(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163815
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】制御装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G05D 1/43 20240101AFI20241115BHJP
【FI】
G05D1/02 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079720
(22)【出願日】2023-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000004695
【氏名又は名称】株式会社SOKEN
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石田 翔也
(72)【発明者】
【氏名】木下 智博
【テーマコード(参考)】
5H301
【Fターム(参考)】
5H301BB05
5H301BB11
5H301BB14
5H301CC08
5H301CC09
5H301MM10
5H301QQ06
(57)【要約】
【課題】災害の発生時に、ロボットが避難の妨げになるのを抑制することができる制御装置、及びプログラムを提供する。
【解決手段】所定のエリア内の移動が可能なロボット40の状態を制御する制御装置10は、少なくとも一つのプロセッサを有し、プロセッサは、災害の発生を検知した場合、転倒を防止する状態としてロボット40に対して予め定められた転倒防止状態を表す情報を取得し、ロボット40の状態を、転倒防止状態を表す情報に応じた転倒防止状態とさせるための制御を行う制御装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のエリア(70)内の移動が可能なロボット(40)の状態を制御する制御装置であって、
少なくとも一つのプロセッサ(20)を有し、
前記プロセッサは、
災害の発生を検知した場合、転倒を防止する状態として前記ロボットに対して予め定められた転倒防止状態を表す情報(26B)を取得し、
前記ロボットの状態を、前記転倒防止状態を表す情報に応じた転倒防止状態とさせるための制御を行う
制御装置(10)。
【請求項2】
前記ロボット(40-1~40-3)は、可動部(41、42、43)を有し、
前記プロセッサは、
前記制御として、前記可動部により前記ロボットの状態を変化させるための制御を行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記予め定められた転倒防止状態は、重心の位置を低くした状態であり、
前記プロセッサは、
前記制御として、前記可動部により前記ロボットの重心の位置が低い状態に変化させる
請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記予め定められた転倒防止状態は、前記ロボットの底部を拡大させた状態であり、
前記プロセッサは、
前記制御として、前記可動部により前記ロボットの底部を拡大させた状態に変化させる
請求項2に記載の制御装置。
【請求項5】
前記可動部は、折り畳みが可能な脚部であり、
前記予め定められた転倒防止状態は、前記脚部を折り畳んだ状態であり、
前記プロセッサは、
前記制御として、前記脚部が折り畳まれた状態に変化させるための制御を行う
請求項2に記載の制御装置。
【請求項6】
前記予め定められた転倒防止状態は、前記ロボットを前記所定のエリアの壁(72)に転倒し難い向きに停止させた状態であり、
前記制御として、前記ロボットを前記所定のエリアの壁に転倒し難い向きに停止させるための制御を行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項7】
前記予め定められた転倒防止状態は、前記所定のエリアの壁又は床(71)と固定した状態であり、
前記プロセッサは、
前記制御として、前記ロボットを前記壁及び床の少なくとも一方と固定させるための制御を行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項8】
前記ロボットと前記壁及び床の少なくとも一方との固定は、磁力、吸引力、及び接合のうちの少なくとも一つにより行われる
請求項6に記載の制御装置。
【請求項9】
災害の種類に応じた前記転倒防止状態が前記ロボットに対して予め定められており、
前記プロセッサは、発生した災害の種類に応じた前記転倒防止状態とさせるための制御を行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記所定のエリアに存在する前記複数のロボット各々の現在位置を特定し、
前記現在位置と、前記転倒防止状態を表す情報とに基づいて、前記制御を行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項11】
前記制御装置は、
複数のロボットの状態をそれぞれ制御する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項12】
