(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163710
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】マッチングシステム、マッチング方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/083 20240101AFI20241115BHJP
【FI】
G06Q10/083
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079553
(22)【出願日】2023-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】飯森 康司
(72)【発明者】
【氏名】北岡 佑介
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】交通結節点の倉庫の状況に応じて、適切な交通結節点をマッチングするマッチングシステムを提供すること。
【解決手段】マッチングシステム1は、荷Cを搬送する複数の搬送車両20の交通結節点のマッチングを行うマッチング部110を備える。マッチング部110は、荷Cを収納する倉庫30の使用状況を示す使用状況情報351と、荷Cの搬送先位置を示す搬送先位置情報とに基づいて、複数の倉庫30のうち、いずれかの倉庫30の位置を交通結節点としてマッチングする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷を搬送する複数の搬送車両の交通結節点のマッチングを行うマッチング部を備えるマッチングシステムであって、
前記マッチング部は、前記荷を収納する倉庫の使用状況を示す使用状況情報と、前記荷の搬送先位置を示す搬送先位置情報とに基づいて、複数の前記倉庫のうち、いずれかの前記倉庫の位置を前記交通結節点としてマッチングする、
マッチングシステム。
【請求項2】
前記倉庫は、前記荷を収納するラックと、荷役装置を有する一以上の荷役車両を備え、
前記荷役車両は、周辺状況を認識した認識結果に基づいて、前記搬送車両と、前記ラックとの間で荷役を行い、
前記マッチング部は、前記荷役車両の稼働状況を示す稼働状況情報に基づいて、前記搬送車両が前記交通結節点に到着するタイミングにおいて、前記荷役車両が荷役を行っていない前記交通結節点をマッチングする、
請求項1に記載のマッチングシステム。
【請求項3】
前記マッチング部は、前記搬送車両の帰着位置を示す帰着位置情報に基づいて、前記複数の搬送車両のうち、第1搬送車両の前記搬送先位置と、前記第1搬送車両とは異なる第2搬送車両の前記帰着位置とが合致しつつ、かつ前記第1搬送車両の前記帰着位置と、前記第2搬送車両の前記搬送先位置とが合致する場合、前記第1搬送車両と、前記第2搬送車両との前記交通結節点をマッチングする、
請求項1に記載のマッチングシステム。
【請求項4】
前記マッチング部は、前記荷の容量を示す容量情報に基づいて、前記容量よりも大きい容量のラックを備える前記倉庫の位置を、前記交通結節点としてマッチングする、
請求項1に記載のマッチングシステム。
【請求項5】
前記マッチング部は、前記複数の搬送車両のうち、第1搬送車両が前記交通結節点に到着する時刻と、前記第1搬送車両とは異なる第2搬送車両が前記交通結節点に到着する時刻との差が、所定の時間内となる前記交通結節点をマッチングする、
請求項1に記載のマッチングシステム。
【請求項6】
前記マッチング部は、前記荷に定められた到着時刻を示す到着時刻情報に基づいて、前記複数の搬送車両のうち、第1搬送車両が前記交通結節点に到着する時刻から、前記第1搬送車両とは異なる第2搬送車両によって前記荷を前記搬送先位置に搬送するまでの所要時間が経過した時刻が、前記到着時刻を超えない場合、前記第1搬送車両と、前記第2搬送車両との前記交通結節点をマッチングする、
請求項1に記載のマッチングシステム。
【請求項7】
前記マッチング部は、前記交通結節点の候補が複数存在する場合、優先度が高い前記交通結節点をマッチングする、
請求項1に記載のマッチングシステム。
【請求項8】
前記マッチング部は、複数の前記候補のうち、前記交通結節点と前記搬送車両の帰着位置との間の所要時間が短い、又は前記交通結節点と、前記搬送車両の前記帰着位置との間の移動にかかるコストが少ない前記交通結節点をマッチングする、
請求項7に記載のマッチングシステム。
【請求項9】
前記マッチング部は、前記搬送先位置情報と、前記搬送車両の帰着位置を示す帰着位置情報とに基づいて、複数の前記候補のうち、前記搬送先位置と前記帰着位置とがより近い前記交通結節点をマッチングする、
請求項7に記載のマッチングシステム。
【請求項10】
前記マッチング部は、渋滞情報と、前記搬送先位置情報、又は前記搬送車両の帰着位置を示す帰着位置情報とに基づいて、前記搬送先位置から前記交通結節点までの所要時間、又は前記帰着位置から前記交通結節点までの所要時間がより短い前記交通結節点をマッチングする、
請求項7に記載のマッチングシステム。
【請求項11】
コンピュータが、
荷を搬送する複数の搬送車両の交通結節点のマッチングを行うマッチング方法であって、
前記荷を収納する倉庫の使用状況を示す使用状況情報と、前記荷の搬送先位置を示す搬送先位置情報とに基づいて、複数の前記倉庫のうち、いずれかの前記倉庫の位置を前記交通結節点としてマッチングする、
マッチング方法。
【請求項12】
コンピュータに、
荷を搬送する複数の搬送車両の交通結節点のマッチングを行わせるプログラムであって、
前記荷を収納する倉庫の使用状況を示す使用状況情報と、前記荷の搬送先位置を示す搬送先位置情報とに基づいて、複数の前記倉庫のうち、いずれかの前記倉庫の位置を前記交通結節点としてマッチングさせる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッチングシステム、マッチング方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、配送先が遠方となる場合に、交通結節点において他の車両に荷を積み替えることで、同一運転者による長距離輸送を抑制するとともに、拘束時間を削減することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の方法によって、地理的、時刻的、或いはコスト的に効率の良い交通結節点のマッチングが行われた場合であっても、交通結節点が他の車両により使用されている場合等、状況によっては運転者の拘束時間を削減できないことがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するマッチングシステムは、荷を搬送する複数の搬送車両の交通結節点のマッチングを行うマッチング部を備えるマッチングシステムであって、前記マッチング部は、前記荷を収納する倉庫の使用状況を示す使用状況情報と、前記荷の搬送先位置を示す搬送先位置情報とに基づいて、複数の前記倉庫のうち、いずれかの前記倉庫の位置を前記交通結節点としてマッチングする、ことを特徴とする。
【0006】
かかる構成によれば、交通結節点の倉庫の状況に応じて、適切な交通結節点をマッチングしつつ、運転者の拘束時間を削減することができる。
上記目的を達成するマッチングシステムにおいて、前記倉庫は、前記荷を収納するラックと、荷役装置を有する一以上の荷役車両を備え、前記荷役車両は、周辺状況を認識した認識結果に基づいて、前記搬送車両と、前記ラックとの間で荷役を行い、前記マッチング部は、前記荷役車両の稼働状況を示す稼働状況情報に基づいて、前記搬送車両が前記交通結節点に到着するタイミングにおいて、前記荷役車両が荷役を行っていない前記交通結節点をマッチングしてもよい。
【0007】
かかる構成によれば、荷役車両に対して簡便に運転制御、及び荷役制御を行いつつ、荷役車両の稼働状況に応じて、搬送車両の待ち時間が発生しない適切な交通結節点をマッチングすることができる。
【0008】
上記目的を達成するマッチングシステムにおいて、前記マッチング部は、前記搬送車両の帰着位置を示す帰着位置情報に基づいて、前記複数の搬送車両のうち、第1搬送車両の前記搬送先位置と、前記第1搬送車両とは異なる第2搬送車両の前記帰着位置とが合致しつつ、かつ前記第1搬送車両の前記帰着位置と、前記第2搬送車両の前記搬送先位置とが合致する場合、前記第1搬送車両と、前記第2搬送車両との前記交通結節点をマッチングしてもよい。
【0009】
かかる構成によれば、第1搬送車両と、第2搬送車両とは、搬送車両の往路と帰路との両方において、効率よく荷を搬送することができる。
上記目的を達成するマッチングシステムにおいて、前記マッチング部は、前記荷の容量を示す容量情報に基づいて、前記容量よりも大きい容量のラックを備える前記倉庫の位置を、前記交通結節点としてマッチングしてもよい。
【0010】
かかる構成によれば、搬送車両が搬送する荷を十分に収納することができる倉庫を交通結節点としてマッチングすることができる。
上記目的を達成するマッチングシステムにおいて、前記マッチング部は、前記複数の搬送車両のうち、第1搬送車両が前記交通結節点に到着する時刻と、前記第1搬送車両とは異なる第2搬送車両が前記交通結節点に到着する時刻との差が、所定の時間内となる前記交通結節点をマッチングしてもよい。
【0011】
かかる構成によれば、交通結節点における荷の中継にかかるタイムロスが生じないようにマッチングすることができる。
上記目的を達成するマッチングシステムにおいて、前記マッチング部は、前記荷に定められた到着時刻を示す到着時刻情報に基づいて、前記複数の搬送車両のうち、第1搬送車両が前記交通結節点に到着する時刻から、前記第1搬送車両とは異なる第2搬送車両によって前記荷を搬送先位置に搬送するまでの所要時間が経過した時刻が、前記到着時刻を超えない場合、前記第1搬送車両と、前記第2搬送車両との前記交通結節点をマッチングしてもよい。
