行する距離として、予め適宜定められている距離であってよい。充電容易性閾値は、例えば、調査対象者の全員の中の所定割合以上の調査対象者が、電気自動車の充電の実行を負の印象を感じた充電容易性の値を表していてよい。充電容易性閾値は、調査の結果から統計的に導出された他の値であってもよい。充電容易性閾値は、他の方法によって定められた値であってもよい。推定部130は、行先を含む対象地域における充電容易性が、充電容認閾値以上である場合(すなわち、充電容易性が、充電容認閾値が示す容易性よりも容易でないことを表している場合)、出発地点から行先までの距離の2倍と、所定の追加距離との和を、推定距離とする。
【0045】
<例2>
出発地点と到着地点とが必ずしも同一の地点ではない場合、及び、出発地点から行先までの経路と行先から到着地点までの経路が異なる場合、推定部130は、例えば、以下のように推定距離を推定してもよい。
【0046】
推定部130は、出発地点から行先までの距離と、行先から到着地点までの距離とのうち、大きい方の距離を選択する。出発地点から行先までの距離と、行先から到着地点までの距離とが同一であれば、推定部130は、出発地点から行先までの距離(すなわち、行先から到着地点までの距離)を選択された距離とする。
【0047】
推定部130は、行先を含む対象地域における充電容易性が、充電容認閾値よりも小さい場合、選択された距離と、所定の追加距離との和を、推定距離としてよい。
推定部130は、行先を含む対象地域における充電容易性が、充電容認閾値よりも大きい場合、出発地点から行先までの距離と、行先から到着地点までの距離と、所定の追加距離との和を、推定距離としてよい。
【0048】
<例3>
出発地点と到着地点とが同一の地点であり、往路と復路とが同一の経路である場合、推定部130は、例えば、以下のように推定距離を推定してもよい。なお、出発地点から行先を経由して到着地点に向かう経路を、以下の説明では、走行経路と表記する。
【0049】
例えば容易性判定部120が、例えばカーナビゲーションシステムに使用されている既存の技術を使用して、出発地点から行先へ向かう経路を導出する。容易性判定部120は、出発地点と行先との間の経路の少なくとも一部を含む地域の充電容易性を判定する。
【0050】
行先を含む対象地域における充電容易性が、充電容認閾値よりも小さい場合、推定部130は、例1の推定部130と同様に推定距離を推定してよい。行先を含む対象地域における充電容易性が、充電容認閾値以上である場合、推定部130は、走行経路の少なくとも一部を含む地域のうち充電容易性が充電容認閾値よりも小さい地域の中で、対象地域に最も近い地域を選択する。そして、推定部130は、出発地点から行先までの距離と、行先から選択された地域までの距離と、所定の追加距離との和を、推定距離としてよい。行先から選択された地域までの距離は、例えば、行先と、行先から出発地に戻る経路の、選択された地域に含まれる部分の、行先から最も遠い地点との間の距離であってよい。行先から選択された地域までの距離は、他の方法によって定められていてもよい。これらの経路上の距離は、例えば、容易性判定部120によって算出されてよい。
【0051】
<例4>
出発地点と到着地点とが異なる地点である場合、推定部130は、例えば、以下のように推定距離を推定してもよい。
【0052】
例えば容易性判定部120が、例えばカーナビゲーションシステムに使用されている既存の技術を使用して、出発地点から行先を経由して到着地点へ向かう走行経路を導出する。容易性判定部120は、さらに、走行経路の中間地点を特定する。容易性判定部120は、出発地点と行先との間の経路の少なくとも一部を含む地域の充電容易性を特定する。
【0053】
行先を含む対象地域における充電容易性が、充電容認閾値よりも小さい場合、推定部130は、例2の推定部130と同様に推定距離を推定してよい。行先を含む対象地域における充電容易性が、充電容認閾値以上である場合、推定部130は、以下のように、推定距離を推定する。
【0054】
中間地点を含む地域の充電容易性が充電容認閾値よりも小さい場合、推定部130は、出発地点から中間地点までの距離と、所定の追加距離との和を、推定距離としてよい。