前記制御装置は、前記ロボットに備えられている
請求項1に記載の制御装置。
【請求項13】
所定のエリア内の移動が可能なロボットの状態を制御する制御装置が備える少なくとも一つのプロセッサに、
災害の発生を検知した場合、転倒を防止する状態として前記ロボットに対して予め定められた転倒防止状態を表す情報を取得し、
前記ロボットの状態を、前記転倒防止状態を表す情報に応じた転倒防止状態とさせるための制御を行う
ことを含む処理を実行させるためのプログラム(25)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、災害の発生時に、日常的に使用するロボットが避難者の避難の妨げにならないようにするための技術が知られている。例えば、特許文献1には、車両形式であるロボットを、避難者の避難の妨げとならない壁際等の退避場所へ移動させる制御を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、ロボットが転倒し難い車両形式であるため、ロボットが転倒することについては考慮されていない。しかしながら、ロボットの形式や種類によっては、災害の発生によりロボットが転倒してしまい避難者の避難の妨げになる場合がある。
【0005】
本開示は、上記事情を考慮して成されたもので、災害の発生時に、ロボットが避難の妨げになるのを抑制することができる制御装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本開示の制御装置は、所定のエリア内の移動が可能なロボットの状態を制御する制御装置であって、少なくとも一つのプロセッサを有し、前記プロセッサは、災害の発生を検知した場合、転倒を防止する状態として前記ロボットに対して予め定められた転倒防止状態を表す情報を取得し、前記ロボットの状態を、前記転倒防止状態を表す情報に応じた転倒防止状態とさせるための制御を行う。
【0007】
また、本開示のプログラムは、所定のエリア内の移動が可能なロボットの状態を制御する制御装置が備える少なくとも一つのプロセッサに、災害の発生を検知した場合、転倒を防止する状態として前記ロボットに対して予め定められた転倒防止状態を表す情報を取得し、前記ロボットの状態を、前記転倒防止状態を表す情報に応じた転倒防止状態とさせるための制御を行うことを含む処理を実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、災害の発生時に、ロボットが避難の妨げになるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態のロボット制御システムの構成の一例を表す構成図である。
【
図2】実施形態のロボットのハードウエア構成の一例を表した構成図である。
【
図3A】ロボットの転倒モーメントについて説明するための図である。
【
図3B】ロボットの転倒モーメントについて説明するための図である。
【
図4】ロボットの転倒防止状態の例について説明するための図である。
【
図5A】ロボットの転倒防止状態の例について説明するための図である。
【
図5B】ロボットの転倒防止状態の例について説明するための図である。
【
図6】ロボットの転倒防止状態の例について説明するための図である。
【
図7】ロボットの転倒防止状態の例について説明するための図である。
【
図8】ロボットの転倒防止状態の例について説明するための図である。
【
図9A】ロボットの転倒防止状態の例について説明するための図である。
【
図9B】ロボットの転倒防止状態の例について説明するための図である。
【
図10】実施形態の制御装置のハードウエア構成の一例を表した構成図である。
【
図12】実施形態の制御装置の構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図13】実施形態の制御装置において実行される転倒防止状態制御処理の流れの一例を表すフローチャートである。
【
図14】実施形態のロボット制御システムの構成の他の例を表す構成図である。
【
図15】実施形態のロボットにおける記憶部の構成の一例を表した構成図である。
【
図16】転倒防止状態情報の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本開示の実施形態を詳細に説明する。なお、本実施形態は本開示の技術を限定するものではない。
【0011】
本実施形態のロボット制御システム1の構成について
図1を参照して説明する。
図1に示すように、本開示のロボット制御システム1は、制御装置10と、エリア70内に配置されたロボット40-1~40-n(nは2以上の整数)、と、を備える。なお、本実施形態のエリア70が、本開示の所定のエリアの一例である。
【0012】
ロボット40-1~40-nは、エリア70内に配置されているロボットである。なお、本実施形態において「ロボット」とは、自律して移動が可能であり、指示されたタスク及び動作の実行が可能な自律装置のことをいう。なお、以下では、ロボット40-1~40-nについて、個々を示す場合は個々を表す1~nの符号を付し、総称する場合は、個々を表す符号1~nの記載を省略して記載する。
【0013】
