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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163905
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】パイプ内面研磨装置
(51)【国際特許分類】
   B24B 5/40 20060101AFI20241115BHJP
   B24B 41/06 20120101ALI20241115BHJP
   B24B 55/06 20060101ALI20241115BHJP
   B24B 55/02 20060101ALI20241115BHJP
   B24B 49/12 20060101ALI20241115BHJP
【FI】
B24B5/40 B
B24B41/06 K
B24B55/06
B24B55/02 A
B24B49/12
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024078238
(22)【出願日】2024-05-13
(31)【優先権主張番号】10-2023-0061664
(32)【優先日】2023-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】524180417
【氏名又は名称】ニューエイジア カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】イ サン ヒョン
【テーマコード(参考)】
3C034
3C043
3C047
【Fターム(参考)】
3C034AA05
3C034BB79
3C034BB87
3C034BB93
3C034CA05
3C034CA22
3C034CB01
3C034DD20
3C043AC03
3C043CC02
3C043CC12
3C043DD05
3C043DD06
3C047FF02
3C047FF17
3C047FF19
3C047GG13
3C047GG17
3C047GG18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】パイプ内面研磨装置が開示される。
【解決手段】本発明の一側面によるパイプ内面研磨装置は、ベースプレートBと、パイプ10の内面を研磨する研磨部100と、前記研磨部100を通じて内面が研磨された前記パイプ10の内面を洗浄する洗浄部200と、前記洗浄部200を通じて内面が洗浄された前記パイプの内面を乾燥する乾燥部300、及び前記各部の動作を制御する制御部400を含み、前記ベースプレートBには、前記研磨部100と前記洗浄部200が配置されるか、前記研磨部100と前記乾燥部300が配置されるか、前記洗浄部200と前記乾燥部300が配置されるか、前記研磨部100と前記洗浄部200と前記乾燥部300が配置され得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースプレート;
パイプの内面を研磨する研磨部;
前記研磨部を通じて内面が研磨された前記パイプの内面を洗浄する洗浄部;
前記洗浄部を通じて内面が洗浄された前記パイプの内面を乾燥する乾燥部;及び
前記各部の動作を制御する制御部;
を含み、
前記ベースプレートには、前記研磨部と前記洗浄部が配置されるか、前記研磨部と前記乾燥部が配置されるか、前記洗浄部と前記乾燥部が配置されるか、前記研磨部と前記洗浄部と前記乾燥部が配置されることを特徴とする、パイプ内面研磨装置。
【請求項2】
前記研磨部は、
下向き傾斜が形成されるように前記パイプを支持する第1支持部材;
前記パイプの内面を研磨する研磨部材;
前記研磨部材が前記パイプの内部に挿入されるように前記研磨部材を支持する研磨ロッド部材;及び
前記第1支持部材により支持された前記パイプを回転させる研磨駆動部材;
を含むことを特徴とする、請求項1に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項3】
前記研磨部材は、軸方向に沿って複数個が具備されることを特徴とする、請求項2に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項4】
前記研磨部材は、
水が供給される第1流路と、前記第1流路を通じて供給された水が外部に噴射される第1排出口とが具備された研磨ハウジング;及び
前記研磨ハウジングに結合されて前記パイプの内面を研磨する研磨材;を含むことを特徴とする、請求項3に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項5】
前記研磨ハウジングには、前記研磨材が結合する結合スロットが具備されることを特徴とする、請求項4に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項6】
前記研磨部材は、前記研磨ハウジングの外面一部を取り囲むように配置されるが、空気が注入されると、半径方向の外側に膨張する膨張チューブをさらに含み、
前記研磨材は、前記膨張チューブの外面を取り囲むように配置され、前記膨張チューブが膨張することになると半径方向の外側に一緒に膨張することを特徴とする、請求項4に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項7】
前記研磨ハウジングには、空気が供給される第2流路と、前記第2流路を通じて供給された空気が前記研磨ハウジングの外面と前記膨張チューブの間に配置されるエアチャンバに移動するように前記第2流路と連通された第2排出口とが具備されることを特徴とする、請求項6に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項8】
前記研磨ハウジングは、軸方向の先端に配置される第1研磨ハウジングと、前記第1研磨ハウジングの軸方向の後方に配置される第2研磨ハウジングとを含むことを特徴とする、請求項4に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項9】
前記第1研磨ハウジングの軸方向の先端には、内部と外部を閉鎖するエンドキャップが具備され、
前記研磨ハウジングの軸方向の後端には、結合ねじ山が具備されることを特徴とする、請求項8に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項10】
前記第2研磨ハウジングの軸方向の先端と後端には、結合ねじ山が具備され、
前記第1流路は、前記第2研磨ハウジングの軸方向に沿って貫通配置されることを特徴とする、請求項9に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項11】
前記研磨部は、前記第1研磨ハウジングと前記第2研磨ハウジングの間に配置される連結ロッド部材をさらに含み、
前記連結ロッド部材の内部には、前記第1研磨ハウジングの前記第1流路と前記第2研磨ハウジングの前記第1流路を連通させる第1連通流路が具備され、
前記連結ロッド部材の先端と後端には、前記結合ねじ山と螺合する対応ねじ山がそれぞれ具備されることを特徴とする、請求項10に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項12】
