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特開2024-163982可撓性構造を成形し組み立てるための製造システム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163982
(43)【公開日】2024-11-26
(54)【発明の名称】可撓性構造を成形し組み立てるための製造システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B23P 19/00 20060101AFI20241119BHJP
   B64F 5/10 20170101ALN20241119BHJP
【FI】
B23P19/00 304F
B64F5/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】33
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024074705
(22)【出願日】2024-05-02
(31)【優先権主張番号】18/311,382
(32)【優先日】2023-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ラキック, ブランコ
(72)【発明者】
【氏名】タタール, モニカ
(72)【発明者】
【氏名】ハント, ジェフリー エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】ノーマン, ニコラス エー.
(72)【発明者】
【氏名】グリーア, クリストファー エー.
(57)【要約】      (修正有)
【課題】大型の可撓性構造を成形し組み立てるための製造システムを提供する。
【解決手段】製造システムが、保持構造と、保持構造に結合されたアクチュエータと、を含む。アクチュエータが、部品を支持し、かつ、部品の目標形状に向かって部品の現在の形状を変更するために、部品の選択された位置に対して変位を適用する。上記システムが、部品の現在の形状の測定値を取る計測システムを含む。上記システムが、コントローラであって、閉ループフィードバックを利用して、測定値に基づき現在の形状と目標形状との間のずれを決定し、かつ、現在の形状が目標形状の公差の範囲内に入るまで、現在の形状の変化に応じて、変位を繰り返し変更するコマンドを提供するコントローラを含む。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造(300)を組み立てるための製造システム(100)であって、
保持構造(126)と、
前記保持構造(126)に結合されたアクチュエータ(132)であって、部品(360)を支持し、かつ、前記部品(360)の目標形状(366)に向かって前記部品(360)の現在の形状(368)を変更するために、前記部品(360)の選択された位置(364)に対して変位(142)を適用するアクチュエータ(132)と、
前記部品(360)の前記現在の形状(368)の測定値(104)を取る計測システム(106)と、
コントローラ(110)であって、閉ループフィードバック(112)を利用して、前記測定値(104)に基づき前記現在の形状(368)と前記目標形状(366)との間のずれ(144)を決定し、かつ、前記現在の形状(368)が前記目標形状(366)の公差(146)の範囲内に入るまで、前記現在の形状(368)の変化に応じて、前記変位(142)を繰り返し変更するコマンド(148)を提供するコントローラ(110)と、
を備えた、製造システム(100)。
【請求項2】
前記アクチュエータ(132)の少なくとも一部が、前記保持構造(126)に対して可動である、請求項1に記載の製造システム(100)。
【請求項3】
前記保持構造(126)が、第1の輪郭クレードル(150)を含み、
前記第1の輪郭クレードル(150)が、前記部品(360)の初期形状(358)に少なくとも近似する第1の輪郭形状(152)を含み、
前記アクチュエータ(132)の少なくとも第1の一部が、前記第1の輪郭クレードル(150)に結合されている、請求項1に記載の製造システム(100)。
【請求項4】
前記保持構造(126)が、前記第1の輪郭クレードル(150)から間隔が置かれた第2の輪郭クレードル(154)をさらに含み、
前記第2の輪郭クレードル(154)が、前記部品(360)の前記初期形状(358)に少なくとも近似する第2の輪郭形状(158)を含み、
前記アクチュエータ(132)の第2の一部が、前記第2の輪郭クレードル(154)に結合されている、請求項3に記載の製造システム(100)。
【請求項5】
前記保持構造(126)が、前記第1の輪郭クレードル(150)と前記第2の輪郭クレードル(154)との間に延在する第1の長手方向ビーム(156)をさらに含み、
前記アクチュエータ(132)の第3の一部が、前記第1の長手方向ビーム(156)に結合されている、請求項4に記載の製造システム(100)。
【請求項6】
前記保持構造(126)が、前記第1の輪郭クレードル(150)と前記第2の輪郭クレードル(154)との間に配置された第3の輪郭クレードル(166)をさらに含み、
前記第3の輪郭クレードル(166)が、前記部品(360)の前記初期形状(358)に少なくとも近似する第3の輪郭形状(168)を含み、
前記アクチュエータ(132)の第4の一部が、前記第3の輪郭クレードル(166)に結合されている、請求項4に記載の製造システム(100)。
【請求項7】
前記第3の輪郭クレードル(166)が、前記第1の輪郭クレードル(150)及び前記第2の輪郭クレードル(154)に対して可動である、請求項6に記載の製造システム(100)。
【請求項8】
前記保持構造(126)が、前記第1の輪郭クレードル(150)から間隔が置かれた第1の位置合わせクレードル(170)をさらに含み、
前記第1の位置合わせクレードル(170)が、前記部品(360)の前記初期形状(358)に少なくとも近似する第1の位置合わせ形状(240)を含み、
前記第1の位置合わせクレードル(170)が、前記部品(360)に選択的に係合し及び前記部品(360)を選択的に解放するために、前記第1の輪郭クレードル(150)に対して可動である、請求項3に記載の製造システム(100)。
【請求項9】
前記アクチュエータ(132)のそれぞれがグリッパ(294)を含み、
前記グリッパ(294)が、前記部品(360)に真空により結合可能である、請求項1に記載の製造システム(100)。
【請求項10】
前記アクチュエータ(132)の少なくとも第1の一部が、前記部品(360)の輪郭(340)全体に沿った前記選択された位置(364)で位置決めされる、請求項1に記載の製造システム(100)。
【請求項11】
前記アクチュエータ(132)の第2の部分が、前記部品(360)の長さ(318)全体に沿った前記選択された位置(364)でさらに位置決めされる、請求項10に記載の製造システム(100)。
【請求項12】
前記コントローラ(110)が、前記測定値(104)を使用して前記部品(360)の現在の寸法(376)を決定して、前記目標形状(366)を生成し、
前記コントローラ(110)が、前記部品(360)の公称寸法(374)が前記現在の寸法(376)と置き換えられた前記部品(360)の公称形状(370)を使用して、前記目標形状(366)を生成する、請求項1に記載の製造システム(100)。
【請求項13】
前記コントローラ(110)が、前記部品(360)に印加される力(108)を監視し、
前記変位(142)が、所定の力限界値(248)によって制限される、請求項1に記載の製造システム(100)。
【請求項14】
前記コントローラ(110)が、前記部品(360)に適用される前記変位(142)を監視し、
前記変位(142)が、所定の変位限界値(276)によって制限される、請求項1に記載の製造システム(100)。
【請求項15】
前記コントローラ(110)が、スパース学習モデル(274)を使用して、前記変位(142)を適用するための前記アクチュエータ(132)の群(272)、及び前記変位(142)を適用するための前記選択された位置(364)の少なくとも一方を決定する、請求項1に記載の製造システム(100)。
【請求項16】
前記コントローラ(110)が、ガウシアン過程モデル(282)を使用して前記変位(142)を決定する、請求項1に記載の製造システム(100)。
【請求項17】
前記保持構造(126)が、第1の区分(402)及び第2の区分(404)を含み、
前記第2の区分(404)は、前記保持構造(126)が開いた状態又は閉じた状態にあるように、前記第1の区分(402)に対して可動であり、
前記アクチュエータ(132)の第1の一部が、前記第1の区分(402)に結合されており、
前記アクチュエータ(132)の第2の一部が、前記第2の区分(404)に結合されている、請求項1に記載の製造システム(100)。
【請求項18】
部品(360)を成形するための成形装置(250)であって、
保持構造(126)と、
前記保持構造(126)に結合されており、前記部品(360)を支持するアクチュエータ(132)と、
前記アクチュエータ(132)を動作させるコントローラ(110)と、
を備え、
前記アクチュエータ(132)が、前記部品(360)の目標形状(366)に向かって前記部品(360)の現在の形状(368)を変更するために、前記部品(360)の選択された位置(364)に対して変位(142)を適用し、
前記コントローラ(110)が、前記部品(360)の測定値(104)に基づいて、前記現在の形状(368)と前記目標形状(366)との間のずれ(144)を決定し、
前記コントローラ(110)が、前記現在の形状(368)が前記目標形状(366)の公差(146)の範囲内に入るまで、前記現在の形状(368)の変化に応じて、前記アクチュエータ(132)が適用するための新しい変位(488)を提供する、成形装置(250)。
【請求項19】
構造(300)を組み立てる方法(1000)であって、
部品(360)を保持することと、
前記部品(360)の現在の形状(368)を測定することと、
前記部品(360)の目標形状(366)に向かって前記部品(360)の前記現在の形状(368)を変更するために、前記部品(360)の選択された位置(364)に対して変位(142)を適用することと、
前記現在の形状(368)と前記目標形状(366)との間のずれ(144)を決定することと、
前記現在の形状(368)が前記目標形状(366)の公差(146)の範囲内に入るまで、前記現在の形状(368)の変化に応じて、前記変位(142)を変更することと、
を含む、方法(1000)。
【請求項20】
前記部品(360)が第1の部品(302)であり、
前記方法(1000)が、前記現在の形状(368)が前記目標形状(366)の前記公差(146)の範囲内に入った後に、前記第1の部品(302)に第2の部品(342)を結合することをさらに含む、請求項19に記載の方法(1000)。
【請求項21】
前記現在の形状(368)が前記目標形状(366)の前記公差(146)の範囲内に入った後に、前記部品(360)に下位構造(388)を結合することをさらに含む、請求項19に記載の方法(1000)。
【請求項22】
前記目標形状(366)として前記部品(360)の公称形状(370)を使用することをさらに含む、請求項19に記載の方法(1000)。
【請求項23】
前記部品(360)が第1の部品(302)であり、前記現在の形状(368)が、前記第1の部品(302)の第1の現在の形状(304)であり、
前記方法(1000)が、前記目標形状(366)として第2の部品(342)の第2の公称形状(346)を使用することをさらに含む、請求項19に記載の方法(1000)。
【請求項24】
前記目標形状(366)として、修正された公称形状(372)を使用することをさらに含み、
前記修正された公称形状(372)は、前記部品(360)の公称寸法(374)が前記部品(360)の現在の寸法(376)と置き換えられた公称形状(370)を含む、請求項19に記載の方法(1000)。
【請求項25】
スパース学習モデル(274)を使用して、前記変位(142)を適用するための前記選択された位置(364)を決定することをさらに含む、請求項19に記載の方法(1000)。
【請求項26】
前記部品(360)を保持することが、前記部品(360)の輪郭(340)全体に沿って延在する輪郭クレードル(118)を使用して実行され、
前記変位(142)を適用することが、前記輪郭クレードル(118)に結合されたアクチュエータ(132)の少なくとも一部を使用して実行される、請求項19に記載の方法(1000)。
【請求項27】
前記変位(142)を適用することが、前記部品(360)の長さ(318)全体に沿って延在する長手方向ビーム(120)に結合された前記アクチュエータ(132)の一部を使用してさらに実行される、請求項26に記載の方法(1000)。
【請求項28】
前記部品(360)の前記輪郭(340)と前記長さ(318)の全体に沿って延在する前記選択された位置(364)において、前記変位(142)を適用するための前記アクチュエータ(132)の群(272)を、スパース学習モデル(274)を使用して決定することをさらに含む、請求項27に記載の方法(1000)。
【請求項29】
前記輪郭クレードル(118)及び前記長手方向ビーム(120)に対して、前記部品(360)の前記輪郭(340)と前記長さ(318)の全体に沿って延在する前記選択された位置(364)へと、前記アクチュエータ(132)のうちの1つ以上を移動させることをさらに含む、請求項27に記載の方法(1000)。
【請求項30】
ガウシアン過程モデル(282)を使用して前記変位(126)を決定することをさらに含む、請求項19に記載の方法(1000)。
【請求項31】
前記部品(360)に適用される前記変位(142)を監視することと、
所定の変位限界値(276)に前記変位(142)を制限することと、
をさらに含む、請求項19に記載の方法(1000)。
【請求項32】
前記変位(142)を適用する間に前記部品(360)に印加される力(108)を監視することと、
所定の変位限界値(248)に前記力(108)を制限することと、
をさらに含む、請求項19に記載の方法(1000)。
【請求項33】
前記力(108)及び前記変位(142)を較正することをさらに含む、請求項32に記載の方法(1000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して構造の製造に関し、特に、大型の可撓性構造を成形し組み立てるための製造システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
航空宇宙構造は、大型の部品又はピースで製造されることが多く、当該大型の部品又はピースは次いで、組み立てられて最終的な構造を形成する。例えば、航空機の胴体は、円筒形状又は半円筒形状の胴体区分で製造することができ、当該胴体区分は次いで、組み立てられて胴体を形成する。他の航空宇宙産業の例には、翼を形成するために接合される翼区分、及び、安定板を形成するために接合される安定板区分などが含まれる。これらの部品は、重力又は他の取り扱い負荷によって部品が曲がり又は変形し、従って望まぬ形状変更が生じるのに十分なほど大型であることが多い。これらの大型の部品はまた、例えば複合材料及び金属材料などの、負荷が掛かると曲がる傾向にある材料で作製されることが多い。
【0003】
航空宇宙構造では、最終的な構造を形成するために複数の区分を組み立てて互いに繋ぐときに、大型で可撓性の部品の形状を制御することが重要である。例えば、2つの胴体区分の嵌合端同士の形状は可能な限り近く一致していることが重要である。さらに、部品に下位構造を接合するときに、大型で可撓性の部品の形状を制御することも重要である。例えば、胴体区分又は翼区分の形状と、内部の補強材又はフレームとの形状が、可能な限り近く一致していることが重要である。従って、形状の相違によって、結果的に適合度(fit)が望まれぬものとなりうる。
【0004】
大型で可撓性の部品を接合するための現在のプロセスは、時間が掛かって人手を要する。加えて、大型で可撓性の部品の形状は、当該形状同士の適合度が未だ所望のレベルではないことがある。これに対応して、当業者は、大型で可撓性の部品を組み立て接合することによる構造製造分野において、研究開発の努力を継続している。
【発明の概要】
【0005】
構造を組み立てるための製造システム、構造の部品を成形するための成形装置、及び、構造を組み立てるための製造方法の例が開示される。以下の記載は、本開示に係る発明の主題の非限定的な例であり、特許請求されることもされないこともある。
【0006】
一例において、開示される製造システムは、保持構造と、当該保持構造に結合されたアクチュエータと、を含む。アクチュエータが、部品を支持し、かつ、部品の目標形状に向かって部品の現在の形状を変更するために、部品の選択された位置に対して変位を適用する。上記システムが、部品の現在の形状の測定値を取る計測システムを含む。上記システムが、コントローラであって、閉ループフィードバックを利用して、測定値に基づき現在の形状と目標形状との間のずれを決定し、かつ、現在の形状が目標形状の公差の範囲内に入るまで、現在の形状の変化に応じて、変位を繰り返し変更するコマンドを提供するコントローラを含む。
【0007】
一例において、開示される成形装置が保持構造を含む。上記装置が、保持構造に結合されており部品を支持するアクチュエータを含む。上記装置は、アクチュエータを動作させるコントローラを含む。アクチュエータは、部品の目標形状に向かって部品の現在の形状を変更するために、部品の選択された位置に対して変位を適用する。コントローラが、部品の測定値に基づいて、現在の形状と前記目標形状との間のずれを決定する。コントローラは、現在の形状が目標形状の公差の範囲内に入るまで、現在の形状の変化に応じて、アクチュエータが適用するための新しい変位を提供する。
【0008】
一例において、開示される製造方法が、以下のステップ、即ち、(1)部品を保持するステップと、(2)部品の現在の形状を測定するステップと、(3)部品の目標形状に向かって部品の現在の形状を変更するために、部品の選択された位置に対して変位を適用するステップと、(4)現在の形状と目標形状との間のずれを決定するステップと、(5)現在の形状が目標形状の公差の範囲内に入るまで、現在の形状の変化に応じて、変位を変更するステップと、を含む。
【0009】
本明細書で開示されるシステム、装置、及び方法の他の実施例が、以下の明細書の詳細な記載、添付の図面、及び添付の特許請求の範囲から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】構造を組み立てるための製造システムの一例の概略的なブロック図である。
図1B】構造を組み立てるための製造システムの一例の概略的なブロック図である。
