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  • 特開-バルブアクチュエータおよび電動弁 図1
  • 特開-バルブアクチュエータおよび電動弁 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164551
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】バルブアクチュエータおよび電動弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/04 20060101AFI20241120BHJP
   H02K 11/33 20160101ALI20241120BHJP
   H02K 11/21 20160101ALI20241120BHJP
【FI】
F16K31/04 A
H02K11/33
H02K11/21
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080115
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】000143949
【氏名又は名称】株式会社鷺宮製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】星野 和正
(72)【発明者】
【氏名】米沢 蕉真
【テーマコード(参考)】
3H062
5H611
【Fターム(参考)】
3H062AA07
3H062AA15
3H062BB30
3H062CC01
3H062DD01
3H062EE07
3H062FF01
5H611BB01
5H611QQ03
5H611TT01
5H611UA01
5H611UA08
(57)【要約】
【課題】機器の外形寸法の小型化による省スペース化を実現することができるバルブアクチュエータおよび電動弁を提供する。
【解決手段】電動弁1の弁体3を開閉動作させるためのバルブアクチュエータ5であって、電動モータ54と、電動モータ54の回転を弁体3に伝達する出力軸56と、電動モータ54の回転を制御するための回路基板58と、電動モータ54が取り付けられる取付板53と、を備え、回路基板58は、複数枚の第1基板60および第2基板70で構成され、出力軸56の軸線方向に積層されて取付板53に取り付けられている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動弁の弁体を開閉動作させるためのバルブアクチュエータであって、
電動モータと、
前記電動モータの回転を前記弁体に伝達する出力軸と、
前記電動モータの回転を制御するための回路基板と、
前記電動モータが取り付けられる取付板と、を備え、
前記回路基板は、複数枚で構成され、前記出力軸の軸線方向に積層されて前記取付板に取り付けられていることを特徴とするバルブアクチュエータ。
【請求項2】
前記複数枚の回路基板のうち前記取付板に近い第1基板は、その外縁の一部が切り欠かれた第1切欠き部を有し、前記電動モータが前記第1切欠き部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のバルブアクチュエータ。
【請求項3】
前記出力軸の回転角度を検出する回転角度検出機構をさらに備え、
前記複数枚の回路基板のうち前記取付板から遠い第2基板は、その外縁の一部が切り欠かれた第2切欠き部を有し、前記回転角度検出機構の一部が前記第2切欠き部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のバルブアクチュエータ。
【請求項4】
前記複数枚の回路基板は、各々の外縁の少なくとも一部に円弧部を有していることを特徴とする請求項1に記載のバルブアクチュエータ。
【請求項5】
前記複数枚の回路基板は、電子部品が実装されたプリント基板であることを特徴とする請求項1に記載のバルブアクチュエータ。
【請求項6】
前記電動モータと、前記出力軸の一部と、前記複数の回路基板と、前記取付板と、を収容するケースをさらに備え、
前記複数枚の回路基板は、前記ケースの側壁に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のバルブアクチュエータ。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載のバルブアクチュエータを備えることを特徴とする電動弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルブアクチュエータおよび電動弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電動弁の弁体を開閉動作させるための駆動部としてバルブアクチュエータが利用されている。