(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163704
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/18 20120101AFI20241115BHJP
G06F 16/903 20190101ALI20241115BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
G06F16/903
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079545
(22)【出願日】2023-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】300010899
【氏名又は名称】NGB株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】金山 英嗣
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5B175DA10
5L049CC33
5L050CC33
(57)【要約】
【課題】特許出願や意匠登録出願がされている製品等に関する商標登録出願が行われているかどうかを簡便に判断することが可能な情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体を提供する。
【解決手段】プロセッサと、プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置20である。少なくとも一つの命令がプロセッサにより実行されると、情報処理装置20は、出願人を示す出願人情報および特許意匠分類情報を取得し、取得した特許意匠分類情報と、特許意匠分類情報と商品役務分類情報の対応関係が記録された対応関係データベース40と、に基づいて、取得した特許意匠分類情報に対応する商品役務分類情報を特定し、出願人情報および商品役務分類情報を含む商標登録出願情報が記録された商標データベース13に、取得した出願人情報と、特定した商品役務分類情報と、を含む商標登録出願情報が存在するかどうかを判断する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置であって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置は、
出願人を示す出願人情報および特許意匠分類情報を取得し、
取得した前記特許意匠分類情報と、前記特許意匠分類情報と商品役務分類情報の対応関係が記録された対応関係データベースと、に基づいて、取得した前記特許意匠分類情報に対応する前記商品役務分類情報を特定し、
前記出願人情報および前記商品役務分類情報を含む商標登録出願情報が記録された商標データベースに、取得した前記出願人情報と、特定した前記商品役務分類情報と、を含む前記商標登録出願情報が存在するかどうかを判断する、情報処理装置。
【請求項2】
前記出願人情報および前記特許意匠分類情報を含む特許意匠出願情報が記録された特許意匠データベースから、前記出願人情報を含む前記特許意匠出願情報を取得し、
取得した前記特許意匠出願情報に含まれる前記特許意匠分類情報と、前記対応関係データベースと、に基づいて、取得した前記特許意匠出願情報に含まれる前記特許意匠分類情報に対応する前記商品役務分類情報を特定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
さらに、商標を示す商標情報を取得し、
前記商標登録出願情報は前記商標情報を含み、
前記商標データベースに、取得した前記商標情報と、取得した前記出願人情報と、特定した前記商品役務分類情報と、を含む前記商標登録出願情報が存在するかどうかを判断する、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判断に基づく表示データを生成する、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記判断に基づいて、商標登録出願の出願状況を示す商標登録出願状況情報を生成し、
前記商標登録出願状況情報を含む前記表示データを生成する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記商標登録出願状況情報は、特定した前記商品役務分類情報に対応する前記特許意匠分類情報を含む特許意匠文献情報を含む、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記商標登録出願状況情報は、特定した前記商品役務分類情報のうち、前記商標データベースに存在しないと判断された前記商標登録出願情報に含まれる前記商品役務分類情報に対応する前記特許意匠分類情報を含む特許意匠文献情報のみを含む、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記判断に基づいて、前記商標データベースに前記商標登録出願情報が存在することを示す情報である存在情報および前記商標データベースに前記商標登録出願情報が存在しないことを示す情報である不存在情報を生成し、
前記存在情報および前記不存在情報と、前記特許意匠文献情報と、に基づいて、前記商標登録出願状況情報を生成する、請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記判断に基づいて、前記商標データベースに前記商標登録出願情報が存在しないことを示す情報である不存在情報を生成し、
前記不存在情報と、前記特許意匠文献情報と、に基づいて、前記商標登録出願状況情報を生成する、請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記出願人情報および前記特許意匠分類情報を含む特許意匠出願情報を特定するための特定情報をさらに取得し、
前記特許意匠出願情報が記録された特許意匠データベースから、前記特定情報によって特定される前記特許意匠出願情報を取得する、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記出願人は、前記情報処理装置のユーザである、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記特許意匠分類情報は、国際特許分類、FI、Fターム、ロカルノ分類およびDタームの少なくとも一つであり、
前記商品役務分類情報は、商品役務区分および類似群コードの少なくとも一つである、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記特許意匠分類情報は、セクションおよびクラスから構成される国際特許分類またはFIである、請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記特許意匠分類情報は、クラスから構成されるロカルノ分類である、請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記特許意匠分類情報は、グループおよび大分類から構成されるDタームである、請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項16】
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
出願人を示す出願人情報および特許意匠分類情報を取得するステップと、
取得した前記特許意匠分類情報と、前記特許意匠分類情報と商品役務分類情報の対応関係が記録された対応関係データベースと、に基づいて、取得した前記特許意匠分類情報に対応する前記商品役務分類情報を特定するステップと、
前記出願人情報および前記商品役務分類情報を含む商標登録出願情報が記録された商標データベースに、取得した前記出願人情報と、特定した前記商品役務分類情報と、を含む前記商標登録出願情報が存在するかどうかを判断するステップと、を含む、情報処理方法。
【請求項17】
情報処理装置のプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置に、
出願人を示す出願人情報および特許意匠分類情報を取得させ、
取得した前記特許意匠分類情報と、前記特許意匠分類情報と商品役務分類情報の対応関係が記録された対応関係データベースと、に基づいて、取得した前記特許意匠分類情報に対応する前記商品役務分類情報を特定させ、
前記出願人情報および前記商品役務分類情報を含む商標登録出願情報が記録された商標データベースに、取得した前記出願人情報と、特定した前記商品役務分類情報と、を含む前記商標登録出願情報が存在するかどうかを判断させる、コンピュータプログラム。
【請求項18】
請求項17に記載されたコンピュータプログラムが記憶された、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、新たに出願された商標に関する新規商標登録出願情報を取得する情報取得部と、新規商標登録出願情報の比較対象となる比較情報と、を比較して、所定の条件を満たす商標出願等に関する商標登録出願情報を検出する商標検出装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、新たな製品を開発した場合、当該新たな製品に関する特許出願や意匠登録出願のみならず、当該新たな製品に関する商標登録出願も行うことが好ましい。特許出願や意匠登録出願においては、新規性に関する審査が行われるため、新たな製品を開発した場合、新たな製品に関する特許出願や意匠登録出願は行われていることが多い。一方で、商標登録出願における審査においては、特許出願や意匠登録出願と異なり、新規性に関する審査が行われないため、商標登録出願は特許出願や意匠登録出願と比べると出願の緊急度が低い。そのため、例えば、新たな製品を開発した場合に、当該新たな製品に関する商標登録出願が行われていないことがありうる。このように、商標登録出願をすべきであるにも関わらず、商標登録出願がされていないということがありうる。特に、特許出願や意匠登録出願の担当者と商標登録出願の担当者が別人であり、かつ特許出願や意匠登録出願の担当者と商標登録出願の担当者との間で密なコミュニケーションが取られていない場合、このような事態が生じやすい。
