(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163836
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】家具アセンブリ
(51)【国際特許分類】
A47B 88/477 20170101AFI20241115BHJP
A47B 88/467 20170101ALI20241115BHJP
【FI】
A47B88/477
A47B88/467
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023191613
(22)【出願日】2023-11-09
(31)【優先権主張番号】112117998
(32)【優先日】2023-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】504297766
【氏名又は名称】川湖科技股▲分▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】513240939
【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】陳 庚金
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 石龍
(72)【発明者】
【氏名】趙 乙▲しゅえん▼
(72)【発明者】
【氏名】王 俊強
【テーマコード(参考)】
3B160
【Fターム(参考)】
3B160AA05
3B160AB42
3B160AB47
3B160CA02
3B160EB03
3B160EB24
3B160EB33
3B160EB75
3B160EB82
(57)【要約】 (修正有)
【課題】改良されたインターロック機構を有する家具アセンブリを提供する。
【解決手段】家具アセンブリ24aは、第1物品26と、第2物品28と、自動閉鎖装置と、補助部材と、インターロック機構32と、作動部38とを備えている。第2物品は、第1物品に対して相対的に変位可能である。自動閉鎖装置は、第1物品に配置され、ベース52と、作業部材54と、弾性部材56とを含む。作業部材と補助部材36とは、ベースに対して相対的に移動可能である。インターロック機構は、第1物品に配置されている。作動部は、第2物品に配置されている。第2物品が伸長位置Eにあり、かつ弾性部材によって与えられた自動閉鎖弾性力に応答して、作業部材が係合位置から初期位置X1へ復帰した場合に、補助部材は、インターロック機構の少なくとも1つのロック部材80をロック位置に保持するために、所定位置にある。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1物品と、
前記第1物品に対して相対的に変位可能である第2物品と、
前記第1物品に配置されている自動閉鎖装置であり、ベースと、前記ベースに対して相対的に移動可能である作業部材と、弾性部材とを含む自動閉鎖装置と、
前記自動閉鎖装置の前記ベースに対して相対的に移動可能である補助部材と、
前記第1物品に配置されているインターロック機構であり、少なくとも1つのロック部材を含むインターロック機構と、
前記第2物品に配置されている作動部とを備え、
前記第2物品が後退位置から伸長位置に向かって変位された場合に、前記作動部は、前記作業部材を駆動して初期位置から係合位置へ移動させ、前記作動部が前記作業部材を駆動して前記初期位置から前記係合位置へ移動させた場合に、前記弾性部材は自動閉鎖弾性力を発生させ、前記補助部材は、駆動されて第1所定位置から第2所定位置へ移動し、
前記第2物品が前記伸長位置にあり、かつ前記作業部材が、前記弾性部材によって与えられた自動閉鎖弾性力に応答して、前記係合位置から前記初期位置へ復帰した場合に、前記補助部材は、前記インターロック機構の少なくとも1つの前記ロック部材をロック位置に保持するために、前記第2所定位置にある、家具アセンブリ。
【請求項2】
前記第2物品が前記後退位置から前記伸長位置に向かって変位された場合に、前記作業部材は前記作動部により駆動され、前記作業部材により前記補助部材を駆動して前記第1所定位置から前記第2所定位置へ移動させる、請求項1記載の家具アセンブリ。
【請求項3】
前記ベースは前記第1物品に連結され、前記作業部材と前記補助部材とは、前記ベースに移動可能に取り付けられ、前記第1物品は、前端部と後端部とを含み、前記インターロック機構は、前記第1物品の前記後端部に隣接して配置されている、請求項1記載の家具アセンブリ。
【請求項4】
前記第2物品が前記伸長位置から前記後退位置に向かって変位された場合に、前記作動部は前記作業部材と係合し、
これにより、前記弾性部材によって与えられた自動閉鎖弾性力に応答して、前記作業部材が前記係合位置から前記初期位置へ復帰した場合に、前記作業部材は、前記作動部と前記作業部材との係合により、前記第2物品を駆動して前記後退位置へ復帰するように移動させ、前記補助部材を駆動して前記第2所定位置から前記第1所定位置へ移動させる、請求項1記載の家具アセンブリ。
【請求項5】
前記第1物品と前記第2物品とは、それぞれスライドレール組立体の固定レールと可動レールとである、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の家具アセンブリ。
【請求項6】
さらに、前記第1物品と前記第2物品との間に移動可能に取り付けられている第3物品を備え、前記第3物品は、前記スライドレール組立体の中間レールであり、
前記第2物品が前記伸長位置から前記後退位置に向かって変位された場合に、前記補助部材は、前記第3物品により駆動されて前記第2所定位置から前記第1所定位置へ移動され、前記第3物品の長さは、前記第1物品の長さよりも小さい、請求項5記載の家具アセンブリ。
【請求項7】