【0012】
かかる構成によれば、荷に定められた到着時刻を超えないように搬送車両同士をマッチングすることができる。
上記目的を達成するマッチングシステムにおいて、前記マッチング部は、前記交通結節点の候補が複数存在する場合、優先度が高い前記交通結節点をマッチングしてもよい。
【0013】
かかる構成によれば、複数の交通結節点の候補が存在する場合であっても、より優先度が高い交通結節点をマッチングすることができる。
上記目的を達成するマッチングシステムにおいて、前記マッチング部は、複数の前記候補のうち、前記交通結節点と前記搬送車両の帰着位置との間の所要時間が短い、又は前記交通結節点と前記搬送車両の帰着位置との間の移動にかかるコストが少ない前記交通結節点をマッチングしてもよい。
【0014】
かかる構成によれば、搬送車両の運転者の拘束時間が短い、又は搬送コストが少ない交通結節点をマッチングすることができる。
上記目的を達成するマッチングシステムにおいて、前記マッチング部は、前記搬送先位置情報と、前記搬送車両の帰着位置を示す帰着位置情報とに基づいて、複数の前記候補のうち、前記搬送先位置と前記帰着位置とがより近い前記交通結節点をマッチングしてもよい。
【0015】
かかる構成によれば、搬送車両からより距離が近い交通結節点をマッチングすることができる。
上記目的を達成するマッチングシステムにおいて、前記マッチング部は、渋滞情報と、前記搬送先位置情報、又は前記搬送車両の帰着位置を示す帰着位置情報とに基づいて、前記搬送先位置から前記交通結節点までの所要時間、又は前記帰着位置から前記交通結節点までの所要時間がより短い前記交通結節点をマッチングしてもよい。
【0016】
かかる構成によれば、より所要時間が短い交通結節点をマッチングすることができる。
上記目的を達成するマッチング方法は、コンピュータが、荷を搬送する複数の搬送車両の交通結節点のマッチングを行うマッチング方法であって、前記荷を収納する倉庫の使用状況を示す使用状況情報と、前記荷の搬送先位置を示す搬送先位置情報とに基づいて、複数の前記倉庫のうち、いずれかの前記倉庫の位置を前記交通結節点としてマッチングする、ことを特徴とする。
【0017】
かかる構成によれば、上述したマッチングシステムと同様の効果が得られる。
上記目的を達成するプログラムは、コンピュータに、荷を搬送する複数の搬送車両の交通結節点のマッチングを行わせるプログラムであって、前記荷を収納する倉庫の使用状況を示す使用状況情報と、前記荷の搬送先位置を示す搬送先位置情報とに基づいて、複数の前記倉庫のうち、いずれかの前記倉庫の位置を前記交通結節点としてマッチングさせる、ことを特徴とする。
【0018】
かかる構成によれば、上述したマッチングシステムと同様の効果が得られる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、交通結節点の倉庫の状況に応じて、適切な交通結節点をマッチングするマッチングシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、マッチングシステム1の説明に用いられる図である。
【
図2】
図2は、マッチングシステム1の構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、搬送車両装置21の構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、搬送情報252の内容の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、倉庫管理装置31の構成の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、使用状況情報351の内容の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、荷役車両40の構成の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、第1制御部410、及び第2制御部420の機能構成図である。
【
図10】
図10は、マッチング装置10の構成の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、マッチング装置10の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、稼働状況情報352の内容の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、搬送情報252の内容の他の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、使用状況情報351の内容の他の一例を示す図である。
【
図16】
図16は、マッチング装置10の処理の他の一例を示すフローチャートである。
【
図17】
図17は、搬送情報252の内容の他の例を示す図である。
【
図18】
図18は、マッチング装置10の処理の他の一例を示すフローチャートである。
【
図19】
図19は、マッチング装置10の処理の他の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<実施形態>
以下、図面を参照してマッチングシステム1を具体化した実施形態について説明する。
[全体構成]
図1に示すように、マッチングシステム1は、例えば、マッチング装置10を備える。マッチング装置10は、拠点間において荷を搬送する複数の搬送車両20について、搬送途中の交通結節点で荷を積み替えるのに適切な搬送車両20をマッチングする。交通結節点には、例えば、倉庫30が設けられている。倉庫30に到着した搬送車両20は、倉庫30において荷の積み下ろしを行う。その後、倉庫30に到着した他の搬送車両20は、先に倉庫30に積み下ろされた荷の荷積みを行い、当該荷を搬送先位置まで搬送する。搬送車両20は、例えば、ウィングトラックである。倉庫30は、例えば、少なくとも一台の搬送車両20の荷台部分が覆われる簡易テント型のバース等により実現される。以下、倉庫30が、一台の搬送車両20が停車可能な倉庫である場合について説明する。具体的には、倉庫30は、搬送車両20の荷台部分が覆われる簡易テント型のバース等により実現される。これにより、倉庫30では、搬送車両20の荷を、天候条件に影響されずに積み替えることができる。
【0022】
図1に示す一例では、荷を搬送した後帰着する帰着位置が、拠点Aである搬送車両20-1と、帰着位置が拠点Bである搬送車両20-2とが、倉庫30において荷の積み替えを行う場面を示している。搬送車両20-1は、例えば、拠点Aから搬送先位置が拠点Bの荷の搬送を行い、搬送車両20-2は、拠点Bから搬送先位置が拠点Aの荷の搬送を行う。また、倉庫30は、拠点Aと、拠点Bとの中間に位置する。この場合、搬送車両20-1と、搬送車両20-2とは、倉庫30において荷の積み替えを行ったほうが、それぞれが拠点Aと拠点Bとの間を往復するよりも効率的である。マッチング装置10は、このような搬送車両20同士について、適切な交通結節点としての中間の倉庫30をマッチングする装置である。以降の説明において、搬送車両20-1と、搬送車両20-2とを互いに区別しない場合には、単に搬送車両20と記載する。
【0023】
[マッチングシステム1の構成]
図2に示すように、マッチングシステム1において、マッチング装置10と、搬送車両装置21と、倉庫管理装置31とは、ネットワークNWを介して、互いに接続される。ネットワークNWは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、プロバイダ端末、無線通信網、無線基地局、専用回線等を含む。なお、マッチング装置10と、搬送車両装置21と、倉庫管理装置31とは、全ての組み合わせが相互に通信可能である必要はなく、ネットワークNWは、一部にローカルなネットワークを含んでもよい。
【0024】
搬送車両装置21は、例えば、各搬送車両20に搭載される。具体的には、搬送車両20-1には、搬送車両装置21-1が搭載され、搬送車両20-2には、搬送車両装置21-2が搭載される。以降の説明において、搬送車両装置21-1と、搬送車両装置21-2とを互いに区別しない場合には、単に搬送車両装置21と記載する。搬送車両装置21は、搭載された搬送車両20にかかる情報を、ネットワークNWを介してマッチング装置10に送信する。また、搬送車両装置21は、マッチング装置10によるマッチング結果を示すマッチング結果情報を、マッチング装置10から受信する。
【0025】
また、倉庫管理装置31は、例えば、各倉庫30に備えられる。具体的には、倉庫30-1には、倉庫管理装置31-1が備えられ、倉庫30-2には、倉庫管理装置31-2が備えられる。以降の説明において、倉庫30-1と、倉庫30-2とを互いに区別しない場合には、単に倉庫30と記載する。また、倉庫管理装置31-1と、倉庫管理装置31-2とを互いに区別しない場合には、単に倉庫管理装置31と記載する。倉庫管理装置31は、設置された倉庫30にかかる情報を、ネットワークNWを介してマッチング装置10に送信する。また、倉庫管理装置31は、マッチング結果情報を、マッチング装置10から受信する。
【0026】
マッチング装置10は、例えば、搬送車両装置21、及び倉庫管理装置31からネットワークNWを介して受信した情報に基づいて、搬送車両20が交通結節点において他の搬送車両20とマッチング可能か否かを判定する。マッチング装置10は、搬送車両20が交通結節点において他の搬送車両20とマッチング可能であると判定した場合、適切な倉庫30を交通結節点として決定することで、搬送車両20同士をマッチングする。そして、搬送車両装置21、及び倉庫管理装置31にマッチング結果情報を送信する。
【0027】
[搬送車両装置21の構成]