中間地点を含む地域の充電容易性が充電容認閾値以上である場合、行先と到着地点との間の経路の少なくとも一部を含む地域の中で、中間地点に最も近い地域を特定する。中間地点に最も近い地域は、例えば、地域が含む走行経路上の中間地点に最も近い点と、中間地点との間の距離が最も短い地域である。推定部130は、出発地点から選択された地域までの距離と、選択された地域から到着地点までの距離とのうち、大きい方の距離を選択する。
出発地点から選択された地域との間距離は、例えば、出発地点と、出発地点から到着地点に向かう経路の、選択された地域に含まれる部分の、出発地点から最も遠い地点との距離であってよい。選択された地域から到着地点までの距離は、出発地点から到着地点に向かう経路の、選択された地域に含まれる部分の、到着地点から最も遠い地点から、到着地点までの距離であってよい。これらの経路上の距離は、例えば、容易性判定部120によって算出されてよい。推定部130は、選択した距離と、所定の追加距離との和を、推定距離としてよい。
【0055】
<第2の実施形態>
以下では、本開示の第2の実施形態について説明する。
【0056】
図3は、本開示の第2の実施形態に係る選択装置100の構成の例を表すブロック図である。図3に示す例では、選択装置100は、行先情報受取部110と、容易性判定部120と、推定部130と、選択部140と、出力部150と、地域情報記憶部160と、車両情報記憶部170と、車両情報更新部180とを含む。本実施形態の容易性判定部120、推定部130、選択部140、及び、出力部150は、それぞれ、第1の実施形態の容易性判定部120、推定部130、選択部140、及び、出力部150と同様の機能を持つ。本実施形態の容易性判定部120、推定部130、選択部140、及び、出力部150は、それぞれ、第1の実施形態の容易性判定部120、推定部130、選択部140、及び、出力部150と同様に動作する。
【0057】
<行先情報受取部110>
行先情報受取部110は、行先を指定する情報を受け取る。行先を表す情報は、市区町村を表す情報であってもよい。行先を指定する情報は、市区町村内の地区を表す情報であってもよい。行先を指定する情報は、緯度の値と経度の値との組み合わせであってもよい。行先を指定する情報は、後述のあらかじめ設定された複数の地域のいずれかに含まれる地域または地点を表すように、構成された情報である。行先を指定する情報が、広さを持つ領域(例えば、市区町村、又は、地区等)を表している場合、行先情報受取部110は、行先として指定された領域の代表点を、行先を表す地点を特定する。行先として指定された領域の代表点は、予め定められていてよい。
【0058】
行先情報受取部110は、行先を表す情報(すなわち、行先を表す地点を特定する情報)を、容易性判定部120に送出する。
【0059】
<地域情報記憶部160>
地域情報記憶部160は、あらかじめ設定された複数の地域の各々の、充電ポートの密度の情報を記憶する。地域情報記憶部160は、さらに、あらかじめ設定された複数の地域の各々の、電気自動車の密度の情報を記憶する。充電ポートの密度の情報及び電気自動車の密度の情報は、予め地域情報記憶部160に格納されていてよい。
【0060】
<容易性判定部120>
容易性判定部120は、行先を表す情報を、行先情報受取部110から受け取る。容易性判定部120は、あらかじめ設定された複数の地域のうち、受け取った行先を表す情報が示す行先が含まれる地域(すなわち、対象地域)を特定する。あらかじめ設定された複数の地域の情報は、予め選択装置100に与えられる。そして、選択装置100が含む各部は、与えられている、あらかじめ設定された複数の地域の情報を使用できるように構成されている。容易性判定部120は、対象地域の充電ポートの密度の情報と、対象地域の電気自動車の密度の情報とを、地域情報記憶部160から読み出す。容易性判定部120は、第1の実施形態の容易性判定部120と同様に、地域情報記憶部160から読み出した、対象地域の充電ポートの密度の情報と、対象地域の電気自動車の密度の情報とを使用して、対象地域の充電の容易性(すなわち、充電容易性)を判定する。
【0061】
容易性判定部120は、判定した、対象地域の充電容易性を、推定部130に送出する。
