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特開2024-163857自動車投光器用の照射装置並びに自動車投光器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163857
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】自動車投光器用の照射装置並びに自動車投光器
(51)【国際特許分類】
   F21S 41/26 20180101AFI20241115BHJP
   F21S 41/27 20180101ALI20241115BHJP
   F21W 102/155 20180101ALN20241115BHJP
【FI】
F21S41/26
F21S41/27
F21W102:155
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024070615
(22)【出願日】2024-04-24
(31)【優先権主張番号】23173075.5
(32)【優先日】2023-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン クノーブロッホ
(72)【発明者】
【氏名】パトリック シュミット
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ザイトル
(57)【要約】      (修正有)
【課題】前域配光又はロービーム配光に加え、サインライト配光を生成することのできる照射装置を提供する。
【解決手段】絞り装置(103)は、光透過体(100)の少なくとも1つの境界面(106)により構成される。また更なる光源、所謂サインライト光源(20)と、サインライト光源(20)に割り当てられた更なるサインライト光入射要素(120)とが設けられており、サインライト光入射要素(120)は、サインライト光源(20)により放出された光を第3の光束(S3)に成形し、第3の光束(S3)を境界面(106)に向かわせ、第3の光束(S3)の光線は、再び光透過体(100)内に入射し、投射装置(500)によりサインライト光束(SL)として、明暗境界の上側に位置する配光の領域に投射され、サインライト配光として結像される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配光(LV)を生成するための自動車投光器用の照射装置(1)であって、
前記照射装置は、
少なくとも1つの光源(10)と、
光透過体(100)と、
少なくとも1つの前記光源(10)が放出する光を前記光透過体(100)内に入射するための少なくとも1つの光入射要素(101)と、
投射装置(500)とを有し、
前記光透過体(100)は、絞りエッジ領域(104)を有する絞り装置(103)を有し、前記絞り装置(103)は、光伝播方向において前記光入射要素(101)と前記投射装置(500)の間に配設されており、
前記光入射要素(101)を介し、少なくとも1つの前記光源(10)の光(S10)は、前記光透過体(100)内に入射し、この光は、前記光透過体(100)内で第1の光束(S1)として伝播し、また前記絞り装置(103)は、前記第1の光束(S1)を修正された第2の光束(S2)に修正し、前記第2の光束(S2)は、前記投射装置(500)により、生成すべき配光(LV)として結像され、
前記配光(LV)は、明暗境界(HD)を有し、前記明暗境界(HD)は、特に前記明暗境界(HD)の形状と位置は、前記絞り装置(103)の絞りエッジ領域ないし絞りエッジ(104)により決定され、
また前記絞り装置(103)は、前記光透過体(100)の少なくとも1つの境界面(106)により構成され、更に
前記照射装置(1)は、少なくとも1つの更なる光源、所謂サインライト光源(20)と、前記サインライト光源(20)に割り当てられた更なるサインライト光入射要素(120)とを有し、前記サインライト光入射要素(120)は、前記サインライト光源(20)により放出された光(S20)を第3の光束(S3)に成形し、前記第3の光束(S3)を前記境界面(106)に向かわせ、それにより前記第3の光束(S3)の光線は、特に前記第3の光束(S3)の実質的に全ての光線は、前記光透過体(100)内に入射し、
再び前記光透過体(100)内に入射した光線(S4)の少なくとも一部分は、好ましくは全ては、前記投射装置(500)によりサインライト光束(SL)として、前記明暗境界(HD)の上側に位置する前記配光(LV)の領域(B)に投射され、例えばサインライト配光(SV)として結像されること、
を特徴とする照射装置。
【請求項2】
前記サインライト光入射要素(120)は、共通の接触領域ないし共通の接触面(130)において前記光入射要素(101)と接触すること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項3】
前記接触領域ないし前記接触面(130)は、例えば少なくとも1つの前記光源(10)に対する間隔に関して、ないし少なくとも1つの前記光源(10)に対して間隔を置いて、次のように位置決めされており、即ち前記光源(10)から来て、前記接触領域ないし前記接触面(130)を介して前記サインライト光入射要素(120)内に入射する光線(S130)の少なくとも一部分が、前記サインライト光入射要素(120)の光出射面(122)において全反射されるように位置決めされていること、
を特徴とする、請求項2に記載の照射装置。
【請求項4】
前記接触領域ないし前記接触面(130)は、例えば少なくとも1つの前記光源(10)に対する間隔に関して、ないし少なくとも1つの前記光源(10)に対して間隔を置いて、次のように位置決めされており、即ち前記光源(10)から来て、前記接触領域ないし前記接触面(130)の手前で前記光入射要素(101)の光入射要素境界面(131)に当たる光線(S131)の少なくとも一部分が、前記光入射要素境界面(131)において前記光透過体(100)の方向に向けて前記光入射要素(101)内に全反射されるように位置決めされていること、
を特徴とする、請求項2に記載の照射装置。
【請求項5】
前記サインライト光入射要素(120)の光入射面(121)は、凹状に形成されており、及び/又は、前記サインライト光入射要素の光出射面(122)は、凸状に形成されており、好ましくは、前記サインライト光入射要素(120)は、焦点(F121)を有し、前記サインライト光源(20)は、実質的に前記焦点(F121)に配設されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項6】
例えば前記サインライト光入射要素(120)と前記光入射要素(101)が射出成形法において一緒に射出されていることにより、前記サインライト光入射要素(120)と前記光入射要素(101)は、一体的に、特に同じ材料から構成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項7】
少なくとも1つの前記光源(10)と、前記サインライト光源(20)とは、少なくとも1つの前記光源(10)の光主放射方向(X1)と、前記サインライト光源(20)の光主放射方向(X2)とが互いに平行に延在するように配設されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項8】
少なくとも1つの前記光源(10)と、前記サインライト光源(20)とは、共通の面内に配設されていること、及び/又は、少なくとも1つの前記光源(10)と、前記サインライト光源(20)とは、共通のプリント基板上に配設されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項9】
前記サインライト光源(20)により放出された光は、前記サインライト光入射要素(120)により直接的に前記境界面(106)に向けて放射されること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項10】
前記光入射要素(101)は、前記光源(10)により放出されて前記光入射要素(101)内に入射された光を前記第1の光束(S1)に成形し、好ましくは、この光束(S1)は、前記絞り装置(103)の前記絞りエッジ領域ないし前記絞りエッジ(104)の領域に向けられていること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項11】
