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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164383
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】ゴルフチャレンジシステム
(51)【国際特許分類】
   A63B 71/06 20060101AFI20241120BHJP
   A63B 69/00 20060101ALI20241120BHJP
【FI】
A63B71/06 R
A63B69/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079823
(22)【出願日】2023-05-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-09-11
(71)【出願人】
【識別番号】523177964
【氏名又は名称】株式会社光星商事
(74)【代理人】
【識別番号】100129056
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 信雄
(72)【発明者】
【氏名】星野 光章
(72)【発明者】
【氏名】徳元 哲人
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ゴルフイベント時の担当者の負担が軽減するシステムを提供する。
【解決手段】グリーン91をカメラ50で撮影し、撮影された映像を常に録画する手段41と、録画された映像を再生、早送り、早戻しする手段と、参加者80が、専用サイト10を介して、該イベントへの申込を行う手段と、サーバ30にて、該申込の受付時間と、該参加者ごとに生成した受付IDと、該イベントへの申込み内容である、打順、該課題の内容、端末アドレスとを記憶する手段と、該専用サイトは、該課題を達成したことと、賞品の発送に必要な事項とを、申告することを通知する手段と、該参加者から、該専用サイトに、該課題の達成の申告があった際、該課題の達成の成否を確認することを指示する手段と、該サーバは、該課題の達成が認められた際、該課題を達成した該参加者の該賞品の発送に必要な事項に従って、発送部に、該賞品の発送手続きを指示する手段と、から構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフのショートホールにて、参加者の打球の着地位置に関する課題の達成の成否を競うイベントについてのゴルフチャレンジシステムであって、
グリーンをカメラで撮影し、撮影された映像を常に録画する手段と、
通信ネットワークを介して、該録画を停止することなく、該録画された映像を再生、早送り、早戻しする手段と、
該参加者が、通信ネットワーク上の専用サイトを介して、該イベントへの申込を行う手段と、
サーバにて、該申込の受付時間と、該参加者ごとに生成した受付IDと、該専用サイトから送信された、該イベントへの申込内容である、打順、該課題の内容、端末アドレスとを記憶する手段と、
該専用サイトは、該申込をした該参加者に対して、以下の指示:
a)該課題を達成した際、該グリーン上で、該カメラに向かって、該課題に応じた動作を行うこと;
b)該課題を達成した後、該専用サイトから、該課題を達成したことと、賞品の発送に必要な事項とを、申告すること
を通知する手段と、
該参加者から、該専用サイトに、該課題の達成の申告があった際、
該サーバが、確認部に対して、以下の指示:
c)該録画された映像を再生し、該受付時間と該打順と該課題の内容と録画された該課題に応じた動作と、から、該課題の達成の成否を確認すること
を通知する手段と、
該サーバは、該課題の達成が認められた際、該課題を達成した該参加者の該賞品の発送に必要な事項に従って、発送部に、該賞品の発送手続きを指示する手段と、から成ることを特徴とするゴルフチャレンジシステム。
【請求項2】
前記課題は、ホールインワン、ワンオン又はワンピンインであることを特徴とする請求項1に記載のゴルフチャレンジシステム。
【請求項3】
前記参加者の申込は、前記ショートホールのティーエリア付近に設置された案内表示、又は、ゴルフカートに装備のコースナビゲーション画像に表示された案内表示、又は、ゴルフカートに付属の前記ショートホールのコース案内図の余白に記載された案内表示、又は、ゴルフカートの任意箇所に貼着された案内表示、又は、ゴルフ場内におけるその他の人目に付く任意箇所、のいずれかによって誘導された前記専用サイトで行うことを特徴とする請求項1に記載のゴルフチャレンジシステム。
【請求項4】
前記イベントの料金の決済は、オンライン決済、又は、ゴルフ場フロント決済で行うことを特徴とする請求項1に記載のゴルフチャレンジシステム。
