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特開2024-163626画像形成装置、制御方法、および制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163626
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】画像形成装置、制御方法、および制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20241115BHJP
   G03G 15/16 20060101ALI20241115BHJP
【FI】
G03G21/00 318
G03G15/16
G03G21/00 376
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079403
(22)【出願日】2023-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】神田 順治
【テーマコード(参考)】
2H134
2H200
2H270
【Fターム(参考)】
2H134GA01
2H134GA05
2H134GB02
2H134HD01
2H134HD18
2H134HF14
2H134KG04
2H134KH15
2H134LA02
2H200FA08
2H200GB12
2H200JA02
2H200JA29
2H200JB06
2H200JB39
2H200JB49
2H200JC03
2H200JC09
2H200JC19
2H200LB02
2H200LB03
2H200LB13
2H200LB18
2H200LB36
2H200LB39
2H200NA02
2H200PA18
2H270KA28
2H270KA32
2H270KA38
2H270MC13
2H270MC38
2H270MC39
2H270MC40
2H270MC48
2H270MC53
2H270ME02
2H270ME06
2H270MH11
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】トナーから分離させた潤滑剤等で静止層を形成する場合に、静止層が安定して形成される。
【解決手段】画像形成装置100は、トナー像が形成される1以上の感光体と、1以上の感光体上のトナーを除去する1以上のクリーニング部材と、画像形成装置100の動作を制御する制御部10とを備える。制御部10は、1以上の感光体および1以上のクリーニング部材の劣化を抑制する抑制剤を1以上の感光体のうちの回収対象の感光体から回収する第1モードと、第1モードで回収された抑制剤を1以上の感光体のうちの供給対象の感光体上に供給する第2モードとの実施タイミングを個別に制御する。抑制剤は、潤滑剤と外添剤との少なくとも一方を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーを用いて画像を形成する画像形成装置であって、
トナー像が形成される1以上の感光体と、
前記1以上の感光体上の前記トナーを除去する1以上のクリーニング部材と、
前記画像形成装置の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記1以上の感光体および前記1以上のクリーニング部材の劣化を抑制する抑制剤を前記1以上の感光体のうちの回収対象の感光体から回収する第1モードと、前記第1モードで回収された前記抑制剤を前記1以上の感光体のうちの供給対象の感光体上に供給する第2モードとの実施タイミングを個別に制御し、
前記抑制剤は、潤滑剤と外添剤との少なくとも一方を含む、画像形成装置。
【請求項2】
前記1以上の感光体は、第1のトナー像が形成される第1の感光体を含み、
前記第1の感光体は、前記回収対象の感光体であり、かつ、前記供給対象の感光体であり、
前記1以上のクリーニング部材は、前記第1の感光体と接しており、前記第1の感光体上の第1のトナーを除去する第1のクリーニング部材を含み、
前記第1モードにおいて、前記第1のクリーニング部材よりも前記第1の感光体の回転方向の上流側の位置において、前記抑制剤が前記第1の感光体から回収され、
前記第2モードにおいて、前記第1モードで回収された前記抑制剤が前記上流側の位置に供給される、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置は、前記第1のクリーニング部材よりも前記第1の感光体の回転方向の上流側に配置され、前記抑制剤の回収および供給を行なう機構をさらに備え、
前記制御部は、
前記第1モードにおいて、前記第1の感光体から前記抑制剤を回収するように前記機構を制御し、
前記第2モードにおいて、前記第1の感光体上に前記抑制剤を供給するように前記機構を制御する、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記1以上の感光体は、第1のトナー像が形成される第1の感光体と、第2のトナー像が形成される第2の感光体とを含み、
前記第1の感光体は前記回収対象の感光体であり、前記第2の感光体は前記供給対象の感光体である、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像形成装置は、
前記第1のトナー像と、前記第2のトナー像とが転写される転写ベルトと、
前記第1のトナー像を前記転写ベルトに転写する第1の転写ローラーと、
前記第2のトナー像を前記転写ベルトに転写する第2の転写ローラーとをさらに備え、
前記1以上のクリーニング部材は、前記第1の感光体と接しており、前記第1の感光体上の第1のトナーを除去する第1のクリーニング部材を含み、
前記制御部は、前記第1モードにおいて、
前記第1の感光体を回転させて、前記第1の感光体上の前記第1のトナーから分離され、かつ、前記第1のクリーニング部材と前記第1の感光体との接触位置に滞留している前記抑制剤を、前記第1の感光体と前記転写ベルトとの間の第1のニップ部へ移動させ、
前記第1の転写ローラーに転写電圧を供給することにより、前記抑制剤を前記第1の感光体から前記転写ベルトに転写させ、
前記制御部は、前記第2モードにおいて、
前記転写ベルトを回転させて、前記転写ベルト上の前記抑制剤を前記第2の感光体と前記転写ベルトとの間の第2のニップ部へ移動させ、
前記第2の転写ローラーに転写電圧を供給することにより、前記抑制剤を前記転写ベルトから前記第2の感光体に転写させる、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1モードにおける前記第1の感光体の回転角度をさらに調整する、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第1モードにおいて前記第1の転写ローラーに供給される転写電圧をさらに調整する、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記画像形成装置の設置環境に基づいて、前記第2モードの実施タイミングを決定する、請求項1~7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記画像形成装置の印字モードに基づいて、前記第2モードの実施タイミングを決定する、請求項1~7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記画像形成装置の累積印字枚数に基づいて、前記第2モードの実施タイミングを決定する、請求項1~7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