前記サインライト光入射要素(120)は、前記境界面(106)上に形成された光パターン(L106)の照度の最大値が、前記絞りエッジ(104)に対してゼロよりも大きい間隔を置いて位置するように、及び/又は、前記光パターン(L106)が、前記絞りエッジ(104)に対してゼロよりも大きい間隔を置いて位置するように、前記第3の光束(S3)を用い、前記絞り装置(103)を構成する又は前記絞り装置(103)の少なくとも一部分である前記境界面(106)を照らすこと、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項12】
前記サインライト光入射要素(120)は、前記サインライト光入射要素(120)から出射する光束(S3)が水平方向において拡開されているように構成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項13】
前記サインライト光入射要素(120)は、前記サインライト光入射要素(120)から出射する光束(S3)の光線が垂直方向において集束するように構成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項14】
前記境界面(106)は、垂直方向において凸状に形成されており、好ましくは、前記境界面(106)は、前記投射装置(500)のペッツバール面ないし焦点面内に位置し、又は実質的に前記投射装置(500)のペッツバール面ないし焦点面内に位置すること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項15】
前記光透過体(101)の前記境界面(106)は、光散乱構造、例えば凹凸を有すること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項16】
前記照射装置(1)は、追加ライトモジュールを含み、前記追加ライトモジュールは、追加ハイビーム配光を生成するように構成されており、前記追加ライトモジュールは、2つ以上のライトセグメント(SEG)を含むセグメント化された追加配光(FLV)を生成するように構成されており、また前記追加配光と前記配光(LV)は、前記追加配光(FLV)の全ての前記ライトセグメント(SEG)が照射されている場合には、一緒に1つのハイビーム配光を構成し、またロービーム稼働では、少なくとも1つの前記光源(10)が前記配光(LV)の生成のためにアクティブ化され、前記サインライト光源(20)が前記サインライト配光(SV)の生成のためにアクティブ化され、前記追加ライトモジュールは、非アクティブ化されており、更に部分ハイビーム稼働では、少なくとも1つの前記光源(10)が前記配光(LV)の生成のためにアクティブ化され、前記追加ライトモジュールがアクティブ化され、前記追加ライトモジュールは、1つ又は複数の前記ライトセグメント(SEG)が非照射とされているように稼働されており、前記サインライト配光(SV)の生成のための前記サインライト光源(20)は、減光又は非アクティブ化されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか一項に記載の照射装置を少なくとも1つ備えた自動車投光器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の記載)
本出願は、2023年5月12付けで出願の欧州特許出願第23173075.5号(DAS-CODE: B802)の優先権主張に基づくものであり、同出願の全記載内容は、引用をもって本明細書に組み込み記載されているものとする。
【0002】
本発明は、配光を生成するための自動車投光器用の照射装置に関し、該照射装置は、
少なくとも1つの光源と、
光透過体(ライトトランスミッションボディ)と、
少なくとも1つの光源が放出する光を光透過体内に入射(入射結合)するための少なくとも1つの光入射要素と、
投射装置とを有し、
光透過体は、絞りエッジ領域を有する絞り装置(シェード装置)を有し、絞り装置は、光伝播方向において光入射要素と投射装置の間に配設されており、光入射要素を介し、少なくとも1つの光源の光は、光透過体内に入射し、この光は、光透過体内で第1の光束として伝播し、また絞り装置は、第1の光束を修正された第2の光束に修正し、第2の光束は、投射装置により、生成すべき配光として結像され、配光は、明暗境界を有し、明暗境界は、特に明暗境界の形状と位置は、絞り装置の絞りエッジ領域ないし絞りエッジにより決定され、また絞り装置は、光透過体の少なくとも1つの境界面により構成される。
【0003】
更に本発明は、そのような照射装置を少なくとも1つ備えた自動車投光器に関する。
【背景技術】
【0004】
従来技術から、上述の照射装置は既知であり、それらの照射装置では、光透過体、光入射要素、又は投射装置の修正により、少なくとも1つの光源を用いた前域配光(近域配光)又はロービーム配光に加え、更にサインライト配光を生成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2022/100057号
【特許文献2】欧州特許出願公開第4137744号
【特許文献3】独国特許出願公開第102011118270号
【特許文献4】国際公開第2021/246065号
【特許文献5】国際公開第2020/064978号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、前域配光又はロービーム配光に加え、サインライト配光を生成することのできる照射装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題は、冒頭に記載した照射装置において、以下の構成により解決される。即ち、本発明に従い、照射装置は、少なくとも1つの更なる光源、所謂サインライト光源と、サインライト光源に割り当てられた更なるサインライト光入射要素とを有し、サインライト光入射要素は、サインライト光源により放出された光を第3の光束に成形し、第3の光束を境界面に向かわせ、それにより第3の光束の光線は、特に第3の光束の実質的に全ての光線は、光透過体内に入射し、再び光透過体内に入射した光線の少なくとも一部分は、好ましくは全ては、投射装置によりサインライト光束として、明暗境界の上側に位置する配光の領域に投射され、例えばサインライト配光として結像される。
【0008】
即ち本発明の第1の視点により、
配光を生成するための自動車投光器用の照射装置であって、
前記照射装置は、
少なくとも1つの光源と、
光透過体と、
少なくとも1つの前記光源が放出する光を前記光透過体内に入射するための少なくとも1つの光入射要素と、
投射装置とを有し、
前記光透過体は、絞りエッジ領域を有する絞り装置を有し、前記絞り装置は、光伝播方向において前記光入射要素と前記投射装置の間に配設されており、
前記光入射要素を介し、少なくとも1つの前記光源の光は、前記光透過体内に入射し、この光は、前記光透過体内で第1の光束として伝播し、また前記絞り装置は、前記第1の光束を修正された第2の光束に修正し、前記第2の光束は、前記投射装置により、生成すべき配光として結像され、
前記配光は、明暗境界を有し、前記明暗境界は、前記絞り装置の絞りエッジ領域ないし絞りエッジにより決定され、
また前記絞り装置は、前記光透過体の少なくとも1つの境界面により構成され、更に
前記照射装置は、少なくとも1つの更なる光源、所謂サインライト光源と、前記サインライト光源に割り当てられた更なるサインライト光入射要素とを有し、前記サインライト光入射要素は、前記サインライト光源により放出された光を第3の光束に成形し、前記第3の光束を前記境界面に向かわせ、それにより前記第3の光束の光線は、前記光透過体内に入射し、
再び前記光透過体内に入射した光線の少なくとも一部分は、又は全ては、前記投射装置によりサインライト光束として、前記明暗境界の上側に位置する前記配光の領域に投射され、結像されること、
を特徴とする照射装置が提供される。
更に本発明の第2の視点により、
前記照射装置を少なくとも1つ有する自動車投光器が提供される。
尚、本願の特許請求の範囲に付記された図面参照符号は、専ら本発明の理解の容易化のためのものであり、図示の形態への限定を意図するものではないことを付言する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明において、以下の形態が可能である。