前記第1物品と前記第2物品とは、それぞれキャビネットと引き出しとである、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の家具アセンブリ。
【請求項8】
フィッティング部材が前記第2物品に配置され、前記フィッティング部材は、前記作動部と所定部分とを含み、
前記第2物品が前記伸長位置から前記後退位置に向かって変位する間に、前記作動部は前記作業部材と係合し、
これにより、前記弾性部材によって与えられた自動閉鎖弾性力に応答して、前記作業部材が前記係合位置から前記初期位置へ復帰した場合に、前記作業部材は、前記作動部と前記作業部材との係合により、前記第2物品を駆動して前記後退位置へ復帰するように移動させ、前記フィッティング部材により、前記補助部材を駆動して前記第2所定位置から前記第1所定位置へ移動させる、請求項7記載の家具アセンブリ。
【請求項9】
前記フィッティング部材はさらに、本体部分を含み、前記作動部は、前記本体部分に配置され、前記本体部分の後端部に隣接して配置され、前記所定部分は、前記本体部分の前端部から曲げられ、
家具アセンブリはさらに、前記自動閉鎖装置と前記インターロック機構とから分離している補助支持装置を備え、前記補助支持装置は、前記第1物品に取り付けられている第1補助レールと、前記第1補助レールに対して相対的に変位可能であり、前記第2物品を支持するように構成されている第2補助レールと、前記第1補助レールに対する前記第2補助レールの変位を延ばすために、前記第1補助レールと前記第2補助レールとの間に移動可能に取り付けられている第3補助レールとを含む、請求項8記載の家具アセンブリ。
【請求項10】
前記弾性部材は、前記ベースに着脱可能に取り付けられている、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の家具アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の(特徴項に先立つ)プレアンブルに係る家具アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
工業技術の発展に伴い、インターロック機能を有するさまざまな家具製品が市場に出回っている。キャビネットシステムに関しては、キャビネットシステムは、通常、キャビネット本体と複数の引き出しとを備えている。複数の引き出しのうちの1つがキャビネット本体に対して開放された場合に、複数の引き出しの他の1つが、2つ以上の引き出しが同時に開放されることによって引き起こされるキャビネット本体の落下を防止するためにロックされる。これに加えて、通常、キャビネットシステムはさらに、キャビネット本体に取り付けられ、複数の引き出しを支持する複数のスライドレール組立体を備えている。
【0003】
例えば、米国特許第7320507号(特許文献1)には、キャビネットシステムに適合したインターロック装置が開示されている。インターロック装置は、スライドレール組立体の後部に取り付けられている。インターロック装置は、シェルと、シェルに対して相対的に移動可能であるプレートとを備えている。プレートは、引き出しを支持するように構成されたスライドレール組立体の内側レールにより駆動され、スライドレール組立体の外側レールの上側及び下側にそれぞれ隣接して配置された、他のスライドレール組立体の内側レールをロックするための2つのアクチュエータに突き当たることができ、これにより、インターロック機能を実現する。しかし、プレートが後方に移動するために係合解除された場合に、プレートがアクチュエータに突き当たることができず、インターロック装置の機能不全を引き起こす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7320507号
【特許文献2】米国特許第2008/0061663号
【発明の概要】
【0005】
しかし、さまざまな要求を満たすために、改良されたインターロック機構を有する家具アセンブリを提供することが重要な課題(topic)となる。
【0006】
そこで本発明は、インターロック機能を有する家具アセンブリを提供することを目的とする。
【0007】
これは、請求項1に記載の家具アセンブリによって達成される。従属請求項は、対応する一層の開発と改良とに関する。
【0008】
後述する詳細な説明から一層明確に理解されるように、請求項に記載した家具アセンブリは、第1物品と;第1物品に対して相対的に変位可能である第2物品と;第1物品に配置されている自動閉鎖装置であり、ベースと、ベースに対して相対的に移動可能である作業部材と、弾性部材とを含む自動閉鎖装置と;自動閉鎖装置のベースに対して相対的に移動可能である補助部材と;第1物品に配置されているインターロック機構であり、少なくとも1つのロック部材を含むインターロック機構と;第2物品に配置されている作動部とを備え;第2物品が後退位置から伸長位置に向かって変位された場合に、作動部は、作業部材を駆動して初期位置から係合位置へ移動させ、作動部が作業部材を駆動して初期位置から係合位置へ移動させた場合に、弾性部材は自動閉鎖弾性力を発生させ、補助部材は、駆動されて第1所定位置から第2所定位置へ移動し;第2物品が伸長位置にあり、かつ作業部材が、弾性部材によって与えられた自動閉鎖弾性力に応答して、係合位置から初期位置へ復帰した場合に、補助部材は、インターロック機構の少なくとも1つのロック部材をロック位置に保持するために、第2所定位置にある。
【0009】
さまざまな図及び図面に示された好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明を読めば、本発明のこれらの目的及び他の目的は、当業者には間違いなく明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
以下の添付の図面を参照しながら、下記に本発明を例としてさらに説明する。