前記研磨材は、前記パイプの内面を1次的に研磨する第1研磨材と、1次的に研磨された前記パイプの内面を2次的に研磨する第2研磨材をと含むことを特徴とする、請求項4に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項13】
前記洗浄部は、
下向き傾斜が形成されるように前記パイプを支持する第2支持部材;
流体を噴射して前記パイプの内面を洗浄する噴射部材;及び
前記噴射部材が前記パイプの内部に挿入されるように前記噴射部材を支持し、前記噴射部材の内部に流体を供給する洗浄ロッド部材;
を含むことを特徴とする、請求項1に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項14】
前記噴射部材は、流体が供給される第3流路と、前記第3流路を通じて供給された流体が外部に噴射される第3排出口とが具備された噴射ハウジングを含むことを特徴とする、請求項13に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項15】
前記制御部は、前記噴射部材を通じて水が先に噴射された後に空気が噴射されるように制御することを特徴とする、請求項14に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項16】
前記乾燥部は、
下向き傾斜が形成されるように前記パイプを支持する第3支持部材;
高温の空気を噴射して前記パイプの内面を乾燥する乾燥部材;及び
前記乾燥部材が前記パイプの内部に挿入されるように前記乾燥部材を支持し、前記乾燥部材の内部に高温の空気を供給する乾燥ロッド部材;
を含むことを特徴とする、請求項1に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項17】
前記乾燥部材は、高温の空気が供給される第4流路と、前記第4流路を通じて供給された空気が外部に噴射される第4排出口とが具備された乾燥ハウジングを含むことを特徴とする、請求項16に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項18】
前記第4排出口は、軸方向の前方に向けて吐出傾斜が形成されるように配置されることを特徴とする、請求項17に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項19】
前記パイプを移動させる移送部をさらに含み、
前記制御部は、前記パイプが前記研磨部、前記洗浄及び前記乾燥部に順次移動するように前記移送部を制御することを特徴とする、請求項1に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項20】
前記乾燥部を通じて内面が乾燥された前記パイプの研磨状態を検査する検査部をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のパイプ内面研磨装置。
【請求項21】
ベースプレート;
前記ベースプレートの幅方向の一側に配置されてパイプの内面を研磨する研磨部;
前記ベースプレートの幅方向の中央一側に配置されて前記研磨部を通じて内面が研磨された前記パイプの内面を洗浄する洗浄部;
前記ベースプレートの幅方向の中央他側に配置されて前記洗浄部を通じて内面が洗浄された前記パイプの内面を乾燥する乾燥部;
前記ベースプレートの幅方向の他側に配置されて前記乾燥部を通じて内面が乾燥された前記パイプの研磨状態を検査する検査部;及び
前記各部の動作を制御する制御部;
を含むことを特徴とする、パイプ内面研磨装置。
【請求項22】
前記検査部は、
前記パイプを支持する第4支持部材;
前記パイプの内面を撮影する撮影部材;
前記撮影部材が前記パイプの内部に挿入されるように前記撮影部材を支持する検査ロッド部材;及び
前記第4支持部材により支持された前記パイプを回転させる検査駆動部材;
を含むことを特徴とする、請求項21に記載のパイプ内面研磨装置 。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研磨装置に関し、より詳しくは、パイプ内面研磨装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の研磨装置を利用してパイプの内面を研磨する過程は、研磨モーターの回転軸の先端に設置された研磨材をパイプの内部に配置した状態で研磨材を回転させつつ、軸方向に移動させる方式で進行することになる。
【0003】
ただし、長さが長いパイプの場合、研磨モーターの回転軸と研磨材の間に駆動力を伝達する丸棒形状の伝達軸が具備されるが、このような形状の伝達軸を用いて駆動力を伝達することになると、研磨モーターの回転による研磨材の振動によりパイプの内面にスクラッチが形成されるという問題がある。
【0004】
特に、伝達軸の長さが長くなるほど研磨材の振動が増加することになり、したがって、パイプの長さが6m以上長く形成される場合、このような振動問題により一度に研磨しにくいという限界がある。
【0005】
このような場合、パイプの一側に研磨材を挿入してパイプの3m程度を研磨した後、パイプの他側に研磨材を挿入配置してパイプの残り3m程度を研磨する方式を用いることになるが、このように研磨作業が断続的に行われることになると、パイプの中央部分に研磨が行われない未研磨部や、両側の研磨粗度が相異となる粗度不良部のような研磨不良部分が形成されるという問題もある。
【0006】
また、従来の研磨装置は、高速回転する研磨材によりパイプの内面に摩擦熱による熱変形が発生するという問題もある。
【0007】
また、パイプの内面を研磨した後にパイプの内部を洗浄する必要があるが、従来の研磨装置には、パイプ内部の洗浄のための構成が具備されないので、別途の空間にパイプを移動させて内部の洗浄を進行しなければならないという複雑さもある。
【0008】
さらに、従来には、パイプの内面研磨状態を作業者の肉眼や内視鏡を通じてモニターで検査したが、このように構成する場合、作業者の熟練度によってパイプ内面の研磨状態に対する判断が変わるので、正確な判断が難しいという問題もある。
【0009】
したがって、上記した問題に対する改善が必要であるのが実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前記のような問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は、パイプの内面にスクラッチ、研磨不良部分、熱変形などが発生せず、パイプ内部の洗浄まで一度に進行され得、パイプ内面の研磨状態まで正確に検査できるパイプ内面研磨装置を提供することである。
【0011】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及しなかったまた他の課題は、下の記載から本発明が属する技術分野において通常の技術者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一側面によると、ベースプレートと、パイプの内面を研磨する研磨部と、前記研磨部を通じて内面が研磨された前記パイプの内面を洗浄する洗浄部と、前記洗浄部を通じて内面が洗浄された前記パイプの内面を乾燥する乾燥部、及び前記各部の動作を制御する制御部を含み、前記ベースプレートには、前記研磨部と前記洗浄部が配置されるか、前記研磨部と前記乾燥部が配置されるか、前記洗浄部と前記乾燥部が配置されるか、前記研磨部と前記洗浄部と前記乾燥部が配置されるパイプ内面研磨装置が提供される。
