IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ TieUps株式会社の特許一覧

特開2024-16405SNS管理装置、SNS管理方法、およびコンピュータプログラム
<>
  • 特開-SNS管理装置、SNS管理方法、およびコンピュータプログラム 図1
  • 特開-SNS管理装置、SNS管理方法、およびコンピュータプログラム 図2
  • 特開-SNS管理装置、SNS管理方法、およびコンピュータプログラム 図3
  • 特開-SNS管理装置、SNS管理方法、およびコンピュータプログラム 図4
  • 特開-SNS管理装置、SNS管理方法、およびコンピュータプログラム 図5
  • 特開-SNS管理装置、SNS管理方法、およびコンピュータプログラム 図6
  • 特開-SNS管理装置、SNS管理方法、およびコンピュータプログラム 図7
  • 特開-SNS管理装置、SNS管理方法、およびコンピュータプログラム 図8
  • 特開-SNS管理装置、SNS管理方法、およびコンピュータプログラム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024016405
(43)【公開日】2024-02-07
(54)【発明の名称】SNS管理装置、SNS管理方法、およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/00 20240101AFI20240131BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022118484
(22)【出願日】2022-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】520381827
【氏名又は名称】TieUps株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(74)【代理人】
【識別番号】100205648
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 真一
(72)【発明者】
【氏名】小原 史啓
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】SNS内において投稿コンテンツの視認性を向上させるSNS管理装置、SNS管理方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】SNS管理装置1は、SNS内においてユーザが属するコミュニティを管理するコミュニティ管理部12とコミュニティごとに1又は複数の下位カテゴリを設定するクリップ管理部14と、下位カテゴリのそれぞれと、当該下位カテゴリに投稿されるコンテンツの表示形式とを対応付けて記憶する記憶部16と、投稿されたコンテンツをユーザ端末に表示する表示制御部11と、を備え、クリップ管理部は、所定の権限を有する特定のユーザ端末から、下位カテゴリごとに表示形式の選択入力を受け付け、表示制御部は、少なくとも他のユーザ端末において、コンテンツを当該表示形式で表示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
SNS内においてユーザが属するコミュニティを管理するコミュニティ管理部と
前記コミュニティごとに1又は複数の下位カテゴリを設定するクリップ管理部と、
前記下位カテゴリのそれぞれと、当該下位カテゴリに投稿されるコンテンツの表示形式とを対応付けて記憶する記憶部と、
投稿された前記コンテンツをユーザ端末に表示する表示制御部と、
を備え、
前記クリップ管理部は、所定の権限を有する特定のユーザ端末から、前記下位カテゴリごとに前記表示形式の選択入力を受け付け、
前記表示制御部は、少なくとも他の前記ユーザ端末において、前記コンテンツを当該表示形式で表示する、
SNS管理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記コンテンツに含まれる各情報の表示態様を定義付ける複数のテンプレートを記憶し、複数の前記テンプレートは、前記表示形式に対応していて、
前記表示制御部は、前記下位カテゴリにおいて選択されている前記テンプレートに、前記コンテンツに含まれる各情報を反映して前記他の前記ユーザ端末に表示する、
請求項1記載のSNS管理装置。
【請求項3】
前記テンプレートは、前記コンテンツに含まれる各情報の表示の有無を定義づけている、
請求項2記載のSNS管理装置。
【請求項4】
SNS内においてユーザが属するコミュニティを管理するコミュニティ管理部と
前記コミュニティごとに1又は複数の下位カテゴリを設定するクリップ管理部と、
前記下位カテゴリのそれぞれと、当該下位カテゴリに投稿されるコンテンツの表示形式とを対応付けて記憶する記憶部と、
投稿された前記コンテンツをユーザ端末に表示する表示制御部と、