本実施形態のロボット40-1~40-nは、複数種類のロボット40を含んでいる。ロボット40の種類は、限定されるものではないが、例えば、配膳を行う配膳ロボット、掃除を行う掃除ロボット、及び道案内を行う案内ロボット等が挙げられる。
【0014】
本実施形態のロボット40は、エリア70内の移動が可能であり、かつ災害時以外の通常時には通常時タスクを実行し、また災害が発生した場合には転倒防止タスクの実行が可能である。詳細は後述するが、本実施形態では、各ロボット40について、ロボットの種類等に応じて、自身が転倒しないように、転倒を防止するためのロボットの状態(以下、転倒防止状態という)が予め定められている。転倒防止タスクとは、自身の状態を予め定められた転倒防止状態にするために実行するタスクのことをいう。なお、転倒防止タスクが、通常時タスクの一部または全部と同じであってもよい。
【0015】
このようなロボット40のハードウエアの構成の一例を
図2に示す。
図2に示されるように、ロボット40は、CPU(Central Processing Unit)50、ROM(Read Only Memory)51、RAM(Random Access Memory)52、記憶部54、移動機構56、タスク動作機構57、及び通信I/F(Interface)58を含む。CPU50、ROM51,RAM52、記憶部54、移動機構56、タスク動作機構57、通信I/F58は、システムバスやコントロールバス等のバス59を介して相互に各種情報の授受が可能に接続されている。
【0016】
記憶部54は、通常時タスクプログラム55A及び転倒防止タスクプログラム55B等が記憶される。このような記憶部54としては、例えば、HDD(Hard Disk Deive)、SSD(SOlid State Drive)、及びSD(Secure Digital)カード等が挙げられる。CPU50が通常時タスクプログラム55Aを実行することにより、通常時タスクが実行される。また、CPU50が転倒防止タスクプログラム55Bを実行することにより転倒防止タスクが実行される。
【0017】
移動機構56は、ロボット40が自律移動するために必要な機構であり、例えば、車輪や車輪を駆動する駆動部等を含む。また、タスク動作機構57は、通常時タスク、及び転倒防止タスクを実行する際の動作に必要な機構である。例えば、ロボット40の種類が掃除ロボットである場合、タスク動作機構57には、掃除を行うためのブラシ等の掃除用具を動かすための機構が含まれる。
【0018】
通信I/F58は、
図1に示したネットワーク19を介して制御装置10や、災害情報提供装置14と通信を行うための機能を有する。なお、制御装置10や、災害情報提供装置14との通信は、WiFi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等の無線通信であってもよいし、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
【0019】
一方、制御装置10は、災害の発生を検知した場合、ロボット40に対して予め定められている転倒防止状態を表す情報(以下、転倒防止状態情報という)を取得し、各ロボット40の状態を、転倒防止状態とさせるための制御を行う。一例として本実施形態の制御装置10は、エリア70の地図情報と、ロボット40の現在位置と、転倒防止状態情報26B(
図10参照、詳細後述)とに基づいて、各ロボット40の転倒防止状態を特定し、各ロボット40を、特定した転倒防止状態とさせるための制御を行う。本実施形態の制御装置10は、例えば、エリア70とは別の、ロボット制御センタ等に配置される。
【0020】
ここで、転倒防止状態について図面を参照して詳細に説明する。本実施形態では、ロボット40の転倒モーメントに基づいて、転倒し易いか、転倒し難いかが定められるため、まず、ロボット40の転倒モーメントについて説明する。なお、一般的には、転倒モーメントが大きいほど、転倒させるために必要な力が大きくなる。すなわち、転倒モーメントが大きいほど、転倒し難い。
【0021】
地震等により床71が揺れることにより、ロボット40が転倒する場合の転倒モーメントについて、
図3Aを参照して説明する。ロボット40の質量をM、重力加速度をg、床71からロボット40の重心Gまでの高さをhg、及び重心Gと支点Fとの距離をdとすると、ロボット40の転倒モーメントは、下記(1)式により導出される。
【数1】
【0022】
一方、ロボット40を人等により押した場合の転倒モーメントは、上記(1)式と異なる。この場合の転倒モーメントについて、
図3Bを参照して説明する。
図3Bに白抜きの矢印αで示したように、ロボット40の上部を押した場合、押された点が作用点Aとなり、重心Gを挟んで作用点Aと対向し、床71に接触する点が支点Fとなる。床71から作用点Aまでの高さをhaとすると、ロボット40の転倒モーメントは、下記(2)式により導出される。
【数2】
【0023】
次に、本実施形態のロボット40における転倒防止状態について図面を参照して説明する。
【0024】
