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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164564
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】倉庫システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20241120BHJP
【FI】
B65G1/137 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080144
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】503367941
【氏名又は名称】株式会社Techno File Japan
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】滝澤 千之
【テーマコード(参考)】
3F522
【Fターム(参考)】
3F522AA02
3F522BB06
3F522BB24
3F522BB27
3F522BB29
3F522BB32
3F522CC02
3F522CC03
3F522DD03
3F522DD04
3F522DD22
3F522DD32
3F522DD34
3F522EE16
3F522FF02
3F522FF04
3F522GG13
3F522GG18
3F522GG22
3F522GG23
3F522GG45
3F522GG49
3F522HH02
3F522HH03
3F522HH13
3F522HH18
3F522HH19
3F522HH22
3F522HH36
3F522JJ01
3F522KK07
3F522LL41
3F522LL57
(57)【要約】
【課題】二次アソーティングエリアにおける作業員の作業効率を向上する。
【解決手段】商品をトートに仕分けする一次アソーティングエリアと、トートからコンテナに仕分けする二次アソーティングエリアと、一次アソーティングエリアから二次アソーティングエリアにトート510を搬送するコンベアと、管理システムと、を備えた倉庫システムにおいて、二次アソーティングエリアには、ラインに沿って設けられ、複数のコンテナ520を支持する複数のラック310と、管理システムにより制御可能であり、ラック310に沿ってトート510を搬送するフィーダ320と、コンベアから各レーンのコンベアにトート510を差し向ける複数のソータと、が設けられており、管理システムは、フィーダ320のラック310の上流側にトート510が滞在するようにフィーダを制御する。
【選択図】図16A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品をトートに仕分けする一次アソーティングエリアと、
前記トートからコンテナに仕分けする二次アソーティングエリアと、
前記一次アソーティングエリアから前記二次アソーティングエリアに前記トートを搬送するコンベアと、管理システムと、を備えた倉庫システムであって、
前記二次アソーティングエリアには、
ラインに沿って設けられ、複数のコンテナを支持する複数のラックと、
前記管理システムにより制御可能であり、前記ラックに沿って前記トートを搬送するフィーダと、前記コンベアから各レーンのコンベアに前記トートを差し向ける複数のソータと、が設けられており、前記管理システムは、前記フィーダの前記ラックの上流側にトートが滞在するように前記フィーダを制御する、倉庫システム。
【請求項2】
前記管理システムは、前記フィーダの前記ラックの上流側に複数のトートが滞在するように前記フィーダを制御する、請求項1に記載の倉庫システム。
【請求項3】
前記管理システムは、
作業員のトートからのコンテナへの商品の投入作業に合わせて、前記トートを、商品を投入すべき間口に当たる位置に搬送するように前記フィーダを制御し、かつ、
複数のトートからの投入作業を並行して行えるように、前記複数のトートを一緒に移送するようにフィーダを制御する、請求項1に記載の倉庫システム。
【請求項4】
商品をトートからコンテナに仕分けするアソーティングエリアと、
管理システムと、を備えた倉庫システムであって、前記アソーティングエリアには、
ラインに沿って設けられ、複数のコンテナを支持する複数のラックと、
前記管理システムにより制御可能であり、前記ラックに沿って前記トートを搬送するフィーダと、が設けられており、前記管理システムは、
作業員のトートからのコンテナへの商品の投入作業に合わせて、前記トートを、商品を投入すべき間口に当たる位置に搬送するように前記フィーダを制御し、かつ、
複数のトートからの投入作業を並行して行えるように、前記複数のトートを一緒に移送するようにフィーダを制御する、倉庫システム。
【請求項5】
前記管理システムは、
作業員が複数のトートのうちの一つのトートから商品をコンベアに投入している際に、他のトートを搬送するように前記フィーダを制御する、請求項3又は4に記載の倉庫システム。
【請求項6】
前記管理システムは、
一緒に移送する複数のトートが所定の距離よりも離間しないように、前記フィーダを制御する、請求項3又は4に記載の倉庫システム。
【請求項7】
前記ラックは、前記管理システムにより制御可能な表示装置を備え、
前記管理システムは、
作業員に対して商品を投入すべきコンテナの位置を案内する案内表示を表示するように前記表示装置を制御する、請求項3又は4に記載の倉庫システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は倉庫システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、物流センターなどのアソーティング(仕分け)システムとして、マルチアソーティングシステムが採用されている。マルチアソーティングシステムでは、1次アソーティングエリアにおいて、総量で入荷又はピッキングされてきた商品を、作業員が画面指示に基づいて2次アソーティングエリアでの分配のためにトート(トレイ)に仕分けを行う。そして、2次アソーティングエリアでは表示器や矢印表示に従って1次仕分けされた商品をトートから各配分間口(コンテナ)へ個別仕分けを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-29613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、作業員が搬送されたトート内の商品を仕分けが完了してから、次のトートが二次アソーティングエリアまで搬送されるまで、作業員はアイドリング状態となり、作業効率が低下してしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、二次アソーティングエリアにおける作業員の作業効率を向上することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、商品をトートに仕分けする一次アソーティングエリアと、トートからコンテナに仕分けする二次アソーティングエリアと、一次アソーティングエリアから二次アソーティングエリアにトートを搬送するコンベアと、管理システムと、を備えた倉庫システムであって、二次アソーティングエリアには、ラインに沿って設けられ、複数のコンテナを支持する複数のラックと、管理システムにより制御可能であり、ラックに沿ってトートを搬送するフィーダと、コンベアから各レーンのコンベアにトートを差し向ける複数のソータと、が設けられており、管理システムは、フィーダのラックの上流側にトートが滞在するようにフィーダを制御する、倉庫システム、が提供される。
上記態様によれば、管理システムが、フィーダのラックの上流側にトートが滞在する(バッファリングされる)ようにフィーダを制御するため、一のトートの仕分け作業が完了したらすぐに、トートを搬送することができるため、作業員がアイドリング状態になるのを抑制できる。
【0007】
本発明の一態様によれば、管理システムは、フィーダのラックの上流側に複数のトートが滞在するようにフィーダを制御する。
上記の態様によれば、複数のラックがバッファリングされているため、作業員の仕分作業の進行が速い場合であっても、作業員がアイドリング状態になるのを抑制できる。
【0008】
本発明の一態様によれば、管理システムは、作業員のトートからのコンテナへの商品の投入作業に合わせて、トートを、商品を投入すべき間口に当たる位置に搬送するようにフィーダを制御し、かつ、複数のトートからの投入作業を並行して行えるように、複数のトートを一緒に移送するようにフィーダを制御する。
また、本発明の一態様によれば、商品をトートからコンテナに仕分けするアソーティングエリアと、管理システムと、を備えた倉庫システムであって、アソーティングエリアには、ラインに沿って設けられ、複数のコンテナを支持する複数のラックと、管理システムにより制御可能であり、ラックに沿ってトートを搬送するフィーダと、が設けられており、管理システムは、作業員のトートからのコンテナへの商品の投入作業に合わせて、トートを、商品を投入すべき間口に当たる位置に搬送するようにフィーダを制御し、かつ、複数のトートからの投入作業を並行して行えるように、複数のトートを一緒に移送するようにフィーダを制御する、倉庫システム、が提供される。
上記の態様によれば、複数のトートからの投入作業を並行して行えるように、複数のトートを一緒に移送するようにフィーダが制御されるため、複数のトートの仕分作業を並行して行うことができ、仕分作業を効率よく行うことができる。
【0009】
本発明の一態様によれば、管理システムは、作業員が複数のトートのうちの一つのトートから商品をコンベアに投入している際に、他のトートを搬送するようにフィーダを制御する。
上記の態様によれば、一のトートの仕分作業をしている間に、他のトートの搬送を完了することができ、作業員のアイドリングを減らすことができる。
【0010】
本発明の一態様によれば、管理システムは、一緒に移送する複数のトートが所定の距離よりも離間しないように、フィーダを制御する。
上記の態様によれば、作業員の移動距離を減らすことができる。
【0011】
本発明の一態様によれば、ラックは、管理システムにより制御可能な表示装置を備え、管理システムは、作業員に対して商品を投入すべきコンテナの位置を案内する案内表示を表示するように表示装置を制御する。
上記の態様によれば、作業員の移動が案内されるため、作業員の移動時間を減らすことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、二次アソーティングエリアにおける作業員の作業効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態の倉庫システムを示す平面図である。
図2】本実施形態の倉庫システムを示す斜視図である。
図3】在庫エリアの構成を示す斜視図である。