図2A】製造システムの成形装置の一例の概略的なブロック図である。
図2B】製造システムの成形装置の一例の概略的なブロック図である。
図3】製造システムの計測システムの一例の概略的なブロック図である。
図4】製造システムのコントローラ及び処理フローの一例の概略的なブロック図である。
図5】製造システムのフィードバックループの一例の概略なブロック図である。
図6】閉じた状態で示された、成形装置の一例の概略的な斜視図である。
図7】開いた状態で示された、成形装置の一例の概略的な斜視図である。
図8】成形装置の一例、及び成形装置内に部分的に装填された構造の部品の一例の概略的な斜視図である。
図9】成形装置の一例、及び成形装置内に装填された部品の一例の概略的な斜視図である。
図10】開いた状態の成形装置の一例、及び成形装置内に部分的に装填された構造の部品の一例の概略的な斜視図である。
図11】成形装置、及び成形装置内に装填された構造の部品の一例の概略的な斜視図である。
図12】開いた状態で示された、成形装置の他の例の概略的な斜視図である。
図13】成形装置の一例、及び成形装置内に装填された部品の一例の概略的な斜視図である。
図14】成形装置の一例、成形装置内に装填された部品の一例、及び計測システムの一例の概略的な斜視図である。
図15】構造の2つの部品を位置合わせするために使用されている2つの成形装置の一例の概略的な斜視図である。
図16】構造の2つの部品を接合するために使用されている2つの成形装置の一例の概略的な斜視図である。
図17】成形装置の一例の概略的な端面図である。
図18】部品の公称形状、目標形状、及び現在の形状の例の概略図である。
図19】計測システムの一部分の一例の概略的な端面図である。
図20】計測システムの一部分の一例の概略的な斜視図である。
図21】製造システムの保持構造の一部分、及び複数のアクチュエータの一部の一例の概略的な斜視図である。
図22】製造システムのアクチュエータの一部の一例の概略的な斜視図である。
図23】製造システムのアクチュエータの一例の概略的な斜視図である。
図24】成形プロセス中に部品に適用される変位及び力の分散の概略図である。
図25】構造を組み立てる方法の一例のフロー図である。
図26】航空機の製造及び保守方法の一例のフロー図である。
図27】航空機の一例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
例として図A図1B図2A図2B、及び図3図24を参照すると、本開示は、構造300を組み立てるための製造システム100に関する。本明細書でより詳細に記載されるように、製造システム100の例によって、構造300の形状及び/又は構造300を形成するために接合される部品312の形状への改善された制御を介して、構造の組み立てが改良され加速される。例示的な例として、製造システム100が、アダプティブツーリング(adaptive tooling)、ソフトウェアシステム、及び計測システムを組み込むことによる、航空機1200の胴体1218(図27)を組み立てるための統合ソルーションを提供する。例えば、製造システム100は、閉ループ制御システムを使用すて、接合される胴体1218の区分の形状及び当該区分同士の相対的位置を繰り返し調整し、それにより、最適なシミング(shimming)及び位置合わせを実現する。
【0012】
図1A及び図1Bは、本明細書では図1とも総称されるが、製造環境114の一例を概略的に示している。製造環境が、構造300を形成する部品312を成形し接合するために使用される製造システム100を含む。様々な例において、構造300は任意の数の部品312を含みうる。全般的に、製造システム100によって、1つ以上の部品312の形状を能動的に監視し制御することが可能となる。換言すれば、製造プロセス全体を通じて、1つ以上の部品312の形状を、必要に応じて維持及び/又は変更することが可能である。一例として、1つ以上の部品312が成形され、かつ当初製造されたのと少なくともほぼ同じ形状で保持され、例えばモールド又はマンドレル上で形成されたの同じ形状で保持されうる。同例において、部品312を成形し製造されたままの形状で保持することで、望まれぬ予荷重及び/又は部品312の搬送と関連する外力の印加が低減又は解消される。他の例として、構造300の組み立て及び製造の間に、1つ以上の部品312が、2つ以上の部品312同士を結合するため又は部品312に他の下位構造を接合するために必要とされる形状に少なくとも近似して成形され、保持されうる。同例において、接合すべき形状で部品312を成形し保持することで、隙間及びシミングが減り又は無くなる。
【0013】
1つ以上の例において、製造システム100が、胴体バレル334同士を接合して航空機1200(図27)の胴体1218(構造300の一例)を形成する前及び/又は当該形成の間に、胴体バレル334(部品312の例)を成形するために使用される。1つ以上の例において、製造システム100が、胴体バレル区分336同士を接合して胴体バレル334(構造300の一例)のうちの1つを形成する前及び/又は当該形成の間に、胴体バレル区分336(部品312の例)を成形するために使用される。他の例において、製造システム100が、翼区分338(例えば、部品312)を成形し翼区分338同士を接合して航空機1200の翼1230(例えば、構造300)の対のうちの1つの翼を形成するために、及び、安定板区分394(例えば、部品312)を成形し安定板区分394同士を接合して航空機1200の水平安定板1228及び/又は垂直安定板1226を形成するために使用される。航空宇宙産業の例が図示されているが、製造システム100の態様は、様々な種類の構造のための任意の適切な種類の部品を成形し接合するために使用されうる。
【0014】
さらに図1A及び図1Bを参照すると、1つ以上の例において、製造システム100が、第1の保持構造140、複数の第1のアクチュエータ122、第1の計測システム130、及びコントローラ110を含む。第1のアクチュエータ122が、第1の保持構造140に結合されている。第1のアクチュエータ122は、第1の部品302(例えば、部品312のうちの1つ)を支持する。第1のアクチュエータ122は、第1の部品302の第1の目標形状306に向かって第1の部品302の第1の現在の形状304を変更するために、第1の部品302の選択された第1の位置320に対して変位142を適用する。
【0015】
1つ以上の例において、第1の保持構造140が、第1のアクチュエータ122を保持する下にある物理的保持構造として機能する。第1のアクチュエータ122が、第1の部品302に係合して(例えば、接触して)支持する。1つ以上の例において、第1のアクチュエータ122が、例えば、選択された第1の位置320において、第1の部品302の第1の表面314(例えば、保持可能な表面)に着脱可能に結合されている。1つ以上の例において、第1の表面314が、第1の部品302の外面(例えば、複合材部品の外側モールドライン)である。
【0016】
1つ以上の例において、第1のアクチュエータ122が、選択された第1の位置320において、第1の部品302を押し及び/又は引っ張ることで、第1の部品302に対して第1の変位136を適用する。例えば、第1のアクチュエータ122は、第1の部品302に力108を印加することで、第1の部品302の選択された第1の位置320に対して、第1の変位136を適用する。第1の変位136の変更は、変位の大きさ、次元、又は方向の変更を指している。このように、第1の変位136及び/又は第1の変位136の変更によって、選択された第1の位置320、及び選択された第1の位置320の周囲の領域の相対的ポジションが変更され、これにより、第1の部品302の第1の現在の形状304が調整される。例えば、第1の変位136は、第1の現在の形状304が第1の目標形状306に向かって変わるように、第1の部品302に対して選択的に適用される。
【0017】
全般的に、第1の部品302の形状は、1つ以上の次元における第1の部品302の外形を指している。特に、第1の現在の形状304及び第1の目標形状306は、(例えば、第1の部品302の直交軸に沿って見た)第1の部品302の輪郭340又はプロファイル形状を指している。一例として、第1の現在の形状304及び第1の目標形状306は、円筒形状の部品(例えば、胴体バレル334の一例)の周面324周りの輪郭340を指している。他の例として、第1の現在の形状304及び第1の目標形状306は、アーチ状の又は湾曲した部品(例えば、胴体区分336の一例)の長さ316又はプロファイルに沿った輪郭340を指している。
【0018】
1つ以上の例において、第1の計測システム130が、第1の部品302の第1の現在の形状304の第1の測定値116を取る。1つ以上の例において、第1の計測システム130が、様々なハードウェアコンポーネント及びソフトウェアコンポーネントを含む任意の適切な種類のセンサシステムを含む。第1の計測システム130が、第1の部品302の第1の測定値116を生成する。例えば、第1の計測システム130は、第1の部品302の第1の表面314とは反対側の第1の部品302の第2の表面328(例えば、測定可能な表面)の相対的ポジションの測定値を取る。1つ以上の例において、第2の表面328が、第1の部品302の内面(例えば、複合材部品の内側モールドライン)である。第1の部品302の第1の現在の形状304は、第1の測定値116に基づいて決定される。1つ以上の例において、第1の計測システム130が非接触測定装置であり、これにより、第1の測定116が、第1の部品302に接触又は触れることなく行われる。第1の計測システム130の例には、レーザ位置センサ、ToF(time-of-flight、飛行時間)レーザ測距装置、レーザスキャナ、構造化光(例えば、3D)スキャナ、ラダースキャナ、及びこれらの組み合わせなどが含まれる。
【0019】
1つ以上の例において、コントローラ110が、第1の計測システム130、及び第1のアクチュエータ122のそれぞれと接続されており、又は第1の計測システム130、及び第1のアクチュエータ122のそれぞれと通信する。1つ以上の例において、コントローラ110が、第1の計測システム130及び第1のアクチュエータ122の動作を制御する。1つ以上の例において、コントローラ110が、コンピュータ180の一部であり又はコンピュータ180により実装される。従って、本明細書でコントローラ110により実行されるとして記載される1つ以上の処理は、代替的に、コンピュータ180によって実行することができる。同様に、本明細書でコンピュータ180により実行されるとして記載される1つ以上の処理は、代替的に、コントローラ110によって実行することができる。
【0020】
1つ以上の例において、コントローラ110が、閉ループフィードバック112を利用して、第1の測定値116に基づき第1の現在の形状304と第1の目標形状306との間の第1のずれ134を決定し、かつ、第1の現在の形状304が第1の目標形状306の公差146の範囲内に入るまで、第1の現在の形状304の漸進的変化に応じて、変位142を繰り返し変更するコマンド148を提供する。1つ以上の例において、閉ループフィードバック112が、コントローラ110、第1のアクチュエータ122、及び第1の計測システム130を含む。
【0021】
1つ以上の例において、コントローラ110が、第1の計測システム130から第1の測定値116を受信する。コントローラ110は、第1の測定値116に基づいて、第1の現在の形状304と第1の目標形状306との間の第1のずれ134を決定する。同例において、第1のずれ134は、第1の現在の形状304と第1の目標形状306との間の差分又は誤差を指している。コントローラ110は、第1の現在の形状304を第1の目標形状306に変更するのに必要とされる変位142を決定する。コントローラ110は、第1の目標形状306に向かって第1の現在の形状304を変更するために、第1の部品302に対して第1の変位136を選択的に適用するためのコマンド148を生成して、第1のアクチュエータ122に送信する。
【0022】
第1の変位136が適用された後で、第1の計測システム130が、第1の部品302の第1の現在の形状304の新しい測定値182を取る(例えば、第1の測定値116の後続の例)。コントローラ110は、新しい測定値182に基づいて、第1の現在の形状304と第1の目標形状306との間の第1のずれ134を再度決定して、第1の現在の形状304が第1の目標形状306の公差146の範囲内にあるかどうかを判定する。
【0023】
幾つかの例において、変位142が第1の部品302に対して適用された後に、変位142によって、第1の現在の形状304が第1の目標形状306の公差146の範囲内に入っているという結果にならないことがある。代わりに、第1の現在の形状304は、第1の目標形状306により近いが、更なる組み立てのために許容可能な公差146の範囲内にはない。同例において、第1の計測システム130は、第1の部品302の第1の現在の形状304の新しい測定値182(例えば、第1の測定値116の後続の例)を取る。コントローラ110が、新しい測定値182をフィードバックとして使用して、第1の現在の形状304と第1の目標形状306との間の新しいずれ208(例えば、第1のずれ134の後続の例)を決定する。第1の現在の形状304が第1の目標形状306の公差146の範囲内にない場合には、コントローラ110は、第1の目標形状306に向かって第1の現在の形状304をさらに変更するために必要な変位142の変更(例えば、新しい変位488)を決定する。コントローラ110は、第1の目標形状306に向かって第1の現在の形状304をさらに変更するために、第1の部品360に対して新しい変位488(例えば、変位142の後続の例)を適用するための、新しいコマンド148(例えば、コマンド148の後続の例)を生成して、第1のアクチュエータ122に送信する。
【0024】
1つ以上の例において、第1の保持構造140及び第1のアクチュエータ122が、第1の成形装置102の構成要素である。1つ以上の例において、第1の成形装置102が、第1の移動プラットフォーム186を含む。同例において、第1の保持構造140が、第1の移動プラットフォーム186に結合されている。第1の移動プラットフォーム186によって、製造環境114内での、第1の保持構造140及び第1のアクチュエータ122によって支持された第1の部品302の移動が可能となる。1つ以上の例において、第1の計測システム130も、第1の成形装置102の構成要素である。
【0025】
1つ以上の例において、製造システム100が第2の成形装置188を含む。例えば、第2の成形装置188は、第2の保持構造192と、第2の保持構造192に結合された複数の第2のアクチュエータ194と、を含む。同例において、第2のアクチュエータ194は、第2の部品342(例えば、部品312の他の例)を支持し、かつ、第2の部品342の第2の目標形状348に向かって第2の部品342の第2の現在の形状326を変更するために、第2の部品342の選択された第2の位置346に対して第2の変位198を適用する。
【0026】
1つ以上の例において、製造システム100が、第2の部品342の第2の現在の形状326の第2の測定値202を取る第2の計測システム200を含む。1つ以上の例において、第1の計測システム130が、第2の部品342の第2の現在の形状326の第2の測定値202を取る。上記例のいずれにおいても、コントローラ110は、閉ループフィードバック112を利用して、第2の測定値202に基づき第2の現在の形状326と第2の目標形状348との間の第2のずれ204を決定し、第2の現在の形状326が第2の目標形状348の公差146の範囲内に入るまで、第2の現在の形状326の漸進的変化に応じて、第2の変位198を繰り返し変更する第2のコマンド206を提供する。
【0027】
1つ以上の例において、第2の成形装置188が、第2の移動プラットフォーム196を含む。同例において、第2の保持構造192が、第2の移動プラットフォーム196に結合されている。第2の移動プラットフォーム196によって、製造環境114内での、第2の保持構造192及び第2のアクチュエータ194によって支持された第2の部品342の移動が可能となる。1つ以上の例において、第2の計測システム200も、第2の成形装置188の構成要素である。
【0028】
他の例において、製造システム100が、任意の数の成形装置190を含む。全般的に、成形装置190のうちの任意の他の成形装置190は、第1の成形装置102及び/又は第2の成形装置188と実質的に同じ部品を含む。
【0029】
1つ以上の例において、第1の成形装置102及び第2の成形装置188は、第1の部品302及び第2の部品342をそれぞれが成形し、構造300を形成するための接合のために第1の部品302と第2の部品342とを位置合わせするために使用される。
【0030】
本明細書では、現在の形状は、構造の部品といったアイテムの実際の、目下の、又は測定された形状を指している。本明細書では、目標形状は、構造の部品といったアイテムの所望の形状を指している。本明細書では、公差は、例えば工業規格又は業界標準によって決定された許容可能な変動量を指している。一例として、公差は、接合される部品の間の寸法の許容可能なばらつきを指しており、これにより、当該部品の間に形成される隙間は、許容可能な限界値よりも小さい。
【0031】
1つ以上の例において、第1の現在の形状304は、例えば第1の保持構造140及び第1のアクチュエータ122によって保持された、第1の部品302の実際の又は目下の形状を指している。同様に、第2の現在の形状326は、例えば第2の保持構造192及び第2のアクチュエータ194によって保持された、第2の部品342の実際の又は目下の形状を指している。
【0032】
1つ以上の例において、第1の目標形状306が、第1の部品302の第1の公称形状310を指しており又は当該第1の公称形状310に基づいている。概して、第1の公称形状310は、設計形状として定義され、三次元コンピュータ(CAD)モデルによって表されうる。
【0033】
1つ以上の例において、第1の目標形状306が、第2の部品342の第2の現在形状326を指しており又は当該第2の現在の形状326に基づいている。1つ以上の例において、第2の部品342は、重力又は他の取り扱い負荷が変形を引き起こすのに十分なほど可撓性を備える。同例において、第2の現在の形状326が、本明細書に記載の製造システム100を使用して測定され制御される。他の例において、第2の部品342は、重力又は他の取り扱い負荷が変形を引き起こさないのに十分なほど硬質である。同例において、第2の現在の形状326は測定されるが、固定されている(即ち、当該形状は変わらず、製造システム100によって制御されない)。
【0034】