上記(1)式及び(2)式からわかるように、ロボット40の重心Gの床71からの高さhgを低くすると転倒モーメントは、大きくなる。すなわち、ロボット40の重心Gの位置を低い状態にすると、ロボット40は、転倒し難くなる。そこで、ロボット40が重心Gの高さを変化させることができる可動部を有する場合、可動部により重心Gの位置を低くした状態を転倒防止状態としてもよい。例えば、
図4に示すようにロボット40-1が配膳ロボットであり、配膳する食器等を載せる天板41が上下に移動する場合、天板41の位置を下げることにより、転倒モーメントを大きくすることができる。
【0025】
図4に示した場合では、本実施形態の制御装置10は、ロボット40-1の天板41の位置を低い状態に変化させるための制御を行う。当該制御の一例として、制御装置10は、天板41の位置を低くするように、指示をロボット40-1に出力する。ロボット40-1は、当該指示を受信すると、タスク動作機構57により、天板41の位置を最も低い位置とすることで、転倒防止状態になる。なお、この場合のタスク動作機構57は、本開示の可動部の一例である。
【0026】
なお、ロボット40の重心Gの位置を低くする方法は、
図4に示した例に限定されない。例えば、
図5Aに示すようにロボット40-2が複数の脚部42を有する多脚ロボットであり、脚部42の折り畳みが可能である場合、脚部42を折り畳んだ状態とすることにより、転倒モーメントを大きくすることができる。
【0027】
図5に示した場合では、本実施形態の制御装置10は、ロボット40-2の脚部42を折り畳ませるための制御を行う。当該制御の一例として、制御装置10は、脚部42を折り畳まれた状態に変化させるように、指示をロボット40-2に出力する。ロボット40-2は、当該指示を受信すると、タスク動作機構57により、脚部42を折り畳んだ田状態とすることで、転倒防止状態になる。なお、この場合のタスク動作機構57は、本開示の可動部の一例である。
【0028】
なお、ロボット40-2のような多脚ロボットの場合、
図5Bに示すように、ロボット40-2を故意に、例えばロボット40-2がタスク動作機構57により自ら転倒させることにより、ロボット40-2が災害の発生により転倒するのを防止してもよい。この場合、ロボット40-2が転倒した状態が、転倒防止状態の一例となる。
【0029】
また、上記(1)式及び(2)式からわかるように、ロボット40の重心Gと支点Fとの距離dが大きくなると転倒モーメントは、大きくなる。例えば、ロボット40が床71と接する底部を大きくすると支点Fの位置がロボット40の外側に離れた位置に変化するため、距離dが大きくなり、ロボット40は、転倒し難くなる。
【0030】
そこで、ロボット40が重心Gと支点Fとの距離dを変化させることができる可動部を有する場合、可動部により距離dを大きくした状態を転倒防止状態としてもよい。すなわち、ロボット40の底部を拡大させた状態を転倒防止状態としてもよい。
【0031】
例えば、
図6に示すようにロボット40-3が掃除ロボットであり、床71を掃除するブラシ43の位置をロボット40-3の本体よりも、より外部に配置することができる場合、ブラシ43を本体よりも外部となる位置に配置する。これにより、ロボット40-3の本体の位置にブラシ43が存在する場合の重心Gと支点Fとの距離d1よりも、重心Gと支点Fとの距離d2が大きくなるため、転倒モーメントを大きくすることができる。
【0032】
図6に示した場合では、本実施形態の制御装置10は、ロボット40-3のブラシ43を本体の外部に配置することで底部を拡大させた状態に変化させるための制御を行う。当該制御の一例として、制御装置10は、ブラシ43を本体よりも外部に配置するように、指示をロボット40-3に出力する。ロボット40-3は、当該指示を受信すると、タスク動作機構57により、ブラシ43を本体の外部に配置することで、転倒防止状態になる。なお、この場合のタスク動作機構57は、本開示の可動部の一例である。
【0033】
また、本実施形態の制御装置10では、上述のように転倒モーメントを変化させることでロボット40を転倒防止状態とするための制御を行う他、転倒モーメントに拘わらず、ロボット40を転倒防止状態とするための制御も行う。この場合の転倒防止状態及び、その制御について図面を参照して説明する。
【0034】
ロボット40の種類等によっては、その向きによって転倒し易さが異なる場合がある。例えば、
図7に示したように、ロボット40が移動のための車輪44を有している場合、車輪44の向きによって、転倒し易さが異なる。例えば、車輪44の側面44Sが壁72と対向する状態にロボット40を停止するほうが、車輪44の側面44Sが壁72と交差する状態にロボット40を停止するよりも転倒し難くなる。そのため、
図7に示したように、エリア70の壁72に車輪44の側面44Sが対向する状態に停止させた状態を転倒防止状態としてもよい。
【0035】
図7に示した場合では、本実施形態の制御装置10は、ロボット40をエリア70の壁72まで移動させ、車輪44の側面44Sを壁72と対向する状態で停止させるための制御を行う。当該制御の一例として、制御装置10は、ロボット40を壁72まで移動させ、さらに壁72に沿った状態に配置させて車輪44の側面44Sが壁72と対向する状態になるように、指示をロボット40に出力する。ロボット40は、当該指示を受信すると、タスク動作機構57により、車輪44を移動させて壁72に接した位置、若しくは壁72の、ごく近辺に移動し、壁72に沿った状態で停止することで、転倒防止状態になる。