図4】在庫エリアの構成を示す斜視図である。
図5】一次アソーティングエリアを示す斜視図である。
図6】二次アソーティングエリアを示す斜視図である。
図7】二次アソーティングエリアを示す斜視図である。
図8】二次アソーティングエリアを示す斜視図である。
図9】二次アソーティングエリアを示す斜視図である。
図10】コンテナラックを示す縦断面図である。また、図10図11におけるA-A断面図である。
図11図10におけるA-A断面図である。
図12A】コンテナラックの上段に配置されたコンテナの角度を調整する様子を説明する図である。
図12B】コンテナラックの上段に配置されたコンテナの角度を調整する様子を説明する図である。
図13A】コンテナラックの間口上方の構成を示す図である。
図13B】コンテナラックの間口上方の構成を示す図である。
図14A】コンテナラックにおけるタッチパネルの表示の一例を示す図である。
図14B】コンテナラックにおけるタッチパネルの表示の一例を示す図である。
図14C】コンテナラックにおけるタッチパネルの表示の一例を示す図である。
図15】管理システムのソフトウェア構成を示すブロック図である。
図16A】二次アソーティングエリアにおけるトートの移動とコンテナラックのタッチパネルの表示とを示す概略図である。
図16B】二次アソーティングエリアにおけるトートの移動とコンテナラックのタッチパネルの表示とを示す概略図である。
図16C】二次アソーティングエリアにおけるトートの移動とコンテナラックのタッチパネルの表示とを示す概略図である。
図16D】二次アソーティングエリアにおけるトートの移動とコンテナラックのタッチパネルの表示とを示す概略図である。
図16E】二次アソーティングエリアにおけるトートの移動とコンテナラックのタッチパネルの表示とを示す概略図である。
図16F】二次アソーティングエリアにおけるトートの移動とコンテナラックのタッチパネルの表示とを示す概略図である。
図16G】二次アソーティングエリアにおけるトートの移動とコンテナラックのタッチパネルの表示とを示す概略図である。
図16H】二次アソーティングエリアにおけるトートの移動とコンテナラックのタッチパネルの表示とを示す概略図である。
図16I】二次アソーティングエリアにおけるトートの移動とコンテナラックのタッチパネルの表示とを示す概略図である。
図16J】二次アソーティングエリアにおけるトートの移動とコンテナラックのタッチパネルの表示とを示す概略図である。
図17】出荷先情報の印字を行う様子を示す様子を示す図である。
図18】管理端末が作業計画を策定する流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態による管理システムを含む倉庫システムを説明する。
<倉庫システム>
図1及び図2は、本実施形態の倉庫システムを示し、図1は平面図であり、図2は斜視図である。本実施形態の倉庫システム1は、在庫エリア100と、一次アソーティングエリア200と、二次アソーティングエリア300と、を含む。さらに、本実施形態に倉庫システムは、作業員の作業工程及び入荷及び出荷を管理する管理システム600と、を含む。倉庫内には例えば無線又は有線のローカルネットワークが構築されており、管理システム600はアンテナ600Bを介してローカルネットワークに接続されており、倉庫内の各端末と通信可能であるとともに、倉庫内のコンベア等の各設備の駆動を制御可能である。
【0015】
本実施形態の倉庫システムでは、在庫エリア100には商品が段ボールに収納されて保管されおり、在庫エリア100に保管された商品を作業員がオリコン(折りたたみ式コンテナ)に収容する。そして、商品が収容されたオリコンは、オリコン搬出コンベア410及びオリコン搬入コンベア430により一次アソーティングエリア200に搬送される。一次アソーティングエリア200では、作業員がオリコンに収容された商品をトート(トートボックス)に詰め替える。商品が収容されたトートはトート搬送コンベア450により二次アソーティングエリア300に搬送される。二次アソーティングエリア300では、作業員がトートに収容された商品をコンテナに移載する。二次アソーティングエリア300において商品が収容されたコンテナは、コンテナ搬出コンベア470により搬出エリア(図示せず)に移送される。そして、搬出エリアにおいて、コンテナはトラックなどの輸送車両に移送されて、各店舗へ配送される。
【0016】
オリコン(折りたたみ式コンテナ)500は上方が開口した箱状であり、在庫エリア100から商品を一次アソーティングエリア200まで搬送する際に用いられる。オリコン500の側面には、例えば、バーコードなどの二次元コードが付されている。オリコン500に付された二次元コードには各オリコン500を識別するオリコン識別情報が記録されている。なお、二次元コードにかえて無線タグ(電子タグ)などを用いることも可能である。
【0017】
トート(トートボックス)510は上方が開口した箱状であり、一次アソーティングエリア200において小分けされた商品を、二次アソーティングエリア300まで搬送する際に用いられる。トート510は、側面に、例えば、バーコードなどの二次元コードが付されている。トート510に付された二次元コードには各トート510を識別するトート識別情報が記録されている。なお、二次元コードにかえて無線タグ(電子タグ)などを用いることも可能である。
【0018】
コンテナ520は上方が開口した箱状であり、二次アソーティングエリア300から搬出エリアまで搬送し、各店舗まで搬送する際に用いられる。コンテナ520には、RFIDなどの無線タグ(電子タグ)が貼付されている。このRFIDには、各コンテナ520を識別する識別情報が記憶されている。また、コンテナ520には側面にリライタブルカードが貼付されている。リライタブルカードは、例えば、レーザにより印字及び印字された文字の消去することができる。
【0019】
以下、本実施形態の各設備及び仕分けの流れについて詳細に説明する。
<在庫エリア>
図3は、在庫エリアの構成を示す斜視図である。図3に示すように、在庫エリア100には平行に延びる複数の棚110と、オリコン搬出コンベア410と、カート120と、モニター130が配置されている。
各棚110は両側から商品の格納及び回収可能な棚である。各棚110には各商品が所定の単位量収容された段ボールが格納されている。
【0020】
カート120は、ディスプレイ122と、CPU、メモリ、記録手段、入出力手段及び通信手段などを有するカート端末124と、オリコン500を積載することができるオリコン載置部126と、フレームの脚部に設けられた車輪128とを備える。カート端末124は管理システム600と倉庫内の無線ネットワークを介して通信可能であり、ディスプレイ122には、管理システム600から送信されたシーケンスグループを含むピッキング指示(商品名と数量)が表示される。オリコン載置部126には商品を収容するためのケースであるオリコン500を載置可能である。在庫エリアの作業員は、ディスプレイ122に表示されたピッキング指示に基づき、オリコン500を載置した状態のカート120を伴って移動し、ピッキング指示に基づき支持された商品をピッキング(回収)し、オリコン500に投入する。作業員はこのような商品の回収作業を出荷情報により指示された全ての商品に対して行う。そして、指定された全ての商品を収容したら、作業員はオリコン500をオリコン搬出コンベア410上に載置する。なお、トータルピッキング数が、段ボールに収容される数を超えた場合には、段ボールはオリコン搬出コンベア410に載置する。オリコン搬出コンベア410に載置された段ボールは下流側で廃棄処理される。
【0021】
モニター130は、複数ラインの棚からなるグループに対して設けられており、管理システム600と通信可能に接続されている。モニター130には後述するシークエンスグループや、配送先などに関する仕分け分類などの情報が表示される。
【0022】
<オリコン搬出コンベア>
オリコン搬出コンベア410は、棚110に沿って延びる複数の第1の部分412と、棚110が並ぶ方向に延び、各第1の部分412が接続されて合流する第2の部分414とを有する。オリコン搬出コンベア410は、第1の部分412に載置されたオリコン500を下流側の第2の部分414に送り、さらに第2の部分414に送られたオリコン500を自動合流部420に向けて搬送する。
【0023】
<移載部>
図4は、移載部の構成を示す斜視図である。図4に示すように、自動合流部420はオリコン搬出コンベア410の第2の部分414の下流側に設けられており、左右からオリコン搬出コンベア410により商品が収容されたオリコン500が搬送される。自動合流部420には一次アソーティングエリア200のオリコン搬入コンベア430の上流端部が延びており、オリコン搬入コンベア430の上流端部はオリコン搬出コンベア410の第2の部分414と平行になるように湾曲して延びている。
【0024】
自動合流部420では、作業員がオリコン搬出コンベア410により在庫エリア100から搬送されたオリコンを一次アソーティングエリア200に延びるオリコン搬入コンベア430に移載する。
【0025】
<一次アソーティングエリア>
図5は、一次アソーティングエリアを示す斜視図である。図5に示すように一次アソーティングエリア200には、オリコン搬入コンベア430と、オリコン返却コンベア440と、検品台210と、トート搬送コンベア450と、トート供給コンベア460とが設けられている。
【0026】
オリコン搬入コンベア430は、在庫エリア100の自動合流部420から延びており、一次アソーティングエリア200の中央を直線状に延びて終端している。オリコン返却コンベア440は、オリコン搬入コンベア430の終端部からオリコン搬入コンベア430の上方をオリコン搬入コンベア430に平行に延びている。
【0027】
検品台210は、検品台本体212と検品端末219とを有し、検品端末219はディスプレイ214、リーダ216、及び、キーボード(入力装置)218に接続されている。検品端末219は、CPU、メモリ、記録手段、入出力手段及び通信手段などを有する。検品台本体212は机状であり、その上面がオリコン搬入コンベア430と同じ高さになっている。
【0028】
図5に示すように、オリコン搬入コンベア430及びオリコン返却コンベア440の両側にそって、二列に前後方向に並ぶように複数の検品台210が設けられている。各検品端末219は、管理システム600と通信可能に接続されている。検品端末219には、管理システム600からトート配分情報が入力され、トート配分情報はディスプレイ214に表示される。トート配分情報は、後述するように決定された作業計画に沿った収容すべき商品及び個数の指定を含む情報である。
【0029】
トート搬送コンベア450は、検品台210のオリコン搬入コンベア430の反対側に沿ってそれぞれ直線状に設けられている。トート搬送コンベア450は、検品及び分配が完了して商品が収容されたトート510を二次アソーティングエリア300に搬送する。
【0030】