バルブアクチュエータ(ギヤードモータ)としては、駆動源であるモータと、モータの駆動力を出力軸に伝達する複数のギア(歯車輪列)と、出力軸の回転角度を検出する検出手段(ポテンショメータ)と、モータの回転を制御するための回路基板(リジッド基板)と、を有したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-23761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のギヤードモータは、回路基板が一枚で構成されているため、基板の占める面積が大きくなり、基板を収容するケースが大型化するという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、機器の外形寸法の小型化による省スペース化を実現することができるバルブアクチュエータおよび電動弁を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のバルブアクチュエータは、電動弁の弁体を開閉動作させるためのバルブアクチュエータであって、電動モータと、前記電動モータの回転を前記弁体に伝達する出力軸と、前記電動モータの回転を制御するための回路基板と、前記電動モータが取り付けられる取付板と、を備え、前記回路基板は、複数枚で構成され、前記出力軸の軸線方向に積層されて前記取付板に取り付けられていることを特徴とする。
【0007】
このような本発明によれば、回路基板が複数枚で構成され、出力軸の軸線方向に積層されて取付板に取り付けられていることで、軸線方向から見たときの回路基板の占める面積を小さくすることができ、基板等を収容するケースの大型化を回避できることができる。
【0008】
この際、本発明のバルブアクチュエータでは、前記複数枚の回路基板のうち前記取付板に近い第1基板は、その外縁の一部が切り欠かれた第1切欠き部を有し、前記電動モータが前記第1切欠き部に配置されていることが好ましい。このような構成によれば、第1基板の第1切欠き部に電動モータを配置することで、第1基板および電動モータを軸線方向から見たときの占める面積を小さくすることができる。
【0009】
さらに、本発明のバルブアクチュエータは、前記出力軸の回転角度を検出する回転角度検出機構をさらに備え、前記複数枚の回路基板のうち前記取付板から遠い第2基板は、その外縁の一部が切り欠かれた第2切欠き部を有し、前記回転角度検出機構の一部が前記第2切欠き部に配置されていることが好ましい。このような構成によれば、第2基板の第2切欠き部に回転角度検出機構の一部を配置することで、第2基板および回転角度検出機構を軸線方向から見たときの占める面積を小さくすることができる。
【0010】
また、本発明のバルブアクチュエータでは、前記複数枚の回路基板は、各々の外縁の少なくとも一部に円弧部を有していることが好ましい。このような構成によれば、複数枚の回路基板の外縁の一部に円弧部が設けられていることで、軸線方向から見た面積を小さくすることができる。
【0011】
さらに、本発明のバルブアクチュエータでは、前記複数枚の回路基板は、電子部品が実装されたプリント基板であることが好ましい。このような構成によれば、回路基板がプリント基板であることで、基板の小型化を図ることができる。
【0012】
さらに、本発明のバルブアクチュエータは、前記電動モータと、前記出力軸の一部と、前記複数の回路基板と、前記取付板と、を収容するケースをさらに備え、前記複数枚の回路基板は、前記ケースの側壁に支持されていることが好ましい。このような構成によれば、複数枚の回路基板がケースの側壁に支持されていることで、ケースの外形寸法を小型化することができる。
【0013】
本発明の電動弁は、前記いずれかのバルブアクチュエータを備えることを特徴とする。このような電動弁によれば、バルブアクチュエータが小型化されていることで、電動弁の設置場所の省スペース化を図ることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のバルブアクチュエータおよび電動弁によれば、機器の小型化による省スペース化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る電動弁を示す部分断面図である。
図2】前記電動弁に設けられるバルブアクチュエータを示す分解斜視図である。
図3】前記バルブアクチュエータの一部を示す断面図である。
図4】(A)~(C)はそれぞれ前記バルブアクチュエータの内部を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態の電動弁1は、弁本体としての弁ハウジング2と、弁ハウジング2内部に回転可能に設けられた弁体3と、弁体3に固定されて弁ハウジング2を上方に貫通する駆動軸4と、弁ハウジング2の上部に固定されたバルブアクチュエータ5と、を備えている。
【0017】
弁ハウジング2は、軸線X方向に延びる円筒状で弁体3を収容する第1筒部21と、第1筒部21から軸線Xと直交する軸線Z方向に延びる第2筒部22と、第1筒部21の上流側(図1の左側)に延びて上流側の配管(不図示)が接続される継手部23と、第1筒部21の下流側(図1の右側)に固定されて下流側の配管(不図示)が接続される継手部材24と、を有している。また、第1筒部21と継手部23との間には、弁体3と弁ハウジング2との間をシールするシール部材25が設けられ、第1筒部21と継手部材24との間には、弁体3と弁ハウジング2との間をシールするシール部材26が設けられている。
【0018】