(形態1)
配光を生成するための自動車投光器用の照射装置であって、
前記照射装置は、
少なくとも1つの光源と、
光透過体と、
少なくとも1つの前記光源が放出する光を前記光透過体内に入射するための少なくとも1つの光入射要素と、
投射装置とを有し、
前記光透過体は、絞りエッジ領域を有する絞り装置を有し、前記絞り装置は、光伝播方向において前記光入射要素と前記投射装置の間に配設されており、
前記光入射要素を介し、少なくとも1つの前記光源の光は、前記光透過体内に入射し、この光は、前記光透過体内で第1の光束として伝播し、また前記絞り装置は、前記第1の光束を修正された第2の光束に修正し、前記第2の光束は、前記投射装置により、生成すべき配光として結像され、
前記配光は、明暗境界を有し、前記明暗境界は、特に前記明暗境界の形状と位置は、前記絞り装置の絞りエッジ領域ないし絞りエッジにより決定され、
また前記絞り装置は、前記光透過体の少なくとも1つの境界面により構成され、更に
前記照射装置は、少なくとも1つの更なる光源、所謂サインライト光源と、前記サインライト光源に割り当てられた更なるサインライト光入射要素とを有し、前記サインライト光入射要素は、前記サインライト光源により放出された光を第3の光束に成形し、前記第3の光束を前記境界面に向かわせ、それにより前記第3の光束の光線は、特に前記第3の光束の実質的に全ての光線は、前記光透過体内に入射し、
再び前記光透過体内に入射した光線の少なくとも一部分は、好ましくは全ては、前記投射装置によりサインライト光束として、前記明暗境界の上側に位置する前記配光の領域に投射され、例えばサインライト配光として結像されること。
(形態2)
形態1に記載の照射装置において、前記サインライト光入射要素は、共通の接触領域ないし共通の接触面において前記光入射要素と接触すること、が好ましい。
(形態3)
形態2に記載の照射装置において、前記接触領域ないし前記接触面は、例えば少なくとも1つの前記光源に対する間隔に関して、ないし少なくとも1つの前記光源に対して間隔を置いて、次のように位置決めされており、即ち前記光源から来て、前記接触領域ないし前記接触面を介して前記サインライト光入射要素内に入射する光線の少なくとも一部分が、前記サインライト光入射要素の光出射面において全反射されるように位置決めされていること、が好ましい。
(形態4)
形態2又は3に記載の照射装置において、前記接触領域ないし前記接触面は、例えば少なくとも1つの前記光源に対する間隔に関して、ないし少なくとも1つの前記光源に対して間隔を置いて、次のように位置決めされており、即ち前記光源から来て、前記接触領域ないし前記接触面の手前で前記光入射要素の光入射要素境界面に当たる光線の少なくとも一部分が、前記光入射要素境界面において前記光透過体の方向に向けて前記光入射要素内に全反射されるように位置決めされていること、が好ましい。
(形態5)
形態1~4のいずれか1つに記載の照射装置において、前記サインライト光入射要素の光入射面は、凹状に形成されており、及び/又は、前記サインライト光入射要素の光出射面は、凸状に形成されており、好ましくは、前記サインライト光入射要素は、焦点を有し、前記サインライト光源は、実質的に前記焦点に配設されていること、が好ましい。
(形態6)
形態1~5のいずれか1つに記載の照射装置において、例えば前記サインライト光入射要素と前記光入射要素が射出成形法において一緒に射出されていることにより、前記サインライト光入射要素と前記光入射要素は、一体的に、特に同じ材料から構成されていること、が好ましい。
(形態7)
形態1~6のいずれか1つに記載の照射装置において、少なくとも1つの前記光源と、前記サインライト光源とは、少なくとも1つの前記光源の光主放射方向と、前記サインライト光源の光主放射方向とが互いに平行に延在するように配設されていること、が好ましい。
(形態8)
形態1~7のいずれか1つに記載の照射装置において、少なくとも1つの前記光源と、前記サインライト光源とは、共通の面内に配設されていること、及び/又は、少なくとも1つの前記光源と、前記サインライト光源とは、共通のプリント基板上に配設されていること、が好ましい。
(形態9)
形態1~8のいずれか1つに記載の照射装置において、前記サインライト光源により放出された光は、前記サインライト光入射要素により直接的に前記境界面に向けて放射されること、が好ましい。
(形態10)
形態1~9のいずれか1つに記載の照射装置において、前記光入射要素は、前記光源により放出されて前記光入射要素内に入射された光を前記第1の光束に成形し、好ましくは、この光束は、前記絞り装置の前記絞りエッジ領域ないし前記絞りエッジの領域に向けられていること、が好ましい。
(形態11)
形態1~10のいずれか1つに記載の照射装置において、前記サインライト光入射要素は、前記境界面上に形成された光パターンの照度の最大値が、前記絞りエッジに対してゼロよりも大きい間隔を置いて位置するように、及び/又は、前記光パターンが、前記絞りエッジに対してゼロよりも大きい間隔を置いて位置するように、前記第3の光束を用い、前記絞り装置を構成する又は前記絞り装置の少なくとも一部分である前記境界面を照らすこと、が好ましい。
(形態12)
形態1~11のいずれか1つに記載の照射装置において、前記サインライト光入射要素は、前記サインライト光入射要素から出射する光束が水平方向において拡開されているように構成されていること、が好ましい。
(形態13)
形態1~12のいずれか1つに記載の照射装置において、前記サインライト光入射要素は、前記サインライト光入射要素から出射する光束の光線が垂直方向において収束するように構成されていること、が好ましい。
(形態14)
形態1~13のいずれか1つに記載の照射装置において、前記境界面は、垂直方向において凸状に形成されており、好ましくは、前記境界面は、前記投射装置のペッツバール面ないし焦点面内に位置し、又は実質的に前記投射装置のペッツバール面ないし焦点面内に位置すること、が好ましい。
(形態15)
形態1~14のいずれか1つに記載の照射装置において、前記光透過体の前記境界面は、光散乱構造、例えば凹凸を有すること、が好ましい。
(形態16)
形態1~15のいずれか1つに記載の照射装置において、前記照射装置は、追加ライトモジュールを含み、前記追加ライトモジュールは、追加ハイビーム配光を生成するように構成されており、前記追加ライトモジュールは、2つ以上のライトセグメントを含むセグメント化された追加配光を生成するように構成されており、また前記追加配光と前記配光は、前記追加配光の全ての前記ライトセグメントが照射されている場合には、一緒に1つのハイビーム配光を構成し、またロービーム稼働では、少なくとも1つの前記光源が前記配光の生成のためにアクティブ化され、前記サインライト光源が前記サインライト配光の生成のためにアクティブ化され、前記追加ライトモジュールは、非アクティブ化されており、更に部分ハイビーム稼働では、少なくとも1つの前記光源が前記配光の生成のためにアクティブ化され、前記追加ライトモジュールがアクティブ化され、前記追加ライトモジュールは、1つ又は複数の前記ライトセグメントが非照射とされているように稼働されており、前記サインライト配光の生成のための前記サインライト光源は、減光又は非アクティブ化されていること、が好ましい。
(形態17)
形態1~16のいずれか1つに記載の照射装置を少なくとも1つ備えた自動車投光器。
【0010】
本発明による構成により、部分ハイビーム稼働時には、サインライト光源がスイッチオフ(または減光)されることが可能であり、それによりこの稼働状態においてサインライトにより、望まれない散乱光線が発生することはない。
【0011】
部分ハイビーム稼働とは、例えば対向交通又は先行交通の眩惑を防ぐために、ハイビーム配光から1つ又は複数の領域、所謂セグメントを非照射としている稼働状態として理解される。
【0012】
少なくとも1つの光源を用いて配光が生成される稼働状態、特に前域配光又はロービーム配光が生成される稼働状態では、サインライト光源をスイッチオンすることができ、それによりその配光に加え、その配光に依存せずにサインライト配光が生成される。それに対し、従来技術においてサインライト配光は、前域光又はロービーム光と一緒に生成され(つまり前域配光又はロービーム配光の生成を担う少なくとも1つの光源は、サインライト配光の生成をも担っている)、前域光又はロービーム光に依存せずにスイッチオフすることはできない。
【0013】