【0036】
また、ロボット40をエリア70の壁72及び床71の少なくとも一方に固定することにより、ロボット40は転倒し難くなる。そのため、エリア70の壁72及び床71の少なくとも一方に固定した状態を転倒防止状態としてもよい。例えば、
図8に示すように、壁72の少なくとも一部に固定部73を設けておき、またロボット40の本体に固定部45を設けておき、固定部73と固定部45とを締結等することにより、ロボット40を転倒防止状態にしてもよい。具体的には、磁力、吸引力及び接合の少なくとも一つにより、固定部73に固定部45を固定させることで、ロボット40を壁72に固定してもよい。より具体的には、磁力を用いる場合、例えば、固定部73を強磁性体の金属で形成し、固定部45を磁石で形成してもよいし、また例えば、固定部73を磁石で形成し、固定部45を強磁性体の金属または磁石で形成してもよい。また、吸引力を用いる場合、固定部73を壁72の平坦な面とし、固定部45を掃除ロボットであるロボット40の吸引ノズルとしてもよい。また、接合を用いる場合、固定部73をロボット40の充電ポートとし、固定部45を電源の充電のための充電端子としてもよい。なお、本形態の場合、エリア70において、固定部73が設けられた位置を表す情報が地図情報26Aに含まれている。
【0037】
また、ロボット40を協調させることでロボット40の転倒を防止することができる場合がある。例えば、
図9Aに示すように、転倒モーメントが大きい、すなわち転倒し難いロボット40-4同士の間に、転倒モーメントが小さい、すなわち転倒しやすいロボット40-5を挟むように、ロボット40-4、40-5を停止させた状態を転倒防止状態としてもよい。
図9Aに示した例では、ロボット40-4がロボット40-5を支えるため、ロボット40-5も転倒し難くなる。
【0038】
図9Aに示した場合では、本実施形態の制御装置10は、各ロボット40の転倒モーメントを比較し、ロボット40-4でロボット40-5を挟む状態に、ロボット40-4、40-5を並ばせるための制御を行う。当該制御の一例として、制御装置10は、転倒し難いと判定するための第1の閾値よりも転倒モーメントが大きなロボット40を、ロボット40-4として特定する。また、制御装置10は、転倒しやすいと判定するための第2の閾値よりも転倒モーメントが小さなロボット40をロボット40-5として特定する。そして、制御装置10は、特定したロボット40-4、40-5を並ばせる位置を決定し、その位置をロボット40-4、40-5に出力する。ロボット40-4、40-5各々は、当該位置を受信すると、移動機構56により受信した位置まで移動することで、ロボット40-4、40-5を協調させた、転倒防止状態になる。なお、
図9Aに示した状態に替えて、
図9Bに示すように、エリア70の壁72と、ロボット40-4とで、ロボット40-5を挟んだ状態としてもよい。
【0039】
このような制御装置10は、例えば、サーバコンピュータとして構成される。制御装置10のハードウエアの構成の一例を
図10に示す。
図10に示されるように、制御装置10は、CPU20、ROM21、RAM22、記憶部24、及び通信I/F28を含む。CPU20、ROM21、RAM22、記憶部24及び、通信I/F28は、システムバスやコントロールバス等のバス29を介して相互に各種情報の授受が可能に接続されている。
【0040】
本実施形態のCPU20が、本開示のプロセッサの一例である。ここでいうプロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えば、CPU)、又は、専用のプロセッサ(例えば、GPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0041】
記憶部24は、転倒防止状態制御プログラム25、地図情報26A、及び転倒防止状態情報26B等が記憶される。このような記憶部24としては、例えば、HDD、SSD、及びSDカード等が挙げられる。
【0042】
本実施形態の転倒防止状態制御プログラム25が、本開示のプログラムの一例である。転倒防止状態制御プログラム25は、不揮発性の非遷移的(non-transitory)記録媒体等の記録媒体に記録して、又はネットワークを介して配布して、制御装置10に適宜インストールすることにより記憶部24に記憶されてもよい。不揮発性の非遷移的記録媒体の例としては、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、光磁気ディスク、HDD、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、フラッシュメモリ、メモリカード等が挙げられる。
【0043】
地図情報26Aは、エリア70内の通路74等を表す地図情報である。転倒防止状態情報26Bは、
図11に示すように、ロボット40の個々を識別するためのロボット識別情報と、そのロボット40の転倒モーメントと、
