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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163610
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】電極構造体
(51)【国際特許分類】
   B62D 1/06 20060101AFI20241115BHJP
   H05B 3/20 20060101ALI20241115BHJP
【FI】
B62D1/06
H05B3/20 312
H05B3/20 327
H05B3/20 341
H05B3/20 379
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079370
(22)【出願日】2023-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】322003857
【氏名又は名称】パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】山下 康弘
(72)【発明者】
【氏名】山田 匠
(72)【発明者】
【氏名】江崎 匡志
【テーマコード(参考)】
3D030
3K034
【Fターム(参考)】
3D030DA25
3D030DA35
3D030DA44
3D030DA47
3D030DA55
3D030DA56
3D030DA69
3D030DB02
3D030DB13
3K034AA02
3K034AA10
3K034AA12
3K034AA15
3K034BB08
3K034BB13
3K034HA07
3K034JA06
3K034JA09
(57)【要約】
【課題】所望の形状を維持させやすく、耐久性に優れている電極構造体を提供する。
【解決手段】電極構造体20は、ステアリングホイール1の芯金11に配置される電極構造体20であって、第1樹脂層21と、第1樹脂層21における一方の面に配置される第1電極31とを備える。そして、第1樹脂層21は、変性ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンオキサイドの、シートまたはフィルムからなる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステアリングホイールの芯金に配置される電極構造体であって、
第1樹脂層と、
前記第1樹脂層における一方の面に配置される第1電極とを備え、
前記第1樹脂層は、変性ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンオキサイドの、シートまたはフィルムからなる
電極構造体。
【請求項2】
前記第1樹脂層は、前記ステアリングホイールの前記芯金側に配置され、
前記第1電極は、前記第1樹脂層における前記芯金側と反対側の面に配置される
請求項1に記載の電極構造体。
【請求項3】
前記第1電極は、導線、金属薄膜、または、導電性インクで形成される
請求項1または2に記載の電極構造体。
【請求項4】
前記第1電極は、ヒータ線である
請求項1または2に記載の電極構造体。
【請求項5】
前記第1電極は、前記ステアリングホイールを温めるためのヒータとして機能する
請求項4に記載の電極構造体。
【請求項6】
前記第1電極は、静電センサ電極である
請求項1または2に記載の電極構造体。
【請求項7】
前記静電センサ電極は、前記ステアリングホイールの把持を検出する把持センサである
請求項6に記載の電極構造体。
【請求項8】
少なくとも前記第1樹脂層を覆う発泡ポリウレタンを有する発泡体をさらに備える
請求項1または2に記載の電極構造体。
【請求項9】
前記発泡体は、前記ステアリングホイールの外郭を構成する
請求項8に記載の電極構造体。
【請求項10】
前記第1電極における前記第1樹脂層側と反対側の面に配置され、変性ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンオキサイドの、シートまたはフィルムからなる第3樹脂層をさらに備える
請求項2記載の電極構造体。
【請求項11】
前記ステアリングホイールの前記芯金に対向するように配置される絶縁支持体をさらに備え、
前記第1樹脂層は、前記絶縁支持体における前記芯金側と反対側の面に配置され、
前記絶縁支持体は、前記芯金に設けられた被係合部に係合する係合部を有する
請求項2に記載の電極構造体。
【請求項12】
前記第1樹脂層における前記芯金側の面に配置される第2電極をさらに備え、
前記絶縁支持体は、第1絶縁支持体と、前記ステアリングホイールの前記芯金に対向するように配置される第2絶縁支持体とを有し、
前記第2絶縁支持体は、前記第2電極における前記芯金側の面に配置され、
前記第1電極は、ヒータ線である
請求項11に記載の電極構造体。
【請求項13】
前記第1樹脂層における前記芯金側の面に配置される第2電極と、
前記第2電極における前記芯金側の面に配置される第2樹脂層と、
前記第2樹脂層における前記芯金側の面に配置されるヒータ線とをさらに備え、
前記絶縁支持体は、前記ヒータ線における前記芯金側の面に配置される
請求項11に記載の電極構造体。
【請求項14】
前記第1電極は、前記第1樹脂層における前記芯金側の面に配置される
請求項1に記載の電極構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電極構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、発熱線と、発熱線を保持するフィルムの上下で挟持する2枚の熱可塑性ポリイミド製のフィルムと、2枚の熱硬化性ポリイミド製のフィルムとを積層し、これらを加熱溶着したフィルムヒータが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-3542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1における熱硬化性ポリイミド製のフィルムヒータでは、所望の形状を維持しにくい。例えばステアリングホイールの芯金にフィルムヒータを組み付ける場合、ステアリングホイールの芯金の形状に沿った形状を維持させにくい。そこで、形状維持しやすい樹脂材料を用いる場合、耐久性に改善の余地がある。
【0005】
そこで、本開示は、所望の形状を維持させやすく、耐久性に優れた電極構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る電極構造体は、ステアリングホイールの芯金に配置される電極構造体であって、第1樹脂層と、前記第1樹脂層における一方の面に配置される第1電極とを備え、前記第1樹脂層は、変性ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンオキサイドの、シートまたはフィルムからなる。
【発明の効果】
【0007】
本開示の電極構造体は、所望の形状を維持させやすく、耐久性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施の形態におけるステアリングホイールが配置された車両の車室を示す図である。
図2図2は、実施の形態のステアリングホイールを示す斜視図である。
図3図3は、図2のA-A線におけるステアリングホイールの第1被係合部および第1係合部を示す断面図である。
