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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163685
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】発電装置
(51)【国際特許分類】
   F03D 3/04 20060101AFI20241115BHJP
   F03D 7/06 20060101ALI20241115BHJP
   F03B 17/06 20060101ALI20241115BHJP
   F03D 13/25 20160101ALI20241115BHJP
   F03B 15/02 20060101ALI20241115BHJP
   F03D 3/06 20060101ALI20241115BHJP
【FI】
F03D3/04 Z
F03D7/06 Z
F03B17/06
F03D13/25
F03B15/02 Z
F03D3/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079510
(22)【出願日】2023-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】314002642
【氏名又は名称】株式会社LEDテクノス
(74)【代理人】
【識別番号】100154966
【弁理士】
【氏名又は名称】海野 徹
(72)【発明者】
【氏名】中谷 弘
(72)【発明者】
【氏名】中谷 翔
【テーマコード(参考)】
3H073
3H074
3H178
【Fターム(参考)】
3H073AA09
3H073AA26
3H073BB32
3H073CE14
3H073CE22
3H074AA08
3H074AA12
3H074BB10
3H074BB11
3H074CC17
3H178AA12
3H178AA40
3H178AA43
3H178AA56
3H178BB08
3H178BB31
3H178DD28X
3H178DD48X
3H178DD61Z
3H178EE16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】水平軸型と垂直軸型の両者の利点を兼ね備えた高い発電効率を有する発電装置及びこの仕組みを利用する回転装置を提供する。
【解決手段】発電装置1は、ダクト10と、回転軸21が地面に対して垂直方向にのびるプロペラ20と、発電機30と、回転軸21を支持する支持体40とを備える。ダクト10は回転軸21の同軸上に回転中心を備えており、流体の進行方向に応じて水平面内で回転自在である。流体はその進行方向がダクトの流入口11を通過する際に鉛直方向に変更され、ダクトの本体部13を通過する際に水平方向に変更され、ダクトの流出口12を通過して外部に流出する。プロペラ20はダクト内を鉛直方向に進む流体を受けて水平面内で回転する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の流入口、流出口、前記流入口及び前記流出口を繋ぐ本体部から成るダクトと、
前記ダクト内に配置されており回転軸が地面に対して垂直方向にのびるプロペラと、
前記回転軸の回転エネルギーを電気に変換する発電機と、
前記回転軸を支持する支持体とを備えており、
前記流入口の開口面積は前記流出口の開口面積よりも小さく、
前記ダクトは前記回転軸の同軸上に回転中心を備えており、流体の進行方向に応じて前記流入口が上流側、前記流出口が下流側になるように水平面内で回転自在であり、
前記流体はその進行方向が前記流入口を通過する際に鉛直方向に変更され、前記本体部を通過する際に水平方向に変更され、前記流出口を通過して前記ダクトの外部に流出するものであり、
前記プロペラは鉛直方向に進む流体を受けて水平面内で回転することを特徴とする発電装置。
【請求項2】
前記本体部の一部に形成される開口部と、
前記開口部を開閉することで前記ダクト内の流体の流量を調節するダンパーとを備えることを特徴とする請求項1に記載の発電装置。
【請求項3】
前記ダクトを水面よりも上方で保持するためのフロートを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の発電装置。
【請求項4】
前記ダクトを水中に保持するための錘を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の発電装置。