図3A~9Bを参照して説明した転倒防止状態との対応関係を表すリストである。なお、ロボット40の配置状態や、エリア70に存在するロボット40の種類等によっては、ロボット40の状態を転倒防止状態にできない場合がある。そのため、転倒防止状態情報26Bには、優先度を設け、複数の転倒防止状態がロボット40に対応付けられている。なお、
図11に示した例では、優先度1の方が、優先度2よりも優先度が高い。また、本実施形態の転倒防止状態情報26Bは、例えば、地震発生時、地震発生後の避難時、火災、及び水害等、災害の種類に応じて複数種類、存在している。
【0044】
通信I/F28は、
図1に示したネットワーク19を介してロボット40、及び災害情報提供装置14と通信を行うための機能を有する。なお、ロボット40、及び災害情報提供装置14との通信は、WiFi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等の無線通信であってもよいし、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
【0045】
さらに、
図12を参照して、制御装置10の機能について説明する。
図12に示すように制御装置10は、災害検知部30、避難経路特定部34、現在位置特定部35、転倒防止状態特定部36、及び指示部38を備える。
【0046】
災害検知部30は、災害の発生及び災害の種類を検知する機能を有する。一例として、本実施形態の災害検知部30は、災害情報提供装置14から提供される災害情報に基づいて災害の発生及び災害の種類を検知する。災害情報提供装置14としては、例えば、気象庁等の災害情報提供機関の装置であってもよいし、民間が運営する災害情報提供サービスを提供する装置であってもよい。災害の発生を検知した場合、災害検知部30は、その旨及び災害の種類を避難経路特定部34に出力する。
【0047】
避難経路特定部34は、災害が発生した場合、地図情報26Aに基づいて避難経路を特定する。なお、避難経路特定部34が避難経路80を特定する具体的な方法は限定されない。例えば、複数の避難経路80の候補を予め記憶しておき、避難経路特定部34は、その中から、災害の種類に基づいて、被害に遭いにくく、かつ最短のルートを避難経路として特定してもよい。避難経路特定部34は、特定した避難経路を表す情報を転倒防止状態特定部36に出力する。
【0048】
一方、現在位置特定部35は、ロボット40のエリア70内における現在位置を特定する機能を有する。一例として、本実施形態の現在位置特定部35は、GPS(Global Positioning System)機能を用い、各ロボット40の現在位置を特定する。現在位置特定部35は、特定した各ロボット40の現在位置を、転倒防止状態特定部36に出力する。
【0049】
転倒防止状態特定部36は、避難経路80を表す情報、各ロボット40の現在位置、転倒防止状態情報26B、及び災害の種類に基づいて、各ロボット40の転倒防止状態を特定する。なお、転倒防止状態特定部36が、各ロボット40の転倒防止状態を特定する具体的な方法は、限定されない。例えば、転倒防止状態特定部36は、災害の種類に応じた転倒防止状態情報26Bを参照し、各ロボット40の転倒モーメントと、現在位置と、避難経路と基づいて、転倒防止状態の優先度が高い状態から順に、ロボット40を転倒防止状態とすることが可能か判定する。そして転倒防止状態特定部36は、可能と判定した転倒防止状態を、そのロボット40の転倒防止状態として判定する。具体例としては、
図11に示した転倒防止状態情報26Bのロボット識別情報が「ID0004」のロボット40は、優先度1の転倒防止状態が、
図8を参照して説明した磁力による固定を行う状態である。そのため、転倒防止状態特定部36は、まず、磁力による固定を転倒防止状態として可能であるか否か判定する。ここで、固定部73が設けられた壁72が、ロボット40の近辺にない場合、または、避難経路を移動しないと壁72に設けられた固定部73の位置に移動することができず、避難者の避難の妨げになる場合、転倒防止状態特定部36は、磁力による固定は転倒防止状態として可能ではないと判定する。
【0050】
転倒防止状態特定部36は、このようにして特定したロボット40の転倒防止状態の特定結果を指示部38に出力する。
【0051】
指示部38は、各ロボット40を転倒防止状態とさせるための情報を、ロボット40に出力する。
【0052】
次に、
図13を参照して、制御装置10で実行される転倒防止状態制御処理について説明する。制御装置10のCPU20が転倒防止状態制御プログラム25を実行することにより、CPU20が災害検知部30、避難経路特定部34、現在位置特定部35、転倒防止状態特定部36、及び指示部38として機能し、
図13に示した転倒防止状態制御処理が実行される。
【0053】
図13のステップS100で災害検知部30は、上述したように、災害が発生したか否か判定する。災害が発生するまでステップS100の処理が否定判定となる。一方、災害が発生するとステップS100の判定が肯定判定となり、ステップS102へ移行する。
【0054】
さらにステップS102で災害検知部30は、災害の種類、具体的には災害の種類を表す情報の取得を開始する。
【0055】
次のステップS104で避難経路特定部34は、上述したように、避難経路を特定する。
【0056】
