(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164450
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】住宅デザイン提案システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20241120BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079928
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】504093467
【氏名又は名称】トヨタホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(74)【代理人】
【識別番号】100161230
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 雅博
(72)【発明者】
【氏名】山本 菜緒
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】一定以上のデザイン性が担保された提案を行うことができる住宅デザイン提案システムを提供する。
【解決手段】住宅デザイン提案システムでは、室内のデザインスタイルごとにデザインスタイルに合う仕様のインテリア部材が複数組み合わされたインテリアパッケージが予め用意されている。住宅デザイン提案システムは、インテリアパッケージにより室内を構築した場合の空間イメージを表す画像であるパッケージ画像25をインテリアパッケージごとに記憶するパッケージデータベースと、パッケージデータベースに記憶されたインテリアパッケージのパッケージ画像25をディスプレイ部に表示させるパッケージ表示部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内のデザインスタイルごとに前記デザインスタイルに合う仕様のインテリア部材が複数組み合わされたインテリアパッケージが予め用意され、前記インテリアパッケージにより室内を構築した場合の空間イメージを表す画像であるパッケージ画像を前記インテリアパッケージごとに記憶するパッケージ記憶手段と、
前記パッケージ記憶手段に記憶された前記インテリアパッケージの前記パッケージ画像をディスプレイに表示させるパッケージ表示手段と、
を備える、住宅デザイン提案システム。
【請求項2】
顧客の希望する前記インテリアパッケージの情報を取得する取得手段と、
前記インテリアパッケージごとに、前記インテリアパッケージを構成する前記各インテリア部材の仕様を記憶する仕様情報記憶手段と、
前記取得手段により取得した前記インテリアパッケージを構成する前記各インテリア部材の仕様を前記仕様情報記憶手段から読み出し、その読み出した前記各インテリア部材の仕様に基づき、顧客に提案する住宅プランを作成する住宅プラン作成手段と、
を備える、請求項1に記載の住宅デザイン提案システム。
【請求項3】
前記パッケージ記憶手段には、前記インテリアパッケージごとに、前記インテリアパッケージを構成する前記各インテリア部材を個別に示す個別画像が記憶されており、
前記パッケージ表示手段は、前記パッケージ記憶手段に記憶された前記インテリアパッケージの前記各インテリア部材の前記個別画像を前記ディスプレイに表示させる、請求項1又は2に記載の住宅デザイン提案システム。
【請求項4】
前記パッケージ記憶手段には、前記インテリアパッケージごとに前記インテリアパッケージのデザインイメージを表すデザインキーワードが記憶されており、
前記パッケージ表示手段は、前記パッケージ記憶手段に記憶された前記インテリアパッケージの前記デザインキーワードを前記ディスプレイに表示させる、請求項1又は2に記載の住宅デザイン提案システム。
【請求項5】
前記インテリアパッケージを構成する前記各インテリア部材には、インテリア建材に加え、インテリア家具が含まれている、請求項1又は2に記載の住宅デザイン提案システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅デザイン提案システムに関する。
【背景技術】
【0002】