【0062】
<推定部130>
推定部130は、容易性判定部120から、対象地域の充電容易性を受け取る。
【0063】
推定部130は、第1の実施形態の推定部130と同様に、充電の容易性と、所定の出発地点と行先との間の距離とを用いて、出発地点から行先に電気自動車によって行く利用者が、電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定する。
【0064】
推定部130は、推定した推定距離(具体的には、推定距離の情報)を、選択部140に送出する。
【0065】
<車両情報記憶部170>
車両情報記憶部170は、複数の電気自動車の情報(以下車両情報と表記)を記憶する。電気自動車の車両情報は、例えば、電気自動車が、満充電の状態で走行を開始し、バッテリの残量が所定残量になるまで、所定の条件で走行した場合の、走行距離の情報を含む。本開示の説明では、満充電の状態で走行を開始し、バッテリの残量が所定残量になるまで、所定の条件で走行した場合の走行距離を、走行可能距離と表記する。バッテリの所定残量は、バッテリの最新の容量に対する割合によって表されていてもよい。バッテリの所定残量は、バッテリの新品時の容量に対する割合によって表されていてもよい。
【0066】
車両情報記憶部170は、電気自動車のバッテリが新品であった時の走行可能距離と、電気自動車のバッテリの状態と、最新の走行可能距離とを記憶する。バッテリの状態は、新品時のバッテリの容量に対する、最新のバッテリの容量の割合によって表されていてよい。電気自動車のバッテリの状態は、例えばあらかじめ定められたタイミングで測定される。そして、測定によって得らえた電気自動車のバッテリの状態は、例えば選択装置100の管理者によって、車両情報記憶部170に格納される。
【0067】
<車両情報更新部180>
車両情報更新部180は、車両情報記憶部170に格納されている、電気自動車のバッテリの状態が更新されると、その電気自動車のバッテリが新品であった時の走行可能距離と、バッテリの状態とを使用して、その電気自動車の最新の走行可能距離を更新する。具体的には、車両情報更新部180は、例えば、バッテリが新品であった時の走行可能距離を走行するのに必要な、バッテリ使用量を算出する。バッテリが新品であった時の走行可能距離を走行するのに必要なバッテリ使用量は、新品時のバッテリの容量と、バッテリの所定残量との差である。新品時のバッテリの容量とバッテリの所定残量との差、すなわち、バッテリが新品であった時の走行可能距離を走行するのに必要なバッテリ使用量は、新品時のバッテリの使用可能容量と言い換えることもできる。車両情報更新部180は、さらに、更新されたバッテリの状態における、バッテリが満充電から所定残量になるまでに使用可能なバッテリの使用量(以下、最新の使用可能容量とも表記)を算出する。バッテリが満充電から所定残量になるまでに使用可能なバッテリの使用量(すなわち、最新の使用可能容量)は、更新されたバッテリの状態において、満充電のバッテリの容量と、バッテリの所定残量との差である。そして、車両情報更新部180は、バッテリが新品であった時の走行可能距離と、新品時のバッテリの使用可能容量と、算出した最新の使用可能容量とを用いて、電気自動車の最新の走行可能距離を算出する。車両情報更新部180は、例えば、バッテリが新品であった時の走行可能距離に、新品時のバッテリの使用可能容量に対する算出した最新の使用可能容量の割合を掛けた値を、電気自動車の最新の走行可能距離として算出する。以上の計算において、車両情報更新部180は、バッテリの容量、バッテリの使用量、バッテリの残量等の値として、新品時のバッテリの容量に対する割合の値を使用してよい。
【0068】
車両情報更新部180は、算出した、電気自動車の最新の走行可能距離を、車両情報記憶部170に格納する。
【0069】
<選択部140>
選択部140は、推定部130から、推定距離(具体的には、推定距離の情報)を受け取る。選択部140は、車両情報記憶部170に車両情報が格納されている電気自動車の中から、最新の走行可能距離が推定距離以上である電気自動車を選択する。
【0070】
選択部140は、選択した電気自動車の情報を出力部150に送出する。