【請求項5】
流体の流入口、流出口、前記流入口及び前記流出口を繋ぐ本体部から成るダクトと、
前記ダクト内に配置されており回転軸が地面に対して垂直方向にのびるプロペラと、
前記回転軸を支持する支持体とを備えており、
前記流入口の開口面積は前記流出口の開口面積よりも小さく、
前記ダクトは前記回転軸の同軸上に回転中心を備えており、流体の進行方向に応じて前記流入口が上流側、前記流出口が下流側になるように水平面内で回転自在であり、
前記流体はその進行方向が前記流入口を通過する際に鉛直方向に変更され、前記本体部を通過する際に水平方向に変更され、前記流出口を通過して前記ダクトの外部に流出するものであり、
前記プロペラは鉛直方向に進む流体を受けて水平面内で回転することを特徴とする回転装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流体を利用して発電する発電装置及びこの仕組みを利用する回転装置に関し、特に水平軸型と垂直軸型の両者の利点を兼ね備えた高い発電効率を有する発電装置及び回転装置に関する。
【背景技術】
【0002】
流体(液体や気体)が持つエネルギーを回転エネルギーに変換する発電装置は種々知られている。
例えば風力発電装置においては大きく水平軸型と垂直軸型に分類される。
水平軸型とは風車の回転軸が地面に対して水平になるものであり、発電効率が高いプロペラ式がその代表例である。プロペラ式は発電効率は高いものの、風向きに対してプロペラを垂直に対向させるべくプロペラ自体を水平面内で旋回させる必要がある。発電機から地上の電源設備に電気を供給するためにスリップリングとブラシで接続しているが、スリップリングとブラシは高電圧・高電流を流しながら摺動することから、スパークの発生、ブラシの摩耗、接触抵抗によるロス、構成部品の耐熱性等が必要になり、イニシャルコスト及びメンテナンスコストが過大となる。
【0003】
垂直軸型とは風車の回転軸が地面に対して垂直になるものであり、ダリウス式、サボニウス式、パドル式等が知られている。垂直軸型はプロペラ式のように風車自体を風向きに合わせて旋回させる必要がなく、風向きによらず発電できるという利点があるが、発電効率が低いという問題がある。
高い発電効率を得られる発電装置として例えば特許文献1には風速10m毎秒以上で高い回転力を有するラジアル形風車と、風速10m毎秒以下で高い回転力を有するクロスフロー形風車を上下に同軸上に配置することで広い風速域に対応した技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-257027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1の技術はあくまで垂直軸型の風車を上下に同軸上に配置したものであり、発電効率はプロペラ式に劣るという問題がある。
【0006】
本発明はこのような問題を考慮して、水平軸型と垂直軸型の両者の利点を兼ね備えた高い発電効率を有する発電装置及びこの仕組みを利用する回転装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の発電装置は、流体の流入口、流出口、前記流入口及び前記流出口を繋ぐ本体部から成るダクトと、前記ダクト内に配置されており回転軸が地面に対して垂直方向にのびるプロペラと、前記回転軸の回転エネルギーを電気に変換する発電機と、前記回転軸を支持する支持体とを備えており、前記流入口の開口面積は前記流出口の開口面積よりも小さく、前記ダクトは前記回転軸の同軸上に回転中心を備えており、流体の進行方向に応じて前記流入口が上流側、前記流出口が下流側になるように水平面内で回転自在であり、前記流体はその進行方向が前記流入口を通過する際に鉛直方向に変更され、前記本体部を通過する際に水平方向に変更され、前記流出口を通過して前記ダクトの外部に流出するものであり、前記プロペラは鉛直方向に進む流体を受けて水平面内で回転することを特徴とする。
また、前記本体部の一部に形成される開口部と、前記開口部を開閉することで前記ダクト内の流体の流量を調節するダンパーとを備えることを特徴とする。
また、前記ダクトを水面よりも上方で保持するためのフロートを備えることを特徴とする。
また、前記ダクトを水中に保持するための錘を備えることを特徴とする。