【請求項5】
前記カメラは、前記参加者の打球の様子も撮影可能であることを特徴とする請求項1に記載のゴルフチャレンジシステム。
【請求項6】
前記専用サイトは、複数の入口を持ち、入口ごとに、コース名、ホール番号を、設定することを特徴とする請求項1に記載のゴルフチャレンジシステム。
【請求項7】
前記動作は、課題がホールインワンの際は、ボールとピンを差し上げる動作であり、課題がワンピンインの際は、該ボールと該カップの距離を示すために寝かせた該ピンを、指し示す動作であることを特徴とする請求項2に記載のゴルフチャレンジシステム。
【請求項8】
前記確認部は、画像処理によって、前記グリーン上のボールとカップの位置を特定し、該ボールが予め決められた領域にあるか否かにより、前記課題の成否を判断することを特徴とする請求項1に記載のゴルフチャレンジシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフのチャレンジイベントに関し、詳しくは、ゴルフのチャレンジイベントの運営効率を向上させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフのショートホール上で参加者の打球の着地位置に関する課題の達成の成否を競うイベントとして、参加者がホールインワン、ワンオン等の達成の成否を競うチャレンジイベントが行われることがある。
その際、イベントを行うホールに係員を配置し、チャレンジの受付、チャレンジの成否の確認、成功した場合の商品手配等を行わなければならなかった。
また、係員は、ティーエリア付近で受付を行い、グリーンで成否を確認するなど、頻繁に移動しなければならず、負担は大きかった。
そこで、係員の負担にならず、スムーズに、参加者の打球の着地位置に関する課題の達成の成否を競うイベントを行うシステムが求められていた。
【0003】
このような問題に対して、従来からも様々な技術が提案されている。例えば、ホールインワン認証システム(特許文献1参照)が提案され、公知技術となっている。より詳しくは、ティーグラウンド映像とグリーン上映像と時刻をクラブハウスの運営管理装置に記憶し、クラブ責任者がホールインワンの確認を行うシステムであり、保険会社にこれらの映像と関連情報を送信し、プレイヤは、提携オンラインマーケットから好きな賞品を注文する技術である。
【0004】
また、ホールインワンを確認するシステム(特許文献2参照)が提案され、公知技術となっている。より詳しくは、複数のビデオ・カメラを使用して、ティーからグリーンに向けて飛行するボールをビデオ・レコーダーに記録し、遠方の制御事務所で再生確認でき、ホールインワンチャレンジとして、利用者が料金を投入し、名前を入れると、カメラ、レコーダが起動し、ティーエリアからフェアウェイ、グリーンへのボール飛行状態が記録され、確認できる技術である。
【0005】
しかしながら、いずれの先行技術による構成でも、利用者からの成功の申告の有無にかかわらず、システムでの判別をしなければならず、全体としては、係員の負担が大きく、本発明の課題を解決していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第413653号公報
【特許文献2】特開平8-112387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑み、ゴルフイベント時の担当者の負担が軽減するシステムを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、グリーンをカメラで撮影し、撮影された映像を常に録画する手段と、通信ネットワークを介して、録画を停止することなく、録画された映像を再生、早送り、早戻しする手段と、参加者が、通信ネットワーク上の専用サイトを介して、イベントへの申込を行う手段と、サーバにて、該申込の受付時間と、該参加者ごとに生成した受付IDと、該専用サイトから送信された、該イベントへの申込み内容である、打順、該課題の内容、端末アドレスとを記憶する手段と、該専用サイトは、申込をした該参加者に対して、以下の指示:a)該課題を達成した際、該グリーン上で、該カメラに向かって、課題に応じた動作を行うこと;b)該課題を達成した後、該専用サイトから、該課題を達成したことと、賞品の発送に必要な事項とを、申告することを通知する手段と、該参加者から、該専用サイトに、該課題の達成の申告があった際、該サーバが、確認部に対して、以下の指示:c)該録画された映像を再生し、該受付時間と該打順と該課題の内容と録画された該特定の動作と、から、該課題の達成の成否を確認することを指示する手段と、該サーバは、該課題の達成が認められた際、該課題を達成した該参加者の該賞品の発送に必要な事項に従って、発送部に、該賞品の発送手続きを指示する手段を採る。