【0013】
このとき、前記研磨部は、下向き傾斜が形成されるように前記パイプを支持する第1支持部材と、前記パイプの内面を研磨する研磨部材と、前記研磨部材が前記パイプの内部に挿入されるように前記研磨部材を支持する研磨ロッド部材、及び前記第1支持部材により支持された前記パイプを回転させる研磨駆動部材を含むことができる。
【0014】
このとき、前記研磨部材は、軸方向に沿って複数個が具備され得る。
【0015】
このとき、前記研磨部材は、水が供給される第1流路と、前記第1流路を通じて供給された水が外部に噴射される第1排出口が具備された研磨ハウジング、及び前記研磨ハウジングに結合されて前記パイプの内面を研磨する研磨材を含むことができる。
【0016】
このとき、前記研磨ハウジングには、前記研磨材が結合する結合スロットが具備され得る。
【0017】
このとき、前記研磨部材は、前記研磨ハウジングの外面一部を取り囲むように配置されるが、空気が注入されると半径方向の外側に膨張する膨張チューブをさらに含み、前記研磨材は、前記膨張チューブの外面を取り囲むように配置され、前記膨張チューブが膨張することになると、半径方向の外側に一緒に膨張し得る。
【0018】
このとき、前記研磨ハウジングには、空気が供給される第2流路と、前記第2流路を通じて供給された空気が前記研磨ハウジングの外面と前記膨張チューブの間に配置されるエアチャンバに移動するように前記第2流路と連通された第2排出口とが具備され得る。
【0019】
このとき、前記研磨ハウジングは、軸方向の先端に配置される第1研磨ハウジングと、前記第1研磨ハウジングの軸方向の後方に配置される第2研磨ハウジングとを含むことができる。
【0020】
このとき、前記第1研磨ハウジングの軸方向の先端には、内部と外部を閉鎖するエンドキャップが具備され、前記第1研磨ハウジングの軸方向の後端には、結合ねじ山が具備され得る。
【0021】
このとき、前記第2研磨ハウジングの軸方向の先端と後端には、結合ねじ山が具備され、前記第1流路は、前記第2研磨ハウジングの軸方向に沿って貫通配置され得る。
【0022】
このとき、前記研磨部は、前記第1研磨ハウジングと前記第2研磨ハウジングの間に配置される連結ロッド部材をさらに含み、前記連結ロッド部材の内部には、前記第1研磨ハウジングの前記第1流路と前記第2研磨ハウジングの前記第1流路を連通させる第1連通流路が具備され、前記連結ロッド部材の先端と後端には、前記結合ねじ山と螺合する対応ねじ山がそれぞれ具備され得る。
【0023】
このとき、前記研磨材は、前記パイプの内面を1次的に研磨する第1研磨材と、1次的に研磨された前記パイプの内面を2次的に研磨する第2研磨材とを含むことができる。
【0024】
このとき、前記洗浄部は、下向き傾斜が形成されるように前記パイプを支持する第2支持部材、流体を噴射して前記パイプの内面を洗浄する噴射部材、及び前記噴射部材が前記パイプの内部に挿入されるように前記噴射部材を支持し、前記噴射部材の内部に流体を供給する洗浄ロッド部材を含むことができる。
【0025】
このとき、前記噴射部材は、流体が供給される第3流路と、前記第3流路を通じて供給された流体が外部に噴射される第3排出口が具備された噴射ハウジングを含むことができる。
【0026】
このとき、前記制御部は、前記噴射部材を通じて水が先に噴射された後に空気が噴射されるように制御できる。
【0027】
このとき、前記乾燥部は、下向き傾斜が形成されるように前記パイプを支持する第3支持部材、高温の空気を噴射して前記パイプの内面を乾燥する乾燥部材、及び前記乾燥部材が前記パイプの内部に挿入されるように前記乾燥部材を支持し、前記乾燥部材の内部に高温の空気を供給する乾燥ロッド部材を含むことができる。
【0028】
このとき、前記乾燥部材は、高温の空気が供給される第4流路と、前記第4流路を通じて供給された空気が外部に噴射される第4排出口が具備された乾燥ハウジングを含むことができる。
【0029】
このとき、前記第4排出口は、軸方向の前方に向けて吐出傾斜が形成されるように配置され得る。
【0030】
このとき、前記パイプを移動させる移送部をさらに含み、前記制御部は、前記パイプが前記研磨部、前記洗浄部及び前記乾燥部に順次移動するように前記移送部を制御し得る。
【0031】
このとき、前記乾燥部を通じて内面が乾燥された前記パイプの研磨状態を検査する検査部をさらに含むことができる。
【0032】
本発明の他の側面によると、ベースプレートと、前記ベースプレートの幅方向の一側に配置されてパイプの内面を研磨する研磨部と、前記ベースプレートの幅方向の中央一側に配置されて前記研磨部を通じて内面が研磨された前記パイプの内面を洗浄する洗浄部と、前記ベースプレートの幅方向の中央他側に配置されて前記洗浄部を通じて内面が洗浄された前記パイプの内面を乾燥する乾燥部と、前記ベースプレートの幅方向の他側に配置されて前記乾燥部を通じて内面が乾燥された前記パイプの研磨状態を検査する検査部、及び前記各部の動作を制御する制御部を含むパイプ内面研磨装置が提供される。
【0033】
このとき、前記検査部は、前記パイプを支持する第4支持部材と、前記パイプの内面を撮影する撮影部材と、前記撮影部材が前記パイプの内部に挿入されるように前記撮影部材を支持する検査ロッド部材、及び前記第4支持部材により支持された前記パイプを回転させる検査駆動部材を含むことができる。
【発明の効果】
【0034】
前記の構成によって、本発明の一側面によるパイプ内面研磨装置は、ベースプレートに研磨部と洗浄部が配置されると、パイプ内面の研磨後にパイプを別途の空間に移動させなくてもパイプの洗浄が可能であり、ベースプレートに研磨部と乾燥部が配置されると、パイプ内面の研磨後にパイプを別途の空間に移動させなくてもパイプの乾燥が可能であり、ベースプレートに洗浄部と乾燥部が配置されると、パイプ内面の洗浄後にパイプを別途の空間に移動させなくてもパイプの乾燥が可能である。また、ベースプレートにパイプの内面を研磨する研磨部だけでなく、内面が研磨されたパイプの内面を洗浄する洗浄部と内面が洗浄されたパイプの内面を乾燥する乾燥部が具備されるので、内面が研磨されたパイプを洗浄のための別途の空間に移動させなくてもパイプの洗浄及び乾燥が可能となって作業性が向上し得る。
【0035】
また、研磨部材が軸方向に沿って複数個が具備されることによって研磨ロッド部材が安定的に支持されながら研磨部材に振動が発生しなくなってパイプを一度に研磨することができ、これを通じて工程時間の短縮が可能であり、パイプの内面にスクラッチや研磨不良部分が形成されることを効果的に防止し得る。
【0036】
また、パイプ内面の研磨時に研磨部材を通じて供給される水が噴射されるので、研磨部材とパイプの相互間に高速の相対回転が発生しても摩擦熱による熱変形が発生することを効果的に防止し得る。
【0037】
また、パイプ内面の研磨状態を検査する検査部には、パイプの内面を撮影する撮影部材が具備され、制御部は、撮影された映像をAI学習モデルに入力してパイプ内面の研磨状態を判断することで、パイプ内面の正確な研磨状態を確認することができる。
【0038】
本発明の効果は、前記した効果に限定されるものではなく、本発明の詳細な説明又は請求範囲に記載した発明の構成から推論可能なすべての効果を含むものと理解しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置を示した平面図である。