本発明の回転装置は、流体の流入口、流出口、前記流入口及び前記流出口を繋ぐ本体部から成るダクトと、前記ダクト内に配置されており回転軸が地面に対して垂直方向にのびるプロペラと、前記回転軸を支持する支持体とを備えており、前記流入口の開口面積は前記流出口の開口面積よりも小さく、前記ダクトは前記回転軸の同軸上に回転中心を備えており、流体の進行方向に応じて前記流入口が上流側、前記流出口が下流側になるように水平面内で回転自在であり、前記流体はその進行方向が前記流入口を通過する際に鉛直方向に変更され、前記本体部を通過する際に水平方向に変更され、前記流出口を通過して前記ダクトの外部に流出するものであり、前記プロペラは鉛直方向に進む流体を受けて水平面内で回転することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の発電装置はダクト内で流体の進行方向を鉛直方向に変更させてプロペラを回転させる。上述の通り水平方向に進行する流体を受けてプロペラを回転させて発電する場合にはスリップリングとブラシが必要になり、スパークの発生、ブラシの摩耗、接触抵抗によるロス、構成部品の耐熱性等が必要になり、イニシャルコスト及びメンテナンスコストが過大となるが、本発明ではスリップリングとブラシが不要になり、水平軸型と垂直軸型の両者の利点を兼ね備えた高い発電効率を有する発電装置を得られる。
また、プロペラを利用して発電するので、垂直軸型の風車を用いる場合と比較して発電効率を高めることができる。
また、ダクトが回転軸と同軸上に回転中心を備えており、流体の進行方向に応じて流入口が上流側、流出口が下流側になるように水平面内で回転(旋回)するので、流体を効率的に流入口に導入することができ、発電効率を高めることができる。
【0009】
また、ダンパーで開口部を開閉することでダクト内の流体の流量を調節することにすれば、流速が上がり過ぎて発電装置の構成部品が破損する事態を防止できる。
本発明の発電装置は微風状態であっても効率よく発電が可能で、強風状態であっても発電機の定格回転数(=定格出力)に到達した場合はダンパーの開度調整機能でプロペラの過回転を防止しながら最大の電力を得られる。
フロートを使用してダクトを水面よりも上方で保持することにすればいわゆるセミサブ型の発電装置を得られる。
錘を使用してダクトを水中に保持することにすれば潮流発電が可能になる。
本発明の回転装置によれば湖の水質浄化や井戸水の組み上げに使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】発電装置の平面図(a)、正面図(b)及び縦断面図(c)
図2】流体(風)の進行方向を説明するための縦断面図
図3】ダクトが風の進行方向に応じて水平面内で回転する様子を示す平面図(a)~(c)
図4】ダンパーが開いた状態を示す縦断面図
図5】ダクト内に複数のプロペラを配置した状態を示す平面図
図6】発電装置を街灯として利用した状態を示す縦断面図
図7】ダクトを水面よりも上方に保持したセミサブ型の発電装置を示す縦断面図
図8】ダクトを水中に保持した発電装置を示す縦断面図
図9】発電装置を山頂に設置した状態を示す縦断面図
図10】回転装置を水質浄化装置として利用した状態を示す縦断面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1の実施の形態]
本発明の発電装置の第1の実施の形態について説明する。
図1及び図2に示すように本実施の形態の発電装置1は陸上に設置されて流体としての空気(風100)を利用して発電する。
発電装置1はダクト10、プロペラ20、発電機30及び支持体40を備える。
ダクト10は空気の流入口11、流出口12、流入口11及び流出口12を繋ぐ本体部13から成る。
流入口11の開口部13aは正面視した場合に水平面に対して約45度傾斜している。流入口11の後方側の側面は正面視した場合に開口部13aの上端から緩やかに傾斜しながら下方にのびて最終的には鉛直方向にのびて本体部13に繋がる。図2に示すように風100は流入口11を通過する際にその進行方向が流入口11の形状に沿って鉛直下向きに変更されて本体部13に至る。
【0012】
本体部13は水平方向にのびる筒状体であり、鉛直下向きに進行して本体部13に至った空気は本体部13においてその進行方向が本体部13の形状に沿って水平方向に変更される。
流出口12は本体部13の後端に位置しており、水平方向に進行する空気は流出口12からダクト10の外部に流出する。