【0009】
また、本発明は、前記課題が、ホールインワン、ワンオン又はワンピンインである手段を採る。
【0010】
さらに、本発明は、参加者の申込が、前記ショートホールのティーエリア付近に設置された案内表示、又は、ゴルフカートに装備のコースナビゲーション画像に表示された案内表示、又は、ゴルフカートに付属の前記ショートホールのコース案内図の余白に記載された案内表示、又は、ゴルフカートの任意箇所に貼着された案内表示、又は、ゴルフ場内におけるその他の人目に付く任意箇所、のいずれかによって誘導された前記専用サイトで行う手段を採る。
【0011】
またさらに、本発明は、イベントの料金決済が、オンライン決済、又は、ゴルフ場フロント決済で行う手段を採る。
【0012】
さらにまた、本発明は、前記カメラが、参加者の打球の様子も撮影可能である手段を採る。
【0013】
またさらに、本発明は、前記専用サイトが、複数の入口を持ち、入口ごとに、コース名、ホール番号を、設定する手段を採る。
【0014】
さらにまた、本発明は、前記課題の達成時の動作について、課題がホールインワンの際は、ボールとピンを差し上げる動作であり、課題がワンピンインの際は、該ボールと該カップの距離を示すために寝かせた該ピンを、指し示す動作である手段を採る。
【0015】
そしてまた、本発明は、前記確認部が、画像処理によって、前記グリーン上のボールとカップの位置を特定し、該ボールが予め決められた領域にあるか否かにより、前記課題の成否を判断する手段を採る。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るゴルフチャレンジシステムによれば、参加者の打球の着地位置に関する課題の達成の成否を競うイベントにおいて、イベントを行うホールに係員を配置する必要がなく、イベントの申込から、課題の達成の成否の判定、賞品送付までをスムーズに行うことができ、イベント運営を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係るゴルフチャレンジシステムの実施例を示すシステム図である。
図2】本発明に係るゴルフチャレンジシステムにおける実施例を示すシーケンス図である。
図3】本発明に係るゴルフチャレンジシステムにおける課題に応じた動作の実施例を示す模式図である。
図4】本発明に係るゴルフチャレンジシステムにおけるサーバのデータ群の実施例を示す表である。
図5】本発明に係るゴルフチャレンジシステムにおけるサイト画面の実施例を示す説明図である。
図6】本発明に係るゴルフチャレンジシステムにおけるカメラ構成の実施例を示す説明図である。
図7】本発明に係るゴルフチャレンジシステムにおける録画画面の実施例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係るゴルフチャレンジシステムは、ゴルフイベント時の担当者の負担が軽減できることを最大の特徴とする。
以下、本発明に係るゴルフチャレンジシステムの実施形態を、図面に基づいて説明する。
なお、以下に示されるゴルフチャレンジシステムの全体構成及び各部の構成は、下記に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる構成態様の範囲内で適宜変更することができるものである。
【0019】
図1から図7に従って、本発明を説明する。
図1は、本発明に係るゴルフチャレンジシステムの実施例を示すシステム図である。
図2は、本発明に係るゴルフチャレンジシステムにおける実施例を示すシーケンス図である。
図3は、本発明に係るゴルフチャレンジシステムにおける課題に応じた動作の実施例を示す模式図であり、(a)はワンピンインを申告する際の動作の例、(b)はホールインワンを申告する際の動作の例を示している。
図4は、本発明に係るゴルフチャレンジシステムにおけるサーバのデータ群の実施例を示す表である。
図5は、本発明に係るゴルフチャレンジシステムにおけるサイト画面の実施例を示す説明図であり、(a)は受付時のサイトの画面内容の例、(b)は受付時の連絡事項の画面内容の例、(c)は課題の達成時のサイトの画面内容の例、(d)はイベント案内板の内容の例を示している。
図6は、本発明に係るゴルフチャレンジシステムにおけるカメラ構成の実施例を示す説明図であり、(a)はカメラの配置例、(b)はカメラ映像を表示したモニタ画面の例、(c)はティーエリアを含むカメラ映像の例、(d)はティーエリアを拡大し合成したカメラ映像の例を示している。
図7は、本発明に係るゴルフチャレンジシステムにおける録画画面の実施例を示す説明図であり、(a)から(d)まで時系列で録画画面の例を示している。
【0020】
ゴルフチャレンジシステム1は、ゴルフのショートホールにて、参加者の打球の着地位置に関する課題の達成の成否を競うイベントについてのゴルフチャレンジシステムである。 課題として、ホールインワンや、ワンピンイン、ワンオン等が考えられる。
