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特開2024-163859半剛性固定ストラップを有する病院用ガスシリンダ台車
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163859
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】半剛性固定ストラップを有する病院用ガスシリンダ台車
(51)【国際特許分類】
   A61B 50/13 20160101AFI20241115BHJP
【FI】
A61B50/13
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024074845
(22)【出願日】2024-05-02
(31)【優先権主張番号】2304751
(32)【優先日】2023-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】523084536
【氏名又は名称】イノシステムズ
【氏名又は名称原語表記】INOSYSTEMS
【住所又は居所原語表記】7 rue Georges Besse, 92160 Antony, France
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック・マーシャル
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ・ティリリー
(72)【発明者】
【氏名】マリー・シュミット
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・ブランダン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】加圧ガスシリンダ(複数可)が転倒して床に落下することを防止するために、それらを台車に固定することをより容易にする改善された固定ストラップを備える病院用台車を提供する。
【解決手段】本発明は、ベースプレート2と、いくつかのキャスタ3と、ベースプレートから上向きに突出する支持構造4と、1つ以上のガスシリンダを支持構造に固定するために支持構造上に配置された少なくとも1つの固定デバイス30とを備える移動式台車1に関する。各固定デバイスは、自由な第1の端部を備える第1のストラップ要素31と、接続デバイスを備える第2のストラップ要素32とを備え、これらの要素は、第1のストラップ要素の自由な第1の端部が第2のストラップ要素の接続デバイスと協働しているときに互いに固定される。ストラップ要素は、半剛性ポリマ製である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動式の台車(1)であって、
-少なくとも1つのガスシリンダ(50)を収容するように構成されたベースプレート(2)と、
-地面に沿って前記台車を移動させるためのいくつかのキャスタ(3)と、
-前記ベースプレート(2)から上向きに突出する支持構造(4)と、
-少なくとも1つの前記ガスシリンダ(50)を前記支持構造(4)に固定するために前記支持構造(4)上に配置された少なくとも1つの固定デバイス(30)と
を備え、少なくとも1つの前記固定デバイス(30)は、自由な第1の端部(31.1)を備える第1のストラップ要素(31)と、接続デバイス(20)を備える第2のストラップ要素(32)とを備え、前記第1のストラップ要素(31)は、前記第1のストラップ要素(31)の前記自由な第1の端部(31.1)が前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)と協働しているときにこれらが互いに固定されることを可能にするために、前記第2のストラップ要素(32)と協働する、台車において、
前記第1のストラップ要素(31)及び第2のストラップ要素(32)は、半剛性ポリマ製であり、前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)は、
-入口(22.1)と出口(22.2)との間に延在する内部通路(22)が貫通し、前記第1のストラップ要素(31)の少なくとも一部を収容するように構成された本体(21)と、
-少なくとも2つの位置間を移動することが可能な固定化手段(23)と、ここで、少なくとも前記2つの位置は、
・前記内部通路(22)から前記第1のストラップ要素(31)を引き抜くいかなる動きも妨げるか又は妨害するように、前記内部通路(22)中に挿入された前記第1のストラップ要素(31)の浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)と前記固定化手段(23)が協働する固定化位置と、
・前記内部通路(22)中で前記第1のストラップ要素(31)を引き抜く動きを前記固定化手段(23)が可能にする解放位置と、を備え、
-ユーザが作動させることができ、前記ユーザによって作動させられるとき、前記固定化手段(23)を前記固定化位置から前記解放位置に移させるために前記固定化手段(23)と協働する解放手段(24)と、
-前記ユーザが作動させることができる締め付け手段(250)であって、前記第1のストラップ要素(31)が前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)中に挿入されるとき、及びまた、前記固定化手段(23)が前記固定化位置にあるときに、前記第1のストラップ要素(31)の前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)と協働するように構成され、そのため、前記締め付け手段(250)が前記ユーザによって作動させられるとき、前記締め付け手段(250)が前記第1のストラップ要素(31)を挿入方向に前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)内で並進して進ませる、前記締め付け手段(250)と、
を備えることを特徴とする、台車。
【請求項2】
前記第1のストラップ要素(31)は、並進運動によって前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)への前記入口(22.1)を経て、前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)中に、前記第1のストラップ要素(31)の自由な第1の端部(31.1)を介して挿入されるように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の台車。
【請求項3】
前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)は、互いに対して平行に配置された一連のリブ(311)、好ましくは直線リブ(311)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の台車。
【請求項4】
前記リブ(311)は、傾斜を形成する前側(311.1)と、垂直である後側(311.2)を各々有し、これらの側は、頂点(314)によって分離されることを特徴とする、請求項3に記載の台車。
【請求項5】
前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)は、前記第1のストラップ要素(31)の外面(312)上に支えられていることを特徴とする、請求項1に記載の台車。
【請求項6】
前記締め付け手段(250)は、レバー要素(25)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の台車。
【請求項7】
前記レバー要素(25)は、枢動することが可能であることを特徴とする、請求項6に記載の台車。
【請求項8】
前記レバー要素(25)は、前記第1のストラップ要素(31)が前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)中に収容されると、前記第1のストラップ要素(31)の前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)と協働することになる先端部(25.2)を備えることを特徴とする、請求項1に従属する請求項6又は7に記載の台車。
【請求項9】
前記レバー要素(25)は、前記レバー要素(25)を枢動させるために前記ユーザが作動させることができる基端部(25.1)を更に備えることを特徴とする、請求項7に従属する請求項8に記載の台車。
【請求項10】
前記リブ(311)は、前記第1のストラップ要素(31)が前記接続デバイス(20)の前記本体の前記内部通路(22)中に挿入されることを可能にするが、前記固定化手段(23)が前記固定化位置にあって、前記リブ(311)と協働しているときに、前記第1のストラップ要素(31)が前記内部通路(22)から引き抜かれることを妨げるように構成されていることを特徴とする、請求項3又は4に記載の台車。
【請求項11】
前記リブ(311)は、互いと並置された隆起した鋸歯状部を形成することを特徴とする、請求項10に記載の台車。
【請求項12】
前記レバー要素(25)が前記ユーザによって作動、好ましくは枢動させられると、前記レバー要素(25)の前記先端部(25.2)は、前記第1のストラップ要素(31)に対し、前記第1のストラップ要素(31)の挿入方向(F)への前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)内での並進運動を生じさせるのに十分な押圧力を垂直な後側(311.2)に印加するために、リブ(311)のうちの少なくとも1つの垂直な後側(311.2)に当接することになることを特徴とする、請求項6に従属する請求項8に記載の台車。
【請求項13】
前記固定化手段(23)が前記固定化位置にあって、前記レバー要素(25)が前記ユーザによって作動させられるとき、挿入方向(F)への前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)内での前記第1のストラップ要素(31)の前記並進運動は妨げられないことを特徴とする、請求項12に記載の台車。