次のステップS106で現在位置特定部35は、上述したように、各ロボット40の現在位置を特定する。
【0057】
次のステップS108で転倒防止状態特定部36は、複数のロボット40のうちから、一つのロボット40を選択する。
【0058】
次のステップS108で転倒防止状態特定部36は、上述したように転倒防止状態情報26Bを参照して、上記ステップS108で選択したロボット40の転倒防止状態を特定する。
【0059】
次のステップS112で指示部38は、上述したように、上記ステップS108で選択したロボット40に、上記ステップS110で特定した点灯状態に変化するよう指示を出力する。
【0060】
次のステップS114で転倒防止状態特定部36は、全てのロボット40について、上記ステップS108の選択が行われたか否かを判定する。まだ選択していないロボット40が存在する場合、ステップS108に戻り、ステップS108~S112の処理を繰り返す。一方、全てのロボット40を選択した場合、ステップS114の判定が肯定判定となり、ステップS116へ移行する。
【0061】
次のステップS114で転倒防止状態特定部36は、
図13に示した転倒防止状態制御処理を終了するか否かを判定する。本実施形態では、予め定められた終了条件を満たすまで、ステップS116の判定が否定判定となる。予め定められた終了条件としては、避難が完了した場合や、災害が収束した場合等が挙げられる。ステップS116の判定が否定判定となると、ステップS118へ移行する。
【0062】
ステップS118で災害状況情報取得部32は、災害の種類に変化が有ったか否かを判定する。災害の種類に変化がない場合、ステップS118の判定が否定判定となり、ステップS116に戻る。一方、災害の種類に変化が有った場合、ステップS116の判定が肯定判定となり、ステップS108に戻り、変化した災害の種類に応じた転倒防止状態情報26Bを用いて再び、ステップS108~S114の処理を繰り返す。
【0063】
一方、ステップS116において、予め定められた終了条件を満たす場合、判定が肯定判定となり、ステップS120へ移行する。ステップS120で災害状況情報取得部32は、災害の種類を表す情報の取得を終了する。ステップS120の処理が終了すると
図13に示したスイッチ転倒防止状態制御処理を終了する。
【0064】
以上説明したように、本実施形態の制御装置10によれば、災害が発生した場合、ロボット40の状態を転倒防止状態にすることができる。そのため、ロボット40が倒れ、避難者の避難を妨害するのを抑制することができる。
【0065】
従って、本実施形態の制御装置10によれば、災害の発生時に、ロボットが避難の妨げになるのを抑制することができる。
【0066】
なお、上述した実施形態では、制御装置10が複数のロボット40を制御する形態について説明したが、制御装置10がどのように備えられるかについては、本実施形態に限定されない。例えば、
図14に示すように、各ロボット40が制御装置10を備える形態としてもよい。具体的には、ロボット40-1が制御装置10-1を備え、同様に、ロボット40-2(
図4では図示省略省略)~40-nの各々が制御装置10-2(
図14では図示省略)~10-nを備える形態であってもよい。この場合、ロボット40が、自装置に備えられた制御装置10により、自装置の状態を転倒防止状態とさせるための制御を行う形態となる。
【0067】
なお、このような形態の場合、
図15に示すように、ロボット40の記憶部54には、転倒防止状態制御プログラム25、地図情報26A、及び転倒防止状態情報26Bも記憶される。なお、本形態の転倒防止状態情報26Bは、
図16に示した転倒防止状態情報26Bのように、自装置に関する転倒防止情報が少なくとも含まれていればよく、他のロボット40の転倒防止情報は含まれていなくてもよい。また、この場合、ロボット40のCPU50が転倒防止状態制御プログラム25を実行することにより、CPU50が、上述した、災害検知部30、避難経路特定部34、現在位置特定部35、及び転倒防止状態特定部36として機能する。すなわち、本実施形態のCPU50が、本開示のプロセッサの一例である。CPU50により実行される転倒防止状態制御処理は、上述した制御装置10のCPU20により実行される転倒防止制御処理(
図13参照)のステップS108、及びステップS114の処理を省略したものとなる。
【0068】
また、本実施形態では、各ロボット40は、他のロボット40の現在位置を認識することが好ましい。そのため、現在位置特定部35は、特定した現在位置を、他のロボット40に対して送信することが好ましい。
【0069】
なお、本開示の技術は、これらの形態に限定されず、さらに種々の変形等が可能である。例えば、上述した形態ではロボット40が自ら、制御装置10によって指示された転倒防止状態となる形態について説明したが、他者の手を介して、ロボット40が転倒防止状態となる形態であってもよい。例えば、制御装置10が、転倒防止状態がどのような状態であるかを示す情報を表示するようにロボット40に指示を出力し、ロボット40が当該指示に従って表示を行い、当該表示を見た、又は聞いた他者が、当該表示に基づいて、ロボット40の状態を転倒防止状態とさせてもよい。
【0070】