また、トート供給コンベア460は、複数の検品台210の周囲を囲むように設けられている。トート供給コンベア460は二次アソーティングエリア300から空のトート510を一次アソーティングエリア200に供給する。
【0031】
一次アソーティングエリア200では、作業員は、まず、オリコン搬入コンベア430により搬入されたオリコン500を検品台210に引き込む。そして、作業員は、オリコン500から商品を取り出し、各商品のバーコードをリーダ216により読み込む。
【0032】
リーダ216によりバーコードを読み取ると、検品端末219は管理システム600と通信してトート510に投入すべき商品に関するトートへのトート配分情報を取得し、ディスプレイ214にトート荷物情報を表示する。トートへのトート配分情報とは、一つのトート510に投入すべき商品の識別情報と、投入すべき商品の個数とを含むデータである。トート配分情報に応じて、一種類の商品単位に商品のバーコードのスキャニングとその商品の数量入力によってその商品のトート単位の配分情報がディスプレイ214に表示される。また、商品の数量入力を省略することも可能である。その場合バーコードスキャニング後、ピッキングされた情報がリアルタイムに管理され、トート単位(出荷先店舗単位)の配分情報が管理されているため、バーコードスキャニングと同時に端末ディスプレイ214に配分すべき情報が即時表示される。作業者はその表示されたトート単位の配分情報に基づき配分を行うことができる。システムはピッキングされた多種類の商品情報が管理され、商品のバーコードのスキャニングと配分単位に、連続して次の商品のスキャニングによって次の配分情報が表示、管理される。
【0033】
作業員は、ディスプレイ214に表示されたトート配分情報に基づき、オリコン500に収納された荷物を検品した上で、指定された個数の商品をトート510に投入する。そして、トート配分情報により指定された個数の商品をトート510に投入した後、投入作業員はキーボード218にトート510に投入したトートのコードを1トート単位にスキャナに読み込ませ、その後、2次アソーティングラインへのトート搬送コンベア450に排出、移送する。この行為により1商品単位の一次アソーティング作業が完了する。トート搬送コンベア450に積載されたトート510は、トート搬送コンベア450に設けられたセンサー(図示せず)により検知されると、トート搬送コンベア450により一次アソーティングエリア200から搬出される。
【0034】
<オリコン返却コンベア>
オリコン返却コンベア440は、オリコン搬入コンベア430の終端部からオリコン搬入コンベア430の上方を平行に延びており、下流側端部が一次アソーティングエリア200の外部のオリコン回収部442まで延びている。
【0035】
<トート搬送コンベア>
図1及び図2に示すように、トート搬送コンベア450は、一次アソーティングエリア200に配置された一対の第1の部分452と、ループ部456と、第1の部分452とループ部456を結ぶ第2の部分454とを有する。第1の部分452は、それぞれ検品台210のオリコン搬入コンベア430の反対側に、それぞれ直線状にオリコン搬入コンベア430に平行に延びている。第1の部分452はトート搬送コンベア450の上流側端部であり、一対の第1の部分452はその下流端部において第2の部分454に合流している。そして、第2の部分454の下流側端部は、図1及び図2に示すように、ループ部456に接続されている。
【0036】
また、トート搬送コンベア450は、ループ部456から分岐する複数のフィーダ(コンベア)320を有する。各フィーダ320は、二次アソーティングエリア300に延びている。フィーダ320は、複数のトート510をそれぞれ別個に搬送することができる。すなわち、特定の一つのトート510を停止した状態で、他のトート510を前進させることができる。各フィーダ320とループ部456との接続箇所には、ループ部456上のトートをフィーダ320に送り出すためのソータ321がそれぞれ設けられている。ソータ321は、トート510に付されたトート識別情報を含む二次元コードまたはトートのバーコードを読み取るスキャナを備えており、スキャナにより読み取ったトート識別情報に基づき、対応するフィーダ320に送り出すかどうかを判定した上で、フィーダ320にトート510を送りだす。
【0037】
また、トート搬送コンベア450の第1の部分452には、検品台210に対応してスキャナー(センサ)(図示せず)が設けられており、このセンサはトート搬送コンベア450上にトート510が投入されたことを検知する。
【0038】
<トート供給コンベア>
トート供給コンベア460は、二次アソーティングエリア300から延びており、一次アソーティングエリア200では、トート搬送コンベア450の上方を延びている(図5)。トート供給コンベア460は、一方のトート搬送コンベア450の第1の部分452の上方を延びる第1の部分462と、他方のトート搬送コンベア450の第1の部分452の上方を延びる第3の部分466と、第1の部分462と第3の部分466との間を結ぶ第2の部分464とを含む。これにより、一次アソーティングエリア200において、トート供給コンベア460は上面視でコの字状になっている。また、トート供給コンベア460は、二次アソーティングエリア300のコンテナラックの並ぶ方向に延びる第4の部分(上流側部分)467と、第4の部分467と第3の部分466との間に設けられた螺旋部468とを有する。螺旋部468は螺旋状に形成され、下流に向かって上向きに傾斜している。このようにして、トート供給コンベア460により空のトート510が二次アソーティングエリア300から一次アソーティングエリア200に供給される。
【0039】
<二次アソーティングエリア>
図6図9は、二次アソーティングエリアを示す斜視図である。図6図9に示すように、二次アソーティングエリア300には、コンテナ520を支持するコンテナラック310と、トート搬送コンベア450のループ部456から分岐されて延びるフィーダ320と、が設けられている。二次アソーティングエリア300には複数の作業員用の作業通路330が平行に延びている。作業通路330には、空のコンテナ520が積載されている。
【0040】
コンテナラック310は作業員の作業通路330の両側にそれぞれ設けられている。コンテナラック310の作業通路330側に、フィーダ320が各コンテナラック310に沿って延びている。各フィーダ320のコンテナラック310の上流側には、フィーダ320上のトート510に貼付されたバーコードまたは二次元コードを読み取り可能なリーダ322が設けられている。フィーダ320の最下流にはトート510を積層するためのトート積載装置350(図16A)が設けられている。また、二次アソーティングエリア300にはトート供給コンベア460の第4の部分467がコンテナラック310の並ぶ方向に沿って延びている。トート積載装置350により積層されたトート510は、トート供給コンベア460に移送される。
【0041】
作業通路330の両側には、複数のコンテナラック310がフィーダ320に沿って並べられている。本実施形態では、複数のコンテナラック310を並置する構成としたが、一体型のコンテナラックを設ける構成としてもよい。
【0042】
また、隣接する作業通路のコンテナラック310の間には、コンテナ搬出コンベア470の上流部分472が延びている。コンテナ搬出コンベア470の上流部分472は上下に二段に設けられている。上流部分472の下流側端部には、コンテナエレベータ474が設けられている。作業通路330には、使用前の畳まれた状態のコンテナ520が載置されている。なお、コンテナラック310と、フィーダ320と、コンテナ搬出コンベア470とによりコンテナラック310からコンテナに商品を投入するためのラックシステムが構成されている。
【0043】
トート510がフィーダ320により二次アソーティングエリア300に搬入されると、トート510に付されたバーコードまたは二次元コードがリーダ322により読み取られる。そして、管理システム600は、トート510のトート識別情報に対応する商品情報に基づき、この商品を投入すべきコンテナ520を判定する。
【0044】
そして、管理システム600は、コンテナラック310のタッチパネル341により、商品を投入すべきコンテナが配置された間口を指示するとともに、フィーダ320により商品を投入するべき間口に当たる位置までトート510を搬送する。また、管理システム600により、商品を投入すべきコンテナ520の間口に対応するタッチパネル341には、投入すべき商品の種類(商品識別情報)と投入商品がピース単位かボール単位のいずれかを表示し、その個数(個数情報)も表示される。
【0045】
トート510は配分がヒットしたラックの中心位置までフィーダ320によって自動的に搬送される。タッチパネル341は配分がヒットした間口が認識しやすいように各タッチパネル341が連動して配分位置まで矢印の画像を動画で表示する。また次の配分が上下同じ位置にヒットしている場合は該当したタッチパネル341には次の配分の位置が上方または下方を認識できるように図16G又は16Hに示すように上下の矢印が流れ表示される。作業員は、タッチパネル341により指示されたコンテナラック310の間口まで移動し、フィーダ320により搬送されたトート510から指定されたコンテナ520に、トート510からタッチパネル341に表示された個数の商品を投入する。作業員はトート510内の商品をコンテナ520に投入すると、その投入した間口の位置が正しいか否かを判断するための投入管理センサ342がラックに設備されている。図13Bに示すように、投入管理センサ342はラックの柱にラインセンサーとして設置する場合と、図13Aに示すように特定方向に感知可能な人感センサーとしてタッチパネル341に設置する場合のいずれでもよい。この投入管理センサ342の感知によって正しい位置に投入が行われたかのチェックが管理システム600によって行われる。
【0046】
商品の投入が完了した場合はその旨の入力を行う必要がなく、投入管理センサ324が一回感知すると次の投入間口のタッチパネル341に配分投入情報が表示されるので、その間口への投入感知によってその前の作業完了が判断される。また次の商品が全く同じ位置にヒットした場合は1回目のセンサ感知後次の投入商品が同じ位置である情報をタッチパネル341に表示する。作業員による商品の投入はコンテナラック310に取り付けられた投入管理センサ342、342B(図13A、13B)によっても検知されるので、投入の完了の都度完了ボタン操作が不要で生産性の向上化に寄与する。このような投入作業をフィーダ320よりトート510を下流に自動的に移動させながら、トート510内の商品が無くなるまで繰り返す。また、作業員はトート510内の商品の投入が完了すると、次のトート510の投入作業を行う。なお、本実施形態では、後述するように先行するトート510と後行するトート510の投入作業とを並行して行うこともある。管理システム600は、このような作業員の投入作業を管理することにより、各コンテナ520に投入された商品を管理する。そして、コンテナ520に投入すべき全ての商品が投入されると、管理システム600はタッチパネル341にコンテナへの仕分けが完了した旨の表示をする。作業員は、この表示を確認したら、コンテナ520をコンテナ搬出コンベア470の上流部分472に押し出す。コンテナ搬出コンベア470の上流部分472に載置されたコンテナ520は下流側に搬送される。搬出されたコンテナ520は、コンテナエレベータ474によりコンテナ搬出コンベア470の中流部分に送られる。