【請求項14】
前記固定化位置では、前記固定化手段(23)は、固定化カム要素(230)を形成する基端部を介して、前記第1のストラップ要素(31)の外面(312)によって支えられた前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)を押圧することを特徴とする、請求項1に記載の台車。
【請求項15】
NO/N2混合物及び/又は酸素を含む1つ以上のガスシリンダを運搬するための、請求項1~14のいずれか一項に記載の台車(1)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つ以上の加圧ガスシリンダ(複数可)と、特に病院環境、とりわけ集中治療室においてガスを必要とする患者にガスを送達することが可能となるように、ガス、とりわけ医療用NOを送達するためのガス送達装置とを同時に運搬するための病院用台車に関する。本発明による台車は、加圧ガスシリンダ(複数可)が転倒して床に落下することを防止するために、それらを台車に固定することをより容易にする改善された固定ストラップを備える。
【背景技術】
【0002】
一酸化窒素、即ち、NOは、特にEP-A-560928、EP-A-1516639、又はUS-A-10,201,564によって開示されているように、新生児遷延性肺高血圧症(PPHN)、主に成人に見られる急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、又は心臓手術における肺高血圧症などの様々な病状について患者を治療するために使用される気体医薬生成物である。
【0003】
気体NOは、通常、窒素(N2)に希釈された形態で、即ち、NO/N2混合物の形態で加圧ガスシリンダに入る。従来、加圧ガスシリンダ中に詰められたNO/N2混合物におけるNOの体積濃度は、100~10000ppmv、一般に200~1000ppmv、例えば、800ppmv(ppmv=体積ppm)から成る。
【0004】
US-A-5,558,083に説明されているように、それを患者に投与するために、1つ以上のガスシリンダから取られた気体NO、即ち、気体NO/N2混合物は、NO送達装置に供給され、NO送達装置は、それ自体が、一方では、空気又はN2/O2混合物を供給する機械式人工呼吸器に、他方では、所望の投与量でNOを含有する最終気体混合物を送達する呼吸インタフェース(例えば、挿管チューブ、呼吸マスク、等)に流体接続された患者回路の吸気分岐部に接続され、その最終混合物は、NOの流れを空気又はN2/O2混合物の流れと混合することによって得られている。
【0005】
病院環境では、ガスシリンダ、機器、又は医療装置は、従来、台車によって移動又は運搬されている。異なる病院用台車の例は、EP2574361、EP1977712、EP3854368、EP3854660、US2009/0302178、FR2926728、及びFR2910362に示されている。
【0006】
US2016/0310693もまた知られており、キャスタ上に据え付けられたベースプレートを備え、ガス、とりわけNOのシリンダを収容するための収納空間が装備された台車について開示している。ガスシリンダは、ストラップを固定することによって適所に保持される。具体的には、シリンダが落下する可能性を防止するために台車の支持構造にしっかりとそれらを取り付けることによってシリンダを固定することが一般的に行われている。
【0007】
これを行うために、図2に例示するように、バックル留め具が装備された可撓性布から作られたストラップが現在使用されている。今や、実際には、このタイプの可撓性ストラップは、いくつかの問題、特に、それらがガスシリンダの後ろに食い込む傾向を有し、このことから、介護人がそれらをフィットさせる際に時間を浪費することにつながるため、特に、それらはフィットさせるのが困難であり、その上、それらは洗浄及び消毒が困難であるという問題を呈している。
【0008】
別の情報源であるEP4159585が知られており、ストラップを固定することによって適所に保持されたいくつかのガスシリンダを運搬するために使用される病院用台車について説明している。しかしながら、提案されているストラップは、可撓性布製ストラップが装備されている機構に類似しているそれらの締結機構が、シリンダの周りにストラップが効果的に締め付けられることを可能にせず、そのため、これらのシリンダのうちの1つが転倒し、次いで偶発的に落下し得、このことから、介護スタッフに対してリスクを呈するので、理想的ではない。
【0009】
言い換えれば、課題は、とりわけ安全性に関して改善された医療用台車を提案し、上述した問題のうちの全部又は一部を解決することを可能にすることである。
【発明の概要】
【0010】
本発明によると、提案されるのは、その移動中に地面に沿って転がるように設計された移動式台車、即ち、ガスシリンダ及びことによると他の機器又は装置を運搬するためのユニットであり、本移動式台車は、
-少なくとも1つのガスシリンダを収容、即ち、受け入れるように構成されたベースプレートと、
-地面に沿って移動式台車を移動させるためのいくつかのキャスタと、
-ベースプレートから上向きに突出する支持構造と、
-少なくとも1つのガスシリンダを支持構造に固定する(即ち、取り付ける)ために支持構造上に配置された少なくとも1つの固定デバイス(即ち、取り付けデバイス)と
を備え、少なくとも1つの固定デバイスは、自由な第1の端部を備える第1のストラップ要素と、接続デバイスを備える第2のストラップ要素とを備え、第1のストラップ要素は、第1のストラップ要素の自由な第1の端部が第2のストラップ要素の接続デバイスと協働しているときにこれらが互いに固定されることを可能にするために第2のストラップ要素と協働する。
【0011】
加えて、本発明によると、第1のストラップ要素及び第2のストラップ要素は、半剛性ポリマ製である。半剛性ポリマから作られたストラップ要素を使用することは、有利であり、上述した問題に対処する。具体的には、これらのストラップは、重力の影響下で下がってしまう布製ストラップとは異なり、ストラップが所定の位置に留まるので、ユーザにとって操作がより容易である。加えて、これらのストラップは、ポリマ製のストラップが布製の可撓性ストラップによって示される多孔性を有せず、従って、急速に汚れを蓄積せず、及び/又はより容易に洗浄することができるので、洗浄がより簡易である。
【0012】
その上、第2のストラップ要素の接続デバイスは、
-入口と出口との間に延在する内部通路が貫通し、第1のストラップ要素の少なくとも一部を収容するように構成された本体と、
-少なくとも2つの位置間を移動することが可能な固定化手段と、ここで、少なくとも2つの位置は、
・内部通路から第1のストラップ要素を引き抜く(即ち、部分的に又は完全に引き抜く)(少なくとも)いかなる動きも妨げるか又は妨害する、即ち、拒絶するように、内部通路中に挿入された第1のストラップ要素の浮き彫りテクスチャ加工された領域と固定化手段が協働する固定化位置と、
・内部通路中で第1のストラップ要素を引き抜く(即ち、部分的に又は完全に引き抜く)動きを固定化手段が可能にする(即ち、許可するか又はもはや妨害しない)解放位置と、を備え、
-ユーザが作動させることができ、ユーザによって作動させられるとき、固定化手段を固定化位置から解放位置に移させるために固定化手段と協働する解放手段と
を備える。
【0013】
加えて、第2のストラップ要素の接続デバイスは、ユーザが作動させることができる締め付け手段であって、第1のストラップ要素が第2のストラップ要素の接続デバイスの内部通路中に挿入されるとき、及びまた、固定化手段が固定化位置にあるときに、第1のストラップ要素の浮き彫りテクスチャ加工された領域と協働するように構成され、そのため、締め付け手段がユーザによって作動させられるとき、締め付け手段が第1のストラップ要素を挿入方向に接続デバイスの内部通路内で並進して進ませる、締め付け手段を更に備え、これは、クランピングの有効性を増大させるか又は改善することを目的としている。
【0014】
検討中の実施形態に応じて、本発明による台車は、以下の特徴のうちの1つ以上を備え得る:
【0015】
-第1のストラップ要素及び第2のストラップ要素は、Nylon(登録商標)などの、ポリウレタン又はポリアミドから選択されたポリマ材料製である。
【0016】
-第1のストラップ要素及び第2のストラップ要素は、互いに固定され、即ち、互いに取り付けられるか又は接続されるように構成される。
【0017】
-固定化手段は、固定化位置即ちロック位置と解放位置即ちロック解除位置とを備える少なくとも2つの位置間、及びことによると1つ以上の中間位置(複数可)の間を移動することが可能である。
【0018】
-第1のストラップ要素は、第1のストラップ要素が第2のストラップ要素の接続デバイスの内部通路内に固定化(即ち、固く保持)されることを可能にするように、接続デバイスの内部通路への入口を経て、第2のストラップ要素の接続デバイスの内部通路中に(即ち、その内側に)、第1のストラップ要素の自由な第1の端部を介して挿入(即ち、導入)されるように構成される。
【0019】
-第1のストラップ要素は、第1及び第2のストラップ要素を互いに固定し、このことから、ガスシリンダを台車に固定する(即ち、取り付ける)ように、並進運動、即ち、挿入の並進運動によって、第2のストラップ要素の接続デバイスの内部通路中にユーザによって(少なくとも部分的に)挿入され得る。
【0020】
-逆に、第1のストラップ要素は、挿入の動きとは反対の、同様に並進の引き抜く又は引き込む動き、即ち、引き抜きの並進運動によって、第2のストラップ要素の接続デバイスの内部通路からユーザによって(少なくとも部分的に)引き抜かれ、即ち、引き出され得る。
【0021】
-内部通路から第1のストラップ要素を引き抜く動きと、第1のストラップ要素を内部通路に挿入する動きは、並進運動である。
【0022】
-固定化位置では、固定化手段は、浮き彫りテクスチャ加工された領域を押圧する。
【0023】
-浮き彫りテクスチャ加工された領域は、一連の並置されたリブ、特に互いに対して平行に配置されたリブを備える。
【0024】
-一実施形態によると、リブは、直線(即ち、線形)である。