【0011】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るキャビネットシステムの図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係るキャビネットシステムの部分図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る第1家具アセンブリの部分分解図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係る第1家具アセンブリの部分組立図である。
【
図5】本発明の第1実施形態に係り、第2物品が第1物品に対して後退位置にある際の第1家具アセンブリの図である。
【
図6】本発明の第1実施形態に係る、
図5に示す第1家具アセンブリのA部分の拡大図である。
【
図7】本発明の第1実施形態に係り、第2物品が伸長位置にあり、作業部材が係合位置にある際の第1家具アセンブリの図である。
【
図8】本発明の第1実施形態に係る、
図7に示す第1家具アセンブリのB部分の拡大図である。
【
図9】本発明の第1実施形態に係り、第1家具アセンブリが第2家具アセンブリと第3家具アセンブリとをロックする様子を示す図である。
【
図10】本発明の第1実施形態に係り、作業部材を駆動して係合位置から移動するために、第2物品が後退方向に変位される際の第1家具アセンブリの図である。
【
図11】本発明の第1実施形態に係り、第2物品が伸長位置にあり、作業部材が初期位置にある際の第1家具アセンブリの図である。
【
図12】本発明の第2実施形態に係り、第2物品が伸長位置にあり、作業部材が係合位置にある際の家具アセンブリの部分図である。
【
図13】本発明の第2実施形態に係り、第2物品が伸長位置にあり、作業部材が初期位置にある際の家具アセンブリの部分図である。
【
図14】本発明の第2実施形態に係り、第2物品が後退位置にあり、作業部材が初期位置にある際の家具アセンブリの部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書の一部を構成し、本発明が実施可能である具体的な実施形態が例示として示される添付図面を、以下の好ましい実施形態の詳細な説明で参照する。これに関して、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」などの方向用語は、説明される図の向きを参照して使用される。本発明の部材は、多数の異なる方向に配置されてよい。そのため、方向用語は、例示の目的で使用され、決して限定はしない。従って、図面及び記載は、本質的に例示的なものとみなされ、制限的なものとはみなされない。また、特定されない場合に、「接続する」という用語は、間接的又は直接的な機械的接続のいずれかを意味することが意図される。従って、第1装置が第2装置に接続された場合に、その接続は、直接的な機械的接続、又は、他の装置や接続部を介した間接的な機械的接続によるものであってよい。
【0013】
図1に示すように、キャビネットシステムは、キャビネット本体20と、複数の引き出し、例えば、第1引き出し22a、第2引き出し22b、第3引き出し22c、及び第4引き出し22dとを含む。複数の引き出しは、縦方向及び/又は横方向にキャビネット本体20に配列されている。
【0014】
図2に示すように、キャビネット本体に配列され、複数の引き出し、即ち、第1引き出し22a、第2引き出し22b、第3引き出し22c、及び第4引き出し22dをそれぞれ支持する複数の家具アセンブリ、例えば、第1家具アセンブリ24a、第2家具アセンブリ24b、第3家具アセンブリ24c、及び第4家具アセンブリ24dを、キャビネットシステムはさらに含む。第1家具アセンブリ24a、第2家具アセンブリ24b、第3家具アセンブリ24c、及び第4家具アセンブリ24dは、実質的に同一の構造を有してよい。第1家具アセンブリ24a、第2家具アセンブリ24b、第3家具アセンブリ24c、及び第4家具アセンブリ24dのそれぞれは、第1物品26と、長手方向に第1物品26に対して相対的に変位可能である第2物品28とを備えている。この実施形態で一例として、第1物品26と第2物品28とのそれぞれは、スライドレールであってよい。長手方向は、スライドレールの長さ方向又は変位方向によって、X軸に平行に、定義されてよい。横方向は、スライドレールの側方方向又は幅方向によって、Y軸に平行に、定義されてよい。縦方向は、スライドレールの高さ方向によって、Z軸に平行に、定義されてよい。
【0015】
好ましくは、第1家具アセンブリ24a、第2家具アセンブリ24b、第3家具アセンブリ24c、及び第4家具アセンブリ24dのそれぞれはさらに、第3物品30を備え、第3物品30は、第1物品26と第2物品28との間に移動可能に取り付けられ、第1物品26に対する第2物品28の変位を延ばす。この実施形態で一例として、第1物品26と、第2物品28と、第3物品30とは、3部構成のスライドレール組立体を形成してよく、第1物品26と、第2物品28と、第3物品30とは、それぞれ、3部構成のスライドレール組立体の固定レールと、可動レールと、中間レールとであってよい。理解可能なように、別の実施形態では、第3レールを省略してよく、第1物品と第2物品とは、2部構成のスライドレール組立体を形成してよい。
【0016】