【0071】
<出力部150>
出力部150は、選択部140から、選択された電気自動車の情報を受け取る。出力部150は、第1の実施形態の出力部150と同様に、選択された電気自動車の情報を出力する。
【0072】
<動作>
次に、本開示の第2の実施形態に係る選択装置100の動作について、図面を使用して詳細に説明する。
【0073】
図4は、本開示の第2の実施形態に係る選択装置100の動作の例を表すフローチャートである。図4に示す例では、行先情報受取部110が、行先を指定する情報を受け取る(ステップS101)。容易性判定部120が、対象地域における電気自動車の充電の容易性を判定する(ステップS102)。次に、推定部130が、対象地域における充電の容易性と、出発地点と行先との間の距離とを用いて、利用者が電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定する(ステップS103)。そして、選択部140が、満充電の状態から推定距離を走行可能な電気自動車を選択する(ステップS104)。そして、出力部150が、選択された電気自動車の情報を出力する(ステップS105)。
【0074】
<効果>
以上で説明した本実施形態には、第1の実施形態と同じ効果がある。その理由は、第1の実施形態の効果が生じる理由と同じである。
【0075】
<第2の実施形態の第1の変形例>
行先情報受取部110は、出発地点から到着地点までの間に経由する、複数の行先の行先情報を受け取ってもよい。
【0076】
この場合、容易性判定部120は、複数の行先のいずれかを含む対象地域の各々の、充電容易性を判定する。
【0077】
また、この場合、例えば容易性判定部120が、カーナビゲーションシステムに使用される既存の方法のいずれかを使用して、複数の行先の各々について、出発地点と行先との間の経路の距離を導出する。容易性判定部120は、同様の方法で、複数の行先の各々について、行先と到着地点との間の経路の距離を導出する。
【0078】
以下では、推定距離の推定方法の具体例について説明する。なお、推定距離の推定方法は、以下の例にも限られない。
【0079】
<例5>
推定部130は、複数の行先のいずれかを含む対象地域のうち、充電容易性が充電許容閾値よりも小さい対象地域を特定する。充電容易性が充電許容閾値よりも小さい対象地域に含まれる行先のうち、出発地点と到着地点との間の経路の中間地点に最も近い行先を特定する。推定部130は、出発地点と特定した行先との間の距離と、特定した行先と出発地点との間の距離とのうち、大きい方の距離を選択する。推定部130は、選択した距離と、所定の追加距離との和を、推定距離としてよい。
【0080】
推定部130は、複数の行先のいずれかを含む対象地域の全ての充電容易性が充電許容閾値以上である場合、出発地点と到着地点との間の経路の少なくとも一部を含み、充電容易性が充電許容閾値よりも小さい地域を抽出する。推定部130は、抽出された地域の中で、出発地点と到着地点との間の経路の中間地点に最も近い地域を特定する。推定部130は、出発地点と特定した地域との間の距離と、特定した地域と到着地点との間の距離とのうち、大きい方の距離を選択する。推定部130は、選択した距離と、所定の追加距離との和を、推定距離としてよい。
【0081】
<第2の実施形態の第2の変形例>
容易性判定部120は、出発地点から行先を経由して到着地点に向かう経路の少なくとも一部を含む地域の各々の充電容易性を判定してよい。
【0082】
出力部150は、出発地点から行先を経由して到着地点に向かう経路の少なくとも一部を含む地域の各々の充電容易性を出力してもよい。出力部150は、出発地点から行先を経由して到着地点に向かう経路の少なくとも一部を含む地域のうち、充電容易性が充電許容閾値よりも小さい地域を表す情報を出力してもよい。
【0083】
<第2の実施形態の第3の変形例>
電気自動車の密度は、時間帯ごとに求められ、地域情報記憶部160に格納されていてもよい。
【0084】
行先情報受取部110は、利用者が出発地点を出発する予定時刻と、利用者が到着地点に到着する予定時刻とを受け取ってもよい。
【0085】