【0025】
-浮き彫りテクスチャ加工された領域は、第1のストラップ要素の外面によって支えられる。
【0026】
-浮き彫りテクスチャ加工された領域は、自由な第1の端部から外面にわたって延在し、即ち、ガスシリンダの本体にと接触する側又は表面ではない第1のストラップ要素の側又は表面に外向きに面する。
【0027】
-浮き彫りテクスチャ加工された領域は、隆起した鋸歯状部又は同様のものを形成する一連のリブを備える。
【0028】
-リブは、互いと並置される。
【0029】
-リブは、第1のストラップ要素が接続デバイスの本体の内部通路中に(並進して)挿入されることを可能にするが、固定化手段が固定化位置にあって、リブと協働しているときに、第1のストラップ要素が内部通路から引き抜かれることを妨げるように構成される。
【0030】
-リブは、「山」及び「谷」で構成された浮き彫りを形成する。
【0031】
-リブは、三角形又は同様の断面を有する。
【0032】
-リブは、傾斜を形成する前側と、(実質的に)垂直な後側とを各々有し、これらの側は、頂点によって分離される。
【0033】
-傾斜を形成する前側は、(実質的に)垂直な後側と、30~60°から成る、好ましくは40~50°の程度の角度を成す。
【0034】
-2つの連続するリブは、谷によって分離される。
【0035】
-第1のストラップ要素は、外面とは反対の面である内面を更に備える。
【0036】
-第1のストラップ要素の内面は、第1のストラップ要素によって適所に保持されたシリンダを押圧し、即ち、第1のストラップ要素の内面は、適所に保持されるべきガスシリンダの本体と接触する。
【0037】
-第1のストラップ要素の内面は、平滑であり、即ち、テクスチャ加工されていない。
【0038】
-浮き彫りテクスチャ加工された領域は、第1のストラップ要素の外面の少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%、又は更には好ましくは少なくとも80%の表面積又は表面にわたって延在する。
【0039】
-第1のストラップ要素及び第2のストラップ要素は、細長い形状、好ましくは、ストリップ、バンド、又は同様のものの形状を各々有する。
【0040】
-第1のストラップ要素は、例えば、ねじ締結によって支持構造に固定された、典型的には、前部棒又は後部棒に固定された第2の端部を備える。
【0041】
-第2のストラップ要素は、例えば、ねじ締結によって支持構造に固定された、典型的には、前部棒又は後部棒に固定された上流端を備える。
【0042】
-別の実施形態によると、第1のストラップ要素及び第2のストラップ要素は、互いに接続することができる第1のストラップ要素の第2の端部及び第2のストラップ要素の上流端を介して互いに固定される。
【0043】
-更に別の実施形態によると、第1のストラップ要素及び第2のストラップ要素は、単一のポリマストリップから形成される。
【0044】
-それは、いくつかの固定デバイス、好ましくは、複数対の固定デバイスを備える。
【0045】
-複数対の固定デバイスは、例えば、ねじ締結によって支持構造に固定され、典型的には、前部棒及び/又は後部棒に固定される。
【0046】
-各ガスシリンダは、一対の固定デバイスを使用して固定される。
【0047】
-それは、NO/N2混合物を含む少なくとも1つのガスシリンダ及び/又は酸素シリンダを備え、この又はそのシリンダ(複数可)は、ベースプレート上に位置付けられる。
【0048】
-一実施形態によると、それは、NO/N2混合物を含む2つのガスシリンダと酸素シリンダとを備え、これらのシリンダは、ベースプレート上に位置付けられる。
【0049】
-固定化位置では、固定化手段は、内部通路から第1のストラップ要素を引き抜くいかなる動きも妨げる。
【0050】
-解放位置では、固定化手段は、第1のストラップ要素の引き抜きを可能にするために、第1のストラップ要素と協働しないか、又はもはや協働しない。
【0051】
-接続デバイスの本体中の内部通路は、内部通路の入口を介して及び出口に向かって、第1のストラップ要素がユーザによってその中に挿入されたときに第1のストラップ要素の少なくとも一部を収容する(即ち、受け入れる)ように構成及び寸法決めされる。
【0052】
-ユーザが作動させることができる解放手段は、ユーザによって作動させられていないときに、即ち、解放されると、固定化手段を解放位置から固定化位置に移させるために固定化手段と協働する。
【0053】
-固定化位置は、「デフォルト」又は「静止」位置に対応する。
【0054】
-解放手段及び固定化手段は、互いに対して移動することが可能であり、例えば、互いに対して枢動することが可能である。
【0055】
-解放手段は、ユーザによって指の圧力により、例えば、自分の人差し指で解放手段を押すことによって作動させることができる。
【0056】
-解放手段は、押しボタン又は同様のもの、典型的には、ユーザがそれを作動させるために押す押しボタンを備える。
【0057】
-ユーザによって作動させられるとき、解放手段は、固定化手段を固定化位置から解放位置に移させるために、固定化手段に、直接又は間接的のうちのいずれかで、機械的に作用する。
【0058】
-固定化手段は、通常、ユーザによる解放手段のいかなる作動もない場合には固定化位置に戻る。
【0059】
-固定化手段は、通常、戻しデバイス又は手段、好ましくは、弾性戻し手段、例えば、ばね負荷式手段又はデバイス又は同様のものによって固定化位置に戻される。
【0060】
-解放位置では、固定化手段は、特に、第1のストラップ要素が接続デバイスの本体の内部通路から引き抜かれることを可能にするために、第1のストラップ要素と、特に、浮き彫りテクスチャ加工された領域ともはや相互作用しない。
【0061】
-固定化手段は、固定化手段、典型的には、突出手段が固定化位置で浮き彫りテクスチャ加工された領域と協働することになると、接続デバイスの本体の内部通路からの第1のストラップ要素の引き抜きを妨害、即ち、阻止又は妨げるために、浮き彫りテクスチャ加工された領域、典型的には、直線リブと協働することになる、カム又は同様のものなどの突出手段を備える。
【0062】
-締め付け手段は、ユーザが作動させることができるレバー要素を備える。
【0063】
-レバー要素は、好ましくは、軸YYを中心として枢動、即ち、揺動することが可能である。
【0064】
-レバー要素は、第1のストラップ要素が第2のストラップ要素の接続デバイスの内部通路中に収容されると、第1のストラップ要素の浮き彫りテクスチャ加工された領域と協働することになる先端部を備える。
【0065】
-レバー要素の先端部は、第1のストラップ要素のテクスチャ加工された領域上、特に、リブの面のうちの1つ、典型的にはその垂直な後面を押す(例えば、当接する)ようになる。
【0066】
-レバー要素の基端部は、特に、レバー要素を枢動又は揺動させるためにそれを作動させ、及び/又は把持することができるユーザが作動させることができる。
【0067】
-レバー要素の基端部及び先端部は、接合部によって接続される。
【0068】
-基端部は、ループの形態である。
【0069】
-締め付け手段は、少なくとも、それらが第1のストラップ要素のテクスチャ加工された領域と相互作用しない静止位置と、それらが第1のストラップ要素のテクスチャ加工された領域と相互作用、即ち、協働する作動位置との間で移動させることができる。
【0070】
-締め付け手段は、通常、ユーザによるいかなる作動もない場合には静止位置に戻る。
【0071】
-締め付け手段は、通常、追加の弾性戻し手段、例えば、ばね負荷式手段又はデバイス又は同様のものなどの追加の戻しデバイスによって静止位置に戻される。
【0072】
-接続デバイスの本体の内部通路は、三角形の第1の断面を有し、好ましくは、スロットを形成する。
【0073】
-第1のストラップ要素及び第2のストラップ要素は、三角形の断面(即ち、形状)を各々有する。
【0074】
-第1のストラップ要素は、接続デバイスの本体の内部通路中に並進して挿入されることが可能となるような方法で寸法決めされる。
【0075】
-第1のストラップ要素は、接続デバイスの本体の内部通路中に並進して挿入されることが可能となるように、接続デバイスの本体の内部通路の三角形の第1の断面を補完する三角形の第2の断面(即ち、形状)を有し、即ち、第2の断面は、第1の断面よりも小さい。
【0076】
-ストラップ要素は、ストラップの長さを備えるか、又はストラップの長さから成る。
【0077】
-ベースプレート、即ち、シャーシ又は同様のものは、ガスシリンダを収容するための少なくとも1つのガスシリンダ収納場所、好ましくは、いくつかのガスシリンダ収納場所を備える。
【0078】
-一実施形態によると、ベースプレートは、NO/N2混合物の2つのシリンダと1つの酸素シリンダとを受け入れるように構成された3つの場所を備える。
【0079】
-それは、地面上で台車を移動させるために使用される少なくとも3つ又は4つのキャスタ、典型的には、4つのキャスタを備え、4つのキャスタは、好ましくは、方向付け可能、及び/又はブレーキが付けられる。
【0080】
-それは、ユーザが地面上での移動中に台車を操作する、特に、それをステアリングするか、又は引っ張るか、又は押すことを可能にする少なくとも1つの手動グリップハンドルを備える。
【0081】
-手動グリップハンドルは、支持構造に直接又は間接的に取り付けられる。それは、台車を操縦するためにユーザの手によって把持されるように寸法決めされる。
【0082】
-支持構造は、少なくとも、主棒としても知られる後部棒を備える。
【0083】
-支持構造は、(少なくとも)主棒とも呼ばれる後部棒と二次棒とも呼ばれる前部棒とを備え、それら棒は、好ましくは、互いに対して平行に配置される。
【0084】
-前部棒及び後部棒、ベースプレートから上向きに突出する。
【0085】
-前部棒及び後部棒は、離間して、好ましくは、数センチメートルから数十センチメートルだけ離間して配置される。
【0086】
-前部棒及び後部棒は、例えば、円形、三角形、若しくは四角形の輪郭断面、又は何らかの他の形状の輪郭断面である。
【0087】
-前部棒は、3~8cm、典型的には、3~6cmの程度の断面、例えば、4×4cmの正方形断面を有する。