1つ以上の例において、第1の目標形状306が、第1の部品302の第1の現在の寸法308によって修正された第1の公称形状310を指しており又は当該第1の公称形状310に基づいている。第1の公称形状310は、第1の公称寸法330を含み、第1の公称寸法330は、例えば、円筒形状の例による第1の部品302の周面寸法322の設計値、又は半円筒形状若しくはアーチ状の例による第1の部品302の弧長寸法350の設計値である。第1の現在の寸法308は、例えばコントローラ110によって、第1の計測システム130によって取られた第1の測定値116に基づいて決定される。第1の現在の寸法308は、第1の部品302の実際の物理的寸法を指し、当該は、実際の物理的寸法は、例えば、円筒形状の例による第1の部品302の周面寸法322の実際値、又は半円筒形状若しくはアーチ状の例による第1の部品302の弧長寸法350の実際値である。一例として、変位142が適用される前に、第1の計測システム130が、第1の部品302の第1の測定値116を取る。コントローラ110が、第1の測定値116の後続の例に基づいて、第1の現在の寸法308を決定する。コントローラ110が、第1の目標形状306を生成する。第1の目標形状306は、第1の部品302の第1の公称寸法330が第1の部品302の第1の現在の寸法308と置き換えられた第1の公称形状310を含む。
【0035】
同様に、1つ以上の例において、第2の部品342の第2の目標形状348が、第2の部品342の第2の公称形状352、第1の部品302の第1の現在の形状304、又は、第2の部品342の第2の現在の寸法356によって修正された第2の公称形状352であって、第2の部品342の第2の公称寸法354が第2の部品342の第2の現在の寸法356によって置き換えられた第2の公称形状352に基づきうる。
【0036】
図2A及び図2Bは、本明細書では図2とも総称されるが、成形装置250の一例を概略的に示している。成形装置250は、部品360に対して変位142を適用するよう構成されている。図2A及び図2Bに示される成形装置250は、第1の成形装置102及び/又は第2の成形装置188といった図1Aに示された成形装置190のうちの1つの例示的な実施形態である。図2Bに示される部品360は、第1の部品302及び/又は第2の部品342といった図1Bに示された部品312の一例である。1つ以上の実施例において、成形装置250が、保持構造126及びアクチュエータ132を含む。1つ以上の例において、成形装置250が移動プラットフォーム138を含む。1つ以上の実施例において、保持構造126が、移動プラットフォーム138に結合されている。
【0037】
1つ以上の例において、アクチュエータ132が、保持構造126に結合されており、かつ部品360を支持する。コントローラ110(図1)が、アクチュエータ132を動作させるよう適合されている。アクチュエータ132が、部品360の目標形状366に向かって部品360の現在の形状368を変更するために、部品360の選択された位置364に対して変位142を適用する。コントローラ110が、部品360の測定値104に基づいて、現在の形状368と目標形状366との間のずれ144(図1)を決定する。コントローラ110は、現在の形状368が目標形状366の公差146(図1)の範囲内に入るまで、現在の形状368の変化に応じて、アクチュエータ132が適用するための新しい変位488(図1)を提供する。
【0038】
1つ以上の例において、アクチュエータ132の少なくとも一部(例えば、アクチュエータ132のうちの任意の1つ以上)が、保持構造126に対して可動である。保持構造126に対してアクチュエータ132が移動することで、部品360に対する任意の1つ以上のアクチュエータ132の選択的な移動及び位置決め、従って、変位142が適用される部品360の選択された第1の位置344の決定及び/又は修正が可能となる。1つ以上の例において、コントローラ110(図1)が、アクチュエータ132に送信されたコマンド148(図1)を介して、保持構造126に対するアクチュエータ132の移動を制御する。同例において、成形装置250が、動力を生成する駆動部212と、保持構造126に対するアクチュエータ132の推進運動への動力を1つ以上のアクチュエータ132に伝えるトランスミッション214と、を含む。一例として、駆動部212がモータであり、トランスミッション214が、トラック、又はギアアセンブリなどである。1つ以上の例において、駆動部212及び/又はトランスミッション214が、1より多いアクチュエータ132の間で共有される。1つ以上の例において、駆動部212及び/又はトランスミッション214が、各アクチュエータ132の専用のものである。
【0039】
1つ以上の例において、保持構造126が、1つ以上の輪郭クレードル218を含む。1つ以上の例において、輪郭クレードル218が、部品360の輪郭340の少なくとも一部分に沿って(例えば、プロファイルにおいて、円弧方向又は外周方向に)延在する。1つ以上の例において、輪郭クレードル218が、部品360の輪郭340全体に沿って延在する。1つ以上の例において、輪郭クレードル218のそれぞれ(例えば、輪郭クレードル118)が、部品360の少なくとも一部分の初期形状358に少なくとも近似する輪郭形状224を有する。アクチュエータ132の少なくとも一部が、輪郭クレードル218のそれぞれに結合されており、これにより、輪郭クレードル218は、部品360の輪郭340の少なくとも一部分に沿って延在する選択された位置364に、例えば当該輪郭340全体に沿って延在する選択された位置364に、アクチュエータ132を配置する。
【0040】
1つ以上の例において、保持構造126が、1つ以上の長手方向ビーム216を含む。1つ以上の例において、長手方向ビーム216が、部品360の長さ318の少なくとも一部分に沿って(例えば、長手方向若しくは長さ方向に、又は長手方向軸390に沿って)延在する。1つ以上の例において、長手方向ビーム216が、部品360の長さ318全体に沿って延在する。1つ以上の例において、長手方向ビーム216のそれぞれ(例えば、長手方向ビーム120)が、部品360の一部分の初期形状358に少なくとも近似する長手方向形状226を有する。1つ以上の例において、長手方向ビーム216が、輪郭クレードル218の対の間に延在する。アクチュエータ132の少なくとも一部が、長手方向ビーム216のそれぞれに結合されており、これにより、長手方向ビーム216が、部品360の長さ318の少なくとも一部分に沿って延在する選択された位置364に、例えば当該長さ318全体に沿って延在する選択された位置364に、アクチュエータ132を配置する。
【0041】
図2Bに示される選択された位置364は、図1で図示された第1の部品302の選択された第1の位置344及び/又は第2の部品342の選択された第2の位置346の例である。全般的に、選択された位置364は、部品360の輪郭340の周りに及び/又は部品360の長さ318に沿って配置された任意の所望の又は適切な位置であって、変位142の適用により部品360の現在の形状368に対する変更が生じる位置を指している。一例として、選択された位置364は、部品360の周面324全体の周りに延在し得、例えば、部品360の第1の末端396の近傍に(例えば、第1の末端396に、若しくは第1の末端396付近に)、部品360の第2の末端398の近傍に、又は第1の末端396と第2の末端398との間の任意の位置に延在しうる。一例として、選択された位置364は、部品360の長さ318全体に沿って延在し得、例えば、第1の末端396と第2の末端398の間の任意の外周方向位置に延在しうる。
【0042】
1つ以上の例において、保持構造126が、位置合わせクレードル(index cradle)220を含む。位置合わせクレードル220が、部品360の輪郭340の少なくとも一部分に沿って(例えば、プロファイルにおいて、円弧方向又は外周方向に)延在する。1つ以上の例において、位置合わせクレードル220のそれぞれ(例えば、位置合わせクレードル124)が、部品360の少なくとも一部分の初期形状358に少なくとも近似する位置合わせ形状228を有する。1つ以上の例において、位置合わせクレードル220のそれぞれは、アクチュエータ132が係合する前には、最初に部品360の一部分を支持し、アクチュエータ132が係合した後には、部品360を解放するために輪郭クレードル218に対して可動である。
【0043】
本明細書では、初期形状は、製造システム100によって実行される構造の成形及び組み立てプロセスの開始時における、構造の構成要素といったアイテムの形状を指している。
【0044】
1つ以上の例において、保持構造126が第1の輪郭クレードル150を含む。第1の輪郭クレードル150は、輪郭クレードル218のうちの1つの一例である。第1の輪郭クレードル150は、第1の輪郭形状152(例えば、輪郭形状224の一例)を含む。第1の輪郭形状152は、部品360の第1の輪郭付けられた部分(例えば、部品360の輪郭340の第1の部分)の初期形状358に少なくとも近似する(例えば、ほぼ一致する)。例として、第1の輪郭形状152は、円筒形状の例による部品360(例えば、胴体バレル)については円形であり、半円筒形状又はアーチ状の例による部品360(例えば、胴体バレル区分)については半円形又はアーチ状である。アクチュエータ132の少なくとも第1の部分230が、第1の輪郭クレードル150に結合されている。第1の輪郭クレードル150は、上記第1の部分230を支持し、上記第1の部分230は、部品360の第1の部分に係合し、当該第1の部分を支持し、第1の部分に対して変位142を適用する。1つ以上の例において、上記第1の部分230の少なくとも幾つかが、第1の輪郭クレードル150に対して可動である。
【0045】
1つ以上の例において、保持構造126が第2の輪郭クレードル154を含む。第2の輪郭クレードル154は、例えば部品360の長さ318に沿って(例えば、長手方向に)、第1の輪郭クレードル150から間隔が置かれている。第2の輪郭クレードル154は、輪郭クレードル218のうちの1つの一例である。第2の輪郭クレードル154は、第2の輪郭形状158(例えば、輪郭形状224の一例)を含む。第2の輪郭形状158は、部品360の第2の輪郭付けられた部分(例えば、部品360の輪郭340の第2の部分)の初期形状358に少なくとも近似する(例えば、ほぼ一致する)。例として、第2の輪郭形状158は、円筒形状の例による部品360(例えば、胴体バレル)については円形であり、半円筒形状又はアーチ状の例による部品360(例えば、胴体バレル区分)については半円形又はアーチ状である。アクチュエータ132の少なくとも第2の部分232が、第2の輪郭クレードル154に結合されている。第2の輪郭クレードル154は、上記第2の部分232を支持し、かつ部品360に対して上記第2の部分232を位置決めし、これにより、上記第2の部分232が、部品360の一部分に係合し、当該一部分を支持し、かつ、当該一部分に対して変位142を適用可能である。1つ以上の例において、上記第2の部分232の少なくとも一部が、第2の輪郭クレードル154に対して可動である。
【0046】
1つ以上の例において、保持構造126が第1の長手方向ビーム156を含む。第1の長手方向ビーム156は、第1の輪郭クレードル150と第2の輪郭クレードル154との間に延在し、及び/又は第1の輪郭クレードル150及び第2の輪郭クレードル154に結合されている。第1の長手方向ビーム156は、長手方向ビーム216のうちの1つの一例である。第1の長手方向ビーム156は、第1の長手方向形状160(例えば、長手方向形状226の一例)を含む。第1の長手方向形状160は、部品360の第1の長手方向部分(例えば、部品360の長さ318の第1の部分)の初期形状358に少なくとも近似する(例えば、ほぼ一致する)。例として、第1の長手方向形状160が真っすぐであり、湾曲しており、又は、真っ直ぐな部分と湾曲している部分との組み合わせを含む。アクチュエータ132の少なくとも第3の部分234が、第1の長手方向ビーム156に結合されている。第1の長手方向ビーム156が、上記第3の部分234を支持し、かつ部品360に対して上記第3の部分234を位置決めし、これにより、上記第3の部分234が、部品360の一部分に係合し、当該一部分を支持し、かつ、当該一部分に対して変位142を適用可能である。1つ以上の例において、上記第3の部分234の少なくとも一部が、第1の長手方向ビーム156に対して可動である。
【0047】
1つ以上の例において、保持構造126が第3の輪郭クレードル166を含む。第3の輪郭クレードル166は、例えば部品360の長さ318に沿って(例えば、長手方向に)、第1の輪郭クレードル150及び第2の輪郭クレードル154から間隔が置かれており、及び/又は、第1の輪郭クレードル150と第2の輪郭クレードル154との間に配置されている。第3の輪郭クレードル166は、輪郭クレードル218のうちの1つの一例である。第3の輪郭クレードル166は、第3の輪郭形状168(例えば、輪郭形状224の一例)を含む。第3の輪郭形状168は、部品360の第3の輪郭付けられた部分(例えば、部品360の輪郭340の第3の部分)の初期形状358に少なくとも近似する(例えば、ほぼ一致する)。例として、第3の輪郭形状168は、円筒形状の例による部品360(例えば、胴体バレル)については円形であり、半円筒形状又はアーチ状の例による部品360(例えば、胴体バレル区分)については半円形又はアーチ状である。アクチュエータ132の第4の部分が、第3の輪郭クレードル166に結合されている。第3の輪郭クレードル166が、上記第4の部分236を支持し、かつ部品360に対して上記第4の部分236を位置決めし、これにより、上記第4の部分236が、部品360の一部分に係合し、当該一部分を支持し、かつ、当該一部分に対して変位142を適用可能である。1つ以上の例において、上記第4の部分236の少なくとも一部が、第3の輪郭クレードル166に対して可動である。
【0048】
1つ以上の例において、第3の輪郭クレードル166が、例えば部品360の長さ318に沿って、第1の輪郭クレードル150及び第2の輪郭クレードル154に対して可動である。1つ以上の例において、第3の輪郭クレードル166が、第1の長手方向ビーム156に結合されており、第1の長手方向ビーム156に対して(例えば、第1の長手方向ビーム156に沿って)可動である。第1の長手方向ビーム156に沿って、例えば第1の輪郭クレードル150と第2の輪郭クレードル154の間で、第3の輪郭クレードル166を移動させることで、第3の輪郭クレードル166及び従って上記第4の部分236を、部品360に対して選択的に、例えば選択された第1の位置320の所望の例において、位置決めすることが可能となる。
【0049】
1つ以上の例において、保持構造126が第2の長手方向ビーム162を含む。第2の長手方向ビーム162は、第1の輪郭クレードル150と第2の輪郭クレードル154との間に延在し、及び/又は、第1の輪郭クレードル150及び第2の輪郭クレードル154に結合されている。第2の長手方向ビーム162は、長手方向ビーム216のうちの1つの一例である。第2の長手方向ビーム162は、第2の長手方向形状164(例えば、長手方向形状226の一例)を含む。第2の長手方向形状164は、部品360の第2の長手方向部分(例えば、部品360の長さ318の第2の部分)の初期形状358に少なくとも近似する(例えば、ほぼ一致する)。例として、第2の長手方向形状164が真っすぐであり、湾曲しており、又は、真っ直ぐな部分と湾曲している部分との組み合わせを含む。アクチュエータ132の少なくとも第5の部分238が、第2の長手方向ビーム162に結合されている。第2の長手方向ビーム162が、上記第5の部分238を支持し、かつ部品360に対して上記第5の部分238を位置決めし、これにより、上記第5の部分238が、部品360の一部分に係合し、当該一部分を支持し、かつ、当該一部分に対して変位142を適用可能である。1つ以上の例において、上記第5の部分238の少なくとも一部が、第2の長手方向ビーム162に対して可動である。
【0050】
1つ以上の例において、第2の長手方向ビーム162が、角度的に、第1の長手方向ビーム156から間隔が置かれている。1つ以上の例において、第2の長手方向ビーム162が、直径方向に第1の長手方向ビーム156の反対側にある。1つ以上の例において、第3の輪郭クレードル166が、第2の長手方向ビーム162に結合されており、第2の長手方向ビーム162に対して(例えば、第2の長手方向ビーム162に沿って)可動である。
【0051】
1つ以上の例において、保持構造126が、例えば、部品360の大きさ、寸法、形状などに従って、追加の例による(例えば、任意な適切な数の)輪郭クレードル218及び/又は長手方向ビーム216を含みうる。
【0052】
1つ以上の例において、保持構造126が第1の位置合わせクレードル170を含む。第1の位置合わせクレードル170は、例えば部品360の長さ318に沿って(例えば、長手方向に)、第1の輪郭クレードル150及び第2の輪郭クレードル154から間隔が置かれており、及び/又は、第1の輪郭クレードル150と第2の輪郭クレードル154との間に配置されている。1つ以上の例において、第1の位置合わせクレードル170が、第1の輪郭クレードル150の近傍に配置され又は第1の輪郭クレードル150と関連付けられている。1つ以上の実施例において、第1の位置合わせクレードル170が、移動プラットフォーム138に結合されている。第1の位置合わせクレードル170は、位置合わせクレードル220のうちの1つの一例である。第1の位置合わせクレードル170は、第1の位置合わせ形状240(例えば、位置合わせ形状228の一例)を含む。第1の位置合わせ形状240は、部品360の輪郭付けられた部分(例えば、部品360の輪郭340の一部分)の初期形状358に少なくとも近似する(例えば、ほぼ一致する)。例として、第1の位置合わせ形状240は、円筒形状の例による部品360(例えば、胴体バレル)については円形であり、半円筒形状又はアーチ状の例による部品360(例えば、胴体バレル区分)については半円形又はアーチ状である。第1の位置合わせクレードル170は、アクチュエータ132による係合の前に、最初に部品360を支持し、かつ、
アクチュエータ132による係合の前に、第1の輪郭クレードル150及び/又はアクチュエータ132対して部品360を位置合わせする(index)(例えば、ほぼ位置決めする)。1つ以上の例において、第1の位置合わせクレードル170は、部品360に選択的に係合し及び部品360を選択的に解放するために、第1の輪郭クレードル150及び/又は第2の輪郭クレードル154に対して可動である。一例として、部品360は、最初に、第1の位置合わせクレードル170に載置され、かつ、第1の位置合わせクレードル170によって支持される。アクチュエータ132による係合の後には、第1の位置合わせクレードル170は、第1の輪郭クレードル150に対して及び部品360に対して移動し(例えば、これらから離れ)、これにより、部品360には、アクチュエータ132のみ係合し、部品360は、アクチュエータ132のみによって支持される。アクチュエータ132による係合の後に第1の位置合わせクレードル170を外すことで、部品360に対するあらゆる制御されない負荷が取り除かれ又は解消される。