【0005】
本開示は、特許出願や意匠登録出願がされている製品等に関する商標登録出願が行われているかどうかを簡便に判断することが可能な情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための一態様に係る情報処理装置は、
プロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置であって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置は、
出願人を示す出願人情報および特許意匠分類情報を取得し、
取得した前記特許意匠分類情報と、前記特許意匠分類情報と商品役務分類情報の対応関係が記録された対応関係データベースと、に基づいて、取得した前記特許意匠分類情報に対応する前記商品役務分類情報を特定し、
前記出願人情報および前記商品役務分類情報を含む商標登録出願情報が記録された商標データベースに、取得した前記出願人情報と、特定した前記商品役務分類情報と、を含む前記商標登録出願情報が存在するかどうかを判断する。
【0007】
また、上記の目的を達成するための一態様に係る情報処理方法は、
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
出願人を示す出願人情報および特許意匠分類情報を取得するステップと、
取得した前記特許意匠分類情報と、前記特許意匠分類情報と商品役務分類情報の対応関係が記録された対応関係データベースと、に基づいて、取得した前記特許意匠分類情報に対応する前記商品役務分類情報を特定するステップと、
前記出願人情報および前記商品役務分類情報を含む商標登録出願情報が記録された商標データベースに、取得した前記出願人情報と、特定した前記商品役務分類情報と、を含む前記商標登録出願情報が存在するかどうかを判断するステップと、を含む。
【0008】
また、上記の目的を達成するための一態様に係るコンピュータプログラムは、
情報処理装置のプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置に、
出願人を示す出願人情報および特許意匠分類情報を取得させ、
取得した前記特許意匠分類情報と、前記特許意匠分類情報と商品役務分類情報の対応関係が記録された対応関係データベースと、に基づいて、取得した前記特許意匠分類情報に対応する前記商品役務分類情報を特定させ、
前記出願人情報および前記商品役務分類情報を含む商標登録出願情報が記録された商標データベースに、取得した前記出願人情報と、特定した前記商品役務分類情報と、を含む前記商標登録出願情報が存在するかどうかを判断させる。
【0009】
また、上記の目的を達成するための一態様に係る非一時的コンピュータ可読媒体には、
上記のコンピュータプログラムが記憶されている。
【0010】
上記構成に係る情報処理装置によれば、取得した特許意匠分類情報と、特許意匠分類情報と商品役務分類情報の対応関係が記録された対応関係データベースと、に基づいて、取得した特許意匠分類情報に対応する商品役務分類情報を特定する。そして、上記構成に係る情報処理装置は、出願人情報および商品役務分類情報を含む商標登録出願情報が記録された商標データベースに、取得した出願人情報と、特定した商品役務分類情報と、を含む商標登録出願情報が存在するかどうかを判断する。つまり、上記構成に係る情報処理装置は、出願人情報および特許意匠分類情報を取得するだけで、取得した出願人情報および取得した特許意匠分類情報に対応する商品役務分類情報を含む商標登録出願情報が商標データベースに存在するか判断することができる。このため、上記構成に係る情報処理装置によれば、特許出願や意匠登録出願がされている製品等に関する商標登録出願が行われているかどうかを簡便に判断することができる。また、上記構成に係る情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体においても、同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、特許出願や意匠登録出願がされている製品等に関する商標登録出願が行われているかどうかを簡便に判断することが可能な情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態(以下、本実施形態という)に係る外部データベース、情報処理装置およびユーザ端末装置を例示する図である。
【
図2】
図2は、対応関係データベースを例示する図である。
【
図3】
図3は、第一実施例に係る情報処理方法のフローチャート図である。
【
図4】
図4は、表示データに基づく画像を例示する図である。
【
図5】
図5は、第二実施例に係る情報処理方法のフローチャート図である。
【
図6】
図6は、本実施例に係る表示データに基づく画像を例示する図である。
【
図7】
図7は、第三実施例に係る情報処理方法のフローチャート図である。
【
図8】
図8は、表示データに基づく画像を例示する図である。
【
図9】
図9は、第四実施例に係る情報処理方法のフローチャート図である。
【
図10】
図10は、表示データに基づく画像を例示する図である。
【
図11】
図11は、表示データに基づく画像を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の実施形態の一例について図面を参照しながら説明する。
【0014】
(全体構成)
図1および
図2を参照しつつ、本実施形態の情報処理装置20について説明する。
図1は、本開示の一実施形態に係る外部データベース10、情報処理装置20およびユーザ端末装置30を例示する図である。外部データベース10と情報処理装置20は、例えば、インターネット等を介して、通信可能である。情報処理装置20とユーザ端末装置30は、有線または無線により通信可能である。
【0015】
外部データベース10は、例えば、日本特許庁のデータベースである。外部データベース10は、特許データベース11(特許意匠データベースの一例)と、意匠データベース12(特許意匠データベースの一例)と、商標データベース13と、を含む。なお、特許意匠データベースとは、特許データベース11と意匠データベース12を含む概念である。
【0016】
特許データベース11には、日本特許庁に対して行われた特許出願および実用新案登録出願に関する特許出願情報(特許意匠出願情報の一例)が記録されている。特許出願情報は、特許出願および実用新案登録出願に係る特定情報、特許分類情報(特許意匠分類情報の一例)、特許文献情報(特許意匠文献情報の一例)、出願人情報等を含む。特許出願および実用新案登録出願に係る特定情報とは、例えば、特許出願や実用新案登録出願に係る出願番号、特許出願に係る特許番号、実用新案登録出願に係る登録番号である。特許分類情報とは、例えば、国際特許分類(International Patent Classification:IPC)、FI(File Index)、FI(File Index)である。
【0017】
国際特許分類とは、特許文献の技術内容によっていくつかの分類に分けられた特許分類であって、国際的に統一されて用いられる特許分類である。国際特許分類は、例えば、セクション、クラス、サブクラス、メイングループおよびサブグループから構成される。ただし、本実施形態において、国際特許分類は、セクションおよびクラスから構成されてもよいし、セクション、クラスおよびサブクラスから構成されてもよい。
【0018】
FIとは、国際特許分類よりもさらに細くした特許分類であり、日本特許庁が独自に用いている特許分類である。FIは、必要に応じて、国際特許分類の末尾に所定の追加記号が追加されることで構成されうる。所定の追加記号とは、展開記号、分冊識別記号、ファセット分類記号である。したがって、FIは、セクション、クラス、サブクラス、メイングループおよびサブグループを含みうる。ただし、本実施形態において、FIは、セクションおよびクラスから構成されてもよいし、セクション、クラスおよびサブクラスから構成されてもよい。
【0019】
Fタームとは、それぞれの特許文献に記載された発明の技術的特徴に基づく特許分類であり、日本特許庁が独自に用いている特許分類である。
【0020】
特許文献情報とは、例えば、公開特許公報、特許公報、登録実用新案公報、公開実用新案公報および実用新案登録公報に関する電子データ、これらの公報に関する電子データにアクセス可能なURL(Uniform Resource Locator)、特許書類の全部または一部に関する電子データ等である。なお、特許書類とは、例えば、特許願、実用新案登録願、明細書、特許請求の範囲、実用新案登録請求の範囲、要約書および図面である。
【0021】
意匠データベース12には、日本特許庁に対して行われた意匠登録出願に関する意匠出願情報(特許意匠出願情報の一例)が記録されている。意匠出願情報は、意匠登録出願に係る特定情報、意匠分類情報(特許意匠分類情報の一例)、意匠文献情報(特許意匠文献情報の一例)、出願人情報等を含む。意匠登録出願に係る特定情報とは、例えば、意匠登録出願に係る出願番号や登録番号である。意匠分類情報とは、例えば、ロカルノ分類およびDタームである。
