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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024016436
(43)【公開日】2024-02-07
(54)【発明の名称】工具収納ケース
(51)【国際特許分類】
   A45C 11/00 20060101AFI20240131BHJP
   B25H 3/02 20060101ALI20240131BHJP
【FI】
A45C11/00 P
B25H3/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022118560
(22)【出願日】2022-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】服部 和則
(72)【発明者】
【氏名】堀田 康孝
【テーマコード(参考)】
3B045
3C012
【Fターム(参考)】
3B045BA24
3B045CE08
3B045EA02
3B045EB08
3B045GA01
3B045GB01
3B045GC02
3B045GD06
3C012BH06
(57)【要約】
【課題】上蓋を開けやすい工具収納ケースを提供すること。
【解決手段】工具収納ケースは、ケース本体と、ケース本体の上部に設けられた開口を開閉する上蓋と、ケース本体の後部と上蓋の後部とを連結するヒンジ機構と、前後方向において上蓋の中心よりも前側に設けられる引掛け部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース本体と、
前記ケース本体の上部に設けられた開口を開閉する上蓋と、
前記ケース本体の後部と前記上蓋の後部とを連結するヒンジ機構と、
前後方向において前記上蓋の中心よりも前側に設けられる引掛け部と、を備える、
工具収納ケース。
【請求項2】
前記引掛け部は、前記上蓋の側面に設けられる、
請求項1に記載の工具収納ケース。
【請求項3】
前記ケース本体は、
ハンドルが設けられる第1前板部と、
脚部材が設けられる第1後板部と、
前記第1前板部の下縁部と前記第1後板部の下縁部とを結ぶ下板部と、
前記第1前板部の左縁部と前記第1後板部の左縁部とを結ぶ第1左板部と、
前記第1前板部の右縁部と前記第1後板部の右縁部とを結ぶ第1右板部と、を有し、
前記上蓋は、
前記第1後板部よりも上方に配置される第2前板部と、
前記第1後板部よりも上方に配置される第2後板部と、
前記第2前板部の上縁部と前記第2後板部の上縁部とを結ぶ上板部と、
前記第2前板部の左縁部と前記第2後板部の左縁部とを結ぶ第2左板部と、
前記第2前板部の右縁部と前記第2後板部の右縁部とを結ぶ第2右板部と、を有し、
前記上蓋の側面は、前記第2左板部の左面及び前記第2右板部の右面を含み、
前記引掛け部と前記第2前板部との距離は、前記引掛け部と前記第2後板部との距離よりも短い、
請求項2に記載の工具収納ケース。
【請求項4】
前記引掛け部は、前記上蓋の側面から突出する凸部を含む、
請求項3に記載の工具収納ケース。
【請求項5】
前記引掛け部は、第1部分と、前記第1部分よりも後側に配置される第2部分と、前記第2部分よりも後側に配置される第3部分と、を含み、
前記第1部分の後端部と前記第2部分の前端部とは、第1屈曲部を介して接続され、
前記第2部分の後端部と前記第3部分の前端部とは、第2屈曲部を介して接続される、
請求項4に記載の工具収納ケース。
【請求項6】
前記第1部分は、前方に向かって下方に傾斜し、
前記第3部分は、後方に向かって下方に傾斜する、
請求項5に記載の工具収納ケース。
【請求項7】
前記ケース本体と前記上蓋との間に配置される中蓋と、
前記上蓋と前記中蓋とを固定可能な開閉ラッチと、を備え、
前記開閉ラッチにより前記上蓋と前記中蓋とが固定された状態で、前記引掛け部が持ち上げらる、
請求項1に記載の工具収納ケース。
【請求項8】
ケース本体と、
前記ケース本体の上部に設けられた開口を開閉する上蓋と、
前記ケース本体と前記上蓋との間に配置される中蓋と、
前記ケース本体の後部と前記上蓋の後部とを連結するヒンジ機構と、
前記上蓋と前記中蓋とを固定可能な開閉ラッチと、
前記開閉ラッチにより前記上蓋と前記中蓋とが固定された状態で持ち上げられる持上げ部と、を備える、
工具収納ケース。
【請求項9】
前記持上げ部は、前後方向において前記上蓋の中心よりも前側に設けられる、
請求項8に記載の工具収納ケース。
【請求項10】
前記持上げ部は、前記上蓋に設けられる、
請求項8に記載の工具収納ケース。
【請求項11】
前記持上げ部は、前記上蓋の側面に設けられる、
請求項10に記載の工具収納ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、工具収納ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