図4図4は、実施の形態におけるステアリングホイールの第1被係合部、第2被係合部および第2係合部を示す斜視図である。
図5図5は、図4のB-B線におけるステアリングホイールの第2被係合部および第2係合部を示す断面図である。
図6図6は、実施の形態におけるステアリングホイールを示すブロック図である。
図7A図7Aは、実施の形態の第1電極を示す平面図である。
図7B図7Bは、実施の形態の別の第1電極を示す平面図である。
図8図8は、実施の形態の変形例1のステアリングホイールを示す斜視図である。
図9図9は、図8のC-C線におけるステアリングホイールの第1被係合部および第1係合部を示す断面図である。
図10図10は、実施の形態の変形例1におけるステアリングホイールを示すブロック図である。
図11図11は、実施の形態の変形例2のステアリングホイールを示す斜視図である。
図12図12は、図11のD-D線におけるステアリングホイールの第1被係合部および第1係合部を示す断面図である。
図13図13は、実施の形態の変形例2におけるステアリングホイールを示すブロック図である。
図14図14は、その他変形例におけるステアリングホイールの第1被係合部および第1係合部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0010】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0012】
また、以下の実施の形態において、略等間隔またはT字状等の表現を用いている。例えば、略等間隔またはT字状は、完全に等間隔またはT字であることを意味するだけでなく、実質的に等間隔またはT字である、すなわち数%程度の誤差を含むことも意味する。また、略等間隔またはT字状は、本開示による効果を奏し得る範囲において等間隔またはT字という意味である。他の「略」、「状」を用いた表現についても同様である。
【0013】
(実施の形態)
<構成>
まず、図1図6を用いて、ステアリングホイール1の構成について説明する。
【0014】
図1は、実施の形態におけるステアリングホイール1が配置された車両3の車室を示す図である。図2は、実施の形態のステアリングホイール1を示す斜視図である。図2では、電極構造体20を示す部分拡大図、図2の一点鎖線における芯金11の断面図を示している。図3は、図2のA-A線におけるステアリングホイール1の第1被係合部11c1および第1係合部23aを示す断面図である。図4は、実施の形態におけるステアリングホイール1の第1被係合部11c1、第2被係合部11c2および第2係合部23bを示す斜視図である。図5は、図4のB-B線におけるステアリングホイール1の第2被係合部11c2および第2係合部23bを示す断面図である。図6は、実施の形態におけるステアリングホイール1を示すブロック図である。図7Aは、実施の形態の第1電極31を示す平面図である。図7Bは、実施の形態の別の第1電極31aを示す平面図である。
【0015】
図1図2および図3に示すように、ステアリングホイール1は、例えば車両3の操舵輪に対して操舵角を与えることができる。
【0016】
ステアリングホイール1は、リム10を有する。リム10は、リム10の内周面に配置
されたT字状のスポーク9と一体的に形成されている。
【0017】
リム10は、芯金11と、電極構造体20と、電極構造体20を覆う発泡体15とを備える。
【0018】
芯金11は、図2および図3に示すように、円環状をなした金属製の芯である。具体的には、芯金11は、円環状の第1部11aと、第1部11aの内周側に配置された円環状の第2部11bと、第1部11aと第2部11bとを連結する円環状の連結部11cとを有する。第1部11aの一端縁は連結部11cの一端縁に連結され、第2部11bの一端縁は連結部11cの他端縁に連結されている。つまり、連結部11cは、芯金11の周方向と垂直な平面で芯金11を切断した場合の断面(以下、芯金11の断面ということがある。)において第1部11aと第2部11bとの間に配置される。このような芯金11の断面は、U字状、V字状、J字状、C字状等の形状である。図2では、芯金11の断面がU字状の場合を例示している。
【0019】
また、芯金11の断面がU字状、V字状、J字状、C字状等の形状であるため、第1部11a、第2部11bおよび連結部11cによって、芯金11には凹部10aが形成される。凹部10aは、円環状をなした凹部である。本実施の形態では、凹部10aの開口は、リム10における車両3の前方側(リム10に対する座席側と反対側)に形成されている。
【0020】
図3および図4に示すように、凹部10aには、第1被係合部11c1と、第2被係合部11c2とが形成されている。
【0021】
第1被係合部11c1は、凹部10aに形成され、連結部11cの裏面から立設する円筒状または円管状の突部である。第1被係合部11c1の内部には、ネジ等の締結部材19および絶縁支持体22の第1係合部23aを挿入可能な挿入孔11dが形成されている。第1被係合部11c1から立設した方向の先端には、締結部材19を挿入可能なネジ孔11d1が形成されている。第1被係合部11c1は、被係合部に含まれる。
【0022】
図4および図5に示すように、第2被係合部11c2は、凹部10aに形成された挿通孔11c3および立壁11c4で構成される。挿通孔11c3には、絶縁支持体22の第2係合部23bが挿入されている。立壁11c4は、凹部10a側である連結部11cの裏面に形成され、当該裏面から立設する板状の突部である。立壁11c4は、挿通孔11c3に挿入された第2係合部23bと係合されている。第2被係合部11c2は、被係合部に含まれる。
【0023】
図1および図2に示すように、電極構造体20は、運転者の手によるステアリングホイール1の把持を検出する装置である。電極構造体20は、ステアリングホイール1の把持を検出し易いように、車両3に設けられたステアリングホイール1の芯金11の外周に配置されている。具体的には、電極構造体20は、図3に示すように、芯金11の第1部11aから連結部11cを経由して第2部11bに亘るように、芯金11に設けられている。つまり、複数の電極構造体20は、芯金11の凹部10aを除いて、芯金11の外周側から内周側に亘って芯金11を覆うように、芯金11に設けられている。
【0024】
図6に示すように、電極構造体20には、運転者の手によってステアリングホイール1の把持を検出することが可能な制御回路40が電気的に接続されている。運転者の手によってリム10が把持されると、電極構造体20の電極とその手との間の静電容量が変化する。制御回路40は、電極構造体20の電極から、静電容量が変化した出力信号に基づいて把持を検出する。具体的には、制御回路40は、その電極の静電容量、または、その静
電容量に応じた値(変化量)を計測し、その値に基づいて、運転者の手によるリム10の把持を検出する。このような、制御回路40は、専用回路または汎用プロセッサで構成されている。また、制御回路40は、例えば図1のスポーク9に埋設されている。
【0025】
また、電極構造体20は、車両3に設けられたステアリングホイール1に配置されている。本実施の形態では、電極構造体20は、ステアリングホイール1のリム10に埋設されている。また、図1等では、電極構造体20がリム10の左右にそれぞれ設けられている場合を例示している。なお、図1等では、リム10の一部に一対の電極構造体20が設けられている場合を例示しているが、これには限定されない。例えば、電極構造体20は、3つ以上がリム10に設けられていてもよく、1つがリム10に設けられてもよい。
【0026】