容易性判定部120は、カーナビゲーションシステムに使用されている方法を使用して、利用者が出発地点を出発してから、出発地点から行先までの経路上の複数の地点を通過するまでの時間を算出してもよい。容易性判定部120は、さらに、利用者が出発地点を出発する予定時刻から、出発地点から行先までの経路上の地点を通過する時刻を算出してもよい。
【0086】
容易性判定部120は、カーナビゲーションシステムに使用されている方法を使用して、利用者が行先を出発してから、行先から到着地点までの経路上の到着地点を含む複数の地点に至るまでの時間を算出してもよい。容易性判定部120は、さらに、行先から到着地点までの経路上の到着地点を含む地点に至るまでの時間と、到着地点に到着する予定時刻とから、行先から到着地点に向けて出発する時刻を算出してもよい。
【0087】
なお、上述の地点は、出発地点又は到着地点と地域との間の距離の計算に使用される地点を含むように設定されていてもよい。
【0088】
容易性判定部120は、対象地域の電気自動車の密度として、行先から到着地点に向けて出発する時刻として算出された時刻を含む時間帯における電気自動車の密度を使用する。
容易性判定部120は、出発地点から行先を経由して到着地点に向かう経路の少なくとも一部を含む地域のうち、対象地域以外の地域の電気自動車の密度として、その地域に含まれる地点を通過する時刻を含む時間帯における電気自動車の密度を使用する。地域が、通過する時刻が算出された複数の地点を組む場合、あらかじめ適宜定められた方法で1つの地点を選択し、選択した地点を通過する時刻を、その地点を含む地域を通過する時刻としてもよい。この場合の複数の地点から1つの地点を選択する方法は、例えば、出発地点に最も近い地点を選択する方法であってもよい。この場合の複数の地点から1つの地点を選択する方法は、例えば、出発地点から最も遠い地点を選択する方法であってもよい。この場合の複数の地点から1つの地点を選択する方法は、例えば、走行経路のうち、それらの複数の地点を含む地域に含まれる部分の中間地点に最も近い地点であってもよい。この場合の複数の地点から1つの地点を選択する方法は、他の方法であってもよい。
<他の実施形態>
本開示の実施形態に係る選択装置は、記憶媒体から読み出されたプログラムがロードされたメモリと、そのプログラムを実行するプロセッサとを含むコンピュータによって実現できる。本開示の実施形態に係る選択装置は、専用のハードウェアによって実現できる。本開示の実施形態に係る選択装置は、前述のコンピュータと専用のハードウェアとの組み合わせによって実現できる。
【0089】
図5は、本開示の実施形態に係る選択装置を実現することができる、コンピュータ1000のハードウェア構成の一例を表す図である。図5に示す例では、コンピュータ1000は、プロセッサ1001と、メモリ1002と、記憶装置1003と、I/O(Input/Output)インタフェース1004とを含む。また、コンピュータ1000は、記憶媒体1005にアクセスすることができる。メモリ1002と記憶装置1003は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクなどの記憶装置である。記憶媒体1005は、例えば、RAM、ハードディスクなどの記憶装置、ROM(Read Only Memory)、可搬記憶媒体である。記憶装置1003が記憶媒体1005であってもよい。プロセッサ1001は、メモリ1002と、記憶装置1003に対して、データやプログラムの読み出しと書き込みを行うことができる。プロセッサ1001は、I/Oインタフェース1004を介して、例えば、他の情報処理装置及び端末装置等にアクセスすることができる。プロセッサ1001は、記憶媒体1005にアクセスすることができる。記憶媒体1005には、コンピュータ1000を、本開示の実施形態に係る選択装置として動作させるプログラムが格納されている。
【0090】
プロセッサ1001は、記憶媒体1005に格納されている、コンピュータ1000を、本開示の実施形態に係る選択装置として動作させるプログラムを、メモリ1002にロードする。そして、プロセッサ1001が、メモリ1002にロードされたプログラムを実行することにより、コンピュータ1000は、本開示の実施形態に係る選択装置として動作する。