【0022】
ロカルノ分類とは、ロカルノ協定で定められた国際意匠分類である。ロカルノ分類は、例えば、クラスおよびサブクラスから構成されうる。ただし、本実施形態において、ロカルノ分類は、クラスから構成されうる。なお、ロカルノ分類において、クラスは32個あり、サブクラスは219個ある。
【0023】
Dタームとは、意匠分類の展開および分類観点以外の原理、観点によって構築されたサーチ用の検索記号である。Dタームは、グループ、大分類、小分類およびDターム記号から構成されうる。ただし、本実施形態において、Dタームは、グループおよび大分類から構成されうる。
【0024】
意匠文献情報とは、意匠公報に関する電子データ、意匠公報に関する電子データにアクセス可能なURL、意匠書類の全部または一部に関する電子データ等である。なお、意匠書類とは、例えば、意匠登録願および図面である。
【0025】
商標データベース13には、日本特許庁に対して行われた商標登録出願に関する商標登録出願情報が記録されている。商標登録出願情報は、商標登録出願に係る出願番号、登録番号、商標情報、商品役務分類情報、出願人情報等を含む。商標情報とは、商標を示す情報である。商品役務分類情報とは、例えば、商品役務区分、類似群コードである。
【0026】
商品役務区分とは、商品役務を材質や用途等の一定の基準によってカテゴリー分けしたものである。商品役務区分は、第1類から第45類までの45個の区分に分けられている。
【0027】
類似群コードとは、日本特許庁の類似商品・役務審査基準に記載されるグループであり、共通性を有する商品・役務をグルーピングし、各指定商品役務がどのグループに属するのかを示す5桁の共通コードである。したがって、同じグループに属する指定商品役務には、同じ類似群コードが付される。類似群コードが同じである指定商品役務同士は、商標登録出願の審査において、同一または類似であると推定される。
【0028】
出願人情報は、出願人の氏名または名称を示す情報と、出願人の住所または居所を示す情報と、を含む。
【0029】
図1に例示するように、情報処理装置20は、入力部21と、制御部22と、記憶装置23と、出力部24と、を備えている。これらはバス25を介して互いに通信可能に接続されている。
【0030】
入力部21は、情報処理装置20に対するユーザの入力操作を受け付けると共に、当該入力操作に対応する要求信号を生成するように構成されている。入力部21は、例えば、情報処理装置20に電気的に接続されたキーボード等の入力装置等である。ユーザは、出願人情報、特許分類情報、意匠分類情報、商標情報、特定情報等を入力部21に入力する。ただし、入力部21には、例えば、ユーザ端末装置30等の電子機器に入力された各種情報が通信ネットワークを介して入力されてもよい。入力部21は、入力された各種情報を制御部22に送信する。
【0031】
制御部22は、ハードウェア構成として、メモリと、プロセッサと、を備えている。メモリは、例えば、各種コンピュータプログラム等が格納されたROM(Read Only Memory)やプロセッサにより実行される各種コンピュータプログラム等が格納される複数ワークエリアを有するRAM(Random Access Memory)等から構成される。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)であって、ROMに組み込まれた各種コンピュータプログラムから指定されたコンピュータプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されている。
【0032】
なお、本実施形態においては、非一時的コンピュータ可読媒体がメモリとして利用されうる。非一時的コンピュータ可読媒体は、プロセッサが読み取ることのできる情報やデータを記憶しうる、あらゆるタイプの物理メモリ(RAM、ROM等)を指す。非一時的コンピュータ可読媒体は、1つ以上のプロセッサによる実行処理に関する命令を記憶しうる。なお、「非一時的コンピュータ可読媒体」という用語は、有形の品目を包含し、かつ搬送波や一時的な信号は除外する(すなわち、非一時的なものを指す)。非一時的コンピュータ可読媒体とは、例えば、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM)である。
【0033】
制御部22は、出願人情報を取得する。例えば、ユーザが出願人情報を入力部21に入力した場合、制御部22は、入力部21に入力された出願人情報を入力部21から受信することで、出願人情報を取得する。例えば、ユーザに対して、情報処理装置20の初回利用時にユーザの氏名または名称および住所または居所を入力させ、その入力された情報に基づいてログインIDを発行している場合、制御部22は、ユーザがログインした時に、当該ユーザのログインIDに紐づくユーザの氏名または名称および住所または居所を出願人情報として取得する。なお、この場合、取得した出願人情報が示す出願人は、情報処理装置20のユーザとなる。例えば、ユーザが特定情報を入力部21に入力した場合、制御部22は、入力部21に入力された特定情報によって特定される特許意匠出願情報を特許データベース11または意匠データベース12から取得する。なお、特許意匠出願情報は、特許出願情報および意匠出願情報を含む。取得した特許意匠出願情報には出願人情報が含まれているので、制御部22は、出願人情報を直接取得しなくても、特許意匠出願情報を取得することで、間接的に出願人情報を取得することができる。
【0034】
制御部22は、例えば、出願人情報または特定情報に基づいて、特許データベース11または意匠データベース12から、出願人情報が示す出願人である特許意匠出願情報、または、特定情報が示す特許意匠出願情報を取得する。取得した特許意匠出願情報は、出願人情報および特許意匠分類情報を含んでいる。なお、特許意匠分類情報は、特許分類情報および意匠分類情報を含む。例えば、制御部22が出願人情報を取得した場合、制御部22は、取得した出願人情報を含む特許意匠出願情報を特許データベース11または意匠データベース12から取得する。例えば、ユーザが特定情報を入力部21に入力した場合、制御部22は、入力部21に入力された特定情報によって特定される特許意匠出願情報を特許データベース11または意匠データベース12から取得する。
【0035】
制御部22は、特許意匠分類情報を取得する。例えば、ユーザが特許意匠分類情報を入力部21に入力した場合、制御部22は、入力部21に入力された特許意匠分類情報を入力部21から受信することで、特許意匠分類情報を取得する。例えば、制御部22が出願人情報を取得した場合、制御部22は、取得した出願人情報に基づいて特許意匠出願情報を特許データベース11または意匠データベース12から取得することで、取得した特許意匠出願情報に含まれる特許意匠分類情報を間接的に取得する。例えば、ユーザが特定情報を入力部21に入力した場合、制御部22は、入力部21に入力された特定情報に基づいて特許意匠出願情報を特許データベース11または意匠データベース12から取得することで、取得した特許意匠出願情報に含まれる特許意匠分類情報を間接的に取得する。
【0036】
記憶装置23は、プログラムや各種データを格納するように構成されている。記憶装置23は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の記憶装置(ストレージ)である。記憶装置23には、例えば、
図2に例示する対応関係データベース40が記憶されている。なお、対応関係データベース40は、例えば、対応関係データベース40の作成者によって、予め構成される。
図2に例示するように、対応関係データベース40には、例えば、国際特許分類、FI、Fターム、ロカルノ分類およびDタームと、商品役務区分および類似群コードと、の対応関係が記録されている。
【0037】
例えば、「菓子」に対応する国際特許分類は、B65B25/06である。「菓子」に対応するFIは、B65B25/06@Hである。「菓子」に対応するFタームは、4B014である。「菓子」に対応するロカルノ分類は、01-01である。「菓子」に対応するDタームは、A1-150である。「菓子」に対応する商品役務区分は、30類である。「菓子」に対応する類似群コードは、30A01である。
【0038】
例えば、「アイロン」においては、一つの特許意匠分類情報に対して複数の類似群コードが対応付けられている。このように、特許意匠分類情報と商品役務分類情報の対応関係は、一対一の対応関係のみならず、一対多の対応関係であってもよい。
【0039】
例えば、「楽器」に係る国際特許分類およびFIは、セクションおよびクラスから構成される特許分類情報やセクション、クラスおよびサブクラスから構成される特許分類情報でありうる。また、「楽器」に係るロカルノ分類は、クラスから構成される意匠分類情報でありうる。さらに、「楽器」に係るDタームは、グループおよび大分類から構成される意匠分類情報でありうる。つまり、国際特許分類は、サブクラス、メイングループおよびサブグループを含んでいなくてもよいし、メイングループおよびサブグループを含んでいなくてもよい。FIは、サブクラス、メイングループ、サブグループおよび所定の追加記号を含んでいなくてもよいし、メイングループ、サブグループおよび所定の追加記号を含んでいなくてもよい。ロカルノ分類は、サブクラスを含んでいなくてもよい。Dタームは、小分類およびDターム記号を含んでいなくてもよい。
【0040】
図1および
