(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163847
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】電子装置及び拡張カードモジュール
(51)【国際特許分類】
H05K 7/14 20060101AFI20241115BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20241115BHJP
【FI】
H05K7/14 G
H05K7/20 A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024014094
(22)【出願日】2024-02-01
(31)【優先権主張番号】112117641
(32)【優先日】2023-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】513247101
【氏名又は名称】和碩聯合科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】陳 秉牧
【テーマコード(参考)】
5E322
5E348
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322AB11
5E322EA07
5E348AA03
5E348AA16
5E348AA18
5E348AA40
5E348DE17
5E348DE18
5E348EF26
(57)【要約】
【課題】拡張カードの設置の柔軟性を向上させ、さらなる放熱部材の追加設置をより容易にする電子装置及び拡張カードモジュールを提供する。
【解決手段】本発明は、電子装置及び拡張カードモジュールに関するものである。拡張カードモジュールは、載置台、前記載置台に設置された拡張カード、拡張カードに設置された放熱部材、及び載置台に取り付けられた係合組立体を含む。載置台は、第1の端部と第2の端部を有しており、第2の端部にはピボット部が設けられている。拡張カードは、電気接続端部を有し、電気接続端部は載置台の第1の端部に隣接している。拡張カードは、載置台と放熱部材との間に設置されている。係合組立体は、載置台のピボット部にピボット結合されている。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、
前記回路基板に設置され且つ電気的に接続されるコネクターと、
前記回路基板に固定され、前記コネクターと間隔をあけて配置されている固定台と、
前記回路基板に取り外し可能に設置される拡張カードモジュールと、
を備える、電子装置であって、
前記拡張カードモジュールは、拡張カード組立体及び係合組立体を含み、
前記拡張カード組立体は、
第1の端部とピボット部がある第2の端部とを有する載置台と、
前記載置台に設置されており、前記載置台の前記第1の端部に前記コネクターに挿入可能な電気接続端部が近接しているように配置された、拡張カードと、
前記拡張カードに配置される放熱部材と、
を含み、
前記拡張カードは、前記放熱部材と前記載置台との間に設置され、
前記係合組立体が、前記載置台の前記ピボット部に枢接され、
前記拡張カードモジュールが前記電気接続端部を用いて前記コネクターに接続される際、前記拡張カードモジュールは、前記載置台の前記第2の端部によって前記固定台上に設置され、前記係合組立体が前記固定台及び前記回路基板に係合可能である、
ことを特徴とする、電子装置。
【請求項2】
前記固定台は、メインボディ及び前記メインボディに連結された複数のアームを含み、複数の前記アームの少なくとも1つの底端にフックがあり、前記回路基板は、上部パネル、下部パネル、及び該上部パネルと該下部パネルを貫通する複数のスルーホールを含み、複数の前記アームの位置は、複数の前記スルーホールの位置にそれぞれ対応しており、複数の前記アームは、複数の前記スルーホールをそれぞれ貫通し、前記フックが前記回路基板の前記下部パネルに掛かる、請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記係合組立体は、
フック部材と、
前記フック部材に摺動可能に設置され、前記フック部材に対して第1の位置と第2の位置の間で摺動可能である、ラッチ部材と、
