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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164569
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】経路規制部材およびワイヤハーネス
(51)【国際特許分類】
H02G 3/04 20060101AFI20241120BHJP
H02G 3/30 20060101ALI20241120BHJP
H01B 7/00 20060101ALI20241120BHJP
F16L 3/02 20060101ALI20241120BHJP
F16B 7/04 20060101ALI20241120BHJP
【ＦＩ】
H02G3/04 075
H02G3/04 037
H02G3/30
H01B7/00 301
F16L3/02 Z
F16B7/04 302A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2023080149
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】萩 真博
(72)【発明者】
【氏名】王 韋智
【テーマコード（参考）】
3H023
3J039
5G309
5G357
5G363
【Ｆターム（参考）】
3H023AA04
3H023AB01
3H023AC08
3H023AC21
3H023AD02
3H023AE06
3J039AA01
3J039BB02
3J039FA14
5G309AA09
5G357DA06
5G357DB03
5G357DC12
5G357DD02
5G357DD16
5G357DG04
5G363AA07
5G363AA16
5G363BA02
5G363DA16
5G363DC02
(57)【要約】
【課題】連結状態を好適に維持できる経路規制部材およびワイヤハーネスを提供する。
【解決手段】経路規制部材２０は、直線部品３０と屈曲部品６０とを備える。直線部品３０は、電線部材を保持する保持部３１と、連結部４０Ａとを有する。屈曲部品６０は、電線部材を保持する保持部６１と、連結部４０Ａに連結される連結部８０Ａとを有する。連結部４０Ａは、保持部３１の外周面から保持部３１の軸方向に向かって保持部３１の外方に突出する本体部４１と、本体部４１の外面から保持部３１の径方向外側に突出する２つの突出部４３とを有する。連結部８０Ａは、２つの突出部４３の間における本体部４１を把持する把持部５１を有する。２つの突出部４３は、把持部５１を挟持している。
【選択図】図５
【解決手段】経路規制部材２０は、直線部品３０と屈曲部品６０とを備える。直線部品３０は、電線部材を保持する保持部３１と、連結部４０Ａとを有する。屈曲部品６０は、電線部材を保持する保持部６１と、連結部４０Ａに連結される連結部８０Ａとを有する。連結部４０Ａは、保持部３１の外周面から保持部３１の軸方向に向かって保持部３１の外方に突出する本体部４１と、本体部４１の外面から保持部３１の径方向外側に突出する２つの突出部４３とを有する。連結部８０Ａは、２つの突出部４３の間における本体部４１を把持する把持部５１を有する。２つの突出部４３は、把持部５１を挟持している。
【選択図】図５
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線部材の経路を規制する経路規制部材であって、
第１規制部品と、前記第１規制部品に連結される第２規制部品とを備え、
前記第１規制部品は、前記電線部材を保持する第１保持部と、第１連結部とを有し、
前記第２規制部品は、前記電線部材を保持する第２保持部と、前記第１連結部に連結される第２連結部とを有し、
前記第１連結部は、前記第１保持部の外周面から前記第１保持部の軸方向に向かって前記第１保持部の外方に突出する本体部と、前記本体部の外面から前記第１保持部の径方向外側に突出する２つの突出部とを有し、
前記第２連結部は、前記本体部のうち前記２つの突出部の間の部位を把持する把持部を有し、
前記２つの突出部は、前記把持部を挟持している、経路規制部材。
第１規制部品と、前記第１規制部品に連結される第２規制部品とを備え、
前記第１規制部品は、前記電線部材を保持する第１保持部と、第１連結部とを有し、
前記第２規制部品は、前記電線部材を保持する第２保持部と、前記第１連結部に連結される第２連結部とを有し、
前記第１連結部は、前記第１保持部の外周面から前記第１保持部の軸方向に向かって前記第１保持部の外方に突出する本体部と、前記本体部の外面から前記第１保持部の径方向外側に突出する２つの突出部とを有し、
前記第２連結部は、前記本体部のうち前記２つの突出部の間の部位を把持する把持部を有し、
前記２つの突出部は、前記把持部を挟持している、経路規制部材。
【請求項2】
前記把持部は、前記経路規制部材の軸方向において前記本体部と係合されている、請求項１に記載の経路規制部材。
【請求項3】
前記本体部は、前記第１保持部の径方向に重なるように前記第２保持部と係合されており、
前記把持部は、前記第１保持部の径方向に重なるように前記本体部と係合されている、請求項１に記載の経路規制部材。
前記把持部は、前記第１保持部の径方向に重なるように前記本体部と係合されている、請求項１に記載の経路規制部材。
【請求項4】
前記２つの突出部の各々は、前記経路規制部材の周方向において前記把持部と係合する係合面と、前記経路規制部材の周方向において前記係合面の反対側に設けられた第１傾斜面とを有し、
前記第１傾斜面は、前記経路規制部材の周方向において前記係合面から離れるに連れて、前記本体部の外面からの前記突出部の突出量が小さくなるように傾斜している、請求項１に記載の経路規制部材。
前記第１傾斜面は、前記経路規制部材の周方向において前記係合面から離れるに連れて、前記本体部の外面からの前記突出部の突出量が小さくなるように傾斜している、請求項１に記載の経路規制部材。
【請求項5】
前記２つの突出部の各々は、前記第１保持部の径方向外側に向く第１先端面を有し、
前記第１先端面は、前記係合面と前記第１傾斜面とを繋ぐように設けられており、
前記係合面は、前記本体部の外面に対して垂直に延びており、
前記第１先端面は、前記係合面に対して垂直に延びている、請求項４に記載の経路規制部材。
前記第１先端面は、前記係合面と前記第１傾斜面とを繋ぐように設けられており、
前記係合面は、前記本体部の外面に対して垂直に延びており、
前記第１先端面は、前記係合面に対して垂直に延びている、請求項４に記載の経路規制部材。
【請求項6】
前記第１連結部は、前記本体部のうち前記２つの突出部の間の部位を貫通する貫通孔を有し、
前記第２連結部は、前記第２保持部の外周面から前記第２保持部の径方向外側に突出するとともに前記貫通孔の内部に嵌合する突起を有し、
前記突起は、前記経路規制部材の周方向において前記貫通孔の内面と係合されている、請求項１に記載の経路規制部材。
前記第２連結部は、前記第２保持部の外周面から前記第２保持部の径方向外側に突出するとともに前記貫通孔の内部に嵌合する突起を有し、
前記突起は、前記経路規制部材の周方向において前記貫通孔の内面と係合されている、請求項１に記載の経路規制部材。
【請求項7】
前記突起は、前記第２保持部の外周面から延びる２つの第２傾斜面と、前記２つの第２傾斜面を繋ぐ第２先端面とを有し、
前記２つの第２傾斜面の各々は、前記第２先端面に近づくに連れて、前記第２保持部の外周面からの前記突起の突出量が大きくなるように傾斜しており、
前記第２先端面は、前記２つの第２傾斜面のそれぞれから前記第２保持部の径方向外側に向かって円弧状に突出する曲面に形成されている、請求項６に記載の経路規制部材。
前記２つの第２傾斜面の各々は、前記第２先端面に近づくに連れて、前記第２保持部の外周面からの前記突起の突出量が大きくなるように傾斜しており、
前記第２先端面は、前記２つの第２傾斜面のそれぞれから前記第２保持部の径方向外側に向かって円弧状に突出する曲面に形成されている、請求項６に記載の経路規制部材。
【請求項8】
前記第１保持部は、第１底壁と、前記第１底壁の第１側縁から突出する第１側壁と、前記第１底壁の第２側縁から突出する第２側壁とを有し、
前記第１規制部品は、前記第１規制部品の軸方向の第１端部と、前記第１端部の反対側に設けられた第２端部とを有し、
前記第１規制部品は、前記第１端部における前記第１側壁に設けられた前記第１連結部と、前記第１端部における前記第２側壁に設けられた第３連結部と、前記第２端部における前記第２側壁に設けられた第４連結部と、前記第２端部における前記第１側壁に設けられた第５連結部とを有し、
前記第２規制部品は、前記第３連結部に連結される第６連結部を有し、
前記第３連結部は、前記第２連結部と同一の構造を有し、
前記第４連結部は、前記第１連結部と同一の構造を有し、
前記第５連結部は、前記第２連結部と同一の構造を有し、
前記第６連結部は、前記第１連結部と同一の構造を有する、請求項１に記載の経路規制部材。
前記第１規制部品は、前記第１規制部品の軸方向の第１端部と、前記第１端部の反対側に設けられた第２端部とを有し、
前記第１規制部品は、前記第１端部における前記第１側壁に設けられた前記第１連結部と、前記第１端部における前記第２側壁に設けられた第３連結部と、前記第２端部における前記第２側壁に設けられた第４連結部と、前記第２端部における前記第１側壁に設けられた第５連結部とを有し、
前記第２規制部品は、前記第３連結部に連結される第６連結部を有し、
前記第３連結部は、前記第２連結部と同一の構造を有し、
前記第４連結部は、前記第１連結部と同一の構造を有し、
前記第５連結部は、前記第２連結部と同一の構造を有し、
前記第６連結部は、前記第１連結部と同一の構造を有する、請求項１に記載の経路規制部材。
【請求項9】
前記第２保持部は、第２底壁と、前記第２底壁の第３側縁から突出する第３側壁と、前記第２底壁の第４側縁から突出する第４側壁とを有し、
前記第２規制部品は、前記第２規制部品の軸方向の第３端部と、前記第３端部の反対側に設けられた第４端部とを有し、
前記第２規制部品は、前記第３端部における前記第３側壁に設けられた前記第２連結部と、前記第３端部における前記第４側壁に設けられた前記第６連結部と、前記第４端部における前記第４側壁に設けられた第７連結部と、前記第４端部における前記第３側壁に設けられた第８連結部とを有し、
前記第７連結部は、前記第２連結部と同一の構造を有し、
前記第８連結部は、前記第１連結部と同一の構造を有する、請求項８に記載の経路規制部材。
前記第２規制部品は、前記第２規制部品の軸方向の第３端部と、前記第３端部の反対側に設けられた第４端部とを有し、
前記第２規制部品は、前記第３端部における前記第３側壁に設けられた前記第２連結部と、前記第３端部における前記第４側壁に設けられた前記第６連結部と、前記第４端部における前記第４側壁に設けられた第７連結部と、前記第４端部における前記第３側壁に設けられた第８連結部とを有し、