工具収納ケースに係る技術分野において、特許文献1に開示されているような工具収納ケースが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6964508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
工具収納ケースは、ケース本体と、上蓋とを備える。従来においては、工具収納の使用者は、蓋と指との摩擦力のみで上蓋を開けていた。
【0005】
本明細書で開示する技術は、上蓋を開けやすい工具収納ケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、工具収納ケースを開示する。工具収納ケースは、ケース本体と、ケース本体の上部に設けられた開口を開閉する上蓋と、ケース本体の後部と上蓋の後部とを連結するヒンジ機構と、前後方向において上蓋の中心よりも前側に設けられる引掛け部と、を備えてもよい。
【発明の効果】
【0007】
本明細書で開示する技術によれば、上蓋を開けやすい工具収納ケースが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る工具収納ケースを示す斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る工具収納ケースを前から見た図である。
図3図3は、実施形態に係る工具収納ケースを後から見た図である。
図4図4は、実施形態に係る工具収納ケースを左から見た図である。
図5図5は、実施形態に係る工具収納ケースを右から見た図である。
図6図6は、実施形態に係る引掛け部を示す斜視図である。
図7図7は、実施形態に係る引掛け部を左から見た図である。
図8図8は、実施形態に係る上蓋が持ち上げられた状態を示す斜視図である。
図9図9は、実施形態に係る上蓋及び中蓋が持ち上げられた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1つ又はそれ以上の実施形態において、工具収納ケースは、ケース本体と、ケース本体の上部に設けられた開口を開閉する上蓋と、ケース本体の後部と上蓋の後部とを連結するヒンジ機構と、前後方向において上蓋の中心よりも前側に設けられる引掛け部と、を備えてもよい。
【0010】
上記の構成では、前後方向において上蓋の中心よりも前側に引掛け部が設けられるので、工具収納ケースの使用者は、指を引掛け部に引っ掛けた状態で上蓋を簡単に持ち上げることができる。使用者は、上蓋を開けやすい。
【0011】
1つ又はそれ以上の実施形態において、引掛け部は、上蓋の側面に設けられてもよい。
【0012】
上記の構成では、使用者は、上蓋の側面に設けられた引掛け部に指を引っ掛けやすい。なお、引掛け部は、上蓋の前面に設けられてもよい。
【0013】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ケース本体は、ハンドルが設けられる第1前板部と、脚部材が設けられる第1後板部と、第1前板部の下縁部と第1後板部の下縁部とを結ぶ下板部と、第1前板部の左縁部と第1後板部の左縁部とを結ぶ第1左板部と、第1前板部の右縁部と第1後板部の右縁部とを結ぶ第1右板部と、を有してもよい。上蓋は、第1後板部よりも上方に配置される第2前板部と、第1後板部よりも上方に配置される第2後板部と、第2前板部の上縁部と第2後板部の上縁部とを結ぶ上板部と、第2前板部の左縁部と第2後板部の左縁部とを結ぶ第2左板部と、第2前板部の右縁部と第2後板部の右縁部とを結ぶ第2右板部と、を有してもよい。上蓋の側面は、第2左板部の左面及び第2右板部の右面を含んでもよい。引掛け部と第2前板部との距離は、引掛け部と第2後板部との距離よりも短くてもよい。
【0014】
上記の構成では、第2左板部の左面及び第2右板部の右面のそれぞれに引掛け部が設けられるので、使用者は、左手の指を第2左板部の引掛け部に引っ掛け、右手の指を第2右板部の引掛け部に引っ掛けた状態で、上蓋を持ち上げることができる。
【0015】
1つ又はそれ以上の実施形態において、引掛け部は、上蓋の側面から突出する凸部を含んでもよい。
【0016】
上記の構成では、使用者は、指を引掛け部に引っ掛けやすい。なお、引掛け部は、上蓋の側面に設けられた凹部又は孔でもよい。
【0017】
1つ又はそれ以上の実施形態において、引掛け部は、第1部分と、第1部分よりも後側に配置される第2部分と、第2部分よりも後側に配置される第3部分と、を含んでもよい。第1部分の後端部と第2部分の前端部とは、第1屈曲部を介して接続されてもよい。第2部分の後端部と第3部分の前端部とは、第2屈曲部を介して接続されてもよい。
【0018】
