(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164385
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/639 20060101AFI20241120BHJP
H01R 13/64 20060101ALI20241120BHJP
【FI】
H01R13/639 Z
H01R13/64
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079828
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 哲也
(72)【発明者】
【氏名】匂坂 晃敏
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA04
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FB20
5E021FC36
5E021FC38
5E021HC09
5E021JA05
5E021KA04
5E021KA06
5E021KA15
(57)【要約】
【課題】ロック時の打撃音をより大きく発するコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタ1は、ハウジングロック16を有するハウジング10を備える。ハウジングロック16は、アーム設置面11bを基端とし、相手ハウジング210と嵌合する側を自由端51として嵌合方向に沿って延伸し、自由端51に設けられているロック突部51aが係止突部212を乗り越えて係合するように撓み変形するロックアーム53と、幅方向でロックアーム53の自由端51に先端部50aが支持され、CPA20を組み付け可能な組付アーム50とを有する。組付アーム50は、ハウジング10の内側に向けて突出するように先端部50aに設けられ、ロック突部51aが係止突部212を乗り越えた後のロックアーム53の復帰変形に合わせて相手ハウジング210の外面210aを打撃するリブ構造部54を有する。
【選択図】
図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手コネクタの相手ハウジングと嵌合し、当該相手ハウジングに設けられている係止突部と係合して嵌合状態を維持させるハウジングロックを有するハウジングを備え、
前記ハウジングロックは、
前記ハウジングの外周面にあるアーム設置面を基端とし、前記相手ハウジングと嵌合する側を自由端として嵌合方向に沿って延伸し、前記自由端に設けられているロック突部が前記係止突部を乗り越えて係合するように撓み変形するロックアームと、
前記ロックアームの撓み方向と直交する幅方向で前記ロックアームの前記自由端に先端部が支持され、前記相手ハウジングとの嵌合位置を保証する位置保証部材を組み付け可能な組付アームと、を有し、
前記組付アームは、前記ハウジングの内側に向けて突出するように前記先端部に設けられ、前記ロック突部が前記係止突部を乗り越えた後の前記ロックアームの復帰変形に合わせて前記相手ハウジングの外面を打撃するリブ構造部を有する、コネクタ。
【請求項2】
前記リブ構造部の一部は、前記嵌合方向で前記相手ハウジングに近い側を前記ハウジングにおける前側とすると、前記幅方向視で、前記ロック突部よりも前記前側にある、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記リブ構造部における前記前側の側面である先端側面は、前記リブ構造部の先端面に向けて傾斜するテーパ状である、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記アーム設置面から前記組付アームまでの高さは、前記アーム設置面から前記ロックアームまでの高さよりも高く、
前記リブ構造部は、前記幅方向で、前記ロックアームの一部と非接触で対向する、請求項1又は2に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記ロックアームは、前記幅方向に沿って延伸する前記自由端を共通として、前記幅方向で前記ロック突部を挟んで対称に一対あり、
前記組付アームは、前記幅方向で2つの前記ロックアームを挟んで対称に一対ある、請求項1又は2に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一方のコネクタのハウジングに係止突部が設けられ、他方のコネクタのハウジングに、ロック突部を有するロックアームが設けられることで、ハウジング同士が嵌合したときに係止突部にロック突部が係合してロック状態となる機構がある。このようなロック機構では、ハウジング同士が嵌合するとき、ロック突部が係止突部に一旦乗り上げることでロックアームが撓み変形し、ロック突部が係止突部を乗り越えた後にロックアームが復帰変形することでロック状態となる。ここで、ロックアームが復帰変形するときの勢いでロック突部が相手ハウジングの壁面を叩き、これにより音が発せられれば、作業者は、その打撃音によってロック状態となったことを知ることができる。特許文献1は、ロック突部に対して幅方向にずれた位置に打撃部を設けることで、ロック突部の表面が傷んだ場合でも確実に打撃音を発するコネクタに関する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ロック状態となるときに発せられる打撃音は、作業者が確実に認識するために、より大きいことが望ましい。しかし、特許文献1に開示のコネクタでは、ロックアームの下面端等、ロックアームの一部が打撃部として設定されるため、打撃音を大きくさせるにも、構造の改変には限界がある。