好ましくは、第1家具アセンブリ24a、第2家具アセンブリ24b、第3家具アセンブリ24c、及び第4家具アセンブリ24dの第1物品26は、キャビネット本体20に取り付けられ、又は固定される。第1家具アセンブリ24a、第2家具アセンブリ24b、第3家具アセンブリ24c、及び第4家具アセンブリ24dの第2物品28は、それぞれ、第1引き出し22a、第2引き出し22b、第3引き出し22c、及び第4引き出し22dを支持するように構成されている。このように、第1家具アセンブリ24a、第2家具アセンブリ24b、第3家具アセンブリ24c、及び第4家具アセンブリ24dによって、それぞれ第1引き出し22a、第2引き出し22b、第3引き出し22c、及び第4引き出し22dは、キャビネット本体20に対して開放又は後退が可能である。例えば、第1家具アセンブリ24aの第2物品28が第1家具アセンブリ24aの第1物品26に対して後退された場合に、第1引き出し22aはキャビネット本体20に対して後退される。これに代えて、第4家具アセンブリ24dの第2物品28が第4家具アセンブリ24dの第1物品26に対して後退された場合に、第4引き出し22dはキャビネット本体20に対して後退する。
【0017】
第1家具アセンブリ24aに関しては、第1家具アセンブリ24aは、縦方向に第2家具アセンブリ24bと第3家具アセンブリ24cとの間に位置する。第1家具アセンブリ24aはさらに、第2家具アセンブリ24b及び第3家具アセンブリ24cと協働するように構成されたインターロック機構32を備えている。第1家具アセンブリ24aの第2物品28が、第1家具アセンブリ24aの第1物品26に対して開放された場合に、インターロック機構32は、ロック状態に保持されてよく、これにより、第2家具アセンブリ24bと第3家具アセンブリ24cとの第2物品28が、第2家具アセンブリ24bと第3家具アセンブリ24cとの対応する第1物品26に対して開放されることが防止される。換言すれば、インターロック機構32は、第1引き出し22aがキャビネット本体20に対して開放された場合に、第2引き出し22bと第3引き出し22cとがキャビネット本体20に対して開放されることを防止するインターロック機能を実現することができる。
【0018】
これに加えて、
図3及び4に示すように、第1家具アセンブリ24aはさらに、自動閉鎖(self-closing)装置34と、補助部材36と、作動部38とを備えている。
【0019】
図3及び4に示すように、第1物品26は、第1壁40aと、第2壁40bと、第1物品26の第1壁40a及び第2壁40bの間に接続されている長手方向壁42とを含む。第1物品26の第1壁40aと、第2壁40bと、長手方向壁42とは、第1物品26の第1チャンネル44を協働して画定する。第1物品26は、前端部f1と後端部r1とを含む。
【0020】
第3物品30は、少なくとも部分的に移動可能に、第1物品26の第1チャンネル44の中に取り付けられている。第3物品30は、第2チャンネル50を含む。第3物品30は、前端部f3と後端部r3とを含む。
【0021】
第2物品28は、少なくとも部分的に[移動可能に]、第3物品30の第2チャンネル50の中に取り付けられている。第2物品28は、前端部f2と後端部r2とを含む。
【0022】
自動閉鎖装置34は、第1物品26に配置されている。例えば、自動閉鎖装置34は、第1物品26の後端部r1に隣接して配置してよい。自動閉鎖装置34は、ベース52と、作業部材54と、弾性部材56とを含む。ベース52は、第1物品26の長手方向壁42に着脱可能又は固定的に接続される。この実施形態で一例として、ベース52は、第1物品26の長手方向壁42に固定的に接続されてよい。作業部材54は、ベース52に対して相対的に移動可能である。弾性部材56は、作業部材54を駆動して、
図4に示す初期位置X1へ復帰させるように構成されている。
【0023】
好ましくは、ベース52は受けスペース62を含む。弾性部材56は、ベース52の受けスペース62の中に着脱可能に取り付けられている。作業部材54は、弾性部材56に突き当たるように構成された対応部分64を含む。例えば、弾性部材56はバネであってよい。弾性部材56は、受けスペース62から取り外すことができ、実用的な要求に応じて、弾性部材56の弾性係数とは異なる弾性係数を有する別の弾性部材と交換されてよい。
【0024】
好ましくは、作業部材54は、ベース52に移動可能に取り付けられている。さらに、ベース52は、長手方向部分66と曲げ部分68とをさらに含む。長手方向部分66は、所定の長手方向の長さを有する。曲げ部分68は、長手方向部分66から延び、長手方向部分66から曲げられている。
図6に示すように、作業部材54は支持特徴部70を含み、作業部材54が支持特徴部70によって長手方向部分66と曲げ部分68とに沿って移動可能であるようにする。これに加えて、ベース52はさらに、ブロッキング壁72を含み、ブロッキング壁72は、作業部材54をある位置、例えば初期位置X1で停止させるために、支持特徴部70をブロックするように構成されている。
【0025】
好ましくは、作業部材54はさらに、作動部38と協働するように構成された作業部74を含む。この実施形態で一例として、作業部74は突出部であってよい。しかし、本発明はこの実施形態に限定されない。
【0026】
補助部材36は、ベース52に対して相対的に移動可能である。この実施形態で一例として、補助部材36は、ベース52に移動可能に取り付けられている。好ましくは、ベース52は長手方向軌道76を含み、補助部材36は、長手方向軌道76に移動可能に取り付けられた協働特徴部78を含む。この実施形態で一例として、補助部材36が長手方向軌道76に沿ってベース52に対して相対的に移動可能であるように、協働特徴部78は、長手方向軌道76を包むように構成されてよい。
【0027】
インターロック機構32は、第1物品26に配置されている。例えば、インターロック機構32は、第1物品26の後端部r1に隣接して配置されてよい。インターロック機構32は、少なくとも1つのロック部材、例えば、第1ロック部材80と第2ロック部材82とを含む。第1ロック部材80と第2ロック部材82とは、第1物品26に移動可能に取り付けられ、第1ロック部材80と第2ロック部材82とはそれぞれ、第1物品26の第1壁40aと第2壁40bとに対して相対的に移動可能である。
【0028】