それに応じ、本発明は、特に照射装置が、(部分)ハイビーム配光の個々の領域ないしセグメントをスイッチオフすることのできるADBモード(「アドバンストドライビングビーム」)で稼働される場合には、眩惑値(Blendwert)に関して利点をもたらす。この稼働状態では、従来技術と異なり、サインライトがスイッチオフされていることにより、非照射とされた領域内ないし非照射とされた/スイッチオフされたセグメント内に眩惑状態が生じることはない。特に非照射とされた領域内の望まれない「残留光」を本発明により減少可能とすることにより、全ての交通参加者のための安全性を高めることができる。ロービーム稼働時には、運転者が例えば頭上の案内標識をより良く読めることを可能にするために、サインライトを点灯させることができる。
【0014】
それに対し「通常の」ハイビーム稼働時には、サインライト光源は、スイッチオンされていることが可能である。
【0015】
好ましくは、サインライト光入射要素は、共通の接触領域ないし共通の接触面において光入射要素と接触することができる。このことは、特に両方の要素が同じ材料から構成されている場合には、(共通の接触領域ないし共通の接触面を)通り過ぎる光線がそれらの伝播方向において偏向されず、それに応じて設計技術的にも良好に管理することができるという利点を有する。
【0016】
この際、有利には、接触領域ないし接触面は、例えば少なくとも1つの光源に対する間隔に関して、ないし少なくとも1つの光源に対して間隔を置いて、次のように位置決めされており、即ち光源から来て、接触領域ないし接触面を介してサインライト光入射要素内に入射する光線の少なくとも一部分が、サインライト光入射要素の光出射面において全反射されるように位置決めされている。
【0017】
それに応じ、この光は、配光には寄与せず、光が利用されないまま例えば吸収される領域に向けて偏向される。
【0018】
更に、接触領域ないし接触面は、例えば少なくとも1つの光源に対する間隔に関して、ないし少なくとも1つの光源に対して間隔を置いて、次のように位置決めされており、即ち光源から来て、接触領域ないし接触面の手前で光入射要素の光入射要素境界面に当たる光線の少なくとも一部分が、光入射要素境界面において光透過体の方向に向けて光入射要素内に全反射されるように位置決めされていることができる。
【0019】
それによりこの光は、配光に寄与することができ、例えば前域配光又はロービーム配光に寄与することができる。
【0020】
好ましくは、サインライト光源は、できるだけ多くの光をとらえることができるために且つサインライト光源から出て光入射要素内に妨害光線として入射するかもしれない光線をできるだけ減少させるために、サインライト光入射要素の光入射面のできるだけ近くに位置決めされている。
【0021】
サインライト光入射要素の光入射面は、凹状に形成されており、及び/又は、サインライト光入射要素の光出射面は、凸状に形成されていることができる。
【0022】
この際、特にサインライト光入射要素は、焦点を有することができ、サインライト光源は、実質的にこの焦点に配設されている。
【0023】
光入射面は、好ましくは、光源が、光入射面の形状により得られる凹状のくぼみ部内に、好ましくはできるだけ深く、配設され、そのようにして、少なくとも、光源が光を放出する角度範囲内で、光入射面により取り囲まれていることにより、入射効率を高めるために、できるだけ強く凹状に形成されている。
【0024】
好ましくは凸状の光出射面により、散乱光は、ほとんどが全反射され、後方に向けて偏向される。
【0025】
光入射面の特に強く湾曲した形状により、できるだけ強く湾曲した光出射面が可能であり、それにより光入射要素から来てサインライト光入射要素内に入射される光線は、光出射面において全反射を介して偏向され、それによりこれらの光線は、光伝播方向においてサインライト光入射要素から出ていくことはできない。この散乱光は、好ましくは、後方に向かい、実際の光伝播方向とは反対方向に偏向される。
【0026】
例えばサインライト光入射要素と光入射要素が射出成形法において一緒に射出されていることにより、サインライト光入射要素と光入射要素が、一体的に、特に同じ材料から構成されていると、有利である。
【0027】
好ましくは、少なくとも1つの光源と、サインライト光源とは、少なくとも1つの光源の光主放射方向と、サインライト光源の光主放射方向とが互いに平行に延在するように配設されている。
【0028】
少なくとも1つの光源と、サインライト光源とは、共通の面内に配設されていることができ、及び/又は、少なくとも1つの光源と、サインライト光源とは、共通のプリント基板上に配設されていることができる。
【0029】
少なくとも1つの光源は、冷却体上に直接的に取り付けられており、例えばワイヤボンディングを用い、サインライト光源が配設されているプリント基板と接続されていることもできる。
【0030】
好ましくは、サインライト光源により放出された光は、サインライト光入射要素により直接的に境界面に向けて放射されることができる。
【0031】
この関連において「直接的に」とは、光が境界面に向かう経路上で更に作用されず、特に偏向も受けることもなく、つまり境界面に向かって直線的に伝播することとして理解される。
【0032】
少なくとも1つの光入射要素と、サインライト光入射要素とは、一体的な透明な光透過体を構成することができる。更に投射装置は、その光透過体と一体的に結合されていることも可能である。
【0033】
更に好ましくは、光入射要素は、光源により放出されて光入射要素内に入射された光が第1の光束に束ねられる(ビーム化される)ように構成されていることができ、この際、好ましくは、この光束は、絞り装置の絞りエッジ領域ないし絞りエッジの領域に向けられている。
【0034】
サインライト光入射要素は、境界面上に形成された光パターンの照度の最大値が、絞りエッジに対してゼロよりも大きい間隔を置いて位置するように、及び/又は光パターンが、絞りエッジに対してゼロよりも大きい間隔を置いて位置するように、第3の光束を用い、絞り装置を構成する又は絞り装置の少なくとも一部分である境界面を照らすことができる。
【0035】
それにより交通空間内の全配光内で、ないし照射装置の前方の垂直方向の所定の測定スクリーン上で、ロービーム配光とサインライト配光の間に隙間が生じることを達成することができる。
【0036】
更に、サインライト光入射要素は、サインライト光入射要素から出射する光束が水平方向において拡開されているように構成されていると、有利である。
【0037】
例えば、そのためにサインライト光入射要素は、アナモフィック(アナモルフィック)ないしアスティグマティックに構成されており、ないし光入射面及び/又は光出射面は、境界面上に形成される光パターンが水平方向において拡開される/歪められるように構成されており、それにより幅広の照射を達成することができる。そのような構成は、垂直方向と比較して水平方向においてサインライト光入射要素の湾曲(ないし曲率)がより小さいことにより達成することができる。
【0038】
更に、サインライト光入射要素は、サインライト光入射要素から出射する光束の光線が垂直方向において集束するように構成されていることが可能である。
【0039】
このことは、例えば、光出射面が垂直方向において(つまり光主放射方向と平行な垂直方向の断面において)凸状に形成されていることにより実現することができる。
【0040】
更に、境界面は、垂直方向において凸状に形成されていることができる。
【0041】
全般的に境界面は、好ましくは、実質的に投射装置の焦点面ないしペッツバール面内に位置し、それにより境界面上の照射された領域は、投射装置によりサインライト配光として結像される。
【0042】
光の均等化のために、光透過体の境界面は、光散乱構造、例えば凹凸(シボ)を有することができる。
【0043】
それにより境界面上で均等に光を放つ面が達成され、この面は、投射装置により、前述したように結像され、均等なサインライト配光をもたらす。
【0044】
例えば、少なくとも1つの光源、及び/又はサインライト光源は、それぞれ、1つ又は複数の光放出要素、例えば1つ又は複数のLEDを含むことができる。
【0045】
全般的に、それぞれの光源/サインライト光源の具体的な構成に依存せず、「(配光を生成するための)少なくとも1つの光源」との表現は、配光を生成するために、正に1つのそのような光源、しかしまた勿論2つ以上のそのような光源が設けられていることが可能であることを意味することをここで言及しておくべきである。「サインライト光源を有する」との表現は、サインライトを生成するために2つ以上のそのようなサインライト光源が設けられていることが可能であることを排除するものではない。