図2を参照しつつ、制御部22について再び説明する。制御部22は、取得した特許意匠分類情報と、対応関係データベース40と、に基づいて、取得した特許意匠分類情報に対応する商品役務分類情報を特定する。例えば、制御部22は、国際特許分類B65B25/06を示す特許分類情報を取得した場合、商品役務区分30類を示す商品役務分類情報を特定する。
【0041】
制御部22は、商標データベース13に、取得した出願人情報と、特定した商品役務分類情報と、を含む商標登録出願情報が存在するかどうかを判断する。例えば、出願人情報が示す出願人がABC株式会社であり、特定した商品役務区分が30類である場合、制御部22は、出願人がABC株式会社であり、かつ商品役務区分が30類である商標登録出願情報が商標データベース13に存在するかどうかを判断する。制御部22は、商標データベース13に、取得した出願人情報と、特定した商品役務分類情報と、を含む商標登録出願情報が存在すると判断すると、存在情報を生成する。なお、存在情報とは、商標データベース13に、取得した出願人情報と、特定した商品役務分類情報と、を含む商標登録出願情報が存在することを示す情報である。また、存在情報は、特定した商品役務分類情報が示す商品役務区分および/または類似群コードに存在する商標登録出願の件数を示す件数情報や当該商標登録出願に係る出願番号および/または登録番号を示す番号情報を含んでいてもよい。制御部22は、商標データベース13に、取得した出願人情報と、特定した商品役務分類情報と、を含む商標登録出願情報が存在しないと判断すると、不存在情報を生成する。なお、不存在情報とは、商標データベース13に、取得した出願人情報と、特定した商品役務分類情報と、を含む商標登録出願情報が存在しないことを示す情報である。
【0042】
制御部22は、上記の判断に基づいて、商標登録出願状況情報を生成する。つまり、制御部22は、存在情報および/または不存在情報に基づいて、商標登録出願状況情報を生成する。商標登録出願状況情報とは、商標登録出願の出願状況を示す情報である。商標登録出願の出願状況とは、例えば、出願済みの状況や未出願の状況である。
【0043】
商標登録出願状況情報には、制御部22が、取得した特許意匠分類情報と、対応関係データベース40と、に基づいて、特定した商品役務分類情報に対応する特許意匠分類情報を含む特許意匠文献情報が含まれていてもよい。なお、特許意匠文献情報は、特許文献情報および意匠文献情報を含む。当該特許意匠文献情報は、制御部22が取得した特許意匠出願情報に含まれる特許意匠文献情報である。この場合、制御部22は、存在情報および/または不存在情報と、特許意匠文献情報と、に基づいて、商標登録出願状況情報を生成する。
【0044】
例えば、制御部22が商品役務区分30類を示す商品役務分類情報を特定した場合、制御部22が生成する商標登録出願状況情報には、商品役務区分30類に対応する国際特許分類B65B25/06を含む特許文献情報が含まれる。
【0045】
制御部22は、商標登録出願状況情報を生成すると、当該商標登録出願状況情報を含む表示データを生成する。制御部22は、生成した表示データを出力部24に送信する。
【0046】
出力部24は、制御部22から受信した表示データをユーザ端末装置30に出力する。
【0047】
ユーザ端末装置30は、情報処理装置20のユーザによって操作される端末装置である。ユーザ端末装置30は、例えば、デスクトップタイプのPC、ノートPC、タブレット端末、スマートフォン等の電子機器である。ユーザ端末装置30は、表示部31を備えている。表示部31は、例えば、液晶ディスプレイ等である。表示部31は、出力部24から受信した表示データに基づく画像を表示するように構成されている。
【0048】
(第一実施例)
次に、
図2から
図4を参照しつつ、第一実施例において実行される情報処理方法について説明する。
図3は、第一実施例に係る情報処理方法のフローチャート図である。
図4は、表示データに基づく画像50を例示する図である。なお、本実施例においては、情報処理装置20のユーザが、自己が出願人である特許出願、実用新案登録出願および意匠登録出願に対応する商標登録出願が行われているかどうかを確認するために、情報処理装置20に後述する情報処理方法を実行させるものとする。つまり、本実施例は、ユーザが、特許出願、実用新案登録出願および意匠登録出願や技術分野については特定できていないものの、自己が出願人である特許出願、実用新案登録出願および意匠登録出願に対応する商標登録出願が行われているかどうかを確認したい場合を想定している。また、ユーザはABC株式会社であるものとする。なお、これ以降の実施例においても、特に断りが無い限り、ユーザはABC株式会社であるものとする。当該ユーザは、情報処理装置20の初回利用時に自己の氏名または名称および住所または居所を入力しており、当該ユーザに紐づくログインIDを有しているものとする。
【0049】
特許データベース11には、出願人がABC株式会社である特願2010-999999および特願2019-888888に関する特許出願情報が記録されているものとする。意匠データベース12には、出願人がABC株式会社である意願2014-987654に関する意匠出願情報が記録されているものとする。なお、これ以降の実施例においても、特に断りが無い限り、特許データベース11および意匠データベース12には、これらの特許出願情報および意匠出願情報が記録されているものとする。
【0050】
本実施例において、制御部22は、国際特許分類またはDタームと、対応関係データベース40と、に基づいて、商品役務区分を特定するものとする。特願2010-999999には国際特許分類G10B1/00が付与されているものとする。特願2019-888888には国際特許分類B65B25/06が付与されているものとする。意願2014-987654にはDタームD7-00が付与されているものとする。ただし、本実施例において、特願2010-999999に係る特許分類情報はセクションおよびクラスから構成される特許分類情報(すなわち、G10)であるものとして取得される。意願2014-987654に係る意匠分類情報はグループおよび大分類から構成される意匠分類情報(すなわち、D7)であるものとして取得される。なお、特願2019-888888に係る特許分類情報は、セクション、クラス、サブクラス、メイングループおよびサブグループから構成される特許分類情報(すなわち、B65B25/06)であるものとして取得される。なお、これ以降の実施例においても、特に断りが無い限り、各出願に係る特許分類情報や意匠分類情報は、第一実施例と同様であるものとする。
【0051】
本実施例において、ユーザであるABC株式会社は、15類と20類については、商標登録出願をしているものの、30類については、商標登録出願をしていないものとする。したがって、本実施例において、商標データベース13には、出願人がABC株式会社である15類と20類に係る商標登録出願情報は存在するものの、出願人がABC株式会社である30類に係る商標登録出願情報は存在しない。
【0052】
図3に例示するように、情報処理装置20の制御部22は、出願人情報を取得する(STEP01)。本実施例において、制御部22は、ユーザがABC株式会社に紐づくログインIDを用いてログインすることで、ユーザであるABC株式会社に関する出願人情報を取得する。ただし、制御部22は、ユーザによって入力部21に入力された出願人情報を入力部21から受信することで、出願人情報を取得してもよい。
【0053】
制御部22は、取得した出願人情報に基づいて、特許意匠出願情報を特許データベース11または意匠データベース12から取得する(STEP02)。なお、本実施例において、制御部22は、特願2010-999999および特願2019-888888に関する特許出願情報を特許データベース11から取得する。また、制御部22は、意願2014-987654に関する意匠出願情報を意匠データベース12から取得する。なお、取得した特許意匠出願情報には、特許意匠分類情報および特許意匠文献情報が含まれている。
【0054】
制御部22は、取得した特許意匠出願情報に含まれる特許意匠分類情報と、対応関係データベース40と、に基づいて、特許意匠分類情報に対応する商品役務分類情報を特定する(STEP03)。
図2に例示するように、制御部22は、特願2010-999999に係る特許分類情報(G10)に対応する商品役務分類情報は15類であると特定する。制御部22は、特願2019-888888に係る特許分類情報(B65B25/06)に対応する商品役務分類情報は30類であると特定する。制御部22は、意願2014-987654に係る意匠分類情報(D7)に対応する商品役務分類情報は20類であると特定する。
【0055】
図3に例示するように、制御部22は、商標データベース13に、取得した出願人情報と、特定した商品役務分類情報と、を含む商標登録出願情報が存在するかどうかを判断する(STEP04)。本実施例において、ユーザは、15類と20類については商標登録出願をしているものの、30類については商標登録出願をしていない。したがって、制御部22は、商標データベース13に、出願人がABC株式会社である15類と20類に係る商標登録出願情報は存在すると判断する。一方で、制御部22は、商標データベース13に、出願人がABC株式会社である30類に係る商標登録出願情報は存在しないと判断する。
【0056】