【0005】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、ロック時の打撃音をより大きく発するコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に係るコネクタは、相手コネクタの相手ハウジングと嵌合し、相手ハウジングに設けられている係止突部と係合して嵌合状態を維持させるハウジングロックを有するハウジングを備え、ハウジングロックは、ハウジングの外周面にあるアーム設置面を基端とし、相手ハウジングと嵌合する側を自由端として嵌合方向に沿って延伸し、自由端に設けられているロック突部が係止突部を乗り越えて係合するように撓み変形するロックアームと、ロックアームの撓み方向と直交する幅方向でロックアームの自由端に先端部が支持され、相手ハウジングとの嵌合位置を保証する位置保証部材を組み付け可能な組付アームと、を有し、組付アームは、ハウジングの内側に向けて突出するように先端部に設けられ、ロック突部が係止突部を乗り越えた後のロックアームの復帰変形に合わせて相手ハウジングの外面を打撃するリブ構造部を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ロック時の打撃音をより大きく発するコネクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に係るコネクタの分解斜視図である。
【
図3】
図2のIII-IIIに対応したコネクタの断面図である。
【
図5A】相手コネクタに接続されている途中のコネクタの断面図である。
【
図5B】
図5AのVB部に対応したコネクタの一部拡大図である。
【
図6A】相手コネクタに対する接続が完了したコネクタの断面図である。
【
図6B】
図6AのVIB部に対応したコネクタの一部拡大図である。
【
図7A】リブ構造部が打撃音を発する時点でのコネクタの断面図である。
【
図7B】
図7AのVIIB部に対応したリブ構造部を拡大した断面図である。
【
図7C】
図7BのVIIC部に対応したリブ構造部を更に拡大した断面図である。
【
図8A】相手キャビティに斜めに進入した場合のコネクタを示す断面図である。
【
図8B】
図8AのVIIIB部に対応したリブ構造部を拡大した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて一実施形態に係るコネクタについて詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
【0010】
図1は、一実施形態に係るコネクタ1の分解斜視図である。
図2は、相手コネクタ200の接続方向に沿って見た、コネクタ1の正面図である。
図3は、
図2のIII-IIIに対応した、コネクタ1の断面図である。
図1、
図2及び
図3では、コネクタ1が接続される相手コネクタ200も併せて例示されている。また、
図3では、相手コネクタ200にコネクタ1が接続される前の状態が示されている。
【0011】
コネクタ1は、例えば自動車用コネクタとして、電源と機器との間、又は、機器と機器との間を電気的に接続するために適用される。コネクタ1は、一方の機器等に電気的に接続され、他方の機器等に電気的に接続された相手コネクタ200と接続自在である。本実施形態では、相手コネクタ200がオスコネクタであり、コネクタ1がメスコネクタである場合を想定している。一例として、コネクタ1には、各々いずれかの機器に電気的に接続された3つの電線Wが、それぞれ端子金具100を介して接続される。
【0012】
端子金具100は、棒状の導電性部材であり、電線Wの端末部に連結される。端子金具100は、接続部101と、連結部102とを備える。
【0013】
接続部101は、相手コネクタ200の相手端子220が外方から接続される。接続部101の形状は、例えば、相手端子220を挿入し得る箱状である。接続部101の外面には、ハウジング10に設けられているランス14と係合可能な被係止部101aが外方に向けて突出するように形成されている。
【0014】
連結部102は、電線Wを連結する。連結部102は、例えば、各々一対の加締め片からなり、電線Wの導体に圧着される導体圧着部と、電線Wの被覆に固定される被覆固定部とを備える。なお、連結部102と電線Wとの外周には、ゴムなどの弾性材料からなるシール部材110が配置され、ハウジング10に形成されているキャビティ13と電線Wとの間がシールされる。
