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特開2024-16413投射方法およびプロジェクションシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024016413
(43)【公開日】2024-02-07
(54)【発明の名称】投射方法およびプロジェクションシステム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/74 20060101AFI20240131BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240131BHJP
   G09G 5/377 20060101ALI20240131BHJP
【FI】
H04N5/74 Z
G09G5/00 550C
G09G5/36 520M
G09G5/00 555G
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022118509
(22)【出願日】2022-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】竹内 広太
(72)【発明者】
【氏名】市枝 博行
【テーマコード(参考)】
5C058
5C182
【Fターム(参考)】
5C058BA18
5C058BA35
5C058BB25
5C182AA04
5C182AC02
5C182AC03
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA06
5C182BA14
5C182BA29
5C182BC01
5C182BC22
5C182BC25
5C182CB11
5C182CB54
5C182DA02
5C182FA01
5C182FA03
5C182FA05
(57)【要約】
【課題】投射面上に表示されている投射画像に関するサイズを表示する。
【解決手段】センサーから出力される情報に基づいて、投射面上に表示された第1の投射画像に含まれる2点間の距離を示す第1サイズ情報と、前記第1の投射画像に含まれる第1の画像の面積を示す第2サイズ情報と、のうちの少なくとも一方を含む投射サイズ情報を生成することと、前記投射サイズ情報の示す数値を表す画像を含む第2の投射画像を前記投射面上に表示させることと、を含む、投射方法。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサーから出力される情報に基づいて、投射面上に表示された第1の投射画像に含まれる2点間の距離を示す第1サイズ情報と、前記第1の投射画像に含まれる第1の画像の面積を示す第2サイズ情報と、のうちの少なくとも一方を含む投射サイズ情報を生成することと、
前記投射サイズ情報の示す数値を表す画像を含む第2の投射画像を前記投射面上に表示させることと、
を含む、
投射方法。
【請求項2】
前記投射サイズ情報は、前記第1サイズ情報を含み、
前記第1サイズ情報は、前記第1の投射画像の対角線の長さを示し、
前記第2の投射画像は、前記投射サイズ情報の示す数値が第1の単位で表示されることを表す文字列を含む、
請求項1に記載の投射方法。
【請求項3】
前記第1の投射画像は、投射機構が第2の画像を前記投射面に投射することで表示され、
前記センサーは、前記第1の投射画像を撮像するカメラが備えるイメージセンサーであり、
前記投射サイズ情報を生成することは、
前記第1の投射画像を撮像することで前記センサーから出力される撮像画像情報を取得することと、
前記カメラと前記投射機構との位置関係を示す位置情報、前記第2の画像を表す第2画像情報、および、前記撮像画像情報に基づいて、前記投射サイズ情報を生成することと、
を含む、
請求項1または2に記載の投射方法。
【請求項4】
前記カメラおよび前記投射機構は、筐体に設けられ、
前記筐体は、前記位置情報を記憶する記憶装置を備える、
請求項3に記載の投射方法。
【請求項5】
前記投射サイズ情報を生成することは、
前記第2の画像に含まれる複数の第1の点の座標を示す第1座標情報を取得することと、
前記撮像画像情報の示す撮像画像に含まれる、前記複数の第1の点と1対1で対応する複数の第2の点の座標を示す第2座標情報を取得することと、
を含み、
前記位置情報、前記第2画像情報、および、前記撮像画像情報に基づいて、前記投射サイズ情報を生成することは、前記位置情報、前記第1座標情報、および、前記第2座標情報に基づいて、前記投射サイズ情報を生成することを含む、
請求項3に記載の投射方法。
【請求項6】
前記第2の画像は、複数の頂点を有する第3の画像を含む、
請求項5に記載の投射方法。
【請求項7】
処理装置と、
センサーと、
投射機構と、
を備え、
前記処理装置は、
前記センサーから出力される情報に基づいて、投射面上に表示された第1の投射画像に含まれる2点間の距離を示す第1サイズ情報と、前記第1の投射画像に含まれる第1の画像の面積を示す第2サイズ情報と、のうちの少なくとも一方を含む投射サイズ情報を生成することと、
前記投射機構を制御することで、前記投射サイズ情報の示す数値を表す画像を含む第2の投射画像を前記投射面上に表示させることと、
を実行する、
プロジェクションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投射方法およびプロジェクションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクター等の装置を用いて画像を投射面上に表示する場合、一般的に、装置と投射面との距離に応じて、投射面上に表示される画像のサイズは変化する。このような、光を投射することで投射面上に表示される画像のサイズに注目した技術が開発されている。例えば、特許文献1には、画像を投射面に投射する画像投射部から投射面までの距離が変化した場合でも、当該距離に応じて画像データを調整することで表示される画像のサイズを一定とするプロジェクターが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-141411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のプロジェクターは、投射面上に表示されている画像のサイズを表示させることができなかった。このため、ユーザーは、表示されている画像のサイズを把握するためには、例えば、実際に投射面上で画像のサイズを計測する必要があり、手間がかかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る投射方法の一態様は、センサーから出力される情報に基づいて、投射面上に表示された第1の投射画像に含まれる2点間の距離を示す第1サイズ情報と、第1の投射画像に含まれる第1の画像の面積を示す第2サイズ情報と、のうちの少なくとも一方を含む投射サイズ情報を生成することと、投射サイズ情報の示す数値を表す画像を含む第2の投射画像を投射面上に表示させることと、を含む。
【0006】
本発明に係るプロジェクションシステムの一態様は、処理装置と、センサーと、投射機構と、を備え、処理装置は、センサーから出力される情報に基づいて、投射面上に表示された第1の投射画像に含まれる2点間の距離を示す第1サイズ情報と、第1の投射画像に含まれる第1の画像の面積を示す第2サイズ情報と、のうちの少なくとも一方を含む投射サイズ情報を生成することと、投射機構を制御することで、投射サイズ情報の示す数値を表す画像を含む第2の投射画像を投射面上に表示させることと、を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】投射画像GP1が表示される様子を図示した模式図である。
図2】投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。
図3】第1実施形態に係るプロジェクター1の構成を示すブロック図である。
図4】第1実施形態に係る記憶装置10の構成を示すブロック図である。
図5】第1投射画像情報106の示す画像の一例を図示した模式図である。
図6】撮像画像情報102の示す画像の一例を図示した模式図である。
図7】第2投射画像情報107の示す画像の一例を図示した模式図である。
図8】第1実施形態に係るプロジェクター1の動作について説明するためのフローチャートである。
図9】投射画像GP3が表示される様子を図示した模式図である。
図10】投射画像GP4が表示される様子を図示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法および縮尺は実際と異なる場合があり、理解を容易にするために模式的に示す部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
【0009】
1.第1実施形態
第1実施形態では、投射面上に表示された投射画像を撮像するカメラから出力される撮像画像情報に基づいて、当該投射画像に関するサイズを算出し、算出されたサイズを表す数字を投射面上に表示するプロジェクターを例示して、本発明に係る投射方法およびプロジェクションシステムについて説明する。ここで、算出されたサイズを表す数字は、投射サイズ情報の示す数値を表す画像の一例である。本実施形態では、数字を用いるがこれに限定されない。例えば、アルファベットなどの文字を用いて投射画像に関するサイズを表現してもよい。