トナーを用いて画像を形成する画像形成装置の制御方法であって、
前記画像形成装置は、
トナー像が形成される1以上の感光体と、
前記1以上の感光体上の前記トナーを除去する1以上のクリーニング部材とを備え、
前記制御方法は、前記1以上の感光体および前記1以上のクリーニング部材の劣化を抑制する抑制剤を前記1以上の感光体のうちの回収対象の感光体から回収する第1モードと、前記第1モードで回収された前記抑制剤を前記1以上の感光体のうちの供給対象の感光体上に供給する第2モードとの実施タイミングを個別に制御することを備え、
前記抑制剤は、潤滑剤と外添剤との少なくとも一方を含む、制御方法。
【請求項12】
請求項11に記載の制御方法をコンピューターに実行させる、制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置、当該画像形成装置の制御方法、および制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、トナー像が形成される感光体と、感光体上のトナーを除去するクリーニングブレードとを含むドラムユニットを備える。印字枚数が増加するにつれて、感光体およびクリーニンググレードが劣化する。感光体が劣化すると、画像不良が発生する。また、クリーニングブレードの劣化に応じてクリーニング不良が発生すると、画像不良が発生する。そのため、感光体およびクリーニングブレードの劣化が進んだ場合には、ドラムユニットを交換する必要がある。
【0003】
感光体およびクリーニングブレードの劣化を抑制する方法として、潤滑剤を感光体に供給する方法が知られている。
【0004】
特開平10-307522号公報には、潤滑剤が収納された収納部を有し、当該収納部から感光体の表面に潤滑剤を供給するクリーニング装置が開示されている。
【0005】
特開2008-197415号公報には、感光体に付着しているトナーから潤滑剤を分離させ、クリーニングブレードと感光体とが接触する位置に当該潤滑剤によって静止層を形成する画像形成装置か開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10-307522号公報
【特許文献2】特開2008-197415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
感光体の表面に付着しているトナーから潤滑剤を分離させて静止層を形成する場合、感光体およびクリーニングブレードの劣化を抑制するために、トナーに付着している潤滑剤が有効に活用される。しかしながら、特定の方法で画像形成装置が使用された場合(例えば、低濃度の画像が連続して印字された場合等)には、静止層が安定して形成されない。
【0008】
本開示は、トナーから分離させた潤滑剤等で静止層を形成する場合に、静止層を安定して形成することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示のある局面に従う画像形成装置は、トナーを用いて画像を形成する画像形成装置である。当該画像形成装置は、トナー像が形成される1以上の感光体と、1以上の感光体上のトナーを除去する1以上のクリーニング部材と、画像形成装置の動作を制御する制御部とを備える。制御部は、1以上の感光体および1以上のクリーニング部材の劣化を抑制する抑制剤を1以上の感光体のうちの回収対象の感光体から回収する第1モードと、第1モードで回収された抑制剤を1以上の感光体のうちの供給対象の感光体上に供給する第2モードとの実施タイミングを個別に制御する。抑制剤は、潤滑剤と外添剤との少なくとも一方を含む。
【0010】
好ましくは、1以上の感光体は、第1のトナー像が形成される第1の感光体を含む。第1の感光体は、回収対象の感光体であり、かつ、供給対象の感光体である。1以上のクリーニング部材は、第1の感光体と接しており、第1の感光体上の第1のトナーを除去する第1のクリーニング部材を含む。第1モードにおいて、第1のクリーニング部材よりも第1の感光体の回転方向の上流側の位置において、抑制剤が第1の感光体から回収される。第2モードにおいて、第1モードで回収された抑制剤が上流側の位置に供給される。
【0011】
好ましくは、画像形成装置は、第1のクリーニング部材よりも第1の感光体の回転方向の上流側に配置され、抑制剤の回収および供給を行なう機構をさらに備える。制御部は、第1モードにおいて、第1の感光体から抑制剤を回収するように機構を制御し、第2モードにおいて、第1の感光体上に抑制剤を供給するように機構を制御する。
【0012】
好ましくは、1以上の感光体は、第1のトナー像が形成される第1の感光体と、第2のトナー像が形成される第2の感光体とを含む。第1の感光体は回収対象の感光体であり、第2の感光体は供給対象の感光体である。
【0013】
好ましくは、画像形成装置は、第1のトナー像と、第2のトナー像とが転写される転写ベルトと、第1のトナー像を転写ベルトに転写する第1の転写ローラーと、第2のトナー像を転写ベルトに転写する第2の転写ローラーとをさらに備える。1以上のクリーニング部材は、第1の感光体と接しており、第1の感光体上の第1のトナーを除去する第1のクリーニング部材を含む。制御部は、第1モードにおいて、第1の感光体を回転させて、第1の感光体上の第1のトナーから分離され、かつ、第1のクリーニング部材と第1の感光体との接触位置に滞留している抑制剤を、第1の感光体と転写ベルトとの間の第1のニップ部へ移動させ、第1の転写ローラーに転写電圧を供給することにより、抑制剤を第1の感光体から転写ベルトに転写させる。制御部は、第2モードにおいて、転写ベルトを回転させて、転写ベルト上の抑制剤を第2の感光体と転写ベルトとの間の第2のニップ部へ移動させ、第2の転写ローラーに転写電圧を供給することにより、抑制剤を転写ベルトから第2の感光体に転写させる。
【0014】
好ましくは、制御部は、第1モードにおける第1の感光体の回転角度をさらに調整する。
【0015】
好ましくは、制御部は、第1モードにおいて第1の転写ローラーに供給される転写電圧をさらに調整する。
【0016】
好ましくは、制御部は、画像形成装置の設置環境に基づいて、第2モードの実施タイミングを決定する。
【0017】
好ましくは、制御部は、画像形成装置の印字モードに基づいて、第2モードの実施タイミングを決定する。
【0018】
好ましくは、制御部は、画像形成装置の累積印字枚数に基づいて、第2モードの実施タイミングを決定する。
【0019】
本開示の他の局面に従う制御方法は、トナーを用いて画像を形成する画像形成装置の制御方法である。当該画像形成装置は、トナー像が形成される1以上の感光体と、1以上の感光体上のトナーを除去する1以上のクリーニング部材とを備える。制御方法は、1以上の感光体および1以上のクリーニング部材の劣化を抑制する抑制剤を1以上の感光体のうちの回収対象の感光体から回収する第1モードと、第1モードで回収された抑制剤を1以上の感光体のうちの供給対象の感光体上に供給する第2モードとの実施タイミングを個別に制御することを備える。抑制剤は、潤滑剤と外添剤との少なくとも一方を含む。
【0020】