【0015】
相手コネクタ200は、相手ハウジング210と、相手端子220とを備える。
【0016】
相手ハウジング210は、例えば合成樹脂等の絶縁性材料で形成され、コネクタ1のハウジング10と嵌合する筐体部材である。なお、本実施形態のように、相手コネクタ200がオスコネクタである場合のハウジングは、オスハウジングと呼称される場合もある。また、相手ハウジング210は、相手キャビティ211と、係止突部212とを有する。
【0017】
相手キャビティ211は、相手ハウジング210にハウジング10が嵌合したとき、開口部211aを通じて、端子金具100を内包するコネクタ1の一部を収容する長孔状の収容部である。
【0018】
係止突部212は、相手ハウジング210の外面210a上に設けられ、相手ハウジング210にハウジング10が嵌合したとき、ハウジング10に設けられているロックアーム53のロック突部51aが係合する。係止突部212は、係止面212aと、先端面212bと、補強部212cとを有する。係止面212aは、相手キャビティ211の開口部211aが開放されている方向とは反対方向に沿って向く面である。先端面212bは、係止突部212において外面210aから最も離間した面である。補強部212cは、係止突部212において係止面212aとは反対側に設けられ、係止面212aがロック突部51aから受ける力によって係止突部212が破損することを抑止するために、係止突部212の剛性を向上させる。また、補強部212cは、相手ハウジング210にハウジング10が嵌合するとき、外面210aに沿って係止突部212に接近するロック突部51aを先端面212bへと導くために、外面210aから先端面212bに向かってテーパ状に形成されている。
【0019】
相手端子220は、相手ハウジング210にハウジング10が嵌合したとき、端子金具100の接続部101と接続する。相手端子220は、不図示の機器に電気的に接続されている。なお、本実施形態では、相手端子220の構成も含めて、相手コネクタ200の構成を概略的に例示している。
【0020】
コネクタ1は、ハウジング10と、CPA20と、パッキン30と、スペーサ40とを備える。
【0021】
以下、コネクタ1が相手コネクタ200に接続する方向をX方向と規定する。本実施形態では、X方向は、ハウジング10が相手ハウジング210に嵌合する方向(以下「嵌合方向」という)、及び、端子金具100がキャビティ13に挿入される方向のいずれにも沿う。以下、X方向が後ろから前へ向かう方向と規定し、相手ハウジング210にコネクタ1が嵌合するときに相手ハウジング210に近い側をハウジング10における「前」と表記し、相手ハウジング210から遠い側を「後」と表記する場合がある。Y方向及びZ方向は、各々X方向に対して垂直であり、かつ、互いに垂直である。本実施形態では、Y方向は、ハウジング10の幅方向に沿った方向である。Z方向は、ハウジング10の高さ方向に沿った方向である。本実施形態では、便宜上、Z方向は、下方から上方に向かう方向とする。以下、Z方向に関する当該規定に従い、「上」又は「下」と表記する場合がある。
【0022】
なお、この場合、相手コネクタ200へのコネクタ1の接続方向がX方向であるので、
図2は、X方向とは反対方向視の平面図である。
図3における切断面は、コネクタ1及び相手コネクタ200の各々のY方向の中心を通る仮想のXZ平面である。
【0023】
ハウジング10は、例えば合成樹脂等の絶縁性材料で形成され、相手コネクタの相手ハウジングと嵌合する筐体部材である。なお、本実施形態のように、コネクタがメスコネクタである場合のハウジングは、メスハウジングと呼称される場合もある。
【0024】
ハウジング10は、ハウジング本体11と、接続端部12とを有する。ハウジング本体11は、X方向で接続端部12を一体的に支持するとともに、相手コネクタ200の一部と嵌合する嵌合口部11a等が形成される。接続端部12は、X方向でハウジング本体11よりも相手コネクタ200に近い位置にあり、相手コネクタ200の相手キャビティ211にスペーサ40を介して接続される。
【0025】
また、ハウジング10は、キャビティ13と、ランス14と、スペーサ開口部15と、ハウジングロック16とを有する。
【0026】
キャビティ13は、X方向に沿って形成された長孔状の収容部であり、端子金具100を収容する。端子金具100は、端子金具100の延伸方向をX方向に合わせた姿勢でキャビティ13に挿入される。キャビティ13は、Y方向に沿って複数配置されている。本実施形態では、キャビティ13は3つある。つまり、ハウジング10は、最大で3つの電線Wに対応した3つの端子金具100を接続することができる。キャビティ13のX方向での下流側の開口は、キャビティ13に端子金具100を収容させる収容開口13aである。キャビティ13のX方向での上流側の開口は、コネクタ1が相手コネクタ200に嵌合したとき、相手端子220を挿入させる接続開口13bである。
【0027】