を備え、
前記係合組立体は、前記フック部材を用いて前記固定台にカチットし、かつ、前記係合組立体は、前記ラッチ部材が前記第2の位置に移動することで該回路基板の1つの貫通孔にラッチし、該回路基板をカチットする、請求項1に記載の電子装置。
【請求項4】
前記フック部材には、スロット、及び前記スロットに隣接する2つのスロットホールが形成され、前記ラッチ部材が弾性アームを有し、前記ラッチ部材が前記スロットに設置され、前記フック部材に沿って前記第1の位置と前記第2の位置の間で摺動可能であり、前記ラッチ部材が前記第1の位置から前記第2の位置に移動する際、前記弾性アームは1つの前記スロットホールから別の前記スロットホールにカチットするように移動する、請求項3に記載の電子装置。
【請求項5】
前記固定台は、前記係合組立体がカチットする可能な凹溝を形成しており、前記フック部材が前記凹溝にカチットする、請求項3に記載の電子装置。
【請求項6】
該拡張カードモジュールはさらにピボット軸及び該ピボット軸に設置された弾性部材を含み、該係合組立体は該ピボット軸と該弾性部材を介して該ピボット部に接続され、該弾性部材が有する弾性力は該係合組立体を該固定台にカチットするように働く、請求項1に記載の電子装置。
【請求項7】
該拡張カードは該電気接続端部から離れた位置にノッチを有し、該載置台は該ノッチ内に設置されたリミット部を形成している、請求項1に記載の電子装置。
【請求項8】
前記載置台はキャリア及び複数の側シート部を含み、
前記キャリアは、前記第1の端部、前記第2の端部、及び前記第1の端部と前記第2の端部を繋ぐ2つの長い側縁部を含み、前記拡張カードは前記キャリアに設置され、
前記複数の側シート部は、前記キャリアの2つの長い側縁部にそれぞれ形成され、
前記載置台は複数の前記側シート部を用いて前記放熱部材を固定し、前記拡張カードが前記キャリアと該放熱部材の間で挟み固定される、請求項1に記載の電子装置。
【請求項9】
載置台、拡張カード、及び放熱部材を含む拡張カード組立体と、係合組立体とを備える、拡張カードモジュールであって、
前記載置台は、第1の端部とピボット部がある第2の端部とを有し、
前記拡張カードは、前記載置台に設置され、前記拡張カードは電気接続端部を有し、前記電気接続端部は前記載置台の前記第1の端部に近接しており、
前記放熱部材は、前記拡張カードに設置され、前記拡張カードは前記載置台と前記放熱部材の間に設置され、
前記係合組立体は、前記載置台の前記ピボット部に枢接されている、
ことを特徴とする、拡張カードモジュール。
【請求項10】
前記載置台はキャリア及び複数の側シート部を含み、
前記キャリアは、前記第1の端部、前記第2の端部、及び前記第1の端部と前記第2の端部を繋ぐ2つの長い側縁部を含み、前記拡張カードは前記キャリアに設置され、
前記複数の側シート部は、前記キャリアの2つの長い側縁部にそれぞれ形成され、
前記載置台は複数の前記側シート部を用いて前記放熱部材を固定することによって、前記拡張カードが前記キャリアと該放熱部材の間で挟み固定される、請求項9に記載の拡張カードモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡張カードに関するものであり、特に電子装置及び拡張カードモジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
既存の拡張カードの固定方法は、一端を前記回路基板上のコネクターに挿入し、他端を前記回路基板に固定するものである。しかし、既存の拡張カードの設置の柔軟性は明らかに不足しており、さらなる放熱部材の追加設置が困難である。そこで、本発明者は上記の欠陥を改善できると考え、科学的原理の適用を組み合わせて研究を重ね、最終的に合理的な設計で上記欠陥を効果的に改善する本発明を提案した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の実施形態は、電子装置及び拡張カードモジュールを提供することにある。これにより、既存の拡張カードが可能性として有する欠陥を効果的に改善することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態は、回路基板と、回路基板に電気的に結合するように取り付けられるコネクターと、前記回路基板に固定され、前記コネクターと間隔を置いて配置されている固定台と、取り外し可能に前記回路基板に取り付けられる拡張カードモジュールと、を備える電子装置を公開する。