(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164481
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】運転支援装置
(51)【国際特許分類】
B60W 40/08 20120101AFI20241120BHJP
B60W 50/14 20200101ALI20241120BHJP
B60W 60/00 20200101ALI20241120BHJP
【FI】
B60W40/08
B60W50/14
B60W60/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079984
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100187311
【弁理士】
【氏名又は名称】小飛山 悟史
(74)【代理人】
【識別番号】100161425
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 鉄平
(72)【発明者】
【氏名】▲桑▼原 隆比古
(72)【発明者】
【氏名】太田 貴史
【テーマコード(参考)】
3D241
【Fターム(参考)】
3D241BA70
3D241CE05
3D241DA13Z
3D241DD12Z
(57)【要約】
【課題】ドライバの運転意識に応じたタイミングでドライバへ動作を要求する技術を提供する。
【解決手段】運転支援装置は、車両のドライバに報知する報知部と、ドライバの反応を検出する検出部と、報知部及び検出部に接続され、前記車両を自動運転で走行させる制御部とを備え、制御部は、車両を自動運転で走行させているときに複数の操作をドライバに要求する要求処理を報知部に実行させ、検出部の検出結果に基づいてドライバが要求処理に対して反応したと判定された場合には車両の自動運転を継続し、要求処理の実行タイミングから次の要求処理の実行タイミングまでの時間間隔がドライバによって要求が満たされた操作の数に応じた時間間隔となるように、次の要求処理の実行タイミングを決定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のドライバに報知する報知部と、
前記ドライバの反応を検出する検出部と、
前記報知部及び前記検出部に接続され、前記車両を自動運転で走行させる制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記車両を自動運転で走行させているときに複数の操作を前記ドライバに要求する要求処理を前記報知部に実行させ、
前記検出部の検出結果に基づいて前記ドライバが前記要求処理に対して反応したと判定された場合には前記車両の自動運転を継続し、
前記要求処理の実行タイミングから次の要求処理の実行タイミングまでの時間間隔が前記ドライバによって要求が満たされた操作の数に応じた時間間隔となるように、前記次の要求処理の実行タイミングを決定する、
運転支援装置。
【請求項2】
前記複数の操作はハンドル操作以外の操作である、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記ドライバによって要求が満たされた操作の数が多いほど前記次の要求処理の実行タイミングを遅らせる、請求項1又は2に記載の運転支援装置。
【請求項4】
前記複数の操作それぞれの難易度を記憶する記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記記憶部に接続され、前記要求処理の実行タイミングから次の要求処理の実行タイミングまでの時間間隔が、前記ドライバによって要求が満たされた操作の数と、前記ドライバによって要求が満たされた操作の難易度とに応じた時間間隔となるように、前記次の要求処理の実行タイミングを決定する、