本開示の他の局面に従う制御プログラムは、上述の制御方法をコンピューターに実行させる。
【発明の効果】
【0021】
本開示によれば、トナーから分離した潤滑剤等で静止層を形成する場合に、静止層が安定して形成される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施の形態1における画像形成装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
図2】実施の形態1における画像形成部の一例を示す図である。
図3】抑制剤により形成される静止層を示す図である。
図4】実施の形態1における画像形成装置と参考形態における画像形成装置とを用いて行った検証の結果を示す図である。
図5】実施の形態2における画像形成装置の画像形成部を示す図である。
図6】実施の形態2における抑制剤の回収および供給方法を示す第1の図である。
図7】実施の形態2における抑制剤の回収および供給方法を示す第2の図である。
図8】実施の形態2における抑制剤の回収および供給方法を示す第3の図である。
図9】実施の形態2における抑制剤の回収および供給方法を示す第4の図である。
図10】実施の形態2における抑制剤の回収および供給方法を示す第5の図である。
図11】実施の形態2における画像形成装置と参考形態における画像形成装置とを用いて行った検証の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しつつ、本開示に従う実施の形態および変形例について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号が付される。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返されない。なお、以下で説明される実施の形態および変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
【0024】
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1における画像形成装置のハードウエア構成の一例を示す図である。画像形成装置100は、電子写真方式の画像形成装置であり、単色のトナーを用いてシートに画像を形成する。画像形成装置100は、制御部10と、給紙部20と、画像形成部30と、定着部40と、操作パネル50と、通信インターフェイス60とを備える。制御部10と、給紙部20と、画像形成部30と、定着部40と、操作パネル50と、通信インターフェイス60とは、バス99で接続されている。
【0025】
制御部10は、画像形成装置100の動作を制御する。制御部10は、プロセッサー11、メモリー12、およびストレージ13を含む。プロセッサー11は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro-Processing Unit)などで構成される。メモリー12は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)またはSRAM(Static Random Access Memory)などの揮発性記憶装置で構成される。ストレージ13は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、またはフラッシュメモリーなどの不揮発性記憶装置で構成される。
【0026】
ストレージ13は、プログラム131を記憶する。プログラム131は、画像形成装置100を制御するためのコンピューター読取可能な命令を含む。プログラム131は、本開示における「制御プログラム」を含む。プロセッサー11はプログラム131を実行することで、画像形成装置100の各部を制御し、本実施の形態に従う各種処理を実現する。
【0027】
プログラム131は、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、任意のプログラムと協働して本実施の形態に従う処理が実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本実施の形態に従う画像形成装置100の趣旨を逸脱するものではない。また、プログラム131によって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウエアによって実現されてもよい。
【0028】
給紙部20は、シートを画像形成部30に供給する。シートは、例えば、紙である。
【0029】
画像形成部30は、トナーを用いてシートに画像データに基づくトナー像(画像)を形成する。
【0030】
定着部40は、トナー像が形成されたシートを加熱および加圧して、シートにトナー像を定着させる。
【0031】
操作パネル50は、入力部51と表示部52とを含む。入力部51は、ユーザーの操作を受け付け、当該操作を操作信号に変換してプロセッサー11に出力する。入力部51は、例えばタッチパッドである。表示部52は、画像形成装置100の動作ステータスや処理結果等の各種情報を表示する。表示部52は、例えば、液晶ディスプレイである。操作パネル50では、入力部51が表示部52に重ねられて配置されている。
【0032】
通信インターフェイス60は、外部装置500と情報の送受信を行う。一例として、プロセッサー11は、通信インターフェイス60を介して、外部装置500から画像データを受信する。
【0033】
図2は、実施の形態1における画像形成部の一例を示す図である。実施の形態1における画像形成部30は、転写ベルト31と、ドラムユニット32と、転写ローラー33と、クリーニングブレード34と、電源335とを含む。
【0034】
転写ベルト31は、複数のローラー(図示せず)の周りに架け渡されている。画像形成時には、転写ベルト31は、矢印A1の方向に回転する。
【0035】
ドラムユニット32は、感光体1と、帯電装置2と、露光装置3と、現像装置4と、転写ローラー5と、抑制剤の回収および供給を行なう機構600と、クリーニングブレード7と、電源25,45,55とを含む。ドラムユニット32は、例えば、ブラックのトナー像を形成する。
【0036】
感光体1は、本開示における「第1の感光体」の一例である。感光体1は、ドラム型であり、回転可能に構成されている。画像形成時には、感光体1は、矢印B1の方向に回転する。
【0037】
帯電装置2は、例えば、帯電ローラーである。帯電装置2は、感光体1と接触しており、感光体1の回転に従って回転する。電源25は、マイナスのDC(Direct Current)電圧と、AC(Alternating Current)電圧とを重畳して帯電装置2に印加する。帯電装置2は、接触帯電によって、感光体1の表面を帯電する。なお、帯電装置2は、非接触帯電の帯電チャージャでもよいし、帯電ワイヤーでもよい。帯電装置2は、感光体1をマイナスに帯電させる。
【0038】
露光装置3は、帯電している感光体1の表面を画像データに基づいて露光する。より具体的には、露光装置3は、制御部10から入力される信号に応じてレーザ光を射出して感光体1の表面を露光する。これにより、感光体1の表面に静電潜像が形成される。露光された箇所は、プラスに帯電する。
【0039】
現像装置4は、感光体1の表面にトナーを供給する。トナーには、感光体1の潤滑性および離型性を向上させるための外添剤および潤滑剤が添加されている。外添剤は、例えば、シリカおよびチタンのうちの少なくとも一方を含む。潤滑剤は、例えば、亜鉛を含む。