補助部材36と第1ロック部材80との一方は、第1ガイド部84を含む。この実施形態で一例として、補助部材36は第1ガイド部84を含む。好ましくは、第1ロック部材80は、第1ガイド部84と協働するように構成されている第1補助ガイド特徴部86を含む。
図4に示すように、この実施形態で一例として、第1ガイド部84と第1補助ガイド特徴部86とは、傾斜面又は円弧面であってよい。しかし、本発明はこの実施形態に限定されない。同様に、補助部材36と第2ロック部材82との一方は、第2ガイド部88を含む。本実施形態で一例として、補助部材36が第2ガイド部88を含む。好ましくは、第2ロック部材82は、第2ガイド部88と協働するように構成されている第2補助ガイド特徴部90を含む。
図4に示すように、この実施形態で一例として、第2ガイド部88と第2補助ガイド特徴部90とは、傾斜面又は円弧面であってよい。しかし、本発明はこの実施形態に限定されない。
【0029】
好ましくは、補助部材36はさらに、緩衝部分92を含む。この実施形態で一例として、緩衝部分92は弾力性のあるアームであってよい。しかし、本発明はこの実施形態に限定されない。
【0030】
好ましくは、
図2に示すように、第1家具アセンブリ24aの第1ロック部材80は、第2家具アセンブリ24bの第2ロック部材96に接続された第1ロッド94に接続されている。その上、第1家具アセンブリ24aの第2ロック部材82は、第3家具アセンブリ24cの第1ロック部材100に接続された第2ロッド98に接続されている。
【0031】
好ましくは、この実施形態では、作動部38は第2物品28に配置されている。例えば、作動部38は、第2物品28に一体的に接続され、第2物品28の後端部r2に隣接して配置されてよい。好ましくは、作動部38は、係合区間102と、係合区間102に隣接するガイド区間104とを含む。例えば、ガイド区間104は、円弧面又は傾斜面であってよい。
【0032】
図5及び6に示すように、第2物品28は、第1物品26に対して後退位置Rにあり、作動部38は、作業部材54と係合し、例えば、作動部38の係合区間102は、作業部材54の作業部74と係合する。その上、
図5及び6に示すように、作業部材54は、ベース52に対して初期位置X1にあり、補助部材36は、ベース52に対して第1所定位置K1にある。さらに、
図5及び6に示すように、第1ロック部材80は、第1ロック部材80の第1補助ガイド特徴部86が、補助部材36の第1ガイド部84に対応する位置にあるロック解除位置J1にある。第2ロック部材82は、ロック位置J2’にあり、ロック位置J2’は、第2ロック部材82の第2補助ガイド特徴部90が、補助部材36の第2ガイド部88に対応しない位置、例えば、第2ロック部材82の第2補助ガイド特徴部90が、補助部材36の第2ガイド部88とずれる位置である。
【0033】
好ましくは、
図5に示すように、第1物品26の長さは、第2物品28の長さと実質的に同一であり、第3物品30の長さは、第1物品26の長さよりも小さいか、又は第2物品28の長さよりも小さい。第2物品28が第1物品26に対して後退位置Rにある場合に、自動閉鎖装置34と補助部材36とは、第3物品30の後端部r3と第1物品26の後端部r1との間に位置する。
【0034】
好ましくは、
図6に示すように、第1ロック部材80の一部は、第1物品26の第1チャンネル44の内側に位置する。第1ロック部材80の過度の移動を防止するために、第1ロック部材80は、第1物品26の第1壁40aの内側に突き当たるように構成されている第1規制区間106を含む。同様に、第2ロック部材82の一部は、第1物品26の第1チャンネル44の内側に位置する。第2ロック部材82の過度の移動を防止するために、第2ロック部材82は、第1物品26の第2壁40bの内側に突き当たるように構成されている第2規制区間108を含む。
【0035】
好ましくは、ベース52は、第1ロック部材80をロック解除位置J1に保持するために、第1ロック部材80を支持するように構成されている。その上、第2ロック部材82の第2規制区間108と、第1物品26の第2壁40bの内側とは、第2ロック部材82をロック位置J2’に保持するために互いに突き当たるように構成されている。
【0036】
第2物品28が第1物品26に対して、後退位置Rから開放方向D1に伸長位置Eに向かって相対的に変位された場合に、作動部38は作業部材54を駆動して、
図6に示す初期位置X1から
図7及び8に示す係合位置X2へ移動させる。例えば、作業部材54が
図8に示す係合位置X2にある場合に、作業部材54の支持特徴部70はベース52の曲げ部分68と係合し、作業部材54は傾斜する。その上、作動部38は作業部材54を駆動して、
図6に示す初期位置X1から
図7及び8に示す係合位置X2へ移動させた場合に、弾性部材56は弾性変形して、
図8に示す自動閉鎖弾性力Fを後退方向D2に発生する。補助部材36を駆動して、
図6に示す第1所定位置K1から、
図7及び8に示す第2所定位置K2へ移動させる。補助部材36が第1所定位置K1から第2所定位置K2へ移動する間に、第1ガイド部84と第1補助ガイド特徴部86との突き当てにより、補助部材36は、第1ロック部材80を駆動して、
図6に示すロック解除位置J1から
図7及び8に示すロック位置J2へ、縦方向、例えば高さ方向Uに移動させる。
【0037】
図8に示すように、補助部材36が第2所定位置K2にある場合に、補助部材36は、第1ロック部材80をロック位置J2に保持するために、第1ロック部材80を支持してよい。さらに、
図8に示すように、補助部材36が第2所定位置K2にある場合に、補助部材36は、第2ロック部材82をロック位置J2’に保持するために、第2ロック部材82を押圧してよい。さらに、
図7及び8に示すように、作業部材54が初期位置X1から係合位置X2へ移動する間に、作業部材54の作業部74は、作動部38の係合区間102から係合解除されるように作動部38のガイド区間104に沿って移動する。
【0038】