請求項1又は2に記載の運転支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、運転支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、ドライバの覚醒状態を維持する装置を開示する。この装置は、ドライバに対して何らかの動作を要求し、ドライバの覚醒状態を維持する。この装置は、ドライバの動作に係る部位を認識できなかった場合にはドライバに動作を要求する周期を短くし、ドライバ状態が明確である場合にはドライバ状態が不明確である場合よりも動作を要求する周期を長くする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の装置は、運転意識が高く、要求される動作を難なく行えたドライバと、運転意識の低下が始まっているが何とか要求される動作を行えたドライバとを区別することなく、ドライバに動作を要求する周期を変更する。このため、動作を要求する周期が適切でない場合がある。本開示は、ドライバの運転意識に応じたタイミングでドライバへ動作を要求する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る運転支援装置は、車両のドライバに報知する報知部と、ドライバの反応を検出する検出部と、報知部及び検出部に接続され、車両を自動運転で走行させる制御部とを備える。制御部は、車両を自動運転で走行させているときに複数の操作をドライバに要求する要求処理を報知部に実行させる。制御部は、検出部の検出結果に基づいてドライバが要求処理に対して反応したと判定された場合には車両の自動運転を継続する。制御部は、要求処理の実行タイミングから次の要求処理の実行タイミングまでの時間間隔がドライバによって要求が満たされた操作の数に応じた時間間隔となるように、次の要求処理の実行タイミングを決定する。
【0006】
この運転支援装置では、車両を自動運転で走行させているときに複数の操作をドライバに要求する要求処理が実行される。検出部の検出結果に基づいてドライバが要求処理に対して反応したと判定された場合には車両の自動運転が継続される。そして、要求処理の実行タイミングから次の要求処理の実行タイミングまでの時間間隔がドライバによって要求が満たされた操作の数に応じた時間間隔となるように、次の要求処理の実行タイミングが決定される。このように、この運転支援装置は、要求が満たされた操作の数という新たなパラメータを導入することにより、例えば、運転意識が高いドライバと運転意識低下の前兆があるドライバとで次の要求処理の実行タイミングを異なるタイミングにすることができる。よって、この運転支援装置は、ドライバの運転意識に応じたタイミングでドライバへ動作を要求できる。
【0007】
一実施形態においては、複数の操作はハンドル操作以外の操作であってもよい。この場合、運転支援装置は、自動運転中の車両のドライバに与える煩わしさを軽減できる。
【0008】
一実施形態においては、制御部は、ドライバによって要求が満たされた操作の数が多いほど次の要求処理の実行タイミングを遅らせてもよい。この場合、運転支援装置は、ドライバに与える煩わしさの軽減と運転意識の維持とを適切に両立させることができる。
【0009】
一実施形態においては、運転支援装置は、複数の操作それぞれの難易度を記憶する記憶部をさらに備えてもよい。制御部は、記憶部に接続され、要求処理の実行タイミングから次の要求処理の実行タイミングまでの時間間隔が、ドライバによって要求が満たされた操作の数と、ドライバによって要求が満たされた操作の難易度とに応じた時間間隔となるように、次の要求処理の実行タイミングを決定してもよい。この場合、運転支援装置は、ドライバの運転意識をより正確に反映させたタイミングでドライバへ動作を要求できる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、ドライバの運転意識に応じたタイミングでドライバへ動作を要求する技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る運転支援装置が備わる車両の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、要求処理の時間間隔を説明する図である。
【
図3】
図3は、要求を満たした操作の数と時間間隔との関係の一例を示すグラフである。
【
図4】
図4は、運転支援装置の動作を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、要求処理の難易度を説明する表である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、一実施形態に係る運転支援装置が備わる車両の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示されるように、運転支援装置1は、一例として車両2に搭載される。車両2は、例えば自動運転で走行する自動運転車両である。自動運転とは、車両の走行に必要な複数種類の運転動作の一部又は全てを周囲情報に基づいて自動で実行する運転である。自動運転には、一例としてレベルが定義されている。自動運転のレベルは、例えば、車線維持機能、車間制御機能、自動発進機能、自動停止機能、車線変更機能、右左折制御機能、衝突抑制機能、駐車機能のうちから選択された機能の数などによって定義される。本開示が対象とする自動運転は特定のレベルの自動運転に限定されない。