図2】本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置の側面図である。
図3】本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された研磨部の構成図である。
図4】本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された研磨部材を示した斜視図である。
図5図4のI-I部分の断面図である。
図6図4のII-II部分の断面図である。
図7】本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された研磨部材の第1変形例を示した斜視図である。
図8図7のIII-III部分の断面図である。
図9】本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された研磨部材の第2変形例を示した斜視図である。
図10図9のIV-IV部分の断面図である。
図11】本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された研磨部材の第3変形例を示した斜視図である。
図12図11のV-V部分の断面図である。
図13】本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された連結ロッド部材を示した断面図である。
図14】本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された連結ロッド部材の変形例を示した断面図である。
図15】本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された洗浄部の構成図である。
図16】本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された洗浄部材を示した断面図である。
図17】本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された乾燥部の構成図である。
図18】本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された乾燥部材を示した断面図である。
図19】本発明の他の実施形態によるパイプ内面研磨装置を示した平面図である。
図20】本発明のまた他の実施形態によるパイプ内面研磨装置を示した平面図である。
図21】本発明のまた他の実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された検査部を示した構成図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は、多様な異なる形態で具現され得、ここで説明する実施形態に限定されない。本発明を明確に説明するために図面で説明と関係ない部分は省略し、明細書の全体を通じて同一又は類似する構成要素については同一の参照符号を付けた。
【0041】
本明細書及び請求範囲に用いられた単語と用語は、通常的や辞書的な意味に限定して解釈されず、自分の発明を最善の方法で説明するために発明者が用語と概念を定義できる原則によって、本発明の技術的思想に符合する意味と概念として解釈されるべきである。
【0042】
したがって、本明細書に記載した実施形態と図面に示した構成は、本発明の好ましい一実施形態に該当し、本発明の技術的思想を全て代弁するものではないので、該当構成は、本発明の出願時点でこれを代替し得る多様な均等物と変形例があり得る。
【0043】
本明細書で、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを説明しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加の可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
【0044】
以下では、図面を参照して本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置を説明する。
【0045】
図1は、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置を示した平面図であり、図2は、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置の側面図である。ここで、X方向は、ベースプレートの長さ方向を意味し、Y方向は、ベースプレートの幅方向を意味し、a方向は、パイプの軸方向を意味し、r方向は、パイプの半径方向を意味する。
【0046】
一般的に、半導体の製造設備の高純度溶液が流れる配管類、フィッティング類などは、ステンレス鋼(316L)材質であり、その内面は、表面の粗度形状と共に変形層と腐食誘発性物質の除去を通じた耐食性向上などの高清浄化、高精密化が要求される。そのために、図1に示したように、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置は、ベースプレートBと、パイプ10の内面を研磨する研磨部100と、研磨部100を通じて内面が研磨されたパイプ10の内面を洗浄する洗浄部200と、洗浄部200を通じて内面が洗浄されたパイプ10の内面を乾燥する乾燥部300、及び各部の動作を制御する制御部400を含み、ベースプレートBには、研磨部100と洗浄部200が配置されるか、研磨部100と乾燥部300が配置されるか、洗浄部200と乾燥部300が配置されるか、研磨部100と洗浄部200と乾燥部300が配置される。
【0047】
このとき、ベースプレートBに研磨部100と洗浄部200が配置される場合、研磨部100は、ベースプレートBの幅方向Yの一側に配置され、洗浄部200は、ベースプレートBの幅方向Yの他側に配置され得る。このとき、乾燥部300は、ベースプレートBから離隔した位置に別に配置され得る。
【0048】
または、ベースプレートBに研磨部100と乾燥部300が配置される場合、研磨部100は、ベースプレートBの幅方向Yの一側に配置され、乾燥部300は、ベースプレートBの幅方向Yの他側に配置され得る。このとき、洗浄部200は、ベースプレートBから離隔した位置に別に配置され得る。
【0049】
または、ベースプレートBに洗浄部200と乾燥部300が配置される場合、洗浄部200は、ベースプレートBの幅方向Yの一側に配置され、乾燥部300は、ベースプレートBの幅方向Yの他側に配置され得る。このとき、研磨部100は、ベースプレートBから離隔した位置に別に配置され得る。
【0050】
また、ベースプレートBに研磨部100と洗浄部200と乾燥部300が配置される場合、研磨部100は、ベースプレートBの幅方向Yの一側に配置され、洗浄部200は、ベースプレートBの幅方向Yの中央に配置され、乾燥部300は、ベースプレートBの幅方向Yの他側に配置され得る。
【0051】