【0046】
照射装置は、更に追加ライトモジュールを含み、追加ライトモジュールは、追加ハイビーム配光を生成するように構成されており、この際、追加ライトモジュールは、2つ以上のライトセグメントを含むセグメント化された追加配光を生成するように構成されており、この際、追加配光と配光は、追加配光の全てのライトセグメントが照射されている場合には、一緒に1つのハイビーム配光を構成する。またロービーム稼働では、少なくとも1つの光源が配光の生成のためにアクティブ化され、サインライト光源がサインライト配光の生成のためにアクティブ化され、追加ライトモジュールは、非アクティブ化されており、更に部分ハイビーム稼働では、少なくとも1つの光源が配光の生成のためにアクティブ化され、追加ライトモジュールがアクティブ化され、この際、追加ライトモジュールは、1つ又は複数のライトセグメントが非照射とされているように稼働されており、サインライト配光の生成のためのサインライト光源は、減光又は非アクティブ化されている。
【0047】
以下、図面に基づき、本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】自動車投光器用の照射装置の本発明による一実施形態の本質的な構成部材を図3の平面Eに沿った垂直断面図として示す図である。
図2】サインライト光源の領域における照射装置の詳細図を示す図である。
図3】斜め後方から見た照射装置の一部分の斜視図を示す図である。
図4】斜め後方から見た図として絞りエッジ装置を備えた光学体の斜視図を示す図である。
図5】ロービーム配光の形態の配光とサインライト配光との例示の概要図を示す図である。
図6】ロービーム配光を、サインライト配光を伴わない部分ハイビーム配光とともに示す図である。
【実施例0049】
図1は、配光LV(図5を参照)を生成するための自動車投光器用の照射装置1を示し、この際、照射装置1は、少なくとも1つの光源10と、光透過体(ライトトランスミッションボディ)100と、少なくとも1つの光源10が放出する光を光透過体100内に入射(入射結合)するための少なくとも1つの光入射要素101と、投射装置500とを有する。
【0050】
図3から見てとれるように、図示の例では3つの光源10が設けられており、この際、これらの光源10の各々は、光入射要素101内に光を入射し、光入射要素101は、この光を光透過体100内に入射する。
【0051】
例えば、投射装置500と光透過体100は、同じ材料から、一体的に(一部材として)構成されている。
【0052】
光透過体100は、絞りエッジ領域104を有する絞り装置(シェード装置)103を有し、この際、絞り装置103は、光伝播方向において、少なくとも1つの光入射要素101と、投射装置500との間に配設されている。
【0053】
好ましくは、光学体110(光入射要素101)、並びに光学体(光透過体)100と投射装置500から構成された物体は、それぞれ中実体であり、即ち貫通開口部又は開口含有部をもたない物体である。それらの物体を構成している透明で光透過性(透光性)の材料は、空気の屈折率よりも大きい屈折率を有する。この材料は、例えばPMMA(ポリメチルメタクリレート)又はPC(ポリカーボネート)を含み、特に好ましくはPMMA(ポリメチルメタクリレート)又はPC(ポリカーボネート)から構成されている。しかしそれらの物体は、ガラス材料から、特に無機ガラス材料から製造されていることも可能である。図示の例では、2つの別個の物体があるが、両方の物体が互いに一体的に構成されていることも可能である。
【0054】
光源10により放出された光S10は、光入射要素101内に入射し、光入射要素101を介して光透過体100内に入射し、光透過体100内で第1の光束S1として伝播する。絞り装置103により、第1の光束S1は、当業者には既知であるように、修正された第2の光束S2に修正され、第2の光束S2は、投射装置500により、出射する光束LLを用い、生成すべき配光LV(ないし生成すべき配光LVの一部分;複数の光源10がある場合にはこれらの光源10が共同で配光LVを構成する)として結像される。ロービーム配光の形態の配光LVは、例えば図5及び図6に図示されている。
【0055】
少なくとも1つの光源10を用いて生成され、例えば前域配光(近域配光)又はロービーム配光である配光LVは、明暗境界HDを有し、この際、明暗境界HDは、特に明暗境界HDの形状と位置は、絞り装置103の絞りエッジ領域又は絞りエッジ104により決定される。
【0056】
絞り装置103は、図示の例において、光透過体100の第1の境界面106と第2の境界面105により構成されている。これらの両方の境界面105、106は、共通の絞りエッジ104ないし絞りエッジ領域104において交わる。
【0057】
第2の境界面105は、光伝播方向において第1の境界面106の手前に配設されている。図示の例において、第2の境界面105は、水平方向に位置し且つ光伝播方向とほぼ平行に位置し、それに対し、第1の境界面106は、光伝播方向に対して横方向(図1では上下方向、さらに紙面を横切る方向)に位置している。
【0058】
更に照射装置1は、少なくとも1つの更なる光源を有し、本事例では正に1つの更なる光源、所謂サインライト光源20を有する。更にサインライト光源20に割り当てられた更なるサインライト光入射要素120が設けられており、この際、サインライト光入射要素120は、サインライト光源20により放出された光S20を第3の光束S3に成形し、第3の光束S3を第1の境界面106に向かわせ、それにより第3の光束S3の光線は、特に第3の光束S3の実質的に全ての光線は、第1の境界面106を介して光透過体100内に入射する。
【0059】
サインライト光入射要素120は、好ましくは、図示のように、少なくとも1つの光入射要素101の下面部に設けられている。
【0060】
再び光透過体100内に入射した光線S4の少なくとも一部分は、好ましくは全ては、投射装置500によりサインライト光束SLとして、明暗境界HDの上側に位置する配光LVの領域B(図5を参照)に投射され、例えばサインライト配光SVとして結像される。
【0061】
好ましくは、少なくとも1つの光源10と、サインライト光源20とは、少なくとも1つの光源10の光主放射方向X1と、サインライト光源20の光主放射方向X2とが互いに平行に延在するように配設されている。「光伝播方向」は、本例では、ほぼ光主放射方向に対応する。
【0062】
例えば、少なくとも1つの光源10と、サインライト光源20とは、それぞれ、1つ又は複数の光放出要素を含み、例えば1つ又は複数のLEDを含むことができる。
【0063】
全般的に、それぞれの光源/サインライト光源の具体的な構成に依存せず、「(配光を生成するための)少なくとも1つの光源」との表現は、配光を生成するために、正に1つのそのような光源、しかしまた勿論2つ以上のそのような光源が設けられていることが可能であることを意味することが確認されるべきである。「サインライト光源を有する」との表現は、サインライトを生成するために2つ以上のそのようなサインライト光源が設けられていることが可能であることを排除するものではない。
【0064】
図1から見てとれるように、配光LVを生成するための光源10の光線S2は、投射装置500の上部領域に達し、ないし投射装置500の対称軸線ないし光軸線が位置する水平面の上側の領域に達する。それによりこれらの光線S2は、投射装置500の対応の湾曲部ないし対応の形状により、出射する光線LLとして下方に向けて「反転」され、また交通空間内ないし所定の測定スクリーン上で特に0°-0°ラインの下側の下部領域に位置し且つ上方はHD境界により限定されている配光LVを形成する。
【0065】
絞りエッジ領域ないし絞りエッジ104は、実質的に投射装置500の焦線内ないし焦点面内に位置し、それに対応し、絞りエッジ104は、明暗境界として、光束S1の光線を用いて生成される光像LV内に結像される。
【0066】
それに対し、サインライト光源20の光線S4は、投射装置500の下部領域に達し、投射装置500の対応の湾曲部により上方に向けて光束SLとして放射され、それに対応し、0°-0°ラインの上側に位置するサインライト配光SVを形成する。
【0067】