ランス14は、接続端部12のZ方向の下側に設けられ、キャビティ13に収容された端子金具100を係止する。ランス14は、X方向に沿って上流側の先端部を自由端として延伸し、外力を受けることでキャビティ13から離れる方向に弾性変形する。空状態にあるキャビティ13に端子金具100が挿入されていくにつれて、接続部101の被係止部101aがランス14の突部14aと接触し、キャビティ13から離れるようにランス14が弾性変形する。引き続き、端子金具100が挿入されていき、被係止部101aが突部14aを乗り越えて通過することで、キャビティ13に向けてランス14の形状が復元し、最終的に、端子金具100がキャビティ13の正規位置に配置される。当該正規位置では、被係止部101aと突部14aとがX方向で近接して対向することで、端子金具100は、キャビティ13に対して抜け止めされた状態で収容される。
【0028】
スペーサ開口部15は、スペーサ40が接続端部12に取り付けられるとき、スペーサ40に設けられている係合部45をY方向とは反対の方向でスライドさせながら進入させる。スペーサ開口部15は、接続端部12におけるランス14の基端側に、Y方向に沿って延伸する溝形で、外部とキャビティ13との間で貫通するように設けられる。
【0029】
図4A及び
図4Bは、ハウジング10から部分的に抽出されたハウジングロック16の図である。
図4Aは、ハウジングロック16の下方を視認可能とした斜視図である。
図4Bは、X方向とは反対方向で見た、ハウジングロック16の正面図である。
【0030】
ハウジングロック16は、相手ハウジング210にハウジング10が嵌合したとき、相手ハウジング210に設けられている係止突部212に一部を係合させることで嵌合状態を維持させる。つまり、ハウジングロック16と係止突部212とは、一組のロック機構を構成する。ハウジングロック16は、一対のロックアーム53と、一対の組付アーム50とを有する。
【0031】
一対のロックアーム53は、ハウジング10の外周面の一部をアーム設置面11bとして、互いに同一形状で、Y方向で並列に配置される。ロックアーム53は、アーム設置面11bを基端とし、相手ハウジング210と嵌合する側を自由端51としてX方向に沿って延伸する。具体的には、ロックアーム53は、X方向に沿って直線状に延伸するアーム本体53aと、アーム本体53aの後ろ側の固定端と連続してアーム設置面11b上に支持される基端部53bとを有する。
【0032】
本実施形態では、自由端51は、一対のロックアーム53で挟まれる部分に、Y方向に沿って延伸する1つの棒状部51eを含む。棒状部51eは、一対のロックアーム53同士を連結することで、自由端51全体を一対のロックアーム53同士で共通とするとみなし得る。棒状部51eは、ロック突部51aと、CPA係止部51bとを有する。
【0033】
ロック突部51aは、Z方向の下方に突出するように棒状部51eに設けられ、上記のとおり、相手ハウジング210にハウジング10が嵌合したとき、相手ハウジング210に設けられている係止突部212に係合する。この場合、一対のロックアーム53は、自由端51を共通として、Y方向でロック突部51aを挟んで対称であるとみなされ得る。ロックアーム53は、ロック突部51aが係止突部212に接触しながら乗り越えようとすることで、撓み変形する。ロックアーム53は、基端部53bを基点として撓むので、ロックアーム53の撓み方向は、Y方向と直交する。
【0034】
CPA係止部51bは、前側の側面を含む切り欠き部として棒状部51eに設けられ、CPA20がハウジングロック16に組み付けられる場合、相手ハウジング210にハウジング10が嵌合したとき、CPA20に設けられている被係止部21aが係合する。
【0035】
一対の組付アーム50は、CPA20を組み付け可能とする被組付部である。一対の組付アーム50は、Y方向でロックアーム53の自由端51に先端部50aが支持され、互いに同一形状で、Y方向で2つのロックアーム53を挟むように並列に配置される。つまり、一対の組付アーム50も、Y方向でロック突部51a及び一対のロックアーム53を挟んで対称であるとみなされ得る。本実施形態では、組付アーム50は、先端部50aを基端とし、後ろ側を自由端としてX方向とは反対方向に延伸する。一対の組付アーム50の自由端同士は、Y方向に沿って延伸する連結棒部52で連結されている。また、
図4Bに示すように、アーム設置面11bから組付アーム50の下面50bまでの高さH2は、アーム設置面11bからロックアーム53の下面53cまでの高さH1よりも高い。
【0036】
また、一対の組付アーム50は、それぞれ、リブ構造部54を有する。リブ構造部54は、ハウジング10の内側に向けて突出するように先端部50aの下面50bに設けられ、ロック突部51aが係止突部212を乗り越えた後のロックアーム53の復帰変形に合わせて相手ハウジング210の外面210aを打撃する。リブ構造部54は、例えば、下面50bから突出する方向に対して垂直な切断面での断面形状が、組付アーム50の延伸方向であるX方向を長手方向とした矩形となるブロック状である。Y方向について、リブ構造部54の幅は、組付アーム50の幅よりも狭くてもよい。