【0088】
-後部棒は、3~25cmの程度の断面、例えば、4×16cmの三角形断面を有する。
【0089】
-前部棒及び後部棒は、長直線形状、好ましくは、アルミニウム合金から作られた輪郭断面である。しかしながら、何らかの他の材料が適している可能性があり得る。
【0090】
-支持構造は、好ましくは、器具、医療機器、又は同様のものを保持するためのトレイを備えるトレイ構造を載せている。
【0091】
-前部棒及び後部棒は、好ましくは、それらの上端において、とりわけ固着構造を介して、共に接合される。
【0092】
-固着構造は、トレイ、例えば、トレイを形成するプレート又は同様のものを支えるか、又は備える。
【0093】
-それは、支持構造、特に、主棒に、直接又は間接的のうちのいずれかで固定された収納キャビネットを備える。
【0094】
-キャビネットは、平坦であり、及び/又はポリマ製である。
【0095】
-キャビネットは、(ほぼ)三角形の平行六面体の一般的な形状を有する。
【0096】
-キャビネットは、アクセスドア又は同様のものを有するか又は有しない1つ以上の内部収納区画を備える。
【0097】
-キャビネットは、約60~110cmから成る高さ(H)、15~60cmから成る幅(L)、及び5~18から成る厚さ(E)を有する。
【0098】
-少なくとも1つのガスシリンダ、好ましくは、NO/N2混合物を含むガスシリンダは、ベースプレートの少なくとも1つの場所中に収容される。
【0099】
-それは、ベースプレート中の2つの場所中に収容されたNO/N2混合物の2つのシリンダを備える。
【0100】
-二次棒は、NO/N2混合物の2つのシリンダ間に配置され、即ち、据えられる。
【0101】
-ガスシリンダ(複数可)は、100~10000ppmvのNO、好ましくは、100~2000ppmvのNO及び残りは窒素を含有する気体NO/N2混合物を含む。
【0102】
-ガスシリンダ(複数可)、即ち、NO/N2混合物の各シリンダは、100~1000ppmvのNO、好ましくは、200~1000ppmvのNO及び残りは窒素を含有する気体NO/N2混合物を含む。
【0103】
-ガスシリンダ(複数可)は、5絶対bar~少なくとも200絶対barから成る圧力でガスを含む。
【0104】
-NO/N2混合物の各シリンダは、前部棒又は後部棒のうちの1つに直接又は間接的に固定される。
【0105】
-それは、ベースプレートの追加の場所中に酸素(O2)シリンダを更に備える。
【0106】
-酸素(O2)シリンダは、前部棒に直接又は間接的に固定される。
【0107】
-支持構造は、ガス送達装置を支持することを意図されたポールを載せている。
【0108】
-ポールは、支持構造、特に主棒を二次棒に接合する固着構造に取り付けられる。
【0109】
-ガス送達装置、特に、NO/N2混合物を送達するための装置が、特に、VESAタイプの据え付けプレート又は同様のものを介してポールに固定される。
【0110】
-ガスシリンダ(複数可)は、ガス分配弁、特に、一体化された調整器弁を装備される。
【0111】
-ガスシリンダ(複数可)は、ガス分配弁を保護する保護キャップを装備される。
【0112】
-ガスシリンダ(複数可)は、オジーブ形状であり、即ち、ガスシリンダの内部収納体積部と連通するガスインレット/アウトレットオリフィスを有する首部を形成する狭くなる部分を載せている円筒形本体の形態である。
【0113】
-台車は、病院の建物又は同様の場所内でユーザ、特に、介護人、例えば、医者、看護師、又は同様の人物よって操作され、移動させられるときに、典型的には、押されるか又は引っ張られるときに、地面に沿って転がされるように設計される。
【0114】
-台車のベースプレートは、台車の底部に、即ち、地面に近接して据えられたその基部に据えられる。
【0115】
-台車のベースプレートは、直立位置に1つのガスシリンダを各々収容するように寸法決めされた収納場所を形成されたプラットフォームを備える。
【0116】
-台車は、三角形に配置された3つの収納場所を備える。
【0117】
-ガスシリンダのガス分配弁は、装置にNO/N2混合物、好ましくは酸素を供給するように、可撓性ホースを介してNO/N2混合物送達装置に流体接続される。
【0118】
本発明はまた、NO/N2混合物及び/又は酸素などの加圧ガスの1つ以上のシリンダ(複数可)と、好ましくは、ガス送達装置、典型的には、医療用人工呼吸器から来る空気又はN2/O2混合物など、少なくとも20体積%の酸素を含有する呼吸ガスを供給された呼吸回路を介して、PPHN、ARDS、若しくは肺高血圧症、又は何らかの他の肺疾患を患う成人患者、子供、又は新生児に投与されることを意図されたNO(即ち、NO/N2混合物)を送達するための装置とを運搬するための本発明による台車の使用に関する。
【0119】
その上、本発明はまた、PPHN、ARDS、若しくは肺高血圧症、又は何らかの他の肺疾患を患っており、酸素、窒素、及びNOを含有する最終気体混合物を必要としている成人患者、子供、又は新生児を治療するための方法に関し、その混合物は、呼吸回路内で、一方では、医療用人工呼吸器から来る、空気又はN2/O2混合物などの少なくとも20体積%の酸素を含有する呼吸ガスを、他方では、本発明による台車、好ましくは、NO送達装置も運ぶ本発明による台車上に配置された1つ以上の加圧ガスシリンダ(複数可)から来るNO/N2気体混合物を供給されたNO送達装置によって送達されるNO/N2気体混合物と混合することによって得られる。
【0120】
本発明の文脈では、「手段」という用語は、「デバイス」、「機構」、若しくは「システム」という用語、又は任意の同様の用語によって置き換えられ得る。例えば、「固定化手段」という用語は、「固定化デバイス」、「固定化機構」、又は「固定化システム」によって置き換えられ得、同様に、「解放手段」という用語は、「解放デバイス」、「解放機構」、又は「解放システム」によって置き換えられ得、「締め付け手段」という用語は、「締め付けデバイス」、「締め付け機構」、又は「締め付けシステム」によって置き換えられ得る。
【0121】
本発明はここで、添付の図を参照して、例示として、しかし限定を伴わずに示す以下の発明を実施するための形態からより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0122】
図1】3/4の背面図である、本発明による移動式台車の一実施形態の概略図である。
図2】先行技術による可撓性布製ストラップを図示する。
図3】ガスシリンダを図1の台車に取り付けるために使用される、本発明による剛性ストラップ要素を有する接続デバイスの一実施形態を図示する。
図4】ガスシリンダを図1の台車に取り付けるために使用される、本発明による剛性ストラップ要素を有する接続デバイスの一実施形態を図示する。
図5】ガスシリンダを図1の台車に取り付けるために使用される、本発明による剛性ストラップ要素を有する接続デバイスの一実施形態を図示する。
図6】ガスシリンダを図1の台車に取り付けるために使用される、本発明による剛性ストラップ要素を有する接続デバイスの一実施形態を図示する。
図7】ガスシリンダを図1の台車に取り付けるために使用される、本発明による剛性ストラップ要素を有する接続デバイスの一実施形態を図示する。
図8】ガスシリンダを図1の台車に取り付けるために使用される、本発明による剛性ストラップ要素を有する接続デバイスの一実施形態を図示する。
図9】ガスシリンダを図1の台車に取り付けるために使用される、本発明による剛性ストラップ要素を有する接続デバイスの一実施形態を図示する。
図10】ガスシリンダを図1の台車に取り付けるために使用される、本発明による剛性ストラップ要素を有する接続デバイスの一実施形態を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0123】
図1は、本発明による移動式台車1の一実施形態を概略的に図示し、移動式台車1は、病院部門又は同様のものを対象とし、病院の建物又は同様の場所内で介護人、例えば医師、看護師、又は同様の人物によって操縦されているときに、典型的には、押されるか又は引っ張られるときに、地面に沿って容易に移動させられる、即ち、転がされるように設計される。
【0124】
図1では、台車1は、その機器、特に3つのガスシリンダ50、50.1、50.2と、この事例ではNOを送達するためのガス送達装置80とを装備される。台車1は、前側及び後側を有する。後側は、地面上で転がすことによって台車1を移動させるためにユーザが台車1を押しているときにユーザに面する側、即ち、キャビネット9が位置する側であり、その一方で、台車1の前側は、ガスシリンダ50が据えられる側である。
【0125】
本発明の移動式台車1は、下部に、台車1を地面に沿って転がすことによって台車1を移動させるためのいくつかのキャスタ3、この場合は二対のキャスタを備えるベースプレート2又はシャーシを備える。キャスタ3は、脚部又は同様のものを形成するベースプレート2の延在部7上に、例えば、枢動することが可能となるように配置された小型の車輪である。延在部7は、例えば、射出成形又は別の技法によって、ベースプレート2の残りの部分と一体に形成され、例えばポリマ製である。
【0126】
好ましくは、キャスタ3は、それらが回転するのを妨げるためにそれらを固定化するためのブレーキ又は同様のものなどの固定化デバイスを備え、このことから、台車1が地面上で静止したままにされ、従って、そのいかなる偶発的な又は不注意な移動も回避することを可能にする。キャスタを固定化するためのデバイスの作動又は逆に作動停止は、特にユーザが自分の足で制御ペダルを押すときにユーザが作動させることができるか又は同様のことができる制御ペダル(後側にあるため見えない)によってもたらされる。
【0127】
より具体的には、ベースプレート2は、ガスシリンダ50を収容するための台車1の前側にいくつかの収納場所8を備え、即ち、この事例では、NO/N2混合物、例えば、100~1000ppmのNO及び残りは窒素を含有するNO/N2混合物を含む2つのシリンダ50.1と、気体酸素を含むシリンダ50.2とを備える。
【0128】