を備えるコンピュータにより前記SNSを管理するSNS管理方法であって、
前記クリップ管理部により、所定の権限を有する特定のユーザ端末から、前記下位カテゴリごとに前記表示形式の選択入力を受け付ける処理と、
前記表示制御部により、少なくとも他の前記ユーザ端末において、前記コンテンツを当該表示形式で表示する処理と、
を実行する、
SNS管理方法。
【請求項5】
SNS内においてユーザが属するコミュニティを管理するコミュニティ管理部と
前記コミュニティごとに1又は複数の下位カテゴリを設定するクリップ管理部と、
前記下位カテゴリのそれぞれと、当該下位カテゴリに投稿されるコンテンツの表示形式とを対応付けて記憶する記憶部と、
投稿された前記コンテンツをユーザ端末に表示する表示制御部と、
を備えるコンピュータにより前記SNSを管理するコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、
前記クリップ管理部により、所定の権限を有する特定のユーザ端末から、前記下位カテゴリごとに前記表示形式の選択入力を受け付ける処理と、
前記表示制御部により、少なくとも他の前記ユーザ端末において、前記コンテンツを当該表示形式で表示する処理と、
を実行させる、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SNS(Social-Networking Service)においてコンテンツの視認性を高める技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、SNSには多くのユーザが参加し、SNS内において種々の情報発信が行われている。従来、SNS内には、テーマごとに定められたコミュニティが設定されていて、ユーザは投稿するコミュニティを選択した上で、情報を発信する。また、コミュニティ内には複数の話題があり、これらはクリップと呼ばれるタグが投稿される各ポストに付されることにより管理される。ユーザは、クリップを選択することで、当該クリップが付されたポストを抽出して閲覧できる。
【0003】
特許文献1には、管理者が管理者用編集・作成ページにおいて各入力フォーム項目の設定をするだけでプログラムを直接変更することなく簡単に表示内容を変更してカスタマイズすることができる業務用データベースサービス提供システムが開示されている。特許文献2には、ユーザがテンプレートを選択し、コンテンツやレイアウト等を編集してウェブサイトを作成することができるウェブサイト構築システムが開示されている。特許文献3には、Webサイトの運営者側において、ユーザに提供するWebページの内容を、個々のユーザの嗜好や閲覧履歴等に合わせて簡易な方法で変更することができるデータ提供装置が開示されている。また、要求Webページのテンプレートに、コンテンツ群データのコンテンツを配置することにより、動的にWebページを生成することができることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-009278号公報
【特許文献2】特表2021-512364号公報
【特許文献3】特開2010-237949号公報
【0005】
クリップを付してなされる投稿コンテンツは、画像の共有が主であるものや、文章の公表が主であるもの、ユーザ間でのメッセージの交換が主であるもの等、種々の性質のものが生じ得る。その結果、同じクリップを付された投稿コンテンツ群の性質は、ユーザによる投稿がなされるにつれ変質してくるものであるので、SNSの表示形式が画一的であるとすると、表示形式がクリップの性質にそぐわないおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、SNS内において投稿コンテンツの視認性を向上させることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係るSNS管理装置は、SNS内においてユーザが属するコミュニティを管理するコミュニティ管理部と前記コミュニティごとに1又は複数の下位カテゴリを設定するクリップ管理部と、前記下位カテゴリのそれぞれと、当該下位カテゴリに投稿されるコンテンツの表示形式とを対応付けて記憶する記憶部と、投稿された前記コンテンツをユーザ端末に表示する表示制御部と、を備え、前記クリップ管理部は、所定の権限を有する特定のユーザ端末から、前記下位カテゴリごとに前記表示形式の選択入力を受け付け、前記表示制御部は、少なくとも他の前記ユーザ端末において、前記コンテンツを当該表示形式で表示する。
【0008】
前記記憶部は、前記コンテンツに含まれる各情報の表示態様を定義付ける複数のテンプレートを記憶し、複数の前記テンプレートは、前記表示形式に対応していて、前記表示制御部は、前記下位カテゴリにおいて選択されている前記テンプレートに、前記コンテンツに含まれる各情報を反映して前記特定のユーザ端末および他の前記ユーザ端末に表示するものとしてもよい。