弁体3は、全体球状に形成されたボールバルブであって、一方の側面に開口した第1開口31と、他方の側面に開口して第1開口31に連通する第2開口32と、を有し、弁体3の上部に駆動軸4が固定されている。駆動軸4は、弁ハウジング2の第2筒部22に挿通され、軸線Z回りに回転可能に支持されるとともに、後述するバルブアクチュエータ5の出力軸56に接続されている。弁体3は、出力軸56および駆動軸4の回転に伴って軸線Z回りに回転し、図1に示すように、第1開口31が継手部23内部に連通し、第2開口32が継手部材24内部に連通した弁開状態となる。この弁開状態から弁体3が軸線Z回りに90°回転し、第1開口31および第2開口32が図1の紙面前後方向に位置することで、継手部23内部と継手部材24内部とが非連通な弁閉状態となる。
【0019】
次に、図2~4に示すように、本実施形態のバルブアクチュエータ5は、上方に開口した有底状のケース51と、ケース51の開口を閉じて部品収容空間を形成するカバー52と、ケース51に固定される取付板53と、取付板53に取り付けられる電動モータ54と、電動モータ54に接続される歯車列55と、歯車列55に接続されるとともにケース51から下方に突出する出力軸56と、出力軸56の回転角度を検出する回転角度検出機構57と、電動モータ54の回転を制御するための回路基板58と、を備えて構成されている。
【0020】
ケース51は、底壁51Aと、底壁51Aの周縁から立ち上がる側壁51Bと、底壁51Aおよび側壁51Bが側方に突出した突出部51Cと、を有し、突出部51Cの先端には、電線を導入するための導入孔51Dが設けられている。カバー52は、上壁52Aと、上壁52Aの周縁から立ち下がる側壁52Bと、上壁52Aおよび側壁52Bが側方に突出した突出部52Cと、を有して形成されている。ケース51およびカバー52は、互いの側壁51A,52Bおよび突出部51C,52Cの端縁同士を当接させた状態でねじ止め固定されることで、その内部に部品収容空間が形成される。
【0021】
取付板53は、金属板材であって、ケース51の側壁51Bの内周に沿って設けられ、側壁51Bの内周から内側に突出した固定部にねじ止め固定されている。この取付板53の上面には、後述する第1基板60と所定の隙間を確保するための複数のスペーサ53Aが固定されている。電動モータ54は、取付板53の上面に固定され、電動モータ54のピニオンギア54Aが取付板53を貫通して、ケース51内に突出して設けられている。
【0022】
図3に示すように、歯車列55は、第1ギア55A、第2ギア55B、第3ギア55C、および第4ギア55Dからなる減速輪列であり、電動モータ54の回転を減速させつつ出力軸56に伝達するものである。なお、図3は、歯車列55の噛合を見やすく示した断面図であり、バルブアクチュエータ5を一平面で切断して見た断面図ではない。第1ギア55Aは、電動モータ54のピニオンギア54Aに噛合するアイドルギアであり、ケース51の底壁51Aと取付板53との間に設けられた軸55Fに回転可能かつ上下移動自在に設けられている。そして、第1ギア55Aは、ケース51の底壁51Aに設けられたクラッチボタン55Eによって押し上げられることで、第2ギア55Bとの噛合が解除され、不図示の手動操作機構により、手動で弁体3の開閉操作ができるようになっている。なお、クラッチボタン55Eへの押し上げ力を解除すると、第1ギア55Aと取付板53との間に設けられた不図示の圧縮ばねの付勢力により、第1ギア55Aと第2ギア55Bとの噛合が自動復帰される。
【0023】
第2ギア55Bは、ケース51の底壁51Aと取付板53との間に設けられた軸55Gに回転可能に支持され、第1ギア55Aに噛合することで第1ギア55Aの回転に伴って回転する。第3ギア55Cは、出力軸56の中間部に回転可能に支持され、第2ギア55Bのピニオンに噛合することで第2ギア55Bの回転に伴って回転する。第4ギア55Dは、軸55Gに回転可能に支持され、第3ギア55Cのピニオンに噛合することで第3ギア55Cの回転に伴って回転する。この第4ギア55Dのピニオンに出力軸56の出力ギア56Bが噛合していることで、第4ギア55Dの回転に伴って出力ギア56Bが固定された出力軸56が回転する。
【0024】
出力軸56は、ケース51の底壁51Aに設けられた軸受けに回転可能に支持されるとともに、上端側の小径部56Aが取付板53に設けられた軸受けに回転可能に支持されている。出力軸56の小径部56Aは、取付板53を貫通して設けられているものの、第1基板60の下面とは離隔して設けられている。出力軸56は、ケース51の底壁51Aから下方に突出して設けられ、電動弁1の駆動軸4に接続されている。
【0025】
回転角度検出機構57は、出力ギア56Bに噛合して出力ギア56Bの回転角度を伝達する角度伝達ギア57Aと、角度伝達ギア57Aに固定されるとともにケース51の底壁51Aに回転可能に支持された角度伝達軸57Bと、中間ギア57Cと、ポテンショギア57Dと、ポテンショメータ57Eと、カム57Fと、マイクロスイッチ57Gと、を備える。角度伝達軸57Bは、取付板53および第1基板60を貫通して設けられ、第1基板60よりも上側に中間ギア57Cが固定されている。中間ギア57Cには、ポテンショギア57Dが噛合し、ポテンショメータ57Eによって出力軸56の回転角度が検出される。また、角度伝達軸57Bの上端側には、カム57Fが固定され、カム57Fの回転によってマイクロスイッチ57GのON/OFFが切り替えられるようになっている。
【0026】