サインライト光入射要素120と、少なくとも1つの光入射要素101とは、好ましくは、一体的に、特に同じ材料から構成され、透明体(光学体)110を構成する。
【0068】
光学体(光透過体)100と光入射要素101は、光がこれらの中で一方では直線的に伝播し、他方では境界壁部に当たることで大部分が全反射され、対応の出射面ないし投射装置500においてそれぞれの物体/要素から出射することができるように構成されている。
【0069】
図1に従い、照射装置1は、更に追加ライトモジュール200を含み、追加ライトモジュール200は、図6に図示されているように、セグメント化された追加配光FLVを生成するように構成されており、追加配光FLVは、複数のライトセグメントSEGを含み、この際、追加配光FLVと配光LVは、全てのライトセグメントSEGがアクティブ化(活性化)されている場合には、一緒に1つのハイビーム配光を構成する。垂直方向において追加配光FLVは、配光LVに接続し、つまり前域配光又はロービーム配光に接続し、ないし両方の配光には、ある程度のオーバーラップが存在する。
【0070】
好ましくは、追加ライトモジュール200は、既述したように、個々にアクティブ化ないし非アクティブ化することのできる側方に互いに隣接するか又はオーバーラップするライトセグメントSEGから成るセグメント化された追加配光FLVを形成するように構成されている。それにより例えば対向交通QFKの車両が存在する領域は、対応のライトセグメントのスイッチオフ(非点灯)により非照射とされ、それにより対向交通QFKは、眩惑されることはない。
【0071】
具体的には、ハイビームライトモジュール(追加ライトモジュール)200(図1を参照)は、光源201、例えばマルチチップLEDを含み、光源201を用い、既知のように、光学要素202~205(結像レンズ202、204、205、アパーチャ絞り203)と協働し、セグメント化された追加配光FLVを生成することができる。
【0072】
ロービーム稼働では、少なくとも1つの光源10(具合的な事例では3つの光源10)が配光LVの生成のためにアクティブ化され、サインライト光源20がサインライト配光SVの生成のためにアクティブ化され、追加ライトモジュール200は、非アクティブ化されている。ハイビーム稼働では、少なくとも1つの光源10(ないし具体的な事例では3つの光源10)が配光LVの生成のためにアクティブ化され、追加ライトモジュール200がアクティブ化され、この際、追加ライトモジュール200は、全てのライトセグメントSEGが照射されているようにアクティブ化されており、それに加え、サインライト光源20は、アクティブ化されていることが可能である。
【0073】
部分ハイビーム稼働において、或いは、1つ又は複数のライトセグメントSEGが、追加配光FLV内の特定の領域を非照射とするため、例えば交差交通QFKを非照射とするために非アクティブ化されているADB稼働において、サインライト光源20は、同様に非アクティブ化されている(又は少なくとも減光されている)。
【0074】
本発明による構成により、例えば部分ハイビーム稼働時には、サインライト光源がスイッチオフ(または減光)されることが可能であり、それによりこの稼働状態においてサインライトにより、望まれない散乱光線が発生することはない。少なくとも1つの光源を用いて配光が生成される稼働状態、特に前域配光ないしロービーム配光が生成される稼働状態では、サインライト光源をスイッチオンすることができ、それによりその配光に加え、その配光に依存せずにサインライト配光が生成される。それに対し、従来技術においてサインライト配光は、前域光ないしロービーム光と一緒に生成され(つまり前域配光ないしロービーム配光の生成を担う少なくとも1つの光源は、サインライト配光の生成をも担っている)、前域光ないしロービーム光に依存せずにスイッチオフすることはできない。
【0075】
それに応じ、本発明は、特に照射装置が、部分ハイビーム配光の個々の領域ないしセグメントをスイッチオフすることのできるADBモード(「アドバンストドライビングビーム」)で稼働される場合には、眩惑値(Blendwert)に関して利点をもたらす。この稼働状態では、従来技術と異なり、サインライトがスイッチオフされていることにより、非照射とされた領域内ないし非照射とされた/スイッチオフされたセグメント内に眩惑状態が生じることはない。特に非照射とされた領域内の望まれない「残留光」を本発明により減少可能とすることにより、全ての交通参加者のための安全性を高めることができる。ロービーム稼働時には、運転者が例えば頭上の案内標識をより良く読めることを可能にするために、サインライトを点灯させることができる。
【0076】
図1から、しかし特に図2から見てとれるように、好ましくは、サインライト光入射要素120は、共通の接触領域ないし共通の接触面130において光入射要素101と接触している。このことは、特に両方の要素101、120が同じ材料から構成されている場合には、(共通の接触領域ないし共通の接触面130を)通り過ぎる光線がそれらの伝播方向において偏向されず、それに応じて設計技術的にも良好に管理することができるという利点を有する。
【0077】
この際、有利には、接触領域ないし接触面130は、例えば少なくとも1つの光源10に対する間隔に関して、ないし少なくとも1つの光源10に対して間隔を置いて、次のように位置決めされており、即ち光源10から来て、接触領域ないし接触面130を介してサインライト光入射要素120内に入射する光線S130の少なくとも一部分が、サインライト光入射要素120の光出射面122において全反射されるように位置決めされている。
【0078】
それに応じ、この光S130は、配光には寄与せず、光が利用されないまま例えば吸収される領域に向けて偏向される。特に(図2から)よく見てとれるように、光S130は、後方に偏向され、利用されずにサインライト光入射要素120から出ていく。
【0079】
それに加え、接触領域ないし接触面130は、例えば少なくとも1つの光源10に対する間隔に関して、ないし少なくとも1つの光源10に対して(光主放射方向X1の)間隔を置いて、次のように位置決めされており、即ち光源10から来て、接触領域ないし接触面130の手前で光入射要素101の光入射要素境界面131に当たる光線S131の少なくとも一部分が、光入射要素境界面131において光透過体100の方向に向けて光入射要素101内に全反射されるように位置決めされていることができる。この際、光入射要素境界面131は、接触面130が位置する境界面である。それによりこの光S131は、配光に寄与することができ、例えば前域配光又はロービーム配光に寄与することができる。
【0080】
好ましくは、サインライト光源20は、できるだけ多くの光をとらえることができるために且つサインライト光源20から出て光入射要素101内に妨害光線として入射するかもしれない光線をできるだけ減少させるために、サインライト光入射要素120の光入射面121のできるだけ近くに位置決めされている。
【0081】
図示のように、サインライト光入射要素120の光入射面121は凹状に形成され、光出射面122は、凸状に形成されていることができる。特にこの際、サインライト光入射要素120は、焦点F121を有することができ、またこの際、サインライト光源20は、実質的にこの焦点F121に配設されている。
【0082】
光入射面121は、好ましくは、光源が、光入射面121の形状により得られる凹状のくぼみ部内に、好ましくはできるだけ深く、配設され、そのようにして、少なくとも、光源が光を放出する角度範囲内で、光入射面121により取り囲まれていることにより、入射効率を高めるために、できるだけ強く凹状に形成されている。
【0083】
好ましくは凸状の光出射面122により、散乱光S130は、既に前述したように、ほとんどが全反射され、後方に向けて偏向される。
【0084】
光入射面121の特に強く湾曲した形状により、できるだけ強く湾曲した光出射面122が可能となり、それにより光入射要素101から来てサインライト光入射要素120内に入射される光線S130は、光出射面122において全反射を介して偏向され、それによりこれらの光線S130は、光伝播方向においてサインライト光入射要素120から出ていくことはできない。この散乱光は、好ましくは、後方に向かい、実際の光伝播方向とは反対方向に偏向される。
【0085】
好ましくは、図1に図示されているように、サインライト光源20により放出された光は、サインライト光入射要素120により直接的に境界面106に向けて放射されることができる。