図3に示すように、搬送車両装置21は、例えば、通信部22と、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機23と、ナビHMI(Human Machine Interface)24と、制御部200と、記憶部250とを備える。通信部22は、制御部200の指示に基づいて、ネットワークNWを介して他の装置と各種情報の送受信を行う。GNSS受信機23は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、搬送車両20の位置を特定する。なお、搬送車両20の位置は、車両センサの出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。ナビHMI24は、搬送車両20の乗員に対して各種情報を提示すると共に、乗員による入力操作を受け付ける。ナビHMI24は、例えば、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キーなどを含む。
【0028】
制御部200は、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよく、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め記憶部250に格納されていてもよい。記憶部250は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、或いはRAM(Random Access Memory)等により実現されてもよい。
【0029】
記憶部250には、例えば、地図情報251と、搬送情報252とが記憶される。地図情報251は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。地図情報251は、道路の曲率やPOI(Point Of Interest)情報などを含んでもよい。
【0030】
図4に示すように、搬送情報252は、例えば、帰着位置情報と、荷識別情報と、積載位置情報と、搬送先位置情報とが互いに対応付けられた情報である。帰着位置情報は、搬送車両20の帰着位置を示す情報である。帰着位置とは、例えば、搬送車両20の拠点の位置である。荷識別情報は、搬送車両20に搬送される荷を識別可能な情報である。積載位置情報は、搬送車両20の荷台において荷が積載された位置を示す情報である。搬送先位置情報は、搬送車両20に積載された荷の搬送先位置を示す情報である。
図4に示す一例では、説明の便宜上、搬送車両20に積載される荷の搬送先位置が、いずれも同じである場合について説明する。搬送情報252は、例えば、搬送車両20の運転者が、搬送車両20に積載される荷に基づいて、各種情報をナビHMI24に入力することにより作成され、記憶部250に記憶される。
【0031】
制御部200は、例えば、経路決定部210を備える。経路決定部210は、ネットワークNWを介してマッチング装置10に搬送情報252を送信するように通信部22に指示する。経路決定部210は、ネットワークNWを介して通信部22がマッチング装置10から受信したマッチング結果情報を取得する。搬送車両装置21が受信するマッチング結果情報には、例えば、マッチング装置10によってマッチングされた交通結節点としての倉庫30の位置(例えば、住所)を示す情報が含まれる。
【0032】
経路決定部210は、例えば、GNSS受信機23により特定された搬送車両20の位置(或いは、入力された任意の位置)から、マッチング結果情報に含まれる倉庫30の位置を目的地とする経路(以下、地図上経路)を、地図情報251を参照して決定する。ナビHMI24は、地図上経路に基づいて、画像表示や音声出力等を用いて搬送車両20の運転者に対して経路案内を行う。搬送車両装置21は、例えば、乗員の保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。搬送車両装置21は、ネットワークNWを介してナビゲーションサーバに現在位置と目的地を送信することで、ナビゲーションサーバから地図上経路と同等の経路を取得してもよい。ナビHMI24の経路案内によって、搬送車両20の運転者は、帰着位置と交通結節点としての倉庫30との間において搬送車両20を走行させることができる。
【0033】
[倉庫30の構成]
図5に示すように、倉庫30は、倉庫管理装置31と、一以上の荷役車両40と、一以上のラックRCとを備える。ラックRCは、例えば、搬送車両20が搬送する荷Cを十分に収納可能な容量を有する。荷役車両40には、例えば、蓄電池、走行モータ、及び荷役モータが搭載されている。荷役車両40は、蓄電池が供給する電力により走行モータを駆動させ、駆動輪が駆動することで走行する。また、荷役車両40は、蓄電池が供給する電力により荷役モータを駆動させ、荷役モータが駆動することにより荷役ポンプが駆動される。荷役車両40は、荷役ポンプの駆動に基づいてリフトシリンダやティルトシリンダを伸縮動作してフォークの上下動やティルト動作を行うことで、荷役を行う。また、荷役車両40は、例えば、荷役車両40が備える車両制御装置400の制御に基づいて、走行、及び荷役を行う無人フォークリフトである。以下、倉庫30が、一つの荷役車両40を備える場合について説明する。
【0034】
倉庫30には、倉庫30に停車した搬送車両20の運転者が休憩するための休憩エリアAR1と、荷役車両40が備える蓄電池を充電する充電エリアAR2とが設けられている。荷役車両40は、倉庫30に停車した搬送車両20の運転者が休憩エリアAR1において休憩している際に、車両制御装置400の制御に基づいて走行、及び荷役を行う。荷役車両40は、倉庫30に停車した搬送車両20が搬送する複数の荷Cを、ラックRCに荷下ろしする。また、荷役車両40は、搬送車両20が搬送する予定の荷Cが既にラックRCに存在する場合、ラックRCの荷Cを搬送車両20に荷積みする。
【0035】
倉庫30には、荷役車両40が走行する路面に、荷役車両40を走行させる経路に沿って磁気テープLNが付されている。荷役車両40は、磁気テープLNをガイドとして、磁気テープLNに沿って走行したり、荷役を行ったり、蓄電池を充電する充電エリアAR2に移動したりする。
【0036】
[倉庫管理装置31の構成]
図6に示すように、倉庫管理装置31は、通信部32と、制御部300と、記憶部350とを備える。通信部32は、制御部300の指示に基づいて、ネットワークNWを介して他の装置と各種情報の送受信を行う。また、通信部32は、倉庫30が備える荷役車両40と各種情報の送受信を行う。倉庫管理装置31と、荷役車両40との間の通信は、ネットワークNWを介した通信であってもよく、Wi-Fi網や、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信であってもよい。
【0037】
制御部300は、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部を含む)によって実現されてもよく、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め記憶部350に格納されていてもよい。記憶部350は、例えば、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、ROM、或いはRAM等により実現されてもよい。記憶部350には、例えば、倉庫30の使用状況を示す使用状況情報351が記憶される。
【0038】
図7に示すように、使用状況情報351には、荷識別情報と、収納開始日時を示す情報と、収納終了日時を示す情報と、ラックRCにおける荷Cの収納場所を示す情報とが互いに対応付けられたレコードRDが、一以上含まれる。収納開始日時は、搬送車両20が倉庫30に搬送した荷CのラックRCでの収納を開始したタイミングを示す。収納終了日時は、ラックRCに収納された荷Cが搬送車両20に荷積みされ、ラックRCにおける収納が終了したタイミングを示す。
【0039】
制御部300は、例えば、倉庫管理部310と、荷役車両指示部311とを備える。倉庫管理部310は、ネットワークNWを介して通信部32がマッチング装置10から受信したレコードRDを示す情報を取得する。倉庫管理部310は、取得したレコードRDを示す情報を使用状況情報351に追加することによって、使用状況情報351を生成、又は更新する。
【0040】
荷役車両指示部311は、荷役車両40に対して、荷役に関する指示を行う。具体的には、荷役車両指示部311は、使用状況情報351を参照して現在時刻と合致する収納開始日時を示す情報が含まれるレコードRDを特定する処理を、所定の時間間隔毎に繰り返す。荷役車両指示部311は、レコードRDを特定した場合、倉庫30に存在する搬送車両20の荷台に積載される荷Cを荷下ろしして、ラックRCに収納するように荷役車両40に指示する。荷役車両指示部311は、使用状況情報351を参照して現在時刻と合致する収納終了日時を示す情報が含まれるレコードRDを特定する処理を、所定の時間間隔毎に繰り返す。荷役車両指示部311は、レコードRDを特定した場合、倉庫30に存在する搬送車両20の荷台に、ラックRCに収納された荷Cを荷積みするように荷役車両40に指示する。荷役車両指示部311は、通信部32によって指示を示す指示情報を荷役車両40に送信することによって、荷役を指示する。
【0041】
これからラックRCに荷下ろしする場合、指示情報には、特定したレコードRDに含まれる収納場所を示す情報と、積載位置情報とが含まれる。収納場所を示す情報は、これからラックRCに荷下ろしする場合、荷下ろしした荷Cを収納する場所を示している。また、これから搬送車両20に荷積みする場合、指示情報には、特定したレコードRDに含まれる収納場所を示す情報のみが含まれる。収納場所を示す情報は、これから搬送車両20に荷積みする場合、ラックRCにおいて荷積みする荷Cが収納されている場所を示している。