すなわち、ベースプレートBに研磨部100と洗浄部200が配置されると、パイプ10の内面の研磨後にパイプ10を別途の空間に移動させなくてもパイプ10の洗浄が可能であり、ベースプレートBに研磨部100と乾燥部300が配置されると、パイプ10の内面の研磨後にパイプ10を別途の空間に移動させなくてもパイプ10の乾燥が可能であり、ベースプレートBに洗浄部200と乾燥部300が配置されると、パイプ10の内面の洗浄後にパイプ10を別途の空間に移動させなくてもパイプ10の乾燥が可能である。また、ベースプレートBにパイプ10の内面を研磨する研磨部100だけでなく、内面が研磨されたパイプ10の内面を洗浄する洗浄部200と内面が洗浄されたパイプ10の内面を乾燥する乾燥部300が具備されるので、内面が研磨されたパイプ10を洗浄のための別途の空間に移動させなくてもパイプ10の洗浄及び乾燥が可能となって作業性が向上する。
【0052】
このとき、ベースプレートB上にパイプ10を供給するための別途の供給部20と、研磨、洗浄及び乾燥が全て完了したパイプ10をベースプレートBの外部に排出する排出部30が具備され得る。すなわち、供給部20を通じて外部に供給されるパイプ10は、ベースプレートBの長さ方向Xに沿って配置された状態で幅方向Yに供給され、幅方向Yに移動しながら研磨部100、洗浄部200、乾燥部300を順次に経由した後に排出部30を通じてベースプレートBの外部に排出される。
【0053】
上述したように、パイプ10が幅方向Yに沿って研磨部100、洗浄部200、乾燥部300を順次に経由するようにベースプレートBの幅方向Yの一側に研磨部100が配置され、幅方向Yの中央に洗浄部200が配置され、幅方向Yの他側に乾燥部300が配置され得るが、必ずしもこれに限定されるものではなく、ベースプレートB上では、研磨部100、洗浄部200、乾燥部300の配置順序を変えることも可能である。ただし、このように研磨部100、洗浄部200、乾燥部300の配置順序を変えてもベースプレートBの上で変えることになるので、内面が研磨されたパイプ10を洗浄のための別途の空間に移動させずパイプ10の洗浄及び乾燥が可能となって作業性が向上する。
【0054】
このとき、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置には、後述するように、パイプ10の内面の研磨時に用いられる水を供給する別途のタンクが具備され得、このようなタンクは、水を供給する供給タンクと研磨過程で用いられた水を回収する回収タンクを含むことができる。回収タンクを通じて回収された水は、別途のフィルタータンクを経由しながら濾過され、濾過された水は、ウォータークーラーを通じて冷却された後、再びパイプ10の内面の研磨時に用いられ得る。また、このような水は、内面が研磨されたパイプ10の内面を洗浄する場合にも使用可能である。
【0055】
図1及び図2に示したように、研磨部100は、下向き傾斜が形成されるようにパイプ10を支持する第1支持部材110と、パイプ10の内面を研磨する研磨部材120と、研磨部材120がパイプ10の内部に挿入されるように研磨部材120を支持する研磨ロッド部材130、及び第1支持部材110により支持されたパイプ10を回転させる研磨駆動部材140を含むことができる。
【0056】
このような第1支持部材110は、パイプ10に下向き傾斜が形成されるように支持することになり、研磨部材120が挿入される方向に沿って下向き傾斜が形成される。このようにパイプ10に下向き傾斜が形成されると、パイプ10の内面研磨時に用いられる水が傾斜に沿って流れた後にパイプ10の外部に排出され得ることになる。
【0057】
このとき、第1支持部材110は、下部ローラー111と上部ローラー112を含むことができる。下部ローラー111は、パイプ10の下部を支持することになり、上部ローラー112は、パイプ10の上部を支持することになり、これを通じてパイプ10の上部と下部を安定的に支持し得ることになる。
【0058】
研磨部材120は、パイプ10の内面の研磨特性の向上のために研削力を極大化できる素材を用いることができる。一例として、樹脂結合ダイヤモンドの属性と不織布研磨ホイールを結合した研磨部材120を用いることができ、このような結合を通じてパイプ10の内面を均一に研磨することができ、それと同時に、摩擦熱が少なく発生して熱変形による不良発生を最小化することができる。また、研磨過程で研磨部材120の摩耗が少なく発生して研磨部材120の寿命が延長されることになる。
【0059】
このような研磨部材120は、研磨ロッド部材130により支持された状態でパイプ10の内部に挿入され、研磨部材120及び研磨ロッド部材130をパイプ10の内部に挿入するか、パイプ10の内部から軸方向aに移動させるためのスライダーSLが具備され得る。スライダーSLは、研磨部100、洗浄部200、乾燥部300にそれぞれ具備され得るが、一つのスライダーSLを利用して研磨部100、洗浄部200、乾燥部300に全て用いることも可能である。
【0060】
このとき、研磨駆動部材140は、第1支持部材110により支持されたパイプ10を回転させるように構成される。一例として、研磨駆動部材140は、パイプ10が800~1000rpmの速度で回転するように構成され得る。すなわち、研磨部材120が研磨ロッド部材130により支持された状態でパイプ10に挿入されると、パイプ10が回転しながらパイプ10の内面研磨工程が始まり、研磨ロッド部材130は、研磨部材120を軸方向aに移動させながらパイプ10の内面を連続的に研磨することになる。このように構成すれば、研磨ロッド部材130に振動が発生することを最小化し得る。
【0061】
図3は、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された研磨部の構成図である。
【0062】
図3に示したように、研磨部材120は、軸方向aに沿って複数個が具備され得る。このように研磨部材120が軸方向aに沿って複数個が具備されることによって研磨ロッド部材130が安定的に支持されながら研磨部材120に振動が発生しなくなってパイプ10を一度に研磨することができ、これを通じて工程時間の短縮が可能であり、パイプ10の内面にスクラッチや研磨不良部分が形成されることを効果的に防止することができる。
【0063】
図4は、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された研磨部材を示した斜視図であり、図5は、図4のI-I部分の断面図であり、図6は、図4のII-II部分の断面図である。
【0064】
図3に示したように、パイプ10の内面研磨時に研磨部材120を通じて水Wを噴射することになる。そのために、図4図6に示したように、研磨部材120は、水が供給される第1流路121aと、第1流路121aを通じて供給された水が外部に噴射される第1排出口121bが具備された研磨ハウジング121、及び研磨ハウジング121に結合されてパイプ10の内面を研磨する研磨材122を含むことができる。
【0065】
すなわち、パイプ10の内面研磨時に研磨部材120を通じて供給される水が噴射されるので、研磨部材120とパイプ10の相互間に高速の相対回転が発生しても摩擦熱による熱変形が発生することを効果的に防止することができる。
【0066】
このとき、研磨部材120の第1流路121aに水が供給されるように研磨ロッド部材130の内部にも水が流れる水流路が形成され得る。また、研磨部100には、水を供給するポンプが具備され得る。
【0067】