前記第７連結部は、前記第２連結部と同一の構造を有し、
前記第８連結部は、前記第１連結部と同一の構造を有する、請求項８に記載の経路規制部材。
【請求項10】
前記第１規制部品は、前記第１保持部が一方向に直線状に延びるように形成された直線部品であり、
前記第２規制部品は、前記第２保持部が屈曲部を有する屈曲部品である、請求項１に記載の経路規制部材。
前記第２規制部品は、前記第２保持部が屈曲部を有する屈曲部品である、請求項１に記載の経路規制部材。
【請求項11】
前記第１規制部品は、前記第１保持部が屈曲部を有する第１屈曲部品であり、
前記第２規制部品は、前記第１屈曲部品と同一の構造を有する第２屈曲部品である、請求項１に記載の経路規制部材。
前記第２規制部品は、前記第１屈曲部品と同一の構造を有する第２屈曲部品である、請求項１に記載の経路規制部材。
【請求項12】
請求項１から請求項１１のいずれか１項に記載の経路規制部材と、
前記経路規制部材により経路が規制される前記電線部材と、を備える、ワイヤハーネス。
前記経路規制部材により経路が規制される前記電線部材と、を備える、ワイヤハーネス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、経路規制部材およびワイヤハーネスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の内部に配索されるワイヤハーネスとしては、電線部材と、その電線部材の経路を規制する経路規制部材とを備えたものが知られている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開２０１９－５３８９４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記ワイヤハーネスにおいては、複数の規制部品が連結されることによって１つの経路規制部材が構成される場合がある。この場合には、複数の規制部品同士の連結状態を維持することが望まれている。
【0005】
本開示の目的は、複数の規制部品同士の連結状態を好適に維持できる経路規制部材およびワイヤハーネスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の経路規制部材は、電線部材の経路を規制する経路規制部材であって、第１規制部品と、前記第１規制部品に連結される第２規制部品とを備え、前記第１規制部品は、前記電線部材を保持する第１保持部と、第１連結部とを有し、前記第２規制部品は、前記電線部材を保持する第２保持部と、前記第１連結部に連結される第２連結部とを有し、前記第１連結部は、前記第１保持部の外周面から前記第１保持部の軸方向に向かって前記第１保持部の外方に突出する本体部と、前記本体部の外面から前記第１保持部の径方向外側に突出する２つの突出部とを有し、前記第２連結部は、前記本体部のうち前記２つの突出部の間の部位を把持する把持部を有し、前記２つの突出部は、前記把持部を挟持している。
【発明の効果】
【0007】
本開示の経路規制部材およびワイヤハーネスによれば、複数の規制部品同士の連結状態を好適に維持できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【発明を実施するための形態】
【0009】
［本開示の実施形態の説明］
最初に本開示の実施形態を列挙して説明する。
［１］本開示の経路規制部材は、電線部材の経路を規制する経路規制部材であって、第１規制部品と、前記第１規制部品に連結される第２規制部品とを備え、前記第１規制部品は、前記電線部材を保持する第１保持部と、第１連結部とを有し、前記第２規制部品は、前記電線部材を保持する第２保持部と、前記第１連結部に連結される第２連結部とを有し、前記第１連結部は、前記第１保持部の外周面から前記第１保持部の軸方向に向かって前記第１保持部の外方に突出する本体部と、前記本体部の外面から前記第１保持部の径方向外側に突出する２つの突出部とを有し、前記第２連結部は、前記本体部のうち前記２つの突出部の間の部位を把持する把持部を有し、前記２つの突出部は、前記把持部を挟持している。
最初に本開示の実施形態を列挙して説明する。
［１］本開示の経路規制部材は、電線部材の経路を規制する経路規制部材であって、第１規制部品と、前記第１規制部品に連結される第２規制部品とを備え、前記第１規制部品は、前記電線部材を保持する第１保持部と、第１連結部とを有し、前記第２規制部品は、前記電線部材を保持する第２保持部と、前記第１連結部に連結される第２連結部とを有し、前記第１連結部は、前記第１保持部の外周面から前記第１保持部の軸方向に向かって前記第１保持部の外方に突出する本体部と、前記本体部の外面から前記第１保持部の径方向外側に突出する２つの突出部とを有し、前記第２連結部は、前記本体部のうち前記２つの突出部の間の部位を把持する把持部を有し、前記２つの突出部は、前記把持部を挟持している。
【0010】
この構成によれば、２つの突出部の間における本体部が把持部に把持されるとともに、その把持部が２つの突出部によって挟持される。これにより、第１連結部の本体部および２つの突出部に対して第２連結部の把持部が相対移動することを好適に抑制できる。したがって、第１連結部と第２連結部との連結状態が解除されることを好適に抑制できる。この結果、第１連結部と第２連結部との連結状態を好適に維持できるとともに、第１規制部品と第２規制部品との連結状態を好適に維持できる。
【0011】
［２］上記［１］において、前記把持部は、前記経路規制部材の軸方向において前記本体部と係合されていてもよい。
この構成によれば、第１連結部と第２連結部とが連結された状態において、第１連結部の本体部と第２連結部の把持部とが経路規制部材の軸方向において互いに係合される。これにより、経路規制部材の軸方向において第１規制部品に対して第２規制部品が相対移動することを好適に抑制できる。この結果、第１規制部品と第２規制部品との連結状態が解除されることを好適に抑制できる。
この構成によれば、第１連結部と第２連結部とが連結された状態において、第１連結部の本体部と第２連結部の把持部とが経路規制部材の軸方向において互いに係合される。これにより、経路規制部材の軸方向において第１規制部品に対して第２規制部品が相対移動することを好適に抑制できる。この結果、第１規制部品と第２規制部品との連結状態が解除されることを好適に抑制できる。
【0012】
［３］上記［１］または［２］において、前記本体部は、前記第１保持部の径方向に重なるように前記第２保持部と係合されており、前記把持部は、前記第１保持部の径方向に重なるように前記本体部と係合されていてもよい。
【0013】
この構成によれば、第１連結部と第２連結部とが連結された状態において、第１連結部の本体部と第２保持部とが第１保持部の径方向において互いに係合されるとともに、第１連結部の本体部と第２連結部の把持部とが第１保持部の径方向において互いに係合される。これらにより、第１保持部の径方向において第１規制部品に対して第２規制部品が相対移動することを好適に抑制できる。この結果、第１規制部品と第２規制部品との連結状態が解除されることを好適に抑制できる。
【0014】
［４］上記［１］から［３］のいずれかにおいて、前記２つの突出部の各々は、前記経路規制部材の周方向において前記把持部と係合する係合面と、前記経路規制部材の周方向において前記係合面の反対側に設けられた第１傾斜面とを有し、前記第１傾斜面は、前記経路規制部材の周方向において前記係合面から離れるに連れて、前記本体部の外面からの前記突出部の突出量が小さくなるように傾斜していてもよい。
【0015】
この構成によれば、各突出部が、係合面と、その係合面から離れるに連れて、本体部の外面からの突出部の突出量が小さくなるように傾斜した第１傾斜面とを有する。これにより、例えば第１連結部と第２連結部とを連結する際に、経路規制部材の周方向に沿って移動する把持部が第１傾斜面に接触されると、その第１傾斜面に沿って把持部を係合面に向けてスムーズに誘導することができる。この結果、第１連結部と第２連結部とを連結する際の組立作業性を向上できる。
【0016】
［５］上記［４］において、前記２つの突出部の各々は、前記第１保持部の径方向外側に向く第１先端面を有し、前記第１先端面は、前記係合面と前記第１傾斜面とを繋ぐように設けられており、前記係合面は、前記本体部の外面に対して垂直に延びており、前記第１先端面は、前記係合面に対して垂直に延びていてもよい。
【0017】
この構成によれば、各突出部の突出先端に、係合面に対して垂直に延びる第１先端面が設けられる。これにより、例えば第１連結部と第２連結部とを連結する際に、把持部の接触等に起因して突出部に外力が加わった場合であっても、その外力が突出部の突出先端に集中することを好適に抑制できる。このため、各突出部の突出先端が尖った形状に形成される場合に比べて、突出部が損傷することを好適に抑制できる。
【0018】
［６］上記［１］から［５］のいずれかにおいて、前記第１連結部は、前記本体部のうち前記２つの突出部の間の部位を貫通する貫通孔を有し、前記第２連結部は、前記第２保持部の外周面から前記第２保持部の径方向外側に突出するとともに前記貫通孔の内部に嵌合する突起を有し、前記突起は、前記経路規制部材の周方向において前記貫通孔の内面と係合されていてもよい。
【0019】
この構成によれば、第１連結部と第２連結部とが連結された状態において、第１連結部の貫通孔と第２連結部の突起とが経路規制部材の周方向において互いに係合される。これにより、経路規制部材の周方向において第１規制部品に対して第２規制部品が相対移動することを好適に抑制できる。この結果、第１規制部品と第２規制部品との連結状態が解除されることを好適に抑制できる。
【0020】
［７］上記［６］において、前記突起は、前記第２保持部の外周面から延びる２つの第２傾斜面と、前記２つの第２傾斜面を繋ぐ第２先端面とを有し、前記２つの第２傾斜面の各々は、前記第２先端面に近づくに連れて、前記第２保持部の外周面からの前記突起の突出量が大きくなるように傾斜しており、前記第２先端面は、前記２つの第２傾斜面のそれぞれから前記第２保持部の径方向外側に向かって円弧状に突出する曲面に形成されていてもよい。
【0021】
この構成によれば、突起が、第２先端面と、その第２先端面に近づくに連れて第２保持部の外周面からの突起の突出量が大きくなるように傾斜した第２傾斜面とを有する。これにより、例えば第１連結部と第２連結部とを連結する際に、経路規制部材の周方向に沿って移動する本体部が第２傾斜面に接触すると、その第２傾斜面に沿って本体部を第２先端面に向けてスムーズに誘導することができる。この結果、第１連結部と第２連結部とを連結する際の組立作業性を向上できる。
【0022】