回路基板58は、取付板53に近い第1基板60と、第1基板60よりも取付板53から遠い第2基板70と、の2枚で構成され、これらが出力軸56の軸線方向に積層されて取付板53に取り付けられている。第1基板60は、スペーサ53Aを介して取付板53の上面に対向して固定されている。第1基板60は、複数の電子部品が実装されたプリント基板61であり、その外縁には、ケース51の側壁51Bの内周面に沿った円弧部62と、外縁の一部が切り欠かれた第1切欠き部63と、を有して形成されている。第1基板60は、出力軸56の軸線方向において電動モータ54の高さの範囲内に配置され、第1切欠き部63に電動モータ54が入り込むようにして配置されている。
【0027】
第1基板60には、オペアンプIC65や端子台66等の電子部品が実装され、端子台66に後述する第2基板70からの信号線が接続されるとともに、オペアンプIC65によって電動モータ54の回転を制御するように構成されている。すなわち、第1基板60は、電動モータ54の回転を制御する制御系基板である。
【0028】
第2基板70は、スペーサ74を介して第1基板60の上方に対向して固定されている。第2基板70は、複数の電子部品が実装されたプリント基板71であり、その外縁には、カバー52の側壁52Bの内周面に沿った円弧部72と、外縁の一部が切り欠かれた第2切欠き部73と、を有して形成されている。第2基板70は、出力軸56の軸線方向において電動モータ54の上側を覆って配置され、第2切欠き部73に回転角度検出機構57の一部が入り込むようにして配置されている。
【0029】
第2基板70には、複数の端子台75やトランジスタ76、トライアック77、コンデンサ78等の電子部品が実装され、端子台75のいずれかに導入孔51Dから導入された電線が接続され、他の端子台75を介して第1基板60や電動モータ54と信号線や電力線が接続されている。このような第2基板60は、第1基板60や電動モータ54に信号や電力を供給するパワー系基板である。また、第2基板60には、回転角度検出機構57のポテンショメータ57Eが取り付けられている。また、第1基板60および第2基板70は、第2基板70、スペーサ74、第1基板60、スペーサ53Aおよび取付板53を貫通するねじ79によって、側壁51Bの固定部にねじ止め固定されている。
【0030】
以上のような本実施形態によれば、回路基板58が2枚の第1基板60および第2基板70で構成され、出力軸56の軸線方向に積層されて取付板53に取り付けられていることで、軸線方向から見たときの回路基板58の占める面積を小さくすることができる。このため、基板等を収容するケース51およびカバー52の大型化を回避できることができるので、電動弁1の設置の省スペース化を実現できる。
【0031】
また、回路基板58のうち第1基板60は、その外縁の一部が切り欠かれた第1切欠き部63を有し、電動モータ54が第1切欠き部63に配置されていることで、第1基板60および電動モータ54を軸線方向から見たときの占める面積を小さくすることができる。
【0032】
さらに、回路基板58のうち第2基板70は、その外縁の一部が切り欠かれた第2切欠き部73を有し、回転角度検出機構57のカム57Fやマイクロスイッチ57Gが第2切欠き部73に配置されていることで、第2基板70および回転角度検出機構57を軸線方向から見たときの占める面積を小さくすることができる。
【0033】
また、回路基板58の第1基板60および第2基板70は、各々の外縁の少なくとも一部に円弧部62,72を有していることで、軸線方向から見た面積を小さくすることができる。さらに、第1基板60および第2基板70は、電子部品が実装されたプリント基板61,71であることで、各基板の小型化を図ることができる。
【0034】
また、バルブアクチュエータ5がケース51を備え、第1基板60および第2基板70がケース51の側壁51Bに支持されていることで、ケース51の外形寸法を小型化することができる。
【0035】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
【0036】
前記実施形態では、電動弁1の駆動に用いられるバルブアクチュエータ5について説明したが、本発明のバルブアクチュエータは、前記実施形態のような弁体3としてのボールバルブを有した電動弁1に限らず、弁体が直動する形式の電動弁に採用することもできる。また、電動弁としては、弁体を弁開または弁閉のいずれかに切り替える形式のものに限らず、弁体によって弁口の開度を変動させる形式のものであってもよい。
【0037】
また、前記実施形態では、複数枚の回路基板58として、第1基板60および第2基板70の2枚で構成された例を説明したが、これに限らず、回路基板が3枚以上で構成され、それらの回路基板が出力軸の軸線方向に積層されていてもよい。また、前記実施形態では、取付板53に近い第1基板60を制御系基板とし、取付板53から遠い第2基板70をパワー系基板としたが、これに限らず、第1基板60をパワー系基板とし、第2基板70を制御系基板としてもよい。
【0038】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部、もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0039】
1 電動弁
3 弁体
5 バルブアクチュエータ
51 ケース
52 カバー
53 取付板
54 電動モータ
55 歯車列
56 出力軸
57 回転角度検出機構
58 回路基板
60 第1基板
61 プリント基板
62 円弧部
63 第1切欠き部
70 第2基板
71 プリント基板
72 円弧部
73 第2切欠き部
図1
図2
図3
図4