【0040】
現像装置4は、感光体1に接触していてもよいし、接触していなくてもよい。電源45は、マイナスの電圧を現像装置4に印加する。これにより、現像装置4内のトナーがマイナスに帯電し、感光体1の表面のうちプラスに帯電している箇所にトナーが付着する。その結果、静電潜像が顕像化される。すなわち、感光体1の表面に画像データに基づくトナー像が形成される。感光体1の表面に形成されたトナー像は、本開示における「第1のトナー像」の一例である。
【0041】
トナー像が感光体1と転写ベルト31との間のニップ部n1へ到達した場合には、電源55は、トナーを引き寄せる電圧を転写ローラー5に印加する。トナーを引き寄せる電圧とは、例えばトナーの極性とは逆極性(プラス)の電圧である。これにより、トナー像が感光体1から転写ベルト31に転写される。
【0042】
トナー像およびシートが転写ベルト31と転写ローラー33との間に形成されるニップ部n2に到達した場合には、電源335は、トナーを引き寄せる電圧を転写ローラー33に印加する。これにより、トナー像が転写ベルト31からシートに転写され、シートに画像が形成される。
【0043】
帯電装置2と現像装置4とには同極性の電圧が印加されるが、転写ローラー5と転写ローラー33とには現像装置4に印加される電圧とは逆極性の電圧が印加される。すなわち、本実施の形態においては、反転現像方式によって画像が形成される。
【0044】
クリーニングブレード7は、本開示における「第1のクリーニング部材」の一例である。クリーニングブレード7は、感光体1と接している。クリーニングブレード7は、転写ベルト31に転写されずに感光体1上に残っているトナーを除去する。転写ベルト31に転写されずに感光体1上に残っているトナーは、本開示における「第1のトナー」の一例である。クリーニングブレード7は、ニップ部n1よりも感光体1の回転方向(矢印B1の方向)の下流側に設けられる。
【0045】
クリーニングブレード34は、転写ベルト31と接している。クリーニングブレード34は、シートに転写されずに転写ベルト31上に残っているトナーを除去する。クリーニングブレード34は、ニップ部n2よりも転写ベルト31の回転方向(矢印A1の方向)の下流側に設けられる。
【0046】
機構600は、ブラシ6と、電源65とを含む。機構600は、抑制剤の回収および供給を行なう。抑制剤は、トナーから分離した潤滑剤と、トナーから分離した外添剤との少なくとも一方を含む。ブラシ6は、クリーニングブレード7よりも感光体1の回転方向(矢印B1の方向)の上流側に配置される。ブラシ6は、感光体1に接触しながら回転する。
【0047】
第1モードにおいて、ブラシ6は、抑制剤を感光体1から回収し、当該抑制剤を蓄積する。第2モードにおいて、ブラシ6は、第1モードで回収された抑制剤を感光体1上に供給する。制御部10は、第1モードと、第2モードとの実施タイミングを個別に制御する。
【0048】
制御部10は、第1モードにおいて、感光体1から抑制剤を回収するように機構600を制御し、第2モードにおいて、感光体1上に抑制剤を供給するように機構600を制御する。
【0049】
本実施の形態では、反転現像方式によって画像が形成されるため、マイナス帯電のトナーに対し、トナーに添加されている外添剤および潤滑剤はプラスに帯電している。第1モードにおいて、制御部10は、電源65に、抑制剤を引き寄せる電圧をブラシ6に供給させる。抑制剤を引き寄せる電圧とは、例えば、抑制剤とは逆極性(マイナス)の電圧である。これに対し、第2モードにおいて、制御部10は、電源65に、抑制剤を吐き出す電圧をブラシ6に供給させる。抑制剤を吐き出す電圧とは、例えば、抑制剤と同極性(プラス)の電圧である。
【0050】
これにより、第1モードにおいて、抑制剤はブラシ6によって感光体1から回収される。すなわち、第1モードにおいて、クリーニングブレード7よりも感光体1の回転方向(矢印B1の方向)の上流側の位置Qにおいて、抑制剤が感光体1から回収される。位置Qは、感光体1とブラシ6との接触位置である。一方、第2モードにおいて、抑制剤はブラシ6から吐き出されて、感光体1上に供給される。すなわち、第2モードにおいて、第1モードで回収された抑制剤がクリーニングブレード7よりも感光体1の回転方向(矢印B1の方向)の上流側の位置Qに供給される。したがって、感光体1は、本開示における「回収対象の感光体」の一例であり、かつ、本開示における「供給対象の感光体」の一例である。位置Qに供給された抑制剤は、感光体1の回転によって、クリーニングブレード7と感光体1との接触位置(ニップ部)Jへ供給され、接触位置Jにおいて静止層を形成する。
【0051】
制御部10は、画像形成時(印字中)には、第1モードが実施されるように機構600を制御し、第1の条件が成立した場合には、第2モードが実施されるように機構600を制御する。第1の条件とは、感光体1上の静止層が枯渇または不足するような方法で画像形成装置100が使用されていることである。制御部10は、感光体1上の静止層が枯渇または不足するような方法で画像形成装置100が使用されているか否かを示す指標に基づいて、第1の条件が成立したか否かを判定する。感光体1上の静止層が枯渇または不足するような方法で画像形成装置100が使用されているか否かを示す指標は、例えば、画像形成装置100の設置環境、画像形成装置100の印字モード、および画像形成装置100の累積印字枚数のうち少なくとも1つを含む。
【0052】
一例として、制御部10は、画像形成装置100の設置環境に基づいて、第1の条件が成立したか否かを判定してもよい。すなわち、制御部10は、画像形成装置100の設置環境に基づいて、第2モードの実施タイミングを決定してもよい。画像形成装置100の設置環境は、画像形成装置100が設置されている場所の温度と湿度とのうちの少なくとも一方を含む。
【0053】
他の例として、制御部10は、画像形成装置100の印字モードに基づいて、第1の条件が成立したか否かを判定してもよい。すなわち、制御部10は、画像形成装置100の印字モードに基づいて、第2モードの実施タイミングを決定してもよい。印字モードは、画像濃度の割合(カバレッジ)と、1回の印刷ジョブで印字する枚数との少なくとも一方を含む。
【0054】
他の例として、制御部10は、画像形成装置100の累積印字枚数に基づいて、第1の条件が成立したか否かを判定してもよい。すなわち、制御部10は、画像形成装置100の累積印字枚数に基づいて、第2モードの実施タイミングを決定してもよい。
【0055】
他の例として、制御部10は、画像形成装置100の設置環境と、画像形成装置100の印字モードと、画像形成装置100の累積印字枚数とのうち少なくとも1つに基づいて、第1の条件が成立したか否かを判定してもよい。すなわち、制御部10は、画像形成装置100の設置環境と、画像形成装置100の印字モードと、画像形成装置100の累積印字枚数とのうち少なくとも1つに基づいて、第2モードの実施タイミングを決定してもよい。
【0056】
図3は、抑制剤により形成される静止層を示す図である。クリーニングブレード7と感光体1との接触位置Jには、抑制剤によって静止層Lが形成される。図3における白丸は、トナーから分離して静止層Lを形成する外添剤を示す。図3における黒丸は、トナーから分離して静止層Lを形成する潤滑剤を示す。図3において格子のハッチングが付された丸は、転写ベルト31に転写されずに感光体1上に残っているトナーを示す。