【0037】
リブ構造部54は、先端面54aと、対向側面54bと、先端側面54cとを有する。先端面54aは、リブ構造部54において下面50bから最も離間した平坦面であるとともに、ロック突部51aが係止突部212を乗り越えた後に相手ハウジング210の外面210aを直接的に打撃する打撃面である。先端面54aの高さ位置は、ロック突部51aの先端の高さ位置とおおよそ合うように設定される。対向側面54bは、Y方向で、ロックアーム53の一部でもある自由端51の側面51dと非接触で対向する側面である。ここで、アーム設置面11bから組付アーム50の下面50bまでの高さH2は、アーム設置面11bからロックアーム53の下面53cまでの高さH1よりも高いので、対向側面54bと側面51dとの間には、空間領域Sが形成される。なお、
図4Bでは、空間領域Sが二点鎖線で囲まれた領域として示されている。先端側面54cは、リブ構造部54における前側の側面である。本実施形態では、先端側面54cは、先端面54aに向けて傾斜するテーパ状である。また、先端側面54cは、Y方向視で、ロック突部51aよりも前側にある(
図7B参照)。
【0038】
なお、一対の組付アーム50は、それぞれ、CPA係合部55を有してもよい。CPA係合部55は、例えば、各々の組付アーム50の側部からY方向に沿ってハウジングロック16から離れる方向に突出する凸部である。CPA係合部55は、ハウジングロック16にCPA20が組み付けられるとき、CPA20の不図示の被係合部と係合することで、CPA20をハウジングロック16に保持させる。
【0039】
CPA20は、上記のとおりハウジングロック16に適宜組み付けられ、相手ハウジング210へのハウジング10の嵌合位置を保証する位置保証部材である。なお、CPAは、Connector Position Assuranceの略語である。以下、CPA20がハウジングロック16に組み付けられている状態を単に「組付状態」と表記する。CPA20は、例えば、先端アーム21と、一対の側部アーム22と、先端アーム21と各々の側部アーム22とを連結する連結部23とを有する。
【0040】
先端アーム21は、組付状態で、連結部23からおおよそX方向に延伸し、後ろ側の端部を連結部23と連続する固定端とし、前側の端部を自由端とする。先端アーム21は、固定端を基点として撓み変形可能であるとともに、組付状態では、下方に向けて付勢力を与える。先端アーム21の撓み方向は、ロックアーム53と同様に、Y方向と直交する。先端アーム21の自由端は、組付状態でロック突部51aと同方向に突出する被係止部21aを有する。ただし、先端アーム21の自由端には、被係止部21aよりも前に、下面端21d(
図5B参照)が残存されている。
【0041】
一対の側部アーム22は、Y方向で先端アーム21の一部と連結部23とを挟んで対称である。一対の側部アーム22は、組付状態には、対向領域内にハウジングロック16の一対の組付アーム50を収容するように組付アーム50に組み付く。そして、一対の側部アーム22は、一対の組付アーム50をガイド部として、適宜、X方向に沿ってスライド自在である。このような組付状態を維持するために、各々の側部アーム22は、対向空間に向けて突出し、組付アーム50からの脱落を抑止する押え部22aを有してもよい。
【0042】
パッキン30は、ハウジング10において嵌合口部11aと対向する接続端部12の基部に取り付けられる環状の弾性体である。パッキン30が設けられていることで、コネクタ1は、相手コネクタ200に密に嵌合する。これにより、パッキン30は、防水等の機能を発揮し得る。
【0043】
スペーサ40は、ハウジング10に着脱自在であり、ハウジング10に取り付けられているときに、キャビティ13に収容された端子金具100を係止する。本実施形態では、スペーサ40は、ハウジング10の接続端部12に着脱自在であり、接続端部12に取り付けられているときに端子金具100を係止する。ここで、コネクタ1では、キャビティ13に収容されている端子金具100は、ランス14により係止される。つまり、スペーサ40は、ランス14とは別の係止部材として、端子金具100の二重係止及び端子金具100の半挿入検知を行う。なお、このようなスペーサは、リテーナと呼称される場合もある。
【0044】
また、スペーサ40は、接続端部12を内部空間に収容する形状を有する。つまり、スペーサ40は、接続端部12を覆うように接続端部12に取り付けられることになる。本実施形態では、スペーサ40は、正面壁41と、上面壁42と、底面壁43と、側面壁44とを有するケース状である。
【0045】
正面壁41は、スペーサ40が接続端部12に取り付けられたときに、接続端部12の先端面部12aと近接して対向する。正面壁41は、少なくとも、キャビティ13ごとの接続開口13bと対向する位置に端子挿入口41aを有する。
【0046】
上面壁42は、スペーサ40が接続端部12に取り付けられたときに、接続端部12の上部の一部と近接して対向する。上面壁42は、正面壁41の上端部と連続する。
【0047】