【0047】
<コンテナラック>
図10は、コンテナラックを示す縦断面図である。また、図11図10におけるA-A断面図である。図10及び図11に示すように、コンテナラック310は、格子状に組まれたフレーム311と、上段支持ローラ群312と、上段送出ローラ群313と、下段支持ローラ群314と、下段送出ローラ群315と、を有する、これら上段支持ローラ群312と、上段送出ローラ群313と、下段支持ローラ群314と、下段送出ローラ群315は、各間口に対してそれぞれ設けられている。なお、本実施形態でいう間口とは、コンテナラック310におけるそれぞれのコンテナ520が収容される領域を意味する。また、コンテナラック310の各間口の前方の上方には、投入管理装置340が取り付けられている。
【0048】
フレーム311は、四隅に立設された縦フレーム311Aと、横方向に延びて、横方向に並ぶ縦フレーム311A同士を接続する横フレーム311Bと、奥行方向に延びて、奥行方向に並ぶ縦フレーム311Aを接続する奥行方向フレーム311Cと、を有する。
【0049】
上段支持ローラ群312は、作業通路側から奥に向かって配置された第1の上段支持ローラ312A、第2の上段支持ローラ312B、及び、第3の上段支持ローラ312Cを含む。第1の上段支持ローラ312A、及び、第2の上段支持ローラ312Bはフレーム311の中間高さの横フレーム311Bと同じ高さになっている。第3の上段支持ローラ312Cは、第1の上段支持ローラ312A、及び、第2の上段支持ローラ312Bよりも高い位置に設けられている。第1の上段支持ローラ312Aと第2の上段支持ローラ312Bの距離は大きく、第2の上段支持ローラ312Bと第3の上段支持ローラ312Cとの距離は小さくなっている。
【0050】
上段送出ローラ群313は、第1の上段送出ローラ313Aを含む。第1の上段送出ローラ313Aは、第3の上段支持ローラ312Cと略等しい高さに設けられている。また、第1の上段送出ローラ313Aは、上段のコンテナ搬出コンベア470よりもわずかに高い位置に設けられている。なお、本実施形態では、第1の上段送出ローラ313Aは、上段のコンテナ搬出コンベア470よりもわずかに高い位置に設けられているが、上段のコンテナ搬出コンベア470と同じ高さ(上面が同じ高さ)に設けてもよい。
【0051】
下段支持ローラ群314は、作業通路側から奥に向かって配置された第1の下段支持ローラ314A、及び、第2の下段支持ローラ314Bを含む。第1の下段支持ローラ314Aと第2の下段支持ローラ314Bとは同じ高さに設けられている。
【0052】
下段送出ローラ群315は、奥に向かって配置された第1の下段送出ローラ315Aと、第2の下段送出ローラ315Bとを含む。第1の下段送出ローラ315A及び第2の下段送出ローラ315Bは、第1の下段支持ローラ314A、及び、第2の下段支持ローラ314Bと略等しい高さに設けられている。また、第1の下段送出ローラ315A及び第2の下段送出ローラ315Bは、下段のコンテナ搬出コンベア470よりもわずかに高い位置に設けられている。なお、本実施形態では、第1の下段送出ローラ315A及び第2の下段送出ローラ315Bは、下段のコンテナ搬出コンベア470よりもわずかに高い位置に設けられているが、下段のコンテナ搬出コンベア470と同じ高さ(上面が同じ高さ)に設けてもよい。
【0053】
図10に示すように、コンテナラック310の上段に配置されるコンテナ520は、前面と底面とがそれぞれ第1の上段支持ローラ312A及び第2の上段支持ローラ312Bに当接し、手前側の角部が第1の上段支持ローラ312A及び第2の上段支持ローラ312Bの間に位置するように配置する。また、コンテナラック310の下段に配置されるコンテナ520は、前面と底面とがそれぞれ第1の下段支持ローラ314A及び第2の下段支持ローラ314Bに当接し、手前側の角部が第1の下段支持ローラ314A及び第2の下段支持ローラ314Bの間に位置するように配置する。これにより、コンテナラック310が、前方が下方に位置するように傾斜し、コンテナラック310の上方の開口が作業通路側に向くようになる。
【0054】
図12A及び図12Bは、コンテナラックの上段に配置されたコンテナの角度を調整する様子を説明する図である。図12Aに示すように、本実施形態のコンテナラックによれば、第1の上段支持ローラ312A及び第2の上段支持ローラ312Bによりコンテナ520を支持しているため、作業員が矢印で示すようにコンテナ520の前方を下方に押圧することにより、コンテナ520を前方が下がるように回動させることができる。
【0055】
また、図12Bに示すように、作業員が矢印で示すようにコンテナ520の前方を上方に押圧することにより、コンテナ520を前方が上がるように回動させることができる。なお、本実施形態では、上段支持ローラ群312は、第2の上段支持ローラ312Bの奥側に第3の上段支持ローラ312Cが設けられているため、コンテナ520が所定の角度よりも平坦になるのを防止できる。
【0056】
作業員は、仕分け作業が完了したコンテナ520を奥に押し出す。これにより、上段に配置されたコンテナ520は、上段送出ローラ群313に送られ、上段のコンテナ搬出コンベア470上に送出される。また、下段に配置されたコンテナ520は、下段送出ローラ群315に送られ、下段のコンテナ搬出コンベア470上に送出される。
【0057】
図13A図13Bは、コンテナラックの間口上方の構成を示す図である。また、図14A図14Cはコンテナラックにおけるタッチパネルの表示の一例を示す図である。図14A~14Cでは、上下2段、横方向3列の間口が設けられている場合について説明する。
【0058】
図13Aに示すように、コンテナラックの間口の上部の前方には投入管理装置340が取り付けられている。投入管理装置340は、表示装置及び入力装置としてのタッチパネル341と、投入管理センサ342と、無線タグリーダ348と、図示しないスピーカと、を備える。タッチパネル341は間口の横幅全体にわたって延びるような長さを有する。タッチパネル341は、管理端末600Aと通信可能に接続されており、管理端末600Aにより制御されて画面表示を行うことができる。タッチパネル341には、間口を識別するための間口識別情報343と、投入すべきコンテナ520に当たる間口を案内する案内表示344と、投入すべき商品の写真や商品の案内動画などの商品識別情報に関する商品情報表示345と、投入すべき商品の個数に関する個数情報表示346と、作業員の入力を受け付ける領域を示す矢印による入力領域表示347と、が表示される。
【0059】
また、タッチパネル341には、ボタンが表示され、このボタンを作業員が押圧したことを検知することにより、作業員の入力を受け付けることができる。後述するように各間口のタッチパネル341は協働して商品を投入すべきコンテナを表示する。複数のコンテナラックが設けられている場合には、複数のコンテナラックのタッチパネル341が協働する。
【0060】
投入管理センサ342は、例えば下方に向けて設けられた赤外線センサなどの人感センサからなり、検知領域がコンテナラックの間口に当たる部分に設定されている。投入管理センサ342は、作業員がコンテナ520へ商品を投入したことを検知することができる検知手段として設けられている。なお、本実施形態では、投入管理センサ342として人感センサを用いているが、光電センサやレーザーセンサなどを用いてもよい。また、図13Bに示すように、間口の側部の間に投入管理センサとしてラインセンサ342Aを設けてもよい。
【0061】
スピーカは、例えば、投入管理センサ342が誤ったコンテナに商品を投入したことを検知した場合などに、警報音を発する報知手段として設けられている。なお、スピーカは全ての投入管理装置340に設ける必要はなく、複数の投入管理装置340に対して一台のスピーカを設けてもよい。なお、このような誤投入を知らせる警報手段としては、スピーカに限られず、アラートを発することができるものであればよく、パドランプなどの視覚手段でもよい。さらにスピーカによって音声によるメッセージを発することもできる。
【0062】
また、管理システム600は、投入管理センサ342により所定の個数の商品がコンテナ520に投入されたことを検知した場合に、タッチパネル341に投入作業が完了した旨の表示を行う。
【0063】
無線タグリーダ348は、コンテナ520に貼付された無線タグと通信し、無線タグリーダに記録されたコンテナ520を識別する識別情報を読み取ることができる。なお、無線タグリーダ348は、間口に配置されたコンテナ520の無線タグを読み取るように配置されているが、これに限らず、間口から排出されたコンテナ520の無線タグを読み取るように配置されていてもよい。管理システム600は、無線タグリーダ348がコンテナ520の無線タグからコンテナの識別情報を読み取ると、コンテナ識別情報と、設置された間口を識別する間口識別情報とを紐づける。管理システム600は、このコンテナ識別情報と間口識別情報とを管理システム600に送信して、集荷コンテナの識別の自動化を可能としている。
【0064】
次に、タッチパネルの表示について説明する。図14A図14Cでは、コンテナラック310の上段の中央の間口(3番で示される)に商品を投入し、コンテナラック310の上段の右側の間口(5番で示される)に商品を投入し、コンテナラック310の下段の右側の開口(6番で示される)に商品を投入するような場合における表示を説明する。
【0065】
図14Aに示すように、各タッチパネル341には、左上部に間口を識別するための間口識別情報343が表示される。間口識別情報343として、本実施形態では、間口番号が表示される。また、各タッチパネル341には、右上部に入力領域表示347として、作業員の入力を受け付けるためのボタンが表示される。
【0066】
そして、作業員が仕分け作業を開始し、コンテナラック310の上段の中央の間口(3番で示される)に商品を投入する旨の案内をする際には、該当する間口(3番の間口)のタッチパネル341の左上に商品情報表示345として、商品の外観の写真または動画が表示される。また、該当する間口のタッチパネル341の中央に個数情報表示346として4Pと表示される。この4Pとの表示は、個別の商品を4個投入することを意味するものである。また、該当する間口のタッチパネル341の背景色を赤などの目立つ色にし、投入すべき間口を支持する間口支持表示を表示する。
【0067】