［８］上記［１］から［７］のいずれかにおいて、前記第１保持部は、第１底壁と、前記第１底壁の第１側縁から突出する第１側壁と、前記第１底壁の第２側縁から突出する第２側壁とを有し、前記第１規制部品は、前記第１規制部品の軸方向の第１端部と、前記第１端部の反対側に設けられた第２端部とを有し、前記第１規制部品は、前記第１端部における前記第１側壁に設けられた前記第１連結部と、前記第１端部における前記第２側壁に設けられた第３連結部と、前記第２端部における前記第２側壁に設けられた第４連結部と、前記第２端部における前記第１側壁に設けられた第５連結部とを有し、前記第２規制部品は、前記第３連結部に連結される第６連結部を有し、前記第３連結部は、前記第２連結部と同一の構造を有し、前記第４連結部は、前記第１連結部と同一の構造を有し、前記第５連結部は、前記第２連結部と同一の構造を有し、前記第６連結部は、前記第１連結部と同一の構造を有してもよい。
【0023】
この構成によれば、第１規制部品の第１端部では、第１側壁に第１連結部が設けられるとともに、第２側壁に第２連結部と同一の構造を有する第３連結部が設けられる。一方、第１規制部品の第２端部では、第２側壁に第１連結部と同一の構造を有する第４連結部が設けられるとともに、第１側壁に第２連結部と同一の構造を有する第５連結部が設けられる。このように、第１規制部品の第２端部における第４連結部および第５連結部は、第１規制部品の第１端部における第１連結部および第３連結部の構造を１８０°回転させた構造に形成されている。このため、第２規制部品を、第１規制部品の第１端部に連結させることができるとともに、第１規制部品の第２端部にも連結させることができる。これにより、電線部材の経路に合わせて第１規制部品に対する第２規制部品の連結方向を適宜変更することができる。
【0024】
［９］上記［８］において、前記第２保持部は、第２底壁と、前記第２底壁の第３側縁から突出する第３側壁と、前記第２底壁の第４側縁から突出する第４側壁とを有し、前記第２規制部品は、前記第２規制部品の軸方向の第３端部と、前記第３端部の反対側に設けられた第４端部とを有し、前記第２規制部品は、前記第３端部における前記第３側壁に設けられた前記第２連結部と、前記第３端部における前記第４側壁に設けられた前記第６連結部と、前記第４端部における前記第４側壁に設けられた第７連結部と、前記第４端部における前記第３側壁に設けられた第８連結部とを有し、前記第７連結部は、前記第２連結部と同一の構造を有し、前記第８連結部は、前記第１連結部と同一の構造を有してもよい。
【0025】
この構成によれば、第２規制部品の第３端部では、第３側壁に第２連結部が設けられるとともに、第４側壁に第１連結部と同一の構造を有する第６連結部が設けられる。一方、第２規制部品の第４端部では、第４側壁に第２連結部と同一の構造を有する第７連結部が設けられるとともに、第３側壁に第１連結部および第６連結部と同一の構造を有する第８連結部が設けられる。このように、第２規制部品の第４端部における第７連結部および第８連結部の構造は、第２規制部品の第３端部における第２連結部および第６連結部の構造を１８０°回転させた構造に形成されている。このため、第１規制部品を、第２規制部品の第３端部および第４端部のいずれにも連結させることができる。これにより、電線部材の経路に合わせて第２規制部品に対する第１規制部品の連結方向を適宜変更することで、同一構成の第１規制部品と同一構成の第２規制部品とを２種類以上の配索経路で共用することができる。したがって、経路規制部材の汎用性を向上させることができる。
【0026】
［１０］上記［１］から［９］のいずれかにおいて、前記第１規制部品は、前記第１保持部が一方向に直線状に延びるように形成された直線部品であり、前記第２規制部品は、前記第２保持部が屈曲部を有する屈曲部品であってもよい。
【0027】
この構成によれば、直線部品の第１連結部と屈曲部品の第２連結部とを互いに連結させることができる。
［１１］上記［１］から［９］のいずれかにおいて、前記第１規制部品は、前記第１保持部が屈曲部を有する第１屈曲部品であり、前記第２規制部品は、前記第１屈曲部品と同一の構造を有する第２屈曲部品であってもよい。
［１１］上記［１］から［９］のいずれかにおいて、前記第１規制部品は、前記第１保持部が屈曲部を有する第１屈曲部品であり、前記第２規制部品は、前記第１屈曲部品と同一の構造を有する第２屈曲部品であってもよい。
【0028】
この構成によれば、互いに同一の構造を有する２つの屈曲部品、つまり第１屈曲部品と第２屈曲部品とが直接連結される。これにより、屈曲部品が１つの場合に比べて、経路規制部材の曲げ角度を変更することができる。このように、同一構成の屈曲部品を連結する数を調整することにより、経路規制部材の曲げ角度を容易に変更することができる。
【0029】
［１２］本開示のワイヤハーネスは、上記［１］から［１１］のいずれかに記載の経路規制部材と、前記経路規制部材により経路が規制される前記電線部材と、を備える。
この構成によれば、上記［１］の経路規制部材と同様の効果を得ることができる。
この構成によれば、上記［１］の経路規制部材と同様の効果を得ることができる。
【0030】
［本開示の実施形態の詳細］
本開示の経路規制部材およびワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張または簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。本明細書における「直交」、「平行」や「全長」は、厳密に直交、平行や全長の場合のみでなく、本実施形態における作用効果を奏する範囲内で概ね直交、平行や全長の場合も含まれる。本明細書において「同一」とは、正確に同一の場合の他、寸法公差等の影響により比較対象同士に多少の相違がある場合も含む。また、本明細書の説明で使用される「筒状」は、周方向全周にわたって連続して周壁が形成されたものだけではなく、複数の部品を組み合わせて筒状をなすものや、Ｃ字状やＵ字状のように周方向の一部に切り欠き等を有するものも含む。なお、「筒状」の形状には、円形、楕円形、および尖ったまたは丸い角を有する多角形が含まれるが、これらに限定されない。また、本明細書における「対向」とは、面同士または部材同士が互いに正面の位置にあることを指し、互いが完全に正面の位置にある場合だけでなく、互いが部分的に正面の位置にある場合を含む。また、本明細書における「対向」とは、２つの部分の間に、２つの部分とは別の部材が介在している場合と、２つの部分の間に何も介在していない場合の両方を含む。また、一部の図面には、相互に直交するＸ軸、Ｙ軸、Ｚ軸を図示している。以下の説明では、便宜上、Ｘ軸に沿って延びる方向をＸ軸方向と称し、Ｙ軸に沿って延びる方向をＹ軸方向と称し、Ｚ軸に沿って延びる方向をＺ軸方向と称する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本開示の経路規制部材およびワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張または簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。本明細書における「直交」、「平行」や「全長」は、厳密に直交、平行や全長の場合のみでなく、本実施形態における作用効果を奏する範囲内で概ね直交、平行や全長の場合も含まれる。本明細書において「同一」とは、正確に同一の場合の他、寸法公差等の影響により比較対象同士に多少の相違がある場合も含む。また、本明細書の説明で使用される「筒状」は、周方向全周にわたって連続して周壁が形成されたものだけではなく、複数の部品を組み合わせて筒状をなすものや、Ｃ字状やＵ字状のように周方向の一部に切り欠き等を有するものも含む。なお、「筒状」の形状には、円形、楕円形、および尖ったまたは丸い角を有する多角形が含まれるが、これらに限定されない。また、本明細書における「対向」とは、面同士または部材同士が互いに正面の位置にあることを指し、互いが完全に正面の位置にある場合だけでなく、互いが部分的に正面の位置にある場合を含む。また、本明細書における「対向」とは、２つの部分の間に、２つの部分とは別の部材が介在している場合と、２つの部分の間に何も介在していない場合の両方を含む。また、一部の図面には、相互に直交するＸ軸、Ｙ軸、Ｚ軸を図示している。以下の説明では、便宜上、Ｘ軸に沿って延びる方向をＸ軸方向と称し、Ｙ軸に沿って延びる方向をＹ軸方向と称し、Ｚ軸に沿って延びる方向をＺ軸方向と称する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0031】
（ワイヤハーネスＷ１の全体構成）
図１に示すワイヤハーネスＷ１は、例えば、車両Ｖに搭載されるものである。車両Ｖとしては、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車を挙げることができる。ワイヤハーネスＷ１は、２個以上の電気機器同士を電気的に接続する。ワイヤハーネスＷ１は、例えば、車両Ｖの前部に設置されたインバータＭ１と、インバータＭ１よりも車両Ｖの後方に設置された高圧バッテリＭ２とを電気的に接続する。
図１に示すワイヤハーネスＷ１は、例えば、車両Ｖに搭載されるものである。車両Ｖとしては、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車を挙げることができる。ワイヤハーネスＷ１は、２個以上の電気機器同士を電気的に接続する。ワイヤハーネスＷ１は、例えば、車両Ｖの前部に設置されたインバータＭ１と、インバータＭ１よりも車両Ｖの後方に設置された高圧バッテリＭ２とを電気的に接続する。
【0032】
ワイヤハーネスＷ１は、電線部材１１を備えている。電線部材１１は、１本以上の電線１２と、電線１２の外周を囲う筒状の外装部材１３とを備えている。電線１２は、例えば、導体断面積が大きい太物電線である。ここで、本明細書における「太物電線」とは、導体断面積が１０ｍｍ２（所謂１０ｓｑ）以上の電線である。外装部材１３は、例えば、全体として長尺の筒状をなしている。
【0033】
図２に示すように、電線部材１１は、例えば、車両Ｖに搭載された状態において、二次元的または三次元的に屈曲されている。本実施形態の電線部材１１は、Ｘ軸に沿って直線状に延びる直線部１４Ａと、直線部１４Ａの端部に設けられた屈曲部１５Ａと、屈曲部１５Ａから図中右斜め下方に延びる直線部１４Ｂとを有している。電線部材１１は、直線部１４Ｂの端部に設けられた屈曲部１５Ｂと、屈曲部１５ＢからＸ軸に沿って直線状に延びる直線部１４Ｃと、直線部１４Ｃの端部に設けられた屈曲部１５Ｃとを有している。電線部材１１は、屈曲部１５ＣからＹ軸に沿って直線状に延びる直線部１４Ｄと、直線部１４Ｄの端部に設けられた屈曲部１５Ｄと、屈曲部１５ＤからＸ軸に沿って直線状に延びる直線部１４Ｅとを有している。電線部材１１は、直線部１４Ｅの端部に設けられた屈曲部１５Ｅと、屈曲部１５Ｅから図中右斜め上方に延びる直線部１４Ｆとを有している。このように、本実施形態の電線部材１１は、５つの屈曲部１５Ａ，１５Ｂ，１５Ｃ，１５Ｄ，１５Ｅを有している。
【0034】