上記の構成では、使用者は、指を引掛け部に引っ掛けやすい。
【0019】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1部分は、前方に向かって下方に傾斜し、第3部分は、後方に向かって下方に傾斜してもよい。
【0020】
上記の構成では、使用者は、指を引掛け部に引っ掛けやすい。
【0021】
1つ又はそれ以上の実施形態において、工具収納ケースは、ケース本体と、ケース本体の上部に設けられた開口を開閉する上蓋と、ケース本体と前記上蓋との間に配置される中蓋と、ケース本体の後部と上蓋の後部とを連結するヒンジ機構と、上蓋と中蓋とを固定可能な開閉ラッチと、開閉ラッチにより上蓋と中蓋とが固定された状態で持ち上げられる持上げ部と、を備えてもよい。
【0022】
上記の構成では、工具収納ケースの使用者は、指を持上げ部に引っ掛けた状態で上蓋と中蓋とを一緒にを持ち上げることができる。使用者は、上蓋及び中蓋を開けやすい。
【0023】
1つ又はそれ以上の実施形態において、持上げ部は、前後方向において上蓋の中心よりも前側に設けられてもよい。
【0024】
上記の構成では、前後方向において上蓋の中心よりも前側に持上げ部が設けられるので、使用者は、指を持上げ部に引っ掛けた状態で上蓋及び中蓋を簡単に持ち上げることができる。
【0025】
1つ又はそれ以上の実施形態において、持上げ部は、上蓋に設けられてもよい。
【0026】
上記の構成では、上蓋に持上げ部が設けられるので、使用者は、指を持上げ部に引っ掛けた状態で上蓋及び中蓋を簡単に持ち上げることができる。なお、持上げ部は、中蓋に設けられてもよい。
【0027】
1つ又はそれ以上の実施形態において、持上げ部は、上蓋の側面に設けられてもよい。
【0028】
上記の構成では、使用者は、上蓋の側面に設けられた持上げ部に指を引っ掛けやすい。なお、持上げ部は、上蓋の前面に設けられてもよい。
【0029】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0030】
以下の説明においては、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、及び「右」の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、工具収納ケースの中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
【0031】
[工具収納ケース]
図1は、実施形態に係る工具収納ケース1を示す斜視図である。図2は、実施形態に係る工具収納ケース1を前から見た図である。図3は、実施形態に係る工具収納ケース1を後から見た図である。図4は、実施形態に係る工具収納ケース1を左から見た図である。図5は、実施形態に係る工具収納ケース1を右から見た図である。
【0032】
工具収納ケース1は、電動工具を収納する。工具収納ケース1に収納される電動工具として、インパクトドライバ、ドライバードリル、丸鋸、ジグソー、チェーンソー、刈払機、釘打ち機、ハンマ、ヘッジトリマ、グラインダー、及びその他の電動工具が例示される。
【0033】
工具収納ケース1は、ケース本体2と、上蓋3と、ヒンジ機構4と、ハンドル5と、脚部材6と、中蓋8と、操作部7と、引掛け部80と、開閉ラッチ20と、保持ラッチ30とを備える。
【0034】
工具収納ケース1の外形は、実質的に直方体状である。工具収納ケース1は、上板部11と、下板部12と、前板部13と、後板部14と、左板部15と、右板部16とを有する。上板部11の外形、下板部12の外形、前板部13の外形、後板部14の外形、左板部15の外形、及び右板部16の外形のそれぞれは、実質的に四角形である。
【0035】
ハンドル5は、前板部13に設けられる。脚部材6は、後板部14に設けられる。上板部11は、前板部13の上縁部と後板部14の上縁部とを結ぶように設けられる。下板部12は、前板部13の下縁部と後板部14の下縁部とを結ぶように設けられる。左板部15は、前板部13の左縁部と後板部14の左縁部とを結ぶように設けられる。右板部16は、前板部13の右縁部と後板部14の右縁部とを結ぶように設けられる。
【0036】
ケース本体2は、電動工具を収納する。ケース本体2の上部に開口が設けられる。使用者は、ケース本体2の開口を介して、電動工具をケース本体2に入れたりケース本体2から出したりすることができる。下板部12は、ケース本体2に設けられる。また、ケース本体2は、下板部12の前縁部と結ばれる第1前板部13Aと、下板部12の後縁部と結ばれる第1後板部14Aと、下板部12の左縁部と結ばれる第1左板部15Aと、下板部12の右縁部と結ばれる第1右板部16Aとを有する。
【0037】