また、コンテナラック310の上段の左側の間口(1番)と、上段の中央の間口(3番)のタッチパネル341には、案内表示344が表示される。1番の間口のタッチパネル341には、直線状の案内表示344が表示され、3番の間口のタッチパネル341には矢印状の案内表示344が表示される。これにより、1番と3番のタッチパネル341が協働して長い矢印状の案内表示がなされる。ここでの説明では、作業開始時に作業員が1番の間口の前にいるとして、1番と3番のタッチパネル341に矢印の案内表示がなされる。このタッチパネル341に表示される案内表示は、動画による矢印であることが好ましい。
【0068】
次に、投入管理センサ342により3番の間口への商品の投入が検知され、3番の間口の342のセンサの感知によって商品の投入が完了した旨の入力がなされると、管理端末600Aは商品の投入が完了したと判定し、タッチパネル341に次の5番の間口への投入を誘導するための表示するように制御する。具体的には、図14Bに示すように、該当する間口(5番の間口)のタッチパネル341の左上に商品情報表示345として、商品の外観の写真や動画が表示される。なお、商品情報表示345としては、商品の外観に限られず、商品名や商品の製品番号など商品を特定できる識別情報であればよい。また、該当する間口のタッチパネル341の中央に個数情報表示346として1Bと表示される。この1Bとの表示は、複数の商品が収容された箱を1箱投入することを意味するものである。
【0069】
また、コンテナラック310の上段の中央の間口(3番)と、上段の右側の間口(5番)のタッチパネル341には、案内表示344が表示される。3番の間口のタッチパネル341には、直線状の案内表示344が表示され、5番の間口のタッチパネル341には矢印状の案内表示344が表示される。これにより、3番と5番のタッチパネル341が協働して長い矢印状の案内表示がなされる。3番の間口への商品の投入後に作業員は3番の間口の前におり、複数のタッチパネル341が協働して、作業員の移動経路が矢印により案内表示することになる。
【0070】
次に、投入管理センサ342により5番の間口への商品の投入がセンサによって検知され、商品の投入が完了した旨の入力が自動的になされると、管理端末600Aは商品の投入が完了したと判定し、タッチパネル341に次の6番の間口への投入を誘導するための表示するように制御する。具体的には、図14Cに示すように、該当する間口(6番の間口)のタッチパネル341の左上に商品情報表示345として、商品の外観の写真が表示される。また、該当する間口のタッチパネル341の中央に個数情報表示346として1Bと表示される。この1Bとの表示は、複数の商品が収容された箱を1箱投入することを意味するものである。
【0071】
また、コンテナラック310の上段の右側の間口(5番)と、下段の右側の間口(6番)のタッチパネル341には、案内表示344が表示される。5番の間口のタッチパネル341には、下向きの矢印からなる案内表示344が表示され、6番の間口のタッチパネル341には直線状に点滅する案内表示344が表示される。これにより、5番のタッチパネル341は下方に次の間口が位置することを表し、6番のタッチパネル341が投入の対象の間口であることを協働して示す。
【0072】
次に、投入管理センサ342により6番の間口への商品の投入が投入管理センサ3411によって検知されると、商品の投入が完了した旨の入力がなされ、管理端末600Aは商品の投入が完了したと判定し、タッチパネル341に次の間口への投入を誘導するための表示するように制御する。
【0073】
このような商品の投入ごとに、次の間口への案内表示等が繰り返し行われる。
なお、本実施形態では、投入管理センサ342の検知及びタッチパネル341の入力の両方により、投入の完了を判定しているが、何れか一方でもよい。
【0074】
また、投入管理センサ342により間口への商品の投入が検知され、管理端末600Aがコンテナ520に投入すべき全ての商品が投入されたと判定した場合には、次の間口に誘導するような表示はせず、該当するコンテナの間口のタッチパネル341にコンテナ520をコンテナ搬出コンベア470に送出する旨の表示を行うとともに、スピーカによりコンテナ520を送出する旨の音声を流す。そして、作業員がコンテナ520をコンテナ搬出コンベア470に送出し、新たなコンテナ520を間口に設置したことを例えば、タッチパネル341への無線タグリーダによって検知されると、次の間口に誘導する表示を行う。
【0075】
<コンテナ搬出コンベア及びレーザ印字消去装置>
コンテナ搬出コンベア470は、二次アソーティングエリア300のコンテナラック310の間に二段に設けられた上流部分472と、上流部分472の下流側端部に設けられたコンテナエレベータ474と、複数のコンテナラック310の並ぶ方向に延びる中流部分476と、中流部分476から搬出エリアまで延びる下流部分478とを有する。中流部分476は、上段の上流部分472と同じ高さに設けられている。また、コンテナ搬出コンベア470の下流部分478には、印字エリア480(図1)が設けられている。
【0076】
コンテナラック310から排出されたコンテナ520は、コンテナ搬出コンベア470により搬送され、コンテナエレベータ474に送られる。そして、上段の上流部分472から搬送されたコンテナ520はその高さのまま、中流部分476に送られる。また、下段の上流部分472によりコンテナエレベータ474に搬送されたコンテナ520は、コンテナエレベータ474により持ち上げられて中流部分476に送られる。中流部分476に送られたコンテナ520は下流部分478に送られる。(図1
【0077】
下流部分478に送られたコンテナ520は、印字エリア480において、レーザ印字消去装置479により、リライタブルカード521に記載された出荷先情報の消去及び新たな出荷先情報の記載が行われる。
【0078】
<管理システム>
管理システム600は、例えば、CPU、記憶装置、記録装置、入力装置、及び出力装置を備えた管理端末600Aと、アンテナ600Bとからなる。(図1)管理システム600は、記録装置に記録されたプログラムを実行することにより、各種機能を実行する。管理システム600は、倉庫内のローカルネットワークに接続されている。このローカルネットワークには、各コンベア、ソータ321、在庫エリア100のカート端末124、一次アソーティングエリア200の検品端末219、二次アソーティングエリア300の制御端末、レーザ印字消去装置479、各リーダ(スキャナ)、及び各センサが通信可能に接続されており、これら装置は管理システム600と通信可能である。なお、本実施形態では、管理システム600を一台のサーバにより構成しているが、これに限らず、ネットワーク上に分散された複数のコンピュータが協働して管理システムとして機能してもよい。
【0079】
図15は、管理システムのソフトウェア構成を示すブロック図である。図15に示すように、管理システム600は、納品依頼データベース616と、作業ログデータベース611と、作業生産性データベース612と、配送計画データベース613と、要員計画データベース614と、仕分け要件データベース615と、作業計画作成部620と、作業生産性分析部621と、装置制御部622と、を備える。
【0080】
納品依頼データベース616には、各出荷先から受信した納品依頼データが記録されている。納品依頼データには、納品希望日時、納品希望商品、商品の個数、及び納品先情報及び納品先別の仕分分類情報を含む納品依頼情報が少なくとも含まれている。
【0081】
作業ログデータベース611には、各装置の駆動及び各センサによる検知に関する情報に関する時系列データである作業ログと、作業が行った各作業(仕分けした商品、ケースか個別かの種別、及び納品先別に仕分分類別の仕分済みの個数を含む)の時系列データとが記録されている。
【0082】
作業生産性データベース612には、各作業員の識別情報に対応付けられて、(1)実際の各配分作業(各商品及びその商品の配分個数)に対応付けられた予測配分作業時間と実際の作業に要した時間、(2)トート搬送およびスタッキング、排出に要した時間に対応する予測コンテナ搬送時間と実際に要した搬送時間(3)作業中に発生するアイドリング時間に対応する予測アイドリング時間と実際発生したアイドリング時間、及び、(4)その他付帯作業に要する時間に関する予測付帯作業時間及び実際、付帯作業に要した時間等の作業生産性情報が記録されている。
【0083】
配送計画データベース613は、トラックなどの各搬送手段について、作業時間の終了制約時間、出荷時間、出庫ルート(いずれの店舗に搬送するか)、についての配送計画情報が記録されている。
【0084】
要員計画データベース614には、作業員の勤務予定に関する要員計画情報が記録されている。
【0085】
仕分け要件データベース615には、各店舗に対応付けられて、出荷先仕分け要件が記録されている。出荷先仕分け要件としては、例えば、カテゴリー別、売り場別等など各出荷先で要求される仕分け要件に関する情報が記録されている。
【0086】
作業生産性分析部621は、定期的に作業ログデータベース611を参照して、各作業員の作業ログを取得し、各作業員について、各作業員の作業生産性情報を作成する。
【0087】
作業計画作成部620は、例えば、一日単位ごとに、納品依頼データベース616、作業生産性データベース612、配送計画データベース613、要員計画データベース614、及び仕分け要件データベース615を参照して作業計画を作成する。
【0088】
装置制御部622は、作業計画作成部620が作成した作業計画、各種センサでの検知、各装置の駆動状況などに基づいて、各装置の駆動を制御する。
【0089】
<アソーティング作業>
後述するように、本システムでは配分作業をバッチング計画別のシークエンスグループを自動的に生成することによって作業管理を行う。
(1)トータルピッキング
まず、各シークエンスグループ単位で商品をアイテム単位に一括ピッキング(トータルピッキング)を在庫エリア100において行う。トータルピッキングは、シークエンスグループの順序情報において指定されたシークエンスグループ単位の順序で行われる。在庫エリア100のモニター130には、シークエンスグループ及び仕分け分類が表示される。また、カート端末124のディスプレイ122(図3)には、シークエンス順序情報に基づきシークエンスグループが表示され、また、ピッキング情報に基づきピッキングする商品の保管ロケーション順にピッキング指示(商品名と数量)が表示される。ピッキング指示は、ピッキング情報に含まれる商品及び個数に基づき、それぞれの作業員の作業エリア等に基づき決定される。作業員はカート端末124のディスプレイ122の表示の指示に従い、オリコン500(図2)に指定された数量の商品を投入する。指定された数量はケース単位での指定と個別単位での指定を含む。ケース単位で指定された場合には、ケースごとオリコン搬出コンベア410に投下してもよい。空になったケースはオリコン搬出コンベア410に投入する。オリコン搬出コンベア410により搬送されたケース、オリコン搬出コンベアの下流で処理される。トータルピッキングされたオリコン500は、オリコン搬出コンベア410により在庫エリア100から搬出される。