好ましくは、第2物品28が後退位置Rから開放方向D1に伸長位置Eに向かって変位された場合に、作業部材54が作動部38により駆動されることで、補助部材36は作業部材54により駆動され、
図6に示す第1所定位置K1から開放方向D1に、
図8に示す第2所定位置K2へ移動される。
【0039】
図9に示すように、第1家具アセンブリ24aの第2物品28が、対応する第1物品26に対して伸長位置Eにあり、かつ補助部材36が第2所定位置K2にある場合に、補助部材36は、第1ロック部材80と第2ロック部材82とをそれぞれ、ロック位置J2,J2’に保持し、他の第2物品28、例えば、第2家具アセンブリ24bと第3家具アセンブリ24cとの第2物品28が、対応する第1物品26に対して開放方向D1に相対的に開放される動作を防止する。これにより、対応する引き出し、例えば、第2引き出し22bと第3引き出し22cとがキャビネット本体20に対して開放されることを防止するようにする。
【0040】
さらに、第1ロッド94の2つの端部はそれぞれ、第1家具アセンブリ24aの第1ロック部材80と、第2家具アセンブリ24bの第2ロック部材96とに接続されている。第2家具アセンブリ24bの第2物品28が、対応する第1物品26に対して後退位置Rにある場合に、第2家具アセンブリ24bの第2物品28に配置された作動部は、作業部材110、例えば、第2家具アセンブリ24bの作業部材110の作業部112と係合する。第1家具アセンブリ24aの第1ロック部材80がロック位置J2に保持された場合に、第2家具アセンブリ24bの第2ロック部材96の第2補助ガイド特徴部114は、第2家具アセンブリ24bの補助部材116が開放方向D1に移動することを防止するために、第2家具アセンブリ24bの補助部材116の第2ガイド部118をブロックすることができる。これにより、第2家具アセンブリ24bの第2物品28が、対応する第1物品26に対して開放方向D1に開放されることを防止するようにする。
【0041】
同様に、第2ロッド98の2つの端部はそれぞれ、第1家具アセンブリ24aの第2ロック部材82と第3家具アセンブリ24cの第1ロック部材100とに接続されている。第3家具アセンブリ24cの第2物品28が、対応する第1物品26に対して後退位置Rにある場合に、第3家具アセンブリ24cの第2物品28に配置された作動部は、第3家具アセンブリ24cの作業部材120、例えば、作業部材120の作業部122と係合する。第1家具アセンブリ24aの第2ロック部材82がロック位置J2’に保持された場合に、第3家具アセンブリ24cの第1ロック部材100の第1補助ガイド特徴部124は、第3家具アセンブリ24cの補助部材126が開放方向D1に移動することを防止するように、第3家具アセンブリ24cの補助部材126の第1ガイド部128をブロックすることができる。これにより、第3家具アセンブリ24cの第2物品28が、対応する第1物品26に対して開放方向D1に開放されることを防止するようにする。
【0042】
理解可能なように、以上から、第1家具24aの第2物品28が、対応する第1物品26に対して開放された場合に、第2所定位置K2にある補助部材36は、インターロック機構32をロック状態に保持し、インターロック機能を達成して、第2家具アセンブリ24bと第3家具アセンブリ24cとの第2物品28が、対応する第1物品26に対して開放されることを防止するようにする。
【0043】
インターロック機能を終了させたい場合には、
図10に示す第2所定位置K2から
図5及び6に示す第1所定位置K1へ復帰するように、補助部材36を移動させる必要がある。さらに、第1家具アセンブリ24aの第2物品28が、対応する第1物品26に対して、伸長位置Eから後退方向D2に後退位置Rに向かって相対的に変位する間に、補助部材36は駆動され、
図10に示す第2所定位置K2から
図5及び6に示す第1所定位置K1へ移動されてよい。
図5及び6に示すように、補助部材36が第1所定位置K1にある場合に、第1ロック部材80が逆にロック解除位置J1へ復帰可能であるように、補助部材36は第1ロック部材80を支持しない。その上、
図5及び6に示すように、補助部材36が第1所定位置K1にある場合に、補助部材36は、第2ロック部材82がロック位置J2’から移動することを可能にするために、第2ロック部材82を押圧しない。換言すれば、補助部材36が第1所定位置K1にある場合に、インターロック機能は終了する。その上、第1家具アセンブリ24aの第2物品28が、対応する第1物品26に対して、伸長位置Eから後退方向D2に後退位置Rに向かって相対的に変位する間に、第1家具アセンブリ24aの第2物品28に配置された作動部38は、作業部材54と再び係合する。例えば、第1家具アセンブリ24aの第2物品28が、対応する第1物品26に対して、伸長位置Eから後退方向D2に後退位置Rに向かって相対的に変位する間に、作業部材54の作業部74は、駆動され、作動部38の係合区間102と係合するように作動部38のガイド区間104に沿って移動されてよく、これにより、作業部材54を駆動して、係合位置X2から移動させ、作業部材54の支持特徴部70をベース52の曲げ部分68から係合解除するようにする。そのようにして、第1家具アセンブリ24aの第2物品28を駆動して
図5及び6に示す後退位置Rへ復帰させるために、後退方向D2に弾性部材56によって与えられた自動閉鎖弾性力Fに応答して、作業部材54は、初期位置X1へ復帰するように移動することができる。これにより、自動閉鎖機能を達成するようにする。
【0044】
好ましくは、第1家具アセンブリ24aの第2物品28が、伸長位置Eから後退方向D2に後退位置Rに向かって変位する間に、第1家具アセンブリ24aの第3物品30は、
図10に示す後退方向D2に変位する。第1家具アセンブリ24aの第3物品30は、
図10に示す第2所定位置K2から、