【0053】
1つ以上の例において、保持構造126が第2の位置合わせクレードル222を含む。第2の位置合わせクレードル222は、例えば部品360の長さ318に沿って(例えば、長手方向に)、第1の位置合わせクレードル170から間隔が置かれており、及び/又は、第1の輪郭クレードル150と第2の輪郭クレードル154との間に配置されている。1つ以上の例において、第2の位置合わせクレードル222が、第2の輪郭クレードル154の近傍に配置され又は第2の輪郭クレードル154と関連付けられている。1つ以上の例において、第2の位置合わせクレードル222が、移動プラットフォーム138に結合されている。第2の位置合わせレードル222は、位置合わせクレードル220のうちの1つの一例である。第2の位置合わせクレードル222は、第2の位置合わせ形状242(例えば、位置合わせ形状228の一例)を含む。第2の位置合わせ形状242は、部品360の輪郭付けられた部分(例えば、部品360の輪郭340の一部分)の初期形状358に少なくとも近似する(例えば、ほぼ一致する)。第2の位置合わせクレードル222は、アクチュエータ132による係合の前に、最初に部品360を支持し、かつ、アクチュエータ132による係合の前に、第2の輪郭クレードル154及び/又はアクチュエータ132対して部品360を位置合わせする(例えば、ほぼ位置決めする)。1つ以上の例において、第2の位置合わせクレードル222が、部品360に選択的に係合し及び部品360を選択的に解放するために、第1の輪郭クレードル150及び/又は第2の輪郭クレードル154に対して可動である。一例として、部品360は、最初は、第2の位置合わせクレードル222に載置されており、かつ、第2の位置合わせクレードル222によって支持される。アクチュエータ132による係合の後には、第2の位置合わせクレードル222が、第2の輪郭クレードル154に対して及び部品360に対して移動し(例えば、これらから離れ)、これにより、部品360には、アクチュエータ132のみが係合し、部品360は、アクチュエータ132のみによって支持される。アクチュエータ132による係合の後に第2の位置合わせクレードル222を外すことで、部品360に対するあらゆる制御されない負荷が取り除かれ又は解消される。
【0054】
図示された例では、輪郭クレードル218及び長手方向ビーム216を含む保持構造126が、部品360に対して、アクチュエータ132をポジション244に保持する。例えば、アクチュエータ132のそれぞれ(例えば、アクチュエータ128)は、保持構造126、及び従って部品360に対してポジション296を有する。1つ以上の例において、ポジション244のそれぞれが、部品360の選択された位置364のうちの1つに対応する。アクチュエータ132は、部品360の目標形状366に向かって部品360の現在の形状368を変更するために、1つ以上の選択された部分362に対して及び/又は部品360の1つ以上の選択された位置364において変位142を適用し、その間、部品360は、保持構造126によって保持されている。
【0055】
先に記載したように、目標形状366は、公称形状370、修正された公称形状372(例えば、公称寸法374が製造システム100によって測定された現在の寸法376と置き換えられている公称形状370)、又は、部品312のうちの他の部品312の現在の形状に基づきうる。全般的に、上記部分362は、組み立て中に形状制御が望まれ又は有益である部品360のあらゆる部分を指している。選択された第2の位置346は、1つ以上のアクチュエータ132により適用される力又は変位の1つ以上の接触点又は印加点を指している。
【0056】
一例として、上記部分362のうちの1つが、円筒形状の例による部品360(例えば、胴体バレル)の周面324の一区分でありうる。他の例として、上記部分362のうちの1つが、円筒形状の例による部品360(例えば、胴体バレル)の周面324全体でありうる。一例として、上記部分362のうちの1つが、半円筒形の例による部品360(例えば、胴体バレル区分、翼パネル区分など)の弧長316の一区分又は全体でありうる。他の例として、上記部分362のうちの1つが、部品360の長さ318の一区分又は全体でありうる。
【0057】
1つ以上の例において、アクチュエータ132のそれぞれが又はアクチュエータ132はいずれも、1つ以上の様々な種類のアクチュエータを使用して実現されうる。例として、アクチュエータ132が、線形アクチュエータ、油圧アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、電気機械アクチュエータ、若しくは、部品360に対して変位及び/又は力を適用することができる他の適切な種類のアクチュエータのうちの少なくとも1つを含み、又は当該少なくとも1つの形態をとる。従って、変位142のそれぞれは、アクチュエータ132のうちの1つに対応しており又は当該1つと関連付けられており、特に、アクチュエータ132のそれぞれの作動状態と対応している。1つ以上の例において、作動状態は、線形アクチュエータの伸び又は格納の度合、大きさ、又は次元を指している。
【0058】
1つ以上の例において、アクチュエータ132は、部品360に結合可能である。例えば、アクチュエータ132のそれぞれが、選択された位置364で変位142を適用する前に、部品360の第1の表面314に選択的に結合される。1つ以上の例において、1つ以上のアクチュエータ132が、真空を使用して部品360に結合される。1つ以上の例において、1つ以上のアクチュエータ132がファスナを使用して部品360に結合される。
【0059】
1つ以上の例において、変位142が、所定の変位限界値276(図4)によって制限される。1つ以上の例において、変位142が、アクチュエータ132による部品360に対する力108の印加によって実現される。1つ以上の例において、変位142が、所定の力限界値248(図4)によって制限される。
【0060】
力108は、例えばコントローラ110によって決定されフィードバックループ112(図1)によって変更された、変位142の所望の大きさ又は次元を実現するために必要とされる力を指している。概して、力108は、部品360の種類、材料組成、大きさ、外形、厚さなどに依存する。
【0061】
1つ以上の例において、コントローラ110は、アクチュエータ132を作動させて目標形状366に向かって現在の形状368を変更するために変位142を適用する間に、部品360に対して適用される変位142及び/又は力108を監視する。変位142及び/又は力108を監視することは、変位142及び/又は力108が、例えば設計パラメータによって決定された変位限界値276及び/又は力限界値248それぞれの大きさより大きくなるのを防止するために使用されうる。一例として、現在の形状368が目標形状366の公差146に達する前に、アクチュエータ132と関連付けられた変位142及び/又は力108のいずれかが、変位限界値276及び/又は力限界値248のそれぞれの例に近づき又は達した場合には、変位限界値276及び/又は力限界値248を超える前に、1つ以上のアクチュエータ132の作動(例えば、さらなる延長、及び従って変位及び/又は力の更なる適用)を止めることができる。概して、変位限界値276及び/又は力限界値248は、部品360の材料組成、大きさ、外形、厚さ、及び、最終用途又は適用などに依存する。
【0062】
図3は、計測システム106の一例を概略的に示している。計測システム106は、第1の計測システム130及び/又は第2の計測システム200(図1)の一例である。計測システム106は、1つ以上の部品312の測定値104を取る。測定値104は、第1の測定値116及び/又は第2の測定値202の例である。1つ以上の例において、計測システム106が、複数のスキャナ252を含む。スキャナ252は、部品312と物理的に接触することを必要とせずに測定値104を生成する非接触測定装置である。
【0063】
1つ以上のスキャナ252といった計測システム106が、測定値104を生成するために信号254を使用する。信号254は、光、構造化光、レーザ光、赤外線信号、高周波信号、又は他の適切な種類の信号のうちの1といった任意の適切な測定信号を含む。1つ以上の例において、スキャナ252が、光学的計測システム285で形成される。一例として、1つ以上のスキャナ252が、構造化光スキャナ176を含み又はその形態をとる。他の例として、1つ以上のスキャナ252が、レーザスキャナ178を含み又はその形態を取る。
【0064】
1つ以上の例において、1つ以上のスキャナ252が、信号254を生成して送信する。次いで、1つ以上のスキャナ252が、反射された信号256を検出する。例として、反射された信号256が、信号254の反射又は戻ってきた部分の形態をとり、例えば、戻ってきた光、戻ってきた構造化光、戻ってきたレーザ光、戻ってきた赤外線信号、戻ってきた高周波信号、又は、他の適切な種類の戻ってきた信号の形態をとる。
【0065】
1つ以上の例において、1つ以上のスキャナ252が360度の視野を有する。換言すれば、スキャナ252は360度で、信号254を送信することができ、かつ反射された信号256を検出することができる。このように、送信及び検出は、信号254を送信し及び/又は反射された信号256を検出する間にスキャナのうちのいずれかのポジションを動かし、再位置合わせし、又はそうでなければ変更することなく行われうる。
【0066】
1つ以上の例において、1つ以上のスキャナ252が、360度の視野を実現するために、走査軸260周りを回転しうる。換言すれば、スキャナ252は、信号254を送信し及び反射された信号256を360度で検出するために、走査軸260周りを回転する。
【0067】
1つ以上の例において、計測システム106が自己参照型(self-referencing)である。自己参照においては、絶対的な位置決めが、測定値104の生成時に所望の解像度を得るために必要ではない。スキャナ252の絶対的な位置決めに依存することなく、所望の解像度を得ることができる。
【0068】
1つ以上の例において、計測システム106が、複数の目標262を含む。1つ以上の例において、目標262は、測定値104を生成するためにスキャナ252によって送信され検出される信号254を反射するよう構成された反射構造である。1つ以上の例において、目標262が、部品312のうちの1つの第2の表面328(例えば、内面)に結合されており又はそうでなければ載置されている。例として、目標262は、部品312のうちの1つの部品312上の反射テープ、ツールボール(tooling ball)、物理的特徴、又は何らかの他の適切な目標を含みうる。換言すれば、目標262は、部品312のうちの任意のものに取り付けることができ、製造された部品312のうちの任意のものの一部としてすでに存在することができ、又は、これらの何らかの組み合わせとすることができる。
【0069】
他の例において、部品312のうちの任意のものの1つ以上の部分が、測定値104を生成するためにスキャナ252によって送信され検出される信号254を反射することができる。一例として、スキャナ252は、部品312のうちの任意のものの第2の表面328に狙って信号254を方向付けることができ、第2の表面328は、反射した信号256をスキャナ252に送り返すことができる。
【0070】
1つ以上の例において、1つ以上のスキャナ252が、第1の部品302といった部品312のうちの1つのための測定値104を生成するために使用される。同例において、構造化光スキャナ176といった1つ以上のスキャナ252が、第1の部品302の第1の現在の形状304の測定値104を生成するために使用されうる。
【0071】
1つ以上の例において、1つ以上のスキャナ252が、第1の部品302及び第2の部品342といった、2つ以上の部品312の測定値104を生成するために使用される。同例において、構造化光スキャナ176といった1つ以上のスキャナ252が、第1の部品302の第1の現在の形状304の測定値104、及び第2の部品342の第2の現在の形状326の測定値104を生成するために使用されうる。さらに、同例において、レーザスキャナ178といった1つ以上のスキャナ252が、第1の部品342の第1のポジション382の測定値104、第2の部品342の第2のポジション384の測定値104を生成するために使用されうる。第1のポジション382の測定値104及び第2のポジション384の測定値104は、コントローラ110によって、第1の部品302の第1の端面378と、第2の部品342の第2の端面380とを適切に位置合わせするために使用されうる。例えば、コントローラ110によってアクチュエータ132に送信されたコマンド148は、変位142であって、第1の部品302の第1の端面378と第2の部品342の第2の端面380とを、例えば公差146の範囲内で位置合わせする変位142を適用するようアクチュエータ132に指示することができる。
【0072】
1つ以上の例において、計測システム106は自動的に動作するよう構成されている。例として、計測システム106は、 連続的に、周期的に、又はイベントに応じて、例えば部品360の現在の形状368に対する変更の検出に応じて、測定値104を取る。1つ以上の例において、計測システム106が、プログラム、制御ファイル、又は他の情報を受信し、測定値104を取るために動作する。
【0073】
図4は、コントローラ110の一例、及び部品360を成形するためのデータフロープロセスの一例を概略的に示している。1つ以上の例において、コントローラ110が、計測システム106から測定値104を受信する。1つ以上の例において、コントローラ110が、測定値104を使用して、部品360の現在の形状368を決定する。
【0074】
1つ以上の例において、コントローラ110が目標形状366を決定する。1つ以上の例において、目標形状366が、部品360のモデル264から決定される。例えば、モデル264は、部品360のコンピュータ支援設計(CAD:computer aided design)モデルである。1つ以上の例において、モデル264が、部品360の公称形状370を含み、公称形状370が公称寸法374を有する。1つ以上の例において、モデル264が、部品360の修正された公称形状372を含み、修正された公称形状372が現在の寸法376を有する。他の例において、目標形状366が、部品312のうちの1つの部品312(例えば、第2の部品342)であって、部品312(例えば、第1の部品302)をそれに接合する上記1つの部品312の第2の現在の形状326から決定される。
【0075】
1つ以上の例において、コントローラ110が測定値104を使用して、現在の形状368と目標形状366の間のずれ144を決定する。1つ以上の例において、現在の形状368と目標形状366の間のずれ144が、現在の形状368と目標形状366の間の標準誤差266である。
【0076】
1つ以上の例において、コントローラ110が、部品360に適用される変位142を決定する。加えて、1つ以上の例において、コントローラ110がまた、変位142を適用するためのアクチュエータ132の選択された群272を決定する。概して、アクチュエータ132の群272は、変位142を適用するアクチュエータ132のうちの固定数のアクチュエータ132若しくは選択されたアクチュエータ132を指し、又はそれらを含む。加えて、1つ以上の例において、コントローラ110が、変位142を適用するための選択された位置364をさらに決定する。
【0077】
変位142、アクチュエータ132の選択された群272、及び/又は、選択された位置364は、幾つかの異なるモデリング又は数値手法のうちの任意の1つ以上を使用して決定又は計算されうる。1つ以上の例において、コントローラ110が、部品360のための成形モデル268であって、様々な例による選択された位置364での様々な例による変位142が、どのように部品360の現在の形状368に影響を与えるのかを判定する成形モデル268を使用する。1つ以上の例において、成形モデル268が、解析モデル又は定量的な成形アルゴリズムである。1つ以上の例において、成形モデル268が、有限要素モデルであり、又は部品360の有限要素解析を実行する。
【0078】
変位142、アクチュエータ132の群272、及び/又は選択された位置364の決定に基づいて、コントローラ110がコマンド148を生成する。コマンド148が、部品360を保持する成形装置250に送信され、選択された位置364で変位142を適用するようアクチュエータ132に指示する。
【0079】
本開示は、航空宇宙構造(例えば、胴体1218)といった特定の種類又は用途の構造300の組み立ての際に形状制御が必要となりうることを認識している。航空宇宙産業の例では、作製された胴体バレル334間及び/又は胴体バレル区分336間の寸法のばらつきに起因して、形状制御が必要となりうる。製造システム100は、部品360の選択された位置364で(例えば、押し引きすることにより)変位142を適用するアクチュエータ132を使用して、形状の調整及び制御を提供する。本開示は、変位142が適用される選択された位置364、及び/又は部品360に対するアクチュエータ132のポジション244が、成形プロセスの有効性に影響を与えることを認識している。本開示はまた、形状制御の目的で使用可能な幾つかのアクチュエータ132に対する物理的限界値が存在することを認識している。
【0080】
本開示は、最適なアクチュエータ配置を決定する重要性を認識している。本開示のために、最適なアクチュエータ配置とは、アクチュエータ132の最適な配置若しくは位置決め、及び/又は選択された位置364の最適な配置又は選択の少なくとも1つを指している。従って、1つ以上の例において、製造システム100、及び製造システム100を実行する製造方法(例えば、図25の方法1000)が、
変位142を適用する選択されたアクチュエータ132の群272、部品360に対するアクチュエータ132のポジション244、及び/又は、変位142が適用される選択された位置364のうちの少なくとも1つを決定するための技術を提供する。1つ以上の例において、上記の決定が、スパース学習モデル274を使用して行われる。スパース学習モデル274は、対応するパラメータ推定アルゴリズムを使用する。
【0081】