【0010】
1.1.プロジェクターの概要
以下、図1および図2を参照しつつ、第1実施形態に係るプロジェクター1の概要について説明する。図1は、投射画像GP1が表示される様子を図示した模式図である。図2は、投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。
【0011】
プロジェクター1は、筐体18を備える。筐体18は、投射光を投射することで投射面上に画像を表示する投射機構16と、投射機構16によって投射面上に表示された画像を撮像するカメラ14とを備える。カメラ14は、撮像レンズ140と、撮像素子142とを備える。
【0012】
なお、以下において、プロジェクター1から投射される投射光によって投射面上に表示される画像を「投射画像GP」と総称する。
【0013】
プロジェクター1は、投射機構16を制御することで、壁面W1上に投射画像GP1を表示させる。
【0014】
投射画像GP1は、画像GP11と、画像GP12とを含む。画像GP11は、画像オブジェクトOP1、画像オブジェクトOP2、画像オブジェクトOP3および画像オブジェクトOP4を含む。画像オブジェクトOP1~OP4は、幾何学的模様を有する画像である。また、画像オブジェクトOP1~OP4は、各々、複数の頂点を有する。また、画像GP11は、複数の頂点を有する。画像GP12は、両端が矢印状になった画像であって、長手方向が投射画像GP1の有する2本の対角線のうちの一の対角線に沿って延伸する。画像GP12は、投射画像GP1の有する複数の頂点のうちの、ユーザーから見て左上の頂点と、ユーザーから見て右下の頂点とを指示する。また、画像GP12は、画像GP11と同様、複数の頂点を有する。
【0015】
また、投射画像GP1は、点DP1、点DP2、点DP3、点DP4、点DP5および点DP6を含む。点DP1は、画像オブジェクトOP1の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DP2は、画像オブジェクトOP2の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DP3は、画像オブジェクトOP3の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DP4は、画像オブジェクトOP4の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DP5は、画像GP12の指示する投射画像GP1の頂点のうちの、ユーザーから見て左上の頂点に位置する。点DP6は、画像GP12の指示する投射画像GP1の頂点のうちの、ユーザーから見て右下の頂点に位置する。
【0016】
図1および図2において、鉛直方向と平行な軸をY軸と称する。Y軸と平行な方向のうち、鉛直方向を-Y方向、-Y方向と反対の方向をY方向と定める。また、Y軸と直交する軸であって、投射機構16の光軸と平行な軸をZ軸と称する。Z軸と平行な方向のうち、プロジェクター1から壁面W1へ向かう方向をZ方向、Z方向と反対の方向を-Z方向と定める。また、Y軸およびZ軸と直交する軸をX軸と称する。X軸と平行な方向のうち、画像オブジェクトOP4から画像オブジェクトOP2へ向かう方向をX方向、X方向と反対の方向を-X方向と定める。XYZ座標系の原点は、投射機構16の光学中心と一致する。すなわち、XYZ座標系は、投射機構16の光学中心を基準として、各点の位置関係を示す座標系である。また、XYZ座標系における点の座標を(x,y,z)と表す。ここで、値xは、XYZ座標系における点のX座標を表す。また、値yは、XYZ座標系における点のY座標を表す。また、値zは、XYZ座標系における点のZ座標を表す。
【0017】
カメラ14は、投射画像GP1を含む撮像領域E1を撮像することで、撮像画像を取得する。プロジェクター1は、カメラ14が取得した撮像画像を表す撮像画像情報に基づいて、壁面W1上に表示されている投射画像GP1に関するサイズ、例えば、点DP5および点DP6の間の距離を算出する。本実施形態において、点DP5および点DP6の間の距離は、投射画像GP1の対角線の長さと一致する。
【0018】
プロジェクター1は、投射画像GP1に関するサイズとして、投射画像GP1に含まれる任意の2点間の距離を算出してもよい。また、プロジェクター1は、投射画像GP1に含まれる画像の面積、例えば、画像GP11の面積、または、画像GP12の面積を、投射画像GP1に関するサイズとして算出してもよい。この場合、画像GP11、または、画像GP12は、「第1の画像」の一例である。一方、投射画像GP1に含まれる画像は、投射画像GP1と一致してもよい。すなわち、プロジェクター1は、投射画像GP1に関するサイズとして、投射画像GP1の面積を算出してもよい。この場合、投射画像GP1と一致する画像は、「第1の画像」の一例である。また、投射画像GP1に関するサイズは上記の形態に限定されない。投射画像GP1内に設定された任意の画像のサイズを、投射画像GP1に関するサイズとして算出してもよい。任意の画像は、面積を算出できるものであればよく、例えば3点以上の点によって囲われた任意の多角形を採用してもよい。この場合、投射画像GP1内に設定された任意の画像は、「第1の画像」の一例である。
【0019】
投射画像GP1に関するサイズとして、点DP5および点DP6の間の距離が算出された場合、プロジェクター1は、投射機構16を制御することで、壁面W1上に投射画像GP2を表示させる。
【0020】
投射画像GP2は、投射画像GP1に文字列Q1が重畳された画像である。すなわち、投射画像GP2の各種寸法は、投射画像GP1と一致する。文字列Q1は、数字Q11と、文字列Q12とを含む。数字Q11は、投射画像GP1に関するサイズを表す画像である。具体的には、数字Q11は、点DP5および点DP6の間の距離、すなわち、投射画像GP1および投射画像GP2の対角線の長さを表す「120」という数字を含む画像である。より具体的には、数字Q11は、投射画像GP1および投射画像GP2の対角線の長さを、インチ単位で表示する数字を含む画像である。文字列Q12は、投射画像GP1に関するサイズの単位を表す文字列である。具体的には、文字列Q12は、投射画像GP1および投射画像GP2の対角線の長さがインチ単位で表示されることを表す「inch」という文字列である。
【0021】
なお、投射画像GP1に関するサイズとして、投射画像GP1に含まれる画像の面積、例えば、画像GP11の面積が算出された場合、プロジェクター1は、投射機構16を制御することで、壁面W1上に画像GP11の面積を表す画像を含む投射画像GPを表示させる。
【0022】
ユーザーは、文字列Q1を確認することで、投射画像GP1(投射画像GP2)の対角線の長さが120インチであることを把握することができる。また、ユーザーは、壁面W1に表示される投射画像GPに関するサイズを表す画像を確認しながらプロジェクター1の配置を変更することで、投射画像GPのサイズを、所望のサイズに、容易に調整することができる。
【0023】
1.2.プロジェクターの構成および機能
以下、図3図7を参照しつつ、第1実施形態に係るプロジェクター1の構成および機能について説明する。
【0024】
図3は、第1実施形態に係るプロジェクター1の構成を示すブロック図である。プロジェクター1は、各種情報を記憶する記憶装置10と、プロジェクター1の動作を制御する処理装置12と、投射面上に表示された投射画像GPを撮像するカメラ14と、投射光を投射することで投射面上に投射画像GPを表示する投射機構16と、プロジェクター1を構成する各種部品を収納する筐体18と、ユーザーからの入力操作を受け付ける操作装置20と、外部記憶装置または外部サーバー等との通信を実行する通信装置22とを備える。処理装置12は、取得部120、投射制御部121、入力管理部122、検出部123、サイズ情報生成部124および画像生成部125としての機能を有する。
【0025】
記憶装置10は、例えば、RAM等の揮発性メモリーおよびROM等の不揮発性メモリーを含んで構成される。ここで、RAMとは、Random Access Memoryの略称である。また、ROMとは、Read Only Memoryの略称である。
【0026】
図4は、第1実施形態に係る記憶装置10の構成を示すブロック図である。記憶装置10の有する不揮発性メモリーは、プロジェクター1の動作を規定するプログラム100と、投射面上に表示された投射画像GPに関するサイズの表示に関する設定内容を示すサイズ設定情報101と、投射面上に表示された投射画像GPを撮像した結果を表す撮像画像情報102と、カメラ14および投射機構16の位置関係を表す位置情報104と、投射面上に投射画像GPを表示する際に投射される投射光を形成するための投射画像情報105と、各種画像に含まれる点の座標を示す座標情報108と、投射面上に表示された投射画像GPに関するサイズを示す投射サイズ情報111と、装置固有の各種変数を表す内部パラメーター114と、撮像画像情報102、投射画像情報105および内部パラメーター114に基づいて算出された各種変数を表す算出パラメーター103とを記憶する。投射画像情報105は、第1投射画像情報106と、第2投射画像情報107とを含む。座標情報108は、第1座標情報109と、第2座標情報110とを含む。投射サイズ情報111は、投射面上に表示された投射画像GPに含まれる任意の2点間の距離を示す第1サイズ情報112と、投射画像GPに含まれる画像の面積を示す第2サイズ情報113とを含む。内部パラメーター114は、投射機構16に由来する変数を表す投射パラメーター115と、カメラ14に由来する変数を表すカメラパラメーター116とを含む。