上蓋3は、ケース本体2の開口を開閉する。上蓋3は、ケース本体2の開口に合わせられる開口を有する。上板部11は、上蓋3に設けられる。また、上蓋3は、上板部11の前縁部と結ばれる第2前板部13Bと、上板部11の後縁部と結ばれる第2後板部14Bと、上板部11の左縁部と結ばれる第2左板部15Bと、上板部11の右縁部と結ばれる第2右板部16Bとを有する。
【0038】
工具収納ケース1の前板部13は、ケース本体2の第1前板部13Aと上蓋3の第2前板部13Bとを含む。工具収納ケース1の後板部14は、ケース本体2の第1後板部14Aと上蓋3の第2後板部14Bとを含む。工具収納ケース1の左板部15は、ケース本体2の第1左板部15Aと上蓋3の第2左板部15Bとを含む。工具収納ケース1の右板部16は、ケース本体2の第1右板部16Aと上蓋3の第2右板部16Bとを含む。
【0039】
ヒンジ機構4は、ケース本体2の後部と上蓋3の後部とを相対回転可能に連結する。ヒンジ機構4は、ケース本体2の第1後板部14Aと上蓋3の第2後板部14Bとを相対回転可能に連結する。ケース本体2は、ヒンジ機構4を介して上蓋3を回動可能に支持する。上蓋3が回動することにより、ケース本体2の開口が開閉される。上蓋3が回動してケース本体2の開口が閉じられることにより、第1前板部13Aと第2前板部13Bとが一体となり、第1左板部15Aと第2左板部15Bとが一体となり、第1右板部16Aと第2右板部16Bとが一体となる。上蓋3が回動してケース本体2の開口が開けられることにより、第1前板部13Aと第2前板部13Bとが離れ、第1左板部15Aと第2左板部15Bとが離れ、第1右板部16Aと第2右板部16Bとが離れる。
【0040】
以下の説明においては、上蓋3によりケース本体2の開口が閉じられることを、上蓋3を閉じる、と記し、ケース本体2の開口が開けられることを、上蓋3を開ける、と記すこととする。
【0041】
上下方向において、前板部13の寸法と、後板部14の寸法と、左板部15の寸法と、右板部16の寸法とは、実質的に等しい。左右方向において、上板部11の寸法と、下板部12の寸法と、前板部13の寸法と、後板部14の寸法とは、実質的に等しい。上下方向における左板部15の寸法及び右板部16の寸法は、左右方向における上板部11の寸法及び下板部12の寸法よりも小さい。前後方向における左板部15の寸法及び右板部16の寸法は、左右方向における前板部13の寸法及び後板部14の寸法よりも小さい。
【0042】
すなわち、外形が直方体状の工具収納ケース1において、左右方向の辺が最も長く、左右方向の辺に次いで前後方向の辺が長く、上下方向の辺が最も短い。前板部13の左縁部の寸法及び前板部13の右縁部の寸法は、前板部13の上縁部の寸法及び前板部13の下縁部の寸法よりも短い。後板部14の左縁部の寸法及び後板部14の右縁部の寸法は、後板部14の上縁部の寸法及び後板部14の下縁部の寸法よりも短い。
【0043】
ハンドル5は、使用者に握られる。使用者は、ハンドル5を握って工具収納ケース1を運搬する。ハンドル5は、ケース本体2の第1前板部13Aに設けられる。ハンドル5は、連結機構5Cを介してケース本体2の第1前板部13Aに連結される。ハンドル5は、使用者に握られる把持部5Aと、連結機構5Cに連結される連結部5Bとを有する。把持部5Aは、左右方向に長い。連結部5Bは、把持部5Aの左端部及び右端部のそれぞれに接続される。連結機構5Cは、ケース本体2とハンドル5とを相対回転可能に連結する。連結機構5Cの回転軸は、左右方向に延在する。ケース本体2は、連結機構5Cを介してハンドル5を回動可能に支持する。
【0044】
連結機構5Cは、ハンドル5の連結部5Bが第1前板部13Aの表面と実質的に直交する把持状態と、ハンドル5の連結部5Bが第1前板部13Aの表面と実質的に平行になる収容状態との一方から他方に変化するように、ハンドル5を回動可能に支持する。把持状態において、ハンドル5は第1前板部13Aから離れ、使用者はハンドル5を握ることができる。収容状態において、ハンドル5は第1前板部13Aと接触する。
【0045】
第1前板部13Aは、ハンドル5の連結部5Bが収容される凹部を有する収容部材5Dを有する。収容部材5Dは、収容状態のハンドル5の連結部5Bの周囲の一部に配置される。収容状態において、連結部5Bは収容部材5Dの凹部に配置される。また、収容状態において、ハンドル5の表面は、収容部材5Dの表面よりも後方又は収容部材5Dの表面と実質的に同一面内に配置される。把持状態において、把持部5A及び連結部5Bの少なくとも一部は、収容部材5Dの凹部の外側に配置される。
【0046】
工具収納ケース1が設置面に設置されるとき、脚部材6は、設置面と接触して工具収納ケース1を支持する。脚部材6は、後板部14に設けられる。脚部材6は、ヒンジ機構4とは異なる位置に設けられる。図3に示すように、脚部材6は、左右方向に複数設けられる。また、脚部材6は、ケース本体2の第1後板部14A及び上蓋3の第2後板部14Bのそれぞれに設けられる。脚部材6は、設置面と接触可能な支持面6Aを有する。支持面6Aは、平坦面である。支持面6Aは、ヒンジ機構4よりも後方に配置される。