本開示は、効果的かつ最適なアクチュエータ配置を決定することが、例えば部品の初期形状のゆがみが部品ごとに変わることに因り、非常に困難であること、及び最適なアクチュエータ配置が、様々な初期形状のゆがみに基づき変化しうることを認識している。加えて、形状調整後の部品の形状は、複雑な構造の適合しやすくかつ異方性の特性に因り、機械的な操作/手続き(mechanics)からは直接的に導出できないこともある。1つ以上の例において、スパース学習モデル274が、有限要素解析(FEA:finite element analysis)モデル490、又は変位142の適用後の変形を計算する方法を使用して、このようなパラメータに近似する。1つ以上の例において、スパース学習モデル274が、現在の形状368に対する変更(例えば、形状の修正)を、アクチュエータ132により適用される変位142及び/又は力108と結びつけるよう適合されている。スパース学習モデル274は、調整された形状の加重平均二乗誤差(WMSD:weighted mean square of adjusted shape deviations)を最小に抑えて、所与の数のアクチュエータ132のための最適なアクチュエータ配置を取得する。加えて、スパース学習モデル274は、二分探索アルゴリズムと、交互方向乗数法(ADMM:Alternating Direction Method of Multipliers)アルゴリズムとの統合による提案されたモデルのパラメータを推定するためのアルゴリズムを使用する。
【0082】
1つ以上の例において、コントローラ110が、スパース学習モデル274を使用して、様々な数及び位置での変位142が、どのように部品360の現在の形状368に影響を与えるのかを判定する。例えば、スパース学習モデル274は、部品360の初期形状358、及び(例えば、重力又は他の取り扱い負荷に起因する)初期形状358におけるゆがみ386を考慮し、調整された形状の加重平均二乗誤差(WMSD)を小さくして、選択されたアクチュエータ132の群272、アクチュエータ132のポジション244(例えば、相対的な配置)、及び/又は変位142を適用する選択された位置364を決定する。1つ以上の例において、スパース学習モデル274が、解析モデル又は定量的な成形アルゴリズムである。1つ以上の例において、スパース学習モデル274が、成形モデル268の一実施形態である。
【0083】
1つ以上の例において、アクチュエータ132が、部品360の輪郭340の周り(例えば、胴体バレルの周面の周り)に均一に分散されている。他の例において、アクチュエータ132が、スパース学習モデル274の結果に従って、部品360の輪郭340の周り(例えば、胴体バレルの周面の周り)に不均一に分散され又は散っている。同例において、スパース学習モデル274は、形状修正と、部品360に適用されるアクチュエータの変位及び/又は力と、の間の関係を確立する。WMSDを最小に抑えることで、スパース学習モデル274は、形状制御及びその後の組み立てのために、アクチュエータ132のそれぞれにより適用される最適な変位及び/又は力を計算することが可能である。換言すれば、初期形状358におけるゆがみ386を考慮し、選択された位置364及び/又はアクチュエータ132のポジョン244の実現可能性を考慮し、変位142及び/又は力108を部品360のWMSDと結びつけるスパース学習モデル274が、形状制御のための最適なアクチュエータ配置を提供する。モデルパラメータを効率良く推定するために、スパース学習アルゴリズムは、二分探索とADMMアルゴリズムとを統合する。1つ以上の例において、最適なアクチュエータ配置が取得された後で、最適な変位及び/又は最適な力が、WMSDを最小化することで取得されうる。
【0084】
本開示はまた、成形プロセス中の部品への潜在的な損傷を防止するために、部品に適用される変位及び/又は力を、最大マグニチュードを超えないように制限することが必要となりうることを認識している。1つ以上の例において、コントローラ110が、変位限界値276を決定する。変位限界値276は、部品360に適用可能な変位142の限界値又は最大許容可能な大きさを指している。1つ以上の例において、コントローラ110が、力限界値248を決定する。力限界値248は、部品360に適用可能な力108の限界値又は最大許容可能な大きさを指している。
【0085】
1つ以上の例において、変位限界値276及び/又は力限界値248が、実現可能性(feasibility)分析278に基づいて決定される。1つ以上の例において、実現可能性分析278が、部品360のエンジニアリング故障判定基準280を組み込み及び/又は解析する。1つ以上の例において、実現可能性分析278が、成形モデル268によって実行される。一例として、実現可能性分析278は、スパース学習モデル274、FEAモデル490、又はこれらの組み合わせからの出力又は結果を利用して、部品360の故障判定基準280、及び従って、変位限界値276及び/又は力限界値248を決定する。一例において、成形モデル268によって実行される実現可能性分析278の間に利用及び/又は解析されるパラメータが、限定するものではないが、材料特性、(例えば、複合材部品のための)プライ設計、保持構造126の構成、及びアクチュエータ132のポジション244を含む。
【0086】
1つ以上の例において、成形モデル268、及び/又は成形モデル268によって実行される成形アルゴリズムが、部品312の形状制御のための変位及び/又は力の適用時の不確実性を考慮する能動的学習技術を使用する。1つ以上の例において、コントローラ110が、ガウシアン過程(GP:Gaussian Process)モデル282のアプリケーションを使用して、例えば、ガウス過程回帰(Gaussian Regression Process)又はガウシアン過程進行モデル(GPPM:Gaussian Process Progression model)を使用して、変位142、変位限界値276、力108、及び/又は力限界値248を決定する。一般に、GPモデル282は、能動的な機械学習プロセスを指している。
【0087】
一例として、GPモデル282が、部品360の初期形状358と、初期形状358におけるゆがみ386と、目標形状366と、の間の過去の変動に基づいて変位142及び/又は力108を修正するために使用される。1つ以上の例において、GPモデル282は、能動的な学習アルゴリズムである。1つ以上の例において、GPモデル282は、成形モデル268の一実施形態である。
【0088】
一例において、GPモデル282が、情報取得を最大化するため、及び制限された訓練サンプルを用いてモデルパフォーマンスを改善するための反復的データ選択アルゴリズムを実行する能動的学習モデルである。GPモデル282は、部品360における不確実性、アクチュエータ132における不確実性、及びモデルにおける不確実性に考慮する。GPモデル282は、例えばナゲット効果(nugget effect)を導入することで、上記の不確実性を推定する。GPモデル282は、次いで、成形プロセスに適用された上記の不確実性を解析する。一例として、GPモデル282が、不確実性の過去のサンプルと推定されたサンプルとの間の分散を解析する。GPモデル282は、次いで、不確実性パラメータの一般化された最小二乗推定(least-square estimation)を提供する。GPモデル282は、対数尤度関数(log-likelihood function)を最大化することで不確実性を考慮するGPモデル282のためのモデルパラメータを推定するために、能動学習アルゴリズムを実行する。能動学習アルゴリズムのパフォーマンスを評価するために、GPモデル282は、以下の3つの評価スコア、即ち、(1)平均絶対偏差の平均値(mean MAD(mean absolute deviations))、(2)平均絶対偏差の最大値(max MAD)、及び(3)相互検証の平均二乗誤差(MSE:mean square error)(cross-validation MSE)を使用する。
【0089】
1つ以上の例において、コントローラ110が、アクチュエータ132に対して較正284を適用する。1つ以上の例において、較正284は、変位142及び力108の差分に基づいて決定される。1つ以上の例において、較正284が、センシブルな変数(sensible variable)とも称される複数の較正パラメータを使用する。制御変数は、製造システム100を使用した成形プロセスの対応する物理的実現において制御可能な変数である。本開示は、モデルパラメータの初期推定値(initial guess)が利用可能であることを認識している。上記の値は、一般に、エンジニアリング設計情報又は専門領域の専門家の知識を使用して取得される。上記の値は、エンジニアリング設計値と称される。理想的には、部品の物理的特性は、エンジニアリング設計値と合致しているべきである。本開示はまた、較正パラメータの入力次元が比較的高いときには、モデルパラメータの較正が、次元性(dimensionality)の変動に悩まされることを認識している。大部分の較正パラメータが、エンジニアリング設計値で設定可能であることが合理的に推測される。というのは、部品の品質は一般に良好に制御されるからである。従って、少数のモデルパラメータのみ調整する必要がある。上記変数は、センシブルな較正変数と呼ばれ、又はセンシブル変数と略される。1つ以上の例において、較正284が、成形モデル268によって実行される。一例として、スパース学習モデル274、FEAモデル490、又はこれらの組み合わせからの出力又は結果を使用して、較正パラメータのセンシブル変数を制御することで較正284を決定することが可能である。
【0090】
図5は、成形プロセス中に使用されるフィードバックループ112の一例を概略的に示している。1つ以上の例において、フィードバックループ112が、コントローラ110と、計測システム106と、アクチュエータ132と、を含む。
【0091】
1つ以上の例において、入力286がコントローラ110に提供される。1つ以上の例において、入力286が目標形状366である。計測システム106は、部品360の現在の形状368の測定値104を取る。測定値104は、コントローラ110に送信される。
【0092】
1つ以上の例において、コントローラ110が、入力286(例えば、目標形状366)からのずれ144、及び測定値104(例えば、現在の形状368)を決定する。1つ以上の例において、コントローラ110が、ずれモジュール288を含み、ずれモジュール288は、現在の形状368と目標形状366との間の誤差266(図4)を決定(例えば計算)する。
【0093】
1つ以上の例において、コントローラ110が、ずれ144を使用して、部品360に適用される変位142を決定する。1つ以上の例において、部品360に適用される変位142は、コントローラ110により命令されるアクチュエータ132のストロークポジション270に対応する。変位142とは、目標形状366に向かって現在の形状368を変更するために部品360に適用すべきものである。1つ以上の例において、コントローラ110は、部品360の、変位142を適用すべき選択された位置364も決定する。
【0094】
1つ以上の例において、コントローラ110が成形モジュール290を含み、成形モジュール290は、ずれ144に基づいて変位142を決定する。1つ以上の例において、成形モジュール290が、目標形状366に向かって現在の形状368を変更するために要する変位142に対応する、アクチュエータ132のストロークポジション270を決定する。1つ以上の例において、成形モジュール290が、変位142を適用すべき選択された位置364も決定する。1つ以上の例において、成形モジュール290は、成形モデル268(図4)を実行又は使用する。
【0095】
1つ以上の例において、変位142を決定するときには、成形モジュール290が、部品360に加わる外乱292も解析する。外乱292の例には、限定するものではないが、重力、組み立て状態、及び内部応力等が含まれる。
【0096】
1つ以上の例において、コントローラ110(例えば、成形モジュール290)が、現在の形状368の測定値104と目標形状366のパラメータとを比較して、部品360に変位142を適用すべきか、及び/又は選択された位置364のうちのどれに変位142を適用すべきかを決定する。
【0097】
1つ以上の例において、コントローラ110がコマンド148を生成し、当該コマンド148をアクチュエータ132に送信する。1つ以上の例において、コマンド148、及び従ってストロークポジション270へのアクチュエータ132の作動が、フィードバックループ112の出力298である。アクチュエータ132は、例えば選択された位置364で、部品360に対して変位142を適用する。変位142の適用によって、現在の形状368が目標形状366に向かって変更される。
【0098】
変位142が適用された後で、計測システム106が再び、部品360の現在の形状368の測定値104を取る。測定値104は、ずれ144を決定するためにコントローラ110(例えば、ずれモジュール288)に送信されて、フィードバックループ112が形成され又は完了する。図示される例では、フィードバックループ112は閉ループ(閉ループフィードバック112)であり、現在の形状368が目標形状366の公差146の範囲内に入るまで、部品360の現在の形状368の漸進的変化をもたらす。
【0099】
図6図17は、製造システム100の例を示している。図示される例では、製造システム100は、航空機1200(図27)の胴体1218を組み立てるために使用されている。一例として、製造システム100が、1つ以上の胴体バレル334(図1)を成形し、胴体バレル334を接合し、胴体1218の少なくとも一部分を組み立てる。
【0100】
図8及び図9で示される例では、部品360は、胴体バレル406の形態をとる。胴体バレル406は、胴体バレル334(図1)のうちの1つの一例である。同例において、胴体バレル406は、円筒状の形状をした一体構造である。同例において、製造システム100が胴体バレル406を成形する。
【0101】
図10及び図11で示される例では、部品312が、第1の胴体バレル区分426及び第2の胴体バレル区分428の形態をとる。第1の胴体バレル区分426及び第2の胴体バレル区分428は、胴体バレル区分336の例である。第1の胴体バレル区分426及び第2の胴体バレル区分428は、アーチ状の形状をしている。同例において、製造システム100が、第1の胴体バレル区分426及び第2の胴体バレル区分428を成形し、第1の胴体バレル区分426と第2の胴体バレル区分428とを位置合わせし、第1の胴体バレル区分426と第2の胴体バレル区分428を接合して、胴体バレル406(例えば、胴体バレル334のうちの1つ)を組み立てる。同例において、胴体バレル406は、円筒形状をしたセグメント化された又は複数区分から成る(sectional)構造であり、製造システム100は、第1の胴体バレル区分426及び第2の胴体バレル区分428を成形して当該区分同士を接合した後で、胴体バレル406を成形する。
【0102】
他の非限定的な例において、第1の胴体バレル区分426及び第2の胴体バレル区分428に加えて又はこれらの代わりに、他の数(例えば、2より大きい数)の胴体バレル区分336が、例えば成形装置250によって処理されうる。例えば、3つ、6つ、又は何らかの他の数の胴体バレル区分336を、成形装置250内で保持して成形することができ、ここで、変位142が、成形装置250内で保持された胴体バレル406の現在の形状368を変更するために適用される。
【0103】
先の例のいずれでも、計測システム106及び/又はコントローラ110の少なくとも一方が、胴体バレル406の現在の形状368と、胴体バレル406のための目標形状366と、の間の差分を特定する。次いで、成形装置250は、胴体バレル406の現在の形状368が目標形状366の公差146の範囲内に入るまで、目標形状366に向かって現在の形状368を変更するために、変位142を適用し、かつ変位142を繰り返し変更する。
【0104】
図16及び図17に示す例では、製造装置100が、第1の成形装置102及び第2の成形装置188を含む。第1の成形装置102及び第2の成形装置188は、第1の胴体バレル430及び第2の胴体バレル432をそれぞれ位置合わせして、第1の胴体バレル430と第2の胴体バレル432とを接合して胴体1218(図27)の一部分を組み立てる。第1の胴体バレル430及び第2の胴体バレル432は、胴体バレル334のうちのいずれの例である。1つ以上の例において、第1の胴体バレル430及び/又は第2の胴体バレル432は、円筒形状(図9及び図11)を有する(例えば、一体化した又は複数区分から成る)胴体バレル406の例である。
【0105】
他の非限定的な例において、第1の胴体バレル区分426及び第2の胴体バレル区分428に加えて又はこれらの代わりに、他の数の胴体バレル334が製造システム100によって処理されうる。同例において、製造システム100が他の数の成形装置190(図1)を含む。例えば、3つ、6つ、又は何らかの他の数の胴体バレル334を、成形装置190のうちの対応するものによって保持して成形することができ、ここで、1つ以上の胴体バレル334の現在の形状をそれぞれの目標形状に向かって変更するために、変位142が1つ以上の胴体バレル334に対して適用される。
【0106】
図6及び図7を参照すると、1つ以上の例において、製造システム100が成形装置250を含む。成形装置250は保持構造126を含む。保持構造126が、輪郭クレードル218(図2)を含み、例えば、第1の輪郭クレードル150、及び第2の輪郭クレードル154を含む。保持構造126が、長手方向ビーム216(図2)を含み、例えば、第1の長手方向ビーム156、及び第2の長手方向ビーム162を含む。保持構造126は、位置合わせクレードル220(図2)を含み、例えば、第1の位置合わせクレードル170、及び第2の位置合わせクレードル222を含む。
【0107】
成形装置250が、アクチュエータ132(複数のアクチュエータ128の例として識別される)を含む。アクチュエータ132は、保持構造126の輪郭クレードル218及び長手方向ビーム216に結合されている。成形装置250が、移動プラットフォーム138を含む。保持構造126は、移動プラットフォーム138に結合されており、かつ移動プラットフォーム138によって支持されている。
【0108】
製造システム100は、計測システム106(図1)を含む。図6に示されるように、計測システム106が複数のスキャナ252を含み、例えば成形装置250の両側の端に配置された、2つの構造化光スキャナ176の例及び2つのレーザスキャナ178の例を含む。
【0109】
1つ以上の例において、計測システム106がスタンチョン408を含む。スタンチョン408はスキャナ252を支持する。図示される例では、スタンチョン408は、構造化光スキャナ176及びレーザスキャナ178への支持を提供する。1つ以上の例において、スタンチョン408は、例えば成形装置250の両側の端又は一方の端で、保持構造126に結合されており、これにより、スタンチョン408は、成形装置250(例えば、図14に図示)内に装填されたときの胴体バレル406の測定値104(図1)を取るために、スキャナ252を適切に位置決めする。