【0014】
[運転支援装置の構成]
運転支援装置1は、一例として、検出部3、記憶部4、ECU(ElectronicControl Unit)5及び報知部6を備える。検出部3は、ドライバの反応を検出するように構成される。検出部3は、例えばセンサ機器である。
図1の例では、検出部3は、ドライバ監視センサ31、ペダルセンサ32、及びスイッチ33を含む。ドライバ監視センサ31は、ドライバの状態を検出するセンサである。ドライバ監視センサ31は、一例として、ドライバを撮像するカメラである。ドライバ監視センサ31の検出結果に基づいて、ドライバの姿勢、顔、視線、手の動きなどが検出される。ペダルセンサ32は、アクセル操作又はブレーキ操作の操作量を検出するセンサである。スイッチ33は、ボタン又はタッチパネルなどへの運転者の操作を検出するセンサである。検出部3は、例示したものに限定されず、ドライバの反応を検出できる構成であればよい。
【0015】
記憶部4は、ECU5(制御部の一例)の制御に必要な情報を格納する記憶装置である。報知部6は、ドライバに情報を提供する装置であり、一例としてディスプレイ又はスピーカなどである。
【0016】
ECU5は、検出部3、記憶部4及び報知部6に接続される。ECUは、CPU(CentralProcessing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CAN(Controller AreaNetwork)通信回路などを有する電子制御ユニットである。ECU5は、複数のECUが統合されてなるECUであってもよい。
【0017】
ECU5は、車両を自動運転で走行させる機能を有する。ECU5は、図示しない車両2の周辺環境を検出するセンサの検出結果、及び、車両2の走行状態を検出するセンサの検出結果に基づいて、車両2の状況を把握する。そして、ECU5は、車両2の状況を踏まえ、目標とする内容を実現するために車両2の各アクチュエータを動作させる。ECU5は、車両2の自動運転を開始及び終了できる。自動運転の終了とは、自動運転から手動運転への切替だけでなく、当該レベルの自動運転の終了という意味も含む。つまり、自動運転の終了は、現在のレベルの自動運転を終了し、レベルを下げた自動運転を開始することも含む。
【0018】
ドライバには、常に周囲を監視し、必要な時は自らステア、ブレーキ、アクセルなどの運転装置を操作することによって、障害を回避することが求められる。しかしながら、自動運転に一定時間以上頼っている場合、自動運転に対する過信が発生し、運転に対する意識が薄れる傾向にある。ドライバの意識を運転に向けさせるために、ECU5は、車両2を自動運転で走行させているときに複数の操作をドライバに要求する要求処理を報知部6に実行させる。
【0019】
複数の操作とは、ドライバが実施可能な2以上の操作である。複数の操作は、例えば、ハンドル操作以外の操作である。ハンドル操作とは、ハンドルの操舵又はハンドルに触れることである。ハンドル以外の操作とは、ブレーキペダルもしくはアクセルペダルのペダル操作、タッチパネルのタッチ操作、ボタンの押下操作、シートベルト着用動作、ジェスチャーなどである。報知部6は、要求処理として、例えば、ペダル操作とボタン操作の2つの操作をドライバに要求する。報知部6は、要求処理として、例えば、ペダル操作、ボタン操作、ジェスチャーの3つの操作を要求する。報知部6は、所定期間内に連続して複数の操作を要求してもよいし、同時に複数の操作を実行することを要求してもよい。
【0020】
ECU5は、検出部3の検出結果に基づいてドライバが要求処理に対して反応したか否かを判定する。例えば、ECU5は、報知部6によって複数の操作を要求した後の所定期間において、検出部3によって、要求を満たすドライバの操作を検出したか否かを判定する。要求を満たす操作とは、例えば、ボタンを操作して下さいという要求に対してドライバが行うボタン押下操作、アクセルペダルを操作して下さいという要求に対してドライバが行うペダル踏み込み操作などである。ECU5は、所定期間において、要求を満たすドライバの操作を検出した場合には、ドライバが要求処理に対して反応したと判定する。ECU5は、所定期間が経過しても、検出部3によって、要求を満たすドライバの操作を検出しない場合には、ドライバが要求処理に対して反応していないと判定する。