参加者は、イベントへの参加料を支払い、ホールインワン等に挑戦し、達成した場合は賞品を受け取る。
イベントの申込、課題の達成の申告は、インターネット上の専用サイト10で行い、課題の達成の確認は、グリーン91付近のカメラ50の映像を録画し、申告に応じて適宜確認することで行う。
【0021】
通常、イベントの形式としては、ゴルフ場に、特定のショートホールをイベント会場として提供してもらい、係員がそのショートホールを訪れたパーティーに、イベントへの参加を促し、参加者の管理、課題の達成の成否の確認、達成した場合の賞品の発送等を行う形式が多い。
係員は、必要に応じて、ティーエリアとグリーンを往復しなければならないし、屋外で長時間の対応となるために、作業負担が大きい。
そのため、イベントを行う会場に係員を配置する必要がなくなると、イベントの業務効率を大幅に上げることができる。
【0022】
ゴルフチャレンジシステム1は、主に、専用サイト10と、サーバ30と、確認部40と、発送部32と、から構成されている。
参加者80は、通信ネットワークであるインターネットN上の専用サイト10を介して、イベントへの申込を行う。
専用サイト10は、イベントに参加する意思のあるゴルファーが、インターネットNから入るゴルフチャレンジ専用のサイトである。
専用サイト10は、参加者80がイベントへの参加を申込む際と、イベントで設定された課題を達成したことを申告する際と、に用いる。
専用サイト10に誘導する方法としては、例えば、ティーエリア付近に、イベント案内板60を設置し、イベントへの案内を告知し、専用サイト10に入るためにマトリックス型二次元コード61を描画することが考えられる。ティーエリア付近とは、ティーエリアからイベント案内板60のタイトルが読むことができる範囲である。また、参加者80が、コースナビゲーションの装備されたゴルフカートを利用している場合には、該カートが一つ前のホールからイベント開催ホールに移動する際に、コースナビゲーション画像にてイベントへの案内を告知し、専用サイト10に入るためのマトリックス型二次元コード61を画面上に表示する態様も可能である。あるいは、カートにコースナビゲーションが装備されていない場合であれば、カート付属のコース案内図の余白にイベント案内の告知及び専用サイト10に入るためのマトリックス型二次元コード61を記載しておき、イベント参加を誘導する態様も考え得る。あるいは、イベント案内の告知及び専用サイト10に入るためのマトリックス型二次元コード61が記載された印刷体をカートの任意箇所に直接貼着して、イベント参加を誘導する態様も考え得る。さらには、ゴルフ場における任意箇所、例えばクラブハウスの出入口付近やフロントサイド、レストランのテーブルや出入口付近、マスター室前、練習グリーン脇など、人目に付く箇所にイベント案内の告知及び専用サイト10に入るためのマトリックス型二次元コード61が記載されたイベント案内板60や印刷物を掲示する態様も可能である。
参加者80は、携帯端末20をマトリックス型二次元コード61にかざすことで、容易に専用サイト10に入ることができる(図1図5(d))。
【0023】
専用サイト10は、イベント会場ごとに異なる入口を持つ。例えば、本実施例でのイベント会場から専用サイト10に入る場合は、サイト入口A11を通り、他のイベント会場を通る場合は、サイト入口B12を通るようにする(図1)。
通る入口によって、イベント会場を特定できるので、参加者80は、コース名、ホール番号を入れなくても、専用サイト10は、参加者80のコース名、ホール番号を特定することができる。
本実施例では、サイト入口A11が、青空ゴルフ倶楽部の5番ホールを関連付けるものとする。
【0024】
図5(a)は、参加者80が、イベントの申込を行う際の専用サイト10の画面である。参加者80の携帯端末20の携帯端末画面21に受付画面22が表示される。専用サイト10はサイト入口A11から入ったことで、青空ゴルフ倶楽部の5番ホールのイベントであることを認識しているので、その旨を表示する。
参加者80は、イベントで設定する課題であるチャレンジの内容として、ホールインワンかワンピンインか等を選択する。また、パーティーにおける打順を入力する。後ほどの録画映像での確認の助けとするためである。
次に、決済方法を入力する。決済方法は、ラウンド中で財布等を持っていない場合も多いので、バーコード決済などオンライン決済をサポートすると好適である。参加者80は、オンライン決済等を携帯端末20で行うことで、イベント参加費用を支払うことができる。あるいは、オンライン決済に不慣れな参加者80の存在も想定し、ゴルフ場と連携して、プレイ費の清算と合わせて決済可能なゴルフ場フロント決済を選択できる態様とすることも好適である。