制御部22は、取得した出願人情報と、特定した商品役務分類情報と、を含む商標登録出願情報が存在すると判断すると(STEP04においてYES)、存在情報を生成する(STEP05)。一方で、制御部22は、取得した出願人情報と、特定した商品役務分類情報と、を含む商標登録出願情報が存在しないと判断すると(STEP04においてNO)、不存在情報を生成する(STEP06)。制御部22は、15類と20類については、出願人がABC株式会社である15類と20類に係る商標登録出願情報は商標データベース13に存在すると判断し(STEP04においてYES)、存在情報を生成する(STEP05)。一方で、制御部22は、30類については、出願人がABC株式会社である30類に係る商標登録出願情報は商標データベース13に存在しないと判断し(STEP04においてNO)、不存在情報を生成する(STEP06)。
【0057】
制御部22は、取得した全ての特許意匠分類情報に対して、STEP03からSTEP06までの処理を行ったかどうかを判断する(STEP07)。本実施例では、特願2010-999999に係る特許分類情報、意願2014-987654に係る意匠分類情報および特願2019-888888に係る特許分類情報に対して、STEP03からSTEP06までの処理が行われると、制御部22は、取得した全ての特許意匠分類情報に対して、STEP03からSTEP06までの処理を行ったと判断し(STEP07においてYES)、STEP08を実行する。一方で、例えば、特願2019-888888に係る特許分類情報に対して、STEP03からSTEP06までの処理が行われていない場合、制御部22は、取得した全ての特許意匠分類情報のうち特願2019-888888に係る特許分類情報に対して、STEP03からSTEP06までの処理を行っていないと判断し(STEP07においてNO)、特願2019-888888に係る特許分類情報に対して、STEP03を実行する。
【0058】
制御部22は、商標登録出願状況情報を生成する(STEP08)。本実施例において、制御部22は、存在情報および不存在情報と、取得した特許意匠出願情報に含まれる特許意匠文献情報と、に基づいて、商標登録出願状況情報を生成する。したがって、商標登録出願状況情報には、制御部22が特定した商品役務分類情報に対応する特許意匠分類情報を含む特許意匠文献情報が含まれている。なお、本実施例において、15類に対応する特許意匠文献情報は、特願2010-999999に対応する特許公報(特許第8888888号公報)に関する電子データであるものとする。20類に対応する特許意匠文献情報は、意願2014-987654に対応する意匠公報(意匠登録第9876543号公報)に関する電子データであるものとする。30類に対応する特許意匠文献情報は、特願2019-888888に対応する公開特許公報(特開2020-999999号公報)に関する電子データであるものとする。
【0059】
制御部22は、商標登録出願状況情報を含む表示データを生成する(STEP09)。制御部22は、生成した表示データを出力部24に送信する(STEP10)。出力部24は、表示データをユーザ端末装置30に出力する。
【0060】
表示データが出力部24を介してユーザ端末装置30に出力されると、ユーザ端末装置30の表示部31には、表示データに基づく画像が表示される(STEP11)。
【0061】
ここで、
図4を参照しつつ、本実施例において生成された表示データに基づく画像50について詳細に説明する。
図4は、本実施例に係る表示データに基づく画像50を例示する図である。
図4に例示するように、画像50には、制御部22が特定した商品役務分類情報ごとに、商標登録出願の出願状況と、特許意匠文献情報と、が表示されている。
【0062】
図4に例示するように、15類および20類については商標登録出願がされているため、15類および20類の出願状況については、出願済みと表示されている。一方で、30類については商標登録出願がされていないため、30類の出願状況については、未出願と表示されている。
【0063】
図4に例示するように、画像50には、15類の特許意匠文献情報として、特許第8888888号公報に関する電子データ(アイコン61)が表示されている。例えば、ユーザは、アイコン61をクリックすると、特許第8888888号公報のPDFデータがユーザ端末装置30の表示部31に表示される。画像50には、20類の特許意匠文献情報として、意匠登録第9876543号公報に関する電子データ(アイコン62)が表示されている。例えば、ユーザは、アイコン62をクリックすると、意匠登録第9876543号公報のPDFデータがユーザ端末装置30の表示部31に表示される。画像50には、30類の特許意匠文献情報として、特開2020-999999号公報に関する電子データ(アイコン63)が表示されている。例えば、ユーザは、アイコン63をクリックすると、特開2020-999999号公報のPDFデータがユーザ端末装置30の表示部31に表示される。
【0064】
ところで、例えば、新たな製品を開発した場合、当該新たな製品に関する特許出願や意匠登録出願のみならず、当該新たな製品に関する商標登録出願も行うことが好ましい。特許出願や意匠登録出願においては、新規性に関する審査が行われるため、新たな製品を開発した場合、新たな製品に関する特許出願や意匠登録出願は行われていることが多い。一方で、商標登録出願における審査においては、特許出願や意匠登録出願と異なり、新規性に関する審査が行われないため、商標登録出願は特許出願や意匠登録出願と比べると出願の緊急度が低い。そのため、例えば、新たな製品を開発した場合に、当該新たな製品に関する商標登録出願が行われていないことがありうる。このように、商標登録出願をすべきであるにも関わらず、商標登録出願がされていないということがありうる。特に、特許出願や意匠登録出願の担当者と商標登録出願の担当者が別人であり、かつ特許出願や意匠登録出願の担当者と商標登録出願の担当者との間で密なコミュニケーションが取られていない場合、このような事態が生じやすい。
【0065】
上記構成に係る情報処理装置20によれば、取得した特許意匠分類情報と、対応関係データベース40と、に基づいて、取得した特許意匠分類情報に対応する商品役務区分(商品役務分類情報の一例)を特定する。そして、情報処理装置20は、商標データベース13に、取得した出願人情報と、特定した商品役務区分と、を含む商標登録出願情報が存在するかどうかを判断する。つまり、情報処理装置20は、出願人情報および特許意匠分類情報を取得するだけで、取得した出願人情報と、取得した特許意匠分類情報に対応する商品役務区分と、を含む商標登録出願情報が商標データベース13に存在するか判断することができる。このため、情報処理装置20によれば、特許出願や意匠登録出願がされている製品等に関する商標登録出願が行われているかどうかを簡便に判断することができる。また、上記構成に係る情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体においても、同様の効果を奏することができる。
【0066】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、特許データベース11や意匠データベース12から、出願人情報を含む特許意匠出願情報を取得する。つまり、特許意匠分類情報は、情報処理装置20が取得した出願人情報に基づいて、特許データベース11や意匠データベース12から取得される。そして、情報処理装置20は、当該取得した特許意匠出願情報に含まれる特許意匠分類情報と、対応関係データベース40と、に基づいて、当該特許意匠分類情報に含まれる特許意匠分類情報に対応する商品役務区分を特定する。このため、情報処理装置20によれば、情報処理装置20を利用する際に生じるユーザの負担を軽減させることができる。
【0067】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、取得した出願人情報と、取得した特許意匠分類情報に対応する商品役務区分と、を含む商標登録出願情報が商標データベース13に存在するかどうかの判断に基づく表示データを生成する。例えば、ユーザは、生成された表示データに基づく画像50を視認することで、制御部22が取得した出願人情報と、制御部22が取得した特許意匠分類情報に対応する商品役務区分と、を含む商標登録出願情報が商標データベース13に存在するかどうかを視覚的に認識することができる。
【0068】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、制御部22が生成する表示データには、商標登録出願の出願状況を示す商標登録出願状況情報が含まれている。例えば、ユーザは、生成された表示データに基づく画像50を視認することで、特許出願や意匠登録出願がされている製品等に関する商標登録出願の出願状況を認識することができる。
【0069】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、商標登録出願状況情報は、特定した商品役務区分に対応する特許意匠分類情報を含む特許意匠文献情報を含む。このため、例えば、ユーザは、生成された表示データに基づく画像50を視認することで、特許出願や意匠登録出願がされている製品等に関する商標登録出願の出願状況と、特定した商品役務区分に対応する特許出願や意匠登録出願の内容と、を確認することができる。
【0070】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、存在情報および不存在情報の少なくとも一つと、特許意匠文献情報と、に基づいて、商標登録出願状況情報を生成する。ユーザは、このような商標登録出願状況情報を用いることで、特定した商品役務区分を出願済みの商品役務区分と未出願の商品役務区分とに容易に区別して認識することができ、かつ特定した商品役務区分に対応する特許出願や意匠登録出願の内容を確認することもできる。