図6に示したように、研磨ハウジング121には、研磨材122が結合する結合スロットCSが具備され得る。このような結合スロットCSは、軸方向aに沿って延長形成され得、結合スロットCSが軸方向aの一側にだけ開放されるように構成すれば、研磨材122を軸方向aの一側に挿入して軸方向aの他側まで配置した後に結合スロットCSの軸方向aの一側を閉鎖する方式で研磨材122を容易に設置することができる。
【0068】
図7は、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された研磨部材の第1変形例を示した斜視図であり、図8は、図7のIII-III部分の断面図である。
【0069】
図7及び図8に示したように、研磨部材120は、研磨ハウジング121の外面一部を取り囲むように配置されるが、空気が注入されると、半径方向rの外側に膨張する膨張チューブ123をさらに含み、研磨材122は、膨張チューブ123の外面を取り囲むように配置され、膨張チューブ123が膨張することになると、半径方向rの外側に一緒に膨張することができる。
【0070】
すなわち、研磨材122が膨張チューブ123を通じて半径方向rに膨張又は収縮するように構成するのであり、研磨部材120がパイプ10に挿入される過程では、研磨材122が収縮状態を維持するように構成し、研磨部材120がパイプ10に挿入された後には、研磨材122を半径方向rに膨張させて研磨材122がパイプ10の内面を加圧するように構成した後に研磨工程を開始するのである。これを通じて、パイプ10の内面の効果的な研磨が可能となる。
【0071】
図8に示したように、研磨ハウジング121には、空気が供給される第2流路121cと、第2流路121cを通じて供給された空気が研磨ハウジング121の外面と膨張チューブ123の間に配置されるエアチャンバacに移動するように第2流路121cと連通された第2排出口121dが具備され得る。
【0072】
すなわち、第2流路121cを通じて供給される空気が第2排出口121dを通じて研磨ハウジング121の外面と膨張チューブ123の間に配置されたエアチャンバacに移動することになり、エアチャンバacに空気が満たされると、膨張チューブ123と研磨材122が一緒に半径方向rの外側に膨張するように構成することで研磨材122を簡単に膨張させ得る。
【0073】
このとき、研磨部材120の第2流路121cに空気が供給されるように研磨ロッド部材130の内部にも空気が流れる空気流路が形成され得る。
【0074】
図9は、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された研磨部材の第2変形例を示した斜視図であり、図10は、図9のIV-IV部分の断面図であり、図11は、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された研磨部材の第3変形例を示した斜視図であり、図12は、図11のV-V部分の断面図である。
【0075】
研磨ハウジング121は、図5及び図7に示したように、軸方向aの先端に配置される第1研磨ハウジング121’と、図9及び図11に示したように、第1研磨ハウジング121’の軸方向aの後方に配置される第2研磨ハウジング121”を含むことができる。
【0076】
すなわち、パイプ10の軸方向aに沿って第1研磨ハウジング121’が先端に配置され、後方には、第2研磨ハウジング121”が順次に配置されるように構成するのであり、このように構成すれば、研磨ロッド部材130が安定的に支持されながら研磨部材120に振動が発生しなくなってパイプ10を一度に研磨することができ、これを通じて工程時間の短縮が可能であり、パイプ10の内面にスクラッチや研磨不良部分が形成されることを効果的に防止することができる。
【0077】
図5及び図7に示したように、第1研磨ハウジング121’の軸方向aの先端には、内部と外部を閉鎖するエンドキャップ121eが具備され、第1研磨ハウジング121’の軸方向aの後端には、結合ねじ山121fが具備され得る。
【0078】
すなわち、第1研磨ハウジング121’の軸方向aの先端にエンドキャップ121eが具備されるので、内部に供給される水又は空気が第1研磨ハウジング121’の軸方向aの先端に任意排出されることを防止することができ、研磨材122の任意離脱を防止することができる。
【0079】
また、第1研磨ハウジング121’の軸方向aの後端に結合ねじ山121fが具備されるので、後述する連結ロッド部材150を簡単に連結できることになる。
【0080】
図10及び図12に示したように、第2研磨ハウジング121”の軸方向aの先端と後端には、結合ねじ山121fが具備され得る。すなわち、第2研磨ハウジング121”の軸方向aの先端に結合ねじ山121fが具備されて後述する連結ロッド部材150に簡単に連結が可能であり、第2研磨ハウジング121”の軸方向aの後端にも結合ねじ山121fが具備されて連結ロッド部材150又は研磨ロッド部材130と簡単に連結することができる。
【0081】
このとき、図10及び図12に示したように、水が供給される第1流路121aは、第2研磨ハウジング121”の軸方向aに沿って貫通配置され得、これを通じて第1研磨ハウジング121’まで水を供給できることになる。また、図12に示したように、空気が供給される第2流路121cに第2研磨ハウジング121”の軸方向aに沿って貫通配置され得、これを通じて第1研磨ハウジング121’まで空気を供給できることになる。
【0082】
図13は、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された連結ロッド部材を示した断面図であり、図14は、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された連結ロッド部材の変形例を示した断面図である。
【0083】
図13及び図14に示したように、研磨部100は、第1研磨ハウジング121’と第2研磨ハウジング121”の間に配置される連結ロッド部材150をさらに含み、連結ロッド部材150の内部には、第1研磨ハウジング121’の第1流路121aと第2研磨ハウジング121”の第1流路121aを連通させる第1連通流路151が具備され得る。
【0084】
すなわち、第1研磨ハウジング121’と第2研磨ハウジング121”の間には、連結ロッド部材150が具備され得、第2研磨ハウジング121”の第1流路121aを通じて流れる水が連結ロッド部材150の第1連通流路151を通じて第1研磨ハウジング121’の第1流路121aに供給されるのである。
【0085】
また、図14に示したように、第2研磨ハウジング121”の第2流路121cを通じて流れる空気が連結ロッド部材150の第2連通流路152を通じて第1研磨ハウジング121’の第2流路121cに供給されるように構成することができる。
【0086】
また、連結ロッド部材150の先端と後端には、結合ねじ山121fと螺合する対応ねじ山153がそれぞれ具備され得、これを通じて第1研磨ハウジング121’と、連結ロッド部材150と、第2研磨ハウジング121”を簡単に連結することができる。
【0087】
このとき、上述した研磨材122は、パイプ10の内面を1次的に研磨する第1研磨材と、1次的に研磨されたパイプ10の内面を2次的に研磨する第2研磨材とを含むことができる。すなわち、第1研磨材を利用してパイプ10の内面を1次的に研磨し、第2研磨材を利用して1次的に研磨されたパイプ10の内面を2次的に研磨するのである。このような第1研磨材と第2研磨材は、相異なる材質で構成され得る。一例として、第1研磨材は、多孔性パッド材質であってもよく、第2研磨材は、研磨パッドであってもよい。