次に、端末アドレスを登録する。端末アドレスとは、参加者80の携帯端末20への通知・情報表示を可能にするためのもので、例えば図示されたメールアドレスのほか、ショートメール番号やSNSアカウントなどが想定し得る。参加者80への連絡手段を確保するためである。また、イベント終了後は、参加者80に各種の案内を提供できるようにするためである。
【0025】
また、申込の際、図5(b)の受付時の連絡事項画面24に示すように、受付IDの通知と各種の連絡事項の通知を行うとイベントがスムーズに行うことができる。
参加者80の管理をし易くするために、参加者80毎の受付IDを生成し、参加者80に通知する。また、登録された端末アドレスへも、受付IDを通知する。後ほど、参加者80が容易に、IDを確認できるようにするためである。
携帯端末画面21で、課題の達成時の申告は、専用サイト10でおこない、サイトのURLは、端末アドレス宛に送られた通知に添付してある旨を連絡する。
端末アドレス宛の通知にURLを添付することにより、参加者80が専用サイト10に入る手間を少なくすることができる。
イベントの注意事項として、例えば、「課題を達成した際は、グリーン上で、カメラの方を向き、以下の動作をお願いします。
ホールインワン:ボールとピンを持ち、差し上げる。
ワンピンイン:カップとボールの横にピンを寝かせ、ピンを指し示す。」などを表示し、参加者80に対して、課題を達成した際、グリーン91上で、カメラ50に向かって、課題に応じた動作を行うことと、課題を達成した後、専用サイト10から、課題を達成したことと、賞品の発送に必要な事項とを、申告することと、を通知する。
参加者80に達成時の動作を依頼する。後ほど、録画映像での達成確認の助けとするためである。
【0026】
図5(c)は、課題の達成時の申告を行う際の達成申告画面25である。達成への祝福と、受付IDの入力を促すID入力欄26と、課題の達成内容27と、賞品を贈るための情報として、氏名、住所、連絡先等を入力する個人情報入力欄28と、からなる。
参加者80は、課題の達成後、申告するために、特定の場所に移動する必要はない。プレイ完了までの間に、プレイの合間に、携帯端末20から申告すればいいので、簡便であり、プレイの妨げとならない。
【0027】
サーバ30は、ゴルフチャレンジシステム1の全体の制御と、申込、申告に関連するデータ群31の管理を行う部分である(図1)。
サーバ30は、申込の受付時間と、参加者ごとに生成した受付IDと、専用サイトから送信された、イベントへの申込内容である、打順、課題の内容、端末アドレスとをデータ群31に記憶する。
また、その際、受付IDを、専用サイト10を介して参加者80に付与する。
専用サイト10から通知される課題の達成通知に応じて、確認部40に対して、課題の達成の成否の確認を指示する。
課題が達成された場合は、個人情報入力欄28に従って、賞品の発送を発送部32に指示する。
【0028】
図4に沿って、データ群31の内容を説明する。申込時にデータ群31に記録される申込関連データとして、受付ID,受付月日、受付時間、端末アドレス(メールアドレス)、決済方法並びに決済会社、コース名、ホール番号、チャレンジ内容、打順がある。
受付IDは、受付順に応じて、サーバ30が付与する番号である。受付月日、受付時間は、サーバ30が、専用サイトから通知のあった日時を、受付を行った月日、時間として記録する。
端末アドレス(メールアドレス)、決済方法並びに決済会社、チャレンジ内容、打順は、参加者80の入力、選択した内容を記録する。
コース名、ホール番号は、専用サイト10から情報として、記録される。
【0029】
申告時以降にデータ群31に記録される申告関連データとして、申告の有無、確認受理却下、氏名、住所、連絡先、配達番号がある。
申告の有無は、参加者80から課題の達成の申告があったか否かである。申告があった場合のみ、申告有となる。
課題のチャレンジ中及び課題の達成失敗の場合は、申告がないので入力されない。確認受理却下は、申告があった際の課題の達成の確認状況である。
確認部40が確認中の場合は確認中となり、課題の達成の成功が確認された場合は受理となり、課題の達成が失敗したと認定された場合は却下となる。却下の場合は、申告した参加者80に端末アドレス宛の通知等で、チャレンジが認められなかった旨を通知して良い。
氏名、住所、連絡先は、参加者80からの情報であり、この内容に従って、賞品を発送する。配達番号は、賞品を発送した際の問合せ番号であり、参加者80への連絡や、問合せ時に使用する。
【0030】
また、図4において、一部の行について説明する。
R1の行は、申込関連データにおいて、参加者が、青空ゴルフ倶楽部の5番ホールでワンピンインをチャレンジし、打順が2番目であることが記録されている。そして、申告関連データにおいて、課題の達成に成功し、録画による確認も完了し、賞品が配達されていることを示している。