【0009】
前記テンプレートは、前記コンテンツに含まれる各情報の表示の有無を定義づけているものとしてもよい。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の別の観点に係るSNS管理方法は、SNS内においてユーザが属するコミュニティを管理するコミュニティ管理部と前記コミュニティごとに1又は複数の下位カテゴリを設定するクリップ管理部と、前記下位カテゴリのそれぞれと、当該下位カテゴリに投稿されるコンテンツの表示形式とを対応付けて記憶する記憶部と、投稿された前記コンテンツをユーザ端末に表示する表示制御部と、を備えるコンピュータにより前記SNSを管理するSNS管理方法であって、前記クリップ管理部により、所定の権限を有する特定のユーザ端末から、前記下位カテゴリごとに前記表示形式の選択入力を受け付ける処理と、前記表示制御部により、少なくとも他の前記ユーザ端末において、前記コンテンツを当該表示形式で表示する処理と、を実行する。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明のさらに別の観点に係るコンピュータプログラムは、SNS内においてユーザが属するコミュニティを管理するコミュニティ管理部と前記コミュニティごとに1又は複数の下位カテゴリを設定するクリップ管理部と、前記下位カテゴリのそれぞれと、当該下位カテゴリに投稿されるコンテンツの表示形式とを対応付けて記憶する記憶部と、投稿された前記コンテンツをユーザ端末に表示する表示制御部と、を備えるコンピュータにより前記SNSを管理するコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記クリップ管理部により、所定の権限を有する特定のユーザ端末から、前記下位カテゴリごとに前記表示形式の選択入力を受け付ける処理と、前記表示制御部により、少なくとも他の前記ユーザ端末において、前記コンテンツを当該表示形式で表示する処理と、を実行させる。
【0012】
なお、コンピュータプログラムは、インターネット等のネットワークを介したダウンロードによって提供したり、コンピュータ読み取り可能な各種の記録媒体に記録して提供したりすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、SNS内において投稿コンテンツの視認性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係るSNS管理装置の実施形態を示す機能ブロック図である。
図2】上記SNS管理装置に格納されるテーブルの例であって、(a)ユーザテーブル、(b)ポストテーブル、(c)チャットメッセージテーブル、(d)コミュニティテーブル、(e)クリップテーブル、である。
図3】上記SNS管理装置に格納されるテンプレートの例であって、(a)ポスト形式、(b)フォト形式、(c)チャット形式のテンプレートを示す模式図である。
図4】上記SNS管理装置によりユーザ端末に表示される画面の(a)第1例、(b)第2例を示す図である。
図5】上記SNS管理装置により上記ユーザ端末に表示される画面の(a)第3例、(b)第4例を示す図である。
図6】上記SNS管理装置により上記ユーザ端末に表示される画面の第5例を示す図である。
図7】上記SNS管理装置により上記ユーザ端末に表示される画面の第6例を示す図である。
図8】上記SNS管理装置により上記ユーザ端末に表示される画面の第7例を示す図である。
図9】上記SNS管理装置の処理の流れの1例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る一の実施形態について、図1を参照して説明する。
図1に示されている、SNS管理装置1は、特にSNS内においてユーザに質の高い情報発信を促す装置である。このSNSにおいては、複数のユーザがSNSにアカウントを登録した上で、アカウントにログインすることでそれぞれのユーザ端末を介し閲覧および投稿を行う。個々のユーザはSNS内でコンテンツを発信し、当該SNSに参加している他のユーザがこのコンテンツを閲覧できるようになっている。
【0016】
SNS管理装置1は、ネットワークNWを介して複数のユーザ端末20a、20bに接続されている。ユーザ端末20a、20bは、それぞれ、SNS管理装置1から受信される情報を表示する表示部21a、21b、およびユーザからの入力を受け付ける入力部22a、22bを備える。表示部21a、21bは例えばディスプレイにより構成され、入力部22a、22bは例えばタッチパネル又はキーボード等により構成される。ユーザ端末は、パーソナルコンピュータであってもよいし、タブレット端末又はスマートホン等の携帯端末であってもよい。
【0017】