【0090】
(2)トータルピッキング~搬送コンベアへの移載
オリコン搬出コンベア410に載置されたオリコン500は、オリコン搬出コンベア410はすべて駆動式で、自動合流部420で自動合流して、オリコン搬入コンベア430により一次アソーティングエリア200へ搬送される。自動合流部420では、左右から搬送されたオリコン500が交互に合流制御され430から一次アソーティングラインまで搬送される。オリコン500の搬出及び合流部のコンベアは基本的に駆動式であるが、駆動式を採用しない場合は作業員が430に移載することも可能である。
【0091】
(3)一次アソーティング
ピッキングされた商品を収容するオリコン500は一次アソーティングエリア200までオリコン搬入コンベア430により搬送される。また、一次アソーティングエリア200には、トート供給コンベア460により二次アソーティングエリア300から空のトート510が搬送される。
【0092】
作業者はオリコン搬入コンベア430により搬送されたコンベアを検品台210に引き込む。そして、作業員は商品のバーコードをリーダ216によりスキャニングし、オリコン500により搬送された商品の総量をキーボード218により入力する。リーダ216により商品のバーコードをスキャニングすると、管理端末600Aはトート仕分情報に基づき、当該商品の二次アソーティングエリア300のライン別の配分数量が表示され、作業者はその指示に従って搬送用のトート510にその指示された数量を仕分ける。指定された数量の商品をトート510に仕分けた後、トート510のバーコードをリーダ216でスキャニングし、トート搬送コンベア450に投入する。仕分け後、管理端末600Aは、仕分けされた商品が投入されたトート510の識別情報をコンテナ仕分情報に結び付ける。トート搬送コンベア450に投入されたトート510は、二次アソーティングエリア300まで搬送される。また、作業員は空になったオリコン500をオリコン返却コンベア440に積載する。オリコン返却コンベア440に積載されたオリコン500はオリコン回収部442(図1)に搬送される。
【0093】
(4)二次アソーティングエリアへの搬送
一次アソーティングエリア200からトート搬送コンベア450により搬出されたトート510はループ部456を周回しながら、二次アソーティングエリア300のフィーダ320への供給のタイミングが調整される。ループ部456に設けられたソータ321は、スキャナによりトート510に付されたバーコードを読み取る。そして、管理端末600Aがスキャナにより読み取ったトート識別情報と、コンテナ仕分情報と、フィーダ320におけるバッファリングされているトート510の数に関するバッファリング情報又は320に設置されたセンサの感知に基づき、対応するフィーダ320にトート510を送り出すかどうかを判定する。そして、トート510を送りだすべきだと判断された場合には、フィーダ320により二次アソーティングエリア300のフィーダ320にトート510を送りだす。
【0094】
(5)二次アソーティング
図16A図16Jは、二次アソーティングエリアにおけるトートの移動とコンテナラックのタッチパネルの表示とを示す概略図である。図16Aに示すように、ループ部456からソータ321により送り出されたトート510は、フィーダ320のコンテナラック310の手前でバッファリングされる。このバッファリングされているトート510の個数に関するバッファリング情報は管理端末600Aにより管理されており、新たなトート510に引き込みの制御に使用される。本実施形態では、複数個のトート510、好ましくは6~8個のトート510がバッファリングされる。このようにトート510をバッファリングすることにより、二次アソーティングエリア300における仕分け作業に波動(遅れや早まりなど)が生じても、この波動を吸収することができる。なお、バッファリングするトート510の個数は、ラインごとにおける予測コンテナ配分時間のばらつきに応じて決定することができる。すなわち、予測コンテナ配分時間のばらつきが大きい場合には、バッファリングの個数を多くする方がよい。
【0095】
次に、ソータ321により読み取られたトートの識別情報とコンテナ仕分情報とに基づき、管理端末600Aが、フィーダ320による各トート510の移動と、タッチパネル341の表示を制御する。
【0096】
管理端末600Aは、作業員のトート510からコンテナ520への商品の投入作業に合わせてフィーダ320を駆動して、トート510を移送する。この際、管理端末600Aは、複数のトート510を一緒に移送することにより、複数のトート510からの商品の投入作業を並行して行うことができるようにする。なお、本実施形態における複数のトート510を一緒に移送するとは、同時に移送することを意味するのではなく、複数のトート510からの商品の投入作業を並行して行うことができるように、複数のトート510の作業に合わせた移動の順序が前のトートの作業の進捗に合わせて次のトート510がその投入位置まで追いかける形で搬送が混在していることを意味する。
【0097】
なお、管理端末600Aによるトートの移動の制御の一例は以下の通りである。
‐第1のトートを割り当てられた最上流側の間口に当たる第1の間口範囲まで移送する。
‐第2のトートが割り当てられた最上流側の間口範囲に当たる第1の間口範囲まで移送する。
‐第1のトートから第1の間口範囲における間口に対する仕分け作業を行う。
‐次に第2のトートから第1の間口範囲における間口に対する仕分け作業を行う。ただし、第1の間口範囲において第2のトートからの仕分け作業を行う必要がない場合には行わない。これと並行して第1のトートを残りの仕分けのうち最上流側の間口に当たる第2の間口範囲までトートはフィーダによって自動的に移動させる。
‐第1のトートの移動後、第1のトートから第2の間口範囲における間口に対する仕分けを行う。この作業後、第1のトートは次の投入間口まで移動される。これと並行して第2のトートを残りの仕分けのうち最上流側の間口が含まれる第2の間口範囲まで移動させる。なお、間口の範囲は相違するトートであっても間口の範囲が同じことはありうる。なお、第2のトートを残りの仕分けのうち最上流側の間口に当たる間口範囲が第2の間口範囲よりの上流側の場合には、第2の間口範囲の前まで移動させる。
‐第2のトートから第3の間口範囲における間口に対する仕分け作業を行う。
【0098】
これらの作業を繰り返すことにより、第1のトートの仕分け作業と第2のトートの仕分け作業を並行して行いながら、第1のトートと第2のトートを並行して進行させる。この際、第1のトートと第2のトートとが所定の範囲内となる(所定の距離よりも離間しない)ように第2のトートの仕分け作業の順序を調整する。また、管理端末600Aは、作業員が一方のトートからの投入作業を行う際に、他方のトートを移動させるようにフィーダ320を制御する。その他、作業員の移動距離が最小になるように、第1のトート及び第2のトートの移動を制御してもよい。
またフィーダの制御はトートの搬送を間口単位ではなくラック単位で行い、その停止位置をラックの中心に停止する方法でもよい。
【0099】
以下、具体的に管理端末600Aによるフィーダ320による各トート510の移動と、タッチパネル341の表示の制御を説明する。以下の説明では、間口範囲として3つの間口(ラック単位)としている。また、以下の説明では、先行するトートAの商品を間口3、6、9、13に配分を行い、2番目のトートBの商品を間口2、5、10、16に配分を行い、3番目のトートCの商品を間口1、4、7、11、17に配分を行う場合を例として説明する。この際、管理端末600Aによりタッチパネル341及びフィーダ320の駆動が制御される。
【0100】
まず、図16Bに示すように、フィーダ320はトートAをラック1の間口3の前方まで移動させる。これと同時にフィーダ320はトートBをラック1の間口2の前方まで移動させる。そして、最上流から間口3までのタッチパネル341に案内表示344(作業員の移動経路)を表示する。また、間口3に当たるタッチパネル341に商品情報表示345(図14A~14C)、個数情報表示346を表示するとともに、間口指示表示を表示する。作業員はこの案内表示344に基づき第1の間口(ラック1)まで移動し、間口3に指定された商品を指定された個数投入する。間口3への商品の投入は投入管理センサ342により検知される。なお、投入管理センサ342による投入の検知に加えて、タッチパネル341によりトート510内の商品の投入が完了した旨の入力を行ってもよい。
【0101】
投入管理センサ342により間口3への商品の投入が検知されると、図16Cに示すように、タッチパネル341に間口3から間口6までの案内表示344を表示するとともに、間口6に当たるタッチパネル341に商品情報表示345、個数情報表示346を表示するとともに、間口指示表示を表示する。作業員はこの案内表示344に基づき間口6まで移動し、間口6に指定された商品を指定された個数投入する。間口6への商品の投入は投入管理センサ342により検知される。
【0102】
投入管理センサ342により間口6への商品の投入が検知されると、図16Dに示すように、タッチパネル341に間口6から間口2までの案内表示344を表示する。また、間口2に当たるタッチパネル341に商品情報表示345、個数情報表示346を表示するとともに、間口指示表示を表示する。作業員はこの案内表示344に基づき間口2まで移動し、間口2に指定された商品を指定された個数投入する。間口2への商品の投入は投入管理センサ342により検知される。また、これと並行して、ラック1における仕分け作業が完了したトートAは、ラック2までフィーダ320により移送される。
【0103】
投入管理センサ342により間口2への商品の投入が検知されると、図16Eに示すように、タッチパネル341に間口2から間口5までの案内表示344を表示する。また、間口5に当たるタッチパネル341に商品情報表示345、個数情報表示346を表示するとともに、間口支持表示を表示する。作業員はこの案内表示344に基づき間口5まで移動し、間口5に指定された商品を指定された個数投入する。間口5への商品の投入は投入管理センサ342により検知される。
【0104】
投入管理センサ342により間口5への商品の投入が検知されると、図16Fに示すように、タッチパネル341に間口5から間口9までの案内表示344を表示する。また、間口9に当たるタッチパネル341に商品情報表示345、個数情報表示346を表示するとともに、間口指示表示を表示する。作業員はこの案内表示344に基づき間口9まで移動し、間口9に指定された商品を指定された個数投入する。間口9への商品の投入は投入管理センサ342により検知される。また、これと並行して、ラック1における仕分け作業が完了したトートBは、ラック2までフィーダ320により移送される。