具体的には、図2および図3に示すように、電極構造体20は、第1樹脂層21と、絶縁支持体22と、第1電極31を備える。
【0027】
第1樹脂層21は、芯金11の外周側の面に沿って、芯金11の表面から離間した状態で芯金11に配置されている。ここで、芯金11の外周側の面は、円環状の芯金11の全体を見た場合に、スポーク9が配置された芯金11の内周側の面とは反対側の面を示す。
【0028】
また、第1樹脂層21の芯金11側と反対側の面には、ステアリングホイール1の周方向に沿って延びた長尺状の第1電極31が配置されている。第1樹脂層21は、第1電極31と絶縁支持体22とで挟まれている。このような、第1樹脂層21は、第1電極31と芯金11とを離間させ第1電極31を絶縁支持体22上に配置させることができる。
【0029】
なお、本実施の形態では、第1樹脂層21は、第1電極31と同等の長さとなるように、第1電極31の長手方向に沿って延びている。
【0030】
このような第1樹脂層21は、例えば、変性ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンオキサイド等の樹脂材料で構成されている。また、第1樹脂層21は、シート状またはフィルム状をなしている。例えば、第1樹脂層21の厚みは、数百(μm)程度の厚みであるが、200(μm)以上であることが好ましい。
【0031】
第1樹脂層21の芯金11側には、絶縁支持体22が配置されている。具体的には、絶縁支持体22は、第1電極31および第1樹脂層21と芯金11との間に配置されている。絶縁支持体22は、第1電極31と芯金11とが電気的に接続されないように、表面に第1電極31および第1樹脂層21を配置することができる。
【0032】
絶縁支持体22は、ステアリングホイール1の芯金11に対向するように配置される。具体的には、絶縁支持体22は、芯金11に連結した状態で、芯金11の外周側の面に沿って配置されている。このため、芯金11の一部は、絶縁支持体22、第1樹脂層21および第1電極31に覆われている。
【0033】
なお、本実施の形態では、絶縁支持体22は、第1樹脂層21と芯金11との間を埋め、かつ、第1電極31および第1樹脂層21と同等の長さとなるように、第1電極31および第1樹脂層21の長手方向に沿って延びているが、これには限定されない。絶縁支持体22は、第1電極31と芯金11との間における一部に配置されていてもよい。
【0034】
また、絶縁支持体22は、図3図4および図5に示すように、芯金11に設けられた第1被係合部11c1に係合する第1係合部23aと、第2被係合部11c2に係合する第2係合部23bとを有する。第1係合部23aおよび第2係合部23bは、係合部に含まれる。
【0035】
第1係合部23aは、芯金11の第1被係合部11c1と係合する。具体的には、第1係合部23aは、第1被係合部11c1の内部に挿入することで、第1被係合部11c1と係合することができる。つまり、第1係合部23aは、絶縁支持体22の芯金11側の面から立設する円筒状または円管状をなしており、第1被係合部11c1の内部に嵌め合わされる。第1係合部23aは、第1被係合部11c1のネジ孔11d1に対応する締結孔23a1を有する。第1被係合部11c1のネジ孔11d1を挿通した締結部材19が第1係合部23aの締結孔23a1に挿入されることで、第1係合部23aは、締結部材19と締結することができる。
【0036】
図4および図5に示すように、第2係合部23bは、芯金11の第2被係合部11c2と係合する係合爪23b1を有する。具体的には、第2係合部23bは、第2被係合部11c2の挿通孔11c3に挿入されて、第2被係合部11c2の立壁11c4と係合することができる係合爪23b1を有する。つまり、第2係合部23bは、絶縁支持体22の芯金11側の面から立設する棒状または板状をなしており、第2被係合部11c2の挿通孔11c3に挿入されることで、第2係合部23bの係合爪23b1が第2被係合部11c2の立壁11c4に引っ掛かる。なお、本実施の形態では、係合爪23b1は、芯金11の周方向に沿って突出しているが、芯金11の周方向と交差する方向に突出していてもよい。本実施の形態の芯金11の立壁11c4は、芯金11の周方向と直交するように配置されているが、係合爪23b1が芯金11の周方向と交差する方向に突出している場合、芯金11の周方向に沿って配置されていてもよい。
【0037】
また、図3および図4に示すように、第1係合部23aおよび第2係合部23bのそれぞれは、絶縁支持体22に1以上配置されている。また、第1係合部23aおよび第2係合部23bの数に応じて、第1被係合部11c1および第2被係合部11c2のそれぞれは、芯金11に複数形成されている。また、第1係合部23a、第2係合部23b、第1被係合部11c1および第2被係合部11c2のそれぞれは、リム10上に略等間隔に配置されてもよい。
【0038】
また、絶縁支持体22は、例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリイミド等の硬質プラスチック等の樹脂材料で構成されている。
【0039】
また、絶縁支持体22は、例えば、変性ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンオキサイド等の樹脂材料で構成されていてもよい。
【0040】
また、絶縁支持体22は、一定の板厚が確保されている。一定の板厚とは、例えば、絶縁支持体22の厚みが数(mm)程度の厚みである。絶縁支持体22が一定の板厚を確保しているため、剛性が確保される。
【0041】
第1電極31は、銅、アルミニウム、または、銀等を含んだヒータ線である。また、第1電極31は、第1樹脂層21に導電性インクの塗布、または、エッチング等で形成された金属薄膜を含んだ構成であってもよい。なお、第1電極31がヒータ線の場合、第1電極31は、接着剤または両面テープ等によって第1樹脂層21に貼り付けられたり、縫製糸で第1樹脂層21に縫製されたりしてもよい。
【0042】
また、第1電極31は、第1樹脂層21における芯金11側と反対側の面に配置されている。具体的には、第1電極31は、絶縁支持体22とで第1樹脂層21を挟むように、第1樹脂層21の表面に沿って配置されている。第1樹脂層21の表面は、本開示の第1樹脂層21における一方の面に含まれる。第1電極31は、芯金11から離間して配置されているため、芯金11と電気的に接続されていない。
【0043】
また、第1電極31は、絶縁支持体22の形状に沿って配置されている。このため、第1電極31は、絶縁支持体22と対応する形状に賦形されているともいえる。この場合、第1樹脂層21は、第1電極31と対応する形状に賦形されている。つまり、第1電極31および第1樹脂層21は、絶縁支持体22の大きさおよび形状に応じて形成されている。また、第1樹脂層21は、真空成形等によって形成されてもよい。
【0044】
また、第1電極31、第1樹脂層21および絶縁支持体22は、一体的に構成されていてもよく、それぞれが分離可能な別体であってもよい。
【0045】
また、第1電極31の一方端はハーネス8aと電気的に接続され、第1電極31の他方端はハーネス8bと電気的に接続されている。
【0046】
図2に示すように、ハーネス8aは、第1電極31の一方端と電気的に接続されるとともに、制御回路40とも電気的に接続されている。ハーネス8aと第1電極31の一方端とが半田付けされることによって、ハーネス8aと第1電極31の一方端とが電気的に接続されてもよい。また、ハーネス8aと第1電極31の一方端とがリベットまたはハトメでカシメられることで、ハーネス8aと第1電極31の一方端とが電気的に接続されてもよい。