底面壁43は、スペーサ40が接続端部12に取り付けられたときに、接続端部12の下部、すなわちキャビティ13ごとのランス14と近接して対向する。底面壁43は、正面壁41の下端部と連続する。また、底面壁43は、正面壁41と連続する固定端側とは反対側の自由端に沿って一部がスペーサ40の内部空間に向かって突出する係合部45を有する。
【0048】
側面壁44は、スペーサ40が接続端部12に取り付けられたときに、接続端部12の一方の側部と近接して対向する。本実施形態では、スペーサ40が接続端部12に取り付けられている状態を想定すると、側面壁44は、正面壁41、上面壁42及び底面壁43の各々のY方向の上流側の側端部と連続する。
【0049】
スペーサ40では、正面壁41、上面壁42、底面壁43及び側面壁44の各々の内面で概略的に囲まれる空間が内部空間となる。そして、スペーサ40において、内部空間を挟んで正面壁41と対向する壁部は、係合部45以外、存在せず、内部空間を挟んで側面壁44と対向する壁部も存在しない。そのため、作業者は、Y方向とは反対の方向で、接続端部12に設けられているスペーサ開口部15に係合部45を進入させつつスライドさせることで、スペーサ40を接続端部12に取り付けることができる。なお、このように被取付部に対して側面側から取り付けられるスペーサは、サイドスペーサと呼称される場合もある。
【0050】
ここで、スペーサ開口部15への係合部45の進入が完了していない状態、すなわち、スペーサ40がいわゆる仮係止位置にある状態では、係合部45の一部は、接続部101の一部とX方向で対向していない。そのため、スペーサ40は、仮係止位置にある状態では、端子金具100を係止していないことになるので、コネクタ1における端子金具100の二重係止がなされていない。
【0051】
一方、スペーサ開口部15への係合部45の進入が完了した状態、すなわち、スペーサ40がいわゆる本係止位置にある状態では、係合部45の一部は、接続部101の一部とX方向で対向する。そのため、スペーサ40は、本係止位置にある状態では、端子金具100を係止していることになるので、コネクタ1における端子金具100の二重係止がなされている。
【0052】
次に、相手コネクタ200にコネクタ1が接続されるときのハウジングロック16の変形動作について説明する。ここで、ハウジングロック16には、予めCPA20が組み付けられているものとする。
【0053】
まず、
図3を参照すると、相手コネクタ200にコネクタ1が接続される前の状態では、ハウジングロック16における一対のロックアーム53、及び、CPA20における先端アーム21は、ともに撓み変形していない。ここで、コネクタ1が相手コネクタ200に接続されておらず、かつ、CPA20が組付状態にあるとき、CPA20の被係止部21aは、ハウジングロック16の自由端51の一部である棒状部51eの後ろ側にある。つまり、被係止部21aの前面21b(
図5B参照)は、棒状部51eの後面51cと対向する。また、先端アーム21の下面端21dは、棒状部51eの上面51fの近傍にある。
【0054】
図5Aは、
図3に合わせて描画され、相手コネクタ200に接続されている途中の状態にあるコネクタ1の断面図である。
図5Bは、
図5AのVB部に対応した、コネクタ1におけるロック機構の一部を拡大した断面図である。
【0055】
コネクタ1が
図3に示す状態から
図5Aに示す状態に移行すると、ハウジングロック16のロック突部51aは、相手ハウジング210における係止突部212の補強部212cと接触しながら進み、係止突部212の先端面212bに乗り上げる。このロック突部51aの変位に伴い、一対のロックアーム53は、
図5B中の矢印で示す方向に撓む。また、この一対のロックアーム53の撓み変形に伴い、棒状部51eの上面51fが先端アーム21の下面端21dと接触し、かつ、棒状部51eの後面51cが被係止部21aの前面21bと接触することで、先端アーム21も一体的に撓む。つまり、先端アーム21の被係止部21aも、同時に係止突部212の先端面212bに乗り上げる形となる。
【0056】
図6Aは、
図3及び
図5Aに合わせて描画され、相手コネクタ200に対する接続が完了したコネクタ1の断面図である。
図6Bは、
図6AのVIB部に対応した、コネクタ1におけるロック機構の一部を拡大した断面図である。なお、
図6A及び
図6Bに示すコネクタ1は、すでにロック時の打撃音が発せられた後の状態にある。
【0057】
コネクタ1が
図5Aに示す状態から
図6Aに示す状態に移行すると、ロック突部51aは、係止突部212の先端面212bを乗り越え、棒状部51eの係止面212aと対向する側に移動する。このロック突部51aの変位に伴い、一対のロックアーム53は、
図6Bに示すように、復帰変形する。この一対のロックアーム53の復帰変形に伴い、棒状部51eの後面51cが係止突部212の係止面212aとX方向に沿って対向することで、X方向とは反対の方向への棒状部51eの移動が規制される。その結果、一対のロックアーム53を有するハウジングロック16の同方向への移動も規制されることから、ハウジングロック16は、係止突部212に対してロック状態となる。