【0110】
1つ以上の例において、保持構造126が、第1の区分402及び第2の区分404を含む。1つ以上の例において、第2の区分404は、保持構造126又は成形装置250が閉じた状態(例えば、図6)又は開いた状態(例えば、図7)の一方となるように、第1の区分402に対して可動である。1つ以上の例において、第1の区分402が、移動プラットフォーム138に結合されている。1つ以上の例において、第2の区分404は、第2の区分404が開いた状態と閉じた状態との間で可動であるように、第1の区分402に結合されている。1つ以上の例において、第1の区分402と第2の区分404とを組み合わせることで、輪郭クレードル218及び長手方向ビーム216(図2)が形成される。1つ以上の例において、アクチュエータ132の第1の部分が、第1の区分402に結合されている。アクチュエータ132の第2の部分が、第2の区分404に結合されている。
【0111】
図8及び図9を参照すると、1つ以上の例において、第1の区分402が、胴体バレル406(例えば、部品360)の第1の(例えば、下方の)部分を保持して成形するよう構成されている。第2の区分404は、胴体バレル406(例えば、部品360)の第2の(例えば、上方の)部分を保持して成形するよう構成されている。これに対応して、第1の区分402は、保持構造126の下方区分と見做すことができ、第2の区分404は、保持構造126の上方区分と見做すことができる。
【0112】
1つ以上の例において、保持構造126の第1の区分402が、第1の輪郭クレードル150の第1のクレードル第1区分410と、第2の輪郭クレードル154の第2のクレードル第1区分412とを含み又はこれらを形成する。保持構造126の第2の区分404が、第1の輪郭クレードル150の第1のクレードル第2区分414と、第2の輪郭クレードル154の第2のクレードル第2区分416とを含み又はこれらを形成する。
【0113】
1つ以上の例において、第1のクレードル第1区分410及び第1のクレードル第2区分414はそれぞれ、アーチ状の形状をしており、胴体バレル406の周面324の一部分の周りに延在して、当該一部分の周りにアクチュエータ132を配置するよう構成されている。保持構造126が閉じた状態(図9)になると、第1のクレードル第1区分410と第1のクレードル第2区分414とが、第1の輪郭クレードル150を形成し、第1の輪郭クレードル150は、円形の輪郭形状224を有し、例えば第1の末端396の近傍の胴体バレル406の周面324全体の周りに延在して、当該周面324全体の周りにアクチュエータ132を配置するよう構成されている。
【0114】
1つ以上の例において、第2のクレードル第1区分412及び第2のクレードル第2区分416はそれぞれ、アーチ状の輪郭形状224の区分を有し、胴体バレル406の周面324の一部分の周りに延在して、当該一部分の周りにアクチュエータ132を配置するよう構成されている。保持構造126が閉じた状態(図9)になると、第2のクレードル第1区分412と第2のクレードル第2区分416とが第2の輪郭クレードル154を形成し、第2の輪郭クレードル154は、円形の輪郭形状224を有し、例えば第2の末端398の近傍胴体バレル406の周面324全体の周りに延在して、当該周面324全体の周りにアクチュエータ132を配置するよう構成されている。
【0115】
1つ以上の例において、保持構造126の第1の区分402が、第1の長手方向ビーム156の第1のビーム第1区分418と、第2の長手方向ビーム162の第2のビーム第1区分422と、を含み又はこれらを形成する。保持構造126の第2の区分404が、第1の長手方向ビーム156の第1のビーム第2区分420と、第2の長手方向ビーム162の第2のビーム第2区分424と、を含み又はこれらを形成する。
【0116】
1つ以上の例において、第1のビーム第1区分418、第2のビーム第1区分422、第1のビーム第2区分420、及び第2のビーム第2区分424のそれぞれが、長手方向形状226を有し、胴体バレル406の長さ318の少なくとも一部分に沿って延在するよう構成されている。1つ以上の例において、第1のビーム第1区分418及び第2のビーム第1区分422が、第1のクレードル第1区分410と第2のクレードル第1区分412との間に延在し、及び/又は第1のクレードル第1区分410及び第2のクレードル第1区分412に結合されている。第1のビーム第2区分420及び第2のビーム第2区分424が、第1のクレードル第2区分414と第2のクレードル第2区分416との間に延在し、及び/又は第1のクレードル第2区分414及び第2のクレードル第2区分416に結合されている。
【0117】
図10及び図11を参照すると、1つ以上の例において、保持構造126の第1の区分402が、第1の胴体バレル区分426(例えば、第1の部品302)を保持して成形するよう構成されており、保持構造126の第2の区分404が、第2の胴体バレル区分428(例えば、第2の部品342)を保持して成形するよう構成されている。
【0118】
図示される例では、第1のクレードル第1区分410、第2のクレードル第1区分412、第1のビーム第1区分418、及び第2のビーム第1区分422が、第1の胴体バレル区分426を保持して成形する。第1のクレードル第2区分414、第2のクレードル第2区分416、第1のビーム第2区分420、及び第2のビーム第1の区分424が、第2の胴体バレル区分428を保持して成形する。
【0119】
1つ以上の例において、第1のクレードル第1区分410及び第2のクレードル第1区分412はそれぞれ、アーチ状の輪郭形状224を有し、胴体バレル区分426の弧長316全体に沿って延在して、当該弧長316全体に沿ってアクチュエータ132を配置するよう構成されている。第1のクレードル第2区分414及び第2のクレードル第2区分416はそれぞれ、アーチ状の輪郭形状224を有し、第2の胴体バレル区分428の弧長316全体に沿って延在して、当該弧長316全体に沿ってアクチュエータ132を配置するよう構成されている。第1のビーム第1区分418及び第2のビーム第1の区分422は、長手方向形状226を有し、第1の胴体バレル区分426の長さ318の少なくとも一部分に沿って延在するよう構成されている。第1のビーム第2区分420及び第2のビーム第2の区分424は、長手方向形状226を有し、第2の胴体バレル区分428の長さ318の少なくとも一部分に沿って延在するよう構成されている。
【0120】
保持構造126が閉じた状態(図11)になると、第1のクレードル第1区分410と第1のクレードル第2区分414とが、第1の輪郭クレードル150を形成し、第1の輪郭クレードル150は、円形の輪郭形状224を有し、例えば第1の末端396の近傍の胴体バレル406の周面324全体の周りに延在して、当該周面324全体の周りにアクチュエータ132を配置するよう構成されている。保持構造126が閉じた状態になると、第2のクレードル第1区分412と第2のクレードル第2区分416とが第2の輪郭クレードル154を形成し、第2の輪郭クレードル154は、円形の輪郭形状224を有し、例えば第2の末端398の近傍の胴体バレル406の周面324全体の周りに延在して、当該全体の周りにアクチュエータ132を配置するよう構成されている。
【0121】
図12及び図13は、成形装置250の他の例を示している。図12及び図13で示される例は、胴体バレル406(例えば、図8及び図9)が一体化されている例、及び、幾つかの胴体バレル区分336で形成された、胴体バレル406が区分に分けられた例(例えば、図10及び図11)とともに使用可能である。
【0122】
図示される例では、保持構造126などの成形装置250が、第3の輪郭クレードル166を含む。(アクチュエータ128の例として識別される)アクチュエータ132の一部が、第3の輪郭クレードル166に結合されている。
【0123】
1つ以上の例において、第3の輪郭クレードル166が、第1の輪郭クレードル150と第2の輪郭クレードル154との間に配置されている。1つ以上の例において、第3の輪郭クレードル166は、第1の輪郭クレードル150及び第2の輪郭クレードル154に対して可動であり、例えば、第1の輪郭クレードル150と第2の輪郭クレードル154との間を可動である。1つ以上の例において、第3の輪郭クレードル166が、第1の長手方向ビーム156及び第2の長手方向ビーム162に結合されており、第1の長手方向ビーム156及び第2の長手方向ビーム162に沿って可動である。従って、第3の輪郭クレードル166によって、胴体バレル406及び/又は胴体バレル406を形成する胴体バレル区分336の選択された位置364での、アクチュエータ132の一部の選択的な配置及び/又は再配置が可能となる。
【0124】
1つ以上の例において、第1の輪郭クレードル150及び第2の輪郭クレードル154のように、保持構造126の第1の区分402が、第3の輪郭クレードル166の第3のクレードル第1区分434を含み又はこれを形成する。保持構造126の第2の区分404が、第3の輪郭クレードル166の第3のクレードル第2区分436を含み又はこれを形成する。1つ以上の例において、第3のクレードル第1区分434は、第1のビーム第1区分418及び第2のビーム第1区分422に結合されており、第1のビーム第1区分418及び第2のビーム第1区分422に沿って可動である。第3のクレードル第2区分436は、第1のビーム第2区分420及び第2のビーム第2区分424に結合されており、第1のビーム第2区分420及び第2のビーム第2区分424に沿って可動である。1つ以上の例において、第3のクレードル第1区分434と第3のクレードル第2区分436とが一緒に又は互いに連動して移動する。代替的に、1つ以上の例において、第3のクレードル第1区分434と第3のクレードル第2区分436とは独立して又は互いに別々に移動する。
【0125】
他の非限定的な例において、保持構造126は、任意の他の数の輪郭クレードル218及び/又は長手方向ビーム216を有しうる。1つ以上の輪郭クレードル218が、例えば他の輪郭クレードル218に対して、胴体バレル406の長さ318に沿って可動である。1つ以上の例において、1つ以上の長手方向ビーム216が、例えば胴体バレル406の周面324の周りの選択された位置にある輪郭クレードル218に対して、可動である。他の非限定的な例において、保持構造126は、例えば第1の区分402及び第2の区分404に加えて、任意の適切な数の(例えば、2より多い)区分を有しうる。同例において、輪郭クレードル218のそれぞれが、任意の適切な数のクレードル区分を有しうる。同様に、長手方向ビーム216のそれぞれが、任意の適切な数のビーム区分を有しうる。
【0126】
図8及び図10に示されるように、胴体バレル406又は第1の胴体バレル区分426は、最初に成形装置250に装填されて保持構造126によって保持されるときには、位置合わせクレードル220によって支持される。図8に示される例では、保持構造126は、第1の位置合わせクレードル170及び第2の位置合わせクレードル222を含み、第1の位置合わせクレードル170及び第2の位置合わせクレードル222が最初に、胴体バレル406の一部分を支持する。図10に示される例では、保持構造126は、第1の位置合わせクレードル170及び第2の位置合わせクレードル222を含み、第1の位置合わせクレードル170及び第2の位置合わせクレードル222が最初に、第1の胴体バレル区分426の一部分を支持する。
【0127】
図9及び図11に示されるように、胴体バレル406(図9)、又は、第1の胴体バレル区分426及び第2の胴体バレル区分428(図11)が成形装置250に完全に装填されて、アクチュエータ132によって保持されると、位置合わせクレードル220は、輪郭クレードル218に対して引っ込められる。図9に示される例では、第1の位置合わせクレードル170及び第2の位置合わせクレードル222が、胴体バレル406から外されて、胴体バレル406から離れるように動かされる。図11に示される例では、第1の位置合わせクレードル170及び第2の位置合わせクレードル222が、第1の胴体バレル区分426から外されて、第1の胴体バレル区分426から離れるように動かされる。
【0128】
図14は、計測システム106の一例を概略的に示している。図示された例では、スタンチョン408が、成形装置250の保持構造126に結合されている。スタンチョン408は、スキャナ252を支持している。図示される例では、スキャナ252が、構造化光スキャナ176及びレーザスキャナ178を含む。スタンチョン408は、胴体バレル406の内部にスキャナ252を配置し、これにより、スタンチョン408は、胴体バレル406の測定値104(図1)を取るためのスキャナ252を適切に位置決めする。
【0129】
図15及び図16を参照すると、1つ以上の例において、第1の胴体バレル430及び/又は第2の胴体バレル432の現在の形状368が、第1の成形装置102及び第2の成形装置188それぞれによって、目標形状366の公差146の範囲内に入るよう制御され、変更され、維持される。一旦適切に成形されると、第1の成形装置102及び第2の成形装置188は、胴体1218(図17)の一部分を形成するために第1の胴体バレル430及び/又は第2の胴体バレル432(図16)が結合されうるように、第1の胴体バレル430及び/又は第2の胴体バレル432を位置合わせするために使用される。
【0130】
1つ以上の例において、製造システム100は、位置合わせシステム438を含む(図1)。位置合わせシステム438によって、製造環境114内での成形装置190の選択的な移動及び/又は配置が可能となる。一例として、位置合わせシステム438が、各成形装置190の一部分に結合され又は当該一部分を形成する視覚位置合わせ及び案内システム(vision alignment and guidance system)440(図2)を含み又はその形態をとる。例として、視覚位置合わせ及び案内システムシステム440は、任意の適切なコンピュータ視覚システム、機械視覚システム、レーザ投影システム、レーザ案内システム、若しくは、成形装置190を自動的に案内して位置決めすることができる他のハードウェア及びソフトウェアベースシステムを含み、又はこれらの形態をとる。
【0131】
図16に示されるように、1つ以上の例において、位置合わせシステム438によって、第1の胴体バレル430の第2の末端398と、第2の胴体バレル432の第1の末端396との位置合わせが可能となる。第1の胴体バレル430と第2の胴体バレル432の対応する嵌合端は、位置合わせの前に第1の成形装置102及び第2の成形装置188によって実行された成形プロセスに因り、少なくともほぼ同じ形状を有している。
【0132】
1つ以上の例において、視覚位置合わせ及び案内システム440が、プロジェクタ442及び受信機444を含む。プロジェクタ442が、案内信号446(例えば、レーザ光線、構造化光、画像など)を送信する。1つ以上の例において、受信機444が、案内信号446を検出し、受信し、及び/又は処理する。一例として、受信機444が、プロジェクタ442によって送信された案内信号446の戻ってきた部分(例えば、反射されたレーザ光線、反射された光など)を受信する。他の例として、第1の成形装置102と関連付けられた第1のインスタンスの受信機444が、第2の成形装置188と関連付けられた第2のインスタンスのプロジェクタ442によって送信された案内信号446を受信する。
【0133】
1つ以上の例において、プロジェクタ442及び/又は受信機444が、1つ以上の成形装置190の移動プラットフォーム138 及び/又は保持構造126に接続されている。同例において、各成形装置190の移動プラットフォーム138は、自動搬送車(AVG:automated guided vehicle)として見做すことができ又は自動搬送車として機能しうる。1つ以上の例において、プロジェクタ442及び受信機444は、単一又は単体での実現による案内センサ448に組み込まれている。
【0134】
図17は、成形装置250の一例、及び、アクチュエータ132(図2)によって保持され成形された胴体バレル406の一例を概略的に示している。図18では、アクチュエータ132が、個別の例のアクチュエータ128として図示されている。図示される例では、アクチュエータ132が、胴体バレル406の周面324全体の周りの選択された位置364(図2)に配置されている。アクチュエータ132は、胴体バレル406の現在の形状368を目標形状366の公差146(図2)の範囲内に変更するために、胴体バレル406の選択された位置364で変位142(図2)を選択的に適用するよう、コントローラ110(図1)により命令される。
【0135】
1つ以上の例において、胴体バレル406の現在の形状368が目標形状366の公差146の範囲内に入り次第、下位構造388を胴体バレル406に結合することが可能である。一例として、下位構造388は、胴体バレル406の内部に設置されるフロアアセンブリを含むことができ又は当該フロアアセンブリの形態をとりうる。他の例として、下位構造388は、胴体バレル406の内面(例えば、第2の表面328)に結合される補強材、スプライス、及び環状フレーム部材などを含むことができ又はこれらの形態をとりうる。
【0136】
図18は、胴体バレル406といった部品360の公称形状370、目標形状366、及び現在の形状368の一例を概略的に示している。図示されるように、特定のケースにおいて、製造された部品360の実際の寸法(例えば、円周及び/又は直径)が、部品360の設計又は公称寸法とは異なりうる(例えば、より大きい又はより小さい)ことがよく分かる。このようなケースでは、部品360の現在の形状368を公称形状370に変更するという試みが、部品360の望まれない形状につながることもあり、又は公差146に決して達しないこともある。従って、公称形状370は部品360の現在の寸法376によって変更されて、目標形状366が生成する。このようなケースでは、アクチュエータ132(アクチュエータ128の例として図示される)は、現在の形状368を目標形状366の公差146の範囲内に変更するために、変位142を適用することが可能である。
【0137】