【0027】
プロジェクター1は、投射サイズ情報111の示す数値を投射面上に表示させる。なお、投射サイズ情報111は、第1サイズ情報112と、第2サイズ情報113とのうちの少なくとも一方を含んでいればよい。本実施形態において、投射サイズ情報111は、第1サイズ情報112を含む。第1サイズ情報112は、具体的には、点DP5および点DP6の間の距離を示す。数字Q11は、第1サイズ情報112の示す数値をユーザーに通知するための画像である。また、投射サイズ情報111が第2サイズ情報113を含む場合、第2サイズ情報113は、例えば、画像GP11の面積、または、画像GP12の面積を示す。
【0028】
サイズ設定情報101は、プロジェクター1が投射面上に表示する数値が何のサイズを表す数値なのかを示す情報を含む。すなわち、サイズ設定情報101は、プロジェクター1が投射面上に表示させる数値が第1サイズ情報112および第2サイズ情報113のどちらに基づくのかを指定する情報を含む。投射面上に表示される数値が第1サイズ情報112に基づく場合、サイズ設定情報101は、表示対象となる距離の基準となる2点と1対1で対応する、投射画像情報105の示す画像に含まれる2点の座標を示す情報を含む。投射面上に表示される数値が第2サイズ情報113に基づく場合、サイズ設定情報101は、表示対象となる面積を有する画像に関する情報を含む。投射面上に表示される数値が第2サイズ情報113に基づく場合、サイズ設定情報101は、例えば、表示対象となる面積を有する画像と対応する、投射画像情報105の示す画像に含まれる画像が、投射画像情報105の示す画像全体に占める面積の割合を示す情報を含む。
【0029】
位置情報104は、例えば、投射機構16に対するカメラ14の位置を表す位置ベクトルT´を示す情報である。ベクトルT´の大きさは、カメラ14の光学中心と、投射機構16の光学中心との間の距離と一致する。
【0030】
また、記憶装置10の有する揮発性メモリーは、プログラム100を実行する際のワークエリアとして処理装置12によって利用される。
【0031】
なお、記憶装置10の一部または全部は、外部記憶装置または外部サーバー等に設けてもよい。また、記憶装置10に記憶される各種情報の一部または全部は、予め記憶装置10に記憶されるものであってもよいし、外部記憶装置または外部サーバー等から取得されるものであってもよい。本実施形態において、記憶装置10は、筐体18に設けられる。また、位置情報104は、予め記憶装置10に記憶される。
【0032】
図5は、第1投射画像情報106の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第1投射画像情報106は、画像GF1を示す。プロジェクター1は、第1投射画像情報106に基づく投射光を投射機構16に投射させることで、壁面W1上に投射画像GP1を表示させる。すなわち、第1投射画像情報106は、投射画像GPに関するサイズを表す画像を含まない画像を示す。
【0033】
画像GF1は、投射画像GP1と対応する画像である。画像GF1は、画像GF11と、画像GF12とを含む。
【0034】
画像GF11は、画像GP11と対応する画像である。画像GF11は、画像オブジェクトOF1、画像オブジェクトOF2、画像オブジェクトOF3および画像オブジェクトOF4を含む。画像オブジェクトOF1は、画像オブジェクトOP1と対応する。画像オブジェクトOF2は、画像オブジェクトOP2と対応する。画像オブジェクトOF3は、画像オブジェクトOP3と対応する。画像オブジェクトOF4は、画像オブジェクトOP4と対応する。画像オブジェクトOF1~OF4は、複数の長方形が組み合わされた幾何学的模様を有する画像である。すなわち、画像オブジェクトOF1~OF4は、各々、複数の頂点を有する。また、画像GF11は、複数の頂点を有する。
【0035】
画像GF12は、画像GP12と対応する画像である。画像GF12は、両端が矢印状になった画像であって、長手方向が画像GF1の有する2本の対角線のうちの一の対角線に沿って延伸する。画像GF12は、画像GF1の有する複数の頂点のうちの、左上の頂点と、右下の頂点とを指示する。また、画像GF12は、画像GF11と同様、複数の頂点を有する。
【0036】
また、画像GF1は、点DF1、点DF2、点DF3、点DF4、点DF5および点DF6を含む。点DF1は、点DP1と対応する点である。点DF1は、画像オブジェクトOF1の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DF2は、点DP2と対応する点である。点DF2は、画像オブジェクトOF2の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DF3は、点DP3と対応する点である。点DF3は、画像オブジェクトOF3の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DF4は、点DP4と対応する点である。点DF4は、画像オブジェクトOF4の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DF5は、点DP5と対応する点である。点DF5は、画像GF12の指示する画像GF1の頂点のうちの、左上の頂点に位置する。点DF6は、点DP6と対応する点である。点DF6は、画像GF12の指示する画像GF1の頂点のうちの、右下の頂点に位置する。
【0037】
本実施形態において、サイズ設定情報101は、プロジェクター1が投射面上に表示させる数値が第1サイズ情報112に基づくことを指定する情報を含む。すなわち、サイズ設定情報101は、表示対象となる点DP5および点DP6の間の距離の基準となる点DP5および点DP6と1対1で対応する、投射画像情報105の示す画像に含まれる2点の座標を示す情報を含む。具体的には、サイズ設定情報101は、点DP5と対応する点DF5の座標と、点DP6と対応する点DF6の座標とを示す情報を含む。
【0038】
画像GF1において、画像の左上の頂点を原点、画像GF1の長手方向と平行な方向であって、画像に向かって原点から右へ向かう方向をJ方向、画像GF1の短手方向と平行な方向であって、画像に向かって原点から下へ向かう方向をK方向と定める。また、原点からJ方向に延びる軸をJ軸、原点からK方向に延びる軸をK軸と定める。また、画像GF1における点の座標を(j,k)と表す。ここで、値jは、画像GF1における点のJ座標を表す。また、値kは、画像GF1における点のK座標を表す。
【0039】
図6は、撮像画像情報102の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、撮像画像情報102は、壁面W1上に表示された投射画像GPを撮像した結果を表す。撮像画像情報102は、例えば、撮像画像GS1を示す。撮像画像GS1は、画像GS11を含む。画像GS11は、壁面W1を示す画像である。画像GS11は、画像GV1を含む。画像GV1は、投射画像GP1を示す画像である。
【0040】
画像GV1は、画像オブジェクトOV1、画像オブジェクトOV2、画像オブジェクトOV3および画像オブジェクトOV4を含む。画像オブジェクトOV1は、画像オブジェクトOP1と対応する。すなわち、画像オブジェクトOV1は、画像オブジェクトOF1と対応する。画像オブジェクトOV2は、画像オブジェクトOP2と対応する。すなわち、画像オブジェクトOV2は、画像オブジェクトOF2と対応する。画像オブジェクトOV3は、画像オブジェクトOP3と対応する。すなわち、画像オブジェクトOV3は、画像オブジェクトOF3と対応する。画像オブジェクトOV4は、画像オブジェクトOP4と対応する。すなわち、画像オブジェクトOV4は、画像オブジェクトOF4と対応する。画像オブジェクトOV1~OV4は、幾何学的模様を有する画像である。また、画像オブジェクトOV1~OV4は、各々、複数の頂点を有する。
【0041】
また、画像GV1は、画像GV12を含む。画像GV12は、画像GP12と対応する画像である。すなわち、画像GV12は、画像GF12と対応する画像である。画像GV12は、両端が矢印状になった画像であって、長手方向が画像GV1の有する2本の対角線のうちの一の対角線に沿って延伸する。画像GV12は、画像GV1の有する複数の頂点のうちの、左上の頂点と、右下の頂点とを指示する。また、画像GV12は、複数の頂点を有する。
【0042】
また、画像GV1は、点DV1、点DV2、点DV3、点DV4、点DV5および点DV6を含む。点DV1は、点DP1と対応する点である。すなわち、点DV1は、点DF1と対応する点である。点DV1は、画像オブジェクトOV1の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DV2は、点DP2と対応する点である。すなわち、点DV2は、点DF2と対応する点である。点DV2は、画像オブジェクトOV2の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DV3は、点DP3と対応する点である。すなわち、点DV3は、点DF3と対応する点である。点DV3は、画像オブジェクトOV3の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。点DV4は、点DP4と対応する点である。すなわち、点DV4は、点DF4と対応する点である。点DV4は、画像オブジェクトOV4の有する複数の頂点のうちの一の頂点に位置する。従って、点DV1~DV4は、点DF1~DF4と1対1で対応する。