【0042】
[荷役車両40の構成]
図8に示すように、荷役車両40は、外界センサ41と、磁気センサ44と、通信部46と、運転操作子47と、車両制御装置400と、走行駆動力出力装置500と、ブレーキ装置510と、荷役装置520とを備える。なお、
図8に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよく、更に別の構成が追加されてもよい。
【0043】
外界センサ41は、荷役車両40の周辺に存在する物体の3次元座標を車両制御装置400に認識させることができるセンサである。外界センサ41としては、例えば、ミリ波レーダ、ステレオカメラ、ToF(Time of Flight)カメラ、及びLIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)を挙げることができる。本実施形態では、外界センサ41としてLIDARを用いている。外界センサ41は、周辺にレーザーを照射して、レーザーが当たった点から反射された反射光を受光することで点までの距離を導出する。レーザーが当たった点は、物体の表面の一部を表す点である。点の位置は、極座標系の座標で表すことができる。極座標系における点の座標は、直交座標系の座標に変換することができる。極座標系から直交座標系への変換は、外界センサ41によって行われてもよく、車両制御装置400で行われてもよい。本実施形態では、外界センサ41により極座標系から直交座標系への変換が行われているものとする。外界センサ41は、センサ座標系での点の座標を導出する。センサ座標系は、外界センサ41を原点とする3軸直交座標系である。外界センサ41は、レーザーを照射することにより得られた複数の点の座標を点群データとして車両制御装置400に出力する。
【0044】
磁気センサ44は、磁気テープLNの磁束を検出する。通信部46は、倉庫管理装置31と各種情報の送受信を行う。運転操作子47は、例えば、荷役車両40の運転者が操舵操作を行うアクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー等の各種操作子を含む。運転操作子47の各操作子には、例えば、荷役車両40の運転者による操作の操作量を検出する操作検出部が取り付けられている。操作検出部は、アクセルペダルやブレーキペダルの踏込量、シフトレバーの位置、ステアリングホイールの操舵角や操舵トルク等を検出する。そして、操作検出部は、検出結果を示す検出信号を車両制御装置400、走行駆動力出力装置500、及びブレーキ装置510のうち一方、又は双方に出力する。
【0045】
車両制御装置400は、例えば、第1制御部410と、第2制御部420と、記憶部450とを備える。第1制御部410と第2制御部420とは、それぞれ、例えば、CPU等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI、FPGA、GPU等のハードウェア(回路部を含む)によって実現されてもよく、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め記憶部450に格納されていてもよい。また、プログラムは、DVDやCD-ROM等の着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体(非一過性の記憶媒体)がドライブ装置に装着されることで車両制御装置400のHDDやフラッシュメモリにインストールされてもよい。
【0046】
記憶部450は、例えば、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、ROM、またはRAM等により実現される。記憶部450には、例えば、第1制御部410や第2制御部420において実行されるプログラム、及びその他の各種情報が記憶される。また、記憶部450には、倉庫地図情報451が記憶される。倉庫地図情報451には、例えば、荷役車両40が用いられる環境(つまり、倉庫30)の形状、広さ、荷役車両40の周辺環境の物理的構造、磁気テープLNが付された経路、及び使用状況情報351に示される収納場所の位置を示す情報等が含まれる。
【0047】
図9に示すように、第1制御部410は、例えば、認識部411と、行動計画生成部412とを備える。認識部411は、荷役車両40の周辺の環境を認識する。例えば、認識部411は、外界センサ41を介して入力された情報に基づいて、荷役車両40の周辺にある物体(例えば、周辺車両や物標)の位置、及び速度、加速度、進行方向等の状態を認識する。物体の位置は、例えば、荷役車両40の代表点(重心や駆動軸中心等)を原点とした絶対座標上の位置として認識され、制御に使用される。物体の位置は、その物体の重心や中心、コーナー等の代表点で表されてもよく、表現された領域で表されてもよい。
【0048】
行動計画生成部412は、原則的には、磁気センサ44の検出結果と、倉庫地図情報451とに基づいて、指示情報に含まれる収納場所、又は積載位置までの磁気テープLNの経路を走行する。具体的には、行動計画生成部412は、収納場所、又は積載位置に至るまでの磁気テープLNに沿った経路を走行するように、荷役車両40が自動的に(運転者の操作に依らずに)将来走行する目標軌道を生成する。目標軌道は、例えば、速度要素を含んでいる。例えば、目標軌道は、荷役車両40の到達すべき地点(軌道点)を順に並べたものとして表現される。軌道点は、所定の走行距離(例えば数[m]程度)ごとの荷役車両40の到達すべき地点であり、それとは別に、所定のサンプリング時間(例えば0コンマ数[sec]程度)ごとの目標速度および目標加速度が、目標軌道の一部として生成される。また、軌道点は、所定のサンプリング時間ごとの、そのサンプリング時刻における荷役車両40の到達すべき位置であってもよい。この場合、目標速度や目標加速度の情報は軌道点の間隔で表現される。また、行動計画生成部412は、磁気センサ44によって検出された磁気テープLNの磁束が強い箇所を走行するように、目標軌道を修正する。
【0049】
行動計画生成部412は、更に、認識部411の認識結果に基づいて、荷役車両40の周辺状況に対応できるように、目標軌道を生成する。具体的には、荷役車両40の周辺には、磁気テープLN上に荷役車両40の走行の妨げになる物体が存在したり、荷役車両40に接近してくる物体が存在したりする場合がある。行動計画生成部412は、認識部411の認識結果に基づいて、それらの物体を回避するように、又はそれらの物体が荷役車両40の周辺に存在しなくなるまでの間停止するように、生成した目標軌道を修正する。
【0050】
第2制御部420は、行動計画生成部412によって生成された目標軌道を、予定の時刻通りに荷役車両40が通過するように、走行駆動力出力装置500、及びブレーキ装置510を制御する。
【0051】
第2制御部420は、例えば、取得部421と、速度制御部422と、操舵制御部423とを備える。取得部421は、行動計画生成部412により生成された目標軌道(軌道点)の情報を取得して、メモリ(不図示)に記憶させる。速度制御部422は、メモリに記憶された目標軌道に付随する速度要素に基づいて、走行駆動力出力装置500、又はブレーキ装置510を制御する。操舵制御部423は、メモリに記憶された目標軌道の曲がり具合に応じて、運転操作子47を制御する。速度制御部422、及び操舵制御部423の処理は、例えば、フィードフォワード制御とフィードバック制御との組み合わせにより実現される。一例として、操舵制御部423は、荷役車両40の前方の道路の曲率に応じたフィードフォワード制御と、目標軌道からの乖離に基づくフィードバック制御とを組み合わせて実行する。
【0052】
走行駆動力出力装置500は、荷役車両40が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置500は、例えば、走行モータと、走行モータを制御するパワーECU(Electronic Control Unit)とを備える。パワーECUは、車両制御装置400から入力される情報、或いは運転操作子47から入力される情報に従って、上記の構成を制御する。
【0053】
ブレーキ装置510は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUとを備える。ブレーキECUは、車両制御装置400から入力される情報、或いは運転操作子47から入力される情報に従って電動モータを制御して、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。ブレーキ装置510は、運転操作子47に含まれるブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置510は、上記説明した構成に限らず、車両制御装置400から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。
【0054】
荷役装置520は、車体の前部に設けられている。荷役装置520は、マストと、リフトシリンダと、リフトブラケットと、2つのフォークとを備える。マストは、アウタマストと、インナマストと、を備える。インナマストは、アウタマストに対して昇降可能に設けられている。リフトブラケット及びフォークは、インナマストとともに昇降する。リフトシリンダは、インナマストを昇降動作させる。荷役装置520は、リフトブラケット及びフォークに荷Cを乗せた状態で、インナマストを昇降動作させることで荷役を行う。リフトシリンダは、例えば、油圧シリンダにより実現される。
【0055】
上述した構成により、荷役車両40は、周辺状況を認識した認識結果に基づいて、搬送車両20と、ラックRCとの間で荷役を行う。
[マッチング装置10の構成]