図5及び6に示す第1所定位置K1へ復帰するように、補助部材36を駆動することができる。例えば、第1家具アセンブリ24aの第3物品30の後端部r3は、補助部材36の緩衝部分92に突き当たることができる。これにより、作業部材54が初期位置X1へ復帰するように移動する間に、第3物品30の後端部r3と第1家具アセンブリ24aの補助部材36の緩衝部分92との突き当てによって、第1家具アセンブリ24aの第3物品30が、
図10に示す第2所定位置K2から
図5及び6に示す第1所定位置K1へ復帰するように補助部材36を駆動する。これは、第1家具アセンブリ24aの第2物品28を駆動して
図5及び6に示す後退位置Rへ復帰させるために、後退方向D2に弾性部材56によって与えられた自動閉鎖弾性力Fに応答して、行われる。理解可能なように、別の実施形態では、第2物品は、補助部材を第1所定位置へ復帰させるように、補助部材に突き当たるように構成されてよい。
【0045】
図11に示すように、第1家具アセンブリ24aの第2物品28が、対応する第1物品26に対して伸長位置Eにあり、かつ作業部材54の支持特徴部70が、予期しない力によって、例えば衝突又は振動に起因して、曲げ部分68から係合解除されるように駆動された場合に、作業部材54は、弾性部材56によって与えられた自動閉鎖弾性力Fに応答して、後退方向D2に初期位置X1へ復帰し、これによって自動閉鎖装置34の機能不全が生じる。しかしながら、作業部材54が初期位置X1へ復帰した場合に、補助部材36は、第1ロック部材80と第2ロック部材82とをロック位置J2,J2’に保持するために依然として第2所定位置K2にあり、従ってインターロック機構32は、依然としてインターロック機能を達成することができる。インターロック機能を終了させたい場合には、第1家具アセンブリ24aの第2物品28が、伸長位置Eから後退方向D2に後退位置Rに向かって変位することで、補助部材36を、
図11に示す第2所定位置K2から第1所定位置K1へ移動させることができる。
【0046】
自動閉鎖装置34の機能不全が発生した場合に、第1家具アセンブリ24aの第2物品28に配置された別の作動部39を利用して、作業部材54を初期位置X1から開放方向D1に係合位置X2へ駆動するために、作業部材54の作業部74と係合することができ、自動閉鎖装置34の機能回復を達成するようにする。
【0047】
図12に示すように、第1実施形態とは異なり、第2実施形態の家具アセンブリは、第1物品202と第2物品204とを備えている。家具アセンブリは、キャビネットシステムであってよく、第1物品202と第2物品204とはそれぞれ、キャビネットシステムのキャビネット本体(キャビネット)と引き出しとであってよい。
【0048】
さらに、第2実施形態の家具アセンブリはさらに、第1フィッティング部材208を備え、自動閉鎖装置が、第1フィッティング部材208によって第1物品202に構成(配置)されている。本実施形態で一例として、第1フィッティング部材208は、第1物品202に着脱可能に接続されてよい。しかし、本発明はこの実施形態に限定されない。理解可能なように、第1フィッティング部材208と第1物品202との接続により、第1フィッティング部材208は、第1物品202の一部とみなしてよい。第1フィッティング部材208は、第1壁210aと、第2壁210bと、第1フィッティング部材208の第1壁210a及び第2壁210bの間に接続されている長手方向壁212とを含む。第1フィッティング部材208の第1壁210aと、第2壁210bと、長手方向壁212とは、第1フィッティング部材208の補助チャンネル214を協働して画定する。
【0049】
自動閉鎖装置は、ベース216と、作業部材218と、弾性部材220と、補助部材222とを含む。ベース216は、第1フィッティング部材208の長手方向壁212に接続されている。作業部材218と補助部材222とは、ベース216に対して相対的に移動可能である。本実施形態のベース216、作業部材218、弾性部材220及び補助部材222の他の詳細は、第1実施形態のベース52、作業部材54、弾性部材56及び補助部材36と同一である。本明細書では、簡素化のため詳細な説明は省略する。
【0050】
さらに、インターロック機構が、第1フィッティング部材208によって第1物品202に構成(配置)されている。インターロック機構は、少なくとも1つのロック部材、例えば、第1ロック部材226と第2ロック部材228とを含む。第1ロック部材226と第2ロック部材228とは、第1フィッティング部材208に移動可能に取り付けられている。第1ロック部材226と第2ロック部材228とはそれぞれ、第1フィッティング部材208の第1壁210aと第2壁210bとに対して相対的に移動可能である。
【0051】
これに加えて、第2実施形態の家具アセンブリは、さらに、第2物品204に取り付けられた第2フィッティング部材230を備えている。本実施形態では、第2フィッティング部材230は、第2物品204に着脱可能に接続されてよい。しかし、本発明はこの実施形態に限定されない。理解可能なように、第2フィッティング部材230と第2物品204とが接続されるため、第2フィッティング部材230は第2物品204の一部とみなされてよい。第2フィッティング部材230は、本体部分232と、作動部234と、所定部分236とを含む。本体部分232は、前端部f’と後端部r’とを含む。作動部234は、本体部分232に配置され、本体部分232の後端部r’に隣接して配置されている。所定部分236は、本体部分232の前端部f’から曲げられている。本実施形態で一例として、所定部分234は、本体部分232の前端部f’から曲げられてよく、本体部分232の前端部f’に対して実質的に垂直である。以上から、理解可能なように、作動部234は、第2フィッティング部材230によって第2物品204に着脱可能に配置されると考えてよい。本実施形態の作動部234のその他の詳細は、第1実施形態の作動部38と同一である。本明細書では、簡素化のために詳細な説明は省略する。