前記拡張カードモジュールには、拡張カード組立体及び係合組立体を含む。拡張カード組立体は、第1の端部と第2の端部を有し、かつ第2の端部にはピボット部がある載置台と、載置台に設置され、かつ、コネクターに挿入可能で載置台の第1の端部に隣接している電気接続端部を有する、拡張カードと、拡張カードに設置される放熱部材と、を備える。拡張カードが載置台と放熱部材の間に配置される。係合組立体は、載置台のピボット部にピボット結合される。拡張カードモジュールが電気接続端部でコネクターに接続されるとき、拡張カードモジュールは載置台の第2の端部で固定台に設置され、係合組立体は固定台と回路基板に係合することができる。
【0005】
本発明の実施形態は、拡張カードモジュールも公開しており、拡張カードモジュールは、載置台、拡張カード及び放熱部材を含む拡張カード組立体と、係合組立体とを備える。載置台は、第1の端部と第2の端部を有し、前記第2の端部にはピボット部がある。拡張カードは、載置台に設置される。拡張カードは、電気接続端部を有し、電気接続端部は載置台の第1の端部に隣接している。放熱部材が、拡張カードに設置され、拡張カードは載置台と放熱部材との間に設置される。係合組立体は、載置台のピボット部にピボット結合される。
【0006】
以上のように、本発明の実施形態が公開する電子装置及び拡張カードモジュールは、複数の構成要素間の構造的な組み合わせにより、前記拡張カードを前記載置台と前記放熱部材の間に配置することができ、さらに前記拡張カード組立体は前記係合組立体によりカード式に迅速に前記回路基板に取り付けられ、これにより拡張カードモジュールの取り付け・取り外しの柔軟性を効果的に向上させることができる。
【0007】
本発明の特徴および技術的内容をさらに深く理解するために、以下の本発明に関する詳細な説明および図面を参照されたい。しかし、これらの説明および図面は本発明を例示するものであり、本発明の保護範囲を何ら限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】本発明の実施形態一の電子装置の分解模式図である。
【
図1B】
図1Aの拡張カードモジュールと固定台の分解模式図である。
【
図1C】
図1Aの拡張カードモジュールと固定台の別の視角からの分解模式図である。
【
図3】
図2の電子装置の後続の組み立て模式図である。
【
図4】
図3に沿った断面IV-IVの断面模式図である。
【
図6】
図3の電子装置の後続の組み立て模式図である。
【
図7】
図6に沿った断面VII-VIIの断面模式図である。
【
図9】本発明の実施形態二の電子装置の立体模式図である。
【
図10】
図9に沿った断面X-Xの断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
下記より、具体的な実施例で本発明が開示する「電子装置及び拡張カードモジュール」に係る実施形態を説明する。当業者は本明細書の公開内容により本発明のメリット及び効果を理解し得る。本発明は他の異なる実施形態により実行又は応用できる。本明細書における各細節も様々な観点又は応用に基づいて、本発明の精神を逸脱しない限りに、均等の変形と変更を行うことができる。また、本発明の図面は簡単で模式的に説明するためのものであり、実際的な寸法を示すものではない。以下の実施形態において、さらに本発明に係る技術事項を説明するが、公開された内容は本発明を限定するものではない。
【0010】
なお、本明細書において「第1」、「第2」、「第3」等の用語で各種の部品又は信号を説明する場合があるが、これらの部品又は信号はこれらの用語によって制限されるものではない。これらの用語は、主として一つの部品と別の部品、又は一つの信号と別の信号を区分するためのものであることを理解されたい。また、本明細書に用いられる「又は」という用語は、実際の状況に応じて、関連する項目中の何れか一つ又は複数の組合せを含み得る。
【0011】
[第1の実施形態]
図1Aから
図8に示されているように、これは本発明の第1の実施形態である。
図1Aから