【0047】
また、ハーネス8bは、第1電極31の他方端と電気的に接続されるとともに、制御回路40とも電気的に接続されている。ハーネス8bと第1電極31の他方端とが半田付けされることによって、ハーネス8bと第1電極31の他方端とが電気的に接続されてもよい。また、ハーネス8bと第1電極31の他方端とがリベットまたはハトメでカシメられることで、ハーネス8bと第1電極31の他方端とが電気的に接続されてもよい。
【0048】
ハーネス8a、8bに制御回路40が電気的に接続されているため、第1電極31には、制御回路40からの直流電圧が印加される。第1電極31に印加される直流電圧は、電源部41で生成される。第1電極31が電源部41からの電力によって発熱し、リム10の表面を温めることができるため、リム10を把持する手を温めることができる。
【0049】
ここで、第1電極31は、第1樹脂層21の絶縁支持体22側とは反対側の面に配置されているため、リム10において第1電極31が配置されている部位が、運転者の手によって把持されると、第1電極31とその手との間に静電容量が形成される。したがって、制御回路40は、その静電容量の変化に応じて、手によるリム10の把持を検出することができる。
【0050】
なお、第1電極31は、第1樹脂層21における絶縁支持体22側の面に配置されてもよい。この場合、第1樹脂層21の厚みが薄いため、第1電極31が第1樹脂層21の絶縁支持体22側とは反対側の面に配置される場合と同様に、リム10を把持する人の手を温めたり、リム10の把持を検出したりすることができる。また、第1樹脂層21における絶縁支持体22側の面は、本開示の第1樹脂層21における一方の面に含まれる。
【0051】
したがって、本実施の形態において、第1電極31は、静電容量の変化を検出できるヒータ線である。この場合、図7Aに示すように、第1電極31は、芯金11の周方向に沿った線部分と折返し部分とからなるつづら折り状のパターンが形成されるように、複数回の折返しを経て一繋ぎで第1樹脂層21の一方面に縫い付けられていてもよい。なお、第1電極31aは、図7Bに示すように、線部分が芯金11の周方向と直交する方向に沿った略平行なつづら折り状のパターンであってもよい。
【0052】
また、絶縁支持体22、第1電極31、および、第1樹脂層21は、ステアリングホイール1のリム10の周方向と垂直な平面でステアリングホイール1を切断した場合の断面(以下、リム10の断面ということがある。)において、少なくともステアリングホイール1のリム10の外周側の部分からリム10における車両3の後方側の部分までの範囲に配置されている。
【0053】
本実施の形態では、第1電極31、第1樹脂層21、および、絶縁支持体22は、リム10の断面の周方向に沿って、少なくとも1/4周の範囲に亘って配置されている。図3に示すように、第1電極31、第1樹脂層21、および、絶縁支持体22は、二点鎖線で示される2つの直線V1、V2の間の範囲Lよりも大きい範囲に亘って配置されている。具体的には、第1電極31、第1樹脂層21、および、絶縁支持体22は、リム10の第1部11aから連結部11cを経由して第2部11bに亘って、配置されている。このように、運転者の手がリム10を把持した場合の手が接触し易い個所に、第1電極31、第1樹脂層21、および、絶縁支持体22が配置されることで、電極構造体20では、運転者の手によるステアリングホイール1の把持を精度よく検出することができる。
【0054】
図3に示すように、発泡体15は、運転者の手が把持する部分であり、ステアリングホイール1におけるリム10の外郭を構成している。発泡体15は、少なくとも第1樹脂層21を覆う発泡ポリウレタン等のウレタン樹脂の材料からなる。本実施の形態では、発泡体15は、芯金11、絶縁支持体22、第1電極31、および、第1樹脂層21を埋設している。つまり、芯金11、絶縁支持体22、第1電極31、および、第1樹脂層21は、発泡体15から露出しないように、発泡体15によって覆われている。
【0055】
このような電極構造体20は、以下のように芯金11に組み付けることができる。
【0056】
芯金11の第1被係合部11c1は、絶縁支持体22の第1係合部23aと係合する。つまり、第1係合部23aを第1被係合部11c1に係合させ、第1被係合部11c1のネジ孔11d1および第1係合部23aの締結孔23a1に挿入する締結部材19によって、第1係合部23aと第1被係合部11c1とを締結する。
【0057】
また、芯金11の第2被係合部11c2は、絶縁支持体22の第2係合部23bと係合する。つまり、電極構造体20が備える第2係合部23bの係合爪23b1を芯金11に設けられた第2被係合部11c2に係合させる。これにより、電極構造体20が芯金11に締結された構造体が得られる。
【0058】
次に、構造体を金型のキャビティ内に固定し、金型を型締めする。電極構造体20と芯金11とを締結させた状態で、発泡体15を用いて構造体を覆う。金型に形成されているゲートからポリオールとイソシアネートを金型内のキャビティに流し込んでモールド成形し、構造体を覆う発泡体15を形成する。ポリオールとイソシアネートの化学反応により発泡ポリウレタンとなる。
【0059】
これにより、発泡体15は、電極構造体20を芯金11に係合させた状態で、電極構造体20および芯金11を覆うことができる。こうして、ステアリングホイール1を得ることができる。
【0060】
<作用効果>
次に、本実施の形態における電極構造体20の作用効果について説明する。
【0061】
上述したように、本実施の形態に係る電極構造体20は、ステアリングホイール1の芯金11に配置される電極構造体20であって、第1樹脂層21と、第1樹脂層21におけ
る一方の面に配置される第1電極31とを備える。そして、第1樹脂層21は、変性ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンオキサイドの、シートまたはフィルムからなる。
【0062】
これによれば、変性ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンオキサイドを用いることで、第1樹脂層21を所望の形状に維持させやすくなる。例えば、ステアリングホイール1の芯金11の形状に沿った第1樹脂層21を成形することができるようになる。
【0063】
また、電極構造体をステアリングホイールに適用した場合、ステアリングホイールが人の手で握られるため、手の汗がステアリングホイールの内部に浸みこむことがある。この場合、賦形し易い樹脂材料を用いるだけでなく、さらに、耐湿性に優れた樹脂材料であることが好ましい。例えば、第1樹脂層にポリカーボネートを用いた場合、ステアリングホイール内に存在するアミンがポリカーボネートの加水分解を促進する可能性がある。特に、手、ヒータ等によってステアリングホイールが温められれば、ポリカーボネートの加水分解をさらに促進する可能性があり、耐湿性等の耐久性に優れた第1樹脂層を用いることが好ましい。
【0064】
そこで、本実施の形態では、耐久性に優れた変性ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンオキサイドを第1樹脂層21として用いることで、耐久性に優れた電極構造体20を提供することができる。
【0065】
したがって、電極構造体20は、所望の形状を維持させやすく、耐久性に優れている。
【0066】