図10に示すように、マッチング装置10は、例えば、通信部11と、制御部100と、記憶部150とを備える。通信部11は、制御部100の指示に基づいて、ネットワークNWを介して他の装置と各種情報の送受信を行う。
【0056】
制御部100は、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部を含む)によって実現されてもよく、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め記憶部150に格納されていてもよい。記憶部150は、例えば、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、ROM、或いはRAM等により実現されてもよい。記憶部150には、マッチングシステム1が交通結節点としてマッチングする対象の倉庫30にかかる倉庫情報151が記憶される。倉庫情報151には、例えば、マッチングシステム1が交通結節点としてマッチングする対象である倉庫30の位置(例えば、住所)を示す情報が含まれる。
【0057】
制御部100は、例えば、マッチング部110を備える。マッチング部110は、搬送車両20の交通結節点のマッチングを行う。マッチング部110は、ネットワークNWを介して通信部11が各搬送車両装置21から受信した搬送情報252を取得する。マッチング部110は、ネットワークNWを介して通信部11が各倉庫管理装置31から受信した使用状況情報351を取得する。
【0058】
マッチング部110は、取得した搬送情報252に含まれる帰着位置情報、及び搬送先位置情報と、倉庫情報151とに基づいて、帰着位置と搬送先位置との中間に倉庫30が存在する搬送情報252を特定する。以下、マッチング部110は、複数の搬送情報252のうち、帰着位置と搬送先位置との中間に倉庫30が存在する搬送情報252を二組ずつ特定するものとする。つまり、マッチング部110は、二台の搬送車両20を一組としてマッチングする。
【0059】
次に、マッチング部110は、特定した二つの搬送情報252に含まれる帰着位置情報に基づいて、搬送先位置と帰着位置とが合致するか否かを判定する。具体的には、マッチング部110は、ある搬送車両20(以下、第1搬送車両)の搬送先位置と、第1搬送車両とは異なる他の搬送車両20(以下、第2搬送車両)の帰着位置とが合致しつつ、かつ第1搬送車両の帰着位置と、第2搬送車両の搬送先位置とが合致するか否かを判定する。
【0060】
次に、マッチング部110は、第1搬送車両、又は第2搬送車両が中間の倉庫30に到着する際に、中間の倉庫30に空きがあるか否かを判定する。中間の倉庫30に空きがある場合とは、例えば、倉庫30のラックRCに荷Cが所定の時間だけ収納されていない場合である。所定の時間とは、例えば、第1搬送車両と第2搬送車両との間で荷Cの中継が完了するまでの時間である。マッチング部110は、中間の倉庫30にかかる使用状況情報351に含まれる各レコードRDを検索する。マッチング部110は、搬送車両20が中間の倉庫30に到着するタイミングから所定の時間経過したタイミングまでの期間が、使用状況情報351の各レコードRDの収納終了日時から収納終了日時までの期間と重複しない場合、中間の倉庫30に空きがあると判定する。ここで、中間の倉庫30とは、「交通結節点」の一例である。
【0061】
マッチング部110は、二つの搬送情報252が特定でき、特定した二つの搬送情報252にかかる搬送先位置と帰着位置とが合致すると判定しつつ、かつ中間の倉庫30に空きがあると判定した場合、搬送車両20同士をマッチング可能であると判定する。
【0062】
マッチング部110は、搬送車両20同士をマッチング可能であると判定した場合、当該搬送車両20同士の中間の倉庫30の位置を交通結節点としてマッチングする。マッチング部110は、特定した搬送情報252に対応する搬送車両20の搬送車両装置21に対して、中間の倉庫30の位置を示す情報をマッチング結果情報として送信する。また、マッチング部110は、特定した二つの搬送情報252に基づいて、収納開始日時や収納開始日時を特定することによって、当該マッチングに係る使用状況情報351のレコードRDを生成する。マッチング部110は、交通結節点としてマッチングした中間の倉庫30の倉庫管理装置31に、生成したレコードRDを示す情報をマッチング結果情報として送信する。
【0063】
上述したように、倉庫30の位置を示す情報を受信した搬送車両装置21は、GNSS受信機23により特定された搬送車両20の位置から、マッチング結果情報に含まれる倉庫30の位置を目的地とする地図上経路を、地図情報251を参照して決定する。ナビHMI24は、地図上経路に基づいて、画像表示や音声出力等を用いて搬送車両20の運転者に対して経路案内を行う。ナビHMI24の経路案内によって、搬送車両20の運転者は、帰着位置と中間の倉庫30との間において搬送車両20を走行させることができる。
【0064】
[フローチャート]
図11に示すように、まず、マッチング部110は、各倉庫30の倉庫管理装置31から使用状況情報351を取得する(ステップS100)。次に、マッチング部110は、各搬送車両20の搬送車両装置21から搬送情報252を取得する(ステップS102)。次に、マッチング部110は、搬送車両20同士をマッチング可能であるか否かを判定する(ステップS104)。
【0065】
マッチング部110は、取得した搬送情報252に含まれる帰着位置情報、及び搬送先位置情報と、倉庫情報151とに基づいて、帰着位置と搬送先位置との中間に倉庫30が存在する搬送情報252を特定する。マッチング部110は、二つの搬送情報252が特定できた場合、特定した二つの搬送情報252に含まれる帰着位置情報に基づいて、第1搬送車両と第2搬送車両との搬送先位置と帰着位置とが合致するか否かを判定する。具体的には、マッチング部110は、第1搬送車両の搬送先位置と、第2搬送車両の帰着位置とが合致しつつ、かつ第1搬送車両の帰着位置と、第2搬送車両の搬送先位置とが合致するか否かを判定する。マッチング部110は、第1搬送車両と第2搬送車両との搬送先位置と帰着位置とが合致すると判定した場合、中間の倉庫30に空きがあるか否かを判定する。マッチング部110は、二つの搬送情報252が特定でき、特定した二つの搬送情報252にかかる搬送先位置と帰着位置とが合致すると判定しつつ、かつ中間の倉庫30に空きがあると判定した場合、搬送車両20同士をマッチング可能であると判定する。
【0066】
マッチング部110は、マッチング可能ではないと判定した場合処理を終了する。マッチング部110は、マッチング可能であると判定した場合、特定した二組の搬送情報252に対応する搬送車両20同士について、中間の倉庫30の位置を交通結節点としてマッチングする(ステップS106)。次に、マッチング部110は、マッチング結果情報を送信する(ステップS108)。具体的には、マッチング部110は、特定した搬送情報252に対応する搬送車両20の搬送車両装置21に対して、マッチングした中間の倉庫30の位置を示すマッチング結果情報送信する。また、マッチング部110は、特定した二つの搬送情報252に基づいて、収納開始日時や収納開始日時を特定することによって、当該マッチングに係る使用状況情報351のレコードRDを生成する。マッチング部110は、交通結節点としてマッチングした中間の倉庫30の倉庫管理装置31に、生成したレコードRDを示す情報をマッチング結果情報として送信する。
【0067】
[実施形態の効果]
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)マッチングシステム1は、荷Cを搬送する複数の搬送車両20の交通結節点のマッチングを行うマッチング部110を備える。マッチング部110は、荷Cを収納する倉庫30の使用状況を示す使用状況情報351と、荷Cの搬送先位置を示す搬送先位置情報とに基づいて、複数の倉庫30のうち、いずれかの倉庫30の位置を交通結節点としてマッチングする。かかる構成によれば、マッチングシステム1は、中間の倉庫30の状況に応じて、適切な交通結節点をマッチングすることができる。また、マッチングシステム1は、帰着位置から搬送先位置まで移動する場合に比して、マッチングした搬送車両20の運転者の拘束時間を削減することができる。
【0068】
(2)マッチング部110は、搬送車両20の帰着位置を示す帰着位置情報に基づいて、複数の搬送車両20のうち、第1搬送車両の搬送先位置と、第1搬送車両とは異なる第2搬送車両の帰着位置とが合致しつつ、かつ第1搬送車両の帰着位置と、第2搬送車両の搬送先位置とが合致する場合、第1搬送車両と、第2搬送車両との交通結節点をマッチングする。かかる構成によれば、第1搬送車両と第2搬送車両とは、往路と帰路との両方において、効率よく荷Cを搬送することができる。
【0069】
(3)マッチング方法は、コンピュータが、荷Cを搬送する複数の搬送車両20の交通結節点のマッチングを行うものであって、コンピュータは、荷Cを収納する倉庫30の使用状況を示す使用状況情報351と、荷Cの搬送先位置を示す搬送先位置情報とに基づいて、複数の倉庫30のうち、いずれかの倉庫30の位置を交通結節点としてマッチングする。かかる構成によれば、マッチング方法は、中間の倉庫30の状況に応じて、適切な交通結節点をマッチングすることができる。また、マッチング方法は、帰着位置から搬送先位置まで移動する場合に比して、マッチングした搬送車両20の運転者の拘束時間を削減することができる。
【0070】
(4)プログラムは、コンピュータに、荷Cを搬送する複数の搬送車両20の交通結節点のマッチングを行わせるものであって、コンピュータは、荷Cを収納する倉庫30の使用状況を示す使用状況情報351と、荷Cの搬送先位置を示す搬送先位置情報とに基づいて、複数の倉庫30のうち、いずれかの倉庫30の位置を交通結節点としてマッチングさせる。かかる構成によれば、プログラムは、中間の倉庫30の状況に応じて、適切な交通結節点をマッチングさせることができる。また、プログラムは、帰着位置から搬送先位置まで移動する場合に比して、マッチングした搬送車両20の運転者の拘束時間を削減することができる。