【0057】
接触位置Jに抑制剤が滞留することにより、トナーは接触位置Jに到達する前にクリーニングブレード7によって回収される。そのため、クリーニング性能が向上する。図3に示す矢印Eは、トナーの回収方向を示す。また、静止層Lには、潤滑剤と外添剤との少なくとも一方が含まれるため、感光体1の表面の離型性が向上する。そのため、クリーニングブレード7と感光体1との摩擦係数が下がり、感光体1の減耗(劣化)とクリーニングブレード7の劣化とが抑制される。したがって、抑制剤は、感光体1およびクリーニングブレード7の劣化を抑制できる。
【0058】
図4は、実施の形態1における画像形成装置と参考形態における画像形成装置とを用いて行った検証の結果を示す図である。発明者は、実施の形態1における画像形成装置100と、参考形態における画像形成装置とのそれぞれについて、低濃度の画像が連続して印字された場合の画像不良の発生有無を検証した。図4に示す「NM」は、画像不良が発生しなかったことを示す。図4に示す「ER」は、画像不良が発生したことを示す。
【0059】
実施の形態1における画像形成装置100は、上述の通り、機構600を備える。一方、参考形態における画像形成装置は、トナーから潤滑剤等を分離させ、当該潤滑剤等で静止層を形成するが、機構600を備えていない。
【0060】
当該検証では、実施の形態1における画像形成装置100と、参考形態における画像形成装置とのそれぞれが、低濃度の画像を連続して印字した。低濃度の画像とは、白の領域が95%で、黒の領域が5%の画像パターンである。また、実施の形態1における画像形成装置100は、画像形成時(印字中)に第1モードを実施し、連続印字枚数が100枚に達する毎に印字を停止して、第1モードから第2モードに切り替えて、第2モードを実施した。
【0061】
その結果、参考形態における画像形成装置では、100,000枚でトナーを回収できなくなり、クリーニング不良が発生し、画像不良が発生した。これに対し、実施の形態1における画像形成装置100では、160,000枚までクリーニング不良が発生せず、画像不良も発生しなかった。
【0062】
参考形態における画像形成装置において、クリーニング不良が発生した理由は、静止層が枯渇または不足したためである。一般的に、低濃度の画像が連続して印字された場合には、現像器内で潤滑剤および外添剤がトナーから分離して、潤滑剤および外添剤が付着していないトナーが感光体に供給される。そのため、感光体上の抑制剤が枯渇または不足し、静止層が枯渇または不足する。
【0063】
このように、実施の形態1における画像形成装置100は、抑制剤を感光体1から回収する第1モードと、第1モードで回収された抑制剤を感光体1上に供給する第2モードとの実施タイミングを個別に制御する。そのため、画像形成装置100では、静止層が枯渇または不足するような方法で画像形成装置100が使用されている場合(例えば、低濃度の画像が連続して印字されている場合)には、第2モードを実施することにより、第1モードで回収された抑制剤を感光体1上に供給できる。これにより、静止層が枯渇または不足する前に、抑制剤が感光体1上に供給される。したがって、実施の形態1における画像形成装置100は、静止層を安定して形成できる。
【0064】
また、実施の形態1における画像形成装置100では、静止層が安定して形成されるため、実施の形態1における画像形成装置100は、感光体1およびクリーニングブレード7の劣化を抑制できる。そのため、実施の形態1における画像形成装置100は、感光体1の減耗による画像不良、および、クリーニング不良による画像不良の発生を抑制できる。また、実施の形態1における画像形成装置100では、感光体1およびクリーニングブレード7の劣化が抑制されるため、ドラムユニット32の寿命が長くなる。
【0065】
また、実施の形態1における画像形成装置100では、ドラムユニット32の寿命が長くなるため、ドラムユニット32の交換作業を行うサービスマンが顧客先に訪れる機会が減少する。その結果、人件費が抑制される。
【0066】
[実施の形態1の変形例1]
画像形成装置100は、複数色のトナーを用いてシートに画像を形成する、カラーの印刷機でもよい。その場合には、画像形成部30は、1つのドラムユニットに替えて、複数のドラムユニットを含む。すなわち、画像形成部30は、転写ベルト31と、複数のドラムユニットと、転写ローラー33と、クリーニングブレード34と、電源335とを含んでもよい。
【0067】
例えば、複数のドラムユニットは、ブラックのトナー像を形成するドラムユニット32と、イエローのトナー像を形成するドラムユニットと、マゼンタのトナー像を形成するドラムユニットと、シアンのトナー像を形成するドラムユニットとを含んでもよい。複数のドラムユニットの各々は、感光体1と、帯電装置2と、露光装置3と、現像装置4と、転写ローラー5と、機構600と、クリーニングブレード7と、電源25,45,55とを含む。制御部10は、各ドラムユニットの機構600について、第1モードと第2モードとの実施タイミングを個別に制御する。
【0068】
[実施の形態1の変形例2]
ブラシ6は、回転しなくてもよい。また、ブラシ6は、感光体1と非接触でもよい。また、「抑制剤の回収および供給を行なう機構」として、ブラシ6に替えてスポンジが採用されてもよい。当該スポンジは、感光体1に接触しながら回転してもよいし、回転しなくてもよい。また、当該スポンジは、感光体1と非接触でもよい。
【0069】
[実施の形態2]
実施の形態1では、「回収対象の感光体」と「供給対象の感光体」とが同じであった。これに対し、実施の形態2では、「回収対象の感光体」と「供給対象の感光体」とが異なる。実施の形態2における画像形成装置は、画像形成部の構成が実施の形態1における画像形成装置100と異なるが、それ以外の構成については同じである。以下の説明において、実施の形態2における画像形成装置の構成のうち実施の形態1における画像形成装置100と同様の構成については同じ符号を付し、説明を繰り返さない。
【0070】
図5を参照して、実施の形態2における画像形成装置の画像形成部の構成、および、当該画像形成部による画像形成方法について説明する。図5は、実施の形態2における画像形成装置の画像形成部を示す図である。
【0071】
実施の形態2における画像形成装置は、画像形成部30に替えて、画像形成部30Aを備える。画像形成部30Aは、転写ベルト31と、ドラムユニット32Yと、ドラムユニット32Mと、ドラムユニット32Cと、ドラムユニット32Kと、転写ローラー33と、クリーニングブレード34と、電源335とを含む。
【0072】
ドラムユニット32Yは、イエローのトナー像を形成する。ドラムユニット32Yは、感光体1Yと、帯電装置2Yと、露光装置3Yと、現像装置4Yと、転写ローラー5Yと、クリーニングブレード7Yとを含む。
【0073】
ドラムユニット32Mは、マゼンタのトナー像を形成する。ドラムユニット32Mは、感光体1Mと、帯電装置2Mと、露光装置3Mと、現像装置4Mと、転写ローラー5Mと、クリーニングブレード7Mとを含む。
【0074】
ドラムユニット32Cは、シアンのトナー像を形成する。ドラムユニット32Cは、感光体1Cと、帯電装置2Cと、露光装置3Cと、現像装置4Cと、転写ローラー5Cと、クリーニングブレード7Cとを含む。
【0075】