屈曲部１５Ａは、例えば、電線部材１１の経路を曲げ角度θ１で屈曲させるように形成されている。ここで、曲げ角度θ１は、直線部１４Ａの中心軸線Ｌ１と直線部１４Ｂの中心軸線Ｌ２とがなす角度である。屈曲部１５Ａは、曲げ角度θ１が４５°になるように電線部材１１の経路を屈曲させている。屈曲部１５Ａは、例えば、直線部１４Ａの中心軸線Ｌ１に対して電線部材１１の経路を図中右方向に曲げるように形成されている。すなわち、屈曲部１５Ａは、直線部１４Ａの中心軸線Ｌ１に対して電線部材１１の経路を４５°の曲げ角度θ１で右曲げするように形成されている。
【0035】
屈曲部１５Ｂは、例えば、直線部１４Ｂの中心軸線Ｌ２と直線部１４Ｃの中心軸線Ｌ３とがなす曲げ角度θ２が４５°になるように電線部材１１の経路を屈曲させている。屈曲部１５Ｂは、例えば、直線部１４Ｂの中心軸線Ｌ２に対して電線部材１１の経路を図中左方向に曲げるように形成されている。すなわち、屈曲部１５Ｂは、直線部１４Ｂの中心軸線Ｌ２に対して電線部材１１の経路を４５°の曲げ角度θ２で左曲げするように形成されている。屈曲部１５Ｃは、例えば、直線部１４Ｃの中心軸線Ｌ３と直線部１４Ｄの中心軸線Ｌ４とがなす曲げ角度θ３が９０°になるように電線部材１１の経路を左曲げさせている。屈曲部１５Ｄは、例えば、直線部１４Ｄの中心軸線Ｌ４と直線部１４Ｅの中心軸線Ｌ５とがなす曲げ角度θ４が９０°になるように電線部材１１の経路を右曲げさせている。屈曲部１５Ｅは、例えば、直線部１４Ｅの中心軸線Ｌ５と直線部１４Ｆの中心軸線Ｌ６とがなす曲げ角度θ５が４５°になるように電線部材１１の経路を左曲げさせている。
【0036】
ワイヤハーネスＷ１は、電線部材１１の経路を規制する１以上の経路規制部材２０を備えている。経路規制部材２０は、電線部材１１の外周に取り付けられている。経路規制部材２０は、電線部材１１における複数の屈曲部１５Ａ，１５Ｂ，１５Ｃ，１５Ｄ，１５Ｅの少なくとも１つに設けられ、当該屈曲部１５Ａ，１５Ｂ，１５Ｃ，１５Ｄ，１５Ｅにおける電線部材１１の屈曲形状を維持する。本実施形態のワイヤハーネスＷ１は、５つの屈曲部１５Ａ，１５Ｂ，１５Ｃ，１５Ｄ，１５Ｅにそれぞれ対応して設けられる５つの経路規制部材２０Ａ，２０Ｂ，２０Ｃ，２０Ｄ，２０Ｅを備えている。
【0037】
複数の経路規制部材２０Ａ，２０Ｂ，２０Ｃ，２０Ｄ，２０Ｅは、例えば、電線部材１１の長さ方向において互いに離れて設けられている。経路規制部材２０Ａ，２０Ｂ，２０Ｃ，２０Ｄ，２０Ｅの各々は、例えば、１以上の直線部品３０と、１以上の屈曲部品６０とを備えている。
【0038】
（経路規制部材２０Ａの構成）
図３および図４に示すように、経路規制部材２０Ａは、電線部材１１の長さ方向に沿って、直線部品３０と屈曲部品６０と直線部品３０とがこの順番で並ぶように構成されている。以下の説明では、便宜上、屈曲部品６０よりも図中左に設けられた直線部品３０を「直線部品３０Ａ」と称し、屈曲部品６０よりも図中右に設けられた直線部品３０を「直線部品３０Ｂ」と称する場合がある。
図３および図４に示すように、経路規制部材２０Ａは、電線部材１１の長さ方向に沿って、直線部品３０と屈曲部品６０と直線部品３０とがこの順番で並ぶように構成されている。以下の説明では、便宜上、屈曲部品６０よりも図中左に設けられた直線部品３０を「直線部品３０Ａ」と称し、屈曲部品６０よりも図中右に設けられた直線部品３０を「直線部品３０Ｂ」と称する場合がある。
【0039】
直線部品３０Ａ，３０Ｂおよび屈曲部品６０の各々は、外装部材１３を保持する。外装部材１３は、例えば、直線部品３０Ａ，３０Ｂおよび屈曲部品６０が取り付けられていない状態よりも曲がり難くなっている。直線部品３０Ａ，３０Ｂおよび屈曲部品６０は、例えば、金属製または樹脂製である。本実施形態の直線部品３０Ａ，３０Ｂおよび屈曲部品６０は、樹脂製である。
【0040】
直線部品３０Ａは、例えば、電線部材１１の経路のうち直線部１４Ａにおいて、外装部材１３の外周に取り付けられている。直線部品３０Ｂは、例えば、電線部材１１の経路のうち直線部１４Ｂにおいて、外装部材１３の外周に取り付けられている。各直線部品３０Ａ，３０Ｂは、直線部１４Ａ，１４Ｂにおける電線部材１１の経路をそれぞれ規制する。
【0041】
屈曲部品６０は、例えば、電線部材１１の経路のうち屈曲部１５Ａにおいて、外装部材１３の外周に取り付けられている。屈曲部品６０は、屈曲部１５Ａにおける電線部材１１の経路を規制する。
【0042】
（直線部品３０Ａ，３０Ｂの構成）
次に、直線部品３０Ａの具体的構造について説明する。なお、直線部品３０Ｂは、直線部品３０Ａと同一の構造を有しているため、直線部品３０Ａと同様の構成には同一の符号を付して、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、直線部品３０Ａの具体的構造について説明する。なお、直線部品３０Ｂは、直線部品３０Ａと同一の構造を有しているため、直線部品３０Ａと同様の構成には同一の符号を付して、ここでは詳細な説明を省略する。
【0043】
図５および図６に示すように、直線部品３０Ａは、保持部３１と、互いに同一の構造を有する２つの連結部４０Ａ，４０Ｂと、互いに同一の構造を有する２つの連結部５０Ａ，５０Ｂとを備えている。直線部品３０Ａは、例えば、ＸＹ平面における直線部品３０Ａの中心を通るとともにＺ軸方向に延びる直線部品３０Ａの中心軸を中心として点対称となる形状に形成されている。
【0044】
図４に示すように、保持部３１は、電線部材１１を保持している。保持部３１は、外装部材１３の周方向の一部において外装部材１３の外周を被覆する筒状をなしている。保持部３１の横断面形状は、全体としてＵ字状をなしている。保持部３１は、一方向に直線状に延びる形状に形成されている。
【0045】
保持部３１は、例えば、底壁３２と、底壁３２の第１側縁から突出する側壁３３と、底壁３２の第２側縁から突出する側壁３４とを有している。底壁３２および側壁３３，３４の各々は、例えば、Ｘ軸方向に沿って直線状に延びている。底壁３２の横断面形状は、例えば、円弧状に形成されている。
【0046】
各側壁３３，３４は、底壁３２と連続して一体に形成されている。各側壁３３，３４は、例えば、底壁３２の幅方向（ここでは、Ｙ軸方向）の両端縁のそれぞれからＺ軸方向に向かって突出している。２つの側壁３３，３４は、例えば、底壁３２の幅方向において互いに対向している。各側壁３３，３４は、例えば、板状に形成されている。各側壁３３，３４は、例えば、Ｚ軸方向に沿って直線状に延びている。
【0047】
直線部品３０Ａは、直線部品３０Ａの軸方向と直交する方向に開口する挿入口３５を有している。挿入口３５は、側壁３３の上端と側壁３４の上端との間の間隙によって構成されている。挿入口３５は、例えば、直線部品３０Ａの軸方向に沿って直線部品３０Ａの軸方向の全長にわたって延びている。すなわち、挿入口３５は、直線部品３０Ａの軸方向の両端に開口している。
【0048】
図５に示すように、直線部品３０Ａは、直線部品３０Ａの軸方向の端部３６と、端部３６の反対側に設けられた端部３７とを有している。端部３６は、例えば、屈曲部品６０と対向する端部である。
【0049】
直線部品３０Ａは、例えば、保持部３１の外周面に設けられた１以上（本実施形態では、２つ）の補強リブ３８を有している。補強リブ３８は、例えば、保持部３１の外周面の周方向全周にわたって形成されている。各補強リブ３８は、保持部３１の外周面から保持部３１の径方向外側に突出している。補強リブ３８を設けたことにより、直線部品３０Ａの曲げ剛性を向上させることができる。
【0050】
直線部品３０Ａは、例えば、保持部３１の外周面に設けられた１以上の溝部３９を有している。溝部３９は、直線部品３０の軸方向において、２つの補強リブ３８の間に設けられている。溝部３９は、側壁３３，３４の上面から下方に凹むように形成されている。
【0051】
連結部４０Ａは、端部３６における側壁３３に設けられている。連結部４０Ｂは、端部３７における側壁３４に設けられている。連結部５０Ａは、端部３６における側壁３４に設けられている。連結部５０Ｂは、端部３７における側壁３３に設けられている。直線部品３０Ａの端部３６では、側壁３３に連結部４０Ａが設けられるとともに、側壁３４に連結部５０Ａが設けられている。一方、直線部品３０Ａの端部３７では、側壁３４に連結部４０Ａと同一の構造を有する連結部４０Ｂが設けられるとともに、側壁３３に連結部５０Ａと同一の構造を有する連結部５０Ｂが設けられている。このように端部３７に設けられた連結部４０Ｂ，５０Ｂは、端部３６に設けられた連結部４０Ａ，５０Ａの構造を１８０°回転させた構造に形成されている。
【0052】
次に、連結部４０Ａの具体的構造について説明する。なお、連結部４０Ｂは、連結部４０Ａと同一の構造を有しているため、連結部４０Ａと同様の構成には同一の符号を付して、ここでは詳細な説明を省略する。
【0053】
図６に示すように、連結部４０Ａは、保持部３１と一体に形成された本体部４１と、本体部４１に設けられた貫通孔４２と、本体部４１の外面から突出する２つの突出部４３とを有している。本体部４１は、保持部３１の径方向外側に向く外面と、保持部３１の径方向内側に向く内面と、それら外面と内面との間に設けられた側面とを有している。
【0054】
本体部４１は、例えば、側壁３３の外周面に設けられている。本体部４１は、例えば、側壁３３の外周面と連続して一体に形成されている。本体部４１は、端部３６における側壁３３の外周面から保持部３１の径方向外側に突出している。本体部４１は、側壁３３の外周面から保持部３１の軸方向に向かって保持部３１の外方に突出している。すなわち、本体部４１は、端部３６における側壁３３の軸方向の端面よりも保持部３１の外方に突出している。図３に示すように、本体部４１は、例えば、屈曲部品６０の外周面を保持部３１の径方向外側から被覆可能に設けられている。本体部４１は、保持部３１の径方向において屈曲部品６０の保持部６１と係合されている。
【0055】
図６に示すように、本体部４１は、例えば、板状に形成されている。本体部４１は、保持部３１の径方向（ここでは、Ｙ軸方向）に所定の厚みを有している。本体部４１は、保持部３１の軸方向（ここでは、Ｘ軸方向）に延びている。本体部４１は、経路規制部材２０Ａの周方向、ここでは側壁３３の高さ方向に延びている。
【0056】
図７に示すように、本体部４１は、例えば、側壁３３の高さ方向（ここでは、Ｚ軸方向）において、側壁３３の上端から下方に延びている。本体部４１は、例えば、側壁３３の高さ方向の中間部まで延びている。本体部４１は、側壁３３の高さ方向において、連結部５０Ａの把持部５１よりも下方まで延びている。
【0057】
図８に示すように、本体部４１は、本体部４１の外面と本体部４１の側面との角部Ｃ１，Ｃ２と、本体部４１の内面と本体部４１の側面との角部Ｃ３とを有している。角部Ｃ１，Ｃ２，Ｃ３は、例えば、Ｒ面取りされた形状、つまりＲ形状に形成されている。これにより、例えば屈曲部品６０との接触等に起因して本体部４１に外力が加わった場合であっても、その外力が本体部４１の角部Ｃ１，Ｃ２，Ｃ３に集中することを好適に抑制できる。この結果、本体部４１が損傷することを好適に抑制できる。
【0058】