図3に示されているように、本実施形態は、電子装置100を公開しており、これには回路基板2、前記回路基板2に取り付けられ電気的に結合されているコネクター3、前記回路基板2に固定された固定台4、及び上記構成要素に取り外し可能に取り付けられる拡張カードモジュール1が含まれている。
【0012】
先に説明する必要があるのは、前記拡張カードモジュール1は、本実施形態では前記回路基板2、前記コネクター3、及び前記固定台4と組み合わせて使用される(例:取り外し可能に取り付けられる)が、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明では示されていない他の実施形態では、前記拡張カードモジュール1は設計要件に応じて単独で使用される(例:販売される)または他の構成要素と組み合わせて使用されることもある。
【0013】
図1A、
図1B、
図1C、
図4及び
図5に示されているように、前記回路基板2は平坦であり、上部パネル21、前記上部パネル21の反対側に位置する下部パネル22、複数のスルーホール23、及び貫通孔24を有している。ここで、複数の前記スルーホール23と前記貫通孔24は、前記上部パネル21と前記下部パネル22を貫通しており、これら複数のスルーホール23と貫通孔24は互いに間隔を置いて配置されている。さらに、複数の前記スルーホール23の数はこの実施形態では4つであり、そのうちの3つは前記貫通孔24に隣接し、前記貫通孔24の外側を取り囲むように配置されているが、本発明はこれに限定されない。
【0014】
さらに、前記コネクター3と前記固定台4は、前記回路基板2の上部パネル21に設置され、前記コネクター3と前記固定台4は間隔を置いて配置されている。この実施形態では、前記コネクター3は前記回路基板2の上部パネル21に半田付けされて固定され、前記固定台4は前記回路基板2の複数のスルーホール23に嵌合される。ここで、前記コネクター3と前記回路基板2との間の半田付け方法は、この実施形態では表面実装技術(Surface-mount technology、SMT)を採用しているが、本発明はこれに限られない。
【0015】
さらに詳しく言えば、前記固定台4は、本体41と前記本体41に連結された複数のアーム42を含み、複数の前記アーム42の少なくとも一つの底端にはフック43がある。ここで、前記固定台4は前記本体41で上部パネル21に当接し、複数の前記アーム42は複数のスルーホール23をそれぞれ通過し、前記フック43で回路基板2の下部パネル22に掛けることにより、前記固定台4を前記回路基板2にしっかりと固定する。
【0016】
本実施形態では、複数の前記アーム42の数は複数のスルーホール23の数と等しく、複数の前記アーム42の位置は複数のスルーホール23の位置にそれぞれ対応しており、前記貫通孔24に隣接する3つの前記アーム42はそれぞれフック43を有し、これにより前記固定台4は複数のフック43で回路基板2の下部パネル22に掛けることができるが、本発明はこれに限定されない。さらに、前記固定台4は前記貫通孔24に隣接する凹溝44を形成している。この実施形態では、前記凹溝44は前記本体41に凹設され、回路基板2の上部パネル21に合わせて設けられており、前記カード係合組立体14が係合するために使用される。
【0017】
図3から
図5に示されるように、前記拡張カードモジュール1は、拡張カード組立体10と前記拡張カード組立体10にピボット結合されたカード係合組立体14を含む。前記拡張カード組立体10は、載置台11、前記載置台11に設置された拡張カード12、及び前記拡張カード12に設置された放熱部材13を含み、前記拡張カード12は前記載置台11と前記放熱部材13の間に設置される。前記カード係合組立体14は前記拡張カード組立体10の載置台11に取り付けられる。この実施形態では、前記拡張カード組立体10は、前記拡張カード12が複数の構成要素(例えば、前記載置台11と前記放熱部材13)と組み合わせられて形成され、これにより前記拡張カード12は、自身の構造を変更することなく、前記拡張カード組立体10とカード係合組立体14とを組み合わせることにより、カード方式で取り付けることができ、従来の固定取り付け方式からの脱却が可能となる。
【0018】