【0043】
点DV5は、点DP5と対応する点である。すなわち、点DV5は、点DF5と対応する点である。点DV5は、画像GV12の指示する画像GV1の頂点のうちの、左上の頂点に位置する。点DV6は、点DP6と対応する点である。すなわち、点DV6は、点DF6と対応する点である。点DV6は、画像GV12の指示する画像GV1の頂点のうちの、右下の頂点に位置する。
【0044】
撮像画像GS1において、画像の左上の頂点を原点、撮像画像GS1の長手方向と平行な方向であって、画像に向かって原点から右へ向かう方向をM方向、撮像画像GS1の短手方向と平行な方向であって、画像に向かって原点から下へ向かう方向をN方向と定める。また、原点からM方向に延びる軸をM軸、原点からN方向に延びる軸をN軸と定める。また、撮像画像GS1における点の座標を(m,n)と表す。ここで、値mは、撮像画像GS1における点のM座標を表す。また、値nは、撮像画像GS1における点のN座標を表す。
【0045】
図3に戻り、処理装置12は、1または複数のCPUを含んで構成される。但し、処理装置12は、CPUの代わりに、または、CPUに加えて、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを備えるものでもよい。ここで、CPUとはCentral Processing Unitの略称であり、FPGAとはField-Programmable Gate Arrayの略称である。
【0046】
処理装置12は、処理装置12が有するCPU等がプログラム100を実行することで、図3に示す取得部120、投射制御部121、入力管理部122、検出部123、サイズ情報生成部124および画像生成部125として機能する。
【0047】
取得部120は、通信装置22を制御することで、プロジェクター1と通信可能に接続された端末装置、外部記憶装置または外部サーバー等から、各種情報を取得する。また、取得部120は、取得した各種情報を記憶装置10に記憶させる。本実施形態において、取得部120は、プロジェクター1と通信可能に接続された外部サーバーから、第1投射画像情報106と、第1座標情報109とを取得する。また、取得部120は、取得した第1投射画像情報106および第1座標情報109を記憶装置10に記憶させる。また、取得部120は、カメラ14の備える撮像素子142から出力された撮像画像情報102を取得する。また、取得部120は、取得した撮像画像情報102を記憶装置10に記憶させる。
【0048】
投射制御部121は、投射機構16を制御することで、投射面に対して、投射画像GPを表示するための投射光を投射させる。本実施形態において、投射制御部121は、投射機構16を制御することで、壁面W1に対して、投射画像GPを表示するための投射光を投射させる。具体的には、投射制御部121は、投射画像情報105に基づく投射光を投射機構16に投射させることで、壁面W1上に投射画像GPを表示させる。より具体的には、投射制御部121は、第1投射画像情報106に基づく投射光を投射機構16に投射させることで、壁面W1上に投射画像GP1を表示させる。また、投射制御部121は、第2投射画像情報107に基づく投射光を投射機構16に投射させることで、壁面W1上に投射画像GP2を表示させる。
【0049】
入力管理部122は、操作装置20を制御することで、ユーザーから受け付けた操作の内容を表す操作データを取得する。また、入力管理部122は、取得した操作データに基づいて、各種情報を生成する。
【0050】
本実施形態において、入力管理部122は、投射面上に表示された投射画像GPに関するサイズの表示に関する設定を行うための操作の内容を表す操作データを取得する。また、入力管理部122は、当該操作データに基づいて、サイズ設定情報101を生成する。また、入力管理部122は、生成したサイズ設定情報101を記憶装置10に記憶させる。なお、以下において、投射面上に表示された投射画像GPに関するサイズの表示に関する設定を行うための操作を「サイズ設定操作」ということがある。
【0051】
検出部123は、各種画像情報の示す画像に対して画像処理を実行することで、当該画像に含まれる点を検出する。すなわち、検出部123は、検出された点の座標を示す座標情報108を取得する。また、検出部123は、取得した座標情報108を記憶装置10に記憶させる。
【0052】
本実施形態において、検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に対して画像処理を実行することで、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点を検出する。すなわち、検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の座標を示す第2座標情報110を取得する。また、検出部123は、取得した第2座標情報110を記憶装置10に記憶させる。具体的には、検出部123は、撮像画像GS1に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS1に含まれる複数の点として、点DV1~DV4を含む複数の点を検出する。第2座標情報110は、撮像画像GS1に含まれる複数の点の座標を示す。換言すれば、第2座標情報110は、点DV1~DV4を含む複数の点の座標を示す。
【0053】
検出部123は、投射画像情報105の示す画像に対して画像処理を実行することで、投射画像情報105の示す画像に含まれる複数の点を検出してもよい。検出部123は、投射画像情報105の示す画像に含まれる複数の点を検出した場合、投射画像情報105の示す画像に含まれる複数の点の座標を示す第1座標情報109を取得する。また、検出部123は、取得した第1座標情報109を記憶装置10に記憶させる。なお、本実施形態において、第1座標情報109は、第1投射画像情報106の示す画像に含まれる複数の点の座標を示す。具体的には、第1座標情報109は、画像GF1に含まれる複数の点の座標を示す。より具体的には、第1座標情報109は、点DF1~DF4を含む複数の点の座標を示す。
【0054】
点の検出に係る機能において、公知の画像処理技術が用いられてもよい。点の検出に係る公知の画像処理技術として、例えば、テンプレートマッチングや、「AKAZE」と呼ばれるアルゴリズム等が挙げられる。本明細書において、点の検出に係る詳細な技術的説明は省略する。
【0055】
サイズ情報生成部124は、センサーから出力される情報に基づいて、投射サイズ情報111を生成する。本実施形態において、サイズ情報生成部124は、撮像素子142から出力される撮像画像情報102と、位置情報104と、投射画像情報105とに基づいて、投射サイズ情報111を生成する。
【0056】
具体的には、サイズ情報生成部124は、撮像画像情報102の示す画像に含まれる点の座標を示す第2座標情報110と、位置情報104と、投射画像情報105の示す画像に含まれる点の座標を示す第1座標情報109と、内部パラメーター114とに基づいて、算出パラメーター103を生成する。より具体的には、サイズ情報生成部124は、撮像画像GS1に含まれる点の座標を示す第2座標情報110と、位置情報104と、画像GF1に含まれる点の座標を示す第1座標情報109と、内部パラメーター114とに基づいて、算出パラメーター103を生成する。また、サイズ情報生成部124は、サイズ設定情報101と、算出パラメーター103と、内部パラメーター114とに基づいて、投射サイズ情報111を生成する。本実施形態において、サイズ情報生成部124は、サイズ設定情報101と、算出パラメーター103と、内部パラメーター114とに基づいて、第1サイズ情報112を生成する。
【0057】
内部パラメーター114に含まれる投射パラメーター115は、投射機構16の焦点距離を示す情報と、JK座標系において投射機構16の備える投射レンズの中心が画像GF1と重なる点の座標、換言すれば、画像GF1および投射機構16の備える投射レンズの光軸が仮想的に交わる点の座標を示す情報とを含む。また、内部パラメーター114に含まれるカメラパラメーター116は、撮像レンズ140の焦点距離を示す情報と、MN座標系において撮像レンズ140の中心が撮像画像GS1と重なる点の座標、換言すれば、撮像画像GS1および撮像レンズ140の光軸が仮想的に交わる点の座標を示す情報とを含む。
【0058】
算出パラメーター103の示す各種変数は、投射パラメーター115に基づいて正規化された第1座標情報109の示す複数の点の座標と、カメラパラメーター116に基づいて正規化された第2座標情報110の示す複数の点の座標との、少なくとも4組の対応関係に基づいて生成される射影変換行列から導かれる。具体的には、算出パラメーター103は、XYZ座標系において投射面を表す方程式をax+by+cz=1とした場合の、値a、値bおよび値cを示す情報を含む。また、算出パラメーター103は、XYZ座標系における投射機構16に対するカメラ14の相対位置を表すベクトルTを示す情報を含む。また、算出パラメーター103は、投射機構16に対するカメラ14の姿勢を表す回転行列Rを示す情報を含む。また、算出パラメーター103は、位置情報104の示すベクトルT´の大きさと、ベクトルTの大きさとの比を表す値sを示す情報を含む。