また、本実施の形態に係る電極構造体20において、第1樹脂層21は、ステアリングホイール1の芯金11側に配置される。そして、第1電極31は、第1樹脂層21における芯金11側と反対側の面に配置される。
【0067】
これによれば、できるだけステアリングホイール1の表面に近い位置に第1電極31を配置することができる。このため、第1電極31を把持センサとする場合、第1電極31を運転者の手に近づけることができるため、把持の検出感度を増大させることができる。また、第1電極31をヒータ線として用いる場合、第1電極31の熱がステアリングホイール1の表面に伝導されやすくなる。その結果、第1電極31で消費される電力量を抑制することができる。
【0068】
また、本実施の形態に係る電極構造体20において、第1電極31は、導線、金属薄膜、または、導電性インクで形成される。
【0069】
これによれば、第1樹脂層21の表面に、所望の形状の第1電極31を配置することができる。このため、例えば、第1電極31を所定の配線パターンに形成することができる。このように、電極構造体20の用途に応じた第1電極31を第1樹脂層21の表面に形成することができる。
【0070】
また、本実施の形態に係る電極構造体20において、第1電極31は、ヒータ線である。
【0071】
これによれば、第1電極31は、ステアリングホイール1を温めるヒータ線として用いることができる。
【0072】
また、本実施の形態に係る電極構造体20において、第1電極31は、ステアリングホ
イール1を温めるためのヒータとして機能する。
【0073】
これによれば、第1樹脂層21の表面(ステアリングホイール1の表面側)にヒータ線となる第1電極31を配置することができるため、第1電極31が加熱した際の熱が、ステアリングホイール1の表面に伝導されやすくなる。このため、ステアリングホイール1の表面を温めるために要する時間の増大を抑制することができる。
【0074】
また、本実施の形態に係る電極構造体20において、第1電極31は、静電センサ電極である。
【0075】
これによれば、第1電極31は、ステアリングホイール1への把持を検出する静電センサ電極として用いることができる。さらには、第1電極31をヒータ線として兼用することができる。
【0076】
また、本実施の形態に係る電極構造体20において、静電センサ電極は、ステアリングホイール1の把持を検出する把持センサである。
【0077】
これによれば、第1電極31は、ステアリングホイール1への把持を検知する静電センサ電極として、運転者の手によるステアリングホイール1の把持を検出することができる。
【0078】
また、本実施の形態に係る電極構造体20は、少なくとも第1樹脂層21を覆う発泡ポリウレタンを有する発泡体15をさらに備える。
【0079】
これによれば、発泡ポリウレタンは、第1樹脂層21に用いられる変性ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンオキサイドと相性が良いため、発泡体15と第1樹脂層21とが化学反応を起こしにくい。このため、電極構造体20における長期耐久性と信頼性を確保することが期待できる。
【0080】
また、本実施の形態に係る電極構造体20において、発泡体15は、ステアリングホイール1の外郭を構成する。
【0081】
これによれば、発泡体15によって電極構造体20を覆うことができるため、電極構造体20を発泡体15によって保護することができるとともに、運転者がステアリングホイール1を把持しやすくなる。
【0082】
また、本実施の形態に係る電極構造体20において、ステアリングホイール1の芯金11に対向するように配置される絶縁支持体22をさらに備える。また、第1樹脂層21は、絶縁支持体22における芯金11側と反対側の面に配置される。そして、絶縁支持体22は、芯金11に設けられた被係合部に係合する係合部を有する。
【0083】
これによれば、絶縁支持体22の係合部と芯金11に設けられた被係合部とを係合させることで、電極構造体20を芯金11に取り付けることができる。これにより、電極構造体20をステアリングホイール1の内部に配置することができる。
【0084】
また、被係合部と係合部とが係合することで、電極構造体20を芯金11に締結することができる。このため、ステアリングホイール1の発泡体15の成形時の圧力によって、電極構造体20が芯金11に対して位置ズレしたり、ステアリングホイール1の周方向に対して回転ズレしたりすることを抑制することができる。
【0085】
また、本実施の形態に係る電極構造体20において、第1電極31は、第1樹脂層21における芯金11側の面に配置されてもよい。
【0086】
これによれば、ステアリングホイール1が人の手で握られることで、手の汗がステアリングホイール1の内部に浸みこんでも、この汗が第1電極31に至りにくい。このため、第1電極31が腐食したり、第1電極31が第1樹脂層21から剥離したりしてしまうことを抑制することができる。
【0087】
(実施の形態の変形例1)
まず、図8図10を用いて本変形例の電極構造体20aについて説明する。
【0088】
図8は、実施の形態の変形例1のステアリングホイール1aを示す斜視図である。図8の第1電極31、第2電極32、および、絶縁支持体22を示す部分拡大図では、ハーネス8a、8b、8cの図示を省略している。図9は、図8のC-C線におけるステアリングホイール1aの第1被係合部11c1および第1係合部23aを示す断面図である。図10は、実施の形態の変形例1におけるステアリングホイール1aを示すブロック図である。
【0089】
本変形例では、電極構造体20aが第2電極32等を有する点で実施の形態と相違する。本変形例における他の構成は、特に明記しない場合は、実施の形態と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
【0090】
本変形例では、図8図10に示すように、電極構造体20aは、第1樹脂層21、絶縁支持体22、および、第1電極31の他に、第2電極32を備える。絶縁支持体22は、第1絶縁支持体121と、ステアリングホイール1aの芯金11に対向するように配置される第2絶縁支持体122とを有している。
【0091】
第1樹脂層21の芯金11側と反対側の面である第1面21aには第1電極31が配置され、第1樹脂層21の芯金11側の面である第2面21bには第1絶縁支持体121が配置されている。第1絶縁支持体121における第1樹脂層21側の面と反対側の面には、第2電極32が配置されている。具体的には、第1絶縁支持体121および第1樹脂層21は、第1電極31と第2電極32との間に配置されている。このため、第1樹脂層21および第1絶縁支持体121は、第1電極31と第2電極32とが電気的に接続されないように、第1電極31および第2電極32を配置することができる。このような、第1樹脂層21および第1絶縁支持体121は、第1電極31と第2電極32とを離間させ、かつ、第1電極31と第2電極32とが重なる状態に配置することができる。
【0092】
第2電極32における芯金11側の面には、第2絶縁支持体122が配置されている。言い換えれば、第2絶縁支持体122は、ステアリングホイール1aの芯金11に対向するように配置されている。具体的には、第2絶縁支持体122は、芯金11に連結した状態で、芯金11の外周側の面に沿って配置されている。このため、芯金11の一部は、第2絶縁支持体122等に覆われている。
【0093】