【0086】
この関連において「直接的に」とは、光が境界面106に向かう経路上で更に作用されず、特に偏向も受けることもなく、つまり境界面106に向かって直線的に伝播することとして理解される。
【0087】
光入射要素101は、好ましくは、光源10により放出されて光入射要素101内に入射された光が第1の光束S1に形成されるように構成されており、この際、好ましくは、光束S1は、絞り装置103の絞りエッジ領域ないし絞りエッジ104の領域に向けられている。
【0088】
このようにして、HD境界の領域で明るく、明るさが下方に向かって減少する配光LVが生成される。
【0089】
図4に図示されているように、サインライト光入射要素120は、境界面106上に形成された光パターンL106の照度の最大値が、絞りエッジ104に対してゼロよりも大きい間隔を置いて位置するように、及び/又は光パターンL106が、絞りエッジ104に対してゼロよりも大きい間隔を置いて位置するように、第3の光束S3を用いて境界面106を照らすことができる。
【0090】
それにより、図5から分かるように、交通空間内の全配光内で、ないし照射装置の前方の垂直方向の所定の測定スクリーン上で、ロービーム配光とサインライト配光の間に隙間Gが生じることを達成することができる。
【0091】
「間隔を置いた光パターン」との表現は、光パターンを取り囲む光パターンの縁部に関するものであり、この際、境界面106上に位置する縁部のあらゆる領域が、絞りエッジ104に対してゼロより大きい間隔を置いて位置している。
【0092】
更に、サインライト光入射要素120は、サインライト光入射要素120から出射する光束S3が水平方向において拡開されているように構成されていると、有利である。
【0093】
例えば、そのためにサインライト光入射要素120は、アナモ(ル)フィックないしアスティグマティックに構成されており、ないし光入射面121及び/又は光出射面122は、境界面106上に形成される光パターンL106が水平方向において拡開される/歪められるように構成されており、それにより幅広の照射を達成することができる。そのような構成は、垂直方向と比較して水平方向においてサインライト光入射要素120の湾曲(曲率)がより小さいことにより達成することができる。
【0094】
更に、サインライト光入射要素120は、サインライト光入射要素120から出射する光束S3の光線が垂直方向において集束するように構成されていることが可能である。
【0095】
特にそれにより、効率的に光が、所望の領域に向けられること、即ち特に絞りエッジ104の下方の境界面106に向けられること、を達成することができる。
【0096】
このことは、例えば、光出射面122が垂直方向において(つまり光主放射方向X1、X2と平行な垂直方向の断面において)凸状に形成されていることにより実現することができる。
【0097】
光出射面122は、水平方向の断面において同様に湾曲して、好ましくは凸状に、特に垂直方向におけるものとは異なる曲率/曲率半径で形成されていることが可能である。
【0098】
更に図4に図示されているように、境界面106は、垂直方向において(つまり垂直方向の断面において)凸状に形成されていることができる。光線S4は、境界面106を介して光学体100内に入射したものであり、投射装置500に達し、投射装置500により照射装置1の前方の領域に結像される。
【0099】
境界面106は、好ましくは、実質的に投射装置500の焦点面ないしペッツバール面内に位置し、それにより光線S4のために境界面106上に照射された領域は、投射装置500により交通空間内に投射される。
【0100】
光の均等化のために、光透過体101の境界面106は、光散乱構造、例えば凹凸(シボ)を有することができる。
【0101】
最後に、投射装置500の外面部は、滑らかな基本面内の溝形状の構造により形成されていることもでき、この際、溝形状の構造を形成する溝部は、実質的に垂直方向に延在し、またこの際、好ましくは、それぞれ、水平方向において相並んで位置する2つの溝部は、特に実質的に垂直方向に延在し且つ好ましくは溝部の全垂直延在部にわたって延在する隆起部により分離されている。
【0102】
尚、上記の特許文献ないし非特許文献の各開示は、それらの引用をもって本書に組み込まれているものとする。また本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、更にその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。更に本発明の全開示の枠内において、種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択が可能である。即ち本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想に従って当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0103】
1 照射装置
10 光源
20 サインライト光源
100 光透過体/光学体
101 光入射要素
103 絞り装置
104 絞りエッジ/絞りエッジ領域
105 第2の境界面
106 第1の境界面
110 光学体
120 サインライト光入射要素
121 光入射面
122 光出射面
130 接触面
131 光入射要素境界面
200 追加ライトモジュール
201 光源
202 光学要素(結像レンズ)
203 光学要素(アパーチャ絞り)
204 光学要素(結像レンズ)
205 光学要素(結像レンズ)
500 投射装置

S1 光線/第1の光束
S2 光線/第2の光束
S3 光線/第3の光束
S4 光線/光
S20 光線/光
S130 光線/光/散乱光
S131 光線/光

X1 光主放射方向
X2 光主放射方向

F121 焦点
L106 光パターン

LL 光線/光束
SL サインライト光束

LV 配光/光像
SV サインライト配光
HD 明暗境界
B 領域
G 隙間

FLV 追加配光
SEG ライトセグメント
QFK 対向交通/交差交通
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-07-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配光生成するための自動車投光器用の照射装置あって、
前記照射装置(1)は、
少なくとも1つの光源(10)と、
光透過体(100)と、
少なくとも1つの前記光源(10)が放出する光を前記光透過体(100)内に入射するための少なくとも1つの光入射要素(101)と、
投射装置(500)とを有し、
前記光透過体(100)は、絞りエッジ領域(104)を有する絞り装置(103)を有し、前記絞り装置(103)は、光伝播方向において前記光入射要素(101)と前記投射装置(500)の間に配設されており、
前記光入射要素(101)を介し、少なくとも1つの前記光源(10)の光(S10)は、前記光透過体(100)内に入射し、この光は、前記光透過体(100)内で第1の光束(S1)として伝播し、また前記絞り装置(103)は、前記第1の光束(S1)を修正された第2の光束(S2)に修正し、前記第2の光束(S2)は、前記投射装置(500)により、生成すべき配光(LV)として結像され、
前記配光(LV)は、明暗境界(HD)を有し、前記明暗境界(HD)は、記絞り装置(103)の絞りエッジ領域ないし絞りエッジ(104)により決定され、
また前記絞り装置(103)は、前記光透過体(100)の少なくとも1つの境界面(106)により構成され、更に
前記照射装置(1)は、少なくとも1つの更なる光源、所謂サインライト光源(20)と、前記サインライト光源(20)に割り当てられた更なるサインライト光入射要素(120)とを有し、前記サインライト光入射要素(120)は、前記サインライト光源(20)により放出された光(S20)を第3の光束(S3)に成形し、前記第3の光束(S3)を前記境界面(106)に向かわせ、それにより前記第3の光束(S3)の光線は、記光透過体(100)内に入射し、
再び前記光透過体(100)内に入射した光線(S4)の少なくとも一部分は、又は全ては、前記投射装置(500)によりサインライト光束(SL)として、前記明暗境界(HD)の上側に位置する前記配光(LV)の領域(B)に投射され、像されること、