住宅販売会社では、住宅の購入を検討する顧客に対して住宅のデザインに関する提案を行うことがある。特許文献1には、こうした住宅デザインの提案を行うための提案システムが開示されている。この提案システムでは、内装を構成する各種インテリア部材(例えば天井材や壁材、造作材、建具など)が、インテリアデザイン上のスタイル(例えばヨーロピアンクラシックや純和風など)に応じてあらかじめ分類されている。そのため、顧客が希望するスタイルの内装デザインを顧客に提案する際には、当該スタイルに分類された複数のインテリア部材を設計者等が組み合わせて内装デザインを構築し提案することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の提案システムでは、設計者等が複数のインテリア部材を組み合わせて内装デザインを構築するようになっているため、設計者等のスキルにより内装デザインの質にばらつきが生じるおそれがある。そのため、上記特許文献1の提案システムでは、一定以上のデザイン性が担保された提案を行うのが難しいと考えられる。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、一定以上のデザイン性が担保された提案を行うことができる住宅デザイン提案システムを提供することを主たる目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく、第1の発明の住宅デザイン提案システムは、室内のデザインスタイルごとに前記デザインスタイルに合う仕様のインテリア部材が複数組み合わされたインテリアパッケージが予め用意され、前記インテリアパッケージにより室内を構築した場合の空間イメージを表す画像であるパッケージ画像を前記インテリアパッケージごとに記憶するパッケージ記憶手段と、前記パッケージ記憶手段に記憶された前記インテリアパッケージの前記パッケージ画像をディスプレイに表示させるパッケージ表示手段と、を備える。
【0007】
第1の発明によれば、室内のデザインスタイルごとに、デザインスタイルに合う仕様のインテリア部材が複数組み合わされたインテリアパッケージが予め用意され、インテリアパッケージにより室内を構築した場合の空間イメージを表す画像であるパッケージ画像がインテリアパッケージごとにパッケージ記憶手段に記憶されている。パッケージ記憶手段に記憶されたインテリアパッケージのパッケージ画像はディスプレイに表示されるようになっている。この場合、インテリアパッケージの単位で顧客に室内デザインの提案を行うことができ、顧客はインテリアパッケージの単位で好みの室内デザインを選ぶことが可能となる。かかる構成によれば、インテリアパッケージをインテリアデザインに関する専門家の視点で作成するようにすることで、設計者やコーディネータのスキルに関わらず、一定以上のデザイン性が担保された提案を行うことが可能となる。
【0008】
第2の発明の住宅デザイン提案システムは、第1の発明において、顧客の希望する前記インテリアパッケージの情報を取得する取得手段と、前記インテリアパッケージごとに、前記インテリアパッケージを構成する前記各インテリア部材の仕様を記憶する仕様情報記憶手段と、前記取得手段により取得した前記インテリアパッケージを構成する前記各インテリア部材の仕様を前記仕様情報記憶手段から読み出し、その読み出した前記各インテリア部材の仕様に基づき、顧客に提案する住宅プランを作成する住宅プラン作成手段と、を備える。
【0009】
第2の発明によれば、インテリアパッケージごとに、インテリアパッケージを構成する各インテリア部材の仕様が仕様情報記憶手段に記憶されている。顧客の希望するインテリアパッケージの情報が取得されると、その取得されたインテリアパッケージを構成する各インテリア部材の仕様が仕様情報記憶手段から読み出される。そして、読み出された各インテリア部材の仕様に基づき、顧客に提案する住宅プランが作成(設計)される。これにより、住宅プランの作成作業(設計作業)について効率化を図ることが可能となる。
【0010】
第3の発明の住宅デザイン提案システムは、第1又は第2の発明において、前記パッケージ記憶手段には、前記インテリアパッケージごとに、前記インテリアパッケージを構成する前記各インテリア部材を個別に示す個別画像が記憶されており、前記パッケージ表示手段は、前記パッケージ記憶手段に記憶された前記インテリアパッケージの前記各インテリア部材の前記個別画像を前記ディスプレイに表示させる。
【0011】
第3の発明によれば、パッケージ記憶手段には、インテリアパッケージごとにインテリアパッケージを構成する各インテリア部材を個別に示す個別画像が記憶されている。パッケージ記憶手段に記憶されたインテリアパッケージの各インテリア部材の個別画像はディスプレイに表示される。この場合、顧客に対して、インテリアパッケージのパッケージ画像(組み合わせ画像)に加え、インテリアパッケージを構成する各インテリア部材の個別画像を提示することができる。これにより、顧客が好みのインテリアパッケージを選ぶ際に、より選び易くできる。
【0012】