ドラムユニット32Kは、ブラックのトナー像を形成する。ドラムユニット32Kは、感光体1Kと、帯電装置2Kと、露光装置3Kと、現像装置4Kと、転写ローラー5Kと、クリーニングブレード7Kとを含む。
【0076】
感光体1Y、感光体1M、感光体1C、および感光体1Kの各々は、上述の感光体1と同じである。帯電装置2Y、帯電装置2M、帯電装置2C、および帯電装置2Kの各々は、上述の帯電装置2と同じである。露光装置3Y、露光装置3M、露光装置3C、および露光装置3Kの各々は、上述の露光装置3と同じである。現像装置4Y、現像装置4M、現像装置4C、および現像装置4Kの各々は、上述の現像装置4と同じである。転写ローラー5Y、転写ローラー5M、転写ローラー5C、および転写ローラー5Kの各々は、上述の転写ローラー5と同じである。画像形成部30Aは、帯電装置用の電源と、現像装置用の電源と、転写ローラー用の電源とをドラムユニット毎にさらに含む。
【0077】
図5に示す矢印A1は、画像形成時の転写ベルト31の回転方向を示し、図5に示す矢印B1は、画像形成時の感光体1Y,1M,1C,1Kの回転方向を示す。実施の形態1で説明した方法により、感光体1Y,1M,1C,1K上にトナー像が形成され、当該トナー像が転写ベルト31へ順次転写される。
【0078】
より具体的には、ドラムユニット32Yの感光体1Y上には、イエローのトナー像が形成され、転写ローラー5Yにトナーを引き寄せる電圧が電源55Yによって印加される。トナーを引き寄せる電圧とは、例えばトナーの極性とは逆極性(プラス)の電圧である。これにより、イエローのトナー像が感光体1Yから転写ベルト31に転写される。
【0079】
ドラムユニット32Mの感光体1M上には、マゼンタのトナー像が形成され、転写ローラー5Mにトナーを引き寄せる電圧が印加される。これにより、マゼンタのトナー像が感光体1Mから転写ベルト31に転写される。
【0080】
ドラムユニット32Cの感光体1C上には、シアンのトナー像が形成され、転写ローラー5Cにトナーを引き寄せる電圧が印加される。これにより、シアンのトナー像が感光体1Cから転写ベルト31に転写される。
【0081】
ドラムユニット32Kの感光体1K上には、ブラックのトナー像が形成され、転写ローラー5Kにトナーを引き寄せる電圧が電源55Kによって印加される。これにより、ブラックのトナー像が感光体1Kから転写ベルト31に転写される。
【0082】
これにより、イエローのトナー像、マゼンタのトナー像、シアンのトナー像、およびブラックのトナー像が転写ベルト31上で重ね合わせられる。トナー像およびシートが転写ベルト31と転写ローラー33との間に形成されるニップ部n2に到達した場合には、転写ローラー33にトナーを引き寄せる電圧が電源335によって印加される。これにより、トナー像が転写ベルト31からシートに転写され、シートに画像が形成される。
【0083】
なお、図面の見やすさを考慮して、図5図10では、一部の電源について図示を省略し、一部の構成要素について符号を省略している。
【0084】
各感光体上では、当該感光体上のトナーから分離された抑制剤がクリーニングブレードと当該感光体との接触位置に滞留する。その結果、接触位置に静止層が形成される。しかしながら、特定の色のトナーが使用されて、低濃度の画像が連続して印字された場合には、当該特定の色に対応する感光体については、抑制剤が枯渇または不足して、静止層が枯渇または不足する。図5に示す例では、ブラックのトナーのみが使用されて、低濃度の画像が連続して印字された場合が示されている。感光体1Y上には抑制剤P1が滞留し、感光体1M上には抑制剤P2が滞留し、感光体1C上には抑制剤P3が滞留しているのに対し、感光体1K上には抑制剤が存在していない。
【0085】
抑制剤P1は、感光体1Y上のトナーから分離され、クリーニングブレード7Yと感光体1Yとの接触位置J1に滞留している。抑制剤P2は、感光体1M上のトナーから分離され、クリーニングブレード7Mと感光体1Mとの接触位置J2に滞留している。抑制剤P3は、感光体1C上のトナーから分離され、クリーニングブレード7Cと感光体1Cとの接触位置J3に滞留している。
【0086】
このような場合には、感光体1Y、感光体1M、および感光体1Cのうちの少なくとも1つから抑制剤を回収し、当該抑制剤を感光体1K上に供給する。
【0087】
図6図10を参照して、感光体1Y上の抑制剤P1のうちの少なくとも一部を感光体1K上に供給する場合を例に、実施の形態2における抑制剤の回収および供給方法について説明する。図6は、実施の形態2における抑制剤の回収および供給方法を示す第1の図である。図7は、実施の形態2における抑制剤の回収および供給方法を示す第2の図である。図8は、実施の形態2における抑制剤の回収および供給方法を示す第3の図である。図9は、実施の形態2における抑制剤の回収および供給方法を示す第4の図である。図10は、実施の形態2における抑制剤の回収および供給方法を示す第5の図である。
【0088】
図6を参照して、感光体1Yは、本開示における「第1の感光体」の一例であり、かつ、本開示における「回収対象の感光体」の一例である。感光体1Y上に形成されるイエローのトナー像は、本開示における「第1のトナー像」の一例である。
【0089】
感光体1Kは、本開示における「第2の感光体」の一例であり、かつ、本開示における「供給対象の感光体」の一例である。感光体1K上に形成されるブラックのトナー像は、本開示における「第2のトナー像」の一例である。
【0090】
クリーニングブレード7Yは、本開示における「第1のクリーニング部材」の一例である。クリーニングブレード7Yは、感光体1Yと接している。クリーニングブレード7Yは、転写ベルト31に転写されずに感光体1Y上に残っているイエローのトナーを除去する。転写ベルト31に転写されずに感光体1Y上に残っているイエローのトナーは、本開示における「第1のトナー」の一例である。
【0091】
クリーニングブレード7Kは、感光体1Kと接している。クリーニングブレード7Kは、転写ベルト31に転写されずに感光体1K上に残っているブラックのトナーを除去する。
【0092】
転写ローラー5Yは、本開示における「第1の転写ローラー」の一例である。転写ローラー5Kは、本開示における「第2の転写ローラー」の一例である。
【0093】
制御部10は、非画像形成時に第1モードおよび第2モードがこの順で実施されるように、画像形成部30Aを制御する。第1モードは、抑制剤を回収対象の感光体から回収するモードである。第2モードは、第1モードで回収された抑制剤を供給対象の感光体上に供給するモードである。
【0094】
第1モードにおいて、抑制剤P1のうちの少なくとも一部が感光体1Yから転写ベルト31上に回収される。具体的には、第1モードにおいて、まず、制御部10は、感光体1Yを画像形成時とは逆の方向(図6に示す矢印B2の方向)に回転させて、抑制剤P1を感光体1Yと転写ベルト31との間のニップ部N1へ移動させる(図6参照)。ニップ部N1は、本開示における「第1のニップ部」の一例である。感光体1Yが画像形成時とは逆の方向(図6に示す矢印B2の方向)に回転している間、制御部10は、転写ベルト31を画像形成時とは逆の方向(図6に示す矢印A2の方向)に回転させる。
【0095】