【0071】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、出願人情報が示す出願人は、情報処理装置20のユーザである。このため、情報処理装置20は、情報処理装置20のユーザが、自己が出願人である特許出願、実用新案登録出願および意匠登録出願に対応する商標登録出願が行われているかどうかを確認する際に好適である。
【0072】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、特許意匠分類情報は、国際特許分類、FI、Fターム、ロカルノ分類およびDタームの少なくとも一つであり、商品役務分類情報は、商品役務区分および類似群コードの少なくとも一つである。したがって、情報処理装置20は、知的財産権の分野で広く使用されているこれらの分類情報を用いて、特許出願や意匠登録出願がされている製品等に関する商標登録出願が行われているかどうかを判断することができる。また、情報処理装置20は、知的財産権の分野で広く使用されているこれらの分類情報を用いて当該判断を行うことができるため、ユーザの負担を軽減することもできる。
【0073】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、特許分類情報は、セクションおよびクラスから構成される国際特許分類でありうる。国際特許分類は、一般的に、セクション、クラス、サブクラス、メイングループおよびサブグループから構成される。しかし、セクションおよびクラスから構成される国際特許分類を特許分類情報として用いたとしても、特許分類情報と商品役務区分を対応付けることができることに発明者は気が付いた。このため、情報処理装置20は、特許分類情報と商品役務区分の対応付けを適切に行うことができる。
【0074】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、意匠分類情報は、グループおよび大分類から構成されるDタームでありうる。Dタームは、一般的に、グループ、大分類、小分類およびDターム記号から構成される。しかし、グループおよび大分類から構成されるDタームを意匠分類情報として用いたとしても、意匠分類情報と商品役務区分を対応付けることができることに発明者は気が付いた。このため、情報処理装置20は、意匠分類情報と商品役務区分の対応付けを適切に行うことができる。
【0075】
(第二実施例)
次に、
図5および
図6を参照しつつ、第二実施例について説明する。なお、本実施例では、第一実施例と同様の部分については第一実施例と同じ符号を用いて説明し、重複する部分の説明は適宜省略する。なお、本実施例においては、情報処理装置20のユーザが、自己が出願人である特許出願、実用新案登録出願および意匠登録出願に対応する商標「ABC」に関する商標登録出願が行われているかどうかを確認するために、情報処理装置20に後述する情報処理方法を実行させるものとする。つまり、本実施例は、ユーザが、特許出願、実用新案登録出願および意匠登録出願に対応する商標は特定しているものの、その商標に関する商標登録出願が行われているかどうかは分からない場合を想定している。
【0076】
本実施例において、ユーザは、15類については、商標「ABC」に関する商標登録出願をしているものとする。ユーザは、20類については、商標「DEF」に関する商標登録出願をしているものとする。ユーザは、30類については、商標登録出願をしていないものとする。
【0077】
本実施例において、ユーザは、商標「ABC」を示す商標情報を入力部21に入力する。入力部21は、入力された商標情報を制御部22に送信する。
【0078】
制御部22は、入力部21に入力された商標情報を入力部21から受信することで、商標情報を取得する。本実施例において、制御部22は、商標データベース13に、取得した商標情報と、取得した出願人情報と、特定した商品役務分類情報と、を含む商標登録出願情報が存在するかどうかを判断する。例えば、商標情報が示す商標がABCであり、出願人情報が示す出願人がABC株式会社であり、特定した商品役務区分が30類である場合、制御部22は、商標がABCであり、出願人がABC株式会社であり、かつ商品役務区分が30類である商標登録出願情報が商標データベース13に存在するかどうかを判断する。
【0079】
図5および
図6を参照しつつ、第二実施例において実行される情報処理方法について説明する。
図5は、第二実施例に係る情報処理方法のフローチャート図である。STEP21は、第一実施例のSTEP01と同様である。
【0080】
制御部22は、入力部21に入力された商標情報を入力部21から受信することで、商標情報を取得する(STEP22)。
【0081】
STEP23からSTEP24は、第一実施例のSTEP02からSTEP03と同様である。
【0082】
制御部22は、商標データベース13に、取得した商標情報と、取得した出願人情報と、特定した商品役務分類情報と、を含む商標登録出願情報が存在するかどうかを判断する(STEP25)。制御部22は、商標データベース13に、取得した商標情報と、取得した出願人情報と、特定した商品役務分類情報と、を含む商標登録出願情報が存在すると判断すると、存在情報を生成する(STEP26)。一方で、制御部22は、商標データベース13に、取得した商標情報と、取得した出願人情報と、特定した商品役務分類情報と、を含む商標登録出願情報が存在しないと判断すると、不存在情報を生成する(STEP26)。本実施例において、ユーザは、15類については、商標「ABC」に関する商標登録出願をしているものの、20類については、商標「DEF」に関する商標登録出願しかしておらず、30類については、商標登録出願をしていない。したがって、制御部22は、商標データベース13に、商標が「ABC」であって出願人がABC株式会社である15類に係る商標登録出願情報は存在すると判断し(STEP25においてYES)、存在情報を生成する(STEP26)。一方で、制御部22は、商標データベース13に、商標が「ABC」であって出願人がABC株式会社である20類および30類に係る商標登録出願情報は存在しないと判断し(STEP25においてNO)、不存在情報を生成する(STEP27)。
【0083】
STEP28からSTEP32は、第一実施例のSTEP07からSTEP11と同様である。ただし、本実施例において、20類については、第一実施例と異なり、制御部22は不存在情報を生成するので、本実施例において制御部22が生成する表示データの内容は、第一実施例において制御部22が生成する表示データの内容とは異なる。
【0084】
ここで、
図6を参照しつつ、本実施例において生成された表示データに基づく画像50Aについて詳細に説明する。
図6は、本実施例に係る表示データに基づく画像50Aを例示する図である。
図6に例示するように、画像50Aには、制御部22が特定した商品役務分類情報ごとに、商標登録出願の出願状況と、特許意匠文献情報と、が表示されている。
【0085】
図6に例示するように、15類については商標「ABC」に関する商標登録出願をしているため、15類の出願状況については、出願済みと表示されている。一方で、20類については商標「DEF」に関する商標登録出願しかしておらず、30類については商標登録出願をしていないため、20類および30類の出願状況については、未出願と表示されている。本実施例に係る画像50Aは、この点で第一実施例に係る画像50と異なっている。なお、本実施例に係る画像50Aに表示されている特許意匠文献情報は、第一実施例に係る画像50に表示されている特許意匠文献情報と同様である。
【0086】
本実施例においても、情報処理装置20は、第一実施例と同様の効果を奏することができる。
【0087】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、商標データベース13に、制御部22が取得した商標情報と、制御部22が取得した出願人情報と、制御部22が特定した商品役務区分と、を含む商標登録出願情報が存在するかどうかを判断する。このため、例えば、ユーザが特許出願や意匠登録出願がされている製品等に関する商標を把握している場合、より適切に特許出願や意匠登録出願がされている製品等に関する商標登録出願が行われているかどうかを判断することができる。
【0088】
(第三実施例)
次に、
図2、
図7および
図8を参照しつつ、第三実施例について説明する。なお、本実施例では、第一実施例と同様の部分については第一実施例と同じ符号を用いて説明し、重複する部分の説明は適宜省略する。なお、本実施例においては、情報処理装置20のユーザが、ある技術分野に対応する商標登録出願が行われているかどうかを確認するために、情報処理装置20に後述する情報処理方法を実行させるものとする。つまり、本実施例は、ユーザが、特許出願、実用新案登録出願および意匠登録出願については特定できていないものの、技術分野については特定できており、当該技術分野に対応する商標登録出願が行われているかどうかを確認したい場合を想定している。
【0089】
本実施例において、ユーザは特許意匠分類情報を入力部21に入力する。入力部21は、入力された商標情報を制御部22に送信する。このように、本実施例では、制御部22は、入力部21に入力された特許意匠分類情報を入力部21から受信することで、特許意匠分類情報を取得する。なお、本実施例において、ユーザは、特許分類情報として、セクションおよびクラスから構成される国際特許分類G10と、セクション、クラス、サブクラス、メイングループおよびサブグループから構成される国際特許分類B65B25/06を入力部21に入力する。また、ユーザは、意匠分類情報として、グループおよび大分類から構成されるDタームD7を入力部21に入力する。