図９に示すように、貫通孔４２は、本体部４１を板厚方向（ここでは、Ｙ軸方向）に貫通している。貫通孔４２は、本体部４１のうち側壁３３の軸方向の端面よりも外方に突出した部分に設けられている。貫通孔４２は、本体部４１の高さ方向（ここでは、Ｚ軸方向）の中間部に設けられている。貫通孔４２は、Ｚ軸方向において、２つの突出部４３の間に設けられている。貫通孔４２は、本体部４１の幅方向（ここでは、Ｘ軸方向）の中間部に設けられている。貫通孔４２の貫通方向から見た貫通孔４２の平面形状は、任意の形状とすることができる。本実施形態では、貫通孔４２の貫通方向から見た貫通孔４２の平面形状が、Ｘ軸方向よりもＺ軸方向に長い長方形状に形成されている。
【0059】
２つの突出部４３は、経路規制部材２０Ａの周方向、ここでは側壁３３の高さ方向において互いに離れて設けられている。２つの突出部４３は、側壁３３の高さ方向（ここでは、Ｚ軸方向）において、貫通孔４２を両側から挟むように設けられている。各突出部４３は、本体部４１の外面から保持部３１の径方向外側に向かって突出している。各突出部４３は、例えば、本体部４１の幅方向に沿って本体部４１の幅方向の全長にわたって延びている。
【0060】
図１０に示すように、各突出部４３は、係合面４４と、先端面４５と、先端面４５と本体部４１の外面とを繋ぐ傾斜面４６とを有している。２つの係合面４４は、経路規制部材２０Ａの周方向（ここでは、Ｚ軸方向）において互いに対向している。各係合面４４は、例えば、本体部４１の外面に対して垂直に延びている。各係合面４４は、例えば、ＸＹ平面と平行に広がる平面に形成されている。先端面４５は、突出部４３の突出先端、つまり本体部４１の外面から最も離れた位置に設けられている。先端面４５は、例えば、係合面４４に対して垂直に延びている。先端面４５は、例えば、本体部４１の外面と平行に延びている。先端面４５は、例えば、ＸＺ平面と平行に広がる平面に形成されている。
【0061】
傾斜面４６は、経路規制部材２０Ａの周方向（ここでは、Ｚ軸方向）において係合面４４の反対側に設けられている。傾斜面４６は、経路規制部材２０Ａの周方向において係合面４４から離れるに連れて本体部４１からの突出部４３の突出量が小さくなるように傾斜している。傾斜面４６の傾斜角度は、例えば、５°以上４５°以下の範囲であることが好ましく、１５°以上３０°以下の範囲であることがより好ましい。ここで、傾斜面４６の傾斜角度は、本体部４１の外面と傾斜面４６とがなす角度において、鋭角の角度をいう。
【0062】
Ｘ軸方向から見た突出部４３の平面形状は、全体として三角形状に形成されている。Ｘ軸方向から見た突出部４３の平面形状は、例えば、直角三角形の１つの頂点が平面に形成された台形状に形成されている。
【0063】
図９に示すように、各突出部４３は、Ｘ軸方向の端面である２つの側面を有している。各突出部４３は、突出部４３の各側面と傾斜面４６との角部Ｃ４，Ｃ５を有している。角部Ｃ４，Ｃ５は、例えば、Ｒ面取りされた形状、つまりＲ形状に形成されている。これにより、例えば屈曲部品６０（図４参照）との接触等に起因して突出部４３に外力が加わった場合であっても、その外力が突出部４３の角部Ｃ４，Ｃ５に集中することを好適に抑制できる。この結果、突出部４３が損傷することを好適に抑制できる。なお、角部Ｃ４，Ｃ５のＲ形状は、例えば、角部Ｃ１，Ｃ２のＲ形状とそれぞれ連続して形成されている。
【0064】
次に、図６に示した連結部５０Ａの具体的構造について説明する。なお、連結部５０Ｂは、連結部５０Ａと同一の構造を有しているため、連結部５０Ａと同様の構成には同一の符号を付して、ここでは詳細な説明を省略する。
【0065】
連結部５０Ａは、保持部３１と一体に形成された把持部５１と、保持部３１と一体に形成された突起５３とを有している。
把持部５１は、例えば、側壁３４の外周面に設けられている。把持部５１は、例えば、側壁３４の外周面と連続して一体に形成されている。把持部５１は、本体部４１を把持可能に形成されている。把持部５１は、例えば、全体として半割筒状に形成されている。把持部５１は、例えば、溝部５２を有する半円筒状に形成されている。把持部５１は、側壁３４の高さ方向（ここでは、Ｚ軸方向）に沿って延びている。把持部５１は、例えば、側壁３４の高さ方向の中間部から下方に延びている。すなわち、把持部５１は、Ｚ軸方向において、側壁３４の上端から離れた位置から下方に延びている。図７に示すように、把持部５１は、Ｚ軸方向において、連結部４０Ａ，４０Ｂの２つの突出部４３の間に延びている。具体的には、把持部５１は、Ｚ軸方向において、２つの係合面４４の間に延びている。Ｚ軸方向に沿う把持部５１の長さ寸法は、例えば、Ｚ軸方向に沿う２つの係合面４４の間の最短距離と同一、もしくはその最短距離よりも僅かに短い。
把持部５１は、例えば、側壁３４の外周面に設けられている。把持部５１は、例えば、側壁３４の外周面と連続して一体に形成されている。把持部５１は、本体部４１を把持可能に形成されている。把持部５１は、例えば、全体として半割筒状に形成されている。把持部５１は、例えば、溝部５２を有する半円筒状に形成されている。把持部５１は、側壁３４の高さ方向（ここでは、Ｚ軸方向）に沿って延びている。把持部５１は、例えば、側壁３４の高さ方向の中間部から下方に延びている。すなわち、把持部５１は、Ｚ軸方向において、側壁３４の上端から離れた位置から下方に延びている。図７に示すように、把持部５１は、Ｚ軸方向において、連結部４０Ａ，４０Ｂの２つの突出部４３の間に延びている。具体的には、把持部５１は、Ｚ軸方向において、２つの係合面４４の間に延びている。Ｚ軸方向に沿う把持部５１の長さ寸法は、例えば、Ｚ軸方向に沿う２つの係合面４４の間の最短距離と同一、もしくはその最短距離よりも僅かに短い。
【0066】
図８に示すように、把持部５１は、端部３６における側壁３４の外周面から保持部３１の径方向外側に突出している。把持部５１は、側壁３３の外周面から保持部３１の軸方向に向かって保持部３１の外方に突出している。把持部５１は、保持部３１の軸方向において、端部３６における側壁３４の軸方向の端面よりも外方に突出している。把持部５１は、例えば、端部３６における側壁３４の外周面から、保持部３１の径方向外側および屈曲部品６０に向かって円弧状に突出している。把持部５１の外周面は、Ｚ軸方向から見た平面形状が円弧状に形成されている。
【0067】
溝部５２は、把持部５１の内周面から保持部３１の径方向外側に向かって凹むように形成されている。溝部５２は、例えば、把持部５１の軸方向（ここでは、Ｚ軸方向）に沿って把持部５１の軸方向の全長にわたって延びている。溝部５２を構成する把持部５１の内周面は、例えば、Ｚ軸方向から見た平面形状が円弧状に形成されている。溝部５２は、本体部４１を収容可能な大きさに形成されている。溝部５２は、Ｙ軸方向に沿う溝部５２の長さ寸法がＹ軸方向に沿う本体部４１および突出部４３を合わせた長さ寸法よりも小さい部分を有している。換言すると、側壁３４の外周面と把持部５１の内周面との間のＹ軸方向に沿う最短距離は、本体部４１および突出部４３のＹ軸方向に沿う最長距離よりも短い。
【0068】
図１１に示すように、把持部５１は、側壁３４の外周面に接続される基端部５１Ａを有している。把持部５１は、基端部５１Ａを固定端とし、基端部５１Ａの反対側の先端部を自由端とする片持ち状に形成されている。把持部５１は、例えば、弾性変形可能に構成されている。把持部５１は、例えば、固定端である基端部５１Ａを支点として、側壁３４の外周面と把持部５１の内周面との間の間隔が広がるように弾性変形可能に構成されている。
【0069】
基端部５１Ａは、例えば、把持部５１の他の部分よりも太く形成されている。基端部５１Ａの内周面は、例えば、把持部５１の他の部分における内周面から側壁３４の外周面に近づくに連れて内側、つまり溝部５２の内方に広がるように形成されている。図８に示すように、基端部５１Ａの内周面は、Ｚ軸方向から見た平面視において、側壁３４の外周面に近づくに連れて円弧状に湾曲して内側に広がるように形成されている。基端部５１Ａの外周面は、例えば、把持部５１の他の部分における外周面から側壁３４の外周面に近づくに連れて外側、つまり溝部５２から離れる方向に広がるように形成されている。基端部５１Ａの外周面は、Ｚ軸方向から見た平面視において、側壁３４の外周面に近づくに連れて円弧状に湾曲して外側に広がるように形成されている。これらにより、把持部５１が弾性変形する際に、把持部５１の基端部５１Ａにかかる応力を好適に分散させることができる。この結果、弾性変形に伴って把持部５１が損傷することを好適に抑制できる。
【0070】
突起５３は、例えば、側壁３４の外周面に設けられている。突起５３は、例えば、側壁３４の外周面と連続して一体に形成されている。突起５３は、端部３６における側壁３４の外周面から保持部３１の径方向外側に突出している。突起５３は、溝部５２の内部に設けられている。突起５３は、把持部５１の内周面と離れて設けられている。突起５３は、例えば、把持部５１のうち側壁３４から最も離れた部分の内周面と対向している。突起５３は、Ｘ軸方向の端面である側面を有している。突起５３の側面は、例えば、端部３６における側壁３４の軸方向の端面と面一に形成されている。換言すると、突起５３は、端部３６における側壁３４の軸方向の端面よりも保持部３１の外方に突出していない。
【0071】
図１０に示すように、突起５３は、例えば、側壁３４の外周面から延びる２つの傾斜面５４，５５と、傾斜面５４と傾斜面５５とを接続する先端面５６とを有している。傾斜面５４は、先端面５６に近づくに連れて他方の傾斜面５５に近づくように傾斜している。図１１に示すように、傾斜面５４は、例えば、側壁３４の外周面に対して一定の傾斜角度で傾斜して延びる平面に形成されている。傾斜面５４は、図中上方に向いている。図１０に示すように、傾斜面５５は、先端面５６に近づくに連れて他方の傾斜面５４に近づくように傾斜している。傾斜面５５は、例えば、側壁３４の外周面に対して一定の傾斜角度で傾斜して延びる平面に形成されている。傾斜面５５は、図中下方に向いている。傾斜面５４，５５の傾斜角度は、例えば、５°以上４５°以下の範囲であることが好ましく、１５°以上３０°以下の範囲であることがより好ましい。ここで、傾斜面５４，５５の傾斜角度は、側壁３４の外周面と傾斜面５４，５５とがなす角度において、鋭角の角度をいう。
【0072】
先端面５６は、傾斜面５４の先端と傾斜面５５の先端との間に設けられている。先端面５６は、例えば、傾斜面５４，５５の先端から保持部３１の径方向外側に向かって円弧状に突出する曲面に形成されている。先端面５６は、Ｘ軸方向から見た平面形状が円弧状に形成されている。
【0073】
（屈曲部品６０の構成）
次に、屈曲部品６０の具体的構造について説明する。
図５および図１２に示すように、屈曲部品６０は、保持部６１と、互いに同一の構造を有する２つの連結部７０Ａ，７０Ｂと、互いに同一の構造を有する２つの連結部８０Ａ，８０Ｂとを備えている。
次に、屈曲部品６０の具体的構造について説明する。