第4の発明の住宅デザイン提案システムは、第1又は第2の発明において、前記パッケージ記憶手段には、前記インテリアパッケージごとに前記インテリアパッケージのデザインイメージを表すデザインキーワードが記憶されており、前記パッケージ表示手段は、前記パッケージ記憶手段に記憶された前記インテリアパッケージの前記デザインキーワードを前記ディスプレイに表示させる。
【0013】
第4の発明によれば、インテリアパッケージごとにインテリアパッケージのデザインイメージを表すデザインキーワードがパッケージ記憶手段に記憶されている。パッケージ記憶手段に記憶されたインテリアパッケージのデザインキーワードはディスプレイに表示される。この場合、顧客にインテリアパッケージのパッケージ画像に加え、デザインキーワードを提示することで、顧客にデザインをイメージさせ易くできる。これにより、顧客が好みのインテリアパッケージを選ぶ上で、選び易くできる。
【0014】
第5の発明の住宅デザイン提案システムは、第1又は第2の発明において、前記インテリアパッケージを構成する前記各インテリア部材には、インテリア建材に加え、インテリア家具が含まれている。
【0015】
第5の発明によれば、インテリアパッケージを構成する各インテリア部材に、インテリア建材に加え、インテリア家具が含まれている。この場合、家具を含めたインテリアパッケージとして顧客に提示することができる。そのため、より実際に近い空間イメージで顧客に提案を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】住宅デザイン提案システムの概略構成を示す図。
【
図2】住宅デザイン提案処理の内容を示す機能ブロック図。
【
図3】インテリアパッケージのパッケージ画像を示す図。
【
図4】インテリアパッケージを構成する各インテリア建材の個別画像を示す図。
【
図5】インテリアパッケージを構成する各インテリア家具の個別画像を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、顧客に対して住宅のデザインに関する提案を行う住宅デザイン提案システムについて具体化している。
図1は、住宅デザイン提案システムの概略構成を示す図である。
【0018】
図1に示すように、住宅デザイン提案システム10は、顧客に対して住宅のデザインに関する提案を行うための住宅デザイン提案端末11と、顧客に提案する住宅プランを作成する住宅プラン作成端末12とを備える。住宅デザイン提案端末11は、例えば住宅販売会社の販売店に設けられ、住宅プラン作成端末12は、例えば住宅販売会社の製造工場(詳しくは設計部門)に設けられている。住宅デザイン提案端末11と住宅プラン作成端末12とは、インターネット等の通信ネットワーク13を介して通信可能に接続されている。
【0019】
本実施形態では、住宅販売会社の販売店に訪れた顧客に対し、住宅デザイン提案端末11を用いて住宅デザインに関する提案を行うことを想定している。住宅デザイン提案端末11は、パーソナルコンピュータにより構成され、制御部15と、操作部16と、記憶部17と、ディスプレイ部18とを備える。制御部15は、住宅デザインの提案に関する各種処理を行うものであり、操作部16、記憶部17及びディスプレイ部18とそれぞれ接続されている。制御部15は、CPU等を有する周知のマイクロコンピュータを有して構成されている。
【0020】
操作部16は、住宅デザイン提案処理に必要な各種情報を入力するためのもので、キーボードやマウス等を備えて構成されている。記憶部17は、住宅デザインの提案に必要な各種情報を記憶するものである。ディスプレイ部18は、顧客に提案を行う住宅デザインに関する各種情報を表示するものである。
【0021】
住宅プラン作成端末12は、パーソナルコンピュータにより構成され、住宅プランを作成(設計)するためのCADプログラムを有している。したがって、住宅プラン作成端末12はいわゆるCAD端末とされている。住宅プラン作成端末12は、住宅販売会社の設計者により操作されるようになっている。
【0022】
住宅プラン作成端末12には、住宅販売会社の製造工場に設けられた各種端末21~23が接続されている。これらの端末21~23には、顧客に提案する住宅プランの図面を作成するための図面用端末21と、住宅プランの仕様書を作成するための仕様書用端末22と、住宅プランの見積書を作成するための見積書用端末23とが含まれている。住宅プラン作成端末12により作成された住宅プランに関する各種情報(例えばCAD情報)は各端末21~23に出力される。上記出力された情報に基づき、図面用端末21では住宅プランの図面(例えばパース)が作成され、仕様書用端末22では住宅プランの仕様書が作成され、見積書用端末23では住宅プランの見積書が作成される。