【0091】
行先情報受取部110、容易性判定部120、推定部130、選択部140、出力部150、車両情報更新部180は、例えば、メモリ1002にロードされたプログラムを実行するプロセッサ1001によって実現できる。地域情報記憶部160、車両情報記憶部170は、コンピュータ1000が含むメモリ1002やハードディスク装置等の記憶装置1003によって実現できる。あるいは、行先情報受取部110、容易性判定部120、推定部130、選択部140、出力部150、地域情報記憶部160、車両情報記憶部170、車両情報更新部180の一部又は全部は、各部の機能を実現する専用の回路によって実現できる。
【0092】
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0093】
(付記1)
電気自動車のための充電ポートの密度及び電気自動車の密度と、電気自動車の充電の容易性と、の関係を用いて、行先を含む対象地域における充電ポートの密度と前記対象地域における予測されている電気自動車の密度とから、前記対象地域における電気自動車の充電の容易性を判定する容易性判定手段と、
前記充電の容易性と、所定の出発地点と前記行先との間の距離とを用いて、前記出発地点から前記行先に電気自動車によって行く利用者が、前記電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定する推定手段と、
満充電の状態から前記推定距離を走行可能な電気自動車を、使用可能な電気自動車の中から選択する選択手段と、
選択された前記電気自動車の情報を出力する出力手段と、
を備える選択装置。
【0094】
(付記2)
前記容易性判定手段は、前記出発地点から前記行先を経由して到着地点に向かう経路を含む領域が分割された複数の地域のうち前記経路の少なくとも一部を含む地域の前記充電の容易性をさらに判定し、
前記推定手段は、前記出発地点から前記行先を経由して到着地点に向かう前記経路の少なくとも一部を含む前記地域の前記充電の容易性にさらに基づいて、前記推定距離を推定する
付記1に記載の選択装置。
【0095】
(付記3)
前記容易性判定手段は、前記充電の容易性として、充電ポートにおける順番待ちの時間を推定する
付記1又は2に記載の選択装置。
【0096】
(付記4)
前記容易性判定手段は、前記充電の容易性として、充電ポートを探す時間と、充電ポートにおける順番待ちの時間と、の和を推定する
付記1又は2に記載の選択装置。
【0097】
(付記5)
前記電気自動車のバッテリの容量の、当該バッテリの新品時の容量に対する大きさを示す指標と、前記電気自動車が当該電気自動車の前記バッテリの新品時に満充電の状態から走行できる距離とから、前記電気自動車が走行可能な走行可能距離を推定する車両情報更新手段
をさらに備え、
前記選択手段は、前記電気自動車を、前記使用可能な複数の電気自動車の各々の前記走行可能距離を用いて選択する
付記1又は2に記載の選択装置。
【0098】
(付記6)
前記行先を指定する情報を受け取る行先情報受取手段と、
選択された前記電気自動車の情報を出力する出力手段と、
をさらに備える付記1又は2に記載の選択装置。
【0099】
(付記7)
電気自動車のための充電ポートの密度及び電気自動車の密度と、電気自動車の充電の容易性と、の関係を用いて、行先を含む対象地域における充電ポートの密度と前記対象地域における予測されている電気自動車の密度とから、前記対象地域における電気自動車の充電の容易性を判定し、
前記充電の容易性と、所定の出発地点と前記行先との間の距離とを用いて、前記出発地点から前記行先に電気自動車によって行く利用者が、前記電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定し、
満充電の状態から前記推定距離を走行可能な電気自動車を、使用可能な電気自動車の中から選択し、
選択された前記電気自動車の情報を出力する、
選択方法。
【0100】
(付記8)
前記出発地点から前記行先を経由して到着地点に向かう経路を含む領域が分割された複数の地域のうち前記経路の少なくとも一部を含む地域の前記充電の容易性をさらに判定し、