【0088】
また、研磨部100は、第1研磨材が結合された研磨ハウジング121が具備される1次研磨部と、第2研磨材が結合された研磨ハウジング121が具備される2次研磨部とを含むことができる。すなわち、1次研磨部を通じてパイプ10の内面を1次的に研磨し、2次研磨部を通じて1次的に研磨されたパイプ10の内面を2次的に研磨するのである。
【0089】
また、第1研磨部を通じた1次研磨と第2研磨部を通じた2次研磨の間には、洗浄部200を通じた洗浄工程が追加され得る。すなわち、第1研磨部を通じた1次研磨工程、洗浄部200を通じた洗浄工程、第2研磨部を通じた2次研磨工程、洗浄部200を通じた洗浄工程、乾燥部300を通じた乾燥工程が順次に進行され得る。
【0090】
図15は、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された洗浄部の構成図であり、図16は、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された洗浄部材を示した断面図である。
【0091】
図15及び図16に示したように、洗浄部200は、下向き傾斜が形成されるようにパイプ10を支持する第2支持部材210、流体を噴射してパイプ10の内面を洗浄する噴射部材220、及び噴射部材220がパイプ10の内部に挿入されるように噴射部材220を支持し、噴射部材220の内部に流体を供給する洗浄ロッド部材230を含むことができる。
【0092】
このような第2支持部材210は、パイプ10に下向き傾斜が形成されるように支持することになり、噴射部材220が挿入される方向に沿って下向き傾斜が形成される。このようにパイプ10に下向き傾斜が形成されると、パイプ10の内面洗浄時に用いられる水が傾斜に沿って流れた後にパイプ10の外部に排出され得ることになる。
【0093】
このような噴射部材220は、洗浄ロッド部材230により支持された状態でパイプ10の内部に挿入され、噴射部材220及び洗浄ロッド部材230をパイプ10の内部に挿入するか、パイプ10の内部から軸方向aに移動させるためのスライダーSLが具備され得る。スライダーSLは、研磨部100、洗浄部200、乾燥部300にそれぞれ具備され得るが、一つのスライダーSLを利用して研磨部100、洗浄部200、乾燥部300に全て用いることも可能である。
【0094】
図15に示したように、パイプ10の内面を洗浄するために噴射部材220を通じて水Wと空気AIRを順次に噴射することになる。そのために、図16に示したように、噴射部材220は、流体が供給される第3流路221aと、第3流路221aを通じて供給された流体が外部に噴射される第3排出口221bが具備された噴射ハウジング221を含むことができる。このとき、第3流路221aは、水Wが供給される第3水流路221a’と空気AIRが供給される第3空気流路221a”を含むことができる。また、第3排出口221bは、水Wが外部に噴射される第3水排出口221b’と空気AIRが外部に噴射される第3空気排出口221b”とを含むことができる。
【0095】
すなわち、パイプ10の内部に水を先に噴射して1次的に洗浄した後、高圧の空気を追加的に噴射して2次的に洗浄するように構成するのであり、水を噴射するために噴射ハウジング221の外部に供給される水は、第3水流路221aを通じて流れた後に第3水排出口221b’を通じてパイプ10の内部に噴射され、空気を噴射するために噴射ハウジング221の外部に供給される空気は、第3空気流路221a”を通じて流れた後に第3空気排出口221b”を通じてパイプ10の内部に噴射される。
【0096】
そのために洗浄部200には、水を供給するポンプと高圧の空気を供給するコンプレッサーが具備され得る。
【0097】
図15に示したように、制御部400は、噴射部材220を通じて水Wが先に噴射された後に空気AIRが噴射されるように制御することができる。このように構成すれば、水を利用してパイプ10の内面を先に洗浄し、高圧の空気を利用して洗浄に用いられた水までも全て排出が可能となる。
【0098】
図17は、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された乾燥部の構成図であり、図18は、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された乾燥部材を示した断面図である。
【0099】
図17及び図18に示したように、乾燥部300は、下向き傾斜が形成されるようにパイプ10を支持する第3支持部材310、高温の空気を噴射してパイプ10の内面を乾燥する乾燥部材320、及び乾燥部材320がパイプ10の内部に挿入されるように乾燥部材320を支持し、乾燥部材320の内部に高温の空気を供給する乾燥ロッド部材330を含むことができる。
【0100】
このような第3支持部材310は、パイプ10に下向き傾斜が形成されるように支持することになり、乾燥部材320が挿入される方向に沿って下向き傾斜が形成される。このようにパイプ10に下向き傾斜が形成されると、パイプ10の内面の洗浄時に使用して残っている水が乾燥部材320を通じて噴射される高温の空気により軸方向aに押されながら傾斜に沿って流れた後にパイプ10の外部に排出され得る。
【0101】
このような乾燥部材320は、乾燥ロッド部材330により支持された状態でパイプ10の内部に挿入され、乾燥部材320及び乾燥ロッド部材330をパイプ10の内部に挿入するか、パイプ10の内部から軸方向aに移動させるためのスライダーSLが具備され得る。スライダーSLは、研磨部100、洗浄部200、乾燥部300にそれぞれ具備され得るが、一つのスライダーSLを利用して研磨部100、洗浄部200、乾燥部300に全て用いることも可能である。
【0102】
図18に示したように、乾燥部材320は、高温の空気が供給される第4流路321aと、第4流路321aを通じて供給された空気が外部に噴射される第4排出口321bとが具備された乾燥ハウジング321を含むことができる。
【0103】
このような第4排出口321bは、乾燥ハウジング321の周方向に沿って複数個が配置され得、第4排出口321bは、乾燥ハウジング321の軸方向aに沿って複数列で配置されてもよい。
【0104】
すなわち、乾燥ハウジング321を通じてパイプ10の内部に高温の空気を噴射してパイプ10の内部が乾燥されるように構成するのである。そのために、乾燥部300には、熱風のような高温の空気を生成できる加熱部材と送風部材が具備され得、これを通じて生成された高温の空気は、乾燥ロッド部材330を通じて乾燥部材320に移動することになる。
【0105】
図18に示したように、第4排出口321bは、軸方向aの前方に向けて吐出傾斜θが形成されるように配置され得る。このように乾燥ハウジング321に具備された第4排出口321bに吐出傾斜θが形成されると、パイプ10の内面洗浄時に使用して残っている水が乾燥部材320を通じて噴射される高温の空気により軸方向aに押された後にパイプ10の外部に排出され得る。
【0106】
図19は、本発明の他の実施形態によるパイプ内面研磨装置を示した平面図である。
【0107】