ガスシリンダ50は、円筒形本体、概して、オジーブ形状を有する。それらは、例えば、アルミニウム合金、複合材料、又は鋼製である。各シリンダ50は、その首部に配置され、シリンダの内部体積部と流体連通するオリフィスを備えるガス分配弁(見えない)、例えば、一体化された圧力調整器を有する弁、即ち、IPR弁、又は従来の弁と、好ましくは、特に打撃からガス分配弁を保護するための保護キャップ51とを装備される。ガスシリンダのガス分配弁は、通常、装置にNO/N2混合物及び酸素を供給するように、可撓性ホースを介してガス送達装置80に流体接続される。
【0129】
ベースプレート2中の収納場所8は、例えば、ディスクの形態の小さいプラットフォームを各々備え、その上に、各ガスシリンダ50が直立位置で載置される。
【0130】
台車1は、ベースプレート2から上向きに、即ち、台車1の垂直軸(AA)に沿って(ほぼ)垂直に突出する支持構造4を更に備える。この例では、支持構造4は、後部棒4.2及び前部棒4.1を備え、これらの棒は、互いに対して平行に配置され、互いにずらされ、即ち、台車1のサイズに応じて、例えば、数センチメートルから数十センチメートルだけ僅かに離間される。2つの平行な棒4.1、4.2を使用することは、アセンブリの堅牢性及びロバストネスを改善することを可能にする。
【0131】
収納キャビネット9は、支持構造4に沿って、特に後部棒4.2に沿って配置される。収納キャビネット9は、実質的に、ベースプレート2とトレイ構造5との間に延在し、即ち、収納キャビネット9は、台車1の垂直軸(AA)に沿ってベースプレート2から上向きに突出する。キャビネット9は、有利には、アセンブリの嵩高さを制限するように平坦な形状を有し、ポリマ又は複合材料から作られ得る。それは、医療機器、例えば、介護用付属品、様々な用具、例えばガス投与キット、呼吸マスク若しくは気管チューブ、ホース、コネクタ、等、文書、例えば装置80の使用に関する取扱説明書、又は同様のものを収納するために使用される1つ以上の内部区画(複数可)を備える。キャビネット9の外向きに面する面(見えない)は、内部収納区画へのアクセスを提供する1つ以上のドア(複数可)、例えば、枢動又は傾斜ドア(複数可)を備え得る。
【0132】
トレイ構造5は、地面に沿って移動させられるときに台車1を操作し、ステアリングするためにユーザによって手で把持されるハンドグリップ5.1を支える支持構造4の上端に配置される。トレイ構造5は、患者の治療に使用され得る機器、用具、文書、又は同様のものの小さいアイテムを収容するために使用されるトレイ、皿、又は同様のものを形成し得る。
【0133】
その上、トレイ構造5又は支持構造4によって支持されたポール6は、上向きに、即ち、垂直軸(AA)に沿って突出し、ガス送達装置80、特にこの場合はNO/N2混合物を送達するための装置を支える。装置は、ここでは、例えばVESA(Video Standards Electronics Association)タイプの支持据え付けプレート6.1を介して固定され得る。
【0134】
台車1の堅牢性を改善するために、主棒即ち後部棒4.2及び二次棒即ち前部棒4.1は、典型的にはそれらの上端において、例えばプレート又は同様のものの固着構造(見えない)によって共に接合され得る。固着構造は、トレイ構造5を支え得るか、備え得るか、又は構成し得る。
【0135】
従来の方法では、ガス送達装置80は、患者が治療されている間、治療されるべき患者の気道にガス、例えばNO、酸素、及び窒素に基づく気体混合物を送達する、呼吸マスク又は気管チューブなどの呼吸インタフェースに医療用人工呼吸器を流体接続する患者回路に流体接続されることを意図される。ガス送達装置80は、これらのシリンダ50、50.1、50.2に装備されたガス分配弁のアウトレットコネクタに結合された可撓性ガス搬送ホースを介して、シリンダ(複数可)50、50.1、50.2によってガス、特にNO/N2を、及びO2シリンダ50.2によってO2を供給される。
【0136】
図1に見られるように、ガスシリンダ50は、支持構造4、特に棒4.1、4.2に固定された取り付け又は固定デバイス30によって、台車1上の適所に保持される必要がある。一般に、いくつかの固定デバイス30、典型的には2つの固定デバイス30が、シリンダ50毎に設けられ、これらは、各シリンダ50の本体の上部及び下部ゾーン又は領域を所定の位置に保持する。棒4.1、4.2上のこれらのデバイスの垂直な位置付けは、固定され得るか、又はそうでない場合は、異なるサイズのシリンダ50をしっかりと効率的に固定することができるように軸方向(XX)に調整可能であり得る。
【0137】
ガスシリンダ50を取り付けるか、又は固定することによって、とりわけ台車1の移動中に、それらが落下するのを防止することが可能であり、それによって、台車1の使用における安全性を改善する。
【0138】
従来、固定デバイス30として、図2に例示するように、コネクタ102が装備された可撓性布のストリップ101から形成された可撓性、即ち、非剛性ストラップ100が使用されている。しかしながら、そのようなストラップ100の使用は、とりわけ、それらの可撓性のために実用的ではなく、このことは、ストラップ100がシリンダ50の後ろに収容される傾向を有し、シリンダ50を取り付けることを望むユーザの作業を複雑にし、従って、このユーザに時間を浪費させ、シリンダが取り付けられる前に転倒し得るリスクを伴うことを意味する。加えて、そのようなストラップは、それらが布製であるために、洗浄及び消毒が困難である。加えて、それらは、注意深く使用されない場合、及び時間の経過にわたって適切に維持されない場合、より急速な摩耗を被る。
【0139】
これらの問題を軽減するために、本発明によると、移動式台車1は、図2に例示するような布製の可撓性ストラップではなく、図3図10に例示するような半剛性ポリマ製のストラップ要素又は部分であるいくつかの取り付け又は固定デバイス30が装備される。
【0140】
好ましくは、第1及び第2のストラップ要素31、32は、半剛性ポリマ、例えばポリウレタン又はポリアミド、とりわけNylon(登録商標)製である。そのような材料を使用することは、ストラップ要素31、32が、シリンダの周りに締め付けられたときにガスシリンダの本体の外側輪郭にそれらが適合することを可能にするのに十分な弾性を与えられ、他方では、例えば、シリンダがない場合やシリンダが固定される前に取り外されたときにそれらがつぶれる又は同様のことを防止するある程度の機械的完全性もそれらに与えて、固定、即ち、前記ストラップの接合を容易にすることができる。
【0141】
固定デバイス30又は取り付けデバイスは、支持構造4上に配置され、ガスシリンダ50が支持構造4、特に後部棒4.2及び前部棒4.1にしっかりと固定又は取り付けられることを可能にする。好ましくは、各ガスシリンダ50は、典型的には、直立位置にあるときの各シリンダ50の円筒形本体の頂部及び底部における異なるゾーン中の適所に各シリンダ50を保持するように、互いから離間して、例えば、数十センチメートルだけ離間して配置された一対の固定デバイス30によって適所に保持され、即ち、固定されるか又は取り付けられる。
【0142】
各固定デバイス30は、自由な第1の端部31.1を備える第1のストラップ要素31と、接続デバイス20を備える第2のストラップ要素32とを備える。第1のストラップ要素31及び第2のストラップ要素32は、自由な第1の端部31.1及び接続デバイス20を介して互いと協働する。より具体的には、第1のストラップ要素31の自由な第1の端部31.1と第2のストラップ要素32の接続デバイス20とは、それらを互いに機械的に固定するために互いと協働する。
【0143】
その一実施形態を図6に図示している接続デバイス20は、通路入口22.1と通路出口22.2との間に延在する内部通路22が貫通する本体21を備える。内部通路22は、第1のストラップ要素31の少なくとも一部を収容するように構成され、第1のストラップ要素31は、ユーザによって、接続デバイス20の本体21の内部通路22中に並進運動で挿入されるように構成及び/又は寸法決めされる。
【0144】
接続デバイス20は、ねじ締結、リベット留め、接着結合又は同様のものによって第2のストラップ要素32に固定され得る。
【0145】
接続デバイス20は、「安定」と呼ばれる(少なくとも)2つの位置、即ち、固定化位置即ちロック位置と解放位置即ちロック解除位置との間、又は中間位置の間でさえも移動することが可能な固定化手段23を更に備える。
【0146】
固定化位置即ちロック位置では、接続デバイス20の固定化手段23は、内部通路22から第1のストラップ要素31を引き抜く、即ち、全体的に又は部分的に引き抜くいかなる動きも妨げるか又は妨害し、即ち、内部通路22からの第1のストラップ要素31の、ユーザによるいかなる並進引き抜きも妨げるように、内部通路22中に挿入された第1のストラップ要素31と協働する。これは、図3に例示するように、シリンダ50が台車1上にしっかりと固定される、即ち、取り付けられ、及び/又は適所に保持することを可能にし、図3は、ガスシリンダ50をしっかりと保持/固定するために互いに組み立てられた第1及び第2のストラップ要素31、32を示す。
【0147】
逆に、解放位置即ちロック解除位置では、接続デバイス20の固定化手段23は、第1のストラップ要素31が内部通路22中を移動する、即ち、シフトすることを可能にし、即ち、固定化手段23は、内部通路22からの又は内部通路22中への第1のストラップ要素31の、ユーザによる並進引き抜き(又は更には、継続される挿入)を妨害しないか、又はもはや妨害しない。これは、とりわけ、図4又は図5に例示するように、第1及び第2のストラップ要素31、32が互いから分解又は結合解除されることを可能にし、このことから、例えば、空のシリンダをガスで満たされたシリンダと交換するために、シリンダ50が台車1から取り外されるべきときに、シリンダ50が解放されることを可能にする。
【0148】
その上、ユーザが作動させることができる解放手段24もまた、接続デバイス20上に設けられる。これらは、ユーザによって作動させられたときに、例えば、図6に例示するように、ユーザがそれらを押したときに、固定化位置から解放位置への移行を可能にする。
【0149】