また例えば、地図情報26Aは、記憶部24や記憶部54等に記憶させておかず、他の装置から避難経路特定部34が取得する形態としてもよい。
【0071】
さらに例えば、転倒防止状態は、上記で説明した状態に限定されず、各ロボット40の形状、形式、及び仕様等に応じて、様々な状態とすることができる。
【0072】
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウエア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
【0073】
<付記>
本開示の技術に関して、以下の下記を開示する。
【0074】
(付記1)
所定のエリア(70)内の移動が可能なロボット(40)の状態を制御する制御装置であって、
少なくとも一つのプロセッサ(20)を有し、
前記プロセッサは、
災害の発生を検知した場合、転倒を防止する状態として前記ロボットに対して予め定められた転倒防止状態を表す情報(26B)を取得し、
前記ロボットの状態を、前記転倒防止状態を表す情報に応じた転倒防止状態とさせるための制御を行う
制御装置(10)。
【0075】
(付記2)
前記ロボット(40-1~40-3)は、可動部(41、42、43)を有し、
前記プロセッサは、
前記制御として、前記可動部により前記ロボットの状態を変化させるための制御を行う
付記1に記載の制御装置。
【0076】
(付記3)
前記予め定められた転倒防止状態は、重心の位置を低くした状態であり、
前記プロセッサは、
前記制御として、前記可動部により前記ロボットの重心の位置が低い状態に変化させる
付記2に記載の制御装置。
【0077】
(付記4)
前記予め定められた転倒防止状態は、前記ロボットの底部を拡大させた状態であり、
前記プロセッサは、
前記制御として、前記可動部により前記ロボットの底部を拡大させた状態に変化させる
請求項2に記載の制御装置。
【0078】
(付記5)
前記可動部は、折り畳みが可能な脚部であり、
前記予め定められた転倒防止状態は、前記脚部を折り畳んだ状態であり、
前記プロセッサは、
前記制御として、前記脚部が折り畳まれた状態に変化させるための制御を行う
付記2に記載の制御装置。
【0079】
(付記6)
前記予め定められた転倒防止状態は、前記ロボットを前記所定のエリアの壁(72)に転倒し難い向きに停止させた状態であり、
前記制御として、前記ロボットを前記所定のエリアの壁に転倒し難い向きに停止させるための制御を行う
付記1から付記5の少なくとも1つに記載の制御装置。
【0080】
(付記7)
前記予め定められた転倒防止状態は、前記所定のエリアの壁又は床(71)と固定した状態であり、
前記プロセッサは、
前記制御として、前記ロボットを前記壁及び床の少なくとも一方と固定させるための制御を行う
付記1から付記6のいずれか1つに記載の制御装置。
【0081】
(付記8)
前記ロボットと前記壁及び床の少なくとも一方との固定は、磁力、吸引力、及び接合のうちの少なくとも一つにより行われる
付記7に記載の制御装置。
【0082】
(付記9)
災害の種類に応じた前記転倒防止状態が前記ロボットに対して予め定められており、
前記プロセッサは、発生した災害の種類に応じた前記転倒防止状態とさせるための制御を行う
付記1から付記8のいずれか1つに記載の制御装置。
【0083】
(付記10)
前記プロセッサは、
前記所定のエリアに存在する前記複数のロボット各々の現在位置を特定し、
前記現在位置と、前記転倒防止状態を表す情報とに基づいて、前記制御を行う
付記1から付記9のいずれか1つに記載の制御装置。
【0084】
(付記11)
前記制御装置は、
複数のロボットの状態をそれぞれ制御する
付記1から付記10のいずれか1つに記載の制御装置。
【0085】
(付記12)
前記制御装置は、前記ロボットに備えられている
付記1から付記10のいずれか1つに記載の制御装置。
【0086】
(付記13)
所定のエリア内の移動が可能なロボットの状態を制御する制御装置が備える少なくとも一つのプロセッサに、
災害の発生を検知した場合、転倒を防止する状態として前記ロボットに対して予め定められた転倒防止状態を表す情報を取得し、
前記ロボットの状態を、前記転倒防止状態を表す情報に応じた転倒防止状態とさせるための制御を行う
ことを含む処理を実行させるためのプログラム(25)。
【0087】
(付記14)
所定のエリア内の移動が可能なロボットの状態を制御する制御装置が備える少なくとも一つのプロセッサによって実行可能なプログラムを記憶した記録媒体であって、
前記プログラムは、
災害の発生を検知した場合、転倒を防止する状態として前記ロボットに対して予め定められた転倒防止状態を表す情報を取得し、
前記ロボットの状態を、前記転倒防止状態を表す情報に応じた転倒防止状態とさせるための制御を行う
ことを含む処理を実行させるためのものである
記録媒体。
【符号の説明】
【0088】
1 ロボット制御システム、10 制御装置、20 CPU、25 転倒防止状態制御プログラム、26A 地図情報、26B 転倒防止状態情報、30 災害検知部、34 避難経路特定部、35 現在位置特定部、36 転倒防止状態特定部、38 指示部、40-1~40-n ロボット、70 エリア