なお、説明の便宜上、コンテンツを配信するユーザのユーザ端末をユーザ端末20a、コンテンツを閲覧するユーザ、すなわち閲覧者のユーザ端末をユーザ端末20bとして説明するが、ユーザ端末20aおよび20bは同等の構成であり、ユーザ端末20bからコンテンツを発信してよいし、ユーザ端末20aからコンテンツを閲覧することも可能である。また、すべてのユーザが、閲覧者にもなり、発信するユーザにもなり得る。
【0018】
なお、同図においては、ユーザ端末は2個であるが、2個を超える複数のユーザ端末が接続され、当該SNSに参加できるようになっている。
【0019】
本実施形態では、前提として、SNS管理装置1を具備するクライアント端末が複数存在してもよい。また、SNS管理装置1を具備するユーザ端末が複数存在してもよい。さらに、SNS管理装置1を具備するサーバが複数存在してもよい。また、ネットワークにより接続された複数の構成により、SNS管理装置1の機能がシステムとして実現されていてもよい。SNS管理装置1の機能の一部又は全部がクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。
【0020】
●機能構成
SNS管理装置1は、メモリなどの記憶媒体、プロセッサ、通信モジュール、及び入力/出力インターフェース等で構成され、プロセッサが記憶媒体に記録されたコンピュータプログラムを実行することで、図1に示した機能ブロックを実現するようになっている。記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、ディスクドライブ、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ(flash memory)のような記憶装置等を含んでよい。ここで、ROMやディスクドライブ、SSD、フラッシュメモリのような非一時的記憶装置は、メモリとは区分される別の格納装置としてSNS管理装置1に含まれてもよい。
【0021】
SNS管理装置1は、上記したハードウェア構成により、主として、表示制御部11、コミュニティ管理部12、権限管理部13、クリップ管理部14、投稿管理部15、記憶部16および通信処理部17を具備する。
【0022】
表示制御部11は、ユーザ端末20aを介してユーザから発信されるコンテンツを、当該SNSに属する閲覧者のユーザ端末20bに表示する機能部である。
【0023】
表示制御部11は、当該SNSに属する閲覧者による選択に応じて、ユーザから発信されるコンテンツを抽出して、当該ユーザのユーザ端末20bに表示させる。コンテンツは、ポストともいう。
【0024】
本実施形態においては、ユーザの権限は段階的に設定されていて、権限の大きさに応じて「モデレーター」「スピーカー」および「フォロワー」との名称で分類され、当該名称が画面上に表示されるようになっている。このような構成によれば、ユーザは、多様な権限の有無を詳細に確認しなくても、分類を確認するだけで権限が一見して明らかである。「モデレーター」「スピーカー」および「フォロワー」は、この順で権限が大きい。なお、本実施形態では権限は3段階に区分されるが、2段階であってもよいし、4段階以上であってもよい。
【0025】
表示制御部11は、コンテンツを投稿したユーザの権限に応じて、ユーザ端末20bにおける当該コンテンツの表示態様を異ならせてもよい。例えば、表示制御部11は、権限の大きいユーザのコンテンツほど強調表示がなされてもよい。表示制御部11は、権限の大きいユーザのコンテンツほど大きく表示してもよい。より具体的には、権限の大きいユーザのコンテンツほど、コンテンツに添付される画像の大きさ又はフォントサイズを大きくしてもよい。表示制御部11は、閲覧者の選択に応じて、権限ごとに異なる表示態様とするか否かを切り替えてもよい。
【0026】
コミュニティ管理部12は、SNS内において、ユーザが選択的に属するコミュニティを管理する機能部である。コミュニティは、特定の趣味や思想ごとに複数構成され、ユーザは、自身の趣味や思想に近いコミュニティを選択して加入できるようになっている。各ユーザは、複数のコミュニティに参加可能である。コミュニティには加入を希望したユーザ全員が加入可能であってもよいし、権限を有するユーザが加入希望のユーザごとに参加可否を決定してもよい。コミュニティ管理部12は、各コミュニティに加入しているユーザの識別情報を記憶部16に格納する。
【0027】
ユーザは、少なくとも1個のコミュニティに必ず所属する。SNS管理装置1において新規にユーザ登録を行うと、アカウントの作成処理において、アカウント作成時点で所属するコミュニティの選択画面が表示される。このコミュニティの選択画面は、SNS内のコンテンツの表示画面より先に表示される。この構成により、ユーザは、既存の投稿内容に影響を受けることなく、コミュニティの名称やロゴアイコン等、コミュニティの管理者が設定した情報に基づいて所属するコミュニティを決定することができる。
【0028】