【0105】
投入管理センサ342により間口9への商品の投入が検知されると、図16Gに示すように、タッチパネル341に間口9から間口10までの案内表示344を表示する。また、間口10に当たるタッチパネル341に商品情報表示345、個数情報表示346を表示するとともに、間口指示表示を表示する。作業員はこの案内表示344に基づき間口10まで移動し、間口10に指定された商品を指定された個数投入する。間口10への商品の投入は投入管理センサ342により検知される。また、これと並行して、ラック2における仕分け作業が完了したトートAは、ラック3までフィーダ320により移送される。
【0106】
投入管理センサ342により間口10への商品の投入が検知されると、図16Hに示すように、タッチパネル341に間口10から間口13までの案内表示344を表示する。また、間口13に当たるタッチパネル341に商品情報表示345、個数情報表示346を表示するとともに、間口指示表示を表示する。作業員はこの案内表示344に基づき間口14まで移動し、間口13に指定された商品を指定された個数投入する。間口13への商品の投入は投入管理センサ342により検知される。また、これと並行して、ラック2における仕分け作業が完了したトートBは、ラック3までフィーダ320により移送される。
【0107】
投入管理センサ342により間口13への商品の投入が検知されると、図16Iに示すように、タッチパネル341に間口13から間口16までの案内表示344を表示する。また、間口16に当たるタッチパネル341に商品情報表示345、個数情報表示346を表示するとともに、間口指示表示を表示する。作業員はこの案内表示344に基づき間口16まで移動し、間口16に指定された商品を指定された個数投入する。間口16への商品の投入は投入管理センサ342により検知される。また、これと並行して、ラック4における仕分け作業が完了したトートAは、フィーダ320によりトート積載装置350へ搬送される。さらに、フィーダ320のコンテナラック310の上流側でバッファリングされていたトートC、トートDがラック1の前に搬送される。
【0108】
投入管理センサ342により間口16への商品の投入が検知されると、図16Jに示すように、タッチパネル341に間口16から間口1までの案内表示344を表示する。また、間口1に当たるタッチパネル341に商品情報表示345、個数情報表示346を表示するとともに、間口指示表示を表示する。作業員はこの案内表示344に基づき間口1まで移動し、間口1に指定された商品を指定された個数投入する。間口1への商品の投入は投入管理センサ342により検知される。
【0109】
このような工程を繰り返し、各コンテナ520への商品の投入を行う。そして、管理端末600Aにより、コンテナ仕分情報に基づき、コンテナ520への全ての商品の投入が完了したことが検知されると、そのコンテナ520が配置された間口のタッチパネル341に仕分完了を示す表示を行う。作業員は、仕分完了の表示を確認すると、その間口のコンテナ520をコンテナ搬出コンベア470に押し出す。そして、新たな空のコンテナ520をその間口に設置し、タッチパネル341にコンテナ520を送出した旨の入力を行う。この際、新たに設置されたコンテナ520の無線タグが無線タグリーダ348により読み取られ、読み取られたコンテナ520の識別情報は、無線タグリーダ348が設けられた間口に対応する間口識別情報とともに管理端末600Aにより管理される。これにより、仕分店舗、仕分分類、投入間口の位置が管理され、リライタブルシステムのサーバに管理データが転送される。すなわち、間口識別情報と、コンテナ仕分情報や出荷先情報などのコンテナに投入される商品に関する情報と紐づけられる(関連付けられる)。なお、本実施形態でいう紐づけられるとは、個別のデータ同士を対応付けることをいい、具体的には、あるコンテナの識別情報に基づき、対応するコンテナ仕分情報などを取得可能な状態にすることをいう。
【0110】
送出されたコンテナ520はコンテナ搬出コンベア470により搬出エリアに搬送される。この際、設置する際に無線タグから読み取られたコンテナ識別情報と、コンテナ仕分情報とが結び付けられる。
【0111】
また、空になったトートは、トート積載装置により複数段に重ねられて、トート搬送コンベア450により二次アソーティングエリア300から搬出され、一次アソーティングエリア200に搬送される。またトートの搬送量によっては、トートの搬送コンベヤの搬送能力が搬送量を超えている場合はトートの積載装置を設置することなく、そのまま1トート単位に自動的に一次アソーティングラインまで搬送することも可能である。
【0112】
<出荷先情報の印字>
二次アソーティングエリア300からコンテナ搬出コンベア470により搬出されたコンテナ520は、印字エリア480を通過する。この際、出荷先情報の記載が行われる。図17は出荷先情報の印字を行う様子を示す様子を示す図である。図17に示すように、印字エリア480には、印字装置としての二台のレーザ印字消去装置479と、無線タグリーダ481とがコンテナ搬出コンベア470に沿って設けられている。また、二台のレーザ印字消去装置479の装置の機能が1台に一体となる機器パターンも想定される。
【0113】
無線タグリーダ481はレーザ印字消去装置479の上流側に設けられている。無線タグリーダ481は、コンテナ搬出コンベア470により搬送されたコンテナ520に貼付された無線タグからコンテナ識別情報を読み取る。管理端末600Aは、コンテナ識別情報を読み取ると、このコンテナ識別情報に該当するコンテナ仕分情報に対応する納品先に関する情報を、納品依頼データベース616を参照して取得する。
【0114】
印字エリア480に搬送されたコンテナ520は、まず、上流側のレーザ印字消去装置479により、リライタブルカード521に記載されている古い出荷先情報が消去される。そして、下流側のレーザ印字消去装置479によりリライタブルカード521に新たな納品先情報を印字する。
【0115】
<作業ログの記録>
管理システム600は、ネットワークを介して各コンベア、ソータ321、在庫エリア100のカート端末124、一次アソーティングエリア200の検品端末219、二次アソーティングエリア300の制御端末、レーザ印字消去装置479、各リーダ、及び各センサが通信可能に接続されている。
【0116】
管理システム600は、これら装置、リーダ、及び各センサによる駆動、又は、検知に関する情報を時系列データとして作業ログデータベース611に記録する。
【0117】
また、管理システム600は、作業計画作成部620により作成された作業計画に基づき、二次アソーティングエリア300で行われた仕分作業に関する時系列データを作業ログデータベース611に記録する。仕分作業に関する時系列データとしては、仕分けした商品及び商品の個数と、仕分けを行った時間とが作業を行ったライン及び作業者単位に記録される。
【0118】
<作業生産性情報の作成>
次に作業生産性情報の作成方法について説明する。作業生産性情報としては、各作業に必要となる予測時間に関する情報である。具体的には作業生産性情報として、例えば、以下のように分別して各作業の予測時間が、作業員ごとに作業生産性データベース612に記録されている。
【0119】
(1)各商品についての実際の仕分作業に要する予測時間
(2)コンテナ搬送およびスタッキング、排出に要する予測時間
(3)作業中に発生したアイドリングの予測時間
(4)その他付帯作業に要する予測時間
【0120】
これらの予測時間は、作業生産性分析部621が、例えば、以下に記載するような過去の作業時間に基づき決定することができる。具体的には、作業生産性分析部621が作業ログデータベース611に記録された情報に基づきこれらの予測時間を決定することができる。
・ソータ321によりトート510がフィーダ320に送り込まれた時間の情報
・フィーダ320に送り込まれた各トートのバッファ情報
・フィーダ320によりコンテナラック310の所定の間口まで搬送された時間の情報
・リーダ322によりトート510に貼付されたバーコードまたは二次元コードが読み取られた時間の情報
・コンテナラック310のタッチパネル341の表示の制御情報(例えば、商品を格納すべきコンテナの位置が表示された時間の情報)
・コンテナラック310の投入管理センサ342による検知情報(すなわち、商品が投下された時間の情報)
・コンテナラック310のトート搬送コンベア450に設けられたセンサによる検知情報(すなわち、コンテナが搬出された時間の情報)
・コンテナラック310のタッチパネル341への入力情報(例えば仕分け完了の入力がされた時間、コンテナ送出完了の入力がされた時間)
これら情報に基づき、作業生産性分析部621が、例えば、予測作業時間及び実績値を計算する。
【0121】
(1)各商品についての実際の仕分作業に要した時間としては、例えば、複数の商品がトートにより搬送され、同じ間口のコンテナに投入する場合に、一つ目の商品が投入管理センサ342により検知されてから、二つ目の商品が投入管理センサ342により検知されるまでの時間とすることができる。
【0122】
(2)コンテナ搬送およびスタッキング、排出に要した時間としては、例えば、コンテナラック310のタッチパネル341への入力情報や投入管理センサ342による最後の商品の投入の検知に基づく商品投入の完了時間から、コンテナ搬出コンベア470に送出し、新たなコンテナ520を間口に設置したことがタッチパネル341に入力されるまでの時間とすることができる。この時間が、作業員がコンテナ520をコンテナラック310から搬出し、新たなコンテナをコンテナラック310に搬送設置する時間に相当する。
【0123】
(3)作業中に発生したアイドリング時間としては、各作業や機器の稼働にリンクしない時間であり、例えば、作業員がコンテナラック310のタッチパネル341への仕分け完了の入力時点から、フィーダ320により次に投入作業を行うべきトート510がコンテナラック310の所定の間口まで搬送された時点までの時間から決定することができる。
【0124】
(4)その他付帯作業に要した時間としては、例えば、コンテナの用意に要する時間である。この付帯作業に要した時間としては、上記の(1)~(3)以外の時間としたり、実際に想定される時間として予め設定することもできる。
【0125】
作業生産性分析部621は、これらの各予測作業時間を算出し、作業生産性データベース612に、各予測時間を記録する。
【0126】
<作業計画の策定>
本実施形態では、管理端末600Aが各作業員の二次アソーティングエリア300における作業計画を策定する。図18は、管理端末が作業計画を策定する流れを示すフローチャートである。
【0127】
本実施形態では、作業計画として個別の仕分作業、シークエンスグループ、及び、バッチとして決定される。
個別の仕分作業とは、二次アソーティングエリア300において作業員がトート510からコンテナへの投入する作業を意味する。