図19は、計測システム106の一例を概略的に示している。より具体的には、図20が、部品360の測定値104を取るために使用される構造化光スキャナ176の一例を示している。1つ以上の例において、部品360は、胴体バレル334(図1)のうちの1つであり、その一部分のみが図20に示されている。1つ以上の例において、部品360は、胴体バレル区分336のうちの1つである。1つ以上の例において、構造化光スキャナ176は、投影された光パターン及びカメラシステムを使用して物体の三次元形状を測定するための3D走査装置である。1つ以上の例において、構造化光スキャナ176が、少なくとも1つの光源450と、少なくとも1つのカメラ452とを含む。光源450が、部品360の第2の表面328に光454を投影する。一例として、光源450が、第2の表面328に一連の平行パターンを投影する。光454が第2の表面328上に投影されたときには、上記平行パターンが変形する。カメラ452が、上記パターンの画像を撮像し、処理のために3Dスキャンソフトウェアに送信する。1つ以上の例において、構造化光スキャナ176は、光454が部品360の内周面全体に投影されうるように、走査軸260周りを回転可能である。構造化光スキャナ176によって取られた測定値104は、部品360の現在の形状368を決定し、かつ、目標形状366に向かって現在の形状368を変更するために変位142を適用するようアクチュエータ132(アクチュエータ128の例として図示)に命令するために、コントローラ110によって使用される。
【0138】
図20は、計測システム106の一例を概略的に示している。より具体的には、図20が、部品360の測定値104を取るために使用されるレーザスキャナ178の一例を示している。1つ以上の例において、レーザスキャナ178が、胴体バレル334を組み立てるために胴体バレル区分336同士を位置合わせして接合するときに使用される。図示される例では、レーザスキャナ178によって取られた測定値104を使用して、第1の胴体バレル区分426の第1の端面378と、第2の胴体バレル区分428の第2の端面380と、が位置合わせされる。1つ以上の例において、レーザスキャナ178が、レーザプロジェクタ及びレーザ受信機であって、第1の胴体バレル区分426と第2の胴体バレル区分428のそれぞれの第2の表面328にレーザ光線456を投影し、反射されたレーザ光線を受信するためのレーザプロジェクタ及びレーザ受信機を含む。レーザスキャナ178によって取られた測定値104は、3D空間における第1の端面378と第2の端面380の相対的ポジションを決定するため、及び、3D空間における第1の端面378と第2の端面380の相対的ポジションを変更して第1の端面378と第2の端面380とを位置合わせするために変位142を適用するよう、アクチュエータ132(アクチュエータ128の例として図示)に命令するために、コントローラ110によって使用される。第1の端面378と第2の端面380とが適切に位置合わせされた後に、スプライス又は他の固定構造(図21には図示せず)を、第1の端面378と第2の端面380との間に形成された接合部に沿って、第1の胴体バレル区分426及び第2の胴体バレル区分428に結合することが可能である。
【0139】
図21は、保持構造126の一部分の一例、及びアクチュエータ128の複数個の例を概略的に示している。アクチュエータ128は、アクチュエータ132(図2)のうちのいずれか又は全ての一例である。1つ以上の例において、アクチュエータ128が、輪郭クレードル118に結合されており、部品360(図21には図示せず)の輪郭340に沿った選択された位置364のうちの1つにおいて、変位142を適用するために配置されている。1つ以上の例において、アクチュエータ128が、長手方向ビーム120に結合されており、部品360の長さ318に沿った選択された位置364のうちの1つにおいて、変位142を適用するために配置されている。図22に示される例は、4個の例によるアクチュエータ128を示している。しかしながら、任意の実現可能な数の例のアクチュエータ128が実現可能である。
【0140】
1つ以上の例において、アクチュエータ128が線形アクチュエータである。1つ以上の例において、アクチュエータ128が、モータ462及び線形部材464を含む。1つ以上の例において、モータ462が、成形装置250の特定の実装に従って様々な形態のうちの任意の1つの形態をとる。例えば、モータ462は、電気的な、油圧的な、空気圧的な、又は何らかの他の種類のモータでありうる。1つ以上の例において、線形部材464が一端に、部品360の第1の表面314に接触する脚部466を含む。1つ以上の例において、アクチュエータ128の線形部材464が、矢印486の方向に動く。同様に、アクチュエータ128は、矢印486の方向に変位142を適用する。
【0141】
1つ以上の例において、アクチュエータ128(例えば、アクチュエータ132のそれぞれ)がグリッパ468を含む。グリッパ468は、脚部466の一端に結合されており又は当該一端に位置している。グリッパ468は、部品360に結合可能である。1つ以上の例において、グリッパ468は、部品360に真空により結合可能である。例えば、グリッパ468は、真空グリッパとすることができる。
【0142】
図22は、複数個の例のアクチュエータ128の他の例を概略的に示している。アクチュエータ128は、アクチュエータ132(図2)のうちのいずれか又は全ての一例である。1つ以上の例において、アクチュエータ128が、複数のグリッパ470を含み又はこれらと関連付けられている。一例として、グリッパ470が、アクチュエータ128の脚部466に結合されている。グリッパ470を使用することで、より大きな領域にわたる変位142の適用、及び当該変位142と関連付けられた力108の分散が可能となる。1つ以上の例において、脚部466が、線形部材464に対して、例えば枢動軸472周りを回転可能又は枢動可能である。線形部材464に対する脚部466の枢動によって、グリッパ470の相対的配向の自動調整が可能となり、これにより、グリッパ470は、当該グリッパ470が取り付けられた第1の表面314の領域内での部品360の輪郭340のばらつきに対応するよう適合しうる。図23に示す例は、2個の例によるアクチュエータ128を示している。しかしながら、任意の実現可能な数の例によるアクチュエータ128が実現されうる。
【0143】
図23は、アクチュエータ128の他の例を概略的に示している。アクチュエータ128は、アクチュエータ132(図2)のうちのいずれか又は全ての一例である。1つ以上の例において、アクチュエータ128が、複数のグリッパ470を含み又はこれらと関連付けられている。1つ以上の例において、成形装置250がバンド474を含む。1つ以上の例において、バンド474は、相対的に可撓性を備えた材料の細長いストリップを含み又はその形態をとる。1つ以上の例において、バンド474が、輪郭クレードル218(図23には図示せず)と関連付けられている。一例として、バンド474が、輪郭クレードル218に沿って延在し、輪郭クレードル218の輪郭形状224と実質的に一致する形状を有する。1つ以上の例において、バンド474が、部品360の輪郭340の少なくとも一部分に沿って延在するよう構成された形状を有する。1つ以上の例において、バンド474が、部品360の輪郭340全体に沿って延在するよう構成された形状を有する。一例として、バンド474が、部品360(例えば、胴体バレル334)の周面324全体の周りに延在するよう構成された円形の形状を有する。他の例として、バンド474が、部品360の周面324の一部分の周り又は部品360(例えば、胴体バレル区分336)の弧長316全体に沿って延在するよう構成されたアーチ状の形状を有する。1つ以上の例において、アクチュエータ128の脚部466が、バンド474に結合されている。グリッパ470が、アクチュエータ128の脚部466に対向してバンド474に結合されている。1つ以上の例において、グリッパ470が、バンド474全体に沿って延在する。1つ以上の例において、グリッパ470が、バンド474の一部分に沿って延在する。図23に示される例は、バンド474に結合された1個の例によるアクチュエータ128を示している。しかしながら、任意の実現可能な数の例によるアクチュエータ128が実現されうる。
【0144】
図24は、変位142を適用する間のアクチュエータ128と部品360との間の接続部分の一例を概略的に示している。図示される例では、アクチュエータ128がバンド474に結合されており、グリッパ470がバンド474に結合されておりかつバンド474に沿って延在している。グリッパ470は、部品360の第1の表面314に結合されている。1つ以上の例において、変位142及び/又は当該変位142と関連付けられた力108が、選択された位置364の近傍の又は当該位置364の周りの部品360の領域に亘って分散される。一例として、バンド474及びグリッパ470によって、変位及び/又は力の分散476がもたらされる。図示される例では、最大マグニチュードの変位及び/又は力が、分散476に沿ってアクチュエータ128の位置において部品360に対して適用される。変位及び/又は力のマグニチュードは、分散476に沿ってアクチュエータ128の位置から離れる方向に徐々に下がる。
【0145】
例として、全体的に図1図24を参照し、特に図25を参照すると、本開示は、構造300を組み立てる方法1000にも関する。方法1000は、接合される胴体バレルの形状及び胴体バレル同士の相対的ポジションを調整しこれにより最適なシミング及び位置合わせを実現するために、閉ループ制御システムを使用する。
【0146】
1つ以上の例において、方法1000が、部品360を保持するステップ(ブロック1002)を含む。1つ以上の例において、(ブロック1002)の上記ステップは、成形装置250を使用して実行される。一例において、(ブロック1002)の上記保持するステップが、輪郭クレードル118といった1つ以上の輪郭クレードル218を使用するステップ(ブロック1004)を含む。例えば、部品360を保持することが、部品360の輪郭340全体に沿って延在する輪郭クレードル118を使用して実行される。他の例において、(ブロック1002)の上記保持するステップが、長手方向ビーム120といった1つ以上の長手方向ビーム216を使用するステップ(ブロック1006)を含む。他の例において、(ブロック1002)の上記保持するステップが、アクチュエータ132を係合させるステップ(ブロック1008)を含む。(ブロック1008)のアクチュエータ132を係合させるステップが、部品360と接触させてアクチュエータ132を位置決めし、当該アクチュエータ132を部品360に結合するステップを含む。他の例において、(ブロック1002)の上記保持するステップが、位置合わせクレードル124といった少なくとも1つの位置合わせクレードル220を外すステップ(ブロック1010)を含む。(ブロック1010)の位置合わせクレードル220を外すステップは、(ブロック1008)のアクチュエータ132を係合させるステップの後に実行される。
【0147】
1つ以上の例において、方法1000が、部品360の現在の形状368を測定するステップ(ブロック1012)を含む。部品360の現在の形状368は、計測システム106によってとられた測定値104を使用して決定される。
【0148】
1つ以上の例において、方法1000が、部品360の目標形状366に向かって部品360の現在の形状368を変更することを意図した変位142を決定するステップ(ブロック1014)を含む。1つ以上の例において、変位142を決定することが、ガウシアン過程モデル282を使用して実行される。
【0149】
1つ以上の例において、方法1000が、部品360の目標形状366に向かって部品360の現在の形状368を変更するために、部品360の選択された位置364に対して変位142を適用するステップ(ブロック1016)を含む。1つ以上の例において、(ブロック1016)の上記適用するステップが、選択された位置364で部品360を押し及び/又は引くためにアクチュエータ132を使用するステップ(ブロック1018)を含む。一例において、変位142を適用することが、輪郭クレードル118に結合されたアクチュエータ132のうちの一部を使用して実行される。一例において、変位142を適用することが、部品360の長さ318全体に沿って延在する長手方向ビーム120に結合されたアクチュエータ132の一部を使用してさらに実行される。
【0150】
1つ以上の例において、方法1000が、部品360に適用された変位142を監視するステップ(ブロック1020)を含む。1つ以上の例において、方法1000が、所定の変位限界値276に変位142を制限するステップ(ブロック1022)を含む。
【0151】
1つ以上の実施例において、方法1000が、変位142を適用する間に部品360に印加される力108を監視するステップ(ブロック1024)を含む。1つ以上の例において、方法1000が、所定の力限界値248に力108を制限するステップ(ブロック1026)を含む。
【0152】
1つ以上の例において、方法1000が、部品360の現在の形状368を再度測定するステップ(ブロック1028)を含む。(ブロック1028)の上記ステップは、(ブロック1016)の変位142を適用するステップの後に実行される。
【0153】
1つ以上の例において、方法1000が、(ブロック1030)の、現在の形状368と目標形状366の間のずれ144を決定するステップを含む。方法1000は、現在の形状368が目標形状366の公差146の範囲内にあるかを判定するステップ(ブロック1032)を含む。現在の形状368が目標形状366の公差146の範囲内にないときには、方法1000は、現在の形状368が目標形状366の公差146の範囲内に入るまで、現在の形状368の変化に応じて変位142を変更するステップ(ブロック1034)を含む。一例として、方法1000が、目標形状366に未だ達していない現在の形状368の変化に応答するステップと、公差146の範囲内の目標形状366へと現在の形状368を徐々に変更するために部品360に適用される、後続の例による新しい変位488などの変位142の繰り返し変更を提供するステップと、を含む。
【0154】
現在の形状368が目標形状366の公差146の範囲内に入ったときには、方法1000は、構造300の更なる組み立てを進める。1つ以上の例において、方法1000によれば、部品360は第1の部品302である。方法1000が、現在の形状368が目標形状366の公差146の範囲内に入った後に、第1の部品302に第2の部品342を結合するステップ(ブロック1036)を含む。1つ以上の例において、方法1000が、現在の形状368が目標形状366の公差146の範囲内に入った後に、部品360に下位構造388を結合するステップ(ブロック1038)を含む。
【0155】
1つ以上の例において、方法1000が、目標形状366を決定又は生成するステップ(ブロック1040)を含む。1つ以上の例において、(ブロック1040)の目標形状366を決定するステップが、目標形状366として部品360の公称形状370を使用するステップ(ブロック1042)を含む。1つ以上の例において、方法1000によれば、部品360が第1の部品302であり、現在の形状368が、第1の部品302の第1の現在の形状304である。(ブロック1040)の目標形状366を決定するステップが、目標形状366として第2の部品342の第2の現在の形状326を使用するステップ(ブロック1044)を含む。1つ以上の例において、方法1000によれば、(ブロック1040)の目標形状366を決定するステップが、目標形状366として、修正された公称形状372を使用するステップ(ブロック1046)を含む。修正された公称形状372は、部品360の公称寸法374が部品360の現在の寸法376と置き換えられた公称形状370を含む。
【0156】
1つ以上の例において、方法1000が、変位142を適用するための選択された位置364を決定するステップ(ブロック1048)を含む。1つ以上の例において、選択された位置364を決定することが、スパース学習モデル274を使用して実行される。
【0157】
1つ以上の例において、方法1000は、選択された位置364において変位142を適用するためのアクチュエータ132の群272を決定するステップ(ブロック1050)を含む。1つ以上の例において、アクチュエータ132の群272が、部品360の輪郭340及び/又は長さ318全体に沿って延在する。1つ以上の例において、上記群272を決定することが、スパース学習モデル274を使用して実行される。
【0158】
1つ以上の例において、方法1000は、輪郭クレードル118及び/又は長手方向ビーム120に対して、選択された位置364へとアクチュエータ132のうちの1つ以上を移動させるステップ(ブロック1052)を含む。1つ以上の例において、選択された位置364が、部品360の輪郭340及び/又は長さ318全体に沿って延在する。
【0159】
1つ以上の例において、方法1000が、部品360に適用される変位142及び力108を較正するステップ(ブロック1054)を含む。
【0160】
これに対応して、製造システム100及び方法1000の例は、胴体区分の端面の装填及び撓みについてのセンサ入力を使用し、当該センサ入力を複数の解析ステップに組み込んで、航空機の胴体の2つ以上の区分の組み立てを可能にする。上記の解析ステップが、(1)形状制御のためのスパース学習を介したアクチュエータの最適な配置、(2)センシブル変数の特定及び調整を介した効果的なモデル較正、(3)胴体形状における不確実性に考慮するガウシアン過程のための能動的学習、(4)有限要素解析(FEA)を介した胴体形状制御の実現可能性分析、(5)上記分析に基づいて、最終的な胴体負荷又は変位状態を計算すること、(6)最終的な胴体形状を実現するために、胴体アクチュエータに信号を提供すること、及び(7)最終的に形状にしつつ胴体区分の組み立てることを含む。
【0161】
図1図4を参照すると、1つ以上の例において、コントローラ110が、命令を実行し、かつアクチュエータ132及び計測システム106といったシステム100の構成要素に、動作コマンドを提供するよう構成されている。一例として、アクチュエータ132は、コントローラ110の指示で作動されて動作する。1つ以上の例において、コントローラ110が、(例えば、プログラムコードの形態による)命令でプログラムされており、当該命令は、コントローラ110によって実行されると、コントローラ110に処理を実行させる。1つ以上の例において、コントローラ110が、計算装置(例えば、1つ以上のコンピュータ)を含み又はその形態をとる。同例において、方法1000は、少なくとも部分的に、コンピュータによって実行される方法である。
【0162】