権限管理部13は、ユーザごとに、権限の大きさを決定する機能部である。権限管理部13は、ユーザの権限の大きさをコミュニティごとに決定する。本実施形態では、権限管理部13は、ユーザの権限を段階的に決定し、権限の大きい順にモデレーター、スピーカーおよびフォロワーとなっている。権限管理部13は、コミュニティを生成した管理者、すなわちコミュニティオーナーに、モデレーターと同等の権限を付与してもよい。
【0029】
クリップ管理部14は、コミュニティごとに1又は複数の下位カテゴリ、すなわちクリップを設定する機能部である。モデレーターは、当該コミュニティ内に新しいクリップを設定する権限を有し、スピーカーおよびフォロワーは、クリップの設定権限を有さない。ユーザは、コンテンツの投稿の際に1個のクリップを選択して投稿する。また、表示制御部11は、ユーザ端末20a、20bからの選択に応じて、選択されたクリップが付されたコンテンツのみを抽出して表示することができる。なお、ユーザは、クリップを選択せずにコンテンツを投稿することもできる。
【0030】
投稿管理部15は、ユーザによるコンテンツの投稿を管理する機能部である。投稿管理部15により入力されたコンテンツの投稿を受け付ける。コンテンツは、テキストデータの他、画像データであってもよい。画像データは、静止画および動画を含んでよい。また、コンテンツは、複数の画像データであってもよい。投稿管理部15は、ユーザにより行われる、コンテンツの投稿を開始する開始操作を受け付ける。
【0031】
記憶部16は、SNSの管理に関する情報を記憶するデータベースである。図2に示すように、記憶部16は例えば、ユーザテーブルT1、コンテンツテーブルT2、チャットメッセージテーブルT3、コミュニティテーブルT4、およびクリップテーブルT5を記憶している。
【0032】
図2(a)に示すユーザテーブルT1は、ユーザの識別情報(ID)に紐づく各種の情報を記録するテーブルであり、例えば、ユーザ名、ユーザが参加するコミュニティの識別情報および、各コミュニティにおける権限等が記憶されている。図2(b)に示すコンテンツテーブルT2は、投稿されたポストの識別情報に紐づく情報を記録し、投稿したユーザの識別情報、投稿されたコミュニティの識別情報、付されたクリップの識別情報、投稿日時、投稿画像および投稿文等が記憶されている。図2(c)に示すチャットメッセージテーブルT3は、投稿されたチャットの識別情報に紐づく情報を記録するテーブルである。チャットメッセージテーブルT3は、投稿したユーザの識別情報、投稿されたコミュニティの識別情報、投稿日時、投稿画像および投稿文等が記憶されている。
【0033】
図2(d)に示すコミュニティテーブルT4は、コミュニティの識別情報に紐づく情報を記録し、コミュニティ名、個別URL、コミュニティを説明するプロフィール文、作成者およびコミュニティが公開状態(オープン)か、一部のユーザにのみ閲覧可能な状態(クローズ)かの情報等が記憶されている。
【0034】
図2(e)に示すクリップテーブルT5は、クリップの識別情報に紐づく情報を記録するテーブルである。クリップの識別情報には、属するコミュニティの識別情報と、当該クリップを抽出表示した場合の表示形式が紐づけられて記憶されている。表示形式は、例えばポスト形式(図6参照)、フォト形式(図7参照)およびチャット形式(図8参照)が選択的に記憶されている。
【0035】
また、図3に示すように、記憶部16は、コンテンツの表示形式として選択的に適用される複数のテンプレートT80、T90、T100を記憶している。テンプレートT80、T90、T100は、ユーザテーブルT1又はコンテンツテーブルT2に格納されている、投稿コンテンツに関する情報の表示位置および表示態様を設定する情報群である。ユーザテーブルT1又はコンテンツテーブルT2に格納されている項目の表示有無は、テンプレートにより異なっていてよい。すなわち、テンプレートによっては、格納されている情報のうち一部の情報を表示しない。また、テンプレートによっては、所定項目を他のテンプレートよりも大きく目立つように表示する。
【0036】
図3(a)に示すテンプレートT80は、ポスト形式のテンプレートであり、コンテンツ表示領域の左上部にユーザ情報欄T81、画面中央に、全幅に渡って配置される投稿写真欄T82、投稿写真欄T82下方の投稿文欄T83、当該コンテンツに対する返信が表示されるリプライ欄T84、コンテンツに対するリアクションの入力を受け付けるリアクション入力欄T85が配置されている。
【0037】
ユーザ情報欄T81は、ユーザテーブルT1においてユーザの識別情報に紐づけて記憶される情報が反映される欄である。すなわち例えば、ユーザ情報欄T81は、ユーザのアイコンが表示されるユーザアイコン欄T81a、ユーザ名欄T81b、および投稿ユーザの権限表示欄T81cを有している。各欄T81~T85は、ユーザテーブルT1又はコンテンツテーブルT2の所定の項目と対応付けられていて、表示制御部11は、各コンテンツの情報をテンプレートT80、T90又はT100に反映して、表示部21a、21bに表示する。テンプレートT80、T90、T100の各欄T81~T85は、対応付けられる項目の他、フォントサイズや書体の情報、画像の表示形式等が合わせて定義づけられていてもよい。