次いで、第1モードにおいて、制御部10は、転写ローラー5Yに転写電圧を供給することにより、抑制剤P1の少なくとも一部を感光体1Yから転写ベルト31に転写させる。より具体的には、抑制剤P1が感光体1Yと転写ベルト31との間のニップ部N1へ到達した場合に、制御部10は、電源55Yに、抑制剤を引き寄せる電圧を転写ローラー5Yに印加させる。抑制剤を引き寄せる電圧とは、例えば、抑制剤とは逆極性(マイナス)の電圧である。これにより、抑制剤P1の少なくとも一部が感光体1Yから転写ベルト31に転写される(図7参照)。図7に示す例では、抑制剤P1の一部である抑制剤P11が転写ベルト31に転写され、残りの抑制剤P12は感光体1Y上に残ったままである。
【0096】
第2モードにおいて、第1モードで回収された抑制剤が感光体1K上に供給される。具体的には、第2モードにおいて、まず、制御部10は、転写ベルト31を画像形成時と同じ方向(図8に示す矢印A1の方向)に回転させて、転写ベルト31上の抑制剤P11を感光体1Kと転写ベルト31との間のニップ部N2へ移動させる(図8参照)。ニップ部N2は、本開示における「第2のニップ部」の一例である。また、制御部10は、感光体1Yを画像形成時と同じ方向(図8に示す矢印B1の方向)に回転させる。これにより、抑制剤P12は、クリーニングブレード7Yと感光体1Yとの接触位置J1へ移動する(図8参照)。
【0097】
次いで、第2モードにおいて、制御部10は、転写ローラー5Kに転写電圧を供給することにより、抑制剤P11を転写ベルト31から感光体1Kに転写させる。より具体的には、抑制剤P11が感光体1Kと転写ベルト31との間のニップ部N2へ到達した場合に、制御部10は、電源55Kに、抑制剤を吐き出す電圧を転写ローラー5Kに印加させる。抑制剤を吐き出す電圧とは、例えば、抑制剤と同極性(プラス)の電圧である。これにより、抑制剤P11が転写ベルト31から感光体1Kに転写される(図9参照)。
【0098】
最後に、制御部10は、感光体1Kを画像形成時と同じ方向(図10に示す矢印B1の方向)に回転させて、抑制剤P11をクリーニングブレード7Kと感光体1Kとの接触位置J4へ移動させる(図10参照)。これにより、クリーニングブレード7Kと感光体1Kとの接触位置J4に抑制剤P11による静止層が形成される。
【0099】
なお、回収対象の感光体(例えば、感光体1Y)上の抑制剤の全てが、供給対象の感光体(例えば、感光体1K)上に供給されてもよい。しかしながら、図6図10に示すように、回収対象の感光体上の抑制剤の一部だけが供給対象の感光体上に供給される場合には、回収対象の感光体上の抑制剤が枯渇または不足することを回避することができる。
【0100】
回収対象の感光体から供給対象の感光体に供給される抑制剤の量は、制御部10により調整される。一例として、制御部10は、第1モードにおける回収対象の感光体の回転角度を調整することにより、回収対象の感光体から供給対象の感光体に供給される抑制剤の量を調整してもよい。
【0101】
図6図10に示す例では、制御部10は、第1モードにおける感光体1Yの回転角度を調整する。第1モードにおける感光体1Yの回転角度が小さい場合には、抑制剤P1の塊の先端部分しかニップ部N1に到達せず、感光体1Yから転写ベルト31に転写される抑制剤の量が少なくなる。抑制剤P1の塊の先端部分とは、抑制剤P1の塊のうち、第1モードにおける感光体1Yの回転方向の下流側の箇所である。そのため、感光体1Yから感光体1Kに供給される抑制剤の量もまた少なくなる。これに対し、第1モードにおける感光体1Yの回転角度が大きい場合には、抑制剤P1の塊の大部分がニップ部N1に到達し、感光体1Yから転写ベルト31に転写される抑制剤の量が多くなる。そのため、感光体1Yから感光体1Kに供給される抑制剤の量もまた多くなる。
【0102】
他の例として、制御部10は、第1モードにおいて転写ローラーに供給される転写電圧を調整することにより、回収対象の感光体から供給対象の感光体に供給される抑制剤の量を調整してもよい。
【0103】
図6図10に示す例では、制御部10は、第1モードにおいて転写ローラー5Yに供給される転写電圧を調整する。第1モードにおいて転写ローラー5Yに供給される転写電圧が小さい場合には、感光体1Yから転写ベルト31に転写される抑制剤の量が少なくなる。そのため、感光体1Yから感光体1Kに供給される抑制剤の量もまた少なくなる。これに対し、第1モードにおいて転写ローラー5Yに供給される転写電圧が大きい場合には、感光体1Yから転写ベルト31に転写される抑制剤の量が多くなる。そのため、感光体1Yから感光体1Kに供給される抑制剤の量もまた多くなる。
【0104】
他の例として、制御部10は、第1モードにおける回収対象の感光体の回転角度と、第1モードにおいて転写ローラーに供給される転写電圧とを調整することにより、回収対象の感光体から供給対象の感光体に供給される抑制剤の量を調整してもよい。
【0105】
図6図10に示す例では、制御部10は、第1モードにおける感光体1Yの回転角度と、第1モードにおいて転写ローラー5Yに供給される転写電圧とを調整することにより、回収対象の感光体から供給対象の感光体に供給される抑制剤の量を調整してもよい。
【0106】
制御部10は、第2の条件が成立した場合に第1モードおよび第2モードがこの順で実施されるように、画像形成部30Aを制御する。第2の条件とは、複数のドラムユニットのうち特定のドラムユニットにおいて、感光体上の静止層が枯渇または不足するような方法で画像形成装置が使用されていることである。制御部10は、複数のドラムユニットのうち特定のドラムユニットにおいて、感光体上の静止層が枯渇または不足するような方法で画像形成装置が使用されているか否かを示す指標に基づいて、第2の条件が成立したか否かを判定する。複数のドラムユニットのうち特定のドラムユニットにおいて、感光体上の静止層が枯渇または不足するような方法で画像形成装置が使用されているか否かを示す指標は、例えば、画像形成装置の設置環境、画像形成装置の印字モード、および画像形成装置の累積印字枚数のうち少なくとも1つを含む。
【0107】
一例として、制御部10は、画像形成装置の設置環境に基づいて、第2の条件が成立したか否かを判定してもよい。すなわち、制御部10は、画像形成装置の設置環境に基づいて、第1モードおよび第2モードの実施タイミングを決定してもよい。画像形成装置の設置環境は、画像形成装置が設置されている場所の温度と湿度とのうちの少なくとも一方を含む。
【0108】
他の例として、制御部10は、画像形成装置の印字モードに基づいて、第2の条件が成立したか否かを判定してもよい。すなわち、制御部10は、画像形成装置の印字モードに基づいて、第1モードおよび第2モードの実施タイミングを決定してもよい。印字モードは、画像濃度の割合(カバレッジ)と、1回の印刷ジョブで印字する枚数との少なくとも一方を含む。例えば、印字モードが低濃度のブラックの画像が連続して印字されていることを示している場合には、制御部10は、ドラムユニット32Kで静止層が枯渇または不足していると判断し、第1モードおよび第2モードの実施を決定する。
【0109】
他の例として、制御部10は、画像形成装置の累積印字枚数に基づいて、第2の条件が成立したか否かを判定してもよい。すなわち、制御部10は、画像形成装置の累積印字枚数に基づいて、第1モードおよび第2モードの実施タイミングを決定してもよい。
【0110】