図５および図１２に示すように、屈曲部品６０は、保持部６１と、互いに同一の構造を有する２つの連結部７０Ａ，７０Ｂと、互いに同一の構造を有する２つの連結部８０Ａ，８０Ｂとを備えている。
【0074】
図４に示すように、保持部６１は、電線部材１１を保持している。保持部６１は、外装部材１３の周方向の一部において外装部材１３の外周を被覆する筒状をなしている。保持部６１の横断面形状は、全体としてＵ字状をなしている。保持部６１の横断面形状は、例えば、保持部３１の横断面形状と同一の形状および同一の大きさに形成されている。図３に示すように、保持部６１は、所定の曲げ角度θで屈曲する屈曲部６０Ｒを有する屈曲形状に形成されている。本実施形態の屈曲部６０Ｒにおける曲げ角度θは、４５°に設定されている。筒状をなす保持部６１の軸方向は、所定の曲げ角度θで屈曲するように延びている。
【0075】
保持部６１は、例えば、底壁６２と、底壁６２の第３側縁から突出する側壁６３と、底壁６２の第４側縁から突出する側壁６４とを有している。底壁６２および側壁６３，６４の各々は、例えば、Ｚ軸方向から見た平面視において、所定の曲げ角度θで屈曲するように延びている。底壁６２および側壁６３，６４の各々は、例えば、Ｚ軸方向から見た平面視において、円弧状に湾曲するように形成されている。図５に示すように、底壁６２の横断面形状は、例えば、円弧状に形成されている。
【0076】
各側壁６３，６４は、底壁６２と連続して一体に形成されている。各側壁６３，６４は、例えば、底壁６２の幅方向（ここでは、Ｙ軸方向）の両端縁のそれぞれからＺ軸方向に向かって突出している。２つの側壁６３，６４は、例えば、底壁６２の幅方向において互いに対向している。
【0077】
図３に示すように、側壁６３は、例えば、底壁６２の幅方向の両端縁のうち屈曲部６０Ｒの曲げ外側に設けられている。側壁６４は、例えば、底壁６２の幅方向の両端縁のうち屈曲部６０Ｒの曲げ内側に設けられている。側壁６３，６４の内周面および外周面は、Ｚ軸方向から見た平面視において、円弧状に湾曲するように形成されている。保持部６１の軸方向に沿う側壁６３の長さ寸法は、保持部６１の軸方向に沿う側壁６４の長さ寸法よりも大きい。
【0078】
図５に示すように、屈曲部品６０は、屈曲部品６０の軸方向と直交する方向に開口する挿入口６５を有している。挿入口６５は、側壁６３の上端と側壁６４の上端との間の間隙によって構成されている。挿入口６５は、例えば、屈曲部品６０の軸方向に沿って屈曲部品６０の軸方向の全長にわたって延びている。すなわち、挿入口６５は、屈曲部品６０の軸方向の両端に開口している。
【0079】
屈曲部品６０は、屈曲部品６０の軸方向の端部６６と、端部６６の反対側に設けられた端部６７とを有している。端部６６は、直線部品３０Ａの端部３６と対向する端部である。
【0080】
屈曲部品６０は、例えば、保持部６１の外周面に設けられた１以上（本実施形態では、２つ）の補強リブ６８を有している。各補強リブ６８は、例えば、保持部６１の外周面の周方向全周にわたって形成されている。各補強リブ６８は、保持部６１の外周面から保持部６１の径方向外側に突出している。補強リブ６８を設けたことにより、屈曲部品６０の曲げ剛性を向上させることができる。
【0081】
連結部７０Ａは、端部６６における側壁６４に設けられている。連結部７０Ｂは、端部６７における側壁６３に設けられている。連結部８０Ａは、端部６６における側壁６３に設けられている。連結部８０Ｂは、端部６７における側壁６４に設けられている。屈曲部品６０の端部６６では、側壁６４に連結部７０Ａが設けられるとともに、側壁６３に連結部８０Ａが設けられている。一方、屈曲部品６０の端部６７では、側壁６３に連結部７０Ａと同一の構造を有する連結部７０Ｂが設けられるとともに、側壁６４に連結部８０Ａと同一の構造を有する連結部８０Ｂが設けられている。このように端部６７に設けられた連結部７０Ｂ，８０Ｂは、端部６６に設けられた連結部７０Ａ，８０Ａの構造を１８０°回転させた構造に形成されている。
【0082】
ここで、２つの連結部７０Ａ，７０Ｂの各々は、直線部品３０Ａの連結部４０Ａと同一の構造を有している。すなわち、２つの連結部７０Ａ，７０Ｂの各々は、本体部４１と貫通孔４２と２つの突出部４３とを有している。２つの連結部８０Ａ，８０Ｂの各々は、直線部品３０Ａの連結部５０Ａと同一の構造を有している。すなわち、２つの連結部８０Ａ，８０Ｂの各々は、溝部５２を有する把持部５１と突起５３とを有している。なお、本実施形態の連結部８０Ｂは、端部６７における側壁６４の外周面に設けられた補強リブ６８の外周面に設けられている。
【0083】
図３に示すように、連結部７０Ａは、直線部品３０Ａの連結部５０Ａに連結されている。連結部８０Ａは、直線部品３０Ａの連結部４０Ａに連結されている。連結部７０Ｂは、直線部品３０Ｂの連結部５０Ｂに連結されている。連結部８０Ｂは、直線部品３０Ｂの連結部４０Ｂに連結されている。
【0084】
（直線部品３０Ａ，３０Ｂと屈曲部品６０との連結構造）
直線部品３０Ａは、屈曲部品６０の軸方向の端部６６と連結されている。詳述すると、直線部品３０Ａの連結部４０Ａと屈曲部品６０の連結部８０Ａとが連結されている。具体的には、図１０に示すように、連結部４０Ａの２つの突出部４３の間における本体部４１が連結部８０Ａの把持部５１に把持されるとともに、その把持部５１が連結部４０Ａの２つの突出部４３によって挟持されている。そして、連結部４０Ａの２つの突出部４３の係合面４４と把持部５１の軸方向の端面とが経路規制部材２０Ａの周方向（ここでは、Ｚ軸方向）において互いに係合されている。また、連結部８０Ａの突起５３が連結部４０Ａの貫通孔４２に嵌合されている。そして、連結部８０Ａの突起５３の外面と連結部４０Ａの貫通孔４２の内面とが経路規制部材２０Ａの周方向において互いに係合されている。さらに、図３に示すように、連結部４０Ａの本体部４１は、保持部３１，６１の径方向外側から連結部８０Ａの把持部５１によって把持されている。このとき、連結部４０Ａの本体部４１の側面と連結部８０Ａの把持部５１の内周面とが経路規制部材２０Ａの軸方向において互いに係合されている。また、連結部４０Ａの本体部４１の内面と保持部６１の外周面とが保持部３１，６１の径方向において互いに係合されるとともに、連結部４０Ａの本体部４１の外面と連結部８０Ａの把持部５１の内周面とが保持部３１，６１の径方向において互いに係合されている。
直線部品３０Ａは、屈曲部品６０の軸方向の端部６６と連結されている。詳述すると、直線部品３０Ａの連結部４０Ａと屈曲部品６０の連結部８０Ａとが連結されている。具体的には、図１０に示すように、連結部４０Ａの２つの突出部４３の間における本体部４１が連結部８０Ａの把持部５１に把持されるとともに、その把持部５１が連結部４０Ａの２つの突出部４３によって挟持されている。そして、連結部４０Ａの２つの突出部４３の係合面４４と把持部５１の軸方向の端面とが経路規制部材２０Ａの周方向（ここでは、Ｚ軸方向）において互いに係合されている。また、連結部８０Ａの突起５３が連結部４０Ａの貫通孔４２に嵌合されている。そして、連結部８０Ａの突起５３の外面と連結部４０Ａの貫通孔４２の内面とが経路規制部材２０Ａの周方向において互いに係合されている。さらに、図３に示すように、連結部４０Ａの本体部４１は、保持部３１，６１の径方向外側から連結部８０Ａの把持部５１によって把持されている。このとき、連結部４０Ａの本体部４１の側面と連結部８０Ａの把持部５１の内周面とが経路規制部材２０Ａの軸方向において互いに係合されている。また、連結部４０Ａの本体部４１の内面と保持部６１の外周面とが保持部３１，６１の径方向において互いに係合されるとともに、連結部４０Ａの本体部４１の外面と連結部８０Ａの把持部５１の内周面とが保持部３１，６１の径方向において互いに係合されている。
【0085】
同様に、直線部品３０Ａの連結部５０Ａと屈曲部品６０の連結部７０Ａとが連結されている。具体的には、図１０に示すように、連結部７０Ａの２つの突出部４３の間における本体部４１が連結部５０Ａの把持部５１に把持されるとともに、その把持部５１が連結部７０Ａの２つの突出部４３によって挟持されている。これらにより、直線部品３０Ａの端部３６に対して屈曲部品６０の端部６６が連結されている。
【0086】
図３に示すように、直線部品３０Ｂは、直線部品３０Ａと同様に、屈曲部品６０の端部６７と連結されている。
ここで、直線部品３０Ａ，３０Ｂと屈曲部品６０とが連結された状態の経路規制部材２０Ａでは、直線部品３０Ａの挿入口３５と、屈曲部品６０の挿入口６５と、直線部品３０Ｂの挿入口３５とが互いに連通している。
ここで、直線部品３０Ａ，３０Ｂと屈曲部品６０とが連結された状態の経路規制部材２０Ａでは、直線部品３０Ａの挿入口３５と、屈曲部品６０の挿入口６５と、直線部品３０Ｂの挿入口３５とが互いに連通している。
【0087】
図４に示すように、ワイヤハーネスＷ１は、例えば、外装部材１３の長さ方向に対する経路規制部材２０Ａのスライド移動を規制するスライド規制部材９０を有している。スライド規制部材９０としては、例えば、結束バンド、カシメリングや粘着テープを用いることができる。本実施形態のスライド規制部材９０は、結束バンドである。スライド規制部材９０は、直線部品３０Ａ，３０Ｂの各々に対して設けられている。スライド規制部材９０は、例えば、各直線部品３０Ａ，３０Ｂの溝部３９に収容されるように設けられている。このとき、溝部３９は、直線部品３０の軸方向において直線部品３０に対してスライド規制部材９０が相対移動することを規制している。スライド規制部材９０は、例えば、直線部品３０Ａ，３０Ｂの外周面と、挿入口３５から露出する外装部材１３の外周面とにわたって巻き付けられている。なお、図示は省略するが、スライド規制部材９０は、図２に示した経路規制部材２０Ｂ，２０Ｃ，２０Ｄ，２０Ｅに対しても設けられている。
【0088】
（経路規制部材２０Ｂ，２０Ｃ，２０Ｄ，２０Ｅの構成）
図２に示すように、経路規制部材２０Ｂは、電線部材１１の長さ方向に沿って、直線部品３０と屈曲部品６０と直線部品３０とがこの順番で並ぶように構成されている。経路規制部材２０Ｂにおける各直線部品３０および屈曲部品６０は、経路規制部材２０Ａにおける各直線部品３０および屈曲部品６０とそれぞれ同一構成である。但し、経路規制部材２０Ｂは、経路規制部材２０Ａの構造を１８０°回転させるようにして配置されている。換言すると、屈曲部品６０は、右曲げ部分である屈曲部１５Ａと左曲げ部分である屈曲部１５Ｂとで共通して利用することができる。すなわち、右曲げ部分である屈曲部１５Ａと左曲げ部分である屈曲部１５Ｂとでは、同一構成の屈曲部品６０を共用することができる。
図２に示すように、経路規制部材２０Ｂは、電線部材１１の長さ方向に沿って、直線部品３０と屈曲部品６０と直線部品３０とがこの順番で並ぶように構成されている。経路規制部材２０Ｂにおける各直線部品３０および屈曲部品６０は、経路規制部材２０Ａにおける各直線部品３０および屈曲部品６０とそれぞれ同一構成である。但し、経路規制部材２０Ｂは、経路規制部材２０Ａの構造を１８０°回転させるようにして配置されている。換言すると、屈曲部品６０は、右曲げ部分である屈曲部１５Ａと左曲げ部分である屈曲部１５Ｂとで共通して利用することができる。すなわち、右曲げ部分である屈曲部１５Ａと左曲げ部分である屈曲部１５Ｂとでは、同一構成の屈曲部品６０を共用することができる。