【0038】
テンプレートT90は、フォト形式のテンプレートであり、ユーザテーブルT1又はコンテンツテーブルT2の項目のうち、投稿写真を表示する投稿写真欄T82のみが配置される。したがって、このテンプレートT90が適用されているクリップにおいては、コンテンツ欄に各コンテンツの投稿写真のみが表示される。フォト形式は、主に写真や画像を共有することを目的とするクリップに有用である。
【0039】
テンプレートT100は、チャット形式のテンプレートであり、主にユーザアイコン欄T81aと投稿文欄T83が配置される。投稿文欄T83は、投稿文と投稿画像とが反映される欄であり、投稿文と投稿画像とが混在して時系列で表示される。また、ユーザアイコン欄T81aの右方に、ユーザ名欄T81bと投稿日時欄T81dが配置されている。チャット形式は、主にユーザ同士が文章による交流を図ることを目的とするクリップに有用である。
【0040】
上述のように、クリップごとに異なる表示形式が紐づけ可能になっている構成によれば、ユーザは、プログラム言語を扱うことなく、クリップを抽出した場合の表示形式を、クリップの目的や内容に適したものに簡便に設定することが可能である。従来のSNSでは表示形式が固定されているため、ユーザは、投稿したいコンテンツの目的や内容に応じて、写真共有に特化したSNSや文章投稿に特化したSNS等複数のSNSで投稿を行わなければならない場合があった。これに対し、このSNS管理装置1により管理されるSNSによれば、写真共有が主目的の投稿も、ユーザ交流が主目的の投稿も1個のSNSかつ同一のアカウントで行うことができる。また、コンテンツを閲覧する場合にも、1個のコミュニティの中に、様々な表示形式のクリップが紐づけられている構成であるので、特定の興味に関するコンテンツを閲覧するにあたっては1個のコミュニティ内の閲覧で完結することができる。すなわち、複数のSNSを行き来して閲覧する必要がないので、利便性が高い。
【0041】
クリップ管理部14は、当該クリップが属するコミュニティにおいてモデレーター権限を有するユーザのユーザ端末20a、20bから、クリップの表示形式の変更を受け付ける。また、クリップ管理部14は、モデレーター権限を有さないユーザのユーザ端末20a、20bからは、クリップの表示形式の変更を受け付けない。モデレーター権限を有するユーザが表示形式を変更すると、当該クリップについてすべてのユーザ端末における表示形式に反映される。表示形式の設定は、クリップ作成時に設定できる他、作成後のクリップの表示形式を変更することもできる。
【0042】
この構成によれば、各ユーザが自身の表示形式を変更又は設定できる構成と比較して、モデレーター権限を有するユーザがクリップの見せ方を確実に管理できるので、クリップの目的や内容に沿った表示を適切に演出できる。また、SNS管理装置1の管理者ではなく、ユーザの1人であるモデレーターが表示形式を変更又は設定できる構成によれば、ユーザ視点での適切な表示形式の選定が可能である。また、モデレーターは投稿された内容に応じて表示形式を変更することができるので、クリップに投稿される内容や性質が変容した場合にも、柔軟に対応できる。さらに、SNS内においてモデレーター権限が適宜付与又は剥奪される構成の場合には、モデレーターの権限を他の権限と差別化することで、モデレーターの影響力が大きくなり、ユーザにはモデレーター権限を得るために積極的な発信を試みる向上心や競争心が生まれる。その結果、SNSの活性化が期待できる。
【0043】
クリップ管理部14は、作成済のクリップに適用する表示形式を変更する場合において、あらかじめ用意されている表示形式のうち一部のみの選択を許可する態様であってもよい。クリップ管理部14は、例えば、当該クリップの作成時に適用された表示形式に応じて、変更可能な表示形式を制限してもよい。この構成によれば、作成時の意図を、変更後の表示形式にある程度反映することができる。なお、表示形式の変更において、あらかじめ用意されている全ての表示形式を選択可能であってもよいことは勿論である。
【0044】
通信処理部17は、ネットワークNWを通じてユーザ端末20a、20bと情報を送受信する機能部であり、例えばユーザ端末20a、20bからログイン情報、コンテンツの入力、および権限変更の設定情報等を受け付ける。また、通信処理部17は、ユーザ端末20a、20bに、SNS内のページおよびユーザから発信されるコンテンツを送信する。
【0045】
●画面例
ここで、投稿管理部15による画面遷移の様子を、図4図8を用いて説明する。なお、説明において、画面上のボタンやアイコンを選択する操作は、タップ又はクリック等、端末の機能に応じて採用されるユーザの種々の操作を示している。
【0046】