なお、本変形例では、第2絶縁支持体122は、第2電極32と芯金11との間を埋め、かつ、第1電極31、第1樹脂層21、第1絶縁支持体121および第2電極32と同等の長さとなるように、芯金11の周方向に沿って延びているが、これには限定されない。第2絶縁支持体122は、第2電極32と芯金11との間における一部に配置されていてもよい。
【0094】
このような第2電極32は、金属板で構成される。この場合、第2電極32は、接着剤
、または、両面テープ等によって第1絶縁支持体121または/および第2絶縁支持体122に貼り付けられる。第2電極32は、例えば、銅またはアルミニウム等を含んだ金属である。
【0095】
また、第1電極31、第1樹脂層21、第1絶縁支持体121、第2電極32および第2絶縁支持体122は、芯金11の周方向に沿って配置されている。また、第2電極32は、第2絶縁支持体122の形状に沿って配置されている。このため、第1電極31および第1樹脂層21は第1絶縁支持体121に対応する形状に賦形され、第2電極32は第1絶縁支持体121および第2絶縁支持体122と対応する形状に賦形されている。
【0096】
また、第1電極31、第1樹脂層21、第1絶縁支持体121、第2電極32および第2絶縁支持体122は、一体的に構成されていてもよく、それぞれが分離可能な別体であってもよい。
【0097】
また、第1電極31はハーネス8a、8bと電気的に接続され、第2電極32はハーネス8cと電気的に接続されている。
【0098】
図8および図10に示すように、ハーネス8cは、電極構造体20aの第2電極32と電気的に接続されるとともに、制御回路40とも電気的に接続されている。ハーネス8cと第2電極32とが半田付けされることによって、ハーネス8cと第2電極32とが電気的に接続されてもよい。また、ハーネス8cと第2電極32とがリベットまたはハトメでカシメられることで、ハーネス8cと第2電極32とが電気的に接続されてもよい。
【0099】
このような、第1電極31は、ステアリングホイール1aへの把持を検出する静電センサ電極、および、ステアリングホイール1aを温めるヒータ線を兼用する。
【0100】
具体的には、第1電極31を静電センサ電極として使用する場合と、第1電極31をヒータ線として使用する場合とは、排他的に使用される。つまり、第1電極31を静電センサ電極として使用する場合とヒータ線として使用する場合との間で、制御回路40によって択一的に切り替えられる。
【0101】
また、第1電極31は、ヒータ線であり、ステアリングホイール1aを温めるヒータとして機能してもよい。つまり、第1電極31は、静電センサ電極として使用しなくてもよい。また、第1電極31は、ヒータ線として使用しなくてもよく、静電センサ電極としてのみ使用してもよい。この場合、静電センサ電極は、ステアリングホイール1aの把持を検出する把持センサとなる。
【0102】
第1電極31を静電センサ電極として使用する場合、第1電極31には、交流電圧が印加される。第1電極31に印加される交流電圧は、電源部41から供給された電力によって制御回路40で生成される。ここで、第1電極31は第1絶縁支持体121の第1面21aに配置されているため、リム10において第1電極31が配置されている部位が、運転者の手によって把持されると、第1電極31とその手との間に静電容量が形成される。したがって、制御回路40は、その静電容量の変化に応じて、手によるリム10の把持を検出することができる。
【0103】
第1電極31をヒータ線として使用する場合、第1電極31には、直流電圧が印加される。第1電極31に印加される直流電圧は、電源部41で生成される。第1電極31は、制御回路40で制御された電源部41からの電力によって発熱する。
【0104】
第1電極31を静電センサ電極として使用する場合と、第1電極31をヒータ線として
使用する場合とが、排他的に使用される例について説明する。
【0105】
例えば、第1電極31に交流電圧が印加されて、第1電極31を静電センサ電極として使用した後、第1電極31への交流電圧の印加が停止される。第1電極31への交流電圧の印加が停止されて所定時間経過後、第1電極31に直流電圧が印加されて、第1電極31をヒータ線として使用する。さらに、第1電極31への直流電圧の印加が停止され、所定時間経過後、第1電極31に交流電圧が印加されて、第1電極31を静電センサ電極として使用される。このような動作が繰り返されるように、第1電極31を静電センサ電極として使用する場合と、第1電極31をヒータ線として使用する場合とは、排他的に使用される。
【0106】
また、第2電極32には、交流電圧が印加される。第1電極31および第2電極32に供給される電力は、電源部41から供給された電力によって制御回路40で生成される。
【0107】
第1電極31および第2電極32には、同位相の交流電圧が印加されてもよい。また、第1電極31および第2電極32に同位相の交流電圧が印加されることで、第1電極31と芯金11との間に形成される静電容量を打ち消す、または、小さくすることができる。このため、制御回路40は、第1電極31と運転者の手との間に形成される静電容量を精度よく検出することができる。
【0108】
また、図9に示すように、第1電極31および第2電極32において、第1電極31と第2電極32とを重ねた場合、第1電極31が第1面21aに配置される表面積よりも、第2電極32が第2面21bに配置される表面積の方が大きい。このため、第2電極32は、第1電極31と芯金11との間に静電容量が形成されることを抑制することができる。
【0109】
本変形例では、第1電極31、第1樹脂層21、第1絶縁支持体121、第2電極32、および、第2絶縁支持体122は、リム10の断面の周方向に沿って、少なくとも1/4周の範囲に亘って配置されている。第1電極31、第1樹脂層21、第1絶縁支持体121、第2電極32、および、第2絶縁支持体122は、二点鎖線で示される2つの直線V1、V2の間の範囲Lよりも大きい範囲に亘って配置されている。具体的には、第1電極31、第1樹脂層21、第1絶縁支持体121、第2電極32、および、第2絶縁支持体122は、リム10の第1部11aから連結部11cを経由して第2部11bに亘って、配置されている。このように、運転者の手がリム10を把持した場合の手が接触し易い個所に、第1電極31、第1樹脂層21、第1絶縁支持体121、第2電極32、および、第2絶縁支持体122が配置されることで、電極構造体20aでは、運転者の手によるステアリングホイール1aの把持を精度よく検出することができる。
【0110】
発泡体15は、第1電極31、第1樹脂層21、第1絶縁支持体121、第2電極32、第2絶縁支持体122、および、芯金11を埋設している。
【0111】
次に、本変形例における電極構造体20aの作用効果について説明する。
【0112】
上述したように、本変形例に係る電極構造体20aは、第1樹脂層21における芯金11側の面に配置される第2電極32をさらに備える。また、絶縁支持体22は、第1絶縁支持体121と、ステアリングホイール1aの芯金11に対向するように配置される第2絶縁支持体122とを有する。また、第2絶縁支持体122は、第2電極32における芯金11側の面に配置される。そして、第1電極31は、ヒータ線である。
【0113】
これによれば、第1電極31と第2電極32とを離間させ、かつ、第1電極31および
第2電極32を芯金11から離間させた状態で配置することができる。また、第1電極31および第2電極32を絶縁支持体22に一体的に組付ければ、電極構造体20aを芯金11に容易に組付けることができる。
【0114】
(実施の形態の変形例2)