【0089】
図１３に示すように、経路規制部材２０Ｄは、電線部材１１の長さ方向に沿って、直線部品３０と屈曲部品６０と屈曲部品６０と直線部品３０とがこの順番で並ぶように構成されている。経路規制部材２０Ｄにおける各直線部品３０および各屈曲部品６０は、経路規制部材２０Ａにおける直線部品３０および屈曲部品６０とそれぞれ同一構成である。２つの屈曲部品６０同士の連結は、直線部品３０と屈曲部品６０との連結と同様に行うことができる。２つの屈曲部品６０は、例えば、１つの屈曲部品６０（第１屈曲部品）の端部６７と１つの屈曲部品６０（第２屈曲部品）の端部６６とを対向させた状態で連結されている。図２に示すように、曲げ角度θ４が９０°である屈曲部１５Ｄに対して設けられる経路規制部材２０Ｄでは、２つの屈曲部品６０を連なって繋げることにより、経路規制部材２０Ｄにおける曲げ角度を調整している。
【0090】
経路規制部材２０Ｃは、電線部材１１の長さ方向に沿って、直線部品３０と屈曲部品６０と屈曲部品６０と直線部品３０とがこの順番で並ぶように構成されている。経路規制部材２０Ｃは、経路規制部材２０Ｄの構造を１８０°回転させるようにして配置されている。
【0091】
経路規制部材２０Ｅは、電線部材１１の長さ方向に沿って、直線部品３０と屈曲部品６０と直線部品３０とがこの順番で並ぶように構成されている。経路規制部材２０Ｅは、経路規制部材２０Ａの構造を時計回りに１３５°回転させるようにして配置されている。
【0092】
（経路規制部材２０Ａの製造方法）
次に、図１４から図２０にしたがって、経路規制部材２０Ａの製造方法について説明する。ここでは、連結部５０Ａと連結部７０Ａとの連結に着目して直線部品３０Ａと屈曲部品６０との連結方法について説明する。
次に、図１４から図２０にしたがって、経路規制部材２０Ａの製造方法について説明する。ここでは、連結部５０Ａと連結部７０Ａとの連結に着目して直線部品３０Ａと屈曲部品６０との連結方法について説明する。
【0093】
まず、図１４に示す工程では、直線部品３０Ａの端部３６と屈曲部品６０の端部６６とが互いに対向するように直線部品３０Ａおよび屈曲部品６０を配置する。このとき、屈曲部品６０は、端部６６における屈曲部品６０の軸方向の端面が端部３６における直線部品３０Ａの軸方向の端面に接触する状態で、直線部品３０Ａよりも上方に配置される。
【0094】
続いて、図１５に示す工程では、屈曲部品６０を、端部３６，６６における軸方向の端面同士を接触させながら、直線部品３０Ａに対して相対的に下方に移動させる。具体的には、図１６に示すように、連結部７０Ａの２つの突出部４３のうち下方に設けられた突出部４３が連結部５０Ａの溝部５２の内部に挿入されるまで、屈曲部品６０を下方に移動させる。このとき、連結部７０Ａの下方の突出部４３は、傾斜面４６が連結部５０Ａの把持部５１の内周面に接触しながら、把持部５１の溝部５２の奥に向かって挿入される。換言すると、連結部７０Ａの本体部４１は、突出部４３の傾斜面４６に沿って連結部５０Ａの溝部５２の奥（ここでは、下方）に誘導される。その後、図１７に示すように、連結部７０Ａにおける下方の突出部４３の突出先端が連結部５０Ａの把持部５１の内周面に接触すると、その把持部５１が基端部５１Ａを支点として溝部５２の開口幅を広げるように弾性変形される。
【0095】
次いで、図１８に示す工程では、屈曲部品６０を、直線部品３０Ａに対して相対的に更に下方に移動させる。このとき、連結部７０Ａの本体部４１および突出部４３は、連結部５０Ａの把持部５１を弾性変形させた状態のまま溝部５２の奥に進む。このとき、図１９に示すように、連結部７０Ａの本体部４１と連結部５０Ａの突起５３とが接触すると、突起５３の傾斜面５４に沿って本体部４１が溝部５２の奥（ここでは、下方）に誘導される。
【0096】
次に、図２０に示す工程では、屈曲部品６０を、直線部品３０Ａに対して相対的に更に下方に移動させる。具体的には、連結部７０Ａの２つの突出部４３のうち下方に設けられた突出部４３が把持部５１よりも下方に移動するまで、屈曲部品６０を下方に移動させる。このとき、図１０に示すように、連結部７０Ａの下方の突出部４３が連結部５０Ａの溝部５２を抜けると、連結部５０Ａの把持部５１が元の形状に戻るように弾性復帰する。これにより、連結部７０Ａの下方の突出部４３における係合面４４が把持部５１の下面に係合される。さらに、連結部７０Ａの上方の突出部４３における係合面４４が把持部５１の上面に係合される。このようにして、連結部７０Ａにおける２つの突出部４３によって連結部５０Ａの把持部５１が挟持される。また、２つの突出部４３によって把持部５１を挟持する際に、連結部５０Ａの突起５３が連結部７０Ａの貫通孔４２に嵌合される。これにより、突起５３の外面と貫通孔４２の内周面とが保持部３１の周方向において互いに係合される。さらに、図２０に示すように、連結部５０Ａの把持部５１によって、連結部７０Ａの２つの突出部４３の間における本体部４１が把持される。これにより、把持部５１の内周面と本体部４１の側面とが保持部３１の軸方向において互いに係合される。以上の工程により、直線部品３０Ａの連結部５０Ａと屈曲部品６０の連結部７０Ａとを連結させることができる。また、図１０に示すように、直線部品３０Ａの連結部４０Ａと屈曲部品６０の連結部８０Ａとを同様に連結させることができる。これらにより、直線部品３０Ａと屈曲部品６０とを連結させることができる。
【0097】
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
（１）経路規制部材２０は、電線部材１１を保持する保持部３１と、連結部４０Ａとを有する直線部品３０と、電線部材１１を保持する保持部６１と、連結部４０Ａに連結される連結部８０Ａとを有する屈曲部品６０と、を備える。連結部４０Ａは、保持部３１の外周面から保持部３１の軸方向に向かって保持部３１の外方に突出する本体部４１と、本体部４１の外面から保持部３１の径方向外側に突出する２つの突出部４３とを有する。連結部８０Ａは、２つの突出部４３の間における本体部４１を把持する把持部５１を有する。２つの突出部４３は、把持部５１を挟持している。
（１）経路規制部材２０は、電線部材１１を保持する保持部３１と、連結部４０Ａとを有する直線部品３０と、電線部材１１を保持する保持部６１と、連結部４０Ａに連結される連結部８０Ａとを有する屈曲部品６０と、を備える。連結部４０Ａは、保持部３１の外周面から保持部３１の軸方向に向かって保持部３１の外方に突出する本体部４１と、本体部４１の外面から保持部３１の径方向外側に突出する２つの突出部４３とを有する。連結部８０Ａは、２つの突出部４３の間における本体部４１を把持する把持部５１を有する。２つの突出部４３は、把持部５１を挟持している。
【0098】
この構成によれば、２つの突出部４３の間における本体部４１が把持部５１に把持されるとともに、その把持部５１が２つの突出部４３によって挟持される。これにより、連結部４０Ａの本体部４１および２つの突出部４３に対して連結部８０Ａの把持部５１が相対移動することを好適に抑制できる。したがって、連結部４０Ａと連結部８０Ａとの連結状態が解除されることを好適に抑制できる。この結果、連結部４０Ａと連結部８０Ａとの連結状態を好適に維持できるとともに、直線部品３０と屈曲部品６０との連結状態を好適に維持できる。
【0099】
（２）連結部４０Ａと連結部８０Ａとが連結された状態では、連結部４０Ａの本体部４１と連結部８０Ａの把持部５１とが経路規制部材２０の軸方向において互いに係合される。これにより、経路規制部材２０の軸方向において直線部品３０に対して屈曲部品６０が相対移動することを好適に抑制できる。この結果、直線部品３０と屈曲部品６０との連結状態が解除されることを好適に抑制できる。
【0100】
（３）連結部４０Ａと連結部８０Ａとが連結された状態では、連結部４０Ａの本体部４１と保持部６１、具体的には側壁６３とが保持部３１の径方向において互いに係合される。さらに、連結部４０Ａと連結部８０Ａとが連結された状態では、連結部４０Ａの本体部４１と連結部８０Ａの把持部５１とが保持部３１の径方向において互いに係合される。これらにより、保持部３１の径方向において直線部品３０に対して屈曲部品６０が相対移動することを好適に抑制できる。この結果、直線部品３０と屈曲部品６０との連結状態が解除されることを好適に抑制できる。
【0101】
（４）連結部４０Ａと連結部８０Ａとが連結された状態では、２つの突出部４３の各々の係合面４４と把持部５１とが経路規制部材２０の周方向において互いに係合される。具体的には、把持部５１は、図１０における上方向と下方向の両方において突出部４３の係合面４４と係合される。これにより、経路規制部材２０の周方向において直線部品３０に対して屈曲部品６０が相対移動することを好適に抑制できる。
【0102】
（５）各突出部４３は、係合面４４から離れるに連れて、本体部４１の外面からの突出部４３の突出量が小さくなるように傾斜した傾斜面４６を有する。これにより、例えば連結部４０Ａと連結部８０Ａとを連結する際に、経路規制部材２０の周方向に沿って移動する把持部５１が傾斜面４６に接触されると、その傾斜面４６に沿って把持部５１を係合面４４に向けてスムーズに誘導することができる。例えば、連結部８０Ａの把持部５１の内周面に連結部４０Ａの突出部４３の傾斜面４６が接触されると、その傾斜面４６に沿って連結部８０Ａの溝部５２の奥に向けて連結部４０Ａの本体部４１をスムーズに誘導することができる。この結果、連結部４０Ａと連結部８０Ａとを連結する際の組立作業性を向上できる。
【0103】
（６）各突出部４３の突出先端には、係合面４４に対して垂直に延びる先端面４５が設けられる。これにより、例えば連結部４０Ａと連結部８０Ａとを連結する際に、把持部５１の接触等に起因して突出部４３に外力が加わった場合であっても、その外力が突出部４３の突出先端に集中することを好適に抑制できる。このため、各突出部４３の突出先端が尖った形状に形成される場合に比べて、突出部４３が損傷することを好適に抑制できる。
【0104】
（７）連結部４０Ａと連結部８０Ａとが連結された状態では、連結部４０Ａの貫通孔４２と連結部８０Ａの突起５３とが経路規制部材２０の周方向において互いに係合される。これにより、経路規制部材２０の周方向において直線部品３０に対して屈曲部品６０が相対移動することを好適に抑制できる。この結果、直線部品３０と屈曲部品６０との連結状態が解除されることを好適に抑制できる。
【0105】