【0090】
図7を参照しつつ、第三実施例において実行される情報処理方法について説明する。
図7は、第三実施例に係る情報処理方法のフローチャート図である。STEP41は、第一実施例のSTEP01と同様である。
【0091】
制御部22は、入力部21に入力された特許意匠分類情報を入力部21から受信することで、特許意匠分類情報を取得する(STEP42)。本実施例において、制御部22は、セクションおよびクラスから構成される国際特許分類G10と、セクション、クラス、サブクラス、メイングループおよびサブグループから構成される国際特許分類B65B25/06と、グループおよび大分類から構成されるDタームD7を取得する。
【0092】
制御部22は、取得した特許意匠分類情報と、対応関係データベース40と、に基づいて、特許意匠分類情報に対応する商品役務分類情報を特定する(STEP43)。
図2に例示するように、制御部22は、特許分類情報(G10)に対応する商品役務分類情報は15類であると特定する。制御部22は、特許分類情報(B65B25/06)に対応する商品役務分類情報は30類であると特定する。制御部22は、意匠分類情報(D7)に対応する商品役務分類情報は20類であると特定する。
【0093】
図7に例示するように、STEP44からSTEP51は、第一実施例のSTEP04からSTEP11と同様である。ただし、本実施形態において、制御部22は、特許意匠出願情報を取得していないため、STEP48において生成される商標登録出願状況情報には、特許意匠文献情報が含まれていない。したがって、STEP51において、ユーザ端末装置30の表示部31には、
図8に例示する画像50Bが表示される。
図8に例示するように、画像50Bには、制御部22が特定した商品役務分類情報ごとに、商標登録出願の出願状況が表示されているものの、特許意匠文献情報は表示されていない。
【0094】
本実施例においても、情報処理装置20は、第一実施例と同様の効果を奏することができる。
【0095】
(第四実施例)
次に、
図9を参照しつつ、第四実施例について説明する。なお、本実施例では、第一実施例と同様の部分については第一実施例と同じ符号を用いて説明し、重複する部分の説明は適宜省略する。なお、本実施例においては、情報処理装置20のユーザが、ある特定の特許出願、実用新案登録出願および意匠登録出願に対応する商標登録出願が行われているかどうかを確認するために、情報処理装置20に後述する情報処理方法を実行させるものとする。つまり、本実施例は、ユーザが、ある特定の特許出願、実用新案登録出願および意匠登録出願について把握しており、当該特許出願、実用新案登録出願および意匠登録出願に対応する商標登録出願が行われているかどうかを確認したい場合を想定している。
【0096】
本実施例において、ユーザは特定情報を入力部21に入力する。なお、本実施例において、ユーザは、特定情報として、三つの出願番号(特願2010-999999、特願2019-888888および意願2014-987654)を入力部21に入力するものとする。入力部21は、入力部21に入力された特定情報を制御部22に送信する。
【0097】
ユーザが特定情報を入力部21に入力すると、制御部22は、入力部21に入力された特定情報によって特定される特許意匠出願情報を特許データベース11または意匠データベース12から取得する。特許意匠出願情報には出願人情報および特許意匠分類情報が含まれている。このため、制御部22は、特定情報によって特定される特許意匠出願情報を特許データベース11または意匠データベース12から取得することで、出願人情報と、特許意匠分類情報と、特許意匠文献情報と、を取得することができる。
【0098】
図9を参照しつつ、第四実施例において実行される情報処理方法について説明する。
図9は、第四実施例に係る情報処理方法のフローチャート図である。制御部22は、入力部21に入力された特定情報を入力部21から受信することで、特定情報を取得する(STEP61)。本実施例において、制御部22は、特定情報として、三つの出願番号(特願2010-999999、特願2019-888888および意願2014-987654)を取得する。
【0099】
制御部22は、入力部21に入力された特定情報によって特定される特許意匠出願情報を特許データベース11または意匠データベース12から取得する(STEP62)。取得した特許意匠出願情報には、出願人情報と、特許意匠分類情報と、特許意匠文献情報と、が含まれている。したがって、制御部22は、STEP62において、出願人情報と、特許意匠分類情報と、特許意匠文献情報と、を取得する。なお、本実施例において、制御部22は、出願人がABC株式会社であることを示す出願人情報を取得する。制御部22は、特許分類情報として、セクションおよびクラスから構成される国際特許分類G10と、セクション、クラス、サブクラス、メイングループおよびサブグループから構成される国際特許分類B65B25/06を取得する。制御部22は、意匠分類情報として、グループおよび大分類から構成されるDタームD7を取得する。制御部22は、特願2010-999999および特願2019-888888に関する特許文献情報と、意願2014-987654に関する意匠文献情報と、を取得する。
【0100】
STEP63からSTEP71は、第一実施例のSTEP03からSTEP11と同様である。
【0101】
本実施例においても、情報処理装置20は、第一実施例と同様の効果を奏することができる。
【0102】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、特許データベース11や意匠データベース12から、特定情報によって特定される特許意匠出願情報を取得する。取得した特許意匠出願情報には、出願人情報および特許意匠分類情報が含まれているため、情報処理装置20は、特定情報を取得するだけで、出願人情報および特許意匠分類情報を取得することができる。
【0103】
上記の実施形態は本開示の理解を容易にするためのものであって、本開示を限定するものではない。本開示は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良されうる。
【0104】
上記の実施形態において、制御部22は、国際特許分類またはDタームと、対応関係データベース40と、に基づいて、商品役務区分を特定しているが、FIやFタームまたはロカルノ分類と、対応関係データベース40と、に基づいて、商品役務区分を特定してもよい。なお、FIは、セクションおよびクラスから構成されてもよい。FIは、一般的に、セクション、クラス、サブクラス、メイングループおよびサブグループを含む。しかし、セクションおよびクラスから構成されるFIを特許分類情報として用いたとしても、意匠分類情報と商品役務区分を対応付けることができることに発明者は気が付いた。このため、セクションおよびクラスから構成されるFIを特許分類情報として用いたとしても、情報処理装置20は、特許分類情報と商品役務区分の対応付けを適切に行うことができる。また、ロカルノ分類は、クラスから構成されてもよい。ロカルノ分類は、一般的に、クラスおよびサブクラスから構成される。しかし、クラスから構成されるロカルノ分類を意匠分類情報として用いたとしても、意匠分類情報と商品役務区分を対応付けることができることに発明者は気が付いた。このため、クラスから構成されるロカルノ分類を意匠分類情報として用いたとしても、情報処理装置20は、意匠分類情報と商品役務区分の対応付けを適切に行うことができる。
【0105】
上記の実施形態において、制御部22は、国際特許分類またはDタームと、対応関係データベース40と、に基づいて、商品役務区分を特定しているが、国際特許分類またはDタームと、対応関係データベース40と、に基づいて、類似群コードを特定してもよい。また、制御部22は、FIやFタームまたはロカルノ分類と、対応関係データベース40と、に基づいて、類似群コードを特定してもよい。
【0106】
上記の実施形態において、制御部22は、特定した商品役務分類情報に対応する特許意匠分類情報を含む特許意匠文献情報を含む商標登録出願状況情報を生成しているが、本開示はこれに限られない。制御部22は、例えば、特定した商品役務分類情報のうち、商標データベース13に存在しないと判断された商標登録出願情報に含まれる商品役務分類情報に対応する特許意匠分類情報を含む特許意匠文献情報のみを含む商標登録出願状況情報を生成してもよい。この場合、ユーザ端末装置30の表示部31には、例えば、
図10に示す画像50Cが表示される。
図10に例示するように、出願状況が出願済みである15類および20類については特許意匠文献情報が表示されていない一方で、出願状況が未出願である30類については特許意匠文献情報が表示されている。このため、ユーザは、画像50Cを視認することで、特定した商品役務区分のうち未だ商標登録出願がされていない商品役務区分に対応する特許出願や意匠登録出願の内容を確実に確認することができる。
【0107】
第一実施例、第二実施例および第四実施例において、商標登録出願状況情報は、特許意匠文献情報を含んでいるが、特許意匠文献情報を含んでいなくてもよい。
【0108】
第三実施例において、商標登録出願状況情報は、特許意匠文献情報を含んでいないが、特許意匠文献情報を含んでいてもよい。この場合、制御部22は、出願人情報に基づいて、特許意匠文献情報を含む特許意匠出願情報を取得し、特許意匠文献情報を含む商標登録出願状況情報を生成する。
【0109】