図4(a)は、ユーザ端末20bに表示されるSNS内の画面G10の1例である。画面G10には、ホーム画面に遷移するロゴ欄G11、各種設定画面に遷移するドット欄G12、通知の有無および個数が表示される通知欄G13、ユーザが属するコミュニティのアイコンが表示されるコミュニティアイコン欄G14が表示されている。同図の例では、コミュニティアイコン欄G14の左端部のアイコンG14aが強調表示されており、当該アイコンのコミュニティに紐づけられる内容が下方に表示されていることを示している。
【0047】
また、画面G10には、コミュニティアイコン欄G14で強調表示されているコミュニティに関する情報が表示されているコミュニティ情報欄G15、ユーザのコミュニティにおける権限が表示される権限表示欄G16、コミュニティに参加するユーザのアイコンが表示されているユーザアイコン欄G17、コンテンツの投稿の開始を受け付ける投稿開始ボタンG18、他のユーザの招待入力を受け付ける招待ボタンG19、コミュニティの設定変更を受け付けるコミュニティ設定ボタンG20、コミュニティに属するクリップを示すクリップ欄G21、コミュニティ内のチャットを示すチャット欄G22、コミュニティに投稿された画像を示すギャラリー欄G23等が表示されている。
【0048】
例えば、画面G10においてユーザがコミュニティ設定ボタンG20を選択すると、図4(b)に示すコミュニティ設定画面G30が表示される。同図に示すコミュニティ設定画面G30は、モデレーターの権限を有するユーザがコミュニティ設定ボタンG20を選択した場合の画面を示している。コミュニティ設定画面G30は、少なくとも、コミュニティの詳細設定を変更するクリップ設定ボタンG31が表示される。
【0049】
モデレーターの権限を有さないユーザは、一部の設定変更が不許可となっている。すなわち、モデレーターの権限を有さないユーザがコミュニティ設定ボタンG20を選択した場合、例えば、コミュニティ設定画面G30のうち少なくともクリップ設定ボタンG31が非表示となっている画面が表示される。
【0050】
図5(a)および図5(b)は、クリップ設定ボタンG31を選択後、又はさらに所定の操作後に表示される設定画面G50である。設定画面G50では、大別して、クリップ名およびクリップ説明を入力する入力欄G51と、クリップの表示形式を選択する表示選択欄G52とが表示される。図5(b)に示すように、入力欄G51においてクリップ名が入力されると、表示選択欄G52における各表示形式の上方に、クリップ名が表示されてもよい。また、表示形式の追加ボタンG53を選択することにより、当該設定画面G50において選択可能な表示形式を追加することもできる。この表示形式は、例えばSNS管理装置1の記憶部16に記憶されている他、外部装置からインポートできるようになっていてもよい。保存ボタンG54を選択すると、設定された各種情報がクリップテーブルT5に反映される。
【0051】
図6図8は、クリップを抽出表示した場合の画面G70の例を示す図である。図6図8では、コンテンツ欄G80、G90、G100の表示形式が互いに異なっており、その他の表示は同一である。
図6に示すように、画面G70は、中央にコンテンツ欄G80が表示され、コンテンツ欄G80の左方にコミュニティ欄G71、メニュー欄G72、クリップ欄G73が表示されている。また、コンテンツ欄G80の右方にアクティビティ欄G74が表示されている。コミュニティ欄G71は、参加しているコミュニティの中から表示するコミュニティを選択する入力を受け付ける領域である。メニュー欄G72は、コミュニティのホーム画面に遷移するホームボタン、コンテンツが表示されるコミュニティを切り替える切替ボタン、コミュニティに紐づくチャットを表示するチャットボタン、コンテンツの投稿を開始する投稿開始ボタン、コミュニティを検索する検索ボタン等が配置されている。
【0052】
クリップ欄G73には、コミュニティに紐づく複数のクリップが選択可能に表示されている。同図においては、トラベルコミュニティにおけるクリップは、「おすすめスポット」又は「写真」といった多角的なクリップが設定されてよい。また、クリップはあらかじめジャンル分けされて格納されていて、クリップ欄G73に表示させるクリップをジャンルごとに抽出する抽出アイコン表示されていてもよい。クリップ欄G73では、各クリップがアイコン化されて表示されている。クリップ欄G73においてクリップの選択を受け付けると、表示制御部11は、指定されたクリップに属するコンテンツを抽出してコンテンツ欄G80に表示する。この構成によれば、ユーザはSNSに蓄積される多量の情報の中から、必要な情報を簡便に収集することができる。アクティビティ欄G74は、ユーザが行ったリアクションや投稿の履歴が一覧表示される領域である。
【0053】
図6は、コミュニティ欄71において「トラベルコミュニティ」のコミュニティが選択された状態において、クリップ欄G21にてクリップが選択された様子であって、表示形式がポスト形式である場合のコンテンツ欄G80の例を示している。