解放手段24は、例えば、ユーザが前記解放手段24に作用を及ぼすと、例えば、指の圧力を印加すると、固定化手段23を解放位置に移させるために、固定化手段23を押圧する押しボタン又は同様のものを備える。
【0150】
解放手段24は、通常、固定化手段23が固定化位置にあるときには、静止位置にある。
【0151】
解放手段24が解放された後、例えば、ユーザによって加えられる指の圧力が終了したときに、解放手段24は、1つ(以上)のばね(複数可)又は同様のものなどの弾性戻し手段によって、それらの静止位置に戻され得る。
【0152】
更に、第1のストラップ要素31及び第2のストラップ要素32は、典型的には、第1のストラップ要素31の一実施形態を示す図10にとりわけ例示するように、ストリップ又はバンドの形態を有する。それらは、従って、図7及び図8に見られるように、2つの反対の面又はサービス312、313、即ち、外向きに面する外面と、ガスシリンダに向かって面する内面とを備える。
【0153】
より具体的には、内部通路22によって形成されたハウジング中での第1のストラップ要素31のしっかりとした確実な保持を改善するために、とりわけ、シリンダが第1のストラップ要素31に押圧力を印加したときに内部通路22からの引き抜き方向へのその望ましくない滑りを妨げるために、本発明によると、図7図10に概略的に示すように、第1のストラップ要素31の面のうちの1つ312上に(少なくとも)浮き彫りテクスチャ加工された領域310が設けられる。
【0154】
固定化手段23は、これらが固定化位置にあるときに、第1のストラップ要素31が挿入されて固定化手段23によって保持される内部通路22から第1のストラップ要素31が滑り、及び/又は不注意にも引き出されることをとりわけ妨げるように、(各)第1のストラップ要素31のこの浮き彫りテクスチャ加工された領域310と固定化位置で協働する。
【0155】
図8及び図9に概略的に示すように(断面側面図)、浮き彫りテクスチャ加工された領域310は、互いに対して平行に配置された一連のリブ311、好ましくは直線リブを備える。
【0156】
これらのリブ311は、リブ311の部分拡大図を概略的に示す図8及び図9に見られるように、交互する一連の山又は頂点314及び谷又は谷底315を形成する。各リブ311は、(断面で見たときに)各第1のストラップ要素31の自由な第1の端部31.1に向かって角度を付けられた傾斜ランプを形成する前側311.1と、前側311.1とは反対側の端部に位置する(実質的に)垂直な後側311.2とを呈する。
【0157】
好ましくは、前側311.1を後側311.2から分離する頂点314に形成される角度Aは、30~60°から成り、好ましくは40~50°の程度である。
【0158】
1つの同じリブ311の前側311.1及び後側311.2は当該リブ311の頂点314において接触し、その一方で、1つのリブ311は、谷315によって次のリブ311から分離される。好ましくは、リブ311の高さHは、5mm以下であり、典型的には1~3mmである。
【0159】
図9に概略的に示すように、リブ311は、互いに対して平行に、第1のストラップ要素31の軸(XX)に対して垂直に配置される。第1のストラップ要素31の外面312は、典型的には、数十個のリブ311を備える。逆に、第1のストラップ要素31の内面313は、好ましくは平滑であり、即ち、リブ311がない。
【0160】
浮き彫りテクスチャ加工された領域310を含む各第1のストラップ要素31は、好ましくは、ポリマ材料で射出成形するか又は同様のことを行うことによって単一部品として形成される。
【0161】
見て取れるように、浮き彫りテクスチャ加工された領域310は、少なくとも各第1のストラップ要素31の自由な第1の端部31.1に向かって位置し、第1のストラップ要素31の外面312の大部分にわたって、即ち、外面の少なくとも40~50%にわたって延在する。このことから、図9では、浮き彫りテクスチャ加工された領域310は、図示する実施形態では、第1のストラップ要素31の外面312の、この事例では表面積の少なくとも75%にわたって、及び更には少なくとも80%にわたってさえ延在することが分かり得る。
【0162】
図10の第1のストラップ要素31は、この事例では取り付け頭部を形成するように広げられた後端31.2を備える細長いストリップの形状を有し、その取り付け頭部を貫通して、例えば、前記固定オリフィス31.3を通して挿入されるねじ又は同様のものを使用するねじ締結によって第1のストラップ要素31を支持構造4に、特に支持構造4の後部棒4.1又は前部棒4.2のうちの一方又は他方に固定するために使用される固定オリフィス31.3が通る。
【0163】
第2のストラップ要素32は、同様の構造、即ち、第1のストラップ要素31の後端31.2と同様又は同一の上流端32.1を備える細長いストリップの形状を有し、そのため、第2のストラップ要素32も、例えば、ねじ又は同様のものを使用するねじ締結によって支持構造4に固定することができる。
【0164】
図7は、ガスシリンダ50の台車1への固定、即ち、取り付けを確実にするために第2のストラップ要素32が第1のストラップ要素31と協働しているときの、第2のストラップ要素32の接続デバイス20の構造及び動作を概略的に図示する。
【0165】
既に説明したように、通路入口22.1と通路出口22.2との間に延在する内部通路22が貫通する本体21を認識することが可能であり、その通路は、通路入口22.1を介して、図7の左から右への、即ち、挿入方向を示す矢印Fの方向の並進運動で、第1のストラップ要素31をユーザが挿入することができるハウジングとして機能する。
【0166】
第1のストラップ要素31が内部通路22中に挿入されるとき、移動式固定化手段23は、図7に例示するようにそれらの固定化位置にあって、内部通路22の内側で前記第1のストラップ要素31を引き抜くいかなる動きも、即ち、挿入方向(矢印F)とは反対の引き抜き方向への第1のストラップ要素31のいかなる引き抜きも妨げるか又は妨害するように、第1のストラップ要素31、特に第1のストラップ要素31の外面312によって支えられたテクスチャ加工された領域310と協働するようになる。
【0167】
この固定化位置では、固定化手段23は、固定化カム要素230を形成する基端部を介して、第1のストラップ要素31の外面312によって支えられたテクスチャ加工された領域310を押圧する。
【0168】
言い換えれば、固定化手段23は、固定化カム要素230が収容される谷315に隣接する垂直な後側壁311.2に固定化カム要素230が次いで当接するようになると仮定して、内部通路22からの第1のストラップ要素31の引き抜きを妨げるように、2つの連続するリブ311間に据えられた谷315のうちの1つ中に挿入される固定化カム要素230を備える。この当接は、並進引き抜き(矢印Fとは反対の方向)を妨げるが、その場合、固定化カム要素230は、次の谷315に入るまで、又は実際に1つ以上の他の谷315介して通過するまで、他のリブ311の傾斜又は勾配に沿って、即ち、矢印Fによって示す挿入方向に摺動することが可能となるので、継続される挿入運動を可能にし得、そのため、以下で説明するように、クランピングの締め付けを増大させ得る。
【0169】
具体的には、(図3に例示するように)第1のストラップ要素31が第2のストラップ要素32の接続デバイス20の内部通路22中に並進して挿入されるほど、当該固定デバイス30によって適所に保持されるガスシリンダ50の本体に対して固定デバイス30、即ち、取り付けデバイスによって達成されるクランピングの締め付けをより増大させることが可能になる。
【0170】
ガスシリンダ50が空であり、交換される必要があるとき、固定デバイス30を緩め、2つのストラップ要素31、32を互いから分離することによって、即ち、図4及び図5に例示するように、第1のストラップ要素31を第2のストラップ要素32の接続デバイス20の内部通路22から引き出すことによって、固定デバイス30を開く必要がある。これを行うために、固定化手段23は、内部通路22中での第1のストラップ要素31の動き、特に第2のストラップ要素32の接続デバイス20の内部通路22からの第1のストラップ要素31の並進引き抜きが可能にされるそれらの解放位置に移動する必要がある。
【0171】
固定化位置から解放位置への移行は、ユーザが押しボタン24.1又は同様のものなどの解放手段24を押すことによって達成され、解放手段24は、ユーザが作動させることができる。これらの解放手段24は、従って、静止位置から作動位置に移動する。作動させられるとき、解放手段24は、例えば、軸XXを中心として枢動又は傾斜することによって、又は何らかの他の移動を介して、固定化手段23を固定化位置から解放位置に移させるために、作動位置に移動し、従って、固定化手段23と協働し、例えば、これらを押す。
【0172】
解放位置(図示せず)では、固定化手段23は、第1のストラップ要素31の外面312によって支えられたテクスチャ加工された領域310とのそれらの協働を止める。より具体的には、固定化カム要素230は、次いで、それが位置していた2つの連続するリブ311間の谷315から引き抜かれ、それによって、固定化カム要素230が、それが収容されていた谷315に隣接する垂直な後側壁311.2への当接を止めたので、第1のストラップ要素31が内部通路22から引き抜かれることを可能にする。固定化カム要素230が今やリブ311の「上方」に位置付けられていると仮定すると、即ち、テクスチャ加工された領域310からある距離にあり、もはやテクスチャ加工された領域を押圧していないと仮定すると、次いで、引き出しの動きが可能である。
【0173】
ユーザが押しボタン24.1などの解放手段24を押すのを止めると、これらの手段は、戻し手段、例えば1つ(以上)の戻しばね(複数可)又は同様のものなどの1つ(以上)の弾性要素(複数可)26によって戻されて、それらの静止位置、即ち、それらの非作動位置に戻ることが可能である。解放手段24の、それらの静止位置とそれらの作動位置との間の移動は、図7に両端矢印F1によって概略的に示している。
【0174】
当然ながら、任意の他の固定化/解放機構が使用され得る。
【0175】