【0058】
一方、一対のロックアーム53が復帰変形しただけでは、CPA20における先端アーム21の被係止部21aは、未だ係止突部212の先端面212bに乗り上げたままである。そこで、作業者は、引き続きCPA20をX方向にスライドさせることで、被係止部21aは、棒状部51eの上面51fを乗り越え、その後、先端アーム21が有する付勢力により、棒状部51eのCPA係止部51bと対向する側に移動する。ここで、CPA係止部51bは、予め、被係止部21aが正常に係合するときに、相手ハウジング210に対するハウジング10の嵌合位置も正常となるような切り欠き形状を有する。したがって、作業者は、
図6Bに示すように、被係止部21aがCPA係止部51bに正常に係合していることを確認することをもって、嵌合位置が正常であることを併せて確認することができる。
【0059】
次に、相手コネクタ200にコネクタ1が接続されるときのハウジングロック16における打撃音の発生原理について説明する。
【0060】
図7Aは、ハウジングロック16におけるリブ構造部54が打撃音を発する時点でのコネクタ1の断面図である。
図7Aに示すコネクタ1は、
図2のVII-VIIに対応した位置、すなわち、一方のリブ構造部54を通過する位置で切断されている。
図7Bは、
図7AのVIIB部に対応した、リブ構造部54を拡大した断面図である。
図7Cは、
図7BのVIIC部に対応した、リブ構造部54を更に拡大した断面図である。
【0061】
上記のとおり、コネクタ1が
図5Aに示す状態から
図6Aに示す状態に移行する途中において、一対のロックアーム53は、ロック突部51aが係止突部212の先端面212bを乗り越えたときに復帰変形する。このロックアーム53が復帰変形するときの勢いにより、本実施形態では、各々のリブ構造部54が、相手ハウジング210の外面210aを打撃し、打撃音を発する。
【0062】
ここで、リブ構造部54は、先端面54aが平坦面で、かつ、先端側面54cがY方向視でロック突部51aよりも前側にあるように形成されたブロック状である。そのため、先端面54aの高さ位置がロック突部51aの先端の高さ位置とおおよそ合うように設定されているとしても、ロックアーム53の復帰変形時には、
図7Cに示すように、先端面54aの前部54dがロック突部51aよりも先に外面210aに衝突する。
【0063】
次に、コネクタ1の効果について説明する。
【0064】
まず、コネクタ1は、相手コネクタ200の相手ハウジング210と嵌合し、相手ハウジング210に設けられている係止突部212と係合して嵌合状態を維持させるハウジングロック16を有するハウジング10を備える。ハウジングロック16は、ロックアーム53と、組付アーム50とを有する。ロックアーム53は、ハウジング10の外周面にあるアーム設置面11bを基端とし、相手ハウジング210と嵌合する側を自由端51として嵌合方向に沿って延伸する。ロックアーム53は、自由端51に設けられているロック突部51aが係止突部212を乗り越えて係合するように撓み変形する。組付アーム50は、ロックアーム53の撓み方向と直交する幅方向でロックアーム53の自由端51に先端部50aが支持され、相手ハウジング210との嵌合位置を保証する位置保証部材としてのCPA20を組み付け可能である。組付アーム50は、ハウジング10の内側に向けて突出するように先端部50aに設けられ、ロック突部51aが係止突部212を乗り越えた後のロックアーム53の復帰変形に合わせて相手ハウジング210の外面210aを打撃するリブ構造部54を有する。
【0065】
ここで、相手ハウジング210へのハウジング10の嵌合方向は、上記例示では、X方向に相当する。また、ハウジング10の幅方向は、上記例示では、Y方向に相当する。
【0066】
まず、コネクタ1では、相手コネクタ200に接続されて、ハウジング10が相手ハウジング210に嵌合する際、ロックアーム53が復帰変形するときの勢いで、リブ構造部54が相手ハウジング210の外面210aを打撃する。したがって、作業者は、発せられた打撃音によって、相手ハウジング210の係止突部212に対してハウジングロック16がロック状態となったことを知ることができる。
【0067】
また、コネクタ1では、リブ構造部54は、ロックアーム53ではなく、CPA20を組み付け可能とする組付アーム50に設けられるので、リブ構造部54の形状を打撃音がより大きくなるような形状に設定しやすくすることができる。
【0068】
ここで、比較例として、もしロックアーム53の一部をそのまま打撃音を発生させる打撃部とすると、相手ハウジング210の外面210aと接触する面積が比較的大きくなることで、響くような打撃音を発しづらくなることもあり得る。また、比較例として、もしロックアーム53において打撃音を発生させる構造部を設けようとすると、ロックアーム53の自由端の一部を削り取ったような形状ともなりかねず、その場合、ロックアーム53の剛性が低下することもあり得る。
【0069】