第一実施例、第二実施例および第四実施例において、特許意匠文献情報は、公開特許公報、特許公報および意匠公報に関する電子データであるが、例えば、公開特許公報、特許公報および意匠公報に関する電子データにアクセス可能なURL等であってもよい。また、第三実施例において、商標登録出願状況情報が特許意匠文献情報を含んでいる場合、当該特許意匠文献情報は、公開特許公報、特許公報および意匠公報に関する電子データにアクセス可能なURL等であってもよい。
【0110】
制御部22は、存在情報および不存在情報と、特許意匠文献情報と、に基づいて、商標登録出願状況情報を生成しているが、例えば、不存在情報と、特許意匠文献情報と、に基づいて、商標登録出願状況情報を生成してもよい。この場合、ユーザ端末装置30の表示部31には、例えば、
図11に示す画像50Dが表示される。
図11に例示するように、画像50Dには、出願状況が未出願である商品役務区分(30類)に関する情報(30類について出願状況および特開2020-999999号公報に関する電子データ)のみが表示されている。このため、ユーザは、未出願の商品役務区分を確実に確認することができる。
【0111】
上記の実施形態においては、出願人情報が示す出願人と情報処理装置20のユーザは同一であるが、出願人情報が示す出願人と情報処理装置20のユーザは異なっていてもよい。
【0112】
上記の実施形態において、外部データベース10は、日本特許庁のデータベースであるが、例えば、特許や商標に関するサービスプロバイダーが提供する商用のデータベースであってもよい。なお、この場合、特許や商標に関するサービスプロバイダーが提供する商用のデータベースの構成は、日本特許庁のデータベースの構成と同様でありうる。
【0113】
上記の実施形態において、外部データベース10は、日本特許庁のデータベースであるが、外国特許庁(例えば、アメリカ特許商標庁等)のデータベースであってもよい。
【0114】
上記の実施形態において、特許データベース11と、意匠データベース12と、商標データベース13と、は、それぞれが独立したデータベースであってもよいし、これらが統合された一つデータベースであってもよい。また、例えば、特許データベース11と意匠データベース12は統合された一つデータベースである一方で、商標データベース13は特許データベース11および意匠データベース12から独立したデータベースであってもよい。
【0115】
第二実施例において、制御部22は、特許意匠出願情報を取得する前に商標情報を取得しているが、特許意匠出願情報を取得する後または商品役務分類情報を特定した後に商標情報を取得してもよい。
【0116】
第三実施例において、制御部22は、特許意匠分類情報を取得する前に出願人情報を取得しているが、特許意匠分類情報を取得した後、または、商品役務分類情報を特定した後に出願人情報を取得してもよい。
【0117】
上記の実施形態において、制御部22は、特許分類情報に対応する商品役務分類情報と、意匠分類情報に対応する商品役務分類情報と、を特定しているが、本開示はこれに限られない。例えば、制御部22は、特許分類情報に対応する商品役務分類情報のみを特定してもよいし、意匠分類情報に対応する商品役務分類情報のみを特定してもよい。
【0118】
以上説明したように、本明細書には次の事項が開示されている。
(1)プロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置であって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置は、
出願人を示す出願人情報および特許意匠分類情報を取得し、
取得した前記特許意匠分類情報と、前記特許意匠分類情報と商品役務分類情報の対応関係が記録された対応関係データベースと、に基づいて、取得した前記特許意匠分類情報に対応する前記商品役務分類情報を特定し、
前記出願人情報および前記商品役務分類情報を含む商標登録出願情報が記録された商標データベースに、取得した前記出願人情報と、特定した前記商品役務分類情報と、を含む前記商標登録出願情報が存在するかどうかを判断する、情報処理装置。
(2)前記出願人情報および前記特許意匠分類情報を含む特許意匠出願情報が記録された特許意匠データベースから、前記出願人情報を含む前記特許意匠出願情報を取得し、
取得した前記特許意匠出願情報に含まれる前記特許意匠分類情報と、前記対応関係データベースと、に基づいて、取得した前記特許意匠出願情報に含まれる前記特許意匠分類情報に対応する前記商品役務分類情報を特定する、(1)に記載の情報処理装置。
(3)さらに、商標を示す商標情報を取得し、
前記商標登録出願情報は前記商標情報を含み、
前記商標データベースに、取得した前記商標情報と、取得した前記出願人情報と、特定した前記商品役務分類情報と、を含む前記商標登録出願情報が存在するかどうかを判断する、(1)または(2)に記載の情報処理装置。
(4)前記判断に基づく表示データを生成する、(1)から(3)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(5)前記判断に基づいて、商標登録出願の出願状況を示す商標登録出願状況情報を生成し、
前記商標登録出願状況情報を含む前記表示データを生成する、(4)に記載の情報処理装置。
(6)前記商標登録出願状況情報は、特定した前記商品役務分類情報に対応する前記特許意匠分類情報を含む特許意匠文献情報を含む、(5)に記載の情報処理装置。
(7)前記商標登録出願状況情報は、特定した前記商品役務分類情報のうち、前記商標データベースに存在しないと判断された前記商標登録出願情報に含まれる前記商品役務分類情報に対応する前記特許意匠分類情報を含む特許意匠文献情報のみを含む、(5)に記載の情報処理装置。
(8)前記判断に基づいて、前記商標データベースに前記商標登録出願情報が存在することを示す情報である存在情報および前記商標データベースに前記商標登録出願情報が存在しないことを示す情報である不存在情報を生成し、
前記存在情報および前記不存在情報と、前記特許意匠文献情報と、に基づいて、前記商標登録出願状況情報を生成する、(6)に記載の情報処理装置。
(9)前記判断に基づいて、前記商標データベースに前記商標登録出願情報が存在しないことを示す情報である不存在情報を生成し、
前記不存在情報と、前記特許意匠文献情報と、に基づいて、前記商標登録出願状況情報を生成する、(7)に記載の情報処理装置。
(10)前記出願人情報および前記特許意匠分類情報を含む特許意匠出願情報を特定するための特定情報をさらに取得し、
前記特許意匠出願情報が記録された特許意匠データベースから、前記特定情報によって特定される前記特許意匠出願情報を取得する、(1)から(9)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(11)前記出願人は、前記情報処理装置のユーザである、(1)から(10)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(12)前記特許意匠分類情報は、国際特許分類、FI、Fターム、ロカルノ分類およびDタームの少なくとも一つであり、
前記商品役務分類情報は、商品役務区分および類似群コードの少なくとも一つである、(1)から(11)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(13)前記特許意匠分類情報は、セクションおよびクラスから構成される国際特許分類またはFIである、(12)に記載の情報処理装置。
(14)前記特許意匠分類情報は、クラスから構成されるロカルノ分類である、(12)に記載の情報処理装置。
(15)前記特許意匠分類情報は、グループおよび大分類から構成されるDタームである、(12)に記載の情報処理装置。
(16)情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
出願人を示す出願人情報および特許意匠分類情報を取得するステップと、
取得した前記特許意匠分類情報と、前記特許意匠分類情報と商品役務分類情報の対応関係が記録された対応関係データベースと、に基づいて、取得した前記特許意匠分類情報に対応する前記商品役務分類情報を特定するステップと、
前記出願人情報および前記商品役務分類情報を含む商標登録出願情報が記録された商標データベースに、取得した前記出願人情報と、特定した前記商品役務分類情報と、を含む前記商標登録出願情報が存在するかどうかを判断するステップと、を含む、情報処理方法。
(17)情報処理装置のプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置に、
出願人を示す出願人情報および特許意匠分類情報を取得させ、
取得した前記特許意匠分類情報と、前記特許意匠分類情報と商品役務分類情報の対応関係が記録された対応関係データベースと、に基づいて、取得した前記特許意匠分類情報に対応する前記商品役務分類情報を特定させ、
前記出願人情報および前記商品役務分類情報を含む商標登録出願情報が記録された商標データベースに、取得した前記出願人情報と、特定した前記商品役務分類情報と、を含む前記商標登録出願情報が存在するかどうかを判断させる、コンピュータプログラム。
(18)(17)に記載されたコンピュータプログラムが記憶された、非一時的コンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0119】
10:外部データベース
11:特許データベース
12:意匠データベース
13:商標データベース
20:情報処理装置
21:入力部
22:制御部
23:記憶装置
24:出力部
25:バス
30:ユーザ端末装置
31:表示部
40:対応関係データベース
50,50A,50B,50C,50D:画像