有利には、第2のストラップ要素32の接続デバイス20はまた、この事例では、ユーザが作動させることができるレバー要素25を備える締め付け手段250を備え、上記で説明し、図7に例示するように、2つのストラップ要素31、32が組み立てられ(図3に例示するように)、互いに取り付けられるときに、これらの要素が共に閉じられる張力の調整を可能にする。
【0176】
一実施形態によると、締め付け手段250のレバー要素25は、軸YYを中心として枢動することが可能である(両端矢印F2)。それは、枢動させるようにユーザが作動させることができる基端部25.1と、第1のストラップ要素31が第2のストラップ要素32の接続デバイス20の内部通路22の内側に収容されたときにそれ自体がまた第1のストラップ要素31のテクスチャ加工された領域310と協働することが可能な先端部25.2とを備える。
【0177】
この先端部25.2は、リブ311のうちの1つの垂直な後側壁311.2を押す、即ち、当接するようになり、レバー要素25がユーザによって作動させられるとき、垂直な後側壁311.2に対して矢印Fの方向、即ち、第1のストラップ要素31の挿入方向に押圧力を加え、それによって、第1のストラップ要素31を接続デバイス20の内部通路22内で進ませ、このことから、固定アセンブリの締め付け、即ち、ストラップが当該シリンダの本体の周りにどれほどきつくクランプされるかを増大させる。
【0178】
固定化手段23は、固定化位置にあるが、締め付け手段250、即ち、枢動レバー要素25がユーザによって作動させられている間、即ち、締め付け中、第1のストラップ要素31の並進運動が生じることが可能であり、即ち、既に説明したように、固定化カム要素230が互いと並置されたリブ311によって支えられた傾斜311.1に沿って摺動することが可能であり、それによって、固定化カム要素230が1つの谷315から次の谷へと連続して通過することによって進むことが可能であると仮定すると、第1のストラップ要素31が挿入方向(矢印F)に進むことを可能にするので、第1のストラップ要素31の並進運動は妨げられない。
【0179】
締め付け手段250の枢動レバー要素25は、ユーザによって解放されると、第1のストラップ要素31のテクスチャ加工された領域310と協働するのを止め、図6に示すようなその静止位置に戻る。この場合も、戻し手段、例えば、1つ(以上)の戻しばね(複数可)又は同様のものなどの1つ(以上)の追加の弾性要素(複数可)27を介してその静止位置に戻され得る。
【0180】
言い換えれば、固定デバイス30の締め付け手段250は、ユーザによって作動させられるとき、第1のストラップ要素31が接続デバイス20の内部通路22中に挿入され、及びまた、固定化手段23が固定化位置にあるときに第1のストラップ要素31の浮き彫りテクスチャ加工された領域310と協働するようになり、そのため、第1のストラップ要素31を接続デバイス20の内部通路22内で挿入方向(矢印F)に並進して進ませ、このことから、固定デバイス30によって適所に保持されたガスシリンダ50がクランプされる締め付けを増大させるか又は改善する。
【0181】
図6では、レバー要素25の、ユーザが作動させることができる基端部25.1が、図示する実施形態では、ストリップ又は同様のもの形状の一部分などの接合部250.2によって先端部25.2(見えない)に接続されたループ250.1の形状を有することが分かり得る。
【0182】
一般に、台車1は、病院環境での使用に、とりわけ、PPHN、ARDS、又は心臓手術における肺高血圧症などの肺疾患を患う成人、青年、子供、又は新生児の患者の治療処置の状況で、肺のガス交換を改善することによって、彼らの肺血管を拡張し、このことから、彼らの血液の酸素化を増大させるような方法で、気体NOを必要とする患者に気体NOを吸入投与することを通して使用するのに特に良く適している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-07-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動式の台車(1)であって、
-少なくとも1つのガスシリンダ(50)を収容するように構成されたベースプレート(2)と、
-地面に沿って前記台車を移動させるためのいくつかのキャスタ(3)と、
-前記ベースプレート(2)から上向きに突出する支持構造(4)と、
-少なくとも1つの前記ガスシリンダ(50)を前記支持構造(4)に固定するために前記支持構造(4)上に配置された少なくとも1つの固定デバイス(30)と
を備え、少なくとも1つの前記固定デバイス(30)は、自由な第1の端部(31.1)を備える第1のストラップ要素(31)と、接続デバイス(20)を備える第2のストラップ要素(32)とを備え、前記第1のストラップ要素(31)は、前記第1のストラップ要素(31)の前記自由な第1の端部(31.1)が前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)と協働しているときにこれらが互いに固定されることを可能にするために、前記第2のストラップ要素(32)と協働する、台車において、
前記第1のストラップ要素(31)及び第2のストラップ要素(32)は、半剛性ポリマ製であり、前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)は、
-入口(22.1)と出口(22.2)との間に延在する内部通路(22)が貫通し、前記第1のストラップ要素(31)の少なくとも一部を収容するように構成された本体(21)と、
-少なくとも2つの位置間を移動することが可能な固定化手段(23)と、ここで、少なくとも前記2つの位置は、
・前記内部通路(22)から前記第1のストラップ要素(31)を引き抜くいかなる動きも妨げるか又は妨害するように、前記内部通路(22)中に挿入された前記第1のストラップ要素(31)の浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)と前記固定化手段(23)が協働する固定化位置と、
・前記内部通路(22)中で前記第1のストラップ要素(31)を引き抜く動きを前記固定化手段(23)が可能にする解放位置と、を備え、
-ユーザが作動させることができ、前記ユーザによって作動させられるとき、前記固定化手段(23)を前記固定化位置から前記解放位置に移させるために前記固定化手段(23)と協働する解放手段(24)と、
-前記ユーザが作動させることができる締め付け手段(250)であって、前記第1のストラップ要素(31)が前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)中に挿入されるとき、及びまた、前記固定化手段(23)が前記固定化位置にあるときに、前記第1のストラップ要素(31)の前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)と協働するように構成され、そのため、前記締め付け手段(250)が前記ユーザによって作動させられるとき、前記締め付け手段(250)が前記第1のストラップ要素(31)を挿入方向に前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)内で並進して進ませる、前記締め付け手段(250)と、
を備えることを特徴とする、台車。
【請求項2】
前記第1のストラップ要素(31)は、並進運動によって前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)への前記入口(22.1)を経て、前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)中に、前記第1のストラップ要素(31)の自由な第1の端部(31.1)を介して挿入されるように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の台車。
【請求項3】
前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)は、互いに対して平行に配置された一連のリブ(311)、好ましくは直線リブ(311)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の台車。
【請求項4】
前記リブ(311)は、傾斜を形成する前側(311.1)と、垂直である後側(311.2)を各々有し、これらの側は、頂点(314)によって分離されることを特徴とする、請求項3に記載の台車。
【請求項5】
前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)は、前記第1のストラップ要素(31)の外面(312)上に支えられていることを特徴とする、請求項1に記載の台車。
【請求項6】
前記締め付け手段(250)は、レバー要素(25)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の台車。
【請求項7】
前記レバー要素(25)は、枢動することが可能であることを特徴とする、請求項6に記載の台車。
【請求項8】
前記レバー要素(25)は、前記第1のストラップ要素(31)が前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)中に収容されると、前記第1のストラップ要素(31)の前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)と協働することになる先端部(25.2)を備えることを特徴とする、請求項6又は7に記載の台車。
【請求項9】
前記レバー要素(25)は、前記レバー要素(25)を枢動させるために前記ユーザが作動させることができる基端部(25.1)を更に備えることを特徴とする、請求項7に従属する請求項8に記載の台車。
【請求項10】
前記リブ(311)は、前記第1のストラップ要素(31)が前記接続デバイス(20)の前記本体の前記内部通路(22)中に挿入されることを可能にするが、前記固定化手段(23)が前記固定化位置にあって、前記リブ(311)と協働しているときに、前記第1のストラップ要素(31)が前記内部通路(22)から引き抜かれることを妨げるように構成されていることを特徴とする、請求項3又は4に記載の台車。