図19に示したように、パイプ10を移動させる移送部500をさらに含み、制御部400は、パイプ10が研磨部100、洗浄部200及び乾燥部300に順次移動するように移送部500を制御することができる。
【0108】
すなわち、上述した供給部20を通じて研磨部100にパイプ10が供給されると、研磨部100からパイプ10の内面研磨工程が進行され、研磨工程が終了することになると、移送部500を通じてパイプ10は研磨部100から洗浄部200に移動することになる。また、洗浄部200で洗浄工程が終了することになると、移送部500を通じてパイプ10は洗浄部200から乾燥部300に移動することになる。乾燥部300でパイプ10の乾燥工程が終了することになると、排出部30を通じて外部に排出される。
【0109】
このとき、移送部500は、制御部400を利用してパイプ10を自動に移動させる構成だけでなく、作業者が別途の工具を利用してパイプ10を手動で移動させる構成も含むことができる。さらに、別途の移送部500なしに作業者が手で直接パイプ10を移動させることもできる。
【0110】
このとき、乾燥部300を通じて内面が乾燥されたパイプ10の研磨状態を検査する検査部600をさらに含むことができる。このような検査部600を通じて内面が乾燥されたパイプ10の内面研磨状態を検査できるので正確な検査が可能となる。制御部400は、後述する撮影部材620を通じて撮影されたパイプ10の内面映像を通じてパイプ10の内面の研磨状態を検査し、パイプ10の内面研磨状態は、粗度、スクラッチ、スターバースト(破れ)、熱変形などであってもよい。
【0111】
図20は、本発明のまた他の実施形態によるパイプ内面研磨装置を示した平面図であり、図21は、本発明のまた他の実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備された検査部を示した構成図である。
【0112】
図20に示したように、本発明の他の実施形態によると、ベースプレートBと、ベースプレートBの幅方向Yの一側に配置されてパイプ10の内面を研磨する研磨部100と、ベースプレートBの幅方向Yの中央一側に配置されて研磨部100を通じて内面が研磨されたパイプ10の内面を洗浄する洗浄部200と、ベースプレートBの幅方向Yの中央他側に配置されて洗浄部200を通じて内面が洗浄されたパイプ10の内面を乾燥する乾燥部300と、ベースプレートBの幅方向Yの他側に配置されて乾燥部300を通じて内面が乾燥されたパイプ10の研磨状態を検査する検査部600、及び各部の動作を制御する制御部400を含む。
【0113】
すなわち、ベースプレートBには、パイプ10の内面を研磨する研磨部100だけでなく、内面が研磨されたパイプ10の内面を洗浄する洗浄部200と内面が洗浄されたパイプ10の内面を乾燥する乾燥部300、及び乾燥したパイプ10の研磨状態を検査する検査部600が具備されるので、内面が研磨されたパイプ10を洗浄のための別途の空間に移動させなくてもパイプ10の洗浄及び乾燥が可能となって作業性が向上し、検査部600を通じて内面が乾燥されたパイプ10の内面研磨状態を検査できるので正確な検査が可能となる。
【0114】
このとき、制御部400は、撮影部材620を通じて撮影されたパイプ10の内面映像を通じてパイプ10の内面の研磨状態を検査し、パイプ10の内面研磨状態は、照度、スクラッチ、スターバースト(破れ)、熱変形などであってもよい。
【0115】
図21に示したように、検査部600は、パイプ10を支持する第4支持部材610と、パイプ10の内面を撮影する撮影部材620と、撮影部材620がパイプ10の内部に挿入されるように撮影部材620を支持する検査ロッド部材630、及び第4支持部材610により支持されたパイプ10を回転させる検査駆動部材640を含むことができる。
【0116】
すなわち、第4支持部材610を通じてパイプ10が支持されると、撮影部材620は、検査ロッド部材630により支持された状態でパイプ10の内部に挿入され、撮影部材620及び検査ロッド部材630をパイプ10の内部に挿入するか、パイプ10の内部から軸方向aに移動させるためのスライダーSLが具備され得る。スライダーSLは、研磨部100、洗浄部200、乾燥部300、検査部600にそれぞれ具備され得るが、一つのスライダーSLを利用して研磨部100、洗浄部200、乾燥部300、検査部600に全て用いることも可能である。
【0117】
このようにパイプ10の内面の研磨状態を検査する検査部600には、パイプの内面を撮影する撮影部材620が具備され、制御部400は、撮影された映像をAI学習モデルに入力してパイプ10の内面の研磨状態を判断することでパイプ10の内面の正確な研磨状態を確認することができる。また、撮影部材620を通じて撮影されたパイプ10の研磨状態に対するデータは、制御部400を通じてフィードバックされることでパイプ10の研磨状態が一層改善され得ることになる。
【0118】
このような検査部600には、パイプ10の内面状態を検査する追加センサー650が具備されてもよい。
【0119】
上述したように、本発明の一実施形態によるパイプ内面研磨装置に具備されたベースプレートBには、パイプ10の内面を研磨する研磨部100だけでなく、内面が研磨されたパイプ10の内面を洗浄する洗浄部200と、内面が洗浄されたパイプ10の内面を乾燥する乾燥部300が具備されるので、内面が研磨されたパイプ10を洗浄のための別途の空間に移動させなくてもパイプ10の洗浄及び乾燥が可能となって作業性が向上する。
【0120】
本発明の一実施形態について説明したが、本発明の思想は本明細書に提示される実施形態によって制限されず、本発明の思想を理解する当業者は、同一思想の範囲内で、構成要素の付加、変更、削除、追加などによって他の実施形態を容易に提案できるであろうが、これも本発明の思想範囲内に含まれるものと言える。
【符号の説明】
【0121】
10:パイプ
20:供給部
30:排出部
100:研磨部
110:第1支持部材
111:下部ローラー
112:上部ローラー
120:研磨部材
121:研磨ハウジング
121’:第1研磨ハウジング
121”:第2研磨ハウジング
121a:第1流路
121b:第1排出口
121c:第2流路
121d:第2排出口
121e:エンドキャップ
121f:結合ねじ山
122:研磨材
123:膨張チューブ
130:研磨ロッド部材
140:研磨駆動部材
150:連結ロッド部材
151:第1連通流路
152:第2連通流路
153:対応ねじ山
200:洗浄部
210:第2支持部材
220:噴射部材
221:噴射ハウジング
221a:第3流路
221a’:第3水流路
221a”:第3空気流路
221b:第3排出口
221b’:第3水排出口
221b”:第3空気排出口
230:洗浄ロッド部材
300:乾燥部
310:第3支持部材
320:乾燥部材
321:乾燥ハウジング
321a:第4流路
321b:第4排出口
330:乾燥ロッド部材
400:制御部
500:移送部
600:検査部
610:第4支持部材
620:撮影部材
630:検査ロッド部材
640:検査駆動部材
650:センサー
ac:エアチャンバ
B:ベースプレート
CS:結合スロット
SL:スライダー
θ:吐出傾斜
a:軸方向
r:半径方向
X:長さ方向
Y:幅方向
図1
図2
図3
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図21