【0059】
算出パラメーター103の示す値a、値bおよび値cが把握されると、投射画像情報105の示す画像に含まれる点と、投射画像GPに含まれる点との対応関係から、XYZ座標系における投射画像GPに含まれる点の座標が算出される。また、XYZ座標系における投射画像GPに含まれる複数の点の座標と、値sとに基づいて、投射画像GPに関するサイズが算出される。本実施形態において、投射パラメーター115に基づいて正規化されたサイズ設定情報101の示す点DF5の座標および点DF6の座標と、算出パラメーター103の示す値a、値bおよび値cとに基づいて、点DP5の座標および点DP6の座標が算出される。また、点DP5の座標および点DP6の座標と、算出パラメーター103の示す値sとに基づいて、点DP5および点DP6の間の距離が算出される。すなわち、サイズ設定情報101と、算出パラメーター103と、内部パラメーター114とに基づいて、点DP5および点DP6の間の距離を示す第1サイズ情報112が生成される。
【0060】
なお、サイズ設定情報101が、プロジェクター1が投射面上に表示させる数値が第2サイズ情報113に基づくことを指定する情報を含む場合、例えば、投射画像GPの有する複数の頂点の座標と、値sとに基づいて、投射画像GPの面積が算出される。また、投射画像GPの面積と、サイズ設定情報101の示す面積の割合とに基づいて、投射画像GPに含まれる画像の面積が算出される。すなわち、サイズ設定情報101と、算出パラメーター103と、内部パラメーター114とに基づいて、投射画像GPに含まれる画像の面積を示す第2サイズ情報113が生成される。
【0061】
画像生成部125は、第1投射画像情報106と、投射サイズ情報111とに基づいて、第2投射画像情報107を生成する。
【0062】
図7は、第2投射画像情報107の示す画像の一例を図示した模式図である。第2投射画像情報107は、投射画像GPに関するサイズを表す画像を含む画像を示す。換言すれば、第2投射画像情報107は、投射サイズ情報111の示す数値を表す画像を含む画像を示す。本実施形態において、第2投射画像情報107は、画像GF2を示す。プロジェクター1は、第2投射画像情報107に基づく投射光を投射機構16に投射させることで、壁面W1上に投射画像GP2を表示させる。
【0063】
画像GF2は、投射画像GP2と対応する画像である。画像GF2は、画像GF1に文字列Q2が重畳された画像である。すなわち、画像GF2の各種寸法は、画像GF1と一致する。
【0064】
文字列Q2は、文字列Q1と対応する。文字列Q2は、数字Q21と、文字列Q22とを含む。
【0065】
数字Q21は、数字Q11と対応する。数字Q21は、第1サイズ情報112の示す数値を表す画像である。すなわち、数字Q21は、投射画像GP1および投射画像GP2の対角線の長さをインチ単位で表示するための、「120」という数字を含む画像である。
【0066】
文字列Q22は、文字列Q12と対応する。文字列Q22は、第1サイズ情報112の示す数値の単位を表す文字列である。すなわち、文字列Q22は、投射画像GP1および投射画像GP2の対角線の長さがインチ単位で表示されることを表す「inch」という文字列である。
【0067】
なお、以下において、第1投射画像情報106と、投射サイズ情報111とに基づいて、第2投射画像情報107を生成することを「投射画像情報を更新する」ということがある。
【0068】
カメラ14は、集光のための撮像レンズ140と、集光された光を電気信号に変換する撮像素子142とを備える。撮像素子142は、例えば、CCDまたはCMOS等を一例とするイメージセンサーである。ここで、CCDとはCharge Coupled Deviceの略称であり、CMOSとはComplementary Metal Oxide Semiconductorの略称である。カメラ14は、投射画像GPが表示された壁面W1上の撮像領域E1を撮像する。撮像素子142は、投射画像GPが表示された壁面W1上の撮像領域E1を撮像した結果を表す撮像画像情報102を処理装置12へ出力する。本実施形態において、カメラ14は、筐体18に設けられる。
【0069】
投射機構16は、光源と、処理装置12から入力される信号に基づいて投射光を形成する光変調器と、投射光を投射面に投射する投射光学系とを含んで構成される。光源は、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ、LEDまたはレーザー光源等を含む。光変調器は、例えば、DMDまたは液晶パネル等を含む。投射光学系は、複数のレンズを有する投射レンズ群を含む。ここで、LEDとはLight Emitting Diodeの略称であり、DMDとはDigital Mirror Deviceの略称である。投射機構16は、投射制御部121の制御により、投射面上に投射画像GPを表示するための投射光を投射する。本実施形態において、投射機構16は、壁面W1上に投射画像GPを表示するための投射光を投射する。具体的には、投射機構16は、画像GF1を壁面W1に投射することで、投射画像GP1を表示する。また、投射機構16は、画像GF2を壁面W1に投射することで、投射画像GP2を表示する。また、投射機構16は、筐体18に設けられる。
【0070】
操作装置20は、プロジェクター1のユーザーから、プロジェクター1に対する入力操作を受け付ける。操作装置20は、例えば、筐体18に設けられたタッチパネルまたは操作ボタン等を含んで構成される。操作装置20がタッチパネルを含んで構成される場合、操作装置20は、検出したタッチ位置を示すデータを処理装置12へ出力する。また、操作装置20が操作ボタンを含んで構成される場合、操作装置20は、押下されたボタンを識別するデータを処理装置12へ出力する。これにより、プロジェクター1に対する入力操作の内容が処理装置12へ伝達される。本実施形態において、操作装置20は、ユーザーからサイズ設定操作を受け付ける。また、操作装置20は、サイズ設定操作の内容を表す操作データを処理装置12へ出力する。
【0071】
通信装置22は、例えば、コネクターおよびインターフェース回路を有するインターフェース基板を含み、端末装置、外部記憶装置および外部サーバー等から各種情報を受信する機能と、端末装置、外部記憶装置および外部サーバー等へ各種情報を送信する機能とを有する。通信装置22は、有線通信を利用して各種情報を送受信してもよいし、無線通信を利用して各種情報を送受信してもよい。無線通信が利用される場合、通信装置22は、所定の通信規格に準拠した無線通信に対応するアンテナを含んで構成される。本実施形態において、通信装置22は、不図示の外部サーバーと通信可能に接続され、当該外部サーバーとの間で各種情報を送受信する。
【0072】
1.3.プロジェクターの動作
図8は、第1実施形態に係るプロジェクター1の動作について説明するためのフローチャートである。当該フローチャートに示す一連の動作は、例えば、プロジェクター1の電源がONになり、操作装置20がプロジェクター1のユーザーから動作開始に関する入力操作を受け付けた際に開始される。
【0073】
ステップS101において、取得部120は、通信装置22を制御することで、プロジェクター1と通信可能に接続された外部サーバーから、各種情報を取得する。具体的には、取得部120は、当該外部サーバーから、第1投射画像情報106と、第1座標情報109とを取得する。また、取得部120は、取得した第1投射画像情報106および第1座標情報109を記憶装置10に記憶させる。
【0074】
ステップS102において、投射制御部121は、投射機構16を制御することで、壁面W1に対して、投射画像GP1を表示するための投射光を投射させる。換言すれば、投射制御部121は、第1投射画像情報106に基づく投射光を投射機構16に投射させることで、壁面W1上に投射画像GP1を表示させる。
【0075】
操作装置20は、プロジェクター1のユーザーから、サイズ設定操作を受け付ける。また、操作装置20は、サイズ設定操作の内容を表す操作データを処理装置12へ出力する。ステップS103において、入力管理部122は、ユーザーから受け付けたサイズ設定操作の内容を表す操作データを取得する。また、入力管理部122は、当該操作データに基づいて、サイズ設定情報101を生成する。また、入力管理部122は、生成したサイズ設定情報101を記憶装置10に記憶させる。
【0076】
ステップS104において、取得部120は、撮像素子142から出力された撮像画像情報102を取得する。また、取得部120は、取得した撮像画像情報102を記憶装置10に記憶させる。
【0077】
ステップS105において、検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に対して画像処理を実行し、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点を検出する。具体的には、検出部123は、撮像画像情報102の示す撮像画像GS1に対して画像処理を実行し、撮像画像GS1に含まれる複数の点を検出する。すなわち、検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の座標を示す第2座標情報110を取得する。