【0047】
操作部7は、使用者が工具収納ケース1を取り出すときに取り扱われる取り出し用の操作部である。使用者は、操作部7を取り扱って、工具収納ケース1を移動することができる。
【0048】
操作部7は、左板部15又は右板部16のそれぞれに設けられる。左板部15に設けられる操作部7の構造及び機能と、右板部16に設けられる操作部7の構造及び機能とは、実質的に同一である。以下、左板部15に設けられる操作部7について主に説明し、右板部16に設けられる操作部7についての説明は簡略又は省略する。
【0049】
左板部15に開口部7Mが設けられる。操作部7は、開口部7Mを規定する左板部15の縁部を示す操作縁部7Hを含む。開口部7Mは、左板部15の外面と内面とを貫通する孔である。開口部7Mは、上蓋3の第2左板部15Bに設けられる。なお、開口部7Mは、ケース本体2の第1左板部15Aに設けられてもよい。
【0050】
使用者は、工具収納ケース1の外側から開口部7Mに指を挿入し、指先を左板部15の内面に接触させ、指の一部を操作縁部7Hに添えることができる。使用者は、指先を左板部15の内面に接触させ、指の一部を操作縁部7Hに添えた状態で、工具収納ケース1を引っ張ることにより、工具収納ケース1を移動して取り出すことができる。
【0051】
開口部7Mは、前後方向に長い。なお、開口部7Mは、上下方向に長くてもよい。また、開口部7Mは、前後方向において、左板部15の中心よりも後板部14側(脚部材6側)に設けられる。すなわち、前後方向において、操作部7と後板部14との距離は、操作部7と前板部13との距離よりも短い。
【0052】
中蓋8は、ケース本体2と上蓋3との間に配置される。中蓋8の少なくとも一部は、工具収納ケース1の内部に配置される。中蓋8は、パーツケースとして機能する。中蓋8は、例えばビット又はワッシャのような小型の部品を収容する。中蓋8は、ケース本体2の開口を閉塞するようにケース本体2に支持される。中蓋8とケース本体2との間の空間に、電動工具及びその他の機器が収納される。
【0053】
ケース本体2は、ケース本体2の開口を規定する第1縁部2Aを有する。上蓋3は、上蓋3の開口を規定する第2縁部3A(図8参照)を有する。中蓋8は、ケース本体2の第1縁部2Aに支持される第3縁部8Aを有する。
【0054】
上蓋3が閉じられた状態で、中蓋8の第3縁部8Aは、ケース本体2の第1縁部2Aと上蓋3の第2縁部3Aとの間に配置される。上蓋3が閉じられることにより、中蓋8の周壁部8Bは、ケース本体2と上蓋3とによって規定される工具収納ケース1の内部空間に配置される。
【0055】
開閉ラッチ20は、上蓋3と中蓋8とを固定可能である。開閉ラッチ20は、上蓋3の上板部11に設けられる。開閉ラッチ20は、中蓋8の前部に設けられているフック17(図8参照)に掛けられる。
【0056】
上蓋3の上板部11の前端部であって左右方向の中央部に凹部18が設けられる。開閉ラッチ20は、凹部18に配置される。
【0057】
開閉ラッチ20は、上蓋3の上板部11に回動可能に支持されるラッチ本体21と、回動軸22を介してラッチ本体21に連結されフック17に掛けられるアーム部23とを有する。アーム部23は、フック17に掛けられる爪部24を有する。
【0058】
開閉ラッチ20による中蓋8と上蓋3との固定を解除するとき、使用者は、ラッチ本体21の後端部を跳ね上げるようにラッチ本体21を操作する。ラッチ本体21の後端部が上方に移動すると、回動軸22を介してラッチ本体21に連結されているアーム部23が前方に移動する。アーム部23が前方に移動すると、アーム部23の爪部24がフック17から離れる。アーム部23の爪部24がフック17から離れた後、使用者は、アーム部23を前方に移動しながらアーム部23の前端部が上方に移動するようにアーム部23を操作する。これにより、開閉ラッチ20による中蓋8と上蓋3との固定が解除される。使用者は、片手で開閉ラッチ20を操作して、開閉ラッチ20による中蓋8と上蓋3との固定を解除することができる。また、使用者は、開閉ラッチ20を片手で保持して引き上げることで、中蓋8から上蓋3を離すことができる。このように、使用者は、開閉ラッチ20による中蓋8と上蓋3との固定を解除する動作及び中蓋8から上蓋3を離す動作を、片手で実施することができる。
【0059】