【0052】
好ましくは、第2実施形態の家具アセンブリはさらに、補助支持装置238を備えている。補助支持装置238は、第1補助レール240と、長手方向に第1補助レール240に対して相対的に変位可能である第2補助レール242とを含む。第1補助レール240は第1物品202に取り付けられ、第2補助レール242は第2物品204を支持するように構成されている。
【0053】
好ましくは、第1補助レール240に対する第2補助レール242の変位を延ばすために、補助支持装置238はさらに、第1補助レール240と第2補助レール242との間に移動可能に取り付けられた第3補助レール244を含む。換言すれば、この実施形態で一例として、補助支持装置238は、3部構成のスライドレール組立体であってよい。
【0054】
第1実施形態と同様に、この実施形態では、第2物品204が後退位置から開放方向D1に伸長位置E’に向かって変位された場合に、作動部234が作業部材218を駆動して初期位置X1’から係合位置X2’へ移動させる。これにより、弾性部材220は、後退方向D2に自動閉鎖弾性力F’を発生するように弾性変形し、補助部材222は駆動されて、第1所定位置K1’から第2所定位置K2’へ移動する。第2物品204が第1物品202に対して伸長位置E’にある場合に、対応する第1物品に対する他の家具アセンブリの第2物品の開放動作を防止するために、第2所定位置K2’にある補助部材222は、第1ロック部材226と第2ロック部材228とをそれぞれロック位置Jb,Jb’に保持する。
【0055】
図13及び12に示すように、第1実施形態と同様に、本実施形態では、もし、第2物品204が伸長位置E’にあり、かつ作業部材218が、予期しない力によって、例えば衝突又は振動に起因して、ベース216から係合解除され、その後、弾性部材220によって与えられた自動閉鎖弾性力Fに応答して、後退方向D2に初期位置X1’へ復帰した場合に、第1ロック部材226と第2ロック部材228とをロック位置Jb,Jb’に保持するために、補助部材222は、依然として第2所定位置K2’にあり、これにより、インターロック機構の機能不全を防止するようにする。
【0056】
図14を参照すると、
図14には、第2フィッティング部材230と第2補助レール242とは図示されているが、第2物品204は図示されていない。
図12及び13に示すように、第1実施形態と同様に、本実施形態では、第2物品204が伸長位置E’から後退方向D2に後退位置R’に向かって変位する間に、第2フィッティング部材230の作動部234は、作業部材218の作動部と係合し、第2物品204を駆動して
図14に示す後退位置R’へ復帰するように移動させるための自動閉鎖弾性力F’に応答して、作業部材218は、
図12に示す係合位置X2’から
図14に示す初期位置X1’へ移動することができる。さらに、第2物品204が伸長位置E’から後退方向D2に後退位置R’に向かって変位する間に、補助部材222を駆動して
図12に示す第2所定位置K2’から
図14に示す第1所定位置K1’へ移動するために、第2フィッティング部材230の所定部分236は、補助部材222の緩衝部分248に突き当たることができる。従って、第1ロック部材226を
図12に示すロック位置Jbから
図14に示すロック解除位置Jaへ復帰させるために、補助部材222は第1ロック部材226を支持せず、第2ロック部材228がロック位置Jb’から移動することを可能にするために、補助部材222は第2ロック部材228を押圧しない。これにより、インターロック機能を終了させる。
【0057】
結論として、本発明は、背景技術と対照的に、以下のような特徴を有する。
【0058】
1.第2物品28,204が第1物品26,202に対して伸長位置E,E’にあり、かつ作業部材54,218が予期しない力によって、例えば衝突又は振動に起因して、ベース52,216から係合解除され、次いで、自動閉鎖弾性力F,F’に応答して、後退方向D2に初期位置X1,X1’へ復帰した場合に、補助部材36,222は、第1ロック部材80,226と第2ロック部材82,228とをロック位置に保持するために、依然として第2所定位置K2,K2’にあり、インターロック機構の機能不全を防止するようにする。
【0059】
2.第1実施形態では、自動閉鎖装置34と、インターロック機構32の少なくとも1つのロック部材とは、第1物品26、例えば固定レールに取り付けられている。換言すれば、第1実施形態では、自動閉鎖装置34とインターロック機構とは、スライドレール組立体とともに組み立てられる。第2実施形態では、自動閉鎖装置と、インターロック機構の少なくとも1つのロック部材とは、第1フィッティング部材208によって、第1物品202、例えばキャビネット本体に着脱可能に取り付けられている。自動閉鎖装置と、インターロック機構の少なくとも1つのロック部材とは、第2物品204、例えば引き出しに着脱可能に取り付けられた第2フィッティング部材230と協働するように構成されている。換言すれば、第2実施形態では、自動閉鎖装置とインターロック機構とは、スライドレール組立体、例えば、補助支持装置238から分離され、従って、自動閉鎖装置とインターロック機構とは、スライドレール組立体がなくても、キャビネットシステムのキャビネット本体と引き出しとに適合させることができる。
【0060】
3.弾性部材56又は220は、ベース52又は216に着脱可能に取り付けられている。これにより、実用的な要求に応じて、弾性部材56の弾性係数と異なる弾性係数を有する、別の弾性部材と、弾性部材56又は220を交換することができる。
【0061】
本発明の教示を保持しつつ、装置及び方法の多数の修正及び変更が可能であることを、当業者であれば容易に理解することである。従って、上記の開示は、添付の請求項の範囲によってのみ限定されると解釈されるものとする。