【0071】
上記各実施形態は以下のように変更してもよい。なお、上記実施形態および以下の各別例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせてもよい。
[変形例1]
上述した実施形態では、倉庫30が、一台の搬送車両20の荷台部分が覆われる簡易テント型のバース等により実現される場合について説明したが、これに限られない。倉庫30には、複数の搬送車両20が停車するものであってもよい。
【0072】
図12に示すように、倉庫30には、例えば、二台の搬送車両20が停車する。以下、倉庫30には、二台の搬送車両20が停車するものであって、倉庫30は、二台分の搬送車両20の荷台部分が覆われる簡易テント型のバース等により実現される場合について説明する。この場合、倉庫30に存在する荷役車両40は、二台分の荷役を行い、倉庫管理装置31の記憶部350には、稼働状況情報352が更に記憶される。
【0073】
図13に示すように、稼働状況情報352には、例えば、稼働開始日時を示す情報と、稼働終了日時を示す情報とが互いに対応付けられた情報である。稼働開始日時は、倉庫30に存在する荷役車両40が荷役を開始する、又は充電エリアAR2において充電を開始する日時である。稼働終了日時は、倉庫30に存在する荷役車両40が荷役を終了する、又は充電エリアAR2において充電を終了する日時である。
【0074】
倉庫管理部310は、レコードRDを示す情報を取得する毎に、当該レコードRDに示される収納開始日時、及び収納終了日時において行われる荷役に対応する稼働開始日時と、稼働終了日時とを特定しつつ、稼働状況情報352を更新する。倉庫管理部310は、例えば、収納開始日時を稼働開始日時として、稼働開始日時から所定の時間経過した日時を稼働終了日時として稼働状況情報352を生成、又は更新する。所定の時間とは、例えば、搬送車両20とラックRCとの間において行う荷役に要する時間である。
【0075】
この場合、マッチング部110は、二つの搬送情報252が特定できた場合であって、かつ中間の倉庫30に空きがある場合に、当該中間の倉庫30の倉庫管理装置31から稼働状況情報352を更に取得する。マッチング部110は、取得した稼働状況情報352に基づいて、当該中間の倉庫30に存在する荷役車両40が荷役を行っているか否かを判定する。具体的には、マッチング部110は、搬送車両20が中間の倉庫30に到着するタイミングが、稼働状況情報352の稼働開始日時から稼働終了日時の間に含まれない場合、中間の倉庫30に存在する荷役車両40が荷役を行っていないと判定する。マッチング部110は、二つの搬送情報252が特定できて、中間の倉庫30に空きがあり、かつ当該中間の倉庫30に存在する荷役車両40が荷役を行っていない場合に、搬送車両20同士をマッチング可能であると判定する。
【0076】
[変形例1の効果]
倉庫30は、荷Cを収納するラックRCと、荷役装置520を有する一以上の荷役車両40を備える。荷役車両40は、周辺状況を認識した認識結果に基づいて、搬送車両20と、ラックRCとの間で荷役を行う。マッチング部110は、荷役車両40の稼働状況を示す稼働状況情報352に基づいて、搬送車両20が交通結節点に到着するタイミングにおいて、荷役車両40が荷役を行っていない倉庫30を、交通結節点としてマッチングする。
【0077】
ここで、倉庫30に複数の搬送車両20が停車する場合であって、かつ倉庫30には、搬送車両20より少ない数の荷役車両40が存在する、又は搬送車両20とラックRCとの間の荷役を行うに際して十分な荷役車両40が存在しない場合がある。この場合、搬送車両20には、倉庫30において荷役車両40が荷役を行うために、荷役車両40の稼働が終了するまでの間、待ち時間が発生する場合がある。
【0078】
かかる構成によれば、マッチングシステム1は、荷役車両40に対して簡便に運転制御、及び荷役制御を行うことができる。また、マッチングシステム1は、荷役車両40の稼働状況に応じて、搬送車両20の待ち時間が発生しない適切な中間の倉庫30をマッチングすることによって、到着した搬送車両20に対してスムーズに荷役を行うことができる。
【0079】
[変形例2]
上述した実施形態では、ラックRCが、搬送車両20が搬送する荷Cを十分に収納可能な容量を有する場合について説明した。しかしながら、マッチングシステム1の対象の倉庫30は、それぞれ異なる容量のラックRCを有している場合がある。この場合、マッチング部110は、搬送車両20が搬送する荷Cの容量よりも大きい容量のラックRCを有する中間の倉庫30をマッチングすることが求められる場合がある。
【0080】
図14に示すように、この一例では、搬送情報252には、搬送車両20に搬送される荷Cの容量を示す容量情報が更に対応付けられる。容量情報は、例えば、搬送情報252に含まれる他の情報と同様に、搬送車両20に搬送される荷Cに応じて、搬送車両20の運転者がナビHMI24に入力することによって、搬送情報252に反映される。
【0081】
マッチング部110は、特定した二組の搬送情報252に含まれる容量情報に基づいて、容量情報が示す荷Cの容量よりも大きい容量を有するラックRCが備えられた中間の倉庫30をマッチングする。この場合、記憶部450には、倉庫30が備えるラックRCの容量を示すラック容量情報452が記憶される。マッチング部110は、特定した搬送情報252と、ラック容量情報452とに基づいて、中間の倉庫30が備えるラックRCの容量が、容量情報が示す荷Cの容量よりも大きい場合、搬送車両20同士をマッチング可能であると判定する。
【0082】
[変形例2の効果]
マッチング部110は、荷Cの容量を示す容量情報に基づいて、荷Cの容量よりも大きい容量のラックRCを備える倉庫30の位置を、交通結節点としてマッチングする。かかる構成によれば、マッチング部110は、搬送車両20が搬送する荷Cを十分に収納することができる中間の倉庫30をマッチングすることができる。
【0083】
[変形例3]
上述した変形例2では、マッチング部110が容量情報に基づいて中間の倉庫30をマッチングする場合について説明した。ここで、ラックRCに収納可能な荷Cの容量は、倉庫30の使用状況に応じて逐次変化する場合がある。例えば、倉庫30には、当該倉庫30を交通結節点としてマッチングする二台一組の搬送車両20が複数組マッチングされる場合がある。この場合、タイミングによっては、ラックRCの性能として荷Cを収納可能であっても、荷Cを収納できなくなる場合がある。以下、マッチング部110が、逐次変化するラックRCの容量に更に基づいてマッチングする場合について説明する。
【0084】
図15に示すように、この一例では、使用状況情報351は、倉庫容量情報が更に対応付けられたレコードRDが、一以上含まれる情報である。倉庫容量情報は、例えば、同一レコードRDに含まれる収納開始日時から収納終了日時の期間において、ラックRCに収納可能な荷Cの容量を示す情報である。マッチング部110は、特定した二つの搬送情報252と、マッチングした中間の倉庫30が備える倉庫管理装置31の使用状況情報351とに基づいて、マッチング可能か否かを判定する。具体的には、マッチング部110は、使用状況情報351に含まれる各レコードRDに基づいて、倉庫容量情報が示す容量が、特定した搬送情報252に含まれる容量情報が示す容量よりも大きい場合、マッチング可能であると判定する。
【0085】
[変形例3の効果]
かかる構成によれば、マッチング部110は、搬送車両20が倉庫30に到着するタイミングにおける倉庫30の使用状況に応じて、搬送車両20が搬送する荷Cを十分に収納することができる中間の倉庫30をマッチングすることができる。
【0086】
[変形例4]
上述した実施形態では、マッチング部110が、倉庫30の使用状況、搬送先位置、及び帰着位置に基づいて、中間の倉庫30をマッチングする場合について説明した。ここで、搬送車両20が搬送する荷Cは、搬送車両20の運転手の拘束時間の観点や、荷Cを受領する受領者の顧客満足度の観点からも、短い時間で配送されることが好ましい場合がある。以下、マッチング部110が、配送時間が短くなるようにマッチングする場合について説明する。
【0087】
図16に示すように、この一例では、マッチング部110は、
図11に示す処理に加えて、ステップS104と、ステップS106との処理の間に、ステップS200の処理を実行する。また、
図16に示す処理のうち、
図11に示す処理と同様の処理については、同一のステップ符号を付して説明を省略する。
【0088】
マッチング部110は、マッチング可能と判定された搬送車両20同士について、第1搬送車両が中間の倉庫30に到着する時刻と、第2搬送車両が中間の倉庫30に到着する時刻との差が、所定の時間内となるか否かを判定する。所定の時間内とは、例えば、数十分から数時間内である。時刻の差が所定の時間内ではない場合、第1搬送車両と第2搬送車両との到着時刻に乖離が発生しすぎるため、倉庫30のラックRCに収納された荷Cの収納時間が長くなり、結果として配送時間が長くなる。マッチング部110は、時刻の差が所定の時間内ではないと判定した場合、処理を終了する。マッチング部110は、時刻の差が所定の時間内であると判定した場合、ステップS106に進み、マッチング処理を実行する。
【0089】
[変形例4の効果]
マッチング部110は、複数の搬送車両20のうち、第1搬送車両が中間の倉庫30に到着する時刻と、第1搬送車両とは異なる第2搬送車両が中間の倉庫30に到着する時刻との差が、所定の時間内となる中間の倉庫30をマッチングする。かかる構成によれば、マッチング部110は、倉庫30における荷Cの中継にかかるタイムロスが生じないように中間の倉庫30をマッチングすることができる。
【0090】