を特徴とする照射装置。
【請求項2】
前記サインライト光入射要素(120)は、共通の接触領域ないし共通の接触面(130)において前記光入射要素(101)と接触すること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項3】
前記接触領域ないし前記接触面(130)は、のように位置決めされており、即ち前記光源(10)から来て、前記接触領域ないし前記接触面(130)を介して前記サインライト光入射要素(120)内に入射する光線(S130)の少なくとも一部分が、前記サインライト光入射要素(120)の光出射面(122)において全反射されるように位置決めされていること、
を特徴とする、請求項2に記載の照射装置。
【請求項4】
前記接触領域ないし前記接触面(130)は、のように位置決めされており、即ち前記光源(10)から来て、前記接触領域ないし前記接触面(130)の手前で前記光入射要素(101)の光入射要素境界面(131)に当たる光線(S131)の少なくとも一部分が、前記光入射要素境界面(131)において前記光透過体(100)の方向に向けて前記光入射要素(101)内に全反射されるように位置決めされていること、
を特徴とする、請求項2に記載の照射装置。
【請求項5】
前記サインライト光入射要素(120)の光入射面(121)は、凹状に形成されており、及び/又は、前記サインライト光入射要素の光出射面(122)は、凸状に形成されてること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項6】
前記サインライト光入射要素(120)は、焦点(F121)を有し、前記サインライト光源(20)は、実質的に前記焦点(F121)に配設されていること、
を特徴とする、請求項5に記載の照射装置。
【請求項7】
記サインライト光入射要素(120)と前記光入射要素(101)は、一体的に、又は一体的に且つ同じ材料から構成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項8】
少なくとも1つの前記光源(10)と、前記サインライト光源(20)とは、少なくとも1つの前記光源(10)の光主放射方向(X1)と、前記サインライト光源(20)の光主放射方向(X2)とが互いに平行に延在するように配設されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項9】
少なくとも1つの前記光源(10)と、前記サインライト光源(20)とは、共通の面内に配設されていること、及び/又は、少なくとも1つの前記光源(10)と、前記サインライト光源(20)とは、共通のプリント基板上に配設されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項10】
前記サインライト光源(20)により放出された光は、前記サインライト光入射要素(120)により直接的に前記境界面(106)に向けて放射されること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項11】
前記光入射要素(101)は、前記光源(10)により放出されて前記光入射要素(101)内に入射された光を前記第1の光束(S1)に成形すこと、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項12】
前記第1の光束(S1)は、前記絞り装置(103)の前記絞りエッジ領域ないし前記絞りエッジ(104)の領域に向けられていること、
を特徴とする、請求項11に記載の照射装置。
【請求項13】
前記サインライト光入射要素(120)は、前記境界面(106)上に形成された光パターン(L106)の照度の最大値が、前記絞りエッジ(104)に対してゼロよりも大きい間隔を置いて位置するように、及び/又は、前記光パターン(L106)が、前記絞りエッジ(104)に対してゼロよりも大きい間隔を置いて位置するように、前記第3の光束(S3)を用い、前記絞り装置(103)を構成する又は前記絞り装置(103)の少なくとも一部分である前記境界面(106)を照らすこと、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項14】
前記サインライト光入射要素(120)は、前記サインライト光入射要素(120)から出射する光束(S3)が水平方向において拡開されているように構成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項15】
前記サインライト光入射要素(120)は、前記サインライト光入射要素(120)から出射する光束(S3)の光線が垂直方向において集束するように構成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項16】
前記境界面(106)は、垂直方向において凸状に形成されてること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項17】
前記境界面(106)は、前記投射装置(500)のペッツバール面ないし焦点面内に位置し、又は実質的に前記投射装置(500)のペッツバール面ないし焦点面内に位置すること、
を特徴とする、請求項16に記載の照射装置。
【請求項18】
前記光透過体(101)の前記境界面(106)は、光散乱構造、又は凹凸を有すること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項19】
前記照射装置(1)は、追加ライトモジュールを含み、前記追加ライトモジュールは、追加ハイビーム配光を生成するように構成されており、前記追加ライトモジュールは、2つ以上のライトセグメント(SEG)を含むセグメント化された追加配光(FLV)を生成するように構成されており、また前記追加配光(FLV)と前記配光(LV)は、前記追加配光(FLV)の全ての前記ライトセグメント(SEG)が照射されている場合には、一緒に1つのハイビーム配光を構成し、またロービーム稼働では、少なくとも1つの前記光源(10)が前記配光(LV)の生成のためにアクティブ化され、前記サインライト光源(20)が前記サインライト配光(SV)の生成のためにアクティブ化され、前記追加ライトモジュールは、非アクティブ化されており、更に部分ハイビーム稼働では、少なくとも1つの前記光源(10)が前記配光(LV)の生成のためにアクティブ化され、前記追加ライトモジュールがアクティブ化され、前記追加ライトモジュールは、1つ又は複数の前記ライトセグメント(SEG)が非照射とされているように稼働されており、前記サインライト配光(SV)の生成のための前記サインライト光源(20)は、減光又は非アクティブ化されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項20】
請求項1~19のいずれか一項に記載の照射装置を少なくとも1つ備えた自動車投光器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0103
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0103】
1 照射装置
10 光源
20 サインライト光源
100 光透過体/光学体
101 光入射要素
103 絞り装置
104 絞りエッジ/絞りエッジ領域
105 第2の境界面
106 第1の境界面
110 光学体
120 サインライト光入射要素
121 光入射面
122 光出射面
130 接触面/接触領域
131 光入射要素境界面
200 追加ライトモジュール
201 光源
202 光学要素(結像レンズ)
203 光学要素(アパーチャ絞り)
204 光学要素(結像レンズ)
205 光学要素(結像レンズ)
500 投射装置

S1 光線/第1の光束
S2 光線/第2の光束
S3 光線/第3の光束
S4 光線/光
S10 光線/光
S20 光線/光
S130 光線/光/散乱光
S131 光線/光

X1 光主放射方向
X2 光主放射方向

F121 焦点
L106 光パターン

LL 光線/光束
SL サインライト光束

LV 配光/光像
SV サインライト配光
HD 明暗境界
B 領域
G 隙間

FLV 追加配光
SEG ライトセグメント
QFK 対向交通/交差交通
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6
【外国語明細書】