【請求項11】
前記リブ(311)は、互いと並置された隆起した鋸歯状部を形成することを特徴とする、請求項10に記載の台車。
【請求項12】
前記レバー要素(25)が前記ユーザによって作動、好ましくは枢動させられると、前記レバー要素(25)の前記先端部(25.2)は、前記第1のストラップ要素(31)に対し、前記第1のストラップ要素(31)の挿入方向(F)への前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)内での並進運動を生じさせるのに十分な押圧力を垂直な後側(311.2)に印加するために、リブ(311)のうちの少なくとも1つの垂直な後側(311.2)に当接することになることを特徴とする、請求項6に従属する請求項8に記載の台車。
【請求項13】
前記固定化手段(23)が前記固定化位置にあって、前記レバー要素(25)が前記ユーザによって作動させられるとき、挿入方向(F)への前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)内での前記第1のストラップ要素(31)の前記並進運動は妨げられないことを特徴とする、請求項12に記載の台車。
【請求項14】
前記固定化位置では、前記固定化手段(23)は、固定化カム要素(230)を形成する基端部を介して、前記第1のストラップ要素(31)の外面(312)によって支えられた前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)を押圧することを特徴とする、請求項1に記載の台車。
【請求項15】
NO/N2混合物及び/又は酸素を含む1つ以上のガスシリンダを運搬するための、請求項1~のいずれか一項に記載の台車(1)の使用。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0182
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0182】
一般に、台車1は、病院環境での使用に、とりわけ、PPHN、ARDS、又は心臓手術における肺高血圧症などの肺疾患を患う成人、青年、子供、又は新生児の患者の治療処置の状況で、肺のガス交換を改善することによって、彼らの肺血管を拡張し、このことから、彼らの血液の酸素化を増大させるような方法で、気体NOを必要とする患者に気体NOを吸入投与することを通して使用するのに特に良く適している。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1]
移動式の台車(1)であって、
-少なくとも1つのガスシリンダ(50)を収容するように構成されたベースプレート(2)と、
-地面に沿って前記台車を移動させるためのいくつかのキャスタ(3)と、
-前記ベースプレート(2)から上向きに突出する支持構造(4)と、
-少なくとも1つの前記ガスシリンダ(50)を前記支持構造(4)に固定するために前記支持構造(4)上に配置された少なくとも1つの固定デバイス(30)と
を備え、少なくとも1つの前記固定デバイス(30)は、自由な第1の端部(31.1)を備える第1のストラップ要素(31)と、接続デバイス(20)を備える第2のストラップ要素(32)とを備え、前記第1のストラップ要素(31)は、前記第1のストラップ要素(31)の前記自由な第1の端部(31.1)が前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)と協働しているときにこれらが互いに固定されることを可能にするために、前記第2のストラップ要素(32)と協働する、台車において、
前記第1のストラップ要素(31)及び第2のストラップ要素(32)は、半剛性ポリマ製であり、前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)は、
-入口(22.1)と出口(22.2)との間に延在する内部通路(22)が貫通し、前記第1のストラップ要素(31)の少なくとも一部を収容するように構成された本体(21)と、
-少なくとも2つの位置間を移動することが可能な固定化手段(23)と、ここで、少なくとも前記2つの位置は、
・前記内部通路(22)から前記第1のストラップ要素(31)を引き抜くいかなる動きも妨げるか又は妨害するように、前記内部通路(22)中に挿入された前記第1のストラップ要素(31)の浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)と前記固定化手段(23)が協働する固定化位置と、
・前記内部通路(22)中で前記第1のストラップ要素(31)を引き抜く動きを前記固定化手段(23)が可能にする解放位置と、を備え、
-ユーザが作動させることができ、前記ユーザによって作動させられるとき、前記固定化手段(23)を前記固定化位置から前記解放位置に移させるために前記固定化手段(23)と協働する解放手段(24)と、
-前記ユーザが作動させることができる締め付け手段(250)であって、前記第1のストラップ要素(31)が前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)中に挿入されるとき、及びまた、前記固定化手段(23)が前記固定化位置にあるときに、前記第1のストラップ要素(31)の前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)と協働するように構成され、そのため、前記締め付け手段(250)が前記ユーザによって作動させられるとき、前記締め付け手段(250)が前記第1のストラップ要素(31)を挿入方向に前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)内で並進して進ませる、前記締め付け手段(250)と、
を備えることを特徴とする、台車。
[2]
前記第1のストラップ要素(31)は、並進運動によって前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)への前記入口(22.1)を経て、前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)中に、前記第1のストラップ要素(31)の自由な第1の端部(31.1)を介して挿入されるように構成されていることを特徴とする、[1]に記載の台車。
[3]
前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)は、互いに対して平行に配置された一連のリブ(311)、好ましくは直線リブ(311)を備えることを特徴とする、[1]に記載の台車。
[4]
前記リブ(311)は、傾斜を形成する前側(311.1)と、垂直である後側(311.2)を各々有し、これらの側は、頂点(314)によって分離されることを特徴とする、[3]に記載の台車。
[5]
前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)は、前記第1のストラップ要素(31)の外面(312)上に支えられていることを特徴とする、[1]に記載の台車。
[6]
前記締め付け手段(250)は、レバー要素(25)を備えることを特徴とする、[1]に記載の台車。
[7]
前記レバー要素(25)は、枢動することが可能であることを特徴とする、[6]に記載の台車。
[8]
前記レバー要素(25)は、前記第1のストラップ要素(31)が前記第2のストラップ要素(32)の前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)中に収容されると、前記第1のストラップ要素(31)の前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)と協働することになる先端部(25.2)を備えることを特徴とする、[1]に従属する[6]又は[7]に記載の台車。
[9]
前記レバー要素(25)は、前記レバー要素(25)を枢動させるために前記ユーザが作動させることができる基端部(25.1)を更に備えることを特徴とする、[7]に従属する[8]に記載の台車。
[10]
前記リブ(311)は、前記第1のストラップ要素(31)が前記接続デバイス(20)の前記本体の前記内部通路(22)中に挿入されることを可能にするが、前記固定化手段(23)が前記固定化位置にあって、前記リブ(311)と協働しているときに、前記第1のストラップ要素(31)が前記内部通路(22)から引き抜かれることを妨げるように構成されていることを特徴とする、[3]又は[4]に記載の台車。
[11]
前記リブ(311)は、互いと並置された隆起した鋸歯状部を形成することを特徴とする、[10]に記載の台車。
[12]
前記レバー要素(25)が前記ユーザによって作動、好ましくは枢動させられると、前記レバー要素(25)の前記先端部(25.2)は、前記第1のストラップ要素(31)に対し、前記第1のストラップ要素(31)の挿入方向(F)への前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)内での並進運動を生じさせるのに十分な押圧力を垂直な後側(311.2)に印加するために、リブ(311)のうちの少なくとも1つの垂直な後側(311.2)に当接することになることを特徴とする、[6]に従属する[8]に記載の台車。
[13]
前記固定化手段(23)が前記固定化位置にあって、前記レバー要素(25)が前記ユーザによって作動させられるとき、挿入方向(F)への前記接続デバイス(20)の前記内部通路(22)内での前記第1のストラップ要素(31)の前記並進運動は妨げられないことを特徴とする、[12]に記載の台車。
[14]
前記固定化位置では、前記固定化手段(23)は、固定化カム要素(230)を形成する基端部を介して、前記第1のストラップ要素(31)の外面(312)によって支えられた前記浮き彫りテクスチャ加工された領域(310)を押圧することを特徴とする、[1]に記載の台車。
[15]
NO/N 2 混合物及び/又は酸素を含む1つ以上のガスシリンダを運搬するための、[1]~[14]のいずれか一項に記載の台車(1)の使用。
【外国語明細書】