コンテンツ欄G80は、テンプレートT80にユーザテーブルT1又はコンテンツテーブルT2の情報が反映されて表示されたものである。コンテンツ欄G80では、投稿したユーザ名G81が左上部に表示されるとともに、投稿写真欄G82がコンテンツ欄G80の全幅に渡って表示され、投稿写真欄G82の下方に投稿文欄G83が配置される。投稿文欄G83の下方には、このコンテンツに対して投稿された返信文が表示されるリプライ欄G84が表示される。コンテンツ欄G80の下部には、コンテンツごとに、コンテンツに対する反応を入力可能なリアクション入力欄G85が表示されている。リアクション入力欄G85は、リプライ欄G84に投稿されるテキスト入力ボックスの他、種々の感情を示す複数のイラストが選択可能に配置され、このイラストを選択することでコンテンツに対する感情をリアクションとして投票できるようになっている。
【0054】
図7は、コミュニティ欄71において「トラベルコミュニティ」のコミュニティが選択された状態において、クリップ欄G21にて図6の場合とは異なるクリップが選択された様子であって、表示形式がフォト形式である場合のコンテンツ欄G90の例である。このコンテンツ欄G90では、テンプレートT90にコンテンツテーブルT2の情報が反映されたものであり、各コンテンツの投稿写真のみが投稿写真欄G82に表示されている。
【0055】
図8は、コミュニティ欄71において「トラベルコミュニティ」のコミュニティが選択された状態において、クリップ欄G21にて図6および図7の場合とは異なるクリップが選択された様子であって、表示形式がチャット形式である場合のコンテンツ欄G100の例である。コンテンツ欄G100では、テンプレートT100にコンテンツテーブルT2の情報が反映されたものである。コンテンツ欄G100では、主にユーザアイコン欄G81aと投稿文欄G83が配置される。投稿文欄G83には、コンテンツテーブルT2の投稿文および投稿画像が時系列に整列して表示される。また、ユーザアイコン欄G81aの右方に、ユーザ名欄G81bと投稿日時欄G81dが配置されている。
【0056】
●処理の流れ
本実施形態に係るSNS管理装置1において、ユーザがクリップの表示形式を選択する場合の処理フローについて、図9を用いて説明する。
本処理開始前に、SNS管理装置1は、ユーザのSNS情報を登録する。より具体的には、SNS管理装置1は、SNSの適宜のユーザ登録ページ上で、ユーザにユーザIDとパスワードを入力させて当該ユーザIDとパスワードに紐づくSNSアカウントを登録させる。
【0057】
SNS管理装置1は、表示制御部11により、ログインページをユーザ端末20a上に表示させ、ユーザからのログイン、すなわち例えばユーザIDおよびパスワードの入力を受け付ける(ステップS11)。SNS管理装置1は、入力されたユーザIDおよびパスワードの情報が、登録されている情報と合致する場合に、ユーザのログイン処理を実行する。
【0058】
SNS管理装置1は、コミュニティの選択動作を受け付ける(ステップS12)。
【0059】
SNS管理装置1は、選択されたコミュニティにおける当該ユーザの権限を参照し(ステップS13)、権限がある場合には(ステップS13でY)、ステップS14に遷移する。権限がない場合には、処理を終了する。
【0060】
SNS管理装置1は、クリップ設定画面への遷移を許可する(ステップS14)。SNS管理装置1は、クリップ設定画面において表示形式の設定を受け付けると(ステップS15でY)、クリップテーブルT5においてクリップIDに対応付けられる表示形式を変更する(ステップS16)。ユーザ端末20a、20bにクリップの表示命令が入力されると、表示制御部11は、クリップに対応付けられる表示形式を参照し、コンテンツテーブルT2において当該クリップIDが紐づけられているコンテンツを、当該表示形式に反映して表示させる。
【0061】
なお、クリップの表示形式は、クリップの作成時点において設定することもできるし、クリップが作成された後、又はクリップにコンテンツが投稿された後においても設定変更することもできる。
【0062】
●本実施形態の効果
本実施形態によれば、権限を有するユーザにより、クリップごとの表示形式を変更させ、他のユーザにおける表示に反映することができる。ひいては、当該クリップの内容に精通したユーザにより、クリップの性質に則した表示形式を動的に選択させ、最適な表示形式を維持することができる。その結果、SNSの視認性が向上し、魅力的なSNSの活性化に寄与できる。
【符号の説明】
【0063】
1 SNS管理装置
11 表示制御部
12 コミュニティ管理部
13 権限管理部
14 クリップ管理部
15 投稿管理部
16 記憶部
17 通信処理部
20a ユーザ端末
20b ユーザ端末

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9