開閉ラッチ20で中蓋8と上蓋3とを固定するとき、使用者は、上蓋3を閉じた後、アーム部23を前方に移動して、アーム部23の爪部24をフック17に掛ける。アーム部23の爪部24がフック17に掛けられた後、使用者は、ラッチ本体21を後方に移動しながらラッチ本体21の後端部が下方に移動するようにラッチ本体21を操作する。これにより、爪部24でフック17が引っ張られるように、アーム部23が後方に移動する。使用者は、ラッチ本体21が上板部11に設けられている凹部18に収容されるまで、ラッチ本体21を後方に移動しながらラッチ本体21の後端部を上板部11に押し付ける。これにより、開閉ラッチ20により中蓋8と上蓋3とが固定される。使用者は、片手で開閉ラッチ20を操作して、開閉ラッチ20により中蓋8と上蓋3とを固定することができる。
【0060】
保持ラッチ30は、ケース本体2の開口が中蓋8で閉じられる閉塞状態を維持する。保持ラッチ30は、ケース本体2の第1前板部13Aに2つ設けられる。保持ラッチ30は、ハンドル5の左側及び右側のそれぞれに設けられる。
【0061】
保持ラッチ30は、ケース本体2の第1前板部13Aに回動可能に支持されるラッチ本体31と、回動軸32を介してラッチ本体31に連結されるアーム部33とを有する。アーム部33は、中蓋8の前部に設けられているフック19(図9参照)に掛けられる。アーム部33は、フック19に掛けられる爪部34を有する。
【0062】
保持ラッチ30による閉塞状態の維持を解除するとき、使用者は、ラッチ本体31の下端部を跳ね上げるようにラッチ本体31を操作する。ラッチ本体31の下端部が第1前板部13Aから離れると、回動軸32を介してラッチ本体31に連結されているアーム部33が上方に移動する。アーム部33が上方に移動すると、アーム部33の爪部34がフック19から離れる。これにより、保持ラッチ30による閉塞状態の維持が解除される。
【0063】
保持ラッチ30により閉塞状態を維持するとき、使用者は、上蓋3が閉じている状態で、アーム部33を上方に移動して、アーム部33の爪部34をフック19に掛ける。アーム部33の爪部34がフック19に掛けられた後、使用者は、ラッチ本体31を下方に移動しながらラッチ本体31の下端部が第1前板部13Aに接近するようにラッチ本体31を操作する。これにより、爪部34でフック19が引っ張られるように、アーム部33が後方に移動し、保持ラッチ30により閉塞状態が維持される。
【0064】
[引掛け部]
図6は、実施形態に係る引掛け部80を示す斜視図である。図7は、実施形態に係る引掛け部80を左から見た図である。
【0065】
引掛け部80は、上蓋3を開けるときに取り扱われる操作部である。使用者は、引掛け部80を取り扱って、上蓋3を開けることができる。上蓋3を開けるとき、使用者は、引掛け部80に指を引っ掛けて、上蓋3を持ち上げることができる。
【0066】
引掛け部80は、上蓋3の側面に設けられる。引掛け部80は、上蓋3の側面から突出する凸部を含む。上蓋3の側面は、第2左板部15Bの左面及び第2右板部16Bの右面を含む。引掛け部80は、上蓋3の前後方向において上蓋3の中心よりも前側に設けられる。引掛け部80と第2前板部13Bとの距離は、引掛け部80と第2後板部14Bとの距離よりも短い。
【0067】
実施形態において、引掛け部80は、上蓋3の第2左板部15B及び第2右板部16Bの両方に設けられる。第2左板部15Bに設けられる引掛け部80の構造及び機能と、第2右板部16Bに設けられる引掛け部80の構造及び機能とは、実質的に同一である。以下、第2左板部15Bに設けられる引掛け部80について主に説明し、第2右板部16Bに設けられる引掛け部80についての説明は簡略又は省略する。
【0068】
引掛け部80は、第2左板部15Bの左面から左方に突出する凸部を含む。引掛け部80は、前後方向に長い。引掛け部80は、前後方向において、第2左板部15Bの中心よりも第1前板部13A側(開閉ラッチ20側)に設けられる。前後方向において、引掛け部80と第2前板部13Bとの距離は、引掛け部80と第2後板部14Bとの距離よりも短い。
【0069】
引掛け部80は、第1部分81と、第2部分82と、第3部分83とを有する。第2部分82は、第1部分81よりも後側に配置される。第3部分83は、第2部分82よりも後側に配置される。
【0070】
第1部分81の後端部と第2部分82の前端部とは、第1屈曲部を介して接続される。第2部分82の後端部と第3部分83の前端部とは、第2屈曲部を介して接続される。
【0071】
上蓋3が閉じられた状態で、第1部分81は、前方に向かって下方に傾斜する。第2部分82は、前後方向に延びるように配置される。第3部分83は、後方に向かって下方に傾斜する。第2部分82は、上蓋3の第2縁部3Aよりも上方に配置される。第1部分81の下端部は、上蓋3の第2縁部3Aに達する。第3部分83の下端部は、上蓋3の第2縁部3Aに達する。
【0072】
第2左板部15Bの左面からの引掛け部80の突出量Dは、1mm以上5mm以下でもよく、2mm以上4mm以下でもよい。実施形態において、突出量Dは、3mmである。引掛け部80は、前後方向に長い帯状である。引掛け部80の幅Wは、3mm以上7mm以下でもよく、4mm以上6mm以下でもよい。実施形態において、幅Wは、5mmである。