【0021】
ECU5は、ドライバが要求処理に対して反応したと判定された場合には車両2の自動運転を継続する。つまり、ECU5は、反応したか否かの判定時において実行中の自動運転を継続する。
【0022】
ECU5は、ドライバの意識を運転に向けさせるために、上述した要求処理を周期的に行う。そして、ECU5は、要求処理の時間間隔を可変にする。
図2は、要求処理の時間間隔を説明する図である。
図2に示されるように、要求処理は周期的に実行される。以下では、現在の要求処理の実行タイミングをt1、次の要求処理の実行タイミングをt2とし、実行タイミングt1~t2の間の時間間隔をE1とする。ECU5は、次の要求処理の実行タイミングt2を、ドライバによって要求が満たされた操作の数に応じて変更する。具体的には、ECU5は、時間間隔E1がドライバによって要求が満たされた操作の数に応じた時間間隔となるように、次の要求処理の実行タイミングt2を決定する。
【0023】
ECU5は、要求が満たされた操作の数が多いほど、時間間隔E1を長くしてもよい。つまり、ECU5は、要求が満たされた操作の数が多いほど、次の要求処理の実行タイミングt2を遅らせる。あるいは、ECU5は、要求が満たされた操作の数が少ないほど、時間間隔E1を短くしてもよい。つまり、ECU5は、要求が満たされた操作の数が少ないほど、次の要求処理の実行タイミングt2を早める。なお、「応じた」とは、相関があるという意味であり、必ずしも単調増加や単調減少である必要はなく、段階的な増加や減少も含む。
【0024】
図3は、要求を満たした操作の数と時間間隔との関係の一例を示すグラフである。横軸は要求を満たした操作の数であり、縦軸は時間間隔E1である。
図3に示されるように、時間間隔E1は、初期設定値として時間間隔T1が設定される。白抜きデータ点で示されるように、要求を満たした操作の数が2つ、3つ、4つと増える度に時間間隔E1を増加させてもよい。あるいは、黒塗りデータ点で示されるように、要求を満たした操作の数が3つであるときに初めて時間間隔E1を増加させるとともに、要求を満たした操作の数が4つの場合には、要求を満たした操作の数が3つのときの時間間隔E1を維持してもよい。このように、段階的な増加であってもよい。
【0025】
図1に戻り、記憶部4は、上述した時間間隔T1を予め記憶する。ECU5は、決定された次回の要求処理の実行タイミングt2などを記憶部4に記憶してもよい。
【0026】
[運転支援装置の動作]
図4は、運転支援装置の動作を示すフローチャートである。
図4に示されるフローチャートは、運転支援装置1が運転支援の開始指示操作を受け付けたときに、開始される。
【0027】
図4に示されるように、最初に、運転支援装置1のECU5は、要求処理の実行タイミングを経過したか否かを判定する(ステップS10)。実行タイミングt1を経過した場合(ステップS10:YES)、ECU5は、要求処理を報知部6に実行させる(ステップS12)。次に、ECU5は、ドライバの反応があるか否かを判定する(ステップS14)。ドライバの反応があると判定された場合(ステップS14:YES)、ECU5は、自動運転を継続する(ステップS16)。そして、ECU5は、次の要求処理の実行タイミングt2を、要求を満たしたドライバの操作の数に応じて決定する(ステップS18)。
【0028】
ドライバの反応がないと判定された場合(ステップS14:NO)、ECU5は、自動運転を終了する(ステップS20)。
【0029】
実行タイミングt1を経過していない場合(ステップS10:NO)、次の要求処理の実行タイミングt2を決定した場合(ステップS18完了)、自動運転を終了した場合(ステップS20完了)、
図4に示されるフローチャートが終了する。
【0030】
[実施形態のまとめ]