【0078】
ステップS106において、検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の検出に成功したか否かを判定する。具体的には、検出部123は、撮像画像GS1に含まれる複数の点の検出に成功したか否かを判定する。撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の検出に成功した場合、すなわち、ステップS106でYESの場合、検出部123は処理をステップS107へ進める。また、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の検出に失敗した場合、すなわち、ステップS106でNOの場合、検出部123は処理をステップS104へ進める。
【0079】
例えば、検出部123は、第1座標情報109の示す座標の数と、第2座標情報110の示す座標の数とを比較してもよい。第1座標情報109の示す座標の数と、第2座標情報110の示す座標の数とが一致する場合、検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の検出に成功したと判定してもよい。
【0080】
また、例えば、カメラ14が壁面W1上に表示された投射画像GPを撮像するタイミングで生じた意図しない振動等によって、撮像画像情報102の示す画像がぶれている場合がある。このような場合、検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点を検出することができないことがある。すなわち、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点が検出されなかった場合、検出部123は、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の検出に失敗したと判定してもよい。
【0081】
撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の検出に失敗したと判定された場合、処理装置12は、ステップS104において、撮像画像情報102を再度取得する。そして、処理装置12は、ステップS105において、撮像画像情報102の示す画像に対して画像処理を実行することで、撮像画像情報102の示す画像に含まれる複数の点を検出し直す。
【0082】
ステップS107において、サイズ情報生成部124は、第2座標情報110と、位置情報104と、第1座標情報109と、内部パラメーター114とに基づいて、算出パラメーター103を生成する。
【0083】
ステップS108において、サイズ情報生成部124は、サイズ設定情報101と、算出パラメーター103と、内部パラメーター114とに基づいて、投射サイズ情報111を生成する。本実施形態において、サイズ情報生成部124は、サイズ設定情報101と、算出パラメーター103と、内部パラメーター114とに基づいて、第1サイズ情報112を生成する。
【0084】
ステップS109において、画像生成部125は、投射画像情報を更新する。すなわち、画像生成部125は、第1投射画像情報106と、投射サイズ情報111とに基づいて、第2投射画像情報107を生成する。
【0085】
ステップS110において、投射制御部121は、投射機構16を制御することで、壁面W1に対して、投射画像GPを表示するための投射光を投射させる。換言すれば、投射制御部121は、第2投射画像情報107に基づく投射光を投射機構16に投射させることで、壁面W1上に投射画像GPを表示させる。具体的には、投射制御部121は、第2投射画像情報107に基づく投射光を投射機構16に投射させることで、壁面W1上に投射画像GP2を表示させる。
【0086】
ステップS111において、入力管理部122は、操作データに基づいて、ユーザーから動作終了に関する操作を受け付けたか否かを判定する。ユーザーから動作終了に関する操作を受け付けた場合、すなわち、ステップS111でYESの場合、入力管理部122を備える処理装置12は図8のフローチャートに示す一連の動作を終了させる。また、ユーザーから動作終了に関する操作を受け付けていない場合、すなわち、ステップS111でNOの場合、入力管理部122は処理をステップS104へ進める。
【0087】
以上より、第1実施形態によれば、プロジェクター1は、投射面上に表示されている投射画像GPに関するサイズを表示する。すなわち、ユーザーは、投射面上に表示されている投射画像GPに関するサイズを容易に把握することができる。
【0088】
また、第1実施形態によれば、プロジェクター1は、複数の頂点を有する画像、例えば、画像GP11および画像GP12を表示する。すなわち、撮像画像情報102の示す画像には、複数の頂点を有する画像、例えば、画像オブジェクトOV1~OV4および画像GV12が含まれる。
【0089】
画像処理によって画像から点を検出する場合、一般的に、位置を正確に決定することができる点が画像に含まれることが好ましい。具体的には、隣接する画素間における輝度値等の変化量が、画像の縦方向および画像の横方向の両方向において大きい点が画像に含まれることが好ましい。隣接する画素間における輝度値等の変化量が、画像の縦方向および画像の横方向の両方向において大きい箇所として、例えば、画像に含まれる角状の部分が挙げられる。撮像画像情報102の示す画像には、複数の頂点、すなわち複数の角状の部分が含まれることから、プロジェクター1は、撮像画像情報102の示す画像から、精度良く点を検出することができる。
【0090】
以上に説明したように、第1実施形態に係る投射方法は、撮像素子142から出力される撮像画像情報102に基づいて、壁面W1上に表示された投射画像GP1に含まれる2点間の距離を示す第1サイズ情報112と、投射画像GP1に含まれる第1の画像の面積を示す第2サイズ情報113と、のうちの少なくとも一方を含む投射サイズ情報111を生成することと、投射サイズ情報111の示す数値を表す数字Q11を含む投射画像GP2を壁面W1上に表示させることと、を含む。
【0091】
また、第1実施形態に係るプロジェクター1は、処理装置12と、撮像素子142と、投射機構16と、を備え、処理装置12は、撮像素子142から出力される撮像画像情報102に基づいて、壁面W1上に表示された投射画像GP1に含まれる2点間の距離を示す第1サイズ情報112と、投射画像GP1に含まれる第1の画像の面積を示す第2サイズ情報113と、のうちの少なくとも一方を含む投射サイズ情報111を生成することと、投射機構16を制御することで、投射サイズ情報111の示す数値を表す数字Q11を含む投射画像GP2を壁面W1上に表示させることと、を実行する。
【0092】
すなわち、プロジェクター1は、投射面となる壁面W1上に表示されている投射画像GP1に関するサイズを表す数字Q11を、壁面W1上に表示する。これにより、ユーザーは、壁面W1上に表示されている投射画像GP1に関するサイズを容易に把握することができる。従って、ユーザーは、壁面W1上に表示される数字Q11を確認しながらプロジェクター1の位置を変更することで、投射画像GPに関するサイズを、所望のサイズに、容易に調整することができる。
【0093】
なお、第1実施形態において、プロジェクター1は「プロジェクションシステム」の一例であり、撮像素子142は「センサー」の一例であり、撮像画像情報102は「情報」の一例であり、壁面W1は「投射面」の一例であり、投射画像GP1は「第1の投射画像」の一例であり、第1サイズ情報112は「第1サイズ情報」の一例であり、第2サイズ情報113は「第2サイズ情報」の一例であり、投射サイズ情報111は「投射サイズ情報」の一例であり、数字Q11は「投射サイズ情報の示す数値を表す画像」の一例であり、投射画像GP2は「第2の投射画像」の一例であり、処理装置12は「処理装置」の一例であり、投射機構16は「投射機構」の一例である。また、「2点間の距離」は点DP5および点DP6の間の距離を一例とする。また、「第1の画像」は画像GP11および画像GP12を一例とする。
【0094】
また、第1実施形態に係る投射方法において、投射サイズ情報111は、第1サイズ情報112を含み、第1サイズ情報112は、投射画像GP1の対角線の長さを示し、投射画像GP2は、投射サイズ情報111の示す数値がインチ単位で表示されることを表す文字列Q12を含む。
【0095】
例えば、テレビ等の表示装置における画像表示領域のサイズは、対角線の長さに基づいて比較される。すなわち、対角線の長さが表示されることで、ユーザーは、投射画像GPのサイズと、表示装置のサイズとを、容易に比較することができる。また、表示装置の対角線の長さは、一般的にインチサイズで表示される。すなわち、表示装置の画像表示領域のサイズを比較する際の単位と、投射画像GPのサイズを表す単位とが一致することがユーザーに通知されることで、ユーザーは、投射画像GPのサイズと、表示装置のサイズとを、より一層容易に比較することができる。
【0096】
なお、第1実施形態において、インチ単位は「第1の単位」の一例であり、文字列Q12は「文字列」の一例である。
【0097】