（８）突起５３は、先端面５６と、その先端面５６に近づくに連れて保持部６１の外周面からの突起５３の突出量が大きくなるように傾斜した２つの傾斜面５４，５５とを有する。これにより、例えば連結部４０Ａと連結部８０Ａとを連結する際に、経路規制部材２０の周方向に沿って移動する連結部４０Ａの本体部４１が傾斜面５４に接触されると、その傾斜面５４に沿って本体部４１を先端面５６に向けてスムーズに誘導することができる。例えば、連結部４０Ａの本体部４１が突起５３の傾斜面５４に接触されると、その傾斜面５４に沿って連結部８０Ａの溝部５２の奥に向けて連結部４０Ａの本体部４１をスムーズに誘導することができる。この結果、連結部４０Ａと連結部８０Ａとを連結する際の組立作業性を向上できる。
【0106】
（９）直線部品３０の端部３６では、側壁３３に連結部４０Ａが設けられるとともに、側壁３４に連結部８０Ａと同一の構造を有する連結部５０Ａが設けられる。一方、直線部品３０の端部３７では、側壁３４に連結部４０Ａと同一の構造を有する連結部４０Ｂが設けられるとともに、側壁３３に連結部５０Ａ，８０Ａと同一の構造を有する連結部５０Ｂが設けられる。このように、直線部品３０の端部３７における連結部４０Ｂ，５０Ｂは、直線部品３０の端部３６における連結部４０Ａ，５０Ａの構造を１８０°回転させた構造に形成されている。このため、屈曲部品６０を、直線部品３０の端部３６に連結させることが可能であるとともに、直線部品３０の端部３７にも連結させることが可能である。これにより、電線部材１１の経路に合わせて直線部品３０に対する屈曲部品６０の連結方向を適宜変更することができる。
【0107】
（他の実施形態）
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0108】
・上記実施形態の連結部４０Ａ，４０Ｂ，７０Ａ，７０Ｂの構造は適宜変更することができる。以下の説明では、連結部４０Ａに着目して説明するが、連結部４０Ｂ，７０Ａ，７０Ｂも同様に変更することができる。
【0109】
・連結部４０Ａの貫通孔４２を省略してもよい。この場合には、連結部８０Ａの突起５３も省略される。
・連結部４０Ａの各突出部４３の構造を適宜変更することができる。例えば、各突出部４３の先端面４５を省略してもよい。この場合の各突出部４３では、係合面４４と傾斜面４６とが直接接続される。換言すると、この場合の各突出部４３は、Ｘ軸方向から見た平面形状が直角三角形状に形成される。
・連結部４０Ａの各突出部４３の構造を適宜変更することができる。例えば、各突出部４３の先端面４５を省略してもよい。この場合の各突出部４３では、係合面４４と傾斜面４６とが直接接続される。換言すると、この場合の各突出部４３は、Ｘ軸方向から見た平面形状が直角三角形状に形成される。
【0110】
・連結部４０Ａの各突出部４３が有する角部Ｃ４，Ｃ５をＲ形状に形成したが、これに限定されない。例えば、角部Ｃ４，Ｃ５をピン角に形成してもよい。
・連結部４０Ａの本体部４１が有する角部Ｃ１，Ｃ２，Ｃ３をＲ形状に形成したが、これに限定されない。例えば、角部Ｃ１，Ｃ２，Ｃ３をピン角に形成してもよい。
・連結部４０Ａの本体部４１が有する角部Ｃ１，Ｃ２，Ｃ３をＲ形状に形成したが、これに限定されない。例えば、角部Ｃ１，Ｃ２，Ｃ３をピン角に形成してもよい。
【0111】
・上記実施形態の連結部５０Ａ，５０Ｂ，８０Ａ，８０Ｂの構造は適宜変更することができる。以下の説明では、連結部５０Ａに着目して説明するが、連結部５０Ｂ，８０Ａ，８０Ｂも同様に変更することができる。
【0112】
・連結部５０Ａの把持部５１の構造を適宜変更することができる。例えば、把持部５１は、本体部４１を把持可能な構造を有していれば、その他の構造は特に限定されない。例えば、把持部５１の外周面および内周面は、円弧状に湾曲する曲面に限定されない。
【0113】
・上記実施形態では、把持部５１の基端部５１Ａを、基端部５１Ａ以外の部分における把持部５１よりも太く形成したが、これに限定されない。例えば、把持部５１の基端部５１Ａを、基端部５１Ａ以外の部分における把持部５１と同一の太さに形成してもよい。
【0114】
・連結部５０Ａの突起５３の構造を適宜変更することができる。例えば、突起５３の先端面５６を、ＸＺ平面に平行に広がる平面に形成してもよい。この場合の突起５３は、Ｘ軸方向から見た平面形状が台形状に形成される。例えば、突起５３の傾斜面５４，５５を、円弧状に湾曲する曲面に形成してもよい。突起５３を、Ｘ軸方向から見た平面形状が半円状となるように形成してもよい。
【0115】
・上記実施形態の直線部品３０の保持部３１の構造は適宜変更することができる。例えば、補強リブ３８を省略してもよい。例えば、溝部３９を省略してもよい。
・上記実施形態の屈曲部品６０の保持部６１の構造は適宜変更することができる。例えば、補強リブ６８を省略してもよい。
・上記実施形態の屈曲部品６０の保持部６１の構造は適宜変更することができる。例えば、補強リブ６８を省略してもよい。
【0116】
・上記実施形態における経路規制部材２０の構造は適宜変更することができる。例えば、直線部品３０と屈曲部品６０との組み合わせ、つまり直線部品３０および屈曲部品６０の個数や連結方向を変更することにより、経路規制部材２０を種々の構造に形成することができる。経路規制部材２０を構成する直線部品３０および屈曲部品６０のそれぞれの個数は特に限定されない。例えば、経路規制部材２０を、２つ以上の直線部品３０のみで構成するようにしてもよい。例えば、経路規制部材２０を、２つ以上の屈曲部品６０のみで構成するようにしてもよい。
【0117】
例えば図２１および図２２に示すように、２つの屈曲部品６０Ａ，６０Ｂを連結させて経路規制部材２０を構成するようにしてもよい。ここで、屈曲部品６０Ａ，６０Ｂの各々は、図５等に示した屈曲部品６０と同一の構造を有している。屈曲部品６０Ｂは、例えば、屈曲部品６０Ａの構造を１８０°回転させた状態で配置されている。図２１に示すように、屈曲部品６０Ａと屈曲部品６０Ｂとは、屈曲部品６０Ａの端部６７と屈曲部品６０Ｂの端部６７とを対向させた状態で互いに連結されている。例えば、屈曲部品６０Ａの側壁６３の端部６７に設けられた連結部７０Ｂに、屈曲部品６０Ｂの側壁６４の端部６７に設けられた連結部８０Ｂが連結される。また、屈曲部品６０Ａの側壁６４の端部６７に設けられた連結部８０Ｂが、屈曲部品６０Ｂの側壁６３の端部６７に設けられた連結部７０Ｂに連結される。
【0118】
図２２に示すように、本変更例の経路規制部材２０は、Ｚ軸方向から見た平面視において、経路規制部材２０の軸方向に沿って右曲げの屈曲部分と左曲げの屈曲部分とが連続する形状に形成される。
【0119】
・上記実施形態では、電線部材１１の配索経路のうち屈曲部１５Ａ，１５Ｂ，１５Ｃ，１５Ｄ，１５Ｅのみに対して経路規制部材２０を設けるようにしたが、これに限定されない。例えば、直線部１４Ａ，１４Ｂ，１４Ｃ，１４Ｄ，１４Ｅ，１４Ｆに対しても経路規制部材２０を設けるようにしてもよい。例えば、経路規制部材２０Ｂと経路規制部材２０Ｃとの間に設けられた直線部１４Ｃに対して経路規制部材２０を設けるようにしてもよい。例えば、経路規制部材２０Ｃと経路規制部材２０Ｄとの間に設けられた直線部１４Ｄに対して、経路規制部材２０Ｃ，２０Ｄの両方に連結される直線部品３０を設けるようにしてもよい。この場合には、直線部１４Ｄに設けた直線部品３０によって、経路規制部材２０Ｃと経路規制部材２０Ｄとが一体に形成される。この場合の経路規制部材２０Ｃ，２０Ｄの平面形状は、Ｓ字状に形成される。
【0120】
・例えば図２３に示すように、経路規制部材２０は、直線部品３０Ａ，３０Ｂの挿入口３５と屈曲部品６０の挿入口６５とを塞ぐ蓋部１００を備えていてもよい。蓋部１００は、例えば、直線部品３０Ａ，３０Ｂの挿入口３５全体を塞ぐとともに、屈曲部品６０の挿入口６５全体を塞ぐように設けられている。蓋部１００は、例えば、直線部品３０Ａ，３０Ｂの側壁３３，３４の上面に設けられるとともに、屈曲部品６０の側壁６３，６４の上面に設けられている。蓋部１００は、例えば、図示しない連結部材により直線部品３０Ａ，３０Ｂおよび屈曲部品６０に連結されている。なお、蓋部１００を、車両Ｖの車体パネルにより構成してもよい。
【0121】
・上記実施形態の屈曲部品６０の屈曲部６０Ｒにおける曲げ角度θの大きさは適宜変更することができる。
・上記実施形態の電線部材１１は、外装部材１３を必ずしも含んでいなくてもよい。すなわち、電線部材１１から外装部材１３を省略し、保持部３１，６１が電線１２を直接保持する構成としてもよい。
・上記実施形態の電線部材１１は、外装部材１３を必ずしも含んでいなくてもよい。すなわち、電線部材１１から外装部材１３を省略し、保持部３１，６１が電線１２を直接保持する構成としてもよい。
【0122】
・上記実施形態の電線部材１１は、電線１２の外周を包囲する筒状の電磁シールド部材を備えていてもよい。
・車両ＶにおけるインバータＭ１と高圧バッテリＭ２の配置関係は、上記実施形態に限定されるものではなく、車両構成に応じて適宜変更してもよい。
・車両ＶにおけるインバータＭ１と高圧バッテリＭ２の配置関係は、上記実施形態に限定されるものではなく、車両構成に応じて適宜変更してもよい。
【0123】
・上記実施形態のワイヤハーネスＷ１が電気的に接続する複数の電気機器は、インバータＭ１および高圧バッテリＭ２に限定されず、車両Ｖに搭載される電気機器であれば、特に限定されない。
【0124】
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0125】
１１…電線部材、１２…電線、１３…外装部材、１４Ａ，１４Ｂ，１４Ｃ，１４Ｄ，１４Ｅ…直線部、１５Ａ，１５Ｂ，１５Ｃ，１５Ｄ，１５Ｅ…屈曲部、２０，２０Ａ，２０Ｂ，２０Ｃ，２０Ｄ，２０Ｅ…経路規制部材、３０，３０Ａ，３０Ｂ…直線部品（第１規制部品）、３１…保持部（第１保持部）、３２…底壁（第１底壁）、３３…側壁（第１側壁）、３４…側壁（第２側壁）、３５…挿入口、３６…端部（第１端部）、３７…端部（第２端部）、３８…補強リブ、３９…溝部、４０Ａ…連結部（第１連結部）、４０Ｂ…連結部（第４連結部）、４１…本体部、４２…貫通孔、４３…突出部、４４…係合面、４５…先端面（第１先端面）、４６…傾斜面（第１傾斜面）、５０Ａ…連結部（第３連結部）、５０Ｂ…連結部（第５連結部）、５１…把持部、５１Ａ…基端部、５２…溝部、５３…突起、５４，５５…傾斜面（第２傾斜面）、５６…先端面（第２先端面）、６０…屈曲部品（第２規制部品）、６０Ａ…屈曲部品（第１屈曲部品）、６０Ｂ…屈曲部品（第２屈曲部品）、６０Ｒ…屈曲部、６１…保持部（第２保持部）、６２…底壁（第２底壁）、６３…側壁（第３側壁）、６４…側壁（第４側壁）、６５…挿入口、６６…端部（第３端部）、６７…端部（第４端部）、６８…補強リブ、７０Ａ…連結部（第６連結部）、７０Ｂ…連結部（第８連結部）、８０Ａ…連結部（第２連結部）、８０Ｂ…連結部（第７連結部）、９０…スライド規制部材、１００…蓋部、Ｖ…車両、Ｗ１…ワイヤハーネス、θ，θ１，θ２，θ３，θ４，θ５…曲げ角度、Ｃ１，Ｃ２，Ｃ３，Ｃ４，Ｃ５…角部、Ｌ１，Ｌ２，Ｌ３，Ｌ４，Ｌ５，Ｌ６…中心軸線、Ｍ１…インバータ、Ｍ２…高圧バッテリ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】