【0073】
[上蓋のみの持ち上げ]
図8は、実施形態に係る上蓋3が持ち上げられた状態を示す斜視図である。上蓋3のみを持ち上げる場合、保持ラッチ30により、ケース本体2の開口が中蓋8で閉じられる閉塞状態が維持される。また、開閉ラッチ20による上蓋3と中蓋8との固定が解除される。使用者は、開閉ラッチ20による上蓋3と中蓋8との固定を解除した後、指を引掛け部80に引っ掛けて、引掛け部80を持ち上げる。引掛け部80が持ち上げられることにより、上蓋3が持ち上げられる。使用者は、例えば工具収納ケース1の前方から、左手の指を第2左板部15Bの引掛け部80に引っ掛け、右手の指を第2右板部16Bの引掛け部80に引っ掛けた状態で、上蓋3を持ち上げることができる。
【0074】
なお、図8に示すように、中蓋8は、第3縁部8Aに支持される周壁部8Bと、周壁部8Bの内側の空間を複数の空間に区画する複数の区画部8Cとを有する。区画部8Cにより区画された空間に部品が収納される。
【0075】
上蓋3の第2縁部3Aの一部に切欠部7Kが設けられる。開口部7Mは、上蓋3の第2縁部3Aに設けられた切欠部7Kを含む。切欠部7Kの周囲に操作縁部7Hが配置される。上蓋3が閉じられると、開口部7Mは、切欠部7Kと中蓋8の第3縁部8Aとの間に形成される。なお、切欠部7Kは、ケース本体2の第1縁部2Aに設けられてもよい。
【0076】
周壁部8Bの一部に周壁凹部8Dが設けられる。周壁凹部8Dは、周壁部8Bの左部分及び右部分のそれぞれに設けられる。周壁部8Bの左部分の周壁凹部8Dの少なくとも一部は、第2左板部15Bの内面と対向する。周壁部8Bの左部分の周壁凹部8Dは、第2左板部15Bの内面から離れるように形成される。周壁部8Bの右部分の周壁凹部8Dの少なくとも一部は、第2右板部16Bの内面と対向する。周壁部8Bの右部分の周壁凹部8Dは、第2右板部16Bの内面から離れるように形成される。周壁凹部8Dは、操作部7の開口部7Mに面する。
【0077】
上蓋3が閉じられた状態で、操作縁部7Hの周囲の左板部15の内面と、周壁凹部8Dにおける周壁部8Bの外面とは、間隙を介して対向する。操作縁部7Hの周囲の左板部15の内面と周壁凹部8Dにおける周壁部8Bの外面との間に間隙が設けられるので、使用者は、工具収納ケース1の外側から開口部7Mに指先を挿入して、操作縁部7Hの周囲の左板部15の内面と周壁凹部8Dにおける周壁部8Bの外面との間隙に指先を挿入し、左板部15の内面に接触させることができる。
【0078】
[上蓋及び中蓋の持ち上げ]
図9は、実施形態に係る上蓋3及び中蓋8が持ち上げられた状態を示す斜視図である。上蓋3及び中蓋8を一緒に持ち上げる場合、保持ラッチ30によるケース本体2の開口が中蓋8で閉じられる閉塞状態が解除される。また、開閉ラッチ20により、上蓋3と中蓋8とが固定される。使用者は、開閉ラッチ20により上蓋3と中蓋8とを固定した後、指を引掛け部80に引っ掛けて、引掛け部80を持ち上げる。開閉ラッチ20により上蓋3と中蓋8とが固定された状態で、引掛け部80が持ち上げられることにより、上蓋3と中蓋8とが一緒に持ち上げられる。引掛け部80は、上蓋3と中蓋8とを一緒に持ち上げるために取り扱われる持上げ部として機能する。
【0079】
[効果]
以上説明したように、実施形態において、工具収納ケース1は、ケース本体2と、ケース本体2の上部に設けられた開口を開閉する上蓋3と、ケース本体2の後部と上蓋3の後部とを連結するヒンジ機構4と、前後方向において上蓋3の中心よりも前側に設けられる引掛け部80と、を備える。
【0080】
上記の構成では、前後方向において上蓋3の中心よりも前側に引掛け部80が設けられるので、工具収納ケース1の使用者は、指を引掛け部80に引っ掛けた状態で上蓋3を簡単に持ち上げることができる。使用者は、上蓋3を開けやすい。
【0081】
実施形態において、引掛け部80は、上蓋3の側面に設けられる。
【0082】
上記の構成では、使用者は、上蓋3の側面に設けられた引掛け部80に指を引っ掛けやすい。なお、引掛け部80は、上蓋3の前面に設けられてもよい。
【0083】
実施形態において、ケース本体2は、ハンドル5が設けられる第1前板部13Aと、脚部材6が設けられる第1後板部14Aと、第1前板部13Aの下縁部と第1後板部14Aの下縁部とを結ぶ下板部12と、第1前板部13Aの左縁部と第1後板部14Aの左縁部とを結ぶ第1左板部15Aと、第1前板部13Aの右縁部と第1後板部14Aの右縁部とを結ぶ第1右板部16Aと、を有する。上蓋3は、第1後板部14Aよりも上方に配置される第2前板部13Bと、第1後板部14Aよりも上方に配置される第2後板部14Bと、第2前板部13Bの上縁部と第2後板部14Bの上縁部とを結ぶ上板部11と、第2前板部13Bの左縁部と第2後板部14Bの左縁部とを結ぶ第2左板部15Bと、第2前板部13Bの右縁部と第2後板部14Bの右縁部とを結ぶ第2右板部16Bと、を有する。上蓋3の側面は、第2左板部15Bの左面及び第2右板部16Bの右面を含む。引掛け部80と第2前板部13Bとの距離は、引掛け部80と第2後板部14Bとの距離よりも短い。