【0023】
次に、住宅デザイン提案端末11を用いて行われる住宅デザイン提案処理の流れについて
図2~
図5に基づいて説明する。
図2は、住宅デザイン提案処理の内容を示す機能ブロック図である。なお、住宅デザイン提案端末11では、
図2中の各ブロック42,43,46,47が制御部15により実現されている。また、
図2中の各データベース41,45が記憶部17により構築されている。
図3は、インテリアパッケージのパッケージ画像を示す図である。
図4は、インテリアパッケージを構成する各インテリア建材の個別画像を示す図である。
図5は、インテリアパッケージを構成する各インテリア家具の個別画像を示す図である。
【0024】
本住宅デザイン提案システム10では、室内のデザインスタイルとして、複数のデザインスタイルが用意されている。複数のデザインスタイルには、例えば「プレミアム」、「和心」、「クールモダン」等が含まれている。また、本住宅デザイン提案システム10(住宅デザイン提案端末11)では、室内のデザインスタイルごとに、デザインスタイルに合う仕様のインテリア部材が複数組み合わされたインテリアパッケージが予め用意されている。そして、そのインテリアパッケージの単位で顧客に対し室内デザインの提案を行うものとなっている。以下、住宅デザイン提案処理の内容について説明する。なお、
図3~
図5では、デザインスタイル「プレミアム」のインテリアパッケージを例に、各画像を示している。
【0025】
図2に示すように、パッケージデータベース41は、室内の各デザインスタイルのインテリアパッケージごとに、インテリアパッケージに関するパッケージ情報を記憶するものである。パッケージデータベース41には、パッケージ情報として、インテリアパッケージで室内を構築した場合の空間イメージを表す画像であるパッケージ画像25(
図3参照)と、インテリアパッケージを構成する各インテリア部材31,32を個別に示す個別画像26,27(
図4及び
図5参照)と、インテリアパッケージのデザインイメージを表すデザインキーワード28(
図3参照)とが、インテリアパッケージごとに記憶されている。なお、パッケージデータベース41がパッケージ記憶手段に相当する。
【0026】
インテリアパッケージを構成する各インテリア部材31,32には、インテリア建材31(
図3及び
図4参照)と、インテリア家具32(
図3及び
図5参照)とが含まれている。インテリア建材31には、床材(フローリング)、壁材(壁紙)、建具(ドア)、階段、水廻り設備(キッチンや浴室)、ウインドウトリートメント等が含まれている。また、インテリア家具32には、ソファ、テーブル、椅子、照明等が含まれている。パッケージデータベース41には、インテリアパッケージを構成する各インテリア部材31,32の個別画像として、各インテリア建材31を個別に示す建材用の個別画像26と、各インテリア家具32を個別に示す家具用の個別画像27とが記憶されている。
【0027】
パッケージ表示部42は、パッケージデータベース41に記憶されたインテリアパッケージのパッケージ情報(パッケージ画像25、個別画像26,27、デザインキーワード28)をパッケージデータベース41から読み出してディスプレイ部18に表示させる。パッケージ表示部42は、販売店のオペレータ(打ち合わせ担当者)による操作部16の操作に基づき、パッケージ情報をディスプレイ部18に表示させる。この場合、パッケージ表示部42は、各インテリアパッケージのパッケージ情報をすべて表示してもよいし、一部のインテリアパッケージのパッケージ情報だけ表示してもよい。なお、パッケージ表示部42がパッケージ表示手段に相当する。
【0028】
図3に示すように、パッケージ表示部42は、インテリアパッケージのパッケージ画像25として、複数(複数パターン)のパッケージ画像25をディスプレイ部18に表示させる。すなわち、パッケージデータベース41には、インテリアパッケージごとに複数のパッケージ画像25が記憶されており、パッケージ表示部42は、それら複数のパッケージ画像25をディスプレイ部18に並べて表示させる。
【0029】
パッケージ表示部42は、インテリアパッケージのデザインキーワード28として、複数のデザインキーワード28をディスプレイ部18に表示させる。すなわち、パッケージデータベース41には、インテリアパッケージごとに複数のデザインキーワード28が記憶されている。例えば、デザインキーワード28として、「上質な寛ぎ」、「シンプル」、「洗練された」等のキーワードが記憶されている。パッケージ表示部42は、それら複数のデザインキーワード28をディスプレイ部18に並べて表示させる。また、インテリアパッケージのデザインキーワード28は、ディスプレイ部18においてパッケージ画像25と同じ画面上に表示される。