さらに詳しく言うと、この実施形態における載置台11は、板状のキャリア111と、前記キャリア111に連結された複数の側シート部112を含む。ここで、前記キャリア111は、第1の端部1111と第2の端部1112、及び前記第1の端部1111と前記第2の端部1112を接続する2つの長い側縁部1115を有し、複数の前記側シート部112は、前記キャリア111の2つの長い側縁部1115にそれぞれ(垂直に)形成される。さらに、前記放熱部材13は、複数の前記側シート部112を通して固定され(例えば、ロックされ)、これにより前記拡張カード12は、前記キャリア111と前記放熱部材13の間に挟まれて固定される。
【0019】
拡張カード12はキャリア111に設置され、拡張カード12には第1の端部1111に近接し突出している電気接続端部121がある。前記電気接続端部121は、コネクター3に(取り外し可能に)挿入され電気的に結合されるために使用される。また、拡張カード12には、前記電気接続端部121から離れた位置にノッチ122があり、前記ノッチ122はキャリア111上に第2の端部1112に近接して位置している。
【0020】
カード係合組立体14は、第2の端部1112のピボット部1113にピボット結合されている。
図1B及び
図1Cに示されるように、この実施形態における拡張カードモジュール1には、前記ピボット部1113に取り付けられたピボット軸15と、ピボット軸15に設置された弾性部材16(例:バネ)が含まれ、これによりカード係合組立体14は前記ピボット軸15と前記弾性部材16を介して前記ピボット部1113に接続される(またはピボット結合される)。ただし、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明で示されていない他の実施形態では、前記ピボット軸15と前記弾性部材16は設計要件に応じて省略されるか、または他の構成要素に置き換えられることもある。
【0021】
上記のように、
図3、
図6及び
図7に示されるように、拡張カードモジュール1が拡張カード12の電気接続端部121を介してコネクター3に接続される(例:挿入される)場合、拡張カードモジュール1は載置台11の第2の端部1112を固定台4上に設置することができ、カード係合組立体14は固定台4と回路基板2に係合することができる。さらに、弾性部材16が持つ弾性力は、カード係合組立体14を固定台4に係合させる方向に働き、これによりカード係合組立体14と固定台4の接合の安定性をさらに向上させる。
【0022】
したがって、この実施形態における拡張カードモジュール1は、複数の構成要素間の構造的な組み合わせにより、拡張カード12が放熱部材13に安定して取り付けられるようになっており、さらに拡張カード組立体10もカード係合組立体14を介してカード方式で迅速に回路基板2に取り付けられることにより、拡張カードモジュール1の取り付け・取り外しの柔軟性が効果的に向上している。
【0023】
なお、カード係合組立体14の具体的な構造及び固定台4や回路基板2との組み合わせ構造は、異なる設計要件に応じて調整可能であるため、この実施形態では一つの好ましい実施例を例示して説明しているが、本発明はこれに限定されない。
【0024】
図5及び
図8に示されるように、この実施形態におけるカード係合組立体14は、一体成型の単一部品構造であり、フック部材141と、前記フック部材141にスライド可能に設置されたラッチ部材142を含む。そして、前記ラッチ部材142は、フック部材141に対して第1の位置(例:
図3から
図5)と第2の位置(例:
図6から
図8)の間でスライド可能である。フック部材141はピボット部1113にピボット結合され、
図1B及び
図1Cに示されるように、フック部材141はスロット1411、スロット1411に隣接する2つのスロットホール1412、及びフック部1413を形成している。前記スロット1411、2つのスロットホール1412、及びフック部1413は、フック部材141の長軸方向に沿って配置されている。
【0025】
さらに、
図1Bおよび
図1Cに示されるように、この実施形態におけるラッチ部材142は、一体成型の単一部品構造であり、主体部分1421、前記主体部分1421に連結された弾性アーム1422、前記主体部分1421に連結され、前記弾性アーム1422を囲む延伸アーム1423、および前記延伸アーム1423に連結されたラッチブロック1424を備えている。前記ラッチ部材142は、前記主体部分1421を介してスロット1411に取り付けられ、フック部材141の第1の位置(例:
図3から
図5)と第2の位置(例:
図6から
図8)の間でスライド可能である。
【0026】
上記に述べたように、カード係合組立体14は、フック部材141(例:フック部1413)を介して固定台4(例:凹溝44)に係合し、かつカード係合組立体14はラッチ部材142を第2の位置に移動させることにより、回路基板2の貫通孔24にラッチ(例:挿入)し、回路基板2に係合する。さらに詳しく言うと、ラッチ部材142が第1の位置から第2の位置に移動する際、弾性アーム1422はスロットホール1412の一方(例:
図5)から他方(例:
図8)へと移動し、ラッチブロック1424は貫通孔24に挿入される。
【0027】
それゆえに、前記拡張カードモジュール1は、本実施形態において、前記フック部材141及び前記ラッチ部材142を用いて異なる方向からそれぞれ前記固定台4及び前記回路基板2に係合され、このようにして前記拡張カードモジュール1は、前記回路基板2上に安定して設置されるとともに、前記係合組立体14が誤って触れられて解除されるのを効果的に防止することができる。
【0028】
[第2の実施形態]
図9及び
図10を参照されたい。これは、本発明の実施形態二である。この実施形態は、上述の実施形態一に類似しているため、両実施形態の共通する部分については、再度詳述する必要はない。本実施形態は、上述の実施形態一と比較して、以下のような差異がある。
【0029】
本実施形態において、前記載置台11は、前記ノッチ122内に設置される一つのリミット部1114(例えば、前記キャリア111の底側からプレス加工されて形成される中空状の突起)を有している。すなわち、前記リミット部1114は、前記キャリア111に形成され、前記第2の端部1112に隣接しており、また、前記リミット部1114は、前記キャリア111によってプレス加工されて形成される突起であるが、本発明はこれに限定されない。このようにして、前記拡張カードは、前記ノッチ122と前記リミット部1114とを併用することで、前記載置台11及び前記放熱部材13の間でより安定して挟持されることとなる。
【0030】
総じて、本発明の実施形態が公開する電子装置及び拡張カードモジュールは、複数の部品間の構造的な組み合わせにより、前記拡張カードが前記載置台と前記放熱部材の間に設置されるようになっており、さらに前記拡張カード組立体は、前記係合組立体を介して前記回路基板にカチット方式で迅速に取り付けられ、これにより前記拡張カードモジュールの取り外しや組み立ての柔軟性を効果的に高めることができる。
【0031】
さらに、本発明の実施形態が公開する拡張カードモジュールは、前記フック部材と前記ラッチ部材を用いて、異なる方向からそれぞれ前記固定台と前記回路基板にカチットされ、このようにして前記拡張カードモジュールは、前記回路基板上に安定して取り付けられるとともに、前記係合組立体が誤って触れられて解除されることを効果的に防ぐことができる。
【0032】
以上に開示された内容は本発明の好ましい実施形態に過ぎず、これにより本発明の特許請求の範囲を制限するものではない。そのため、本発明の明細書及び添付図面の内容に基づき為された等価の技術変形は、全て本発明の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0033】
100 電子装置
1 拡張カードモジュール
10 拡張カード組立体
11 載置台
111 キャリア
1111 第1の端部
1112 第2の端部
1113 ピボット部
1114 リミット部
1115 長い側縁部
112 側シート部
12 拡張カード
121 電気接続端部
122 ノッチ
13 放熱部材
14 係合組立体
141 フック部材
1411 スロット
1412 スロットホール
1413 フック部
142 ラッチ部材
1421 メインボディセクション
1422 弾性アーム
1423 延伸アーム
1424 ラッチブロック
15 ピボット軸
16 弾性部材
2 回路基板
21 上部パネル
22 下部パネル
23 スルーホール
24 貫通孔
3 コネクター
4 固定台
41 メインボディ
42 アーム
43 フック
44 凹溝
100 電子装置