R2では、参加者は、R1と同様に、ワンピンインをチャレンジし、チャレンジ成功として、申告したが、確認受理却下の欄が却下となっており、録画の確認で課題の達成ができていなかったことを示している。
R3の参加者は、R1、R2の参加者とは異なるイベントに参加しており、イベントの場所は大池ゴルフ倶楽部であることが記録されている。
このように、ネットを介してサーバで一括管理できるので、イベント会場に係員がいなくても、イベントの状況を把握することができる。
また、複数のイベントを一括管理できるので、多数のイベント管理も容易に行うことができる。
【0031】
発送部32は、賞品を発送する部分である。
サーバ30は、課題の達成が認められた際、課題を達成した参加者80の賞品の発送に必要な事項に従って、発送部に、賞品の発送手続きを指示する。
発送部32は、サーバ30からの個人情報と発送指示によって、賞品を発送する。適時、配達番号をサーバ30に通知する。
【0032】
カメラ50は、グリーン91を撮影する。
グリーン91上のボール81を確認することにより、課題の達成の成否を確認するためである。
対象となるグリーン91全体を漏れなく確認できる画角が必要である(図6(b))。また、グリーン91上のボール81、カップ92、ピン82を鮮明に捉えるための解像度が必要である。そのため、ハイビジョンや4Kのカメラが好適である。
カメラ50は、グリーン91の近辺で、且つ、プレイの邪魔にならない位置に設置する。また、課題の達成時は、参加者80は、カメラ50に向かって、課題に応じた動作を行うので、カメラ50の位置が、グリーン91上から確認しやすいよう、マーク等を付けても良い。
屋外であるので、雨風の影響を受けないような強度と防水性が必要である。カメラ50は、例えば、深く固定した支柱に取り付けることで、転倒の虞が無くなり、好適である。
カメラ50の映像は、映像用ケーブル53を介して、直接、又は、ネット経由で録画装置41に入力され、録画される。
カメラ50の電源は、映像用ケーブル53と別に取っても良いし、映像用ケーブル53で電源を兼用しても良い。
【0033】
確認の精度を高めるために、ティーエリア94も写すよう全域カメラ51を用いることもできる(図6(a))。
全域カメラ51をグリーン91からフェアウェイ93を通してティーエリア94を見られる位置に配置する。全域カメラ51は、図6(c)のように、グリーン91からティーエリア94までをカメラの画角に収めている。そのため、参加者80が、ティーショットを行ったところからボール81が着地するまでを全て記録することができ、参加者80の打球の様子も撮影できる。
また、ティーエリア94部分を光学的、又は、電子的に拡大することで、図6(d)のように、ティーショットの様子も明確に記録することができる。
また、複数のカメラの映像を同時に記録する構成とすれば、チャレンジの内容についてより詳しく記録することができる。
【0034】
確認部40は、カメラ50で撮影されたグリーン91の映像を、イベント開催中、常に録画する。
課題の達成の成否を確認するため、通信ネットワークであるインターネットNを介して、録画を停止することなく、録画された映像を再生、早送り、早戻しする。
録画装置41は、一つのイベントに対して、原則、一つ設置する。
複数のイベントの録画を同時に行う際は、録画装置41が、イベントの数だけあると好適である。
サーバ30が、確認部40に対して、録画された映像を再生し、受付時間と打順と課題の内容と録画された課題に応じた動作と、から、課題の達成の成否を確認するよう指示を通知する
確認部40は、情報として、さらに受付IDを受ける。
確認部40は、録画装置41の録画を再生し、確認作業を行う。
複数のコースのイベントがそれぞれの録画装置41に記録されている場合は、まず、指定されたコース、ホール番号のイベントが記録された録画装置41について、確認作業を行う。
録画装置41の録画を、受付時間から再生し、モニタ42上の映像を確認し、課題の達成の成否を確認する。
打順と参加者80の課題に応じた動作から該当するシーンを特定し、該当する参加者80のボール81が、グリーン91上で、課題の達成の要件を満たす位置にあるかを確認する。
確認後、サーバ30に、受付IDと確認結果を通知する。
録画装置41の操作、確認作業は、人が行ってもいいし、画像処理によって、コンピュータが行っても良い。
【0035】
なお、参加者80が行う課題に応じた動作が、見つけ易いか否かは、課題の達成の確認上重要であるので、映像を早送りで見ても、判り易い動作が良い。