【0030】
パッケージ表示部42は、インテリアパッケージを構成する各インテリア部材31,32の個別画像26,27をディスプレイ部18に表示させる。具体的には、
図4に示すように、パッケージ表示部42は、インテリアパッケージを構成する各インテリア建材31の個別画像26をディスプレイ部18に表示させるとともに、
図5に示すように、インテリアパッケージを構成する各インテリア家具32の個別画像27をディスプレイ部18に表示させる。つまり、パッケージ表示部42は、各インテリア建材31の個別画像26と各インテリア家具32の個別画像27とを別々に表示させるようになっている。
【0031】
以上のように、パッケージ表示部42によりインテリアパッケージのパッケージ情報がディスプレイ部18に表示されることで、顧客に対してインテリアパッケージの単位で室内デザインの提案を行うことが行うことが可能となる。また、顧客は、インテリアパッケージの単位で好みの室内デザインを選択することが可能となる。
【0032】
顧客希望パッケージ取得部43は、顧客の希望する(顧客の好みの)インテリアパッケージの情報を取得する。顧客希望パッケージ取得部43は、オペレータによる操作部16の操作に基づき、顧客の希望するインテリアパッケージを取得する。具体的には、顧客希望パッケージ取得部43は、ディスプレイ部18上に各インテリアパッケージの中から顧客の希望するインテリアパッケージを選択可能な選択画面を表示させる。そして、その選択画面上でオペレータによる操作部16の操作に基づき、顧客の希望するインテリアパッケージが選択されると、顧客希望パッケージ取得部43は、その選択されたインテリアパッケージを顧客の希望するインテリアパッケージとして取得する。なお、顧客希望パッケージ取得部43が取得手段に相当する。
【0033】
仕様情報データベース45は、インテリアパッケージごとに、インテリアパッケージを構成する各インテリア部材31,32の仕様に関する仕様情報を記憶するものである。なお、仕様情報データベース45が仕様情報記憶手段に相当する。
【0034】
仕様情報取得部46は、顧客希望パッケージ取得部43により取得した顧客が希望するインテリアパッケージを構成する各インテリア部材31,32の仕様情報を仕様情報データベース45から読み出して取得する。
【0035】
仕様情報出力部47は、仕様情報取得部46により取得した各インテリア部材31,32の仕様情報を通信ネットワーク13を介して住宅プラン作成端末12に出力(送信)する。これにより、住宅プラン作成端末12では、上記出力された各インテリア部材31,32の仕様情報が取り込まれる。つまり、この場合、住宅プラン作成端末12において、顧客の希望するインテリアパッケージを構成する各インテリア部材31,32の仕様情報が取り込まれる(取得される)。
【0036】
住宅プラン作成端末12では、上記取り込まれた各インテリア部材31,32の仕様情報に基づき、顧客に提案する住宅プランを作成(設計)する。この場合、住宅プラン作成端末12は、CADプログラムを用いて住宅プランを設計する。なお、住宅プラン作成端末12が住宅プラン作成手段に相当する。
【0037】
住宅プラン作成端末12により作成された住宅プランの情報(CAD情報)は、上述したように、各端末21~23に出力される。そして、各端末21~23では、上記出力された住宅プランのCAD情報に基づき、住宅プランの図面、仕様書及び見積書が作成される。
【0038】
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
【0039】
室内のデザインスタイルごとに、デザインスタイルに合う仕様のインテリア部材31,32が複数組み合わされたインテリアパッケージが予め用意され、インテリアパッケージにより室内を構築した場合の空間イメージを表す画像であるパッケージ画像25がインテリアパッケージごとにパッケージデータベース41に記憶されている。パッケージデータベース41に記憶されたインテリアパッケージのパッケージ画像25はディスプレイ部18に表示されるようになっている。この場合、インテリアパッケージの単位で顧客に室内デザインの提案を行うことができ、顧客はインテリアパッケージの単位で好みの室内デザインを選ぶことが可能となる。かかる構成によれば、インテリアパッケージをインテリアデザインに関する専門家の視点で作成するようにすることで、設計者やコーディネータのスキルに関わらず、一定以上のデザイン性が担保された提案を行うことが可能となる。
【0040】