また、第1実施形態に係る投射方法において、投射画像GP1は、投射機構16が画像GF1を壁面W1に投射することで表示され、撮像素子142は、投射画像GP1を撮像するカメラ14が備えるイメージセンサーであり、投射サイズ情報111を生成することは、投射画像GP1を撮像することで撮像素子142から出力される撮像画像情報102を取得することと、カメラ14と投射機構16との位置関係を示す位置情報104、画像GF1を表す第1投射画像情報106、および、撮像画像情報102に基づいて、投射サイズ情報111を生成することと、を含む。
【0098】
すなわち、プロジェクター1は、ToFセンサー等の特殊な装置を用いずに、投射画像GP1に関するサイズを算出することができる。これにより、プロジェクター1は、ToFセンサー等の特殊な装置を用いる場合と比べて、低いコストで、投射画像GPに関するサイズを表す画像を表示することができる。ここで、ToFとはTime of Flightの略称である。
【0099】
なお、第1実施形態において、画像GF1は「第2の画像」の一例であり、カメラ14は「カメラ」の一例であり、位置情報104は「位置情報」の一例であり、第1投射画像情報106は「第2画像情報」の一例である。
【0100】
また、第1実施形態に係る投射方法において、カメラ14および投射機構16は、筐体18に設けられ、筐体18は、位置情報104を記憶する記憶装置10を備える。
【0101】
すなわち、位置情報104は、装置固有の情報であり、一定である。また、位置情報104は、予め把握される。これにより、ユーザーは、投射画像GPに関するサイズを算出する際に必要となる位置情報104を取得する作業を省略することができる。
【0102】
なお、第1実施形態において、筐体18は「筐体」の一例であり、記憶装置10は「記憶装置」の一例である。
【0103】
また、第1実施形態に係る投射方法において、投射サイズ情報111を生成することは、画像GF1に含まれる点DF1~DF4の座標を示す第1座標情報109を取得することと、撮像画像情報102の示す撮像画像GS1に含まれる、点DF1~DF4と1対1で対応する点DV1~DV4の座標を示す第2座標情報110を取得することと、を含み、位置情報104、第1投射画像情報106、および、撮像画像情報102に基づいて、投射サイズ情報111を生成することは、位置情報104、第1座標情報109、および、第2座標情報110に基づいて、投射サイズ情報111を生成することを含む。
【0104】
すなわち、プロジェクター1は、画像GF1に含まれる複数の点と、撮像画像GS1に含まれる複数の点との対応関係に基づいて、投射画像GPに関するサイズを算出する。これにより、プロジェクター1は、投射画像GPに関するサイズを、精度良く算出することができる。
【0105】
なお、第1実施形態において、点DF1~DF4は「複数の第1の点」の一例であり、第1座標情報109は「第1座標情報」の一例であり、撮像画像GS1は「撮像画像」の一例であり、点DV1~DV4は「複数の第2の点」の一例であり、第2座標情報110は「第2座標情報」の一例である。
【0106】
また、第1実施形態に係る投射方法において、画像GF1は、複数の頂点を有する第3の画像を含む。
【0107】
すなわち、プロジェクター1は、画像GF1を投射することで、複数の頂点を有する画像、例えば、画像GP11および画像GP12を壁面W1上に表示する。これにより、撮像画像GS1には、画像処理において検出精度が高い複数の頂点を有する画像、例えば、画像オブジェクトOV1~OV4および画像GV12が含まれる。従って、プロジェクター1は、撮像画像GS1に含まれる複数の頂点に位置する点を、精度良く検出することができる。この結果、プロジェクター1は、投射画像GPに関するサイズを、より精度良く算出することができる。
【0108】
なお、第1実施形態において、「第3の画像」は画像GF11および画像GF12を一例とする。
【0109】
2.変形例
以上の実施形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。また、以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が前述の実施形態と同等である要素については、以上の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜省略する。
【0110】
2.1.変形例1
前述の実施形態において、投射画像GPに関するサイズを表す文字列が1組表示される場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。投射画像GPに関するサイズを表す文字列は、同時に2組以上表示されてもよい。例えば、第1サイズ情報112の示す数値を表す数字を含む文字列と、第2サイズ情報113の示す数値を表す数字を含む文字列とが、同時に表示されてもよい。
【0111】
図9は、投射画像GP3が表示される様子を図示した模式図である。図10は、投射画像GP4が表示される様子を図示した模式図である。
【0112】
プロジェクター1は、投射機構16を制御することで、壁面W1上に投射画像GP3を表示させる。
【0113】
投射画像GP3は、画像GP31を含む。画像GP31は、複数の黒色の正方形と、複数の白色の正方形とが交互に配置されたパターンを有する領域と、画像の中心付近に位置する無地の領域とを含む。
【0114】
また、投射画像GP3は、点DP7、点DP8、点DP9および点DP10を含む。点DP7は、画像GP31の有する複数の頂点のうちの、ユーザーから見て右上の頂点に位置する。点DP8は、画像GP31の有する複数の頂点のうちの、ユーザーから見て右下の頂点に位置する。点DP9は、画像GP31の有する複数の頂点のうちの、ユーザーから見て左下の頂点に位置する。点DP10は、画像GP31の有する複数の頂点のうちの、ユーザーから見て左上の頂点に位置する。
【0115】
カメラ14は、投射画像GP3を含む撮像領域E1を撮像することで、撮像画像を取得する。プロジェクター1は、カメラ14が取得した撮像画像に基づいて、壁面W1上に表示されている投射画像GP3に関するサイズを算出する。本変形例において、プロジェクター1は、投射画像GP3に関するサイズとして、点DP7および点DP8の間の距離を算出する。また、プロジェクター1は、投射画像GP3に関するサイズとして、点DP7および点DP10の間の距離を算出する。また、プロジェクター1は、投射画像GP3に関するサイズとして、画像GP31の面積を算出する。
【0116】
投射画像GP3に関するサイズとして、点DP7および点DP8の間の距離と、点DP7および点DP10の間の距離と、画像GP31の面積とが算出された場合、プロジェクター1は、投射機構16を制御することで、壁面W1上に投射画像GP4を表示させる。
【0117】
投射画像GP4は、投射画像GP3に、文字列Q3と、文字列Q4と、文字列Q5とが重畳された画像である。投射画像GP4の各種寸法は、投射画像GP3と一致する。
【0118】
文字列Q3は、数字Q31と、文字列Q32とを含む。数字Q31は、投射画像GP3に関するサイズを表す画像である。具体的には、数字Q31は、点DP7および点DP10の間の距離を表す「2.0」という数字を含む画像である。より具体的には、数字Q31は、点DP7および点DP10の間の距離を、メートル単位で表示する数字を含む画像である。文字列Q32は、投射画像GP3に関するサイズの単位を表す文字列である。具体的には、文字列Q32は、点DP7および点DP10の間の距離がメートル単位で表示されることを表す「m」という文字列である。
【0119】
文字列Q4は、数字Q41と、文字列Q42とを含む。数字Q41は、投射画像GP3に関するサイズを表す画像である。具体的には、数字Q41は、点DP7および点DP8の間の距離を表す「1.5」という数字を含む画像である。より具体的には、数字Q41は、点DP7および点DP8の間の距離を、メートル単位で表示する数字を含む画像である。文字列Q42は、投射画像GP3に関するサイズの単位を表す文字列である。具体的には、文字列Q42は、点DP7および点DP8の間の距離がメートル単位で表示されることを表す「m」という文字列である。
【0120】
文字列Q5は、数字Q51と、文字列Q52とを含む。数字Q51は、投射画像GP3に関するサイズを表す画像である。具体的には、数字Q51は、画像GP31の面積を表す「3.0」という数字を含む画像である。より具体的には、数字Q51は、画像GP31の面積を、平方メートル単位で表示する数字を含む画像である。文字列Q52は、投射画像GP3に関するサイズの単位を表す文字列である。具体的には、文字列Q52は、画像GP31の面積が平方メートル単位で表示されることを表す「m」という文字列である。
【0121】
ユーザーは、文字列Q3を確認することで、点DP7および点DP10の間の距離が2.0メートルであることを把握することができる。また、ユーザーは、文字列Q4を確認することで、点DP7および点DP8の間の距離が1.5メートルであることを把握することができる。また、ユーザーは、文字列Q5を確認することで、画像GP31の面積が3.0平方メートルであることを把握することができる。また、ユーザーは、壁面W1に表示される投射画像GPに関するサイズを表す数字を確認しながらプロジェクター1の配置を変更することで、投射画像GPのサイズを、所望のサイズに、容易に調整することができる。
【0122】