例えば、ワンピンイン達成時には、図3(a)のような、ボール81とカップ92の距離を示すために、カップ92とボール81の横にピン82を寝かせ、ピン82を指し示す動作が考えられる。ワンピンインであることが判り易いだけでなく、実際に、カップ92とボール81の距離がピンの長さよりも短いことを明示することができる。
ホールインワン達成時は、図3(b)のように、ボール81とピン82を持ち、差し上げる動作が考えられる。他の一般動作と異なることから、早送り等でも確認しやすい。
【0036】
録画装置41への録画は、イベント開催と共に、常に連続して行われる。録画時間は、最大、1日のイベント時間である。
録画装置41は、常に録画を行いながら、適宜、特定の場所の再生を行うことができる機能が必須である。イベントの課題のチャレンジは、参加者の申込によって、適宜行われるので、他の参加者の課題の達成の確認をする際、録画を止めてしまうと、その時刻の課題の達成の成否が録画されず、確認ができないからである。
確認部40は、イベントのあるゴルフ場のクラブハウスにあってもいいし、遠方にあって、ネットでつながっていてもよい。
複数のイベントを同時に行う場合には、確認部40を1か所として、ネットを介して、各コースの映像を受信し録画する方法でも良い。このようにすることで、複数のイベントでの課題の達成の成否確認を一括して行うことができるので、業務効率を向上させることができる。
また、課題の達成の確認結果は、即時でなく、その日の内に確定すればいいので、確認作業は、他の作業の合間に行うことができ、確認作業による作業負担を軽減することができる。
【0037】
確認部40による課題の達成の成否の手順の例を、図7に沿って示す。
サーバ30からの情報として、受付ID1001、受付時間10:03、チャレンジ内容はワンピンイン、打順は2番目であるとする。
確認部40は、録画装置41を受付時間10:03から再生開始する。グリーン上へのボールを確認し、図7(a)のように、打順1番のプレイヤが打ったボール81が確認できる。
次に、時間をおいて、図7(b)のように、打順2番のプレイヤである申告者のボール83が確認できる。成否を確認するのは、このボールであるので、位置を記録等する。
その後、順次、打順3,4番のプレイヤがショットし、グリーン91又は、その近辺に打球が着地する(図7(c))。
図7(d)のように、申告者である参加者80は、ワンピンインの際の動作である、カップとボールの横にピンを寝かせ、ピンを指し示す動作を行う。
確認部40は、ボールが打順2番目に打たれたボールであること、チャレンジ内容がワンピンインであること、ボールがワンピンインの範囲内にあることを確認し、申告内容に合致しているので、サーバ30に対して、受付IDと課題の達成が成功していることを通知する。
もし、異なる打順のボールを指し示していたり、ボールがワンピンインの範囲内に無かったりした場合には、サーバ30に対して、受付IDと課題の達成が成功していないことを通知する。
作業は、適宜、早送り再生、早戻し再生等を使って、再生時間を短縮しておこなっても良い。
【0038】
確認作業について、AIや画像処理で行うことで、人を介すことなく、課題の達成の成否を確認することができる。
図7(a)から図7(c)までの確認は、グリーン形状と特定の大きさのボールを判別する処理をAI等に行わせることで可能である。
図7(d)についでは、AIにて、ボール83とカップ92とピン82の位置関係から、ボールとカップ92の距離を計算させることが可能である。
ピン82は、参加者80が置くので、不適当な位置に置かれてしまう場合もある。それに対して、予め、カメラ50で撮影されるグリーン91の映像と、その中でのカップ92の位置とピン82の長さから、映像上のワンピンインの仮想ライン70による領域を設定する。画像処理で、グリーン91とボール81は認識できるので、それに仮想ライン70を合わせて、仮想ライン70による領域内にボール81があれば、ワンピンイン成功と判別することができる。
このように、確認部40は、画像処理によって、グリーン91上のボール81とカップ92の位置を特定し、ボール81が予め決められた領域にあるか否かにより、課題の成否を判断することができる。
【0039】
図2に沿って、本実施例の流れを説明する。
まず、参加者80が、イベント案内板60等に表示されたマトリックス型二次元コード61を読み込み、専用サイト10に入り、イベント申込、チャレンジする課題の内容、端末アドレス、打順を入力する(S101)。
専用サイト10は、サイト入口に応じて、コース名、ホール番号を確定する(S102)。例えば、サイト入口Aを通った場合は、コース名が青空ゴルフ倶楽部、ホール番号は5番と確定する。
さらに、参加者80に、参加費の決済方法を確認・選択し、必要に応じて決済会社13との決済を完了させる(S103)。バーコード決済やマトリックス型二次元コード決済等のオンライン決済であると、迅速に決済が完了できる。