まず、図11および図12を用いて本変形例の電極構造体20bについて説明する。
【0115】
図11は、実施の形態の変形例2のステアリングホイール1bを示す斜視図である。図12は、図11のD-D線におけるステアリングホイール1bの第1被係合部11c1および第1係合部23aを示す断面図である。図13は、実施の形態の変形例2におけるステアリングホイール1bを示すブロック図である。
【0116】
本変形例では、電極構造体20bが第2電極32、第2樹脂層34及びヒータ線33を有する点で実施の形態と相違する。本変形例における他の構成は、特に明記しない場合は、実施の形態と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
【0117】
電極構造体20bは、第1樹脂層21、絶縁支持体22、および、第1電極31の他に、第2電極32と、第2樹脂層34と、ヒータ線33とをさらに備えている。
【0118】
第1電極31は、第1樹脂層21の第1面21aに配置されている。第1電極31は、第1樹脂層21によって第2電極32から離間して配置されているため、第2電極32と電気的に接続されていない。
【0119】
また、第1電極31は、金属板で構成される。この場合、第1電極31は、接着剤または両面テープ等によって第1樹脂層21に貼り付けられる。
【0120】
第2電極32は、第1樹脂層21の第1面21aと反対側の面である第2面21bに配置されている。具体的には、第2電極32は、第1電極31とで第1樹脂層21を挟むように、第1樹脂層21の第2面21bに沿って配置されている。また、第2電極32は、第1樹脂層21と第2樹脂層34とで挟まれており、第2樹脂層34の表面に配置されているとも言える。
【0121】
また、第2電極32は、金属板で構成される。この場合、第2電極32は、接着剤または両面テープ等によって第1樹脂層21に貼り付けられる。
【0122】
また、第1電極31はハーネス8dと電気的に接続され、第2電極32はハーネス8eと電気的に接続されている。
【0123】
ハーネス8dは、電極構造体20bの第1電極31と電気的に接続されるとともに、制御回路40とも電気的に接続されている。ハーネス8dと第1電極31とがリベットまたはハトメでカシメられることで、ハーネス8dと第1電極31とが電気的に接続されてもよい。また、ハーネス8dと第1電極31とが半田付けされることによって、ハーネス8dと第1電極31とが電気的に接続されてもよい。
【0124】
第2樹脂層34は、一方面にヒータ線33を配置するための基材である。第2樹脂層34は、ヒータ線33と第2電極32との間に配置され、一方面がヒータ線33を支持するとともに、一方面と反対側の他方面が第2電極32と対向するように配置されている。
【0125】
第2電極32における芯金11側には、第2樹脂層34が配置されている。第2樹脂層
34は、シート状またはフィルム状である。第2樹脂層34は、絶縁支持体22と対応する形状に賦形されている。つまり、第2樹脂層34は、絶縁支持体22の大きさおよび形状に応じて形成されている。第2樹脂層34は、真空成形等によって形成されてもよい。
【0126】
また、第2樹脂層34は、例えば、変性ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンオキサイド等の樹脂材料で構成されている。
【0127】
なお、第2樹脂層34は、絶縁性を有する両面テープであってもよい。この場合、ヒータ線33は、例えば、薄い金属板をエッチング等により、所望の形状に成形して一方面上に貼付する構成とすればよい。
【0128】
第2樹脂層34における芯金11側の面には、ヒータ線33が配置されている。ヒータ線33は、絶縁支持体22と第2樹脂層34との間に配置され、絶縁支持体22と対向するように配置されている。つまり、絶縁支持体22は、ヒータ線33における芯金11側の面に配置される。
【0129】
ヒータ線33は、銅、アルミニウム、または、銀等を含んだ導線である。なお、ヒータ線33は、第2樹脂層34に導電性インクの塗布、または、エッチング等がされることで形成された金属薄膜を含んだ構成であってもよい。
【0130】
また、ヒータ線33の一方端はハーネス8fと電気的に接続され、第1電極31の他方端はハーネス8gと電気的に接続されている。
【0131】
ハーネス8fは、ヒータ線33の一方端と電気的に接続されるとともに、制御回路40とも電気的に接続されている。ハーネス8fとヒータ線33の一方端とが半田付けされることによって、ハーネス8fとヒータ線33の一方端とが電気的に接続されてもよい。また、ハーネス8fとヒータ線33の一方端とがリベットまたはハトメでカシメられることで、ハーネス8fとヒータ線33の一方端とが電気的に接続されてもよい。
【0132】
ハーネス8gは、ヒータ線33の一方端と電気的に接続されるとともに、制御回路40とも電気的に接続されている。ハーネス8gとヒータ線33の一方端とが半田付けされることによって、ハーネス8gとヒータ線33の一方端とが電気的に接続されてもよい。また、ハーネス8gとヒータ線33の一方端とがリベットまたはハトメでカシメられることで、ハーネス8gとヒータ線33の一方端とが電気的に接続されてもよい。
【0133】
ハーネス8d、8e、8f、8gには、制御回路40が電気的に接続されている。第1電極31を静電センサ電極として使用するため、第1電極31および第2電極32には、ハーネス8d、8eを介して、制御回路40からの交流電圧が印加される。第1電極31および第2電極32に印加される交流電圧は、電源部41から供給された電力によって制御回路40で生成される。ヒータ線33には、ハーネス8f、8gを介して制御回路40からの直流電圧が印加される。ヒータ線33に印加される直流電圧は、電源部41で生成される。
【0134】
第1電極31および第2電極32には、同位相の交流電圧が印加されてもよい。また、第1電極31および第2電極32に同位相の交流電圧が印加されることで、第1電極31と芯金11との間に形成される静電容量を打ち消す、または、小さくすることができる。このため、制御回路40は、第1電極31と運転者の手との間に形成される静電容量を精度よく検出することができる。
【0135】
次に、本変形例における電極構造体20bの作用効果について説明する。
【0136】
上述したように、本変形例に係る電極構造体20bは、第1樹脂層21における芯金11側の面に配置される第2電極32と、第2電極32における芯金11側の面に配置される第2樹脂層34と、第2樹脂層34における芯金11側の面に配置されるヒータ線33とをさらに備える。そして、絶縁支持体22は、ヒータ線33における芯金11側の面に配置される。
【0137】
これによれば、第1電極31と第2電極32とを離間させ、かつ、第1電極31および第2電極32を芯金11から離間させた状態で配置することができる。また、第1電極31および第2電極32を絶縁支持体22に一体的に組付ければ、電極構造体20bを芯金11に容易に組付けることができる。
【0138】
また、第1電極31と第2電極32との間に第1樹脂層21が配置され、ヒータ線33と第2電極32との間に第2樹脂層34が配置されるため、ヒータ線33と第2電極32とが電気的に接続しないようにすることができる。このため、ヒータ線33によるヒータの機能と、運転者の手によるステアリングホイール1bの把持を検出する機能とを同時に実現することができる。
【0139】