他の例として、制御部10は、画像形成装置の設置環境、画像形成装置の印字モード、および画像形成装置の累積印字枚数のうち少なくとも1つに基づいて、第2の条件が成立したか否かを判定してもよい。すなわち、制御部10は、画像形成装置の設置環境、画像形成装置の印字モード、および画像形成装置の累積印字枚数のうち少なくとも1つに基づいて、第1モードおよび第2モードの実施タイミングを決定してもよい。例えば、ある温度条件でブラックの画像が連続して印字されている場合には、制御部10は、ドラムユニット32Kで静止層が枯渇または不足していると判断し、第1モードおよび第2モードの実施を決定する。
【0111】
なお、図6図10に示す例では、感光体1K上の抑制剤が枯渇している状態で、第1タイミングおよび第2タイミングを実施したが、感光体1K上の抑制剤が枯渇する前に第1タイミングおよび第2タイミングを実施することが好ましい。
【0112】
また、図6図10に示す例では、抑制剤を感光体1Yから回収して、当該抑制剤を感光体1K上に供給したが、これに限られない。感光体1K上の抑制剤が枯渇または不足している場合には、感光体1Y、感光体1M、および感光体1Cのうちの少なくとも1つから抑制剤を回収して、感光体1K上に供給すればよい。
【0113】
感光体1Y上の抑制剤が枯渇または不足している場合には、感光体1K、感光体1M、および感光体1Cのうちの少なくとも1つから抑制剤を回収して、感光体1Y上に供給すればよい。
【0114】
感光体1M上の抑制剤が枯渇または不足している場合には、感光体1K、感光体1Y、および感光体1Cのうちの少なくとも1つから抑制剤を回収して、感光体1M上に供給すればよい。
【0115】
感光体1C上の抑制剤が枯渇または不足している場合には、感光体1K、感光体1Y、および感光体1Mのうちの少なくとも1つから抑制剤を回収して、感光体1C上に供給すればよい。
【0116】
図11は、実施の形態2における画像形成装置と参考形態における画像形成装置とを用いて行った検証の結果を示す図である。発明者は、実施の形態2における画像形成装置と、参考形態における画像形成装置とのそれぞれについて、低濃度のブラックの画像が連続して印字された場合の画像不良の発生有無を検証した。低濃度のブラックの画像とは、白の領域が95%で、黒の領域が5%の画像パターンである。図11に示す「NM」は、画像不良が発生しなかったことを示す。図11に示す「ER」は、画像不良が発生したことを示す。
【0117】
実施の形態2における画像形成装置は、上述の通り、抑制剤が枯渇または不足している感光体上に、他の感光体から回収された抑制剤を供給する仕組みを備えている。一方、参考形態における画像形成装置は、トナーから潤滑剤等を分離させ、当該潤滑剤等で静止層を形成するが、抑制剤が枯渇または不足している感光体上に、他の感光体から回収された抑制剤を供給する仕組みを備えていない。
【0118】
当該検証では、実施の形態2における画像形成装置と、参考形態における画像形成装置とのそれぞれが、低濃度のブラックの画像を連続して印字した。すなわち、当該検証では、実施の形態2における画像形成装置と、参考形態における画像形成装置とのそれぞれが、ブラックのトナーを使用して、低濃度の画像を連続して印字した。また、実施の形態2における画像形成装置は、連続印字枚数が100枚に達する毎に印字を停止して、第1モードおよび第2モードを実施した。
【0119】
その結果、参考形態における画像形成装置では、100,000枚でトナーを回収できなくなり、クリーニング不良が発生し、画像不良が発生した。これに対し、実施の形態2における画像形成装置では、160,000枚までクリーニング不良が発生せず、画像不良も発生しなかった。
【0120】
参考形態における画像形成装置において、クリーニング不良が発生した理由は、ブラックのトナー像が形成される感光体上の静止層が枯渇または不足したためである。一般的に、特定の色のトナーが使用されて、低濃度の画像が連続して印字された場合には、当該特定の色に対応する感光体上の抑制剤が枯渇または不足し、静止層が枯渇または不足する。
【0121】
このように、実施の形態2における画像形成装置は、抑制剤を第1の感光体からから回収して、当該抑制剤を第2の感光体上に供給する。そのため、実施の形態2における画像形成装置では、特定の色のトナー像を形成するドラムユニットにおいて、静止層が枯渇または不足するような方法で画像形成装置が使用されている場合(例えば、特定の色のトナーが使用されて、低濃度の画像が連続して印字された場合)には、他のドラムユニットの感光体から抑制剤を回収して、特定の色のトナー像を形成するドラムユニットの感光体上に供給することができる。したがって、実施の形態2における画像形成装置は、全てのドラムユニットに対し、静止層を安定して形成することができる。
【0122】
実施の形態2における画像形成装置では、全てのドラムユニットに対し、静止層を安定して形成することができるため、実施の形態2における画像形成装置では、各ドラムユニットについて、感光体および感光体に接するクリーニングブレードの劣化を抑制することができる。そのため、実施の形態2における画像形成装置は、感光体の減耗による画像不良、および、クリーニングブレードの劣化による画像不良の発生を抑制できる。
【0123】
実施の形態2における画像形成装置では、各ドラムユニットについて、感光体および感光体に接するクリーニングブレードの劣化が抑制されるため、各ドラムユニットの寿命が長くなる。
【0124】
また、実施の形態2における画像形成装置では、各ドラムユニットの寿命が長くなるため、ドラムユニットの交換作業を行うサービスマンが顧客先に訪れる機会が減少する。そのため、人件費が抑制される。
【0125】
従来においては、サービスマンが顧客先に訪れる機会を減らすために、複数のドラムユニットのうちの1つが寿命を迎えた場合に、複数のドラムユニットの全てを交換するような運用にしていることがあった。このような従来の運用では、寿命を迎えていないドラムユニットの回収により、収益性が低下する。しかしながら、実施の形態2における画像形成装置では、全てのドラムユニットに対し、静止層が安定して形成されるため、複数のドラムユニットで寿命を迎える時期がばらつくことが抑えられる。そのため、このような従来の運用で実施の形態2における画像形成装置を使用した場合、収益性の低下を抑制できる。
【0126】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0127】
1,1C,1K,1M,1Y 感光体、2,2C,2K,2M,2Y 帯電装置、3,3C,3K,3M,3Y 露光装置、4,4C,4K,4M,4Y 現像装置、5,5C,5K,5M,5Y,33 転写ローラー、6 ブラシ、7,7C,7K,7M,7Y,34 クリーニングブレード、10 制御部、11 プロセッサー、12 メモリー、13 ストレージ、20 給紙部、25,45,55,55K,55Y,65,335 電源、30,30A 画像形成部、31 転写ベルト、32,32C,32K,32M,32Y ドラムユニット、40 定着部、50 操作パネル、51 入力部、52 表示部、60 通信インターフェイス、99 バス、100 画像形成装置、131 プログラム、500 外部装置、600 機構、A1,A2,B1,B2,E 矢印、J,J1,J2,J3,J4 接触位置、L 静止層、N1,N2,n1,n2 ニップ部、P1,P2,P3,P11,P12 抑制剤、Q 位置。
図1
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図11