更に、コネクタ1では、リブ構造部54は、一対の組付アーム50の先端部50aに設けられるので、一対のロックアーム53の自由端51と合わせてハウジングロック16の先端部全体の重量が増えるので、リブ構造部54の衝突速度が速くなる。したがって、打撃音がより大きくなる可能性が高くなる。
【0070】
以上のように、本実施形態によれば、ロック時の打撃音をより大きく発するコネクタ1を提供することができる。
【0071】
なお、上記説明では、一例として、ハウジングロック16にCPA20が組み付けられる場合を例示した。このようにCPA20が組み付けられる場合、ロックアーム53の復帰変形の際の反力にCPA20の付勢力が加わるため、リブ構造部54の衝突速度がより速くなり、結果として、より大きな打撃音を発生させるのに有利となる。一方で、本実施形態によれば、ハウジングロック16にCPA20が組み付けられない場合でも、リブ構造部54の形状を適宜設定することで、打撃音をより大きくすることができる。
【0072】
また、上記の比較例のように、ロックアーム53の一部をそのまま打撃音を発生させる打撃部とする場合、外面210aと接触する面積が比較的大きくなり、結果として、嵌合時に相手ハウジングの端部に打撃部が引っ掛かるおそれがある。これに対して、本実施形態によれば、例えば、リブ構造部54の幅寸法をより狭く設定することができるので、ハウジング同士のスムーズな嵌合が阻害されづらくなる点で有利である。
【0073】
また、コネクタ1では、リブ構造部54の一部は、嵌合方向で相手ハウジング210に近い側をハウジング10における前側とすると、幅方向視で、ロック突部51aよりも前側にあってもよい。
【0074】
このコネクタ1によれば、
図7Cを用いて例示したように、リブ構造部54の先端面54aの前部54dがロック突部51aよりも先に相手ハウジング210の外面210aに衝突することになる。したがって、リブ構造部54は、ロック突部51aの状態を問わず、確実に打撃音を発することができる。また、先端面54aの外面210aへの衝突部位が前部54dに集中することから、一対のロックアーム53による同一の反力のもと、先端面54a全体が一時に外面210aに衝突する場合よりも、打撃音を響きやすくする点で有利となる。
【0075】
また、コネクタ1では、リブ構造部54における前側の側面である先端側面54cは、リブ構造部54の先端面54aに向けて傾斜するテーパ状であってもよい。
【0076】
図8Aは、相手ハウジング210の相手キャビティ211に対してスペーサ40等が斜めに進入した場合のコネクタ1の状態を示す断面図である。
図8Aに示すコネクタ1は、
図2のVIII-VIIIに対応した位置、すなわち、
図7Aに示すリブ構造部54とは別のリブ構造部54を通過する位置で切断されている。
図8Bは、
図8AのVIIIB部に対応した、リブ構造部54を拡大した断面図である。
【0077】
このコネクタ1によれば、リブ構造部54の先端側面54cがテーパ状に形成されている。そのため、
図8Bに示すように、相手ハウジング210に対してハウジング10が斜めに嵌合しようとした場合でも、相手ハウジング210の開口部211aの角部211bは、先端側面54cと接触しつつ適切な嵌合方向に誘導される。したがって、リブ構造部54の一部が嵌合時に相手ハウジング210の角部211bに引っ掛かることで、ハウジング10のスムーズな嵌合が阻害されることを、予め回避させることができる。
【0078】
また、コネクタ1では、アーム設置面11bから組付アーム50までの高さH2は、アーム設置面11bからロックアーム53までの高さH1よりも高くてもよい。リブ構造部54は、幅方向で、ロックアーム53の一部と非接触で対向してもよい。
【0079】
このコネクタ1によれば、
図4Bに示したように、例えば、リブ構造部54の対向側面54bと、ロックアーム53の側面51dとの間には、空間領域Sが形成される。この空間領域Sは、リブ構造部54が相手ハウジング210の外面210aを打撃して打撃音を発したとき、打撃音を反響させる空間として機能し得るので、より打撃音を大きくすることができる。
【0080】
更に、コネクタ1では、ロックアーム53は、幅方向に沿って延伸する自由端51を共通として、幅方向でロック突部51aを挟んで対称に一対あってもよい。組付アーム50は、幅方向で2つのロックアーム53を挟んで対称に一対あってもよい。
【0081】
このコネクタ1によれば、例えば、ハウジングロック16がCPA20を組み付けることができる構造を有する場合に、打撃音をより大きくするのに有利となり得る。
【0082】
以上、一実施形態を説明したが、実施形態はこれらに限定されるものではなく、実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0083】
1 コネクタ
10 ハウジング
11b アーム設置面
16 ハウジングロック
20 CPA
50 組付アーム
50a 先端部
51 自由端
51a ロック突部
53 ロックアーム
54 リブ構造部
54a 先端面
54c 先端側面
200 相手コネクタ
210 相手ハウジング
210a 外面
212 係止突部