【0084】
上記の構成では、第2左板部15Bの左面及び第2右板部16Bの右面のそれぞれに引掛け部80が設けられるので、使用者は、左手の指を第2左板部15Bの引掛け部80に引っ掛け、右手の指を第2右板部16Bの引掛け部80に引っ掛けた状態で、上蓋3を持ち上げることができる。
【0085】
実施形態において、引掛け部80は、上蓋3の側面から突出する凸部を含む。
【0086】
上記の構成では、使用者は、指を引掛け部80に引っ掛けやすい。なお、引掛け部80は、上蓋3の側面に設けられた凹部又は孔でもよい。
【0087】
実施形態において、引掛け部80は、第1部分81と、第1部分81よりも後側に配置される第2部分82と、第2部分82よりも後側に配置される第3部分83と、を含む。第1部分81の後端部と第2部分82の前端部とは、第1屈曲部を介して接続される。第2部分82の後端部と第3部分83の前端部とは、第2屈曲部を介して接続される。
【0088】
上記の構成では、使用者は、指を引掛け部80に引っ掛けやすい。
【0089】
実施形態において、第1部分81は、前方に向かって下方に傾斜し、第3部分83は、後方に向かって下方に傾斜する。
【0090】
上記の構成では、使用者は、指を引掛け部80に引っ掛けやすい。
【0091】
実施形態において、工具収納ケース1は、ケース本体2と、ケース本体2の上部に設けられた開口を開閉する上蓋3と、ケース本体2と前記上蓋3との間に配置される中蓋8と、ケース本体2の後部と上蓋3の後部とを連結するヒンジ機構4と、上蓋3と中蓋8とを固定可能な開閉ラッチ20と、開閉ラッチ20により上蓋3と中蓋8とが固定された状態で持ち上げられる持上げ部として機能する引掛け部80と、を備える。
【0092】
上記の構成では、工具収納ケース1の使用者は、指を引掛け部80に引っ掛けた状態で上蓋3と中蓋8とを一緒にを持ち上げることができる。使用者は、上蓋3及び中蓋8を開けやすい。
【0093】
実施形態において、引掛け部80は、前後方向において上蓋3の中心よりも前側に設けられる。
【0094】
上記の構成では、前後方向において上蓋3の中心よりも前側に引掛け部80が設けられるので、使用者は、指を引掛け部80に引っ掛けた状態で上蓋3及び中蓋8を簡単に持ち上げることができる。
【0095】
実施形態において、引掛け部80は、上蓋3に設けられる。
【0096】
上記の構成では、上蓋3に引掛け部80が設けられるので、使用者は、指を引掛け部80に引っ掛けた状態で上蓋3及び中蓋8を簡単に持ち上げることができる。なお、持上げ部は、中蓋8に設けられてもよい。
【0097】
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、引掛け部80は、第2左板部15Bの左面又は第2右板部16Bの右面から突出する凸部であることとした。引掛け部80は、第2左板部15B又は第2右板部16Bに設けられた凹部又は孔でもよい。
【0098】
上述の実施形態において、引掛け部80は、第2前板部13Bに設けられてもよい。
【0099】
なお、上述の各実施形態において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、及び「右」の相対位置は一例である。基準の設定に応じて、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、及び「右」の相対位置は変わる場合がある。
【符号の説明】
【0100】
1…工具収納ケース、2…ケース本体、2A…第1縁部、3…上蓋、3A…第2縁部、4…ヒンジ機構、5…ハンドル、5A…把持部、5B…連結部、5C…連結機構、5D…収容部材、6…脚部材、6A…支持面、7…操作部、7H…操作縁部、7K…切欠部、7M…開口部、8…中蓋、8A…第3縁部、8B…周壁部、8C…区画部、8D…周壁凹部、11…上板部、12…下板部、13…前板部、13A…第1前板部、13B…第2前板部、14…後板部、14A…第1後板部、14B…第2後板部、15…左板部、15A…第1左板部、15B…第2左板部、16…右板部、16A…第1右板部、16B…第2右板部、17…フック、18…凹部、19…フック、20…開閉ラッチ、21…ラッチ本体、22…回動軸、23…アーム部、24…爪部、30…保持ラッチ、31…ラッチ本体、32…回動軸、33…アーム部、34…爪部、80…引掛け部(持上げ部)、81…第1部分、82…第2部分、83…第3部分。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9