また、ヒータ線33における絶縁支持体22側とは反対側に、第2樹脂層34、第2電極32、第1樹脂層21および第1電極31が配置されている。このため、ヒータ線33によって第1電極31および第2電極32が加熱された際に、第1電極31および第2電極32での熱拡散効果によって、ステアリングホイール1bの表面における温度ばらつきを抑制することができる。
【0140】
なお、第1樹脂層21だけでなく第2樹脂層34もシート状またはフィルム状にすることで、ヒータ線33における絶縁支持体22側とは反対側に、配置された第1樹脂層21および第2樹脂層34の厚みを薄くすることができるため、ヒータ線33の熱がステアリングホイール1bの表面に伝導されやすくなる。
【0141】
(その他の変形例)
以上、本開示に係る電極構造体について、上記実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思い付く各種変形を実施の形態に施したものも、本開示の範囲に含まれてもよい。また、実施の形態には、実施の形態の変形例1、2が含まれる。
【0142】
このような、上記実施の形態に係る電極構造体について、図14を参照する。図14は、その他変形例におけるステアリングホイール1cの第1被係合部11c1および第1係合部23aを示す断面図である。電極構造体20cは、第1電極31における第1樹脂層21側と反対側の面に配置され、変性ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンオキサイドの、シートまたはフィルムからなる第3樹脂層35をさらに備えていてもよい。つまり、第1電極31は、第3樹脂層35と第1樹脂層21とで挟まれている。これによれば、ステアリングホイール1cが人の手で握られることで、手の汗がステアリングホイール1cの内部に浸みこんでも、この汗が第1電極31に至りにくい。このため、第1電極31が腐食したり、第1電極31が第1樹脂層21および第3樹脂層35から剥離したりしてしまうことを抑制することができる。なお、第3樹脂層35は、実施の形態の変形例1、2に適用してもよい。
【0143】
また、上記実施の形態に係る電極構造体において、芯金は、第1被係合部および第2被係合部を有しているが、これに限定されない。例えば、芯金は、第1被係合部を有さず、第2被係合部を有してもよい。この場合、電極構造体は、第1係合部を有さず、第2係合
部を有してもよい。また、芯金は、第2被係合部を有さず、第1被係合部を有してもよい。この場合、電極構造体は、第2係合部を有さず、第1係合部を有してもよい。
【0144】
また、上記実施の形態に係る電極構造体において、複数の電極構造体が芯金の周方向に沿って互いに連結できてもよい。例えば、電極構造体は、別の電極構造体と連結してもよい。この場合、ハーネスは複数の第1電極および複数の第2電極のそれぞれと個別に電気的に接続されてもよい。
【0145】
また、上記実施の形態に係る電極構造体において、芯金の内周側の開口面に対して芯金が面対称となるように反転し、かつ、芯金に取り付けられている電極構造体の取り付け位置を反転してもよい。つまり、芯金における凹部の開口が運転席側と対向するように芯金がスポークに固定されてもよい。また、電極構造体が芯金における凹部を覆うように、車両の前方側に取り付けられてもよい。
【0146】
なお、上記の実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態、および、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【0147】
(付記)
以下に、上記実施の形態に基づいて説明した電極構造体の特徴を示す。
【0148】
<技術1>
ステアリングホイールの芯金に配置される電極構造体であって、
第1樹脂層と、
前記第1樹脂層における一方の面に配置される第1電極とを備え、
前記第1樹脂層は、変性ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンオキサイドの、シートまたはフィルムからなる
電極構造体。
【0149】
<技術2>
前記第1樹脂層は、前記ステアリングホイールの前記芯金側に配置され、
前記第1電極は、前記第1樹脂層における前記芯金側と反対側の面に配置される
技術1に記載の電極構造体。
【0150】
<技術3>
前記第1電極は、導線、金属薄膜、または、導電性インクで形成される
技術1または2に記載の電極構造体。
【0151】
<技術4>
前記第1電極は、ヒータ線である
技術1~3のいずれか1つに記載の電極構造体。
【0152】
<技術5>
前記第1電極は、前記ステアリングホイールを温めるためのヒータとして機能する
技術4に記載の電極構造体。
【0153】
<技術6>
前記第1電極は、静電センサ電極である
技術1~5のいずれか1つに記載の電極構造体。
【0154】
<技術7>
前記静電センサ電極は、前記ステアリングホイールの把持を検出する把持センサである
技術6に記載の電極構造体。
【0155】
<技術8>
少なくとも前記第1樹脂層を覆う発泡ポリウレタンを有する発泡体をさらに備える
技術1~7のいずれか1つに記載の電極構造体。
【0156】
<技術9>
前記発泡体は、前記ステアリングホイールの外郭を構成する
技術8に記載の電極構造体。
【0157】
<技術10>
前記第1電極における前記第1樹脂層側と反対側の面に配置され、変性ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンオキサイドの、シートまたはフィルムからなる第3樹脂層をさらに備える
技術1~9のいずれか1つに記載の電極構造体。
【0158】
<技術11>
前記ステアリングホイールの前記芯金に対向するように配置される絶縁支持体をさらに備え、
前記第1樹脂層は、前記絶縁支持体における前記芯金側と反対側の面に配置され、
前記絶縁支持体は、前記芯金に設けられた被係合部に係合する係合部を有する
技術1~10のいずれか1つに記載の電極構造体。
【0159】
<技術12>
前記第1樹脂層における前記芯金側の面に配置される第2電極をさらに備え、
前記絶縁支持体は、第1絶縁支持体と、前記ステアリングホイールの前記芯金に対向するように配置される第2絶縁支持体とを有し、
前記第2絶縁支持体は、前記第2電極における前記芯金側の面に配置され、
前記第1電極は、ヒータ線である
技術11に記載の電極構造体。
【0160】
<技術13>
前記第1樹脂層における前記芯金側の面に配置される第2電極と、
前記第2電極における前記芯金側の面に配置される第2樹脂層と、
前記第2樹脂層における前記芯金側の面に配置されるヒータ線とをさらに備え、
前記絶縁支持体は、前記ヒータ線における前記芯金側の面に配置される
技術11に記載の電極構造体。
【0161】
<技術14>
前記第1電極は、前記第1樹脂層における前記芯金側の面に配置される
技術1に記載の電極構造体。
【産業上の利用可能性】
【0162】
本開示の電極構造体は、例えば車両のステアリングホイール等に適用可能である。
【符号の説明】
【0163】
1、1a、1b、1c ステアリングホイール
11 芯金
11c1 第1被係合部(被係合部)
11c2 第2被係合部(被係合部)
20、20a、20b、20c 電極構造体
21 第1樹脂層
22 絶縁支持体
23a 第1係合部(係合部)
23b 第2係合部(係合部)
31、31a 第1電極
32 第2電極
33 ヒータ線
34 第2樹脂層
35 第3樹脂層
121 第1絶縁支持体
122 第2絶縁支持体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14