また、インテリアパッケージのパッケージ画像25(空間イメージ)を顧客に提示するようにすることで、顧客の好みのデザインスタイルがわかりやすく、その結果顧客との打ち合わせ後にミスマッチが生じるのを抑制でき、打ち合わせ時間の短縮を図ることができる。
【0041】
インテリアパッケージごとに、インテリアパッケージを構成する各インテリア部材31,32の仕様が仕様情報データベース45に記憶されている。顧客の希望するインテリアパッケージの情報が取得されると、その取得されたインテリアパッケージを構成する各インテリア部材31,32の仕様が仕様情報データベース45から読み出される。そして、その読み出された各インテリア部材31,32の仕様に基づき、顧客に提案する住宅プランが住宅プラン作成端末12により作成(設計)される。これにより、住宅プランの作成作業(設計作業)について効率化を図ることが可能となる。
【0042】
住宅プラン作成端末12により作成された住宅プランのCAD情報は、各端末21~23に出力される。各端末21~23では、上記出力された住宅プランのCAD情報に基づき、住宅プランの図面、仕様書及び見積書が作成される。これにより、インテリアパッケージの情報を顧客に提出する資料(図面、仕様書、見積書)に正確かつ効率的に反映させることができる。
【0043】
パッケージデータベース41には、インテリアパッケージごとにインテリアパッケージを構成する各インテリア部材31,32を個別に示す個別画像26,27が記憶されている。パッケージデータベース41に記憶されたインテリアパッケージの各インテリア部材31,32の個別画像26はディスプレイ部18に表示される。この場合、顧客に対して、インテリアパッケージのパッケージ画像25(組み合わせ画像)に加え、インテリアパッケージを構成する各インテリア部材31,32の個別画像26,27を提示することができる。これにより、顧客が好みのインテリアパッケージを選ぶ際に、より選び易くできる。
【0044】
インテリアパッケージごとにインテリアパッケージのデザインイメージを表すデザインキーワード28がパッケージデータベース41に記憶されている。パッケージデータベース41に記憶されたインテリアパッケージのデザインキーワード28はディスプレイ部18に表示される。この場合、顧客にインテリアパッケージのパッケージ画像25に加え、デザインキーワード28を提示することで、顧客にデザインをイメージさせ易くできる。これにより、顧客が好みのインテリアパッケージを選ぶ上で、選び易くできる。
【0045】
インテリアパッケージを構成する各インテリア部材31,32に、インテリア建材31に加え、インテリア家具32が含まれている。この場合、家具を含めたインテリアパッケージとして顧客に提示することができる。そのため、より実際に近い空間イメージで顧客に提案を行うことができる。
【0046】
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
【0047】
・上記実施形態では、パッケージ表示部42により、パッケージ情報として、インテリアパッケージのパッケージ画像25と、インテリアパッケージを構成する各インテリア部材31,32の個別画像26,27と、インテリアパッケージのデザインイメージを表すデザインキーワード28とをそれぞれディスプレイ部18に表示させるようにしたが、個別画像26,27及びデザインキーワード28のうち少なくともいずれかについては表示させない構成としてもよい。要するに、パッケージ情報として、少なくともパッケージ画像25をディスプレイ部18に表示させるようすればよい。
【0048】
・上記実施形態では、インテリアパッケージを構成する各インテリア部材31,32に、インテリア建材31に加え、インテリア家具32が含まれていたが、インテリア家具32については含めないようにしてもよい。この場合、インテリア部材の個別画像としては、インテリア建材31の個別画像26のみとなる。
【0049】
・上記実施形態では、住宅デザイン提案端末11により住宅デザイン提案処理を行い、住宅プラン作成端末12により住宅プラン作成処理を行う構成となっていたが、一の端末により住宅デザイン提案処理と住宅プラン作成処理との双方を行う構成としてもよい。
【符号の説明】
【0050】
10…住宅デザイン提案システム、11…住宅デザイン提案端末、12…住宅プラン作成手段としての住宅プラン作成端末、18…ディスプレイ部、25…パッケージ画像、26,27…個別画像、28…デザインキーワード、31…インテリア建材、32…インテリア家具、41…パッケージ記憶手段としてのパッケージデータベース、42…パッケージ表示手段としてのパッケージ表示部、43…取得手段としての顧客希望パッケージ取得部、45…仕様情報記憶手段としての仕様情報データベース。