流入口11の開口面積は流出口12の開口面積よりも小さくなっている。具体的には図1(a)に示すように流入口11の周縁部と流出口12の周縁部とが曲線Rで連結されている。これによりいわゆる風レンズの原理により流出口12の後方に渦を発生させることでダクト10内を負圧にして風速を増加させることができる。流出口12の周縁部につばを設けることにすれば更に負圧を大きくして風速を増加させることができる。
また、詳しい説明は後述するが、ダクト10はプロペラ20の回転軸21の同軸上に回転中心を備えており、水平面内で回転自在になっている。風レンズの原理に基づくいわゆる風見鶏効果により風100の進行方向に応じて流入口11が風上(上流)側、流出口12が風下(下流)側になるようにダクト10は水平面内で回転する。
【0013】
プロペラ20はダクト10内に配置されており、その回転軸21は地面に対して垂直方向にのびている。プロペラ20の羽根の数は3枚に限定されない。回転軸21は本体部13の下面を貫通して支持体40によって回転自在に支持される。プロペラ20はダクト10内を鉛直下向きに進む風100を受けて水平面内で回転する。
図1(c)に示すように、支持体40は第1円筒41、第2円筒42及び筐体43で概略構成される。
発電機30は回転軸21の回転エネルギーを電気に変換するものであり、筐体43の内部に配置される。筐体43の上部に第1円筒41が配置され、第1円筒41の内部に第2円筒42が配置され、第2円筒42の内部に回転軸21が配置される。第1円筒41は筐体43の上部に固定されており、上下のベアリング41aにより第2円筒42を回転自在に支持している。また、第2円筒42は上下のベアリング42aにより回転軸21を回転自在に支持している。回転軸21の回転エネルギーが発電機30によって電気に変換される。なお、図示は省略するが増速機を介して回転軸21と発電機30とを接続してもよい。
【0014】
回転軸21及び第2円筒42はダクト10を貫通しており、符号Aの位置で第2円筒42の外周面にダクト10が固定される。ダクト10は回転軸21の同軸上に回転中心を備えることになり、図3に示すように風100の進行方向に応じて流入口11が風上(上流)側、流出口12が風下(下流)側になるように水平面内で回転する。
風100の進行方向は流入口11を通過する際に鉛直下向きに変わり、プロペラ20を回転させる。プロペラ20の回転に伴い回転軸21も回転し、発電機30で発電する。発電効率は風速の3乗に比例するので、プロペラ20を小型にして回転速度を上げることにすれば増速機は不要になる。
【0015】
本体部13の一部に開口部13aを形成し、ダンパー13bで開口部13aを開閉することでダクト10内の流体の流量を調節することにしてもよい。
上述のとおり風レンズの原理により負圧を生じさせて風速を増加させることができるが、負圧が大きくなり過ぎて風速が高くなり過ぎた場合は発電装置1の構成部品が破損するおそれがある。負圧にともないダンパー13bが自動的に開いて開口部13aからダクト10内に空気を取り入れることでダクト10内の圧力を増加させ、風量を調節することができる。
【0016】
ダンパー13bの開閉動作に関して、ダンパー13bの前端を本体部13の下面に軸支しておき、図示しないバネにより通常状態ではダンパー13bが開口部13aを閉じた状態になるようにバネ付勢しておく。ダンパー13bの重量を適切な値に設定することで、図4に示すようにダンパー13bの内部の負圧が大きくなり過ぎた際に、ダンパー13bの外部から開口部13aを通過して空気が進入しようとするため、ダンパー13bの後端がバネの付勢力に抗して自然と持ち上がり、開口部13aが開くような仕組みにすればよい。この場合、ダンパー機構をシンプル且つ安価な構成にできる。錘でダンパー13bの重量を調節できるようにしてもよい。
或いはダンパー13b内に圧力計を設置し、圧力の変化に応じてモーター駆動によりダンパー13bを開閉させたり、回転軸21の回転数に基づいてダンパー13bを開閉駆動させたりする仕組みでもよい。この場合、ダクト10内に小型の風力発電装置を配置し、この発電装置を電源としてモーター等を駆動させればよい。
このように、本発明の発電装置1は微風状態であっても効率よく発電が可能で、強風状態であってもダンパー13bの開度調整機能でプロペラ20の過回転を防止しながら、最大の電力を得られる。
【0017】
図5に示すようにダクト10内に複数(例えば3つ)のプロペラ20を配置し、各プロペラ20の回転軸の回転運動がベルト50やギヤを介して一本の回転軸21に伝達される構造にしてもよい。