なお、投射画像GPに関するサイズを表す文字列は、アラビア数字とローマ字とを含むものに限らない。例えば、投射画像GPに関するサイズを表す数字として、漢数字を表示させてもよいし、ローマ数字を表示させてもよい。また、投射画像GPに関するサイズの単位を表す文字列として、漢字を含む文字列を表示させてもよいし、ハングルを含む文字列を表示させてもよい。
【0123】
2.2.変形例2
前述の実施形態および変形例において、カメラ14が筐体18に設けられる場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、カメラ14は、筐体18とは異なる箇所に固定されてもよい。なお、カメラ14および投射機構16の位置関係を変更した場合、状況に応じて位置情報104を更新する必要がある。
【0124】
2.3.変形例3
前述の実施形態および変形例において、カメラ14の備える撮像素子142から出力される撮像画像情報102に基づいて、投射サイズ情報111が生成される場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、カメラ14の代わりにToFセンサーを用いて、投射サイズ情報111を生成してもよい。ToFセンサーは、ToFセンサーから物体までの距離に関する情報を、画素毎に出力する。すなわち、ToFセンサーから出力される情報に基づいて、投射画像GPに含まれる複数の点の座標が導かれる。また、当該複数の点の座標に基づいて、投射サイズ情報111が生成される。この場合、ToFセンサーは「センサー」の一例である。
【0125】
3.付記
以下、付記として本発明のまとめを記載する。
【0126】
3.1.付記1
センサーから出力される情報に基づいて、投射面上に表示された第1の投射画像に含まれる2点間の距離を示す第1サイズ情報と、前記第1の投射画像に含まれる第1の画像の面積を示す第2サイズ情報と、のうちの少なくとも一方を含む投射サイズ情報を生成することと、前記投射サイズ情報の示す数値を表す画像を含む第2の投射画像を前記投射面上に表示させることと、を含む、投射方法。
【0127】
すなわち、付記1に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、投射サイズ情報の示す数値を表す画像を、投射面上に表示する。これにより、ユーザーは、投射面上に表示されている第1の投射画像に関するサイズを容易に把握することができる。従って、ユーザーは、投射面上に表示される、投射サイズ情報の示す数値を表す画像を確認しながら、付記1に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムの備える投射装置の位置を変更することで、投射面上に表示される投射画像のサイズを、所望のサイズに、容易に調整することができる。
【0128】
3.2.付記2
前記投射サイズ情報は、前記第1サイズ情報を含み、前記第1サイズ情報は、前記第1の投射画像の対角線の長さを示し、前記第2の投射画像は、前記投射サイズ情報の示す数値が第1の単位で表示されることを表す文字列を含む、付記1に記載の投射方法。
【0129】
例えば、テレビ等の表示装置における画像表示領域のサイズは、対角線の長さに基づいて比較される。すなわち、対角線の長さが表示されることで、ユーザーは、第1の投射画像のサイズと、表示装置のサイズとを、容易に比較することができる。また、表示装置の対角線の長さは、一般的にインチサイズで表示される。すなわち、表示装置の画像表示領域のサイズを比較する際の単位と、第1の投射画像のサイズを表す単位とが一致することがユーザーに通知されることで、ユーザーは、第1の投射画像のサイズと、表示装置のサイズとを、より一層容易に比較することができる。
【0130】
3.3.付記3
前記第1の投射画像は、投射機構が第2の画像を前記投射面に投射することで表示され、前記センサーは、前記第1の投射画像を撮像するカメラが備えるイメージセンサーであり、前記投射サイズ情報を生成することは、前記第1の投射画像を撮像することで前記センサーから出力される撮像画像情報を取得することと、前記カメラと前記投射機構との位置関係を示す位置情報、前記第2の画像を表す第2画像情報、および、前記撮像画像情報に基づいて、前記投射サイズ情報を生成することと、を含む、付記1または2に記載の投射方法。
【0131】
すなわち、付記3に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、ToFセンサー等の特殊な装置を用いずに、投射サイズ情報を生成することができる。これにより、付記3に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、ToFセンサー等の特殊な装置を用いる場合と比べて、低いコストで、投射サイズ情報の示す数値を表す画像を表示することができる。
【0132】
3.4.付記4
前記カメラおよび前記投射機構は、筐体に設けられ、前記筐体は、前記位置情報を記憶する記憶装置を備える、付記3に記載の投射方法。
【0133】
すなわち、位置情報104は、装置固有の情報であり、一定である。また、位置情報104は、予め把握される。これにより、ユーザーは、投射サイズ情報を生成する際に必要となる位置情報104を取得する作業を省略することができる。
【0134】
3.5.付記5
前記投射サイズ情報を生成することは、前記第2の画像に含まれる複数の第1の点の座標を示す第1座標情報を取得することと、前記撮像画像情報の示す撮像画像に含まれる、前記複数の第1の点と1対1で対応する複数の第2の点の座標を示す第2座標情報を取得することと、を含み、前記位置情報、前記第2画像情報、および、前記撮像画像情報に基づいて、前記投射サイズ情報を生成することは、前記位置情報、前記第1座標情報、および、前記第2座標情報に基づいて、前記投射サイズ情報を生成することを含む、付記3または4に記載の投射方法。
【0135】
すなわち、付記5に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、第2の画像に含まれる複数の点と、撮像画像に含まれる複数の点との対応関係に基づいて、投射サイズ情報を生成する。これにより、付記5に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、精度の高い投射サイズ情報を生成することができる。
【0136】
3.6.付記6
前記第2の画像は、複数の頂点を有する第3の画像を含む、
付記5に記載の投射方法。
【0137】
すなわち、付記6に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、第2の画像を投射することで、複数の頂点を有する画像、すなわち、第3の画像と対応する画像を投射面上に表示する。これにより、撮像画像には、複数の頂点を有する画像が含まれる。従って、付記6に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、撮像画像に含まれる複数の頂点に位置する点を、精度良く検出することができる。この結果、付記6に記載の投射方法を実現するプロジェクションシステムは、より精度の高い投射サイズ情報を生成することができる。
【0138】
3.7.付記7
処理装置と、センサーと、投射機構と、を備え、前記処理装置は、前記センサーから出力される情報に基づいて、投射面上に表示された第1の投射画像に含まれる2点間の距離を示す第1サイズ情報と、前記第1の投射画像に含まれる第1の画像の面積を示す第2サイズ情報と、のうちの少なくとも一方を含む投射サイズ情報を生成することと、前記投射機構を制御することで、前記投射サイズ情報の示す数値を表す画像を含む第2の投射画像を前記投射面上に表示させることと、を実行する、プロジェクションシステム。
【0139】
すなわち、付記7に記載のプロジェクションシステムは、投射サイズ情報の示す数値を表す画像を、投射面上に表示する。これにより、ユーザーは、投射面上に表示されている第1の投射画像に関するサイズを容易に把握することができる。従って、ユーザーは、投射面上に表示される、投射サイズ情報の示す数値を表す画像を確認しながら、付記7に記載のプロジェクションシステムの備える投射装置の位置を変更することで、投射面上に表示される投射画像のサイズを、所望のサイズに、容易に調整することができる。
【符号の説明】
【0140】
1…プロジェクター、10…記憶装置、12…処理装置、14…カメラ、16…投射機構、18…筐体、20…操作装置、22…通信装置、100…プログラム、101…サイズ設定情報、102…撮像画像情報、103…算出パラメーター、104…位置情報、105…投射画像情報、106…第1投射画像情報、107…第2投射画像情報、108…座標情報、109…第1座標情報、110…第2座標情報、111…投射サイズ情報、112…第1サイズ情報、113…第2サイズ情報、114…内部パラメーター、115…投射パラメーター、116…カメラパラメーター、120…取得部、121…投射制御部、122…入力管理部、123…検出部、124…サイズ情報生成部、125…画像生成部、140…撮像レンズ、142…撮像素子、GP1…投射画像、GF1…画像、GS1…撮像画像、DP1…点、OP1…画像オブジェクト、Q1…文字列、Q11…数字、Q12…文字列、E1…撮像領域、W1…壁面。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10