【0128】
また、シークエンスグループは、複数の個別仕分作業における店舗群と仕分分類の組合せから構成される。
シークエンスグループは、一のシークエンスグループに含まれる投入作業で投入される商品を、在庫エリア100において一括してピックアップするように決定される。シークエンスグループとしては、一例を挙げれば、同一の配送先に一度に出荷される商品に関連する個別仕分作業の組わせとして決定される。
【0129】
なお、シークエンスグループは、(A)アソーティングラインの配分間口数、(B)間口数を最大とする店舗と仕分分類の乗数、(C)出荷制約時間、(D)該当仕分分類の作業生産性と物量の計算による作業時間の算定などに基づき決定すればよい。
【0130】
また、バッチは複数のシークエンスグループから構成される。バッチは、例えば、同一の出荷制限時間や同一の出荷チェーンのシークエンスグループとして決定される。
【0131】
以下、二次アソーティングエリアの作業計画の策定方法について説明する。
まず、各出荷先(店舗やフランチャイズのデータセンター等)から納品依頼データが管理システム600に送信され、管理システム600が納品依頼データを受信する。管理システム600は受信した納品依頼データを納品依頼データベース610に記録する。
【0132】
管理システム600の作業計画作成部620は、例えば、各日付などの作業計画作成の対象期間の作業計画を作成する。
【0133】
まず、納品依頼データベース610を参照して、当日の出荷先ごとの納品依頼データを取得する。そして、納品依頼データに基づき、各出荷先について各商品についてケース出荷と、小分け出荷とを分割して出荷先仕分情報を作成する(図18のS100)。出荷先仕分情報は、出荷先種別に関する情報、商品の識別情報、ケース又は個別の種別に関する情報、及び、ケース又は商品の個数に関する情報を含む。
【0134】
次に、仕分け要件データベース615を参照して、仕分要件に基づき、各出荷先について、出荷先仕分情報からコンテナ仕分情報を決定する(S110)。すなわち、各出荷先について、カテゴリー別に商品を同一のコンテナに収納すべきかどうか、売り場別にコンテナを分けるべきかといった情報に基づき、各コンテナ520にどの商品をいくつ集荷するべきかというコンテナ仕分情報を作成する。また、同一出荷先の同一の売り場などのカテゴリーにより各コンテナ仕分情報に対応するシークエンスグループを決定する。コンテナ仕分情報は、シークエンスグループの指定情報、各コンテナの出荷先種別に関する情報、商品の識別情報、ケース又は個別の種別に関する情報、及び、ケース又は商品の個数に関する情報を含む。コンテナ仕分情報は、二次アソーティングエリア300における作業員の個別の仕分作業に相当する。また、コンテナ仕分情報は、出荷先の顧客名、支店名、住所、配送先の部署などに関する出荷先情報と紐づけられて管理される。
【0135】
次に、各コンテナ520のコンテナ仕分情報に基づき、作業生産性データベース612を参照して作業生産性情報に基づき、各コンテナの仕分作業にかかる時間に関する予測コンテナ配分時間を算出する(S120)。すなわち、各コンテナに収納すべき商品とその個数と、各配分作業の予測配分作業時間、予測コンテナ搬送時間、予測アイドリング時間、及び、予測平均付帯作業時間に基づき、コンテナの配分作業にかかる予測コンテナ配分時間を予測し、予測配分時間情報を算出する。算出した予測配分時間情報はコンテナ仕分け情報に結び付けられる。
【0136】
次に、配送計画データベース613を参照して、各コンテナの配送先に基づき、各コンテナの出荷時間制約情報を結びつける(S130)。すなわち、出荷先の店舗に配送するために必須となる出荷時間についての出荷時間制約情報をコンテナ仕分情報に結び付ける。
【0137】
次に、要員計画データベース614を参照して、計画作成の対象となる日付の各作業員の稼働時間情報を取得する。そして、作業員の稼働時間情報に基づき、駆動できるラインに関するライン駆動情報を決定する(S140)。
【0138】
そして、コンテナ仕分情報に結び付けられた、予測コンテナ配分時間、及び、出荷時間制約情報、及び、ライン駆動情報に基づき、各コンテナを定められた出荷時間までに仕分けできるように、各コンテナの仕分け作業をどのラインで行うかに関するライン指定情報、及び、シークエンスグループの順序に関する情報を決定する。そして、ライン指定情報をコンテナ仕分情報に結び付けるとともに、シークエンスグループの順序に関するシークエンス順序情報を作成する(S150)。この際、各ラインにおいて行われる仕分作業に関連する予測コンテナ配分時間の合計が平準化されるように、ライン指定情報を決定する。
【0139】
次に、各コンテナ仕分情報に関連する仕分け作業をライン内のどの間口で行うかに関する間口指定情報を決定する(S160)。間口指定情報は、例えば、コンテナ仕分情報に結び付けられた予測コンテナ配分時間が長いものほど、間口の上流側に配置するなどの方法により決定すればよい。決定した間口指定情報は、管理システム600によりコンテナ仕分情報に紐づけられて管理される。
【0140】
次に、各シークエンスグループに含まれるコンテナ仕分情報に基づき、在庫エリア100において一括して行うべき商品及び個数に関するピッキング情報を作成する(S170)。在庫エリア100ではシークエンスグループごとの商品を一括してピッキングする。したがって、ピッキング情報としては、各シークエンスグループに含まれる全ての商品の識別情報、及び、その商品の総個数に関する情報が含まれる。
【0141】
また、各シークエンスグループに含まれるコンテナ仕分情報に基づき、トート仕分情報を作成する(S180)。トート仕分情報は、一次アソーティングエリア200において、トータルピッキングされてオリコンにより運ばれた商品を二次アソーティングエリア300における仕分作業に適した、ラインごとに必要な個数に分けるための情報である。すなわち、トート仕分情報は、各シークエンスグループのラインごとに必要となる商品及びその個数に関する情報を含む。
以上のようにして、ライン指定情報及び間口指定情報が結び付けられたコンテナ仕分情報、及び、シークエンス順序情報を含む作業計画が策定される。
【0142】
<作用効果>
本実施形態によれば、管理システム600が、フィーダ320のラック310の上流側にトート510が滞在する(バッファリングされる)ようにフィーダ320を制御するため、一のトート510の仕分け作業が完了したらすぐに、トート510を搬送することができるため、作業員がアイドリング状態になるのを抑制できる。
【0143】
また、本実施形態によれば、複数のトート510がバッファリングされているため、作業員の仕分作業の進行が速い場合であっても、作業員がアイドリング状態になるのを抑制できる。
【0144】
また、本実施形態によれば、複数のトート510からの投入作業を並行して行えるように、複数のトート510を一緒に移送するようにフィーダ320が制御されるため、複数のトート510の仕分作業を並行して行うことができ、仕分作業を効率よく行うことができる。
【0145】
また、本実施形態によれば、作業員が複数のトート510のうちの一つのトート510から商品をコンテナ520に投入している際に、他のトート510を搬送するようにフィーダ320を制御するため、一のトート510の仕分作業をしている間に、他のトート510の搬送を完了することができ、作業員のアイドリングを減らすことができる。
【0146】
また、本実施形態によれば、管理システム600は、一緒に移送する複数のトート510が所定の距離よりも離間しないように、フィーダ320を制御するため、作業員の移動距離を減らすことができる。
【0147】
また、本実施形態によれば、ラック310は、管理システム600により制御可能なタッチパネル341を備え、管理システム600は、作業員に対して商品を投入すべきコンテナの位置を案内する案内表示を表示するようにタッチパネル341を制御する。これにより、作業員の移動が案内されるため、作業員の移動時間を減らすことができる。
【符号の説明】
【0148】
1 :倉庫システム
100 :在庫エリア
110 :棚
120 :カート
122 :ディスプレイ
124 :カート端末
126 :オリコン載置部
128 :車輪
130 :モニター
200 :一次アソーティングエリア
210 :検品台
212 :検品台本体
214 :ディスプレイ
216 :リーダ
218 :キーボード
219 :検品端末
300 :二次アソーティングエリア
310 :コンテナラック
311 :フレーム
311A :縦フレーム
311B :横フレーム
311C :奥行方向フレーム
312 :上段支持ローラ群
312A :第1の上段支持ローラ
312B :第2の上段支持ローラ
312C :第3の上段支持ローラ
313 :上段送出ローラ群
313A :第1の上段送出ローラ
314 :下段支持ローラ群
314A :第1の下段支持ローラ
314B :第2の下段支持ローラ
315 :下段送出ローラ群
315A :第1の下段送出ローラ
315B :第2の下段送出ローラ
320 :フィーダ
321 :ソータ
322 :リーダ
330 :作業通路
340 :投入管理装置
341 :タッチパネル
342 :投入管理センサ
343 :間口識別情報
344 :案内表示
345 :商品情報表示
346 :個数情報表示
347 :入力領域表示
348 :無線タグリーダ
350 :トート積載装置
410 :オリコン搬出コンベア
412 :第1の部分
414 :第2の部分
420 :自動合流部
430 :オリコン搬入コンベア
440 :オリコン返却コンベア
442 :オリコン回収部
450 :トート搬送コンベア
452 :第1の部分
454 :第2の部分
456 :ループ部
460 :トート供給コンベア
462 :第1の部分
464 :第2の部分
466 :第3の部分
467 :第4の部分
468 :螺旋部
470 :コンテナ搬出コンベア
472 :上流部分
474 :コンテナエレベータ
476 :中流部分
478 :下流部分
479 :レーザ印字消去装置
480 :印字エリア
481 :無線タグリーダ
500 :オリコン
510 :トート
520 :コンテナ
521 :リライタブルカード
600 :管理システム
600A :管理端末
600B :アンテナ
610 :納品依頼データベース
611 :作業ログデータベース
612 :作業生産性データベース
613 :配送計画データベース
614 :要員計画データベース
615 :仕分け要件データベース
616 :納品依頼データベース
620 :作業計画作成部
621 :作業生産性分析部
622 :装置制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図14C
図15
図16A
図16B
図16C
図16D
図16E
図16F
図16G
図16H
図16I
図16J
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