1つ以上の例において、コントローラ110が、データ処理システムを含み又はその形態をとる。1つ以上の例において、コントローラ110のデータ処理システムが、プロセッサ480とメモリ482(例えば、1つ以上の記憶デバイス)との間の通信を提供する通信の枠組みを含む。プロセッサ480が、メモリ482にロード可能なソフトウェアに対する命令を実行する役割を果たす。1つ以上の例において、プロセッサ480は、具体的な実装に従って、幾つかのプロセッサ、マルチプロセッサコア、又は他の何らかの種類のプロセッサである。メモリ482は、限定するものではないが、データ、関数形式によるプログラムコード、若しくは他の適切な情報のうちの少なくとも1つといった情報を、一時的に、永続的に、又は一時的にも永続的にも格納できる記憶デバイス又は任意のハードウェアの一例である。メモリ482は、1つ以上の例において、コンピュータ可読記憶デバイスとも称されうる。メモリ482は、例えば、ランダムアクセスメモリ、又は、任意の他の適切な揮発性若しくは不揮発性の記憶デバイスである。オペレーティングシステム、アプリケーション、又はプログラムのうちの少なくとも1つに対する命令は、プロセッサ480と通信するメモリ482内に位置しうる。本明細書に記載の様々な実施例のプロセス及び処理は、メモリ482といったメモリ内に位置しうるコンピュータにより実行される命令を使用して、プロセッサ480によって実施されうる。上記命令は、プログラムコード484、コンピュータ可用プログラムコード、又はコンピュータ可読プログラムコードとも称することができ、これらのコードはプロセッサ480によって読み出され、実行されうる。様々な実施例におけるプログラムコード484は、メモリ482といった様々な物理的な又はコンピュータ可読な記憶媒体上に具現化されうる。1つ以上の例において、プログラムコードが、選択的に着脱可能なコンピュータ可読媒体上に機能的な形態で位置しており、プロセッサによる実行のためにデータ処理システムにロード又は転送されうる。1つ以上の例において、プログラムコード及びコンピュータ可読媒体が、コンピュータプログラム製品を形成する。さらに、コントローラ110及び/又データ処理システムの様々な構成要素が、モジュールとして記載されうる。本開示のために、「モジュール(module)」という用語は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせを含む。一例として、モジュールが、本明細書に記載の実行されたプロセスの記載される機能又は処理を行い又は実行するよう構成された1つ以上の回路を含みうる。他の例として、モジュールが、記憶デバイス(例えば、メモリ)、及び、命令を有するコンピュータ可読記憶媒体を含み、上記命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに上記の機能又は処理を行わせ又は実行させる。1つ以上の例において、モジュールが、プログラムコード及びコンピュータ可読媒体であって、コンピュータ製品をともに形成するプログラムコード及びコンピュータ可読媒体の形態をとる。
【0163】
1つ以上の例において、システム100が、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせを使用して実装される。ソフトウェアを使用する場合、システム100によって実行される処理は、例えば、限定するものではないが、プロセッサ480上で実行されるよう構成されたプログラムコード484を使用して実行される。ファームウェアを使用する場合、システム100によって実行される処理は、例えば、限定するものではないが、プロセッサ480上で実行するためのメモリ482に格納されたプログラムコード484及びデータ使用して実行されうる。ハードウェアが用いられる場合には、ハードウェアは、システム100によって実行される処理を実行するよう動作する1つ以上の回路を含みうる。実装に従って、ハードウェアは、回路システム、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス、又は、任意の数の処理を実行するよう構成された何らかの他の好適な種類のハードウェアデバイスの形態をとりうる。プログラマブル論理デバイスは、特定の処理を実行するように構成されうる。上記デバイスは、上記の処理を実行するよう永続的に構成されうるか、又は再構成可能でありうる。プログラマブル論理デバイスは、例えば、プログラマブル論理アレイ、プログラマブルアレイロジック部、フィールドプログラマブル論理アレイ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は、他の何らかの種類のプログラマブルハードウェアデバイスの形態をとりうるが、これらに限定されない。
【0164】
ここで図26及び図27を参照すると、製造システム100、成形装置250、及び方法1000の実施例が、図26のフロー図に示す航空機の製造及び保守方法1100、及び図27に概略的に示す航空機1200に関係し又はこれらの関連において使用されうる。例えば、航空機1200、及び/又は航空機の製造及び保守方法1100が、胴体1218、翼1230、水平安定板1228、垂直安定板1226、又は、製造システム100を使用して及び/又は方法1000に従って成形されて組み立てられる他の構成要素を含みうる。
【0165】
ここで図27を参照すると、図27は、航空機1200の一例を示している。航空機1200は、内装1206を有する機体1202を含む。航空機1200は、複数の搭載システム1204(例えば、高レベルのシステム)を含む。航空機1200の搭載システム1204の例には、推進システム1208、油圧システム1212、電気システム1210、及び環境システム1214が含まれる。他の例において、搭載システム1204は、例えば、フラップ、スポイラ、エルロン、スラット、ラダー、昇降舵、及びトリムタブなど航空機1200の機体1202に接続された1つ以上の制御システムも含む。さらに別の例において、搭載システム1204が、1つ以上の他のシステムも含み、1つ以上の他のシステムは、例えば、限定するものではないが、通信システム、アビオニクスシステム、ソフトウェア分散システム、ネットワーク通信システム、旅客情報/エンタテインメントシステム、案内システム、ラダーシステム、及び武器システムなどを含む。航空機1200は、製造システム100及び/又は成形装置250を使用して及び/又は方法1000に従って成形され及び/又は組み立てられる様々な他の構造を含みうる。
【0166】
図26を参照すると、航空機1200の製造前の段階では、製造及び保守方法1100は、航空機1200の仕様及び設計(ブロック1102)、並びに材料調達(ブロック1104)を含む。航空機1200の製造段階では、航空機1200のコンポーネント及びサブアセンブリの製造(ブロック1106)、並びに、航空機1200のシステムインテグレーション(ブロック1108)が行われる。その後、航空機1200は、認可及び納品(ブロック1110)を経て、運航(ブロック1112)に供される。定期的な整備及び保守(ブロック1114)が、航空機1200の1つ以上のシステムの変更、再構成、改修等を含む。
【0167】
図26に示される製造及び保守方法1100の各プロセスは、システムインテグレータ、第三者、及び/又はオペレータ(例えば、顧客)によって実施又は実行されうる。本明細書のために、システムインテグレータは、任意の数の航空機製造業者及び主要システム下請業者を含みうるがそれらに限定されず、第三者は、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含みうるがそれらに限定されず、かつ、オペレータとは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などでありうる。
【0168】
本明細書で図示又は記載される製造システム100、成形装置250、及び方法1000は、図26で示されるフロー図で示す製造及び保守方法1100の1つ以上の任意の段階において利用されうる。一例において、製造システム100及び/又は成形装置250を使用して、及び/又は方法1000に従って、部品312を成形して構造300を組み立てることが、コンポーネント及びサブアセンブリの製造(ブロック1106)及び/又はシステムインテグレーション(ブロック1108)の一部分を形成しうる。さらに、製造システム100及び/又は成形装置250を使用して、及び/又は方法1000に従って組み立てられた構造300は、航空機1200の運航(ブロック1112)期間中に準備されるコンポーネント又はサブアセンブリと同様のやり方で実現されうる。さらに、製造システム100及び/又は成形装置250を使用して、及び/又は方法1000に従って組み立てられた構造300は、システムインテグレーション(ブロック1108)、及び認可及び納品(ブロック1110)の間に利用されうる。同様に、製造システム100及び/又は成形装置250を使用して、及び/又は方法1000に従って組み立てられた構造300は、例えば、限定するものではないが、航空機1200の運航(ブロック1112)中に、並びに、整備及び保守(ブロック1114)の間に利用されうる。
【0169】
先の詳細な記載は、添付の図面に言及している。添付の図面は、本開示によって記載される具体的な実施例を示す。様々な構造及び工程を有する他の実施例は、本開示の範囲から逸脱するものではない。同様の参照番号は、様々な図面における同じ特徴、要素、又は構成要素を表しうる。本開示を通じて、複数のアイテムのうちのいずれも、そのアイテムとして個別に称することができ、複数のアイテムは総称的にアイテム(複数)として称することができ、同様の参照符号によって表されうる。さらに、本明細書では、「1つの(「a」又は「an」)」という用語の後に続く特徴、要素、構成要素、又はステップは、それを除外すると明示的に記載しない限り、複数の特徴、要素、構成要素又はステップを除外しないものと理解されたい。
【0170】
本開示に係る発明の主題の例示的で非網羅的な実施例が特許請求されうるが、必ずしも特許請求されるわけではない。本明細書で「実施例」に言及するということは、当該実施例に関連して説明される1つ以上の特徴、構造、要素、構成要素、特性、及び/又は動作ステップが、本開示に係る発明の主題の少なくとも1つの態様、実施形態及び/又は実現に含まれることを意味する。したがって、本開示全体にわたって使用される「一実施例(one example)」、「他の例(another example)」、「1つ以上の例(one or more examples)」という表現、及び同様の文言は、同一の例を指していることもあるが、必ずしもそうではないこともある。さらに、任意の一実施例を特徴付ける発明の主題は、任意の他の実施例を特徴付ける発明の主題を含みうるが、必ずしもそうではないこともある。さらに、任意の一実施例を特徴付ける発明の主題は、任意の他の実施例を特徴付ける主題と組み合わされてもよいが、必ずしも組み合わされないこともある。
【0171】
本明細書において、特定の機能を実行する「~よう構成された(configured to)」システム、装置、デバイス、構造、物品、要素、構成要素又はハードウェアは、実際には、さらなる改変後にその特定の機能を実行する潜在能力を単に有するというより、いかなる変更も行わずにその特定の機能を実行することが可能である。言い換えると、特定の機能を実行する「~よう構成された」システム、装置、デバイス、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアは、その特定の機能を実行するという目的のために、特に選択、創出、実装、利用、プロググラム化及び/又は設計される。本明細書において、「~よう構成された」という表現は、システム、装置、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアがさらなる変更なしで特定の機能を実行することを可能にする、システム、装置、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアの既存の特性を指す。本開示のために、特定の機能を実行する「よう構成された」として記載されたシステム、装置、デバイス、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアは、追加的又は代替的に、当該機能を実行するよう「適合される(adapted to)」及び/又は「動作可能である(operative to)」と記載されうる。
【0172】
別様に示されていない限り、「第1(first)」、「第2(second)」、「第3(third)」等の用語は、本明細書では単に符号として使用されており、これらの用語が指しているアイテムに、順序的、位置的、又は序列的な要件を課すことは意図されていない。さらに、例えば「第2」のアイテムへの言及は、例えば「第1」の、又はより小さい数がふられたアイテム、及び/又は、例えば「第3」の、又はより大きな数がふられたアイテムの存在を必要とすることも、排除することもない。
【0173】
本明細書では、列挙された項目と共に使用される「~のうちの少なくとも1つ(at least one of)」という表現は、列挙された項目のうちの1つ以上の様々な組み合わせが利用されてよく、かつ列挙された項目のうち1つのみが必要とされうることを意味している。例えば、「アイテムA、アイテムB、及びアイテムCのうちの少なくとも1つ」には、「アイテムA」、又は「アイテムA及びアイテムB」が含まれうるが、これらに限定されない。本例は、アイテムA、アイテムB、及びアイテムC、又は、アイテムB及びアイテムCも含みうる。他の例において、「~のうちの少なくとも1つ」は、例えば、「2個のアイテムA、1個のアイテムB、及び10個のアイテムC」、「4個のアイテムB、及び7個のアイテムC」、及び、他の好適な組み合わせでありうるが、これらに限定されない。本明細書では、「及び/又は(and/or)」という表現及び「/」という印は、関連して列挙された1つ以上のアイテムの任意の組み合わせ及びあらゆる組み合わせを含む。
【0174】
本開示のために、「結合された(coupled)」、「結合(coupling)」という用語、及び類似した用語は、互いに(例えば、機械的、電気的、流体的、光学的、電磁的に)接合、連接、締結、接着、接続、連通、又は別様に関連付けされた2つ以上の要素を指す。様々な実施例では、これらの要素は、直接的又は間接的に関連付けられうる。例えば、要素Aが、要素Bに直接的に関連付けられうる。他の例として、要素Aが、例えば他の要素Cを介して、要素Bと関連付けられうる。開示された様々な要素間の全ての関係が必ずしも表わされていないと理解されたい。これに対応して、図面に示されるもの以外の結合も存在してよい。
【0175】
本明細書では、「約(approximately)」という用語は、所望の機能を依然として実行し又は所望の結果を実現する規定の状態に近いが、厳密にそうではない状態を指し又は表す。一例として、「約」という用語は、規定の状態の10%の範囲内にある状態など、許容可能な所定の公差又は精度の範囲内にある状態を指している。しかしながら、「約」という用語は、厳密に、規定の状態である状態を除外しない。本明細書では、「実質的に(substantially)」という用語は、基本的に、所望の機能を実行する又は所望の結果を実現する規定の状態である状態を指している。
【0176】
上述の図1図24、及び図27は、機能的要素、特徴、又はその構成要素を表すことができ、必ずしも任意の特定の構造を示唆するわけではない。これに対応して、図示された構造に対して、変更、追加、及び/又は省略が行われうる。さらに、当業者には、上述の図1図24、及び図27に記載及び図示される全ての要素、特徴、及び/又は構成要素が、全ての実施例に含まれる必要がなく、本明細書に記載される全ての要素、特徴、及び/又は構成要素が、必ずしも各例示的な実施例に示されないことが分かるであろう。これに対応して、図1図24、及び図27に示す要素、特徴、及び/又は構成要素のうちの幾つかは、図1図24、及び図27、他の図面、及び/又は付随する開示に記載され図示された他の特徴を含むことを必要とせずに、様々なやり方で組み合わせることができるが、このような組み合わせは、本明細書では明示的に示されていない。同様に、提示されている実施例に限定されない追加的な特徴が、本明細書で示され且つ記載されている特徴のうちの幾つか又は全てと組み合わされてもよい。特に明記しない限り、上記参照された図1図24、及び図27に描かれている例の概略図は、実例に関して構造的な限定を暗に意味するものではない。むしろ、1の例示的な構造が示されていても、必要に応じてその構造を変更しうると理解されたい。これに対応して、図示された構造に対して、変更、追加、及び/又は省略が行われうる。さらに、同様の、又は少なくとも実質的に同様の目的に適う要素、特徴、及び/又は構成要素には、図1図24、及び図27のそれぞれにおいて同様の符号が付され、このような要素、特徴、及び/又は構成要素については、図1図24、及び図27のそれぞれを参照する際に本明細書において詳細が述べられないこともある。同様に、全ての要素、特徴、及び/又は構成要素には、図1図24、及び図27のそれぞれにおいて符号が付されるわけではないが、本明細書ではそれらに関連する参照符号が一貫して使用されうる。
【0177】
先に参照した図25及び図26において、ブロックは、動作、ステップ、及び/又はその一部を表わすことが可能であり、様々なブロックを接続する線は、動作又はその一部の任意の特定の順序又は従属関係を示唆するものではない。開示された様々な工程間の全ての従属関係が必ずしも表わされていないと理解されたい。図25及び図26、並びに本明細書で記載される本開示の方法の工程を説明する添付の開示は、工程が実施されるシーケンスを必然的に決定付けると解釈すべきではない。むしろ、1の例示的な順序が示されていても、必要に応じて、動作のシーケンスを変更しうると理解されたい。これに対応して、図示される工程に対して変更、追加、及び/又は省略を行うことができ、特定の工程が、異なる順序で又は同時に実施されうる。加えて、当業者は、記載されている全ての工程を実行する必要がないことが分かるであろう。
【0178】
さらに、本明細書全体を通した特徴、利点に対する言及、又は本明細書で使用される類似の文言は、本明細書に開示された実施例により実現されうる全ての特徴及び利点が、任意の単一の実施例において存在するべきであり又は存在するということを示唆するわけではない。むしろ、特徴や利点に対して言及している表現は、ある実施例と関連して説明される特定の特徴、利点、又は特性が、少なくとも1つの実施例に含まれることを意味すると理解される。したがって、本開示全体を通して使用される特徴、利点についての記載及び類似の文言は、同一の実施例を指すこともあるが、必ずそうであるわけではない。
【0179】
1の実施例の記載された特徴、利点、及び特性は、他の1つ以上の実施例において任意の適切なやり方で組み合わせられうる。当業者であれば、本明細書に記載した実施例が、特定の実施例の具体的な特徴又は利点のうちの1つ以上がなくとも実施しうることが分かるであろう。他の場合では、さらなる特徴及び利点が、特定の実施例において認識されうるが、全ての実施例には存在しないこともある。さらに、製造システム100、成形装置250、及び方法1000の様々な実施例を示し記載してきたが、当業者であれは、本明細書を読むことで変形例に想到するであろう。本願は、このような修正例を含み、特許請求の範囲によってのみ限定される。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
【外国語明細書】