専用サイト10は、申込入力内容等をサーバ30に対して通知する(S104)。サーバ30は、データ群31に申込内容等を記録し、受付IDを取得する(S105)。
サーバ30は、受付IDを専用サイト10に通知し、専用サイト10は、受付IDと申告の方法説明、動作の方法説明を参加者80に対して、携帯端末画面21で通知する(S106)。また、端末アドレス宛の通知で、申告時に手続きを行うサイトのURL等を通知する。
参加者80は、課題にチャレンジする(S107)。
参加者80は、課題の達成後、メールに記載されたURLから申告画面に入り、受付IDと個人情報を連絡する(S108)。
サーバ30は、達成の確認指示を確認部40に行う。
確認部40に、コース名、ホール番号、受付時刻、達成内容、打順を通知する。複数の確認指示を同時に行う場合も考えられるので、受付IDも送り、区別可能とする(S109)。
サーバ30は、データ群31の達成申告有無の欄に申告有と記録し、確認受理却下の欄に、確認中と記録する。
確認部40は、録画された映像から申告者の達成の確認を行い(S110)、結果をサーバ30に返す(S111)。
サーバ30は、確認部40からの結果に応じて、該当する受付IDの列の確認受理却下の欄に、記録する。
課題の達成の成功が確認された場合は、受理と記録し、課題の達成の成功が確認できなかった場合は、チャレンジ失敗として、却下と記録する。
受理された場合は、発送部32に対して、賞品発送を指示し、個人情報を通知する(S112)。
【0040】
このように、サーバを核とするシステムで、イベントを運営することによって、係員を現場に配置する必要がなく、作業効率を向上させつつ、ゴルフチャレンジをスムーズに運営することができる。
【0041】
また、本実施例では、課題の達成の成否を、まず、参加者自身が判定する。
そのため、システムで判定するのは、参加者80の申告があった場合のみであるので、システムの課題の達成の判定の回数を大幅に削減することができる。
そのため、作業工数を削減でき、作業効率を大幅に向上させることができる。
【0042】
また、録画データを編集することによって、ホールインワンの証拠映像とすることもできる。証拠とする条件に合わせる必要はあるが、イベントに参加するだけで、ホールインワンの証拠映像を取得できるとアピールすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明に係るゴルフチャレンジシステムは、ゴルフ場で行うゴルフの腕前を競うイベントの運営効率を向上させる技術として、特定のゴルフ場に限らず、あらゆるゴルフ場にて採用することが可能なシステムであり、また、一度でも参加した参加者に対しては、入力された情報に基づき、その後のイベント開催に合わせて随時イベント情報を配信するなどして、ゴルフ場への集客を図る宣伝効果も発揮し得るシステムであって、産業上の利用可能性は大きいものと思料する。
【符号の説明】
【0044】
1 ゴルフチャレンジシステム
10 専用サイト
11 サイト入口A
12 サイト入口B
13 決済会社
20 携帯端末
21 携帯端末画面
22 受付画面
23 入力欄
24 受付時の連絡事項画面
25 達成申告画面
26 ID入力欄
27 課題の達成内容
28 個人情報入力欄
30 サーバ
31 データ群
32 発送部
40 確認部
41 録画装置
42 モニタ
50 カメラ
51 全域カメラ
52 拡大映像
53 映像用ケーブル
60 イベント案内板
61 マトリックス型二次元コード
70 仮想ライン
80 参加者
81 ボール
82 ピン
83 ボール(申告者のボール)
90 ショートホール
91 グリーン
92 カップ
93 フェアウェイ
94 ティーエリア
N インターネット

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-07-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項7】
前記動作は、課題がホールインワンの際は、ボールとピンを差し上げる動作であり、課題がワンピンインの際は、該ボールとカップの距離を示すために寝かせた該ピンを、指し示す動作であることを特徴とする請求項2に記載のゴルフチャレンジシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
【特許文献1】特許第4136353号公報
【特許文献2】特開平8-112387号公報
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
さらにまた、本発明は、前記課題の達成時の動作について、課題がホールインワンの際は、ボールとピンを差し上げる動作であり、課題がワンピンインの際は、該ボールとカップの距離を示すために寝かせた該ピンを、指し示す動作である手段を採る。