前記出発地点から前記行先を経由して到着地点に向かう前記経路の少なくとも一部を含む前記地域の前記充電の容易性にさらに基づいて、前記推定距離を推定する
付記7に記載の選択方法。
【0101】
(付記9)
前記充電の容易性として、充電ポートにおける順番待ちの時間を推定する
付記7又は8に記載の選択方法。
【0102】
(付記10)
前記充電の容易性として、充電ポートを探す時間と、充電ポートにおける順番待ちの時間と、の和を推定する
付記7又は8に記載の選択方法。
【0103】
(付記11)
前記電気自動車のバッテリの容量の、当該バッテリの新品時の容量に対する大きさを示す指標と、前記電気自動車が当該電気自動車の前記バッテリの新品時に満充電の状態から走行できる距離とから、前記電気自動車が走行可能な走行可能距離を推定し、
前記電気自動車を、前記使用可能な複数の電気自動車の各々の前記走行可能距離を用いて選択する
付記7又は8に記載の選択方法。
【0104】
(付記12)
前記行先を指定する情報を受け取り、
選択された前記電気自動車の情報を出力する出力手段と、
をさらに備える付記7又は8に記載の選択方法。
【0105】
(付記13)
電気自動車のための充電ポートの密度及び電気自動車の密度と、電気自動車の充電の容易性と、の関係を用いて、行先を含む対象地域における充電ポートの密度と前記対象地域における予測されている電気自動車の密度とから、前記対象地域における電気自動車の充電の容易性を判定する容易性判定処理と、
前記充電の容易性と、所定の出発地点と前記行先との間の距離とを用いて、前記出発地点から前記行先に電気自動車によって行く利用者が、前記電気自動車を不充電で走行させる推定距離を推定する推定処理と、
満充電の状態から前記推定距離を走行可能な電気自動車を、使用可能な電気自動車の中から選択する選択処理と、
選択された前記電気自動車の情報を出力する出力処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【0106】
(付記14)
前記容易性判定処理は、前記出発地点から前記行先を経由して到着地点に向かう経路を含む領域が分割された複数の地域のうち前記経路の少なくとも一部を含む地域の前記充電の容易性をさらに判定し、
前記推定処理は、前記出発地点から前記行先を経由して到着地点に向かう前記経路の少なくとも一部を含む前記地域の前記充電の容易性にさらに基づいて、前記推定距離を推定する
付記13に記載のプログラム。
【0107】
(付記15)
前記容易性判定処理は、前記充電の容易性として、充電ポートにおける順番待ちの時間を推定する
付記13又は14に記載のプログラム。
【0108】
(付記16)
前記容易性判定処理は、前記充電の容易性として、充電ポートを探す時間と、充電ポートにおける順番待ちの時間と、の和を推定する
付記13又は14に記載のプログラム。
【0109】
(付記17)
前記電気自動車のバッテリの容量の、当該バッテリの新品時の容量に対する大きさを示す指標と、前記電気自動車が当該電気自動車の前記バッテリの新品時に満充電の状態から走行できる距離とから、前記電気自動車が走行可能な走行可能距離を推定する車両情報更新処理
をさらにコンピュータに実行させ、
前記選択処理は、前記電気自動車を、前記使用可能な複数の電気自動車の各々の前記走行可能距離を用いて選択する
付記13又は14に記載のプログラム。
【0110】
(付記18)
前記行先を指定する情報を受け取る行先情報受取処理と、
選択された前記電気自動車の情報を出力する出力処理と、
をさらにコンピュータに実行させる付記13又は14に記載のプログラム。
【0111】
以上、実施形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0112】
10 選択装置
100 選択装置
110 行先情報受取部
120 容易性判定部
130 推定部
140 選択部
150 出力部
160 地域情報記憶部
170 車両情報記憶部
180 車両情報更新部
1000 コンピュータ
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 記憶装置
1004 I/Oインタフェース
1005 記憶媒体
図1
図2
図3
図4
図5