[変形例5]
上述した変形例4では、マッチング部110が、配送時間が短くなるようにマッチングする場合について説明する。一方で、搬送車両20が搬送する荷Cは、受領者に配送が完了する到着時刻が予め定められている場合がある。以下、マッチング部110が、到着時刻までに荷Cが配送可能なようにマッチングする場合について説明する。
【0091】
図17に示すように、この一例では、搬送情報252には、荷Cに定められた到着時刻を示す到着時刻情報が更に対応付けられている。
図17に示す一例では、説明の便宜上、搬送車両20に積載される荷Cの到着時刻がいずれも同じである場合について説明する。到着時刻情報は、例えば、搬送情報252に含まれる他の情報と同様に、搬送車両20に搬送される荷Cに応じて、搬送車両20の運転者がナビHMI24に入力する。
【0092】
図18に示すように、この一例では、マッチング部110は、
図11に示す処理に加えて、ステップS104と、ステップS106との処理の間に、ステップS300の処理を実行する。また、
図18に示す処理のうち、
図11に示す処理と同様の処理については、同一のステップ符号を付して説明を省略する。
【0093】
マッチング部110は、マッチング可能と判定された搬送車両20同士について、第1車両が到着した時刻から所要時間が経過した時刻が、到着時刻情報が示す到着時刻を超えないか否かを判定する。所要時間は、第2搬送車両によって荷Cを倉庫30から搬送先位置に搬送するまでに要する時間である。この場合、マッチングされた搬送車両20のうち、先に到着する搬送車両20が第1搬送車両であり、第1搬送車両より後に到着する搬送車両20が第2搬送車両である。第1車両が到着した時刻から所要時間が経過した時刻が、到着時刻を超える場合、到着時刻までに荷Cを受領者に配送することができない。マッチング部110は、第1車両が到着した時刻から所要時間が経過した時刻が、到着時刻を超えると判定した場合、処理を終了する。マッチング部110は、第1車両が到着した時刻から所要時間が経過した時刻が、到着時刻を超えないと判定した場合、ステップS106に進み、マッチング処理を実行する。
【0094】
[変形例5の効果]
マッチング部110は、荷Cに定められた到着時刻を示す到着時刻情報に基づいて、複数の搬送車両20のうち、第1搬送車両が中間の倉庫30に到着する時刻から、第2搬送車両によって荷Cを搬送先位置に搬送するまでの所要時間が経過した時刻が、到着時刻を超えない場合、中間の倉庫30をマッチングする。かかる構成によれば、マッチング部110は、荷Cに定められた到着時刻を超えないように搬送車両20同士をマッチングすることができる。
【0095】
[変形例6]
上述した実施形態では、マッチング部110が、倉庫30の使用状況、搬送先位置、及び帰着位置に基づいて、中間の倉庫30をマッチングする場合について説明した。ここで、マッチング部110が、一組の搬送車両20についてマッチング可能であると判定した場合であって、かつ条件に合致する倉庫30が複数存在する場合がある。以下、マッチング部110が、複数の交通結節点の候補が存在する場合、優先度に更に基づいてマッチングする場合について説明する。
【0096】
図19に示すように、この一例では、マッチング部110は、
図11に示す処理に加えて、ステップS104と、ステップS106との処理の間に、ステップS400~S402の処理を実行する。また、
図19に示す処理のうち、
図11に示す処理と同様の処理については、同一のステップ符号を付して説明を省略する。
【0097】
マッチング部110は、マッチング可能と判定された搬送車両20同士について、中間の倉庫30の候補が複数存在するか否かを判定する(ステップS400)。マッチング部110は、中間の倉庫30の候補が複数存在しない場合、交通結節点が一意に定まるものとして、処理をステップS106に進める。マッチング部110は、複数の中間の倉庫30の候補が存在すると判定した場合、優先度が高い中間の倉庫30の候補を特定し(ステップS402)、処理をステップS106に進める。
【0098】
マッチング部110は、例えば、複数の中間の倉庫30の候補のうち、中間の倉庫30と、搬送車両20の帰着位置との間の所要時間が短い中間の倉庫30を優先度が高い中間の倉庫30として特定する。マッチング部110は、地点間の所要時間を特定する地図サービス等を参照して優先度が高い中間の倉庫30を特定する。また、マッチング部110は、例えば、中間の倉庫30と、搬送車両20の帰着位置との間の移動にかかるコストが少ない中間の倉庫30を優先度が高い中間の倉庫30として特定する。マッチング部110は、ガソリン相場や、搬送車両20の燃費に関する情報を参照して移動に係る燃料費が安い中間の倉庫30を、優先度が高い中間の倉庫30を特定する。
【0099】
また、マッチング部110は、例えば、搬送先位置と、帰着位置とがより近い中間の倉庫30を、優先度が高い中間の倉庫30として特定してもよい。この場合、マッチング部110は、特定した二つの搬送情報252に含まれる搬送先位置情報と、帰着位置情報とに基づいて、複数の中間の倉庫30の候補のうち、優先度が高い中間の倉庫30を特定する。
【0100】
また、マッチング部110は、搬送位置から中間の倉庫30までの所要時間がより短い中間の倉庫30を、優先度が高い中間の倉庫30として特定してもよい。この場合、マッチング部110は、恒常的な交通渋滞に関する渋滞情報と、特定した二つの搬送情報252に含まれる搬送先位置情報に基づいて、優先度が高い中間の倉庫30を特定する。また、マッチング部110は、帰着位置から中間の倉庫30までの所要時間がより短い中間の倉庫30を、優先度が高い中間の倉庫30として特定してもよい。この場合、マッチング部110は、渋滞情報と、特定した二つの搬送情報252に含まれる帰着位置情報に基づいて、優先度が高い中間の倉庫30を特定する。
【0101】
[変形例6の効果]
マッチング部110は、中間の倉庫30の候補が複数存在する場合、優先度が高い中間の倉庫30をマッチングする。かかる構成によれば、マッチング部110は、複数の中間の倉庫30の候補が存在する場合であっても、より優先度が高い中間の倉庫30をマッチングすることができる。
【0102】
マッチング部110は、複数の候補のうち、中間の倉庫30と、搬送車両20の帰着位置との間の所要時間が短い、又は中間の倉庫30と、搬送車両20の帰着位置との間の移動にかかるコストが少ない中間の倉庫30をマッチングする。かかる構成によれば、マッチング部110は、搬送車両20の運転者の拘束時間が短い、又は搬送コストが少ない交通結節点をマッチングすることができる。
【0103】
マッチング部110は、搬送先位置情報と、搬送車両20の帰着位置を示す帰着位置情報とに基づいて、複数の候補のうち、搬送先位置と、帰着位置とがより近い中間の倉庫30をマッチングする。かかる構成によれば、マッチング部110は、搬送車両20からより距離が近い中間の倉庫30をマッチングすることができる。
【0104】
マッチング部110は、渋滞情報と、搬送先位置情報、又は搬送車両20の帰着位置を示す帰着位置情報とに基づいて、搬送位置から中間の倉庫30までの所要時間、又は帰着位置から中間の倉庫30までの所要時間がより短い中間の倉庫30をマッチングする。かかる構成によれば、マッチング部110は、より所要時間が短い中間の倉庫30をマッチングすることができる。
【0105】
〇マッチング部110は、上述した優先度の決定方法のうち、一部、又は全部を採用するものであってもよい。また、マッチング部110は、複数の優先度の決定方法を採用する場合、優先度の決定に際して重みづけを行ってもよく、優先度の決定方法に優先度を付してもよい。
【0106】
〇上述では、マッチング部110は、第1搬送車両の搬送先位置と、第1搬送車両とは異なる第2搬送車両の帰着位置とが合致しつつ、かつ第1搬送車両の帰着位置と、第2搬送車両の搬送先位置とが合致する場合、第1搬送車両と、第2搬送車両との交通結節点をマッチングする場合について説明したが、これに限られない。マッチング部110は、例えば、第1搬送車両の帰着位置と、搬送先位置との間に倉庫30が存在する場合であって、第2搬送車両の帰着位置が第1搬送車両の搬送先位置と合致する場合に、第1搬送車両と、第2搬送車両とをマッチングしてもよい。この場合、第2搬送車両は、倉庫30から帰着位置に移動する復路において第1搬送車両が搬送する荷Cを搬送すれば、帰着位置から倉庫30に移動する往路において荷Cを搬送していなくてもよい。また、第1搬送車両は、倉庫30から帰着位置情報に移動する復路において、荷Cを搬送しなくてもよい。かかる構成によれば、帰着位置から搬送先位置まで移動する場合に比して、第1搬送車両の運転者の拘束時間を削減することができる。
【0107】
〇荷役車両指示部311は、倉庫30に設置されたカメラや、センサ等によって倉庫30への搬送車両20の入庫を確認した後に、使用状況情報351の処理を特定するものであってもよい。また、荷役車両指示部311は、収納開始日時や収納終了日時に倉庫30に搬送車両20が存在する場合であっても、当該搬送車両20が荷役の対象の搬送車両20であると判定された場合に、荷役車両40に荷役に関する指示を行ってもよい。この場合、搬送車両20には、搬送車両20を識別可能な車両識別情報が付され、使用状況情報351には、荷役の対象である搬送車両20の車両識別情報が更に対応付けられる。荷役車両指示部311は、収納開始日時や収納終了日時に倉庫30に存在する搬送車両20の車両識別情報と、使用状況情報351のレコードRDに含まれる車両識別情報とが合致する場合、荷役の対象の搬送車両20が停車していると判定する。荷役車両指示部311は、合致する搬送車両20に対して荷役車両40に荷役に関する指示を行う。かかる構成によれば、荷役車両指示部311は、車両識別情報に基づいて、荷役を対象である搬送車両20を適切に判定して、荷役車両40に荷役を指示することができる。