運転支援装置1では、車両2を自動運転で走行させているときに複数の操作をドライバに要求する要求処理が実行される。検出部3の検出結果に基づいてドライバが要求処理に対して反応したと判定された場合には車両2の自動運転が継続される。そして、要求処理の実行タイミングt1から次の要求処理の実行タイミングt2までの時間間隔E1がドライバによって要求が満たされた操作の数に応じた時間間隔となるように、次の要求処理の実行タイミングt2が決定される。このように、運転支援装置1は、要求が満たされた操作の数という新たなパラメータを導入することにより、例えば、運転意識が高いドライバと運転意識低下の前兆があるドライバとで次の要求処理の実行タイミングt2を異なるタイミングにすることができる。よって、運転支援装置1は、ドライバの運転意識に応じたタイミングでドライバへ動作を要求できる。
【0031】
以上、例示的実施形態について説明してきたが、上述した例示的実施形態に限定されることなく、様々な省略、置換、及び変更がなされてもよい。
【0032】
[変形例]
運転支援装置1は、ドライバによって要求が満たされた操作の数に加えて、操作の難易度という概念を導入してもよい。
図5は、要求処理の難易度を説明する表である。
図5に示される表は、例えば記憶部4に記憶され、ECU5が適宜参照可能な状態とされる。
図5に示されるように、要求内容にはそれぞれ難易度が関連付けられている。例えば、要求番号「R1」の「アクセル操作」には難易度「低い」が関連付けられている。要求番号「R2」の「ボタン操作」には難易度「やや低い」が関連付けられている。要求番号「R3」の「ジェスチャー」には難易度「やや高い」が関連付けられている。このように個々の操作に対して難易度が設定されている。
【0033】
複数の操作の難易度は、単一の操作の難易度の足し算で評価されてもよいし、組み合わせると難しい操作であるという点も考慮して評価されてもよい。
図5の例では、要求番号「C1」の「アクセル操作+ボタン操作」には難易度「中程度」が関連付けられ、要求番号「C2」の「アクセル操作+ジェスチャー」には難易度「高い」が関連付けられている。このように、複数の操作が同一数であっても、異なる難易度を設定できる。ECU5は、要求を満たす操作の数が同数であったとしても、難易度の違いから時間間隔E1を調整してもよい。ECU5は、例えば、要求を満たした操作の難易度が高くなるほど、時間間隔E1をより長く設定することができる。このような設定は、例えば、難易度に応じて変化するゲインを用意することで実現できる。
【0034】
また、ECU5は、ドライバの反応がないと判定された場合(ステップS14:NO)、自動運転を終了する前に、要求処理を実行させたり、警告したりしてもよい。
【0035】
また、ECU5は、要求が満たされるまでの達成時間を操作の数に置き換えて、あるいは、操作の数とともに考慮して、時間間隔E1を調整してもよい。ECU5は、例えば、要求を満たした操作の達成時間が短くなるほど、時間間隔E1をより長く設定することができる。
【0036】
本開示は、以下の条項も含む。
[条項1]
車両のドライバに報知する報知部と、
前記ドライバの反応を検出する検出部と、
前記報知部及び前記検出部に接続され、前記車両を自動運転で走行させる制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記車両を自動運転で走行させているときに複数の操作を前記ドライバに要求する要求処理を前記報知部に実行させ、
前記検出部の検出結果に基づいて前記ドライバが前記要求処理に対して反応したと判定された場合には前記車両の自動運転を継続し、
前記要求処理の実行タイミングから次の要求処理の実行タイミングまでの時間間隔が前記ドライバによって要求が満たされた操作の数に応じた時間間隔となるように、前記次の要求処理の実行タイミングを決定する、
運転支援装置。
[条項2]
前記複数の操作はハンドル操作以外の操作である、条項1に記載の運転支援装置。
[条項3]
前記制御部は、前記ドライバによって要求が満たされた操作の数が多いほど前記次の要求処理の実行タイミングを遅らせる、条項1又は2に記載の運転支援装置。
[条項4]
前記複数の操作それぞれの難易度を記憶する記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記記憶部に接続され、前記要求処理の実行タイミングから次の要求処理の実行タイミングまでの時間間隔が、前記ドライバによって要求が満たされた操作の数と、前記ドライバによって要求が満たされた操作の難易度とに応じた時間間隔となるように、前記次の要求処理の実行タイミングを決定する、
条項1~3の何れか一項に記載の運転支援装置。
【符号の説明】
【0037】
1…運転支援装置、2…車両、3…検出部、4…記憶部、5…ECU(制御部の一例)、6…報知部。