また、図6に示すように発電装置1を支柱51に取り付けて、発電した電気を利用してLED照明52を点灯させる街灯として利用してもよい。
【0018】
[第2の実施の形態]
本発明の発電装置の第2の実施の形態について説明するが、上記第1の実施の形態と同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように本実施の形態の発電装置2はフロート53によってダクト10を水面WLよりも上方に保持したセミサブ型であり、流体としての空気(風)を利用して発電する。
フロート53に錘54を取り付けたり、ダクト10に避雷針55を取り付けたりするのが好ましい。
【0019】
[第3の実施の形態]
本発明の発電装置の第3の実施の形態について説明するが、上記各実施の形態と同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示すように本実施の形態の発電装置3はダクト10を水中に保持するための錘56を備える点が特徴であり、流体としての海水(潮流101)を利用して発電する。ダクト10は潮流101の進行方向に応じて水平面内で回転する。
【0020】
[第4の実施の形態]
本発明の発電装置の第4の実施の形態について説明するが、上記各実施の形態と同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
図9に示すように本実施の形態の発電装置4は第1の実施の形態で示した構成と比較してダクト10の天地が逆さになっている点が特徴である。発電機30は流入口11の下方に配置される。
本実施の形態の発電装置4は例えば山頂102など、風100や潮流が斜め上方に進行する場所に設置するのが適している。
山の斜面103を駆け上がる風100の進行方向は流入口11を通過する際に斜め上方から鉛直上向きに変わり、プロペラ20を回転させる。プロペラ20の回転に伴い回転軸21も回転し、発電機30で発電する。
【0021】
次に本発明の回転装置の実施の形態について説明するが、上記各実施の形態と同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
図10に示すように回転装置5は上記各発電装置1~4と比較して発電機30を備えない点に特徴を有する。
具体的には回転装置5はダンパー13bの下側に取り付けたフロート57により水面WL(例えば湖面)に浮いている。更にダクト10の下面にはパイプ58が取り付けられており、回転軸21の下部がパイプ58内を通っている。回転軸21の下端にはスクリュー59を備える。
【0022】
風100の進行方向は流入口11を通過する際に鉛直下向きに変わり、プロペラ20を回転させる。プロペラ20の回転に伴い回転軸21が回転し、スクリュー59も回転する。スクリュー59の回転に伴いパイプ58内の水が下方に移動していき、パイプ58の下端から外部に流出する。パイプ58の上端には水取入口としての開口60が設けられており、開口60から湖の水がパイプ58内に侵入する。
このように、湖の上部の水を開口60からパイプ58内に取り入れてパイプ58の下端から湖の下部に流すことで湖内の水を循環させることができ、水質浄化を図ることができる。
なお、スクリュー59を逆方向に回転させて、パイプ58の下端の水をパイプ58の上端から取り出すことにすれば例えば井戸水を組み上げるための装置として回転装置5を利用できる。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明はこのような問題を考慮して、水平軸型と垂直軸型の両者の利点を兼ね備えた高い発電効率を有する発電装置及びこの仕組みを利用する回転装置であり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0024】
A符号
R 曲線
WL 水面
1 発電装置
2 発電装置
3 発電装置
4 発電装置
5 回転装置
10 ダクト
11 流入口
12 流出口
13 本体部
13a 開口部
13b ダンパー
20 プロペラ
21 回転軸
30 発電機
40 支持体
41 第1円筒
41a ベアリング
42 第2円筒
42a ベアリング
43 筐体
50 ベルト
51 支柱
52 LED照明
53 フロート
54 錘
55 避雷針
56 錘
57 フロート
58 パイプ
59 スクリュー
60 開口
100 風
101 潮流
102 山頂
103 山の斜面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10