【0108】
〇上述では、マッチングシステム1が、二台の搬送車両20について、一つの中間の倉庫30をマッチングする場合について説明したが、これに限られない。マッチングシステム1は、二以上の倉庫30交通結節点としてマッチングしてもよい。この場合、マッチング部110は、二以上の倉庫30の位置をマッチング結果情報として送信する。二台の搬送車両20は、受信したマッチング結果情報に基づいて、交通結節点としてマッチングされた倉庫30のそれぞれにおいて荷Cの中継を行う。
【0109】
〇荷役車両40は、例えば、外界センサ41に変えて(或いは、加えて)、カメラを備えていてもよい。カメラは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラは、荷役車両40の任意の箇所に取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラは、荷役車両40の上部であってフォークの昇降によって撮像方向が遮蔽しない位置に設けられていてもよい。カメラは、例えば、周期的に繰り返し荷役車両40の周辺を撮像する。カメラは、ステレオカメラであってもよい。この場合、認識部411は、カメラ、及び外界センサ41のうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度などを認識する。また、カメラの撮像結果のみで収納位置まで移動可能な場合、荷役車両40は、外界センサ41や磁気センサ44を備えていなくてもよい。また、荷役車両40が磁気センサ44を備えていない場合、倉庫30の路面には、磁気テープLNが付されていなくてもよい。
【0110】
〇倉庫30には、倉庫30における荷役車両40の荷役が確認できる一以上の監視カメラが設けられていてもよい。この場合、監視カメラにより撮像された画像は、例えば、ネットワークNWを介して配信され、荷Cの搬送サービスの事業者、荷Cの搬送の依頼者、又は荷Cの受取者が確認できるものであってもよい。かかる構成によれば、搬送サービスの事業者、荷Cの搬送の依頼者、又は荷の受取者は、倉庫30において行われる荷役の詳細を確認して、荷Cが適切に取り扱われているかを確認することができる。
【0111】
〇倉庫30は、複数の荷役車両40が備えていてもよい。この場合、記憶部350には、倉庫30が備える複数の荷役車両40のそれぞれの稼働状況を示す稼働状況情報352が記憶される。
【0112】
〇搬送車両20は、例えば、ウィングトラックの他、平ボディのトラック等、どのような種類のトラックであってもよい。
〇倉庫30には、二台以上の搬送車両20が停車するものであって、倉庫30は、二台以上の搬送車両20の荷台部分が覆われる簡易テント型のバース等により実現されてもよい。
【0113】
〇マッチング装置10が有する機能は、他の搬送車両装置21や倉庫管理装置31が備えていてもよい。この場合、マッチングシステム1は、マッチング装置10を備えていなくてもよい。
【0114】
〇上述では、説明の便宜上、搬送車両20に積載される荷Cの搬送先位置がいずれも同じである場合について説明したが、これに限られない。荷Cの搬送先位置がそれぞれ異なる場合、マッチング部110は、各荷Cに対して、それぞれ搬送先位置まで搬送する搬送車両20をマッチングしてもよい。
【0115】
〇上述では、説明の便宜上、搬送車両20に積載される荷Cの到着時刻がいずれも同じである場合について説明したが、これに限られない。荷Cの到着時刻がそれぞれ異なる場合、マッチング部110は、各荷Cに対して、それぞれ搬送先位置まで搬送する搬送車両20をマッチングしてもよい。
【0116】
〇搬送情報252は、例えば、荷Cの搬送サービスの事業者が作成して、マッチング装置10に送信するものであってもよい。この場合、搬送車両20の運転者は、ナビHMI24を用いて、搬送情報252を生成する処理を行わなくてもよい。また、この場合、経路決定部210は、マッチング装置10に搬送情報252を送信する処理を行わなくてもよい。
【0117】
〇上述した搬送情報252の内容は、一例であって、これに限られない。搬送情報252には、他の情報が追加されていてもよい。また、搬送情報252に含まれる情報は、互いに対応付けられた情報を識別可能であれば、一部、又は全部が別情報として管理されてもよい。また、上述した使用状況情報351の内容は、一例であって、これに限られない。使用状況情報351には、他の情報が追加されていてもよい。また、使用状況情報351に含まれる情報は、互いに対応付けられた情報が識別可能であれば、一部、又は全部が別情報として管理されてもよい。また、稼働状況情報352は、使用状況情報351に含まれるものであってもよい。
【0118】
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
[態様1]荷を搬送する複数の搬送車両の交通結節点のマッチングを行うマッチング部を備えるマッチングシステムであって、前記マッチング部は、前記荷を収納する倉庫の使用状況を示す使用状況情報と、前記荷の搬送先位置を示す搬送先位置情報とに基づいて、複数の前記倉庫のうち、いずれかの前記倉庫の位置を前記交通結節点としてマッチングする。
【0119】
[態様2]前記倉庫は、前記荷を収納するラックと、荷役装置を有する一以上の荷役車両を備え、前記荷役車両は、周辺状況を認識した認識結果に基づいて、前記搬送車両と、前記ラックとの間で荷役を行い、前記マッチング部は、前記荷役車両の稼働状況を示す稼働状況情報に基づいて、前記搬送車両が前記交通結節点に到着するタイミングにおいて、前記荷役車両が荷役を行っていない前記交通結節点をマッチングする、[態様1]に記載のマッチングシステム。
【0120】
[態様3]前記マッチング部は、前記搬送車両の帰着位置を示す帰着位置情報に基づいて、前記複数の搬送車両のうち、第1搬送車両の前記搬送先位置と、前記第1搬送車両とは異なる第2搬送車両の前記帰着位置とが合致しつつ、かつ前記第1搬送車両の前記帰着位置と、前記第2搬送車両の前記搬送先位置とが合致する場合、前記第1搬送車両と、前記第2搬送車両との前記交通結節点をマッチングする、[態様1]、又は[態様2]に記載のマッチングシステム。
【0121】
[態様4]前記マッチング部は、前記荷の容量を示す容量情報に基づいて、前記容量よりも大きい容量のラックを備える前記倉庫の位置を、前記交通結節点としてマッチングする、[態様1]から[態様3]のうちいずれか一つに記載のマッチングシステム。
【0122】
[態様5]前記マッチング部は、前記複数の搬送車両のうち、第1搬送車両が前記交通結節点に到着する時刻と、前記第1搬送車両とは異なる第2搬送車両が前記交通結節点に到着する時刻との差が、所定の時間内となる前記交通結節点をマッチングする、[態様1]から[態様4]のうちいずれか一つに記載のマッチングシステム。
【0123】
[態様6]前記マッチング部は、前記荷に定められた到着時刻を示す到着時刻情報に基づいて、前記複数の搬送車両のうち、第1搬送車両が前記交通結節点に到着する時刻から、前記第1搬送車両とは異なる第2搬送車両によって前記荷を搬送先位置に搬送するまでの所要時間が経過した時刻が、前記到着時刻を超えない場合、前記第1搬送車両と、前記第2搬送車両との前記交通結節点をマッチングする、[態様1]から[態様5]のうちいずれか一つに記載のマッチングシステム。
【0124】
[態様7]前記マッチング部は、前記交通結節点の候補が複数存在する場合、優先度が高い前記交通結節点をマッチングする、[態様1]から[態様6]のうちいずれか一つに記載のマッチングシステム。
【0125】
[態様8]前記マッチング部は、複数の前記候補のうち、前記交通結節点と前記搬送車両の帰着位置との間の所要時間が短い、又は前記交通結節点と前記搬送車両の帰着位置との間の移動にかかるコストが少ない前記交通結節点をマッチングする、[態様7]に記載のマッチングシステム。
【0126】
[態様9]前記マッチング部は、前記搬送先位置情報と、前記搬送車両の帰着位置を示す帰着位置情報とに基づいて、複数の前記候補のうち、前記搬送先位置と前記帰着位置とがより近い前記交通結節点をマッチングする、[態様7]、又は[態様8]に記載のマッチングシステム。
【0127】
[態様10]前記マッチング部は、渋滞情報と、前記搬送先位置情報、又は前記搬送車両の帰着位置を示す帰着位置情報とに基づいて、前記搬送先位置から前記交通結節点までの所要時間、又は前記帰着位置から前記交通結節点までの所要時間がより短い前記交通結節点をマッチングする、[態様7]から[態様9]のうちいずれか一つに記載のマッチングシステム。
【符号の説明】
【0128】
AR1…休憩エリア、AR2…充電エリア、C…荷、24…ナビHMI、LN…磁気テープ、NW…ネットワーク、RC…ラック、RD…レコード、1…マッチングシステム、10…マッチング装置、11…通信部、20,20-1,20-2…搬送車両、21,21-1,21-2…搬送車両装置、22…通信部、23…GNSS受信機、30,30-1,30-2…倉庫、31,30-1,30-2…倉庫管理装置、32…通信部、40…荷役車両、41…外界センサ、44…磁気センサ、46…通信部、47…運転操作子、100…制御部、110…マッチング部、150…記憶部、151…倉庫情報、200…制御部、200…走行駆動力出力装置、210…経路決定部、210…ブレーキ装置、220…ステアリング装置、250…記憶部、251…地図情報、252…搬送情報、300…制御部、310…倉庫管理部、311…荷役車両指示部、350…記憶部、351…使用状況情報、352…稼働状況情報、400…車両制御装置、410…第1制御部、411…認識部、412…行動計画生成部、420…第2制御部、421…取得部、422…速度制御部、423…操舵制御部、450…記憶部、451…倉庫地図情報、452…ラック容量情報、500…走行駆動力出力装置、510…ブレーキ装置、520…荷役装置。